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特開2024-151198ラベル付与システム、ラベル生成システム、ラベル付与方法、ラベル生成方法、ラベル付与プログラム、及びラベル生成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151198
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】ラベル付与システム、ラベル生成システム、ラベル付与方法、ラベル生成方法、ラベル付与プログラム、及びラベル生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/31 20190101AFI20241017BHJP
   G06F 16/93 20190101ALI20241017BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20241017BHJP
【FI】
G06F16/31
G06F16/93
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064414
(22)【出願日】2023-04-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年3月24日、令和5年3月29日、令和5年3月30日、令和5年4月4日、Google Inc.が提供するオンラインストアであるGoogle Workspace Marketplace(https://workspace.google.com/marketplace)にてアプリケーションを公開するための申請を行う申請者毎に設定される、Google Inc.のウェブサイトのアドレス
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年3月24日、サービス説明会議、オンライン開催
(71)【出願人】
【識別番号】519313471
【氏名又は名称】株式会社リセ
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂田 健樹
(72)【発明者】
【氏名】寄合 龍太
【テーマコード(参考)】
5B175
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175FB02
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】汎用ストレージ利用時において取引関係文書ファイルの管理を容易にすることを可能とする。
【解決手段】文書管理サーバ20は、契約書ファイルをクラウドストレージから読み出すファイル読み出し部202aと、検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し部202bと、読み出された契約書ファイル、ファイルID、ラベル設定条件データ、及びラベルIDを、属性生成システム30に送信する送信部202cと、属性生成システム30によりラベル設定条件データに従って生成される検索用ラベルに係るデータを、ファイルID、及びラベルIDとともに受信する受信部202eと、クラウドストレージに対し、ファイルID、及びラベルIDに関連づけて検索用ラベルに係るデータを記憶させる属性登録部202fと、を含む。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与システムであって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段と、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し手段と、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段と、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段と、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段と、
を含むラベル付与システム。
【請求項2】
請求項1に記載のラベル付与システムであって、
前記ラベル設定条件データは、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含み、
前記受信手段は、前記ラベル生成システムにより生成される、前記ラベル設定条件データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を受信し、
前記ラベル登録手段は、前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記属性を記憶させる、
ラベル付与システム。
【請求項3】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信手段と、
前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段と、
生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段と、
を含むラベル生成システム。
【請求項4】
請求項3に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル設定条件データは、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含み、
前記ラベル生成手段は、前記ラベル設定条件データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を生成し、
前記送信手段は、前記属性を、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する、
ラベル生成システム。
【請求項5】
請求項4に記載のラベル生成システムであって、
前記ファイル識別データ、前記ラベル識別データ、及び前記フィールド識別データに関連づけて前記各属性を記憶する前記属性記憶手段を有し、
前記送信手段は、前記属性記憶手段に記憶される前記各属性を、該属性に関連づけられた前記フィールド識別データ、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する、
ラベル生成システム。
【請求項6】
請求項4に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル生成手段は、前記属性の種類に応じた解析手法により前記取引関係文書ファイルを解析し、前記属性を生成する、
ラベル生成システム。
【請求項7】
請求項4に記載のラベル生成システムであって、
前記取引関係文書ファイルは、少なくとも、第1の検索用ラベルを識別する第1のラベル識別データと、第2の検索用ラベルを識別する第2のラベル識別データとに関連づけられて前記クラウドストレージに記憶されており、
前記ラベル生成手段は、前記取引関係文書ファイルに基づき、前記第1の検索用ラベルと前記第2の検索用ラベルのうちユーザにより選択された検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データに含まれる前記属性種類データに対応する前記属性を生成する、
ラベル生成システム。
【請求項8】
請求項4に記載のラベル生成システムにおいて、
前記属性の種類は、少なくとも、前記取引関係文書ファイルに関する取引相手、取引金額、及び取引年月日を含む、
ラベル生成システム。
【請求項9】
請求項4に記載のラベル生成システムにおいて、
前記属性の種類は、前記検索用ラベルが付与される前記取引関係文書ファイルと関連する他の取引関係文書ファイルとの関係を含む、
ラベル生成システム。
【請求項10】
請求項4に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル設定条件データは、前記クラウドストレージを含むクラウドワークスペースにおけるユーザが所属する組織を識別する組織識別データに関連づけられている、
ラベル生成システム。
【請求項11】
請求項5に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル設定条件データは、2以上の選択肢のいずれかから選択される前記属性の種類を示す前記属性種類データと、前記選択肢を識別する選択肢識別データを含み、
前記ラベル生成手段は、前記属性種類データに対応する前記属性を前記選択肢のいずれかから選択して生成し、
前記属性記憶手段は、前記選択肢識別データと関連付けて前記選択肢のいずれかから選択して生成された前記属性を記憶する、
ラベル生成システム。
【請求項12】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与方法であって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出しステップと、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出しステップと、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信ステップと、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信ステップと、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録ステップと、
を含むラベル付与方法。
【請求項13】
記憶装置に記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信ステップと、
前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成ステップと、
生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信ステップと、
を含むラベル生成方法。
【請求項14】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与プログラムであって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書を識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し手段、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段、
としてコンピュータを機能させるためのラベル付与プログラム。
【請求項15】
記憶装置に記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信手段、
前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段、
生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段、
としてコンピュータを機能させるためのラベル生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ラベル付与システム、ラベル生成システム、ラベル付与方法、ラベル生成方法、ラベル付与プログラム、及びラベル生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子化された契約書等の取引関係文書ファイルを管理する手法として、例えば特許文献1が提案されている。特許文献1には、専用ポータルサイトにより契約のステータス等を一元管理可能な電子契約システムが開示されている。特許文献1の電子契約システムにおいては、検索条件を入力し、検索をかけると、抽出された契約の一覧が表示され、契約の内容やステータス等を確認できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-05360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、中小企業等では、特許文献1のように契約管理を行うための専用ポータルサイトや専用アプリケーションにて契約書を記憶させて管理しているのではなく、クラウドワークスペースにおけるクラウドストレージ等の汎用ストレージに契約書を記憶させて管理していることがある。ここで、汎用ストレージ上で契約書等の取引関係文書ファイルを管理する場合において、ユーザが内容に基づく検索を実行したりファイル概要を容易に把握したりできるようにする等、管理を容易にするためには、ユーザが煩雑な設定作業等を行う必要がある。そこで、ユーザが煩雑な設定作業をせずともクラウドストレージ等の汎用ストレージ利用時において管理を容易することが可能なシステムが求められている。
【0005】
本開示は、汎用ストレージ利用時において取引関係文書ファイルの管理を容易にすることを可能とするラベル付与システム、ラベル生成システム、ラベル付与方法、ラベル生成方法、ラベル付与プログラム、及びラベル生成プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示で提案するラベル付与システムは、クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与システムであって、前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段と、前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し手段と、読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段と、前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段と、前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段と、を含む。
【0007】
本開示で提案するラベル生成システムは、クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信手段と、前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル手段と、生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段と、を含む。
【0008】
本開示で提案するラベル付与方法は、クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与方法であって、前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出しステップと、前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出しステップと、読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信ステップと、前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信ステップと、前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録ステップと、を含む。
【0009】
本開示で提案するラベル生成方法は、クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信ステップと、前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成ステップと、生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信ステップと、を含む。
【0010】
本開示で提案するラベル付与プログラムは、クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与プログラムであって、前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書を識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段、前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し手段、読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段、前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段、前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段、としてコンピュータを機能させる。
【0011】
本開示で提案するラベル生成プログラムは、クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信手段、前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段、生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段、としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0012】
汎用ストレージ利用時において取引関係文書ファイルの管理を容易にすることを可能とするシステム及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る文書管理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2A】ユーザにより選択された契約書ファイルに検索用ラベルが付与される前の画面の例を示す図である。
図2B】ユーザにより選択された契約書ファイルに検索用ラベルが付与された後の画面の例を示す図である。
図2C】契約書ファイルを検索する検索画面の例を示す図である。
図3】本実施形態に係る文書管理システムで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図4A】ラベルIDに関連づけられるラベル設定条件データを示す図である。
図4B】ラベル設定条件データに属性が入力された、検索用ラベルの構成の一例を示す図である。
図5】会社IDと関連づけられる従業員IDの一例を示す図である。
図6A】本実施形態におけるラベル設定条件データの作成処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
図6B】ラベル付与に関する処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示で提案する文書管理システムSの例について説明する。
【0015】
[詳細な背景]
電子化された契約書等の取引関係文書ファイルの管理においては、ユーザが内容に基づく検索を実行したり概要を容易に把握したりできるようにする等、管理を容易にする工夫が行われることが好ましい。その理由の一つに、法令等の要請による所定の管理要件を満たしながら管理することが求められることがある。例えば、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律(電子帳簿保存法)」の改正(日本国において2022年1月1日に施行)においては、電子化された取引関係文書ファイルを保存する際に、取引関係文書ファイルを取引年月日等の記録項目に基づき検索可能とする検索要件を含む管理要件(保存要件)を満たすことが求められる。例えば、クラウドストレージの利用時において取引関係文書ファイルを管理する際も管理要件を満たす等により管理を容易にするため、クラウドストレージに記憶される各取引関係文書ファイルに対してユーザ自ら操作及び入力することにより、取引関係文書ファイルの一件一件に管理要件を満たすためのデータを登録する手間が生じる。クラウドワークスペースでは、クラウドストレージに記憶されているファイルに対してファイルの内容を含むラベル(メタデータ)を付与し、ラベルに基づく検索を可能としたり、ラベルにアクセスすることでファイルの内容を把握できるようにしたりすることができるが、取引関係文書ファイルの一件一件に適した内容を含むラベルの設定が必要であり、登録する手間が生じる。そこで、本開示で提案する文書管理システムSを用いて、クラウドストレージ等の汎用ストレージ利用時において取引関係文書ファイルの管理を容易にすることを可能とするシステムを提供する。以下では、クラウドサーバ上で実行されるアプリケーションであるクラウドワークスペースと、汎用ストレージとしてクラウドサーバ上のクラウドストレージを用いる例について説明する。
【0016】
[文書管理システムSの概要]
本実施形態に係る文書管理システムSは、検索用ラベルの設定条件(ラベル定義テンプレート)に関するデータであるラベル設定条件データに基づいて、クラウドストレージに記憶される契約書ファイルに検索用ラベルを付与するシステムである。クラウドストレージに記憶される検索用ラベルが付与された契約書ファイルは、その契約書ファイルの属性に基づいてクラウドストレージを含むクラウドワークスペース上で検索可能となる。なお、検索用ラベルの付与は、クラウドワークスペースにインストールされるアドオンプログラムにより実行されるとよい。アドオンプログラムは、クラウドワークスペースを提供するプログラムに付加されるプログラムである。なお、クラウドストレージのファイルに対して検索用ラベルの付与が行えれば、アドオンプログラムとは異なるプログラムの提供形態であってもよい。例えば、ユーザ端末上で実行されるプログラムであってもよい。ユーザ端末上で実行されるプログラムは、例えばOS(Operating System)のファイル管理プログラムの拡張プログラムであってもよい。
【0017】
本実施形態においては、契約書ファイルに検索用ラベルを付与する例を説明するが、検索用ラベルが付与される対象はこれに限られない。例えば、見積書ファイルや発注書ファイル等、ビジネス上の取引で使用される各種の電子化された取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与することとしてもよい。
【0018】
検索用ラベルとは、契約書ファイルをクラウドワークスペース上で検索可能とするメタデータである。検索用ラベルには、少なくとも1以上のフィールドが含まれる。フィールドとは、契約書ファイルに含まれる特定の情報を示す属性が設定されるべき領域である。各フィールドには、フィールドを識別するためのフィールドIDと、フィールドに入力される契約書ファイルの属性の種類を示す属性種類データと、属性種類データに対応する属性が入力される属性フィールドとが含まれる。
【0019】
契約書ファイルの属性の種類は、例えば、「取引相手(例えば「取引名」等)」、「契約類型」、「取引金額」、「取引年月日」(例えば「契約締結日」、「契約開始日」、「契約終了日」等)、「契約の自動更新の有無」、「契約書言語」、「アラート日」等であるとよい。例えば、契約類型に対応する属性が秘密保持契約である契約書を検索したい場合、クラウドワークスペース上の検索画面において、契約書ファイルに付与されている特定のラベル(例えば、契約書用ラベル)を選択し、属性の種類が契約類型と定義されているフィールドに対する検索欄において、「秘密保持契約」との検索ワードを入力することにより、クラウドストレージに記憶される多数の契約書用ラベルが付与された契約書ファイルの中から属性が秘密保持契約である契約書ファイルを抽出することができる。以下では、検索用ラベルが付与されるとは、属性フィールドに契約書ファイルに基づく属性が入力された検索用ラベルが当該契約書ファイルに関連して記憶されることを意味する。また、検索用ラベルの設定条件が付与されるとは、属性フィールドに契約書ファイルに基づく属性が入力されていないラベルが当該契約書ファイルに関連して記憶されることを意味する。
【0020】
なお、契約書ファイルの属性の種類は、少なくとも、契約書ファイル等の取引関係文書ファイルに関する「取引相手」、「取引金額」、及び「取引年月日」を含むとよい。これは、上述の電子帳簿保存法の改正における電子ファイルの保存要件を満たすためである。
【0021】
本実施形態において、ユーザはクラウドワークスペースを利用するためのアカウントを保有している。ユーザのアカウントはユーザが所属する組織のクラウドワークスペースのアカウント(組織アカウント)に属するようにクラウドワークスペースにて設定される。契約書ファイルは、同じ組織アカウントに属する複数のユーザによりクラウドワークスペース上のクラウドストレージを介して共有されるとよい。また、組織の代表者や管理者(以下、管理者等)により権限が付与されたアカウント(管理者等アカウント)のユーザのみが、クラウドワークスペース上で契約書ファイルを閲覧等することが可能であってもよい。検索用ラベルのラベル設定条件(ラベル定義テンプレート)は組織アカウントごとに設定され、組織アカウントに属するユーザは同一のラベル設定条件を利用することが可能となる。なお、組織は会社単位に限らず、同じ会社の部署単位やグループ単位であってもよい。
【0022】
本実施形態において、アドオンプログラムおよび後述の属性生成システム30は、アドオンプログラムおよび属性生成システム30を提供する企業(以下、提供企業)と契約を結んだ組織のユーザのみが利用可能となる。組織は、例えば法人格を有する会社等である。以下に提供企業が契約した会社に対して行う処理について説明する。提供企業は、会社を識別する会社識別データ(以下、会社ID)と、その会社に所属する従業員を識別する従業員識別データ(以下、従業員ID)を付与し、属性生成システム30に記憶させる。ここで、図5においては、会社IDと関連づけられる従業員IDの一例を示している。
【0023】
会社IDまたは従業員IDはアドオンプログラムまたは属性生成システム30へアクセスする際の認証に用いられる。このとき、従業員IDはクラウドワークスペースのアカウントと関連づけて記憶されていることが好ましい。このとき、クラウドワークスペースに自己のアカウントでログインすれば、自動的にアドオンプログラムまたは属性生成システム30へのアクセスが認証される構成としてもよい。また、クラウドワークスペースの管理者等アカウントを保有するユーザの従業員IDを管理者IDとして属性生成システム30に記憶されてもよい。
【0024】
[文書管理システムの全体構成]
図1は、本実施形態に係る文書管理システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、文書管理システムSは、ユーザ端末10、ラベル付与システムである文書管理サーバ20、及びラベル生成システムである属性生成システム30を含む。これらはインターネット等のネットワークNを通じて互いに接続可能であるとよい。
【0025】
ユーザ端末10は、パーソナルコンピュータである。ただし、これに限られず、ユーザ端末10は、携帯電話機(スマートフォンを含む)や、携帯情報端末(タブレット型コンピュータ又はウェアラブル端末を含む)等であってもよい。
【0026】
文書管理サーバ20は、クラウドサーバ上のストレージであるクラウドストレージおよびクラウドサーバ上で実行されるアプリケーションであるクラウドワークスペースを提供するコンピュータである。図1においては1つのコンピュータで構成される文書管理サーバ20を示すが、文書管理サーバ20は、ネットワークNまたは異なるネットワークを介して相互に接続される複数のコンピュータで構成されてもよい。クラウドストレージは記憶装置の一例である。
【0027】
属性生成システム30は、検索用ラベルに係るデータである契約書ファイルの属性を、契約書ファイルに基づいて生成するコンピュータである。属性生成システム30は、契約書ファイルをOCR(Optical Character Recognition)等の技術を用いて解析可能な書式であるデータ(テキストデータ等)に変換した後、データをテキスト解析し、契約書ファイルの属性を生成するとよい。なお、契約書ファイルが解析可能な書式であった場合はOCRは行わなくてもよい。また、データのテキスト解析は文字列に対する予め定められたルールに基づく解析であってもよいし、機械学習を用いた解析であってもよい。機械学習モデルは、例えばTransformerモデルである。また、属性生成システム30は、従業員IDを用いたユーザ認証を行い、認証済みのユーザであることを証明する認証情報を発行及び管理したり、OCRやテキスト解析を行う前段階でユーザに選択された契約書ファイルが解析可能なファイルであるか否か(例えば、パスワードが設定されており開封不可ではないか、ファイルサイズが大きすぎないか等)を判定したりしてもよい。属性生成システム30は、解析可能なファイルではないと判定した場合はユーザに対して解析可能なファイルではない旨をユーザ端末に表示するように処理を行ってもよい。また、属性生成システム30は、管理者IDのユーザのみが、後述のラベル設定条件データの作成処理が行える構成であってもよい。
【0028】
ユーザの認証は、アドオンプログラムがインストールされたクラウドワークスペース上でユーザがアカウント情報(従業員IDやパスワード等を含む情報)を入力し、入力されたアカウント情報に基づいて属性生成システム30において行われるとよい。従業員IDは、ユーザを識別可能なIDであればよく、メールアドレス等でもよい。なお、認証情報の発行や管理は、属性生成システム30で行われるものに限られず、他のコンピュータにより行われてもよい。例えば、従業員IDがクラウドワークスペースのアカウントである場合は、クラウドワークスペースへのログイン情報を属性生成システム30が取得し、ユーザを認証してもよい。
【0029】
図1においては1つのコンピュータで構成される属性生成システム30を示すが、属性生成システム30は、ネットワークNや異なるネットワークを介して相互に接続される複数のコンピュータで構成されてもよい。
【0030】
[ユーザ端末10のハードウェア構成]
図1に示すように、ユーザ端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、表示部14、入力部15を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部及び補助記憶部を含む。例えば、主記憶部はRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリであり、補助記憶部は、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、又はハードディスク等の不揮発性メモリである。通信部13は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0031】
表示部14は、例えば、液晶表示部又は有機EL表示部等である。表示部14は、制御部11の指示に従って画像を表示する。入力部15は、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイスである。入力部15は、キーボードや、ボタン等を含んでもよい。入力部15は、ユーザによる操作に応じた信号を制御部11に入力する。
【0032】
[文書管理サーバ20のハードウェア構成]
図1に示すように、文書管理サーバ20は、制御部21、記憶部22、通信部23を含む。制御部21は、少なくとも1つのプロセッサを含む。制御部21は、記憶部22に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部22は、主記憶部及び補助記憶部を含む。例えば、主記憶部はRAM等の揮発性メモリであり、補助記憶部は、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又はハードディスク等の不揮発性メモリである。通信部23は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0033】
[属性生成システム30のハードウェア構成]
図1に示すように、属性生成システム30は、制御部31、記憶部32、通信部33を含む。制御部31は、少なくとも1つのプロセッサを含む。制御部31は、記憶部32に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部32は、主記憶部及び補助記憶部を含む。例えば、主記憶部はRAM等の揮発性メモリであり、補助記憶部は、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又はハードディスク等の不揮発性メモリである。通信部33は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
【0034】
[ユーザ端末10に表示される画面例]
図2A図2Cは、ユーザ端末に表示される画面の例を示している。図2Aは、ユーザにより選択された契約書ファイルに検索用ラベルが付与される前の画面の例を示す図である。図2Bは、ユーザにより選択された契約書ファイルに検索用ラベルが付与された後の画面の例を示す図である。図2Cは、契約書ファイルを検索する検索画面の例を示す図である。
【0035】
ここでは、図2A図2Cに示す画面が、ユーザ端末10がウェブブラウザを通じて文書管理サーバ20にアクセスすることによって表示部14に表示される例を説明する。ただし、これに限られず、これらの画面は、ユーザ端末10にインストールされた専用アプリケーションソフトウェアを制御部11が実行した処理の結果として表示されてもよい。なお、図2A図2Cに示す画面の構成は、一例に過ぎず、適宜変更されてよい。
【0036】
図2A図2Cに示す画面は、アドオンプログラムがインストールされたクラウドワークスペースの機能を実行するプログラムを、文書管理サーバ20の制御部21が実行した処理の結果として表示される画面である。また、図2A図2Cに示す画面のうち右側の「アドオンメニュー」は、付加機能を実行するアドオンプログラムを、文書管理サーバ20の制御部21が実行した処理の結果として表示される画面である。以下、図2A図2Cに示す画面のうち右側に表示される画面をアドオンメニュー画面と呼ぶ。アドオンメニュー画面に表示される「取引先名」、「契約類型」等は契約書ファイルの属性の種類を示す。
【0037】
図2Aにおいては、文書管理サーバ20に記憶される契約書ファイルに関する情報が一覧表示された様子を示している。具体的には、契約書ファイルのファイル名が一覧表示された様子を示している。また、図2Aにおいては、ファイル名が「秘密保持契約書(X社)」である契約書ファイルが選択された様子を示している。また、図2Aのアドオンメニュー画面においては、検索用ラベルが付与される前の様子を示している。検索用ラベルが付与される前であるため、各属性の種類において「設定なし」となっている。なお、契約書ファイルに付与された検索ラベルの設定条件が付与されている場合(属性が入力されていない場合)に「設定なし」と表示するようにしてもよいし、検索用ラベルが付与されていないことを判定して「設定なし」と表示するようにしてもよい。
【0038】
図2A中の「解析実行」は、契約書ファイルに検索用ラベルを付与するために、契約書ファイルの解析を実行させるためのボタンである。ユーザがユーザ端末10を操作することで、画面に表示されている「解析実行」をクリックやタップ(以下、クリック等という)することにより、契約書ファイルの解析が実行される。すなわち、契約書ファイルに検索用ラベルを付与するための処理が実行される。
【0039】
契約書ファイルの解析が実行されることで、その契約書ファイルに、ラベル設定条件データに含まれる属性種類データに対応する属性が付与される。図2Bにおいては、「取引先名」に対応して属性「X社」が付与された例を示している。同様に、図2Bにおいては、「契約類型」に対応して「秘密保持」、「取引金額」に対応して「100万円」、「契約締結日」に対応して「2023/3/20」、「契約開始日」に対応して「2023/4/1」、「契約終了日」に対応して「2024/3/31」、「契約の自動更新」に対応して「無し」、「契約書言語」に対応して「日本語」がそれぞれ付与された例を示している。
【0040】
なお、属性は属性生成システム30により生成されて自動設定されるものであるが、ユーザによる入力操作により編集可能であってもよい。例えば、属性生成システム30により生成された属性に誤りがあった場合や、属性生成システム30により属性が生成されなかった場合、ユーザによる入力操作により修正や追記を行える構成としてもよい。例えば、図2Bに表示される「直接編集する」ボタンをクリック等することで属性を編集可能なモードになり、ユーザによるユーザ端末10の入力操作に応じてラベルに付与された属性の修正や追記が可能となる。
【0041】
図2Cにおいては、検索画面の一例を示している。図2C中の「ラベルで検索」は、検索を実行させるためのボタンである。図2Cにおいては、属性の種類「取引先名」において属性を示すキーワードとして「X社」を含み、かつ、属性の種類「契約締結日」において、属性を示すキーワードとして「2023年4月1日」を含むことを検索条件として契約書ファイルを検索する場合の画面を示している。このように検索条件を設定した状態で、「ラベルで検索」をクリック等することにより、検索条件に応じた契約書ファイルを抽出することができる。
【0042】
なお、属性の種類はプルダウンによりユーザが選択可能であるとよい。プルダウンにより選択される属性の種類は、会社の管理者等が予め設定したラベル設定条件データに応じて設定されている。
【0043】
また、図2Cにおいては、アドオンメニュー画面に「解析中ファイル一覧」、「アラートファイル一覧」が表示される例を示している。「解析中ファイル一覧」をクリック等することにより、解析の実行が開始された後であって、解析が未完了の契約書ファイルの一覧が表示されるとよい。また、「アラートファイル一覧」をクリック等することにより、アラート日が所定の期間内である契約書ファイルの一覧が表示されるとよい。これにより、例えば契約の自動更新がある契約において契約終了日の3か月前にアラート日を設定しておくことにより、更新を検討しなければならない契約書ファイルの存在をユーザが気づきやすくなる。
【0044】
[文書管理システムSで実現される機能]
図3は、本実施形態に係る文書管理システムで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。図3で示される各機能は、各コンピュータの記憶部に記憶されるプログラムを、コンピュータが実行することで実現される。プログラムはコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されていてもよい。
【0045】
[文書管理サーバ20で実現される機能]
文書管理サーバ20においては、文書管理サーバ20の基本機能を実行する基本機能部201と、基本機能に付加された付加機能を実行する付加機能部202が実現される。基本機能部201は、クラウドストレージであるファイル記憶部201a及びラベル設定条件データ記憶部201bと、基本制御部201cとを含む。付加機能部202は、ファイル読み出し部202a、ラベル設定条件データ読み出し部202b、送信部202c、表示制御部202d、属性受信部202e、属性登録部202fを含む。なお、基本制御部201cの機能の一部又は全部は、付加機能部202が備えていてもよい。
【0046】
ファイル記憶部201a及びラベル設定条件データ記憶部201bは記憶部22を主として実現される。基本制御部201cは制御部21を主として実現される。ファイル読み出し部202a、ラベル設定条件データ読み出し部202b、表示制御部202d、及び属性登録部202fは制御部21を主として実現される。送信部202c及び属性受信部202eは通信部23を主として実現される。
【0047】
ファイル記憶部201aは、契約書ファイルと、契約書ファイルを識別するファイル識別データ(以下、ファイルIDという)と、検索用ラベルを識別するラベル識別データ(以下、ラベルIDという)と、を関連づけて記憶する。ファイル記憶部201aは、インターネット上における所在位置を特定するURL(Uniform Resource Locator)によりアクセス可能に契約書ファイルを記憶しているとよい。
【0048】
ラベル設定条件データ記憶部201bは、検索用ラベルの設定条件に関するラベル設定条件データと、ラベルIDと、を関連づけて記憶する。
【0049】
ここで、図4A図4Bを参照して、ラベル設定条件データ及び検索用ラベルについて説明する。図4Aは、ラベルIDに関連づけられるラベル設定条件データを示す図である。
【0050】
ラベル設定条件データとは、検索用ラベルの設定条件を示すデータである。本実施形態において、ラベル設定条件データは、検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、フィールドを識別するフィールド識別データ(以下、フィールドID)、フィールドに設定されるべき契約書ファイルの属性の種類を示す属性種類データ、及び属性フィールドを含むデータである。
【0051】
図4Aは、クラウドワークスペースにおける組織アカウントである組織ID(ユーザが所属する組織を識別する組織識別データ)にラベルID「L001」~「L00N」に関連づけられている例を示す。また、図4Aに示すラベルIDに関連づけられるラベル設定条件データは、それぞれのラベル設定条件データが属性種類データ01~10を含んでおり、例えばラベルID「L001」の属性種類データ01~10はそれぞれフィールドID「L001F01」~「L001F10」に関連づけられている。例えば、ラベルID「L001」が契約書用ラベルである場合、属性種類データ01は取引先名となる。
【0052】
なお、ラベル設定条件データに含まれる属性種類データの数、内容、順序等は、会社の管理者等が任意に設定可能であってもよい。
【0053】
1つの契約書ファイルに関連づけられるラベルIDは1つに限られず、1つの契約書ファイルには2つ以上のラベルIDが関連づけられていてもよい。そして、ユーザはどのラベルIDに関連づけられるラベル設定条件データに基づいて検索用ラベルを契約書ファイルに付与するか選択可能であってもよい。そして、ユーザにより選択されたラベルIDに関連づけられるラベル設定条件データに基づいて属性が生成されるとよい。
【0054】
また、1つのラベルIDは、複数の契約書ファイルに関連づけられていてもよい。同一組織内で組織IDに関連づけられる共通のラベルIDを使用することで、クラウドストレージで管理される複数の契約書ファイルに対して統一された検索用ラベルを付与することができる。これにより、共通のラベル設定条件(例えば契約書用ラベル設定条件)に基づくラベルが付与された契約書ファイルは、クラウドワークスペース上においてラベルに付与された属性に基づく検索が可能となる。
【0055】
図4Bは、ラベル設定条件データに属性が入力された、検索用ラベルの構成の一例を示す図である。図4Bに示す「フィールド項目」はラベル設定条件データの「属性種類データ」に対応し、図4Bに示す「フィールド情報」はラベル設定条件データの「属フィールド」に対応する領域である。図4Bにおいては、検索用ラベルに含まれる10個のフィールドを示している。図4Bにおいては、例えば、1番目のフィールドに、フィールドID「L001F01」に関連づけられる属性種類データ「取引先名」に対応して、属性フィールドに属性「A社」が入力された検索用ラベルを示している。なお、ラベル設定条件データは、ラベルID毎にフィールドIDの並び順に関する情報を含むとよい。そして、図2Bに示すように、当該並び順に関する情報に基づいて各フィールドが上から順に表示されるとよい。
【0056】
なお、ラベル設定条件データは、2以上の選択肢のいずれかから選択して生成される属性の種類を示す属性種類データと、選択肢を識別する選択肢識別データ(以下、選択肢ID)を含んでもよい。2以上の選択肢のいずれかから選択して生成される属性の種類を示す属性種類データに対応して生成される属性は、例えば、契約の自動更新の有無であるとよい。図4Bにおいては、フィールドID「L001F08」(フィールド項目「契約の自動更新」)に関連づけられる選択肢ID「L001F08C01」及び「L001F08C02」を含むラベル設定条件データにおいて、属性「有り」が入力された検索用ラベルを示している。なお、2以上の選択肢は予め設定されているとよい。なお、選択肢は3つ以上であってもよい。なお、選択肢ID、及び上述のラベルID、フィールドIDは特定のアルゴリズムによって生成される不規則な文字列(ハッシュ値)から成るとよい。例えば、各IDは32桁の16進数であってもよい。各IDはクラウドワークスペースの提供先の全組織において一意に定まる値であることが好ましい。各IDはクラウドワークスペースにより生成されるため、クラウドワークスペースから対象となるIDを取得およびクラウドワークスペースにラベルに関する命令を実行する際には対象となるIDの送信が好ましい。
【0057】
図3に戻って、文書管理サーバ20で実現される機能のうち付加機能部202で実現される機能について説明する。
【0058】
ファイル読み出し部202aは、ユーザ端末10をユーザが操作することで選択された契約書ファイルを、該契約書ファイルに関連づけられたファイルID及びラベルIDとともにファイル記憶部201aから読み出す。なお、ファイル読み出し部202aで実行される機能は基本制御部201cへの指令であって、ファイル読み出し部202aからの指令により実行される契約書ファイル等の読み出し制御は基本制御部201cにより行われるとよい。
【0059】
ラベル設定条件データ読み出し部202bは、ファイル記憶部201aから読み出されたラベルIDに関連づけてラベル設定条件データ記憶部201bに記憶されるラベル設定条件データを読み出す。なお、ラベル設定条件データ読み出し部202bで実行される機能は基本制御部201cへの指令であって、ラベル設定条件データ読み出し部202bからの指令により実行されるラベル設定条件の読み出し制御は基本制御部201cにより行われるとよい。
【0060】
送信部202cは、ファイル読み出し部202a及びラベル設定条件データ読み出し部202bにより読み出された契約書ファイル、ファイルID、ラベル設定条件データ、及びラベルIDを、属性生成システム30に送信する。なお、送信部202cで実行される機能は基本制御部201cへの指令であって、送信部202cからの指令により実行される契約書ファイル等の送信制御は基本制御部201cにより行われるとよい。すなわち、基本制御部201cが、ファイル読み出し部202a及びラベル設定条件データ読み出し部202bからの指令に応じて契約書ファイル及びラベル設定条件データの読み出し、送信部202cからの指令に応じて読み出された契約書ファイル及びラベル設定条件データを属性生成システム30に送信するとよい。
【0061】
表示制御部202dは、各種画面をユーザ端末10に表示させる。表示制御部202dは、表示対象の画面の表示データをユーザ端末10に送信することによって、当該画面をユーザ端末10の表示部14に表示させる。表示データは、任意のデータ形式でよいが、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)データであるとよい。
【0062】
本実施形態において、表示制御部202dは、図2A図2Cに示す画面のうちアドオンメニュー画面を表示する表示データをユーザ端末10に送信することによって、当該画面をユーザ端末10の表示部14に表示させるとよい。なお、表示制御部202dで実行される機能は基本制御部201cへの指令であって、表示制御部202dからの指令により実行される表示制御は基本制御部201cにより行われるとよい。
【0063】
属性受信部202eは、属性生成システム30により生成された契約書ファイルの各属性、各属性に関連づけられるフィールドID、ファイルID、及びラベルIDを、属性生成システム30から受信する。なお、属性受信部202eで実行される機能は基本制御部201cへの指令であって、属性受信部202eからの指令により実行される属性等の受信制御は基本制御部201cにより行われるとよい。
【0064】
属性登録部202fは、ファイル記憶部201aに対し、ファイルID、ラベルID、及びフィールドIDに関連づけて各属性を記憶させる。属性登録部202fは、ラベル設定条件データの構造に応じて、各属性を記憶させるとよい。これにより、ファイル記憶部201aに記憶される契約書ファイルに属性が登録されることとなる。なお、属性登録部202fで実行される機能は、基本制御部201cへの指令であって、属性登録部202fからの指令により実行される属性の登録制御は基本制御部201cにより行われるとよい。
【0065】
なお、属性受信部202eにより属性等を受信した後、表示制御部202dにより、受信した属性と共に確認画面をユーザ端末10の表示部14に表示させてもよい。確認画面においては、例えば、「入力する属性はこれでよいですか?」等の文章が表示されるとよい。そして、属性登録部202fは、確認画面を確認したユーザによるユーザ端末10の入力操作に応じて各属性フィールドに属性を登録するとよい。確認画面においては、ユーザによるユーザ端末10の入力操作に応じて属性の変更や追加が可能であるとよい。また、確認画面において、ユーザによるユーザ端末10の入力操作に応じてアラート日を設定可能であってもよい。上述の図4Bにおいては、フィールドID「L001F10」に関連づけられるフィールド項目「アラート日」において、「2023年9月1日」が登録されている例を示している。このフィールド項目については、属性生成システム30において、対応する属性が生成されないため、ユーザが任意に設定可能であるとよい。
【0066】
[属性生成システム30で実現される機能]
属性生成システム30においては、受信部301、属性生成部302、属性記憶部303、属性送信部304が実現される。受信部301及び属性送信部304は通信部33を主として実現される。属性生成部302は制御部31を主として実現される。属性記憶部303は記憶部32を主として実現される。
【0067】
受信部301は、送信部202cから送信される契約書ファイル、ファイルID、ラベル設定条件データ、及びラベルIDを受信する。
【0068】
属性生成部302は、契約書ファイルに基づき、ラベル設定条件データに含まれる各フィールドの属性種類データに対応する属性を生成する。例えば、ラベル設定条件データが図4Aに示すデータ構造である場合、属性生成部302は、契約書ファイルに基づき、属性種類データ1~10に対応する属性をそれぞれ生成するとよい。なお、属性生成部302は、ラベル設定条件データが2以上の選択肢のいずれかから選択して生成される属性の種類を示す属性種類データを含む場合、属性種類データに対応する属性を選択肢から選択して生成するとよい。
【0069】
属性生成部302は、属性の種類に応じた解析手法により契約書ファイルを解析し、属性を生成可能であるとよい。そのため、属性生成部302は、解析手法の異なる複数の生成部を含むとよい。例えば、第1の生成部302aは、年月日に関する属性を生成可能であるとよい。例えば、第1の生成部302aは、契約書ファイルに基づいて、契約締結日、契約開始日、契約終了日に対応する属性を生成可能であるとよい。具体的には、例えば、第1の生成部302aは、「締結」との用語の近傍に記載された「年月日」を「契約締結日」の属性として生成するとよい。また、例えば、第2の生成部302bは、学習済みモデルを用いて、契約書の類型に関する属性を生成可能であるとよい。この場合、学習済みモデルは、類型が関連づけられた契約書ファイルを含む学習データにより学習されることで生成されたモデルであるとよい。なお、ここで説明した解析手法は一例であって、属性生成部302は他の解析手法を採用する生成部を含んでもよい。また、属性は抽出された文言を示すデータでもよいし、抽出された文言に相当するデータであってもよい。
【0070】
なお、属性生成部302により解析が行われる契約書ファイルのデータ形式は、PDF(Portable Document Format)等であるとよいが、これに限られるものではない。また、契約書ファイルはテキストデータを含むものであってもよいし、含まないものであってもよい。
【0071】
属性記憶部303は、ファイルID、ラベルID、及びフィールドIDに関連づけて、属性生成部302により生成された各属性を記憶する。なお、属性記憶部303は、ラベル設定条件データが2以上の選択肢のいずれかから選択して生成される属性の種類を示す属性種類データ及びその属性種類データに対応する選択肢IDを含む場合、選択肢IDと関連付けて選択肢から選択して生成された属性を記憶するとよい。
【0072】
属性送信部304は、クラウドワークスペースにおいてユーザによる所定のアクションが行われた場合、属性記憶部303に記憶される各属性を、該属性に関連づけられたフィールドID、ファイルID、及びラベルIDとともに文書管理サーバ20に送信する。所定のアクションは、例えば、認証済みのユーザ端末10により、ログインが行われたことや、クラウドワークスペース上で何らかの操作がされたことや、解析済みの契約書ファイルを選択したこと等であるとよい。
【0073】
[シーケンス図]
次に、図6A及び図6Bを参照して、本実施形態における処理の流れを説明する。図6Aは、本実施形態におけるラベル設定条件データの作成処理の流れを説明するためのシーケンス図である。図6Bは、ラベル付与に関する処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【0074】
まず、会社の管理者等が、付加機能部202を実行するためのアドオンプログラムをインストールする。その後、図6Aに示すように、当該管理者等によるユーザ端末10の入力操作に応じてラベル設定条件データの作成処理が実行される。具体的には、まず、管理者等が入力操作を行うことにより、文書管理サーバ20に対して、組織IDに関連づくラベル設定条件データの作成の実行を命令する(S1)。例えば、アドオンプログラムの機能によりユーザ端末10に表示される「ラベル作成」ボタンをクリック等することにより、ラベル設定条件データの作成の実行が命令されるとよい。当該命令を受け取った文書管理サーバ20において、アドオンプログラムの機能により、組織IDに関連づくラベル設定条件データの作成が行われる(S2)。すなわち、図4Aに示すようなラベル設定条件データが生成される。作成されたラベル設定条件データは、ラベルIDと関連づけてラベル設定条件データ記憶部201bに記憶される(S3)。その後、ユーザ端末10において、ラベル設定条件データの作成完了を報告する表示が行われる(S4)。以上により、ラベル付与に関する処理の前処理にあたるラベル設定条件データの作成処理が完了する。なお、ラベル設定条件データの作成、記憶、及び表示に関する制御は、基本制御部201cにより行われるとよい。
【0075】
なお、管理者等がアドオンプログラムをインストールすることにより、クラウドワークスペースにおける組織IDに属するアカウントを保有し、かつ、会社IDに関連づけられる従業員IDを付与されている従業員は、自己のユーザ端末10においてアドオンプログラムの機能(すなわち、付加機能部202により実行される付加機能)を使用可能となるとよい。または、管理者等がアドオンプログラムをインストールした後、各従業員が個別にアドオンプログラムを自己のユーザ端末10にインストールすることにより、自己のユーザ端末10においてアドオンプログラムの機能を使用可能としてもよい。
【0076】
図6Bに示すように、文書管理サーバ20において、従業員によるユーザ端末10の操作に応じて契約書ファイルの選択を受け付ける(S101)。文書管理サーバ20において、ファイル読み出し部202aにより、選択された契約書ファイルを、その契約書ファイルに関連づけられたファイルID及びラベルIDとともにファイル記憶部201aから読み出す(S102)。また、文書管理サーバ20において、ラベル設定条件データ読み出し部202bにより、ファイル記憶部201aから読み出されたラベルIDに関連づけてラベル設定条件データ記憶部201bに記憶されるラベル設定条件データを読み出す(S103)。
【0077】
さらに、文書管理サーバ20において、送信部202cにより、読み出された契約書ファイル、ファイルID、ラベル設定条件データ、及びラベルIDを、属性生成システム30に送信する(S104)。
【0078】
属性生成システム30において、受信部301により、契約書ファイル、ファイルID、ラベル設定条件データ、ラベルIDを受信する。その後、属性生成システム30において、解析中である旨をユーザ端末10に表示させる指示を文書管理サーバ20に送信する(S105)。
【0079】
文書管理サーバ20において、表示制御部202dにより、解析中である旨を、ウェブブラウザを介してユーザ端末10の表示部14に表示させる(S106)。
【0080】
属性生成システム30において、属性生成部302により、契約書ファイルに基づき、ラベル設定条件データに含まれる各フィールドの属性種類データに対応する属性を生成する(S107)。属性生成システム30において、属性記憶部303により、ファイルID、ラベルID、及びフィールドIDに関連づけて属性生成部302により生成された各属性を記憶する(S108)。
【0081】
さらに、文書管理サーバ20において、従業員によるユーザ端末10の操作に応じて契約書ファイルの選択を受け付ける(S109)。文書管理サーバ20において、選択された契約書ファイルの属性を送信するよう属性生成システム30に要求する(S110)。
【0082】
要求を受け付けた属性生成システム30において、属性送信部304により、属性記憶部303に記憶される各属性を、その属性に関連づけられたフィールドID、ファイルID、及びラベルIDとともに文書管理サーバ20に送信する(S111)。
【0083】
文書管理サーバ20において、属性受信部202eにより、各属性、各属性に関連づけられたフィールドID、ファイルID、及びラベルIDを受信する。そして、文書管理サーバ20において、属性登録部202fにより、ファイル記憶部201aに対し、ファイルID、ラベルID、及びフィールドIDに関連づけて各属性を記憶させる(S112)。すなわち、契約書ファイルに各属性を登録する。
【0084】
[まとめ]
以上説明した本実施形態に係る文書管理システムSにおいては、クラウドストレージ等の汎用ストレージ利用時において、ユーザが検索用ラベルに関する複雑な設定作業を行うことなく、取引関係文書ファイルに対して容易に検索用ラベルを付与することが可能となる。これにより、所定の管理要件を満たして取引関係文書ファイルをクラウドストレージに記憶させることが可能となるなど、取引関係文書ファイルの管理が容易となる。ユーザ自らクラウドワークスペース等で操作及び入力することにより、複数の契約書ファイルの一件一件に属性等を登録する手間を省くことができる。
【0085】
また、会社の管理者等が予め設定した検索用ラベルの設定条件に基づいて契約書ファイルに検索用ラベルを付与させることより、同じ会社に所属する従業員によりクラウドストレージで共有される契約書ファイルにおいて、検索用ラベルの設定条件の統一性が担保される。これにより、契約書ファイルの管理の効率化を図るとともに、検索漏れ等を回避することが可能となる。例えば、クラウドワークスペースにおいて所定の組織アカウントに属するユーザは、共通の検索用ラベルを用いてラベル付与された取引関係文書ファイルに対して、ラベルのフィールドごとの検索が可能となる。
【0086】
[その他]
なお、本実施形態においては、ラベル生成システムの一例として、属性生成システム30を例に挙げて説明したが、これに限られない。ラベル生成システムは、少なくとも、ラベル設定条件データに示される設定条件を満足する検索用ラベルに係るデータを、取引関係文書ファイルに基づいて生成するシステムであればよい。
【0087】
また、図6に示すS104において、送信部202cにより、ラベル設定条件データと関連づけて会社IDも送信することとしてもよい。そして、属性生成システム30は、属性の生成に関して何らかのエラーが生じた場合に、会社IDと関連づけてエラーに関する情報を記憶するとよい。
【0088】
また、契約書ファイルの属性の種類は、図2Bで示したものに限らず、例えば、検索用ラベルが付与される取引関係文書ファイルと関連する他の取引関係文書ファイルとの関係を含んでもよい。すなわち、契約書ファイル間の対応付けを属性として設定してもよい。具体的には、例えば、契約締結済みの契約書ファイルの属性として、当該契約の締結前の契約書ファイルに関連づけられるファイルIDを設定してもよい。この場合、例えば、属性生成システム30は、過去に解析した契約書ファイルを記憶しておき、当該過去に解析した契約書ファイルと、現在解析対象である契約書ファイルとが類似するか否かを判定可能であるとよい。類似すると判定した場合、過去に解析した契約書ファイルのファイルIDを属性として設定するとよい。
【0089】
また、本実施形態においては、図4Aに示すようにラベル設定条件データがフィールドID、属性種類データを含む例を説明したが、これに限られず、ラベル設定条件データは、ラベルIDのみを含むデータ、又はラベルIDそのものであってもよい。この場合、属性生成システム30において、受信部301によりラベルIDを受信し、属性生成システム30に予め記憶される属性種類データに対応する属性を属性生成部302により生成するとよい。そして、属性送信部304により、生成された属性をラベルIDと関連づけて文書管理サーバ20に送信するとよい。なお、この場合、属性生成システム30においては、複数の属性種類データが、検索用ラベルにおける表示順に対応するよう順番に関する情報と関連づけて予め記憶されているとよい。
【0090】
また、本実施形態においては、一つのラベル設定条件データを用いる例を説明したが、複数の異なるラベル設定条件データをプログラムが作成可能とし、ユーザが選択したラベル設定条件データを属性生成システム30が受信する構成としてもよい。また、さらに属性生成システム30が複数の属性生成部を備え、選択されたラベル設定条件データに応じて用いる属性生成部を異ならせてもよい。例えば、属性生成システム30は、契約書用ラベルを受信したと判定した場合は契約書解析用の属性生成部を用いて解析を行い、請求書用ラベルを受信したと判定した場合は請求書解析用の属性生成部を用いて解析を行ってもよい。また、このときに一部のラベル設定条件データに関しては外部の属性生成部を利用する構成としてもよい。また、クラウドストレージの取引関係文書ファイルに対してではなく、ローカルストレージの取引関係文書ファイルに対してラベル付与を行ってもよい。また、OSのファイル管理プログラムの拡張プログラムを用いてラベル付与を行ってもよい。例えば、OSのファイル管理プログラムが基本機能部、ファイル管理プログラムの拡張プログラムが付加機能部として機能し、拡張プログラムの動作によりクラウド上の属性生成システムにラベル設定条件データを送信し、属性生成システムにより生成された属性を受信して、OSを経由してアクセス可能なクラウドストレージ等の汎用ストレージの取引関係文書ファイルに対してラベルの付与を行ってもよい。
【0091】
[付記]
例えば、ラベル付与システム、ラベル生成システム、ラベル付与方法、ラベル生成方法、ラベル付与プログラム、及びラベル生成プログラムは、下記のような構成も可能である。
(1)クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与システムであって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段と、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し手段と、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段と、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段と、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段と、
を含むラベル付与システム。
(2)(1)において、
前記ラベル設定条件データは、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含み、
前記受信手段は、前記ラベル生成システムにより生成される、前記ラベル設定条件データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を受信し、
前記ラベル登録手段は、前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記属性を記憶させる、
ラベル付与システム。
(3)クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信手段と、
前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段と、
生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段と、
を含むラベル生成システム。
(4)(3)において、
前記ラベル設定条件データは、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含み、
前記ラベル生成手段は、前記ラベル設定条件データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を生成し、
前記送信手段は、前記属性を、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する、
ラベル生成システム。
(5)(4)において、
前記ファイル識別データ、前記ラベル識別データ、及び前記フィールド識別データに関連づけて前記各属性を記憶する前記属性記憶手段を有し、
前記送信手段は、前記属性記憶手段に記憶される前記各属性を、該属性に関連づけられた前記フィールド識別データ、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する、
ラベル生成システム。
(6)(4)又は(5)において、
前記ラベル生成手段は、前記属性の種類に応じた解析手法により前記取引関係文書ファイルを解析し、前記属性を生成する、
ラベル生成システム。
(7)(4)~(6)のいずれかにおいて、
前記取引関係文書ファイルは、少なくとも、第1の検索用ラベルを識別する第1のラベル識別データと、第2の検索用ラベルを識別する第2のラベル識別データとに関連づけられて前記クラウドストレージに記憶されており、
前記ラベル生成手段は、前記取引関係文書ファイルに基づき、前記第1の検索用ラベルと前記第2の検索用ラベルのうちユーザにより選択された検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データに含まれる前記属性種類データに対応する前記属性を生成する、
ラベル生成システム。
(8)(4)~(7)のいずれかにおいて、
前記属性の種類は、少なくとも、前記取引関係文書ファイルに関する取引相手、取引金額、及び取引年月日を含む、
ラベル生成システム。
(9)(4)~(8)のいずれかにおいて、
前記属性の種類は、前記検索用ラベルが付与される前記取引関係文書ファイルと関連する他の取引関係文書ファイルとの関係を含む、
ラベル生成システム。
(10)(4)~(9)のいずれかにおいて、
前記ラベル設定条件データは、前記クラウドストレージを含むクラウドワークスペースにおけるユーザが所属する組織を識別する組織識別データに関連づけられている、
ラベル生成システム。
(11)(5)において、
前記ラベル設定条件データは、2以上の選択肢のいずれかから選択される前記属性の種類を示す前記属性種類データと、前記選択肢を識別する選択肢識別データを含み、
前記ラベル生成手段は、前記属性種類データに対応する前記属性を前記選択肢のいずれかから選択して生成し、
前記属性記憶手段は、前記選択肢識別データと関連付けて前記選択肢のいずれかから選択して生成された前記属性を記憶する、
ラベル生成システム。
(12)クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与方法であって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出しステップと、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出しステップと、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信ステップと、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信ステップと、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録ステップと、
を含むラベル付与方法。
(13)記憶装置に記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信ステップと、
前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成ステップと、
生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信ステップと、
を含むラベル生成方法。
(14)クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与プログラムであって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書を識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルを識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データを読み出すラベル設定条件データ読み出し手段、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定条件データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定条件データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段、
としてコンピュータを機能させるためのラベル付与プログラム。
(15)記憶装置に記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルを識別するラベル識別データ、及び前記検索用ラベルの設定条件を示すラベル設定条件データをラベル付与システムから受信する受信手段、
前記ラベル設定条件データに示される前記設定条件を満足する前記検索用ラベルに係るデータを、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段、
生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段、
としてコンピュータを機能させるためのラベル生成プログラム。
【符号の説明】
【0092】
10 ユーザ端末、11 制御部、12 記憶部、13 通信部、14 表示部、15 入力部、20 文書管理サーバ、21 制御部、22 記憶部、23 通信部、30 属性生成システム、31 制御部、32 記憶部、33 通信部、201 基本機能部、201a ファイル記憶部、201b ラベル設定条件データ記憶部、201c 基本制御部、202 付加機能部、202a ファイル読み出し部、202b ラベル設定条件データ読み出し部、202c 送信部、202d 表示制御部、202e 属性受信部、202f 属性登録部、301 受信部、302 属性生成部、303 属性記憶部、304 属性送信部、S 文書管理システム。

図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
【手続補正書】
【提出日】2024-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与システムであって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルの種類を識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段と、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定情報を示すラベル設定情報データを読み出すラベル設定情報データ読み出し手段と、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定情報データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段と、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定情報データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段と、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段と、
を含むラベル付与システム。
【請求項2】
請求項1に記載のラベル付与システムであって、
前記ラベル設定情報データは、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含み、
前記受信手段は、前記ラベル生成システムにより生成される、前記ラベル設定情報データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を受信し、
前記ラベル登録手段は、前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記属性を記憶させる、
ラベル付与システム。
【請求項3】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルの種類を識別するラベル識別データ、並びに前記検索用ラベルの設定情報を示し、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含むラベル設定情報データをラベル付与システムから受信する受信手段と、
前記ラベル設定情報データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段と、
前記ファイル識別データ、前記ラベル識別データ、及び前記フィールド識別データに関連づけて前記各属性を記憶する属性記憶手段と、
前記属性記憶手段に記憶される前記各属性を、該属性に関連づけられた前記フィールド識別データ、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段と、
を含むラベル生成システム。
【請求項4】
請求項に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル生成手段は、前記属性の種類に応じた解析手法により前記取引関係文書ファイルを解析し、前記属性を生成する、
ラベル生成システム。
【請求項5】
請求項に記載のラベル生成システムであって、
前記取引関係文書ファイルは、少なくとも、第1の検索用ラベルを識別する第1のラベル識別データと、第2の検索用ラベルを識別する第2のラベル識別データとに関連づけられて前記クラウドストレージに記憶されており、
前記ラベル生成手段は、前記取引関係文書ファイルに基づき、前記第1の検索用ラベルと前記第2の検索用ラベルのうちユーザにより選択された検索用ラベルの設定情報を示すラベル設定情報データに含まれる前記属性種類データに対応する前記属性を生成する、
ラベル生成システム。
【請求項6】
請求項に記載のラベル生成システムにおいて、
前記属性の種類は、少なくとも、前記取引関係文書ファイルに関する取引相手、取引金額、及び取引年月日を含む、
ラベル生成システム。
【請求項7】
請求項に記載のラベル生成システムにおいて、
前記属性の種類は、前記検索用ラベルが付与される前記取引関係文書ファイルと関連する他の取引関係文書ファイルとの関係を含む、
ラベル生成システム。
【請求項8】
請求項に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル設定情報データは、前記ラベル識別データと関連づけられており、
前記ラベル識別データは、前記クラウドストレージを含むクラウドワークスペースにおけるユーザが所属する組織を識別する組織識別データに関連づけられている、
ラベル生成システム。
【請求項9】
請求項に記載のラベル生成システムであって、
前記ラベル設定情報データは、2以上の選択肢のいずれかから選択される前記属性の種類を示す前記属性種類データと、前記選択肢を識別する選択肢識別データを含み、
前記ラベル生成手段は、前記属性種類データに対応する前記属性を前記選択肢のいずれかから選択して生成し、
前記属性記憶手段は、前記選択肢識別データと関連付けて前記選択肢のいずれかから選択して生成された前記属性を記憶する、
ラベル生成システム。
【請求項10】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与方法であって、
ラベル付与システムが、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルの種類を識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出しステップと、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定情報を示すラベル設定情報データを読み出すラベル設定情報データ読み出しステップと、読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定情報データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信ステップと、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定情報データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信ステップと、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録ステップと、
実行するラベル付与方法。
【請求項11】
ラベル生成システムが、
記憶装置に記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルの種類を識別するラベル識別データ、並びに前記検索用ラベルの設定情報を示し、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含むラベル設定情報データをラベル付与システムから受信する受信ステップと、
前記ラベル設定情報データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成する生成ステップと、
前記ファイル識別データ、前記ラベル識別データ、及び前記フィールド識別データに関連づけて前記各属性を記憶する記憶ステップと、
前記記憶ステップで記憶された前記各属性を、該属性に関連づけられた前記フィールド識別データ、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信ステップと、
を実行するラベル生成方法。
【請求項12】
クラウドストレージに記憶される取引関係文書ファイルに検索用ラベルを付与するラベル付与プログラムであって、
前記取引関係文書ファイルを、該取引関係文書ファイルに関連づけられた、該取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、及び前記検索用ラベルの種類を識別するラベル識別データとともに前記クラウドストレージから読み出すファイル読み出し手段、
前記クラウドストレージから読み出された前記ラベル識別データに関連づけて前記クラウドストレージに記憶される、前記検索用ラベルの設定情報を示すラベル設定情報データを読み出すラベル設定情報データ読み出し手段、
読み出された前記取引関係文書ファイル、前記ファイル識別データ、前記ラベル設定情報データ、及び前記ラベル識別データを、ラベル生成システムに送信する送信手段、
前記ラベル生成システムにより前記ラベル設定情報データに従って生成される前記検索用ラベルに係るデータを、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに受信する受信手段、
前記クラウドストレージに対し、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データに関連づけて前記検索用ラベルに係るデータを記憶させるラベル登録手段、
としてコンピュータを機能させるためのラベル付与プログラム。
【請求項13】
記憶装置に記憶される取引関係文書ファイル、前記取引関係文書ファイルを識別するファイル識別データ、前記取引関係文書ファイルに付与される検索用ラベルの種類を識別するラベル識別データ、並びに前記検索用ラベルの設定情報を示し、前記検索用ラベルに含まれる1以上のフィールドのそれぞれについて、該フィールドを識別するフィールド識別データ、及び該フィールドに設定されるべき前記取引関係文書ファイルの属性の種類を示す属性種類データを含むラベル設定情報データをラベル付与システムから受信する受信手段、
前記ラベル設定情報データに含まれる前記各フィールドの前記属性種類データに対応する、前記検索用ラベルに係るデータである前記属性を、前記取引関係文書ファイルに基づいて生成するラベル生成手段、
前記ファイル識別データ、前記ラベル識別データ、及び前記フィールド識別データに関連づけて前記各属性を記憶する属性記憶手段、
前記属性記憶手段に記憶される前記各属性を、該属性に関連づけられた前記フィールド識別データ、前記ファイル識別データ、及び前記ラベル識別データとともに前記ラベル付与システムに送信する送信手段、
としてコンピュータを機能させるためのラベル生成プログラム。