(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150800
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、記憶媒体及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20241016BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20241016BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063678
(22)【出願日】2023-04-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.https://www.youtube.com/watch?v=YlnqfcL4TgA&t=1m45s 2022年4月12日付で株式会社コーエーテクモゲームスが、上記URLにおいて公開。 2.https://twitter.com/FireEmblemMusou/status/1521051880570335232?s=20 2022年5月2日付で株式会社コーエーテクモゲームスが、上記URLにおいて公開。 3.https://twitter.com/FireEmblemMusou/status/1521776645618741251?s=20 2022年5月4日付で株式会社コーエーテクモゲームスが、上記URLにおいて公開。 4.https://twitter.com/FireEmblemMusou/status/1522139041612849154?s=20 2022年5月5日付で株式会社コーエーテクモゲームスが、上記URLにおいて公開。 5.https://twitter.com/FireEmblemMusou/status/1522501433194598401?s=20 2022年5月6日付で株式会社コーエーテクモゲームスが、上記URLにおいて公開。 6.https://twitter.com/FireEmblemMusou/status/1522863812382187522?s=20 2022年5月7日付で株式会社コーエーテクモゲームスが、上記URLにおいて公開。 7.2022年6月8日付で任天堂株式会社が、ウェブ上のMy Nintendo Storeにおいてゲームの体験版を配布することにより公開。 8.https://store-jp.nintendo.com/list/software/HAC_P_A3JMA_JPN.html 2022年6月24日付で任天堂株式会社が、ゲームの製品版を販売することにより公開。 9.2022年6月30日付で株式会社KADOKAWA及び株式会社KADOKAWA Game Linkageが、ファミ通の誌面において公開。 10.2022年7月7日付で株式会社KADOKAWA及び株式会社KADOKAWA Game Linkageが、ファミ通の誌面において公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 11.2022年7月14日付で株式会社KADOKAWA及び株式会社KADOKAWA Game Linkageが、ファミ通の誌面において公開。
(71)【出願人】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100179903
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】梶原 久和
(72)【発明者】
【氏名】安永 琢也
(57)【要約】
【課題】キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術を改善する。
【解決手段】ゲームプログラムは、コンピュータに、プレイヤが操作する第1キャラクタAと、第2キャラクタBと、を仮想空間に配置するステップと、第1キャラクタAによる、第2キャラクタBを移動させる第1アクションの実行に応じて、第2キャラクタBの移動後の第1予測位置P1と所定の位置関係を有する第1対象位置Q1を決定するステップと、第1対象位置Q1が所定条件を満たす場合、第1対象位置Q1に第3キャラクタを配置し、第1対象位置Q1が所定条件を満たさない場合、所定条件を満たす第2対象位置Q2に第3キャラクタを配置するステップと、第1アクションによって移動させた第2キャラクタBに対して影響を及ぼす第2アクションを第3キャラクタに実行させるステップと、を実行させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置するステップと、
前記第1キャラクタによる、前記第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、前記第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定するステップと、
前記第1対象位置が所定条件を満たす場合、前記第1対象位置に第3キャラクタを配置し、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記所定条件を満たす第2対象位置に前記第3キャラクタを配置するステップと、
前記第1アクションによって移動させた前記第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを前記第3キャラクタに実行させるステップと、
を実行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームプログラムであって、
前記仮想空間は、キャラクタの進入が許容される第1領域と、キャラクタの進入が許容されない第2領域と、を含み、
前記所定条件は、対象位置が前記第1領域内であることを含む、ゲームプログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームプログラムであって、
前記所定の位置関係は、前記第1キャラクタからみて前記第2キャラクタの予測位置から後方に所定距離だけ離れて対象位置が存在する位置関係であり、
前記第2対象位置は、前記第1予測位置と前記第1対象位置との間に存在する、ゲームプログラム。
【請求項4】
請求項2に記載のゲームプログラムであって、
前記第2領域は、キャラクタの移動を妨げるオブジェクトが配置されている領域を含み、
前記コンピュータに、前記第1予測位置及び前記第1対象位置の少なくとも一方に前記オブジェクトが配置されている場合、前記オブジェクトを移動又は除去することによって、前記第1予測位置及び前記第2対象位置の前記少なくとも一方が属する領域を前記第2領域から前記第1領域に変更するステップを更に実行させる、ゲームプログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、前記第1予測位置及び前記第3キャラクタが配置された位置に基づいて、前記第2アクションを実行する前記第3キャラクタのモーションを変更するステップを更に実行させる、ゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1に記載のゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、前記第1対象位置が前記所定条件を満たす場合、前記第2キャラクタを第1経路に沿って移動させ、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記第2キャラクタを第2経路に沿って移動させるステップを更に実行させ、
前記第1予測位置は、前記第2キャラクタを第1経路に沿って移動させる場合における前記第2キャラクタの移動後の予測位置であり、
前記第2対象位置は、前記第2キャラクタを第2経路に沿って移動させる場合における前記第2キャラクタの移動後の第2予測位置と前記所定の位置関係を有する位置である、ゲームプログラム。
【請求項7】
請求項1に記載のゲームプログラムであって、
前記第2アクションは、前記第1キャラクタの方向へ前記第2キャラクタを移動させるアクション、前記第1キャラクタの位置に応じて決定される第3領域内に前記第2キャラクタを移動させるアクション、前記第2キャラクタのパラメータを変化させるアクション、又は前記第2キャラクタの行動を制限するアクションである、ゲームプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置するステップと、
前記第1キャラクタによる、前記第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、前記第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定するステップと、
前記第1対象位置が所定条件を満たす場合、前記第1対象位置に第3キャラクタを配置し、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記所定条件を満たす第2対象位置に前記第3キャラクタを配置するステップと、
前記第1アクションによって移動させた前記第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを前記第3キャラクタに実行させるステップと、
を実行させるゲームプログラムを記憶する、記憶媒体。
【請求項9】
コンピュータが実行する方法であって、
プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置するステップと、
前記第1キャラクタによる、前記第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、前記第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定するステップと、
前記第1対象位置が所定条件を満たす場合、前記第1対象位置に第3キャラクタを配置し、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記所定条件を満たす第2対象位置に前記第3キャラクタを配置するステップと、
前記第1アクションによって移動させた前記第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを前記第3キャラクタに実行させるステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、記憶媒体及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザの操作に応じて、アイテムを使用した動作をプレイヤキャラクタに実行させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術には改善の余地がある。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係るゲームプログラムは、
コンピュータに、
プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置するステップと、
前記第1キャラクタによる、前記第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、前記第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定するステップと、
前記第1対象位置が所定条件を満たす場合、前記第1対象位置に第3キャラクタを配置し、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記所定条件を満たす第2対象位置に前記第3キャラクタを配置するステップと、
前記第1アクションによって移動させた前記第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを前記第3キャラクタに実行させるステップと、を実行させる。
【0007】
本開示の一実施形態に係る記憶媒体は、
コンピュータに、
プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置するステップと、
前記第1キャラクタによる、前記第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、前記第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定するステップと、
前記第1対象位置が所定条件を満たす場合、前記第1対象位置に第3キャラクタを配置し、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記所定条件を満たす第2対象位置に前記第3キャラクタを配置するステップと、
前記第1アクションによって移動させた前記第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを前記第3キャラクタに実行させるステップと、
を実行させるゲームプログラムを記憶する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る方法は、
コンピュータが実行する方法であって、
プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置するステップと、
前記第1キャラクタによる、前記第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、前記第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定するステップと、
前記第1対象位置が所定条件を満たす場合、前記第1対象位置に第3キャラクタを配置し、前記第1対象位置が前記所定条件を満たさない場合、前記所定条件を満たす第2対象位置に前記第3キャラクタを配置するステップと、
前記第1アクションによって移動させた前記第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを前記第3キャラクタに実行させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【
図2】情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図3】予測位置及び対象位置の第1例を示す図である。
【
図4】予測位置及び対象位置の第2例を示す図である。
【
図5】予測位置及び対象位置の第3例を示す図である。
【
図6】予測位置及び対象位置の第4例を示す図である。
【
図7】予測位置及び対象位置の第5例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について説明する。
【0012】
(実施形態の概要)
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る情報処理装置10の概要について説明する。情報処理装置10は、例えばスマートフォン、タブレット端末、又はゲーム機等であるがこれらに限られず、プレイヤによって使用される任意のコンピュータであってもよい。本実施形態において、情報処理装置10は、ゲームのアプリケーションプログラムを実行可能である。ゲームのアプリケーションプログラムは、例えば情報処理装置10が読取可能な記憶媒体(例えば、メモリカード等)に記憶されてもよく、アプリケーション配信サーバ等からインターネット等のネットワークを介して情報処理装置10にダウンロードされてもよく、又は情報処理装置10の製造時にインストールされてもよい。
【0013】
本実施形態では、三次元の仮想空間に配置されたキャラクタ同士が対戦するアクションゲームについて例示する。プレイヤキャラクタは、ユーザであるプレイヤの操作に応じて、例えば移動、ダッシュ、攻撃、防御及びジャンプ等、種々のアクションを実行する。また、プレイヤキャラクタの対戦相手である敵キャラクタは、所定のアルゴリズムに従って自動的に種々のアクションを実行する。敵キャラクタの数は、1以上であれば任意に定められてもよい。そして、例えばプレイヤキャラクタの攻撃が対戦相手である敵キャラクタに命中すると、当該敵キャラクタの体力パラメータが減少する。プレイヤキャラクタの体力パラメータがゼロになるよりも前にすべての敵キャラクタの体力パラメータがゼロになると、プレイヤの勝利となる。
【0014】
また、本実施形態に係るアクションゲームでは、プレイヤキャラクタを補助する補助キャラクタが存在する。本実施形態において、補助キャラクタは、通常時は仮想空間に配置されておらず、特定の状況になったときに仮想空間に一時的に配置され、プレイヤキャラクタを補助する補助アクションを実行する。例えば、プレイヤキャラクタの攻撃によって敵キャラクタが吹き飛ばされると、当該敵キャラクタが吹き飛ばされた先に補助キャラクタが出現し、当該敵キャラクタに対して追加攻撃を実行する場合がある。当該追加攻撃によって、当該敵キャラクタはプレイヤキャラクタに向かって更に吹き飛ばされる。プレイヤキャラクタは、自身に向かって吹き飛ばされた敵キャラクタに対して更に攻撃することができる。
【0015】
ところで従来のアクションゲームでは、ゲーム性を高めるために、仮想空間に地面が存在しない地形(池若しくは落とし穴等)又は障害物(岩若しくは壁等)を設ける手法が一般的に採用されている。しかしながら、上述したように補助キャラクタが補助アクションを実行するアクションゲームにおいて、仮に当該手法を単に採用すると、例えばプレイヤキャラクタの攻撃によって敵キャラクタが吹き飛ばされた先に地面が存在しない場合、配置された補助キャラクタが宙に浮いてしまい、不自然なゲーム演出となる可能性がある。同様に、例えばプレイヤキャラクタの攻撃によって敵キャラクタが吹き飛ばされた先に障害物が存在する場合、配置された補助キャラクタが障害物と重なってしまい、不自然なゲーム演出となる可能性がある。
【0016】
ここで、本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。情報処理装置10は、プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置する。情報処理装置10は、第1キャラクタによる、第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定する。情報処理装置10は、第1対象位置が所定条件を満たす場合、第1対象位置に第3キャラクタを配置し、第1対象位置が所定条件を満たさない場合、所定条件を満たす第2対象位置に第3キャラクタを配置する。そして情報処理装置10は、第1アクションによって移動させた第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを第3キャラクタに実行させる。
【0017】
このように、本実施形態によれば、第1キャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタ)による第1アクション(例えば、敵キャラクタを吹き飛ばす攻撃)の実行に応じて仮想空間に第3キャラクタ(例えば、補助キャラクタ)が配置されるところ、所定条件を満たす対象位置に第3キャラクタが配置されることになる。このため、例えば地形又は障害物等、仮想空間の仕様に応じて当該所定条件を適切に設定することによって、配置された第3キャラクタが上述のように宙に浮いたり障害物と重なったりするという不都合の発生が低減される。したがって、本実施形態によれば、第3キャラクタが仮想空間に配置された際に不自然なゲーム演出となる可能性が低減する点で、キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術が改善される。
【0018】
(情報処理装置の構成)
次に、情報処理装置10の各構成について、詳細に説明する。
図1に示すように、情報処理装置10は、通信部11と、出力部12と、入力部13と、記憶部14と、制御部15と、を備える。
【0019】
通信部11は、例えばインターネット等のネットワークに接続する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格、有線LAN(Local Area Network)規格、無線LAN規格、又は近距離無線通信規格等に対応するが、これらに限られず任意の通信規格に対応してもよい。
【0020】
出力部12は、情報を出力する1つ以上の出力装置を含む。当該出力装置は、例えば情報を映像で出力するディスプレイ、又は情報を音で出力するスピーカ等であるが、これらに限られない。出力部12は、外部の出力装置を接続するためのインタフェースを含んでもよい。
【0021】
入力部13は、ユーザによる入力操作を検出する1つ以上の入力装置を含む。当該入力装置は、例えば物理キー、静電容量キー、マウス、タッチパネル、出力部12のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、マイクロフォン、カメラ、又は赤外線センサ等であるが、これらに限られない。入力部13は、外部の入力装置を接続するためのインタフェースを含んでもよい。
【0022】
記憶部14は、1つ以上のメモリを含む。本実施形態において「メモリ」は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部14は、外部メモリを接続するためのインタフェースを含んでもよい。記憶部14に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部14は、情報処理装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部14は、システムプログラム及びアプリケーションプログラム等を記憶してもよい。記憶部14に記憶された情報は、例えば通信部11を介してインターネット等のネットワークから取得される情報で更新可能であってもよい。
【0023】
本実施形態において記憶部14は、上述したアクションゲームのアプリケーションプログラム及び当該ゲームに用いられる任意のデータを記憶してもよい。ゲームのアプリケーション及びゲームに用いられるデータの少なくとも一方が、記憶部14のインタフェースに接続可能な外部メモリに記憶されてもよい。ゲームのアプリケーションプログラムは、情報処理装置10が単独で実行可能であってもよく、又は所定のゲームサーバと通信可能であることを条件に実行可能であってもよい。ゲームに用いられるデータは、例えばセーブデータを含むがこれに限られない。ゲームに用いられるデータの少なくとも一部が、プレイヤのユーザアカウントに関連付けて管理されてもよい。
【0024】
制御部15は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路、1つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサであるがこれらに限られない。プログラマブル回路は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)であるがこれに限られない。専用回路は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)であるがこれに限られない。制御部15は、情報処理装置10全体の動作を制御する。例えば、制御部15は、記憶部14に記憶されたアクションゲームのアプリケーションプログラムを実行する。制御部15によって制御される情報処理装置10の動作の詳細については後述する。
【0025】
(情報処理装置の動作フロー)
図2を参照して、上述したアクションゲームのアプリケーションプログラムを実行する情報処理装置10の動作のフローについて説明する。概略として当該動作は、複数のキャラクタが配置された仮想空間において行われる対戦パートにおいて、第3キャラクタに第2アクションを実行させる動作を含む。
【0026】
ステップS100:情報処理装置10の制御部15は、第1キャラクタ及び第2キャラクタを仮想空間に配置する。
【0027】
本実施形態では、仮想空間は三次元仮想空間であり、各キャラクタは3Dモデルで実装される。しかしながら、仮想空間は二次元仮想空間であり、各キャラクタは2D画像で実装されてもよい。また本実施形態において、仮想空間は、キャラクタの進入が許容される第1領域と、キャラクタの進入が許容されない第2領域と、を含む。第2領域は、例えば地面が存在しない地形、又は例えば障害物等の、キャラクタの移動を妨げるオブジェクトが配置されている領域を含むが、これに限られない。
【0028】
「第1キャラクタ」は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタである。制御部15は、入力部13に対するプレイヤの操作に応じて第1キャラクタに種々のアクションを実行させ得る。例えば、入力部13に含まれる各ボタン及び2以上のボタンの組み合わせにそれぞれ異なるアクションが対応付けられている。制御部15は、プレイヤが操作したボタン又は2以上のボタンの組み合わせに対応するアクションを第1キャラクタに実行させる。なお、同じボタン又は同じ2以上のボタンの組み合わせに複数のアクションが対応付けられていてもよい。かかる場合、制御部15は、プレイヤが操作したボタン又は2以上のボタンの組み合わせに対応する複数のアクションのうち、対戦中における第1キャラクタの状態に応じて選択される1つのアクションを第1キャラクタに実行させてもよい。
【0029】
「第2キャラクタ」は、プレイヤキャラクタの対戦相手である敵キャラクタである。仮想空間には1以上の任意の数の第2キャラクタが配置される。制御部15は、例えば第2キャラクタ毎に設定された所定のアルゴリズムに従って各第2キャラクタを自動操作する。又は、第2キャラクタは、他のプレイヤが操作する他のプレイヤキャラクタであってもよい。かかる場合、プレイヤ及び他のプレイヤは、1つ又は2つの情報処理装置10を用いて対戦することができる。
【0030】
なお対戦パートにおいては、制御部15は、例えばFPP(First Person Perspective)又はTPP(Third Person Perspective)等の視点によるゲーム画面を出力部12のディスプレイに表示させる。
【0031】
ステップS101:制御部15は、第1アクションに対応するボタンがプレイヤによって操作されると、第1キャラクタに第1アクションを実行させる。
【0032】
「第1アクション」は、第2キャラクタを強制的に移動させるアクションである。本実施形態では、第1アクションは、敵キャラクタを打ち上げて吹き飛ばす攻撃(以下、「吹き飛ばし攻撃」ともいう。)である。吹き飛ばし攻撃が敵キャラクタに命中すると、当該敵キャラクタは、例えばプレイヤキャラクタから離れる方向に、放物線を描く経路に沿って移動した後、地面に落下する。なお本実施形態では、第1アクションの実行に応じて敵キャラクタの移動が開始する前に(例えば、吹き飛ばし攻撃が敵キャラクタに命中したときに)、プロセスはステップS102に進む。
【0033】
ステップS102:制御部15は、第1アクションの実行に応じて、第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定する。
【0034】
「第1予測位置」は、第1アクションの実行に応じた第2キャラクタの移動が終了する予測位置である。第1予測位置は、第1アクションが実行されたとき(例えば、吹き飛ばし攻撃が第2キャラクタに命中したとき)の第1キャラクタ及び第2キャラクタの位置関係に基づいて一意に定まる。また「所定の位置関係」は、例えば第1キャラクタからみて第2キャラクタの予測位置から後方に所定距離だけ離れて対象位置が存在する、という相対的な位置関係である。したがって制御部15は、まず第1予測位置を決定し、続いて第1キャラクタからみて当該第1予測位置の後方に所定距離だけ離れた位置を第1対象位置として決定する。
【0035】
なお本実施形態では、制御部15は、第1アクションが実行されたとき(例えば、吹き飛ばし攻撃が第2キャラクタに命中したとき)に第1予測位置及び第1対象位置を決定する。ここで制御部15は、例えば第1アクションが実行される前から、第1キャラクタ及び第2キャラクタの位置関係に基づいて第1予測位置及び第1対象位置を逐次算出し、第1アクションが実行されたときに第1予測位置及び第1対象位置を確定してもよい。
【0036】
ステップS103:制御部15は、ステップS102で決定された第1対象位置が所定条件を満たすか否かを判定する。第1対象位置が所定条件を満たす場合(ステップS103-Yes)、プロセスはステップS104に進む。一方、第1対象位置が所定条件を満たさない場合(ステップS103-No)、プロセスはステップS105に進む。
【0037】
「所定条件」は、第1対象位置が仮想空間においてキャラクタの進入が許容される第1領域内であるという条件を含む。
【0038】
ここで
図3を参照して、第1予測位置P1及び第1対象位置Q1について具体的に説明する。
図3は、仮想空間において対向している第1キャラクタA及び第2キャラクタBを上方から俯瞰した模式図である。
図3に示す状況において、第1キャラクタAの第1アクションである吹き飛ばし攻撃が命中した第2キャラクタBは、例えば上述のように第1キャラクタAから離れる方向(例えば、第1キャラクタAから第2キャラクタBの方向)に、放物線を描く経路に沿って移動し、第1予測位置P1において地面に落下する。また第1対象位置Q1は、第1キャラクタAからみて第1予測位置P1から後方に所定距離だけ離れている。
【0039】
ステップS104:ステップS103において第1対象位置が所定条件を満たす場合(ステップS103-Yes)、制御部15は、当該第1対象位置に第3キャラクタを配置する。
【0040】
「第3キャラクタ」は、上述した補助キャラクタである。具体的には、制御部15は、
図3に示す第1対象位置Q1に第3キャラクタを配置する。これにより、第3キャラクタが仮想空間の第1対象位置Q1に出現する。
【0041】
ステップS105:ステップS103において第1対象位置が所定条件を満たさない場合(ステップS103-No)、制御部15は、当該所定条件を満たす第2対象位置に第3キャラクタを配置する。
【0042】
ここで
図4を参照して、第2対象位置Q2について具体的に説明する。
図4は、
図3と比較して、第1対象位置Q1が第2領域内である(すなわち、第1対象位置Q1が所定条件を満たさない)点が異なる。制御部15は、例えば第1予測位置P1と第1対象位置Q1の間において(より詳細には、第1予測位置P1と第1対象位置Q1を結ぶ直線上において)、所定条件を満たす位置を探索する。そして制御部15は、探索によって発見された、所定条件を満たす位置を第2対象位置Q2として決定する。ここでは説明の簡便のため、所定条件を満たす1つ以上の位置が探索によって発見されるものとする。所定条件を満たす2つ以上の位置が発見された場合、制御部15は、当該2つ以上の位置のうち、第1対象位置Q1に最も近い位置を第2対象位置Q2としてもよい。そして制御部15は、第2対象位置Q2に第3キャラクタを配置する。これにより、第3キャラクタが仮想空間の第2対象位置Q2に出現する。
【0043】
ステップS106:制御部15は、第2アクションを第3キャラクタに実行させる。
【0044】
「第2アクション」は、上述した第1アクションによって移動させた第2キャラクタに対して所定の影響を及ぼすアクションである。本実施形態では、第2アクションは、第1キャラクタの方向へ第2キャラクタを強制的に更に移動させるアクションであるものとして説明する。より具体的には、本実施形態に係る第2アクションは、プレイヤキャラクタの吹き飛ばし攻撃によって吹き飛ばされた敵キャラクタを、更に打ち上げて吹き飛ばす攻撃(以下、「追加攻撃」ともいう。)である。追加攻撃が命中した敵キャラクタは、例えばプレイヤキャラクタに向かって放物線を描いて吹き飛ばされるように移動し得る。なお追加攻撃は、吹き飛ばされた敵キャラクタが地面に落下した後に実行されてもよく、地面に落下する前に実行されてもよい。プレイヤは、プレイヤキャラクタに向かって吹き飛ばされた敵キャラクタに対して、プレイヤキャラクタを適切に操作することで更に攻撃を加えることが可能である。
【0045】
以上述べたように、本実施形態に係る情報処理装置10は、プレイヤが操作する第1キャラクタと、第2キャラクタと、を仮想空間に配置する。情報処理装置10は、第1キャラクタによる、第2キャラクタを移動させる第1アクションの実行に応じて、第2キャラクタの移動後の第1予測位置と所定の位置関係を有する第1対象位置を決定する。情報処理装置10は、第1対象位置が所定条件を満たす場合、第1対象位置に第3キャラクタを配置し、第1対象位置が所定条件を満たさない場合、所定条件を満たす第2対象位置に第3キャラクタを配置する。そして情報処理装置10は、第1アクションによって移動させた第2キャラクタに対して影響を及ぼす第2アクションを第3キャラクタに実行させる。
【0046】
かかる構成によれば、上述したように、例えば地形又は障害物等、仮想空間の仕様に応じて所定条件を適切に設定することによって、配置された第3キャラクタが宙に浮いたり障害物と重なったりするという不都合の発生が低減される。したがって、本実施形態によれば、不自然なゲーム演出となる可能性が低減する点で、キャラクタにアクションを実行させるゲームを制御する技術が改善される。
【0047】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部若しくはステップ等を1つに組み合わせたり、又は分割したりすることが可能である。
【0048】
例えば、上述した実施形態において情報処理装置10が実行する一部又は全部の動作を、情報処理装置10と通信可能な外部のコンピュータが実行する実施形態も可能である。また、情報処理装置10が実行する動作を、互いに通信可能な複数のコンピュータに分散して実行させてもよい。
【0049】
また、上述した実施形態において、第1アクションによって移動させた第2キャラクタBに対して所定の影響を及ぼす第2アクションの具体例として、第1キャラクタAの方向へ第2キャラクタBを強制的に更に移動させるアクションについて説明した。しかしながら、第2アクションは当該例に限られない。
【0050】
例えば、第2アクションは、第1キャラクタAの位置に応じて決定される第3領域内に第2キャラクタBを移動させるアクションであってもよい。一実施形態において、第2アクションである追加攻撃が第2キャラクタBに命中すると、第2キャラクタBが吹き飛ばされて第3領域内に移動してもよい。ここで制御部15は、第1キャラクタAであるプレイヤキャラクタの攻撃が届く領域を第3領域として決定してもよい。かかる場合、プレイヤは、第3領域内に吹き飛ばされた敵キャラクタに対して、プレイヤキャラクタを適切に操作することで更に攻撃を加えることが可能である。
【0051】
また例えば、第2アクションは、第2キャラクタBのパラメータを変化させるアクションであってもよい。一実施形態において、第2アクションである追加攻撃が第2キャラクタBに命中すると、第2キャラクタBの体力パラメータ、攻撃パラメータ、防御パラメータ、又は素早さパラメータ等が減少してもよい。「攻撃パラメータ」は、第2キャラクタBが与えるダメージ量(体力パラメータの減少量)の決定に用いられるパラメータである。例えば第2キャラクタBの攻撃パラメータが減少すると、第2キャラクタBの攻撃が第1キャラクタAに命中した場合に第1キャラクタAが受けるダメージ量が減少する。「防御パラメータ」は、第2キャラクタBが受けるダメージ量の決定に用いられるパラメータである。例えば第2キャラクタBの防御パラメータが減少すると、第1キャラクタAの攻撃が第2キャラクタBに命中した場合に第2キャラクタBが受けるダメージ量が増加する。「素早さパラメータ」は、第2キャラクタBの移動速度の決定に用いられるパラメータである。例えば第2キャラクタBの素早さパラメータが減少すると、第2キャラクタBの移動速度が低下する。しかしながら、第2アクションによって変化するパラメータの種類はこれらの例に限られず、アクションゲームの仕様に応じて任意に定められてもよい。
【0052】
また例えば、第2アクションは、第2キャラクタBの行動を制限するアクションであってもよい。一実施形態において、第2アクションである追加攻撃が第2キャラクタBに命中すると、第2キャラクタBは攻撃又は移動等の行動を一定時間実行できない状態(例えば、よろけ状態又は麻痺状態等)となる。しかしながら、第2アクションによって制限される行動の種類はこれらの例に限られず、アクションゲームの仕様に応じて任意に定められてもよい。
【0053】
また、上述した実施形態において、キャラクタの進入が許可されない第2領域は、例えば障害物等の、キャラクタの移動を妨げるオブジェクトが配置されている領域を含むことについて説明した。また、第1対象位置Q1が所定条件(すなわち、第1対象位置Q1がキャラクタの進入が許可される第1領域内であるという条件)を満たすか否かが判定されることについて説明した。したがって、上述した実施形態では、例えば第1対象位置Q1にキャラクタの移動を妨げるオブジェクトが配置されている場合、第1対象位置Q1ではなく第2対象位置Q2に第3キャラクタが配置されることになる。
【0054】
これに対して本開示の他の実施形態では、制御部15は、第1予測位置P1及び第1対象位置Q1の少なくとも一方に、キャラクタの移動を妨げるオブジェクトが配置されている場合、当該オブジェクトを移動又は除去してから、第1対象位置Q1が所定条件を満たすか否かを判定してもよい。かかる実施形態によれば、例えばプレイヤキャラクタの吹き飛ばし攻撃によって吹き飛ばされた敵キャラクタの落下位置周辺に障害物が存在する場合に、敵キャラクタの衝突によって又は補助キャラクタの出現時のアクションによって、当該障害物が吹き飛ばされ又は破壊(除去)されてから補助キャラクタの追加攻撃が実行されるという興趣性の高いゲーム演出が可能である。
【0055】
又は、制御部15は、第1予測位置P1及び第1対象位置Q1の少なくとも一方に、キャラクタの移動を妨げるオブジェクトが配置されている場合、当該オブジェクトを移動又は除去することによって、第1予測位置P1及び第1対象位置Q1の当該少なくとも一方が属する領域を第2領域から第1領域に変更してもよい。
【0056】
また上述した実施形態では、ステップS105において制御部15が、第1予測位置P1と第1対象位置Q1を結ぶ直線上で、所定条件を満たす位置(第2対象位置Q2)を探索する例について説明した。しかしながら、探索を行う範囲は当該直線上に限られない。例えば制御部15は、第1予測位置P1を中心とし、第1予測位置P1と第1対象位置Q1を結ぶ線分を半径とする円周上又は円内で、所定条件を満たす位置を探索してもよい。所定条件を満たす2つ以上の位置が発見された場合、制御部15は、当該2つ以上の位置のうち、第1対象位置Q1に最も近い位置を第2対象位置Q2としてもよい。又は制御部15は、当該2つ以上の位置のうち、第1キャラクタAの位置及び第1予測位置P1を通る直線と、第1予測位置P1及び発見された位置を通る直線とが成す角度が最も小さい位置を第2対象位置Q2としてもよい。
【0057】
また、上述した実施形態において、第3キャラクタは、第1対象位置Q1又は第2対象位置Q2に配置される。第3キャラクタが配置される位置に応じて、第1予測位置P1に移動した第2キャラクタBと、配置された第3キャラクタとの間の距離が異なり得る。仮に、追加攻撃(第2アクション)のモーションが固定されていると、敵キャラクタ(第2キャラクタB)と補助キャラクタ(第3キャラクタ)との間の距離によっては追加攻撃が敵キャラクタに命中していないように見えてしまい、不自然なゲーム演出となってしまう可能性がある。これに対して制御部15は、第1予測位置P1及び第3キャラクタが配置された位置に基づいて、第2アクションを実行する第3キャラクタのモーションを変更してもよい。例えば、第3キャラクタが第1対象位置Q1に配置された場合、制御部15は、追加攻撃を実行する第3キャラクタのモーションを、比較的リーチの長い攻撃を行うモーションとしてもよい。一方、第3キャラクタが第2対象位置Q2に配置された場合、制御部15は、追加攻撃を実行する第3キャラクタのモーションを、比較的リーチの短い攻撃を行うモーションとしてもよい。かかる構成によれば、例えば追加攻撃が敵キャラクタに命中していないように見えてしまう可能性が低減し、不自然なゲーム演出となる可能性が低減する。
【0058】
また、上述のように第1予測位置P1を中心とした範囲において第2対象位置Q2が探索される実施形態では、第3キャラクタが配置される第2対象位置Q2に応じて、第1キャラクタAの位置、第1予測位置P1、及び第2対象位置Q2が一直線上に並ばない場合がある。仮に、命中した敵キャラクタをプレイヤキャラクタに向かって吹き飛ばす追加攻撃(第2アクション)のモーションが、例えば補助キャラクタ(第3キャラクタ)が正面で武器を振り上げる攻撃を行うモーションに固定されていると、第1キャラクタAの位置、第1予測位置P1、及び第2対象位置Q2の配置によっては、追加攻撃の方向と第2キャラクタBが吹き飛ばされる方向とが視覚的に一致せず、不自然なゲーム演出となってしまう可能性がある。これに対して制御部15は、第1キャラクタAの位置、第1予測位置P1、及び第3キャラクタが配置された位置に基づいて、第2アクションを実行する第3キャラクタのモーションを変更してもよい。例えば、第1キャラクタAの位置及び第1予測位置P1を通る直線と、第1予測位置P1及び第3キャラクタが配置された位置を通る直線とが成す角度の絶対値が所定の閾値以下である場合、制御部15は、追加攻撃を実行する第3キャラクタのモーションを、正面で武器を振り上げる攻撃を行うモーションとしてもよい。一方、当該2つの直線が成す角度の絶対値が当該閾値よりも大きい場合、制御部15は、追加攻撃を実行する第3キャラクタのモーションを、左右方向に武器を薙ぎ払う攻撃を行うモーションとしてもよい。かかる構成によれば、例えば追加攻撃の方向と第2キャラクタBが吹き飛ばされる方向とが視覚的に一致しない可能性が低減し、不自然なゲーム演出となる可能性が低減する。
【0059】
また、上述した実施形態において、第1対象位置Q1が所定条件(すなわち、キャラクタの進入が許容される第1領域内であるという条件)を満たすか否かに関わらず、第1アクションの実行に応じて移動する第2キャラクタBの経路は変化しない例について説明した。これに対して本開示の他の実施形態では、制御部15は、第1対象位置Q1が所定条件を満たすと判定された場合、第2キャラクタBを第1経路に沿って第1予測位置P1に移動させ、第1対象位置Q1が所定条件を満たさないと判定された場合、第2キャラクタBを第1経路とは異なる第2経路に沿って第2予測位置P2に移動させてもよい。第2予測位置P2及び第2対象位置Q2は、第1予測位置P1及び第1対象位置Q1と同様に、上述した所定の位置関係(例えば、第1キャラクタAからみて第2キャラクタBの予測位置から後方に所定距離だけ離れて対象位置が存在する、という相対的な位置関係)を有する。
【0060】
ここで第2予測位置Q2の決定には、任意の手法が採用可能である。まず
図5及び
図6を参照して、第2予測位置Q2を決定する第1手法について説明する。第1手法において、制御部15は、上述したステップS105と同様に、第1予測位置P1と第1対象位置Q1の間において所定条件を満たす位置を探索し、発見された位置を第2対象位置Q2として決定してもよい。そして制御部15は、第2対象位置Q2を基準として、当該第2対象位置Q2と上述した所定の位置関係を有する第2予測位置P2を決定してもよい。
【0061】
上記第1手法が採用された場合における、第1経路と第2経路の具体例について説明する。
図5に示す例では、第1経路は、吹き飛ばされた第2キャラクタBが放物線を描いて第1予測位置P1に移動する経路である。第2経路は、吹き飛ばされた第2キャラクタBが放物線を描いて第2予測位置P2に経路である。第2経路では、第1経路と比較して第2キャラクタBの飛距離(移動距離)が短くなっている。また
図6に示す他の例では、第1経路は、吹き飛ばされた第2キャラクタBが、第2領域に配置されている障害物で跳ね返ってから第1予測位置P1に移動する経路である。第2経路は、吹き飛ばされた第2キャラクタBが、当該障害物で跳ね返ってから第2予測位置P2に移動する経路である。第2経路では、第1経路と比較して第2キャラクタの飛距離(移動距離)が長くなっている。
【0062】
次に
図7を参照して、第2予測位置Q2を決定する第2手法について説明する。第2手法において、制御部15は、上述したステップS103で第1対象位置Q1が所定条件を満たさない場合(ステップS103-No)、制御部15は、第1キャラクタAの位置を中心とし、第1キャラクタAの位置と第1対象位置Q1を結ぶ線分を半径とする円周上又は円内で、ステップS105と同様に所定条件を満たす位置を探索し、発見された位置を第2対象位置Q2として決定してもよい。所定条件を満たす2つ以上の位置が発見された場合、制御部15は、発見された2つ以上の位置のうち、第1対象位置Q1に最も近い位置を第2対象位置Q2としてもよい。又は制御部15は、発見された2つ以上の位置のうち、第1キャラクタAの位置及び第1予測位置P1を通る直線と、第1キャラクタAの位置及び発見された位置を通る直線とが成す角度が最も小さい位置を第2対象位置Q2としてもよい。そして制御部15は、第2対象位置Q2を基準として、当該第2対象位置Q2と上述した所定の位置関係を有する第2予測位置P2を決定してもよい。
【0063】
上記第2手法が採用された場合における、第1経路と第2経路の具体例について説明する。
図7に示す例では、第1経路は、吹き飛ばされた第2キャラクタBが放物線を描いて第1予測位置P1に移動する経路である。第2経路は、吹き飛ばされた第2キャラクタBが放物線を描いて第2予測位置P2に経路である。第2経路では、第1経路と比較して第2キャラクタBが吹き飛ぶ方向(移動する方向)が異なっている。
【0064】
また、例えば汎用のコンピュータを、上述した実施形態に係る情報処理装置10として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る情報処理装置10の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、コンピュータのメモリに格納し、コンピュータのプロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本実施形態は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【符号の説明】
【0065】
10 情報処理装置
11 通信部
12 出力部
13 入力部
14 記憶部
15 制御部
A 第1キャラクタ
B 第2キャラクタ
P1 第1予測位置
P2 第2予測位置
Q1 第1対象位置
Q2 第2対象位置