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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151436
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/16 20060101AFI20241018BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G03G15/16
G03G21/16 180
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064751
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】海沼 嵩
(72)【発明者】
【氏名】河▲崎▼ 謙一郎
(72)【発明者】
【氏名】平原 一尚
【テーマコード(参考)】
2H171
2H200
【Fターム(参考)】
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA10
2H171GA09
2H171GA12
2H171JA08
2H171JA48
2H171KA05
2H171KA17
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA29
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB15
2H171QB32
2H171QC03
2H171QC22
2H171QC24
2H171QC36
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA15
2H171SA18
2H171SA22
2H171SA26
2H200FA09
2H200FA12
2H200GB12
2H200GB22
2H200GB25
2H200HA02
2H200HB12
2H200JA02
2H200JB10
2H200JC04
2H200JC09
2H200JC12
2H200LA03
2H200LA24
2H200LA38
2H200LB11
(57)【要約】
【課題】中間転写ユニットの装置本体への着脱動作において中間転写ベルトが像担持体に接触することを抑制可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、装置本体と、中間転写ユニットと、像担持体ユニットと、を備える。中間転写ユニットは、中間転写ベルトと、フレームと、駆動ローラーと、テンションローラーと、転写位置と退避位置との間で移動可能な転写ローラーと、を有する。フレームは、上下方向に対して中間転写ベルトの外周面よりも像担持体ユニット側に突出する第1突起を有する。像担持体ユニットは、像担持体と、像担持体の軸方向に沿って延在し、第1突起と上下方向に対向する第1規制ガイドと、を有する。第1突起と第1規制ガイドとが接触した状態、かつ転写ローラーが退避位置にある状態で、中間転写ベルトと像担持体とが所定の間隔を隔てて対向する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
無端状の中間転写ベルトを有し、前記装置本体に対して着脱可能な中間転写ユニットと、
前記中間転写ベルトと上下方向に対向し、前記中間転写ベルトの外周面に画像を形成する像担持体ユニットと、
を備え、
前記像担持体ユニットは、前記中間転写ベルトと対向し、かつ外周面にトナー像を担持する像担持体を有し、
前記中間転写ユニットは、
前記中間転写ベルトの内側に配置されたフレームと、
前記フレームに回転可能に支持され、かつ前記中間転写ベルトの内周面に圧接されて、前記中間転写ベルトを回動する駆動ローラーと、
前記フレームに回転可能に支持され、かつ前記中間転写ベルトの内周面に圧接されて前記中間転写ベルトに従動して回転すると共に前記中間転写ベルトに所定の張力を付与するテンションローラーと、
前記フレームに回転可能に支持され、前記中間転写ベルトを間に挟んで前記像担持体に圧接されて前記像担持体に担持された前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写する転写位置と、前記中間転写ベルトと共に前記像担持体から離間した退避位置と、の間で移動可能である転写ローラーと、
を有する画像形成装置において、
前記フレームは、前記上下方向に対して前記中間転写ベルトの外周面よりも前記像担持体ユニット側に突出する第1突起を有し、
前記像担持体ユニットは、前記像担持体の軸方向に沿って延在し、前記第1突起と前記上下方向に対向する第1規制ガイドを有し、
前記第1突起と前記第1規制ガイドとが接触した状態、かつ前記転写ローラーが前記退避位置にある状態で、前記中間転写ベルトと前記像担持体とが所定の間隔を隔てて対向することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1突起は、前記中間転写ベルトの回動方向に直交するベルト幅方向に対して前記中間転写ベルトの外側に位置し、
前記フレームは、
前記ベルト幅方向に対して前記中間転写ベルトを間に挟んで前記第1突起と反対側に配置され、かつ前記上下方向に対して前記中間転写ベルトの外周面より前記像担持体ユニット側に突出する第2突起と、
前記上下方向および前記ベルト幅方向に直交するベルト移動方向に対して前記フレームの中央を間に挟んで前記第1突起または前記第2突起と反対側に配置され、前記上下方向に対して前記中間転写ベルトの外周面よりも前記像担持体ユニット側に突出する第3突起と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体ユニットは、前記装置本体に着脱可能に装着され、
前記第1突起および前記第2突起は、前記ベルト移動方向に対して前記像担持体ユニットの一方側に位置し、
前記第3突起は、前記ベルト移動方向に対して前記像担持体ユニットの他方側に位置し、
前記装置本体は、前記像担持体の軸方向に沿って延在し、前記第3突起と前記上下方向に対向する第2規制ガイドを有し、
前記第3突起と前記第2規制ガイドとが接触した状態、かつ前記転写ローラーが前記退避位置にある状態で、前記中間転写ベルトと前記像担持体とが所定の間隔を隔てて対向することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
複数の前記像担持体ユニットが、前記ベルト移動方向に沿って並列に配置され、
前記第1突起は、前記ベルト移動方向に対して各前記像担持体の外側に位置し、
前記第3突起は、前記ベルト移動方向に対して各前記像担持体の外側であって、かつ前記第1突起と反対側に位置していることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1突起、前記第2突起、および前記第3突起の先端を設置面に接触させて前記中間転写ユニットを前記設置面に載置したとき、
前記中間転写ベルトの下面と前記設置面との間に所定の間隔が形成されることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、中間転写方式の画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、中間転写ユニットと、複数の像担持体ユニットとを備えている。中間転写ユニットは、画像形成装置の本体(以下、「装置本体」と称する)に着脱可能である。中間転写ユニットは、所定方向に回動される無端状の中間転写ベルトを有する。
【0003】
像担持体ユニットは、像担持体を有する。像担持体は、回転可能に支持されている。像担持体は、中間転写ベルトと上下方向に対向している。像担持体は、外周面にトナー像を担持する。像担持体ユニットは、中間転写ベルトの外周面に画像を形成する。
【0004】
このような中間転写ユニットは、フレームと、転写ローラーとを有している。フレームは、中間転写ベルトの内側に配置されている。転写ローラーは、フレームに回転可能に支持されている。転写ローラーは、転写位置(中間転写ベルトを間に挟んで像担持体に圧接される位置)と、退避位置(中間転写ベルトと共に像担持体から離間した位置)との間で移動可能である。転写ローラーは、転写位置にある状態で、像担持体に担持されたトナー像を中間転写ベルトに一次転写する。
【0005】
各像担持体ユニットが、各像担持体上に担持された各色のトナー像を、中間転写ベルト上に順次重ね合わせるように一次転写する。その後、中間転写ベルトに一次転写されたトナー像が、シート(印刷用紙、封筒、はがき、またはOHPシート等を含む記録媒体)上に一度に転写(二次転写)される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010-49095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、中間転写ユニットが装置本体に装着されている状態で、中間転写ベルトと像担持体との間隔は比較的狭くなっている。このため、中間転写ユニットを装置本体に対して着脱する際に、転写ローラーを退避位置に移動させて中間転写ベルトが像担持体から離間していたとしても、中間転写ベルトが像担持体に接触してしまうおそれがある。中間転写ベルトが像担持体に接触すると、中間転写ベルトの外周面が傷つき、画像不良に繋がるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、中間転写ユニットの装置本体への着脱動作において中間転写ベルトが像担持体に接触することを抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、装置本体と、中間転写ユニットと、像担持体ユニットと、を備える画像形成装置である。中間転写ユニットは、無端状の中間転写ベルトを有し、装置本体に対して着脱可能である。像担持体ユニットは、中間転写ベルトと上下方向に対向し、中間転写ベルトの外周面に画像を形成する。像担持体ユニットは、中間転写ベルトと対向し、かつ外周面にトナー像を担持する像担持体を有する。中間転写ユニットは、中間転写ベルトの内側に配置されたフレームと、フレームに回転可能に支持され、かつ中間転写ベルトの内周面に圧接されて、中間転写ベルトを回動する駆動ローラーと、フレームに回転可能に支持され、かつ中間転写ベルトの内周面に圧接されて中間転写ベルトに従動して回転すると共に中間転写ベルトに所定の張力を付与するテンションローラーと、フレームに回転可能に支持され、中間転写ベルトを間に挟んで像担持体に圧接されて像担持体に担持されたトナー像を中間転写ベルトに転写する転写位置と、中間転写ベルトと共に像担持体から離間した退避位置と、の間で移動可能である転写ローラーと、を有する。フレームは、上下方向に対して中間転写ベルトの外周面よりも像担持体ユニット側に突出する第1突起を有する。像担持体ユニットは、像担持体の軸方向に沿って延在し、第1突起と上下方向に対向する第1規制ガイドを有する。第1突起と第1規制ガイドとが接触した状態、かつ転写ローラーが退避位置にある状態で、中間転写ベルトと像担持体とが所定の間隔を隔てて対向する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の構成によれば、中間転写ユニットの装置本体への着脱動作によって中間転写ベルトと像担持体とが接触するのを抑制することができる。詳細には次の通りである。中間転写ユニットを装置本体に着脱する際に、中間転写ユニットが像担持体ユニットに接近して第1突起と第1規制ガイドが接触したとする。このとき、中間転写ベルトと像担持体とに所定の間隔が設けられることになる。このため、中間転写ベルトが像担持体と接触し難くなる。
【0011】
従って、本発明は、中間転写ユニットの装置本体への着脱動作において中間転写ベルトが像担持体に接触することを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の中間転写ユニット30を備えた画像形成装置100の構成を示す概略図
図2図1における画像形成部Pa周辺の拡大図
図3】転写位置P1に位置する一次転写ローラー6dの周辺を拡大した拡大図
図4】退避位置P2に位置する一次転写ローラー6dの周辺を拡大した拡大図
図5】中間転写ユニット30を、中間転写ベルト8の下面側(矢印z´側)から示した斜視図
図6】中間転写ユニット30を、中間転写ベルト8の上面側(矢印z側)から示した斜視図
図7】中間転写ユニット30を、中間転写ベルト8の下面側(矢印z´側)から平面視した平面図
図8図6において一点鎖線で示した丸枠線C1の部分を拡大して示す斜視図
図9】第1突起34と第1規制ガイド37とが接触した状態、かつ一次転写ローラー6a~6dが退避位置P2にある状態の画像形成部Pd周辺の拡大図
図10】装置本体101から取り外されて、所定の設置面Aに載置された状態の中間転写ユニット30を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<画像形成装置の全体の構成>
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。先ず、本実施形態に係る画像形成装置100の全体の構成について説明する。図1は、本発明の中間転写ユニット30を備えた画像形成装置100の構成を示す概略図である。図2は、図1における画像形成部Pa周辺の拡大図である。
【0014】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像形成部Pa~Pdと、露光ユニット5と、中間転写ユニット30と、二次転写ローラー9と、ベルトクリーニングユニット19と、シート給送部31と、シート搬送部32と、定着部13と、を備えている。
【0015】
画像形成部Pa~Pdは、各工程(帯電、露光、現像および転写の工程)を行う複数の構成を含んだユニット(=像担持体ユニット)である。画像形成部Pa~Pdは、上記各工程により各色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)の画像を、中間転写ベルト8の外周面上に順次形成する。
【0016】
画像形成部Pa~Pdは、画像形成装置100の本体(以下「装置本体101」と称する)の内部に設けられている。画像形成部Pa~Pdは、装置本体101に着脱可能である。画像形成部Pa~Pdを装置本体101に装着する方向(装着方向)は、図1の紙面に垂直な方向に沿って手前側から奥側に進む方向である。画像形成部Pa~Pdを装置本体101から取り外す方向は、上述した装着方向の逆方向である。
【0017】
画像形成部Pa~Pdは、後述する中間転写ベルト8のベルト移動方向の上流側(図1に示す矢印x´側)から順に並んでいる。画像形成部Pa~Pdのそれぞれは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)のうちの1色の画像を形成する。
【0018】
なお、画像形成部Pa~Pdは基本的に共通の構成を採用する。このため、ここでは画像形成部Paについてのみ説明し、画像形成部Pb~Pdについては、共通の符号(数字に付記されるアルファベットa~dを、画像形成部Pa~Pdに対応するように変更した符号)を付して説明を省略する。
【0019】
図1図2に示すように、画像形成部Paは、感光体ドラム1a(像担持体)と、帯電器2aと、現像ユニット3aと、クリーニング装置7aと、を有する。
【0020】
感光体ドラム1aは、回転可能に支持されている。感光体ドラム1aの回転軸は、画像形成部Pa~Pdの並列方向(ベルト移動方向、矢印x-x´方向)および上下方向(矢印z―z´方向)に直交している。感光体ドラム1aは、外周面にトナー像(可視像)を担持する。
【0021】
帯電器2aは、感光体ドラム1aを帯電させる。より詳細には、次の通りである。帯電器2aは、帯電ローラー22と、帯電クリーニングローラー23と、を有する。
【0022】
帯電ローラー22は、感光体ドラム1aに接触している。帯電ローラー22は、感光体ドラム1aの外周面(ドラム表面)に帯電バイアスを印加する。帯電クリーニングローラー23は、帯電ローラー22に接触し、帯電ローラー22をクリーニングする。
【0023】
現像ユニット3aは、補給装置(図示せず)を介してトナーコンテナ4aに接続されている。トナーコンテナ4a~4dのそれぞれは、各色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)のうちの1色のトナーが貯留される。現像ユニット3aは、補給装置によってトナーコンテナ4aから所定量のトナーが供給される。
【0024】
現像ユニット3aは、感光体ドラム1a上にトナー像を形成する。より詳細には、次の通りである。現像ユニット3aは、一対の攪拌搬送スクリュー24と、磁気ローラー25と、現像ローラー26と、を有する。
【0025】
一対の攪拌搬送スクリュー24は、磁気ローラー25の下方の位置に、回転可能に支持されている。攪拌搬送スクリュー24は、トナーを攪拌および搬送しつつ現像ローラー26に供給する。磁気ローラー25は、現像ローラー26にトナーと同極性(正)の現像バイアスを印加する。現像ローラー26は、現像バイアスによってトナーを飛翔させて、感光体ドラム1aのドラム表面にトナーを供給する。
【0026】
クリーニング装置7aは、感光体ドラム1a上に残留した現像剤(トナー)を除去する。より詳細には、次の通りである。クリーニング装置7aは、摺擦ローラー27と、クリーニングブレード28と、回収スクリュー29と、を有している。
【0027】
摺擦ローラー27は、感光体ドラム1aに所定の圧力で圧接されている。摺擦ローラー27は、図示しない駆動手段により感光体ドラム1aとの当接面において同一方向に回転駆動される。摺擦ローラー27の回転駆動の周速は、感光体ドラム1aの周速よりも速く制御されている。
【0028】
クリーニングブレード28は、感光体ドラム1a表面の、摺擦ローラー27との当接面よりも回転方向下流側の部分に当接している。摺擦ローラー27およびクリーニングブレード28は、感光体ドラム1a表面に残留するトナーを除去する。
【0029】
回収スクリュー29は、摺擦ローラー27と感光体ドラム1aとの接触部、およびクリーニングブレード28と感光体ドラム1aとの接触部より下方(矢印z´側)の位置に、回転可能に支持されている。回収スクリュー29は、回転することで、摺擦ローラー27およびクリーニングブレード28によって感光体ドラム1aから除去されたトナーを、トナー回収容器(図示せず)に搬送する。
【0030】
露光ユニット5は、感光体ドラム1a~1dに画像情報を露光する。
【0031】
中間転写ユニット30は、装置本体101内部に装着されている。中間転写ユニット30は、装置本体101に着脱可能である。中間転写ユニット30は、感光体ドラム1aの回転軸方向に平行な向きで、装置本体101に着脱される。より詳細には、次の通りである。中間転写ユニット30の装置本体101への装着方向は、図1に示す紙面に垂直な方向に沿って手前側から奥側に進む方向(図5図6において矢印y´側から矢印y側に向かう方向)である。中間転写ユニット30を装置本体101から取り外す方向は、上記装着方向の反対である。ここでは、基本的に装置本体101に装着された状態の中間転写ユニット30について説明する。
【0032】
中間転写ユニット30は、フレーム33と、駆動ローラー10と、従動ローラー11(テンションローラー)と、中間転写ベルト8と、一次転写ローラー6a~6dと、を有する。
【0033】
フレーム33は、水平方向(画像形成部Pa~Pdの並列方向、矢印x-x´方向)に沿って長細く形成されている。フレーム33は、感光体ドラム1a~1dの上方に位置している。
【0034】
駆動ローラー10は、水平方向に対してフレーム33の一端(後述するシート搬送路18側の端部)に、回転可能に支持されている。従動ローラー11は、水平方向(矢印x-x´方向)に対してフレーム33の他端に、回転可能に支持されている。駆動ローラー10は、モーター等の駆動源(不図示)に接続されている。駆動ローラー10は、この駆動源の駆動力によって回転する。
【0035】
中間転写ベルト8は、誘電体樹脂製のシートにより形成されている。中間転写ベルト8は、継ぎ目のないベルト(=シームレスベルト)を採用するのが好ましい。中間転写ベルト8は、フレーム33に外挿されている。換言すると、フレーム33は中間転写ベルト8の内部に配置されている。
【0036】
中間転写ベルト8は、駆動ローラー10および従動ローラー11に掛け渡されている。中間転写ベルト8は、上下方向(矢印z-z´方向)に対して画像形成部Pa~Pdと隣接している。中間転写ベルト8の外周面は、後述する一次転写ローラー6a~6dが転写位置P1にある状態で、感光体ドラム1a~1dの外周面と当接している。
【0037】
駆動ローラー10の外周面は、中間転写ベルト8の内周面と当接している。駆動ローラー10は、中間転写ベルト8を回動させる。従動ローラー11の外周面は、中間転写ベルト8の内周面と当接し、中間転写ベルト8に所定の張力を付与する。従動ローラー11は中間転写ベルト8に従動回転する。
【0038】
中間転写ベルト8の回転によって中間転写ベルト8の下面が移動する方向(図1で示す矢印x´側から矢印x側に進む方向)を、ベルト移動方向と称する。感光体ドラム1aは、ベルト移動方向の上流側に位置し、感光体ドラム1dは、ベルト移動方向の下流側に位置することとなる。また、ベルト移動方向および上下方向に直交する方向(図1の紙面に垂直な方向、図5図6での矢印y-y´方向)を、ベルト幅方向と称する。各図において、ベルト移動方向を矢印x-x´で示し、ベルト幅方向をy-y´方向で示し、上下方向をz―z´方向で示す。
【0039】
一次転写ローラー6a~6dは、フレーム33に回転可能に支持されている。一次転写ローラー6a~6dは、ベルト移動方向(フレーム33の長手方向)に所定の間隔をあけて並んでいる。一次転写ローラー6a~6dのそれぞれは、ベルト移動方向に対して、感光体ドラム1a~1dのそれぞれと重なる位置にある。より詳細には、ベルト移動方向に対して、一次転写ローラー6aと感光体ドラム1aとが重なり、一次転写ローラー6bと感光体ドラム1bとが重なり、一次転写ローラー6cと感光体ドラム1cとが重なり、一次転写ローラー6dと感光体ドラム1dとが重なる。
【0040】
一次転写ローラー6a~6dは、一次転写駆動モーター(不図示)により感光体ドラム1a~1dおよび中間転写ベルト8と同一線速で回転駆動される。
【0041】
図3は、転写位置P1に位置する一次転写ローラー6dの周辺を拡大した拡大図である。図4は、退避位置P2に位置する一次転写ローラー6dの周辺を拡大した拡大図である。なお、図3図4では一次転写ローラー6a~6cを省略しているが、一次転写ローラー6a~6cの構成は、一次転写ローラー6dの構成と同視し得る。
【0042】
図3図4に示すように、一次転写ローラー6a~6dは、転写位置P1と、退避位置P2との間で、上下方向(フレーム33の長手方向に垂直な方向)に平行に移動可能である。
【0043】
転写位置P1とは、一次転写ローラー6a~6dが、感光体ドラム1a~1dの外周面に担持されたトナー像を中間転写ベルト8に転写(一次転写)する位置である(図1~3で示した位置)。一次転写ローラー6a~6dは、転写位置P1にある状態で、中間転写ベルト8の内周面に当接し、かつ中間転写ベルト8を間に挟んで感光体ドラム1a~1dを押圧する。この状態で、一次転写ローラー6a~6dは、一次転写ローラー6a~6dと感光体ドラム1a~1dとの間に所定の転写電圧を付与する。
【0044】
退避位置P2とは、一次転写ローラー6a~6dが中間転写ベルト8と共に感光体ドラム1a~1dから離間した位置である(図4で示した位置)。中間転写ユニット30は、一次転写ローラー6a~6dが退避位置P2に位置する状態で、装置本体101に対して着脱される。一次転写ローラー6a~6dは、転写位置P1から退避位置P2に向かって、上方(矢印z方向)に移動する。
【0045】
図1に戻って、二次転写ローラー9は、中間転写ベルト8と対向する。二次転写ローラー9は、回転可能に支持されている。二次転写ローラー9は、中間転写ベルト8を間に挟んで駆動ローラー10を押圧している。二次転写ローラー9は、中間転写ベルト8に圧接して二次転写ニップNを形成している。二次転写ローラー9は、二次転写ニップNを通過するシートS(印刷用紙、封筒、はがき、またはOHPシート等の記録媒体)に、中間転写ベルト8上に形成されたトナー像を転写(二次転写)する。
【0046】
図1図2に示すように、ベルトクリーニングユニット19は、中間転写ベルト8の回転方向(図1に示す反時計回り)に対して二次転写ニップNの下流側であって、かつ感光体ドラム1aの上流側の位置に配置されている。ベルトクリーニングユニット19は、フレーム33と連結している。
【0047】
ベルトクリーニングユニット19は、ベルトクリーニングローラー19aを有する。ベルトクリーニングローラー19aは、中間転写ベルト8の外周面に当接しており、中間転写ベルト8表面に残存するトナー等を除去する。
【0048】
図1に示すように、シート給送部31は、シートSを二次転写ニップNに給送する。より詳細には、次の通りである。シート給送部31は、シートカセット16と、給紙ローラー12aと、レジストローラー対12bと、を有している。
【0049】
シートカセット16は、装置本体101の下部に設けられている。シートカセット16には、複数枚のシートSを収容可能である。給紙ローラー12aは、シートSの搬送方向に対して、シートカセット16の下流側に設けられている。給紙ローラー12aは、シートカセット16に収容されたシートSを下流側に給送する。
【0050】
レジストローラー対12bは、シート搬送方向に対して給紙ローラー12aの下流側に配置されている。レジストローラー対12bは、給紙ローラー12aから給送されたシートSを、所定のタイミングで二次転写ニップNに搬送する。
【0051】
図1に示すように、シート搬送部32は、シート搬送路18と、分岐部14と、反転搬送路20と、排出ローラー対15と、を有している。
【0052】
シート搬送路18は、レジストローラー対12bから給送されたシートSが通過する通路である。シート搬送路18の一端は、レジストローラー対12bの下流側に位置している。シート搬送路18の他端は、装置本体101の外部に通じる開口となっている。シート搬送路18は、この一端から他端にかけて上方に延びている。シート搬送路18の他端には、排出ローラー対15が設けられている。排出ローラー対15は、シート搬送路18を通過するシートSを、装置本体101の上面に形成された排出トレイ17に排出する。
【0053】
反転搬送路20は、シート搬送路18から分岐して下方に向かって延びている。反転搬送路20の一端は、シート搬送路18に接続されている。反転搬送路20の他端は、レジストローラー対12bの上流側の位置に設けられている。反転搬送路20は、シート搬送路18を通過するシートSを、再びレジストローラー対12bに搬送する。
【0054】
分岐部14は、シート搬送路18と反転搬送路20との接続部分に設けられている。分岐部14は、シート搬送路18を通過するシートSを、排出ローラー対15の側と反転搬送路20の側とのいずれかに振り分ける。
【0055】
図1に示すように、定着部13は、定着ローラー対13aを有している。定着部13は、二次転写ニップNを通過したシートSを、定着ローラー対13aによって挟み込んで加熱および加圧し、トナー像をシートSの表面に定着される。
【0056】
<画像形成手順>
次に、画像形成装置100における画像形成手順について説明する。ユーザーにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a~2dによって感光体ドラム1a~1dの表面を一様に帯電させる。次いで、露光ユニット5が感光体ドラム1a~1dの表面を光照射し、感光体ドラム1a~1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。
【0057】
次いで、現像ユニット3a~3dが、感光体ドラム1a~1d上にトナーを供給する。すると、トナーが感光体ドラム1a~1d上に静電的に付着する。これにより、感光体ドラム1a~1d上に形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0058】
そして、一次転写ローラー6a~6dにより一次転写ローラー6a~6dと感光体ドラム1a~1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与される。このとき、駆動ローラー10を回転させて、中間転写ベルト8を駆動ローラー10に従動回転させる。すると、中間転写ベルト8の下面が、感光体ドラム1a~1dの外周面に当接しながら移動する。これにより、感光体ドラム1a~1d上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト8上に順次転写(一次転写)される。その後、クリーニング装置7a~7dが、感光体ドラム1a~1dの表面に残留したトナーを除去する。
【0059】
給紙ローラー12aが、シートカセット16からシートSを給送する。レジストローラー対12bは、給紙ローラー12aから給送されたシートSを、所定のタイミングで二次転写ニップNに搬送する。二次転写ニップNにおいて、シートSは二次転写ローラー9および中間転写ベルト8に挟まれ、中間転写ベルト8に圧接される。すると、中間転写ベルト8上に形成された各色のトナー像(画像)が、シートSに転写(二次転写)される。
【0060】
トナー像を転写されたシートSは、シート搬送路18を通過して定着部13へと搬送される。このとき、ベルトクリーニングユニット19は、シートSへの転写を終えて中間転写ベルト8表面に残留したトナーを、除去される。
【0061】
定着部13は、トナー像をシートSの表面に定着させる。これにより、シートS上に所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成されたシートSは、分岐部14によって搬送方向を振り分けられる。シートSの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラー対15側に振り分けられて、排出トレイ17に排出される。
【0062】
一方、シートSの両面に画像を形成する場合は、定着部13を通過したシートSを分岐部14によって反転搬送路20側に振り分ける。より詳細には、シートSの一部を一旦排出ローラー対15から画像形成装置100の外部にまで突出させ、排出ローラー対15を逆回転させる。そして、分岐部14によってシートSを反転搬送路20に案内しつつ、排出ローラーによって反転搬送路20に搬送する。シートSは、画像面(トナー像を定着された面)を反転させた状態で二次転写ニップNに再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次のトナー像が、シートSの画像の形成されていない面に転写され、定着部13によってトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0063】
<中間転写ベルトと感光体ドラムとの接触抑制に関する構成>
次に、中間転写ユニット30および画像形成部Pa~Pdについて、詳細に説明する。図5は、中間転写ユニット30を、中間転写ベルト8の下面側(矢印z´側)から示した斜視図である。図6は、中間転写ユニット30を、中間転写ベルト8の上面側(矢印z側)から示した斜視図である。図7は、中間転写ユニット30を、中間転写ベルト8の下面側(矢印z´側)から平面視した平面図である。図8は、図6において一点鎖線で示した丸枠線C1の部分を拡大して示す斜視図である。
【0064】
図3図7に示すように、フレーム33は、クリーニングローラー支持部39、40と、第1突起34と、第2突起35と、第3突起36と、を有する。クリーニングローラー支持部39、40は、ベルトクリーニングローラー19aを回転可能に支持している。クリーニングローラー支持部39、40は、ベルト移動方向に対して、フレーム33の駆動ローラー10と反対側(矢印x´側)の端部に位置している。クリーニングローラー支持部39、40は、ベルト幅方向に対して中間転写ベルト8を間に挟んだ一方側と他方側とに位置している。
【0065】
第1突起34は、フレーム33の、ベルト幅方向に対して中間転写ベルト8の外側の位置に設けられている。第1突起34は、フレーム33と一体に形成されている。第1突起34は、ベルト移動方向に対して画像形成部Pd(より詳細には、感光体ドラム1d)の一方側(駆動ローラー10側、矢印x側)に位置している(図1参照)。換言すると、第1突起34は、ベルト移動方向に対して、一次転写ローラー6dの一方側(矢印x側)に位置している。
【0066】
第1突起34は、フレーム33から下方(矢印z´方向)に向かって延びている。第1突起34は、中間転写ベルト8の外周面(中間転写ベルト8の下面)よりも感光体ドラム1a~1d側(矢印z´側)に突出している(図3図8参照)。
【0067】
第2突起35は、フレーム33の、ベルト幅方向に対して中間転写ベルト8を間に挟んで第1突起34と反対側に設けられている。第2突起35は、フレーム33と一体に形成されている。第2突起35は、ベルト移動方向に対して第1突起34と重なる位置にある。第2突起35は、ベルト移動方向に対して感光体ドラム1a~1dの外側に位置している(図示省略)。具体的には、第2突起35は、ベルト移動方向に対して画像形成部Pd(より詳細には、感光体ドラム1d)の一方側(駆動ローラー10側、矢印x側)に位置している(図示省略)。換言すると、第2突起35は、ベルト移動方向に対して、一次転写ローラー6dの一方側(矢印x側)に位置している(図5参照)。
【0068】
第2突起35は、フレーム33から下方(矢印z´方向)に延びている。第2突起35は、中間転写ベルト8の外周面(中間転写ベルト8の下面)より感光体ドラム1a~1d側(矢印z´側)に突出している。
【0069】
第3突起36は、ベルト幅方向に対して、間に中間転写ベルト8を挟んで第1突起34と反対側に設けられている。より詳細には、第3突起36は、クリーニングローラー支持部39に設けられている。第3突起36は、フレーム33(より詳細には、クリーニングローラー支持部39)に一体に形成されている。
【0070】
第3突起36は、フレーム33の、ベルト移動方向に対してフレーム33の中央を間に挟んで第2突起35と反対側に位置している。第3突起36は、ベルト移動方向に対して、画像形成部Pa~Pdの外側に位置している(図1図2参照)。具体的には、第3突起36は、ベルト移動方向に対して画像形成部Paの他方側(従動ローラー11側、矢印x´側)に位置している(図1参照)。より詳細には、第3突起36は、ベルト移動方向に対して、感光体ドラム1aより他方側(従動ローラー11側、矢印x´側)に位置している(図2参照)。換言すると、第3突起36は、ベルト移動方向に対して、一次転写ローラー6aの他方側(矢印x´側)に位置している(図5参照)。
【0071】
第3突起36は、フレーム33(より詳細には、クリーニングローラー支持部39)から下方(矢印z´方向)へ延びている。第3突起36は、中間転写ベルト8の外周面(中間転写ベルト8の下面)よりも感光体ドラム1a~1d側(矢印z´側)に突出している(図2参照)。
【0072】
図2図3に戻って、画像形成部Paは、第1規制ガイド37を有する。第1規制ガイド37は、クリーニング装置7aの上端部に形成されている。第1規制ガイド37は、中間転写ベルト8と上下方向に対向する平坦面である。第1規制ガイド37は、感光体ドラム1aの回転軸方向に沿って延在している。
【0073】
第1規制ガイド37は、第1突起34と上下方向に対向している。図3図4に示すように、第1規制ガイド37と第1突起34の先端との上下方向の間隔L1は、一次転写ローラー6a~6dが退避位置P2に位置し、かつ中間転写ベルト8が感光体ドラム1a~1dから離間した状態での中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dとの間隔L2よりも小さい。
【0074】
換言すると、次の通りである。図9に示すように、中間転写ユニット30が装置本体101から取り外され、第1突起34と第1規制ガイド37とが接触した状態、かつ一次転写ローラー6a~6dが退避位置P2にある状態で、中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dは所定の間隔L2´を隔てて対向(離間)する。
【0075】
中間転写ユニット30を装置本体101に装着する際に、第1突起34を第1規制ガイド37に当接させた状態で、中間転写ユニット30をベルト幅方向に沿って移動させると、第1規制ガイド37が、中間転写ユニット30を装置本体101に対する装着位置へ案内する。
【0076】
図2に戻って、装置本体101は、第2規制ガイド38を有する。第2規制ガイド38は、装置本体101の内部に位置している。第2規制ガイド38は、所定の間隔を隔てて第3突起36と上下方向に対向する。第2規制ガイド38と第3突起36の先端との上下方向の間隔L3は、上記間隔L2よりも小さい。
【0077】
換言すると、中間転写ユニット30が装置本体101から取り外され、第3突起36と第2規制ガイド38とが接触した状態、かつ一次転写ローラー6a~6dが退避位置P2に位置にある状態で、中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dとが所定の間隔を隔てて対向(離間)する(図示省略)。
【0078】
図10は、装置本体101から取り外されて、所定の設置面Aに載置された状態の中間転写ユニット30を示す平面図である。図10に示すように、第1突起34の先端、第2突起35の先端、および第3突起36の先端は、同一平面(ここでは設置面A)に位置する。この状態で、中間転写ベルト8の下面は、設置面Aよりも上方に位置している。換言すると、この状態で、中間転写ベルト8は、設置面Aから離間している。
【0079】
上記実施形態の画像形成装置100は、中間転写ユニット30の装置本体101への着脱動作において、中間転写ベルト8が感光体ドラム1a~1dに接触することを抑制できる。より詳細には、次の通りである。中間転写ユニット30を装置本体101に着脱する際に、中間転写ユニット30が画像形成部Pa~Pdに接近し、第1突起34と第1規制ガイド37が接触したとする。すると、このとき、中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dとに所定の間隔L2´が設けられる。このため、中間転写ユニット30の装置本体101への着脱動作によって中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dとが接触するのを抑制することができる。
【0080】
また上述した通り、上記間隔L1は、上記間隔L2よりも小さく設定されている(図4参照)。このため、中間転写ユニット30を装置本体101に着脱する際に、中間転写ユニット30が感光体ドラム1a~1dに接近したとしても、中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dとが接触する前に、第1突起34と第1規制ガイド37とが接触し易くなる。上述した通り、第1突起34と第1規制ガイド37とが接触すると中間転写ベルト8と感光体ドラム1a~1dとの接触が抑制される。従って、間隔L1が間隔L2よりも小さく設定されていることで、中間転写ベルト8が感光体ドラム1a~1dに接触するのをより好適に抑制できる。
【0081】
また上述した通り、中間転写ユニット30を装置本体101に装着する際に、第1規制ガイド37が中間転写ユニット30を装置本体101に対する装着位置へ案内する。このため、感光体ドラム1a~1dと中間転写ベルト8とが接触しないように中間転写ユニット30を装置本体101に装着し易くなる。中間転写ユニット30を装置本体101から取り外す場合も同様である。
【0082】
また上述した通り、中間転写ユニット30を設置面Aに載置したときに、中間転写ベルト8は設置面Aから離間する。このため、メンテナンス作業、または交換作業等により中間転写ユニット30を作業台等の平面(設置面A)に載置したとしても、中間転写ベルト8が傷ついたり、汚れたりするのを抑制できる。
【0083】
また、従来、中間転写ユニットを装置本体101に装着する際には感光体ドラム1a~1dから退避(中間転写ベルト8よりも内側まで退避)し、設置面Aに載置する際には中間転写ベルト8の外側に突出するような、可動式の脚部を備える構成を採用する中間転写ユニットがある。このような従来構成の中間転写ユニットに比べて、本実施形態の中間転写ユニット30では、第1突起34、第2突起35、および第3突起36が、フレーム33に一体に形成されている。このため、本実施形態に係る中間転写ユニット30は、構造の複雑化を抑制しつつ、中間転写ユニット30を設置面Aに載置したときに中間転写ベルト8が設置面Aに接触するのを抑制可能になっている。
【0084】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第3突起36は、ベルト幅方向に対して、間に中間転写ベルト8を挟んで第1突起34と反対側に設けられている、としたが、第1突起34と同じ側に設けられている構成を採用することもできる。
【0085】
また、本発明は図1に示したようなタンデム型のカラープリンターに限らず、カラー複写機やカラー複合機、ファクシミリ等、中間転写ユニットを用いる種々の画像形成装置に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、無端状の中間転写ベルトを備えた中間転写ユニットに利用可能である。本発明の利用により、中間転写ユニットの画像形成装置本体への着脱動作によって中間転写ベルトが像担持体に接触するのを抑制可能な画像形成装置を提供できる。
【符号の説明】
【0087】
1a~1a 感光体ドラム(像担持体)
6a~6d 一次転写ローラー(転写ローラー)
8 中間転写ベルト
10 駆動ローラー
11 従動ローラー(テンションローラー)
30 中間転写ユニット
33 フレーム
34 第1突起
35 第2突起
36 第3突起
37 第1規制ガイド
38 第2規制ガイド
100 画像形成装置
101 装置本体
A 設置面
L2´ 間隔
P1 転写位置
P2 退避位置
Pa~Pd 画像形成部(像担持体ユニット)
S シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10