(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151406
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】食物繊維加工品
(51)【国際特許分類】
A23L 33/21 20160101AFI20241018BHJP
A23L 27/00 20160101ALI20241018BHJP
A23G 9/34 20060101ALI20241018BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20241018BHJP
A23L 2/56 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
A23L33/21
A23L27/00 C
A23G9/34
A23L2/00 G
A23L2/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064675
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000000228
【氏名又は名称】江崎グリコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀池 知子
【テーマコード(参考)】
4B014
4B018
4B047
4B117
【Fターム(参考)】
4B014GB18
4B014GK05
4B014GL11
4B014GP14
4B014GY03
4B014GY04
4B018LB01
4B018LB08
4B018LB10
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4B117LK13
4B117LL01
4B117LP20
(57)【要約】
【課題】本発明は、低糖質食品において、カラメル様のロースト感を付与することを課題とする。
【解決手段】
食物繊維及び水を含む組成物を加熱してなる食物繊維加工品であって、
固形分含有量70質量%の水溶液に調製し、液高さ20mmとした際の上端部におけるL*a*b*表色系の測定値が、L*値1~17、a*値0以上、かつb*値0~20である、食物繊維加工品。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食物繊維及び水を含む組成物を加熱してなる食物繊維加工品であって、
固形分含有量70質量%の水溶液に調製し、液高さ20mmとした際の上端部におけるL*a*b*表色系の測定値が、L*値1~17、a*値0以上、かつb*値0~20である、食物繊維加工品。
【請求項2】
前記食物繊維が、グルコース重合型食物繊維及びフルクトース重合型線維のいずれか一方又は両方を含む、請求項1に記載の食物繊維加工品。
【請求項3】
前記食物繊維が、ポリデキストロース及びイヌリンのいずれか一方又は両方を含む、請求項1に記載の食物繊維加工品。
【請求項4】
請求項1に記載の食物繊維加工品を含む、飲食品組成物。
【請求項5】
前記食物繊維加工品の固形分含有量が、飲食品組成物全量100質量部に対し、0.5~20質量部である、請求項4に記載の飲食品組成物。
【請求項6】
前記飲食品組成物における糖質の含有量が、食品組成物全量100質量部に対して、20質量部以下である、請求項4に記載の飲食品組成物。
【請求項7】
冷菓である、請求項4に記載の飲食品組成物。
【請求項8】
アイスクリームである、請求項4に記載の飲食品組成物。
【請求項9】
清涼飲料である、請求項4に記載の飲食品組成物。
【請求項10】
チルドデザートである、請求項4に記載の飲食品組成物。
【請求項11】
食物繊維及び水を含む組成物を130~190℃で加熱する工程を含む、
請求項1に記載の食物繊維加工品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食物繊維加工品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の高まりから、低糖質食品のニーズが高まっている。糖質は、主要な栄養素の1つである一方、過剰な糖質摂取は体脂肪増加の要因となり、糖尿病、動脈硬化などのリスクを増加させるためである。
【0003】
糖質を食物繊維に置き換えた低糖質食品、糖質オフ食品等が提供されている(特許文献1、2)が、これらは砂糖の使用量が少ないか、又は使用されていないため、砂糖に由来するカラメルのロースト感を出すことが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-065839号公報
【特許文献2】特開2019-208475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、低糖質食品において、カラメル様のロースト感を付与することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、食物繊維及び水を含む組成物を加熱し、特定範囲の色調とすることにより、当該食物繊維加工品がカラメル様のロースト感を有することを見出した。
【0007】
本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものであり、以下に示す広い態様の発明を含むものである。
[項1]
食物繊維及び水を含む組成物を加熱してなる食物繊維加工品であって、
固形分含有量70質量%の水溶液に調製し、液高さ20mmとした際の上端部におけるL*a*b*表色系の測定値が、L*値1~17、a*値0以上、かつb*値0~20である、食物繊維加工品。
[項2]
前記食物繊維が、グルコース重合型食物繊維及びフルクトース重合型線維のいずれか一方又は両方を含む、項1に記載の食物繊維加工品。
[項3]
前記食物繊維が、ポリデキストロース及びイヌリンのいずれか一方又は両方を含む、項1又は2に記載の食物繊維加工品。
[項4]
項1~3のいずれか1項に記載の食物繊維加工品を含む、飲食品組成物。
[項5]
前記食物繊維加工品の固形分含有量が、飲食品組成物全量100質量部に対し、0.5~20質量部である、項4に記載の飲食品組成物。
[項6]
前記飲食品組成物における糖質の含有量が、食品組成物全量100質量部に対して、20質量部以下である、項4又は5に記載の飲食品組成物。
[項7]
冷菓である、項4~6のいずれか1項に記載の飲食品組成物。
[項8]
アイスクリームである、項4~6のいずれか1項に記載の飲食品組成物。
[項9]
清涼飲料である、項4~6のいずれか1項に記載の飲食品組成物。
[項10]
チルドデザートである、項4~6のいずれか1項に記載の飲食品組成物。
[項11]
食物繊維及び水を含む組成物を130~190℃で加熱する工程を含む、
項1~3のいずれか1項に記載の食物繊維加工品の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、カラメル様のロースト感が付与された低糖質食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、食物繊維加工品を提供する。本発明の食物繊維加工品は、食物繊維及び水を含む組成物を加熱してなる。本発明の食物繊維加工品は、固形分含有量70質量%の水溶液に調製し、液高さ20mmとした際の上端部におけるL*a*b*表色系の測定値が、L*値1~17、a*値0以上、かつb*値0~20である。
【0010】
食物繊維としては、グルコース重合型線維、フルクトース重合型線維等であることが好ましい。例えば、ポリデキストロース、イヌリン、難消化性デキストリン、難消化性グルカン、環状四糖、グァーガム分解物等を用いることができ、ポリデキストロース、イヌリンが特に好ましい。これらは1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0011】
本発明の食物繊維加工品は、食物繊維及び水を含む組成物を加熱することにより得ることができる。
【0012】
食物繊維及び水を含む組成物は、加熱直前の濃度として、
食物繊維を50~90質量%、好ましくは70~80質量%含み、
水を10~50質量%、好ましくは20~30質量%含む。このような範囲であると、組成物に対して均一に加熱することが容易になり、かつ適切な温度範囲で加熱することが容易になるため、好ましい。
【0013】
加熱条件は、加熱後の食物繊維加工品を、固形分含有量70質量%の水溶液に調製し、液高さ20mmとした際の上端部におけるL*a*b*表色系の測定値を、L*値1~17、a*値0以上、かつb*値0~20に調製できるような範囲で設定できるが、下記条件が好ましい。加熱温度は、130~190℃であることが好ましく、140~180℃であることがより好ましい。また、加熱時間は1~10分であることが好ましく、3~5分であることがより好ましい。なお、本明細書においてL*a*b*表色系の測定値については、実施例に記載の方法により測定されるものである。
【0014】
本発明の食物繊維加工品は、固形分含有量70質量%の水溶液に調製し、液高さ20mmとした際の上端部におけるL*a*b*表色系の測定値が、L*値1~17、a*値0以上、かつb*値0~20である、焦げ茶色を呈していることが好ましい。L*値は4~16であることが好ましく、a*値は1~20であることが好ましく、b*値は1~16であることが好ましい。上記範囲であることにより、飲食品組成物に当該食物繊維加工品を添加した際に、カラメル様のロースト感を感じることができ、また、嫌な後味が抑えられるため、好ましい。
【0015】
また、本発明の食物繊維加工品は、固形分含有量1質量%水溶液に調製した際の480nmにおける吸光度が0.001~0.02であることが好ましく、0.005~0.01であることがより好ましい。
【0016】
本発明の食物繊維加工品は、加熱後そのまま飲食品組成物の製造に用いても良く、水などで希釈し濃度調整等を適宜行った後に、飲食品組成物の製造に用いても良い。濃度調整を行う際には、固形分濃度が50~90質量%となるよう調製すると、粘度等の観点からその後の使用が容易になるため、好ましい。
【0017】
一実施形態において、本発明の食物繊維加工品を含む、飲食品組成物を提供する。
【0018】
本明細書において、「飲食品」とは、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、保健機能食品(例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)、特別用途食品(例えば、幼児用食品、妊産婦用食品、病者用食品)等を含む意味で用いられる。
【0019】
本明細書において、「飲食品」の形態は特に限定されるものではなく、例えば、固形状の形態であっても、半液体やゲル状の形態であっても、飲料や粉末状の形態であってもよい。また、本発明の飲食品組成物は、一食当たりの単位包装形態からなっていても良い。
【0020】
飲食品組成物における、本発明の食物繊維加工品の固形分含有量は、飲食品組成物全量100質量部に対し、0.5~20質量部であることが好ましく、5~10質量部であることがより好ましい。上記範囲であることにより、本発明の食物繊維加工品に由来する、カラメル様のロースト感を十分に感じることができるため、好ましい。
【0021】
また、本発明の飲食品組成物は、糖質の含有量が、食品組成物全量100質量部に対して20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。上記範囲であることにより、飲食品組成物に本発明の食物繊維加工品を添加した際に、カラメル様のロースト感をより感じることができる。
【0022】
本発明の飲食品組成物は、1回の摂取当たりの糖質量が10g以下に調製されていることが好ましい。また、本発明の食品組成物のエネルギー量は、特に限定されないが、250kcal以下であることが好ましく、200kcal以下であることがより好ましい。
【0023】
一態様において、本発明の飲食品組成物は、糖類の含有量が、食品組成物全量100質量部に対して0.5質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以下であることが特に好ましい。上記範囲であることにより、飲食品組成物に本発明の食物繊維加工品を添加した際に、カラメル様のロースト感をより感じることができる。なお、本明細書において、「糖類」とは、単糖類及び二糖類を意味する。
【0024】
本発明の飲食品組成物は、上記の食物繊維加工品及び水以外に、以下に列挙される少なくとも1種の原材料、成分を含んでいても良い。
・乳製品(牛乳、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、全粉乳、生クリーム、ヨーグルト、チーズ等)
・油脂類(植物性油脂、動物性油脂等)
・糖アルコール(還元水あめ、エリスリトール、ラクチトール、マルチトール(還元麦芽糖)、マンニトール、ソルビトール、キシリトール等)
・高甘味度甘味料(カンゾウ、ステビア、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、ラカンカ等)
・食物繊維(難消化性デキストリン、イヌリン、ポリデキストロース、難消化性グルカン、環状四糖、グァーガム分解物、マルトデキストリン、イソマルトデキストリン、乾燥おから、大豆食物繊維、リンゴ食物繊維等)
・果実、果汁及び果実粉末(パパイヤ、バナナ、マンゴー、リンゴ、イチゴ、キウイ、クランベリー、マルベリー、ブルーベリー、メロン、スイカ、レモン、オレンジ、みかん、ゆず、なし、パインアップル、ブドウ、ピーチ、グレープフルーツ、パイナップル、ザクロ、アサイー、アセロラ、梅等)
・野菜、野菜汁及び野菜粉末(ニンジン、トマト、ほうれん草、小松菜、ゴーヤ、キャベツ、紫キャベツ、芽キャベツ、ビート、ピーマン、パプリカ、アスパラガス、赤しそ、セロリ、レタス、モロヘイヤ、白菜、パセリ、なす、タマネギ、ダイコン、ショウガ、セイヨウタンポポ、ヨモギ、抹茶等)
・豆類(大豆、小豆、枝豆、エンドウ豆等)
・種実類(アーモンド、カシューナッツ、栗、クルミ、ケシ、ココナッツ、ごま、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピーナッツ等)
・穀類(米、もち米、小麦粉、トウモロコシ粉等)
・イモ類及び澱粉類(ジャガイモ、サツマイモ、でんぷん粉等)
・卵類(鶏卵等)
・乳酸菌(死菌・生菌・発酵物、例えばエンテロコッカス・フェカリス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィリス、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・ラムノーサス、ラクトコッカス・ラクティス、ラクトバチルス・ブレビス等)
・ハーブ類(ミント、ラベンダー、サフラン、ローズヒップ、クレソン、ルッコラ、チコリ、アーティチョーク、オレガノ、セージ、タイム、バジル、レモンバーム、レモングラス、レモンバーベナ、ローズマリー、アニス、キャラウェイ、コリアンダー、フェンネル、山椒、ホップ、リコリス、ルイボス、カモミール、コンフリー、ジャスミン等)
・ビタミン類(ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸、ナイアシン、パントテン酸カルシウム等)
・カルシウム(卵殻カルシウム、ホタテ貝殻カルシウム、コーラルカルシウム、焼成魚骨カルシウム、サンゴカルシウム、HMB-Ca等)
・アミノ酸(アラニン、ロイシン、アルギニン、オルニチン、シトルリン、GABA、テアニン、セリン等)
・酸味料(クエン酸、リンゴ酸等)
・ミネラル(亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、マグネシウム或いはこれらの少なくとも1種を含むミネラル含有酵母プレミックス等)
・結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)
・滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、二酸化ケイ素等)
・乳化剤
・賦形剤
・増粘剤
・保存料
・色素
・香料
【0025】
本発明の飲食品組成物は、特に限定されないが、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、アイスキャンデー、かき氷、みぞれ、フローズンヨーグルト等の冷菓;炭酸飲料、ジュース、コーヒー飲料等の清涼飲料;プリン、ムース、ババロア、シュークリーム、ケーキ、ゼリー等のチルドデザート等が挙げられる。
【0026】
一つの実施形態において、本発明の食物繊維加工品は、上記食品組成物に従来含まれる食物繊維の一部又は全部を置き換えて用いることができる。食物繊維を本発明の食物繊維加工品に置き換える割合は、固形分で10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、50質量%以上が特に好ましく、80質量%以上が最も好ましい。置換割合は100質量%(全量)であっても良い。これにより、食品組成物にカラメル様のロースト感を付与すると共に、食物繊維に由来する独特な苦みや嫌な後味を抑えることができるため、好ましい。
【0027】
本発明の飲食品組成物において、食物繊維加工品を添加する時期及びその方法は特に限定されず、飲食品組成物製造時の任意の段階でこれを添加すればよい。例えば、飲食品組成物の原材料を混合する際に、食物繊維加工品も併せて添加し、原材料とともに混合しても良い。
【実施例0028】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはいうまでもない。
【0029】
<食物繊維加工品の製造>
(実施例1)
ポリデキストロース(Tate & Lyle Ingredients Americas LLC社製、スターライトIII)1000gに水500gを加えたのち、150℃に到達するまで加熱した。加熱終了後、放冷し、ポリデキストロースの食物繊維加工品の固形分を測定した(固形分:100%)。
【0030】
その後、上記食物繊維加工品の一部について、水を加えて固形分を70質量%に調整し、色調を測定した(L*:5.6、a*:7.6、b*:3.6)。結果を表1に示す。
【0031】
また、上記食物繊維加工品の一部について、水を加えて固形分を30質量%に調整し、10g程度口に含んで咀嚼及び嚥下した際の評価を行った。なお、評価は下記評価基準に基づき実施した。結果を表2に示す。
【0032】
・評価基準
○:カラメル風味を感じる
×:カラメル風味を感じない
【0033】
(実施例2、3、比較例1~5)
食物繊維、及び加熱温度を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様に食物繊維加工品を製造し、固形分濃度と固形分70質量%の色調を測定した。結果を表1に示す。また、固形分30質量%に調整し、10g程度口に含んで咀嚼及び嚥下した際の評価を行った。結果を表2に示す。
【0034】
【0035】
【0036】
<固形分測定>
食物繊維加工品約10gを、ケット水分計(ケット科学研究所製、(赤外線水分計 FD-720))で測定した。110℃で0.5時間加熱し、水分を蒸発させた。放冷後、乾燥した食物繊維加工品の質量を測定し、乾燥処理前後の質量から、固形分濃度を算出した。
【0037】
<色調測定(L*a*b*表色系)>
食物繊維加工品を固形分70質量%に調製したのち、高さ20mmのカップ(リスパック社製、PBPM001/バイオカップ 60ml)に上端部まで入れ、当該カップに付属されている蓋をした。その後、当該カップの上端部(蓋部分)の色調L*a*b*を測定した。各試料について3回測定し、その平均値を当該試料における色調L*a*b*値とした。
・測定装置:Color Reader(コニカミノルタ センシング(株)社製)
・光学条件:8゜方向照明拡散受光方式(正反射光除く)
・測定径:約φ8mm
【0038】
<食物繊維加工品の添加効果の確認1>
(実施例4)
表3に示す配合で、アイスクリームを作製した。具体的には、原料を溶解し、75℃15分間殺菌後、15MPaで均質化した。その後、10℃以下に冷却し、フリーザーで-3℃、OR80%のクリームを製造した。
【0039】
得られたアイスクリームについて、10g程度口に含んで咀嚼及び嚥下した際の評価を行った。なお、評価は下記評価基準に基づき実施した。結果を表3に示す。
【0040】
・評価基準
◎◎:カラメル様のロースト感が強く感じられる
◎:カラメル様のロースト感が感じられる
○:カラメル様のロースト感が感じられるが、弱い
×:カラメル様のロースト感が感じられない
【0041】
(実施例5~7、比較例6,7)
表3に示す配合とした以外は、実施例4と同様にアイスクリームを作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
【0042】
【0043】
<食物繊維加工品の添加効果の確認2>
(実施例8)
表4に示す配合で、アイスクリームを作製した。具体的には、原料を溶解し、75℃15分間殺菌後、15MPaで均質化した。その後、10℃以下に冷却し、フリーザーで-3℃、OR80%のクリームを製造した。
【0044】
得られたアイスクリームについて、10g程度口に含んで咀嚼及び嚥下した際の評価を行った。なお、評価は下記評価基準に基づき実施した。結果を表4に示す。
【0045】
・評価基準
◎◎:カラメル様のロースト感が強く感じられ、独特な苦みや嫌な後味がない
◎:カラメル様のロースト感が感じられ、独特な苦みや嫌な後味がわずかに感じられる
〇:カラメル様のロースト感が感じられるものの弱く、独特な苦みや嫌な後味が少し感じられる
×:カラメル様のロースト感が感じられず、独特な苦みや嫌な後味が感じられる
【0046】
(実施例9~11、比較例8)
表4に示す配合とした以外は、実施例4と同様にアイスクリームを作製し、評価を行った。結果を表4に示す。
【0047】