(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151399
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】情報取得装置、情報取得方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/532 20190101AFI20241018BHJP
G06F 16/535 20190101ALI20241018BHJP
G06F 16/58 20190101ALI20241018BHJP
【FI】
G06F16/532
G06F16/535
G06F16/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064656
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】諸角 有紗
(72)【発明者】
【氏名】落合 敏功
(72)【発明者】
【氏名】水口 修平
(72)【発明者】
【氏名】細尾 絵梨
(72)【発明者】
【氏名】矢内 勝
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 慶
(72)【発明者】
【氏名】小林 航生
(72)【発明者】
【氏名】網中 洋明
(72)【発明者】
【氏名】吉川 英希
(72)【発明者】
【氏名】小林 礼明
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA02
5B175FB03
(57)【要約】
【課題】事故現場等において撮影された画像を撮影者の意に反することなく収集・活用可能な情報取得装置等を提供する。
【解決手段】本開示にかかる情報取得装置10Aは、希望領域を特定する領域特定部11と、領域特定部11により特定された希望領域に関連する人物を特定する人物特定部12と、人物特定部12により特定された人物が撮影した画像データのうち希望領域に関する画像データを取得する取得部13と、を備える。希望領域に関する画像データは、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を提供するためのサーバ20Aの画像データベース22A、ブログのサーバ20Bの画像データベース22B、住民投稿サイトのサーバ20Cの画像データベース22C、あるいは人物特定部12により特定された人物が所持する携帯端末30のストレージ31から取得される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
希望領域を特定する領域特定部と、
前記領域特定部により特定された前記希望領域に関連する人物を特定する人物特定部と、
前記人物特定部により特定された前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する取得部と、
を備える、情報取得装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記人物特定部により特定された前記人物に関連付けられた記憶領域に格納された画像データから前記希望領域に関する画像データを取得し、
前記記憶領域は、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を提供するためのサーバの記憶領域、ブログのサーバの記憶領域、住民投稿サイトのサーバの記憶領域、及び前記人物が所持する携帯端末の記憶領域の少なくともいずれかである、
請求項1に記載の情報取得装置。
【請求項3】
前記希望領域は、イベントが発生した地点を含む所定範囲の領域である、
請求項1に記載の情報取得装置。
【請求項4】
前記イベントが発生した日時を特定するイベント日時特定部をさらに備え、
前記取得部は、前記イベント日時特定部により特定された前記イベントの発生日時の前後の所定期間における前記希望領域に関する画像データを取得する、
請求項3に記載の情報取得装置。
【請求項5】
外部の監視装置から該監視装置により撮影した監視映像を取得する監視部をさらに備え、
前記領域特定部は、前記希望領域のうち前記監視装置により撮影されている領域を排除した領域を前記希望領域として特定する、
請求項1に記載の情報取得装置。
【請求項6】
撮影位置の情報が付加されていない画像データについて、該画像データの画像内容に基づいて前記撮影位置を推定する推定部をさらに備え、
前記推定部は、前記人物が撮影し、撮影位置の情報が付加されていない画像データから前記撮影位置を推定し、
前記取得部は、前記推定部による前記撮影位置の推定結果に基づいて、前記人物が撮影し、撮影位置の情報が付加されていない前記画像データから、前記希望領域に関する画像データを取得する、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報取得装置。
【請求項7】
前記情報取得装置での利用に関して同意を得ている人物のユーザ情報を記憶するユーザデータベースと、
前記人物特定部により特定された人物のユーザ情報が前記ユーザデータベースに記憶されている場合には、前記希望領域に関する画像データを提供するように、該人物が所持している携帯端末に通知する通知部と、
をさらに備える、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報取得装置。
【請求項8】
前記取得部により取得した前記希望領域に関する画像データを記憶する画像データベースをさらに備え、
前記情報取得装置での情報の利用に関して同意しているユーザは、該ユーザにより撮影された画像データを前記画像データベースに登録可能である、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報取得装置。
【請求項9】
希望領域を特定し、
特定した前記希望領域に関連する人物を特定し、
特定した前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する、
情報取得方法。
【請求項10】
コンピュータに、
希望領域を特定する処理と、
特定した前記希望領域に関連する人物を特定する処理と、
特定した前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する処理と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、所定の状況において画像データ等の情報を取得する情報取得装置、情報取得方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、防犯を目的として、街中の至る所に防犯カメラや監視カメラが設置されている。このような防犯カメラ等は、道路や交差点等にも設置されているため、交通事故や交通違反車両等、事件の関係者(犯人を含む)を早期に発見するのに有用である。
【0003】
また、街中の道路における多くの通行人は、通常、カメラ機能の付いたスマートフォンや携帯電話を携帯している。そのような通行人の一部には、事故や事件が発生したり、交通違反車両、特に、速度超過や危険運転の車両を見たりした場合には、動画や静止画として事故等の状況をスマートフォン等のカメラで撮影することもある。そして、そのような通行人には、自身のSNSに撮影した画像や映像を投稿する者もいる。
【0004】
さらに、近年、交通事故や、あおり運転等のトラブル発生時の状況を記録することができるドライブレコーダ(車載カメラ)を搭載した車両が増えてきている。ドライブレコーダを搭載した車両の運転手は、必要に応じて、記録した映像を警察等に情報提供することもあると考えられる。
【0005】
特許文献1には、事故を判断するための情報を十分に収集するために、サーバ装置により、車両に備えられた検出装置から、当該検出装置が事故を検出した際に送信する画像データを含む画像情報を受信し、事故の目撃者からの通報を受信し、前記画像情報と、前記通報とを関連づけて記憶する収集方法が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、街中の至る所に設置された防犯カメラや監視カメラであっても、撮影範囲外で発生した事故現場等については、その画像や映像を撮影することができず、それらの情報を収集することができない。
【0008】
また、SNSに投稿される写真データや映像データには、通常、撮影位置に関する情報が含まれておらず、通行人が自身のSNSにそのような写真データや映像データを投稿していたとしても、事故等の状況を確認するためにそれらのデータを活用することができない。
【0009】
そのため、事故現場に居合わせ、スマートフォン等のカメラで撮影した通行人が後日撮影した写真データや映像データを提供しようと考えたとしても、写真データ等には位置情報が含まれておらず、該写真データ等が有効に活用されるか判断することができない。また、そのような通行人は、膨大な量の写真データから事故現場を撮影した写真データ等を探し出すことが大変だと考えたり、事故等との関わりを持ちたくなかったり、あるいは、撮影したすべての写真データを提供したくはないと考えたりすることが想定される。
【0010】
また、事故現場近くを通り、ドライブレコーダに事故等を録画した車両の持ち主も、やはり事故等との関わりを持ちたくなかったり、ドライブレコーダに録画したすべての映像データを提供したくはないと考えたりすることも想定される。
【0011】
さらに、特許文献1の収集方法では、検出装置は、車両に備えられたカメラから画像情報を取得し、事故の発生を検出すると、日時情報が示す時刻が所定範囲内の画像情報を切り出して、分析サーバに対して送信している。この検出装置の動作には、運転者を含む搭乗者の意向が反映されていないため、車両の所有者が検出装置を設置することを希望しないという問題も想定される。
【0012】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、事故現場や事件現場において撮影された画像・映像を撮影者の意に反することなく収集し、活用することができる情報取得装置、情報取得方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本開示の情報取得装置は、
希望領域を特定する領域特定部と、
前記領域特定部により特定された前記希望領域に関連する人物を特定する人物特定部と、
前記人物特定部により特定された前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する取得部と、
を備えている。
【0014】
本開示の情報取得方法は、
希望領域を特定し、
特定した前記希望領域に関連する人物を特定し、
特定した前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する。
【0015】
本開示のプログラムは、
コンピュータに、
希望領域を特定する処理と、
特定した前記希望領域に関連する人物を特定する処理と、
特定した前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する処理と、
を実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本開示により、事故現場や事件現場において撮影された画像・映像を撮影者の意に反することなく収集し、活用することができる情報取得装置、情報取得方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施の形態1にかかる情報取得装置の概略図である。
【
図2】
図1に示す情報取得装置により情報が取得される流れを示す概念図である。
【
図3】
図1に示す情報取得装置により実行される情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図1に示す情報取得装置により実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態2にかかる情報取得装置の概略図である。
【
図6】
図5に示す情報取得装置により特定される希望領域の例を示す図である。
【
図7】
図5に示す情報取得装置により実行される情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図5に示す情報取得装置により実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。
【
図9】撮影者が撮影した画像を登録する画像登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】実施の形態3にかかる情報取得装置の概略図である。
【
図11】実施の形態3にかかる携帯端末の概略図である。
【
図12】
図10に示す情報取得装置により実行される情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図10に示す情報取得装置により実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。
【
図14】
図10に示す情報処理装置と
図11に示す携帯端末により実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。
【
図15】通知部による通知時の携帯端末の画面表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、特許請求の範囲にかかる発明を以下の実施の形態に限定するものではない。また、本実施の形態で説明する構成のすべてが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0019】
(実施の形態1)
図1~
図4を参照して、実施の形態1にかかる情報取得装置の構成及びその動作を説明する。
【0020】
<情報取得装置の構成>
まず、本実施の形態にかかる情報取得装置の構成を説明する。
図1は、実施の形態1にかかる情報取得装置10Aの概略図である。
図1を参照しながら、本実施の形態にかかる情報取得装置10Aの構成を説明する。本実施の形態の情報取得装置10Aは、インターネット等のネットワーク40を介して、ソーシャルネットワーク(SNS)を提供するためのサーバ、ユーザのブログを公開するためのサーバ、住民投稿サイトを提供するためのサーバなどのサーバ20A、20B~20Nと、歩行者等の人物の携帯端末30とに接続される。以下では、説明の便宜上、ソーシャルネットワーク(SNS)を提供するためのサーバをサーバ20Aとし、ユーザのブログを公開するためのサーバをサーバ20Bとし、住民投稿サイトを提供するためのサーバをサーバ20Nとする。なお、人物の携帯端末30は、1台に限らず、複数であってもよい。
【0021】
図1に示すように、情報取得装置10Aは、領域特定部11と、人物特定部12と、取得部13と、イベント日時特定部14とを備える。また、各サーバ20A、20B~20Nは、少なくとも、ユーザデータベース21A、21B~21Nと、画像データベース22A、22B~22Nとをそれぞれ備える。
【0022】
なお、図示しないが、情報取得装置10Aは、少なくとも処理を実行するためのプログラムを実行するプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))と、プログラムを記憶するメモリ(記憶媒体)とから物理的に構成される。情報取得装置10Aは、記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することにより、領域特定部11と、人物特定部12と、取得部13と、イベント日時特定部14の各処理を実行する。
【0023】
領域特定部11は、情報取得装置10Aのユーザの操作に応じて、希望領域を特定するように構成される。ここで、希望領域とは、イベントが発生した地点を含む所定範囲の領域である。また、イベントとは、例えば、交通事故、刑事事件(空き巣、銀行強盗、ひったくり等)、子供の迷子、老人や患者の徘徊等である。なお、交通事故には、車対車の衝突事故だけではなく、後述のような車の単独事故や、車対自転車・歩行者の事故(ひき逃げ事故を含む)等が含まれる。すなわち、希望領域とは、交通事故や事件等が発生した地点を含む所定範囲の領域(例えば、発生地点を中心に所定半径の円内)である。所定の半径は、例えば、30~50メートル程度であってもよい。
【0024】
また、領域特定部11は、情報取得装置10Aのユーザの操作ではなく、警察等からの情報の提供により、イベントの発生に応じて、イベントの発生した地点を含む(該地点が中心となる)ように、希望領域を特定してもよい。なお、希望領域の特定方法の一例については、
図6を用いて後述する。
【0025】
なお、希望領域は、イベントの発生に応じて、情報取得装置10Aのユーザにより設定されてもよい。この場合においても、情報取得装置10Aのユーザは、イベントが発生した地点を含む所定範囲の領域を希望領域として設定すればよい。あるいは、希望領域は、イベントの発生位置を含む円形や四角形等の所定形状を有する領域ではなく、例えば、千代田区や川崎市等の市町村単位の領域、あるいは、東京都や神奈川県等の都道府県単位の領域であってもよい。
【0026】
人物特定部12は、領域特定部11により特定された希望領域に関連する人物を特定するように構成される。人物特定部12は、例えば、人物の属性情報に基づいて、希望領域に関連する人物を特定すればよい。人物の属性情報には、ソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウント、ブログのアカウント、又は住民投稿サイトのアカウントに登録されたユーザ情報が想定される。例えば、人物特定部12は、SNSやブログ、住民投稿サイトのアカウントから各人物のプロフィール情報(ユーザ情報)を取得し、該プロフィール情報に基づいて、その人物の住んでいる地域・場所や、よく行動する地域・場所等から希望領域に関連する人物を特定すればよい。すなわち、希望領域に関連する人物には、該希望領域の近くにいた人物、該希望領域の近くに住んでいる人物、及び、該希望領域内に含まれている人物の少なくともいずれかが含まれればよい。
【0027】
また、人物特定部12は、人物の携帯端末30の位置情報又は該携帯端末30が無線通信可能な基地局50の位置に基づいて、希望領域に関連する人物を特定してもよい。例えば、人物特定部12は、イベントが発生した地点に基づいて、該地点の近くに存在する携帯端末30の位置情報を取得し、あるいは、該地点において携帯端末30が無線接続する基地局50の位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、希望領域に関連する人物を特定すればよい。
【0028】
取得部13は、人物特定部12により特定された人物が撮影した画像データのうち希望領域に関する画像データを取得するように構成される。具体的には、取得部13は、人物特定部12により特定された人物に関連付けられた記憶領域に格納された画像データから希望領域に関する画像データを取得するように構成される。
【0029】
ここで、人物に関連付けられた記憶領域とは、例えば、サーバ20A、20B~20N内の画像データベース22A、22B~22Nや、その人物が所持している携帯端末30のストレージ(記憶領域)31等である。具体的には、人物に関連付けられた記憶領域は、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を提供するためのサーバ20Aのユーザデータベース21A、画像データベース22A等、ブログのサーバ20Bのユーザデータベース21B、画像データベース22B等、住民投稿サイトのサーバ20Nのユーザデータベース21N、画像データベース22N等、人物が所持する携帯端末30のストレージ31等を含めばよい。
【0030】
取得部13は、人物特定部12により特定された希望領域に関連する人物のアカウントを用いて、サーバ20A、20B~20Nにアクセスし、該人物がSNSやブログ、住民投稿サイト等に投稿し、画像データベース22A、22B~22Nに格納されている画像データから、希望領域に関する画像データを取得してもよい。
【0031】
イベント日時特定部14は、イベントが発生した際には、その発生日時を特定するように構成される。例えば、イベント日時特定部14は、交通事故や事件等のイベントが発生したとき、アクセスを許可された図示しない警察のサーバからイベントの発生日時の情報を取得すればよい。あるいは、警察のサーバは、交通事故や事件等のイベントが発生するたびに、該イベントの発生日時の情報をイベント日時特定部14に送信するように構成されてもよい。
【0032】
次に、
図2を参照して、本実施の形態の情報取得装置10Aの動作の一部を説明する。
図2は、
図1に示す情報取得装置10Aにより情報(希望領域に関する画像データ)が取得される流れを示す概念図である。本例では、コインパーキングに駐車していた車両70が急発進をして道路を横断し、道路の反対側に立っている電信柱90に追突した場合について説明する。
【0033】
イベントである車両70の単独事故の発生した地点は、横断歩道に近い場所であるため、監視カメラ又は防犯カメラ等の監視装置60が設置されている。この監視装置60により撮影された映像により事故が発生したことは分かるが、事故車両70がどうして電信柱90に追突したかまでは分からない。
【0034】
このとき、この道路を歩いていた通行人Aが車両70の異変に気付き、所持している携帯端末30のカメラにより写真を撮影していたとする。また、近くを通りかかった別の車両80には、車載カメラ(ドライブレコーダ)81が取り付けられているとする。この場合、情報取得装置10Aの領域特定部11は、事故現場を含む所定範囲の領域を希望領域として特定し、人物特定部12は、希望領域に関連する人物として、事故現場の近くにいた通行人Aと車両80の運転手Bとを特定することとなる。
【0035】
そして、情報取得装置10Aのイベント日時特定部14は、車両70の単独事故の発生日時を特定することとなる。取得部13は、希望領域に関連する人物である通行人A及び運転手Bが携帯端末30のカメラや車載カメラ81で撮影した画像データ(映像データも含む)のうち、希望領域に関する画像データとして、車両70の単独事故の発生日時に撮影された画像データ(映像データ)を取得することとなる。
【0036】
<情報取得装置の動作>
次に、本実施の形態にかかる情報取得装置10Aの動作の一例を説明する。
図3は、
図1に示す情報取得装置10Aにより実行される情報取得処理の一例を示すフローチャートである。この情報取得処理は、情報取得装置10Aにより常に実行されればよい。
【0037】
まず、交通事故等のイベントが発生すると(ステップS11)、警察等からの情報や監視装置60を監視している警備員からの通報などに基づいて、イベントが発生した位置が特定される(ステップS12)。このとき、イベント日時特定部14は、イベントが発生した日時を特定してもよい。
【0038】
次いで、領域特定部11は、特定されたイベント発生位置に基づいて、該イベント発生位置を含むように希望領域を特定する(ステップS13)。そして、人物特定部12は、特定した希望領域に関連する人物を特定する(ステップS14)。
【0039】
次いで、取得部13は、領域特定部11により特定した希望領域に基づいて、人物特定部12により特定した人物に関連付けられた記憶領域から希望領域に関する画像データを取得し(ステップS15)、情報取得装置10Aは、この情報取得処理を終了する。
【0040】
次に、情報取得処理の別の例について説明する。
図4は、
図1に示す情報取得装置10Aにより実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。本例では、人物の属性情報に基づいて、希望領域に関連する人物を特定する点で
図3の例とは異なる。
【0041】
イベントが発生した位置が特定されると(ステップS12)、イベント日時特定部14は、イベントが発生した日時を特定する(ステップS21)。そして、領域特定部11は、特定されたイベント発生位置に基づいて、該イベント発生位置を含むように希望領域を特定する(ステップS13)。
【0042】
次いで、人物特定部12は、サーバ20A、20B~20Nから人物の属性情報を取得する(ステップS22)。そして、人物特定部12は、取得した人物の属性情報、例えば、アカウントのプロフィール情報等に基づいて、希望領域に関連する人物を特定する(ステップS14)。
【0043】
次いで、取得部13は、領域特定部11により特定した希望領域と、イベント日時特定部14により特定したイベント発生日時に基づいて、人物特定部12により特定した人物に関連付けられた記憶領域から希望領域に関する画像データを取得し(ステップS15-1)、情報取得装置10Aは、この情報取得処理を終了する。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態による情報取得装置10Aは、希望領域を特定する領域特定部11と、領域特定部11により特定した希望領域に関連する人物を特定する人物特定部12と、人物特定部12により特定された人物が撮影した画像データ(該人物に関連付けられた記憶領域に格納された画像データ)のうち希望領域に関する画像データを取得する取得部13とを備えている。情報取得装置10Aをこのように構成することにより、取得部13は、該当人物の手を煩わせることなく、希望領域に関して必要な画像データを取得することができる。したがって、本実施の形態の情報取得装置10Aによれば、事故現場や事件現場等において撮影された画像を撮影者の意に反することなく収集したり、活用したりすることができる。
【0045】
また、本実施の形態による情報取得装置10Aは、イベントが発生した日時を特定するイベント日時特定部14をさらに備えてもよい。これにより、取得部13は、イベント日時特定部14により特定されたイベントの発生日時の前後の所定期間における希望領域に関する画像データを早期かつ確実に取得することができる。
【0046】
なお、本実施の形態による情報取得装置10Aでは、取得部13が、人物特定部12により特定した人物に関連付けられた記憶領域から希望領域に関する画像データを取得する際に、該人物が、希望領域に関する画像データのそれぞれに対して、取得部13による取得を許容(同意)するか否かを判断可能に構成してもよい。この場合、この人物が取得部13による画像データの取得に同意しないならば、情報取得装置10Aは、対象の画像データに対する取得部13による取得を止めればよい。これにより、当該人物の判断を尊重し、そのような画像データの流出を防止することができる。
【0047】
(実施の形態2)
図5~
図9を参照して、実施の形態2にかかる情報取得装置の構成及びその動作を説明する。
【0048】
<情報取得装置の構成>
まず、本実施の形態にかかる情報取得装置の構成を説明する。
図5は、実施の形態2にかかる情報取得装置10Bの概略図である。
図5を参照しながら、本実施の形態にかかる情報取得装置10Bの構成を説明する。なお、情報取得装置10Bの各部において、情報取得装置10Aと同一又は類似の構成要素には同じ参照符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0049】
図5に示すように、本実施の形態の情報取得装置10Bは、領域特定部11と、人物特定部12と、取得部13と、イベント日時特定部14と、ユーザデータベース15と、画像データベース16と、監視部17とを備える。また、情報取得装置10Bは、インターネット等のネットワーク40を介して、監視装置60に接続される。
【0050】
なお、図示しないが、情報取得装置10Bは、少なくとも処理を実行するためのプログラムを実行するプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))と、プログラムを記憶するメモリ(記憶媒体)とから物理的に構成される。情報取得装置10Bは、記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することにより、領域特定部11と、人物特定部12と、取得部13と、イベント日時特定部14と、監視部17の各処理を実行する。
【0051】
監視装置60は、例えば、交差点付近に設置されている信号5Gカメラや、道路やコンビニエンスストア等に設けられた防犯カメラや、各種施設やビルディング、ホテル等の建物の出入口付近に設けられた監視カメラ等である。監視装置60は、監視対象箇所の映像(監視映像)を常時録画しており、所定の期間、録画された監視映像を図示しない記憶装置(ハードディスク等)に保存している。
【0052】
実施の形態1と同様に、本実施の形態の人物特定部12は、人物の属性情報に基づいて、希望領域に関連する人物を特定する。本実施の形態では、ユーザデータベース15には、情報取得装置10Bでの情報の利用に関して同意している人物(以下、「登録ユーザ」ともいう)のユーザ情報が記憶されている。ユーザ情報には、登録ユーザの氏名やニックネーム(ハンドルネームを含む)とともに、登録ユーザの住所・居所又は居住地域の情報や、登録ユーザの行動範囲に関する情報等が含まれる。取得部13は、登録ユーザの住所・居所又は居住地域の情報に基づいて、該登録ユーザが撮影した画像データのうち希望領域に関する画像データを取得してもよい。なお、登録ユーザではないユーザも、このユーザデータベース15に自身の情報をユーザ情報として新規に登録することができる。
【0053】
画像データベース16には、登録ユーザによりアップロードされた画像データが記憶されている。また、画像データベース16には、所定の場合には、監視装置60により撮影された監視映像が記憶されていてもよい。登録ユーザは、交通事故、刑事事件(空き巣、銀行強盗、ひったくり等)、子供の迷子、老人や患者の徘徊等のイベントに遭遇した際には、携帯端末30のカメラにて写真や動画を撮影する。そして、登録ユーザは、必要に応じて、携帯端末30のストレージ31に記憶されている画像データや動画データを情報取得装置10Bの画像データベース16にアップロードし、登録することを許容されている。このように、登録ユーザは、該登録ユーザにより携帯端末30のカメラで撮影した画像データを画像データベース16に登録することができる。
【0054】
なお、登録ユーザによりアップロード(登録)した画像データが希望領域に関する画像データとして取得部13により取得・利用された場合には、撮影した画像データを画像データベース16に登録した登録ユーザにポイントが付与されてもよい。これにより、イベントに遭遇した際に、登録ユーザがそのイベントを撮影しようという動機付けを与えることができる。したがって、画像データベース16に有益な画像データが保存されていることにより、情報取得装置10Bの利用価値を高めることができる。
【0055】
監視部17は、外部の監視装置60から該監視装置60により撮影した監視映像を取得するように構成される。この監視映像は、領域特定部11により特定した希望領域内の一部の領域については、希望領域に関する画像データの代わりとなり得る。そのため、監視部17が監視装置60の監視映像を利用可能である場合には、領域特定部11は、以下のように希望領域を再度特定することもできる。
【0056】
図6は、
図5に示す情報取得装置10Bにより特定される希望領域の例を示す図である。まず、
図6(a)では、情報取得装置10Bのユーザ等は、例えば、イベントが発生した地点として事故現場Xを設定する。領域特定部11は、事故現場Xを含む所定範囲の領域(ここでは、所定半径を有する円形領域)を希望領域R1として特定する。
図6(b)は、監視装置60が希望領域R1内の一部の領域を監視している場合を示す。
図6(b)では、領域特定部11は、監視装置60の監視領域Zの情報を得て、該管理領域Zと希望領域R1の重複領域を排除した領域を希望領域R2として特定する。このように、本実施の形態の情報取得装置10Bでは、監視装置60の監視映像を有効に活用することにより、希望領域の全体面積を減らすことができる。
【0057】
また、監視装置60の監視映像を利用可能である場合には、イベント日時特定部14は、イベントが発生した日時を特定し、人物特定部12は、イベントの発生日時の前後の所定期間における監視部17により取得した監視装置60の監視映像に基づいて、希望領域に関連する人物として該監視映像に映っている人物を特定してもよい。また、希望領域に関連する人物を特定するために、画像データベース16には、監視装置60により撮影された監視映像が記憶されてもよい。
【0058】
<情報取得装置の動作>
次に、本実施の形態にかかる情報取得装置10Bの動作の一例を説明する。
図7は、
図5に示す情報取得装置10Bにより実行される情報取得処理の一例を示すフローチャートである。この情報取得処理は、情報取得装置10Bにより常に実行されればよい。
【0059】
領域特定部11が希望領域を特定すると(ステップS13)、人物特定部12は、サーバ20A、20B~20Nから人物の属性情報を取得する(ステップS22)。そして、人物特定部12は、取得した人物の属性情報、例えば、アカウントのプロフィール情報等に基づいて、希望領域に関連する人物を特定する(ステップS14)。本実施の形態では、人物特定部12は、ユーザデータベース15に保存されているすべてのユーザ情報を該ユーザデータべース15から取得して(ステップS31)、ステップS14で特定した希望領域に関連する人物がユーザデータベース15に含まれるか否かを判定する(ステップS32)。
【0060】
特定した希望領域に関連する人物がユーザデータベース15に含まれないと判定した場合には(ステップS32で「NO」)、取得部13は、領域特定部11により特定した希望領域と、イベント日時特定部14により特定したイベント発生日時に基づいて、人物特定部12により特定した人物に関連付けられた記憶領域から希望領域に関する画像データを取得する(ステップS15-1)。そして、情報取得装置10Bは、この情報取得処理を終了する。
【0061】
一方、特定した希望領域に関連する人物がユーザデータベース15に含まれると判定した場合には(ステップS32で「YES」)、取得部13は、領域特定部11により特定した希望領域と、イベント日時特定部14により特定したイベント発生日時に基づいて、画像データベース16における希望領域に関連する人物がアップロードした画像データから希望領域に関する画像データを取得する(ステップS33)。そして、情報取得装置10Bは、この情報取得処理を終了する。
【0062】
次に、情報取得処理の別の例について説明する。
図8は、
図5に示す情報取得装置10Bにより実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。本例では、監視装置60の監視映像・監視エリア情報を利用して、希望領域に関連する人物を特定する点で
図7の例とは異なる。
【0063】
イベントが発生した位置が特定されると(ステップS12)、イベント日時特定部14は、イベントが発生した日時を特定する(ステップS21)。そして、取得部13は、特定したイベント発生位置付近の監視装置60の監視エリア情報と監視映像を取得する(ステップS41)。領域特定部11は、取得した監視エリア情報に基づいて、希望領域を特定する(ステップS13-1)。具体的には、
図6(b)を用いて説明したように、監視装置60の監視エリアZを排除した領域を希望領域R2として特定する。
【0064】
そして、取得部13は、イベント発生日時前後における監視映像に人物が映っているか否かを判定する(ステップS42)。該監視映像に人物が映っていないと判定した場合には(ステップS42で「NO」)、情報取得装置10Bは、
図7のステップS22以降と同様の処理を実行する。
【0065】
一方、イベント発生日時前後における監視映像に人物が映っていると判定した場合には(ステップS42で「YES」)、人物特定部12は、監視映像内の人物を希望領域に関連する人物として特定する(ステップS43)。
【0066】
次いで、取得部13は、ステップS13-1で領域特定部11により特定した希望領域と、イベント日時特定部14により特定したイベント発生日時に基づいて、ステップS43で人物特定部12により特定した人物に関連付けられた記憶領域から希望領域に関する画像データを取得する(ステップS15-1)。そして、情報取得装置10Bは、この情報取得処理を終了する。
【0067】
次に、登録ユーザが撮影した画像データを情報取得装置10Bの画像データベース16にアップロードする画像登録処理の一例を説明する。
図9は、登録ユーザである撮影者が撮影した画像データを画像データベース16に登録する画像登録処理の一例を示すフローチャートである。この画像登録処理は、登録ユーザの指示に応じて実行される。
【0068】
まず、交通事故や事件等のイベントが発生すると(ステップS11)、イベント発生位置の近くにいた登録ユーザは、該登録ユーザの携帯端末30のカメラで発生中のイベントを撮影する(ステップS51)。この後、登録ユーザの操作に応じて、携帯端末30は、情報取得装置10Bにアクセスし(ステップS52)、撮影した画像データを画像データベース16に登録する(ステップS53)。
【0069】
登録ユーザに撮影された画像データが画像データベース16に登録されると、情報取得装置10Bは、
図7又は
図8に示す情報取得処理の実行に応じて、アップロードされた画像データがイベントの状況把握のために利用されたか否かを判定する(ステップS54)。例えば、イベントとしての交通事故が発生した場合には、警察等の要請により、取得部13は、画像データベース16から該アップロードされた画像データを取得し(
図7又は
図8のステップS15-1参照)、情報取得装置10Bは、取得部13により取得した画像データを警察等に対して情報提供することとなる。このような情報提供がなされた場合を画像データの利用とすればよい。
【0070】
アップロードされた画像データがイベントの状況把握のために利用されたと判定した場合には(ステップS54で「YES」)、情報取得装置10Bは、該当の登録ユーザにポイントを付与し(ステップS55)、この画像登録処理を終了する。
【0071】
なお、画像登録処理には、ステップS54、S55の処理を含めることなく、携帯端末30が上記撮影した画像データを画像データベース16に登録すると(ステップS53)、情報取得装置10Bは、この画像登録処理を終了してもよい。この場合、ステップS54、S55の処理は、別途ポイント付与処理として常時実行されればよい。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態による情報取得装置10Bは、領域特定部11、人物特定部12、取得部13、及びイベント日時特定部14に加えて、情報取得装置10Bでの利用に関して同意を得ている人物のユーザ情報を記憶するユーザデータベース15と、取得部13により取得した希望領域に関する画像データを記憶する画像データベース16と、外部の監視装置60から該監視装置60により撮影した監視映像を取得する監視部17とをさらに備えている。このように、情報取得装置10Bがユーザデータベース15と画像データベース16を備えるように構成したことにより、登録ユーザのユーザ情報やアップロードした画像データを利用して、希望領域に関する画像データを容易に取得することができる。また、登録ユーザによりアップロードされた画像データの利用状況に応じて該登録ユーザにポイントを付与するように構成したことにより、イベントに遭遇した登録ユーザがそのイベントを撮影しようという動機付けを与えることができる。
【0073】
また、監視部17が監視装置60の監視エリア情報を取得するように構成したことにより、領域特定部11は、監視エリアの領域を排除して希望領域を特定することができる。これにより、希望領域に関連する人物の人数を制限して、情報取得装置10Bの処理負荷を軽減することができる。さらに、監視部17が監視装置60の監視映像を取得するように構成したことにより、人物特定部12が希望領域に関連する人物を容易に特定することができ、結果として、情報取得装置10Bの処理負荷を軽減することができるとともに、イベントの発生状況を容易に把握しやすくなる。
【0074】
(実施の形態3)
図10~
図15を参照して、実施の形態3にかかる情報取得装置の構成及びその動作を説明する。
【0075】
<情報取得装置の構成>
まず、本実施の形態にかかる情報取得装置の構成を説明する。
図10は、実施の形態3にかかる情報取得装置10Cの概略図である。
図10を参照しながら、本実施の形態にかかる情報取得装置10Cの構成を説明する。なお、情報取得装置10Cの各部において、情報取得装置10A又は10Bと同一又は類似の構成要素には同じ参照符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0076】
図10に示すように、本実施の形態の情報取得装置10Cは、領域特定部11と、人物特定部12と、取得部13と、イベント日時特定部14と、ユーザデータベース15と、画像データベース16と、監視部17と、推定部18と、通知部19とを備える。また、実施の形態2と同様に、情報取得装置10Cは、インターネット等のネットワーク40を介して、監視装置60に接続される。
【0077】
なお、図示しないが、情報取得装置10Cは、少なくとも処理を実行するためのプログラムを実行するプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))と、プログラムを記憶するメモリ(記憶媒体)とから物理的に構成される。情報取得装置10Cは、記憶媒体に記憶されたプログラムを実行することにより、領域特定部11と、人物特定部12と、取得部13と、イベント日時特定部14と、監視部17と、推定部18と、通知部19の各処理を実行する。
【0078】
推定部18は、撮影位置の情報が付加されていない画像データについて、該画像データの画像内容に基づいて撮影位置を推定するように構成される。具体的には、取得部13が希望領域に関する画像データを取得した際に該画像データに撮影位置の情報が付加されていない場合には、推定部18は、画像データの画像内容から例えばランドマークとなる建物や建造物(ビルディング、橋やタワー等)や空間を抽出する。そして、推定部18は、該抽出したランドマークの位置情報や撮影方向(ランドマークの向き)等に基づいて、該画像データの撮影位置を推定する。この場合、取得部13は、推定部18による撮影位置の推定結果に基づいて、人物が撮影し、撮影位置の情報が付加されていない画像データから、希望領域に関する画像データを取得すればよい。
【0079】
また、推定部18が複数のランドマークを特定することができた場合には、推定部18は、該複数のランドマークの画像データ上での位置関係に基づいて、3次元マッピング等により画像データの撮影位置を推定すればよい。
【0080】
通知部19は、所定の条件下で、人物特定部12により特定された人物に対して、該人物が所持している携帯端末30や自宅にあるパーソナルコンピュータのメールアプリケーション等に通知を出すように構成される。例えば、人物特定部12により特定された人物のユーザ情報がユーザデータベース15に記憶されている場合には、通知部19は、希望領域に関する画像データを提供するように、該人物が所持している携帯端末30に通知を出せばよい。
【0081】
そのような人物のユーザ情報がユーザデータベース15に記憶されていない場合であっても、例えば、該人物がソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウント、ブログのアカウント、又は住民投稿サイトのアカウントを有している場合には、通知部19は、該アカウントに対して同様の通知を出してもよい。
【0082】
通知を受けた人物は、イベント発生位置にいたこともあり、事故現場等の写真を撮影し、画像データを保持している可能性が高い。したがって、このような通知を出すことにより、当該人物から希望領域に関する画像データを提供してもらえる可能性があり、交通事故や事件等の発生状況を容易に把握することができる。
【0083】
なお、ユーザデータベース15には、登録ユーザが許容している場合には、該登録ユーザの携帯端末30へのアクセス情報が事前に登録されていてもよい。そして、通知部19による通知を受け取った登録ユーザが情報取得装置10Cからのアクセスを許容している場合には、取得部13は、事前に登録された登録ユーザの携帯端末30のストレージ(記憶領域)31にアクセスすればよい。該携帯端末30のストレージに格納された画像データに希望領域に関する画像データがあるときには、取得部13は、該画像データを取得すればよい。
【0084】
<携帯端末の構成>
次に、本実施の形態にかかる携帯端末30の構成を説明する。
図11は、実施の形態3にかかる携帯端末30の概略図である。
図11を参照しながら、本実施の形態にかかる携帯端末30の構成を説明する。
【0085】
携帯端末30は、
図10に示す情報取得装置10Cとデータの送受信を行う装置である。
図11に示すように、携帯端末30は、ストレージ31と、送受信部32と、画像検索部33と、同意受付部34と、カメラ35とを備える。携帯端末30のユーザがカメラ35により撮影した画像は、記憶部であるストレージ31に記憶される。
【0086】
送受信部32は、情報取得装置10Cとデータの送受信を行い、後述する情報取得処理において、情報取得装置10Cから希望領域を含む画像データの提供依頼(画像提供依頼)を受信する。また、送受信部32は、画像提供依頼に対するユーザの同意に基づいて、ストレージ31に記憶された希望領域を含む画像データを情報取得装置10Cに送信する。あるいは、送受信部32は、後述する情報取得処理において、希望領域に関する画像データがない旨の情報や、画像提供に同意しない旨の情報を情報取得装置10Cに送信する。
【0087】
画像検索部33は、ユーザの操作に基づいて、ストレージ31に記憶している画像データを検索する。具体的には、送受信部32により情報取得装置10Cから画像提供依頼を受信した後、画像検索部33は、ユーザの操作に応じて、画像提供依頼を受けた希望領域を含む画像データがストレージ31に記憶されているか否かを検索し、希望領域を含む画像データが記憶されていた場合には、該画像データを表示画面に出力する。
【0088】
同意受付部34は、画像検索部33によりストレージ31内に希望領域を含む画像を見付けた場合には、携帯端末30のユーザの操作に基づいて、携帯端末30の表示画面(タッチパネル)を介して、該検索した希望領域内の画像を提供することに対する同意又は不同意を受け付ける。上述のように、送受信部32は、同意受付部34によりユーザの同意を受け付けた場合には、検索で見付かった希望領域を含む画像データを情報取得装置10Cに送信する。
【0089】
<情報取得装置の動作>
次に、本実施の形態にかかる情報取得装置10Cの動作の一例を説明する。
図12は、
図10に示す情報取得装置10Cにより実行される情報取得処理の一例を示すフローチャートである。この情報取得処理は、特に、取得部13が撮影位置の情報が付与されていない画像データを取得した場合に実行される。
【0090】
実施の形態1の
図3に示した情報取得処理と同様に、人物特定部12が、領域特定部11により特定した希望領域に関連する人物を特定すると(ステップS14)、取得部13は、該特定した人物に関連付けられた記憶領域から画像データを取得する(ステップS15-2)。この場合、取得部13は、情報取得装置10Cの処理負荷を考慮した上で、できる限り多くの画像データを取得すればよい。
【0091】
次いで、推定部18は、取得した画像データの中に撮影位置の情報が付与されていない画像データがあるか否かを判定する(ステップS61)。撮影位置の情報が付与されていない画像データがないと判定した場合には(ステップS61で「NO」)、取得したすべての画像データに撮影位置の情報がそれぞれ付与されているので、取得部13は、取得した画像データから希望領域に関する画像データを特定し(ステップS67)、情報取得装置10Cは、この情報取得処理を終了する。
【0092】
一方、撮影位置の情報が付与されていない画像データがあると判定した場合には(ステップS61で「YES」)、推定部18は、該当する画像データを1枚ずつ特定し、上述のように画像データの撮影位置を推定する(ステップS62)。
【0093】
次いで、推定部18は、撮影位置を推定した画像データが希望領域に関する画像データであるか否かを判定する(ステップS63)。該画像データが希望領域に関する画像データでないと判定した場合には(ステップS63で「NO」)、処理フローはステップS65に移行する。
【0094】
一方、該画像データが希望領域に関する画像データであると判定した場合には(ステップS63で「YES」)、取得部13は、撮影位置を推定した画像データを希望領域に関する画像データとして特定(取得)する(ステップS64)。
【0095】
次いで、推定部18は、撮影位置の情報が付与されていないすべての画像データについて撮影位置を推定したか否かを判定する(ステップS65)。撮影位置の情報が付与されていないすべての画像データについて撮影位置を推定していない、すなわち、撮影位置を推定していない画像データがまだあると判定した場合には(ステップS65で「NO」)、推定部18は、次の画像データを指定し(ステップS66)、ステップS62~S65までの処理を繰り返す。
【0096】
一方、撮影位置の情報が付与されていないすべての画像データについて撮影位置を推定したと判定した場合には(ステップS65で「YES」)、取得部13は、取得した画像データから希望領域に関する画像データを特定し(ステップS67)、情報取得装置10Cは、この情報取得処理を終了する。
【0097】
次に、情報取得処理の別の例について説明する。
図13は、
図10に示す情報取得装置10Cにより実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。本例では、特に、登録ユーザが自身の携帯端末30へのアクセスを許可しているか否かを判定し、アクセスを許可していない場合には、該携帯端末30に通知を出す点で
図11の例とは異なる。また、ユーザデータベース15からユーザ情報を取得する点は、実施の形態2の
図7及び
図8の例と同様である。
【0098】
人物特定部12がユーザデータベース15に保存されているすべてのユーザ情報を該ユーザデータベース15から取得すると(ステップS31)、取得部13は、ステップS14で特定した希望領域に関連する人物がユーザデータベース15に含まれるか否かを判定する(ステップS32)。
【0099】
特定した希望領域に関連する人物がユーザデータベース15に含まれないと判定した場合には(ステップS32で「NO」)、取得部13は、領域特定部11により特定した希望領域と、イベント日時特定部14により特定したイベント発生日時に基づいて、人物特定部12により特定した人物に関連付けられた記憶領域から希望領域に関する画像データを取得する(ステップS15-1)。そして、情報取得装置10Cは、この情報取得処理を終了する。
【0100】
一方、特定した希望領域に関連する人物がユーザデータベース15に含まれると判定した場合には(ステップS32で「YES」)、当該人物は登録ユーザとみなすことができ、取得部13は、続いて、該登録ユーザのユーザ情報を確認する。そして、取得部13は、この登録ユーザが情報取得装置10Cから該登録ユーザの携帯端末30へのアクセスを許可しているか否かを判定する(ステップS71)。
【0101】
情報取得装置10Cから登録ユーザの携帯端末30へのアクセスを許可していると判定した場合には(ステップS71で「YES」)、取得部13は、当該登録ユーザの携帯端末30のストレージ31にアクセスして、ストレージ31に記憶されている画像データを検索する。そして、取得部13は、画像データ内に希望領域に関する画像データがあれば、その画像データを取得して(ステップS72)、情報取得装置10Cは、この情報取得処理を終了する。
【0102】
一方、情報取得装置10Cから登録ユーザの携帯端末30へのアクセスを許可していないと判定した場合には(ステップS71で「NO」)、取得部13は、当該登録ユーザの携帯端末30に対して、希望領域に関する画像データを提供するように通知を出す(ステップS73)。そして、情報取得装置10Cは、この情報取得処理を終了する。
【0103】
<情報取得装置と携帯端末の動作>
次に、本実施の形態にかかる情報取得装置10C及び携帯端末30の動作の一例を説明する。本例では、特に、情報取得装置10Cが希望領域に関連すると特定した人物に画像データの提供を依頼する場合を説明する。
図14は、
図10に示す情報処理装置10Cと
図11に示す携帯端末30により実行される情報取得処理の別の例を示すフローチャートである。
【0104】
実施の形態1の
図3に示した情報取得処理と同様に、情報取得装置10Cの人物特定部12が、領域特定部11により特定した希望領域に関連する人物を特定すると(ステップS81)、情報取得装置10Cの通知部19は、該特定した人物の携帯端末30に画像提供依頼を送信する(ステップS82)。
【0105】
携帯端末30の送受信部32により画像提供依頼を受信すると(ステップS83)、携帯端末30は、
図15(a)に示すようなポップアップアイコン(ポップアップ画像)を表示する(ステップS84)。
図15は、通知部19による通知時の携帯端末30の画面表示の一例を示す図であり、
図15(a)は、通知部19による通知によって、携帯端末30の画面に「画像提供依頼あり」のポップアップアイコンが表示されている状態を示す。
【0106】
図15(a)に示す状態において、携帯端末30は、ユーザが表示画面上のポップアップアイコンにタッチしたか否かを検出する(ステップS85)。携帯端末30は、ユーザがポップアップアイコンにタッチするか、他の操作によりポップアップアイコンを表示画面から消すまでこのステップS85で待機する。
【0107】
ユーザによるポップアップアイコンへのタッチを検出すると(ステップS85で「YES」)、携帯端末30の画像検索部33は、ストレージ31内において希望領域に関する画像データを検索する(ステップS86)。次いで、携帯端末30は、ストレージ31内に希望領域に関する画像データが見付かったか否かを判定する(ステップS87)。
【0108】
ストレージ31内に希望領域に関する画像データが見付からないと判定した場合には(ステップS87で「NO」)、携帯端末30の送受信部32は、該携帯端末30のストレージ31には希望領域に関する画像が存在しない旨の情報を情報取得装置10Cに送信し(ステップS88)、携帯端末30は、この情報取得処理を終了する。
【0109】
一方、ストレージ31内に希望領域に関する画像データが見付かったと判定した場合には(ステップS87で「YES」)、携帯端末30の同意受付部34は、
図15(b)に示すような提供同意画面を表示画面に表示させる(ステップS89)。すなわち、情報取得装置10Cの通知部19による通知を受けた携帯端末30のユーザが表示画面上でポップアップアイコンをクリックすると、携帯端末30の画面は、
図15(b)に示すように遷移する。
図15(b)は、通知部19からのメッセージと、対象となる希望領域に関する画像候補とを表示した状態を示す。
【0110】
図15(b)の例では、例えば、「希望領域に関する画像として以下の画像が見つかりました。提供しますか?」との確認コメントとともに、画像候補(ここでは、一例として、
図2に示す電信柱に衝突した車の画像)が表示される。また、
図15(b)に示す画面には、画像提供依頼に対する回答として、「YES」と「NO」のアイコンも表示される。当該ユーザは、指定された画像データを提供してもよいか否かを判断し、その判断に基づいていずれかのアイコンをクリックすればよい。
【0111】
次いで、携帯端末30の同意受付部34は、ユーザによる「YES」又は「NO」のアイコンへのタッチに基づいて、該ユーザが希望領域を含む画像データの提供に同意したか否かを判定する(ステップS90)。ユーザが希望領域を含む画像データの提供に同意しないと判定した場合には(ステップS90で「NO」)、携帯端末30の送受信部32は、該携帯端末30のストレージ31には希望領域に関する画像データが存在したが、携帯端末30のユーザが画像データの提供に同意しなかった旨の情報を情報取得装置10Cに送信し(ステップS91)、携帯端末30は、この情報取得処理を終了する。
【0112】
一方、ユーザが希望領域を含む画像データの提供に同意したと判定した場合には(ステップS90で「YES」)、携帯端末30の送受信部32は、現在確認のために表示されている希望領域に関する画像データを情報取得装置10Cに送信し(ステップS92)、携帯端末30は、この情報取得処理を終了する。
【0113】
情報取得装置10Cは、携帯端末30に画像提供依頼を送信した後、該携帯端末30からの応答を待っており、該携帯端末30から画像データを受信すると、該受信した画像データを画像データベース16に記憶して(ステップS93)、この情報取得処理を終了する。
【0114】
なお、ステップS87の判定において複数の希望領域に関する画像データが見付かった場合には、携帯端末30は、各画像データに対してステップS88以降の処理を繰り返し実行すればよい。
【0115】
また、希望領域に関する画像が存在しない旨の情報、又は、希望領域に関する画像が存在したが、携帯端末30のユーザが画像データの提供に同意しなかった旨の情報を情報取得装置10Cが受信した場合には、情報取得装置10Cは、希望領域に関連する人物であると特定した別の人物に画像提供依頼を送信してもよい。
【0116】
以上説明したように、本実施の形態による情報取得装置10Cは、領域特定部11、人物特定部12、取得部13、イベント日時特定部14、ユーザデータベース15、画像データベース16、及び監視部17に加えて、撮影位置の情報が付加されていない画像データについて、該画像データの画像内容に基づいて撮影位置を推定する推定部18をさらに備え、推定部18は、人物特定部12により特定した人物が撮影し、取得部13により取得した撮影位置の情報が付加されていない画像データから撮影位置を推定するように構成される。情報取得装置10Cをこのように構成することにより、取得部13が撮影位置の情報が付加されていない画像データを取得した場合であっても、推定部18により、該画像データの撮影位置を推定することができる。これにより、情報取得装置10Cにより取得し、利用することができる画像データを有効に活用することができる。
【0117】
また、本実施の形態による情報取得装置10Cでは、人物特定部12により特定された人物のユーザ情報がユーザデータベース15に記憶されている場合には、通知部19は、希望領域に関する画像データを提供するように、該人物が所持している携帯端末30に通知を出すように構成される。これにより、通知を受けた人物(登録ユーザであってもなくてもよい)から希望領域に関する画像データを提供してもらえる可能性があり、交通事故や事件等の発生状況を容易に把握することができる。
【0118】
また、本実施の形態による携帯端末30は、情報取得装置10Cとデータの送受信を行う携帯端末であって、カメラ35と、カメラ35により撮影した画像データを記憶するストレージ(記憶部)31と、情報取得装置10Cから希望領域を含む画像データの提供依頼(画像提供依頼)を受信する送受信部32と、提供依頼に応じて、ストレージ31に記憶された画像データから当該希望領域を含む画像を検索する画像検索部33と、画像検索部33により希望領域を含む画像データを見付けた場合には、携帯端末30のユーザの操作に基づいて、該検索した希望領域を含む画像データを提供することに対する同意又は不同意を受け付ける同意受付部35とを備えるように構成される。そして、携帯端末30の送受信部32は、同意受付部34によりユーザの同意を受け付けた場合には、検索により見付けた希望領域を含む画像データを情報取得装置10Cに送信するように構成される。携帯端末30をこのように構成することにより、情報処理装置10Cの人物特定部12により特定された人物の携帯端末30において、希望領域を含む画像データの情報提供を容易に行うことができる。これにより、該携帯端末30のユーザに対して、希望領域を含む画像データを提供することに対する動機付けを与えることができる。
【0119】
上述した情報取得装置10A、10B、10Cにおける処理の一部又は全部及び携帯端末30における処理の一部又は全部は、コンピュータプログラムとして実現可能である。このようなプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給することができる。
【0120】
なお、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0121】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
希望領域を特定する領域特定部と、
前記希望領域に関連する人物を特定する人物特定部と、
前記人物特定部により特定された前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する取得部と、
を備える、情報取得装置。
(付記2)
前記取得部は、前記人物特定部により特定された前記人物に関連付けられた記憶領域に格納された画像データから前記希望領域に関する画像データを取得する、
付記1に記載の情報取得装置。
(付記3)
前記記憶領域は、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を提供するためのサーバの記憶領域、ブログのサーバの記憶領域、住民投稿サイトのサーバの記憶領域、及び前記人物が所持する携帯端末の記憶領域の少なくともいずれかである、
付記2に記載の情報取得装置。
(付記4)
前記人物特定部は、人物の属性情報に基づいて、前記希望領域に関連する人物を特定する、
付記1に記載の情報取得装置。
(付記5)
前記属性情報は、ソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウント、ブログのアカウント、又は住民投稿サイトのアカウントに登録されたユーザ情報である、
付記4に記載の情報取得装置。
(付記6)
前記取得部は、前記アカウントを用いて前記ソーシャルネットワークサービス、前記ブログ、又は前記住民投稿サイトに投稿された画像から、前記希望領域に関する画像データを取得する、
付記5に記載の情報取得装置。
(付記7)
前記属性情報は、前記情報取得装置での情報の利用に関して同意しているユーザにより登録されたユーザ情報である、
付記4に記載の情報取得装置。
(付記8)
前記人物特定部は、人物の携帯端末の位置情報又は該携帯端末が無線通信可能な基地局の位置に基づいて、前記希望領域に関連する人物を特定する、
付記1に記載の情報取得装置。
(付記9)
前記希望領域は、イベントが発生した地点を含む所定範囲の領域である、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記10)
前記イベントには、交通事故、刑事事件、子供の迷子、及び、老人や患者の徘徊の少なくとも1つが含まれており、
前記領域特定部は、前記イベントの発生に応じて、前記希望領域を特定する、
付記9に記載の情報取得装置。
(付記11)
前記イベントが発生した日時を特定するイベント日時特定部をさらに備え、
前記取得部は、前記イベント日時特定部により特定された前記イベントの発生日時の前後の所定期間における前記希望領域に関する画像データを取得する、
付記9又は付記10に記載の情報取得装置。
(付記12)
外部の監視装置から該監視装置により撮影した監視映像を取得する監視部をさらに備え、
前記領域特定部は、前記希望領域のうち前記監視装置により撮影されている領域を排除した領域を前記希望領域として特定する、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記13)
外部の監視装置から該監視装置により撮影した監視映像を取得する監視部をさらに備え、
前記人物特定部は、前記監視部により取得した前記監視映像に基づいて、前記希望領域に関連する人物として該監視映像に映っている人物を特定する、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記14)
前記取得部により取得した前記希望領域に関する画像データを記憶する画像データベースをさらに備え、
前記画像データベースには、前記監視装置により撮影された監視映像が記憶されている、
付記13に記載の情報取得装置。
(付記15)
前記希望領域は、イベントが発生した地点を含む所定範囲の領域である、
付記12乃至付記14のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記16)
前記イベントには、交通事故、刑事事件、子供の迷子、及び、老人や患者の徘徊の少なくとも1つが含まれており、
前記領域特定部は、前記イベントの発生に応じて、前記希望領域を特定する、
付記15に記載の情報取得装置。
(付記17)
前記イベントが発生した日時を特定するイベント日時特定部をさらに備え、
前記取得部は、前記イベント日時特定部により特定された前記イベントの発生日時の前後の所定期間における前記希望領域に関する画像データを取得する、
付記15に記載の情報取得装置。
(付記18)
前記人物特定部は、前記イベントの発生日時の前後の所定期間における前記監視部により取得した前記監視映像に基づいて、該監視映像に映っている人物を特定する、
付記17に記載の情報取得装置。
(付記19)
前記情報取得装置での利用に関して同意を得ている人物のユーザ情報を記憶するユーザデータベースをさらに備える、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記20)
前記取得部により取得した前記希望領域に関する画像データを記憶する画像データベースをさらに備え、
前記ユーザデータベースにユーザ情報を記憶されたユーザは、該ユーザにより撮影された画像データを前記画像データベースに登録可能である、
付記19に記載の情報取得装置。
(付記21)
前記登録した画像データが前記希望領域に関する画像データとして前記取得部により取得された場合には、前記撮影した画像データを前記画像データベースに登録したユーザにポイントが付与される、
付記20に記載の情報取得装置。
(付記22)
撮影位置の情報が付加されていない画像データについて、該画像データの画像内容に基づいて前記撮影位置を推定する推定部をさらに備え、
前記推定部は、前記人物が撮影し、撮影位置の情報が付加されていない画像データから前記撮影位置を推定し、
前記取得部は、前記推定部による前記撮影位置の推定結果に基づいて、前記人物が撮影し、撮影位置の情報が付加されていない前記画像データから、前記希望領域に関する画像データを取得する、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記23)
前記推定部は、前記撮影位置の情報が付加されていない画像データの画像内容からランドマークとなる建物又は空間を抽出し、該抽出した建物又は空間の位置情報に基づいて、3次元マッピングにより前記撮影位置を推定する、
付記22に記載の情報取得装置。
(付記24)
前記情報取得装置での利用に関して同意を得ている人物のユーザ情報を記憶するユーザデータベースと、
前記人物特定部により特定された人物のユーザ情報が前記ユーザデータベースに記憶されている場合には、前記希望領域に関する画像データを提供するように、該人物が所持している携帯端末に通知する通知部と、
をさらに備える、付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記25)
前記ユーザデータベースには、人物が許容している場合には、該人物の携帯端末へのアクセス情報が事前に登録されており、
前記通知部による通知を受け取った前記人物が前記情報取得装置からのアクセスを許容している場合には、前記取得部は、前記事前に登録された前記人物の前記携帯端末の記憶領域にアクセスし、該携帯端末の記憶領域に格納された画像データに前記希望領域に関する画像データがあるときには、該画像データを取得する、
付記24に記載の情報取得装置。
(付記26)
前記ユーザデータベースには、前記同意を得ている人物の情報として該人物の住所・居所情報が記憶されており、
前記取得部は、前記住所・居所情報に基づいて、前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する、
付記25に記載の情報取得装置。
(付記27)
前記希望領域は、前記情報取得装置のユーザにより設定される、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記28)
前記希望領域に関連する人物には、該希望領域の近くにいた人物、該希望領域の近くに住んでいる人物、及び、該希望領域内に含まれている人物の少なくともいずれかが含まれる、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記29)
前記希望領域は、市町村単位の領域や都道府県単位の領域である、
付記1乃至付記8のいずれかに記載の情報取得装置。
(付記30)
希望領域を特定し、
特定した前記希望領域に関連する人物を特定し、
特定した前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する、
情報取得方法。
(付記31)
コンピュータに、
希望領域を特定する処理と、
特定した前記希望領域に関連する人物を特定する処理と、
特定した前記人物が撮影した画像データのうち前記希望領域に関する画像データを取得する処理と、
を実行させる、プログラム。
(付記32)
情報取得装置とデータの送受信を行う携帯端末であって、
カメラと、
前記カメラにより撮影した画像を記憶する記憶部と、
前記情報取得装置から希望領域を含む画像の提供依頼を受信する送受信部と、
前記提供依頼に応じて、前記記憶部に記憶された画像から前記希望領域を含む画像を検索する画像検索部と、
前記画像検索部により前記希望領域を含む画像を見付けた場合には、前記携帯端末のユーザの操作に基づいて、該検索した希望領域を含む画像を提供することに対する同意又は不同意を受け付ける同意受付部と、
を備え、
前記送受信部は、前記同意受付部により前記ユーザの同意を受け付けた場合には、前記検索した希望領域を含む画像を前記情報取得装置に送信する、携帯端末。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本開示による情報取得装置等は、事故現場、事件現場等において撮影された画像を撮影者の意に反することなく収集・活用可能なコンピュータ、例えば、警察等に設置されるコンピュータの用途に適用可能である。
【符号の説明】
【0123】
10A、10B、10C 情報取得装置
11 領域特定部
12 人物特定部
13 取得部
14 イベント日時特定部
15 ユーザデータベース
16 画像データベース
17 監視部
18 推定部
19 通知部
20A、20B、20N サーバ
21A、21B、21N ユーザデータベース
22A、22B、22N 画像データベース
30 携帯端末
31 ストレージ
32 送受信部
33 画像検索部
34 同意受付部
35 カメラ