(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150659
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】インデックス及びバーコードを使用してアレイ上のリガンドを識別するための方法及び組成物
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/6813 20180101AFI20241016BHJP
C12Q 1/6827 20180101ALI20241016BHJP
C12Q 1/6837 20180101ALI20241016BHJP
C12Q 1/686 20180101ALI20241016BHJP
C12Q 1/6862 20180101ALI20241016BHJP
C12Q 1/6834 20180101ALI20241016BHJP
【FI】
C12Q1/6813 Z
C12Q1/6827 Z
C12Q1/6837 Z
C12Q1/686 Z
C12Q1/6862 Z
C12Q1/6834 Z
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024118534
(22)【出願日】2024-07-24
(62)【分割の表示】P 2021517476の分割
【原出願日】2019-10-23
(31)【優先権主張番号】62/750,370
(32)【優先日】2018-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/903,108
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500358711
【氏名又は名称】イルミナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ロレンツォ ベルティ
(72)【発明者】
【氏名】フィオナ イー. ブラック
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー デニス ブローディン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】シュー ホン リョン
(72)【発明者】
【氏名】ダーレン セガール
(57)【要約】
【課題】インデックス及びバーコードを使用してアレイ上のリガンドを識別するための方法及び組成物の提供。
【解決手段】本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、アレイ上の標的リガンドの検出のための方法及び組成物を含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブがサンプルからの標的リガンドに特異的に結合し、この捕捉プローブを含むビーズの位置がアレイ内で決定され、捕捉プローブ及びサンプルを識別するために、このビーズがデコードされる。いくつかの実施形態では、バーコードが、ビーズに取り付けられた捕捉プローブを示しており、インデックスが、ビーズのサブ集団を示している。いくつかの実施形態では、バーコード及びインデックスは、配列決定によって決定される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2019年9月20日に出願された「METHODS AND COMPOSITIONS FOR HIGH-THROUGHPUT GENOTYPING ON ARRAYS USING INDEXES AND BARCODES」と題する米国特許仮出願第62/903,108号、及び2018年10月25日に出願された「POSITIONAL IDENTIFICATION OF MICROFEATURES IN ARRAYS USING BARCODES」と題する米国特許仮出願第62/750,370号の優先権を主張するものであり、これらはそれぞれその全体が参照により組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、アレイ上の標的リガンドの検出のための方法及び組成物を含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブがサンプルからの標的リガンドに特異的に結合し、この捕捉プローブを含むビーズの位置がアレイ内で決定され、捕捉プローブ及びサンプルを識別するために、このビーズがデコードされる。いくつかの実施形態では、バーコードが、ビーズに取り付けられた捕捉プローブを示しており、インデックスが、ビーズのサブ集団を示している。いくつかの実施形態では、バーコード及びインデックスは、配列決定によって決定される。
【背景技術】
【0003】
生物学的サンプル中に存在する特定の核酸配列の検出は、例えば、微生物を識別及び分類する、感染性疾患を診断する、遺伝子異常を検出及び特徴付ける、癌に関連する遺伝的変化を識別する、疾患に対する遺伝的感受性を調べる、並びに様々な種類の治療に対する反応を測定するための方法として使用されてきた。生物学的サンプル中の特定の核酸配列を検出するための一般的な技術は、核酸配列決定である。
【0004】
核酸配列決定方法は、Maxam及びGilbertによって使用された化学的分解法及びSangerによって使用されたストランド伸長法から著しく進化している。現在では、単一チップ上での数千個の核酸の並行処理を可能にするいくつかの配列決定方法が使用されている。いくつかのプラットフォームは、ビーズベース及びマイクロアレイのフォーマットを含み、シリカビーズが、配列決定、遺伝子型決定、遺伝子発現プロファイリングを含む用途でのこのようなフォーマットの適用に応じたプローブで官能化される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態は、複数の標的リガンドを検出する方法を含み、この方法は、(a)ビーズの第1及び第2のサブ集団を得ることであって、各ビーズが、標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブと、捕捉プローブを示すバーコードとバーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドと、インデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドであって、第1のサブ集団のインデックスが、第2のサブ集団のインデックスとは異なる、第2のポリヌクレオチドと、を含む、ことと、(b)第1の標的リガンドをビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブに接触させ、第2の標的リガンドをビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブに接触させることと、(c)特異的に結合された第1及び第2の標的リガンドを含むビーズの第1及び第2のサブ集団を基材上に分配することと、(d)第1及び第2の標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを検出することと、(e)基材上での検出された捕捉プローブを含むビーズの位置をデコードすることと、を含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは核酸を含み、第1及び第2の標的リガンドは核酸を含み、工程(d)は、第1及び第2の標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを伸長させることを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なるヌクレオチド配列を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じヌクレオチド配列を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、一塩基多型(SNP)又はその相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、工程(d)は、捕捉プローブのポリメラーゼ伸長を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、工程(d)は、捕捉プローブのリガーゼ伸長を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、工程(d)は、捕捉プローブの単一ヌクレオチド伸長を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、工程(d)は、複数のヌクレオチドによる捕捉プローブの伸長を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、伸長された捕捉プローブは、検出可能な標識を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、抗体又はその抗原結合フラグメントを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する。
【0018】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じ標的リガンドに特異的に結合する。
【0019】
いくつかの実施形態では、検出することは、捕捉プローブに特異的に結合された第1及び第2の標的リガンドを二次抗体又はその抗原結合フラグメントと接触させることを含み、二次抗体又はその抗原結合フラグメントは、検出可能な標識を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、バーコードプライマー結合部位は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1の標的リガンドをビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブに接触させること、及び第2の標的リガンドをビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブに接触させることは、異なる反応体積で実施される。
【0024】
いくつかの実施形態はまた、ビーズの第1及び第2のサブ集団を基材上に分配することの前にビーズの第1及び第2のサブ集団を組み合わせることを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、ビーズの第2のサブ集団が基材上に分配される前に、ビーズの第1のサブ集団が基材上に分配される。
【0026】
いくつかの実施形態では、工程(d)は、工程(c)の前に実施される。
【0027】
いくつかの実施形態では、検出された捕捉プローブは、検出可能なマーカーを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、工程(d)は、基材上での検出された捕捉プローブの位置を決定することを更に含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、検出された捕捉プローブの位置を決定することは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、工程(e)は、検出された捕捉プローブを含むビーズのインデックスの位置を、基材上のインデックスを配列決定することによってデコードすることを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、工程(e)は、検出された捕捉プローブを含むビーズのバーコードの位置を、基材上のバーコードを配列決定することによってデコードすることを含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、ビーズの分配された第1及び第2のサブ集団はアレイを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、第1及び第2の標的リガンドは、異なる被験者から得られる。
【0035】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、互いに異なる少なくとも50個の捕捉プローブを含む。
【0036】
いくつかの実施形態はまた、ビーズの少なくとも10個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。
【0037】
いくつかの実施形態は、標的核酸を検出する方法を含み、この方法は、(a)第1の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる第1の部分と第2の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる第2の部分とを含む標的核酸を得ることと、(b)ビーズの集団を得ることであって、各ビーズが、第1の捕捉プローブと、第2の捕捉プローブであって、第2の捕捉プローブが、切断可能なリンカーを介してビーズに取り付けられており、第2の捕捉プローブが、検出可能な標識を含む、第2の捕捉プローブと、第1又は第2の捕捉プローブを示すバーコードとバーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドと、を含む、ことと、(c)第1の捕捉プローブを第2の捕捉プローブにライゲーションすることであって、標的核酸をビーズの集団のうちのビーズの第1及び第2の捕捉プローブにハイブリダイズして、第1の捕捉プローブと第2の捕捉プローブとの間の一本鎖ギャップを含む二本鎖核酸を生成することと、第1の捕捉プローブと第2の捕捉プローブとの間のギャップを埋める(filing-in)ことと、を含む、ことと
、(d)切断可能なリンカーを切断して、検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを生成することと、(e)ビーズの集団を基材上に分配することと、(f)基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズの位置をデコードすることと、を含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、第1の捕捉プローブは、第1のポリヌクレオチドを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、工程(e)は、工程(d)の前に実施される。
【0040】
いくつかの実施形態では、各ビーズは、標的核酸のソースを示すインデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、工程(f)は、基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブの位置を決定することを含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、工程(f)は、基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズのバーコードの位置を、基材上のバーコードを配列決定することによってデコードすることを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、ビーズの分配された集団はアレイを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、ビーズの集団はビーズの第1及び第2のサブ集団を含み、各ビーズは、インデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含み、第1のサブ集団のインデックスは、第2のサブ集団のインデックスとは異なる。
【0046】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団とのライゲーションする又は切断する工程は、ビーズの第2のサブ集団とのライゲーションする又は切断する工程とは異なる反応体積で実施される。
【0048】
いくつかの実施形態はまた、ビーズの集団を基材上に分配することの前にビーズの第1及び第2のサブ集団を組み合わせることを含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、ビーズの第2のサブ集団が基材上に分配される前に、ビーズの第1のサブ集団が基材上に分配される。
【0050】
いくつかの実施形態では、工程(f)は、検出された捕捉プローブを含むビーズのインデックスの位置を、基材上のインデックスを配列決定することによってデコードすることを含む。
【0051】
いくつかの実施形態は、キットを含み、このキットは、ビーズの第1及び第2のサブ集団であって、各ビーズが、標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブと、捕捉プローブを示すバーコードとバーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドと、インデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドと、を含み、第1のサブ集団のインデックスが、第2のサブ集団のインデックスとは異なり、第1の体積がビーズの第1のサブ集団を含み、第2の体積がビーズの第2のサブ集団を含む、ビーズの第1及び第2のサブ集団を含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、核酸、抗体又はその抗原結合フラグメントから選択される。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する。
【0055】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じ標的リガンドに特異的に結合する。
【0056】
いくつかの実施形態は、アレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードするための方法を含み、この方法は、(a)ポリヌクレオチドのアレイが表面に分配されている基材を得ることであって、各ポリヌクレオチドがバーコードのプライマー結合部位3’を含み、各ポリヌクレオチドが捕捉プローブに連結されている、ことと、(b)複数のプライマーをプライマー結合部位にハイブリダイズすることと、(c)ハイブリダイズされたプライマーを伸長させることによってバーコードの配列を決定することであって、各バーコードの配列は、アレイ内のポリヌクレオチドの位置を示している、ことと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】5’リンカーを介してビーズに取り付けられた、バーコード、プライマー結合部位、及び捕捉プローブを含むポリヌクレオチドの例示的な実施形態を示す。
【0058】
【
図2】5’リンカーを介してビーズに取り付けられ、捕捉プローブとバーコードとの間に切断可能なリンカーを有する、捕捉プローブ、バーコード、及びプライマー結合部位を含むポリヌクレオチドの例示的な実施形態を示す。
【0059】
【
図3】3’リンカーを介してビーズに取り付けられた、バーコード、プライマー結合部位、及び捕捉プローブを含むポリヌクレオチドの例示的な実施形態を示す。
【0060】
【
図4】5’リンカーを介してビーズに取り付けられた、スペーサー、バーコード、プライマー結合部位、及び捕捉プローブを含むポリヌクレオチドの例示的な実施形態を示す。
【0061】
【
図5A】ビーズの例示的な実施形態を示しており、取り付けられた第1のポリヌクレオチドは、バーコード、バーコードプライマー結合部位、及び捕捉プローブを含み、取り付けられた第2のポリヌクレオチドは、インデックス及びインデックスプライマー結合部位を含む。
【0062】
【
図5B】ビーズに取り付けられた捕捉プローブにハイブリダイズされた一塩基多型(SNP)を含有する標的核酸の例示的な実施形態を示す。
【0063】
【
図5C】検出可能なマーカーで伸長された捕捉プローブの例示的な実施形態を示す。
【0064】
【
図5D】バーコードプライマー結合部位にハイブリダイズされたバーコードプライマー、及びバーコードプライマーの伸長の例示的な実施形態を示す。
【0065】
【
図5E】インデックスプライマー結合部位にハイブリダイズされたインデックスプライマー、及びインデックスプライマーの伸長の例示的な実施形態を示す。
【0066】
【
図6A】捕捉プローブを含む単一のポリヌクレオチドを含むビーズ(左パネル)、核酸捕捉プローブと、捕捉プローブを示すバーコードを含むポリヌクレオチドと、ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別するためのインデックスを含むポリヌクレオチドとを含むビーズ(中央パネル)、及び抗体又は抗体の抗原結合フラグメントを含む捕捉プローブと、捕捉プローブを示すバーコードを含むポリヌクレオチドと、ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別するためのインデックスを含むポリヌクレオチドとを含むビーズ(右パネル)の例示的な実施形態を示す。
【0067】
【
図6B】標的核酸にハイブリダイズされた第1及び第2の捕捉プローブを含むビーズであって、第1の捕捉プローブが、切断可能なリンカーを含んでいる、ビーズ(左パネル)、並びに検出可能な標識を含むシグナルを生成するために基材に一時的に結合するタンパク質捕捉プローブを含むビーズ(右パネル)の例示的な実施形態を示す。
【0068】
【
図6C】標的核酸がビーズ上の第1及び第2の捕捉プローブにハイブリダイズされ、第1の捕捉プローブが第2の捕捉プローブにライゲーションされ、切断可能なリンカーが切断されて、検出可能な標識を含む伸長された第1の捕捉プローブを含むビーズを生成する、二重プローブアッセイの例示的な実施形態を示す。
【0069】
【
図7A】フローセル上に固定化されたビーズプールの写真である。
【0070】
【
図7B】特定のビン内の特定のビーズタイプについての複製数の棒グラフである。
【0071】
【
図7C】平均C強度対平均T強度のグラフである。平均C強度は、一対のヌクレオチド内の標識されたシトシンに由来する蛍光の強度であり、平均T強度は、一対のヌクレオチド内の標識されたチミジンに由来する蛍光の強度である。
【0072】
【
図8】代表的なサンプルについての特定のビン内の特定のビーズタイプの数のヒストグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0073】
本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、アレイ上の標的リガンドの検出のための方法及び組成物を含む。いくつかの実施形態では、標的リガンドは、核酸、タンパク質、又は他の抗原を含むことができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブがサンプルからの標的リガンドに特異的に結合し、この捕捉プローブを含むビーズの位置がアレイ内で決定され、捕捉プローブ及びサンプルを識別するために、このビーズがデコードされる。いくつかの実施形態では、バーコードが、ビーズに取り付けられた捕捉プローブを示しており、インデックスが、ビーズのサブ集団を示している。いくつかの実施形態では、バーコード及びインデックスは、配列決定によって決定される。いくつかの実施形態はまた、ビーズに取り付けられた第1及び第2の捕捉プローブが標的核酸の存在下で一緒にライゲーションされ、ライゲーション生成物の端部がビーズから切断され、ビーズが、アレイ上で検出及びデコードされた伸長された捕捉プローブを含む、二重プローブアッセイも含む。
【0074】
本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、アレイ上でのハイスループット遺伝子型決定に関する。いくつかの実施形態は、アレイ内の微小特徴部の位置をデコードすることに関する。いくつかの実施形態では、微小特徴部は、バーコード及びインデックスを有するポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態は、バーコード及びインデックスを配列決定して、アレイ内のポリヌクレオチドの位置を識別することを含む。
【0075】
ハイブリダイゼーションによるデコードは、捕捉プローブのランダムに分配されたアレイ内の捕捉プローブの位置を識別することを含む。この方法は、典型的には、標識されたハイブリダイゼーションプローブを捕捉プローブの1つ又はそれ以上の部分にハイブリダイズし、ハイブリダイゼーションイベントを撮像し、ハイブリダイゼーションプローブを除去する、数回の連続的なサイクルを伴う。ハイブリダイゼーションによるデコードは、特殊な試薬、特殊な流体デバイス、及び特殊な検出器を必要とする。いくつかの実施形態では、ハイブリダイゼーションによるデコードは、7~8回の連続的なサイクルと共に最大8時間かかり得る。
【0076】
本発明の実施形態は、プライマー結合部位及びバーコードを含むポリヌクレオチドのランダムに分配されたアレイを含む。いくつかの実施形態では、バーコードは、ハイスループット配列決定システムを使用してアレイをデコードするために、容易に配列決定することができる。いくつかの実施形態は、追加の試薬、ハイブリダイゼーションプローブ、又は特殊なデコーディング機器なしで、アレイをデコードするためにかかる時間を大幅に短縮することができる。
【0077】
いくつかの実施形態は、次世代配列決定(NGS)技術及びビーズベースのマイクロアレイの使用を含む。いくつかのこのような実施形態は、基材及び試薬に対するわずかな改変と共に一般的なNGS配列決定プラットフォーム上で実行することができる、高性能、低コスト、かつハイスループットの遺伝子型決定アッセイをもたらす。
【0078】
いくつかの多重化方法では、各サンプルを物理的に分離した状態に維持することによって、異なるソースからの複数の核サンプルを並行して処理することができる。本明細書で提供されるいくつかの実施形態は、各サンプルを、関連するビーズ上のインデックスを介してインデックス化することによって、全ての工程において個々のサンプルを分離する物理的バリアの必要性をなくす、核酸インデックス化方法を含む。いくつかの実施形態では、インデックス逆多重化は、配列決定によって実施されるものであり、標準的な合成による配列決定(SBS)ケミストリーを使用して顧客の現場で実行することができる。加えて、標準的なプラットフォーム及びSBSケミストリーを使用して顧客の現場で実装することができる、配列決定によるデコード(DBS)アプローチを採用することによって、ビーズアレイの内部デコードに起因するコスト、スペース、及び時間の制限が低減される。
【0079】
いくつかの実施形態は、
図5Aに示されるビーズを含むインデックス化された濃縮ビーズプールを含む。いくつかのそのような実施形態では、ビーズは、遺伝子座特異の捕捉プローブ、アレイ上での関連するプローブの位置識別のためのバーコード、及びバーコードのSBS読み取りのためのバーコードプライマー結合部位を含む、第1のポリヌクレオチドと、サンプル多重化のためのインデックス、及びインデックスのSBS読み取りのためのインデックスプライマー結合部位を含む、第2のポリヌクレオチドと、を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、ビーズプール複雑性は、捕捉プローブの数、すなわちプレキシティ(plexity)(N)によって、及び支持されるサンプルの数(S)によって定義さ
れる。したがって、プレキシティN及びS個のサンプルを支持するビーズプールは、S×N個の固有のビーズタイプからなる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブ及び/又はインデックスプライマーは、2つのオリゴヌクレオチドのうちの1つでのSBS中の干渉を回避するために、追加の3’直交ブロッカーを含む。
【0081】
いくつかの実施形態は、S個のウェルを含むマルチウェルプレートにS個のビードプールがロードされる遺伝子型決定アッセイを行うことを含み、各ビーズプールは固有のサンプルインデックスを有し、各ウェルはN個の固有のビーズタイプを含む。ランダムプライマー増幅、その後の酵素的断片化、及びクリーンアップを含む工程で核酸サンプルを処理するなど、サンプルからの核酸ライブラリ生成後、各サンプルライブラリが、インデックス化されたウェルに添加され、捕捉プローブにハイブリダイズさせられる。ハイブリダイゼーションが完了した後、蛍光ヌクレオチド及び適切なポリメラーゼを含むインコーポレーションミックスを添加することにより、対象のSNPをプローブするための一塩基伸長アッセイが実行される。この取り込みの最後に、プレート内の全てのビーズ捕捉サンプルがプールされ、フローセルにロードされる。フローセルは、そのままにすることも、パターン化することもでき、表面は、ビーズの固定化を所望の密度で支持するように適切に修正することができる。いくつかの実施形態では、ビーズ固定化時に、SNP部位での蛍光インコーポレーション由来のシグナルを読み取るための1回の走査サイクルを含むSNPリードアウトが実施される。このサイクルは、器具上でのSBSサイクルを含んでもよい。また、フローセル内の特定のビーズの捕捉プローブ及び位置を識別するために、ビーズプールプレキシティに応じて、12~20回のSBSサイクルを含むバーコードリードアウトも実施される。いくつかの実施形態では、この工程は、識別されたSNPを通り越して配列決定する追加のサイクルによって置き換えることができる。また、サンプルインデックスを読み取るための6~12回のSBSサイクルを含むサンプルインデックスリードアウトも実施される。いくつかの実施形態では、フローセル上のアッセイ全体は、約30回未満のSBSサイクルを含むことができ、4時間未満で実行することができる。
【0082】
本明細書で使用するとき、「アレイ」は、ポリヌクレオチドを含む微小特徴部など、異なる微小特徴部の集団を指すことができ、これらは、異なる微小特徴部が相対的な位置によって互いに区別されることができるように表面に関連付け又は取り付けられている。アレイの個々の特徴部は、微小特徴部の単一のコピーか、又はアレイの個々の特徴部に微小特徴部の集団として存在することができる微小特徴部の複数のコピーを含むことができる。各特徴部での微小特徴部の集団は、典型的には均質であり、単一種の微小特徴部を有する。したがって、単一核酸配列の複数のコピーが、例えば、同じ配列を有する複数の核酸分子上で、特徴部に存在することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、微小特徴部の不均質集団が、特徴部に存在することができる。したがって、特徴部は、単一の微小特徴種のみを含んでもよいが、必ずしも必須ではなく、代わりに、異なる配列を有する核酸の混合物など、複数の異なる微小特徴種を含有することができる。アレイの隣接する特徴部は、それらが重なり合わないという点において、互いに別個とすることができる。したがって、特徴部は、互いに隣接していても、ギャップによって分離されていてもよい。特徴部が離間されている実施形態では、隣接する部位は、例えば、100μm、50μm、10μm、5μm、1μm、0.5μm、100nm、50nm、10nm、5nm、1nm、0.5nm、100pm、50pm、1pm未満の距離、又は前述の距離のうちのいずれか2つの範囲内の任意の距離で分離させることができる。アレイ上の特徴部のレイアウトはまた、隣接する特徴部の間の中心間距離によって理解することもできる。本発明において有用なアレイは、約100μm、50μm、10μm、5μm、1μm、0.5μm、100nm、50nm、10nm、5nm、1nm、0.5nm、100pm、50pm、1pm未満、又は前述の距離のうちのいずれか2つの範囲内の任意の距離の中心間間隔の隣接する特徴部を有することができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、上記及び本明細書の他の場所に記載の距離値は、アレイの隣接する特徴部の間の平均距離を表すことができる。したがって、特に反対の(例えば、距離がアレイの全ての隣接する特徴部の間の閾値距離を構成するという明確な記述による)指示がない限り、全ての隣接する特徴部が指定された範囲に収まる必要はない。実施形態は、様々な密度のいずれかで特徴部を有するアレイと共に使用することができる。特定の実施形態の密度の範囲の例としては、約10,000,000特徴部/cm2~約2,000,000,000特徴部/cm2、約100,000,000特徴部/cm2~約1,000,000,000特徴部/cm2、約100,000特徴部/cm2~約10,000,000特徴部/cm2、約1,000,000特徴部/cm2~約5,000,000特徴部/cm2、約10,000特徴部/cm2~約100,000特徴部/cm2、約20,000特徴部/cm2~約50,000特徴部/cm2、約1,000特徴部/cm2~約5,000特徴部/cm2、又は前述の密度のうちのいずれか2つの範囲内の任意の密度が挙げられる。
【0085】
本明細書で使用するとき、「表面」は、試薬、ビーズ、又は分析物と接触することができる、基材又は支持構造体の一部を指すことができる。表面は、実質的に平坦又は平面とすることができる。あるいは、表面は、丸みを帯びていても、輪郭付けされていてもよい。表面に含めることができる例示的な輪郭としては、ウェル、くぼみ、柱、隆起部、チャネルなどが挙げられる。基材又は支持構造として使用することができる例示的な材料としては、変性若しくは官能化ガラスなどのガラス、アクリル、ポリスチレン若しくはスチレンと別の材料とのコポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリウレタン若しくはテフロン(登録商標)などのプラスチック、アガロース若しくはセファロースなどの多糖類若しくは架橋多糖類、ナイロン、ニトロセルロース、樹脂、ケイ素及び変性ケイ素を含むシリカ若しくはシリカ系材料、炭素繊維、金属、無機ガラス、光ファイバ束、又は様々な他のポリマーが挙げられる。単一の材料又はいくつかの異なる材料の混合物は、本発明において有用な表面を形成することができる。いくつかの実施形態では、表面はウェルを含む。いくつかの実施形態では、支持構造体は、1つ又はそれ以上の層を含むことができる。例示的な支持構造体としては、チップ、フィルム、マルチウェルプレート、及びフローセルを挙げることができる。
【0086】
本明細書で使用するとき、「ビーズ」は、剛性又は半剛性材料で作製された小さい本体を指すことができる。この本体は、例えば、規則的若しくは不規則な寸法を有するかどうかにかかわらず、球体、楕円形、微小球、又は他の認識された粒子形状として、特徴付けられる形状を有することができる。ビーズに有用な例示的な材料としては、変性若しくは官能化ガラスなどのガラス、アクリル、ポリスチレン若しくはスチレンと別の材料とのコポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリウレタン若しくはテフロン(登録商標)などのプラスチック、アガロース若しくはセファロースなどの多糖類若しくは架橋多糖類、ナイロン、ニトロセルロース、樹脂、ケイ素及び変性ケイ素を含むシリカ若しくはシリカ系材料、炭素繊維、金属、無機ガラス、又は様々な他のポリマーが挙げられる。例示的なビーズとしては、制御された細孔ガラスビーズ、常磁性ビーズ、トリアゾル、セファロースビーズ、ナノ結晶、及び当該技術分野において既知の他のビーズが挙げられる。ビーズは、生物学的又は非生物学的材料で作製することができる。磁気ビーズは、本明細書に記載される方法の様々な工程における磁石を使用した磁気ビーズの操作の容易さにより、特に有用である。特定の実施形態で使用されるビーズは、約0.1μm~約100μm、約0.1nm~約500nmの直径、幅、又は長さを有することができる。いくつかの実施形態では、特定の実施形態で使用されるビーズは、約100μm、50μm、10μm、5μm、1μm、0.5μm、100nm、50nm、10nm、5nm、1nm、0.5nm、100pm、50pm、1pm未満の直径、幅、若しくは長さ、又は前述の直径、幅、若しくは長さのうちのいずれか2つの範囲内の任意の直径、幅、若しくは長さを有することができる。ビーズサイズは、特徴部を分析するために十分なシグナル(1特徴部当たりのテンプレートコピー数)を維持しながら、縮小されたサイズを有するように選択することができ、したがって、単位面積当たりにより多くの特徴部を得ることができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドをビーズに取り付けることができる。いくつかの実施形態では、ビーズは、基材の表面上のウェル内に分配することができる。特定の実施形態で使用することができる例示的なビーズアレイとしては、ランダムに順序付けられたビーズアレイの技術(Illumina Inc.,San Diego CA)が挙げられる。そのようなビーズアレイは、Michael et al.,Anal Chem 70,1242-8(1998)、Walt,Science 287,451-2(2000)、Fan et al.,Cold Spring Harb Symp Quant Biol 68:69-78(2003)、Gunderson et al.,Nat Genet 37:549-54 (2005)、Bibikova et al.Am J Pathol 165:1799-807(2004)、Fan et al.,Genome Res 14:878-85(2004)、Kuhn et al.,Genome Res 14:2347-56(2004)、Yeakley et al.,Nat Biotechnol 20:353-8(2002)、及びBibikova et al.,Genome Res 16:383-93(2006)に開示されており、これらはそれぞれその全体が参照により組み込まれる。
【0088】
本明細書で使用するとき、「ポリヌクレオチド」及び「核酸」は、互換的に使用されてもよく、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドのいずれか、を指すことができる。したがって、この用語は、一本鎖、二本鎖、又は多本鎖のDNA又はRNAを含む。用語「ポリヌクレオチド」はまた、二本鎖分子及び一本鎖分子の両方を指す。ポリヌクレオチドの例としては、遺伝子若しくは遺伝子フラグメント、ゲノムDNA、ゲノムDNAフラグメント、エキソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、リボソームRNA、非コードRNA(ncRNA)(Piwi結合RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、及び長鎖非コードRNA(lncRNA)など)、低分子ヘアピン型(shRNA)、低分子核内RNA(snRNA)、マイクロRNA(miRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)及びウイルスRNA、リボザイム、cDNA、組み換えポリヌクレオチド、分枝状ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離DNA、任意の配列の単離RNA、核酸プローブ、プライマー、又は上記のいずれかの増幅コピーが挙げられる。ポリヌクレオチドは、非天然塩基を有するヌクレオチド、アザ又はデアザ-プリンなどの修飾天然塩基を有するヌクレオチドを含む、メチル化ヌクレオチド及びヌクレオチド類似体など、修飾ヌクレオチドを含むことができる。ポリヌクレオチドは、4つのヌクレオチド塩基:アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、及びチミン(T)の特定の配列から構成されることができる。ウラシル(U)もまた、例えば、ポリヌクレオチドがRNAであるとき、チミンの天然置換として存在することができる。ウラシルはまた、DNAでも使用することができる。したがって、用語「配列」は、天然及び非天然塩基を含む、ポリヌクレオチド又は任意の核酸分子のアルファベット表現を指す。
【0089】
本明細書で使用するとき、「標的核酸」又はその文法的等価物は、配列決定、分析、及び/又は更なる操作が望まれる核酸分子又は配列を指すことができる。いくつかの実施形態では、標的核酸は、アレイに取り付けることができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブをアレイに取り付けることができ、続いてこのアレイを使用して、プローブと相互作用するサンプル中の標的核酸を検出することができる。この点に関して、いくつかの実施形態では、用語「標的」及び「プローブ」が核酸検出方法に関して互換的に使用され得ることは理解されるであろう。
【0090】
本明細書で使用するとき、「捕捉プローブ」は、標的核酸に特異的にハイブリダイズするのに十分な相補性を有するポリヌクレオチドを指すことができる。捕捉プローブは、混合物中の他の核酸及び/又は構成成分から標的核酸を単離するための親和性結合分子として機能することができる。いくつかの実施形態では、標的核酸は、介在分子を介して捕捉プローブによって特異的に結合されることができる。介在分子の例としては、標的配列及び捕捉プローブの両方に特異的にハイブリダイズするのに十分な相補性を有するリンカー、アダプター、及び他の架橋核酸が挙げられる。
【0091】
本明細書で使用するとき、「ハイブリダイゼーション」、「ハイブリダイズ」、又はその文法的等価物は、1つ又はそれ以上のポリヌクレオチドが反応して、ヌクレオチド残留物の塩基間の水素結合によって少なくとも部分的に形成される複合体を形成する反応を指すことができる。水素結合は、Watson-Crick塩基ペアリング、Hoogstein結合、又は任意の他の配列特異的な方法で起こることができる。複合体は、二重構造を形成する2本のストランド、多本鎖複合体を形成する3本以上のストランド、単一の自己ハイブリダイズするストランド、又はこれらの任意の組み合わせを有することができる。ストランドはまた、水素結合に加えて、力によって架橋されるか、ないしは別の方法で接合されることができる。
【0092】
本明細書で使用するとき、「伸長させる」、「伸長」、又はそれらの任意の文法的等価物は、ポリメラーゼなどの伸長酵素によるプライマー、ポリヌクレオチド、又は他の核酸分子へのdNTPの付加を指すことができる。例えば、本明細書に開示されるいくつかの方法では、得られる伸長されたプライマーは、RNAの配列情報を含む。いくつかの実施形態は、DNAポリメラーゼなどのポリメラーゼ、又は逆転写酵素を使用して伸長を実施するものとして論じられているが、伸長は、当該技術分野において周知の任意の他の方法で実施することができる。例えば、伸長は、対象となるストランドにハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドなど、ランダムなオリゴヌクレオチドの短い断片を共にライゲーションすることによって実施することができる。
【0093】
本明細書で使用するとき、「ライゲーション」又は「ライゲーションする」又はそれらの他の文法的等価物は、ホスホジエステル結合による2本のヌクレオチドストランドの接合を指すことができる。このような反応は、リガーゼによって触媒されることができる。リガーゼは、ATP又は同様のトリホスフェートの加水分解と共にこの反応を触媒する酵素の分類を指す。
配列決定によるデコード
【0094】
実施形態は、ハイスループット配列決定を使用してアレイの微小特徴部の位置をデコードすることを含む。いくつかの実施形態では、アレイの微小特徴部は、ポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、基材の表面にランダムに分配することができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、プライマー結合部位及びバーコードを含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、捕捉プローブ、プライマー結合部位、及びバーコードを含むことができる。
【0095】
アレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードするいくつかの実施形態は、(a)ポリヌクレオチドのアレイが表面に分配されている基材を得ることであって、各ポリヌクレオチドがバーコード及びプライマー結合部位を含む、ことと、(b)複数のプライマーをプライマー結合部位にハイブリダイズすることと、(c)ハイブリダイズされたプライマーを伸長させることによってバーコードの配列を決定することと、を含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、各バーコードの配列は、アレイ内のポリヌクレオチドの位置を示すことができる。例えば、いくつかの実施形態では、アレイは、バーコードが特定の捕捉プローブと関連付けられることが知られているポリヌクレオチドと共に調製することができ、その結果、アレイ上のバーコードの位置を識別することにより、関連する捕捉プローブの位置を示すことができる。そのような実施形態では、各ポリヌクレオチドは、共通の要素を介して捕捉プローブと関連付けられることができる。例えば、ポリヌクレオチド及び捕捉プローブはそれぞれ、ビーズなどの同じ微小特徴部に結合されることができる。より多くのそのような実施形態では、各ポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含むことができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、バーコードは、アレイ内のポリヌクレオチドを識別するために使用することができる核酸配列を含むことができる。バーコードは、他のバーコードと区別可能な固有のヌクレオチド配列を含むことができる。また、バーコードの配列によってポリヌクレオチド及び標的核酸内の他のヌクレオチド配列と区別可能であり得、またポリヌクレオチド内のバーコードの位置によっても、例えば、プライマー結合部位のその位置5’によって、区別可能であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、バーコードの配列が、複数の核酸中に2回以上存在し得るが、プライマー結合部位の5’に位置するバーコードを検出することができる。バーコードは、集団内の複数のバーコード内で及び/又は分析若しくは精査される複数のポリヌクレオチド及び標的核酸内で固有のヌクレオチド配列となるのに十分な任意の所望の配列長とすることができる。いくつかの実施形態では、バーコードは、約6~30ヌクレオチドの範囲のポリヌクレオチド内の核酸又は領域である。バーコードは、例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29若しくは30ヌクレオチド、又はそれより長くすることができる。例えば、バーコードは、35、40、45若しくは50ヌクレオチド、又はそれより長くすることができる。いくつかの実施形態のための好適なバーコードは、米国特許第8,053,192号に開示されており、その全体が参照により組み込まれる。いくつかの実施形態では、バーコードは、各バーコードが別のバーコードとは異なっているように、ポリヌクレオチドをアレイ内の別のポリヌクレオチドと区別することができる。いくつかの実施形態では、バーコードは、バーコードのセットがバーコードの別のセットとは異なっているように、ポリヌクレオチドの集団をアレイ内のポリヌクレオチドの別の集団と区別することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、プライマー結合部位は、プライマー結合部位にハイブリダイズされたプライマーが伸長させられて、バーコードの相補体を提供することができるように、バーコードの3’とすることができる。例えば、プライマーは、バーコードの配列を得るために伸長させることができる。いくつかの実施形態では、プライマー結合部位は、ポリヌクレオチド内のバーコードに直接隣接することができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの集団内の各プライマー結合部位は、同じ配列を有することができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドのサブ集団は、第1の配列を有するプライマー結合部位を含むことができ、ポリヌクレオチドの別のサブ集団は、第2の配列を有するプライマー結合部位を含むことができる。いくつかの実施形態では、異なるプライマーを複数の異なるプライマー結合部位にハイブリダイズすることは、同時に、連続的に、又は反復的に行われることができる。
【0098】
いくつかの実施形態は、捕捉プローブを含むポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、標的核酸にハイブリダイズすることができる配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドの集団は、互いに異なる捕捉プローブを含むことができる。いくつかの実施形態では、各捕捉プローブは、互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは互いに類似していてもよく、例えば、それらは、類似の配列、及び/又は類似の長さを有する類似の配列を有することができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、又は2未満の数のヌクレオチドで互いに異なることができ、この数のヌクレオチドは、捕捉プローブ内の連続したヌクレオチド、連続していないヌクレオチド、挿入したヌクレオチド、又は欠失したヌクレオチドであってよい。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、単一のヌクレオチドで別の捕捉プローブと異なることができる。いくつかの実施形態では、プライマー結合部位及びバーコードは、捕捉プローブの5’とすることができる。いくつかの実施形態では、プライマー結合部位及びバーコードは、捕捉プローブの3’とすることができる。
【0099】
いくつかの実施形態は、切断可能なリンカーを含むポリヌクレオチドを含む。いくつかのそのような実施形態では、切断可能なリンカーは、リンカーを切断すると、捕捉プローブをプライマー結合部位及びバーコードから分離させることができるように、配置することができる。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、捕捉プローブと、プライマー結合部位及びバーコードとの間のポリヌクレオチド内に配置することができる。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、捕捉プローブに連結されたプライマー結合部位及びバーコードを含むポリヌクレオチドを除去することができる。例えば、ポリヌクレオチド及び捕捉プローブは両方とも、ビーズに結合されることができる。切断可能なリンカーの切断は、プライマー結合部位及びバーコードを含むポリヌクレオチドをビーズから除去することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、少なくとも2、3、5、10、15、20、25、30、50、100、500個のヌクレオチドに対応する長さ、又は前述の長さのうちのいずれか2つの範囲内の長さを有することができる。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、光、塩基、酸などの作用因子、及び配列特異的な制限酵素又はプロテアーゼなどの酵素による切断を受けやすい。切断可能なリンカーは、酵素の認識部位など、ヌクレオチドの特定の配列を含むことができ、及び/又は作用因子による切断を受けやすい特定の修飾ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーはウラシルを含むことができ、ウラシルは、DNAグリコシラーゼ(UDG)などの外因性塩基切断作用因子によって切断可能である。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、8-ヒドロキシグアニンDNAグリコシラーゼ(FPGタンパク質)によって切断することができる8-ヒドロキシグアニンを含むことができる。より多くの切断可能なリンカーの例が米国特許出願公開第2005/0181394号に開示されており、その全体が参照により組み込まれる。
【0101】
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、基材に取り付けられている。いくつかの実施形態では、基材はビーズを含むことができる。ポリヌクレオチドは、ビーズ又は他の表面などの基材に、ポリヌクレオチドの5’末端若しくは3’末端又はその付近における基材表面への単点共有結合によって固定化することができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、基材に取り付けられているスペーサーを含むことができる。いくつかの実施形態では、スペーサーは、少なくとも2、3、5、10、15、20、25、30、50、100、500個のヌクレオチドに対応する長さ、又は前述の長さのうちのいずれか2つの範囲内の長さを有することができる。当該技術分野において既知の任意の好適な共有結合手段が、この目的のために使用され得る。選択された結合ケミストリーは、固体支持体の性質、及びそれに適用された任意の誘導体化又は官能化に依存する。ポリヌクレオチドは、結合を促進する部分を含んでもよく、この部分は、非ヌクレオチド化学修飾であってもよい。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、例えば、5’末端に位置する、ホスホロチオエート又はチオホスフェートなど、硫黄含有求核剤を含み得る。固体担持ポリアクリルアミドヒドロゲルの場合、この求核剤は、ヒドロゲル中に存在するブロモアセトアミド基に結合する。ポリヌクレオチドを固体支持体に取り付ける例示的な手段は、重合アクリルアミド及びN-(5-ブロモアセトアミジルペンチル)アクリルアミド(BRAPA)からなるヒドロゲルへの5’ホスホロチオエート結合を介するものであり、これは、全体が参照により組み込まれる、米国特許第8,168,388号に開示されている。
【0102】
いくつかの実施形態では、アレイ中のポリヌクレオチドの位置は、ポリヌクレオチドのバーコードを配列決定することによってデコードすることができる。例えば、バーコードの配列は、アレイ上の部位と関連付けることができ、部位は、特定の捕捉プローブと関連付けることができる。いくつかの実施形態は、クローン増幅された分子の及び単一の核酸分子の大規模平行配列決定を可能にする配列決定法を指し得る次世代配列決定(NGS)を含む。NGSの例としては、可逆的ダイターミネーターを使用した合成による配列決定(SBS)、及びライゲーションによる配列決定が挙げられる。SBSにおいて、核酸テンプレートに沿った核酸プライマーの伸長を監視して、テンプレート中のヌクレオチド配列を決定する。基礎をなす化学プロセスは、重合であり得る。特定のポリメラーゼベースのSBS実施形態では、プライマーに付加されたヌクレオチドの順序及び型の検出を使用してテンプレートの配列を決定することができるように、蛍光標識されたヌクレオチドが付加されて、プライマーをテンプレート依存様式で伸長する。
【0103】
1つ又はそれ以上の増幅された核酸は、サイクル中の試薬の反復送達を伴うSBS又は他の検出技術に供することができる。例えば、第1のSBSサイクルを開始するために、1つ又はそれ以上の標識されたヌクレオチド、DNAポリメラーゼなどを、1つ又はそれ以上の増幅された核酸分子を収容するヒドロゲルビーズに流入/通過させることができる。プライマー伸長によって標識ヌクレオチドが取り込まれるそれらの部位は、検出することができる。任意に、ヌクレオチドは、ヌクレオチドがプライマーに添加されると、更なるプライマー伸長を終結する可逆終端特性を更に含むことができる。例えば、可逆的ターミネーター部分を有するヌクレオチド類似体をプライマーに添加して、デブロッキング剤が部分を除去するためにデブロッキング剤が送達されるまで続く伸長が生じ得ない。したがって、可逆終端を使用する実施形態では、検出が行われる前又はその後に、デブロッキング試薬をフローセルに送達することができる。様々な送達工程の間に洗浄を行うことができる。次いで、このサイクルをn回繰り返してプライマーをnヌクレオチドだけ伸長させ、これにより、長さnの配列を検出することができる。
【0104】
いくつかのSBS実施形態は、伸長生成物内へのヌクレオチドの取り込み時に放出されるプロトンの検出を含む。例えば、放出されたプロトンの検出に基づく配列決定は、市販されている電気的な検出器及び関連する技術を使用することができる。このような配列決定システムの例は、Rocheの子会社である454 Life Sciencesから市販されているプラットフォームなどのピロ配列決定、Pacific Biosciencesから市販されているプラットフォームなど、γ-リン酸で標識されたヌクレオチドを使用する配列決定、及びLife Technologiesの子会社であるIon
Torrentから市販されているプラットフォームなど、プロトン検出を使用する配列決定法である。いくつかの実施形態は、米国特許出願公開第2005/0130173号及び同第2006/0134633号、並びに米国特許第4,971,903号、同第6,258,568号、及び同第6,210,891号に記載されるピロ配列決定を含み、これらはそれぞれその全体が参照により組み込まれる。いくつかの実施形態は、米国特許第5,599,675号、及び米国特許第5,750,341号に開示されるライゲーションによる配列決定を含み、これらはそれぞれその全体が参照により組み込まれる。
【0105】
いくつかの実施形態は、DNAポリメラーゼ活性のリアルタイムモニタリングを伴う方法を利用することができる。例えば、ヌクレオチド取り込みは、フルオロフォア担持ポリメラーゼとγ-リン酸で標識されたヌクレオチドとの間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)相互作用を介して、又はゼロモード導波管(ZMW)を用いて、検出することができる。別の有用な配列決定技術は、ナノ細孔配列決定である。いくつかのナノ細孔実施形態では、標的核酸又は標的核酸から除去された個々のヌクレオチドは、ナノ細孔を通過する。核酸又はヌクレオチドがナノ細孔を通過するとき、各ヌクレオチド型は、細孔の電気コンダクタンスの変動を測定することによって識別することができる。
【0106】
図1に示されるように、いくつかの実施形態では、アレイの微小特徴部は、5’リンカー20を介してビーズ10に取り付けられたポリヌクレオチドを含むことができる。ポリヌクレオチドは、バーコード30、プライマー結合部位40、及び捕捉プローブ50を含むことができる。プライマー60は、プライマー結合部位にハイブリダイズし、伸長させられて、アレイ内の微小特徴部の位置をデコードするためのバーコードの配列を得ることができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、標的核酸にハイブリダイズすることができ、捕捉プローブは、例えば、ポリメラーゼによって、又はリガーゼによって、伸長させられることができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、ブリッジ増幅に参加することができる。ブリッジ増幅の方法は、米国特許第7,985,565号及び同第7,115,400号に開示されており、これらはそれぞれその全体が参照により組み込まれる。
【0107】
図2に示されるように、いくつかの実施形態では、アレイの微小特徴部は、捕捉プローブ50、バーコード30、及びプライマー結合部位40を含むポリヌクレオチドを含むことができ、ポリヌクレオチドは、5’リンカー20を介してビーズ10に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、捕捉プローブとバーコードとの間に切断可能なリンカー70を含むことができる。いくつかの実施形態では、プライマー60は、プライマー結合部位にハイブリダイズされることができ、バーコードの配列が決定され、これにより、アレイ内の微小特徴部の位置をデコードすることができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは切断することができ、バーコード及びプライマー結合部位が、ビーズ及び捕捉プローブを含む微小特徴から除去される。いくつかのこのような実施形態は、標的核酸を捕捉プローブとハイブリダイズする前に、デコードされたアレイを提供する。いくつかの実施形態では、標的核酸は、アレイ内のデコードされた位置で捕捉プローブにハイブリダイズすることができる。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブは、例えば、ポリメラーゼによって、又はリガーゼによって、伸長させられることができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、ブリッジ増幅に参加することができる。
【0108】
図3に示されるように、いくつかの実施形態では、アレイの微小特徴部は、3’リンカー25を介してビーズ10に取り付けられた、バーコード30、プライマー結合部位40、及び捕捉プローブ50を含むポリヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、プライマー結合部位は、ビーズに結合されたリンカーに当接することができる。いくつかの実施形態は、特定のポリメラーゼをスクリーニング及び開発するためのアッセイにおけるこのような微小特徴部の使用を含むことができる。例えば、ポリメラーゼの活性は、スペーサーを有するビーズに取り付けられたプライマー部位と比較して、スペーサーを有しないビーズに取り付けられたプライマー部位についてスクリーニングすることができる。いくつかの実施形態では、標的核酸は、捕捉プローブにハイブリダイズすることができる。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた標的核酸は、例えば、ポリメラーゼによって、又はリガーゼによって、伸長させられる。
【0109】
図4に示されるように、アレイの微小特徴部の実施形態は、5’リンカー20を介してビーズ10に取り付けられた、スペーサー80、バーコード30、プライマー結合部位40、及び捕捉プローブ50を含むポリヌクレオチドを含むことができる。
複数の標的核酸の配列決定
【0110】
いくつかの実施形態は、複数の標的核酸を配列決定することを含む。いくつかの実施形態では、標的核酸は、異なる被験者など、異なるソース、例えば、異なる被験者からのゲノムDNAに、由来することができる。いくつかの実施形態では、異なる標的核酸は、異なるインデックスと関連付けることができ、その結果、インデックスは、単一のソースに由来する集団など、標的核酸の特定の集団を識別することができる。
【0111】
いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも第1及び第2のサブ集団を得ることを含み、各ビーズは、捕捉プローブ、同じビーズの捕捉プローブを示すバーコード、及びバーコードのバーコードプライマー結合部位3’を含む第1のポリヌクレオチドと、インデックス及びインデックスのインデックスプライマー結合部位3’を含む第2のポリヌクレオチドと、を含み、第1のサブ集団のインデックスは、第2のサブ集団のインデックスとは異なる。
【0112】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び/又は第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なるヌクレオチド配列を含む。例えば、第1のサブ集団の捕捉プローブは互いに異なっていてもよく、及び/又は第1のサブ集団の捕捉プローブは、互いに異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、ビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブと同じヌクレオチド配列を有する捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、一塩基多型(SNP)又はその相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、バーコードプライマー結合部位は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0114】
いくつかの実施形態はまた、第1の標的核酸をビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブにハイブリダイズし、第2の標的核酸をビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブにハイブリダイズすることも含む。いくつかのそのような実施形態では、第1の標的核酸をビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブにハイブリダイズすること、及び第2の標的核酸をビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブにハイブリダイズすることは、異なる位置で実施される。例えば、異なる位置は、多層プレート内の異なるウェルなど、異なるウェルなどの異なる反応体積を含む。例えば、96ウェルプレートでは、ビーズの96の異なるサブ集団が96個の異なる標的核酸とハイブリダイズされることができ、ビーズの各異なるサブ集団は、異なるウェル内の異なる標的核酸にハイブリダイズされる。
【0115】
いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズの異なるサブ集団は、平面の基材など、基材上に分配される。いくつかの実施形態では、ビーズの分配されたサブ集団はアレイを含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数の別個の部位を含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のウェルを含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のチャネルを含む。いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズの異なるサブ集団は、基材上に分配される前に組み合わせられる。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズの異なるサブ集団は、連続的に基材上に分配される。例えば、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズの第1のサブ集団は、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズの第2のサブ集団が基材上に分配される前に、基材上に分配される。
【0117】
いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブは伸長される。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブは、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズの異なるサブ集団が基材上に分配される前に伸長される。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブは、ハイブリダイズされた捕捉プローブ及び標的核酸を含むビーズが基材上に分配された後に伸長される。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブを伸長させることは、ポリメラーゼ伸長を含むことができる。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブを伸長させることは、リガーゼの存在下での捕捉プローブへの伸長プローブのライゲーションなど、リガーゼベースの伸長を含むことができる。いくつかの実施形態では、伸長工程は、伸長された捕捉プローブに検出可能なマーカーを付加することができる。いくつかの実施形態では、検出可能なマーカーは、蛍光マーカーを含むことができる。
【0118】
いくつかの実施形態は、基材上のビーズをデコードすることを含む。いくつかの実施形態は、基材上での伸長された捕捉プローブ、バーコード、及びインデックスの位置を識別することによってビーズをデコードすることを含む。いくつかの実施形態では、基材上の位置での特定のバーコードの存在は、その位置での特定の捕捉プローブを示す。いくつかの実施形態では、基材上の位置での特定のインデックスの存在は、標的核酸の特定のサブ集団のうちの標的核酸が基材上のその位置に関連付けられていることを示す。いくつかの実施形態では、基材上の位置での伸長された捕捉プローブの存在は、標的核酸のサブ集団内の特定の標的核酸の存在を示す。いくつかの実施形態では、表面上の単一位置でのバーコードの同一性、インデックスの同一性、及び伸長された捕捉プローブの存在は、標的核酸の特定のサブ集団内の特定の標的核酸の存在を示す。
【0119】
いくつかの実施形態では、基材上のビーズをデコードすることは、ハイブリダイズされた捕捉プローブ又は伸長された捕捉プローブの位置を検出することを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブ又は伸長された捕捉プローブの位置を検出することは、ハイブリダイズされた捕捉プローブを検出可能なマーカーで伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされた捕捉プローブ又は伸長された捕捉プローブの位置を検出することは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む。
【0120】
いくつかの実施形態では、基材上のビーズをデコードすることは、伸長された捕捉プローブを含むビーズのインデックスの位置をデコードすることを含む。いくつかの実施形態は、複数のインデックスプライマーをインデックスプライマー部位にハイブリダイズし、ハイブリダイズされたインデックスプライマーを伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされたインデックスプライマーを伸長させることは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む。いくつかの実施形態では、ビーズのインデックスの位置をデコードすることは、基材上のインデックスを配列決定することを含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、基材上のビーズをデコードすることは、伸長された捕捉プローブを含むビーズのバーコードの位置をデコードすることを含む。いくつかの実施形態は、複数のバーコードプライマーをバーコードプライマー部位にハイブリダイズし、ハイブリダイズされたバーコードプライマーを伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、基材上のビーズをデコードすることは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む、ハイブリダイズされたバーコードプライマーを伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、基材上のビーズをデコードすることは、基材上のバーコードを配列決定することを含む、ビーズのバーコードの位置をデコードすることを含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも50個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも100、200、300、400、若しくは500個又はそれ以上の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも5000個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも50,000個の捕捉プローブを含む。
【0123】
いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも10個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも100個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも1000個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも10,000個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。
【0124】
いくつかの実施形態の態様を
図5A~
図5Eに示す。
図5Aに示されるように、ビーズのサブ集団は、バーコード、バーコードプライマー結合部位、及び捕捉プローブを含む取り付けられた第1のポリヌクレオチドと、インデックス及びインデックスプライマー結合部位を含む取り付けられた第2のポリヌクレオチドとを有するビーズを含む。ビーズの異なるサブ集団は、異なるインデックスを含むことができる。各サブ集団が特定のインデックスを有する、ビーズの異なるサブ集団は、各ウェルがビーズの単一のサブ集団を含むように、96ウェルプレートのウェル内に分配することができる。
【0125】
図5Bに示されるように、標的核酸の集団からの標的核酸が、捕捉プローブにハイブリダイズされ、この標的核酸はSNPを含有する。いくつかの実施形態では、標的核酸のサブ集団が、ビーズのサブ集団を含有する各ウェルに添加される。標的核酸の各サブ集団は、異なる被験者など、異なるソースに由来することができる。例えば、標的核酸のサブ集団は、被験者からの単一の核酸サンプルなど、単一の核酸ソースから核酸のライブラリを調製することによって得ることができる。いくつかの実施形態では、標的核酸は、配列決定されるのにアダプターを必要としない。
【0126】
図5Cに示されるように、SNPを含有する標的核酸にハイブリダイズされている捕捉プローブは、伸長させることができる。いくつかの実施形態では、伸長は、蛍光ヌクレオチド及び適切なポリメラーゼを含むインコーポレーションミックスを添加することによって実行されることによって実施することができる。いくつかの実施形態では、伸長は一塩基伸長である。
【0127】
いくつかの実施形態では、全てのビーズが組み合わされ、フローセルの表面に分配される。フローセルは、パターン化された表面を有することができ、表面は、ビーズの固定化を所望の密度で支持するように修正することができる。
【0128】
いくつかの実施形態では、SNPリードアウトが実施される。いくつかの実施形態では、捕捉プローブのSNP部位での取り込みからのシグナルを読み取るために、走査サイクルが実施される。いくつかの実施形態では、このサイクルは、合成による配列の少なくとも1回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、伸長された捕捉プローブの3’末端は、切断され、ブロックされる。
【0129】
図5Dに示されるように、バーコードプライマーがバーコードプライマー結合部位にハイブリダイズされ、バーコードプライマーは伸長させられる。いくつかの実施形態では、バーコードプライマーの伸長は、バーコードリードアウトを含む。いくつかの実施形態では、伸長は、合成による配列の少なくとも1回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、合成による配列のサイクル数は、ビーズのサブ集団内の異なるバーコードの数に依存することができる。いくつかの実施形態では、伸長は、12~20回の合成による配列サイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、伸長は、フローセル内の特定のビーズの捕捉プローブ及び位置を識別する。
【0130】
図5Eに示されるように、インデックスプライマーがインデックスプライマー結合部位にハイブリダイズされ、インデックスプライマーは伸長させられる。いくつかの実施形態では、インデックスプライマーの伸長は、インデックスリードアウトを含む。いくつかの実施形態では、伸長は、合成による配列の少なくとも1回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、合成による配列のサイクル数は、ビーズの複数のサブ集団内の異なるインデックスの数に依存することができる。いくつかの実施形態では、伸長は、6~12回の合成による配列サイクルを含むことができる。
標的リガンドを検出する特定の方法
【0131】
いくつかの実施形態は、標的リガンドを検出する方法を含む。いくつかの実施形態では、標的リガンドは、核酸、タンパク質、又は他の抗原を含むことができる。いくつかの実施形態では、標的リガンドは、異なるソースから、例えば、異なるサンプル、異なる個々の被験者、又は被験者の異なる集団から得られる。
【0132】
いくつかの実施形態では、標的リガンドを検出する方法は、ビーズの集団を得ることを含むことができ、各ビーズは、標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブを含む。例えば、捕捉プローブは、核酸、抗体、又は抗体の抗原結合フラグメントを含むことができる。いくつかの実施形態では、ビーズは、同じビーズの捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、各ビーズはまた、インデックスと、インデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドも含む。いくつかの実施形態では、ビーズの集団は、ビーズの第1及び第2のサブ集団を含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスは、ビーズの第2のサブ集団のインデックスとは異なる。例えば、ビーズの第1のサブ集団のインデックスは、ビーズの第2のサブ集団のインデックスからビーズの第1のサブ集団を識別するために使用することができる。
【0133】
いくつかの実施形態は、第1の標的リガンドをビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブに接触させ、第2の標的リガンドをビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブに接触させることを含む。例えば、第1の標的リガンドは、リガンドの第1のサンプルから得ることができ、第2の標的リガンドは、リガンドの第2のサンプルから得ることができる。いくつかの実施形態はまた、特異的に結合された第1及び第2の標的リガンドを含むビーズの第1及び第2のサブ集団を基材上に分配することも含む。いくつかの実施形態はまた、基材上に分配された、第1及び第2の標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを検出することも含む。いくつかの実施形態はまた、基材上での検出された捕捉プローブを含むビーズの位置をデコードすることも含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは核酸を含み、標的リガンドは核酸を含む。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含む。他の実施形態では、捕捉プローブは、第1のポリヌクレオチドとは別個である。いくつかの実施形態では、ビーズのサブ集団の捕捉プローブは、互いに異なるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ビーズの異なるサブ集団は、同じ異なる捕捉プローブを含むことができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、一塩基多型(SNP)又はその相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む。
【0135】
いくつかのそのような実施形態では、標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを検出することは、標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、伸長させることは、ポリメラーゼ伸長、及び/又はリガーゼ伸長を含むことができる。いくつかの実施形態では、伸長は、蛍光標識されたヌクレオチドなど、検出可能なヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、伸長は、捕捉プローブの単一ヌクレオチド伸長を含む。いくつかの実施形態では、伸長は、複数のヌクレオチドによる捕捉プローブの伸長を含む。
【0136】
いくつかのそのような実施形態では、捕捉プローブは、抗体又はその抗原結合フラグメントを含む。いくつかの実施形態では、ビーズのサブ集団の捕捉プローブは、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、ビーズの異なるサブ集団は、同じ異なる捕捉プローブを含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、ビーズのサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じ標的リガンドに特異的に結合する。
【0137】
いくつかの実施形態では、標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを検出することは、イムノアッセイを含む。例えば、捕捉プローブに特異的に結合された標的リガンドは、二次抗体又はその抗原結合フラグメントと接触させられ、二次抗体又はその抗原結合フラグメントは、蛍光標識など、検出可能な標識を含む。
【0138】
いくつかの実施形態では、バーコードプライマー結合部位は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、ビーズのサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含んでおり、ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別することができる。例えば、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列、及びビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、第1の標的リガンドをビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブに接触させること、及び第2の標的リガンドをビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブに接触させることは、異なる位置で実施される。例えば、異なる位置は、マイクロタイタープレートの異なるウェル内の異なる体積など、異なる反応体積を含み得る。
【0142】
いくつかの実施形態はまた、ビーズの第1及び第2のサブ集団を基材上に分配することの前にビーズの第1及び第2のサブ集団を組み合わせることを含む。他の実施形態では、ビーズの第2のサブ集団が基材上に分配される前に、ビーズの第1のサブ集団が基材上に分配される。いくつかの実施形態では、ビーズのサブ集団は、リガンドに特異的に結合した捕捉プローブが検出される前に、基材上に分散される。
【0143】
いくつかの実施形態では、標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブを検出することはまた、基材上での標的リガンドに特異的に結合した捕捉プローブの位置を決定することを含むこともできる。
【0144】
いくつかの実施形態では、検出された捕捉プローブの位置をデコードすることは、検出された捕捉プローブを含むビーズのインデックスの位置をデコードすることを含む。いくつかの実施形態はまた、複数のインデックスプライマーをインデックスプライマー部位にハイブリダイズし、ハイブリダイズされたインデックスプライマーを伸長させることも含む。いくつかの実施形態では、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む、ハイブリダイズされたインデックスプライマーを伸長させることも含む。いくつかの実施形態では、ビーズのインデックスの位置をデコードすることは、基材上のインデックスを配列決定することを含む。
【0145】
いくつかの実施形態では、検出された捕捉プローブの位置をデコードすることは、検出された捕捉プローブを含むビーズのバーコードの位置をデコードすることを含む。いくつかのそのような実施形態は、複数のバーコードプライマーをバーコードプライマー部位にハイブリダイズし、ハイブリダイズされたバーコードプライマーを伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされたバーコードプライマーを伸長させることは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む。いくつかの実施形態では、ビーズのバーコードの位置をデコードすることは、基材上のバーコードを配列決定することを含む。
【0146】
いくつかの実施形態では、基材は、複数の別個の部位を含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のウェルを含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のチャネルを含む。いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。いくつかの実施形態では、ビーズの分配された第1及び第2のサブ集団はアレイを含む。
【0147】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、互いに異なる少なくとも50、100、500、1000、若しくは5000個の捕捉プローブ、又は前述の数のうちのいずれか2つの間の任意の数の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態はまた、少なくとも5、10、20、50、100、200、500、1000個の、ビーズの異なるサブ集団であって、各サブ集団が別のサブ集団とは異なるインデックスを含む、サブ集団、又は前述の数のうちのいずれか2つの間の任意の数の、ビーズの異なるサブ集団も含む。
【0148】
ポリヌクレオチド210が取り付けられているビーズ200を含む実施形態が、
図6Aの左パネルに示される。ポリヌクレオチドは、標的核酸220にハイブリダイズされている捕捉プローブを含む。捕捉プローブは、検出可能な標識230を含むヌクレオチドで伸長されている。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードを配列決定及び識別するのに有用なバーコードプライマー結合部位とを含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはまた、ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別して示すインデックスと、インデックスを配列決定及び識別するのに有用なインデックスプライマー結合部位とを含むこともできる。いくつかの実施形態では、ビーズは、基材上のアレイ内に分配し、デコードすることができる。デコードすることは、アレイ上の検出可能な標識の位置を決定すること、アレイ上のビーズに取り付けられたバーコードを決定すること、及び/又はアレイ上のビーズに取り付けられたインデックスを決定することを含むことができる。
【0149】
捕捉プローブ240が取り付けられているビーズ200を含む実施形態が、
図6Aの中央パネルに示される。捕捉プローブは、標的核酸220にハイブリダイズされている。捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードを配列決定及び識別するのに有用なバーコードプライマー結合部位とを含む第1のポリヌクレオチド260もまた、ビーズに取り付けられている。ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別して示すインデックスを含む第2のポリヌクレオチド250もまた、ビーズに取り付けられている。捕捉プローブは、検出可能な標識230を含むヌクレオチドで伸長されている。いくつかの実施形態では、ビーズは、基材上のアレイ内に分配し、デコードすることができる。デコードすることは、アレイ上の検出可能な標識の位置を決定すること、アレイ上のビーズに取り付けられたバーコードを決定すること、及び/又はアレイ上のビーズに取り付けられたインデックスを決定することを含むことができる。
【0150】
捕捉プローブ270が取り付けられているビーズ200を含み、捕捉プローブが抗体、又は抗体の抗原結合フラグメントである、実施形態が、
図6Aの右パネルに示される。捕捉プローブは、リガンド280に特異的に結合されている。リガンドはまた、検出可能な標識230を含む二次抗体290とも結合されている。捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードを配列決定及び識別するのに有用なバーコードプライマー結合部位とを含む第1のポリヌクレオチド260もまた、ビーズに取り付けられている。ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別して示すインデックスを含む第2のポリヌクレオチド250もまた、ビーズに取り付けられている。いくつかの実施形態では、ビーズは、基材上のアレイ内に分配し、デコードすることができる。デコードすることは、アレイ上の検出可能な標識の位置を決定すること、アレイ上のビーズに取り付けられたバーコードを決定すること、及び/又はアレイ上のビーズに取り付けられたインデックスを決定することを含むことができる。
【0151】
タンパク質を含む捕捉プローブ330が取り付けられているビーズ200を含む実施形態が、
図6Bの右パネルに示される。いくつかの実施形態では、ビーズは、基材上のアレイ内に分配することができる。タンパク質の基材340は、タンパク質と接触して、検出可能な標識230を含むシグナルを生成する。アレイ上のシグナルの位置は、決定することができる。いくつかの実施形態では、ビーズは、捕捉プローブを示すバーコードを含む第1のポリヌクレオチドを含むことができ、バーコードを配列決定及び識別するのに有用なバーコードプライマー結合部位もまた、ビーズに取り付けられている。いくつかの実施形態では、ビーズは、やはりビーズに取り付けられている、ビーズのサブ集団をビーズの別のサブ集団と区別して示すインデックスを含む第2のポリヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、ビーズはアレイ上でデコードされる。デコードすることは、アレイ上の検出可能な標識の位置を決定すること、アレイ上のビーズに取り付けられたバーコードを決定すること、及び/又はアレイ上のビーズに取り付けられたインデックスを決定することを含むことができる。
標的核酸の配列決定及び分析
【0152】
いくつかの実施形態は、標的核酸の配列決定及び/又は分析を含む。いくつかの実施形態は、本明細書で提供される方法によってアレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードすることと、標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズすることと、捕捉プローブを伸長させることと、アレイ上の位置で標的核酸にハイブリダイズされた捕捉プローブの伸長を検出することと、を含む。いくつかの実施形態では、アレイ上のポリヌクレオチドの位置は、標的核酸をポリヌクレオチドにハイブリダイズする前にデコードすることができる。いくつかの実施形態では、アレイ上のポリヌクレオチドの位置は、標的核酸にハイブリダイズされた捕捉プローブの伸長を検出した後にデコードすることができる。いくつかのそのような実施形態では、各ポリヌクレオチドは、共通の要素を介して捕捉プローブと関連付けられることができる。例えば、ポリヌクレオチド及び捕捉プローブはそれぞれ、ビーズなどの同じ微小特徴部に結合されることができる。より多くのそのような実施形態では、各ポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含むことができる。
【0153】
いくつかの実施形態は、捕捉プローブの一塩基伸長(SBE)を含む。いくつかの実施形態では、SBEは、標的核酸中の対立遺伝子、突然変異、又は他の特徴部の検出に使用することができる。簡潔に述べると、SBEは、検出位置に近位の又は隣接した位置で標的ゲノムフラグメントにハイブリダイズする捕捉プローブを利用し、検出位置は特定の遺伝子座を示す。捕捉プローブの3’末端を、検出標識で標識されたヌクレオチド類似体で伸長させるために、ポリメラーゼを使用することができる。酵素の忠実度に基づいて、ヌクレオチドは、標的核酸中の検出位置に相補的である場合にのみ、捕捉プローブに取り込まれる。所望により、ヌクレオチドは、ブロッキング基(可逆的なブロッキング基を含む)を使用して、更なる伸長が起こることができないように誘導体化することができ、したがって、単一のヌクレオチドのみが付加される。伸長された捕捉プローブ中の標識されたヌクレオチドの存在は、例えば、アレイ内の特定の位置で、検出することができ、付加されたヌクレオチドは、遺伝子座又は対立遺伝子の同一性を決定するために識別することができる。SBEは、それぞれその全体が参照により組み込まれる米国特許第9,441,267号及び同第9,045,796号に記載されている条件など、既知の条件下で行うことができる。
【0154】
いくつかの実施形態は、対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)を含む。いくつかの実施形態では、ASPEは、3’末端でのヌクレオチド組成が異なる捕捉プローブの伸長を含むことができる。ASPE法は、切断可能なリンカーを含有するヌクレオシド又はヌクレオチドを使用して実施することができ、その結果、標識は、プローブが検出された後に除去することができる。これは、プローブの更なる使用、又は検出されたシグナルが、たった今除去された標識によるものであったことの検証を可能にする。簡潔に述べると、ASPEは、検出位置に相補的である3’配列部分と、検出位置に隣接する配列に相補的である5’部分とを有する捕捉プローブに標的核酸をハイブリダイズすることによって実施することができる。例えば、ポリメラーゼによる標識されたヌクレオチドの付加による、捕捉プローブの3’部分のテンプレート指向修飾は、標識された伸長生成物を産生するが、これは、テンプレートが標的配列を含む場合のみである。次いで、このような標識されたプライマー伸長生成物の存在は、例えば、特定の対立遺伝子の存在を示すために、アレイ内でのその位置に基づいて検出することができる。いくつかの実施形態では、ASPEは、標的核酸中の同じ検出位置に隣接してアニーリングするように同様の5’末端を有するが、検出位置を補完する3’末端を有する捕捉プローブのみがポリメラーゼによって修飾されるように、異なる3’末端を有する、複数の捕捉プローブを用いて実施することができる。特定の検出位置に相補的である3’末端塩基を有する捕捉プローブは、位置に対する完全一致(PM)プローブと称され、一方、3’末端不一致塩基を有し、ASPE反応で伸長させることができない捕捉プローブは、位置に対する不一致(MM)プローブである。PMプローブ中の標識されたヌクレオチドの存在は検出することができ、捕捉プローブの3’配列は、検出位置において特定の対立遺伝子を識別するために決定することができる。
【0155】
いくつかの実施形態は、アレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードするための方法を含む。いくつかのそのような方法は、(a)ポリヌクレオチドのアレイが表面に分布している基材を得ることであって、各ポリヌクレオチドがバーコードのプライマー結合部位3’を含み、各ポリヌクレオチドが捕捉プローブに連結されている、ことと、(b)複数のプライマーをプライマー結合部位にハイブリダイズすることと、(c)ハイブリダイズされたプライマーを伸長させることによってバーコードの配列を決定することであって、各バーコードの配列は、アレイ内でのポリヌクレオチドの位置を示している、ことと、を含む。いくつかの実施形態では、各ポリヌクレオチドは、ビーズを介して捕捉プローブに連結される。いくつかの実施形態では、各ポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、プライマー結合部位の3’である。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、バーコードの5’である。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、別の捕捉プローブとは異なる配列を含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、5個未満の異なるヌクレオチドで別の捕捉プローブとは異なる。いくつかの実施形態では、各捕捉プローブは、異なる配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、基材の表面にランダムに分配される。いくつかの実施形態では、バーコードは、別のバーコードとは異なる配列を含む。いくつかの実施形態では、各バーコードは、異なる配列を含む。いくつかの実施形態では、各プライマー結合部位は、同じ配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、ビーズに取り付けられている。いくつかの実施形態では、ビーズはウェル内に分配される。いくつかの実施形態では、各ポリヌクレオチドは、切断可能なリンカーを含む。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、捕捉プローブをプライマー結合部位及びバーコードから除去するように適合される。いくつかの実施形態では、基材はウェルを含む。いくつかの実施形態では、各ポリヌクレオチドはスペーサーを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、基材に取り付けられている。いくつかの実施形態では、スペーサーは、ビーズに取り付けられている。いくつかの実施形態はまた、標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズすることも含む。いくつかの実施形態では、標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズすることは、バーコードの配列を決定した後に実施される。いくつかの実施形態では、標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズすることは、バーコードの配列を決定する前に実施される。いくつかの実施形態はまた、ハイブリダイズされた標的核酸、又はポリヌクレオチドを伸長させることも含む。いくつかの実施形態では、伸長させることはライゲーションを含む。いくつかの実施形態はまた、標的核酸を増幅することも含む。
【0156】
いくつかの実施形態は、標的核酸を配列決定する方法を含む。いくつかのそのような方法(a)前述の方法のいずれか1つによるアレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードすること、(b)標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズすること、(c)標的核酸にハイブリダイズされた捕捉プローブを伸長させること、及び(d)伸長された捕捉プローブの位置を検出すること。いくつかの実施形態では、(d)伸長された捕捉プローブの位置を検出することは、(a)アレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードすることの前に実施される。いくつかの実施形態では、捕捉プローブはリガーゼによって伸長される。いくつかの実施形態では、捕捉プローブはポリメラーゼによって伸長される。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは単一ヌクレオチドの付加によって伸長される。いくつかの実施形態はまた、標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズする前にプライマー結合部位及びバーコードを捕捉プローブから切断することも含む。いくつかの実施形態はまた、標的核酸を捕捉プローブにハイブリダイズした後にプライマー結合部位及びバーコードを捕捉プローブから切断することも含む。
特定の二重プローブ方法
【0157】
いくつかの実施形態は、標的核酸を第1及び第2の捕捉プローブで検出することを含む。いくつかの実施形態では、標的核酸は、第1の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる第1の部分と、第2の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる第2の部分と、を含む。いくつかの実施形態では、各ビーズが第1の捕捉プローブ及び第2の捕捉を含む、ビーズの集団が得られる。いくつかの実施形態では、2つの捕捉プローブのうちの1つは、切断可能なリンカーを介してビーズに取り付けられている。いくつかの実施形態では、捕捉プローブのうちの1つは、蛍光標識などの検出可能な標識を含む。いくつかの実施形態では、標的核酸は、捕捉プローブにハイブリダイズして、一本鎖ギャップを含む二本鎖核酸を生成する。ギャップは埋められ、切断可能なリンカーは切断される。伸長された捕捉プローブが検出される。いくつかの実施形態では、捕捉プローブのうちの1つは、蛍光標識などの検出可能な標識を含む。いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、ギャップを埋めている間に、伸長された捕捉プローブに取り込まれる。
【0158】
いくつかの実施形態では、第2の捕捉プローブは、切断可能なリンカーを介してビーズに取り付けられており、第2の捕捉プローブは、蛍光標識などの検出可能な標識を含む。切断可能なリンカーの例としては、化学的手段によって、エンドヌクレアーゼなどの酵素によって、及び特定の周波数の光によって切断することができるリンカーが挙げられる。いくつかの実施形態では、各ビーズはまた、第1又は第2の捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドも含む。いくつかの実施形態では、第1の捕捉プローブは、第1のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第1の捕捉プローブは、第1のポリヌクレオチドとは別個である。
【0159】
いくつかの実施形態では、第1の捕捉プローブの端部は、第2の捕捉プローブの端部にライゲーションされる。いくつかの実施形態では、第1の捕捉プローブは、標的核酸をビーズの集団のうちのビーズの第1及び第2の捕捉プローブにハイブリダイズして、第1の捕捉プローブと第2の捕捉プローブとの間の一本鎖ギャップを含む二本鎖核酸を生成し、第1の捕捉プローブと第2の捕捉プローブとの間のギャップを埋めることによって、第2の捕捉プローブにライゲーションされる。いくつかの実施形態では、ギャップを埋めることは、ポリメラーゼ及び/又はリガーゼを用いて実施することができる。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーは、検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズを生成するために切断される。いくつかの実施形態では、ビーズの集団は、基材上に分配される。いくつかの実施形態では、ビーズの集団は、切断可能なリンカーが切断された後に基材上に分配される。いくつかの実施形態では、ビーズの集団は、切断可能なリンカーが切断される前に、又は第1の捕捉プローブを第2の捕捉プローブにライゲーションする前に、基材上に分配される。いくつかの実施形態では、基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズの位置が決定される。
【0160】
いくつかの実施形態では、基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズの位置をデコードすることは、基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズのバーコードの位置をデコードすることを含む。いくつかのそのような実施形態は、バーコードプライマーをバーコードプライマー部位にハイブリダイズし、ハイブリダイズされたバーコードプライマーを伸長させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされたバーコードプライマーを伸長させることは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む。いくつかの実施形態では、ビーズのバーコードの位置をデコードすることは、基材上のバーコードを配列決定することを含む。
【0161】
いくつかの実施形態では、各ビーズは、標的核酸のソースを示すインデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含む。
【0162】
いくつかの実施形態では、ビーズの集団はビーズの第1及び第2のサブ集団を含み、各ビーズは、インデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含み、第1のサブ集団のインデックスは、第2のサブ集団のインデックスとは異なる。いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団とのライゲーションする又は切断する工程は、ビーズの第2のサブ集団とのライゲーションする又は切断する工程とは異なる位置で実施される。いくつかの実施形態では、異なる位置は、異なる反応体積を含む。いくつかの実施形態では、異なる位置は、異なるウェルを含む。
【0164】
いくつかの実施形態はまた、ビーズの集団を基材上に分配することの前にビーズの第1及び第2のサブ集団を組み合わせることを含む。他の実施形態では、ビーズの第2のサブ集団が基材上に分配される前に、ビーズの第1のサブ集団が基材上に分配される。
【0165】
いくつかの実施形態では、基材上での検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを含むビーズの位置をデコードすることは、検出された捕捉プローブを含むビーズのインデックスの位置を決定することを含む。いくつかのそのような実施形態は、複数のインデックスプライマーをインデックスプライマー部位にハイブリダイズし、ハイブリダイズされたインデックスプライマーを伸長させることを含む。いくつかの実施形態では、ハイブリダイズされたインデックスプライマーを伸長させることは、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む。いくつかの実施形態では、ビーズのインデックスの位置をデコードすることは、基材上のインデックスを配列決定することを含む。
【0166】
いくつかの実施形態では、基材は、複数の別個の部位を含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のウェルを含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のチャネルを含む。いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。いくつかの実施形態では、ビーズの分配された集団はアレイを含む。
【0167】
ビーズ200が、切断可能なリンカー310を介してビーズに取り付けられた第1の捕捉プローブ300を含む実施形態が、
図6Bの左パネルに示される。第2の捕捉プローブ320が、ビーズに取り付けられている。特定のサンプルからの標的核酸220が、第1及び第2の捕捉プローブにハイブリダイズされ、第1の捕捉プローブは、検出可能な標識230を含むヌクレオチドで第1の捕捉プローブと第2の捕捉プローブとの間のギャップを埋めるように伸長される。ギャップが埋められた後、標的核酸は除去され、切断可能なリンカーは、ビーズに取り付けられた検出可能な標識を含む伸長された第2の捕捉プローブを生成するために切断される。ビーズは、基材上のアレイ上に分配し、デコードすることができる。ビーズに取り付けられたサンプルを示すインデックスを含むポリヌクレオチド、及び第1又は第2の捕捉プローブを示すバーコードを含むポリヌクレオチドは、図示されていない。デコードすることは、アレイ上の検出可能な標識の位置を決定すること、アレイ上のビーズに取り付けられたバーコードを決定すること、及び/又はアレイ上のビーズに取り付けられたインデックスを決定することを含むことができる。
【0168】
第1の捕捉プローブが、その5’末端を介してビーズ200に取り付けられている実施形態が、
図6Cに示される。第2の捕捉プローブ360が、その3’末端及び切断可能なリンカー310を介してビーズに取り付けられている。第2の捕捉プローブは、検出可能な標識230を含む。標的核酸220が、第1及び第2の捕捉プローブにハイブリダイズされ、第1の捕捉プローブは伸長させられ、第2の捕捉プローブにライゲーションされる。いくつかの実施形態では、標的核酸は、構造変異体(SV)を含むことができる。切断可能なリンカーは、検出可能な標識を含み、かつビーズに取り付けられた伸長された第1の捕捉プローブを生成するために切断される。ビーズは、基材上のアレイ上に分配し、デコードすることができる。ビーズに取り付けられたサンプルを示すインデックスを含むポリヌクレオチド、及び第1又は第2の捕捉プローブを示すバーコードを含むポリヌクレオチドは、図示されていない。デコードすることは、アレイ上の検出可能な標識の位置を決定すること、アレイ上のビーズに取り付けられたバーコードを決定すること、及び/又はアレイ上のビーズに取り付けられたインデックスを決定することを含むことができる。標的核酸の不在下では、第2の捕捉プローブ及び検出可能な標識は、ビーズから切断される。
キット及びシステム
【0169】
いくつかの実施形態は、アレイ上のポリヌクレオチドなどの微小特徴部をデコードするためのキット及びシステムを含む。いくつかのそのようなキット及びシステムは、チップなどの基材、又は基材の表面にランダムに分配されたポリヌクレオチドのアレイを有する流体セルを含むことができる。ポリヌクレオチドは、バーコードのプライマー結合部位3’を含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、各ポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含むことができる。より多くのそのような実施形態では、各ポリヌクレオチドは、共通の要素を介して捕捉プローブと関連付けられることができる。例えば、ポリヌクレオチド及び捕捉プローブはそれぞれ、ビーズなどの同じ微小特徴部に結合されることができる。いくつかの実施形態は、アレイ内のポリヌクレオチドにハイブリダイズされた試薬からのシグナルを検出するように適合された検出器を含み、このような試薬は、検出可能な標識を含むヌクレオチドなどの配列決定試薬を含むことができる。いくつかの実施形態は、ピロリン酸など、ポリヌクレオチドへのヌクレオチドの取り込み、又は水素イオンの変化から生じることができるシグナルを検出するように適合された検出器を含む。
【0170】
いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも第1及び第2のサブ集団を含むキット又はシステムを含む。いくつかの実施形態では、サブ集団の各ビーズは、捕捉プローブと、同じビーズの捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、サブ集団の各ビーズはまた、インデックスと、インデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドも含むことができる。いくつかの実施形態では、ビーズのサブ集団のインデックスは、ビーズのその特定のサブ集団を示すことができる。いくつかの実施形態では、第1のサブ集団のインデックスは、第2のサブ集団のインデックスとは異なる。本明細書で提供されるキット及びシステムのいくつかの実施形態では、第1の体積がビーズの第1のサブ集団を含み、第2の体積がビーズの第2のサブ集団を含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、一塩基多型(SNP)又はその相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む。
【0172】
いくつかの実施形態では、バーコードプライマー結合部位は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態はまた、バーコードプライマー部位にハイブリダイズすることができる複数のバーコードプライマーも含む。
【0173】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態はまた、インデックスプライマー部位にハイブリダイズすることができる複数のインデックスプライマーも含む。
【0174】
いくつかの実施形態では、基材は、複数の別個の部位を含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のウェルを含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のチャネルを含む。いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。いくつかの実施形態では、基材は、ビーズの第1のサブ集団と第2のサブ集団との組み合わせが基材の表面上にビーズのアレイを形成し、かつアレイが複数回の合成による配列決定サイクルで配列決定されることができるように、適合される。
【0175】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも50個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも500個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも5000個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも50000個の捕捉プローブを含む。
【0176】
いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも10個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも100個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも1000個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。いくつかの実施形態は、ビーズの少なくとも10000個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。
【0177】
いくつかの実施形態は、基材の表面にランダムに分配されたポリヌクレオチドのアレイを含むキットを含み、各ポリヌクレオチドは、バーコードのプライマー結合部位3’を含み、捕捉プローブに連結されており、各ポリヌクレオチドは、異なるバーコードを含み、異なる捕捉プローブに連結されている。いくつかの実施形態では、各ポリヌクレオチドは、ビーズを介して捕捉プローブに連結されている。いくつかの実施形態では、各ポリヌクレオチドは捕捉プローブを含み、いくつかの実施形態では、基材は平面である。いくつかの実施形態では、基材はウェルを含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、ビーズに取り付けられている。いくつかの実施形態では、ビーズはウェル内に分配される。いくつかの実施形態では、フローセルはアレイを含む。
【0178】
いくつかの実施形態は、ビーズの第1及び第2のサブ集団を含むキット及びシステムを含む。いくつかの実施形態では、各ビーズは、標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブを含む。標的リガンドの例としては、核酸、タンパク質、又は他の抗原が挙げられる。捕捉プローブの例としては、核酸、抗体、及び抗体の抗原結合フラグメントが挙げられる。いくつかの実施形態では、各ビーズは、同じビーズの捕捉プローブを示すバーコードと、バーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、各ビーズは、インデックスと、インデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含む。いくつかのそのような実施形態では、第1のサブ集団のインデックスは、第2のサブ集団のインデックスとは異なる。例えば、ビーズの第1のサブ集団のインデックスは、ビーズの第1のサブ集団をビーズの第2のサブ集団と区別するために使用することができる。いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団は、ビーズの第2のサブ集団と別個である。例えば、第1の体積はビーズの第1のサブ集団を含み、第2の体積はビーズの第2のサブ集団を含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは核酸を含み、標的リガンドは標的核酸を含む。いくつかのそのような実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、一塩基多型(SNP)又はその相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む。
【0180】
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、抗体又は抗体の抗原結合フラグメントを含む。
【0181】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する。例えば、ビーズの第1のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合し、ビーズの第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じ標的リガンドに特異的に結合する。例えば、ビーズの第1のサブ集団の異なる捕捉プローブのセットは、ビーズの第1のサブ集団の異なる捕捉プローブのセットと同じ標的リガンドに特異的に結合する。
【0182】
いくつかの実施形態では、バーコードプライマー結合部位は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態はまた、バーコードプライマー部位にハイブリダイズすることができる複数のバーコードプライマーも含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、及び/又はビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態はまた、インデックスプライマー部位にハイブリダイズすることができる複数のインデックスプライマーも含む。
【0184】
いくつかの実施形態では、基材は、複数の別個の部位を含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のウェルを含む。いくつかの実施形態では、基材は、複数のチャネルを含む。いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。いくつかの実施形態では、基材は、ビーズの第1のサブ集団と第2のサブ集団との組み合わせが基材の表面上にビーズのアレイを形成し、かつアレイが複数回の合成による配列決定サイクルで配列決定されることができるように、適合される。
【0185】
いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、互いに異なる少なくとも50、100、500、1000、若しくは5000個の捕捉プローブ、又は前述の数のうちのいずれか2つの間の任意の数の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態はまた、少なくとも5、10、20、50、100、200、500、1000個の、ビーズの異なるサブ集団であって、各サブ集団が別のサブ集団とは異なるインデックスを含む、サブ集団、又は前述の数のうちのいずれか2つの間の任意の数の、ビーズの異なるサブ集団も含む。
【0186】
いくつかの実施形態は、キットを含み、このキットは、ビーズの第1及び第2のサブ集団であって、各ビーズが、標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブと、捕捉プローブを示すバーコードとバーコードのバーコードプライマー結合部位3’とを含む第1のポリヌクレオチドと、インデックスとインデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドと、を含み、第1のサブ集団のインデックスが、第2のサブ集団のインデックスとは異なり、第1の体積がビーズの第1のサブ集団を含み、第2の体積がビーズの第2のサブ集団を含む、ビーズの第1及び第2のサブ集団を含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは核酸を含み、標的リガンドは標的核酸を含む。いくつかの実施形態では、第1のポリヌクレオチドは、捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、抗体又はその抗原結合フラグメントを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の捕捉プローブはそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団の異なる捕捉プローブは、同じ標的リガンドに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、バーコードプライマー結合部位は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態はまた、バーコードプライマー部位にハイブリダイズすることができる複数のバーコードプライマーも含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの第2のサブ集団のインデックスのヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、インデックスプライマー結合部位のヌクレオチド配列は、同じヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態はまた、インデックスプライマー部位にハイブリダイズすることができる複数のインデックスプライマーも含む。いくつかの実施形態では、フローセルは基材を含む。いくつかの実施形態では、基材は、ビーズの第1のサブ集団と第2のサブ集団との組み合わせが基材の表面上にビーズのアレイを形成し、かつアレイが複数回の合成による配列決定サイクルで配列決定されることができるように、適合される。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、互いに異なる少なくとも50個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態では、ビーズの第1及び第2のサブ集団はそれぞれ、互いに異なる少なくとも500個の捕捉プローブを含む。いくつかの実施形態はまた、ビーズの少なくとも10個の異なるサブ集団を含み、各サブ集団は別のサブ集団とは異なるインデックスを含む。
【実施例0187】
実施例1-配列決定によるアレイのデコード
複数のポリヌクレオチドを合成し、各ポリヌクレオチドは、5’から3’に、スペーサー、固有のバーコード、プライマー結合部位、及び固有の捕捉プローブを含む。バーコード及び捕捉プローブの配列は既知であり、プライマー結合部位の配列は、各ポリヌクレオチドに対して同じである。各ポリヌクレオチドをビーズに取り付ける。ビーズを、チップのウェル内にランダムに分配する。プライマーをプライマー結合部位にハイブリダイズし、プライマーを伸長させ、バーコードの配列を検出することによって、ビーズアレイをデコードする。バーコードの位置により、関連する捕捉プローブの位置が識別される。
実施例2-配列決定によるアレイ上のバーコードのデコード
【0188】
ヒトゲノムDNAから調製される核酸ライブラリを調製した。ビーズのサブ集団を調製した。第1及び第2のポリヌクレオチドを各ビーズに取り付けた。第1のポリヌクレオチドは、捕捉プローブ、バーコードプライマー結合部位、及び捕捉プローブを示すバーコードを含んでいた。第2のポリヌクレオチドは、インデックス及びインデックスプライマー結合部位を含んでいた。
【0189】
18816の異なるコード/プローブタイプを含むビーズプールを、HiSeqフローセル上にロードした(
図7A)。固定化後、SBSケミストリーを使用して20ヌクレオチド長のコードを配列決定し、コード配列をビーズタイプのリストに位置合わせすることによって各ビーズの同一性を決定した。
図7Bは、特定のビン内の特定のビーズタイプの複製数のヒストグラムであり、予想される内容物の97.5%が、配列決定ベースのデコードプロセスを使用して識別されること、及びビーズタイプの大多数が、遺伝子型決定試験に十分な濃度で存在することを示した。
実施例3-FFN検出を使用したHiSeq上での遺伝子型決定性能
【0190】
FFN検出を使用したHiSeq上での遺伝子型決定性能を実証するために、オリゴヌクレオチド標的DNAを、プローブオリゴにコンジュゲートされたビーズの懸濁液にハイブリダイズした。ビーズは、HiSeqフローセル上にロードした。標的DNAに結合したプローブを、蛍光ヌクレオチドを使用して一塩基伸長させた。ビーズをロードしたフローセルを撮像して、遺伝子型決定ビーズ強度を得た。蛍光ヌクレオチドを切断し、SBSケミストリーを使用してビーズをデコードした。デコード及び遺伝子型決定リードを位置合わせして、アッセイ性能を測定した。個々の点を、予想される遺伝子型に従って着色した。
図7Cは、C強度対T強度のグラフであり、各点は、所与のビーズタイプの全ての複製の平均であり、予想される遺伝子型に従って着色されており、蛍光ヌクレオチドによる一塩基プローブ伸長が正確な遺伝子型決定を可能にすることを示した。
実施例4-10,368重のビーズプールによる12個のサンプルの多重化
【0191】
この実施例は、単一フローセル上の逆多重化複数サンプルを実証し、具体的には、12個のサンプルを10、368重のビーズプールで多重化する能力を実証する。単一のビーズプールを12個の異なるインデックス配列に別個にハイブリダイズした。ハイブリダイゼーション後、サンプルをプールし、HiSeqフローセル上にロードした。次いで、2つの別個の読み取り、すなわち、ハイブリダイズされたインデックスに基づいてサンプルを識別するための読み取り、及びデコード読み取りに基づいてビーズタイプを識別するための別個の読み取りを実施した。
図8は、代表的なサンプルに対する特定のバインド内の特定のビーズタイプの数のヒストグラムであり、ビーズタイプの大半が、所与のサンプルに対する遺伝子型決定実験のために十分な濃度で存在することを示した。
図7の表は、同時にプール及びロードされた12個のインデックス化されたサンプルにわたるビーズの逆多重化及びデコードの一貫性の要約であり、サンプル表現が均一であり、プローブの大半が全てのサンプルにわたって存在することを実証している。
【0192】
本明細書で使用するときの用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」、
「含有する(containing)」、又は「特徴付けられる(characterized by)」と同義で
あり、包括的又は開放的であり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を除外するものではない。
【0193】
上記の説明は、本発明のいくつかの方法及び材料を開示する。本発明は、方法及び材料の修正、並びに製造方法及び機器の改変を受けやすい。このような修正は、本開示の考慮又は本明細書に開示される発明の実践から当業者に明らかとなるであろう。したがって、本発明は、本明細書に開示される特定の実施形態に限定されることを意図するものではなく、本発明の真の範囲及び趣旨に入る全ての修正及び代替を網羅することを意図する。
【0194】
公開及び公開されていない出願、特許、及び文献参照を含むがこれらに限定されない、本明細書に引用される全ての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなすものである。参照により組み込まれる出版物及び特許又は特許出願が本明細書に包含される開示と矛盾する範囲では、本明細書は、任意のそのような矛盾した資料に取って代わる、及び/又はそれに優先することが意図される。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
複数の標的リガンドを検出する方法であって、
(a)ビーズの第1及び第2のサブ集団を得ることであって、各ビーズが、
標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブと、
前記捕捉プローブを示すバーコードと、前記バーコードのバーコードプライマー結合部位3’と、を含む第1のポリヌクレオチドと、
インデックスと、前記インデックスのインデックスプライマー結合部位3’と、を含む第2のポリヌクレオチドであって、前記第1のサブ集団の前記インデックスが、前記第2のサブ集団の前記インデックスとは異なる、第2のポリヌクレオチドと、を含む、ことと、
(b)第1の標的リガンドをビーズの前記第1のサブ集団の前記捕捉プローブに接触させ、第2の標的リガンドをビーズの前記第2のサブ集団の前記捕捉プローブに接触させることと、
(c)前記特異的に結合された第1及び第2の標的リガンドを含むビーズの前記第1及び第2のサブ集団を基材上に分配することと、
(d)前記第1及び第2の標的リガンドに特異的に結合した前記捕捉プローブを検出することと、
(e)前記基材上での前記検出された捕捉プローブを含むビーズの位置をデコードすることと、を含む、方法。
(項目2)
前記捕捉プローブが核酸を含み、
前記第1及び第2の標的リガンドが核酸を含み、
工程(d)が、前記第1及び第2の標的リガンドに特異的に結合した前記捕捉プローブを伸長させることを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1のポリヌクレオチドが、前記捕捉プローブを含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
ビーズの前記第1及び前記第2のサブ集団の前記捕捉プローブがそれぞれ、互いに異なるヌクレオチド配列を含む、項目2又は3に記載の方法。
(項目5)
ビーズの前記第1及び第2のサブ集団の前記異なる捕捉プローブが、同じヌクレオチド配列を含む、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記捕捉プローブが、一塩基多型(SNP)又はその相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む、項目2~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
工程(d)が、前記捕捉プローブのポリメラーゼ伸長を含む、項目2~6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
工程(d)が、前記捕捉プローブのリガーゼ伸長を含む、項目2~6のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
工程(d)が、前記捕捉プローブの単一ヌクレオチド伸長を含む、項目2~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
工程(d)が、複数のヌクレオチドによる前記捕捉プローブの伸長を含む、項目2~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記伸長された捕捉プローブが、検出可能な標識を含む、項目2~10のいずれか一
項に記載の方法。
(項目12)
前記捕捉プローブが、抗体又はその抗原結合フラグメントを含む、項目1に記載の方法。
(項目13)
ビーズの前記第1及び前記第2のサブ集団の前記捕捉プローブがそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する、項目12に記載の方法。
(項目14)
ビーズの前記第1及び第2のサブ集団の前記異なる捕捉プローブが、同じ標的リガンドに特異的に結合する、項目12又は13に記載の方法。
(項目15)
前記検出することが、前記捕捉プローブに特異的に結合された前記第1及び第2の標的リガンドを二次抗体又はその抗原結合フラグメントと接触させることを含み、前記二次抗体又はその抗原結合フラグメントが、検出可能な標識を含む、項目12~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記バーコードプライマー結合部位が、同じヌクレオチド配列を含む、項目1~15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
ビーズの前記第1のサブ集団の前記インデックスの前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの前記第2のサブ集団の前記インデックスの前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含む、項目1~16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記インデックスプライマー結合部位の前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含む、項目1~17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
第1の標的リガンドをビーズの前記第1のサブ集団の前記捕捉プローブに接触させること、及び第2の標的リガンドをビーズの前記第2のサブ集団の前記捕捉プローブに接触させることが、異なる反応体積で実施される、項目1~18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
ビーズの前記第1及び第2のサブ集団を前記基材上に分配する前に、ビーズの前記第1及び第2のサブ集団を組み合わせることを更に含む、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
ビーズの前記第2のサブ集団が前記基材上に分配される前に、ビーズの前記第1のサブ集団が前記基材上に分配される、項目1~19のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
工程(d)が、工程(c)の前に実施される、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記検出された捕捉プローブが、検出可能なマーカーを含む、項目1~22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
工程(d)が、前記基材上での前記検出された捕捉プローブの前記位置を決定することを更に含む、項目1~23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記検出された捕捉プローブの前記位置を決定することが、合成による配列決定の少なくとも1回のサイクルを含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
工程(e)が、検出された捕捉プローブを含む前記ビーズの前記インデックスの前記位置を、前記基材上の前記インデックスを配列決定することによってデコードすることを含む、項目1~25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
工程(e)が、検出された捕捉プローブを含む前記ビーズの前記バーコードの前記位置を、前記基材上の前記バーコードを配列決定することによってデコードすることを含む、項目1~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
フローセルが前記基材を含む、項目1~27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
ビーズの前記分配された第1及び第2のサブ集団がアレイを含む、項目1~28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記第1及び第2の標的リガンドが、異なる被験者から得られる、項目1~29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
ビーズの前記第1及び第2のサブ集団がそれぞれ、互いに異なる少なくとも50個の捕捉プローブを含む、項目1~30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
ビーズの少なくとも10個の異なるサブ集団を更に含み、各サブ集団が別のサブ集団とは異なるインデックスを含む、項目1~31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
標的核酸を検出する方法であって、
(a)第1の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる第1の部分と、第2の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる第2の部分と、を含む標的核酸を得ることと、
(b)ビーズの集団を得ることであって、各ビーズが、
前記第1の捕捉プローブと、
前記第2の捕捉プローブであって、前記第2の捕捉プローブが、切断可能なリンカーを介して前記ビーズに取り付けられており、前記第2の捕捉プローブが、検出可能な標識を含む、前記第2の捕捉プローブと、
前記第1又は第2の捕捉プローブを示すバーコードと、前記バーコードのバーコードプライマー結合部位3’と、を含む第1のポリヌクレオチドと、を含む、ことと、
(c)前記第1の捕捉プローブを前記第2の捕捉プローブにライゲーションすることであって、
前記標的核酸をビーズの前記集団のうちのビーズの前記第1及び第2の捕捉プローブにハイブリダイズして、前記第1の捕捉プローブと前記第2の捕捉プローブとの間の一本鎖ギャップを含む二本鎖核酸を生成することと、
前記第1の捕捉プローブと前記第2の捕捉プローブとの間の前記ギャップを埋めることと、を含む、ことと、
(d)前記切断可能なリンカーを切断して、前記検出可能な標識を含む第1の捕捉プローブを生成することと、
(e)ビーズの前記集団を基材上に分配することと、
(f)前記基材上での前記検出可能な標識を含む前記第1の捕捉プローブを含む前記ビーズの位置をデコードすることと、を含む、方法。
(項目34)
前記第1の捕捉プローブが、前記第1のポリヌクレオチドを含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
工程(e)が、工程(d)の前に実施される、項目33又は34に記載の方法。
(項目36)
各ビーズが、前記標的核酸のソースを示すインデックスと、前記インデックスのインデックスプライマー結合部位3’と、を含む第2のポリヌクレオチドを含む、項目33~35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
工程(f)が、前記基材上での前記検出可能な標識を含む前記第1の捕捉プローブの前記位置を決定することを含む、項目33~36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
工程(f)が、前記基材上での前記検出可能な標識を含む前記第1の捕捉プローブを含む前記ビーズの前記バーコードの前記位置を、前記基材上の前記バーコードを配列決定することによってデコードすることを含む、項目33~37のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
フローセルが前記基材を含む、項目33~38のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
ビーズの前記分配された集団がアレイを含む、項目33~39のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
ビーズの前記集団がビーズの第1及び第2のサブ集団を含み、各ビーズは、インデックスと前記インデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含み、前記第1のサブ集団の前記インデックスが、前記第2のサブ集団の前記インデックスとは異なる、項目33~40のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
ビーズの前記第1のサブ集団の前記インデックスの前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの前記第2のサブ集団の前記インデックスの前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
ビーズの前記第1のサブ集団との前記ライゲーションする又は切断する工程が、ビーズの前記第2のサブ集団との前記ライゲーションする又は切断する工程とは異なる反応体積で実施される、項目41又は42に記載の方法。
(項目44)
ビーズの前記集団を前記基材上に分配する前に、ビーズの前記第1及び第2のサブ集団を組み合わせることを更に含む、項目41~43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
ビーズの前記第2のサブ集団が前記基材上に分配される前に、ビーズの前記第1のサブ集団が前記基材上に分配される、項目41~43のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
工程(f)が、検出された捕捉プローブを含む前記ビーズの前記インデックスの前記位置を、前記基材上の前記インデックスを配列決定することによってデコードすることを含む、項目33~45のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
キットであって、
ビーズの第1及び第2のサブ集団を含み、各ビーズが、
標的リガンドに特異的に結合する捕捉プローブと、
前記捕捉プローブを示すバーコードと、前記バーコードのバーコードプライマー結合部位3’と、を含む第1のポリヌクレオチドと、
インデックスと、前記インデックスのインデックスプライマー結合部位3’と、を含む第2のポリヌクレオチドと、を含み、
前記第1のサブ集団の前記インデックスが、前記第2のサブ集団の前記インデックスとは異なり、
第1の体積がビーズの前記第1のサブ集団を含み、第2の体積がビーズの前記第2のサブ集団を含む、キット。
(項目48)
前記捕捉プローブが、核酸、抗体又はその抗原結合フラグメントから選択される、項目47に記載のキット。
(項目49)
前記第1のポリヌクレオチドが、前記捕捉プローブを含む、項目47又は48に記載のキット。
(項目50)
ビーズの前記第1及び前記第2のサブ集団の前記捕捉プローブがそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する、項目47~49のいずれか一項に記載のキット。
(項目51)
ビーズの前記第1及び第2のサブ集団の前記異なる捕捉プローブが、同じ標的リガンドに特異的に結合する、項目50に記載のキット。
(項目52)
アレイ内のポリヌクレオチドの位置をデコードするための方法であって、
(a)ポリヌクレオチドのアレイが表面に分配されている基材を得ることであって、各ポリヌクレオチドがバーコードのプライマー結合部位3’を含み、各ポリヌクレオチドが捕捉プローブに連結されている、ことと、
(b)複数のプライマーを前記プライマー結合部位にハイブリダイズすることと、
(c)前記ハイブリダイズされたプライマーを伸長させることによって前記バーコードの配列を決定することであって、各バーコードの前記配列は、前記アレイ内のポリヌクレオチドの前記位置を示している、ことと、を含む、方法。
各ビーズが、前記標的核酸のソースを示すインデックスと、前記インデックスのインデックスプライマー結合部位3’と、を含む第2のポリヌクレオチドを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
工程(f)が、前記基材上での前記検出可能な標識を含む前記第1の捕捉プローブを含む前記ビーズの前記バーコードの前記位置を、前記基材上の前記バーコードを配列決定することによってデコードすることを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
ビーズの前記集団がビーズの第1及び第2のサブ集団を含み、各ビーズは、インデックスと前記インデックスのインデックスプライマー結合部位3’とを含む第2のポリヌクレオチドを含み、前記第1のサブ集団の前記インデックスが、前記第2のサブ集団の前記インデックスとは異なる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
ビーズの前記第1のサブ集団の前記インデックスの前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含み、ビーズの前記第2のサブ集団の前記インデックスの前記ヌクレオチド配列が、同じヌクレオチド配列を含む、請求項9に記載の方法。
ビーズの前記第1のサブ集団との前記ライゲーションする又は切断する工程が、ビーズの前記第2のサブ集団との前記ライゲーションする又は切断する工程とは異なる反応体積で実施される、請求項9又は10に記載の方法。
工程(f)が、検出された捕捉プローブを含む前記ビーズの前記インデックスの前記位置を、前記基材上の前記インデックスを配列決定することによってデコードすることを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
ビーズの前記第1及び前記第2のサブ集団の前記捕捉プローブがそれぞれ、互いに異なる標的リガンドに特異的に結合する、請求項15~17のいずれか一項に記載のキット。