(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151314
(43)【公開日】2024-10-24
(54)【発明の名称】センサー装置、センサー装置を有する加熱手段、及び複数の加熱手段を有するクックトップ
(51)【国際特許分類】
H05B 6/12 20060101AFI20241017BHJP
【FI】
H05B6/12 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024061974
(22)【出願日】2024-04-08
(31)【優先権主張番号】10 2023 109 093.3
(32)【優先日】2023-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】597022218
【氏名又は名称】エーゲーオー エレクトロ・ゲレーテバウ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】フォラー, トーマス
(72)【発明者】
【氏名】フレイス, コンスタンティン
【テーマコード(参考)】
3K151
【Fターム(参考)】
3K151BA68
3K151BA93
3K151CA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】加熱手段が配置される上述のクックトップのクックトッププレートの温度を検出する。
【解決手段】クックトップのためのセンサー装置であって、センサー装置が、電気コネクターを有するセンサー要素と、センサー要素のための保持手段を有し、保持手段が、上方の保持領域を有し、上方の保持領域においてセンサー要素が、保持手段を超えて突出するように正確に適切な位置に保持され、保持領域が、細長であり、かつ長さ及び幅を有し、長さが、幅の少なくとも200%であり、保持手段が、保持領域に接続される固定部分を有し、少なくとも一つの固定部分が、保持領域の長手方向から略直角方向に突出し、固定部分が、クックトップの加熱手段の外部領域においてセンサー装置の固定をフォームロックするための固定突起及び固定凹所を有し、少なくとも一つの固定突起が、センサー装置を加熱手段に固定するために加熱手段中への係合のために側方に突出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クックトップのためのセンサー装置であって、前記センサー装置が、
- 電気コネクターを有するセンサー要素と、
- 前記センサー要素のための保持手段
を有し、
- 前記保持手段が、上方の保持領域を有し、上方の保持領域において前記センサー要素が、前記保持手段を超えて突出するように正確に適切な位置に保持され、
- 前記保持領域が、細長であり、かつ長さ及び幅を有し、前記長さが、前記幅の少なくとも200%であり、
- 前記保持手段が、前記保持領域に接続される固定部分を有し、
- 少なくとも一つの前記固定部分が、前記保持領域の長手方向から略直角方向に突出し、
さらに、
- 前記固定部分が、前記クックトップの加熱手段の外部領域において前記センサー装置の固定をフォームロックするための固定突起及び固定凹所を有し、少なくとも一つの前記固定突起が、前記センサー装置を前記加熱手段に固定するために前記加熱手段中への係合のために側方に突出する、
センサー装置。
【請求項2】
少なくとも一つの前記固定部分が、前記保持領域の長手方向から80°~100°の方向で突出する、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項3】
前記保持領域において、前記保持手段が、トラフ状の細長のセンサー要素受器を有し、前記センサー要素が、前記センサー要素受器内に配置される、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項4】
前記センサー要素受器が、少なくともその長手方向に平行な方向において、前記センサー要素のそれぞれの側に壁を有し、前記二つの壁が、前記センサー要素の最高点の下に少なくとも20%~50%に存在する、請求項3に記載のセンサー装置。
【請求項5】
前記保持手段が、プラスチック材料と一体的に作られるか、又はプラスチック材料からワンピースで作られる、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項6】
前記プラスチック材料が、30ショアA~80ショアAの硬度を有するシリコーンである、請求項5に記載のセンサー装置。
【請求項7】
前記固定部分が、前記長手方向において前記保持領域の長さの少なくとも半分の長さであるか、又は前記固定部分が、薄い、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項8】
前記固定部分が、二つの固定突起を、それらの間に固定凹所を伴なって有し、前記固定凹所が、二つの対向する平行な側部を有し、前記二つの対向する平行な側部が、それぞれ前記固定突起の一つの側部を形成する、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項9】
複数の固定部分が、前記保持手段の対向する側部から反対方向に突出する、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項10】
前記複数の固定部分が、同一構成又は鏡像構成を有する、請求項9に記載のセンサー装置。
【請求項11】
一つの前記固定部分が、その長手方向において前記保持領域の長さの半分より短く、上方の縁部分及び下方の縁部分が、前記固定部分の頂部及び底部で前記保持領域に対して平行に固定突起として延び、それぞれの場合においてそれらの間に一定の高さの固定凹所を有する、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項12】
同じ前記固定突起及び固定凹所が、前記保持領域の前記二つの側部に沿って与えられ、複数の前記固定部分が、反対方向に突出する、請求項11に記載のセンサー装置。
【請求項13】
複数の前記固定部分が、同一構成又は鏡像構成を有する、請求項12に記載のセンサー装置。
【請求項14】
固定突起が、ラッチによって一つの前記加熱手段に固定されるため又はラッチされるためのラッチ手段を有し、前記ラッチ手段が、ばね状ラッチ舌状部を有し、前記ラッチ舌状部のばね方向が、前記固定突起の長手方向に対して直角である、請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項15】
誘導加熱コイル、及び請求項1に記載のセンサー装置を有する加熱手段であって、前記加熱手段が、少なくとも二つの固有の安定した表面部分を有し、その上に前記誘導加熱コイルが配置され、前記センサー装置が、少なくとも前記誘導加熱コイルの外縁に、かつ前記少なくとも二つの表面部分の間に装着され、このために前記固定部分が、前記少なくとも二つの表面部分の間に係合する、加熱手段。
【請求項16】
前記少なくとも二つの固有の安定した表面部分が、薄マイカナイトシートからなる、請求項15に記載の加熱手段。
【請求項17】
前記固定部分が、前記少なくとも二つの表面部分の間に遊びなしで完全に係合する、請求項15に記載の加熱手段。
【請求項18】
細長フェライトバーが、一つの前記表面部分の底部に配置され、前記保持手段が、フェライトバーの側部に対して二つの固定突起でもたれかかり、前記フェライトバーが、二つの固定突起の間にある固定凹所に延びる、請求項15に記載の加熱手段。
【請求項19】
前記細長フェライトバーが、最も低い前記表面部分の底部に配置されている、請求項18に記載の加熱手段。
【請求項20】
前記センサー装置が、請求項11又は12に従って構成され、かつ前記誘導加熱コイルの前記外側に配置され、前記誘導加熱コイルの前記表面部分の少なくとも一つが、前記保持手段の前記固定凹所にある、請求項15に記載の加熱手段。
【請求項21】
前記保持手段が、保持受器を有し、前記保持受器が、別個の部分として設計され、かつ前記加熱手段の二つの平坦部分の間に配置され、前記保持受器が、前記固定突起を挿入するための少なくとも一つのラッチチャンバーを有する、請求項15に記載の加熱手段。
【請求項22】
ラッチ手段が与えられ、前記固定突起がラッチ舌状部を有し、ラッチ突起が、前記ラッチチャンバーにおいて前記ラッチ手段の一部として与えられ、前記ラッチ舌状部が、前記固定突起が前記ラッチチャンバー中に挿入されるときに前記ラッチ突起の背後で係合する、請求項21に記載の加熱手段。
【請求項23】
請求項15に記載の加熱手段を複数有し、かつ請求項1に記載のセンサー装置を複数有するクックトップであって、単一のセンサー装置が、少なくとも二つの加熱手段の間に配置されている、クックトップ。
【請求項24】
全ての前記加熱手段が、細長の外側の側部を与えられ、前記センサー装置が、二つの隣接する加熱手段の間に配置されている、請求項23に記載のクックトップ。
【請求項25】
単一のセンサー装置が、二つの隣接する加熱手段の間に配置されている、請求項24に記載のクックトップ。
【請求項26】
常に、そしてそれぞれの場合において、単一のセンサー装置が、二つの隣接する加熱手段の間に配置されている、請求項23に記載のクックトップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クックトップのための又はクックトップに使用するためのセンサー装置、誘導加熱コイル及びセンサー装置を有する加熱手段、及び複数のかかる加熱手段及びセンサー装置を有するクックトップに関する。センサー装置は、ここではとりわけ温度を検出することを意図され、特に下方に複数のかかる加熱手段が配置される上述のクックトップのクックトッププレートの温度を検出することを意図されるものである。
【背景技術】
【0002】
誘導加熱コイルの上に温度センサーを装着することは知られている。この温度センサーは、クックトッププレートの下側に寄りかかり、その下に誘導加熱コイルが配置されている。この温度センサーは、一方では誘導加熱コイルの中心に装着され、他方では誘導加熱コイルに直接装着される。
【0003】
US10271386B2から、誘導操作パン検出センサー及び温度センサーを隣接する誘導加熱コイルの間又は中間領域の上に配置することが知られており、これらのセンサーは、同様にその上に広がるクックトッププレートの下側に対して押圧されている。温度センサーは、ここでは別個の固定要素として、特にTHT固定要素として構成される。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、上述のようなセンサー装置、それを与えられた加熱手段、及び複数のかかる加熱手段及びセンサー装置を有するクックトップを提供することであり、それにより従来技術の問題を解決できるものである。特に、クックトップ又は加熱手段のそれぞれに最大の融通のある使用可能性で簡単かつ実用的にセンサー要素を装着することができるものである。
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を有するセンサー装置、請求項15の特徴を有する加熱手段、及び請求項23の特徴を有するクックトップによって達成される。本発明の有利で好ましい実施形態は、さらなる請求項の主題であり、以下により詳細に説明される。これらの特徴の幾つかは、ここではセンサー装置のためだけ、加熱手段のためだけ、又はクックトップのためだけに記載される。しかし、これにかかわらず、それらは、互いに独立して単独で、かかるセンサー装置、かかる加熱手段、及びかかるクックトップに適用することを意図される。請求項の用語は、明細書の内容への参照を表わすことを意図される。
【0006】
クックトップのため又はクックトップ中の加熱手段のためのセンサー装置は、センサー要素を有し、センサー要素は、電気コネクターを有する。これらの電気コネクターは、ケーブル線として具体化されることが有利であり、センサー要素は、一つの二芯又は二つの単芯接続ケーブル線を有することが有利である。従って、それは、評価目的のためにコントローラー、特にクックトップコントローラーに接続されてもよい。保持手段は、センサー要素のために与えられ、保持手段は、好ましくは正確に予め決められた位置及び配向で、特に本発明によるクックトップにおける設置中又は設置後に、センサー要素を保持する。センサー要素は、別個の構成要素、例えばTHT構成要素又はTHT構成要素と同様の構成要素の形をとることが有利であり、ハウジングと上述の電気コネクターを伴なってそれがワイヤー状で突出する構成を持ってもよい。保持手段は、プラスチック材料からなり、かつ上方の保持領域を有し、上方の保持領域にはセンサー要素が正確に適切な位置に保持される。これに関して、センサー要素は、センサー要素が保持手段を超えて突出するか、又は保持手段から突出するように、特に続く設置の場合には、センサー要素がセンサー装置の最高点を形成するか、又はセンサー要素が実際に加熱手段を超えて突出し、そこにセンサー要素が装着されるか、又はセンサー要素とともにセンサー要素がクックトップに配置されるように、保持される。保持領域は、ここでは細長の構成を有し、その長さがその幅の少なくとも200%になるようにその幅の少なくとも3倍であることが有利である。
【0007】
さらに、保持手段は、固定部分を有し、固定部分は、特に保持領域に一体的にかつワンピースで接続される。従って、それらは、共通のプラスチック部品の形をとってもよい。固定部分は、保持領域の下に配置又は構成されることが有利である。この少なくとも一つの固定部分は、保持領域の長手方向から側方に、特に80°~100°の方向に、有利には直角に突出する。固定手段は、以下により詳細に説明されるように、異なる範囲によって側方に突出してもよい。固定部分のこの側方突出は、センサー装置を固定手段に固定するために役立つ。
【0008】
本発明によれば、突出する固定部分は、固定突起及び固定凹所を有し、それらでセンサー装置は、フォームロッキング(form-locking)態様で加熱手段の外側領域に配置又は固定されることができる。このために、固定部分は、側方に突出し、保持領域又はその突起から離れて突出し、従って固定部分は、少なくともある程度加熱手段において係合し、加熱手段に固定される。従って、本発明は、クックトップ中に又はそのための加熱手段の外側に、有利には二つの隣接する加熱手段の間にセンサー装置を配置することを可能にする。従って、一方では、この領域において何らかのもの、特に温度が測定されることができる。他方では、これは、とにかく加熱手段の機能又はその加熱作用を損なわない。なぜならセンサー装置又は少なくともセンサー要素は、その上又はその上方に配置されず、その側方に配置されるからである。
【0009】
本発明の一つの発展例では、保持手段は、前記保持領域において、特定の発展例として、トラフ状の細長のセンサー要素受器を持ってもよく、その中にセンサー要素が配置される。センサー要素は、例えばセンサー要素受器中で、少なくとも力ロック態様でクランプされて保持されることができるが、有利にはフォームロック態様でも保持される。これは、例えばセンサー装置の予めの組み立ての後、クックトップ中に最終的に設置する前に、センサー要素が、その機能に対する負の影響を持つような方法ではずれたり、位置を変更したりすることができないことを確実にする。
【0010】
上述のトラフ状のセンサー要素受器は、機械的保護として、保持目的のため又は断熱として、前記受器の長手方向の側方に又はそれと平行のセンサー要素の両側に壁を持ってもよい。これらの壁は、一方では、上述のトラフ形状をもたらし、他方では上述の目的を満たすことができる。これらの二つの壁は、センサー要素がセンサー装置の最高点を実際に形成することを確実にするため、好ましくは、センサー要素の最高点の下に、有利にはそれらの鉛直高さ又はセンサー要素の鉛直高さに対して、少なくとも20%~50%であることができる。これは、上述のクックトッププレートの下側に対してセンサー要素が信頼性高く寄りかかることを可能にする。
【0011】
本発明のさらなる発展例では、センサー要素のための保持手段は、プラスチック材料から一体的に又はプラスチック材料のワンピースで、特に有利には単一部分として作られることができる。かかる製造は、プラスチック射出成形法を使用して、有利には単一のプラスチック材料で達成可能である。可能なプラスチック材料は、シリコーン、又は120℃までの、もしくは200℃の耐熱性を有する他のプラスチックであることができる。プラスチック材料は、ある程度の弾性を有するべきであるが、それは硬すぎず、柔らかすぎないようにすべきである。30ショアA~80ショアA、好ましくは45ショアA~70ショアAの硬度がここでは好適である。
【0012】
本発明の第一の基本的な発展例では、固定部分は、保持領域又はセンサー要素受器の長手方向の長さの少なくとも半分であることができ、従って幾分細長の構成を有することができる。それは、以下により詳細に説明されるように、有意に長いことが好ましく、2倍又は3倍長いことが有利である。同時に、本発明のこの発展例では、固定部分は、薄くすることができる。特に、それは、実質的に均一な厚さを持つべきである。その突出する自由端では、それは、上述の加熱手段中への導入又は挿入の容易のために幾分薄くすることができる。これは以下により詳細に説明される。
【0013】
本発明のさらなる発展例では、保持手段の固定部分は、保持手段の一つの側部の上に、二つ、特に正確に二つの固定突起を有することができ、固定凹所は、これらの固定突起間に与えられるか、又はそれによって形成される。固定凹所は、二つの対向する平行な側部を有し、特に矩形形状を持つことができる。これらの対向する側部は、それぞれ前記固定突起の内側に又は相互に面する側部によって形成されることができる。これに関して、固定突起及びそれらの間の固定凹所はクックトッププレートに平行な平面内にあることが有利である。かかる固定突起は、保持領域の又はセンサー要素受器の上述の長さの300%~600%だけ保持手段から側方に突出することができる。
【0014】
本発明のさらなる好ましい発展例では、固定部分(複数)は、それぞれ保持手段の二つの対向する長い側部から反対方向に突出することができる。それらは、一方では固定凹所を間に有する二つの固定突起がそれぞれ上で説明したように二つの固定部分上で構成される点で同様であることができる。一つの選択肢によれば、これらの二つの対向する固定部分は、同一又は鏡像構成であることができる。あるいは、長さは、一方の側部で他方の側部より有意に大きくすることができ、そこでは固定凹所の幅は、同じであることが好ましい。例えば、二つの加熱手段の間に装着する場合には、より長い固定突起を有する一方の側部は、クックトッププレートに平行な平面における変位又は回転に対して保護したり又は適切な位置で固定するのに役立つことができる。対向する側部上のより短い固定部分は、最終的な固定を確実にし、それは、より簡単に可能である。
【0015】
本発明の第二の基本的な発展例では、保持手段の固定部分、有利には保持手段のあらゆる固定部分は、特に上述の側方の突出方向において、センサー要素受器又は保持領域の長さの半分より短くすることができる。それは、25%より短くすることもできる。二つのかかる短い固定部分、特に同一に構成された固定部分は、保持手段の対向する側部上に与えられることが好ましい。この場合において、上縁部分及び下縁部分は、かかる固定部分の頂部及び底部に、かつ保持領域に平行に与えられることが有利であり、前記縁部分は、固定突起として延び、それぞれの場合においてそれらの間に固定凹所を有する。この固定凹所は、少なくとも実質的に均一な高さを有し、水平面で延びるべきである。これは、以下により詳細に説明されるように、保持手段が薄いプレート又はシートの加熱手段の上に滑り込んでそれらに対して保持されることができることを確実にするのに役立つ。保持手段の二つの側部に沿って、固定部分は、同一構成を有すること、即ち鏡像であることが有利である。ここでも、固定部分(複数)は、保持手段から反対方向に突出することが有利でありうる。但し、その突出の程度は、上述の第一の基本的な発展例よりずっと少ない。
【0016】
上記のセンサー要素受器は、センサー要素あり又はなしで、保持領域上にセンサー装置の最も上方の領域を形成することを意図されるが、前記固定部分は、最も下方の領域を形成することができる。従って、センサー装置は、相対的に低い高さを有し、即ち実質的に薄い構成を有する。このようにして、構造高さは、クックトッププレートの下のクックトップ中への設置に対して不必要に増加されず、センサー要素は、上記のように、加熱手段を超えて少し上方に突出することだけが必要である。
【0017】
少なくとも一つの誘導加熱コイル及び少なくとも一つの上述のセンサー装置を有する、本発明による加熱手段は、少なくとも二つの固有の安定した表面部分を有することができる。これらは、電気的に絶縁した構成を有するべきである。有利には、それらは、マイカナイトからなるか、又はマイカナイトを含み、従って薄マイカナイトシートの形をとることができる。その厚さは、0.3mm~2mmであることができる。誘導加熱コイルは、これらの表面部分に配置され、それらは、有利にはそれぞれ平行平面で延びる。誘導加熱コイルは、二つのかかる表面部分の間に配置されることが特に有利である。本発明による上述のセンサー装置は、誘導加熱コイルの外縁に、そして部分的には前記二つの表面部分の間に装着され、このため、固定部分は、表面部分の間で少なくとも部分的に係合する。これに関して、それは、センサー要素の位置的に正確な配置のために遊びがほとんどないか又は全くないように係合すべきである。たとえ加熱手段が二つより多くのかかる表面部分、例えば三つの表面部分を有したとしても、これらの表面部分のうち二つがセンサー装置又は保持手段を加熱手段に装着するために使用されれば十分である。これは、上記の保持手段の発展例によって異なりうる。上記の第一の基本的な発展例による保持手段は、二つの表面部分間で長く又は優先的に係合するだけでもよく、鉛直方向に固定されてもよい。水平方向の動きを防止するため、長い固定部分が加熱手段又は誘導加熱コイルの構成要素に作用してもよい。好ましくは、それは、その上に与えられたフェライトバーの上で側方に係合し、フェライトバーが特に上述の固定凹所にあってもよい。本発明の第二の基本的な発展例によれば、保持手段は、表面部分の縁上に滑り込み、それがこの一つの表面部分上で実質的に保持されるが、この表面部分と他の表面部分の間の領域でなお係合することができる。
【0018】
上述のフェライトバーは、表面部分上に配置されることが好ましく、特に好ましくは加熱手段の中央又は最も下方の表面部分上に、好ましくはその下側に配置される。このために、従来技術から原理的に知られている受容手段が、例えばメッシュ状構成で与えられることができる。これらは、いかなる場合においても損傷の危険なしで生じる力を吸収するために十分に安定である。
【0019】
上記の第二の基本的な発展例によれば、保持手段は、二つの固定突起間に水平溝のようなものを有し、保持手段は、上述の表面部分の外縁上にこの溝で滑らされるか又は押圧される。センサー装置は、この方法で加熱手段に装着されてもよい。もし間に溝を有するかかる固定突起が保持手段の二つの対向する長い側部に与えられるなら、センサー装置は、二つの隣接する誘導加熱コイル又は加熱手段の間の狭い空間において外縁に装着されることができる。これは、傾斜、スリップ又は変位に対して安定しかつ安全な装着を与える。前記装着は、特に上からの力を容易に吸収することができ、それは、センサー要素を有するセンサー装置がクックトッププレートの下側に対して一定の接触力で押圧されるときに起こる。
【0020】
センサー装置の一つの実施形態では、少なくとも一つの固定突起は、ラッチによって加熱手段に固定されるため又はラッチされるためのラッチ手段を持つことができる。有利には、二つの固定突起がセンサー装置上に与えられ、それらは、同様のラッチ手段を有する。この目的のため、ラッチ手段は、ばね状ラッチ舌状部を有することができ、そのばね方向は、この固定突起の長手方向に対して直角であり、かつ/又は加熱手段の表面に対して直角であることができる。さらなる実施形態では、ラッチ舌状部は、残りの固定突起によってフレーム状の態様で包囲されることができ、従ってラッチ舌状部は、加熱手段上の保持受器などのラッチチャンバー又はラッチ受器中に挿入されるときに保護される。さらに、固定突起は、加熱手段上のセンサー装置の固定のアライメントを決定することができ、一方ラッチ手段は、この固定があまり簡単に緩まないことを確実にすることができる。
【0021】
保持受器は、有利には、別個の部分として設計され、加熱手段の二つの平面部分間に配置又は固定され、特にそれらの間に接着される。有利には、これは、上述のフェライトバーのレベルであることができる。保持受器は、上述のラッチ舌状部で固定区域又は固定突起を挿入するための少なくとも一つのラッチチャンバーを有することができ、それによってアライメントが結果として固定されることができる。ラッチ突起は、好ましくは上述のラッチ手段の一部としてラッチチャンバーに与えられ、ラッチ舌状部は、ラッチ接続として又はそれを固定するために挿入されるとき、このラッチ突起の背後で係合する。有利には、ラッチチャンバーは、固定区域を完全に包囲することができ、それによって上述の固定アライメントが達成されることができる。
【0022】
本発明によるクックトップは、複数の上記加熱手段及び複数の上記センサー装置を有する。正確に一つのセンサー装置が二つの加熱手段の間に配置されるか又は与えられ、このセンサー装置は、これらの二つの加熱手段に装着される。クックトップに関して、かかるセンサー装置、特に正確に一つのかかるセンサー装置が、隣接する長い側部を有する加熱手段又は二つの隣接する加熱手段の間の各中間領域に与えられることができる。加熱手段は、有利には、矩形又は略矩形の周囲を有することができ、この矩形の長辺は、加熱手段の外側の側部である。特に、矩形の長辺又は外縁は、加熱手段の上述の表面部分によって形成される。
【0023】
もしクックトップが加熱手段を互いに直角の二つの方向で有するなら、例えば一つの方向に二つより多い加熱手段を有し、それとは直角の方向に少なくとも二つの加熱手段を有するなら、対応する数のセンサー装置が与えられることができる。もしセンサー装置がセンサー要素として温度センサーを有するなら、それらを使用して二つの隣接する加熱手段の間の中間領域の、特にその上の温度をそれぞれ決定することができる。加熱手段の表面の実質的に中央の温度決定は、加熱手段の中央領域又は表面領域においてそれ自体公知の温度センサーを使用して行なわれることが有利である。特に誘導加熱手段で上で説明したように、この場合に通常与えられる中央温度センサーを使用することができる。
【0024】
これらの特徴及びさらなる特徴は、明細書、図面、並びに請求項に表われている。個々の特徴は、それぞれ本発明の一実施形態における副組み合わせの形で単独で又は複数で実現されることができ、換言すれば、それらは、ここで保護が主張される有利でそれ自体保護可能な実施形態を表わすことができる。個々のセクション及び副見出しへの出願の副分割は、それらの下で作られた文章の一般的な有効性を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の例示的な実施形態は、図面に概略的に示され、以下により詳細に説明される。
【0026】
【
図1】
図1は、本発明によるクックトップの簡略化した断面図である。
【
図2】
図2は、クックトッププレートなしで本発明による加熱手段を描く
図1のクックトップの平面図である。
【
図3】
図3は、
図1及び2のクックトップに設置される、本発明によるセンサー装置の斜視図である。
【
図5】
図5は、
図3のセンサー装置を取り付けられた、
図2に対応する本発明による加熱手段の上からの斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5のセンサー装置とともに加熱手段の下からの斜視図である。
【
図7】
図7は、加熱手段の最も下方のマイカナイトシートが省略された、さらなる加熱手段を有する
図6に対応する下からの斜視図である。
【
図8】
図8は、
図7の二つの加熱手段の配置の上からの平面図である。
【
図9】
図9は、固定部分が一つの側部だけに与えられた、
図3と同様のセンサー装置のための保持手段を示す。
【
図10】
図10は、両方の長い側部に固定部分を有するセンサー装置のためのさらなる保持手段の上からの斜視図であり、これらを二つの隣接する加熱手段のマイカナイトシート上に滑らせることが可能である。
【
図13】
図13は、ラッチ舌状部を有する二つの突出する固定突起を持つセンサー装置のための代替保持装置の
図3と同様の斜視図である。
【
図14】
図14は、分離した部分としての保持受器の図である。
【
図15】
図15は、
図14からの保持受器を取り付けられた
図6と同様の本発明によるさらなる加熱装置の上からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明によるクックトップ11を側方からの断面図で、ここでは左手側から示す。クックトップ11は、クックトッププレートの下側13を有するクックトッププレート12を有する。ハウジング15は、クックトッププレート12の下に配置され、そのハウジング15は、通常の構成を持つことができ、クックトップ11のための通常の操作手段を含む。二つの加熱手段17a及び17bが示され、それらは、以下で詳細に説明されるように、誘導加熱のために構成される。それらは、それぞれクックトップの下側13に対して弾性的に押圧される。補助的な温度センサー28a及び28bがそれぞれ加熱手段17a及び17bの上に配置され、クックトッププレートの下側13に対して直接寄りかかる。その使用方法及び目的は、当業者に知られている。二つの加熱手段17a及び17bの間に、その両方に装着されて、本発明によるセンサー装置30abが配置される。これらの二つの加熱手段とともに、それは、同様にクックトッププレートの下側13に対して押圧され、クックトッププレート12の温度を検出するために役立つ。この温度は、その上に置かれた調理容器によって影響されるかもしれず、調理容器は、両加熱手段17a及び17bの両方の上に置かれ、例えば極めて大きい鍋又はキャセロール皿である。センサー装置30ab及びその上の温度が高いと、その上の調理容器の存在が確認又は証明されることができる。温度検出に対する本発明によるセンサー装置のこれらの機能は、当業者に知られているが、ここではさらに詳細に説明される必要はない。
【0028】
図2は、
図1のクックトップを上からの平面図で示すが、その下の配置を示すためにクックトッププレート12が除去されている。六つの加熱手段17がハウジング15に配置され、より詳細には加熱手段17a,17b及び17dが配置されている。上述の補助的
温度センサー28a,28b及び28dは、それぞれこれらの加熱手段上に配置され、特に相対的に中央に配置される。上に配置されたセンサー要素に関して、これらの補助的温度センサー28は、センサー装置30のものに対応してもよく、幾分異なる装着を有するだけである。二つの加熱手段17aと17bの間に、正確に一つのセンサー装置30abが配置され、特に実質的にそれらの間の狭い空間に配置される。それは、長い側部の略中央に与えられる。二つの加熱手段17bと17dの間には、対応するセンサー装置30bdが、再びそれらの間に配置される単一のセンサーの形で配置される。示されたように、さらなるかかるセンサー装置、特に同一構成のものが、全てのそれぞれの直接隣接する加熱手段17の間に、特にそれぞれの場合においてそれらがそれらの長い側部が互いに平行で隣接している領域に与えられる。このようにして、クックトッププレート12の対応する温度、及びそれによって例えば加熱された鍋の存在をこれらの中間領域において検出することが可能である。
【0029】
図3は、第一発展例の本発明によるセンサー装置30の斜視図であり、
図4は、それを上から示す。センサー装置30は、温度センサー31のための保持手段35を有し、温度センサー31は、それが、例えば
図12から容易に考えられるように、その最も高い場所を形成するように保持手段35に配置される。このようにして、温度センサー31がいかなる場合にも
図1に従ってクックトッププレートの下側13に対して実際に寄りかかることが確実にされる。もし例えば特に補助的温度センサー28のような加熱手段17のさらなる部分がクックトッププレートの下側13に対して寄りかかったとしても、これは問題にならないだろう。しかし、この度センサー31は、いかなる場合にもクックトッププレートの下側13に対して寄りかからなければならない。
【0030】
温度センサー31は、両側に、ここでは突出ワイヤーとして構成されるセンサーコネクター32を有する。従って、温度センサー31は、広い選択及び低コストを確保するようにTHT構成要素のように又はTHT構成要素として構成されてもよい。センサーコネクター32は、それぞれ接続ケーブル33と接続される。接続ケーブル33は、それぞれの場合において保持手段35を通って下方に延び、互いに側方に隣接して、ここでは右又は下方に案内される。これはまた、
図4の平面図から容易に明らかである。
図3及び4に表わされたセンサーコネクター32、及び接続ケーブル33へのそれらの接続は、実際にはもちろんもう一度電気的に絶縁されてもよい。例えばシリコーン、テフロン(登録商標)又はガラス繊維の細いスリップオンチューブによって電気的に絶縁されてもよい。これは、それ自体、従来技術から知られており、
図11及び12にもさらに描かれている。
【0031】
温度センサー31のための保持手段35は、一方では保持領域36からなり、それは、持ち上げられた領域の形をとる。保持領域36は、頂部にセンサー要素受器37を有し、これは、二つの平行な壁38を有し、これらの壁38は、それらの間に温度センサー31のためのトラフ状受器を形成する。このようにして、センサー要素受器37は、トラフとして構成される。これに関しては、
図9及び10を参照されたい。それらの代替的に構成される保持手段は、それでもなお同一に構成された保持領域を示す。二つの壁38の相対的な間隔を通って、温度センサー31は、それらの間に正確に配置されて保持され、従って前後に動くことができない。従って、それは、センサー装置30の最も高い場所を信頼性高く形成する。温度センサー31は、接続ケーブル33の案内によってその長手方向の動きに対して実質的に安全確保される。これらの接続ケーブル33は、保持領域36を通って案内されるだけであり、さらに固定、例えばクランプ又は接着結合される必要はないが、その確認可能な複数の湾曲は、その固定を与え、かつ/又はいかなる変位も防止する。
【0032】
記載した保持領域36は、固定部分40上に配置されるか、又はそれと接続される。固定部分40は、二つの固定突起41及び41’を有し、それらは、前方の左側を指し、細長で、それぞれ幅を先細にした端部42及び42’を有する。これらの先細の端部42及び42’は、挿入を容易にするのに役立ち、それは、以下においてより詳細に説明されるだろう。固定突起41及び41’の厚さはまた、先細の端部42及び42’に向かって薄くして、これによっても挿入をより容易にすることができる。突出する固定突起41及び41’は、それらの間に固定凹所44を有し、それは、特に固定突起の平行な内側の結果として矩形の構成を有する。保持手段35、従ってセンサー装置30全体は、
図7に関してより詳細に説明されるように、フェライトバーの上に押されることができる。
【0033】
保持領域36の対向する長い側部には、さらなる固定部分45が与えられ、それは、固定部分40と同じ厚さで同じ平面に構成されることが有利である。この固定部分45は、二つの有意に短い固定突起46及び46’を有し、それらは、それらの間に有意に短い固定凹所47を有する。
図7から後で明確になるように、この固定凹所47はまた、フェライトバーの上に係合してもよいが、ずっと密接性に劣る嵌合を与える。しかし、これは、問題を与えない。なぜなら保持効果は、主に固定部分40によって与えられるからである。かかるセンサー装置30又は保持手段35は、プラスチック材料、特に十分に耐熱性のプラスチック材料から作られることができる。前記材料は、上で説明したように、おそらく相対的に柔らかい又は弾力性のプラスチック材料であることができる。
【0034】
図5及び6は、
図3及び4のセンサー装置30がどのようにして加熱手段17の側方に挿入されるかを上下から斜視図で示す。加熱手段に関連して、また同一の加熱手段17を示す
図12も想起して、誘導加熱コイル19a及び19bは、太いlitz誘導ワイヤーから公知の態様で平面に螺旋状に巻かれるというべきである。これらの誘導加熱コイル19a及び19bは、それぞれマイカナイトシートの対21aと21’a,21bと21’bの間に配置され、ここでの間隔は、誘導加熱コイル19の高さより若干大きく与えられてもよい(
図12参照)。異なる長さの複数のフェライトバー25a及び25bは、マイカナイトシート21’a及び21’bの下側に、
図7に示されたパターンでそれぞれ配置され、特にしっかり接着結合されている。これらのフェライトバー25a及び25bは、全てそれぞれ同じ厚さで、特にそれぞれの場合において同じ幅を有するが、異なる長さを持つ。それらは、実質的に放射方向に向けられ、各加熱手段17a及び17bの中心点の方を指し、そこに上で既に説明した補助的な温度センサー28が配置される。さらに、螺旋ばね27a及び27bは、それぞれマイカナイトシート21’a及び21’bの下側に、有利には特別に構成されたホルダーに配置される。
図6によれば、これらは、第三の最も下方のマイカナイトシート21”a又は21”bのそれぞれにおいて対応する開口23”を貫通してもよい。それらは、
図1のハウジング15の中間平面にあり、クックトッププレートの下側13に対して上方に弾性的にそれぞれの加熱手段17を押圧してもよい。
図5によれば、最も上方のマイカナイトシート21では、補助的な温度センサー28のための凹所23も明らかに見える。従って、温度センサー28は、上方に突出するが、保持手段を有してもよく、それは、例えば記載した保持手段35と同様に構成され、二つのマイカナイトシート21の間に配置され、固定される。
【0035】
図6又は7の比較から明らかなように、センサー装置30ab及び30acの保持手段35は、それぞれ中央のマイカナイトシート21’a及び21’bと最も下方のマイカナイトシート21”の間で係合する。二つの長い固定部分41及び41’は、ここではフェライトバー25と平行に外側に広がり、それらは、フェライトバー25の上で係合する。このようにして、それらは、マイカナイトシートと平行な平面における変位又は回転に対して安全確保される。それぞれの他の加熱手段17bのフェライトバー25bは、固定部分45の固定凹所47において他の側部から係合するので、それぞれのフェライトバー25から離れる長手方向の動きも防止される。さらに、中央と最も下方のマイカナイトシート間の固定突起41及び46の配置を通して、鉛直方向の保持が確保及び保証され、従って温度センサー31がクックトッププレートの下側13に対して押圧することを確実にする。
【0036】
図8の平面図から、センサー装置30abが加熱手段17aと17bの間又はその最も上方のマイカナイトシート21aと21bの間に保持領域36がくるように配置されることは明らかである。その縁は、保持領域36の壁38に寄りかかってもよい。点線は、固定部分40及び45を示し、それらは、中央と最も下方のマイカナイトシートの間に係合し、従ってセンサー装置30abを固定する。そこで、固定部分40及び45のそれぞれの固定突起は、フェライトバー(図示せず)の上で係合し、上で説明したように、位置的に正確な装着を確実にする。クックトップ11の設置のため、まず例えば加熱手段17aがハウジング15中の中間面に置かれ、コーナ―に与えられたホルダー18aで固定されることができる。次いで、センサー装置30abは、加熱手段17a中に固定部分40を挿入することによってそれに固定されることができる。接続ケーブル33を使用して電気接続がなされてもよい。加熱手段17bが次いで配置され、短い固定部分45上に押されてもよい。それは、次いでホルダー18bを使用して固定される。次の工程では、さらなるセンサー装置30がそれぞれの場合において加熱手段17a,17bなどの右を指す側で押されてもよい。
【0037】
図9は、さらなるセンサー装置のための保持手段135の
図3と同様の斜視図であるが、温度センサー及び電気コネクターがない。この保持手段135は、実質的に
図3のそれのように構成される。即ち、それは、二つの壁138を有する上方に持ち上げられた保持領域136を有し、それらの壁138は、それらの間にトラフ状センサー要素受器137を形成する。これはまた、弓形の構成を有し、それによって最も高い場所が実際に中央領域で達成されることが確実にされ、
図3によれば、そこに温度センサーが配置される。保持領域136は、固定部分140に接続され、それは、加熱手段中に突出する。固定部分140は、二つの固定突起141及び141’を有し、それらは、それぞれ先細の端部142及び142’を有する。矩形の固定凹所144は、それらの間に形成され、それは、フェライトバーの上に押すために構成される。しかし、
図3の保持手段と違って、一つの側部に一つだけの固定部分140が与えられる。かかる保持手段135は、特に前に説明したような係合を通して、他の側部で隣接する加熱手段に固定されることを意図されないセンサー装置のために与えられてもよい。あるいは、かかる保持手段135は、加熱手段の外側に向く縁に配置されてもよく、それは、外側の方へのさらなる固定部分のための空間が全くないことを意味する。これは、かかる保持手段又はかかるセンサー装置が特にその装着のための選択肢に関してどのように構成されることができるかを考慮する場合に上述の変形例は可能であることを示すことを意図される。
【0038】
図10は、対応するセンサー装置のためのさらに別の保持手段235を示し、再び
図9のように温度センサーはない。しかしながら、ここでも保持領域236の上部領域は、同様の方法で構成され、二つの平行な壁238は、それらの間に弓形のトラフ状センサー要素受器237を形成する。それゆえ、ここでも、同じ温度センサーが、容易に考えられるように、
図3と同様の方法で配置されることができる。この保持手段235は、本発明の上で説明した第二の基本的な発展例に相当する。即ち、保持領域236は、鏡像を形成する二つの同一の左右の固定部分240及び245を与えられる。これらは、それぞれ上方の固定突起241及び246、及び下方の固定突起241’及び246’からなる。互いに平行に案内される二つの固定突起は、それぞれの場合においてそれらの間に固定凹所244及び247を形成する。これらの固定凹所244及び247は、同じ高さを有し、長い側部の方に向かって、それらは、おそらく幾分面取りされるか又は広げられることができる。これは、そこに挿入されようとするマイカナイトシートの縁部の挿入を容易にする。さらなる図の
図11及び12から、どのようにしてセンサー装置230abが、温度センサー231を完全に備え、
図10に相当する保持手段235abを有するとき、前述のように構成された二つの隣接する加熱手段17aと17bの間に配置されるかが明らかである。中央のマイカナイトシート21’a及び21’bの相互に面する境界領域又は縁は、それぞれの場合において固定凹所244及び247中に、特に限界停止部まで挿入され、センサー装置230abをしっかりと保持する。保持領域236は、ここでは二つの加熱手段17a及び17bの間に広がり、特にその上方のマイカナイトシート21a及び21bの間に広がり、それを超えて突出する。
図12から、温度センサー231が最も高い場所に配置されることが明らかである。その電気コネクター及び接続ケーブル233の開始は、電気絶縁目的のための管類234でカバーされてもよい。
図12の断面図から、上方の固定突起241及び246が上方と中央のマイカナイトシートの間に係合することも明らかである。同様に、下方の固定突起241’及び246’は、異なるように構成されたセンサー装置又はそれらの保持手段の他の固定突起のために上述したように、中央と下方のマイカナイトシート21”aと21”bの間に係合する。しかしながら、それらは、示されたフェライトバー25a及び25bと係合しない。上記のように、クックトップが加熱手段17と次々と嵌合されるとき、これらのセンサー装置230abはまた、その中に側方から挿入されるか又は滑らせてもよい。しかしながら、固定作用は、この挿入から行なわれることは少ない。なぜなら各固定部分の固定突起は、それらの間で中央のマイカナイトシートの縁領域をしっかりとクランプするからである。
【0039】
中央のマイカナイトシート上への力によるロッキングクランプは、長手方向のセンサー装置230abの変位に対して作用しうる。あるいは、長い部分が再び
図7に示されるように下方の固定突起から突出し、フェライトバー25に固定されてもよい。さらに別の発展例では、突起又は凹所はまた、一つの中央のマイカナイトシート21’又は両方の中央のマイカナイトシート21’の縁に与えられてもよく、その突起又は凹所は、変位に対抗するために保持手段235の固定部分の上又は中で突起又は凹所と相互作用する。
【0040】
保持領域236の細長構成のため、温度センサーの長手方向の配置は、極めて良好に行なうことができ、そのセンサーコネクター及び関連する接続ケーブルは、同様に良好に案内されることができる。二つの隣接加熱手段間に与えられる空間が十分に利用され、追加の空間が必要とされず、それゆえそれらは、より大きな隙間を示す必要がない。加熱手段17の中心に与えられた補助的な温度センサーについて、同様の保持領域及び同様に構成された温度センサーを与えることは可能であるが、おそらく異なる又はより簡単な、特により小さな保持手段も可能である。
【0041】
図13は、本発明によるセンサー装置330のさらなる実施形態を示し、それは、
図3のものより長く、長い保持領域336を有し、保持領域336は、上方に湾曲したセンサー要素受器337上に温度センサー331を持つ。二つの固定部分340は、保持領域336から側方に直角に突出し、それらの間に固定凹所344を形成する。固定部分340は、各々固定突起341によって形成され、それは特別な輪郭を有する。ラッチ舌状部343が、固定突起341のそれぞれの内部に形成されている。その横断面は、
図16の描画でほぼ見ることができる。二つの固定突起341は、互いに鏡対称であるが、二つのラッチ舌状部343は、同一であることができる。
【0042】
図14では、固定突起341のための保持受器353が別個のプラスチック部品として示される。保持受器353は、二つのラッチチャンバー354を有し、それは、センサー装置330の固定部分340に対応する距離に配置される。フェライトバー25aは、
図7に示されるようにラッチチャンバー354の間に形成された空間に位置されることができる。ラッチチャンバー354は、以下の
図16の断面図に従って内部ラッチ突起355を有し、そのラッチ突起355の背後にラッチ舌状部343の前端がラッチのために係合する。
図16によれば、これは、センサー装置331が加熱装置317から容易に除去されるか、又はそれ自身も除去されることを防止する。
図15の斜視図に示されるように、保持受器353は、二つの下方のマイカナイトシート321と321’の間に挿入され、有利にはその中で接着される。このようにして、保持受器353は、その製造中、加熱装置317に固定又は接着されることができる。加熱装置317上のセンサー装置330の配置又は組立は、さらに容易に、安全に、かつ正確に実施されることができる。さらに、センサー装置330は、それが
図2に示されるように複数の他の加熱装置317を有するクックトップに配置されるまで加熱装置317上の正確に規定された位置のままである。
【外国語明細書】