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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151214
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】投げ銭管理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/258 20110101AFI20241017BHJP
   H04N 21/254 20110101ALI20241017BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241017BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20241017BHJP
【FI】
H04N21/258
H04N21/254
G06Q50/10
G06F3/0481
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064438
(22)【出願日】2023-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】509069663
【氏名又は名称】次井 丈博
(74)【代理人】
【識別番号】100130638
【弁理士】
【氏名又は名称】野末 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】次井 丈博
(72)【発明者】
【氏名】次井 香織
(72)【発明者】
【氏名】岩波 慶賢
(72)【発明者】
【氏名】野末 貴弘
【テーマコード(参考)】
5C164
5E555
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5C164FA03
5C164SA52S
5C164SB29S
5C164SC11P
5C164SC31P
5C164YA11
5E555AA12
5E555BA02
5E555BA19
5E555BA87
5E555BB19
5E555BC09
5E555CA21
5E555CB20
5E555CB33
5E555CB34
5E555CB48
5E555DB18
5E555DB20
5E555DB57
5E555FA00
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ケーブルテレビを視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムを提供する。
【解決手段】ケーブルテレビをテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システム10は、投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する投げ銭コンテンツ作成サーバ1と、ケーブルテレビの番組コンテンツおよび投げ銭コンテンツを送信する送信部2と、送信部2によって送信されるケーブルテレビの番組コンテンツとともにテレビジョン受信機に表示される投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が投げ銭を行うことによってテレビジョン受信機から送信される投げ銭のデータを受信し、番組出演者に分配する金額を決定する管理サーバ3とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルテレビの番組をテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムであって、
前記投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する投げ銭コンテンツ作成サーバと、
前記ケーブルテレビの番組コンテンツおよび前記投げ銭コンテンツを送信する送信部と、
前記送信部によって送信される前記ケーブルテレビの前記番組コンテンツとともに前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が前記投げ銭を行うことによって前記テレビジョン受信機から送信される前記投げ銭のデータを受信し、前記番組出演者に分配する金額を決定する管理サーバと、
を備えることを特徴とする投げ銭管理システム。
【請求項2】
前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツには、前記投げ銭の対象者および前記投げ銭の金額を選択または入力する欄が含まれており、
前記管理サーバは、視聴者が前記投げ銭を行ったときに、前記投げ銭の対象者および前記投げ銭の金額を含む前記投げ銭のデータを受信することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項3】
前記投げ銭コンテンツには、前記投げ銭を行うための入力画面にアクセスするためのQRコードが含まれることを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項4】
視聴者が前記投げ銭を行うと、前記投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から、視聴者による前記投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されており、
前記管理サーバは、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、前記番組広告主から視聴者による前記投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、前記番組出演者に分配する金額を決定することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項5】
前記テレビジョン受信機の画面のうち、前記投げ銭コンテンツの表示領域には、投げ銭広告主の広告が表示され、
視聴者が前記投げ銭を行うと、前記投げ銭広告主から、視聴者による前記投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されており、
前記管理サーバは、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、前記投げ銭広告主から視聴者による前記投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、前記番組出演者に分配する金額を決定することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項6】
前記投げ銭のデータには、前記投げ銭を行った視聴者に関する情報が含まれており、
前記管理サーバは、前記投げ銭のデータに含まれる視聴者に関する情報を、前記投げ銭を受け取った番組出演者に提供することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項7】
前記管理サーバは、視聴者による前記投げ銭に応じて、前記投げ銭を行った視聴者に付与されるポイントを管理することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項8】
前記投げ銭を行うことによって視聴者に付与されるポイントは、前記投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から提供される商品と交換可能であることを特徴とする請求項7に記載の投げ銭管理システム。
【請求項9】
前記投げ銭は、クレジットカード決済、QRコード決済、キャリア決済、および、仮想通貨による支払いのうち、少なくとも1つの方法によって行うことが可能であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の投げ銭管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルテレビをテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット回線を介して動画を配信するサービスが知られている。また、インターネット回線を介して配信される動画の出演者に対して、視聴者がお金を贈呈する投げ銭を行うことができるサービスも知られている。
【0003】
特許文献1には、複数の競技者が競い合う競技イベントにおいて、競技イベントの観戦者が使用する端末から、競技者に対応付けられた商品の購入情報を取得し、対応付けられた商品の売上額に基づいて、競技者の暫定賞金を増額するイベント管理サーバが開示されている。また、特許文献1には、観戦者が競技者に対してお金を贈呈する投げ銭を行うと、イベント管理サーバが投げ銭の合計額を算出し、各競技者への賞金に加算することも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-11069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
テレビの番組コンテンツを電波を介してではなく、ケーブルを介して送信して、視聴者が視聴することができるケーブルテレビが知られている。現在のケーブルテレビにおいて、視聴者が番組の出演者に対して投げ銭を行うことができるシステムは存在しない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであり、ケーブルテレビの番組コンテンツを視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の投げ銭管理システムは、ケーブルテレビをテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムであって、
前記投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する投げ銭コンテンツ作成サーバと、
前記ケーブルテレビの番組コンテンツおよび前記投げ銭コンテンツを送信する送信部と、
前記送信部によって送信される前記ケーブルテレビの前記番組コンテンツとともに前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が前記投げ銭を行うことによって前記テレビジョン受信機から送信される前記投げ銭のデータを受信し、前記番組出演者に分配する金額を決定する管理サーバと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の投げ銭管理システムによれば、テレビジョン受信機には、ケーブルテレビの番組コンテンツとともに、投げ銭を行うための投げ銭コンテンツが表示されるので、視聴者は、テレビジョン受信機に表示される投げ銭コンテンツに基づいて投げ銭を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ケーブルテレビの一般的な仕組みを説明するための図である。
図2】第1の実施形態における投げ銭管理システムの構成を模式的に示す図である。
図3】端末としてのリモコンの一例を模式的に示す平面図である。
図4】ケーブルテレビの番組コンテンツとともに投げ銭コンテンツが表示されたときのテレビジョン受信機の表示画面の一例を示す図である。
図5】テレビジョン受信機でケーブルテレビの番組コンテンツを表示中に、投げ銭を行うための画面を表示したときの表示画面の一例を示す図である。
図6】テレビジョン受信機でケーブルテレビの番組コンテンツを表示中に、投げ銭を行うためのQRコード(登録商標)を表示したときの表示画面の一例を示す図である。
図7】テレビジョン受信機でケーブルテレビの番組コンテンツを表示中に、獲得投げ銭ポイントのランキングを表示したときの表示画面の一例を示す図である。
図8】テレビジョン受信機でケーブルテレビの番組を表示中に、投げ銭広告主の広告を投げ銭コンテンツの表示領域に表示したときの表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施形態を示して、本発明の特徴を具体的に説明する。
【0011】
<第1の実施形態>
本発明の投げ銭管理システムは、ケーブルテレビの視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができるシステムである。
【0012】
図1は、ケーブルテレビの一般的な仕組みを説明するための図である。ケーブルテレビ局11と、ケーブルテレビを視聴する家、ホテル、飲食店などの建物12との間は、同軸ケーブルや光ケーブルなどのケーブル13を介して接続されている。ケーブルテレビ局11からは、ケーブル13を介して番組コンテンツが送信され、建物12内に設置されているテレビジョン受信機で番組コンテンツを表示することが可能である。
【0013】
図2は、第1の実施形態における投げ銭管理システム10の構成を模式的に示す図である。第1の実施形態における投げ銭管理システム10は、投げ銭コンテンツ作成サーバ1と、送信部2と、管理サーバ3とを備える。
【0014】
投げ銭コンテンツ作成サーバ1は、視聴者が投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する。投げ銭コンテンツの詳細については、後述する。
【0015】
送信部2は、ケーブルテレビの番組コンテンツ、および、投げ銭コンテンツ作成サーバ1によって作成された投げ銭コンテンツを送信する。送信部2は、例えば、ケーブルテレビ局11に設けられている。送信部2は、同軸ケーブルや光ケーブルなどのケーブル13を介して、番組コンテンツと投げ銭コンテンツを、ケーブルテレビの視聴契約を結んでいる視聴者の家、ホテル、飲食店などに送信する。番組コンテンツおよび投げ銭コンテンツを送信するためのケーブル13の種類に特に制約はない。
【0016】
送信部2から送信される番組コンテンツには、ケーブルテレビ局11で作成された番組コンテンツ、他のテレビ局や制作会社などで作成された番組コンテンツなどが含まれる。送信部2から送信される番組コンテンツには、例えば、ケーブルテレビ専用の番組コンテンツだけでなく、ケーブルテレビ専用ではない番組コンテンツが含まれる。ケーブルテレビ専用ではない番組コンテンツとは、例えば、電波を介して送信される地上放送の番組コンテンツや、衛星放送の番組コンテンツなどである。
【0017】
送信部2から送信される番組コンテンツには、投げ銭専門の番組のコンテンツが含まれていてもよい。投げ銭専門の番組は、例えば、投げ銭を求める出演者が出演する番組である。投げ銭を求める出演者は、例えば、歌を歌う、芸を披露するなどのパフォーマンスを行うことによって、視聴者からの投げ銭を獲得する。
【0018】
管理サーバ3は、送信部2によって送信されるケーブルテレビの番組コンテンツとともにテレビジョン受信機4に表示される投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が投げ銭を行うことによって、テレビジョン受信機4から送信される投げ銭のデータを受信し、番組出演者に分配する金額を決定する。
【0019】
テレビジョン受信機4は、送信部2から送信されるケーブルテレビの番組コンテンツおよび投げ銭コンテンツを表示する。テレビジョン受信機4は、ケーブル13を介してケーブルテレビ局11と接続されており、少なくともケーブルテレビ局11との間で双方向通信が可能である。
【0020】
テレビジョン受信機4は、インターネットに接続されていることが好ましい。例えば、テレビジョン受信機4は、番組コンテンツを送信するためのケーブル13を介してインターネットに接続されている。ただし、テレビジョン受信機4は、ケーブル13とは別の接続線を介してインターネットに接続されていてもよい。テレビジョン受信機4は、例えば、一般的に市販されている据置型のものでもよいし、携帯可能なポータブルテレビジョン受信機でもよいし、スマートフォンやタブレット、パソコンなどでもよい。ポータブルテレビジョン受信機、スマートフォン、タブレットなどでケーブルテレビの番組コンテンツを視聴する場合には、例えば、ケーブル13を介してケーブルテレビの番組コンテンツを受信する受信機と、ポータブルテレビジョン受信機、スマートフォン、タブレットなどとの間をWi-Fiを介して接続すればよい。すなわち、受信機で受信したケーブルテレビの番組コンテンツを、Wi-Fiを介して、ポータブルテレビジョン受信機、スマートフォン、タブレットなどに送信すればよい。
【0021】
テレビジョン受信機4は、端末5によって操作可能である。端末5は、例えば、購入したテレビジョン受信機4に付属しているリモコンである。図3は、端末5としてのリモコン5Aの一例を模式的に示す平面図である。図3に示すように、リモコン5Aは、テレビジョン受信機4の電源をオン/オフするための電源ボタン31、数字ボタン32、表示する番組を変更するためのチャンネル変更ボタン33、音量を変更するための音量変更ボタン34、番組表を表示させるための番組表ボタン35、上下左右の矢印ボタン36、決定ボタン37、1つ前の画面に戻るなどの操作を行うための戻るボタン38などの様々なボタンを備えている。図3に示すように、リモコン5Aは、投げ銭コンテンツを表示させるための投げ銭ボタン39を備えていてもよい。
【0022】
ただし、端末5は、テレビジョン受信機4を操作可能なものであればどのようなものでもよく、テレビジョン受信機4の購入時に付属しているリモコンに限定されることはない。例えば、端末5は、家電量販店などで販売されており、様々なメーカーや機種のテレビジョン受信機に対応した汎用リモコンでもよいし、テレビジョン受信機4を操作可能なリモコンアプリをインストールしたスマートフォンなどであってもよい。また、端末5は、本発明の投げ銭管理システム10を利用するための専用のリモコンでもよい。
【0023】
ケーブルテレビの視聴者は、後述するように、ケーブルテレビの番組コンテンツを視聴中に端末5を操作することによって、番組の出演者に対して金銭を贈呈する投げ銭を行うことが可能である。ただし、投げ銭は、番組の放送中だけでなく、番組の放送前や放送後にも行うことができるようにしてもよい。投げ銭を行うことができる番組は、スポーツ番組、バラエティ番組、報道番組、歌番組、アニメの番組、アダルト番組など、任意の番組とすることができる。
【0024】
なお、投げ銭によって番組の出演者に贈呈される金銭は、お金であってもよいし、お金に相当し得るもの、例えば、仮想通貨、電子マネー、特定の地域やシステムなどで利用可能な通貨やコイン、お金と交換可能なポイントなどであってもよい。
【0025】
投げ銭の対象である番組の出演者は、本人の希望の有無に関わらず、番組に登場する人またはキャラクターである。例えば、番組が歌番組の場合、出演者には歌手が含まれ、ラグビーや格闘技などのスポーツの試合の番組の場合、出演者には、スポーツ選手が含まれる。ただし、投げ銭の対象である番組の出演者が人に限定されることはなく、ゆるキャラや、アニメ番組に登場するアニメキャラクターなどのキャラクターであってもよい。また、亡くなった人に関する報道番組や、亡くなった人が過去に出演した番組の場合、投げ銭の対象である番組の出演者には、その亡くなった人も含まれる。この場合、投げ銭の分配先は、亡くなった人の遺族や関係者とすることができる。さらに、投げ銭を、番組の出演者だけでなく、番組で放送された飲食店などの様々な店舗、病院、企業、団体、組織などに行えるようにしてもよい。なお、投げ銭を、番組で放送された飲食店などの様々な店舗、病院、企業、団体、組織などだけに行えるようにしてもよい。
【0026】
管理サーバ3は、後述する方法によって視聴者が投げ銭を行ったときに、テレビジョン受信機4から送信される投げ銭のデータを受信し、番組出演者に分配する金額を決定する。すなわち、視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭のデータがテレビジョン受信機4からケーブル13を介して送信される。管理サーバ3は、ケーブルテレビ局11内に設けられていてもよいし、ケーブルテレビ局11の外に設けられていてもよい。管理サーバ3がケーブルテレビ局11内に設けられている場合、管理サーバ3は、ケーブル13を介して、投げ銭のデータを受信する。管理サーバ3がケーブルテレビ局11の外に設けられている場合、管理サーバ3は、例えば、インターネット回線を介して、投げ銭のデータを受信する。
【0027】
視聴者がケーブルテレビの番組の出演者に対して投げ銭を行う方法を以下で詳しく説明する。
【0028】
本発明の投げ銭管理システム10では、ケーブルテレビの番組コンテンツをテレビジョン受信機4に表示しているときに、自動的に、または、視聴者による端末5の操作に基づいて、投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを表示するように構成されている。投げ銭コンテンツをテレビジョン受信機4に自動的に表示する場合、番組コンテンツがテレビジョン受信機4に表示されているときに、番組コンテンツとともに常に投げ銭コンテンツを表示するようにしてもよいし、任意のタイミングで自動的に投げ銭コンテンツを表示するようにしてもよい。
【0029】
視聴者による端末5の操作に基づいて投げ銭コンテンツを表示する場合、例えば、視聴者がリモコン5Aの投げ銭ボタン39を押すと、投げ銭コンテンツをテレビジョン受信機4に表示する。
【0030】
図4は、ケーブルテレビの番組コンテンツ21とともに投げ銭コンテンツ22が表示されたときのテレビジョン受信機4の表示画面の一例を示す図である。図4に示す例において、番組コンテンツ21は、二人の格闘家が戦う格闘技の試合である。図4に示す例では、番組コンテンツ21の下方に、投げ銭コンテンツ22が表示されているが、投げ銭コンテンツ22の表示位置は、任意である。すなわち、投げ銭コンテンツ22は、番組コンテンツ21の上方に表示してもよいし、番組コンテンツ21の右側または左側に表示してもよい。
【0031】
上述したように、投げ銭コンテンツ22は、視聴者が投げ銭を行うためのコンテンツである。テレビジョン受信機4の画面には、投げ銭コンテンツ22に含まれる視聴者が投げ銭を行うための全ての情報を一度に表示するようにしてもよいし、後述するように、段階的に少しずつ表示するようにしてもよい。一例として、投げ銭コンテンツ22を段階的に表示するために、図4に示すように、「投げ銭を行う」と記載されたボタン23をテレビジョン受信機4に表示する。後述するように、視聴者が端末5を操作することによって、「投げ銭を行う」と記載されたボタン23をクリックすると、投げ銭を行うための画面が表示される。
【0032】
投げ銭コンテンツ22には、投げ銭を行う対象である番組の出演者に関する情報が含まれるようにしてもよい。例えば、格闘技の試合の番組の放送中に、投げ銭コンテンツ22として、試合を行っている格闘家の情報を表示するようにしてもよい。図4に示す例では、番組コンテンツ21において格闘技の試合を行っている格闘家Aの情報を確認することができるボタン24と、格闘家Bの情報を確認することができるボタン25とが表示されている。視聴者は、例えば、リモコン5Aの矢印ボタン36を操作するなどして、「格闘家A」のボタン24を選択した後、リモコン5Aの決定ボタン37を押すと、格闘家Aに関する情報が投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示される。
【0033】
投げ銭コンテンツを、番組コンテンツ21がテレビジョン受信機4に表示されているときに常に表示されるようにした場合、および、任意のタイミングで自動的に表示されるようにした場合には、視聴者が番組の出演者に対して容易に投げ銭を行うことができる。また、それらの場合、視聴者は、番組コンテンツ21を視聴中に、意図することなく投げ銭コンテンツ22を目にすることになるので、視聴者による投げ銭を活発化させることができる。なお、テレビジョン受信機4に表示されている投げ銭コンテンツ22は、例えば、視聴者が端末5を操作することによって、表示させないようにしてもよい。
【0034】
テレビジョン受信機4に表示される画面が図4に示すような画面である場合において、視聴者が、例えば、リモコン5Aの矢印ボタン36を操作するなどして、「投げ銭を行う」ボタン23を選択して、リモコン5Aの決定ボタン37を押すと、図5に示すように、投げ銭コンテンツ22に含まれる投げ銭を行うための情報がテレビジョン受信機4に表示される。ただし、図5に示す投げ銭を行うための情報は、あくまで一例である。
【0035】
テレビジョン受信機4に表示される投げ銭コンテンツ22には、投げ銭の対象者および投げ銭の金額を選択または入力する欄が含まれている。図5に示す表示例では、投げ銭の対象者を選択する欄26と、投げ銭の金額を入力する欄27および投げ銭のお金を支払うときに使用するクレジットカードの番号の入力欄28がテレビジョン受信機4に表示されている。
【0036】
図5に示す表示例では、投げ銭の対象者として、番組コンテンツ21において格闘技の試合を行っている「格闘家A」と「格闘家B」のいずれかを選択することが可能となっている。視聴者は、例えば、リモコン5Aの矢印ボタン36を操作するなどして、投げ銭の対象者を選択する欄26において、「格闘家A」か「格闘家B」のどちらかを選択した後、決定ボタン37を押す。また、視聴者は、リモコン5Aの矢印ボタン36を操作するなどして、投げ銭の金額を入力する欄27を選択し、リモコン5Aの数字ボタン32を操作するなどして、投げ銭の金額を入力する。投げ銭の金額は、例えば、500円、1000円、5000円、10000円などのように、予め決められた金額を表示しておいて、視聴者がいずれかの金額を選択できるようにしてもよい。
【0037】
また、視聴者は、リモコン5Aの矢印ボタン36を操作するなどして、クレジットカード番号の入力欄28を選択し、リモコン5Aの数字ボタン32を操作するなどして、投げ銭のお金を支払うときに使用するクレジットカードの番号を入力する。図5に示す例では、クレジットカードの番号だけを入力する例を示しているが、クレジットカードに付随のセキュリティ番号も入力させるようにしてもよいし、クレジットカードの名義人も入力させるようにしてもよい。
【0038】
また、本発明の投げ銭管理システム10を利用するために、投げ銭のお金を支払うときに使用するクレジットカードの情報を事前に登録できるようにしておいてもよいし、投げ銭のお金を引き落とすための銀行の口座の情報を事前に登録できるようにしておき、投げ銭を行うときには、事前に登録されているクレジットカードから支払い、または、事前に登録されている銀行口座から引き落としを行うようにしてもよい。例えば、投げ銭管理システム10は、保存サーバ(不図示)を備えており、保存サーバに、視聴者によって事前に登録されたクレジットカードの情報や銀行口座の情報を登録しておく。その場合、視聴者は、投げ銭を行うたびに、クレジットカードの番号の情報などを入力する必要がなくなるため、利便性が向上する。
【0039】
最後に、視聴者は、リモコン5Aの矢印ボタン36を操作するなどして、投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示されている決定ボタン29を選択し、リモコン5Aの決定ボタン37を押すと、選んだ番組出演者に対して投げ銭が行われる。視聴者が選択および/または入力した投げ銭のデータは、ケーブル13を介して送信される。テレビジョン受信機4から送信された投げ銭のデータは、管理サーバ3によって受信される。
【0040】
なお、テレビジョン受信機4に表示される投げ銭コンテンツ22に、キーボードのような数字ボタン、アルファベットボタン、ひらがなボタンなどが含まれていてもよい。すなわち、テレビジョン受信機4に、キーボードのような数字ボタン、アルファベットボタン、ひらがなボタンなどを表示し、視聴者がそれらのボタンを選択することによって、投げ銭の対象者および投げ銭の金額など、投げ銭を行うために必要な情報を入力できるようにしてもよい。
【0041】
投げ銭は、クレジットカード決済の他、「LINE PAY(登録商標)」、「PayPay(登録商標)」、「楽天ペイ(登録商標)」、「au Pay(登録商標)」、「メルペイ(登録商標)」、「d払い(登録商標)」などのQRコード決済、携帯電話会社のキャリア決済、ビットコイン(登録商標)などの仮想通貨による支払いで行うことができるようにしてもよい。仮想通貨には、本実施形態における投げ銭管理システム10で使用可能な専用の通貨も含まれる。
【0042】
QRコード決済を行う場合には、例えば、QRコード決済を行うためのQRコードをテレビジョン受信機4に表示するようにする。視聴者は、表示されているQRコードをスマートフォンなどを使って読み取ることによって、支払いを行う。また、仮想通貨による支払いを行う場合には、例えば、仮想通貨による支払いを行うためのQRコードをテレビジョン受信機4に表示するようにする。表示されているQRコードを視聴者がスマートフォンなどを使って読み取ると、インターネット回線を介して、仮想通貨による支払いを行うためのホームページが表示されるので、必要な情報を入力することによって、仮想通貨による支払いを行う。
【0043】
すなわち、本実施形態における投げ銭管理システム10では、クレジットカード決済、QRコード決済、キャリア決済、および、仮想通貨による支払いのうち、少なくとも1つの方法によって、投げ銭を行うことが可能である。
【0044】
上述したように、テレビジョン受信機4には、送信部2によって送信されるケーブルテレビの番組コンテンツとともに投げ銭コンテンツが表示される。管理サーバ3は、テレビジョン受信機4に表示される投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が投げ銭を行うことによってテレビジョン受信機4から送信される投げ銭のデータを受信し、番組出演者に分配する金額を決定する。
【0045】
本実施形態において、管理サーバ3は、視聴者がケーブルテレビの双方向通信機能を利用して投げ銭を行ったときに、少なくとも投げ銭の対象者および投げ銭の金額を含む投げ銭のデータを受信する。管理サーバ3は、複数の視聴者からの投げ銭のデータを受信し、投げ銭の対象者ごとに、投げ銭の金額を集計して分配する金額を決定する。
【0046】
なお、投げ銭の分配先は、番組出演者以外の人や団体、その他の関係各所なども対象としてもよい。例えば、番組がスポーツの試合の番組で、番組出演者がスポーツ選手である場合、スポーツ選手だけでなく、そのスポーツ選手が所属するチームにも投げ銭を分配するようにしてもよい。また、番組出演者が芸能人の場合、芸能事務所にも投げ銭を分配するようにしてもよいし、テレビ局や番組広告主(スポンサー)にも投げ銭を分配するようにしてもよい。
【0047】
管理サーバ3が受信する投げ銭のデータには、投げ銭を行った視聴者に関する情報が含まれるようにしてもよい。投げ銭を行った視聴者に関する情報には、例えば、視聴者の氏名、年齢、住所、電話番号およびメールアドレスのうちの少なくとも1つが含まれる。例えば、テレビジョン受信機4の投げ銭コンテンツ22の表示領域に、投げ銭を行う視聴者の情報を入力する欄を設けて、視聴者が投げ銭を行うたびに、上述した視聴者の氏名などの情報を入力できるようにしてもよい。また、本発明の投げ銭管理システム10を利用するために、視聴者に関する情報を事前に登録できるようにしておいてもよい。例えば、投げ銭管理システム10は、保存サーバを備えており、保存サーバに、投げ銭を行う視聴者に関する情報を保存しておく。この場合、視聴者は、投げ銭を行うたびに、自身の情報を入力する必要がなくなるため、利便性が向上する。
【0048】
管理サーバ3は、投げ銭を受け取った番組出演者が投げ銭を行った視聴者に対してお礼ができるように、投げ銭のデータに含まれる視聴者に関する情報を、投げ銭を受け取った番組出演者に提供するようにしてもよい。投げ銭を行った視聴者に関する情報は、例えば、Eメールなど、インターネット回線を介して提供することができる。この場合、投げ銭を受け取った番組出演者は、Eメールや電話などの方法で投げ銭を行った視聴者にお礼を伝えたり、手紙やプレゼントを視聴者の住所宛てに送ることが可能となる。このように、投げ銭を受け取った番組出演者がお礼をできるようにしておくことにより、視聴者による投げ銭を活発化させることができるとともに、番組を盛り上げることが可能となる。
【0049】
本実施形態における投げ銭管理システム10によれば、視聴者がテレビジョン受信機4に表示される番組を視聴しているときに、ケーブルテレビの双方向通信機能を利用して、番組出演者に対して容易に投げ銭を行うことができる。すなわち、投げ銭を行うためのホームページにアクセスしたり、投げ銭を行うためのアプリをスマートフォンなどにダウンロードする必要がなく、テレビジョン受信機4のリモコン5Aなどを使って、容易に投げ銭を行うことができる。本実施形態における投げ銭管理システム10によって、投げ銭を行う視聴者が増えれば、番組が盛り上がって視聴率が向上し、番組の放送中に表示される広告の広告効果が向上するため、番組の広告主にとってもメリットがある。
【0050】
なお、視聴者が端末5の操作、例えば、リモコン5Aの投げ銭ボタン39などを押すことによって投げ銭コンテンツをテレビジョン受信機4に表示させる場合、投げ銭に興味の無い視聴者は、投げ銭ボタン39を押さなければ、投げ銭コンテンツを見ることはない。したがって、視聴者が端末5を操作することによって投げ銭コンテンツを表示させる方法によれば、投げ銭コンテンツを自動的に表示する方法と比べて、投げ銭に興味の無い視聴者が煩わしさを感じることを防ぐことができる。
【0051】
<第2の実施形態>
第1の実施形態における投げ銭管理システム10では、視聴者は、テレビジョン受信機4を操作するための端末5を操作することによって、番組の出演者に対して投げ銭を行うことができる。
【0052】
これに対して、第2の実施形態における投げ銭管理システム10では、視聴者は、スマートフォンなどを用いて、番組の出演者に対して投げ銭を行うことができる。
【0053】
第2の実施形態における投げ銭管理システム10でも、テレビジョン受信機4にケーブルテレビの番組コンテンツが表示されているときに、投げ銭コンテンツを同時に表示可能に構成されている。本実施形態において、投げ銭コンテンツには、投げ銭を行うための入力画面にアクセスするためのQRコードが含まれる。
【0054】
すなわち、ケーブルテレビの番組コンテンツ21とともにテレビジョン受信機4に表示される投げ銭コンテンツ22には、図6に示すように、投げ銭を行うための入力画面にアクセスするためのQRコード30が含まれる。QRコード30は、番組コンテンツ21の表示中に自動的にテレビジョン受信機4に表示するようにしてもよいし、視聴者が端末5の操作、例えば、リモコン5Aの投げ銭ボタン39を押したときに表示するようにしてもよい。
【0055】
視聴者がスマートフォンなどを用いてQRコード30を読み取ると、投げ銭を行うためのホームページにアクセスできる。視聴者は、アクセスしたホームページの案内に沿って、投げ銭の対象者、投げ銭の金額、投げ銭のお金を支払うときに使用するクレジットカードの情報などを入力して、投げ銭を行うことができる。
【0056】
テレビジョン受信機4に表示されるQRコード30は、投げ銭を行うことができる専用のアプリを使って読み取るようにしてもよい。視聴者は、投げ銭を行うことができる専用のアプリをスマートフォンなどにダウンロードしておき、そのアプリを使って、QRコード30を読み取る。QRコード30を読み取ると、アプリ内の、投げ銭を行うための入力画面にアクセスできるので、その入力画面で、投げ銭の対象者、投げ銭の金額、投げ銭のお金を支払うときに使用するクレジットカードの情報などを選択または入力することによって、投げ銭を行うことができる。
【0057】
投げ銭を行うことができる専用のアプリでは、ケーブルテレビの番組表や番組情報を確認できるようにしてもよい。例えば、テレビジョン受信機4で確認できる番組情報よりも詳細な番組情報、例えば、番組出演者の情報、番組出演者の裏話、番組出演者の公式ホームページやブログなどの情報を確認できるようにしてもよい。
【0058】
投げ銭を行うことができる専用のアプリでは、番組出演者の今後の出演予定の番組の情報を確認できるようにしてもよいし、過去に出演した番組の情報を確認できるようにしてもよい。
【0059】
視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭を行うことができる専用のアプリにおいて、番組の出演者が受け取る投げ銭の金額がすぐに反映されるようにしてもよい。すなわち、投げ銭を行うことができる専用のアプリで視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭を受け取る番組の出演者は、同じアプリで受け取る投げ銭の金額をすぐに確認できるようにしてもよい。
【0060】
第2の実施形態における投げ銭管理システム10でも、視聴者は、ケーブルテレビの番組コンテンツを視聴中に、番組の出演者に対して容易に投げ銭を行うことができる。すなわち、テレビジョン受信機4には、番組コンテンツとともに投げ銭コンテンツが表示可能に構成されており、投げ銭コンテンツには、投げ銭を行うための入力画面にアクセスするためのQRコードが含まれているため、視聴者は、スマートフォンなどを用いてQRコードを読み取ることによって、容易に投げ銭を行うことができる。
【0061】
<第3の実施形態>
第3の実施形態における投げ銭管理システム10では、投げ銭を行った視聴者に対してポイントを付与することによって、視聴者による投げ銭を活発化させる。すなわち、視聴者には、投げ銭に応じてポイントが付与される。
【0062】
投げ銭に応じて視聴者に付与されるポイントは、例えば、「獲得投げ銭ポイント」と「永久不滅投げ銭ポイント」である。獲得投げ銭ポイントおよび永久不滅投げ銭ポイントはともに、視聴者が投げ銭を行うことによって、投げ銭を行った視聴者に付与されるポイントであって、管理サーバ3によって管理される。例えば、管理サーバ3は、視聴者の氏名または視聴者を特定するためのIDと、付与したポイントとを管理する。ここでは、投げ銭に応じて視聴者に付与されるポイントが「獲得投げ銭ポイント」と「永久不滅投げ銭ポイント」であるものとして説明するが、視聴者に付与されるポイントは、「獲得投げ銭ポイント」および「永久不滅投げ銭ポイント」のうちのいずれか一方のポイントであってもよいし、それらとは別のポイントであってもよい。
【0063】
獲得投げ銭ポイントは、後述するように、視聴者が使用することが可能なポイントである。視聴者が獲得投げ銭ポイントを使用すると、使用した分だけ、所有する獲得投げ銭ポイントは減る。一方、永久不滅投げ銭ポイントは、付与されるだけで減ることはないポイントである。これらのポイントは、例えば、投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示するようにしてもよいし、所定のホームページに視聴者がアクセスしてログインすると、確認できるようにしてもよいし、スマートフォンなどにダウンロードして使用する所定のアプリで確認できるようにしてもよい。
【0064】
視聴者に付与される獲得投げ銭ポイントおよび永久不滅投げ銭ポイントは、投げ銭の金額に応じたポイント数としてもよいし、1回の投げ銭に対して1ポイントのように、投げ銭の金額に関わらず、投げ銭の回数に応じたポイント数としてもよい。
【0065】
視聴者に付与された獲得投げ銭ポイントは、例えば、様々な商品と交換することが可能である。獲得投げ銭ポイントと商品の交換は、例えば、所定のホームページやアプリで行うことができる。すなわち、所定のホームページやアプリに、交換に必要なポイント数が記載された複数の商品が掲載されたギフトカタログを用意しておく。ギフトカタログの商品は、例えば、投げ銭が行われる番組に広告を提供する番組広告主(スポンサー)が提供するようにしてもよいし、番組の放送局であるテレビ局が提供するようにしてもよい。なお、ホームページやアプリで閲覧できる電子版のギフトカタログとは別に、ギフトカタログの冊子を用意するようにしてもよい。
【0066】
視聴者は、付与された獲得投げ銭ポイントに基づいて、所望の商品と交換することが可能である。交換した商品は、投げ銭ポイントを商品に交換した視聴者の自宅に送られる。ただし、ギフトとして、他人に送ることができるようにしてもよい。視聴者が獲得投げ銭ポイントを商品と交換した場合、交換に必要なポイント数が獲得投げ銭ポイントから減算される。
【0067】
獲得投げ銭ポイントと交換できるものがギフトカタログの商品に限定されることはない。例えば、獲得投げ銭ポイントと交換できるものとして、番組出演者の直筆の手紙、番組出演者の所有物、番組出演者のグッズなどを用意してもよい。番組出演者のグッズは、例えば、キーホルダー、ぬいぐるみ、目覚まし時計、ハンカチ、タオルなどである。獲得投げ銭ポイントと交換できるものとして、他では入手できない専用のものを用意しておいてもよい。また、獲得投げ銭ポイントと交換できるものは、番組出演者と電話やビデオ通話アプリなどを用いて会話することができる権利や、番組出演者と会う権利などのようなものであってもよい。
【0068】
視聴者に付与された獲得投げ銭ポイントは、他人に譲渡できるようにしてもよい。獲得投げ銭ポイントを他人に譲渡した場合、譲渡したポイント数が獲得投げ銭ポイントから減算される。
【0069】
永久不滅投げ銭ポイントは、視聴者に付与されるポイントであるが、投げ銭を受け取る番組の出演者に対しても付与されるようにしてもよい。すなわち、番組の出演者は、自身に対して投げ銭が行われるたびに、永久不滅投げ銭ポイントを獲得する。
【0070】
視聴者に付与された獲得投げ銭ポイントおよび永久不滅投げ銭ポイントは、ポイント数の多い順にランキング形式で表示するようにしてもよい。視聴者に付与された獲得投げ銭ポイントおよび永久不滅投げ銭ポイントは、例えば、図7に示すように、投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示するようにしてもよいし、所定のホームページに視聴者がアクセスしてログインすると、確認できるようにしてもよいし、スマートフォンなどにダウンロードして使用する所定のアプリで確認できるようにしてもよい。ランキングに表示される視聴者の名前は、実名であってもよいし、その視聴者に固有のIDやペンネームであってもよい。また、番組の出演者が獲得した永久不滅投げ銭ポイントをランキング形式で表示するようにしてもよい。
【0071】
ケーブルテレビの番組毎に獲得投げ銭ポイントおよび永久不滅投げ銭ポイントを集計するようにしてもよい。例えば、所定の期間(例えば、2~3週間)を1期として、各番組の各期毎に、視聴者が獲得した獲得投げ銭ポイントおよび永久不滅投げ銭ポイントを、ポイント数の多い順にランキング形式で表示するようにしてもよい。
【0072】
視聴者が投げ銭を行うことができる期間を予め定めておいてもよい。例えば、連続ドラマの番組において、第1話~第3話を第1クール、第4話~第6話を第2クールのように区切り、各クールにおいて、投げ銭を行うことができる期間を予め定めておいてもよい。
【0073】
視聴者が獲得した獲得投げ銭ポイントまたは永久不滅投げ銭ポイントに応じて、視聴者がプレゼントに応募できるようにしてもよい。プレゼントは、例えば、ケーブルテレビ局が用意する。プレゼントとして、番組限定グッズを用意するようにしてもよい。プレゼントの応募は、所定の期間に視聴者が獲得した獲得投げ銭ポイントまたは永久不滅投げ銭ポイントに基づいて行うことができるようにしてもよい。また、所定の期間に視聴者が獲得した獲得投げ銭ポイントまたは永久不滅投げ銭ポイントのポイント数が多い人(例えば、上位20名)には、自動的にプレゼントを付与するようにしてもよい。その場合、例えば、ポイント数の多い上位1位~2位に付与するプレゼント、上位3位~5位に付与するプレゼント、上位6位~10位に付与するプレゼント、上位11位~20位に付与するプレゼントを異なる内容としてもよい。
【0074】
投げ銭に応じて視聴者に対して付与されるポイントが上述した「獲得投げ銭ポイント」や「永久不滅投げ銭ポイント」に限定されることはない。例えば、Tポイント(登録商標)、dポイント(登録商標)、Pontaポイント、WAONポイントなどの既存のポイントが視聴者に付与されるようにしてもよい。
【0075】
第3の実施形態における投げ銭管理システム10によれば、視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭に応じて視聴者にポイントが付与されるので、ポイントを獲得したい視聴者による投げ銭を促進させることができる。
【0076】
特に、投げ銭を行うことによって視聴者に付与されるポイントは、投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から提供される商品と交換可能とすることにより、投げ銭管理システム10の運用者が商品を用意する必要がなくなる。ポイント制度の導入で番組出演者への投げ銭が活発化すると、番組が盛り上がって視聴率が向上し、番組の放送中に表示される広告の広告効果が向上するため、番組広告主が商品を提供する価値がある。また、ポイントと交換可能な商品を、番組広告主が販売している商品とすることによって、販売する商品の知名度アップを向上させることもできる。
【0077】
<第4の実施形態>
第4の実施形態における投げ銭管理システム10では、視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から、視聴者による投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されている。
【0078】
管理サーバ3は、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、番組広告主から、視聴者による投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、番組出演者に分配する金額を決定する。番組広告主から、視聴者による投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額は、任意に決めることが可能であり、例えば、視聴者による投げ銭の金額と同じでもよいし、視聴者による投げ銭の金額に対する所定の割合、例えば、半分の金額でもよい。投げ銭の金額に応じて番組広告主から提供される金銭の金額が視聴者による投げ銭の金額と同じ場合、例えば、視聴者が1000円の投げ銭を行うと、番組広告主からも1000円が提供される。この場合、番組出演者は、視聴者が投げ銭を行った1000円と、番組広告主から提供される1000円を得ることができる。ただし、視聴者には、投げ銭管理システム10のシステム利用料を引いた金額を渡すようにしてもよい。
【0079】
本実施形態における投げ銭管理システム10によれば、番組出演者は、視聴者による投げ銭の金額だけでなく、番組広告主から提供される金銭も受け取ることができるので、より多くの金銭を受け取ることが可能となる。したがって、視聴者による番組出演者に対する応援をより効果的に行うことができる。これにより、番組出演者を応援する視聴者によって番組が盛り上がって視聴率が向上する効果が見込めるため、番組に広告を出す番組広告主が視聴者による投げ銭の金額に応じて金銭を提供する価値がある。
【0080】
<第5の実施形態>
第5の実施形態における投げ銭管理システム10では、図8に示すように、投げ銭コンテンツ22の表示領域に広告40を表示する。ここでは、投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示される広告の広告主を「投げ銭広告主」と呼ぶ。投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示される広告40の広告主は、ケーブルテレビの番組中に表示される広告の広告主(番組広告主)と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示する広告40は、1つの投げ銭広告主の広告40に限られず、複数の投げ銭広告主の広告40としてもよい。
【0081】
第5の実施形態における投げ銭管理システム10では、視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭広告主から、視聴者による投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されている。
【0082】
管理サーバ1は、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、投げ銭広告主から視聴者による投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、番組出演者に分配する金額を決定する。視聴者による投げ銭の金額に応じて投げ銭広告主から提供される金銭の金額は、任意に決めることが可能であり、例えば、視聴者による投げ銭の金額と同じでもよいし、視聴者による投げ銭の金額に対する所定の割合、例えば、半分の金額でもよい。投げ銭の金額に応じて投げ銭広告主から提供される金銭の金額が視聴者による投げ銭の金額と同じ場合、例えば、視聴者が1000円の投げ銭を行うと、投げ銭広告主からも1000円が提供される。この場合、番組出演者は、視聴者が投げ銭を行った1000円と、投げ銭広告主から提供される1000円を得ることができる。ただし、視聴者には、投げ銭管理システム10のシステム利用料を引いた金額を渡すようにしてもよい。
【0083】
投げ銭コンテンツ22の表示領域に表示される広告は、ケーブルテレビの番組の広告と比べて、低い広告料金を設定することが可能である。したがって、投げ銭広告主は、ケーブルテレビの番組に広告を出すのと比べて、気軽に広告を出しやすく、広告効果を考慮すると、視聴者による投げ銭の金額に応じて金銭を提供する価値がある。
【0084】
本実施形態における投げ銭管理システム10によれば、番組出演者は、より多くの金銭を受け取ることが可能となるので、視聴者による番組出演者に対する応援をより効果的に行うことができる。
【0085】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。例えば、上述した各実施形態における特徴的な部分は、適宜組み合わせることが可能である。
【0086】
例えば、第4の実施形態における投げ銭管理システム10の特徴と、第5の実施形態における投げ銭管理システム10の特徴とを組み合わせるようにしてもよい。すなわち、視聴者が投げ銭を行うと、投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主と、データ放送広告主から、視聴者による投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるようにしてもよい。
【0087】
本出願における投げ銭管理システムは、以下の通りである。
<1>.ケーブルテレビをテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムであって、
前記投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する投げ銭コンテンツ作成サーバと、
前記ケーブルテレビの番組コンテンツおよび前記投げ銭コンテンツを送信する送信部と、
前記送信部によって送信される前記ケーブルテレビの前記番組コンテンツとともに前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が前記投げ銭を行うことによって前記テレビジョン受信機から送信される前記投げ銭のデータを受信し、前記番組出演者に分配する金額を決定する管理サーバと、
を備えることを特徴とする投げ銭管理システム。
<2>.前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツには、前記投げ銭の対象者および前記投げ銭の金額を選択または入力する欄が含まれており、
前記管理サーバは、視聴者が前記投げ銭を行ったときに、前記投げ銭の対象者および前記投げ銭の金額を含む前記投げ銭のデータを受信することを特徴とする<1>に記載の投げ銭管理システム。
<3>.前記投げ銭コンテンツには、前記投げ銭を行うための入力画面にアクセスするためのQRコードが含まれることを特徴とする<1>または<2>に記載の投げ銭管理システム。
<4>.視聴者が前記投げ銭を行うと、前記投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から、視聴者による前記投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されており、
前記管理サーバは、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、前記番組広告主から視聴者による前記投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、前記番組出演者に分配する金額を決定することを特徴とする<1>~<3>のいずれか一つに記載の投げ銭管理システム。
<5>.前記テレビジョン受信機の画面のうち、前記投げ銭コンテンツの表示領域には、投げ銭広告主の広告が表示され、
視聴者が前記投げ銭を行うと、前記投げ銭広告主から、視聴者による前記投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されており、
前記管理サーバは、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、前記投げ銭広告主から視聴者による前記投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、前記番組出演者に分配する金額を決定することを特徴とする<1>~<3>のいずれか一つに記載の投げ銭管理システム。
<6>.前記投げ銭のデータには、前記投げ銭を行った視聴者に関する情報が含まれており、
前記管理サーバは、前記投げ銭のデータに含まれる視聴者に関する情報を、前記投げ銭を受け取った番組出演者に提供することを特徴とする<1>~<5>のいずれか一つに記載の投げ銭管理システム。
<7>.前記管理サーバは、視聴者による前記投げ銭に応じて、前記投げ銭を行った視聴者に付与されるポイントを管理することを特徴とする<1>~<6>のいずれか一つに記載の投げ銭管理システム。
<8>.前記投げ銭を行うことによって視聴者に付与されるポイントは、前記投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から提供される商品と交換可能であることを特徴とする<7>に記載の投げ銭管理システム。
<9>.前記投げ銭は、クレジットカード決済、QRコード決済、キャリア決済、および、仮想通貨による支払いのうち、少なくとも1つの方法によって行うことが可能であることを特徴とする<1>~<8>のいずれか一つに記載の投げ銭管理システム。
【符号の説明】
【0088】
1 投げ銭コンテンツ作成サーバ
2 送信部
3 管理サーバ
4 テレビジョン受信機
5 端末
5A リモコン
10 投げ銭管理システム
11 ケーブルテレビ局
12 建物
13 ケーブル
21 番組コンテンツ
22 投げ銭コンテンツ
30 QRコード
40 データ放送広告主の広告
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の投げ銭管理システムは、ケーブルテレビをテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムであって、
前記投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する投げ銭コンテンツ作成サーバと、
前記ケーブルテレビの番組コンテンツおよび前記投げ銭コンテンツを送信する送信部と、
前記送信部によって送信される前記ケーブルテレビの前記番組コンテンツとともに前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が前記投げ銭を行うことによって前記テレビジョン受信機から送信される前記投げ銭のデータを受信し、前記番組出演者に分配する金額を決定する管理サーバと、
を備え
前記ケーブルテレビの番組には、スポーツ番組、バラエティ番組、報道番組、歌番組、アニメの番組、および、投げ銭を求める出演者が出演する投げ銭専門の番組が含まれることを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルテレビの番組をテレビジョン受信機で視聴する視聴者が番組出演者に対して投げ銭を行うことができる投げ銭管理システムであって、
前記投げ銭を行うための投げ銭コンテンツを作成する投げ銭コンテンツ作成サーバと、
前記ケーブルテレビの番組コンテンツおよび前記投げ銭コンテンツを送信する送信部と、
前記送信部によって送信される前記ケーブルテレビの前記番組コンテンツとともに前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツに基づいて視聴者が前記投げ銭を行うことによって前記テレビジョン受信機から送信される前記投げ銭のデータを受信し、前記番組出演者に分配する金額を決定する管理サーバと、
を備え
前記ケーブルテレビの番組には、スポーツ番組、バラエティ番組、報道番組、歌番組、アニメの番組、および、投げ銭を求める出演者が出演する投げ銭専門の番組が含まれることを特徴とする投げ銭管理システム。
【請求項2】
前記テレビジョン受信機に表示される前記投げ銭コンテンツには、前記投げ銭の対象者および前記投げ銭の金額を選択または入力する欄が含まれており、
前記管理サーバは、視聴者が前記投げ銭を行ったときに、前記投げ銭の対象者および前記投げ銭の金額を含む前記投げ銭のデータを受信することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項3】
前記投げ銭コンテンツには、前記投げ銭を行うための入力画面にアクセスするためのQRコードが含まれることを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項4】
視聴者が前記投げ銭を行うと、前記投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から、視聴者による前記投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されており、
前記管理サーバは、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、前記番組広告主から視聴者による前記投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、前記番組出演者に分配する金額を決定することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項5】
前記テレビジョン受信機の画面のうち、前記投げ銭コンテンツの表示領域には、投げ銭広告主の広告が表示され、
視聴者が前記投げ銭を行うと、前記投げ銭広告主から、視聴者による前記投げ銭の金額に応じた金銭が提供されるように構成されており、
前記管理サーバは、視聴者によって行われた投げ銭の金額と、前記投げ銭広告主から視聴者による前記投げ銭の金額に応じて提供される金銭の金額との合計額を計算して、前記番組出演者に分配する金額を決定することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項6】
前記投げ銭のデータには、前記投げ銭を行った視聴者に関する情報が含まれており、
前記管理サーバは、前記投げ銭のデータに含まれる視聴者に関する情報を、前記投げ銭を受け取った番組出演者に提供することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項7】
前記管理サーバは、視聴者による前記投げ銭に応じて、前記投げ銭を行った視聴者に付与されるポイントを管理することを特徴とする請求項1に記載の投げ銭管理システム。
【請求項8】
前記投げ銭を行うことによって視聴者に付与されるポイントは、前記投げ銭が行われた番組に広告を提供する番組広告主から提供される商品と交換可能であることを特徴とする請求項7に記載の投げ銭管理システム。
【請求項9】
前記投げ銭は、クレジットカード決済、QRコード決済、キャリア決済、および、仮想通貨による支払いのうち、少なくとも1つの方法によって行うことが可能であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の投げ銭管理システム。