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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151264
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】情報処理方法及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G09B 29/10 20060101AFI20241017BHJP
G06F 16/909 20190101ALI20241017BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20241017BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241017BHJP
【ＦＩ】
G09B29/10 A
G06F16/909
G01C21/26 A
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023064511
(22)【出願日】2023-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒崎 竜治
(72)【発明者】
【氏名】大泉 透
【テーマコード（参考）】
2C032
2F129
5B175
5L049
5L050
【Ｆターム（参考）】
2C032HB05
2C032HC08
2C032HC27
2C032HD16
2C032HD21
2F129AA03
2F129BB02
2F129CC16
2F129DD15
2F129DD19
2F129DD20
2F129DD34
2F129DD39
2F129DD66
2F129EE02
2F129EE52
2F129EE54
2F129EE79
2F129EE81
2F129EE83
2F129EE84
2F129EE96
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF49
2F129FF59
2F129FF63
2F129FF67
2F129FF68
2F129HH02
2F129HH12
5B175DA03
5B175HA02
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】ユーザにより設定された目的地に基づいて最適な天気予報を提供する。
【解決手段】ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法である。この情報処理方法は、設定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定する推定処理（ステップＳ７０８）と、推定されたユーザＵ１の行動範囲に基づいて、経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理（ステップＳ７０９乃至Ｓ７１１）とを含む。
【選択図】図１７
【解決手段】ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法である。この情報処理方法は、設定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定する推定処理（ステップＳ７０８）と、推定されたユーザＵ１の行動範囲に基づいて、経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理（ステップＳ７０９乃至Ｓ７１１）とを含む。
【選択図】図１７
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法であって、
前記目的地に基づいて、前記目的地を起点とした前記ユーザの行動範囲を推定する推定処理と、
推定された前記行動範囲に基づいて、前記経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理と、を含む、
情報処理方法。
前記目的地に基づいて、前記目的地を起点とした前記ユーザの行動範囲を推定する推定処理と、
推定された前記行動範囲に基づいて、前記経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理と、を含む、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項１に記載の情報処理方法であって、
前記推定処理では、前記目的地を起点とする前記ユーザの移動履歴に基づいて推定された前記目的地での前記ユーザの行動パターンと、前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて推定された前記目的地での前記不特定ユーザの行動パターンとのうちの少なくとも１つに基づいて、前記行動範囲を推定する、
情報処理方法。
前記推定処理では、前記目的地を起点とする前記ユーザの移動履歴に基づいて推定された前記目的地での前記ユーザの行動パターンと、前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて推定された前記目的地での前記不特定ユーザの行動パターンとのうちの少なくとも１つに基づいて、前記行動範囲を推定する、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項１に記載の情報処理方法であって、
前記推定処理では、前記目的地を起点とする前記目的地に到着後の所定期間における不特定ユーザの移動履歴に基づいて、前記起点を基準とする当該移動履歴のばらつきの大きさを示す標準偏差を算出し、当該標準偏差が閾値以下となる前記起点を中心とする所定範囲を前記行動範囲として推定する、
情報処理方法。
前記推定処理では、前記目的地を起点とする前記目的地に到着後の所定期間における不特定ユーザの移動履歴に基づいて、前記起点を基準とする当該移動履歴のばらつきの大きさを示す標準偏差を算出し、当該標準偏差が閾値以下となる前記起点を中心とする所定範囲を前記行動範囲として推定する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項１に記載の情報処理方法であって、
前記推定処理では、前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて、前記目的地から他の場所に移動する不特定ユーザの移動確率を算出し、当該移動確率が閾値以上となる他の場所を抽出し、当該他の場所と前記目的地とを含む範囲を前記行動範囲として推定する、
情報処理方法。
前記推定処理では、前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて、前記目的地から他の場所に移動する不特定ユーザの移動確率を算出し、当該移動確率が閾値以上となる他の場所を抽出し、当該他の場所と前記目的地とを含む範囲を前記行動範囲として推定する、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項１から４の何れかに記載の情報処理方法であって、
前記推定処理では、
前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いて前記目的地での前記不特定ユーザの滞在時間を集計して求められた統計情報に基づいて前記目的地での前記ユーザの滞在時間を推定し、
前記移動経路に基づいて前記目的地の到着時刻を推定し、
前記決定処理では、前記予報エリアの所定時刻毎の天気予報を出力させる場合における当該天気予報の時間帯の範囲を、前記滞在時間及び前記到着時刻に基づいて決定する、
情報処理方法。
前記推定処理では、
前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いて前記目的地での前記不特定ユーザの滞在時間を集計して求められた統計情報に基づいて前記目的地での前記ユーザの滞在時間を推定し、
前記移動経路に基づいて前記目的地の到着時刻を推定し、
前記決定処理では、前記予報エリアの所定時刻毎の天気予報を出力させる場合における当該天気予報の時間帯の範囲を、前記滞在時間及び前記到着時刻に基づいて決定する、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項１から４の何れかに記載の情報処理方法であって、
前記推定処理では、
前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いて前記目的地での前記不特定ユーザの滞在時間を集計して求められた統計情報と、前記目的地を起点とする前記ユーザの移動履歴を用いて前記目的地での前記ユーザの過去の滞在時間を集計して求められた個人履歴情報とのうちの少なくとも１つに基づいて前記目的地での前記滞在時間を推定し、
前記移動経路に基づいて前記目的地の到着時刻を推定し、
前記決定処理では、前記予報エリアの所定時刻毎の天気予報を出力させる場合における当該天気予報の時間帯の範囲を、前記滞在時間及び前記到着時刻に基づいて決定する、
情報処理方法。
前記推定処理では、
前記目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いて前記目的地での前記不特定ユーザの滞在時間を集計して求められた統計情報と、前記目的地を起点とする前記ユーザの移動履歴を用いて前記目的地での前記ユーザの過去の滞在時間を集計して求められた個人履歴情報とのうちの少なくとも１つに基づいて前記目的地での前記滞在時間を推定し、
前記移動経路に基づいて前記目的地の到着時刻を推定し、
前記決定処理では、前記予報エリアの所定時刻毎の天気予報を出力させる場合における当該天気予報の時間帯の範囲を、前記滞在時間及び前記到着時刻に基づいて決定する、
情報処理方法。
【請求項7】
請求項１から４の何れかに記載の情報処理方法であって、
前記経路情報及び前記予報エリアの天気予報を、前記ユーザ操作が行われた電子機器から出力させる出力処理、さらに含む、
情報処理方法。
前記経路情報及び前記予報エリアの天気予報を、前記ユーザ操作が行われた電子機器から出力させる出力処理、さらに含む、
情報処理方法。
【請求項8】
請求項７に記載の情報処理方法であって、
前記移動経路は、前記ユーザが乗車する車両が移動する経路であり、
前記出力処理では、前記ユーザが前記車両に乗車したタイミングで、前記車両に設置されている出力機器から、前記経路情報及び前記予報エリアの天気予報を再度出力させる、
情報処理方法。
前記移動経路は、前記ユーザが乗車する車両が移動する経路であり、
前記出力処理では、前記ユーザが前記車両に乗車したタイミングで、前記車両に設置されている出力機器から、前記経路情報及び前記予報エリアの天気予報を再度出力させる、
情報処理方法。
【請求項9】
ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理装置であって、
前記目的地に基づいて、前記目的地を起点とした前記ユーザの行動範囲を推定する推定部と、
推定された前記行動範囲に基づいて、前記経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定部と、を備える、
情報処理装置。
前記目的地に基づいて、前記目的地を起点とした前記ユーザの行動範囲を推定する推定部と、
推定された前記行動範囲に基づいて、前記経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定部と、を備える、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが所望するエリアの天気予報を提供する技術が存在する。例えば、ユーザにより行われた経路検索の結果を表示する場合に、出発地、乗換駅、目的地のそれぞれの到着日時における天気予報を表示する技術が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２００９－０５８４６８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術では、出発地、乗換駅、目的地のそれぞれの天気予報をユーザに提供することが可能である。ここで、ユーザは、交通機関を利用してある目的地に到着した後に、他の交通機関の利用又は徒歩により他の場所に移動することも想定される。例えば、東京から千葉のテーマパークに向かうユーザは、そのテーマパークで長時間滞在することが想定される。一方、東京から博多駅周辺のホテルに向かうユーザは、そのホテルでの宿泊で長時間滞在することが想定されるが、そのホテルを起点として周囲の場所（例えば観光地、商業施設、会社）に移動することも想定される。この場合において、そのユーザが新幹線利用のため、東京駅から博多駅までの経路検索を実行すると、経路検索の結果として出発地が東京駅となり、目的地が博多駅となる。この場合には、従来技術では、東京駅周辺及び博多駅周辺のそれぞれの天気予報がユーザに提供されることになる。しかし、博多駅周辺の天気予報が曇りであるが、そのユーザがホテルを起点として移動する場所の天気予報が雨であることも想定される。このような場合には、その場所にユーザが到着したタイミングでユーザが予期しない天気となることが想定される。このように、従来技術では、ユーザにより設定された目的地に応じて予想される行動パターンがわからないため、ユーザに対して最適な天気予報を提供することが困難であった。
【0005】
本発明は、ユーザにより設定された目的地に基づいて最適な天気予報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法である。この情報処理方法は、設定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザの行動範囲を推定する推定処理と、推定されたユーザの行動範囲に基づいて、経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理とを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザにより設定された目的地に基づく天気予報の予報エリアを決定でき、ユーザに対して最適な天気予報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
［ＩＶＩ及び電子機器の使用例］
図１は、ユーザＵ１が所有する電子機器２００及び車両Ｃ１の使用例を簡略化して示す図である。車両Ｃ１には、ＩＶＩ（In-Vehicle Infotainment）３００が設置されている。なお、ＩＶＩ３００は、車載機器の一例であり、他の情報を出力が可能な他の機器、例えば表示装置、音声出力装置を用いてもよい。また、電子機器２００は、ユーザＵ１が所持することが可能な携帯型の機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。
図１は、ユーザＵ１が所有する電子機器２００及び車両Ｃ１の使用例を簡略化して示す図である。車両Ｃ１には、ＩＶＩ（In-Vehicle Infotainment）３００が設置されている。なお、ＩＶＩ３００は、車載機器の一例であり、他の情報を出力が可能な他の機器、例えば表示装置、音声出力装置を用いてもよい。また、電子機器２００は、ユーザＵ１が所持することが可能な携帯型の機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。
【0011】
［情報処理システムの構成例］
図２は、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理システム１のシステム構成の一例を示す図である。
図２は、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理システム１のシステム構成の一例を示す図である。
【0012】
情報処理システム１は、ネットワーク１０を介して接続可能な複数の機器により構成される。図２では、サーバ１００と、電子機器２００と、ＩＶＩ３００とにより情報処理システム１が構成される例を示す。サーバ１００、電子機器２００、ＩＶＩ３００のそれぞれは、有線通信又は無線通信を利用した通信方式によってネットワーク１０に接続される。ネットワーク１０は、公衆回線網、インターネット等のネットワークである。なお、電子機器２００及びＩＶＩ３００については、ネットワーク１０を経由せずに、有線通信又は無線通信を利用した直接的な接続により接続されてもよい。
【0013】
［サーバの構成例］
サーバ１００は、車両Ｃ１を含む複数の車両を管理するサーバである。例えば、サーバ１００は、電子機器２００を用いて車両Ｃ１の状態を設定する設定操作が行われた場合には、その設定操作に応じて、車両Ｃ１の状態を制御する。例えば、車両Ｃ１のオンオフ、開錠等を実行することが可能である。また、サーバ１００は、電子機器２００を用いて車両Ｃ１の目的地を設定する設定操作が行われた場合には、その設定操作に応じて目的地までの経路を検索し、その検索結果を電子機器２００又はＩＶＩ３００に提供する。
サーバ１００は、車両Ｃ１を含む複数の車両を管理するサーバである。例えば、サーバ１００は、電子機器２００を用いて車両Ｃ１の状態を設定する設定操作が行われた場合には、その設定操作に応じて、車両Ｃ１の状態を制御する。例えば、車両Ｃ１のオンオフ、開錠等を実行することが可能である。また、サーバ１００は、電子機器２００を用いて車両Ｃ１の目的地を設定する設定操作が行われた場合には、その設定操作に応じて目的地までの経路を検索し、その検索結果を電子機器２００又はＩＶＩ３００に提供する。
【0014】
サーバ１００は、通信部１１０と、制御部１２０と、記憶部１３０とを備える。
【0015】
通信部１１０は、制御部１２０の制御に基づいて、有線通信又は無線通信を利用して、他の機器との間で各種情報のやりとりを行うものである。
【0016】
制御部１２０は、記憶部１３０に記憶されている各種プログラムに基づいて各部を制御するものである。制御部１２０は、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等の処理装置により実現される。
【0017】
制御部１２０は、機器管理部１２１と、経路検索部１２２と、推定部１２３と、決定部１２４とを備える。
【0018】
機器管理部１２１は、管理対象となる車両を管理するための各種制御を実行するものである。例えば、機器管理部１２１は、管理対象となる車両Ｃ１に関連付けて車両管理ＤＢ１４０（図３参照）に登録されている電子機器２００とのやりとりを行い、電子機器２００のＵＩ部２４０に各種表示画面（図１０乃至図１５参照）を表示させる。例えば、機器管理部１２１は、車両アプリのメイン画面４００（図１０参照）を電子機器２００のＵＩ部２４０に表示させ、この車両アプリを用いて車両Ｃ１の状態等を設定可能とする。また、機器管理部１２１は、管理対象となる車両から取得した情報を車両管理ＤＢ１４０に順次格納して、車両の状態を管理する。
【0019】
経路検索部１２２は、電子機器２００又はＩＶＩ３００においてユーザ操作に基づいて目的地が指定された場合には、記憶部１３０の地図情報ＤＢを用いて、車両の現在地からその目的地までの経路を検索するものである。そして、経路検索部１２２は、その目的地及び検索結果を機器管理部１２１、推定部１２３、決定部１２４に出力する。なお、経路の検索方法については、公知の検索方法を用いることが可能である。
【0020】
推定部１２３は、ユーザ操作に基づいて指定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定するものであり、その推定結果を決定部１２４に出力する。例えば、推定部１２３は、目的地でのユーザＵ１の行動パターンと、目的地での不特定ユーザの行動パターンとのうちの少なくとも１つに基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定することが可能である。ここで、目的地でのユーザＵ１の行動パターンは、その目的地でのユーザＵ１の滞在時間、行動範囲、移動先等を示す情報であり、目的地を起点とするユーザＵ１の移動履歴（行動履歴）に基づいて推定可能である。また、目的地での不特定ユーザの行動パターンは、その目的地での不特定ユーザの滞在時間、行動範囲、移動先等を示す情報であり、目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて推定可能である。なお、ユーザの行動範囲の推定方法については後述する。
【0021】
決定部１２４は、推定部１２３により推定されたユーザＵ１の行動範囲に基づいて、経路検索部１２２により検索された経路に関する経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定するものである。そして、決定部１２４は、その決定された予報エリアを機器管理部１２１に出力する。例えば、決定部１２４は、推定部１２３によりユーザＵ１の行動範囲が比較的限定された狭い範囲であると推定された場合には、目的地を含むその狭い範囲（例えば、スポットエリア）を予報エリアとして決定する。一方、決定部１２４は、推定部１２３によりユーザＵ１の行動範囲が比較的広い範囲であると推定された場合には、目的地を含むその広い範囲（例えば、広域エリア）を予報エリアとして決定する。また、決定部１２４は、推定部１２３によりユーザＵ１の行動範囲が複数の場所を移動すると推定された場合には、目的地を含むその複数の場所に対応する範囲（例えば、広域エリア）を予報エリアとして決定する。なお、予報エリアの詳細な決定方法については、後述する。
【0022】
記憶部１３０は、各種情報を記憶する記憶媒体である。例えば、記憶部１３０には制御部１２０が各種処理を行うために必要となる各種情報（例えば、制御プログラム、車両管理ＤＢ１４０（図３参照）、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０（図８参照）、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）、地図情報ＤＢ）が記憶される。また、記憶部１３０には、通信部１１０を介して取得された各種情報が記憶される。記憶部１３０として、例えば、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）、ＳＲＡＭ（Static Random Access Memory）、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）、ＳＳＤ（Solid State Drive）、又は、これらの組み合わせを用いることができる。
【0023】
［電子機器の構成例］
電子機器２００は、通信部２１０と、制御部２２０と、記憶部２３０と、ＵＩ（User Interface）部２４０と、センサ類２５０とを備える。通信部２１０は、制御部２２０の制御に基づいて、有線通信又は無線通信を利用して、他の機器との間で各種情報のやりとりを行うものである。
電子機器２００は、通信部２１０と、制御部２２０と、記憶部２３０と、ＵＩ（User Interface）部２４０と、センサ類２５０とを備える。通信部２１０は、制御部２２０の制御に基づいて、有線通信又は無線通信を利用して、他の機器との間で各種情報のやりとりを行うものである。
【0024】
制御部２２０は、記憶部２３０に記憶されている各種プログラムに基づいて各部を制御するものである。制御部２２０は、例えば、ＣＰＵ等の処理装置により実現される。
【0025】
記憶部２３０は、各種情報を記憶する記憶媒体である。例えば、記憶部２３０には制御部２２０が各種処理を行うために必要となる各種情報（例えば、制御プログラム、車両アプリ）が記憶される。また、記憶部２３０には、通信部２１０を介して取得された各種情報が記憶される。記憶部２３０として、例えば、ＲＯＭ、ＲＡＭ、ＳＲＡＭ、ＨＤＤ、ＳＳＤ、又は、これらの組み合わせを用いることができる。
【0026】
ＵＩ部２４０は、受付部２４１と、出力部２４２とを備える。なお、図示を省略するが、音入力部等の他の構成をＵＩ部１４０に備えてもよい。音入力部は、電子機器２００の周囲の音を取得するものであり、取得された音に関する音情報を制御部２２０に出力する。音入力部として、例えば、１又は複数のマイクや音取得センサを用いることができる。表示部、音出力部、音入力部及び受付部２４１は、ユーザインタフェースの一例であり、これらのうちの一部を省略してもよく、他のユーザインタフェースを用いてもよい。
【0027】
受付部２４１は、ユーザＵ１からの各種操作を受け付けるものであり、その受け付けられた操作内容を制御部２２０に出力する。なお、受付部２４１及び出力部２４２については、ユーザがその指を表示面に接触又は近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルとして構成してもよく、別体のユーザインタフェースとして構成してもよい。別体のユーザインタフェースとして構成する場合には、ボタン、キーボード等の各種操作部材を受付部２４１として用いることが可能である。
【0028】
出力部２４２は、制御部２２０の制御に基づいて、各種情報を出力するものである。例えば、出力部２４２は、表示部及び音出力部により構成することが可能である。この表示部は、制御部２２０からの指示に基づいて、各種画像を表示する。表示部として、例えば、有機ＥＬパネル、ＬＣＤパネル等の表示パネルを用いることができる。音出力部は、制御部２２０からの指示に基づいて、各種音声を出力する。音出力部として、例えば１又は複数のスピーカを用いることができる。
【0029】
センサ類２５０は、各種情報を取得可能なセンサであり、例えば、一般的なスマートフォン等に搭載されている各種センサである。センサ類２５０は、例えば、被写体を撮像して画像（画像データ）を生成する画像センサ（イメージセンサ）、位置情報を取得可能な位置情報取得センサ（例えば、ＧＮＳＳ（Global Navigation Satellite System：全球測位衛星システム）機器）等の各種センサである。
【0030】
［ＩＶＩの構成例］
ＩＶＩ３００は、通信部３１０と、制御部３２０と、記憶部３３０と、ＵＩ部３４０とを備える。なお、通信部３１０、制御部３２０、記憶部３３０、ＵＩ部３４０のそれぞれについては、電子機器２００の同一名称の各部に対応する。このため、通信部３１０、制御部３２０、記憶部３３０、ＵＩ部３４０のそれぞれについては、電子機器２００と共通する点についての説明を省略する。なお、車両Ｃ１の車両ＥＣＵ（Electronic Control Unit）を制御部３２０としても使用してもよく、車両ＥＣＵとは異なる処理装置を制御部３２０として設けてもよい。
ＩＶＩ３００は、通信部３１０と、制御部３２０と、記憶部３３０と、ＵＩ部３４０とを備える。なお、通信部３１０、制御部３２０、記憶部３３０、ＵＩ部３４０のそれぞれについては、電子機器２００の同一名称の各部に対応する。このため、通信部３１０、制御部３２０、記憶部３３０、ＵＩ部３４０のそれぞれについては、電子機器２００と共通する点についての説明を省略する。なお、車両Ｃ１の車両ＥＣＵ（Electronic Control Unit）を制御部３２０としても使用してもよく、車両ＥＣＵとは異なる処理装置を制御部３２０として設けてもよい。
【0031】
［車両管理ＤＢの格納内容例］
図３は、記憶部１３０に記憶されている車両管理ＤＢ１４０の格納内容を簡略化して示す図である。
図３は、記憶部１３０に記憶されている車両管理ＤＢ１４０の格納内容を簡略化して示す図である。
【0032】
車両管理ＤＢ１４０は、車両に関する各種情報を管理するためのデータベースである。具体的には、電子機器ＩＤ１４２と、車両の状態情報１４３と、経路情報１４４と、予報エリア情報１４５と、履歴情報１４６とが車両ＩＤ１４１に関連付けて車両管理ＤＢ１４０に格納される。
【0033】
車両ＩＤ１４１は、各車両を識別するための識別情報である。例えば、車両ＩＤ１４１の「Ｃ１」は車両Ｃ１（図１参照）に対応するものとする。
【0034】
電子機器ＩＤ１４２は、車両Ｃ１を所有するユーザが所持する各電子機器を識別するための識別情報である。例えば、電子機器ＩＤ１４２の「ＭＣ１」は電子機器２００（図１参照）に対応するものとする。図３では、１つの車両に１つの電子機器を関連付けて格納する例を示すが、１つの車両に複数の電子機器を関連付けて格納してもよい。
【0035】
車両の状態情報１４３は、管理対象となる各車両の状態に関する情報である。例えば、ドアのロック状態、エンジンのオンオフ、エアコンのオンオフ、窓の開閉状態等の各状態に関する情報が車両の状態情報１４３に格納される。
【0036】
経路情報１４４は、車両ＩＤ１４１にＩＤが格納されている車両の車載機器（例えば、ＩＶＩ）、又は、電子機器ＩＤ１４２にＩＤが格納されている電子機器を用いて設定された目的地までの経路に関する情報である。例えば、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて車両Ｃ１の現在地から目的地までの経路検索を実行し、その目的地までの経路が設定された場合には、その設定された経路及び目的地を特定するための各情報が経路情報１４４に格納される。電子機器２００を用いて設定された目的地及び経路については、経路情報１４４を用いて、ＩＶＩ３００に表示することが可能となる。
【0037】
予報エリア情報１４５は、経路情報１４４に格納されている経路情報を各機器に提供する場合に、その経路情報とともに天気予報を提供するエリア（予報エリア）に関する情報である。例えば、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて車両Ｃ１の目的地までの移動経路を設定した場合、設定された移動経路に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを特定するための各エリア情報が予報エリア情報１４５に格納される。それら予報エリアについては、予報エリア情報１４５を用いてＩＶＩ３００に表示することが可能となる。
【0038】
履歴情報１４６は、車両ＩＤ１４１にＩＤが格納されている車両、又は、電子機器ＩＤ１４２にＩＤが格納されている電子機器を所有するユーザの移動履歴に関する情報である。例えば、車両に設置されている位置情報取得部（例えば、ＧＮＳＳ機器）により取得された位置情報及びその取得時刻が車両の移動履歴として履歴情報１４６に格納される。また、例えば、電子機器に設置されている位置情報取得部（例えば、ＧＮＳＳ機器）により取得された位置情報及びその取得時刻がその電子機器を所持するユーザの移動履歴として履歴情報１４６に格納される。
【0039】
なお、図３に示す各情報は一例であり、これらのうちの一部のみを車両管理ＤＢ１４０に格納してもよく、他の情報を車両管理ＤＢ１４０に格納してもよい。
【0040】
［行動パターンの推定例１］
図４は、目的地ＰＰ１を起点とするユーザの移動履歴に基づいて、ユーザの行動パターンを推定する推定方法の一例を示す図である。図４では、目的地ＰＰ１を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて、ユーザＵ１の行動パターンを推定する推定方法を示す。
図４は、目的地ＰＰ１を起点とするユーザの移動履歴に基づいて、ユーザの行動パターンを推定する推定方法の一例を示す図である。図４では、目的地ＰＰ１を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて、ユーザＵ１の行動パターンを推定する推定方法を示す。
【0041】
図４の上側には、目的地ＰＰ１を起点とする不特定ユーザの移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３を矢印で模式的に示す。移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３は、目的地ＰＰ１を起点として不特定ユーザが移動した移動履歴（時刻及び位置情報）を示す情報である。図４では、説明を容易にするため、３人のユーザが目的地ＰＰ１を起点として移動した経路を矢印で移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３として示す。
【0042】
移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３は、目的地ＰＰ１を起点とする目的地ＰＰ１に到着後の所定期間における各ユーザの移動履歴を意味する。なお、所定期間は、あるユーザが目的地に到着したタイミングから、その目的地でのそのユーザの行動が終了すると考えられるタイミングまでの期間を意味する。例えば、移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３の起点は、目的地ＰＰ１における基準位置（例えば目的地ＰＰ１の登録位置、中心位置）と、各ユーザが目的地ＰＰ１に到着したタイミングの時刻とにより設定される。また、移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３の終点は、所定タイミングを基準にして設定される。この所定タイミングは、目的地ＰＰ１での各ユーザの行動が終了すると考えられるタイミングを意味する。この所定タイミングは、例えば、目的地ＰＰ１について設定される平均滞在時間を経過したタイミングとすることが可能である。この平均滞在時間については、目的地ＰＰ１に関連する領域について設定される固定値としてもよく、目的地ＰＰ１を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて順次変更してもよい。例えば、市役所を目的地とする場合には数分乃至数十分程度の滞在時間となることが想定される。一方、有名なテーマパークを目的地とする場合には、４乃至８時間程度の滞在時間となることが想定される。また、一泊二日で宿泊するホテルを目的地とする場合には、１２乃至２０時間程度の滞在時間となることが想定される。なお、滞在時間の推定例については後述する。また、所定タイミングは、例えば、車両を利用して目的地ＰＰ１に到着した不特定ユーザの場合には、目的地ＰＰ１の駐車場から車両が出発するタイミングとすることが可能である。なお、図４では、説明を容易にするため、３人のユーザの移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３のみを代表して例示するが、実際には多数のユーザの移動履歴を用いるものとする。
【0043】
図４の下側には、不特定ユーザの移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３の正規分布と、標準偏差１σ乃至３σとを示す。
【0044】
例えば、各種機器（例えば、ナビゲーション機器、スマートフォン）を用いて目的地ＰＰ１を設定したユーザＡを想定する。この場合には、ユーザＡが目的地ＰＰ１に到着した後の移動履歴を取得して、目的地ＰＰ１を起点とするユーザＡの移動履歴を取得することが可能である。なお、ユーザＡの移動履歴として、ユーザＡが所持する各種機器（例えば、位置情報取得部を備えるスマートフォン又はウェアラブル機器）を用いて取得された位置情報（又はナビ情報）を用いることが可能である。この場合には、ユーザＡが所持する各種機器において取得された各情報（例えば位置情報）を保持するサーバ（携帯電話会社）から、ユーザＡの位置情報をサーバ１００が取得して用いることが可能である。なお、ユーザＡの移動履歴として、ユーザＡが乗車する車両を用いて取得された位置情報（又はナビ情報）を用いることも可能である。また、目的地ＰＰ１について設定される所定タイミングとなった位置を、目的地ＰＰ１を起点とするユーザＡの移動履歴の終点として設定することが可能である。
【0045】
例えば、目的地ＰＰ１を起点とする不特定ユーザの移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３の分布に基づいて、移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３が一定のばらつき以下となる範囲（目的地ＰＰ１を起点とする範囲）を所定範囲ＲＲ１とすることが可能である。例えば、不特定ユーザの移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３に基づいて、目的地ＰＰ１を基準とする不特定ユーザの移動履歴ＢＨ１乃至ＢＨ３のばらつきの大きさを示す標準偏差を算出し、この標準偏差が閾値以下となる所定範囲（目的地ＰＰ１を中心とする円形状の範囲）を所定範囲ＲＲ１として推定することが可能である。図４では、標準偏差３σを閾値とし、この閾値の範囲内を所定範囲ＲＲ１とする例を示す。例えば、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて目的地ＰＰ１を設定した場合には、ユーザＵ１は、目的地ＰＰ１の到着後に、目的地ＰＰ１を起点として所定範囲ＲＲ１内を行動する可能性が高いと推定可能である。そこで、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて目的地ＰＰ１を設定した場合には、所定範囲ＲＲ１（又は所定範囲ＲＲ１を含む広い範囲）を予報エリアとして天気予報をユーザＵ１に提供することが可能である。
【0046】
このように、図４に示す例では、閾値（標準偏差σ３）は、目的地ＰＰ１を起点とする予報エリアをどの程度の広さとするかを設定するための指標である。例えば、市役所を目的地とする場合には、その市役所内の狭い範囲が予報エリアのスポット範囲となることが想定される。また、有名なテーマパークを目的地とする場合には、そのテーマパークの領域内の比較的狭い範囲が予報エリアのスポット範囲となることが想定される。一方、一泊二日で宿泊する横浜のホテルを目的地とする場合には、そのホテルを起点として東京、鎌倉等に行く人達も存在することが想定されるため、比較的広い範囲となることが想定される。なお、図４では、閾値として標準偏差σ３を用いる例を示すが、標準偏差σ１、σ２等を用いてもよい。例えば、時季、時間帯、天候、曜日、祝日等を考慮して閾値を変更してもよい。また、不特定ユーザの移動履歴を取得する毎に、データの内容（所定範囲ＲＲ１）を順次更新することが好ましい。
【0047】
［行動パターンの推定例２］
図５は、目的地ＳＰ１を起点とするユーザの他の場所への移動確率（訪問確率）に基づいて、ユーザの行動パターンを推定する推定方法の一例を示す図である。図５では、目的地ＳＰ１を起点とする不特定ユーザの他の場所への移動確率に基づいて、ユーザＵ１の行動パターンを推定する推定方法を示す。
図５は、目的地ＳＰ１を起点とするユーザの他の場所への移動確率（訪問確率）に基づいて、ユーザの行動パターンを推定する推定方法の一例を示す図である。図５では、目的地ＳＰ１を起点とする不特定ユーザの他の場所への移動確率に基づいて、ユーザＵ１の行動パターンを推定する推定方法を示す。
【0048】
図５では、目的地ＳＰ１と、目的地ＳＰ１から移動可能な他の場所ＳＰ２乃至ＳＰ４との関係を簡略化して示す。なお、範囲ＲＲ１０は、目的地ＳＰ１に関連する範囲である。例えば、目的地ＳＰ１が遊園地である場合には、その遊園地及び駐車場の敷地内を範囲ＲＲ１０とすることが可能である。また、目的地ＳＰ１が商業施設である場合には、その商業施設及び駐車場の敷地内を範囲ＲＲ１０とすることが可能である。なお、範囲ＲＲ１１、ＲＲ１２についても同様に他の場所ＳＰ２、ＳＰ３に関連する範囲である。図５では、目的地ＳＰ１から場所ＳＰ２に移動すると称するときには、範囲ＲＲ１０から範囲ＲＲ１１に移動する場合も含むものとする。また、他の場所の移動についても同様である。なお、範囲ＲＲ１０乃至ＲＲ１２については、図４で示した所定範囲の推定方法により設定してもよい。
【0049】
図５では、目的地ＳＰ１から他の場所ＳＰ２乃至ＳＰ４に移動する不特定ユーザの移動履歴ＢＨ１１乃至ＢＨ１３を矢印で模式的に示す。また、目的地ＳＰ１、各場所ＳＰ２乃至ＳＰ４間を移動する不特定ユーザの移動履歴ＢＨ２１、ＢＨ２２、ＢＨ３１乃至ＢＨ３３を矢印で模式的に示す。また、各場所間を移動する移動確率を、不特定ユーザの移動履歴を示す矢印上に示す。例えば、目的地ＳＰ１から場所ＳＰ２に移動する不特定ユーザの移動確率は７０％である。
【0050】
また、図４に示す例と同様に、不特定ユーザの移動履歴として、各ユーザが所持する各種機器（例えば、位置情報取得部を備えるスマートフォン又はウェアラブル機器）を用いて取得された位置情報等を用いることが可能である。
【0051】
例えば、目的地ＳＰ１を起点として目的地ＳＰ１から移動する移動確率が閾値以上となる場所を、ユーザが行く可能性が高い場所として推定することが可能である。例えば、この閾値は、ユーザが行く可能性が高い場所を推定するために用いられる基準値であり、実験データ等に基づいて適宜設定可能である。例えば、この閾値として数十％程度の値を用いることが可能である。なお、図５では、閾値を３０％とする例を示す。例えば、時季、時間帯、天候、曜日、祝日等を考慮して閾値を変更してもよい。また、不特定ユーザの移動履歴を取得する毎に、データの内容（閾値以上となる移動先）を順次更新することが好ましい。
【0052】
図５に示す例では、目的地ＳＰ１から場所ＳＰ２に移動する確率が７０％であり、目的地ＳＰ１から場所ＳＰ３に移動する確率が５％であり、目的地ＳＰ１から場所ＳＰ４に移動する確率が２０％である。このため、目的地ＳＰ１を起点として目的地ＳＰ１から直接移動する可能性が高い場所として場所ＳＰ２が抽出される。
【0053】
以上では、各場所間の移動確率を用いて目的地ＳＰ１から直接移動する可能性の高い場所を推定する例を示した。ただし、目的地ＳＰ１から他の場所に移動した後にさらに他の場所に移動することも想定される。そこで、各場所間の累積移動確率（累積訪問確率）を用いて目的地ＳＰ１から直接又は間接的に移動する可能性の高い場所を推定してもよい。
【0054】
図５に示す例では、目的地ＳＰ１から場所ＳＰ２に移動する確率が７０％であり、場所ＳＰ２から場所ＳＰ３に移動する確率が５０％である。この場合には、目的地ＳＰ１を起点として目的地ＳＰ１から場所ＳＰ２に移動した後に、場所ＳＰ２から場所ＳＰ３に移動する累積確率として３５％（７０％×５０％）が算出される。このため、目的地ＳＰ１を起点として目的地ＳＰ１から移動する可能性が高い場所として場所ＳＰ３が抽出される。一方、目的地ＳＰ１を起点として目的地ＳＰ１から場所ＳＰ２に移動した後に、場所ＳＰ２から場所ＳＰ４に移動する累積確率として７％（７０％×１０％）が算出される。このため、目的地ＳＰ１を起点として目的地ＳＰ１から移動する可能性が高い場所として場所ＳＰ４は抽出されない。
【0055】
このように、各場所間の移動確率と、各場所間の累積移動確率とを用いて目的地ＳＰ１から直接又は間接的に移動する可能性の高い場所を推定することが可能である。例えば、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて目的地ＳＰ１を設定した場合には、ユーザＵ１は、目的地ＳＰ１の到着後に、目的地ＳＰ１を起点として場所ＳＰ２、ＳＰ３（又は範囲ＲＲ１１、ＲＲ１２）に移動する可能性が高いと推定可能である。そこで、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて目的地ＳＰ１を設定した場合には、範囲ＲＲ１０乃至ＲＲ１２を予報エリアとして、範囲ＲＲ１０乃至ＲＲ１２の天気予報をユーザＵ１に提供することが可能である。
【0056】
［滞在時間の推定例］
次に、ユーザＵ１が目的地に滞在する滞在時間を推定する推定方法について説明する。例えば、ユーザＵ１以外の他者の各地での滞在時間の統計情報を用いて、ユーザＵ１の滞在時間を推定することが可能である。この場合には、あるスポットでの滞在時間は、そのスポットでの不特定ユーザの滞在時間を集計した統計情報に基づいて算出される。例えば、そのスポットを起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いてそのスポットでの不特定ユーザの滞在時間を集計して求めた平均滞在時間を、そのスポットでの滞在時間として用いることが可能である。例えば、図４で示したように、この平均滞在時間については、目的地に関連する領域について設定される固定値としてもよく、目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて順次変更してもよい。なお、地図情報を提供するサービス（例えば、グーグル（登録商標）マップ）では、「ここを訪れた人は通常２乃至３時間滞在しています」という情報を提供しているため、この情報を利用してもよい。
次に、ユーザＵ１が目的地に滞在する滞在時間を推定する推定方法について説明する。例えば、ユーザＵ１以外の他者の各地での滞在時間の統計情報を用いて、ユーザＵ１の滞在時間を推定することが可能である。この場合には、あるスポットでの滞在時間は、そのスポットでの不特定ユーザの滞在時間を集計した統計情報に基づいて算出される。例えば、そのスポットを起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いてそのスポットでの不特定ユーザの滞在時間を集計して求めた平均滞在時間を、そのスポットでの滞在時間として用いることが可能である。例えば、図４で示したように、この平均滞在時間については、目的地に関連する領域について設定される固定値としてもよく、目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて順次変更してもよい。なお、地図情報を提供するサービス（例えば、グーグル（登録商標）マップ）では、「ここを訪れた人は通常２乃至３時間滞在しています」という情報を提供しているため、この情報を利用してもよい。
【0057】
また、滞在時間の統計情報には、特定日の混雑状況の違いによる滞在時間の変化、時間帯・時季・天候による滞在時間の変化、施設情報等を加味してもよい。ここで、特定日の混雑状況の違いによる滞在時間の変化は、例えば、混んでいるため、待ち行列のために長く留まる人が多数存在して滞在時間が長くなる等を意味する。また、時間帯・時季・天候による滞在時間の変化は、例えば、寒い又は雨降りのため、屋外施設には短時間しかいない人が多数存在する等を意味する。また、施設情報は、例えば、閉店時間、ホテルのチェックアウト時間等を意味する。例えば、閉店時間、ホテルのチェックアウト時間が過ぎた場合には、普通はその場を立ち去る人が多いため、これらの属性情報を時間情報とともに用いることが可能である。これらの各情報については、例えば、属性情報として用いることが可能である。
【0058】
［カテゴリ毎の滞在時間の統計情報例］
図６は、カテゴリ毎の滞在時間の統計情報（カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０）の一例を示す図である。カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、統計情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図６では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。
図６は、カテゴリ毎の滞在時間の統計情報（カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０）の一例を示す図である。カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、統計情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図６では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。
【0059】
カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０は、カテゴリ毎に分類された各スポットの滞在時間及び行動範囲を管理するためのデータベースである。具体的には、滞在時間１５２及び行動範囲１５３がカテゴリ１５１に関連付けてカテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０に格納される。
【0060】
滞在時間１５２は、上述した滞在時間の推定方法により推定された各目的地の滞在時間（平均滞在時間）を、各目的地が属するカテゴリ毎に集計した値である。
【0061】
行動範囲１５３は、図４で示した行動範囲の推定方法により推定された各目的地での行動範囲を、各目的地が属するカテゴリ毎に集計した値である。なお、図６では、各目的地での基準位置を中心とする円の半径を行動範囲１５３の値として例示する。また、図６では、円形状の範囲を行動範囲１５３に格納する例を示すが、他の形状の範囲、所定単位（例えば市町村単位）の範囲を行動範囲１５３に格納して用いてもよい。なお、図７乃至図９で示す行動範囲についても同様である。
【0062】
滞在時間１５２を用いて、ユーザＵ１により設定された目的地の滞在時間を推定可能となる。例えば、ユーザＵ１により目的地としてテーマパークが設定された場合、ユーザＵ１は、そのテーマパークに５時間程度滞在する可能性が高いと推定可能である。
【0063】
また、行動範囲１５３を用いて、ユーザＵ１により設定された目的地の行動範囲を推定可能となる。例えば、ユーザＵ１により目的地としてテーマパークが設定された場合、ユーザＵ１は、そのテーマパークにおいて半径３００ｍ程度の範囲を行動する可能性が高いと推定可能である。なお、ユーザＵ１により設定された目的地と、図６のカテゴリ１５１とについては、キーワード等の要素に基づいて一致判定が可能である。図８のカテゴリ１７１についても同様である。
【0064】
［スポット毎の滞在時間の統計情報例］
図７は、スポット毎の滞在時間の統計情報（スポット毎の統計情報ＤＢ１６０）の一例を示す図である。スポット毎の統計情報ＤＢ１６０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、統計情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図７では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。
図７は、スポット毎の滞在時間の統計情報（スポット毎の統計情報ＤＢ１６０）の一例を示す図である。スポット毎の統計情報ＤＢ１６０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、統計情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図７では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。
【0065】
スポット毎の統計情報ＤＢ１６０は、各スポットの滞在時間及び行動範囲と、そのスポットからの移動先とを管理するためのデータベースである。具体的には、滞在時間１６２と、行動範囲１６３と、移動先１（１６４）と、移動先２（１６５）と、移動先３（１６６）とがスポット１６１に関連付けてスポット毎の統計情報ＤＢ１６０に格納される。
【0066】
ここで、図６に示すカテゴリは、各個別の場所ではなく、類似する複数の場所をまとめた一般的な集合を意味する。これに対して、図７に示すスポットは、各個別の場所を意味する。例えば、異なる場所にテーマパークＡ乃至Ｃが存在する場合を想定する。この場合に、テーマパークＡでは、不特定ユーザの滞在時間が７時間であり、テーマパークＢでは、不特定ユーザの滞在時間が６時間であり、テーマパークＣでは、不特定ユーザの滞在時間が２時間である場合を想定する。この場合には、これらの各値の平均値（５時間）がカテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）でのテーマパーク（Ａ乃至Ｃ）の滞在時間として格納される。これに対して、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０では、テーマパークＡ乃至Ｃのそれぞれの滞在時間が格納される。また、行動範囲についても同様に、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０では、テーマパーク（Ａ乃至Ｃ）の行動範囲が格納され、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０では、テーマパークＡ乃至Ｃのそれぞれの行動範囲が格納される。
【0067】
また、図７に示すスポット毎の統計情報ＤＢ１６０には、各スポットに滞在した不特定ユーザが移動する可能性が高い場所を移動先１（１６４）乃至移動先３（１６６）として示す。移動先１（１６４）乃至移動先３（１６６）は、各スポットに滞在した不特定ユーザの移動履歴に基づいて集計された統計情報である。例えば、図５で示したように、スポットＡに滞在した不特定ユーザのうちの、所定の移動確率以上のユーザが移動した場所を移動先として格納することが可能である。
【0068】
図７では、ショッピングセンタＳＣ１に滞在した不特定ユーザのうち、所定の移動確率以上のユーザが遊園地ＡＰ１及び公園Ｐ１に移動する場合の例を示す。これらの移動先１（１６４）乃至移動先３（１６６）を用いて、ユーザＵ１により設定された目的地以外にユーザＵ１が移動するか否かを判定可能となる。例えば、ユーザＵ１により目的地としてショッピングセンタＳＣ１が設定された場合には、ユーザＵ１は、ショッピングセンタＳＣ１の滞在後又は滞在前に遊園地ＡＰ１及び公園Ｐ１に移動する可能性が高いと推定可能である。なお、ユーザＵ１により設定された目的地と、図７に示すスポット１６１とについては、緯度及び経度、キーワード等の要素に基づいて一致判定が可能である。図９に示すスポット１８１についても同様である。
【0069】
［個人の行動パターンを加味する例］
以上では、不特定ユーザの統計情報に基づいて設定されたカテゴリ毎の滞在時間及び行動範囲と、スポット毎の滞在時間、行動範囲、移動先とをＤＢに格納して用いる例を示した。ここで、ユーザＵ１が所持する電子機器２００又は車両Ｃ１を利用して、サーバ１００は、ユーザＵ１の移動履歴を取得することが可能である。そこで、不特定ユーザの統計情報にユーザＵ１の移動履歴を加味することにより、各スポットでの滞在時間、行動範囲、移動先の推定精度を向上させることが可能となる。なお、ユーザＵ１の移動履歴については、ユーザＵ１が所持する電子機器２００の位置情報取得部（センサ類２５０）により取得された位置情報を、電子機器２００がサーバ１００に順次送信することにより取得可能である。
以上では、不特定ユーザの統計情報に基づいて設定されたカテゴリ毎の滞在時間及び行動範囲と、スポット毎の滞在時間、行動範囲、移動先とをＤＢに格納して用いる例を示した。ここで、ユーザＵ１が所持する電子機器２００又は車両Ｃ１を利用して、サーバ１００は、ユーザＵ１の移動履歴を取得することが可能である。そこで、不特定ユーザの統計情報にユーザＵ１の移動履歴を加味することにより、各スポットでの滞在時間、行動範囲、移動先の推定精度を向上させることが可能となる。なお、ユーザＵ１の移動履歴については、ユーザＵ１が所持する電子機器２００の位置情報取得部（センサ類２５０）により取得された位置情報を、電子機器２００がサーバ１００に順次送信することにより取得可能である。
【0070】
［カテゴリ毎の滞在時間の個人履歴情報例］
図８は、カテゴリ毎の滞在時間の個人履歴情報（カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０）の一例を示す図である。カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、個人情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図８では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。また、図８では、ユーザＵ１のカテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０を示すが、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０はユーザ毎に存在するものとする。
図８は、カテゴリ毎の滞在時間の個人履歴情報（カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０）の一例を示す図である。カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、個人情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図８では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。また、図８では、ユーザＵ１のカテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０を示すが、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０はユーザ毎に存在するものとする。
【0071】
カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０は、カテゴリ毎に分類された各スポットの滞在時間及び行動範囲を管理するためのデータベースである。具体的には、滞在時間１７２及び行動範囲１７３がカテゴリ１７１に関連付けてカテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０に格納される。図８では、各スポットでのユーザＵ１の滞在時間（平均滞在時間）及び行動範囲が例示されている。
【0072】
滞在時間１７２は、上述した滞在時間の推定方法と同様に、不特定ユーザの代わりに、ユーザＵ１の各目的地の滞在時間（平均滞在時間）を推定し、この推定された各目的地の滞在時間を、各目的地が属するカテゴリ毎に集計した値である。
【0073】
行動範囲１７３は、図４で示した行動範囲の推定方法と同様に、不特定ユーザの代わりに、ユーザＵ１の各目的地の行動範囲を推定し、この推定された各目的地の行動範囲を、各目的地が属するカテゴリ毎に集計した値である。
【0074】
カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）とともに、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０を用いることにより、ユーザＵ１により設定された目的地の滞在時間及び行動範囲の推定精度を向上させることが可能となる。例えば、ユーザＵ１により目的地としてテーマパークが設定された場合を想定する。この場合には、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０のテーマパークの滞在時間１５２は「５時間」であり、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０のテーマパークの滞在時間１７２は「８時間」である。そこで、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０の「５時間」と、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０の「８時間」との平均値を求めその平均値６．５時間をユーザＵ１がそのテーマパークに滞在する滞在時間として推定することが可能である。この場合に、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０への情報の蓄積度合に応じて、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０を反映させる度合を高めてもよい。また、ユーザＵ１の本人の重み付けを他人の重み付けよりも大きくする演算により滞在時間を求めてもよい。なお、行動範囲についても同様に推定可能である。
【0075】
［スポット毎の滞在時間の個人履歴情報例］
図９は、スポット毎の滞在時間の個人履歴情報（スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０）の一例を示す図である。スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、個人情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図９では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。また、図９では、ユーザＵ１のスポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０を示すが、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０はユーザ毎に存在するものとする。
図９は、スポット毎の滞在時間の個人履歴情報（スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０）の一例を示す図である。スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納して用いてもよく、必要に応じて他の機器（例えば、個人情報提供サーバ）から取得してもよい。なお、図９では、説明を容易にするため、簡略化して数値を示す。また、図９では、ユーザＵ１のスポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０を示すが、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０はユーザ毎に存在するものとする。
【0076】
スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０は、各スポットの滞在時間及び行動範囲と、そのスポットからの移動先とを管理するためのデータベースである。具体的には、滞在時間１８２と、行動範囲１８３と、移動先１（１８４）と、移動先２（１８５）と、移動先３（１８６）とがスポット１８１に関連付けてスポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０に格納される。
【0077】
また、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０には、各スポットに滞在したユーザＵ１が移動した確率が高い場所を移動先１（１８４）乃至移動先３（１８６）として示す。すなわち、移動先１（１８４）乃至移動先３（１８６）は、スポットを起点とした移動履歴に基づいて設定される。また、移動先１（１８４）乃至移動先３（１８６）は、各スポットに滞在したユーザＵ１の移動履歴に基づいて集計された統計情報である。例えば、図５と同様に、スポットＡに滞在したユーザＵ１が、所定の移動確率以上で移動した場所を移動先として格納することが可能である。
【0078】
図９では、ショッピングセンタＳＣ１に滞在したユーザＵ１は、所定の移動確率以上で遊園地ＡＰ１に移動する場合の例を示す。これらの移動先１（１８４）乃至移動先３（１８６）を用いて、ユーザＵ１により設定された目的地以外にユーザＵ１が移動するか否かを判定可能となる。例えば、ユーザＵ１により目的地としてショッピングセンタＳＣ１が設定された場合には、ユーザＵ１は、ショッピングセンタＳＣ１の滞在後又は滞在前に遊園地ＡＰ１に移動する可能性が高いと推定可能である。
【0079】
また、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０及びスポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０の比較により、ユーザＵ１の嗜好を判定可能である。例えば、レストランＲＴ１について、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０では滞在時間が１時間であるのに対し、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０では滞在時間が３時間である。このため、ユーザＵ１にとって、レストランＲＴ１は居心地のいい、長居できる環境であると推定可能である。また、コンビニＣＶ１について、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０では滞在時間が２０分であるのに対し、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０では滞在時間が８時間である。このため、ユーザＵ１は、コンビニＣＶ１に勤務していることを推定可能である。
【0080】
また、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）とともに、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０を用いることにより、ユーザＵ１により設定された目的地の滞在時間、行動範囲、移動先の推定精度を向上させることが可能となる。例えば、ユーザＵ１により目的地としてショッピングセンタＳＣ１が設定された場合を想定する。この場合には、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０のショッピングセンタＳＣ１の滞在時間１６２は「２時間」であり、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０のショッピングセンタＳＣ１の滞在時間１８２は「１時間」である。そこで、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０の「２時間」と、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０の「１時間」との平均値を求めその平均値１．５時間をユーザＵ１がショッピングセンタＳＣ１に滞在する滞在時間として推定することが可能である。この場合に、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０への情報の蓄積度合に応じて、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０を反映させる度合を高めてもよい。また、ユーザＵ１の本人の重み付けを他人の重み付けよりも大きくする演算により滞在時間を求めてもよい。なお、行動範囲についても同様に推定可能である。
【0081】
また、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０のショッピングセンタＳＣ１の移動先１（１６４）に「遊園地ＡＰ１」が格納され、移動先２（１６５）には「公園Ｐ１」が格納され、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０のショッピングセンタＳＣ１の移動先１（１８４）に「遊園地ＡＰ１」が格納されている。そこで、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０及びスポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０で共通する「遊園地ＡＰ１」に移動する可能性が高いが、「公園Ｐ１」に移動する可能性は低いと推定可能である。
【0082】
このように、サーバ１００の利用開始時には、不特定ユーザの統計情報に基づいて、各スポットでのユーザＵ１の滞在時間、行動範囲、移動先の推定を行うことが可能である。一方、サーバ１００の利用が継続されることで、ユーザＵ１の行動特性をサーバ１００にストックすることが可能となる。この場合には、不特定ユーザの統計情報にユーザＵ１の行動特性（移動履歴）を加味することにより、各スポットでの滞在時間、行動範囲、移動先の推定精度を向上させることが可能となる。例えば、コンビニエンスストア等において、利用客及び従業員では滞在時間が大幅に異なることが想定される。このような場合でも、ユーザＵ１の行動特性をサーバ１００にストックし続けることにより、コンビニエンスストア等でもユーザＵ１の滞在時間、行動範囲、移動先の推定精度を向上させることが可能となる。
【0083】
統計情報及び個人履歴情報として所定の学習を施した情報を使用してもよい。また、滞在時間、行動範囲及び移動先については、例えば、人工知能（ＡＩ：Artificial Intelligence）を利用して推定してもよい。例えば、ユーザの属性、目的地の属性、滞在日時、到着時刻等を予め学習しておき、この学習データを推定に用いるようにする。そして、目的地を設定したユーザの属性、その目的地の属性、その滞在日時、その到着時刻等について、その学習データを用いて、その目的地での滞在時間、行動範囲及び移動先を判定するための評価値を算出し、その評価値に基づいて、その目的地での滞在時間、行動範囲及び移動先を推定することができる。なお、人工知能については、後述する予報エリアの設定についても利用することが可能である。
【0084】
［行動パターンの推定例］
本実施形態では、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路を表示する場合に、その移動経路に関連付けて天気予報を表示する。ここで、ユーザＵ１がある目的地に旅行するため、車両Ｃ１の出発地から目的地までの経路を設定した場合を想定する。例えば、神奈川の自宅にいるユーザＵ１が、千葉のテーマパークを目的地として設定した場合、ユーザＵ１が目的地で長時間滞在して自宅に帰ることが想定される。一方、神奈川の自宅にいるユーザＵ１が、房総半島のある観光地を目的地として設定した場合、ユーザＵ１が目的地で短時間滞在し、その周辺又は移動経路の途中の複数の観光地に移動することが想定される。
本実施形態では、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路を表示する場合に、その移動経路に関連付けて天気予報を表示する。ここで、ユーザＵ１がある目的地に旅行するため、車両Ｃ１の出発地から目的地までの経路を設定した場合を想定する。例えば、神奈川の自宅にいるユーザＵ１が、千葉のテーマパークを目的地として設定した場合、ユーザＵ１が目的地で長時間滞在して自宅に帰ることが想定される。一方、神奈川の自宅にいるユーザＵ１が、房総半島のある観光地を目的地として設定した場合、ユーザＵ１が目的地で短時間滞在し、その周辺又は移動経路の途中の複数の観光地に移動することが想定される。
【0085】
このように、ユーザ操作に基づいて目的地までの移動経路が設定された場合でも、ユーザＵ１（又は車両Ｃ１）の行動パターンに応じて、ユーザＵ１が訪れる場所が異なる。具体的には、ユーザＵ１（又は車両Ｃ１）の行動パターンが比較的狭い範囲である場合には、ユーザＵ１が訪れる場所は目的地及び目的地に近接するエリアのみである。この場合には、ユーザＵ１は、目的地の設定時には、目的地を含むスポット天気予報を知りたいと考えることが想定される。一方、ユーザＵ１（又は車両Ｃ１）の行動パターンが比較的広い範囲又は複数の場所への移動である場合には、ユーザＵ１が訪れる場所は目的地及びその周辺、又は、移動経路の途中の複数の場所である。この場合には、ユーザＵ１は、目的地の設定時には、目的地の天気予報とともに、目的地の周辺、又は、移動経路の途中で滞在すると想定される場所等、比較的広域なエリアに対応した天気予報を知りたいと考えることが想定される。そこで、本実施形態では、ユーザＵ１（又は車両Ｃ１）の行動パターンに基づいて、天気予報を提供する予報エリアを決定し、ユーザＵ１に対して最適な天気予報を提供する。
【0086】
例えば、過去にユーザＵ１が訪れたことがある目的地が設定された場合を想定する。この場合には、その目的地がスポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）に格納されているため、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０に格納されているその目的地に対応する行動範囲１８３に基づいて予報エリアを決定することが可能である。
【0087】
また、例えば、過去にユーザＵ１が訪れたことがない目的地が設定された場合を想定する。この場合には、その目的地がスポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）に格納されているときには、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０に格納されているその目的地に対応する行動範囲１６３に基づいて予報エリアを決定することが可能である。一方、その目的地がスポット毎の統計情報ＤＢ１６０に格納されていないときには、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）に格納されているその目的地に相当するカテゴリに対応する行動範囲１５３に基づいて予報エリアを決定することが可能である。この場合には、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０（図８参照）に格納されているその目的地に相当するカテゴリに対応する行動範囲１７３を用いてもよい。また、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０の行動範囲１５３と、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０の行動範囲１７３との双方を用いてもよい。この場合には、行動範囲１５３及び行動範囲１７３の平均値（例えば半径の平均値）に基づいて予報エリアを決定してもよく、他の演算方法により求めた値に基づいて予報エリアを決定してもよい。他の演算方法として、例えば、行動範囲１７３に対する重み付けを行動範囲１５３に対する重み付けよりも大きくし、この重み付けがされた双方の値の平均値に基づいて予報エリアを決定することが可能である。すなわち、ユーザＵ１の本人の重み付けを他人の重み付けよりも大きくすることが可能である。
【0088】
なお、本実施形態では、サーバ１００の各ＤＢを用いて行動パターンを推定する例を示すが、他の情報を取得して用いてもよい。例えば、各スポットでの移動履歴、滞在時間、お薦めコース等が属性情報として付与されている地図情報を用いて、目的地での行動範囲、滞在時間、移動先を推定してもよい。
【0089】
なお、本実施形態では、ユーザＵ１が自宅から車両Ｃ１に乗車して出発する場合には、その自宅が出発地となる。また、ユーザＵ１が自宅以外の場所（例えば、宿泊先のホテル）から車両Ｃ１に乗車して出発する場合には、その場所が出発地となる。
【0090】
［予報エリアについて］
本実施形態では、行動パターンに応じて予報エリアを決定する。そこで、ここでは、予報エリアについて説明する。
本実施形態では、行動パターンに応じて予報エリアを決定する。そこで、ここでは、予報エリアについて説明する。
【0091】
［単一の予報エリアについて］
単一の予報エリアは、推定されるユーザＵ１の行動範囲をカバーする１エリアで構成される。ユーザＵ１の行動範囲は、上述したように、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０（図８参照）、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）のそれぞれの行動範囲１５３、１６３、１７３、１８３に基づいて推定可能である。また、１又は複数の移動先に移動する可能性のあるユーザについては、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）のそれぞれの移動先に基づいて推定可能である。また、ユーザＵ１の行動範囲は、例えば、複数の段階に分類することが可能である。例えば、ユーザＵ１の行動範囲が小と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地の周辺にしか行かないと推定される。また、ユーザＵ１の行動範囲が中と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地を含む市町村内の移動が主であると推定される。また、ユーザＵ１の行動範囲が大と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地を含む市町村の外側への移動も多いと推定される。また、ユーザＵ１の行動範囲が特大と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地を含む市町村の外側への移動も多く、さらに広いエリアを移動すると推定される。
単一の予報エリアは、推定されるユーザＵ１の行動範囲をカバーする１エリアで構成される。ユーザＵ１の行動範囲は、上述したように、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０（図８参照）、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）のそれぞれの行動範囲１５３、１６３、１７３、１８３に基づいて推定可能である。また、１又は複数の移動先に移動する可能性のあるユーザについては、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）のそれぞれの移動先に基づいて推定可能である。また、ユーザＵ１の行動範囲は、例えば、複数の段階に分類することが可能である。例えば、ユーザＵ１の行動範囲が小と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地の周辺にしか行かないと推定される。また、ユーザＵ１の行動範囲が中と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地を含む市町村内の移動が主であると推定される。また、ユーザＵ１の行動範囲が大と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地を含む市町村の外側への移動も多いと推定される。また、ユーザＵ１の行動範囲が特大と推定される場合には、ユーザＵ１が目的地を含む市町村の外側への移動も多く、さらに広いエリアを移動すると推定される。
【0092】
例えば、目的地が神奈川県厚木市森の里青山であり、ユーザＵ１の行動範囲が小であると推定された場合には、単一の予報エリアとして神奈川県厚木市森の里青山のスポットエリアが決定される。また、例えば、目的地が神奈川県厚木市森の里青山であり、ユーザＵ１の行動範囲が中であると推定された場合には、単一の予報エリアとして神奈川県厚木市のスポットエリアが決定される。また、例えば、目的地が神奈川県厚木市森の里青山であり、ユーザＵ１の行動範囲が大であると推定された場合には、単一の予報エリアとして神奈川県西部のエリアが決定される。また、例えば、目的地が神奈川県厚木市森の里青山であり、ユーザＵ１の行動範囲が特大であると推定された場合には、単一の予報エリアとして神奈川県のエリアが決定される。
【0093】
［単一の予報エリアを広げる上限について］
予報エリアの大きさは、原則として、出発地を含めない範囲までしか広げないことが好ましい。例えば、神奈川県小田原市の自宅を出発地とし、神奈川県横浜市を目的地とする場合において、目的地の到着後のユーザＵ１の行動範囲が広い（例えば特大）ときに、単一の予報エリアとしての神奈川県のスポットエリアが決定された場合を想定する。この場合には、神奈川県の天気予報が出力されるため、この天気予報を見たユーザＵ１は、出発地の天気予報か、目的地の天気予報かを理解できないことも想定される。そこで、神奈川県小田原市の自宅を出発地とし、神奈川県横浜市を目的地とする場合において、目的地の到着後のユーザＵ１の行動範囲が広い（例えば特大）としても、単一の予報エリアとして神奈川県東部までしか広げないようにする。ただし、出発地及び目的地間の距離が比較的近い場合も想定される。また、出発地である自宅の天気予報を知りたいと考えるユーザも想定される。そこで、予報エリアの大きさを、出発地を含める範囲まで広げてもよい。この場合に、出発地と目的地とが同じ天気予報である場合には、単一の予報エリアの天気予報を出力し、出発地と目的地とが異なる天気予報である場合には、両者が異なる天気予報である旨を明示した単一の予報エリアの天気予報を出力することが好ましい。
予報エリアの大きさは、原則として、出発地を含めない範囲までしか広げないことが好ましい。例えば、神奈川県小田原市の自宅を出発地とし、神奈川県横浜市を目的地とする場合において、目的地の到着後のユーザＵ１の行動範囲が広い（例えば特大）ときに、単一の予報エリアとしての神奈川県のスポットエリアが決定された場合を想定する。この場合には、神奈川県の天気予報が出力されるため、この天気予報を見たユーザＵ１は、出発地の天気予報か、目的地の天気予報かを理解できないことも想定される。そこで、神奈川県小田原市の自宅を出発地とし、神奈川県横浜市を目的地とする場合において、目的地の到着後のユーザＵ１の行動範囲が広い（例えば特大）としても、単一の予報エリアとして神奈川県東部までしか広げないようにする。ただし、出発地及び目的地間の距離が比較的近い場合も想定される。また、出発地である自宅の天気予報を知りたいと考えるユーザも想定される。そこで、予報エリアの大きさを、出発地を含める範囲まで広げてもよい。この場合に、出発地と目的地とが同じ天気予報である場合には、単一の予報エリアの天気予報を出力し、出発地と目的地とが異なる天気予報である場合には、両者が異なる天気予報である旨を明示した単一の予報エリアの天気予報を出力することが好ましい。
【0094】
［通知方法］
予報エリアが単一のエリアで構成される場合には、その単一のエリアに対する天気予報を通知する。また、予報エリアが複数のサブエリアで構成される場合には、サブエリア毎の天気予報を通知する。又は、サブエリアの中心のスポットエリア又は広域エリアの天気予報を通知してもよい。また、ユーザＵ１が予報エリアに到着してから滞在すると推定される滞在時間の長さだけ、その予報エリアの天気予報が通知される。
予報エリアが単一のエリアで構成される場合には、その単一のエリアに対する天気予報を通知する。また、予報エリアが複数のサブエリアで構成される場合には、サブエリア毎の天気予報を通知する。又は、サブエリアの中心のスポットエリア又は広域エリアの天気予報を通知してもよい。また、ユーザＵ１が予報エリアに到着してから滞在すると推定される滞在時間の長さだけ、その予報エリアの天気予報が通知される。
【0095】
［予報エリアの天気予報の取得方法］
例えば、広域の標記（例えば、神奈川県）の天気予報のときでも、実際は、その地域（例えば、神奈川県）の気象台があるスポットの天気予報を代表して出すことが多い。一方、特定のスポットの標記（例えば、神奈川県厚木市森の里青）の天気予報のときには、数値計算モデルでそのスポットの天気を算出して出すことが可能である。なお、数値計算モデルを用いて各スポットの天気を算出する算出方法については、公知の算出方法を用いることが可能である。
例えば、広域の標記（例えば、神奈川県）の天気予報のときでも、実際は、その地域（例えば、神奈川県）の気象台があるスポットの天気予報を代表して出すことが多い。一方、特定のスポットの標記（例えば、神奈川県厚木市森の里青）の天気予報のときには、数値計算モデルでそのスポットの天気を算出して出すことが可能である。なお、数値計算モデルを用いて各スポットの天気を算出する算出方法については、公知の算出方法を用いることが可能である。
【0096】
［天気予報を出力する予報エリアの決定例］
上述したように、行動パターンに応じて、ユーザＵ１が訪れると想定される場所が異なる。そこで、以下では、行動パターンに応じて、天気予報を出力する予報エリアを決定する決定方法について説明する。
上述したように、行動パターンに応じて、ユーザＵ１が訪れると想定される場所が異なる。そこで、以下では、行動パターンに応じて、天気予報を出力する予報エリアを決定する決定方法について説明する。
【0097】
［目的地を含む広域エリアが行動範囲と推定された場合の予報エリアの決定例］
行動パターンに基づいて、目的地を含む広域エリアが行動範囲と推定された場合には、目的地を含む広域エリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。すなわち、目的地を含む広域エリアの天気予報をユーザＵ１に知らせるようにする。
行動パターンに基づいて、目的地を含む広域エリアが行動範囲と推定された場合には、目的地を含む広域エリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。すなわち、目的地を含む広域エリアの天気予報をユーザＵ１に知らせるようにする。
【0098】
ここで、広域エリアは、目的地のスポットエリアよりも大きいエリアを意味する。例えば、目的地が房総半島のある観光地である場合、その観光地が存在する市町村、房総半島、又は千葉県を広域エリアとすることが可能である。これにより、ユーザＵ１が車両Ｃ１を利用して房総半島めぐりの旅行をする場合に、目的地として設定された観光地を含む広域エリア（例えば、房総半島のエリア）の天気予報を容易に知ることが可能となる。この場合の表示例を図１４に示す。なお、上述した単一の予報エリアの設定方法により広域エリアのサイズを決定することが可能である。広域エリアのサイズに応じて、天気予報を表示する領域（例えば、天気予報画像４４２（図１４参照））のサイズを変更してもよい。この場合、天気予報が表示されている予報エリアを直感的に容易に把握可能となる。
【0099】
なお、行動パターンに基づいて、目的地を起点として他の場所に移動すると推定された場合を想定する。この場合についても、複数の目的地を含む広域エリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定することが可能である。すなわち、複数の目的地を含む広域エリアの天気予報をユーザＵ１に知らせるようにする。例えば、目的地が房総半島の観光地であり、他の観光地に移動すると推定された場合、それらの観光地が存在する市町村、房総半島、又は千葉県を広域エリアとすることが可能である。これにより、ユーザＵ１が車両Ｃ１を利用して房総半島めぐりの旅行をする場合に、目的地として設定された観光地を含む広域エリア（例えば、房総半島のエリア）の天気予報を容易に知ることが可能となる。
【0100】
なお、目的地を起点として他の場所に移動すると推定された場合には、目的地を含む複数の場所を含む広域エリアを、天気予報を出力する予報エリアとする代わりに、それらの各場所のスポットエリアを、天気予報を出力する予報エリアと決定してもよい。すなわち、それらの各場所のスポットエリアの天気予報をユーザＵ１に知らせるようにする。また、複数の場所を含む広域エリアと、それらの各場所のスポットエリアとの天気予報を同時に知らせてもよい。この場合の表示例を図１５に示す。
【0101】
ここで、スポットエリアは、目的地に相当するエリアを意味する。例えば、目的地が房総半島の寺院、牧場である場合には、その寺院、牧場の各場所をスポットエリアとすることが可能である。これにより、ユーザＵ１が車両Ｃ１を利用して房総半島めぐりの旅行をする場合に、目的地として設定された観光地の周辺のそれぞれのスポットエリアの天気予報を容易に知ることが可能となる。
【0102】
［目的地での行動範囲が広い場合の予報時間レンジの決定例］
行動パターンに基づいて、目的地を含む広域エリアが行動範囲と推定された場合、又は、目的地を起点として他の場所に移動すると推定された場合には、目的地での滞在時間にかかわらず、予報時間レンジとして長時間レンジを決定することが可能である。すなわち、目的地の広域エリア、又は、複数の場所の各スポットエリアの長時間の天気予報を時系列でユーザＵ１に知らせるようにする。ただし、長時間レンジの天気の内容が同じ場合には、その旨を明示して１つの天気予報を出力してもよい。また、目的地での推定滞在時間に応じて、予報時間レンジ変更してもよい。例えば、目的地での推定滞在時間が閾値以上である場合には、その推定滞在時間の長さと同様の長時間レンジとし、目的地での推定滞在時間が閾値未満である場合には、短時間レンジとすることが可能である。なお、ここで示す閾値は、実験データ等に基づいて適宜設定可能である。
行動パターンに基づいて、目的地を含む広域エリアが行動範囲と推定された場合、又は、目的地を起点として他の場所に移動すると推定された場合には、目的地での滞在時間にかかわらず、予報時間レンジとして長時間レンジを決定することが可能である。すなわち、目的地の広域エリア、又は、複数の場所の各スポットエリアの長時間の天気予報を時系列でユーザＵ１に知らせるようにする。ただし、長時間レンジの天気の内容が同じ場合には、その旨を明示して１つの天気予報を出力してもよい。また、目的地での推定滞在時間に応じて、予報時間レンジ変更してもよい。例えば、目的地での推定滞在時間が閾値以上である場合には、その推定滞在時間の長さと同様の長時間レンジとし、目的地での推定滞在時間が閾値未満である場合には、短時間レンジとすることが可能である。なお、ここで示す閾値は、実験データ等に基づいて適宜設定可能である。
【0103】
予報時間レンジは、天気予報を出力する時間の範囲を示すものである。例えば、長時間レンジの場合には、数時間、例えば３乃至６時間程度の天気予報を所定単位（例えば、１時間単位）で出力することが可能である。また、例えば、短時間レンジの場合には、１時間程度の天気予報を出力することが可能である。
【0104】
また、目的地での滞在時間に応じた長時間レンジとする場合、車両Ｃ１が予報エリアに到着する到着予定時間からその滞在時間と同じ時間の予報時間レンジを決定する。例えば、目的地に午前１１時に到着することが推定され、かつ、目的地での滞在時間が５時間と推定される場合、午前１１時から午後１６時までの時間レンジで天気予報を通知する。
【0105】
［目的地での行動範囲が狭い場合のエリアの決定例］
行動パターンに基づいて目的地での行動範囲が狭いと推定された場合には、その目的地のスポットエリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。すなわち、その目的地のスポットエリアの天気予報をユーザＵ１に知らせるようにする。
行動パターンに基づいて目的地での行動範囲が狭いと推定された場合には、その目的地のスポットエリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。すなわち、その目的地のスポットエリアの天気予報をユーザＵ１に知らせるようにする。
【0106】
［目的地での行動範囲が狭い場合の予報時間レンジの決定例］
目的地での行動範囲が狭いと推定された場合には、目的地での推定滞在時間に基づいて予報時間レンジを決定することが可能である。例えば、目的地での推定滞在時間が閾値以上である場合には、その推定滞在時間の長さと同様の長時間レンジとする。すなわち、長時間レンジで天気予報をユーザＵ１に知らせる。例えば、長時間滞在することが多いテーマパークが目的地として設定された場合には、そのテーマパークのスポットエリアの天気予報を長時間レンジでユーザＵ１に知らせる。この表示例を図１３に示す。
目的地での行動範囲が狭いと推定された場合には、目的地での推定滞在時間に基づいて予報時間レンジを決定することが可能である。例えば、目的地での推定滞在時間が閾値以上である場合には、その推定滞在時間の長さと同様の長時間レンジとする。すなわち、長時間レンジで天気予報をユーザＵ１に知らせる。例えば、長時間滞在することが多いテーマパークが目的地として設定された場合には、そのテーマパークのスポットエリアの天気予報を長時間レンジでユーザＵ１に知らせる。この表示例を図１３に示す。
【0107】
一方、目的地での推定滞在時間が閾値未満である場合には、短時間レンジとする。すなわち、短時間レンジで天気予報をユーザＵ１に知らせる。例えば、近場のお出かけスポットが目的地として設定された場合には、そのお出かけスポットのスポットエリアの天気予報をスポット天気でユーザＵ１に知らせる。なお、ここで示す閾値は、実験データ等に基づいて適宜設定可能である。この表示例を図１２に示す。
【0108】
［出発地を予報エリアとする決定例］
以上では、目的地又はその周辺を予報エリアとして天気予報を出力する例を示した。ここで、出発地から目的地までの移動距離が閾値未満となる場合、又は、出発地から目的地までの移動時間が閾値未満となる場合も想定される。例えば、ユーザＵ１の自宅が出発地であり、近場のお出かけスポットが目的地である場合、ユーザＵ１が自宅にすぐに戻ることも可能である。例えば、近場のお出かけスポットでの天気によっては、自宅の洗濯物が気になり、帰宅することも想定される。このような場合には、自宅のスポットエリアの天気予報をスポット天気又は長時間レンジでユーザＵ１に知らせることが可能である。
以上では、目的地又はその周辺を予報エリアとして天気予報を出力する例を示した。ここで、出発地から目的地までの移動距離が閾値未満となる場合、又は、出発地から目的地までの移動時間が閾値未満となる場合も想定される。例えば、ユーザＵ１の自宅が出発地であり、近場のお出かけスポットが目的地である場合、ユーザＵ１が自宅にすぐに戻ることも可能である。例えば、近場のお出かけスポットでの天気によっては、自宅の洗濯物が気になり、帰宅することも想定される。このような場合には、自宅のスポットエリアの天気予報をスポット天気又は長時間レンジでユーザＵ１に知らせることが可能である。
【0109】
［メイン画面の表示例］
図１０は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される車両アプリのメイン画面４００の表示例を示す図である。なお、ＵＩ部２４０への表示内容（図１０乃至図１５）については、サーバ１００の機器管理部１２１により制御される。ただし、サーバ１００から送信される表示情報を電子機器２００の記憶部２３０に保持しておき、その表示情報を用いて電子機器２００の制御部２２０がＵＩ部２４０の表示内容を制御してもよい。
図１０は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される車両アプリのメイン画面４００の表示例を示す図である。なお、ＵＩ部２４０への表示内容（図１０乃至図１５）については、サーバ１００の機器管理部１２１により制御される。ただし、サーバ１００から送信される表示情報を電子機器２００の記憶部２３０に保持しておき、その表示情報を用いて電子機器２００の制御部２２０がＵＩ部２４０の表示内容を制御してもよい。
【0110】
メイン画面４００には、ユーザＵ１が所有する車両Ｃ１を示す車両画像４０１と、車の状態ボタン４０２と、目的地の設定ボタン４０３と、ドライブ履歴ボタン４０４とが表示される。機器管理部１２１は、車両管理ＤＢ１４０（図３参照）の格納内容に基づいて、車両Ｃ１に関するメイン画面４００を電子機器２００に表示させることが可能である。
【0111】
車の状態ボタン４０２は、車両Ｃ１の状態に関する各種設定操作を実行する場合に選択されるボタンである。車両Ｃ１の状態に関する各種設定操作として、例えば、車両Ｃ１のドアロックの解除又は閉錠、エアコンのオンオフ、エンジンのオンオフ（ガソリン車の場合）、エアコンをオンする時間のスケジュール、車両Ｃ１の窓の開閉、車両Ｃ１のガレージのドアの開閉が想定される。例えば、車の状態ボタン４０２の選択操作が行われた場合、これらの各種設定操作を実行するための設定操作画面がＵＩ部２４０に表示される。
【0112】
目的地の設定ボタン４０３は、車両Ｃ１の目的地を設定する設定操作を実行する場合に選択されるボタンである。目的地の設定ボタン４０３の選択操作が行われると、図１１に示す設定画面４１０がＵＩ部２４０に表示される。
【0113】
ドライブ履歴ボタン４０４は、車両Ｃ１の走行履歴に関する各種履歴情報を確認する場合に選択されるボタンである。例えば、ドライブ履歴ボタン４０４の選択操作が行われた場合には、車両Ｃ１の走行履歴に関する各種履歴情報を含むドライブ履歴画面がＵＩ部２４０に表示される。
【0114】
［目的地の設定画面の表示例］
図１１は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される目的地の設定画面４１０の表示例を示す図である。なお、設定画面４１０を用いて目的地を検索することを、ルートプランナーを用いた検索とも称する。
図１１は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される目的地の設定画面４１０の表示例を示す図である。なお、設定画面４１０を用いて目的地を検索することを、ルートプランナーを用いた検索とも称する。
【0115】
設定画面４１０には、文字入力により目的地を設定するための文字入力領域４１１と、地図を用いて目的地を設定するための地図領域４１２と、経路探索ボタン４１３と、戻るボタン４１４とが表示される。また、地図領域４１２における地図上には、車両Ｃ１の現在地を示す現在地標識ＰＬ１が表示される。なお、戻るボタン４１４は、直前の表示画面に戻る際に選択されるボタンである。
【0116】
ユーザＵ１は、設定画面４１０を用いて、車両Ｃ１の目的地を設定することが可能である。例えば、文字入力により目的地を設定する場合には、ユーザＵ１は、文字入力領域４１１に目的地（例えば、神奈川県厚木市森の里青山）を入力して経路探索ボタン４１３の選択操作を行う。また、例えば、地図上のタッチ操作により目的地を設定する場合には、ユーザＵ１は、地図領域４１２における地図上の目的地（例えば、神奈川県厚木市森の里青山）の場所をタッチして経路探索ボタン４１３の選択操作を行う。なお、ここで示す目的地の設定方法は、一例であり、他の公知の目的地の設定方法を用いることが可能である。例えば、音声入力で目的地を指定してもよく、過去の履歴情報に基づいて目的地を指定してもよい。
【0117】
［天気予報の表示画面の表示例］
図１２は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される天気予報の表示画面４２０の表示例を示す図である。図１２では、目的地を起点とする行動範囲が比較的狭い範囲であり、かつ、目的地での滞在時間が短時間滞在であると推定された場合の表示例を示す。また、図１２では、ユーザＵ１の自宅（神奈川県小田原市）を出発地Ｓ１とし、神奈川県川崎市に存在する商業施設を目的地Ｇ１とする経路Ｒ１が設定された場合の例を示す。
図１２は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される天気予報の表示画面４２０の表示例を示す図である。図１２では、目的地を起点とする行動範囲が比較的狭い範囲であり、かつ、目的地での滞在時間が短時間滞在であると推定された場合の表示例を示す。また、図１２では、ユーザＵ１の自宅（神奈川県小田原市）を出発地Ｓ１とし、神奈川県川崎市に存在する商業施設を目的地Ｇ１とする経路Ｒ１が設定された場合の例を示す。
【0118】
表示画面４２０には、ユーザ操作に基づいて設定された出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、出発地Ｓ１の天気予報を示す天気予報画像４２１と、目的地Ｇ１の天気予報を示す天気予報画像４２２とが地図上に重ねて表示される。また、メッセージ表示領域４２３には、出発地Ｓ１及び目的地Ｇ１のスポット天気予報に関するメッセージが表示される。これにより、ユーザＵ１は、設定した目的地Ｇ１の天気予報とともに、自宅の天気予報を容易に把握することが可能となる。
【0119】
図１３は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される天気予報の表示画面４３０の表示例を示す図である。図１３では、目的地を起点とする行動範囲が比較的狭い範囲であり、かつ、目的地での滞在時間が長時間滞在であると推定された場合の表示例を示す。また、図１３では、ユーザＵ１の自宅（神奈川県小田原市）を出発地Ｓ１とし、千葉県に存在するテーマパークを目的地Ｇ１とする経路Ｒ１が設定された場合の例を示す。
【0120】
表示画面４３０には、ユーザ操作に基づいて設定された出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、出発地Ｓ１の天気予報を示す天気予報画像４３１と、目的地Ｇ１の天気予報を示す天気予報画像４３２とが地図上に重ねて表示される。また、メッセージ表示領域４３３には、出発地Ｓ１及び目的地Ｇ１の天気予報に関するメッセージが表示される。
【0121】
上述したように、目的地Ｇ１での滞在時間が長時間滞在であると推定された場合には、長時間レンジでの天気予報を知らせるようにする。このため、天気予報画像４３２として、推定される滞在時間と同じ時間のスポット天気予報を時系列で表示するようにする。図１３では、車両Ｃ１の到着予想時間である午前１０時から、ユーザＵ１が滞在すると想定される午後１３時までの天気予報を１時間単位で表示する例を示す。これにより、ユーザＵ１は、設定した目的地Ｇ１での推定滞在時間の天気予報とともに、自宅の天気予報を容易に把握することが可能となる。例えば、図１３に示すように、午後１３時には雨が予想される場合には、早めの出発、又は、早めの帰宅等の対策を考えることが可能となる。
【0122】
図１４は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される天気予報の表示画面４４０の表示例を示す図である。図１４では、目的地を起点とする行動範囲が比較的広い範囲であり、かつ、目的地での滞在時間が長時間滞在であると推定された場合の表示例を示す。また、図１４では、ユーザＵ１の自宅（神奈川県小田原市）を出発地Ｓ１とし、千葉県に存在する観光スポットを目的地Ｇ１とする経路Ｒ１が設定された場合の例を示す。
【0123】
表示画面４４０には、ユーザ操作に基づいて設定された出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、出発地Ｓ１の天気予報を示す天気予報画像４４１と、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報を示す天気予報画像４４２とが地図上に重ねて表示される。また、メッセージ表示領域４４３には、出発地Ｓ１と、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）との天気予報に関するメッセージが表示される。
【0124】
上述したように、目的地を起点とする行動範囲が比較的広い範囲であり、かつ、目的地での滞在時間が長時間滞在であると推定された場合には、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報を長時間レンジで知らせるようにする。例えば、広域エリア（房総半島）の天気予報であることを視覚的に容易に把握可能とするため、天気予報画像４４２のサイズを天気予報画像４４１のサイズよりも大きく表示する。これにより、ユーザＵ１は、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）であることを容易に把握可能となる。また、図１４では、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報（晴）が長時間（４時間）同じであるため、その旨をメッセージ表示領域４４３に明示して時系列での複数の天気予報表示を省略する例を示す。なお、図１４では、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報（晴）が同じ場合の例を示すが、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報が異なることも想定される。例えば、房総半島の西部が晴れで、房総半島の東部が曇りとなることも想定される。このような場合には、それぞれの天気予報を識別可能に表示することが可能である。例えば、天気予報画像４４２内に東部及び西部の天気予報を表示し、これらの各天気予報を斜線等で識別可能にすることが可能である。また、天気予報画像４４２内に東部及び西部の天気予報とともに、東部及び西部の名称を表示してもよい。
【0125】
図１５は、電子機器２００のＵＩ部２４０に表示される天気予報の表示画面４５０の表示例を示す図である。図１５では、目的地を起点として複数の場所に移動することが推定され、かつ、目的地での滞在時間が長時間滞在であると推定された場合の表示例を示す。また、図１５では、ユーザＵ１の自宅（神奈川県小田原市）を出発地Ｓ１とし、千葉県に存在する観光スポットを目的地Ｇ１とする経路Ｒ１が設定された場合の例を示す。なお、図１５では、目的地Ｇ１を起点として移動すると推定される他の観光スポットを移動先Ｇ２とする例を示す。
【0126】
表示画面４５０には、ユーザ操作に基づいて設定された出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２、経路Ｒ１とともに、出発地Ｓ１の天気予報を示す天気予報画像４５１と、目的地Ｇ１のスポットエリアの天気予報を示す天気予報画像４５２と、移動先Ｇ２のスポットエリアの天気予報を示す天気予報画像４５３と、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２を含む広域エリア（房総半島）の天気予報を示す天気予報画像４５４とが地図上に重ねて表示される。また、メッセージ表示領域４５５には、出発地Ｓ１と、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２のスポットエリアの天気予報と、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２を含む広域エリア（房総半島）との天気予報に関するメッセージが表示される。
【0127】
上述したように、目的地を起点として複数の場所に移動することが推定され、かつ、目的地での滞在時間が長時間滞在であると推定された場合には、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２を含む広域エリア（房総半島）とともに、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２のスポットエリアの天気予報を長時間レンジで知らせるようにする。例えば、スポットエリアの天気予報、広域エリア（房総半島）の天気予報であることを視覚的に容易に識別可能とするため、天気予報画像４５４のサイズを天気予報画像４５２、４５３のサイズよりも大きく表示する。これにより、ユーザＵ１は、スポットエリアの天気予報と、広域エリア（房総半島）の天気予報とを容易に識別可能となる。また、図１５では、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２を含む広域エリア（房総半島）の天気予報（西部が晴、東部が曇り）が長時間（５時間）同じであるため、その旨をメッセージ表示領域４５５に明示して時系列での複数の天気予報表示を省略する例を示す。なお、図１５では、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報（西部が晴、東部が曇り）が異なる場合の例を示すが、目的地Ｇ１を含む広域エリア（房総半島）の天気予報が同じ場合には、１つの天気予報のみを表示する。また、スポットエリアの天気予報と、広域エリア（房総半島）の天気予報とは、何れかを表示してもよく、ユーザ操作により切り替え可能としてもよい。
【0128】
［ユーザが車両に乗車した場合のＩＶＩの表示例］
図１６は、ＩＶＩ３００のＵＩ部３４０に表示される表示画面４７０の表示例を示す図である。例えば、表示画面４７０は、ユーザＵ１が車両Ｃ１に乗車して車両Ｃ１のオン操作をしたタイミングで表示される。なお、ＵＩ部３４０への表示内容については、サーバ１００の機器管理部１２１により制御される。ただし、サーバ１００から送信される表示情報をＩＶＩ３００の記憶部３３０に保持しておき、その表示情報を用いてＩＶＩ３００の制御部３２０がＵＩ部３４０の表示内容を制御してもよい。
図１６は、ＩＶＩ３００のＵＩ部３４０に表示される表示画面４７０の表示例を示す図である。例えば、表示画面４７０は、ユーザＵ１が車両Ｃ１に乗車して車両Ｃ１のオン操作をしたタイミングで表示される。なお、ＵＩ部３４０への表示内容については、サーバ１００の機器管理部１２１により制御される。ただし、サーバ１００から送信される表示情報をＩＶＩ３００の記憶部３３０に保持しておき、その表示情報を用いてＩＶＩ３００の制御部３２０がＵＩ部３４０の表示内容を制御してもよい。
【0129】
図１６では、電子機器２００を用いたユーザ操作に基づいて目的地が設定され、図１２に示す表示画面４２０が電子機器２００に表示された場合の表示例を示す。すなわち、図１６では、目的地を起点とする行動範囲が比較的狭い範囲であり、かつ、目的地での滞在時間が短時間滞在であると推定された場合の表示例を示す。また、図１６に示すように、出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１、各予報エリアは、図１２に示す表示画面４２０の内容と同じである。すなわち、表示画面４７０には、ユーザ操作に基づいて設定された出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、出発地Ｓ１の天気予報を示す天気予報画像４７１と、目的地Ｇ１の天気予報を示す天気予報画像４７２とが地図上に重ねて表示される。また、メッセージ表示領域４７３には、出発地Ｓ１及び目的地Ｇ１の天気予報に関するメッセージが表示される。これにより、ユーザＵ１は、電子機器２００を用いて設定した目的地Ｇ１の天気予報とともに、自宅の天気予報を、車両Ｃ１に乗車したタイミングで容易に把握することが可能となる。なお、表示画面４７０については、サーバ１００の記憶部１３０に格納されている車両管理ＤＢ１４０（図３参照）の経路情報１４４、予報エリア情報１４５に基づいて生成することが可能である。
【0130】
ここで、ユーザＵ１が電子機器２００を用いて目的地を設定するタイミングと、ユーザＵ１が車両Ｃ１に乗車するタイミングとが大きく異なることも想定される。例えば、翌日の旅行のため、その前日にユーザＵ１が電子機器２００を用いて目的地を設定しておき、その翌日にユーザＵ１が車両Ｃ１に乗車して旅行に出発することが想定される。この場合には、電子機器２００での表示画面４２０の表示タイミングから、ＩＶＩ３００での表示画面４７０の表示タイミングまでの時間が長くなり、各予報エリアの天気予報が変わることも想定される。そこで、本実施形態では、電子機器２００での表示画面４２０の表示タイミングと、ＩＶＩ３００での表示画面４７０の表示タイミングとのそれぞれにおいて、最新の天気予報をサーバ１００が取得して提供するようにする。この場合には、例えば、図１２に示す表示画面４２０では目的地Ｇ１の天気予報が晴れであるのに対し、図１６に示す表示画面４７０では目的地Ｇ１の天気予報が曇りに変わることもある。
【0131】
［サーバの動作例］
図１７は、サーバ１００における天気予報出力処理の一例を示すフローチャートである。また、この天気予報出力処理は、記憶部１３０（図２参照）に記憶されているプログラムに基づいて制御部１２０（図２参照）により実行される。また、この天気予報出力処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この天気予報出力処理では、図１乃至図１６を適宜参照して説明する。
図１７は、サーバ１００における天気予報出力処理の一例を示すフローチャートである。また、この天気予報出力処理は、記憶部１３０（図２参照）に記憶されているプログラムに基づいて制御部１２０（図２参照）により実行される。また、この天気予報出力処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この天気予報出力処理では、図１乃至図１６を適宜参照して説明する。
【0132】
ステップＳ７０１において、機器管理部１２１は、電子機器２００からサーバ１００に送信された操作情報に基づいて、電子機器２００において車両アプリの起動操作があったか否かを判定する。例えば、電子機器２００のＵＩ部２４０において、車両アプリを起動するための操作標識を選択する選択操作（例えば、タッチ操作）がユーザＵ１により行われた場合には、電子機器２００の制御部２２０は、その旨の操作情報をサーバ１００に送信する。この操作情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、電子機器２００において車両アプリの起動操作があったと判定可能となる。電子機器２００において車両アプリの起動操作があった場合には、ステップＳ７０２に進む。一方、電子機器２００において車両アプリの起動操作がなかった場合には、天気予報出力処理の動作を終了する。
【0133】
ステップＳ７０２において、機器管理部１２１は、車両アプリのメイン画面をＵＩ部２４０に表示させる。例えば、ＵＩ部２４０に車両アプリのメイン画面４００（図１０参照）が表示される。
【0134】
ステップＳ７０３において、機器管理部１２１は、車両アプリのメイン画面において、目的地の設定の選択操作があったか否かを判定する。例えば、車両アプリのメイン画面４００（図１０参照）において、目的地の設定ボタン４０３を選択する選択操作がユーザＵ１により行われた場合には、電子機器２００の制御部２２０は、その旨の操作情報をサーバ１００に送信する。この操作情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、目的地の設定の選択操作があったと判定可能となる。目的地の設定の選択操作があった場合には、ステップＳ７０４に進む。一方、目的地の設定の選択操作がなかった場合には、ステップＳ７１３に進む。
【0135】
ステップＳ７０４において、機器管理部１２１は、目的地を設定する設定画面をＵＩ部２４０に表示させる。例えば、ＵＩ部２４０に設定画面４１０（図１１参照）が表示される。
【0136】
ステップＳ７０５において、機器管理部１２１は、目的地の設定操作があったか否かを判定する。例えば、文字入力領域３１１（図１１参照）において目的地の文字を入力する入力操作、又は、地図表示領域３１２（図１１参照）において目的地を指定する指定操作（例えば、タッチ操作）により、ユーザＵ１が目的地を指定することが可能である。この指定操作の後に、経路検索ボタン３１３（図１１参照）の選択操作がされると、電子機器２００の制御部２２０は、それらの指定操作に関する各情報をサーバ１００に送信する。この各情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、目的地の設定操作があったと判定する。目的地の設定操作があった場合には、ステップＳ７０７に進む。一方、目的地の設定操作がなかった場合には、ステップＳ７０６に進む。
【0137】
ステップＳ７０６において、機器管理部１２１は、戻る操作があったか否かを判定する。例えば、戻るボタン３１４（図１１参照）の選択操作がされた場合には、電子機器２００の制御部２２０は、その操作情報をサーバ１００に送信する。この操作情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、戻る操作があったと判定可能である。戻る操作があった場合には、ステップＳ７０２に戻る。一方、戻る操作がなかった場合には、ステップＳ７０５に戻る。
【0138】
ステップＳ７０７において、経路検索部１２２は、電子機器２００を用いてユーザＵ１により行われた設定操作に応じて、車両Ｃ１の現在地から目的地までの経路を検索して目的地までの移動経路を設定する。なお、移動経路の検索方法は、公知の移動経路の検索方法を採用することが可能である。また、検索された移動経路のユーザＵ１への提示、ユーザＵ１による承認操作、ユーザＵ１による再検索操作等については、公知の移動経路の設定方法を採用することが可能であるため、ここでの詳細な図示及び説明を省略する。
【0139】
ステップＳ７０８において、推定部１２３は、ステップＳ７０７で設定された目的地に基づいて、ユーザＵ１の行動範囲を推定する推定処理を実行する。例えば、過去にユーザＵ１が訪れたことがある目的地が設定された場合には、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０（図９参照）に格納されているその目的地に対応する行動範囲１８３の値を、ユーザＵ１の行動範囲として推定可能である。
【0140】
また、例えば、過去にユーザＵ１が訪れたことがない目的地が設定された場合を想定する。この場合には、その目的地がスポット毎の統計情報ＤＢ１６０（図７参照）に格納されているときには、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０に格納されているその目的地に対応する行動範囲１６３の値を、ユーザＵ１の行動範囲として推定可能である。一方、その目的地がスポット毎の統計情報ＤＢ１６０に格納されていないときには、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０（図６参照）に格納されているその目的地に相当するカテゴリに対応する行動範囲１５３の値を、ユーザＵ１の行動範囲として推定可能である。この場合には、上述したように、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０（図８参照）に格納されているその目的地に相当するカテゴリに対応する行動範囲１７３の値を用いてもよい。また、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０の行動範囲１５３と、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０の行動範囲１７３との双方を用いてもよい。なお、滞在時間、移動先についても同様に各ＤＢを用いて推定可能である。
【0141】
ステップＳ７０９において、決定部１２４は、ステップＳ７０８で推定されたユーザＵ１の行動範囲が目的地周辺のみであるか否かを判定する。ユーザＵ１の行動範囲が目的地周辺のみである場合には、ステップＳ７１０に進む。一方、ユーザＵ１の行動範囲が目的地周辺のみでない場合には、ステップＳ７１１に進む。なお、ユーザＵ１の行動範囲が目的地周辺のみでない場合は、例えば、ユーザＵ１の行動範囲が閾値以上の広さとなる場合、ユーザＵ１が目的地以外の他の場所に移動すると推定された場合等である。なお、ここで示す閾値は、実験データ等に基づいて適宜設定可能である。
【0142】
ステップＳ７１０において、決定部１２４は、ステップＳ７０７で設定された目的地を含むスポットエリア（広域エリアよりも狭いエリア）を、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。すなわち、ステップＳ７０７で設定された目的地及び目的地近辺を含むスポットエリアが天気予報を出力する予報エリアとして決定される。
【0143】
ステップＳ７１１において、ステップＳ７０７で設定された目的地を含む広域エリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。なお、ユーザＵ１が目的地以外の１又は複数の他の場所に移動する可能性がある場合には、その１又は複数の他の場所、目的地のそれぞれを含む広域エリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定する。ただし、１又は複数の他の場所、目的地のそれぞれのスポットエリアを、天気予報を出力する予報エリアとして決定してもよい。ここで、広域エリアは、目的地を含み、ステップＳ７１０で設定されるスポットエリアよりも大きい領域を意味する。例えば、目的地が「神奈川県厚木市森の里青山」である場合には、神奈川県厚木市、神奈川県西部、神奈川県等が広域エリアとすることが可能である。
【0144】
ステップＳ７１２において、機器管理部１２１は、ステップＳ７１０、Ｓ７１１で設定された予報エリアの天気予報を電子機器２００から出力させる。この場合に、サーバ１００は、外部機器（例えば、気象情報提供サーバ）から各予報エリアの天気予報に関する各種情報を取得し、その予報エリアの天気予報を電子機器２００に送信する。
【0145】
例えば、ステップＳ７１０で目的地を含むスポットエリアが予報エリアとして決定された場合には、ステップＳ７０７で設定された目的地のスポット天気予報が出力される。例えば、表示画面４２０（図１２参照）において、出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、スポット天気予報を示す天気予報画像４２１、４２２が表示される。
【0146】
また、例えば、ステップＳ７１１で目的地を含む広域エリアが予報エリアとして決定された場合には、その広域エリアの広域天気予報が出力される。例えば、表示画面４４０（図１４参照）において、出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、スポット天気予報を示す天気予報画像４４１、広域天気予報を示す天気予報画像４４２が表示される。
【0147】
また、例えば、ステップＳ７１１で目的地、１又は複数の他の場所のそれぞれを含む広域エリアが予報エリアとして決定された場合には、その広域エリアの広域天気予報が出力される。例えば、表示画面４５０（図１５参照）において、出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２、経路Ｒ１とともに、スポット天気予報を示す天気予報画像４５１、広域天気予報を示す天気予報画像４５４が表示される。なお、例えば、ステップＳ７１１で目的地、１又は複数の他の場所のそれぞれのスポットエリアが予報エリアとして決定された場合には、その各場所のスポット天気予報が出力される。例えば、表示画面４５０（図１５参照）において、出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、移動先Ｇ２、経路Ｒ１とともに、スポット天気予報を示す天気予報画像４５１乃至４５３が表示される。
【0148】
また、決定部１２４は、目的地での滞在時間に応じて予報時間レンジを決定する。そして、機器管理部１２１は、目的地での滞在時間に応じた予報時間レンジの天気予報を時系列で表示する。例えば、表示画面４３０（図１３参照）において、出発地Ｓ１、目的地Ｇ１、経路Ｒ１とともに、スポット天気予報を示す天気予報画像４３１、４３２が表示される。この場合に、天気予報画像４３２は、長時間レンジとして表示される。なお、長時間レンジの天気予報が同じである場合には、その旨を明示して１つの天気予報を表示することが可能である。例えば、メッセージ表示領域４４３、４５５（図１４、図１５参照）にその旨を明示することが可能である。
【0149】
ステップＳ７１３において、機器管理部１２１は、車両アプリのメイン画面において、車両の状態の選択操作があったか否かを判定する。例えば、車両アプリのメイン画面４００（図１０参照）において、車両の状態ボタン４０２を選択する選択操作（例えば、タッチ操作）がユーザＵ１により行われた場合には、電子機器２００の制御部２２０は、その旨の操作情報をサーバ１００に送信する。この操作情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、車両の状態の選択操作があったと判定可能となる。車両の状態の選択操作があった場合には、ステップＳ７１４に進む。一方、車両の状態の選択操作がなかった場合には、ステップＳ７１５に進む。
【0150】
ステップＳ７１４において、機器管理部１２１は、車両の状態を設定する設定画面をＵＩ部２４０に表示させる。
【0151】
ステップＳ７１５において、機器管理部１２１は、ユーザＵ１の操作に応じた処理を実行する。例えば、ドライブ履歴ボタン４０４を選択する選択操作がユーザＵ１により行われた場合には、電子機器２００の制御部２２０は、その旨の操作情報をサーバ１００に送信する。この操作情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、車両管理ＤＢ１４０の履歴情報１４６（図３参照）に基づいて、車両Ｃ１の履歴情報を電子機器２００のＵＩ部２４０に表示させる。
【0152】
ステップＳ７１６において、機器管理部１２１は、車両の状態の設定操作があったか否かを判定する。車両の状態の設定操作があった場合には、ステップＳ７１８に進む。一方、車両の状態の設定操作がなかった場合には、ステップＳ７１７に進む。
【0153】
ステップＳ７１７において、機器管理部１２１は、戻る操作があったか否かを判定する。戻る操作があった場合には、ステップＳ７０２に戻る。一方、戻る操作がなかった場合には、ステップＳ７１６に戻る。
【0154】
ステップＳ７１８において、機器管理部１２１は、ステップＳ７１６で行われた車両の状態の設定操作に応じた設定処理を実行する。例えば、車両のオン、窓の開閉等の車両Ｃ１の状態が設定される。
【0155】
ステップＳ７１９において、推定部１２３は、ステップＳ７１６で行われた車両の状態の設定操作のタイミングに基づいて車両Ｃ１の目的地を推定する。
【0156】
ステップＳ７２０において、決定部１２４は、ステップＳ７１９で推定された車両Ｃ１の目的地の推定結果に基づいて、天気予報を出力する予報エリアを決定する。
【0157】
ステップＳ７２１において、機器管理部１２１は、ステップＳ７２２で決定された予報エリアの天気予報を電子機器２００から出力させる。この場合に、サーバ１００は、外部機器（例えば、気象情報提供サーバ）から各予報エリアの天気予報に関する各種情報を取得し、その予報エリアの天気予報を電子機器２００に送信する。
【0158】
ステップＳ７２２において、機器管理部１２１は、電子機器２００からサーバ１００に送信された操作情報に基づいて、電子機器２００において車両アプリの終了操作があったか否かを判定する。例えば、電子機器２００のＵＩ部２４０において、車両アプリを終了するための操作標識を選択する選択操作（例えば、タッチ操作）がユーザＵ１により行われた場合には、電子機器２００の制御部２２０は、その旨の操作情報をサーバ１００に送信する。この操作情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、電子機器２００において車両アプリの終了操作があったと判定可能となる。電子機器２００において車両アプリの終了操作があった場合には、所定の終了処理を実行した後に、天気予報出力処理の動作を終了する。一方、電子機器２００において車両アプリの終了操作がなかった場合には、ステップＳ７０２に戻る。
【0159】
［サーバの動作例］
図１８は、サーバ１００における天気予報出力処理の一例を示すフローチャートである。また、この天気予報出力処理は、ＩＶＩ３００のＵＩ部３４０の表示状態を制御する処理であり、記憶部１３０（図２参照）に記憶されているプログラムに基づいて制御部１２０（図２参照）により実行される。また、この天気予報出力処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この天気予報出力処理では、図１乃至図１７を適宜参照して説明する。
図１８は、サーバ１００における天気予報出力処理の一例を示すフローチャートである。また、この天気予報出力処理は、ＩＶＩ３００のＵＩ部３４０の表示状態を制御する処理であり、記憶部１３０（図２参照）に記憶されているプログラムに基づいて制御部１２０（図２参照）により実行される。また、この天気予報出力処理は、制御周期毎に常時実行される。また、この天気予報出力処理では、図１乃至図１７を適宜参照して説明する。
【0160】
ステップＳ７５１において、機器管理部１２１は、車両Ｃ１のオン操作があったか否かを判定する。例えば、ユーザＵ１が車両Ｃ１に乗車してオン操作をした場合には、車両Ｃ１の車載機器は、その旨のオン情報をサーバ１００に送信する。このオン情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、車両Ｃ１のオン操作があったと判定可能となる。車両Ｃ１のオン操作があった場合には、ステップＳ７５２に進む。一方、車両Ｃ１のオン操作がなかった場合には、天気予報出力処理の動作を終了する。
【0161】
ステップＳ７５２において、機器管理部１２１は、ＩＶＩ３００のＵＩ部３４０に地図画面を表示させる。
【0162】
ステップＳ７５３において、機器管理部１２１は、電子機器２００で目的地の設定操作があったか否かを判定する。例えば、車両管理ＤＢ１４０の経路情報１４４（図３参照）に基づいて、電子機器２００で目的地の設定操作があったか否かが判定可能である。電子機器２００で目的地の設定操作があった場合には、ステップＳ７５５に進む。一方、電子機器２００で目的地の設定操作がなかった場合には、ステップＳ７５４に進む。
【0163】
ステップＳ７５４において、機器管理部１２１は、電子機器２００の使用に基づいて車両Ｃ１の出発が判定されたか否かを判定する。電子機器２００を用いて車両Ｃ１のドアの解除操作、エアコンのオン操作等がされた場合には、車両Ｃ１の出発が判定されたと判定可能である。電子機器２００の使用に基づいて車両Ｃ１の出発が判定された場合には、ステップＳ７５５に進む。一方、電子機器２００の使用に基づいて車両Ｃ１の出発が判定されなかった場合には、ステップＳ７５６に進む。
【0164】
ステップＳ７５５において、機器管理部１２１は、電子機器２００で出力された予報エリアの最新の天気予報をＩＶＩ３００のＵＩ部３４０に表示させる。例えば、電子機器２００の表示内容と同様の内容の表示画面をＩＶＩ３００のＵＩ部３４０に表示させることが可能である。ただし、この場合には、電子機器２００での表示タイミングと、ＩＶＩ３００での表示タイミングとが異なるため、最新の天気予報がＩＶＩ３００のＵＩ部３４０に表示される。例えば、表示画面４７０（図１６参照）が表示される。
【0165】
ステップＳ７５６において、機器管理部１２１は、ＩＶＩ３００においてユーザ操作があったか否かを判定する。ユーザ操作があった場合には、ステップＳ７５７に進む。一方、ユーザ操作がなかった場合には、監視を継続して行う。
【0166】
ステップＳ７５７において、機器管理部１２１は、ステップＳ７５６でのユーザ操作に基づいて、ＩＶＩ３００のＵＩ部３４０の表示状態を制御する。
【0167】
ステップＳ７５８において、機器管理部１２１は、車両Ｃ１のオフ操作があったか否かを判定する。例えば、車両Ｃ１に乗車するユーザＵ１によりオフ操作がされた場合には、車両Ｃ１の車載機器は、その旨のオフ情報をサーバ１００に送信する。このオフ情報を受信した場合には、機器管理部１２１は、車両Ｃ１のオフ操作があったと判定可能となる。車両Ｃ１のオフ操作があった場合には、天気予報出力処理の動作を終了する。一方、車両Ｃ１のオフ操作がなかった場合には、ステップＳ７５６に戻る。
【0168】
なお、本実施形態では、電子機器２００を用いて経路検索を実行する例を示したが、他の機器、例えば、ＩＶＩ３００を用いて経路検索を実行する場合についても同様に適用可能である。また、表示部を備える機器以外に、音声入力が可能な機器、例えば、スマートスピーカ等を用いて経路検索を実行してもよい。この場合には、スマートスピーカから予報エリアの天気予報が音声出力されたり、他の機器、例えばスマートフォンに予報エリアの天気予報を転送して出力したりすることが可能である。
【0169】
また、本実施形態では、天気予報として天気を示す画像のみを表示する例を示したが、他の天気予報、例えば、温度、湿度、降水確率、風向き等を表示してもよい。また、本実施形態では、天気予報の通知方法として天気を示す画像を表示する例を示したが、他の通知方法により天気予報を通知してもよい。例えば、音声情報の出力、文字情報の表示、他の画像情報の出力により天気予報を通知してもよい。
【0170】
［アドバイスの提供例］
本実施形態では、晴れ、曇り、雨等の気象予報そのものをユーザＵ１に提供する例を示したが、天候に関する各種アドバイスをユーザＵ１に提供してもよい。例えば、予報エリアの天気予報に基づいて、雨傘、日傘、アームカバー、フロントガラスの日差し除けカバー等を持っていくことをアドバイスすることが可能である。
本実施形態では、晴れ、曇り、雨等の気象予報そのものをユーザＵ１に提供する例を示したが、天候に関する各種アドバイスをユーザＵ１に提供してもよい。例えば、予報エリアの天気予報に基づいて、雨傘、日傘、アームカバー、フロントガラスの日差し除けカバー等を持っていくことをアドバイスすることが可能である。
【0171】
例えば、天気予報と天気に応じた対応をユーザに促すためのアドバイス情報とを関連付けたアドバイス情報ＤＢをサーバ１００の記憶部１３０に格納して用いることが考えられる。また、サーバ１００の機器管理部１２１は、予報エリアの天気予報を出力するタイミングで、出力対象となる天気予報に関連付けられているアドバイス情報がアドバイス情報ＤＢに存在するか否かを判定する。そして、機器管理部１２１は、出力対象となる天気予報に関連付けられているアドバイス情報がアドバイス情報ＤＢに存在する場合には、その天気予報とともに、そのアドバイス情報を出力するようにする。例えば、音声情報の出力、文字情報の表示、画像情報の表示等により、そのアドバイス情報を出力することが可能である。また、電子機器２００、ＩＶＩ３００の双方においてアドバイス情報を出力することが可能である。また、所定のアドバイス情報については、予報エリアに到着するタイミングで出力してもよい。
【0172】
例えば、「雨」と「雨傘を持つこと」、「紫外線量が強い」と「日傘を持つこと、及び、アームカバーをつけること」、「真夏日、猛暑日」と「フロントガラスの日差し除けカバーをつけること、又は、日陰に駐車すること」、「雪」と「ワイパーを立てること、及び、スタッドレスタイヤを用意すること」、「雹」と「速度制限をすること」、「濃霧」と「フォグランプ、ライト等を早めに付けること」等の、天気予報及びアドバイス情報をアドバイス情報ＤＢに関連付けて格納することが可能である。
【0173】
［本実施形態の効果例］
このように、本実施形態によれば、明示的な出発意図があった場合、すなわちユーザ操作に基づいて目的地までの経路が設定された場合において、行動パターンに基づいてユーザＵ１に最適な天気案内を実現することが可能である。例えば、人気のある千葉県のテーマパークに行くユーザは、千葉県の広域天気予報を知りたいわけではなく、そのテーマパークのスポット天気予報が知りたいと想定される。また、そのユーザは、そのテーマパークに長時間滞在するため、長時間レンジの天気予報が知りたいと想定される。この場合には、行動パターンとして、そのテーマパーク（一か所）での長時間滞在が推定される。そして、そのテーマパークのスポット天気予報を長時間レンジで表示することが可能である。例えば、図１３に示すように、そのテーマパークのスポット天気予報を長時間レンジで表示することが可能である。なお、狭い範囲のスポット天気予報を表示する例として、テーマパーク以外に、動物園、野球場、各種のイベントが実施される場所、山登りする場合の山等を目的地として設定する場合が想定される。
このように、本実施形態によれば、明示的な出発意図があった場合、すなわちユーザ操作に基づいて目的地までの経路が設定された場合において、行動パターンに基づいてユーザＵ１に最適な天気案内を実現することが可能である。例えば、人気のある千葉県のテーマパークに行くユーザは、千葉県の広域天気予報を知りたいわけではなく、そのテーマパークのスポット天気予報が知りたいと想定される。また、そのユーザは、そのテーマパークに長時間滞在するため、長時間レンジの天気予報が知りたいと想定される。この場合には、行動パターンとして、そのテーマパーク（一か所）での長時間滞在が推定される。そして、そのテーマパークのスポット天気予報を長時間レンジで表示することが可能である。例えば、図１３に示すように、そのテーマパークのスポット天気予報を長時間レンジで表示することが可能である。なお、狭い範囲のスポット天気予報を表示する例として、テーマパーク以外に、動物園、野球場、各種のイベントが実施される場所、山登りする場合の山等を目的地として設定する場合が想定される。
【0174】
また、例えば、観光地のホテル等に行くユーザは、そのホテルを起点として、様々な場所へ訪れる可能性が高いと考えられる。例えば、横浜のホテルを目的地として設定したユーザは、そのホテルを起点として中華街、桜木町、鎌倉、都心等に移動する可能性が高いと考えられる。すなわち、ユーザの行動範囲が広いと想定される。この場合には、その目的地であるホテルのスポット天気予報ではなく、そのホテル周辺の広域天気予報を知りたいと想定される。この場合にも、比較的長い時間の滞在となることが想定されるため、長時間レンジの天気予報が好ましいと想定される。そこで、この場合には、横浜のホテルを基準とする広域天気予報を長時間レンジで提供するようにする。例えば、房総半島のホテルが目的地として設定された場合には、図１４、図１５に示すように、房総半島の広域天気予報を長時間レンジで表示することが可能である。
【0175】
また、近場の短時間滞在が想定される場所に行くユーザは、日常生活の中でのちょっとしたお出かけと考えられる。また、この場合、目的地のスポット天気はもちろん知りたいけど、雨が降るなら洗濯物を取り込みたいと考え、自宅の天気も知りたいかもしれない。そこで、この場合には、自宅及び目的地を含む広域天気予報、又は、自宅及び目的地のそれぞれのスポット天気予報を長時間レンジで提供するようにする。
【0176】
［車両の目的地以外の例］
なお、以上では、車両Ｃ１の目的地を設定した場合に、ユーザＵ１の行動パターンに基づいて予報エリアを決定し、その予報エリアの天気予報を出力する例を示した。ただし、車両以外の目的地を設定した場合についても、本実施形態を適用可能である。例えば、各種交通機関（１又は複数の手段）を利用して目的地までユーザＵ１が移動する場合に、ユーザＵ１の行動パターンに基づいて予報エリアを決定し、その予報エリアの天気予報を出力してもよい。例えば、東京駅から博多駅までの新幹線を利用し、博多駅から唐津にタクシーを利用して移動することが多いユーザを想定する。この場合には、そのユーザは、東京駅から博多駅までの新幹線経路を検索することが考えられる。このような場合でも、ユーザＵ１の行動パターンに基づいて予報エリア（例えば、博多駅及び唐津を含む広域エリア）を決定し、その予報エリアの天気予報を出力することが可能である。
なお、以上では、車両Ｃ１の目的地を設定した場合に、ユーザＵ１の行動パターンに基づいて予報エリアを決定し、その予報エリアの天気予報を出力する例を示した。ただし、車両以外の目的地を設定した場合についても、本実施形態を適用可能である。例えば、各種交通機関（１又は複数の手段）を利用して目的地までユーザＵ１が移動する場合に、ユーザＵ１の行動パターンに基づいて予報エリアを決定し、その予報エリアの天気予報を出力してもよい。例えば、東京駅から博多駅までの新幹線を利用し、博多駅から唐津にタクシーを利用して移動することが多いユーザを想定する。この場合には、そのユーザは、東京駅から博多駅までの新幹線経路を検索することが考えられる。このような場合でも、ユーザＵ１の行動パターンに基づいて予報エリア（例えば、博多駅及び唐津を含む広域エリア）を決定し、その予報エリアの天気予報を出力することが可能である。
【0177】
［他の機器、他のシステムにおいて処理を実行させる例］
なお、以上では、天気予報出力処理等をサーバ１００において実行する例を示したが、それらの各処理の全部又は一部を他の機器において実行してもよい。この場合には、それらの各処理の一部を実行する各機器により情報処理システムが構成される。例えば、車載機器（例えば、ＩＶＩ３００）、ユーザが使用可能な機器（例えば、電子機器２００、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置）、インターネット等の所定のネットワークを介して接続可能なサーバ等の各種情報処理装置、各種電子機器を用いて各処理の少なくとも一部を実行させることができる。
なお、以上では、天気予報出力処理等をサーバ１００において実行する例を示したが、それらの各処理の全部又は一部を他の機器において実行してもよい。この場合には、それらの各処理の一部を実行する各機器により情報処理システムが構成される。例えば、車載機器（例えば、ＩＶＩ３００）、ユーザが使用可能な機器（例えば、電子機器２００、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置）、インターネット等の所定のネットワークを介して接続可能なサーバ等の各種情報処理装置、各種電子機器を用いて各処理の少なくとも一部を実行させることができる。
【0178】
また、サーバ１００の機能を実行可能な情報処理システムの一部（又は全部）については、インターネット等の所定のネットワークを介して提供可能なアプリケーションにより提供されてもよい。このアプリケーションは、例えばＳａａＳ（Software as a Service）である。
【0179】
［本実施形態の構成例及びその効果］
本実施形態に係る情報処理方法は、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法である。この情報処理方法は、設定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定する推定処理（ステップＳ７０８）と、推定されたユーザＵ１の行動範囲に基づいて、経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理（ステップＳ７０９乃至Ｓ７１１）とを含む。また、本実施形態に係るプログラムは、これらの各処理をコンピュータに実行させるプログラムである。言い換えると、本実施形態に係るプログラムは、サーバ１００が実行可能な各機能をコンピュータに実現させるプログラムである。
本実施形態に係る情報処理方法は、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理方法である。この情報処理方法は、設定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定する推定処理（ステップＳ７０８）と、推定されたユーザＵ１の行動範囲に基づいて、経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定処理（ステップＳ７０９乃至Ｓ７１１）とを含む。また、本実施形態に係るプログラムは、これらの各処理をコンピュータに実行させるプログラムである。言い換えると、本実施形態に係るプログラムは、サーバ１００が実行可能な各機能をコンピュータに実現させるプログラムである。
【0180】
この構成によれば、ユーザＵ１の行動範囲に基づいて予報エリアを決定し、その予報エリアの天気予報を出力するため、ユーザＵ１に最適な天気予報を提供することができる。
【0181】
本実施形態に係る情報処理方法において、推定処理（ステップＳ７０８）では、設定された目的地を起点とするユーザＵ１の移動履歴に基づいて推定されたその目的地でのユーザＵ１の行動パターンと、その目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて推定されたその目的地での不特定ユーザの行動パターンとのうちの少なくとも１つに基づいて、ユーザＵ１の行動範囲を推定する。なお、行動パターンは、例えば、滞在時間、行動範囲、移動先等である。
【0182】
この構成によれば、設定された目的地でのユーザＵ１又は不特定ユーザの行動パターンに基づいて予報エリアを決定することができるため、ユーザＵ１に最適な予報エリアを決定することができる。
【0183】
本実施形態に係る情報処理方法において、推定処理（ステップＳ７０８）では、設定された目的地を起点とするその目的地に到着後の所定期間における不特定ユーザの移動履歴に基づいて、その起点を基準とする不特定ユーザの移動履歴のばらつきの大きさを示す標準偏差を算出し、その標準偏差が閾値σ３以下となる所定範囲ＲＲ１（起点を中心とする円形状の範囲）をユーザＵ１の行動範囲として推定してもよい。なお、所定期間は、あるユーザが目的地に到着したタイミングから、そのユーザの目的地での行動が終了すると考えられるタイミングまでの期間を意味する。例えば、図４に示す推定方法により所定範囲ＲＲ１を推定することが可能である。なお、所定範囲ＲＲ１については各ＤＢに格納して用いてもよい。
【0184】
この構成によれば、不特定ユーザの移動履歴のばらつきの大きさを用いてユーザＵ１の行動範囲を推定することが可能であるため、ユーザＵ１の行動範囲の推定精度を高めることが可能である。
【0185】
本実施形態に係る情報処理方法において、推定処理（ステップＳ７０８）では、設定された目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴に基づいて、その目的地から他の場所に移動する不特定ユーザの移動確率を算出し、その移動確率が閾値（例えば３０％）以上となる他の場所を抽出し、この他の場所と目的地とを含む範囲を行動範囲として推定してもよい。例えば、図５に示す推定方法により範囲ＲＲ１０乃至ＲＲ１２を推定することが可能である。なお、範囲ＲＲ１０乃至ＲＲ１２については各ＤＢに格納して用いてもよい。
【0186】
この構成によれば、不特定ユーザの移動確率を用いてユーザＵ１の行動範囲を推定することが可能であるため、ユーザＵ１の行動範囲の推定精度を高めることが可能である。
【0187】
本実施形態に係る情報処理方法において、推定処理（ステップＳ７０８）では、設定された目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いてその目的地での不特定ユーザの滞在時間を集計して求められた統計情報（例えば、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０）に基づいてその目的地でのユーザＵ１の滞在時間を推定し、移動経路に基づいてその目的地の到着時刻を推定する。決定処理（ステップＳ７０９乃至Ｓ７１１）では、予報エリアの所定時刻毎の天気予報を出力させる場合における当該天気予報の時間帯の範囲を、ユーザＵ１の滞在時間及び到着時刻に基づいて決定する。例えば、図１３に示す例では、目的地を含む予報エリアの１時間毎の天気予報が出力される場合における、天気予報の時間帯の範囲として４時間が決定され、４時間の長時間レンジの天気予報画像４３２が出力される。
【0188】
この構成によれば、目的地でのユーザＵ１の滞在時間に応じて、ユーザＵ１に提供する天気予報の時間帯の範囲を設定可能となる。
【0189】
本実施形態に係る情報処理方法において、推定処理（ステップＳ７０８）では、設定された目的地を起点とする不特定ユーザの移動履歴を用いてその目的地での不特定ユーザの滞在時間を集計して求められた統計情報（例えば、カテゴリ毎の統計情報ＤＢ１５０、スポット毎の統計情報ＤＢ１６０）と、設定された目的地を起点とするユーザＵ１の移動履歴を用いてその目的地でのユーザＵ１の過去の滞在時間を集計して求められた個人履歴情報（例えば、カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ１７０、スポット毎の個人履歴情報ＤＢ１８０）とのうちの少なくとも１つに基づいてその目的地でのユーザＵ１の滞在時間を推定し、移動経路に基づいてその目的地の到着時刻を推定する。決定処理（ステップＳ７０９乃至Ｓ７１１）では、予報エリアの所定時刻毎の天気予報を出力させる場合における当該天気予報の時間帯の範囲を、ユーザＵ１の滞在時間及び到着時刻に基づいて決定する。
【0190】
この構成によれば、ユーザＵ１又は不特定ユーザの移動履歴を用いて推定された目的地でのユーザＵ１の滞在時間に応じて、ユーザＵ１に提供する天気予報の時間帯の範囲を設定可能となる。
【0191】
本実施形態に係る情報処理方法では、経路情報及び予報エリアの天気予報を、ユーザ操作が行われた電子機器２００のＵＩ部２４０から出力させる出力処理（ステップＳ７１２）さらに含む。
【0192】
この構成によれば、目的地を設定した電子機器２００のＵＩ部２４０から経路情報及び予報エリアの天気予報が出力されるため、目的地を設定したユーザＵ１は、迅速に容易に予報エリアの天気予報を確認することが可能となる。
【0193】
本実施形態に係る情報処理方法では、移動経路は、ユーザＵ１が乗車する車両Ｃ１が移動する経路であり、出力処理（ステップＳ７５５）では、ユーザＵ１が車両Ｃ１に乗車したタイミングで、車両Ｃ１に設置されているＩＶＩ３００（出力機器の一例）から、経路情報及び予報エリアの天気予報を再度出力させる。
【0194】
この構成によれば、車両Ｃ１に乗車するタイミングでＩＶＩ３００から経路情報及び予報エリアの天気予報が出力されるため、目的地を設定したユーザＵ１は、車両Ｃ１に乗車したときに、迅速に容易に予報エリアの天気予報を確認することが可能となる。
【0195】
本実施形態に係るサーバ１００は、ユーザ操作に基づいて設定された目的地までの移動経路に関する経路情報を提供可能な情報処理装置である。サーバ１００は、設定された目的地に基づいて、その目的地を起点としたユーザＵ１の行動範囲を推定する推定部１２３と、推定されたユーザＵ１の行動範囲に基づいて、経路情報に関連付けられて出力される天気予報の予報エリアを決定する決定部１２４とを備える。なお、サーバ１００の代わりに、サーバ１００により実現される各処理を実行可能な複数の機器により構成される情報処理システムとしてもよい。
【0196】
この構成によれば、ユーザＵ１の行動範囲に基づいて予報エリアを決定し、その予報エリアの天気予報を出力するため、ユーザＵ１に最適な天気予報を提供することができる。
【0197】
なお、本実施形態で示した各処理手順は、本実施形態を実現するための一例を示したものであり、本実施形態を実現可能な範囲で各処理手順の一部の順序を入れ替えてもよく、各処理手順の一部を省略したり他の処理手順を追加したりしてもよい。
【0198】
なお、本実施形態の各処理は、各種の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムに基づいて実行される。本実施形態は、それらの各処理を実行する機能を実現するプログラム、そのプログラムを記憶する記録媒体の実施形態としても把握することができる。例えば、情報処理装置に新機能を追加するためのアップデート処理により、そのプログラムを情報処理装置の記憶装置に記憶させることができる。これにより、そのアップデートされた情報処理装置に本実施形態で示した各処理を実施させることが可能となる。
【0199】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0200】
１ 情報処理システム、１０ ネットワーク、１００ サーバ、１１０、２１０、３１０ 通信部、１２０、２２０、３２０ 制御部、１２１ 機器管理部、１２２ 経路検索部、１２３ 推定部、１２４ 決定部、１３０、２３０、３３０ 記憶部、１４０ 車両管理ＤＢ、１５０ カテゴリ毎の統計情報ＤＢ、１６０ スポット毎の統計情報ＤＢ、１７０ カテゴリ毎の個人履歴情報ＤＢ、１８０ スポット毎の個人履歴情報ＤＢ、２００ 電子機器、２４０、３４０ ＵＩ部、２４１、３４１ 受付部、２４２、３４２ 出力部、２５０ センサ類、３００ ＩＶＩ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】