(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150756
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】デッキスクープ領域を備えるハーフサイズプラスチックパレット
(51)【国際特許分類】
B65D 19/32 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
B65D19/32 D
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024128097
(22)【出願日】2024-08-02
(62)【分割の表示】P 2021525862の分割
【原出願日】2019-11-11
(31)【優先権主張番号】62/760,218
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/674,063
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】509270351
【氏名又は名称】シーエイチイーピー テクノロジー プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドレイ ウェイン ドーベンスペック
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル アーロン ゴルスキー
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ ローランド ノーマン
(57)【要約】
【課題】デッキスクープ領域を備えるハーフサイズプラスチックパレットの提供。
【解決手段】パレットは、象限に分割された上部デッキと、上部デッキの下側面に結合され、リフト部材を受け入れるための上部デッキの下に開口部を形成するパレットサポート脚部とを含む。上部デッキは、各象限の下側面に少なくとも1つのデッキスクープ領域を含む。上部デッキの厚さは、各デッキスクープ領域で薄くされて、上部デッキの下の間の開口部を通過するリフト部材の能力に対する上部デッキのたわみの影響を低減する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレットであって:
象限に分割された上部デッキと;
前記上部デッキの下側面に結合され、前記上部デッキの下にリフト部材を受け入れるための開口部を形成する複数のパレットサポート脚部と;を備え、
前記上部デッキは、各象限の下側面に少なくとも1つのデッキスクープ領域を有し、前記上部デッキの厚さは、前記上部デッキのたわみが前記上部デッキの下の開口部を通過するリフト部材の能力に与える影響を低減するために、各デッキスクープ領域において低減されことを特徴とするパレット。
【請求項2】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が、ハンドグリップ開口部を含むことを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項3】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が、第1および第2のデッキスクープ領域を含むことを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項4】
各象限が、前記第1および第2のデッキスクープ領域を分離する移行壁を含み、前記上部デッキの厚さが前記移行壁によって減少されないことを特徴とする請求項3に記載のパレット。
【請求項5】
前記デッキの下側面が露出リブを含み、各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が露出リブを含むことを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項6】
前記上部デッキが、前記少なくとも1つのデッキスクープ領域を取り囲む外周領域を含み、前記上部デッキの厚さが外周領域で減少されないことを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項7】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が長方形の形状を有することを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項8】
前記上部デッキが製品サポート面を有し、前記製品サポート面が前記下側面に延びる複数の開口部を含み、前記開口部が各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域にグリッドパターンを形成し、各グリッドパターンは他の象限のグリッドパターンと対称であることを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項9】
前記上部デッキおよび各パレットサポート脚部がプラスチックを含むことを特徴とする請求項1に記載のパレット。
【請求項10】
パレットであって:
象限に分割された上部デッキであって、各象限は下側面に少なくとも1つのデッキスクープ領域を含み、前記上部デッキの厚さが各デッキスクープ領域で減少していることを特徴とするパレット。
【請求項11】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域がハンドグリップ開口部を含むことを特徴とする請求項10に記載のパレット。
【請求項12】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が、第1および第2のデッキスクープ領域を含むことを特徴とする請求項10に記載のパレット。
【請求項13】
各象限が、前記第1および第2のデッキスクープ領域を分離する移行壁を含み、前記上部デッキの厚さが前記移行壁によって減少されないことを特徴とする請求項12に記載のパレット。
【請求項14】
前記デッキの下側面が露出リブを含み、各象限に前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が露出リブを含むことを特徴とする請求項10に記載のパレット。
【請求項15】
前記上部デッキが、各象限に前記少なくとも1つのデッキスクープ領域を取り囲む外周領域を含み、前記上部デッキの厚さが外周領域で減少されないことを特徴とする請求項10に記載のパレット。
【請求項16】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が長方形の形状を有することを特徴とする請求項10に記載のパレット。
【請求項17】
前記上部デッキがプラスチックを含むことを特徴とする請求項10に記載のパレット。
【請求項18】
パレットを製造するための方法であって:
象限に分割された上部デッキを形成することと;
複数のパレットサポート脚部を形成することと;
前記複数のパレットサポート脚部を前記上部デッキの下側面に結合して、リフト部材を受け入れるために前記上部デッキの下に開口部を形成することと;
前記上部デッキを形成することは、各象限の下側面に少なくとも1つのデッキスクープ領域を形成することを備え、前記上部デッキの厚さは、各デッキスクープ領域で低減され、リフト部材が前記上部デッキの下の間にある開口部を通過する能力に与える前記上部デッキのたわみの影響を低減することと、を備えることを特徴とするパレットを製造するための方法。
【請求項19】
各象限の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域がハンドグリップ開口部を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
各象限内の前記少なくとも1つのデッキスクープ領域が、第1および第2のデッキスクープ領域を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パレットの分野、より具体的には、ハーフサイズプラスチックパレットに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2018年11月13日に出願された米国特許仮出願第62/760,218号明細書の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
小売店は、顧客が購入する製品を陳列するときに、分割したパレットの使用を好むことがよくある。分割パレットは通常、フルサイズパレットの4分の1から2分の1のサイズである。分割パレットの設置面積はかなり小さく、それによって小売店はフルサイズのパレットと同じサイズの領域内にさまざまな製品を展示できる。
【0004】
さらに、小売店は、多くの場合、木製の分割パレットではなく、プラスチックの分割パレットの使用を好む。プラスチックの分割パレットは、木製の分割パレットよりも見て美しく、衛生的である。
【0005】
現在の分割プラスチックパレットを考慮しても、パレット処理装置によって簡単に移動でき、また美的に許容できる製品展示を可能にする、分割プラスチックパレットが依然として必要とされている。分割プラスチックパレットで運ばれる製品は比較的重い場合があるため、アクセス性を提供する一方でパレットの耐荷重能力を犠牲にすべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
パレットは、象限に分割された上部デッキと、上部デッキの下側面に結合されたパレットサポート脚部が含まれる。パレットサポート脚部は、リフト部材を受け入れるために上部デッキの下に開口部を形成している。上部デッキは、各象限の下側に少なくとも1つのデッキスクープ領域を含み、上部デッキのたわみが上部デッキの下の開口部を通過するリフト部材の能力に対する影響を低減するために、各デッキスクープ領域において上部デッキの厚さが低減されている。
【0007】
各象限の少なくとも1つのデッキスクープ領域は、ハンドグリップ開口部を含んでもよい。各象限の少なくとも1つのデッキスクープ領域は、矩形状を有してもよい。
【0008】
各象限の少なくとも1つのデッキスクープ領域は、第1および第2のデッキスクープ領域を含んでもよい。各象限は、第1および第2のデッキスクープ領域を分離する移行壁を含み得、上部デッキの厚さは、移行壁によって減少されない。
【0009】
デッキの下側は露出したリブを含み得、各象限に少なくとも1つのデッキスクープ領域は露出したリブを含む。
【0010】
上部デッキは、少なくとも1つのデッキスクープ領域を取り囲む外周領域を含み得、上部デッキの厚さは、外周小域において減少されない。
【0011】
上部デッキは、製品サポート面があり、製品サポート面は下側に伸びる開口部を含む。開口部は、各象限の少なくとも1つのデッキスクープ領域にグリッドパターンを形成する。各グリッドパターンは、他の象限のグリッドパターンと対称であってもよい。
【0012】
上部デッキ、および各パレットサポート脚部はプラスチックで構成されてもよい。
【0013】
別の態様は、デッキスクープ領域を用いて上記のようなパレットを製造するための方法に向けられる。この方法は、象限に分割された上部デッキを形成することとパレットサポート脚部を形成することを含む。パレットサポート脚部は、リフト部材を受け入れるために上部デッキの下に開口部を形成する上部デッキの下側に結合されている。上部デッキを形成することは、各象限の下側に少なくとも1つのデッキスクープ領域を形成することを含み、各デッキスクープ領域において上部デッキの厚さを低減させることで、上部デッキのたわみがリフト部材の上部デッキの下の間にある開口部を通過への影響を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本開示によるハーフサイズプラスチックパレットを上方から見た斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示されるハーフサイズプラスチックパレットを下方から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1および
図2に示されるハーフサイズプラスチックパレット用のパレットサポート脚部を上方から見た斜視図である。
【
図6】
図6は、
図3に示されるパレットサポート脚部の補強筋開口部に挿入されるプラグの斜視図である。
【
図7】
図7は、
図1に示した上部デッキを上方から見た斜視図である。
【
図9】
図9は、
図7に示される製品ディスプレイ取り付け点のうちの1つを上方から見た斜視図である。
【
図13】
図13は、
図1に示されるハーフサイズプラスチックパレットの側面図である。
【
図15】
図15は、
図7に示される上部デッキ内のグロメット開口部の分離図である。
【
図22】
図22は、別のハーフサイズプラスチックパレットに積み重ねられた、
図1に示されるハーフサイズプラスチックパレットの側面図である。
【
図23】
図23は、
図22に示される積み重ねられたハーフサイズプラスチックパレットの断面側面図である。
【
図24】
図24は、台車として構成された、
図7に示される上部デッキを上方から見た斜視図である。
【
図28】
図28は、別の台車に積み重ねられた
図24に示される台車を上方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して説明を行う。しかしながら、多くの異なる実施形態を用いてもよく、したがって、説明は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。これらの実施形態は、むしろ、本開示が徹底的かつ完全になるように提供されるものである。同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。
【0016】
最初に、
図1および2を参照すると、図示のハーフサイズプラスチックパレット20は、上部デッキ30と、上部デッキに結合された取り外し可能な3つのパレットサポート脚部40と、を含む。パレットサポート脚部40は上部デッキ30から取り外し可能であり、これによって、パレットサポート脚部40または上部デッキ30が損傷した場合に、ハーフサイズプラスチックパレットを容易に修理することができる。
【0017】
3つのパレットサポート脚部40は、一対の外側パレットサポート脚部と、中央のパレットサポート脚部と、を含む。パレットサポート脚部40は、フォークリフトまたはパレットジャッキなどのパレットハンドリング機器による4方向の進入を可能にするように構成されている。以下で詳細に説明するように、プラスチックパレット20は、修理可能であり、積み重ね可能であり、製品ディスプレイの取り付け位置を含んでいる。
【0018】
ハーフサイズプラスチックパレット20は、24インチ×40インチのサイズである。プラスチックパレット20の開示された特徴がハーフサイズのパレットに関するとしても、これらの特徴は他のサイズのプラスチックパレットで用いられてもよい。プラスチックパレット20のサイズは、例えば、24インチ×20インチである、4分の1のサイズに縮小することができる。プラスチックパレット20のサイズは、48インチ×40インチである、フルサイズに拡大することもできる。これらの寸法は、メートル法を使用する国に対応するように調整できる。
【0019】
上部デッキ30は、製品サポート面32と呼ばれる上面と、下側面34と呼ばれる反対側の下側面と、を含む。上部デッキ30は、製品サポート面32と反対側の下側面34との間に延在する外側露出側面を有する。外側露出側面は、離間した外側側面36および離間した外側側面38を含む。外側側面36は、ハーフサイズプラスチックパレット20の長さに対応し、外側側面38は、ハーフサイズプラスチックパレット20の幅または端部に対応する。長さは、ハーフサイズプラスチックパレット20の寸法(すなわち、40インチ)より長い寸法であり、一方、幅は、ハーフサイズプラスチックパレット20の寸法(すなわち、24インチ)より短い寸法である。
【0020】
外側のパレットサポート脚部40は、外側側面38と一直線に整列されている。すなわち、外側側面38は、パレットサポート脚部40と平行である。各パレットサポート脚部40は、外側側面38の寸法と同じ長さを有する。すなわち、各パレットサポート脚部40は、ハーフサイズプラスチックパレット20の幅にわたって延在する。
【0021】
ここで、
図3~6を参照すると、各パレットサポート脚部40は、ベース42と、ベース42から延在するベースサポート要素52、72と、を含む。ベースサポート要素52、72は、上部デッキ30の下側面34に結合される。ベースサポート要素52は、外側ベースサポート要素と呼ばれ得る一方、ベースサポート要素72は、中央ベースサポート要素と呼ばれてもよい。外側および中央のベースサポート要素52、72は、ベース42と一体に形成されている。
【0022】
各外側ベースサポート要素52は、ベース42と一体に形成された下端と、露出した上端とを有する。一対の外向きのスナップ54は、露出した上端から延在して、上部デッキ20の下側面34に接触する。同様に、一対の内向きのスナップ56は、露出した上端から延在して、上部デッキ20の下側面34に接触する。スナップ54、56は、上部デッキ30の下側面34のスナップ開口部170と係合するように構成され、それによって外側ベースサポート要素52が上部デッキ30に結合される。
【0023】
上部デッキ30の下側面34はさらに、複数のスナップ開口部170に隣接する複数のガイド開口部172を有する。外側ベースサポート要素52の露出した上端から同じく延在することもまた、一対の離間したガイド58である。ガイド58は、スナップ54、56をスナップ開口部170と位置合わせするように構成される。ガイド開口部172は、外向きの側壁51、内向きの側壁53、および一対の湾曲した端壁55によって画定される、外側ベースサポート要素52のプロファイルないし輪郭に対応する。上部デッキ30の下側面34のガイド開口部172の寸法は、ガイド58を受け入れるために、外側ベースサポート要素52のプロファイルないし輪郭の寸法よりも小さい。
【0024】
図10に示すように、外向きスナップ54のためのスナップ開口部170は、上部デッキ30の外側側面36を介して露出されるように外向きに向けられる一方、内向きスナップ56のスナップ開口部170は、内向きであり、露出されない。ガイド58の高さは、スナップ54、56の高さと同じとすることができる。他の実施形態では、ガイド58の高さは、スナップ54、56の高さと異なっていてもよい。
【0025】
外側ベースサポート要素52は、一対の外向きのスナップ54がそこから延在する外向き側壁51と、一対の内向きのスナップ56がそこから延在する、離間した内向きの側壁53と、を有する。一対の外向きのスナップ54は、外向きの側壁51から奥まっている。一対の内向きのスナップ56は、内向きの側壁53から奥まっている。
【0026】
一対の湾曲した端壁55は、外向きおよび内向きの側壁51および53の端部にあり、一対のガイド58は、一対の湾曲した端壁55から延在している。各ガイド58の一部は、湾曲した端壁55の曲率に対応して湾曲している。一対のガイド58は、一対の湾曲した端壁55から奥まっている。
【0027】
各スナップ54、56は、可撓性スナップ要素60と、スナップ要素60から外向きに延在するリップ62と、リップ62とスナップ要素60との間の傾斜面ないし縁部64と、を含む。傾斜面64およびリップ62は、上部デッキ30の下側面34の対応するスナップ開口部170と曲げ可能に係合する。
【0028】
中央ベースサポート要素72は、ベース42と一体に形成された下端と、露出した上端とを有する。二対の外向きのスナップ74は、露出した上端から延在して、上部デッキ20の下側面34と接触する。スナップ74は、上部デッキ30の下側面34のスナップ開口部180と係合するように構成されている。
図10に示されるように、外向きのスナップ74ためのスナップ開口部180は、上部デッキ30の下側面34にあり、外側側面36、38のいずれを介しても露出されない。
【0029】
上部デッキ30の下側面34はさらに、複数のスナップ開口部180に隣接する複数のガイド開口部182を有する。また、中央ベースサポート要素72の露出した上端から延在しているのは、二対の離間したガイド78である。ガイド78は、スナップ74を上部デッキ30の下側面34におけるスナップ開口部180と整列させるように構成される。ガイド開口部182は、壁73によって画定される中央ベースサポート要素72のプロファイルないし輪郭に対応している。上部デッキ30の下側面34のガイド開口部182の寸法は、ガイド78を受け入れるために、中央ベースサポート要素72のプロファイルないし輪郭の寸法よりも小さい。
【0030】
中央ベースサポート要素72は円形である。二対のスナップ74は、円形の壁73から延在し、ガイド78およびスナップ74は、円形の壁73から奥まっている。ガイド78およびスナップ74は、円形の壁73の曲率に一致するように湾曲している。ガイド78の高さは、スナップ74の高さと同じとしてもよい。他の実施形態では、ガイド78の高さは、スナップ74の高さと異なっていてもよい。
【0031】
各スナップ74は、可撓性のスナップ要素80と、スナップ要素80から外側に延在するリップ82と、およびリップ82とスナップ要素80との間の傾斜面ないし縁部84とを含む。傾斜面84およびリップ82は、上部デッキ30の下側面34の対応するスナップ開口部180と柔軟に係合する。
【0032】
中央ベースサポート要素72は、リブ付きのコア部分90をさらに含む。さらに、コア部分90もまた、露出した上端から延在している。コア部分90の高さは、スナップ74の高さよりも低い。
【0033】
各パレットサポート脚部40は互いに同一である。各パレットサポート脚部40のベース42は、補強バーを受け入れるための開口部44を含んでいる。補強バーによって、パレットサポート脚部40の強度および耐久性が増す。補強バーは、例えば、鋼または金属とすることができるが、これらに限定されない。ベース42は、補強バーが露出する、離間した開口部46を含む。補強バーが開口部44に挿入された後、
図6に示されるようなプラグ45が開口部44に挿入されて、補強バーをその中に保持する。開口部44は、例えば、1/2インチまたは5/8インチのプラグ45を受け入れるようなサイズにされてもよい。
【0034】
各パレットサポート脚部40は、熱可塑性またはポリマーの材料で形成されてもよい。同様に、上部デッキ30もまた、熱可塑性またはポリマーの材料で形成されてもよい。ハーフサイズプラスチックパレット20に用いられているプラスチックは、リサイクル可能であってもよい。
【0035】
別の態様は、上述のように、取り外し可能なパレットサポート脚部40を備えたパレット20を製造するための方法に関する。方法は、製品サポート面32および反対側の下側面34を備えた上部デッキ30を形成することを含み、下側面34は、その中に複数のスナップ開口部170を有している。方法は、複数のパレットサポート脚部40を形成することをさらに含む。各パレットサポート脚部40は、上部デッキ30の幅方向にわたって延在するベース42と、一対の外側ベースサポート要素52と、を含む。各外側ベースサポート要素52は、ベース42と一体に形成された下端と、露出した上端とを有する。一対の外向きスナップ54は、各外側ベースサポート要素52の露出した上端から延在して、上部デッキ30の下側面34に接触する。一対の内向きスナップ56は、各外側ベースサポート要素52の露出した上端から延在して、上部デッキ30の下側面34に接触する。方法は、一対の外向きおよび内向きスナップ54、56を上部デッキ30の下側面34におけるそれぞれのスナップ開口部170と係合させて、パレットサポート脚部40を上部デッキ30に結合するようにすることを、さらに含む。
【0036】
次に、上部デッキ30について、
図7~9を参照してより詳細に説明する。上部デッキ30は一体として形成され、4つの象限100(1)~100(4)を含む。各象限は、一般に象限100として参照されてもよい。象限100は、象限100(1)および100(3)だけのシュリンクラップ把持部材110を除いて、対称な設計である。
【0037】
シュリンクラップ把持部材110は、上部デッキ30によって運ばれる製品にシュリンクラップを被覆しまた保持するのに用いられる。シュリンクラップは、一般的に、製品をパレットに固定するために使用される。これは多くの場合、縛ることの代替手段であるが、必要に応じて両方を適用できる。
【0038】
シュリンクラップをパレットに用いる際に発生する問題は、シュリンクラップの端を固定することである。この問題は、シュリンクラッピングの開始時と終了時の両方で直面する問題であり、これは、ラップが製品またはパレットに付着したくない場合や、ついにはパレットの製品にラップを留めることができない場合があるからである。
【0039】
シュリンクラップ把持部材110は、上部デッキ30の側面36に沿って配置されている。各側面36、すなわち象限100(1)および100(3)に1つのシュリンクラップ把持部材110がある。他の実施形態では、象限100(2)および100(4)もまた、シュリンクラップ把持部材110含み、象限100の総てが対象な設計としてもよい。
【0040】
各シュリンクラップ把持部材110は、アンビルの形状と同様に、両面溝の形状をとる。両面溝には、前部のくぼみと後部のくぼみがあり、その間に狭い開口部がある。開口部が狭くなっていることによって、シュリンクラップを溝に配置でき、そのラップが溝から再び出にくくする。ラップは前部または後部のくぼみに引っ張ることができ、ラッピング処理の開始時または終了時にラップの端を固定することができる。
【0041】
上部デッキ30の別の特徴は、縛りストラップの位置決めとして用いるための溝150を含むことである。一対の溝150は、上部デッキ30の長い方の側面36のそれぞれに配置されている。
【0042】
各象限100は、ハンドアクセス穴102を含む。ハンドアクセス穴102は、操作者がハーフサイズプラスチックパレット20を取り扱うための容易な手段を提供する。ハンドアクセス穴102は、ユーザがそこに4本の指総てを挿入するのに十分な大きさである。各象限100にハンドアクセス穴102を設けることにより、ハーフサイズプラスチックパレット20は、それを運ぶため、またはそれを積み重ねたパレットから降ろすために、ユーザによってきわめて容易に把持され得る。
【0043】
上部デッキ30は、ハーフサイズプラスチックパレット20に商品ディスプレイまたは箱を固定するための、いくつかの異なる商品ディスプレイ取り付け位置を含む。ハーフサイズプラスチックパレット20が、例えば商品を載せて店内の床の上に置かれているとき、商品ディスプレイは商品の宣伝に役立つ。米国特許第9,387,953号明細書は、商品ディスプレイ取り付け位置を備えた部分プラスチックパレットを開示しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第9,387,953号明細書は、本発明の現在の譲受人に譲渡されている。
【0044】
製品ディスプレイ取り付け位置は、
図9に示されるように、製品サポート面32におけるディスプレイ取り付けスロット120、130、および150を含む。各ディスプレイ取り付けスロット120、130および150は長方形の形状であり、製品ディスプレイがハーフサイズプラスチックパレット20上の所定の位置に保持されるように、製品ディスプレイのベースから下降するタブを受け入れるサイズである。
【0045】
一対のディスプレイ取り付けスロット120は、上部デッキ30の各側面36、38に隣接して配置され、合計8つのディスプレイ取り付けスロット120がある。製品サポート面32には、8つのディスプレイ取り付けスロット130および8つのディスプレイ取り付けスロット150もある。各ディスプレイ取り付けスロット130は、それぞれのディスプレイ取り付けスロット120と整列され、各ディスプレイ取り付けスロット150は、上部デッキ30の側面36、38から奥まっており、また、それぞれのディスプレイ取り付けスロット130と整列されている。
【0046】
さらに
図9を参照すると、各ディスプレイ取り付けスロット130は、上部デッキ30内の外側スロット132と、外側スロット内でくぼんだ内側スロット138とを含む。外側スロット132は、側面134と、湾曲した棚を形成する、部分的に閉じられた底部136と、を含む。内側スロット138は、湾曲したシェルフ136に隣接し、外側スロット132の下側でくぼんでいる。内側スロット138は、一対の離間した側壁140および142と、閉じた底部144とを有する。
【0047】
内側スロット132内で、側壁140は、そこから延在する突起145を含み、対向する側壁142は、そこから延在するテーパ部材146を含む。テーパ部材146は、突起145に向かう下向きのテーパを有する。製品ディスプレイタブが適切に配置された穴を有するとき、穴は、突起145またはテーパ部材146に係合して固着することができる。
【0048】
テーパ部材146を備えた側壁142は、湾曲したシェルフ136に対応して湾曲しているが、突起145を備えた側壁140は湾曲していない。テーパ部材146は、内側スロット138の閉じた底部144に垂直である最下部の面148を含む。平らな下側面148と閉じた底部144との間にギャップがある。突起145は、例えば、四分の一球形を有している。テーパ部材146は、突起145の中心と整列している。
【0049】
各ディスプレイ取り付けスロット150は、上部デッキ30の側面36、38から凹んでいる。上部デッキ30の対応する側面36、38のかなりの部分が、ディスプレイ取り付けスロット150を露出させるように除かれている。ディスプレイ取り付けスロット150の対応する側面36、38の除去は、製品ディスプレイタブを固定するための一対の離間した保持タブ151を形成するように均一である。保持タブ151は、ディスプレイ取り付けスロット150の上部にあり、一方、ディスプレイ取り付けスロット150の下部は、完全に露出している。
【0050】
上部デッキ30はまた、
図7に示されるように、補強バーを受け入れるための開口部160、162を含む。補強バーは、上部デッキ30に強度と耐久性を加える。補強バーは、例えば、スチールまたは金属としてもよいが、これらに限定されない。側面38は、補強バーを受け入れるために、3つの開口部160を有し、側面36は、2つの開口部162を有する。補強バーが開口部160、162に挿入された後、
図6に示されるようなプラグ45が開口部160、162に挿入されて補強バーを保持する。開口部160、162は、例えば、1/2インチまたは5/8インチのプラグ45を受け入れるようなサイズとしてもよい。
【0051】
上述のように、ハーフサイズプラスチックパレット20は修理可能である。パレットサポート脚部40は、上部デッキ30とは別に形成され、上部デッキ30は、パレット修理のためにパレットサポート脚部40から取外し可能である。各サポート脚部40は、外側ベースサポート要素52に関連するスナップ54、56、および中央ベースサポート要素72に関連するスナップ74を含む。それぞれのスナップ54、56および74は、各パレットサポート脚部40を上部デッキ30の下側面34に固定する。
【0052】
中央ベースサポート要素72に関連するスナップ74は、上部デッキ30の下側面34に露出した対応するスナップ開口部180に固定される。同様に、外側ベースサポート要素50に関連するスナップ54、56は、上部デッキ30の下側面34に露出した対応するスナップ開口部170に固定される。外側スナップピン52は、上部デッキ30の側面36から見ることができる。
【0053】
上部デッキ30の製品サポート面32は、パレットサポート脚部40を取り外すために使用されるジグを受け入れるための開口部を含む。ジグは、パレットサポート脚40上のスナップ54、56、74のすべてと接触して、それらを上部デッキ30の下側面34からスナップ解除することを可能にする。
【0054】
ここで、
図10~12を参照して、4つのほぼ対称な象限100についてより詳細に説明する。各象限100は、一対の球形のカービング200、210を含む。球形のカービング200、210は、デッキスクープ領域とも称されてもよい。球形のカービング200、210はそれぞれ、各象限100内の上部デッキ30の厚さを減少させる。球形のカービング200、210は、上部デッキ30の下の開口部を通るために、フォークタインの能力に対する中央象限のたわみの影響を有利に低減する。ハーフサイズパレット20にかかる負荷が大きいとき、中央象限にたわみが発生することがある。
【0055】
他の実施形態では、各象限100は、球形のカービング200または210などの単一の球形のカービングを含んでもよい。さらに他の実施形態では、単一の球形のカービングは、球形のカービング200または210の間で部分的に重なってもよい。
【0056】
球形のカービング200は、第1のデッキスクープ領域と呼ばれてもよく、球形のカービング210は、第2のデッキスクープ領域と呼ばれてもよい。第2のデッキスクープ領域210は、第1のデッキスクープ領域200よりもサイズが大きい。第1のデッキスクープ領域200は長方形を有し、第2のデッキスクープ領域210は正方形を有する。
【0057】
上部デッキ30の下側面34は、露出したリブで構成されている。第1のデッキスクープ領域200は、それぞれのハンドアクセス穴102を含む。ハンドアクセス穴102は、第1のデッキスクープ領域200内の中心にある。ハンドアクセス穴102は、第1のデッキスクープ領域200の曲率の頂点にある。この頂点は、第1のデッキスクープ領域200内の上部デッキ30の最小厚さの点に対応する。
【0058】
ハンドアクセス穴102は、製品サポート面32から上部デッキ30の反対側の下側面34まで延在する壁103を含む。露出リブ202は、第1の方向に延在し、露出リブ204は、第1のデッキスクープ領域200内で第1の方向に直交する第2の方向に延在する。
【0059】
各象限100の第1のデッキスクープ領域200は、上部デッキ30の外側側面38に隣接している。外側側面38と第1のデッキスクープ領域200との間の象限100の外周領域215は、均一な厚さを有し、第1のデッキスクープ領域200の一部ではない。象限100の外周領域215は、4つの象限すべてについて、上部デッキ30の外周の周りに延在している。外周領域は、外側側面36および38に隣接している。
【0060】
第2のデッキスクープ領域210は、移行壁220によって第1の球形カービング200から分離されている。上部デッキ30の厚さは、移行壁220で薄くならない。第2のデッキスクープ領域210内のリブは、第1の方向に延在するリブ212と、第1の方向に直交する第2の方向に延在するリブ214と、を含む。
【0061】
第2のデッキスクープ領域210は、
図8に示されるように、各象限100において複数の離間した開口部230を含む。開口部230は、上部デッキ30の下側面34まで延在する。開口部230は、格子状に配置された、間隔を置いて配置された開口セクションに分割してもよい。各開口セクションは、各第2のデッキスクープ領域210内の他の開口セクションのそれぞれと対称である開口部230のパターンを有する。
【0062】
別の態様は、上述した、デッキスクープ領域200、210を備えたパレット20を製造するための方法に関する。方法は、象限100に分割された上部デッキ30を形成することと、複数のパレットサポート脚40を形成することとを含む。パレットサポート脚部40は、上部デッキ30の下側面34に結合され、リフト部材を受け入れるために上部デッキ30の下に開口部を形成する。上部デッキ30は、各象限100において下側面34に少なくとも1つのデッキスクープ領域200、210を含むように形成されている。上部デッキ30の厚さは、各デッキスクープ領域200、210で薄くされて、リフト部材が上部デッキ30の下の間に開口部を通過することに対する上部デッキのたわみの影響を減らす。
【0063】
上部デッキ30は、電子追跡デバイスの取り付けを可能にするための規定をさらに構成されていてもよい。コンパートメントは、例えば、電子追跡デバイスを運ぶために、上部デッキ30の下側面34に形成または取り付けられてもよい。留め具は、ネジまたは他のハードウェア、プラスチッククリップ、またはそれらの組み合わせを含むアタッチメントを使用されてもよい。電子追跡デバイスは、パレットの使用中にデータを保存するように構成されてもよい。電子追跡デバイスには、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、RFID、セルラー、GPSなどの通信プロトコルが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0064】
ここで、
図13~
図21を参照して、上部デッキ30内でグロメット250を用いることについて説明する。グロメット250は、上部デッキ30の製品サポート面32に配置されたときに好ましいグリップを有利に提供するものであり、上部デッキ30の下側面34上のフォークリフト爪に対して好ましいグリップを提供する。グロメット250はまた、同一のハーフサイズプラスチックパレット20を別のハーフサイズプラスチックパレット20に積み重ねられたときに、所定の位置に保持するのに有利に役立つ。グロメット250に適した材料は、例えば、天然ゴムや合成ゴムを含む。
【0065】
各象限100は、一対のグロメット250を有する。グロメット250のうちの1つは、上部デッキ30の外周領域215にある。他方のグロメット250は、第2のデッキスクープ領域210内にあり、外周領域215のグロメット250に直交している。図示の実施形態では、8つのグロメット250が存在する。グロメット250の数、位置、およびサイズは、当業者によって容易に理解されるように変化してもよい。
【0066】
各グロメット250は、
図15に示されるように、上部デッキ30を通って延在する長方形のグロメット開口部270に挿入される。グロメット開口部270は、上部デッキ30の上面32から段階的に下降した、凹んだシェルフ272を形成する。グロメット開口部270は、凹んだシェルフ272の上の第1の周囲サイズを有する。
【0067】
凹んだシェルフの下で、開口部270は、第1の周囲サイズよりも小さい第2の周囲サイズを有する。第2の周囲サイズ内に含まれるのは、仕切り274である。仕切り274の上面は、凹んだシェルフ272からくぼんでおり、仕切り274の下面は、上部デッキ30の下側面34に続いている。仕切り274は、各グロメット250の下部が、仕切り274を収容するための開口部ないし隙間259を有することを必要とする。
【0068】
各グロメット250は、凹んだシェルフ272に係合または静止するための上部リップ252を含む上部セクション253を含む。各グロメット250の上面254は平坦であり、上部デッキ30の製品サポート面32より上に隆起している。対応する各グロメット250の上面254と上部リップ252との間の移行部256は湾曲している。
【0069】
一対の中央セクション258は、各グロメット250の上部セクション253から延在している。中央セクション258は、仕切り274の隣接する側面にある。それぞれの下部セクション260は、各中央セクション258から延びている。下部セクション260は、
図19に示されるように、上部デッキ30の下側面34まで延在し、上部デッキ30の下側面34と係合するために外に広がっている。各下部セクション260は、上部デッキ30の下側面34に係合または静止すための下部リップ263を含む。
【0070】
グロメット250に加えて、上部デッキ30の製品サポート面32は、
図9に示されるように、製品サポート面32上での製品の滑りを防止するための摩擦点290の配列を含む。各摩擦点290は円形の形状をしており、例えば、隆起した突出部の形である。ハーフサイズプラスチックパレット20を形成するために必要な材料の重量および量を減らすために、上部デッキ30およびパレットサポート脚部40は、上述したように、いくつかの離間した開口部230を含む。
【0071】
別の態様は、上述したような、グロメット250を備えたパレット20を製造するための方法に関する。方法は、その中に延在する複数のグロメット開口部270を有する上部デッキ30を形成することを含み、各グロメット開口部270は、凹んだシェルフ272を含む。複数のグロメット250は、複数のグロメット開口部270に挿入される。各グロメット250は、凹んだシェルフ272上に載っている上部リップ252を含む上部セクション253と、高さで上部デッキ30の上に延在する、上部セクション253の外側露出面254と、を備える。少なくとも1つの中央セクション258は、上部リップ252に隣接し、上部セクション253から上部デッキ30の下側面34まで延在する。少なくとも1つの下部セクション260は、少なくとも1つの中央セクション258から延在し、上部デッキ30の下側面34上にある、一対の間隔を置いて配置された下部リップ263を備える。少なくとも1つの下部セクション260の外側露出面264は、上部デッキ30の下側面34の下の高さで延びる。方法は、複数のパレットサポート脚部40を形成し、複数のパレットサポート脚部40を上部デッキ30の下側面34に結合し、および上部デッキ30の下に、リフト部材を受け入れるための開口部を形成することをさらに含む。
【0072】
ここで
図22および23を参照すると、ハーフサイズプラスチックパレット20は、他の同一のハーフサイズプラスチックパレット20と積載可能である。上部デッキ30の外側側面38に隣接するグロメット250は、積み重ねられたハーフサイズプラスチックパレット20を所定の位置に保持するのに役立つ。これは、グロメット250の上面254が、上部デッキ30の上部製品サポート面32よりも高くなっていることで達成される。上部デッキ30の製品サポート面32より上のグロメット250の隆起した上面254は、例えば、0.25インチから0.75インチの範囲としてもよい。実際の隆起した上面254は、この範囲外の値をとることが可能性であるため、この範囲は制限されるものではない。
【0073】
一対の対応する開口部300は、
図23に積み重ねられたハーフサイズプラスチック20の断面図によって
図23に示されるように、積み重ねられたパレット20におけるグロメット250の上面254と係合するために、パレットサポート脚部40の下面にある。各開口部300は、上面254だけでなく、上面254と上部リップ252との間の移行部256の一部と、を含む、グロメット250の上部セクション253を受け入れることができるサイズである。
【0074】
特に、パレット20は、製品サポート面32および反対側の下側面34を含む上部デッキ30を備える。製品サポート面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、凹んだシェルフ272を含む。
【0075】
複数のグロメット250が、複数のグロメット開口部270に挿入される。各グロメット250は、凹んだシェルフ272上に載る上部リップ252を備える上部セクション253を含み、上部セクション253の外側露出面254は、上部デッキ30よりも高さ方向に延在する。
【0076】
複数のパレットサポート脚部40は、上部デッキの下側面34上にあり、上部デッキ30の外側側面38に隣接する複数のグロメット250と位置合わせされている。各パレットサポート脚部40は、上部デッキ30の幅方向にわたって延在するベース42と、一対の外側ベースサポート要素52と、を含む。各外側ベースサポート要素52は、ベース42の端部と一体に形成された下端部と、上部デッキ30の下側面34に結合された上端部とを有する。ベース42の下側は、同一のパレット20を積み重ねられたときに、一対のグロメット250の上部セクション253に係合するように構成されている。
【0077】
ベース42の下側面34は、
図5に示されるように、複数のグロメット開口部300を含む。各グロメット開口部300は、その上に積み重ねられたときに、同一のパレット20のそれぞれのグロメット250の上部セクション253を受け入れるように構成されている。ベース42には4つのグロメット開口部300が設けられているので、外側のパレットサポート脚部40は、上部デッキ30の特定の外側側面38に隣接する配置に限定されることなく、上部デッキ30に結合することができる。
【0078】
各グロメット250の上部セクション253は、上面254を含み、上面254と上部リップ252との間の移行部256が湾曲している。湾曲した移行部256は、グロメット250の上部セクション253の上面254を、パレットサポート脚部40のベース42における対応する開口部300に配置するためのガイドとして機能する。複数のグロメット開口部270は、上部デッキ30の対向する外側側面38に配置され、各対向する外側側面38は、一対の離間したグロメット開口部270を有する。
【0079】
別の態様は、上述したように、他の同じパレット20と積み重ね可能なパレット20を作成することに関する。方法は、製品サポート面32および反対側の下側面34含む上部デッキ30を形成することを備える。製品サポート面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、凹んだシェルフ272を含む。
【0080】
方法は、複数のグロメット250を複数のグロメット開口部270に挿入することをさらに含む。各グロメット250は、凹んだシェルフ272上にある上部リップ252を含む上部セクション253を備える。上部セクション253の外側露出面254は、上部デッキ30の上の高さに延在する。
【0081】
方法は、複数のパレットサポート脚部40を形成することをさらに含む。各パレットサポート脚部40は、上部デッキ30の幅方向にわたって延在するベース42、および一対の外側ベースサポート要素52を含む。各外側ベースサポート要素52は、ベース42の端部と一体に形成された下端部と、上部デッキ30の下側面34に結合された上端部とを有する。ベース42の下側は、同一のパレット20を積み重ねたときに、一対のグロメット250の上部セクション253に係合するように構成されている。複数のサポート脚部40は、上部デッキ30の下側面34に結合され、複数のサポート脚部40は、複数のグロメット250と位置合わせされている。
【0082】
上部デッキ30の別の特徴は、それがパレット/台車のプラットフォーム30として再構成可能であり得ることである。台車400は、
図24~
図29に示されるように、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30に台車車輪402を追加することによって形成される。再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30は、ハーフサイズプラスチックパレット20またはハーフサイズ台車400をサポートするように有利に再構成される。
【0083】
再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30が台車400として構成されているとき、パレットサポート脚部40は、プラットフォーム30の下側面34に結合されない。同様に、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30がパレット20として構成されているとき、台車車輪402は、プラットフォーム30の下側面34に結合されない。
【0084】
上部デッキ30の下側面34を示す
図11に戻ると、台車400として構成されたときに複数の台車車輪402を受け入れるために、複数の台車車輪取り付け領域410が設けられている。上部デッキ30の下側面34に結合された6つの台車車輪402があり、それぞれの側面36に3つ存在する。各台車車輪取り付け領域410は、台車車輪402を固定するための4つの取り付け点412を含む。上部デッキ30がパレットとして使用されているときに、カバーを受け入れるために、追加の取り付け点を備えられてもよい。
【0085】
再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30の製品サポート面32には、複数の台車車輪格納部420が設けられている。複数の台車車輪格納部420は、複数の台車車輪受け入れ領域410と位置合わせされている。各台車車輪格納部420は、その上に積み重ねられた同じ台車400からそれぞれの台車車輪402を係合するように構成されている。積み重ねられた台車400から台車車輪402を受け入れる台車車輪格納部420を有することにより、積み重ねられた台車400が動かされるときの安定性が提供される。
【0086】
さらに、各台車車輪格納部420は、水または他の液体が溜まらないように、排水口を備えてもよい。台車400の一端にある台車車輪402は、上部デッキ30に垂直な軸を中心に旋回することができるが、他の4つの台車車輪402は旋回しない。
【0087】
特に、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30は、製品サポート面32および反対側の下側面34を含む上部デッキ30を備える。製品サポート面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、凹んだシェルフ272を含む。
【0088】
下側面34は、複数のグロメット開口部270と整列し、パレット20として構成されたときに複数のパレットサポート脚部40を受け入れるための、複数のパレットサポート脚部取り付け領域430、432を含む。複数の台車車輪取り付け領域410は、台車400として構成されたときに複数の台車車輪402を受け入れるためのものである。
【0089】
製品サポート面32は、複数のグロメット開口部270に挿入された複数のグロメット250を含む。各グロメット270は、凹んだシェルフ272上に載る上部リップ252を備えた上部セクション253を含む。上部セクション253の外側露出面254は、上部デッキの上の高さに延在し、パレット20として構成されたときに、その上に積み重ねられた同一のプラットフォーム30のパレットサポート脚部40の下面300と係合するように構成される。
【0090】
複数の台車車輪受け入れ領域410は、複数の台車車輪格納部420と整列されており、台車400として構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォーム30の複数の台車車輪402と係合するように構成される。
【0091】
各パレットサポート脚部40の下側には、複数のグロメット開口部300が含まれ、各グロメット開口部300は、その上に積み重ねられたときに、同じパレット20のそれぞれのグロメット250の上部セクション254を受け入れるように構成されている。
【0092】
別の態様は、製品サポート面32および反対側の下側面34を含む上部デッキ30を形成することを含む、再構成可能なパレット/台車プラットフォーム30を作製することに関する。製品サポート面32は、それを通って延在する複数のグロメット開口部270を有し、各グロメット開口部270は、凹んだシェルフ272を含む。
【0093】
下側面34は、複数のグロメット開口部270と整列し、パレット20として構成されたときに複数のパレットサポート脚部40を受け入れるための、複数のパレットサポート脚部取り付け領域430、432を含む。複数の台車車輪取り付け領域410は、台車400として構成されたときに複数の台車車輪402を受け入れるためのものである。
【0094】
製品サポート面32は、複数のグロメット開口部270に挿入された複数のグロメット250を含む。各グロメット270は、凹んだシェルフ272上に載る上部リップ252を備えた上部セクション253を含む。上部セクション253の外側露出面254は、上部デッキの上の高さに延在し、パレット20として構成されたときに、その上に積み重ねられた同一のプラットフォーム30のパレットサポート脚部40の下側面300と係合するように構成される。
【0095】
複数の台車車輪受け入れ領域410は、複数の台車車輪格納部420と整列されており、台車400として構成されたときに、その上に積み重ねられた同じプラットフォーム30の複数の台車車輪402と係合するように構成される。
【0096】
本発明の多くの変更および他の実施形態は、前述の説明および関連する図面に提示された教示の利益を有する当業者は想到するであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるべきではなく、変更および実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解される。