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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151276
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】財布
(51)【国際特許分類】
   A45C 1/02 20060101AFI20241017BHJP
   A45C 1/08 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
A45C1/02 B
A45C1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064530
(22)【出願日】2023-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】521450001
【氏名又は名称】株式会社エジソンラボ
(74)【代理人】
【識別番号】100148127
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 耕太
(72)【発明者】
【氏名】小川 耕太
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA01
3B045CB05
3B045CE07
3B045DA31
3B045FA01
3B045FC05
3B045JA02
3B045JB01
3B045JC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】小銭入れを開く動作をすることなく小銭入れを開くことのできる財布を実現する。
【解決手段】長さ方向中央に設けられた折り部21を折ることで二つ折り状態となる二つ折り財布であって、小銭収容部3と、小銭トレイ部4とが、前記折り部21を挟んで対向する位置に互いの開口部が向き合うように連接して設けられ、二つ折り状態を解除すると前記小銭収容部3に収容された小銭が前記互いの開口を経由して前記小銭トレイ部4に移動可能な、二つ折り財布1を構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向中央に設けられた折り部を折ることで二つ折り状態となる二つ折り財布であって、小銭収容部と、小銭トレイ部とが、前記折り部を挟んで対向する位置に互いの開口部が向き合うように連接して設けられ、二つ折り状態を解除すると前記小銭収容部に収容された小銭が前記互いの開口を経由して前記小銭トレイ部に移動可能な、二つ折り財布。
【請求項2】
前記小銭収容部は長手方向外側端において両側方に突出した一対のツメ部を有し、前記小銭トレイ部は、その周壁における長手方向外側端において前記一対のツメ部を受容する一対の切り欠き部を有する、請求項1に記載の財布。
【請求項3】
前記小銭トレイ部の長手方向外側にはカード収容部が設けられ、このカード収容部の底部は前記周壁を兼ねている、請求項1または2に記載の財布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、財布に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、財布は、金属部品により小銭入れを開閉可能に設計されており、この開閉に一手間がかかる。
【0003】
例えば、特許文献1には、がま口の口金により小銭入れ部分を開閉可能とした財布が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特願2021-572262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の財布の技術は、二つ折りの財布自体を開いた後、小銭を取り出すためにがま口の口金を開くという動作が必要となる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであり、小銭入れを開く動作をすることなく小銭入れを開くことのできる財布を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の財布は、長さ方向中央に設けられた折り部を折ることで二つ折り状態となる二つ折り財布であって、小銭収容部と、小銭トレイ部とが、前記折り部を挟んで対向する位置に互いの開口部が向き合うように連接して設けられ、二つ折り状態を解除すると前記小銭収容部に収容された小銭が前記互いの開口を経由して前記小銭トレイ部に移動可能な、二つ折り財布である。このような二つ折り財布によれば、二つ折り状態においては小銭が前記小銭収容部に収容されてこぼれ出ることがなく、二つ折り状態を解除するだけで、小銭が前記小銭収容部から前記小銭トレイ部に移動可能となり、小銭を取り出しやすい、財布を構成することができる。
【0008】
前記小銭収容部は長手方向外側端において両側方に突出した一対のツメ部を有し、前記小銭トレイ部は、その周壁における長手方向外側端において前記一対のツメ部を受容する一対の切り欠き部を有することが好ましい。これにより、二つ折り財布を二つ折り状態にするだけで前記ツメ部が前記切り欠き部に係合することで二つ折り状態が保持される二つ折り財布を構成することができる。
【0009】
前記小銭トレイ部の長手方向外側にはカード収容部が設けられ、このカード収容部の底部は前記周壁を兼ねていることが望ましい。このような二つ折り財布によれば、カード収容部と小銭トレイ部とを別に設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第一実施形態の財布の使用状態を示す平面図である。
図2図1の財布の内容物を除いた状態を示す平面図である。
図3図2の状態を裏側から見た底面図である。
図4図2の状態の右側面図である。なお左側面図は右側面図と対称に表れるため省略する。
図5図2の状態を示す斜視図である。
図6図2の財布を二つ折り状態にした様子を示す斜視図である。
図7図1の状態においてカードを扇状に開いた様子を表す斜視図である。
図8図1の状態において財布を二つ折り状態にし、カードを扇状に開いた様子を示す正面図である。
図9図2の財布の展開図である。
図10図2の状態の正面図である。
図11図2の状態の背面図である。
【0011】
本発明の財布の実施形態について説明する。図1は、本発明の第一実施形態の財布の使用状態を示す平面図である。図2図5は内容物を除いて様々な方向から示している。
【0012】
第一実施形態の財布1は、外側の革27と内側の革28との2枚の長方形の革の少なくとも二辺を縫製することにより設けられた札入れ部2を有し、この札入れ部分の長さ方向中央に設けられた折り部21を折ることで図6に示すように二つ折り状態となる。この折り部21を挟んで一方には小銭収容部3が設けられており、他方には小銭トレイ部4が、折り部21を挟んで小銭収容部3に対向する位置に小銭収容部3に連接して設けられている。また、小銭トレイ部4の長手方向外側にはカード収容部5が設けられている。
【0013】
札入れ部2は2枚の長方形の革である外側の革27と内側の革28とが一方の長辺を縫製されているが、折り部21付近においては縫製されないことにより二つ折りを容易にしている。内側の革28の一部には指を入れるための穴22,23が設けられており、ここから紙幣を図1に示すように横に押し出すことができるため、紙幣の出し入れが容易である。
【0014】
小銭収容部3は立方体形状をなし、折り部21側を除く三方は側壁31,32,33に囲まれ、天面は天面部34が構成し、底面は札入れ部2の内側の革28が構成することで、折り部21側が小銭が出し入れ可能な開口37となっている。また、天面部34における、長手方向外側端、すなわち側壁32側の端付近において、天面部34が両側方に突出した一対のツメ部35,36を有する。図9に示すように、天面部34は補強のため二重になっている。
【0015】
一方、小銭トレイ部4は、折り部21側を除く三方は周壁41,42,43に囲まれ、天面はなく、底面は札入れ部2の内側の革28が構成することで、折り部21側が小銭が出し入れ可能な開口となっている。もちろん、天面がないので天面側から小銭を出し入れ可能で、全体としてトレイ形状をなしている。周壁41,42,43は、財布1を折り部21で二つ折りした際に側壁31,32,33の外側に接するように設けられている。また、側壁31と周壁41,側壁33と周壁43の間には、小銭が出ない程度の大きさの隙間25,26があり、これにより二つ折りをスムーズにするとともに、二つ折りする際に周壁が幅方向外側に膨らんでしまうことを回避できる。周壁41,43における長手方向外側端における札入れ部2の内側の革との間には、一対のツメ部35,36を受容する一対の切り欠き部45,46を有する。これにより、図6に示すように二つ折り財布1を二つ折り状態にするだけでツメ部35,36が切り欠き部45,46に係合し、二つ折り状態が保持される。
【0016】
二つ折り状態において、小銭収容部3の開口は折り部21付近に位置する内側の革28により蓋をされるので、小銭収容部3に収容された小銭がこぼれ出ることがない。保持力に抗って二つ折り状態を解除すると、ツメ部35,36と切り欠き部45,46との係合が解除され、図1に示すように平面に近い状態となる。この際、小銭収容部3と小銭トレイ部4は、互いの開口部が向き合うように設けられているので、小銭トレイ部4が小銭収容部3より低くなるように持つと、小銭収容部3に収容された小銭が互いの開口を経由して小銭トレイ部4に滑るように移動する。このように二つ折り状態を解除するだけで、小銭が小銭収容部3から小銭トレイ部4に移動可能となり、小銭トレイ部4は天面が開放されているから、小銭を取り出しやすい。逆に、財布1を二つ折り状態とする際には、小銭トレイ部4より小銭収容部3が低くなるように持ち、小銭を小銭トレイ部4から小銭収容部3に滑らせるように移動させ、二つ折り状態とすることができる。
【0017】
カード収容部5は、カードCの表面を押さえる長方形の押さえ部51を有し、この押さえ部51と内側の革28とでカードCを挟むことにより保持する。押さえ部は基部において内側の革28に固着されている一方、先端部においては輪ゴム状の弾性部材であるバンド52を保持するループ部53を有し、このループ部内にバンド52の半分ほどが収容され、他の半分ほどは外側の革27と内側の革28との間を通る。このバンド52の張力によりカードCが保持される。カード収容部5の基部には内側の革28に対して略垂直に固定された底部42が押さえ部51に連接されて設けられている。この底部42は周壁42を兼ねており、外側面においてカードCの内側端面に接すると共に内側面において小銭が小銭トレイ部4から落ちてしまうことを防ぐ。この底部42の幅方向両側には周壁41,43が連接され、内側の革28に対し略垂直に固着されている。このようにカード収容部5の底部42は周壁42を兼ねていることにより、カード収容部と小銭トレイ部とを別に設ける必要がなく、部品点数を減らすことができる。また周壁の変形を防ぎ、垂直を保つことができる。このようなカード収容部5にカードを収容し財布1を二つ折り状態にした場合、カード収容部の開口は財布1の外側に向くことになるが、バンド52の張力によりカードCが保持されるため、カードCが落ちてしまうことがない。また、複数のカードを収容した場合、図8図9に示すようにバンド52の張力に抗ってカードCを扇状に開くことができ、出すべきカードをすぐに見つけることができる。また、図1に示すように二つ折りしていない状態のみならず、図9に示すように財布1の二つ折り状態においてもカードCを出し入れすることができるから、カードを出す際に財布の二つ折り状態を解除する動作を省くことができ、キャッシュレス時代においてカードのみを出し入れする機会も多いところ、時間を短縮して決済を行うことができる。
【0018】
このような財布1によれば、薄く、かつ、カード及び小銭を出し入れする際に時間を短縮することができる財布を、部品点数を減らしてコストを削減しつつ実現することができる。
【符号の説明】
【0019】
1 財布
2 札入れ部
3 小銭入れ部
4 小銭トレイ部
5 カード収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11