(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150992
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】荷置き制御システム
(51)【国際特許分類】
B66F 9/24 20060101AFI20241017BHJP
B66F 9/14 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
B66F9/24 A
B66F9/14 A
B66F9/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064089
(22)【出願日】2023-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】柿田 頼輝
(72)【発明者】
【氏名】三田 達也
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AB13
3F333AE02
3F333BA21
3F333BG05
3F333FA02
3F333FA05
3F333FD11
3F333FE04
3F333FE05
3F333FE08
3F333FE09
(57)【要約】
【課題】荷置きの位置精度を向上させることができる荷置き制御システムを提供する。
【解決手段】荷置き制御システム20は、フォークリフト1を荷置き位置Pに対応する目標位置Qまで走行させるように制御する誘導制御部35と、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置を推定して、フォークリフト1の停止自己位置推定値を取得する停止自己位置推定部37と、停止自己位置推定値に基づいて、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態における荷物保持位置Tを算出する荷物保持位置算出部38と、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差を算出する誤差算出部39と、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの左右方向の誤差に応じて、フォーク11を左右方向に移動させるようにフォークリフト1のサイドシフトシリンダ14を制御するサイドシフト制御部40とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォークリフトのフォークに保持された荷物を荷置き位置に置くように制御する荷置き制御システムであって、
前記フォークリフトを前記荷置き位置に対応する目標位置まで走行させるように制御する走行制御部と、
前記フォークリフトが前記目標位置に停止した状態で前記フォークリフトの自己位置を推定して、前記フォークリフトの停止自己位置推定値を取得する停止自己位置推定部と、
前記停止自己位置推定部により取得された前記停止自己位置推定値に基づいて、前記フォークリフトが前記目標位置に停止した状態における前記荷物の保持位置を算出する荷物保持位置算出部と、
前記荷物保持位置算出部により算出された前記荷物の保持位置と前記荷置き位置との誤差を算出する誤差算出部と、
前記誤差算出部により算出された前記荷物の保持位置と前記荷置き位置との左右方向の誤差に応じて、前記フォークを左右方向に移動させるように前記フォークリフトのサイドシフトシリンダを制御するサイドシフト制御部とを備える荷置き制御システム。
【請求項2】
前記フォークリフトに搭載され、前記フォークリフトの周囲環境を検知する環境検知部を更に備え、
前記停止自己位置推定部は、前記環境検知部により検知された前記フォークリフトの周囲環境に基づいて、前記フォークリフトの自己位置を推定する請求項1記載の荷置き制御システム。
【請求項3】
前記荷置き位置の周辺に設置され、前記フォークリフトに設けられた特徴物を検知する特徴物検知部を更に備え、
前記停止自己位置推定部は、前記特徴物検知部により検知された前記特徴物に基づいて、前記フォークリフトの自己位置を推定する請求項1記載の荷置き制御システム。
【請求項4】
前記停止自己位置推定部は、前記フォークリフトが前記目標位置に停止した状態で前記フォークリフトの自己位置を複数回繰り返して推定して、前記停止自己位置推定値を取得する請求項1記載の荷置き制御システム。
【請求項5】
前記停止自己位置推定部は、複数の自己位置の平均値を算出し、前記平均値を前記停止自己位置推定値として取得する請求項4記載の荷置き制御システム。
【請求項6】
前記荷物の保持位置と前記荷置き位置との前後方向の誤差に応じて、前記フォークを前後方向に移動させるように前記フォークリフトのリーチシリンダを制御するリーチ制御部を更に備える請求項1記載の荷置き制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷置き制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、スタート位置からゴール位置までのフォークリフトの曲線軌道データを生成し、曲線軌道データとオドメトリにより算出されたフォークリフトの自己位置とに基づいて、フォークリフトをゴール位置まで移動させるための制御指令値を算出し、その制御指令値に応じてフォークリフトをゴール位置に向かって移動させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばトラックの荷台等に対する荷置き制御に上記従来技術の手法を適用する場合には、フォークリフトのフォークに荷物を保持した後、フォークリフトを荷置き位置に対応する目標位置まで誘導する、という流れになる。しかし、フォークリフトの誘導制御では、個体差もあり、フォークリフトを目標位置に正確に誘導することは難しい。このため、フォークに保持された荷物を荷置き位置に精度良く置くことができない可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、荷置きの位置精度を向上させることができる荷置き制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、フォークリフトのフォークに保持された荷物を荷置き位置に置くように制御する荷置き制御システムであって、フォークリフトを荷置き位置に対応する目標位置まで走行させるように制御する走行制御部と、フォークリフトが目標位置に停止した状態でフォークリフトの自己位置を推定して、フォークリフトの停止自己位置推定値を取得する停止自己位置推定部と、停止自己位置推定部により取得された停止自己位置推定値に基づいて、フォークリフトが目標位置に停止した状態における荷物の保持位置を算出する荷物保持位置算出部と、荷物保持位置算出部により算出された荷物の保持位置と荷置き位置との誤差を算出する誤差算出部と、誤差算出部により算出された荷物の保持位置と荷置き位置との左右方向の誤差に応じて、フォークを左右方向に移動させるようにフォークリフトのサイドシフトシリンダを制御するサイドシフト制御部とを備える。
【0007】
このような荷置き制御システムにおいては、まずフォークリフトが荷置き位置に対応する目標位置まで走行するように制御される。そして、フォークリフトが目標位置に停止した状態でフォークリフトの自己位置が推定されて、フォークリフトの停止自己位置推定値が取得される。そして、フォークリフトの停止自己位置推定値に基づいて、フォークリフトが目標位置に停止した状態における荷物の保持位置が算出され、荷物の保持位置と荷置き位置との誤差が算出される。そして、荷物の保持位置と荷置き位置との左右方向の誤差に応じて、フォークを左右方向に移動させるようにフォークリフトのサイドシフトシリンダが制御される。このため、フォークリフトが目標位置に到達したときに、荷物の保持位置が荷置き位置に対して左右方向にずれている場合でも、フォークが左右方向に移動することで、フォークに保持された荷物が荷置き位置に近づくようになる。これにより、荷置きの位置精度が向上する。
【0008】
(2)上記の(1)において、荷置き制御システムは、フォークリフトに搭載され、フォークリフトの周囲環境を検知する環境検知部を更に備え、停止自己位置推定部は、環境検知部により検知されたフォークリフトの周囲環境に基づいて、フォークリフトの自己位置を推定してもよい。
【0009】
このような構成では、環境検知部がフォークリフトに搭載されているため、荷置き制御システムの簡素化を図り、システムコストを抑えることができる。
【0010】
(3)上記の(1)において、荷置き制御システムは、荷置き位置の周辺に設置され、フォークリフトに設けられた特徴物を検知する特徴物検知部を更に備え、停止自己位置推定部は、特徴物検知部により検知された特徴物に基づいて、フォークリフトの自己位置を推定してもよい。
【0011】
このような構成では、フォークリフトに設けられた特徴物を検知し、その特徴物に基づいてフォークリフトの自己位置を推定することにより、フォークリフトの停止自己位置推定値が高精度に取得される。従って、フォークリフトが目標位置に停止した状態における荷物の保持位置が高精度に算出されるため、荷物の保持位置と荷置き位置との誤差が高精度に算出される。これにより、荷置きの位置精度が更に向上する。
【0012】
(4)上記の(1)~(3)の何れかにおいて、停止自己位置推定部は、フォークリフトが目標位置に停止した状態でフォークリフトの自己位置を複数回繰り返して推定して、停止自己位置推定値を取得してもよい。
【0013】
このような構成では、フォークリフトの自己位置を複数回繰り返して推定することにより、フォークリフトの自己位置のばらつきがあっても、フォークリフトの停止自己位置推定値が適切に取得される。
【0014】
(5)上記の(4)において、停止自己位置推定部は、複数の自己位置の平均値を算出し、平均値を停止自己位置推定値として取得してもよい。
【0015】
このような構成では、フォークリフトの複数の自己位置の平均値を算出することにより、フォークリフトの停止自己位置推定値がより適切に取得される。
【0016】
(6)上記の(1)~(5)の何れかにおいて、荷置き制御システムは、荷物の保持位置と荷置き位置との前後方向の誤差に応じて、フォークを前後方向に移動させるようにフォークリフトのリーチシリンダを制御するリーチ制御部を更に備えてもよい。
【0017】
このような構成では、荷物の保持位置と荷置き位置との前後方向の誤差に応じて、フォークを前後方向に移動させるようにフォークリフトのリーチシリンダが制御される。このため、フォークリフトが目標位置に到達したときに、荷物の保持位置が荷置き位置に対して左右方向だけでなく前後方向にずれている場合でも、フォークが前後方向に移動することで、フォークに保持された荷物が荷置き位置に更に近づくようになる。これにより、荷置きの位置精度が更に向上する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、荷置きの位置精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る荷置き制御システムが適用されるフォークリフトを示す側面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る荷置き制御システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】荷置き位置に対応する目標位置までのフォークリフトの計画走行経路の一例を実際の走行経路と共に示す概略平面図である。
【
図4】
図2に示されたコントローラにより実行される荷置き制御処理の手順を示すフローチャートである。
【
図5】
図1に示されたフォークリフトのフォークによる荷物の保持位置と荷置き位置との誤差の一例を示す概念図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る荷置き制御システムの構成を示すブロック図である。
【
図7】
図6に示されたコントローラにより実行される荷置き制御処理の手順を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第3実施形態に係る荷置き制御システムが適用されるフォークリフトを示す側面図である。
【
図9】本発明の第3実施形態に係る荷置き制御システムの構成を示すブロック図である。
【
図10】
図9に示されたコントローラにより実行される荷置き制御処理の手順を示すフローチャートである。
【
図11】
図8に示されたフォークリフトのフォークによる荷物の保持位置と荷置き位置との誤差の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態に係る荷置き制御システムが適用されるフォークリフトを示す側面図である。
図1において、フォークリフト1は、カウンタ式フォークリフトである。フォークリフト1は、走行装置2と、荷役装置3とを備えている。
【0022】
走行装置2は、車体4と、この車体4の前部に配設された左右1対の駆動輪である前輪5と、車体4の後部に配設された左右1対の操舵輪である後輪6とを有している。
【0023】
荷役装置3は、車体4の前端部に取り付けられたマスト7と、このマスト7にリフトブラケット8及びロードブラケット9を介して昇降可能に取り付けられ、パレット10を保持する左右1対のフォーク11と、リフトブラケット8及びロードブラケット9を介してフォーク11を昇降させるリフトシリンダ12と、マスト7を傾動させるティルトシリンダ13と、ロードブラケット9を介してフォーク11を左右方向(横方向)に移動させるサイドシフトシリンダ14(
図2参照)とを有している。
【0024】
パレット10は、例えばプラスチック製または木製の平パレットである。パレット10は、平面視で正方形状または略正方形状を呈している。パレット10上には、荷物Mが載置される。このため、荷物Mは、パレット10を介してフォーク11に保持されることとなる。パレット10には、フォーク11が差し込まれるフォーク穴(図示せず)が設けられている。
【0025】
図2は、本発明の第1実施形態に係る荷置き制御システムの構成を示すブロック図である。
図2において、本実施形態の荷置き制御システム20は、自動運転によりフォークリフト1のフォーク11に保持された荷物Mを荷置き位置に置くように制御するシステムである。
【0026】
荷置き制御システム20は、
図3に示されるように、トラック18の荷台18a上の荷置き位置Pに荷物Mを置くように制御する。荷置き位置Pは、トラック18の荷台18a上においてフォーク11に保持された荷物Mが置かれる位置である。例えばトラック18の荷台18a上に既に荷物(図示せず)が置かれている場合、荷置き位置Pは、荷台18a上の荷物に対して左右方向に隣り合う位置である。
【0027】
荷置き制御システム20は、上位システム管理装置21と、受信機22と、レーザセンサ23と、地図記憶部24と、位置センサ25と、走行用駆動部26と、リフト用駆動部27と、サイドシフト用駆動部28と、コントローラ30とを備えている。
【0028】
上位システム管理装置21は、フォークリフト1による荷役作業に関する管理を行う装置である。上位システム管理装置21は、遠隔地に設置されており、フォークリフト1と無線通信を行う。上位システム管理装置21は、例えば荷置き位置Pを含む荷置き計画データをフォークリフト1に対して送信する。
【0029】
受信機22、レーザセンサ23、地図記憶部24、位置センサ25、走行用駆動部26、リフト用駆動部27、サイドシフト用駆動部28及びコントローラ30は、フォークリフト1に搭載されている。受信機22は、上位システム管理装置21からの送信データを受信する。
【0030】
レーザセンサ23は、フォークリフト1の周囲に2Dまたは3Dのレーザを照射して、レーザの反射光を受光することにより、フォークリフト1の周囲に存在する物体までの距離を検出するセンサである。レーザセンサ23としては、例えばLIDAR(light detection and ranging)またはレーザレンジファインダ等が使用される。レーザセンサ23は、フォークリフト1の周囲環境を検知する環境検知部を構成している。
【0031】
地図記憶部24は、フォークリフト1が自動運転を実施するエリアの地図データを記憶する。地図データには、建物、柱、棚及び壁等が含まれている。地図データは、レーザセンサ23により予め作成されている。
【0032】
位置センサ25は、サイドシフトシリンダ14の伸縮位置を検出することで、車体4に対するフォーク11の横方向(左右方向)の位置を検出するセンサである。
【0033】
走行用駆動部26は、フォークリフト1を走行させる駆動部である。走行用駆動部26は、例えば図示はしないが、駆動輪である前輪5を回転させる走行モータと、操舵輪である後輪6を転舵させる操舵モータとを有している。
【0034】
リフト用駆動部27は、リフトシリンダ12を伸縮動作させる駆動部である。リフト用駆動部27は、例えば図示はしないが、油圧ポンプとリフトシリンダ12との間に配置された電磁制御弁である。
【0035】
サイドシフト用駆動部28は、サイドシフトシリンダ14を伸縮動作させる駆動部である。サイドシフト用駆動部28は、例えば図示はしないが、油圧ポンプとサイドシフトシリンダ14との間に配置された電磁制御弁である。
【0036】
コントローラ30は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。コントローラ30は、計画データ取得部31と、目標位置算出部32と、走行自己位置推定部33と、経路生成部34と、誘導制御部35と、到達判定部36と、停止自己位置推定部37と、荷物保持位置算出部38と、誤差算出部39と、サイドシフト制御部40と、昇降制御部41とを有している。
【0037】
計画データ取得部31は、上位システム管理装置21から送信された荷置き計画データを受信機22を介して取得する。
【0038】
目標位置算出部32は、計画データ取得部31により取得された荷置き計画データに含まれる荷置き位置Pと位置センサ25により検出されたフォーク11の横位置とに基づいて、荷置き位置Pに対応するフォークリフト1の目標位置Q(
図3参照)を算出する。
【0039】
走行自己位置推定部33は、レーザセンサ23の検出データと地図記憶部24に記憶された地図データとに基づいて、フォークリフト1が走行する際のフォークリフト1の自己位置を推定する。具体的には、走行自己位置推定部33は、例えばSLAM(simultaneous localization and mapping)手法を用いて、レーザセンサ23の検出データと地図データとをマッチングさせてフォークリフト1の自己位置を推定する。SLAMは、センサデータ及び地図データを用いて自己位置推定を行う自己位置推定技術である。
【0040】
経路生成部34は、目標位置算出部32により取得されたフォークリフト1の目標位置Qと走行自己位置推定部33により推定されたフォークリフト1の自己位置とに基づいて、フォークリフト1の現在位置から目標位置Qまでのフォークリフト1の計画走行経路D(
図3参照)を生成する。
【0041】
誘導制御部35は、走行自己位置推定部33により推定されたフォークリフト1の自己位置に基づいて、経路生成部34により生成された計画走行経路Dに従ってフォークリフト1を目標位置Qまで誘導するように走行用駆動部26を制御する。
【0042】
計画データ取得部31、目標位置算出部32、走行自己位置推定部33、経路生成部34及び誘導制御部35は、フォークリフト1を荷置き位置Pに対応する目標位置Qまで走行させるように制御する走行制御部を構成している。
【0043】
到達判定部36は、走行自己位置推定部33により推定されたフォークリフト1の自己位置に基づいて、フォークリフト1が目標位置Qに到達したかどうかを判定する。
【0044】
停止自己位置推定部37は、到達判定部36によりフォークリフト1が目標位置Qに到達したと判定されると、レーザセンサ23の検出データと地図記憶部24に記憶された地図データとに基づいて、フォークリフト1が目標位置Qに停止しているときのフォークリフト1の自己位置を推定して、フォークリフト1の停止自己位置推定値を取得する。
【0045】
停止自己位置推定部37は、到達判定部36と協働して、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置を推定して、フォークリフト1の停止自己位置推定値を取得する。
【0046】
停止自己位置推定部37は、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置を複数回繰り返して推定して、停止自己位置推定値として取得する。停止自己位置推定部37は、複数の自己位置の平均値を算出し、その平均値を停止自己位置推定値として取得する。
【0047】
荷物保持位置算出部38は、停止自己位置推定部37により取得されたフォークリフト1の停止自己位置推定値と位置センサ25により検出されたフォーク11の横位置とに基づいて、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態における荷物Mの保持位置を算出する。
【0048】
誤差算出部39は、荷物保持位置算出部38により算出された荷物Mの保持位置と計画データ取得部31により取得された荷置き位置Pとの誤差を算出する。
【0049】
サイドシフト制御部40は、誤差算出部39により算出された荷物Mの保持位置と荷置き位置Pとの横方向の誤差に応じて、フォーク11を横方向に移動させるようにサイドシフト用駆動部28を介してサイドシフトシリンダ14を制御する。
【0050】
昇降制御部41は、サイドシフト制御部40によりフォーク11を横方向に移動させた後、フォーク11を下降させるようにリフト用駆動部27を介してリフトシリンダ12を制御する。
【0051】
図4は、コントローラ30により実行される荷置き制御処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、例えば
図3に示されるように、荷物Mを保持したフォークリフト1がトラック18の側方に達すると実行される(図中の2点鎖線参照)。なお、本処理の実行開始前には、フォークリフト1のフォーク11は、所定の高さ位置まで上昇した状態となっている。
【0052】
図4において、コントローラ30は、まず上位システム管理装置21から送信された荷置き位置Pを取得して内部メモリ(図示せず)に保存する(手順S101)。荷置き位置Pは、2次元座標及びヨー角のデータ(X_p, Y_p, Yaw_p)で表される。
【0053】
続いて、コントローラ30は、荷置き位置Pと位置センサ25の検出値とに基づいて、荷置き位置Pに対応するフォークリフト1の目標位置Qを算出する(手順S102)。フォークリフト1の目標位置Qは、2次元座標及びヨー角のデータ(X_q, Y_q, Yaw_q)で表される。
【0054】
続いて、コントローラ30は、レーザセンサ23の検出データと地図記憶部24に記憶された地図データとに基づいて、フォークリフト1の自己位置を推定する(手順S103)。続いて、コントローラ30は、フォークリフト1の現在位置から目標位置Qまでのフォークリフト1の計画走行経路D(
図3参照)を生成する(手順S104)。続いて、コントローラ30は、計画走行経路Dに従ってフォークリフト1を目標位置Qまで誘導するように走行用駆動部26を制御する(手順S105)。
【0055】
続いて、コントローラ30は、レーザセンサ23の検出データと地図データとに基づいて、フォークリフト1の自己位置を推定する(手順S106)。そして、コントローラ30は、フォークリフト1が目標位置Qに到達したかどうかを判断する(手順S107)。コントローラ30は、フォークリフト1が目標位置Qに到達していないと判断したときは、上記の手順S105を再度実行する。
【0056】
コントローラ30は、フォークリフト1が目標位置Qに到達したと判断したときは、フォークリフト1を停止させるように走行用駆動部26を制御する(手順S108)。続いて、コントローラ30は、レーザセンサ23の検出データと地図データとに基づいて、フォークリフト1の自己位置を複数回繰り返して推定する(手順S109)。
【0057】
続いて、コントローラ30は、複数の自己位置の平均値を算出し、その平均値をフォークリフト1の停止自己位置推定値Rとして取得する(手順S110)。フォークリフト1の停止自己位置推定値Rは、2次元座標及びヨー角のデータ(X_r, Y_r, Yaw_r)で表される。
【0058】
続いて、コントローラ30は、フォークリフト1の停止自己位置推定値Rと位置センサ25の検出値とに基づいて、フォーク11による荷物Mの保持位置(荷物保持位置T)を算出する(手順S111)。荷物保持位置Tは、2次元座標及びヨー角のデータ(X_t, Y_t, Yaw_t)で表される。
【0059】
続いて、コントローラ30は、荷物保持位置Tと内部メモリ(前述)に保存された荷置き位置Pとの誤差を算出する(手順S112)。荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差は、両者の2次元座標及びヨー角の差分である。続いて、コントローラ30は、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの横方向(左右方向)の誤差分に相当するサイドシフト量を算出する(手順S113)。
【0060】
続いて、コントローラ30は、フォーク11がサイドシフト量だけ左右方向に移動するようにサイドシフト用駆動部28を制御する(手順S114)。これにより、
図5に示されるように、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差分だけフォーク11が横方向に移動するため、荷物保持位置Tが荷置き位置Pに対して左右方向(X方向)に合致するようになる(矢印A参照)。
【0061】
続いて、コントローラ30は、フォーク11に保持されたパレット10がトラック18の荷台18a上に置かれるまでフォーク11を下降させるようにリフト用駆動部27を制御する(手順S115)。これにより、フォーク11に保持された荷物Mが荷台18a上の荷置き位置Pに置かれることとなる。
【0062】
ここで、計画データ取得部31は、手順S101を実行する。目標位置算出部32は、手順S102を実行する。走行自己位置推定部33は、手順S103,S106を実行する。経路生成部34は、手順S104を実行する。誘導制御部35は、手順S105,108を実行する。到達判定部36は、手順S107を実行する。停止自己位置推定部37は、手順S109,S110を実行する。荷物保持位置算出部38は、手順S111を実行する。誤差算出部39は、手順S112を実行する。サイドシフト制御部40は、手順S113,S114を実行する。昇降制御部41は、手順S115を実行する。
【0063】
ところで、フォークリフト1の自己位置を推定しながらフォークリフト1の誘導制御を行う場合には、フォークリフト1の個体差もあるため、
図3に示されるように、フォークリフト1の実際の走行経路Drが計画走行経路Dからずれることがある。このため、
図5に示されるように、フォークリフト1が荷置き位置Pに対応する目標位置Qに到達したときに、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差をゼロにすることは難しい。なお、
図5では、荷物保持位置T及び荷置き位置Pがベクトルで示されている。
【0064】
一方で、荷置き作業は、フォークリフト1の走行停止中に実施される。このため、荷置き時には、フォークリフト1が常に同じ位置にある状態で、レーザセンサ23によりフォークリフト1の周囲環境を検知し続けることができる。この場合には、フォークリフト1の自己位置を精度良く推定することができる。
【0065】
そこで、本実施形態では、まずフォークリフト1が荷置き位置Pに対応する目標位置Qまで走行するように制御される。そして、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置が推定されて、フォークリフト1の停止自己位置推定値が取得される。そして、フォークリフト1の停止自己位置推定値に基づいて、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態における荷物保持位置Tが算出され、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差が算出される。そして、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの左右方向の誤差に応じて、フォーク11を左右方向に移動させるようにフォークリフト1のサイドシフトシリンダ14が制御される。このため、フォークリフト1が目標位置Qに到達したときに、荷物保持位置Tが荷置き位置Pに対して左右方向にずれている場合でも、フォーク11が左右方向に移動することで、フォーク11に保持された荷物Mが荷置き位置Pに近づくようになる。これにより、荷置きの位置精度が向上する。その結果、例えば地面に誘導線路を工事して設置しなくても、自動運転による荷置き作業を精度良く行うことができるため、誘導線路検知用のセンサ及びメンテナンス等といったコストを抑えることが可能となる。
【0066】
また、本実施形態では、レーザセンサ23により検知されたフォークリフト1の周囲環境に基づいて、フォークリフト1の自己位置が推定される。このようにフォークリフト1の周囲環境を検知するレーザセンサ23がフォークリフト1に搭載されているため、荷置き制御システム20の簡素化を図り、システムコストを抑えることができる。
【0067】
また、本実施形態では、フォークリフト1の自己位置を複数回繰り返して推定することにより、フォークリフト1の自己位置のばらつきがあっても、フォークリフト1の停止自己位置推定値が適切に取得される。
【0068】
また、本実施形態では、フォークリフト1の複数の自己位置の平均値を算出することにより、フォークリフト1の停止自己位置推定値がより適切に取得される。
【0069】
なお、本実施形態では、フォークリフト1の周囲環境を検知する環境検知部がレーザセンサ23であるが、環境検知部としては、特にレーザセンサ23には限られず、例えばフォークリフト1の周囲環境を撮像するカメラ等を使用してもよい。
【0070】
図6は、本発明の第2実施形態に係る荷置き制御システムの構成を示すブロック図である。
図6において、本実施形態の荷置き制御システム20Aは、上記の上位システム管理装置21と、カメラ50と、地上端末51と、上記の受信機22と、上記のレーザセンサ23と、上記の地図記憶部24と、上記の位置センサ25と、上記の走行用駆動部26と、上記のリフト用駆動部27と、上記のサイドシフト用駆動部28と、コントローラ30Aとを備えている。
【0071】
カメラ50は、荷置き作業を行う場所の近くの建物等に取り付けられた定点カメラである。つまり、カメラ50は、荷置き位置Pの周辺に設置されている。カメラ50は、フォークリフト1に設けられた特徴物52を撮像する。特徴物52は、フォークリフト1の自己位置の推定に適した特徴を有している。特徴物52は、フォークリフト1の表面に貼り付けられたマーカ等である。カメラ50は、特徴物52を検知する特徴物検知部を構成している。
【0072】
地上端末51は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等により構成されている。地上端末51は、画像処理部53と、停止位置推定部54と、送信部55とを有している。
【0073】
画像処理部53は、カメラ50の撮像画像を取得し、特徴物52を含む画像の処理を行う。
【0074】
停止位置推定部54は、画像処理部53により得られた特徴物52を含む画像データに基づいて、フォークリフト1の自己位置を推定してフォークリフト1の停止自己位置推定値を取得する。停止位置推定部54は、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置を複数回繰り返して推定して、複数の自己位置の平均値を算出し、その平均値を停止自己位置推定値として取得する。
【0075】
送信部55は、停止位置推定部54により取得されたフォークリフト1の停止自己位置推定値のデータを無線通信によりフォークリフト1に送信する。
【0076】
コントローラ30Aは、上記の第1実施形態における停止自己位置推定部37に代えて、停止自己位置取得部57を有している。コントローラ30Aの他の機能は、上記の第1実施形態におけるコントローラ30と同様である。
【0077】
停止自己位置取得部57は、地上端末51から送信されたフォークリフト1の停止自己位置推定値のデータを受信機22を介して取得する。停止自己位置取得部57は、地上端末51及び到達判定部36と協働して、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置を推定して、フォークリフト1の停止自己位置推定値を取得する停止自己位置推定部を構成している。
【0078】
図7は、コントローラ30Aにより実行される荷置き制御処理の手順を示すフローチャートであり、
図4に対応している。
【0079】
図7において、コントローラ30Aは、上記のコントローラ30と同様に、上記の手順S101~S108を実行する。そして、コントローラ30Aは、手順S108を実行した後、地上端末51から送信されたフォークリフト1の停止自己位置推定値を取得する(手順S120)。そして、コントローラ30Aは、上記のコントローラ30と同様に、上記の手順S111~S115を実行する。
【0080】
ここで、停止自己位置取得部57は、手順S120を実行する。
【0081】
以上のような本実施形態においては、フォークリフト1に設けられた特徴物52を検知し、その特徴物52に基づいてフォークリフト1の自己位置を推定することにより、フォークリフト1の停止自己位置推定値が更に高精度に取得される。従って、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態における荷物保持位置Tが更に高精度に算出されるため、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差が更に高精度に算出される。これにより、荷置きの位置精度が一層向上する。
【0082】
なお、本実施形態では、フォークリフト1に設けられた特徴物52を検知する特徴物検知部がカメラ50であるが、特徴物検知部としては、特にカメラ50には限られず、例えばレーザセンサ等を使用してもよい。レーザセンサを使用する場合、特徴物52としては、例えば光反射率が高い反射板が用いられる。
【0083】
図8は、本発明の第3実施形態に係る荷置き制御システムが適用されるフォークリフトを示す側面図である。
図8において、フォークリフト61は、リーチ式フォークリフトである。フォークリフト61は、走行装置62と、荷役装置63とを備えている。
【0084】
走行装置62は、車体64と、この車体64の下部から車体64の前方に延在する左右1対のリーチレッグ65と、各リーチレッグ65の先端部(前端部)に配設された前輪66と、車体64の左側後部に配設された駆動輪である後輪67とを有している。車体64の右側後部には、キャスタ輪(図示せず)が配設されている。
【0085】
荷役装置63は、各リーチレッグ65間に配置され、リーチレッグ65に沿って車体64の前後方向に移動可能なマスト68と、このマスト68にリフトブラケット69及びロードブラケット70を介して昇降可能に取り付けられ、パレット10を保持する左右1対のフォーク71と、リフトブラケット69及びロードブラケット70を介してフォーク71を昇降させるリフトシリンダ72と、マスト68を車体64の前後方向に移動させることで、フォーク71を車体64の前後方向に移動(進退)させるリーチシリンダ73(
図9参照)と、ロードブラケット70を介してフォーク71を左右方向(横方向)に移動させるサイドシフトシリンダ74(
図9参照)とを有している。
【0086】
図9は、本発明の第3実施形態に係る荷置き制御システムの構成を示すブロック図である。
図9において、本実施形態の荷置き制御システム20Bは、上記の上位システム管理装置21と、上記の受信機22と、上記のレーザセンサ23と、上記の地図記憶部24と、上記の位置センサ25と、上記の走行用駆動部26と、上記のリフト用駆動部27と、リーチ用駆動部75と、上記のサイドシフト用駆動部28と、コントローラ30Bとを備えている。
【0087】
受信機22、レーザセンサ23、地図記憶部24、位置センサ25、走行用駆動部26、リフト用駆動部27、リーチ用駆動部75、サイドシフト用駆動部28及びコントローラ30Bは、フォークリフト61に搭載されている。
【0088】
リーチ用駆動部75は、リーチシリンダ73を伸縮動作させる駆動部である。リーチ用駆動部75は、例えば図示はしないが、油圧ポンプとリーチシリンダ73との間に配置された電磁制御弁である。
【0089】
コントローラ30Bは、上記の第1実施形態におけるコントローラ30の機能に加え、リーチ制御部77を有している。リーチ制御部77は、誤差算出部39により算出された荷物Mの保持位置と荷置き位置Pとの前後方向の誤差に応じて、フォーク71を前後方向に移動させるようにリーチ用駆動部75を介してリーチシリンダ73を制御する。
【0090】
図10は、コントローラ30Bにより実行される荷置き制御処理の手順を示すフローチャートであり、
図4に対応している。なお、本処理の実行開始前には、フォークリフト61のフォーク71は、所定の高さ位置まで上昇すると共に車体64側に後退した状態となっている。
【0091】
図10において、コントローラ30Bは、上記のコントローラ30と同様に、上記の手順S101~S112を実行した後、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの左右方向の誤差分に相当するサイドシフト量を算出すると共に、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの前後方向の誤差分に相当するリーチアウト量を算出する(手順S130)。
【0092】
そして、コントローラ30Bは、上記のコントローラ30と同様に、上記の手順S114を実行した後、フォーク71がリーチアウト量だけ前進するようにリーチ用駆動部75を制御する(手順S131)。これにより、
図11に示されるように、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差分だけフォーク71が横方向に移動するだけでなく、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの誤差分だけフォーク71が前進するため、荷物保持位置Tが荷置き位置Pに対して左右方向(X方向)及び前後方向(Y方向)に合致するようになる(矢印A参照)。
【0093】
そして、コントローラ30Bは、上記のコントローラ30と同様に、上記の手順S115を実行する。これにより、フォーク71に保持された荷物Mが荷台18a上の荷置き位置Pに置かれる。
【0094】
ここで、サイドシフト制御部40は、手順S130,S114を実行する。リーチ制御部77は、手順S130,S131を実行する。
【0095】
以上のような本実施形態においては、荷物保持位置Tと荷置き位置Pとの前後方向の誤差に応じて、フォーク71を前後方向に移動させるようにフォークリフト61のリーチシリンダ73が制御される。このため、フォークリフト61が目標位置Qに到達したときに、荷物保持位置Tが荷置き位置Pに対して左右方向だけでなく前後方向にずれている場合でも、フォーク71が前後方向に移動することで、フォーク71に保持された荷物Mが荷置き位置Pに更に近づくようになる。これにより、荷置きの位置精度が一層向上する。
【0096】
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば上記実施形態では、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置が複数回繰り返して推定され、複数の自己位置の平均値が停止自己位置推定値として取得されているが、特にそのような形態には限られない。例えば、複数の自己位置の中間値等を停止自己位置推定値として取得してもよい。また、フォークリフト1が目標位置Qに停止した状態でフォークリフト1の自己位置を1回のみ推定して、停止自己位置推定値を取得してもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、SLAM手法を用いてフォークリフト1の自己位置が推定されているが、自己位置推定技術としては、特にSLAM手法には限られず、慣性計測装置(IMU)や衛星測位システム(GNSS/GPS)等を用いてもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、荷置き位置Pのデータは上位システム管理装置21から送信されることで取得されているが、特にそのような形態には限られない。例えば、フォークリフトに搭載されたカメラ等によって、トラック18の荷台18a上に既に置かれている荷物の状況(荷置き状況)を検知し、その荷置き状況から荷置き位置Pを決定してもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、トラック18の荷台18aに対して荷置きが行われているが、特にその形態には限られず、例えば指定された荷置きエリアの床面等に対して荷置きを行ってもよい。
【符号の説明】
【0100】
1…フォークリフト、11…フォーク、14…サイドシフトシリンダ、20,20A,20B…荷置き制御装置、23…レーザセンサ(環境検知部)、31…計画データ取得部(走行制御部)、32…目標位置算出部(走行制御部)、33…走行自己位置推定部(走行制御部)、34…経路生成部(走行制御部)、35…誘導制御部(走行制御部)、36…到達判定部(停止自己位置推定部)、37…停止自己位置推定部、38…荷物保持位置算出部、39…誤差算出部、40…サイドシフト制御部、50…カメラ(特徴物検知部)、51…地上端末(停止自己位置推定部)、52…特徴物、57…停止自己位置取得部(停止自己位置推定部)、61…フォークリフト、71…フォーク、73…リーチシリンダ、74…サイドシフトシリンダ、77…リーチ制御部、M…荷物、P…荷置き位置、Q…目標位置、R…停止自己位置推定値、T…荷物保持位置。