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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150960
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】自動倉庫
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241017BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
B65G1/137 C
B65G1/00 501B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064026
(22)【出願日】2023-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100206151
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 惇志
(74)【代理人】
【識別番号】100218187
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 治子
(74)【代理人】
【識別番号】100227673
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 光起
(72)【発明者】
【氏名】才田 和輝
(72)【発明者】
【氏名】川勝 健
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022AA01
3F022AA15
3F022FF01
3F022JJ14
3F022MM03
3F022MM62
3F022PP06
3F022QQ11
3F522AA02
3F522BB06
3F522CC05
3F522CC08
3F522FF04
3F522FF24
3F522GG16
3F522HH02
3F522HH12
3F522HH22
3F522HH36
3F522JJ01
3F522KK06
3F522LL43
3F522LL58
(57)【要約】
【課題】自動倉庫に入庫するトレイ数を正確且つ自動で管理する。
【解決手段】入庫ゲート2から入庫される段積みトレイSTを移載装置5により保管棚4に保管する自動倉庫100であって、入庫ゲート2から入庫される段積みトレイSTのトレイ数をカウントするカウント部20と、カウント部20からトレイ数を示すトレイ数データを受信し、当該トレイ数データを記録して段積みトレイSTのトレイ数を管理する管理装置CTLとを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入庫ゲートから入庫される段積みトレイを移載装置により保管棚に保管する自動倉庫であって、
前記入庫ゲートから入庫される前記段積みトレイのトレイ数をカウントするカウント部と、
前記カウント部から前記トレイ数を示すトレイ数データを受信し、当該トレイ数データを記録して前記段積みトレイのトレイ数を管理する管理装置とを備える、自動倉庫。
【請求項2】
前記入庫ゲートは、互いに隣り合って少なくとも2つ設けられており、
前記2つの入庫ゲートには、それぞれ搬送部が接続されており、
前記カウント部は、互いに隣り合う前記搬送部の間に設けられた共通のベース部材に、互いに隣り合う前記搬送部に対応して設けられている、請求項1に記載の自動倉庫。
【請求項3】
前記カウント部は、前記段積みトレイの段積み方向に沿って設けられた複数の光学式センサを用いて構成されている、請求項1又は2に記載の自動倉庫。
【請求項4】
複数の前記段積みトレイをまとめて前記入庫ゲートに入庫させて、それら複数の前記段積みトレイを一括して前記保管棚に保管するものであり、
前記カウント部は、前記複数の前記段積みトレイを連続して複数の前記段積みトレイのトレイ数をカウントする、請求項1又は2に記載の自動倉庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、卵を一時的に保管する自動倉庫として、卵を収容するトレイを段積みした状態のもの(以下、「段積みトレイ」という。)を入庫ゲートから入庫し、スタッカークレーン等の移載装置を用いて保管棚に自動的に収納して保管するものが知られている。
【0003】
この自動倉庫では、所定枚数(例えば8枚)のトレイが段積みされた段積みトレイが入庫するように構成されており、入庫する段積みトレイを検知して、入庫された段積みトレイの数に段積み数(例えば8枚)を掛けることにより、在庫されたトレイの全数を管理している。
【0004】
ここで、自動倉庫では、卵の品種(例えば、〇〇農場のサイズMの白色等)毎に在庫管理が行われており、品種毎にその最終の段積みトレイは、所定枚数に満たない端数のもの(以下、「残トレイ」という。)となる場合がある。そして、この残トレイを入庫する場合には、作業者が自動倉庫の入庫ゲートに移動して、入庫する残トレイの枚数を目視により数えて、入庫端末等の管理装置に入力する作業を行っている。
【0005】
しかしながら、作業者が入庫ゲートまで移動し、残トレイの枚数を確認し、管理装置に入力する必要があり、入庫ゲートまでの移動時間、残トレイの枚数の確認時間や残トレイの枚数の入力時間等により、効率的に段積みトレイの入庫を行うことができない。
【0006】
また、作業者が残トレイの枚数を数え間違えることもあり、また、その枚数の入力間違いも起こりうる。このように残トレイの枚数を誤ってしまうと、正確な入出庫数の管理を行うことができず、計画通りにパック詰め卵を生産することができなくなり、販売先への信頼性の低下や利益の減少にも繋がる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2022-74250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、自動倉庫に入庫するトレイ数を正確且つ自動で管理することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明に係る自動倉庫は、入庫ゲートから入庫される段積みトレイを移載装置により保管棚に保管する自動倉庫であって、前記入庫ゲートから入庫される前記段積みトレイのトレイ数をカウントするカウント部と、前記カウント部から前記トレイ数を示すトレイ数データを受信し、当該トレイ数データを記録して前記段積みトレイのトレイ数を管理する管理装置とを備えることを特徴とする。
【0010】
この自動倉庫であれば、カウント部によりカウントされたトレイ数により管理装置が段積みトレイを管理するので、入庫するトレイ数を正確且つ自動で管理することができる。その結果、作業者の手間及び時間を削減することができるとともに、自動倉庫の入出庫数の正確な管理を行うことができる。
【0011】
前記入庫ゲートは、互いに隣り合って少なくとも2つ設けられており、前記2つの入庫ゲートには、それぞれ搬送部が接続されており、前記カウント部は、互いに隣り合う前記搬送部の間に設けられた共通のベース部材に、互いに隣り合う前記搬送部に対応して設けられていることが望ましい。
この構成であれば、互いに隣り合う搬送部の間に設けられた共通のベース部材に、各搬送部に対応したカウント部を設けているので、搬送部の間のデットスペースを有効活用することができる。また、既設の搬送部に対するカウント部の取り付けを簡単にすることもできる。
【0012】
前記カウント部は、前記段積みトレイの段積み方向に沿って設けられた複数の光学式センサを用いて構成されていることが望ましい。
この構成であれば、カウント部に複数の光学式センサを用いることで、カウント部の構成を簡単且つコンパクトにすることができる。
【0013】
複数の前記段積みトレイをまとめて前記入庫ゲートに入庫させて、それら複数の前記段積みトレイを一括して前記保管棚に保管するものであり、前記カウント部は、前記複数の前記段積みトレイを連続して複数の前記段積みトレイのトレイ数をカウントすることが望ましい。
この構成であれば、複数の段積みトレイを一括して保管棚に保管することにより、移載装置の待ち時間を減らして効率的に段積みトレイの入出庫を行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
このように構成した本発明によれば、自動倉庫に入庫するトレイ数を正確且つ自動で管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る自動倉庫の構成を模式的に示す平面図である。
図2】同実施形態のカウント部の構成を模式的に示す側面図である。
図3】同実施形態のカウント部の構成を模式的に示す平面図である。
図4】同実施形態の管理装置の機能ブロック図である。
図5】同実施形態の管理画面の一例を示す図である。
図6】変形実施形態のカウント部の構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る自動倉庫の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に示すいずれの図についても、わかりやすくするために、適宜省略し又は誇張して模式的に描かれている。同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0017】
<自動倉庫100の構成>
本実施形態の自動倉庫100は、図1に示すように、入庫ゲート2から入庫される段積みトレイSTを移載装置5により保管棚4に保管するものである。
【0018】
この自動倉庫100の上流側には選別システム11が配置され、自動倉庫100の下流側には包装システム12が配置される。そして、選別システム11、自動倉庫100及び包装システム12により、選別・包装システムが構築される。
【0019】
この選別・包装システムは、GPセンターに設置される。GPセンターでは、自社の農場又は各地の農場から原卵Eが持ち込まれたり、隣接する農場から原卵コンベヤを介して原卵Eが選別システム11まで運ばれたりする。そして、これらの原卵Eはロットごとに選別システム11で等級別に選別され、自動倉庫100に「品種(〇〇農場のサイズMの白色等)」ごとに収納されて在庫管理される。各地のスーパーマーケットなどからの注文に応じて自動倉庫100から卵Eが出庫されて、包装システム12で容器詰めされ「卵製品(〇〇たまご)」として出荷管理される。
【0020】
具体的に自動倉庫100は、複数の入庫ゲート2と、複数の出庫ゲート3と、段積みトレイSTを保管する複数の保管棚4と、段積みトレイSTを入庫ゲート2、出庫ゲート3及び保管棚4の間で移動させる移載装置5とを備えている。
【0021】
複数の入庫ゲート2それぞれには、段積みトレイSTを入庫ゲート2に搬送するコンベヤなどの入庫側搬送部6が接続されている。各入庫側搬送部6には、卵Eが収容されたトレイTを上下方向に重ねて段積みする段積み装置10が設けられている。また、入庫側搬送部6における段積み装置10の上流側は、卵Eを例えば重量ごとに選別してトレイTに収容する選別システム11が設けられている。
【0022】
複数の出庫ゲート3それぞれには、段積みトレイSTを包装システム12に搬送するコンベヤなどの出庫側搬送部7が接続されている。包装システム12は、出庫側搬送部7により搬送された段積みトレイSTを1枚のトレイTごとにばらす段バラシ装置12aと、当該段バラシ装置12aの下流側に配置された包装装置12bとを有する。包装装置12bは、トレイTに収容されている卵Eを例えば卵パック等の容器Pに移載し、卵Eを容器Pに詰めるものである。
【0023】
複数の保管棚4は、入庫された段積みトレイSTを品種ごとに保管するものである。各保管棚4は、1つの段積みトレイSTを保管する構成としても良いし、複数(例えば3つ)の段積みトレイSTを保管する構成としても良い。
【0024】
移載装置5は、入庫ゲート2から保管棚4に段積みトレイSTを移載し、保管棚4から出庫ゲート3に段積みトレイSTを移載するものである。本実施形態の移載装置5は上下方向及び左右方向に移動可能なスタッカークレーンにより構成されている。このスタッカークレーンは、後述する管理装置CTLにより制御される。そして、移載装置5は、各入庫ゲート2に入庫した段積みトレイSTを品種ごとに保管棚4に移動して収納する。また、移載装置5は、各保管棚4に保管された段積みトレイSTを品種毎に各出庫ゲート3に移動して出庫させる。
【0025】
そして、本実施形態の自動倉庫100は、入庫ゲート2から入庫される段積みトレイSTのトレイ数(段積み数)をカウントするカウント部20と、カウント部20からトレイ数を示すトレイ数データを受信し、当該トレイ数データを記録して段積みトレイSTのトレイ数を管理する管理装置CTLとを備えている。
【0026】
カウント部20は、図2及び図3に示すように、複数の光学式センサ21と、各光学式センサ21からの出力信号によりトレイ数をカウントする計数部22と、計数部22により計数されたトレイ数データを管理装置CTLに送信する送信部23とを備えている。なお、送信部23は、管理装置CTLに無線又は有線でデータ通信可能に構成されている。
【0027】
複数の光学式センサ21は、図2に示すように、各入庫ゲート2に接続された入庫側搬送部6において、段積みトレイSTの段積み方向(上下方向)に沿って設けられている。複数の光学式センサ21は、所定枚数が段積みされた段積みトレイSTの各トレイTに対応して受けられている。例えば、所定枚数が8枚の場合には、各段のトレイTに対応して8つの光学式センサ21が設けられる。本実施形態の各光学式センサ21は、センサ近傍にあるトレイTを検知するものであり、例えば反射型フォトセンサを用いることができる。なお、最下段のトレイTに対応する光学式センサ21は、トレイTの枚数をカウントする用途の他に、段積みトレイSTが通過したか否かを検知することにも用いられる。
【0028】
そして、互いに隣り合う入庫側搬送部6それぞれに設けられる複数の光学式センサ21は、互いに隣り合う入庫側搬送部6の間に設けられた共通のベース部材24に、互いに隣り合う入庫側搬送部6に対応して設けられている。なお、図2及び図3では、入庫側搬送部6a、6bの間に共通のベース部材24が設けられ、入庫側搬送部6c、6dの間に共通のベース部材24が設けられている。
【0029】
このベース部材24は、互いに隣り合う入庫側搬送部6の間に上下方向に延びて設けられている。そして、ベース部材24の一方の搬送部6を向く面に、当該一方の搬送部6を搬送される段積みトレイSTをカウントするための複数の光学式センサ21が設けられ、ベース部材24の他方の搬送部6を向く面に、当該他方の搬送部6を搬送される段積みトレイSTをカウントするための複数の光学式センサ21が設けられている。
【0030】
図2及び図3では、互いに異なる入庫側搬送部6に設けられた複数の光学式センサ21からの信号を共通の計数部22を用いて計数し、共通の送信部23により管理装置CTLに送信する構成としている。なお、各入庫側搬送部6に設けられた複数の光学式センサ21に対応して、各入庫側搬送部6に個別の計数部22及び送信部23を設ける構成としても良い。
【0031】
管理装置CTLは、自動倉庫100における段積みトレイSTの入庫動作及び出庫動作を制御するとともに、自動倉庫100に保管されるトレイT(又は卵E)の在庫数を管理するものである。
【0032】
この管理装置CTLは、CPU、メモリ、入出力インターフェイス、AD変換器、ディスプレイ等の表示装置、入力装置、通信装置等を有するコンピュータにより構成されている。そして、管理装置CTLは、メモリに格納されたプログラムに基づいて、CPU及び周辺機器が協働することにより、自動倉庫100の各部を制御して、自動倉庫100における段積みトレイSTの入庫動作及び出庫動作等を行わせる。
【0033】
なお、管理装置CTLは、物理的に一体のコンピュータにより構成されたものであっても良いし、それぞれ物理的に別体をなすコンピュータにより構成されたものであっても良い。
【0034】
この管理装置CTLは、図1及び図4に示すように、入庫ゲート2側に設けられた入庫端末31と、出庫ゲート3側に設けられた出庫端末32と、管理装置本体33とを備えている。なお、入庫端末31は、複数の入庫ゲート2それぞれに設けられても良いし、複数の入庫ゲート2に対して1つの入庫端末31が設けられる構成としても良い。同様に、出庫端末32は、複数の出庫ゲート3それぞれに設けられても良いし、複数の出庫ゲート3に対して1つの出庫端末32が設けられる構成としても良い。
【0035】
入庫端末31は、図4に示すように、入出力部31a及び表示部31bを有している。ここで、入庫端末31の入出力部31aには、入庫される段積みトレイSTの卵の品種等の各種情報が入力される。また、入庫端末31の入出力部31aは、カウント部20の送信部23から送信される段積みトレイSTのトレイ数データを受信する。
【0036】
出庫端末32は、図4に示すように、入出力部32a及び表示部32bを有している。ここで、出庫端末32の入出力部32aには、出庫する製品(〇〇たまご)等の各種情報が入力される。
【0037】
さらに、入庫端末31及び出庫端末32の表示部31b、32bには、図5に示すように、トレイT(卵E)の入庫、在庫及び出庫を管理するための管理画面W1が表示される。ここで、管理画面W1には、自動倉庫の棚番号と、棚番号毎の卵の品種、サイズ、カラー、採卵日、選別日(入庫日)、入庫時刻、トレイ数(枚数)等が一覧表示される。
【0038】
管理装置本体33は、卵製品を設定するための入出力部33aと、自動倉庫1に保管されたトレイT(卵E)の在庫数を品種ごとに記憶する在庫データ記憶部33bと、自動倉庫1に保管された卵Eの品種と卵製品とを関連づけて記憶する製品データ記憶部33cと、卵製品の設定により、製品データ記憶部33c及び在庫データ記憶部33bの情報を用いて、自動倉庫1から出庫すべきトレイT(卵E)を求める演算部33dと、演算部33dの結果に基づき移載装置5を制御する制御部33eとを備えている。
【0039】
ここで、管理装置CTLの入出力部33aは、入庫端末31の入出力部31aから段積みトレイSTのトレイ数データを受信し、当該受信した段積みトレイSTのトレイ数データにより、在庫データ記憶部33bの在庫数等の情報を更新する。また、在庫データ記憶部33bのトレイ数(枚数)等の情報を更新することにより、入庫端末31及び出庫端末32に表示される管理画面W1の内容にも自動的に反映される。つまり、管理画面W1に表示されるトレイ数(枚数)等の情報は、作業者が入庫端末31等から手作業で入力した数値ではなく、カウント部20の送信部23から自動送信された数値である。
【0040】
<本実施形態の効果>
本実施形態の自動倉庫100によれば、カウント部20によりカウントされたトレイ数により管理装置CTLが段積みトレイを管理するので、入庫するトレイ数を正確且つ自動で管理することができる。つまり、所定枚数が段積みされた段積みトレイと、所定枚数に満たない端数の残トレイとを区別することなく、入庫するトレイ数を正確松自動で管理することができる。その結果、作業者の手間及び時間を削減することができるとともに、自動倉庫100の入出庫数の正確な管理を行うことができる。
【0041】
また、カウント部20を複数の光学式センサ21を用いて構成しているので、カウント部20の構成を簡単且つコンパクトにすることができる。カウント部20をコンパクトにできることから、その設置スペースの自由度が増し、カウント部20を設けることによる既存設備の設計変更を不要又は最小にできる。
【0042】
さらに、互いに隣り合う入庫側搬送部6の間に設けられた共通のベース部材24に、各入庫側搬送部6に対応したカウント部20を設けているので、入庫側搬送部6の間のデットスペースを有効活用することができる。また、既設の入庫側搬送部6に対するカウント部20の取り付けを簡単にすることもできる。
【0043】
<本発明の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0044】
例えば、前記実施形態のカウント部20は、複数の光学式センサを用いたものであったが、例えば、距離センサや重量センサ等の他のセンサを用いたものであっても良い。
【0045】
距離センサを用いる場合には、図6(a)に示すように、段積みトレイSTの通過領域の上方に距離センサ25を設け、当該距離センサ25から段積みトレイSTの最上段のトレイまでの距離を計測することで、計数部22がトレイ枚数を計数することができる。
【0046】
重量センサを用いる場合には、図6(b)に示すように、段積みトレイSTを搬送する入庫側搬送部6に重量センサ26を設け、段積みトレイSTの重量を計測することで、計数部22がトレイ枚数を計数することができる。
【0047】
また、図6(c)に示すように、前記実施形態のカウント部20として撮像カメラ27を用いたものであっても良い。この場合、撮像カメラ27で撮像された画像を計数部22等で画像処理することにより、計数部22が段積みトレイのトレイ枚数を計数することができる。
【0048】
前記実施形態では、段積みトレイSTを1つずつ保管棚4に保管する構成であったが、複数(例えば3~4つ)の段積みトレイSTを一括して保管棚4に保管する構成であっても良い。
【0049】
具体的に自動倉庫100は、複数の段積みトレイSTをまとめて入庫ゲート2に入庫させて、それら複数の段積みトレイSTを一括して保管棚4に保管するものである。この構成において、カウント部20は、入庫側搬送部6において複数の段積みトレイSTが揃ってから、それら複数の段積みトレイSTのトレイ数を連続してカウントする。カウント部20によりトレイ数がカウントされた複数の段積みトレイSTは、まとめて入庫ゲート2に入庫されて、移載装置5により保管棚4に保管される。なお、入庫側搬送部6において段積み装置10と入庫ゲート2との間には、複数の段積みトレイSTを揃えるための領域が設定される。
【0050】
このような自動倉庫100であれば、複数の段積みトレイSTを一括して保管棚4に保管することにより、移載装置5の待ち時間を減らして効率的に段積みトレイSTの入出庫を行うことができる。
【0051】
また、前記実施形態の自動倉庫100は、1又は複数の段積みトレイSTが積載されたパレットを保管棚4に保管する構成としても良い。この場合には、段積みトレイSTを入庫ゲート2に入庫する前に、パレタイザー等の積載装置によって1又は複数の段積みトレイSTをパレットに積載する。そして、1又は複数の段積みトレイSTが積載されたパレットが入庫ゲート2に入庫し、1又は複数の段積みトレイSTが積載されたパレットが移載装置5により保管棚4に保管される。
【0052】
前記実施形態の自動倉庫100は、複数の入庫ゲート2を有する構成であったが1つの入庫ゲート2を有する構成であっても良い。また、前記実施形態の自動倉庫100は、複数の出庫ゲート3を有する構成であったが1つの出庫ゲート3を有する構成であっても良い。
【0053】
前記実施形態の管理装置CTLは、入庫端末31及び出庫端末32を有する構成であったが、入庫端末31又は出庫端末32の少なくとも一方を有さない構成であっても良い。なお、入庫端末31を有さない構成の場合には、管理装置本体33が、カウント部20の送信部23から送信されるトレイ数データを受信する。
【0054】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0055】
100・・・自動倉庫
ST ・・・段積みトレイ
2 ・・・入庫ゲート
3 ・・・出庫ゲート
4 ・・・保管棚
5 ・・・移載装置
6 ・・・入庫側搬送部
20 ・・・カウント部
21 ・・・複数の光学式センサ
22 ・・・計数部
23 ・・・送信部
24 ・・・共通のベース部材
CTL・・・管理装置
31 ・・・入庫端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6