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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151284
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】照光式シートベルトバックル
(51)【国際特許分類】
   A44B 11/25 20060101AFI20241017BHJP
   B60Q 3/242 20170101ALI20241017BHJP
   B60Q 3/64 20170101ALI20241017BHJP
   B60Q 3/80 20170101ALI20241017BHJP
   B60R 22/18 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
A44B11/25
B60Q3/242
B60Q3/64
B60Q3/80
B60R22/18
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023142309
(22)【出願日】2023-09-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-09
(31)【優先権主張番号】112113469
(32)【優先日】2023-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】511314784
【氏名又は名称】宏裕汽車股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】蕭瑩燈
【テーマコード(参考)】
3B090
3D018
3K040
【Fターム(参考)】
3B090BC01
3B090BC22
3B090BC27
3D018BA12
3K040AA02
3K040DA01
3K040GC15
(57)【要約】
【課題】ガイド機能と、警告機能及び/又は装飾性発光効果とを提供する、照光式シートベルトバックルを提供する。
【解決手段】シートベルトバックル1は、バックル本体10、ロック解除ボタン20及び発光モジュール40を備える。ロック解除ボタンは、バックル本体の上方開口端に配設される。ロック解除ボタンの上端には、照光部30が設けられる。照光部は、導光体31及び外カバー層32により構成される。導光体は、外カバー層から露出された部位を有し、照光部の側辺に位置する入光領域33と、照光部の上部に位置する第1の照光領域34とを有する。発光モジュールは、バックル本体上に配設されるとともに、光案内部材41及び発光部材42を有する。光案内部材は、投光口411を有する。投光口は、発光部材が発生させた光源を照光部に位置する入光領域に投入すると、第1の照光領域が発光する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックル本体、ロック解除ボタン及び発光モジュールを備えた、照光式シートベルトバックルであって、
前記ロック解除ボタンは、前記バックル本体の上方開口端に配設され、前記ロック解除ボタンの上端には、照光部が設けられ、前記照光部は、導光体及び外カバー層により構成され、前記導光体は、前記外カバー層から露出された部位を有し、前記照光部の側辺に位置する入光領域と、前記照光部の上部に位置する第1の照光領域とを有し、
前記発光モジュールは、前記バックル本体上に配設されるとともに、光案内部材及び発光部材を有し、前記光案内部材は、投光口を有し、前記投光口は、前記発光部材が発生させた光源を前記照光部に位置する前記入光領域に投入すると、前記第1の照光領域が発光することを特徴とする、照光式シートベルトバックル。
【請求項2】
前記照光部は、前記ロック解除ボタンの上部に付加的に結合されることを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項3】
前記照光部は、前記ロック解除ボタンの上部に一体成形されることを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項4】
前記外カバー層は、非透光性材料又は透光性材料からなることを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項5】
前記第1の照光領域は、文字又はイメージの形式で表されることを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項6】
前記導光体は、前記外カバー層から露出されて前記照光部の側辺に形成された第2の照光領域を有することを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項7】
前記照光部は、前記導光体内に設置される導光板を有することを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項8】
前記発光モジュールは、前記バックル本体の外側に設置されて結合されるか、前記バックル本体の内部に設置されて結合されることを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項9】
前記発光モジュールは、電源供給装置と電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の照光式シートベルトバックル。
【請求項10】
前記発光モジュール及び前記電源供給装置は、互いに接続される信号電源線コネクタをそれぞれ有することを特徴とする請求項9に記載の照光式シートベルトバックル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートベルト装置を備えた各種車両に応用可能な照光式シートベルトバックルに関し、特に、シートベルトバックル上のロック解除ボタンによりガイド機能と、警告機能及び/又は装飾性発光効果とを提供する照光式シートベルトバックルに関する。
【背景技術】
【0002】
シートベルトバックル(seat belt buckle)は、発光機能を有するように設計され、運転手又は乗客にシートベルトバックルの位置を知らせることができる上、運転手又は乗客にシートベルトタング(seat belt tongue)を速やかにガイドしてシートベルトバックルに正確に装着させることができる。
【0003】
既に公開されている特許文献1~3では、発光機能を有するシートベルトバックルに設計され、シートベルトバックルの光源により、使用する際にガイド機能、警告機能又は装飾作用を提供する。
【0004】
特許文献1は、既存のシートベルトバックルの外側に、嵌設するシェルが結合される。シェル上には、発光素子及び透光カバーが結合されて発光効果を得る。
【0005】
特許文献2及び特許文献3では、シートベルトバックルのハウジングの上縁開口端に、環状透光部材又は導光部材を設置する異なる手段が開示されており、ハウジング内に設置する発光源を組み合わせ、透光部材又は発光部材に発光効果を提供する。
【0006】
上述したことから分かるように、発光効果を有するシートベルトバックルは、シートベルトバックルの位置を確実にガイドすることができるが、公知の設計手段では、シートベルトバックルのハウジングに透光部材又は導光部材を結合させて発光効果を得ていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国実用新案公告第205273406号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第5892436号明細書
【特許文献3】米国特許第10080401号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、従来技術と異なり、ガイド機能と、警告機能及び/又は装飾性発光効果とを提供する、照光式シートベルトバックルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、バックル本体、ロック解除ボタン及び発光モジュールを備えた、照光式シートベルトバックルであって、前記ロック解除ボタンは、前記バックル本体の上方開口端に配設され、前記ロック解除ボタンの上端には、照光部が設けられ、前記照光部は、導光体及び外カバー層により構成され、前記導光体は、前記外カバー層から露出された部位を有し、前記照光部の側辺に位置する入光領域と、前記照光部の上部に位置する第1の照光領域とを有し、前記発光モジュールは、前記バックル本体上に配設されるとともに、光案内部材及び発光部材を有し、前記光案内部材は、投光口を有し、前記投光口は、前記発光部材が発生させた光源を前記照光部に位置する前記入光領域に投入すると、前記第1の照光領域が発光することを特徴とする、照光式シートベルトバックルが提供される。
【0010】
前記照光部は、前記ロック解除ボタンの上部に付加的に結合されることが好ましい。
【0011】
前記照光部は、前記ロック解除ボタンの上部に一体成形されることが好ましい。
【0012】
前記外カバー層は、非透光性材料又は透光性材料からなることが好ましい。
【0013】
前記第1の照光領域は、文字又はイメージの形式で表されることが好ましい。
【0014】
前記導光体は、前記外カバー層から露出されて前記照光部の側辺に形成された第2の照光領域を有することが好ましい。
【0015】
前記照光部は、前記導光体内に設置される導光板を有することが好ましい。
【0016】
前記発光モジュールは、前記バックル本体の外側に設置されて結合されるか、シートベルトバックルの内部に設置されて結合されることが好ましい。
【0017】
前記発光モジュールは、電源供給装置と電気的に接続されることが好ましい。
【0018】
前記発光モジュール及び前記電源供給装置は、互いに接続される信号電源線コネクタをそれぞれ有することが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の照光式シートベルトバックルは、ガイド機能と、警告機能及び/又は装飾性発光効果とを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る照光式シートベルトバックルを示す断面図である。
図2図2は、図1の実施形態の照光部を示す斜視図である。
図3図3は、図1の実施形態に係る照光式シートベルトバックルの使用状態の説明図である。
図4図4は、本発明の第2実施形態に係る照光式シートベルトバックルを示す断面図である。
図5図5は、図4の実施形態に係る照光式シートベルトバックルの使用状態の説明図である。
図6図6は、本発明の他の実施形態に係る照光式シートベルトバックルを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の目的、特徴及び効果をより分かりやすくするために、具体的な実施形態について図に基づいて詳しく説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1図3を参照する。図1は、本発明の第1実施形態に係る照光式シートベルトバックルを示す断面図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る照光式シートベルトバックル照光プレートの照光部を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る照光式シートベルトバックル照光プレートの使用状態の説明図である。
【0023】
図1図3に示すように、本発明は、シートベルト装置を備えた各種車両上に応用可能なシートベルトバックル1である。本発明の第1実施形態に係るシートベルトバックル1は、バックル本体10と、バックル本体10の上方開口端に配設されたロック解除ボタン20と、ロック解除ボタン20の上方に設けられた照光部30と、バックル本体10上に配設された発光モジュール40とを含む。
【0024】
上述したバックル本体10は、固定座11を有する。固定座11内には、車体に接続された施錠装置12が設けられるとともに、上方に開口端が設けられる。施錠装置12は、フレーム13を介して車体に接続される。上述したロック解除ボタン20は、バックル本体10の上方開口端に配設される。ロック解除ボタン20を押下げると、施錠装置12が開錠され、バックル本体10内に元々装着されていたシートベルトタングがリリースされる。
【0025】
上述した照光部30は、ロック解除ボタン20の上部に配設される。照光部30は、導光体31及び外カバー層32により構成される。照光部30は、2種類の異質材料により一体成形される。上述した異質材料とは、導光体31に導光効果が好ましい材料を用いることを指す(例えばポリカーボネート)。外カバー層32は、非透光性材料(例えば表面がめっきされたアクリル)からなる。導光体31は、外カバー層32から露出された部位を有し、照光部30の側辺に位置する入光領域33と、照光部30の上部に位置する第1の照光領域34とを有する。第1の照光領域34は、文字(図2が示すような「PRESS」の文字)又はイメージの形式で表される。
【0026】
実際には、上部に位置する第1の照光領域34が照光部30に形成される以外に、外カバー層32の他方の部位から露出されて照光部30の側辺に位置する第2の照光領域35が導光体31に形成され、バックル本体10の内部に向けて投射する光源として用いてもよい(図3を参照する)。
【0027】
ここで、照光部30中の導光体31には、導光効果が好ましい材料が採用されるとともに、照光部30中の外カバー層32を非透光性材料により構成してもよいが、透光性材料により構成してもよい。これにより、外カバー層32が非透光性材料により構成されるとき、導光体31が外カバー層32により覆われる領域が光を透過させず、外カバー層32から露出された導光体31の第1の照光領域34及び第2の照光領域35のみが光を透過させる。外カバー層32が透光性材料からなる場合、外カバー層32及び導光体31が光を透過させ、これにより異なる発光効果を得てもよい。
【0028】
上述した発光モジュール40は、バックル本体10上に配設される。発光モジュール40は、光案内部材41及び発光部材42を含む。光案内部材41は、投光口411を有する。投光口411は、発光部材42が発生させた光源を、照光部30に位置する入光領域33に投入すると、第1の照光領域34及び第2の照光領域35が発光する。この構成により、照光部30が結合されたロック解除ボタン20を発光ボタンとして用いることができ、照光部30にガイド機能と、警告機能及び/又は装飾性発光効果とを提供する。
【0029】
実際には、発光モジュール40は、バックル本体10の外側に設置されて結合されるが、バックル本体10の内部に設置されて結合されてもよい(図4を参照する)。発光モジュール40は、信号電源線50を介して電源供給装置60と電気的に接続される。電源供給装置60は、信号制御機能を同時に備え、この信号制御機能により発光モジュール40に必要な電力及び制御信号を提供する。図1に示すように、発光モジュール40は、信号電源線コネクタ43を有し、電源供給装置60は信号電源線コネクタ61を有し、信号電源線コネクタ43と信号電源線コネクタ61とは互いに接続される。
【0030】
図2を参照する。図2に示すように、本実施形形態において、上述した照光部30は、接着その他各種方式により、ロック解除ボタン20上部のキャップに結合されてもよい。言い換えると、照光部30は、分離可能方式によりロック解除ボタン20上部に結合され、何時でも新しい物と交換することができるようにしてもよい。
【0031】
(第2実施形態)
図4及び図5を参照する。図4は、本発明の第2実施形態に係る照光式シートベルトバックルを示す断面図である。図5は、図4の実施形態に係る照光式シートベルトバックルの使用状態の説明図である。
【0032】
図4及び図5に示すように、本発明の第2実施形態に係るシートベルトバックル1は、バックル本体10と、バックル本体10の上方開口端に配設されたロック解除ボタン20と、ロック解除ボタン20の上方に設けられた照光部30と、バックル本体10上に配設された発光モジュール40とを含む。
【0033】
第2実施形態は、図1図3の第1実施形態と比べ、以下(1)及び(2)の点で異なる。
(1)上述した照光部30は、ロック解除ボタン20の上部に一体成形されてもよいし、ロック解除ボタン20に直接結合し、ロック解除ボタン20の一部に成形してもよい。
(2)発光モジュール40は、バックル本体10の内部に結合し、発光モジュール40と電源供給装置60とを電気的に接続させる信号電源線50を、バックル本体10下方の穿孔に挿通させてもよい。
【0034】
このことから分かるように、実際には照光部30は、接着その他各種方式によりロック解除ボタン20上部の1つの付加部材に付加的に結合してもよいし、ロック解除ボタン20上部に一体成形させてもよい。また、発光モジュール40は、バックル本体10の外側に結合してもよいし、バックル本体10の内部に結合してもよい。
【0035】
図6を参照する。図6は、本発明の他の実施形態に係る照光式シートベルトバックルを示す断面図である。
【0036】
図6に示すように、本実施形態の照光部30は、導光体31及び外カバー層32により構成される。導光体31は、外カバー層32から露出される部位を有し、入光領域33及び第1の照光領域34が形成される。照光部30は、導光体31内に設置される導光板36をさらに含む。導光板36は、入光領域33から投入された光源を均一に発光させることができる。
【0037】
上述したことから分かるように、本発明の照光式シートベルトバックルは、シートベルト装置を備えた各種車両上のシートベルトバックル1に応用することが可能である。本発明は、従来技術と異なりロック解除ボタン20の上端に、導光体31と外カバー層32とにより構成した照光部30が設置され、照光部30を上端に有するロック解除ボタン20は、案内機能と、警告機能及び/又は装飾性発光効果とが得られる。
【0038】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0039】
1 シートベルトバックル
10 バックル本体
11 固定座
12 施錠装置
13 フレーム
20 ロック解除ボタン
30 照光部
31 導光体
32 外カバー層
33 入光領域
34 第1の照光領域
35 第2の照光領域
36 導光板
40 発光モジュール
41 光案内部材
42 発光部材
43 信号電源線コネクタ
50 信号電源線
60 電源供給装置
61 信号電源線コネクタ
411 投光口
図1
図2
図3
図4
図5
図6