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特開2024-151013RKY(リスクアセスメント危険予知)シート作成支援システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151013
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】RKY(リスクアセスメント危険予知)シート作成支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20241017BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064118
(22)【出願日】2023-04-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】000233044
【氏名又は名称】株式会社日立パワーソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 直也
(72)【発明者】
【氏名】砂押 聖三
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】様々な対象物に対する現場作業におけるリスクアセスメント危険予知を可能とする。
【解決手段】RKYシート作成支援システム10は、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報の入力を受け付ける入力部(端末400参照)と、制御部110とを有する。制御部110は、入力部より取得した入力作業手順情報に基づいて必要な作業手順情報を抽出し、作業手順情報に対して起こりうるリスク内容を特定し、リスク内容に対する対策内容を特定し、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報と、特定したリスク内容と、特定した対策内容を記載したシートを作成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報の入力を受け付ける入力部と、
制御部とを有し、
前記制御部は、
前記入力部より取得した入力作業手順情報に基づいて必要な作業手順情報を抽出し、
前記作業手順情報に対して起こりうるリスク内容を特定し、
前記リスク内容に対する対策内容を特定し、
前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、特定した前記リスク内容と、特定した前記対策内容を記載したシートを作成する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記対象設備情報に基づき、前記現場作業名および前記作業手順情報を含む現場作業データベースと、
前記リスク内容である第1のリスク内容を含む第1のリスクデータベースと、
前記対策内容である第1の対策内容を含む第1の対策データベースを有し、
前記制御部は、
前記現場作業データベースに含まれる複数の作業手順情報から、前記入力作業手順情報に対応する作業手順情報を抽出する作業手順抽出部と、
前記第1のリスクデータベースに含まれる複数のリスク内容から、前記作業手順抽出部より抽出した作業手順情報に対応する第1のリスク内容を特定するリスク特定部と、
前記第1の対策データベースに含まれる複数の対策内容から、前記リスク特定部より特定した第1のリスク内容に対応する第1の対策内容を特定する対策特定部と、
前記入力部より取得した対象設備情報、現場作業名及び入力作業手順情報と、前記リスク特定部より特定した第1のリスク内容と、前記対策特定部より特定した第1の対策内容を記載したシートを作成するシート作成部とを備える
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記第1のリスクデータベースは、前記第1のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第1の危険度指標を含み、
前記第1の対策データベースは、前記第1の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第1の重要度指標を含む
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項4】
請求項3に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記入力部より取得した対象設備情報に基づき、前記現場作業データベースと、前記第1のリスクデータベースと、前記第1の対策データベースを選択する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載のRKYシート作成支援システムであって、
作業対象部品と前記作業対象部品に対する現場作業内容を含む第1の辞書テーブルを有し、
前記作業手順抽出部は、
前記入力作業手順情報に含まれるワードと、前記第1の辞書テーブルの作業対象部品または前記作業対象部品に対する現場作業内容に含まれるワードとを照合し、一致するワードを抽出する第1抽出部と、
前記第1抽出部により抽出したワードと、前記現場作業データベースの作業手順情報を照合し、抽出したワードを含む作業手順情報を抽出する第2抽出部と、を備える
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項6】
請求項5に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記リスク内容である第2のリスク内容を含む第2のリスクデータベースと、
前記対策内容である第2の対策内容を含む第2の対策データベースを有し、
前記入力部は前記入力作業手順情報に影響を及ぼす天候等に関する天候情報を含む環境要因である入力環境要因情報の入力を受け付け、
前記制御部は、前記入力環境要因情報の有無を判断する判断部を備え、
前記判断部より入力環境要因情報が有と判断した場合に、
前記作業手順抽出部は、
前記現場作業データベースに含まれる作業手順情報から、前記入力作業手順情報に対応する作業手順情報を抽出し、更に抽出した作業手順情報から、前記入力環境要因情報に対応する作業手順情報を抽出し、
前記リスク特定部は、前記第2のリスクデータベースに含まれる第2のリスク内容から、前記作業手順抽出部より抽出した作業手順情報に対応する第2のリスク内容を特定し、
前記対策特定部は、前記第2の対策データベースに含まれる第2の対策内容から、前記リスク特定部より特定した第2のリスク内容に対応する第2の対策内容を特定する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項7】
請求項6に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記第2のリスクデータベースは、前記第2のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第2の危険度指標を含み、
前記第2の対策データベースは、前記第2の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第2の重要度指標を含む
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項8】
請求項7に記載のRKYシート作成支援システムであって、
環境要因を含む第2の辞書テーブルを有し、
前記作業手順抽出部は、
前記入力環境要因情報に含まれるワードと、前記第2の辞書テーブルの環境要因に含まれるワードを照合し、一致するワードを抽出する第3抽出部と、
前記第3抽出部により抽出したワードと、前記現場作業データベースから抽出した作業手順情報に対応する前記第2のリスク内容とを照合し、一致するワードを含む作業手順情報を抽出する第4抽出部と、を備える
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記入力部を備えた端末を有し、
前記制御部は作成したシートを前記端末へ送信する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項10】
請求項9に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記入力部は、前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、前記入力環境要因情報の入力を受け付ける際に、予め設定された管理IDと、前記管理IDに対応するパスワードの入力を要求する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項11】
請求項9に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記制御部は前記端末へシートを送付する回数に応じて課金する、または前記RKYシート作成支援システムの利用期間に応じて課金する課金部を有する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項12】
請求項9に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記対象設備情報を新しく設定するときに、管理IDに紐づく現場作業データベースと、第1のリスクデータベースと、第1の対策データベースと、第2のリスクデータベースと、第2の対策データベースを構築することを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項13】
請求項9に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記制御部が前記第1のリスク内容と前記第1の対策内容、または、前記第2のリスク内容と前記第2の対策内容を前記端末に送信後、前記端末から新たなリスク内容と対策内容のセット情報を前記制御部が取得した場合、
前記制御部は、前記セット情報を記載したシートを前記端末へ送信するとともに、前記セット情報に前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、を対応付けて追加データベースに登録する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現場作業に係るRKYシートの作成を支援するRKYシート作成支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建設作業や保守作業などの作業現場において安全に作業を進めるために、作業前にリスクアセスメントを含めた危険予知活動が行われている。特許文献1には、複数の作業予定者を含む集団により行われる作業内容に対応した注意事項を集団により確認する集団確認活動において用いられる集団確認活動支援システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-174945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の集団確認活動支援システムは、作業場所や作業内容が入力され、特定の作業に対する危険予知活動のみに用いられることが前提となっている。特定の作業に限らず、異なる作業の対象(設備や機器、部品)対する作業についてのリスクアセスメント危険予知(RKY)が望まれている。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、様々な対象物に対する現場作業におけるリスクアセスメント危険予知を可能とするRKYシート作成支援システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した課題を解決するため、本発明に係るRKYシート作成支援システムは、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報の入力を受け付ける入力部と、制御部とを有し、前記制御部は、前記入力部より取得した入力作業手順情報に基づいて必要な作業手順情報を抽出し、前記作業手順情報に対して起こりうるリスク内容を特定し、前記リスク内容に対する対策内容を特定し、前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、特定した前記リスク内容と、特定した前記対策内容を記載したシートを作成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、様々な対象物に対する現場作業におけるリスクアセスメント危険予知を可能とするRKYシート作成支援システムを提供することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係るRKYシート作成支援システムの全体構成図である。
図2】本実施形態に係る端末の機能ブロック図である。
図3】本実施形態に係る記憶部に記憶されるデータを示す。
図4】本実施形態に係る現場作業データベースのデータ構成図である。
図5】本実施形態に係る第1のリスクデータベースのデータ構成図である。
図6】本実施形態に係る第1の対策データベースのデータ構成図である。
図7】本実施形態に係る第2のリスクデータベースのデータ構成図である。
図8】本実施形態に係る第2の対策データベースのデータ構成図である。
図9】本実施形態に係る第1の辞書テーブルのデータ構成図である。
図10】本実施形態に係る第2の辞書テーブルのデータ構成図である。
図11】本実施形態に係る制御部に備わる機能部を示す。
図12】本実施形態に係るRKYシート作成処理のフローチャートである。
図13】本実施形態に係るRKYシート作成処理のフローチャートである。
図14】本実施形態に係るRKYシート作成処理のフローチャートである。
図15】本実施形態に係るRKYシート作成処理のフローチャートである。
図16】本実施形態に係る入力情報が入力された検索画面を示す図である。
図17】本実施形態に係るリスク内容が表示された検索画面を示す図である。
図18】本実施形態に係る対策内容が表示された検索画面を示す図である。
図19】本実施形態に係る選択されたリスク内容と対策内容とが表示された検索画面を示す図である。
図20】本実施形態に係るRKYシート表示画面を示す図である。
図21】本実施形態に係るリスク・対策追加画面を示す図である。
図22】本実施形態に係る追加されたリスク内容と対策内容とが表示されたRKYシート表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明を実施するための形態(実施形態)におけるRKYシート作成支援システムについて説明する。RKYシート作成支援システムは、RKYシート作成支援サーバと端末とを含んで構成される。RKYシート作成支援システムの利用者である作業者は、現場作業の対象となる対象設備情報と現場作業名と入力作業手順情報とを入力情報として端末に入力する。端末は、入力情報をRKYシート作成支援サーバに送信する。
【0009】
RKYシート作成支援サーバは、入力作業手順情報を基に作業手順情報を抽出し、当該作業手順情報が示す作業手順の作業におけるリスク内容および当該リスク内容の危険度指標を特定し、さらに当該リスク内容に対する対策内容および重要度指標を特定する。RKYシート作成支援サーバは、対象設備情報、現場作業名、入力作業手順情報、リスク内容、危険度指標、対策内容、重要度指標、および再評価リスク点数(危険度指標と重要度指標の差)を含むRKYシート(単にシートとも記す)を作成して、端末に送信する。端末は、RKYシートを表示する。
【0010】
このようなRKYシート作成支援システムによると利用者は、現場作業におけるリスク内容および対策内容を確認できる。また作業者は、抽出されたリスク内容および対策内容に含まれないリスク内容および対策内容を追加することができる。追加されたリスク内容および対策内容は、蓄積され整理された後にRKYシート作成支援サーバのデータベースに追加される。
【0011】
≪RKYシート作成支援システムの全体構成≫
図1は、本実施形態に係るRKYシート作成支援システム10の全体構成図である。RKYシート作成支援システム10は、RKYシート作成支援サーバ100、および端末400を含んで構成される。RKYシート作成支援サーバ100と端末400とはネットワークを介して相互に通信可能である。端末400は、複数あってもよい。
【0012】
≪端末の構成≫
図2は、本実施形態に係る端末400の機能ブロック図である。端末400はコンピュータであって、制御部410、記憶部420、通信部480、操作部491、および表示部492を備える。制御部410はCPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、端末400を制御する。記憶部120は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)などの記憶機器を含んで構成される。通信部480は通信デバイスを備え、RKYシート作成支援サーバ100との通信データを送受信する。
【0013】
操作部491は、端末400の利用者である作業者の操作を受け付けて、操作内容を制御部410に出力する。制御部410に備わる入力部411は、通信部480を介して作業者が入力した入力情報をRKYシート作成支援サーバ100に送信する。入力情報は、作業者が行う現場作業の対象となる対象設備情報、現場作業名および入力作業手順情報を含む。入力情報は、作業現場の環境を示す入力環境要因情報を含んでもよい。
表示部492は、RKYシート作成支援サーバ100から受信したRKYシートを表示する。なお端末400は、操作部491と表示部492とが一体となったタッチパネルディスプレイを備える形態であってもよい。
【0014】
以上に説明したようにRKYシート作成支援システム10は端末400を備え、端末400は、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報の入力を受け付ける入力部411を備える。
入力部411は入力作業手順情報に影響を及ぼす天候等に関する天候情報を含む環境要因である入力環境要因情報の入力を受け付ける。
【0015】
≪RKYシート作成支援サーバの構成≫
図1に戻ってRKYシート作成支援サーバ100の機能構成を説明する。RKYシート作成支援サーバ100はコンピュータであって、制御部110、記憶部130、および通信部180を備える。通信部180は通信デバイスを備え、端末400とのデータ送受信が可能である。
【0016】
≪RKYシート作成支援サーバ:記憶部≫
図3は、本実施形態に係る記憶部130に記憶されるデータを示す。記憶部130は、ROMやRAM、SSDなどの記憶機器を含んで構成される。記憶部120には、現場作業データベース210、第1のリスクデータベース230、第1の対策データベース240、第2のリスクデータベース250、第2の対策データベース260、第1の辞書テーブル270、第2の辞書テーブル280、追加データベース290、およびプログラム138が記憶される。
【0017】
現場作業データベース210、第1のリスクデータベース230、第1の対策データベース240、第2のリスクデータベース250、および第2の対策データベース260は、それぞれ作業対象となる設備(対象設備情報)ごとに1つ以上ある。プログラム138は、後記するRKYシート作成処理(図12図15参照)におけるRKYシート作成支援サーバ100の処理の記述を含む。
【0018】
≪記憶部:現場作業データベース≫
図4は、本実施形態に係る現場作業データベース210のデータ構成図である。現場作業データベース210には、現場作業テーブル211と作業手順テーブル221とが記憶される。なお図4に示した現場作業テーブル211、および作業手順テーブル221は、風力発電設備についての例である。
【0019】
現場作業テーブル211は表形式のデータであって、1つの行(レコード)は現場作業を示す。現場作業テーブル211のレコードは、作業識別情報212(図4では「作業ID」と記載)および現場作業名213の列(属性)を含む。作業識別情報212は(風力発電設備に係る)現場作業の識別情報である。現場作業名213は当該現場作業の名称である。
【0020】
作業手順テーブル221は表形式のデータであって、1つの行(レコード)は現場作業の作業手順を示す。作業手順テーブル221のレコードは、作業識別情報222(図4では「作業ID」と記載)、作業手順識別情報223(図4では「作業手順ID」と記載)および作業手順情報224の列(属性)を含む。作業識別情報222は、現場作業テーブル211の作業識別情報212に対応する。作業手順識別情報223は、作業識別情報222に対応する現場作業(現場作業名213参照)に含まれる作業手順の識別情報である。作業手順情報224は、当該作業手順の内容を示す。
図4の例では「マスターメンテナンス」という現場作業には「ロータ内点検」「ナセル内点検」「ブレード・ボルト締付」という作業手順が含まれることが示されている。
【0021】
≪記憶部:第1のリスクデータベース≫
図5は、本実施形態に係る第1のリスクデータベース230のデータ構成図である。図5に示した第1のリスクデータベース230は、風力発電設備についての例である。
第1のリスクデータベース230は表形式のデータであって、1つの行(レコード)はリスクを示す。第1のリスクデータベース230のレコードは、作業手順識別情報231(図5では「作業手順ID」と記載)、リスク識別情報232(図5では「リスクID」と記載)、リスク内容233(第1のリスク内容とも記す)、可能性234、重大性235、および危険度指標236(第1の危険度指標とも記す)の列(属性)を含む。
作業手順識別情報231は、作業手順テーブル221(図4参照)の作業手順識別情報223に対応し、レコードが示すリスクが何の作業手順に係るリスクなのかを示す。
【0022】
リスク識別情報232は、リスクの識別情報である。リスク内容233は、リスクの内容である。可能性234は、リスクが発生する度合い(確率)を示し、発生の度合いが高いほど大きな数値となる。重大性235は、リスクの重大性を示し、重大性が大きいほど大きな数値となる。危険度指標236は、リスクの危険度を示し、本実施形態では可能性234と重大性235との和である。
図5の例では「ロータ内点検」という作業手順には「回転体に巻き込まれる」というリスクがあり、その可能性234、重大性235、危険度指標236は、それぞれ3、5、8であることが示されている。
【0023】
≪記憶部:第1の対策データベース≫
図6は、本実施形態に係る第1の対策データベース240のデータ構成図である。図6に示した第1の対策データベース240は、風力発電設備についての例である。
【0024】
第1の対策データベース240は表形式のデータであって、1つの行(レコード)はリスクに対応するための対策を示す。第1の対策データベース240のレコードは、リスク識別情報241(図6では「リスクID」と記載)、対策内容242(第1の対策内容とも記す)、および重要度指標243(第1の重要度指標とも記す)の列(属性)を含む。
【0025】
リスク識別情報241は、第1のリスクデータベース230(図5参照)のリスク識別情報232に対応し、レコードが示す対策が何のリスクに対応する対策なのかを示す。対策内容242は、対策の内容である。重要度指標243は、対策の重要度を示す数値である。
図6の例では「回転体に巻き込まれる」というリスクに対して「ロータロック実施」「体勢確保」という対策があり、その重要度指標243は、双方とも5であることが示されている。
【0026】
このように作業識別情報212,222を介して現場作業名213と作業手順情報224とが関連付けられている(図4参照)。また作業手順識別情報223,231を介して作業手順情報224とリスク内容233とが関連付けられている(図4図5参照)。さらにリスク識別情報232,241を介してリスク内容233と対策内容242とが関連付けられている(図5図6参照)。作業手順情報224を基に、関連するリスク内容233や対策内容242を取得することができる。
【0027】
以上に説明したようにRKYシート作成支援システム10に備わるRKYシート作成支援サーバ100は、対象設備情報に基づき、現場作業名213および作業手順情報224を含む現場作業データベース210を有する。
RKYシート作成支援サーバ100は、リスク内容である第1のリスク内容(リスク内容233参照)を含む第1のリスクデータベース230を有する。第1のリスクデータベース230は、第1のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第1の危険度指標(危険度指標236参照)を含む。
RKYシート作成支援サーバ100は、対策内容である第1の対策内容(対策内容242参照)を含む第1の対策データベース240を有する。第1の対策データベース240は、第1の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第1の重要度指標(重要度指標243参照)を含む。
【0028】
≪記憶部:第2のリスクデータベースおよび第2の対策データベース≫
図7は、本実施形態に係る第2のリスクデータベース250のデータ構成図である。図7に示した第2のリスクデータベース250は、風力発電設備についての例である。第2のリスクデータベース250は、第1のリスクデータベース230(図5参照)と同様の構成であるが、環境要因情報としての天候情報が示す天候に係るリスクが記憶される。例えば図7の例では、リスク内容253(第2のリスク内容とも記す)に「高温」「多湿」「風」「突風」といったワードが含まれている。
【0029】
図8は、本実施形態に係る第2の対策データベース260のデータ構成図である。図8に示した第2の対策データベース260は、風力発電設備についての例である。第2の対策データベース260は、第1の対策データベース240(図6参照)と同様の構成であり、天候に関わるリスク(図7記載の第2のリスクデータベース250参照)に対応する対策が記憶される。
【0030】
作業手順識別情報223,251を介して作業手順情報224とリスク内容253とが関連付けられている(図4図7参照)。さらにリスク識別情報252,261を介してリスク内容253と対策内容262(第2の対策内容とも記す)とが関連付けられている(図7図8参照)。作業手順情報224を基に、関連する天候に関わるリスク内容253や対策内容262を取得することができる。
【0031】
以上に説明したようにRKYシート作成支援サーバ100は、リスク内容である第2のリスク内容(リスク内容253参照)を含む第2のリスクデータベース250を有する。第2のリスクデータベース250は、第2のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第2の危険度指標(危険度指標256参照)を含む。
RKYシート作成支援サーバ100は、対策内容である第2の対策内容(対策内容262参照)を含む第2の対策データベース260を有する。第2の対策データベース260は、第2の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第2の重要度指標(重要度指標263参照)を含む。
【0032】
≪記憶部:第1の辞書テーブル≫
図9は、本実施形態に係る第1の辞書テーブル270のデータ構成図である。第1の辞書テーブル270には、現場作業名213(図4参照)や作業手順情報224に含まれる、作業対象となる対象作業部品や対象作業部品に対する現場作業内容に係るワードが記憶される。第1の辞書テーブル270は、作業者が入力した入力作業手順情報から関連する作業手順情報を取得するために用いられる。
【0033】
≪記憶部:第2の辞書テーブル≫
図10は、本実施形態に係る第2の辞書テーブル280のデータ構成図である。第2の辞書テーブル280には、第2のリスクデータベース250(図7参照)のリスク内容253に含まれる、現場での作業時の環境に係るードが記憶される。第2の辞書テーブル280は、作業者が入力した作業現場の環境に関連するリスクを取得するために用いられる。
【0034】
以上に説明したようにRKYシート作成支援システム10に備わるRKYシート作成支援サーバ100は、作業対象部品と作業対象部品に対する現場作業内容を含む第1の辞書テーブル270を有する。
RKYシート作成支援サーバ100は、環境要因を含む第2の辞書テーブル280を有する。
【0035】
≪RKYシート作成支援サーバ:制御部≫
図11は、本実施形態に係る制御部110に備わる機能部を示す。制御部110は、CPUを含んで構成される。制御部110は、端末400から送信された対象設備情報に基づいて、それぞれ複数ある現場作業データベース210、第1のリスクデータベース230、第1の対策データベース240、第2のリスクデータベース250、および第2の対策データベース260のなかで、それぞれ何れの現場作業データベース210、第1のリスクデータベース230、第1の対策データベース240、第2のリスクデータベース250、および第2の対策データベース260を用いて作業手順情報224やリスク内容233,253、対策内容242,262を特定するかを特定する。
制御部110は、作業手順抽出部111、リスク特定部112、対策特定部113、シート作成部114、判断部115、および課金部116が備わる。
【0036】
以上に説明したように制御部110は、入力部411より取得した対象設備情報に基づき、現場作業データベース210と、第1のリスクデータベース230と、第1の対策データベース240を選択する。
また制御部110は、作業手順抽出部111、リスク特定部112、対策特定部113、およびシート作成部114を備え、以下に説明するように、入力部411より取得した入力作業手順情報に基づいて必要な作業手順情報224を抽出し、作業手順情報224に対して起こりうるリスク内容233,253を特定し、リスク内容233,253に対する対策内容242,262を特定し、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報と、特定したリスク内容233,253と、特定した対策内容242,262を記載したシートを作成する。
【0037】
≪制御部:作業手順抽出部≫
作業手順抽出部111は、第1抽出部121、第2抽出部122、第3抽出部123、および第4抽出部124を備える。第1抽出部121は、端末400から送信された入力作業手順情報に含まれるワードと、第1の辞書テーブル270に含まれるワードとを照合し、一致するワードを抽出する。第2抽出部122は、第1抽出部121が抽出したワードを含む作業手順情報224(図4参照)を抽出する。
【0038】
第3抽出部123は、端末400から送信された入力情報に、作業現場の環境に係る情報である入力環境要因情報が含まれる場合に、入力環境要因情報に含まれるワードと、第2の辞書テーブル280に含まれるワードとを照合し、一致するワードを抽出する。第4抽出部124は、第3抽出部123が抽出したワードを含むリスク内容253(図7参照)に対応する作業手順情報224で、第1抽出部121が抽出したワードを含む作業手順情報224を抽出する。
【0039】
以下に例を示す。入力作業手順情報が「ナセル内のロータを点検する」であるとする。第1抽出部121は、第1の辞書テーブル270を用いて「ナセル」「ロータ」「点検」を抽出する。続いて第2抽出部122は、制御部110が選択した現場作業データベース210の作業手順情報224のなかから「ロータ内点検」「ナセル内点検」を抽出する。
【0040】
以上に説明したように制御部110は、現場作業データベース210に含まれる複数の作業手順情報224から、入力作業手順情報に対応する作業手順情報224を抽出する作業手順抽出部111を備える。
作業手順抽出部111は、入力作業手順情報に含まれるワードと、第1の辞書テーブル270の作業対象部品または作業対象部品に対する現場作業内容に含まれるワードとを照合し、一致するワードを抽出する第1抽出部121を備える。
作業手順抽出部111は、第1抽出部121により抽出したワードと、現場作業データベース210の作業手順情報224を照合し、抽出したワードを含む作業手順情報224を抽出する第2抽出部122を備える。
【0041】
作業手順抽出部111は、入力環境要因情報に含まれるワードと、第2の辞書テーブル280の環境要因に含まれるワードを照合し、一致するワードを抽出する第3抽出部123を備える。
作業手順抽出部111は、第3抽出部123により抽出したワードと、現場作業データベース210から抽出した作業手順情報224に対応する第2のリスク内容(リスク内容253参照)とを照合し、一致するワードを含む作業手順情報224を抽出する第4抽出部124を備える。
作業手順抽出部111は、現場作業データベース210に含まれる作業手順情報224から、入力作業手順情報に対応する作業手順情報を抽出し、更に抽出した作業手順情報から、入力環境要因情報に対応する作業手順情報を抽出する。
【0042】
≪制御部:リスク特定部≫
最初に入力部411(図2参照)に入力される情報(入力情報)に入力環境要因情報が含まれない場合のリスク特定部112の処理を説明する。リスク特定部112は、作業手順抽出部111が特定した作業手順情報224の作業手順識別情報223と同一の作業手順識別情報231であるリスク内容233を第1のリスクデータベース230(図5参照)から特定する。図5の例では「ロール内点検」に対応して「回転体に巻き込まれる」がリスク内容233として特定される。また「ナセル内点検」に対応して「通電部に触れて感電する」がリスク内容233として特定される。リスク特定部112は、リスク内容233と合わせて、可能性234、重大性235、および危険度指標236も特定する。
【0043】
続いて入力情報に入力環境要因情報が含まれる場合のリスク特定部112の処理を説明する。リスク特定部112は、作業手順抽出部111が特定した作業手順情報224の作業手順識別情報223と同一の作業手順識別情報251であるリスク内容253であり、かつ特定されたワードを含むリスク内容253を第2のリスクデータベース250(図7参照)から特定する。入力環境要因情報が「高温」を含むとすると、図7の例では「ロール内点検」に対応して「ロータ内が高温多湿で熱中症になる」がリスク内容253として特定される。リスク特定部112は、リスク内容253と合わせて、可能性254、重大性255、および危険度指標256も特定する。
【0044】
以上に説明したように制御部110は、第1のリスクデータベース230に含まれる複数のリスク内容233から、作業手順抽出部111より抽出した作業手順情報224に対応する第1のリスク内容(リスク内容233参照)を特定するリスク特定部112を備える。
リスク特定部112は、第2のリスクデータベース250に含まれる第2のリスク内容(リスク内容253参照)から、作業手順抽出部111より抽出した作業手順情報224に対応する第2のリスク内容を特定する。
【0045】
≪制御部:対策特定部≫
最初に入力情報に入力環境要因情報が含まれない場合の対策特定部113の処理を説明する。対策特定部113は、リスク内容233(図5参照)のリスク識別情報232と同一のリスク識別情報241の対策内容242を第1の対策データベース240(図6参照)から特定する。図6の例では「回転体に巻き込まれる」に対応して「ロータロック実施」「体勢確保」が対策内容242として特定される。また「通電部に触れて感電する」に対応して「検電」「通電部の確認」「保護具の使用」が対策内容242として特定される。対策特定部113は、対策内容242と合わせて、重要度指標243も特定する。
【0046】
入力情報に入力環境要因情報が含まれる場合に対策特定部113は、第1の対策データベース240に替えて第2の対策データベース260(図8参照)にある第2の対策データベース260から対策内容262を特定する。「ロータ内が高温多湿で熱中症になる」に対応して「アイスベストの着用」「水分の補給」が対策内容262として特定される。
【0047】
以上に説明したように制御部110は、第1の対策データベース240に含まれる複数の対策内容242から、リスク特定部112より特定した第1のリスク内容(リスク内容233参照)に対応する第1の対策内容(対策内容242参照)を特定する対策特定部113を備える。
対策特定部113は、第2の対策データベース260に含まれる第2の対策内容(対策内容262参照)から、リスク特定部112より特定した第2のリスク内容(リスク内容253参照)に対応する第2の対策内容を特定する。
【0048】
≪制御部:シート作成部≫
シート作成部114は、入力情報に含まれる対象設備情報、現場作業名、入力作業手順情報、リスク特定部112が特定したリスク内容、および対策特定部113が特定した対策内容を含むRKYシートを作成して、端末400に送信する。端末400は、受信したRKYシートを表示する(後記する図20参照)。
【0049】
≪制御部:判断部および課金部≫
判断部115は、入力部411に入力された情報である入力情報に入力環境要因情報が含まれるか否かを判断する。
課金部116は、端末400にRKYシートが送信された回数に応じて、端末400の利用者である作業者に課金する。課金部116は、RKYシート作成支援サーバ100の利用期間に応じて課金してもよい。
【0050】
以上に説明したように制御部110は、入力部411より取得した対象設備情報、現場作業名及び入力作業手順情報と、リスク特定部112より特定した第1のリスク内容(リスク内容233参照)と、対策特定部113より特定した第1の対策内容(対策内容242)を記載したシートを作成するシート作成部114を備える。
制御部110は、入力環境要因情報の有無を判断する判断部115を備える。
制御部110は端末400へシート(RKYシート)を送付する回数に応じて課金する、またはRKYシート作成支援システム10の利用期間に応じて課金する課金部116を有する。
【0051】
≪RKYシート作成処理≫
図12図15は、本実施形態に係るRKYシート作成処理のフローチャートである。RKYシート作成処理は、後記する検索画面520(図16参照)を用いたリスク内容および対策内容の検索から始まる処理であり、リスク内容および対策内容の検索のたびに繰り返される処理である。
【0052】
ステップS11において端末400の入力部411は、端末400の利用者である作業者から入力情報である現場作業の対象となる対象設備情報、現場作業名、入力作業手順情報、入力環境要因情報を取得してRKYシート作成支援サーバ100に送信する。以下にこの入力情報を説明する。
【0053】
図16は、本実施形態に係る入力情報が入力された検索画面520を示す図である。検索画面520は、端末400の表示部492(図2参照)に表示されたRKYシート表示画面510の上に表示される。利用者は、検索画面520の「対象設備」や「作業」「作業内容」「環境」の欄に作業対象の設備である対象設備情報、作業の名称である現場作業名、作業対象部品や作業内容を含む入力作業手順情報、および作業現場の環境を示す入力環境要因情報を入力する。
【0054】
図16では入力環境要因情報は入力されていないが、作業者は「環境」の欄に天候(気象)など環境情報を入力して、入力情報に含めてもよい。例えば天候については、作業者は作業当日(作業時間帯)の気温や湿度、降水量、風速、暑さ指数などを調べて「雨」や「風」「高温」「多湿」などリスク要因を入力してもよい。
入力情報が入力された後に「リスク・対策検索」ボタンが押下されると、入力情報がRKYシート作成支援サーバ100に送信される。
【0055】
図12に戻ってRKYシート作成処理の説明を続ける。
ステップS12においてRKYシート作成支援サーバ100の制御部110は、入力情報に含まれる対象設備情報を基に、それぞれ複数ある現場作業データベース210、第1のリスクデータベース230、第1の対策データベース240、第2のリスクデータベース250、および第2の対策データベース260のなか(図3参照)で、それぞれ何れの現場作業データベース210、第1のリスクデータベース230、第1の対策データベース240、第2のリスクデータベース250、および第2の対策データベース260を参照するかを特定する。
【0056】
ステップS13において判断部115は、入力情報に入力環境要因情報が含まれるならば(ステップS13→あり)ステップS31(図14参照)に進み、入力環境要因情報が含まれないならば(ステップS13→なし)ステップS14に進む。
ステップS14において作業手順抽出部111は、入力情報に含まれる入力作業手順情報を基に作業手順情報224(図4参照)を特定する。
【0057】
ステップS15においてリスク特定部112は、ステップS14で特定した作業手順情報224に対応するリスク内容233、可能性234、重大性235、および危険度指標236を特定する。なお入力情報に入力環境要因情報が含まれない(ステップS13→なし)ので、リスク特定部112は、第1のリスクデータベース230(図5参照)を参照する。
【0058】
ステップS16において対策特定部113は、ステップS15で特定されたリスク内容233に対応する対策内容242および重要度指標243を特定する。なお入力情報には入力環境要因情報が含まれない(ステップS13→なし)ので、対策特定部113は、第1の対策データベース240(図6参照)を参照する。
【0059】
ステップS17において制御部110は、ステップS15,S16で特定されたリスク内容233、可能性234、重大性235、危険度指標236、対策内容242、および重要度指標243を端末400に送信する。
ステップS18において端末400の制御部410は、ステップS17で受信したリスク内容と対策内容とを表示するとともに、利用者によるリスク内容と対策内容の選択を受け付ける。
【0060】
図17は、本実施形態に係るリスク内容が表示された検索画面530を示す図である。検索画面530には、リスク内容とともに括弧内に可能性234、重大性235、危険度指標236の数値が「可能性+重大性=危険度指標」という形式で表示される。作業者は、表示されたリスク内容から、現場作業で発生する可能性が高いリスク内容を選択する。以下では「回転体に挟まれる(3+5=8)」が選択されたものとして説明を続ける。
【0061】
検索画面530の右側には「(A)リスク内容」「(B)対策内容」「(C)再評価リスク点数」「作業許可判定」の欄が配置される。「(A)リスク内容」の欄には、選択されたリスクの危険度指標が表示される。「(B)対策内容」の欄には、選択された対策の重要度指標が表示される。「(C)再評価リスク点数」の欄には、後記する再評価リスク点数が表示される。「作業許可判定」の欄には、作業許可の判定結果(OKまたはNG)が表示される。検索画面530では、リスクおよび対策の何れも選択されていないので「(A)リスク内容」「(B)対策内容」および「(C)再評価リスク点数」の欄は空欄になっており「作業許可判定」は規定値としての「NG」が表示されている。
【0062】
図18は、本実施形態に係る対策内容が表示された検索画面540を示す図である。「リスク」の欄には検索画面530(図17参照)で選択された「回転体に挟まれる(3+5=8)」が表示されている。また「(A)リスク内容」の欄には、選択されたリスクの危険度指標(8)が表示されている。
作業者は選択されたリスク内容に対応し表示された対策内容から、現場での作業の取り入れる対策内容を選択する。検索画面540には、対策内容とともに括弧内に重要度指標の数値が表示される。以下では表示されている「ロータロックの使用(5)」「回転方向の確認(5)」「合図の徹底(5)」の全てが選択されたものとして説明を続ける。
【0063】
図19は、本実施形態に係る選択されたリスク内容と対策内容とが表示された検索画面550を示す図である。「対策」の欄には検索画面540(図18参照)で選択された「ロータロックの使用(5)」「回転方向の確認(5)」「合図の徹底(5)」が表示されている。
【0064】
また「(B)対策内容」の欄には、対策の重要度指標の和が表示されている。「(C)再評価リスク点数」の欄には、「(A)リスク内容」の欄に表示されるリスクの危険度指標から「(B)対策内容」の欄に表示される対策の重要度指標の和を減じた再評価リスク点数が表示される。なお再評価リスク点数が0以下の場合には1とする。「作業許可判定」の欄には、再評価リスク点数が5点以下でありリスクが低いと判断されるので「OK」と表示される。
【0065】
なお再評価リスク点数は、RKYシート作成支援サーバ100の制御部110が算出する。詳しく説明すると制御部410は、リスクの危険度指標、および対策の重要度指標をRKYシート作成支援サーバ100に送信する。制御部110は再評価リスク点数を算出して端末400に送信し、制御部410は受信した再評価リスク点数を「(C)再評価リスク点数」の欄に表示する。
作業者は、選択したリスク内容と対策内容とを確認した後に「設定」ボタンを押下する。すると制御部410は、ステップS19(図12参照)に進む。
【0066】
図12に戻ってRKYシート作成処理の説明を続ける。
ステップS19において制御部410は、選択されたリスク内容と対策内容とをRKYシート作成支援サーバ100に送信する。
【0067】
ステップS20においてシート作成部114は、RKYシートを作成する。シート作成部114はRKYシートに、入力情報に含まれる対象設備情報、現場作業名、入力作業手順情報を含める。またシート作成部114はRKYシートに、ステップS15,S16で特定されたリスク内容233および対策内容242のなかで、さらにステップS18で作業者が選択したリスク内容233および対策内容242を含める。さらにシート作成部114はRKYシートに、当該リスク内容233に対応する可能性234、重大性235、危険度指標236、および当該対策内容242に対応する重要度指標243を含める。後記するようにシート作成部114は、RKYシートに再評価リスク点数を算出して含める(図20参照)。
【0068】
ステップS21において制御部110は、ステップS20で作成したRKYシートを端末400に送信する。
ステップS22において制御部410は、ステップS21で受信したRKYシートを表示する。
【0069】
図20は、本実施形態に係るRKYシート表示画面560を示す図である。RKYシート表示画面560には、リスク要因(図5記載のリスク内容233参照)だけではなく、可能性234や重大性235、危険度指標236(図20では「合計」と記載)の値が表示される。また、対策(図6記載の対策内容242参照)だけではなく、重要度指標243の値が括弧内に表示される。さらに合計(危険度指標236)から重要度指標243の和を減じた再評価リスク点数が表示される。なお再評価リスク点数が0以下ならば1とする。図20の例では、8-(5+5+5)=-7であり、再評価リスク点数は1となる。なお再評価リスク点数は、シート作成部114が算出する(ステップS20参照)。
【0070】
図13に移って、RKYシート作成処理の説明を続ける。作業者は、RKYシート表示画面560に想定されるリスクまたは対策がない場合には追加を指示する。追加がない場合には、入力情報(ステップS11参照)に係るRKYシート作成処理は終了である。以下では、追加があるとして説明を続ける。
ステップS23において制御部410は、作業者からリスクや対策の追加の指示があれば、リスク・対策追加画面570(後記する図21参照)を表示して追加されるリスク内容と対策内容とを受け付ける。
【0071】
図21は、本実施形態に係るリスク・対策追加画面570を示す図である。作業者は、追加するリスク内容や可能性、重大性、当該リスクに対する対策内容、重要性を入力して「設定」ボタンを押下する。すると制御部410は、ステップS24に進む。
【0072】
図13に戻って、RKYシート作成処理の説明を続ける。
ステップS24において制御部410は、追加されたリスク内容や対策内容、可能性などをRKYシート作成支援サーバ100に送信する。
【0073】
ステップS25において制御部110は、追加のリスク内容や対策内容、可能性などを関連付けて追加データベース290に格納する。なお追加データベース290に追加されたリスク内容および対策内容をセット情報とも記す。セット情報は、当該リスク内容に対応する可能性、重大性、危険度指標、および当該対策内容に対応する重要度指標を含んでもよい。制御部110は、セット情報を入力情報(ステップS11参照)に含まれる対象設備情報、現場作業名、および入力作業手順情報と関連付けて記憶してもよい。
【0074】
ステップS26においてシート作成部114は、ステップS20(図12参照)で作成したRKYシートに、ステップS24で受信した追加のリスク内容と対策内容とを加えたRKYシートを作成する。
ステップS27において制御部110は、ステップS26で作成したRKYシートを端末400に送信して、入力情報(ステップS11参照)に係るRKYシート作成処理を終える。
ステップS28において制御部410は、ステップS27で受信したRKYシートを表示する。
【0075】
図22は、本実施形態に係る追加されたリスク内容と対策内容とが表示されたRKYシート表示画面580を示す図である。RKYシート表示画面580には、リスク・対策追加画面570(図21参照)において入力されたリスク内容や可能性、重大性、当該リスク内容に対する対策内容、重要性の他に、シート作成部114が算出した再評価リスク点数が表示されている。
【0076】
以上に説明したように制御部110が第1のリスク内容と第1の対策内容、または、第2のリスク内容と第2の対策内容を端末400に送信(ステップS21,S38参照)後、端末から新たなリスク内容と対策内容のセット情報を制御部が取得した場合(ステップS24,S41参照)、制御部110は、セット情報を記載したシートを前記端末へ送信する(ステップS27,S44参照)とともに、セット情報に対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報とを対応付けて追加データベース290に登録する。
【0077】
図14に移って入力環境要因情報がある場合(ステップS13→あり)のRKYシート作成処理を説明する。
ステップS31において作業手順抽出部111は、入力情報(ステップS11参照)に含まれる入力作業手順情報および入力環境要因情報に対応する作業手順情報224を特定する。
【0078】
ステップS32~S45は、ステップS15~S28と同様である。ただしステップS32においてリスク特定部112は、第1のリスクデータベース230に替わり第2のリスクデータベース250(図7参照)を参照する。またステップS33において対策特定部113は、第1の対策データベース240に替わり第2の対策データベース260(図8参照)を参照する。
【0079】
≪RKYシート作成支援システムの特徴≫
RKYシート作成支援システム10は、現場作業の対象となる対象設備情報や現場作業名などを含む入力情報を基に作業手順情報を特定し、当該作業手順情報に係るリスク内容を特定して、さらに対策内容を特定する。入力情報に入力環境要因情報が含まれる場合にRKYシート作成支援システム10は、当該入力環境要因情報に係るリスク内容を抽出し、さらに対策内容を抽出する。
【0080】
利用者は、抽出されたリスク内容および対策内容のなかから現場作業に応じてリスク内容および対策内容を選択する。リスク内容には危険度指標、対策内容には重要度指標が付与されている。RKYシート作成支援システム10は、選択されたリスク内容の危険度指標236,256の数値から選択された対策内容の重要度指標243,263の数値を減じて再評価リスク点数を算出する。この再評価リスク点数を参照することで作業者は、どの程度のリスクが残留しているかを知ることができる。
【0081】
このようなRKYシート作成支援システム10によると利用者は、設備に係る現場作業におけるリスク内容および対策内容を確認できる。また利用者は、抽出されたリスク内容および対策内容に含まれないリスク内容および対策内容を追加することができる(図13記載のステップS23、図15記載のステップS40参照)。追加されたリスク内容および対策内容は、蓄積され整理された後に第1のリスクデータベース230や第2のリスクデータベース250、第1の対策データベース240、第2の対策データベース260に追加される。
【0082】
第1のリスクデータベース230や第2のリスクデータベース250、第1の対策データベース240、第2の対策データベース260は、現場作業の対象となる設備(機器)ごとに分かれている。このため、対象となる設備を追加するときには、これらのデータベースを追加すればよく、容易に新しい設備に対応可能である。また設備ごとにデータベースが分かれているため、設備に対応したリスクおよび対策を格納することでき、適切なリスクアセスメントができるようになる。またデータベースのメインテナンスが容易になるというメリットもある。
【0083】
≪変形例:ユーザ認証≫
RKYシート作成支援サーバ100は、端末400から入力情報を受け付けるときに、例えばパスワードを用いて端末400の利用者である作業者を認証してもよい。このような場合、予め作業者の管理IDとパスワードとが設定され、記憶部130に記憶される。なおパスワードの他に生体情報や暗号技術を用いて作業者を認証してもよい。また作業者ではなく端末400を認証してもよい。RKYシート作成支援サーバ100ではなく、端末400(入力部411)が認証してもよい。
対象設備情報を新しく設定するときに制御部110は、管理IDに紐づく現場作業データベース210と、第1のリスクデータベース230と、第1の対策データベース240と、第2のリスクデータベース250と、第2の対策データベース260とを構築してもよい。
【0084】
以上に説明したように入力部411は、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報と、入力環境要因情報の入力を受け付ける際に、予め設定された管理IDと、管理IDに対応するパスワードの入力を要求する。
対象設備情報を新しく設定するときにRKYシート作成支援システム10は、管理IDに紐づく現場作業データベース210と、第1のリスクデータベース230と、第1の対策データベース240と、第2のリスクデータベース250と、第2の対策データベース260を構築する。
【0085】
≪変形例:環境情報≫
上記した実施形態において環境情報は天候(気象)であったが、これに限らない。例えば作業員の作業経験や体力、体調などを含んでもよい。また作業現場周辺における他の現場作業の有無や種別などであってもよい(例えば上階での作業があり落下物があるリスクなど)。
【0086】
≪その他変形例≫
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。例えば、RKYシート作成支援サーバ100と端末400とが一体となった形態であってもよい。
【0087】
本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
10 RKYシート作成支援システム
100 RKYシート作成支援サーバ
110 制御部
111 作業手順抽出部
112 リスク特定部
113 対策特定部
114 シート作成部
115 判断部
116 課金部
121 第1抽出部
122 第2抽出部
123 第3抽出部
124 第4抽出部
210 現場作業データベース
224 作業手順情報
230 第1のリスクデータベース
233 リスク内容(第1のリスク内容)
236 危険度指標(第1の危険度指標)
240 第1の対策データベース
242 対策内容(第1の対策内容)
243 重要度指標(第1の重要度指標)
250 第2のリスクデータベース
253 リスク内容(第2のリスク内容)
256 危険度指標(第2の危険度指標)
260 第2の対策データベース
262 対策内容(第2の対策内容)
263 重要度指標(第2の重要度指標)
270 第1の辞書テーブル
280 第2の辞書テーブル
290 追加データベース
400 端末
410 制御部
411 入力部
560 RKYシート表示画面(RKYシート、シート)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2023-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報の入力を受け付ける入力部と、
制御部とを有し、
前記制御部は、
前記入力部より取得した入力作業手順情報に基づいて必要な作業手順情報を抽出し、
前記作業手順情報に対して起こりうるリスク内容を特定し、
前記リスク内容に対する対策内容を特定し、
前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、特定した前記リスク内容と、特定した前記対策内容を記載したシートを作成し、
前記対象設備情報に基づき、前記現場作業名および前記作業手順情報を含む現場作業データベースと、
前記リスク内容である第1のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第1の危険度指標を含む第1のリスクデータベースと、
前記対策内容である第1の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第1の重要度指標を含む第1の対策データベースを有し、
前記制御部は、
前記現場作業データベースに含まれる複数の作業手順情報から、前記入力作業手順情報に対応する作業手順情報を抽出する作業手順抽出部と、
前記第1のリスクデータベースに含まれる複数のリスク内容から、前記作業手順抽出部より抽出した作業手順情報に対応する第1のリスク内容を特定するリスク特定部と、
前記第1の対策データベースに含まれる複数の対策内容から、前記リスク特定部より特定した第1のリスク内容に対応する第1の対策内容を特定する対策特定部と、
前記入力部より取得した対象設備情報、現場作業名及び入力作業手順情報と、前記リスク特定部より特定した第1のリスク内容と、前記対策特定部より特定した第1の対策内容を記載したシートを作成するシート作成部とを備え、
前記入力部より取得した対象設備情報に基づき、前記現場作業データベースと、前記第1のリスクデータベースと、前記第1の対策データベースを選択し、
作業対象部品と前記作業対象部品に対する現場作業内容を含む第1の辞書テーブルを有し、
前記作業手順抽出部は、
前記入力作業手順情報に含まれるワードと、前記第1の辞書テーブルの作業対象部品または前記作業対象部品に対する現場作業内容に含まれるワードとを照合し、一致するワードを抽出する第1抽出部と、
前記第1抽出部により抽出したワードと、前記現場作業データベースの作業手順情報を照合し、抽出したワードを含む作業手順情報を抽出する第2抽出部と、を備える
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項2】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記リスク内容である第2のリスク内容を含む第2のリスクデータベースと、
前記対策内容である第2の対策内容を含む第2の対策データベースを有し、
前記入力部は前記入力作業手順情報に影響を及ぼす天候等に関する天候情報を含む環境要因である入力環境要因情報の入力を受け付け、
前記制御部は、前記入力環境要因情報の有無を判断する判断部を備え、
前記判断部より入力環境要因情報が有と判断した場合に、
前記作業手順抽出部は、
前記現場作業データベースに含まれる作業手順情報から、前記入力作業手順情報に対応する作業手順情報を抽出し、更に抽出した作業手順情報から、前記入力環境要因情報に対応する作業手順情報を抽出し、
前記リスク特定部は、前記第2のリスクデータベースに含まれる第2のリスク内容から、前記作業手順抽出部より抽出した作業手順情報に対応する第2のリスク内容を特定し、
前記対策特定部は、前記第2の対策データベースに含まれる第2の対策内容から、前記リスク特定部より特定した第2のリスク内容に対応する第2の対策内容を特定する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項3】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記第2のリスクデータベースは、前記第2のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第2の危険度指標を含み、
前記第2の対策データベースは、前記第2の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第2の重要度指標を含む
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項4】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
環境要因を含む第2の辞書テーブルを有し、
前記作業手順抽出部は、
前記入力環境要因情報に含まれるワードと、前記第2の辞書テーブルの環境要因に含まれるワードを照合し、一致するワードを抽出する第3抽出部と、
前記第3抽出部により抽出したワードと、前記現場作業データベースから抽出した作業手順情報に対応する前記第2のリスク内容とを照合し、一致するワードを含む作業手順情報を抽出する第4抽出部と、を備える
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項5】
請求項2に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記入力部を備えた端末を有し、
前記制御部は作成したシートを前記端末へ送信する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項6】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記入力部は、前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、前記入力環境要因情報の入力を受け付ける際に、予め設定された管理IDと、前記管理IDに対応するパスワードの入力を要求する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項7】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記制御部は前記端末へシートを送付する回数に応じて課金する、または前記RKYシート作成支援システムの利用期間に応じて課金する課金部を有する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項8】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記対象設備情報を新しく設定するときに、管理IDに紐づく現場作業データベースと、第1のリスクデータベースと、第1の対策データベースと、第2のリスクデータベースと、第2の対策データベースを構築することを特徴とするRKYシート作成支援システム。
【請求項9】
請求項に記載のRKYシート作成支援システムであって、
前記制御部が前記第1のリスク内容と前記第1の対策内容、または、前記第2のリスク内容と前記第2の対策内容を前記端末に送信後、前記端末から新たなリスク内容と対策内容のセット情報を前記制御部が取得した場合、
前記制御部は、前記セット情報を記載したシートを前記端末へ送信するとともに、前記セット情報に前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、を対応付けて追加データベースに登録する
ことを特徴とするRKYシート作成支援システム。

【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記した課題を解決するため、本発明に係るRKYシート作成支援システムは、対象設備情報と、現場作業名と、入力作業手順情報の入力を受け付ける入力部と、制御部とを有し、前記制御部は、前記入力部より取得した入力作業手順情報に基づいて必要な作業手順情報を抽出し、前記作業手順情報に対して起こりうるリスク内容を特定し、前記リスク内容に対する対策内容を特定し、前記対象設備情報と、前記現場作業名と、前記入力作業手順情報と、特定した前記リスク内容と、特定した前記対策内容を記載したシートを作成し、前記対象設備情報に基づき、前記現場作業名および前記作業手順情報を含む現場作業データベースと、前記リスク内容である第1のリスク内容とともに、リスク内容に応じた危険度の大きさを示す第1の危険度指標を含む第1のリスクデータベースと、前記対策内容である第1の対策内容とともに、対策内容に応じた重要度の大きさを示す第1の重要度指標を含む第1の対策データベースを有し、前記制御部は、前記現場作業データベースに含まれる複数の作業手順情報から、前記入力作業手順情報に対応する作業手順情報を抽出する作業手順抽出部と、前記第1のリスクデータベースに含まれる複数のリスク内容から、前記作業手順抽出部より抽出した作業手順情報に対応する第1のリスク内容を特定するリスク特定部と、前記第1の対策データベースに含まれる複数の対策内容から、前記リスク特定部より特定した第1のリスク内容に対応する第1の対策内容を特定する対策特定部と、前記入力部より取得した対象設備情報、現場作業名及び入力作業手順情報と、前記リスク特定部より特定した第1のリスク内容と、前記対策特定部より特定した第1の対策内容を記載したシートを作成するシート作成部とを備え、前記入力部より取得した対象設備情報に基づき、前記現場作業データベースと、前記第1のリスクデータベースと、前記第1の対策データベースを選択し、作業対象部品と前記作業対象部品に対する現場作業内容を含む第1の辞書テーブルを有し、前記作業手順抽出部は、前記入力作業手順情報に含まれるワードと、前記第1の辞書テーブルの作業対象部品または前記作業対象部品に対する現場作業内容に含まれるワードとを照合し、一致するワードを抽出する第1抽出部と、前記第1抽出部により抽出したワードと、前記現場作業データベースの作業手順情報を照合し、抽出したワードを含む作業手順情報を抽出する第2抽出部と、を備えることを特徴とする。