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特開2024-150744癌治療の副作用を治療及び予防する方法
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  • 特開-癌治療の副作用を治療及び予防する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150744
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】癌治療の副作用を治療及び予防する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/05 20060101AFI20241016BHJP
   A61K 33/30 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20241016BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20241016BHJP
   A61K 47/40 20060101ALI20241016BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241016BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20241016BHJP
   A61P 25/02 20060101ALI20241016BHJP
   A61P 27/00 20060101ALI20241016BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20241016BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
A61K38/05
A61K33/30
A61K9/08
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/22
A61K47/18
A61K47/38
A61K47/20
A61K47/02
A61K47/04
A61K47/12
A61K47/24
A61K47/40
A61P43/00 121
A61P1/02
A61P25/02
A61P27/00
A61P9/00
A61P9/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024126680
(22)【出願日】2024-08-02
(62)【分割の表示】P 2022121322の分割
【原出願日】2017-07-31
(31)【優先権主張番号】62/369,424
(32)【優先日】2016-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519036606
【氏名又は名称】フィラメント バイオソリューションズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シリト,トーマス,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ロクリン,ケイト,エム.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】癌治療に関連する副作用、例えば、化学療法及び/又は放射線による副作用の治療及び予防に使用するための組成物を提供する。
【解決手段】アラニル-グルタミンを含む溶液を含む、経口投与用に製剤化された組成物が提供される。経口投与用に、例えば、飲料として製剤化することができ、1つ以上の追加の成分を含むことができる。具体的な実施形態では、前記アラニル-グルタミン製剤は亜鉛をさらに含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アラニル-グルタミンを含む溶液を含む、経口投与用に製剤化された組成物。
【請求項2】
前記溶液がアラニル-グルタミン及び水を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6オンスの溶液を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6オンス以下の溶液を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
溶液1オンスあたり約1~5グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約5~10グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約10~15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約15~20グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20~25グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約25~30グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約30~35グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約35~40グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約40~45グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約45~50グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約50~55グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約55~60グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約60~65グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約65~70グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約70~75グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約75~80グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約80~85グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約85~90グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は溶液1オンスあたり約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
亜鉛を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
溶液1オンスあたり約1~5mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約5~10mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約10~15mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約15~20mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約20~25mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約25~30mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約30~35mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約35~40mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約40~45mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約45~50mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約50~55mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約55~60mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約60~65mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約65~70mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約70~75mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約75~80mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約80~85mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約85~90mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約90~95mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約95~100mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約100~125mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約125~150mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約150~175mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約175~200mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約200~250mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約250~300mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約300~400mgの亜鉛、又は溶液1オンスあたり約400~500mgの亜鉛を含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
溶液中に約10~30グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
【請求項9】
溶液中に約20~30グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
【請求項10】
溶液中に約30~40グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
【請求項11】
溶液中に約40~50グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
【請求項12】
溶液中に約50~60グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
【請求項13】
約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6オンスの総体積を含む、請求項8~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
以下の追加の成分:甘味料(例えば、グルコース、マルトデキストリン、マルトース、デキストロース、高フルクトースコーンシロップ、スクロース、ラクトース、フルクトース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム、レバウジオシドA、ステビア/エリトリトール、ソルビトール、マンニトール、及びキシリトール);増粘剤及び/若しくはゲル化剤(例えば、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール、カラギナン、セルロースガム及び微晶質セルロース、キサンタンガム、及びグアーガム)、着色剤(例えば、青色2号(インジゴチン)、赤色40号(アルラレッドAC)、黄色5号(タルトラジン));香料及び芳香剤;製剤を所望のpHに維持することができる薬剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、及び酸化マグネシウム);ビタミン(例えば、ビタミンA、D、E、K、B、C、ナイアシン、及び葉酸);マスキング剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びヒドロキシル酸);並びに/又は苦味受容体遮断薬(例えば、水素化エトキシル化グリセロールエステル、β-シクロデキストリン、ホモエリオジクチオールナトリウム塩、及びエリオジクチオール)のうちの1つ以上を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物を含む容器。
【請求項16】
ボトル、フラスコ、チューブ、又はジャーである、請求項15に記載の容器。
【請求項17】
必要とする対象において癌治療の副作用を治療する方法であって、癌治療の副作用を患っている患者に請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物を経口投与することを含む方法。
【請求項18】
必要とする対象において癌治療の副作用を予防する方法であって、癌治療の副作用を患っている患者に請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物を経口投与することを含む方法。
【請求項19】
前記癌治療の副作用が、口腔粘膜炎、末梢神経障害、味覚異常、心臓損傷、又は高血圧のうちの1つ以上である、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記癌治療の副作用が化学療法によって引き起こされる、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記癌治療の副作用が放射線によって引き起こされる、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記組成物が、対象の癌治療の開始前に投与される、請求項17~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
組成物が、癌治療レジメン開始の1、2、3若しくは4週間前、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくは21日前に投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記組成物が、対象の癌治療の開始後に投与される、請求項17~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
組成物が、癌治療レジメン開始の1、2、3若しくは4週間後、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくは21日後に投与される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記組成物が、対象の癌治療の投与と同時に投与される、請求項17~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記組成物が1日1回、対象に投与される、請求項17~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記組成物が、1日1回を超えて対象に投与される、請求項17~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記組成物が、1日に2、3、4、5、又は6回、対象に投与される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記投与が、等量のグルタミンの経口投与後に観察される濃度よりも高い血漿グルタミン濃度をもたらす、請求項17~29のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.導入
癌治療に関連する副作用を治療及び予防するのに使用するためのアラニル-グルタミン(Ala-Gln)製剤が本明細書において提供される。また、癌治療に関連する副作用を治療又は予防するために本明細書において提供される製剤を使用する方法も本明細書において提供される。
【背景技術】
【0002】
2.背景
化学療法及び放射線は、癌治療の最も一般的な治療法を代表している。典型的には、化学療法及び放射線は両方とも、癌細胞の根絶に最大の有効性を達成するために、可能な限り最も高い許容投薬量で癌患者に投与される。しかしながら、細胞増殖及び複製因子を標的とすることによって細胞を根絶するこれらの処置の固有の能力は、しばしば、非癌性細胞及び臓器における損傷をもたらし、その結果、複数の副作用及び毒性がもたらされる。これらの副作用の発生率は非常に高くなることがあり、非常に重度の場合は、副作用は用量制限的になり、すなわち、投薬量は、患者の疼痛若しくは不快感のために、又は副作用自体が生命を脅かすものになるため、減少又は変更されなければならない。このような用量制限的な副作用の結果、化学療法及び/又は放射線の全過程及び/又は全強度を投与することができないため、患者には最適以下の治療がなされる。したがって、癌治療法、例えば、化学療法及び放射線に伴うことが公知である副作用を減少又は排除する方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0003】
3.概要
一態様では、癌治療に関連する副作用、例えば、化学療法及び/又は放射線による副作用の治療及び予防に使用するためのアラニル-グルタミン製剤が、本明細書において提供される。本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、経口投与用に、例えば、飲料として製剤化することができ、1つ以上の追加の成分を含むことができる。具体的な実施形態では、前記アラニル-グルタミン製剤は亜鉛をさらに含む。
【0004】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、適切な溶液(例えば、水)中にアラニル-グルタミンを含む。このような製剤は、特定の実施形態では、溶液1オンスあたり約1グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約5グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約10グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約25グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約30グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約35グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約40グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約45グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約50グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約55グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約60グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約65グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約70グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約75グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約80グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約85グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約90グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約95グラムのアラニル-グルタミン、又は溶液1オンスあたり約100グラムのアラニル-グルタミンを含む。
【0005】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液1オンスあたり約1~5グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約5~10グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約10~15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約15~20グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20~25グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約25~30グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約30~35グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約35~40グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約40~45グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約45~50グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約50~55グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約55~60グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約60~65グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約65~70グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約70~75グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約75~80グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約80~85グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約85~90グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は溶液1オンスあたり約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む。
【0006】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約1~100グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0007】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約5~60グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0008】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約10~30グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0009】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約20~30グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0010】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約10グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0011】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約14.8グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0012】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約15グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0013】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約19.7グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0014】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約20グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0015】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約22.2グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0016】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約30グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0017】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約44.4グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0018】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約59.2グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0019】
特定の実施形態では、前述の製剤のいずれかを含む、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、亜鉛(例えば、硫酸亜鉛一水和物又は七水和物からの亜鉛)を含む。具体的な実施態様では、前記製剤は、溶液1オンスあたり約1mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約5mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約10mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約15mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約20mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約25mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約30mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約35mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約40mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約45mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約50mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約55mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約60mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約65mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約70mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約75mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約80mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約85mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約90mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約95mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約100mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約125mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約150mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約175mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約200mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約250mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約300mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約400mgの亜鉛、又は溶液1オンスあたり約500mgの亜鉛を含む。
【0020】
特定の実施態様では、前述の製剤のいずれかを含む、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液1オンスあたり約1~5mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約5~10mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約10~15mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約15~20mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約20~25mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約25~30mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約30~35mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約35~40mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約40~45mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約45~50mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約50~55mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約55~60mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約60~65mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約65~70mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約70~75mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約75~80mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約80~85mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約85~90mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約90~95mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約95~100mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約100~125mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約125~150mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約150~175mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約175~200mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約200~250mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約250~300mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約300~400mgの亜鉛、又は溶液1オンスあたり約400~500mgの亜鉛を含む。
【0021】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約1~100グラムのアラニル-グルタミン及び約10~200mgの亜鉛を含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0022】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約5~60グラムのアラニル-グルタミン及び約10~100mgの亜鉛を含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0023】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約10~30グラムのアラニル-グルタミン及び約10~50mgの亜鉛を含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0024】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、以下の追加の成分のうちの1つ以上を含むことができる:甘味料(例えば、グルコース、マルトデキストリン、マルトース、デキストロース、高フルクトースコーンシロップ、スクロース、ラクトース、フルクトース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム、レバウジオシドA、ステビア/エリトリトール、ソルビトール、マンニトール、及びキシリトール);増粘剤及び/若しくはゲル化剤(例えば、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール、カラギナン(carrageenan)、セルロースガム及び微晶質セルロース、キサンタンガム、及びグアーガム)、着色剤(例えば、青色2号(インジゴチン)、赤色40号(アルラレッドAC)、黄色5号(タートラジン));香料及び芳香剤;製剤を所望のpHに維持することができる薬剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、及び酸化マグネシウム);ビタミン(例えば、ビタミンA、D、E、K、B、C、ナイアシン、及び葉酸);マスキング剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びヒドロキシル酸);並びに/又は苦味受容体遮断薬(例えば、水素化エトキシル化グリセロールエステル、β-シクロデキストリン、ホモエリオジクチオールナトリウム塩、及びエリオジクチオール)。
【0025】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、アラニル-グルタミン製剤の摂取を必要とする対象、例えば、癌治療を受けている又は癌治療を受けることが予定されている患者に提供することができる容器(例えば、ボトル、フラスコ、チューブ、ジャー)中に存在する。具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤を含む単一容器は、単回用量のアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤を含む単一容器は、複数用量のアラニル-グルタミン、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10用量のアラニル-グルタミンを含む。
【0026】
別の態様では、癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法であって、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の経口投与を含む方法が本明細書において提供される。具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤は亜鉛を含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤は飲料として投与される。
【0027】
具体的な実施形態では、本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法は、化学療法の投与によって引き起こされる副作用を治療又は予防する。
【0028】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法は、放射線の投与によって引き起こされる副作用を治療又は予防する。
【0029】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は口腔粘膜炎である。5.2.3.1節を参照されたい。
【0030】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は末梢神経障害である。5.2.3.2節を参照されたい。
【0031】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、心臓損傷、例えば心筋症である。5.2.3.3節を参照されたい。
【0032】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、味覚異常である。5.2.3.4節を参照されたい。
【0033】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、高血圧である。5.2.3.5節を参照されたい。
【0034】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療レジメンの開始前に、例えば、化学療法及び/又は放射線の投与前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、又は4週間前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は21日前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンが開始されるのと同日であるが、癌治療が患者に投与される前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者が本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を最初に投与されると(1日目)、患者は、癌治療の過程で本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0035】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療レジメンの開始後に、例えば、化学療法及び/又は放射線の投与後に本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、又は4週間後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は21日後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンが開始されるのと同日であるが、癌治療が患者に投与された後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者が本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を最初に投与されると(1日目)、患者は、癌治療の過程で本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0036】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療の期間中に本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与され、例えば、患者が癌に対して治療中である(例えば、化学療法若しくは放射線、又はその両方を投与されている)限り、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療の過程で本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0037】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療が完了した後に本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。例えば、患者は、癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30日間;癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30週間;又は癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、1、2、3、4、若しくは5年間、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療が完了した後、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0038】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の具体的な実施形態では、癌と診断された患者は、(i)癌治療レジメンの開始前(例えば、化学療法及び/又は放射線の投与前)に、例えば、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、若しくは21日前に;又は癌治療レジメンの開始の1、2、3、若しくは4週間前に;並びに(ii)癌治療の期間中、例えば、患者が癌に対して治療されている(例えば、化学療法若しくは放射線、又はその両方を投与されている)限り、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0039】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の別の具体的な実施形態では、癌と診断された患者は、(i)癌治療レジメンの開始前(例えば、化学療法及び/又は放射線の投与前)に、例えば、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、若しくは21日前に;又は癌治療レジメンの開始の1、2、3、若しくは4週間前に;(ii)癌治療の期間中、例えば、患者が癌に対して治療されている(例えば、化学療法若しくは放射線、又はその両方を投与されている)限り、並びに(iii)癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、例えば、癌治療が完了した後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30日間;癌治療が完了した後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30週間;又は癌治療が完了した後1、2、3、4、若しくは5年間、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0040】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法によると、それを必要とする患者、例えば、癌治療(例えば、化学療法又は放射線)を受けている又は受けようとしている対象への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、ある用量のアラニル-グルタミンを受ける患者にもたらされるように行われることが理解される。ある用量のアラニル-グルタミンは、単回投与の一部として、又は複数回投与の一部として投与され得、ここで、前記複数回投与は、1、2、3、4、5、6、又は7日の過程にわたって起こり得る。具体的な実施形態では、前記複数回投与は1日の過程にわたって行われる。
【0041】
特定の実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に1日の過程にわたって投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の2、3、4、5、6、7、8、9、又は10回の投与の過程にわたって分割される。具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の2回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日2回投与される。別の具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の3回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日3回投与される。別の具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の4回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日4回投与される。別の具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の5回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日5回投与される。
【0042】
特定の実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、複数回投与の過程にわたって分割されないが、代わりに、単回投与の一部として投与され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日1回投与される。
【0043】
特定の実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用されるアラニル-グルタミンの単回用量は、約5グラムのアラニル-グルタミン、約10グラムのアラニル-グルタミン、約15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20グラムのアラニル-グルタミン、約25グラムのアラニル-グルタミン、約30グラムのアラニル-グルタミン、約35グラムのアラニル-グルタミン、約40グラムのアラニル-グルタミン、約45グラムのアラニル-グルタミン、約50グラムのアラニル-グルタミン、約55グラムのアラニル-グルタミン、約60グラムのアラニル-グルタミン、約65グラムのアラニル-グルタミン、約70グラムのアラニル-グルタミン、約75グラムのアラニル-グルタミン、約80グラムのアラニル-グルタミン、約85グラムのアラニル-グルタミン、約90グラムのアラニル-グルタミン、約95グラムのアラニル-グルタミン、又は約100グラムのアラニル-グルタミンを含む。具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、250、300、350、400、450、又は500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約1~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~55、55~60、60~65、65~70、70~75、75~80、80~85、85~90、90~95、95~100、100~125、125~150、150~175、175~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。特定の実施形態では、前記用量のアラニル-グルタミン、又は前記用量のアラニル-グルタミン及び亜鉛は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0044】
特定の実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用されるアラニル-グルタミンの単回用量は、約5~10グラムのアラニル-グルタミン、約10~15グラムのアラニル-グルタミン、約15~20グラムのアラニル-グルタミン、約20~25グラムのアラニル-グルタミン、約25~30グラムのアラニル-グルタミン、約30~35グラムのアラニル-グルタミン、約35~40グラムのアラニル-グルタミン、約40~45グラムのアラニル-グルタミン、約45~50グラムのアラニル-グルタミン、約50~55グラムのアラニル-グルタミン、約55~60グラムのアラニル-グルタミン、約60~65グラムのアラニル-グルタミン、約65~70グラムのアラニル-グルタミン、約70~75グラムのアラニル-グルタミン、約75~80グラムのアラニル-グルタミン、約80~85グラムのアラニル-グルタミン、約85~90グラムのアラニル-グルタミン、約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、若しくは250、300、350、400、450、又は500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約1~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~55、55~60、60~65、65~70、70~75、75~80、80~85、85~90、90~95、95~100、100~125、125~150、150~175、175~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。特定の実施形態では、前記用量のアラニル-グルタミン、又は前記用量のアラニル-グルタミン及び亜鉛は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0045】
具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用される単回用量のアラニル-グルタミンは、約20~75グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。特定の実施形態では、前記用量は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0046】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用される単回用量のアラニル-グルタミンは、約20~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。特定の実施形態では、前記用量は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0047】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用される単回用量のアラニル-グルタミンは、約30~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。特定の実施形態では、前記用量は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0048】
本明細書に記載される方法に関連するアラニル-グルタミンの用量は、5.2.1節においてさらに記載される。
【0049】
本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、任意のタイプの癌と診断され得る。治療が用量制限的な副作用を引き起こし得る癌の非限定的なリストは、5.2.4節に提示される。具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、頭頸部癌と診断されている。別の具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、乳癌と診断されている。別の具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、肺癌と診断されている。別の具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、骨髄腫と診断されている。
【0050】
本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、任意のタイプの癌治療による治療から生じる副作用を経験している可能性がある。治療が用量制限的な副作用を引き起こし得る癌の非限定的なリストは、5.2.4節に提示される。特定の実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌と診断されていないが、癌以外の疾患を治療する手段として癌治療を受けている。このような患者/病気/治療は、5.2.3節に記載される。
【0051】
別の態様において、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を含む密封及び/又はキャップされた飲料容器が本明細書において提供される。具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を含む密封及び/又はキャップされたボトルであって、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10オンスの体積を保持することができるボトルが本明細書において提供される。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される密封された飲料容器内に存在するアラニル-グルタミン製剤は亜鉛を含む。6節を参照されたい。
【0052】
3.1 定義
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、数とともに使用される場合、言及された数の±1、±5、又は±10%以内の任意の数を指す。
【0053】
本明細書で使用されるとき、対象への2つ以上の治療法の投与との関連で「組み合わせて」という用語は、1を超える治療法の使用を指す。「組み合わせて」という用語の使用は、治療法が対象に投与される順序を限定しない。例えば、第1の治療法(例えば、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤)は、対象への第2の治療法の投与前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、16時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、若しくは12週間前)に、それと同時に、又はその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、16時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、若しくは12週間後)に投与することができる。
【0054】
本明細書で使用されるとき、「患者」という用語は、癌治療を受けたことがあるか、又は受けることが予想されているヒトを指す。「対象」及び「患者」という用語は、本明細書において互換的に使用され得る。
【0055】
本明細書で使用されるとき、「アラニル-グルタミン」という用語は、アラニル残基に接続されたグルタミンアミノ基からなるグルタミンジペプチドを指し、全ての関連する命名法を含み、以下:L-アラニル-L-グルタミン;アラニル-L-グルタミン;グルタミン-S、アラニルグルタミン;N(2)-L-アラニル-L-グルタミン;N-L-アラニル-L-グルタミン;Ala-Gln;AlaGln;AQ;L-アラニン-グルタミン;L-Ala-L-Gln;L-Ala-L-Gln-OH;L-アラニル-L-グルタミン一水和物(1 hydrate);L-アラニル-L-グルタミン一水和物(monohydrate);H-Ala-Gln-OH;C8H15N3O4;(2S)-2-[(2S)-2-アミノプロパンアミド]-4-カルバモイルブタン酸;(2S)-2-((2S)-2-アミノプロパノイルアミノ)-4-カルバモイルブタン酸;(2S)-5-アミノ-2-[[(2S)-2-アミノプロパノイル]アミノ]-5-オキソ-ペンタン酸;(2S)-5-アミノ-2-[[(2S)-2-アミノプロパノイル]アミノ]-5-オキソペンタン酸)が含まれる。
【0056】
本明細書で使用されるとき、「癌治療の副作用」及び「癌治療に関連する副作用」という用語は、癌治療(例えば、化学療法又は放射線)を受けている患者に影響を与える任意の副作用又は毒性を意味する。癌治療の副作用は、用量制限であり、すなわち、患者の疼痛又は不快感のために患者が受けているある用量の癌治療を減少する及び/又は変更する必要性をもたらす副作用であり得る。癌治療の副作用はまた生命を脅かす副作用であり得る。例示的な癌治療の副作用には、限定されないが、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び高血圧が含まれる。
【0057】
本明細書で使用されるとき、本明細書に記載される方法との関連で「治療する」、「治療」及び「治療すること」という用語は、癌治療を受けている対象への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与から生じる有益な効果又は治療効果を指す。具体的な実施形態では、このような用語は、以下の効果:(i)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の重症度の減少若しくは寛解;(ii)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の期間の減少;(iii)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の進行の予防;(iv)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の後退;(v)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の発症若しくは発病の予防;(vi)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の再発の予防;(vii)癌治療の副作用に関連した臓器不全の減少;(viii)癌治療を受けている対象の入院の減少;(ix)癌治療を受けている対象の入院期間の減少;(x)癌治療を受けている対象の生存率の増加;(xi)癌治療に関連する症状及び/若しくは副作用の数の減少;並びに/又は(xii)別の治療法の予防的若しくは治療的効果(複数可)の増強、改善、補足、補完、若しくは増大のうちの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上を指す。
【0058】
本明細書で使用されるとき、本明細書に記載される方法との関連で「予防する」、「予防すること」及び「予防」という用語は、癌治療を受けている対象への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与から生じる予防効果を指す。具体的な実施形態では、「予防する」、「予防すること」、及び「予防」という用語は、以下の効果:(i)癌治療の副作用若しくはその症状の発症若しくは発病の抑制若しくは減少;(ii)癌治療の副作用若しくはそれに関連する症状の再発の抑制若しくは減少;及び/又は(iii)癌治療の副作用に関連する1つ以上の症状の発病若しくは発症の予防のうちの1つ以上を指す。
【0059】
本明細書で使用されるとき、「癌治療」という用語は、癌の治療において使用されるか又は使用することが企図される任意の治療法を指す。例示的な癌治療には、化学療法及び放射線が含まれる。
4.図面の簡単な説明
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1図1:対照(「ビヒクル」)、アラニル-グルタミン(「Ala-Gln」)、グルタミン(「Gln」)、又はアラニル-グルタミンと亜鉛(「Ala-Gln+Zn」)で処置された、照射されたマウスの生存している腸陰窩細胞の数を示す図である。バーは、マウスが前処置されたとき、又は処置が放射線の日に開始されたときの結果を表す。
図2図2A~C:ラットにおけるアラニル-グルタミン(Ala-Gln)及びグルタミン(Gln)(すなわち、アラニル残基に接続していないグルタミンアミノ基)の経口投与後の循環血漿中のグルタミンの増加を示すグラフを示す。アラニル-グルタミン又はグルタミンのいずれかを低(2A)、中及び高の3つの異なる用量レベルで単回経口用量として投与した。各レベルの用量はモル当量のグルタミンを含有した。投与後、血漿グルタミンレベルを9つの時点で評価し、得られたベースライングルタミンレベルに対する変化を平均し、各時点についてグラフ化した。血漿グルタミンは、各用量が全体として同じグルタミン濃度を含有するにもかかわらず、経口グルタミン投与よりもアラニン-グルタミン経口投与後により多く増加した。この結果は、3つの用量レベルの全てにおいて観察され、経口アラニル-グルタミンはインビボでグルタミンより血漿グルタミンを増加させるのにより効率的であることを示している。
【発明を実施するための形態】
【0061】
5.詳細な説明
本発明は、概して、癌治療の前及び/又はそれと同時及び/又はその後に毎日、経口的に患者に投与することを含む予防的レジメン又は治療的に有効なレジメンとして、アラニル-グルタミン、又はアラニル-グルタミンと亜鉛を含む組合せ製品を含有する小容量の飲料を、それを必要とする患者に投与することによる口腔粘膜炎及び/又は末梢神経障害及び/又は味覚異常及び/又は心臓損傷(例えば心筋症)の予防、管理、寛解又は治療に関する。化学療法及び放射線療法に関連する主要な用量制限毒性を示す、口腔粘膜炎、末梢神経障害、味覚異常、及び/又は心臓損傷(例えば、心筋症)の発生率、重症度及び/又は期間の減少は、全治療サイクル及び治療用量に耐えることができる患者数の増加をもたらす。化学療法又は放射線療法の全過程の首尾よい完了は、患者が、最大の有効性、腫瘍反応、無増悪生存期間、転移の減少、再発率の減少、寛解期間の増加、より高い寛解率、より長い治療期間、化学療法と放射線の強度の増加、並びに全生存期間の増加を達成することを可能にする。
【0062】
5.1 製剤
癌治療に関連する副作用、例えば、化学療法及び/又は放射線によって引き起こされる副作用を治療及び予防するのに使用するためのアラニル-グルタミン製剤が、本明細書において提供される。本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、経口投与用に、例えば、飲料として製剤化することができ、1つ以上の追加の成分を含むことができる。具体的な実施形態では、前記アラニル-グルタミン製剤は、亜鉛をさらに含む。
【0063】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、適切な溶液(例えば、水)中にアラニル-グルタミンを含む。このような製剤は、特定の実施形態では、溶液1オンスあたり約1グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約5グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約10グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約25グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約30グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約35グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約40グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約45グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約50グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約55グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約60グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約65グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約70グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約75グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約80グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約85グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約90グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約95グラムのアラニル-グルタミン、又は溶液1オンスあたり約100グラムのアラニル-グルタミンを含む。
【0064】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液1オンスあたり約1~5グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約5~10グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約10~15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約15~20グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20~25グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約25~30グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約30~35グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約35~40グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約40~45グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約45~50グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約50~55グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約55~60グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約60~65グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約65~70グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約70~75グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約75~80グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約80~85グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約85~90グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は溶液1オンスあたり約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む。
【0065】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約1~100グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0066】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約5~60グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0067】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約10~30グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0068】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約20~30グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0069】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約10グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0070】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約14.8グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0071】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約15グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0072】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約19.7グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0073】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約20グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0074】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約22.2グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0075】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約30グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0076】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約44.4グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0077】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約59.2グラムのアラニル-グルタミンを含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0078】
特定の実施形態では、前述の製剤のいずれかを含む、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、亜鉛(例えば、硫酸亜鉛一水和物又は七水和物からの亜鉛)を含む。具体的な実施態様では、前記製剤は、溶液1オンスあたり約1mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約5mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約10mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約15mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約20mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約25mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約30mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約35mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約40mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約45mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約50mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約55mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約60mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約65mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約70mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約75mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約80mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約85mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約90mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約95mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約100mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約125mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約150mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約175mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約200mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約250mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約300mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約400mgの亜鉛、又は溶液1オンスあたり約500mgの亜鉛を含む。
【0079】
特定の実施態様では、前述の製剤のいずれかを含む、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液1オンスあたり約1~5mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約5~10mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約10~15mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約15~20mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約20~25mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約25~30mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約30~35mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約35~40mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約40~45mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約45~50mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約50~55mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約55~60mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約60~65mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約65~70mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約70~75mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約75~80mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約80~85mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約85~90mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約90~95mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約95~100mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約100~125mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約125~150mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約150~175mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約175~200mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約200~250mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約250~300mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約300~400mgの亜鉛、又は溶液1オンスあたり約400~500mgの亜鉛を含む。
【0080】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約1~100グラムのアラニル-グルタミン及び約10~200mgの亜鉛を含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0081】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約5~60グラムのアラニル-グルタミン及び約10~100mgの亜鉛を含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0082】
具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、溶液中(例えば、水中)に約10~30グラムのアラニル-グルタミン及び約10~50mgの亜鉛を含み、ここで、溶液の総体積は、約0.1オンス~約1リットルの範囲であり得る。具体的な実施形態では、溶液の総体積は約0.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約1.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約2.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約3.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約4.5オンスである。別の具体的な実施形態では、溶液の総体積は約5オンスである。
【0083】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、以下の追加の成分のうちの1つ以上を含むことができる:甘味料(例えば、グルコース、マルトデキストリン、マルトース、デキストロース、高フルクトースコーンシロップ、スクロース、ラクトース、フルクトース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム、レバウジオシドA、ステビア/エリトリトール、ソルビトール、マンニトール、及びキシリトール);増粘剤及び/若しくはゲル化剤(例えば、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール、カラギナン、セルロースガム及び微晶質セルロース、キサンタンガム、及びグアーガム)、着色剤(例えば、青色2号(インジゴチン)、赤色40号(アルラレッドAC)、黄色5号(タートラジン));香料及び芳香剤;製剤を所望のpHに維持することができる薬剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、及び酸化マグネシウム);ビタミン(例えば、ビタミンA、D、E、K、B、C、ナイアシン、及び葉酸);マスキング剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びヒドロキシル酸);並びに/又は苦味受容体遮断薬(例えば、水素化エトキシル化グリセロールエステル、β-シクロデキストリン、ホモエリオジクチオールナトリウム塩、及びエリオジクチオール)。一実施形態では、飲料は、0.1%から10%の甘味料、及びその間にある小数第十位までの全ての百分率を含み得る。甘味料は、栄養及び非栄養、天然及び人工又は合成のものであり得る。
【0084】
特定の実施形態では、本明細書において提供される製剤は、アラニル-グルタミンのバイオアベイラビリティを改善させる1つ以上の添加剤及び/又は賦形剤を含む。特定の実施形態では、本明細書において提供される製剤は、アラニル-グルタミンの安定性を改善させる1つ以上の添加剤及び/又は賦形剤を含む。
【0085】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、アラニル-グルタミン製剤の摂取を必要とする対象、例えば、癌治療を受けている又は癌治療を受けることが予定されている患者に提供することができる容器(例えば、ボトル、フラスコ、チューブ、ジャー)中に存在する。具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤を含む単一容器は、単回用量のアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤を含む単一容器は、複数用量のアラニル-グルタミン、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10用量のアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤を含む単一容器は、単回用量のアラニル-グルタミンの一部、例えば、ある用量のアラニル-グルタミンの5分の1、4分の1、3分の1、又は2分の1を含む。
【0086】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、1未満のカロリー含有量を有する。具体的な実施形態では、カロリー含有量は0である。別の具体的な実施形態では、カロリー含有量は5未満である。別の具体的な実施形態では、カロリー含有量は1~50カロリーである。特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、50カロリーを超える。
【0087】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、粉末混合物から調製することができる。したがって、適切な溶液(例えば、水)に懸濁させた場合、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤を形成する粉末組成物もまた本明細書において提供される。
【0088】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、ゲル又はグーの形態である。
【0089】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、凍結氷として提供される。
【0090】
特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、適切な溶液(例えば、水)で希釈した場合、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤を形成する濃縮液として提供される。
【0091】
5.2 方法
別の態様では、癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法であって、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の経口投与を含む方法が本明細書において提供される。具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤は亜鉛を含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミン製剤は飲料(例えば、対象が飲むことができる液体製剤)として投与される。
【0092】
具体的な実施形態では、本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法は、化学療法の投与によって引き起こされる副作用を治療又は予防する。
【0093】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法は、放射線の投与によって引き起こされる副作用を治療又は予防する。
【0094】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は口腔粘膜炎である。5.2.3.1節を参照されたい。
【0095】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は末梢神経障害である。5.2.3.2節を参照されたい。
【0096】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は心臓損傷(例えば、心筋症)である。5.2.3.3節を参照されたい。
【0097】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は味覚異常である。5.2.3.4節を参照されたい。
【0098】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法によって治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は高血圧である。5.2.3.5節を参照されたい。
【0099】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療レジメンの開始前、例えば、化学療法及び/又は放射線の投与前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、又は4週間前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は21日前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンが開始されるのと同日であるが、癌治療が患者に投与される前に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者が本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を最初に投与されると(1日目)、患者は、癌治療の過程で本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0100】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療レジメンの開始後、例えば、化学療法及び/又は放射線の投与後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、又は4週間後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は21日後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者は、癌治療レジメンが開始されるのと同日であるが、癌治療が患者に投与された後に、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。別の具体的な実施形態では、患者が本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を最初に投与されると(1日目)、患者は、癌治療の過程で本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0101】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療の期間中に本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与され、例えば、患者が癌に対して治療中である(例えば、化学療法若しくは放射線、又はその両方を投与されている)限り、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療の過程で本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0102】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の特定の実施形態では、癌と診断された患者は、癌治療が完了した後に本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。例えば、患者は、癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30日間;癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30週間;又は癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、1、2、3、4、若しくは5年間、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、患者は、癌治療が完了した後、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を毎日患者に投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0103】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の具体的な実施形態では、癌と診断された患者は、(i)癌治療レジメンの開始前(例えば、化学療法及び/又は放射線の投与前)に、例えば、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、若しくは21日前に;又は癌治療レジメンの開始の1、2、3、若しくは4週間前に;及び(ii)癌治療の期間中、例えば、患者が癌に対して治療されている(例えば、化学療法若しくは放射線、又はその両方を投与されている)限り、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0104】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法の別の具体的な実施形態では、癌と診断された患者は、(i)癌治療レジメンの開始前(例えば、化学療法及び/又は放射線の投与前)に、例えば、癌治療レジメンの開始の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、若しくは21日前に;又は癌治療レジメンの開始の1、2、3、若しくは4週間前に;(ii)癌治療の期間中、例えば、患者が癌に対して治療されている(例えば、化学療法若しくは放射線、又はその両方を投与されている)限り、及び(iii)癌治療が完了した後(例えば、化学療法及び/又は放射線の最終用量後)、例えば、癌治療が完了した後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30日間;癌治療が完了した後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、若しくは30週間;又は癌治療が完了した後1、2、3、4、若しくは5年間、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与される。具体的な実施形態では、治療又は予防される癌治療によって引き起こされる副作用は、口腔粘膜炎、末梢神経障害、心臓損傷(例えば、心筋症)、味覚異常、及び/又は高血圧である。
【0105】
本明細書において提供される癌治療に関連する副作用を治療又は予防する方法によると、それを必要とする患者、例えば、癌治療(例えば、化学療法又は放射線)を受けている又は受けようとしている対象への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、ある用量のアラニル-グルタミンを受ける患者にもたらされるように行われることが理解される。ある用量のアラニル-グルタミンは、単回投与の一部として、又は複数回投与の一部として投与され得、ここで、前記複数回投与は、1、2、3、4、5、6、又は7日の過程にわたって起こり得る。具体的な実施形態では、前記複数回投与は1日の過程にわたって行われる。
【0106】
特定の実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に1日の過程にわたって投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の2、3、4、5、6、7、8、9、又は10回の投与の過程にわたって分割される。具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の2回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日2回投与される。別の具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の3回の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日3回投与される。別の具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の4回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日4回投与される。別の具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として、毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の5回の投与の過程にわたって分割され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日5回投与される。
【0107】
特定の実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、本明細書に記載される方法の一部として毎日を基準に投与され、ここで、毎日の用量は、複数回投与の過程にわたって分割されないが、代わりに、単回投与の一部として投与され、すなわち、患者は、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を1日1回投与される。
【0108】
特定の実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用されるアラニル-グルタミンの単回用量は、約5グラムのアラニル-グルタミン、約10グラムのアラニル-グルタミン、約15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20グラムのアラニル-グルタミン、約25グラムのアラニル-グルタミン、約30グラムのアラニル-グルタミン、約35グラムのアラニル-グルタミン、約40グラムのアラニル-グルタミン、約45グラムのアラニル-グルタミン、約50グラムのアラニル-グルタミン、約55グラムのアラニル-グルタミン、約60グラムのアラニル-グルタミン、約65グラムのアラニル-グルタミン、約70グラムのアラニル-グルタミン、約75グラムのアラニル-グルタミン、約80グラムのアラニル-グルタミン、約85グラムのアラニル-グルタミン、約90グラムのアラニル-グルタミン、約95グラムのアラニル-グルタミン、又は約100グラムのアラニル-グルタミンを含む。具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、250、300、350、400、450、又は500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約1~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~55、55~60、60~65、65~70、70~75、75~80、80~85、85~90、90~95、95~100、100~125、125~150、150~175、175~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。特定の実施形態では、前記用量のアラニル-グルタミン、又は前記用量のアラニル-グルタミン及び亜鉛は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0109】
特定の実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用されるアラニル-グルタミンの単回用量は、約5~10グラムのアラニル-グルタミン、約10~15グラムのアラニル-グルタミン、約15~20グラムのアラニル-グルタミン、約20~25グラムのアラニル-グルタミン、約25~30グラムのアラニル-グルタミン、約30~35グラムのアラニル-グルタミン、約35~40グラムのアラニル-グルタミン、約40~45グラムのアラニル-グルタミン、約45~50グラムのアラニル-グルタミン、約50~55グラムのアラニル-グルタミン、約55~60グラムのアラニル-グルタミン、約60~65グラムのアラニル-グルタミン、約65~70グラムのアラニル-グルタミン、約70~75グラムのアラニル-グルタミン、約75~80グラムのアラニル-グルタミン、約80~85グラムのアラニル-グルタミン、約85~90グラムのアラニル-グルタミン、約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、若しくは250、300、350、400、450、又は500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液が投与されるか又はアラニル-グルタミンを含む溶液及び亜鉛を含む別の溶液が投与され)、ここで、約1~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~55、55~60、60~65、65~70、70~75、75~80、80~85、85~90、90~95、95~100、100~125、125~150、150~175、175~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。特定の実施形態では、前記用量のアラニル-グルタミン、又は前記用量のアラニル-グルタミン及び亜鉛は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0110】
具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用される単回用量のアラニル-グルタミンは、約20~75グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。特定の実施形態では、前記用量は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0111】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用される単回用量のアラニル-グルタミンは、約20~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。特定の実施形態では、前記用量は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日にわたって投与される。
【0112】
別の具体的な実施形態では、本明細書において提供される方法に従って使用される単回用量のアラニル-グルタミンは、約30~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。特定の実施形態では、前記用量は、1回又は複数回(例えば、2、3、4、若しくは5回)の投与で1日の過程にわたって投与される。
【0113】
本明細書に記載される方法に関連するアラニル-グルタミンの用量は、5.2.1節においてさらに記載される。
【0114】
本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、任意のタイプの癌と診断され得る。治療が用量制限的な副作用を引き起こし得る癌の非限定的なリストは、5.2.4節に提示される。具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、頭頸部癌と診断されている。別の具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、乳癌と診断されている。別の具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、肺癌と診断されている。別の具体的な実施形態では、1つ以上の癌治療の副作用を治療又は予防するために、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を投与された患者は、骨髄腫と診断されている。
【0115】
本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、任意のタイプの癌治療による治療から生じる副作用を経験している可能性がある。治療が用量制限的な副作用を引き起こし得る癌の非限定的なリストは、5.2.4節に提示される。特定の実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌と診断されていないが、癌以外の疾患を治療する手段として癌治療を受けている。このような患者/病気/治療は、5.2.3節に記載される。
【0116】
5.2.1 用量
本明細書で使用されるとき、「用量」という用語は、ある用量のアラニル-グルタミンを指す場合、ある期間にわたって(例えば、規定された期間、例えば、1週間、1カ月、若しくは1年;又は規定されていない期間、例えば、対象が癌の治療を必要とする時間の過程にわたって)、複数用量のアラニン-グルタミンの投与を含む治療レジメンの一部として投与されるアラニル-グルタミンの量を指す。ある量のアラニル-グルタミンは、1日において、又は数日の過程にわたって投与され得る。さらに、ある用量のアラニル-グルタミンは、単一製剤の一部として(例えば、1回の投与において)投与することができ、又はある用量のアラニル-グルタミンの投与は、単回用量を含む規定数の投与で、ある量のアラニル-グルタミンの複数回投与を含むことができる。具体的な実施形態では、ある用量のアラニル-グルタミンは、1日の過程にわたって投与される(例えば、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の1回又は複数回の投与を介する)。
【0117】
特定の実施形態では、単回用量のアラニル-グルタミン(例えば、1日の総用量のアラニル-グルタミン)は、約5グラムのアラニル-グルタミン、約10グラムのアラニル-グルタミン、約15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20グラムのアラニン-グルタミン、約25グラムのアラニル-グルタミン、約30グラムのアラニル-グルタミン、約35グラムのアラニル-グルタミン、約40グラムのアラニル-グルタミン、約45グラムのアラニル-グルタミン、約50グラムのアラニル-グルタミン、約55グラムのアラニル-グルタミン、約60グラムのアラニル-グルタミン、約65グラムのアラニル-グルタミン、約75グラムのアラニル-グルタミン、約80グラムのアラニン-グルタミン、約85グラムのアラニル-グルタミン、約90グラムのアラニル-グルタミン、約95グラムのアラニル-グルタミン、又は約100グラムのアラニル-グルタミンを含む。具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミン(例えば、1日の総用量のアラニル-グルタミン)は、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液を投与するか、又はアラニル-グルタミンを含む溶液と亜鉛を含む別の溶液を投与する)、ここで、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、250、300、350、400、450、又は500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液を投与するか、又はアラニル-グルタミンを含む溶液と亜鉛を含む別の溶液を投与する)、ここで、約1~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~55、55~60、60~65、65~70、70~75、75~80、80~85、85~90、90~95、95~100、100~125、125~150、150~175、175~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。
【0118】
特定の実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約5~10グラムのアラニル-グルタミン、約10~15グラムのアラニル-グルタミン、約15~20グラムのアラニル-グルタミン、約20~25グラムのアラニル-グルタミン、約25~30グラムのアラニル-グルタミン、約30~35グラムのアラニル-グルタミン、約35~40グラムのアラニル-グルタミン、約40~45グラムのアラニル-グルタミン、約45~50グラムのアラニル-グルタミン、約50~55グラムのアラニル-グルタミン、約55~60グラムのアラニル-グルタミン、約60~65グラムのアラニル-グルタミン、約65~70グラムのアラニル-グルタミン、約70~75グラムのアラニル-グルタミン、約75~80グラムのアラニル-グルタミン、約80~85グラムのアラニル-グルタミン、約85~90グラムのアラニル-グルタミン、約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む。具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミン(例えば、1日の総用量のアラニル-グルタミン)は、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液を投与するか、又はアラニル-グルタミンを含む溶液と亜鉛を含む別の溶液を投与する)、ここで、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、又は250、300、350、400、450、又は500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。別の具体的な実施形態では、前記単回用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛とともに投与され(例えば、アラニル-グルタミンと亜鉛の両方を含む溶液を投与するか、又はアラニル-グルタミンを含む溶液と亜鉛を含む別の溶液を投与する)、ここで、約1~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50、50~55、55~60、60~65、65~70、70~75、75~80、80~85、85~90、90~95、95~100、100~125、125~150、150~175、175~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500mgの亜鉛が、前記用量のアラニル-グルタミンとともに投与される。
【0119】
具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約20~75グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0120】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約20~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0121】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約30~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0122】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約40~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0123】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約50~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、亜鉛、例えば、100~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0124】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約30グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約30~35グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0125】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約35グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約35~40グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0126】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約40グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約40~45グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0127】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約45グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約45~50グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0128】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約50グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約50~55グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0129】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約55グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約55~60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0130】
別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約60グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、約60~65グラムのアラニル-グルタミンを含む。別の具体的な実施形態では、本方法に従って使用される前記用量のアラニル-グルタミンは、200~400mgの亜鉛とともに投与される。
【0131】
特定の実施形態では、本明細書に記載されるある用量のアラニル-グルタミン(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)は、投与されたときに、等用量のグルタミンの投与によって達成される生体内のグルタミンのレベルと比較して、アラニル-グルタミンの用量を受ける対象の生体内(例えば、組織(例えば、口腔の粘膜内層)、血液、又は血漿中)のグルタミンレベルの増加をもたらすように製剤化される。7.2節を参照されたい。
【0132】
5.2.2 投与方法
本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、経口投与用に製剤化される。具体的な実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、それを必要とする患者、例えば、癌治療を受けている患者、又は将来的に癌治療を受けることが予定されている患者によって容易に消費され得る液体、例えば、飲料の形態で投与される。特定の実施形態では、本明細書において提供されるアラニル-グルタミン製剤は、非液体形態で経口投与され、例えば、凍結されている又はゲル若しくはグーとして製剤化される。
【0133】
5.2.3 患者集団
本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療を受けている又は癌治療を受けることが予想される(及び治療開始前(及び開始後)にアラニル-グルタミン製剤を投与される)。具体的な実施形態では、患者は、化学療法治療、例えば、高用量化学療法治療を受けている又は受けることが予想される。別の具体的な実施形態では、患者は、放射線治療、例えば、変更された分割放射線治療を受けている又は受けることが予想される。別の具体的な実施形態では、患者は、造血幹細胞移植を受けている又は受けることが予想される。好ましい実施形態では、それを必要とする患者は、高用量化学療法で治療されている。癌治療は、セクション5.2.5において検討される。
【0134】
本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、1つ以上の癌治療の副作用を有する又は発症することが予想される可能性がある。
【0135】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する口腔粘膜炎と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて口腔粘膜炎を発症することが予想される。5.2.3.1節を参照されたい。
【0136】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する末梢神経障害と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて末梢神経障害を発症することが予想される。5.2.3.2節を参照されたい。
【0137】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する心臓損傷(例えば、心筋症)と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて受けることが予想される癌治療に基づいて心臓損傷(例えば、心筋症)を発症することが予想される。5.2.3.3節を参照されたい。
【0138】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する味覚異常と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて味覚異常を発症することが予想される。5.2.3.4節を参照されたい。
【0139】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する高血圧と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて高血圧を発症することが予想される。5.2.3.5節を参照されたい。
【0140】
特定の実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療を受けている又は癌治療を受けることが予想される(及び治療開始前(及び開始後)にアラニル-グルタミン製剤を投与される)が、癌を有さず、代わりに、癌治療による治療が指示する疾患/状態と診断されている。例えば、限定されないが、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、自己免疫状態(例えば、化学療法治療)、炎症状態(例えば、化学療法治療)、好中球減少症(例えば、シクロスポリンによる治療)、関節リウマチ(例えば、メトトレキサートによる治療)、多発性硬化症(例えば、自家幹細胞移植による治療)、又はエリテマトーデス(例えば、リツキシマブによる治療)のために、癌治療を受けている又は癌治療を受けることが予想され得る。
【0141】
特定の実施形態では、本明細書に記載の方法に従って治療される患者には、等用量のグルタミンの投与によって達成される生体内のグルタミンのレベルと比較して、ある用量のアラニル-グルタミンを受ける患者の生体内(例えば、組織(例えば、口腔の粘膜内層)、血液、又は血漿中)のグルタミンレベルの増加をもたらすアラニル-グルタミンの用量(例えば、アラニル-グルタミンの1日の総用量)を経口投与される。7.2節を参照されたい。
【0142】
5.2.3.1 口腔粘膜炎
口腔粘膜炎(OM)は、化学療法と放射線の両方の一般的な毒性であり、口腔粘膜及び/又は腸粘膜への損傷によって引き起こされる。癌治療の最も急性な副作用の1つと考えられるOMは、口内及び消化管全体に発赤、腫脹、出血及び痛みを引き起こし得、重度の口腔疼痛、並びに嚥下すること、食すること及び飲むことに困難をもたらす。口腔粘膜炎はまた、上皮内層が食事から栄養分を吸収する能力を制限する可能性があり、摂食不能又は摂食への関心の欠如と合わせて、栄養不良、体重減少、及び癌悪液質をもたらす場合がある。さらに、口腔粘膜炎とともに示される口内及び腸内膜の潰瘍形成は、細菌の移行を促進し、感染症の発生率を増加させ得る。口腔粘膜炎は、ますます重度になる可能性があり、癌治療を受けている患者の入院及び癌治療の中断をもたらし、最適以下の治療転帰をもたらす。口腔粘膜炎の発生率は、典型的には、治療を受けている癌患者では20~40%であるが、この数は大幅に増加し得、変更された分割放射線を受けている患者では50%、及び造血器悪性腫瘍の治療を受けている患者(特に骨髄移植のために準備をしている患者)、頭頸部悪性腫瘍の治療、並びに高用量化学療法及び放射線を受けている患者ではほぼ100%に近づく。さらに、口腔粘膜炎は、化学療法及び放射線の併用など、癌治療のために併用療法を受けている患者において起こり得る。口腔粘膜炎はまた、単剤として又は化学療法若しくは放射線と組み合わせて投与されるかにかかわらず、標的療法及び/又は生物学的療法を受けている患者において起こり得る。
【0143】
口腔粘膜炎は、用量制限毒性(DLT)であり、それにより、重度の粘膜炎は、化学療法若しくは放射線量の変更、治療期間の減少、又は用量若しくはサイクルの治療法の投与の遅延をもたらすことができ、同時に粘膜炎を解消し又は重症度を減少させる。これらは、患者に対する全体的な治療曝露を減少させ、結果としてより効果的でない治療レジメンをもたらし、治療失敗又は腫瘍再発の可能性の増加をもたらす。したがって、口腔粘膜炎の予防又は寛解は、患者の不快感及び疼痛を減少させることができ、最大の有効性、腫瘍反応を達成し、結果として全生存期間を増加させるためにより多くの患者が治療の全過程を完了することを可能にする。
【0144】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する口腔粘膜炎と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて口腔粘膜炎を発症することが予想される。
【0145】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される口腔粘膜炎を有する(又は口腔粘膜炎を発症することが予想される)患者は、頭頸部癌と診断されており、頭頸部癌の治療のために指示される癌治療を受けている。
【0146】
別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される口腔粘膜炎を有する(又は口腔粘膜炎を発症することが予想される)患者は、乳癌と診断されており、乳癌の治療のために指示される癌治療を受けている。
【0147】
別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される口腔粘膜炎を有する(又は口腔粘膜炎を発症することが予想される)患者は、結腸癌と診断されている。
【0148】
別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される口腔粘膜炎を有する(又は口腔粘膜炎を発症することが予想される)患者は、肺癌と診断されており、肺癌の治療のために指示される癌治療を受けている。
【0149】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、口腔粘膜炎の予防をもたらし、すなわち、癌治療を受けている患者は口腔粘膜炎を発症しない。
【0150】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、口腔粘膜炎の持続期間の減少、例えば、患者が口腔粘膜炎を患っている総日数の減少をもたらす。
【0151】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、口腔粘膜炎の重症度の減少をもたらす。重症度の減少は、患者において達成された最も重度のグレードの粘膜炎、最も重度のグレードの粘膜炎の総日数、又はグレード1以上の粘膜炎の合計日数の減少によって示され得る。
【0152】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者が食物を摂取する能力の改善をもたらす。特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者が水分を摂取する能力の改善をもたらす。
【0153】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の体重減少の減少をもたらす。
【0154】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、重症度の粘膜炎によるTPN(総非経口栄養)の使用の減少をもたらす。特定の実施形態では、レジメンは、患者報告転帰(PRO)の改善をもたらす。
【0155】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、粘膜炎による放射線量の発生率の減少、例えば、5、10、15、20、25%又はそれを超える減少をもたらす。特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、粘膜炎による放射線中断の発生率の減少をもたらす。特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、粘膜炎による投薬量スキップの発生率の減少をもたらす。
【0156】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者によるオピエートの期間及び/又は用量及び/又は使用の減少をもたらす。
【0157】
具体的な実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の入院期間及び/又は頻度の減少をもたらす。
【0158】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者における感染症の比率及び/又は発生率及び/又は期間の減少をもたらす。
【0159】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の無増悪生存期間の増加をもたらす。
【0160】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の全生存期間の増加をもたらす。
【0161】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者がその癌治療に対する完全応答(CR)若しくは部分応答(PR)を有する可能性の増加をもたらし、及び/又はCR若しくはPRまでの時間を減少させる。
【0162】
特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、進行に対する時間(TTP)の増加をもたらす。特定の実施形態では、口腔粘膜炎を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、客観的応答(OR)の改善をもたらす。
【0163】
5.2.3.2 末梢神経障害
化学療法により誘発された末梢神経障害(CIPN又はPN)は、限定されないが、ボルテゾミブ、白金(及び他の白金ベースの化学療法薬、化合物、又はレジメン)、タキサン、サリドマイド、ビンカアルカロイド、及び放射線療法を含むいくつかの一般的に用いられる癌治療に関連する別の一般的な用量制限毒性である。末梢神経障害は、錯感覚、感覚異常、運動障害及び疼痛によって特徴付けられる。末梢神経障害に罹患している患者は、手及び足に感覚症状を引き起こす末梢神経の損傷を経験し、これは、一般的に、しびれ、刺痛、灼熱感、拍動、刺すような感覚、及び/又は疼痛として現れる。化学療法により誘発された末梢神経障害(CIPN)は、非常な疼痛を伴い、無効化する可能性があり、機能的な能力の著しい損失を引き起こす。症状は、複数の治療サイクルにわたってより重度になる場合があり、化学療法及び/又は放射線の累積線量としばしば強く相関する。症状は、一般的に、治療の完了後に解消するが、一部の患者では、治療が終了してから数年持続し得る。さらに、CIPN症例の3分の1では、副作用が永続的であることが判明していることが示されている。末梢神経障害の発生率は変動的であり、化学療法を受けている患者の30~85%がある程度のCIPNを経験している。この変動は主に投与された化学療法のタイプによるものである。
【0164】
化学療法により誘発された末梢神経障害は、非常に重度になり、疼痛を伴うため、用量制限となり得、それにより患者は用量減少、治療中断、又は用量若しくは治療サイクルの遅延を受けなければならない。これは、より効果的ではない治療レジメンをもたらし、癌細胞の適切な根絶の失敗により、最適以下の有効性及び腫瘍再発の可能性の増加を患者に残す。したがって、CIPNの予防又は寛解は、患者の不快感及び疼痛を減少させることができ、より多くの患者が治療の全過程を完了して、最大の腫瘍反応を達成し、結果として全生存期間を増加させることを可能にする。
【0165】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する末梢神経障害と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて末梢神経障害を発症することが予想される。
【0166】
具体的な実施形態では、末梢神経障害を有する(又は末梢神経障害を発症することが予想される)患者は、化学療法による治療を受けている又は受けることが予想される。具体的な実施形態では、末梢神経障害を有する(又は末梢神経障害を発症することが予想される)患者は、ボルテゾミブ、白金、タキサン、サリドマイド、及び/又はビンカアルカロイドによる治療を受けている又は受けることが予想される。
【0167】
具体的な実施形態では、末梢神経障害を有する(又は末梢神経障害を発症することが予想される)患者は、放射線を受けている又は受けていることが予想される。
【0168】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、末梢神経障害の予防をもたらし、すなわち、癌治療を受けている患者は末梢神経障害を発症しない。
【0169】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、末梢神経障害の期間の減少、例えば、患者が末梢神経障害を有する総日数の減少をもたらす。
【0170】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、末梢神経障害の重症度の減少をもたらす。重症度の減少は、患者において達成された最も重度のグレードの末梢神経障害、最も重度のグレードの末梢神経障害の総日数、又はグレード1以上の末梢神経障害の合計日数の減少によって示され得る。
【0171】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の四肢の衰弱の減少をもたらす。
【0172】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、運動衰弱の減少をもたらす。
【0173】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の指及び/又は足指のしびれの減少をもたらす。
【0174】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者が経験するチクチクする感覚の減少をもたらす。
【0175】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、錯感覚の減少及び/又は感覚異常の減少をもたらす。
【0176】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者が経験する疼痛の減少をもたらす。
【0177】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者における神経損傷の重症度の減少をもたらす。
【0178】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、振動感覚の喪失の減少をもたらす。
【0179】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、複合運動活動電位(CAMP)の減少をもたらす。
【0180】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、知覚神経活動電位(SNAP)の減少をもたらす。
【0181】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の入院期間及び/又は頻度の減少をもたらす。
【0182】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の無増悪生存期間の増加をもたらす。
【0183】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の全生存期間の増加をもたらす。
【0184】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者がその癌治療に対する完全応答(CR)若しくは部分応答(PR)を有する可能性の増加をもたらし、及び/又はCR若しくはPRまでの時間を減少させる。
【0185】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、進行に対する時間(TTP)の増加をもたらす。特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、客観的応答(OR)の改善をもたらす。
【0186】
5.2.3.3 心臓損傷
心血管毒性は、癌治療法、例えば、放射線及び化学療法の別の潜在的な短期又は長期の副作用である。心臓損傷(化学療法関連心機能不全(CRCD)及び化学療法により誘発された心筋症(CIC)としても知られる)は、限定されないが、アントラサイクリン、アルキル化剤、タキソール、モノクローナル抗体、例えば、ハーセプチン、ベバシズマブ、チロシンキナーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、三酸化ヒ素及びタモキシフェンを含む多数の異なる化学療法薬によって誘発され得る。これらの治療法への曝露は、治療完了後も持続することがある臨床的に重大な心機能不全を引き起こす可能性があり、場合によっては不可逆的であり、心不全及び死亡につながる可能性がある。癌治療に伴う心臓毒性は、無症候性の無症状性異常、例えば、心電図の変化から、潜在的に致命的な状態、例えば、うっ血性心不全及び急性冠症候群まで幅がある。心機能不全は、限定されないが、アントラサイクリンを含むいくつかの化学療法薬の累積用量と強く相関しているが、一方、他のもの、例えば、トラスツズマブは総用量又は投薬頻度とは関連がない。
【0187】
多数の化学療法薬は心臓毒性の高い発生率と関連している。特に高リスクの患者集団における長期的な心臓損傷の可能性は、化学療法及び放射線量の変更をもたらし得、それにより患者は、減少した治療法を受ける又は処置が遅延若しくはスキップされる。しかしながら、一部の患者は、短期及び長期の健康、全生存期間、及び生活の質に影響を及ぼし得る心臓毒性を発症する場合がある。したがって、化学療法及び放射線により誘発された心臓損傷を寛解させる方法は、患者が最大の癌治療を受けることを可能にし、癌患者の全体的な健康上の転帰及び生存率に対する改善を示すことができる。
【0188】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する心臓損傷(例えば、心筋症)と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、彼らが受けることが予想される癌治療に基づいて心臓損傷(例えば、心筋症)を発症することが予想される。
【0189】
具体的な実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する(又は心臓損傷を発症することが予想される)患者は、化学療法による治療を受けている又は受けることが予想される。具体的な実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する(又は心臓損傷を発症することが予想される)患者は、アントラサイクリン、アルキル化剤、タキソール、モノクローナル抗体(例えば、ハーセプチン又はベバシズマブ)、チロシンキナーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、三酸化ヒ素、及び/又はタモキシフェンによる治療を受けている又は受けることが予想される。
【0190】
具体的な実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する(又は心臓損傷を発症することが予想される)患者は、放射線による治療を受けている又は受けることが予想される。
【0191】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤投与が、心臓損傷(例えば、心筋症)の予防をもたらし、すなわち、癌治療を受けている患者は心臓損傷(例えば、心筋症)を発症しない。
【0192】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、心臓損傷(例えば、心筋症)の重症度の減少をもたらす。
【0193】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、心筋機能障害の減少をもたらす。
【0194】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、心不全の発生率の減少をもたらす。
【0195】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、心室駆出分画率の改善をもたらす。
【0196】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、短縮率の改善をもたらす。
【0197】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、心室(LV)心室機能不全の減少をもたらす。
【0198】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、血栓症の減少をもたらす。
【0199】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、不整脈の発生率の減少をもたらす。
【0200】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、心室再分極の異常の発生率の減少をもたらす。
【0201】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、QT機能の異常の減少をもたらす。
【0202】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、急性冠症候群の減少をもたらす。
【0203】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、収縮期又は拡張期心機能障害の減少をもたらす。
【0204】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の無増悪生存期間の増加をもたらす。
【0205】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の全生存期間の増加をもたらす。
【0206】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者がその癌治療に対する完全応答(CR)若しくは部分応答(PR)を有する可能性の増加をもたらし、及び/又はCR若しくはPRまでの時間を減少させる。
【0207】
特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、進行に対する時間(TTP)の増加をもたらす。特定の実施形態では、心臓損傷(例えば、心筋症)を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、客観的応答(OR)の改善をもたらす。
【0208】
5.2.3.4 味覚異常(及び関連状態)
化学療法及び放射線を受けている患者は、しばしば、治療の毒性副作用のために、味覚障害、味覚鋭さの変化を発症する。味覚障害は、限定されないが、シクロホスファミド、ダカルバジン、ドキソルビシン、5-FU、メトトレキサート、シスプラチン、及びビンクリスチンを含む化学療法で治療されている癌患者の最大77%に起こる。味覚障害に関連する最も一般的な変化には、限定されないが、甘味、酸味、塩味、苦味、及び/又は風味/うま味の変化が含まれる。味覚機能不全に関連する他の味覚状態には、味覚知覚に対する感受性閾値の増加(低炭酸塩症)、味覚知覚の欠如(無味覚)、外部刺激のない金属味又は塩味の知覚(自発性異常味覚)が含まれる。加えて、味覚知の変化を引き起こす味覚媒介細胞への生理学的変化は、全体的な風味認識における匂いと味との間の強い相関のために嗅覚に対する同様の損傷によってさらに悪化する。癌患者における味覚障害の発生及び重症度は、彼らの生活の質(QOL)に重大な影響を及ぼし、食物嫌悪、体重減少、栄養失調、癌悪液質及び食欲不振を引き起こすことが示されている。癌患者の不適切又は悪化した栄養、及び体重減少は、病的状態の長期化、感染の危険性の高さ、入院の増加、全生存期間の短縮、並びに他の臨床的及び生存関連の評価項目を含む否定的な転帰と強く相関している。味覚異常は、生活の質を大幅に制限し、栄養状態の悪さ及び治療法に対する応答の低下に寄与する治療の一般的な副作用であるが、臨床環境ではほとんど対処されていない。現在最も一般的な管理技術は、患者の味覚の変化に基づいて変更された食品調製であるが、味覚障害の予防又は寛解は、患者が食品及び液体を摂取する能力を増加させ、治療を通じて適切な栄養を維持するのを助ける。これは栄養失調を防ぎ、健康な免疫系の維持を助け、全体的な患者の転帰を改善する。
【0209】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療に起因する味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、彼らが受けることが予想される癌治療に基づいて、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を発症することが予想される。
【0210】
具体的な実施形態では、味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を有する(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症することが予想される)患者は、化学療法による治療を受けている又は受けることが予想される。具体的な実施形態では、味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を有する(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症することが予想される)患者は、シクロホスファミド、ダカルバジン、ドキソルビシン、5-FU、メトトレキサート、シスプラチン、及び/又はビンクリスチンによる治療を受けている又は受けることが予想される。
【0211】
具体的な実施形態では、味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を有する(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症するこが予想される)患者は、放射線による治療を受けている又は受けると予想される。
【0212】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症することが予想される)の予防をもたらす。すなわち、癌治療を受けている患者は、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症することが予想される)を発症することはない。
【0213】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚の(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症することが予想される)期間の減少、例えば、患者が、味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を有する(又は味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を発症するこが予想される)総日数の減少をもたらす。
【0214】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味覚感知に対する増加した感受性(味覚減退)の減少、味覚感知がない場合(無味覚)の減少、外部刺激なしの金属味又は塩味の感知(自発性異常味覚)の減退;匂い感知に対する減少した感受性(嗅覚減退)の減少、匂いを識別する歪んだ能力(嗅覚異常)の減少、感知された匂いを識別することができないこと(失認)の減少、別の匂いがある場合の変化した匂い感知(嗅覚錯誤)の減少、いずれの匂いもない場合の匂い感知(異嗅症)の減少、及び/又は匂い感知がない場合(無臭覚)の減少をもたらす。
【0215】
特定の実施形態では、末梢神経障害を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、摂食に対する関心の欠如の軽減をもたらす。
【0216】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の指及び/又は足指のしびれの減少をもたらす。
【0217】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者による体重減少の減少をもたらす。
【0218】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味覚の変化による摂食不能の減少をもたらす。
【0219】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味覚の変化による飲食の無関心の減少をもたらす。
【0220】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、より早い味覚の回復をもたらす。
【0221】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味覚力の減少をもたらす。
【0222】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、尿素検出、塩化ナトリウム検出、サッカロース検出、及び/又は塩化水素検出を改善した。
【0223】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、味の変化(苦味、塩味、酸味、甘味、金属性)の発生率/重症度の減少をもたらす。
【0224】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の入院期間及び/又は頻度の減少をもたらす。
【0225】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の無増悪生存期間の増加をもたらす。
【0226】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の全生存期間の増加をもたらす。
【0227】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者がその癌治療に対する完全応答(CR)若しくは部分応答(PR)を有する可能性の増加をもたらし、及び/又はCR若しくはPRまでの時間を減少させる。
【0228】
特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、進行までの時間(TTP)の増加をもたらす。特定の実施形態では、味覚異常及び/又は味覚減退及び/又は無味覚及び/又は自発性異常味覚を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、客観的応答(OR)の改善をもたらす。
【0229】
5.2.3.5 高血圧
癌治療、例えば化学療法及び放射線はまた、それらを受けている患者に高血圧を引き起こす可能性がある。このような高血圧は、癌患者の健康にとって有害であり得、用量制限毒性を示す場合がある。したがって、高血圧の予防又は寛解は、より多くの患者が、その治療の全過程を完了して最大の腫瘍反応を達成し、結果として全生存期間を増加させることを可能にする。
【0230】
具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、癌治療から生じる高血圧と診断されている。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される方法に従って治療される患者は、受けることが予想される癌治療に基づいて高血圧を発症すると予想される。
【0231】
具体的な実施形態では、高血圧を有する(又は高血圧を発症すると予想される)患者は、化学療法による処置を受けている又は受けることが予想される。
【0232】
具体的な実施形態では、高血圧を有する(又は高血圧を発症すると予想される)患者は、放射線による治療を受けている又は受けることが予想される。
【0233】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、高血圧の予防をもたらし、すなわち、癌治療を受けている患者は高血圧を発症しない。
【0234】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、高血圧の期間の減少をもたらし、例えば、患者が高血圧を有している総日数の減少をもたらす。
【0235】
特定の実施形態では、患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、高血圧の重症度の減少をもたらす。
【0236】
特定の実施形態では、高血圧を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の入院期間及び/又は頻度の減少をもたらす。
【0237】
特定の実施形態では、高血圧を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の無増悪生存期間の増加をもたらす。
【0238】
特定の実施形態では、高血圧を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者の全生存期間の増加をもたらす。
【0239】
特定の実施形態では、高血圧を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、患者がその癌治療に対する完全応答(CR)若しくは部分応答(PR)を有する可能性の増加をもたらし、及び/又はCR若しくはPRまでの時間を減少させる。
【0240】
特定の実施形態では、高血圧を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、進行までの時間(TTP)の増加をもたらす。特定の実施形態では、高血圧を有する患者への本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤の投与は、客観的応答(OR)の改善をもたらす。
【0241】
5.2.4 癌のタイプ
本明細書に記載される方法は、全てのタイプの癌と診断された患者に関係する。本明細書に記載される方法に従う治療を必要とする癌治療の副作用をもたらし得る癌治療を必要とする例示的な癌としては、限定されないが、白血病、例えば、限定されないが、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄球性白血病、例えば、骨髄芽球性白血病、前骨髄球性白血病、骨髄単球性白血病、単球性白血病及び赤白血病など、並びに骨髄異形成症候群など;慢性白血病、例えば、限定されないが、慢性骨髄球性(顆粒白血球性)白血病、慢性リンパ球性白血病、毛様細胞性白血病など;真性赤血球増加症;リンパ腫、例えば、限定されないが、ホジキン病、非ホジキン病など;多発性骨髄腫、例えば、限定されないが、くすぶり型多発性骨髄腫、非分泌性骨髄腫、骨硬化性骨髄腫、形質細胞白血病、孤立性形質細胞腫及び髄外性形質細胞腫など;ワルデンストレームマクログロブリン血症;原因不明の単クローン性免疫グロブリン血症;良性の単クローン性免疫グロブリン血症;重鎖病;形質細胞様樹状細胞癌を含む樹状細胞癌、NK芽球性リンパ腫(皮膚NK/T細胞リンパ腫及び顆粒性(CD4+/CD56+)皮膚新生物としても知られる);好塩基球性白血病;骨及び結合組織肉腫、例えば、限定されないが、骨肉腫(bone sarcoma)、骨肉腫(osteosarcoma)、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性巨細胞腫瘍、骨の繊維肉腫、脊索腫、骨膜性肉腫、軟部組織肉腫、血管肉腫(angiosarcoma)(血管肉腫(hemangiosarcoma))、繊維肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、神経鞘腫、横紋筋肉腫、滑膜肉腫など;脳腫瘍、例えば、限定されないが、神経膠腫、星状細胞腫、脳幹部神経膠腫、上衣腫、乏突起膠腫、非神経膠腫瘍、聴神経鞘腫、頭蓋咽頭腫、髄芽細胞腫、髄膜腫、松果体細胞腫、松果体芽腫、原発性脳リンパ腫など;乳癌、例えば、限定されないが、腺管癌、腺癌、小葉(小細胞)癌、腺管内癌、髄様乳癌、粘液性乳癌、管状乳癌、乳頭状乳癌、パジェット病、及び炎症性乳癌など;副腎癌、例えば、限定されないが、褐色細胞腫及び副腎皮質癌;甲状腺癌、例えば、限定されないが、乳頭状又は濾胞性甲状腺癌、髄様甲状腺癌及び未分化甲状腺癌など;膵臓癌、例えば、限定されないが、インスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、ビポーマ、ソマトスタチン分泌腫瘍、及びカルチノイド又は膵島細胞腫瘍など;下垂体癌、例えば、限定されないが、クッシング病、プロラクチン分泌腫瘍、先端巨大症、及び尿崩症など;眼癌、例えば、限定されないが、虹彩黒色腫、脈絡膜黒色腫、及び毛様体黒色腫などの眼球黒色腫、並びに網膜芽細胞腫など;膣癌、例えば、扁平細胞上皮癌、腺癌、及び黒色腫など;外陰癌、例えば、扁平細胞上皮癌、黒色腫、腺癌、基底細胞癌、肉腫、及びパジェット病など;子宮頸癌、例えば、限定されないが、扁平細胞上皮癌、及び腺癌など;子宮癌、例えば、限定されないが、子宮内膜癌及び子宮肉腫など;卵巣癌、例えば、限定されないが、卵巣上皮癌、境界型腫瘍、胚細胞腫瘍、及び間質性腫瘍など;食道癌、例えば、限定されないが、扁平上皮癌、腺癌、腺様嚢胞癌、粘表皮癌、腺扁平上皮癌、肉腫、黒色腫、形質細胞腫、疣状癌、及び燕麦細胞(小細胞)癌など;胃癌、例えば、限定されないが、腺癌、腫瘤形成性(ポリープ様)、潰瘍性、表在拡大型、び慢性拡大型、悪性リンパ腫、脂肪肉腫、繊維肉腫、及び癌肉腫など;結腸癌;直腸癌;肝臓癌、例えば、限定されないが、肝細胞癌及び肝芽腫など;腺癌などの胆嚢癌;胆管癌、例えば、限定されないが、乳頭状、結節型及び、び慢性など;肺癌、例えば、限定されないが、非小細胞肺癌、扁平細胞上皮癌(類表皮癌)、腺癌、大細胞癌及び小細胞肺癌など;睾丸癌、例えば、限定されないが、生殖腫瘍、精上皮腫、未分化、古典的(典型的)、精母細胞性、非精上皮腫、胎児性癌、奇形癌、絨毛癌(卵黄嚢腫瘍)など;前立腺癌、例えば、限定されないが、前立腺上皮内腫瘍、腺癌、平滑筋肉腫、及び横紋筋肉腫など;陰茎癌;口腔癌、例えば、限定されないが、扁平細胞上皮癌など;基底癌;唾液腺癌、例えば、限定されないが、腺癌、粘表皮癌、及び腺様嚢胞癌など;咽頭癌、例えば、限定されないが、扁平細胞上皮癌、及びいぼ状癌など;皮膚癌、例えば、限定されないが、基底細胞癌、扁平細胞上皮癌及び黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、黒子悪性黒色腫、先端黒子型黒色腫など;腎臓癌、例えば、限定されないが、腎細胞癌、腺癌、副腎腫、線維肉腫、移行上皮癌(腎盤及び/又は子宮)など;ウイルムス腫瘍;膀胱癌、例えば、限定されないが、移行上皮癌、扁平細胞上皮癌、腺癌、癌肉腫などを含む。さらに、癌は、粘液肉腫、骨原性肉腫、内皮肉腫、リンパ管内皮肉腫、中皮腫、滑膜腫、血管芽腫、上皮癌、嚢胞腺癌、気管支癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌及び乳頭状腺癌を含む。
【0242】
5.2.5 癌治療
本明細書に記載される方法は、有害な副作用を引き起こす任意のタイプの癌治療を用いた治療を受けている(又は治療を受けることが予想されている)患者に関連する。具体的な実施形態では、癌治療は化学療法である。具体的な実施形態では、癌治療は放射線である。
【0243】
癌治療の非限定的な例には、化学療法、放射線、放射免疫療法、ホルモン療法、小分子療法、毒素療法、プロドラッグ活性化酵素療法、生物学的療法、抗体療法、外科療法、免疫療法、抗血管新生療法、標的化療法、エピジェネティック療法、脱メチル化療法、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤療法、分化療法、アジュバント療法、及び/又はそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0244】
口腔粘膜炎を引き起こす及び/又は誘発する可能性がある治療法の非限定的な例には、5-フルオロウラシル、イリノテカン、タキサン、葉酸系薬物、メトトレキサート、エトポシドアントラサイクリン(乳癌)が挙げられる。
【0245】
末梢神経障害を引き起こす及び/又は誘発する可能性がある治療法の非限定的な例には、ビンカアルカロイド(ビンクリスチン)、シスプラチン、パクリタキセル、ポドフィロトキシン(エトポシド、テノポシド)、サリドマイド、インターフェロン、タキサン、ベルケイド、シトシンアラビノシド、ミソニダゾールが挙げられる。
【0246】
味覚異常及び/若しくは味覚減退及び/若しくは無味覚及び/若しくは自発性異常味覚を引き起こす及び/又は誘発する可能性がある治療法の非限定的な例には、シクロホスファミド、ダカルバジン、ドキソルビシン、5-FU、メトトレキサート、ナイトロジェンマスタード、シスプラチン、及びビンクリスチンが挙げられる。
【0247】
心臓損傷(例えば、心筋症)を引き起こす及び/又は誘発する可能性がある治療法の非限定的な例には、アントラサイクリン、アルキル化剤、タキソール、モノクローナル抗体、例えば、ハーセプチン、ベバシズマブ、チロシンキナーゼ阻害剤、代謝拮抗剤、三酸化ヒ素及びタモキシフェンが挙げられる。
【0248】
高血圧を引き起こす及び/又は誘発する可能性がある治療法の非限定的な例には、VEGF阻害剤、VEGF受容体(VEGFR)阻害剤、ベバシズマブ、ソラフェニブ、スニチナブ、パゾパニブ、エベロリムス、及びポンチニブが挙げられる。
【0249】
5.2.6 併用療法
特定の実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤は、癌治療の副作用の治療に使用される1つ以上数の追加の治療法と組み合わせて投与される。
【0250】
具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤は、口腔粘膜炎の治療と組み合わせて投与され、前記治療は、1つ以上の医療用洗口剤(例えば、食塩水、重炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、抗真菌薬、マグネシアミルク及び/又は経口麻痺薬、例えば、リドカイン、又はそれらの組合せを含むもの)、ベンジダミン、凍結療法、経口鎮痛薬、局所麻痺薬(例えば、リドカイン、ベンゾカイン、塩酸ジクロニン(HCL)及びUlcerase(登録商標))、並びにオピオイド(例えば、モルヒネ及びフェンタニル)、局所用経口ゲルコーティング剤(例えば、Gelclair(登録商標)及びZilactin(登録商標))、抗生物質、抗真菌剤、予防的低レベルレーザー療法(LLLT)、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、ペントキシフィリン、局所用プロスタグランジンE2(PGE2)、及びパリフェルミン(Kepivance(商標))である。
【0251】
別の具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤は、末梢神経障害の治療と組み合わせて投与され、前記治療は、1つ以上のデュロキセチン(Cymbalta(商標))、ベンラファキシン(Effexor(商標))、プレガバリン(Lyrica(商標))、アミホスチン(Ethyol(商標))、ビタミンE、ビタミンB6、オメガ-3脂肪酸、及び鍼治療である。
【0252】
別の具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤は、心臓損傷の治療(例えば、心筋症)と組み合わせて投与され、前記治療は、1つ以上のエナラプリル(Vasotec(登録商標))、バルサルタン(Diovan)、テルミサルタン(ARB)、β遮断薬とアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-1)の組合せである。
【0253】
6.製品
また、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を含む密封及び/又はキャップされた飲料容器が本明細書において提供される。具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を含む密封及び/又はキャップされたボトルが本明細書に提供され、前記ボトルは、約又は少なくとも0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、若しくは10オンスの体積を保持することができる。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載される密封された飲料容器内に存在するアラニル-グルタミン製剤は亜鉛を含む。
【0254】
具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を含む密封及び/又はキャップされた飲料容器は、アラニル-グルタミンの単回用量(例えば、1日の総用量)を含む。別の具体的な実施形態では、本明細書に記載されるアラニル-グルタミン製剤を含む密封及び/又はキャップされた飲料容器は、1/5、1/4、1/3、又は1/2のアラニル-グルタミンの単回用量(例えば、1日の総用量)を含む。アラニル-グルタミンの用量は5.2.1節に記載されている。
【0255】
[実施例]
7.実施例
7.1 実施例1
腸陰窩生存に対するアラニル-グルタミンの効果
化学療法及び放射線療法は、急速に増殖する腫瘍を標的とするように設計され、結果として健康な組織中の急速に分裂する細胞に悪影響を及ぼす可能性がある。生体で最も急速に分裂する組織の1つは小腸であり、これは結果として癌治療中の毒性の一般的な部位である。陰窩細胞、すなわち消化管の再生細胞の死滅をもたらす癌治療は、粘膜関門の破壊(潰瘍形成)をもたらす。腸管粘膜炎と呼ばれるこのような損傷に関連する問題は、治療を遅らせるか、又は治療用量を減少させ、癌治療の成功を損なう可能性がある。したがって、癌治療中により多くの陰窩を保護するか又は温存する(spare)ことができる治療は、患者の快適度(well-being)を向上させ、用量漸増を可能にし、したがって、治療転帰を改善することができる。
【0256】
この実施例では、照射は、陰窩の増殖中のクローン原性細胞を標的化するために使用した。照射後、陰窩細胞は損傷を受けるようになり、アポトーシス又はプログラム細胞死を受け、その結果、腸組織を再生及び治癒する可能性がある生存陰窩の数が減少する可能性がある。より多くの陰窩が失われるほど、潰瘍形成のレベルが高くなり、これは、粘膜炎の症状として発現する場合がある。したがって、粘膜炎の重症度を低下させる薬剤はまた、陰窩生存の改善を実証する。したがって、陰窩細胞生存のこのモデルは、粘膜炎、例えば、口腔粘膜炎の発現の代用としてしばしば使用される。
【0257】
この実施例では、経口投与されたアラニル-グルタミン(Ala-Gln)及びグルタミン(Gln)の小腸の陰窩生存、並びに絨毛構造の再生及び維持における効果をマウスモデルにおける放射線傷害に応答して評価した。陰窩細胞は、高線量照射後の4日目に測定し、その時点で、放射線によって影響を受けた陰窩細胞は死滅し、生存細胞が再生し始めた。この時点での陰窩細胞の生存レベルは、潰瘍の重症度及び最終的には動物の生存と直接相関する。
【0258】
群及び投薬
Ala-Gln及びGlnは、照射前及び照射後(-5日目から4日目)、又は照射後単独(0日目から4日目)のいずれかで、1日2回、0.2mlの体積で経口投与した。動物には、39.65mg/ml濃度のAla-Gln、及び26.75mg/ml濃度のGlnの用量で与え、これらは等モル用量のGlnを含有する。ビヒクル対照動物には、1日2回、0.2mlの水を経口投与した。
【0259】
放射線及び線量測定
動物は、0日目の午後3時に照射した。照射は、XStrahl RS320 X線セットを使用して行い、300Kv、10Maで操作した。放射線は、単一の均一な線量の13Gy放射線を使用して、0.832Gy/分の線量率で送達した。線量測定装置を照射室内に配置して、受けた線量を確認した。
【0260】
試験終了、組織学的処理、及び陰窩生存スコアリング
動物は、照射後の4日目に安楽死させた。近位小腸をCarnoy固定液で30~60分間、固定し、次に、処理前に70%エタノールに移した後、4匹のマウスにつき1つのパラフィン包埋組織ブロックを作製した。固定された小腸は、陰窩の理想的な配向を得るために、「束ねた」後、包埋した。次に、各ブロックを切片にし、H&E染色して、ブロックあたり1つのH&Eスライドを得た。
【0261】
研究における各動物について、10個の腸の周縁部(circumference)を分析し、分析に利用可能な処置群あたり計80個の周縁部を得た。周縁部あたりの生存及び再生陰窩の数をスコアリングし、群あたりの平均を決定した。
【0262】
結果/結論
全ての群における生存している及び再生している陰窩の数を比較した。照射前(-5から+4)の処置群は、放射線と同時に治療を受けた群(0から+4)よりも有意に多くの陰窩を含んでいた。この結果は、放射線前のAla-Gln及びGlnの投与により、上皮細胞及び陰窩細胞の損傷が減少し、増加した数の陰窩を生存させることができることを示す。照射前に処置された2つの群(-5から+4)のうち、Ala-Glnで処置された群は、Glnで処置された群よりも高い平均数の陰窩を含んでいた。これは、Ala-Glnが放射線により誘発された上皮損傷の予防においてGlnよりも効果的であることを示し、よって最大数の陰窩を保護している。したがって、これは、上皮保護及び潰瘍形成の減少を介して患者の粘膜炎を予防する上でAla-GlnがGlnよりも有効であり得ることを示唆する。
【0263】
7.2 実施例2
アラニル-グルタミンはインビボで血漿グルタミンレベルをグルタミンよりも増加させる アラニル-グルタミン及びグルタミンを、雄性Sprague Dawleyラットにビヒクルとして脱イオン水を用いて経口胃管栄養法により単回投与として投与した。アラニル-グルタミン及びグルタミンの経口胃管栄養法を3つの異なるレベルである高、中、及び低用量で異なる群に投与した。各用量レベルは、モル当量のグルタミン(関連するヒト用量に対応するように選択された用量)を含み、そのため、得られた血漿中グルタミンレベルの変化をインビボで直接比較することができた。図2を参照されたい。同時の対照群は経口胃管栄養法によりビヒクル(脱イオン水)を投与した。投薬量は、経口胃管栄養法で20ml/kgであった。各処置群は、3匹の雄からなっていた。薬物動態学的評価について、用量投与前、並びに用量投与後の3、10、20、40、60、90、180、360、及び540分で3匹の動物/群/時点から頸静脈カニューレ(JVC)を介して血液試料を採取した。各試料を、ラット血漿中のグルタミンレベルを決定するために特別に開発された、適格な超高速液体クロマトグラフィー質量分析法(UHPLC/MS/MS)を使用して血漿中グルタミン濃度を決定するために分析した。次に、血漿レベルの減法分析をおこない、ここで、各個々の動物からのデータをそれらの投薬前の血漿グルタミンレベルから差し引いた。次に、得られたデータ点を各投薬群について平均し、グラフ化したが、これは、2つの異なる組成物の投与後の血漿グルタミンの変化を表す。
【0264】
アラニル-グルタミン及びグルタミンの経口投与後、予想されたように、全ての動物は、全ての用量レベルで血漿中のグルタミンレベルの増加を示した。図2を参照されたい。しかしながら、アラニル-グルタミンの経口投与後の血漿グルタミンの予想外の増加が観察された。図2を参照されたい。特に、等モル用量で投与したにもかかわらず、アラニル-グルタミン投与は、グルタミンを投与されたラットにおいて観察された血漿グルタミンレベルと比較して、各用量でより高い血漿グルタミンレベルをもたらした(高:図2A;中:図2B;低:図2C)。この驚くべき結果は、アラニル-グルタミンが血漿グルタミンレベルをグルタミンよりもより効率的に及び/又はより高いレベルまで増加させることができることを示している。これは、アラニル-グルタミンの経口投与がグルタミン投与より好ましいことを示している。
【0265】
均等物
前述の発明は、理解を明確にする目的で例示及び実施例によってある程度詳細に記載されているが、当業者には、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨又は範囲から逸脱することなく、それらに変更を加えることができることは容易に明らかとなる。
【0266】
本発明は、本明細書に記載される具体的な実施形態によって範囲が限定されるべきではない。実際、本明細書に記載されたものに加えて本発明の様々な変更は、前述の説明及び添付の図面から当業者には明らかとなる。このような変更は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
本発明は、例えば以下の実施形態を包含する:
[実施形態1]アラニル-グルタミンを含む溶液を含む、経口投与用に製剤化された組成物。
[実施形態2]前記溶液がアラニル-グルタミン及び水を含む、実施形態1に記載の組成物。
[実施形態3]前記組成物が、約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6オンスの溶液を含む、実施形態1又は2に記載の組成物。
[実施形態4]前記組成物が、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6オンス以下の溶液を含む、実施形態1又は2に記載の組成物。
[実施形態5]溶液1オンスあたり約1~5グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約5~10グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約10~15グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約15~20グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約20~25グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約25~30グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約30~35グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約35~40グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約40~45グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約45~50グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約50~55グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約55~60グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約60~65グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約65~70グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約70~75グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約75~80グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約80~85グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約85~90グラムのアラニル-グルタミン、溶液1オンスあたり約90~95グラムのアラニル-グルタミン、又は溶液1オンスあたり約95~100グラムのアラニル-グルタミンを含む、実施形態1~4のいずれかに記載の組成物。
[実施形態6]亜鉛を含む、実施形態1~5のいずれかに記載の組成物。
[実施形態7]溶液1オンスあたり約1~5mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約5~10mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約10~15mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約15~20mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約20~25mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約25~30mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約30~35mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約35~40mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約40~45mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約45~50mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約50~55mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約55~60mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約60~65mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約65~70mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約70~75mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約75~80mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約80~85mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約85~90mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約90~95mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約95~100mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約100~125mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約125~150mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約150~175mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約175~200mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約200~250mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約250~300mgの亜鉛、溶液1オンスあたり約300~400mgの亜鉛、又は溶液1オンスあたり約400~500mgの亜鉛を含む、実施形態6に記載の組成物。
[実施形態8]溶液中に約10~30グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
[実施形態9]溶液中に約20~30グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
[実施形態10]溶液中に約30~40グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
[実施形態11]溶液中に約40~50グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
[実施形態12]溶液中に約50~60グラムのアラニル-グルタミン及び約100~400mgの亜鉛を含む組成物。
[実施形態13]約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、又は6オンスの総体積を含む、実施形態8~12のいずれかに記載の組成物。
[実施形態14]以下の追加の成分:甘味料(例えば、グルコース、マルトデキストリン、マルトース、デキストロース、高フルクトースコーンシロップ、スクロース、ラクトース、フルクトース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム、レバウジオシドA、ステビア/エリトリトール、ソルビトール、マンニトール、及びキシリトール);増粘剤及び/若しくはゲル化剤(例えば、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール、カラギナン、セルロースガム及び微晶質セルロース、キサンタンガム、及びグアーガム)、着色剤(例えば、青色2号(インジゴチン)、赤色40号(アルラレッドAC)、黄色5号(タルトラジン));香料及び芳香剤;製剤を所望のpHに維持することができる薬剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、及び酸化マグネシウム);ビタミン(例えば、ビタミンA、D、E、K、B、C、ナイアシン、及び葉酸);マスキング剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びヒドロキシル酸);並びに/又は苦味受容体遮断薬(例えば、水素化エトキシル化グリセロールエステル、β-シクロデキストリン、ホモエリオジクチオールナトリウム塩、及びエリオジクチオール)のうちの1つ以上を含む、実施形態1~13のいずれかに記載の組成物。
[実施形態15]実施形態1~14のいずれかに記載の組成物を含む容器。
[実施形態16]ボトル、フラスコ、チューブ、又はジャーである、実施形態15に記載の容器。
[実施形態17]必要とする対象において癌治療の副作用を治療する方法であって、癌治療の副作用を患っている患者に実施形態1~14のいずれかに記載の組成物を経口投与することを含む方法。
[実施形態18]必要とする対象において癌治療の副作用を予防する方法であって、癌治療の副作用を患っている患者に実施形態1~14のいずれかに記載の組成物を経口投与することを含む方法。
[実施形態19]前記癌治療の副作用が、口腔粘膜炎、末梢神経障害、味覚異常、心臓損傷、又は高血圧のうちの1つ以上である、実施形態17又は18に記載の方法。
[実施形態20]前記癌治療の副作用が化学療法によって引き起こされる、実施形態17~19のいずれかに記載の方法。
[実施形態21]前記癌治療の副作用が放射線によって引き起こされる、実施形態17~19のいずれかに記載の方法。
[実施形態22]前記組成物が、対象の癌治療の開始前に投与される、実施形態17~21のいずれかに記載の方法。
[実施形態23]組成物が、癌治療レジメン開始の1、2、3若しくは4週間前、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくは21日前に投与される、実施形態22に記載の方法。
[実施形態24]前記組成物が、対象の癌治療の開始後に投与される、実施形態17~23のいずれかに記載の方法。
[実施形態25]組成物が、癌治療レジメン開始の1、2、3若しくは4週間後、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20若しくは21日後に投与される、実施形態24に記載の方法。
[実施形態26]前記組成物が、対象の癌治療の投与と同時に投与される、実施形態17~23のいずれかに記載の方法。
[実施形態27]前記組成物が1日1回、対象に投与される、実施形態17~26のいずれかに記載の方法。
[実施形態28]前記組成物が、1日1回を超えて対象に投与される、実施形態17~26のいずれかに記載の方法。
[実施形態29]前記組成物が、1日に2、3、4、5、又は6回、対象に投与される、実施形態28に記載の方法。
[実施形態30]前記投与が、等量のグルタミンの経口投与後に観察される濃度よりも高い血漿グルタミン濃度をもたらす、実施形態17~29のいずれかに記載の方法。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アラニル-グルタミンを含む溶液を含む、経口投与用に製剤化された組成物。