(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151525
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】商品販売システム、商品販売方法、及び商品販売プログラム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20241018BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20241018BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G07B15/00 501
G06Q30/06
G07G1/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064939
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】上原 大城
【テーマコード(参考)】
3E127
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E127AA01
3E127BA05
3E127BA12
3E127BA28
3E127CA02
3E127CA37
3E127CA39
3E127CA47
3E127CA52
3E127DA08
3E127DA20
3E127DA33
3E127FA10
3E127FA44
3E127FA53
3E127FB04
3E127FB12
3E142CA12
3E142CA17
3E142GA02
3E142GA16
3E142GA22
3E142GA41
3E142JA01
3E142KA01
5L030BB44
5L030BB72
5L049BB44
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】店舗における購入資格を要する商品の不正購入を防止しつつ、店舗スタッフの業務負担を軽減することことが可能な商品販売システム、商品販売方法、及び商品販売プログラムを提供する。
【解決手段】商品販売システム100は、店舗200において利用者が利用者端末3により読み取った商品の購入について認証処理を実行する認証処理部112と、認証処理の認証状況を含む二次元コードQ1を利用者端末3に通知する通知処理部115と、利用者端末3に表示される二次元コードQ1から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知する報知処理部213と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行する認証処理部と、
前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知する通知処理部と、
前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知する報知処理部と、
を備える商品販売システム。
【請求項2】
前記報知処理部は、前記利用者の前記商品の購入について認証されていない場合に、前記店舗のスタッフに、前記利用者が前記商品を購入する資格を有するか否かを確認することを要求する確認要求を報知する、
請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項3】
前記通知処理部は、前記商品の決済が完了した場合に、前記読取情報を前記操作端末に通知し、
前記報知処理部は、前記操作端末に表示された前記読取情報が前記店舗の店舗装置に翳されることにより取得される前記認証状況が、前記利用者の前記商品の購入について認証が完了していない状況である場合に、前記スタッフに前記確認要求を報知する、
請求項2に記載の商品販売システム。
【請求項4】
前記操作端末に表示された前記読取情報が前記店舗の店舗装置に翳されることにより取得される前記認証状況が、前記利用者の前記商品の購入について認証が完了している状況である場合に、前記利用者に対して、次回以降の前記商品の購入の際に前記認証処理が不要であることを示す情報を登録する、
請求項3に記載の商品販売システム。
【請求項5】
前記操作端末に表示された前記読取情報が前記店舗の店舗装置に翳されることにより取得される前記認証状況が、前記利用者の前記商品の購入について認証が完了している状況である場合に、前記利用者の前記店舗からの退店を許可する、
請求項3に記載の商品販売システム。
【請求項6】
前記確認要求に対して前記スタッフが前記利用者の前記商品の購入について認証した場合に、前記利用者の前記店舗からの退店を許可する、
請求項3に記載の商品販売システム。
【請求項7】
前記認証処理部は、前記利用者が前記商品の購入について予め認証されている場合に前記認証処理を省略し、前記利用者が前記商品の購入について認証されていない場合に前記認証処理を実行する、
請求項1に記載の商品販売システム。
【請求項8】
前記利用者が前記商品の購入について認証されていない場合に、前記利用者が前記商品を購入する資格を有するか否かを識別可能な識別媒体を撮像する画面を前記操作端末に表示させて、前記利用者から前記識別媒体の撮像操作を受け付け、
前記認証処理部は、前記撮像操作により撮像される前記識別媒体の撮像画像に基づいて、前記利用者が前記商品を購入する資格を有するか否かを判定する、
請求項1~7のいずれかに記載の商品販売システム。
【請求項9】
前記認証処理部は、
前記撮像操作が受け付けられていない場合に、前記商品の購入について認証していないことを示す情報を前記利用者に関連付けて登録し、
前記撮像操作が受け付けられ、かつ前記利用者が前記商品を購入する資格を有する場合に、前記商品の購入について認証したことを示す情報を前記利用者に関連付けて登録する、
請求項8に記載の商品販売システム。
【請求項10】
店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行することと、
前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知することと、
前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知することと、
を一又は複数のプロセッサーが実行する商品販売方法。
【請求項11】
店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行することと、
前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知することと、
前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知することと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための商品販売プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗において利用者の買い物(商品販売)を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗において、利用者(買物客)が操作端末を利用して、商品のバーコードを読み取るとともに、当該商品の会計を行うセルフレジシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。前記セルフレジシステムによれば、利用者の買い物の利便性が向上するとともに、店舗スタッフの業務負担を軽減することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、店舗が扱う商品には、購入資格を有しない利用者に対して販売を禁止されている商品が存在する。例えば、利用者が未成年者の場合、酒類、タバコなどの商品の販売が禁止されている。利用者が操作端末を利用して自身で会計を行うことが可能な前記セルフレジシステムでは、例えば、未成年者が酒類を不正に購入することが可能になってしまう。そこで、店舗スタッフが、各利用者について購入商品に購入資格を要する商品が含まれる場合に利用者の年齢を確認することが考えられるが、この場合、店舗スタッフの業務負担の軽減効果が低下してしまう。
【0005】
本発明の目的は、店舗における購入資格を要する商品の不正購入を防止しつつ、店舗スタッフの業務負担を軽減することことが可能な商品販売システム、商品販売方法、及び商品販売プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る商品販売システムは、認証処理部と通知処理部と報知処理部とを備える。前記認証処理部は、店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行する。前記通知処理部は、前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知する。前記報知処理部は、前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知する。
【0007】
本発明の他の局面に係る商品販売方法は、店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行することと、前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知することと、前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知することと、を一又は複数のプロセッサーが実行する方法である。
【0008】
本発明の他の局面に係る商品販売プログラムは、店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行することと、前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知することと、前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知することと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、店舗における購入資格を要する商品の不正購入を防止しつつ、店舗スタッフの業務負担を軽減することが可能な商品販売システム、商品販売方法、及び商品販売プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る商品販売システムの構成を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る商品販売システムが導入される店舗の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る商品販売システムの利用者端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る商品販売システムの利用者端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る商品販売システムの利用者端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る商品販売システムのゲート装置に表示される画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る商品販売システムのゲート装置に表示される画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る商品販売システムの構成を示す機能ブロック図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る商品販売システムで利用される利用者情報の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る商品販売システムで利用される買い物情報の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る商品販売システムで実行される商品販売処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[商品販売システム100]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る商品販売システム100は、管理サーバ1、ゲート装置2、利用者端末3、及び、決済サーバ4を含む。利用者端末3は、本発明の操作端末の一例である。ゲート装置2は、本発明の店舗装置の一例である。ゲート装置2及び利用者端末3はそれぞれ、1台であってもよいし、複数台であってもよい。利用者端末3は、店舗200を利用する利用者(買物客)が所持する操作端末(例えば、スマートフォン)である。利用者端末3は、利用者自身が所有する操作端末であってもよいし、店舗200が所有し利用者に買い物時に貸与する操作端末(携帯端末又はカート端末)であってもよい。
【0013】
管理サーバ1及びゲート装置2は、店舗200に設置される。管理サーバ1及び利用者端末3は、店舗200に設置される無線LAN(店内LAN)などの通信網N1を介して通信可能である。また、管理サーバ1及び複数のゲート装置2は、店舗200に設置される有線LAN又は無線LAN(店内LAN)などの通信網N3を介して通信可能であってもよい。また、ゲート装置2及び利用者端末3は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格を利用した通信網N2を介して通信可能であってもよい。
【0014】
決済サーバ4は、決済事業者(例えば、クレジットカード会社)が管理するサーバ装置である。管理サーバ1及び決済サーバ4は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N4を介して通信可能である。
【0015】
商品販売システム100は、例えば小売店などの店舗200に導入される。例えば、利用者は、店舗200に来店すると、自身の利用者端末3(例えば、スマートフォン)を利用して、所望の商品を購入するための操作(商品バーコードの読取操作など)を行う。前記操作の後に商品の購入に対する決済処理(会計)が適切に完了すると、利用者は、退店ゲート(ゲート装置2)の通路を通過して退店する。利用者が来店してから退店するまでの間、利用者端末3は、管理サーバ1及びゲート装置2と様々な情報のやり取りを行う。
【0016】
ここで、商品販売システム100において実行される処理(商品販売処理)の流れの一例について、具体的な利用シーンを示しつつ以下に説明する。また、前記商品販売処理に応じて利用者端末3に表示される画面の遷移の一例を図示する。
【0017】
図2には、店舗200の概略を示している。店舗200の出入口付近には、2つの会計エリアA1,A2が設けられており、会計エリアA1にはゲート装置2Aが設置され、会計エリアA2にはゲート装置2Bが設置されている。また、会計エリアA1,A2のそれぞれには、利用者端末3を利用して決済(モバイル決済)を行うエリアM1と、会計端末を利用して決済を行うエリアM2とが含まれる。以下では、利用者Xが店舗200に来店してから商品を購入して退店するまでの一連の流れを例示する。
【0018】
先ず、店舗200に来店した利用者Xは、利用者端末3Xを所持して入口から店内に入る。なお、入口に入店ゲートが設けられてもよい。利用者Xが入店して買い物アプリケーションを起動させると、利用者Xの利用者端末3Xに、
図3の(a)に示す画面が表示される。これにより、利用者Xは、店内において商品の購入操作を行うことが可能となる。また、利用者Xは、クーポン情報、購入履歴などを確認及び利用することもできる。
【0019】
利用者Xは、購入を希望する商品に付された情報コード(例えば、バーコード)を、利用者端末3Xのカメラ35により撮像(スキャン)する。利用者端末3Xは、前記バーコードに含まれる前記商品の情報(商品名、金額など)を読み取って画面に表示する。例えば利用者Xが2点の商品b1,c1をスキャンした場合、商品b1,c1が買い物カートに登録されて、利用者端末3Xに、
図3の(b)に示す画面が表示される。
【0020】
ここで、例えば、利用者Xが、購入資格を要する酒類の商品a1をスキャンした場合、利用者端末3Xに、
図4の(a)に示す画面(年齢確認画面)が表示される。具体的には、利用者端末3Xに、年齢確認が必要であることを示すメッセージと、身分証明書(マイナンバーカード、免許証など)をカメラ35に翳すように促すメッセージとが表示される。利用者Xが身分証明書をカメラ35で撮影し、撮影した画像から取得された年齢が商品a1の購入条件を満たす場合(成人年齢以上の場合)、管理サーバ1は、利用者Xに対して、年齢確認を完了して商品a1の購入を許可することを示す認証情報(「認証済」)を付与する。
【0021】
これに対して、利用者Xが身分証明書をカメラ35で撮影する行為をしないで、
図4の(a)に示す年齢確認画面の「キャンセル」を押下して買い物を続けた場合、管理サーバ1は、利用者Xに対して、年齢確認が完了していないことを示す認証情報(「未認証」)を付与する。
【0022】
その後、商品a1が買い物カートに登録されて、利用者Xが
図4の(b)に示す画面の「支払い」を押下すると、管理サーバ1は、決済処理を開始する。
【0023】
例えばモバイル決済可能なエリアM1において、利用者端末3Xは、商品a1,b1,c1の決済に関する情報(決済情報)を管理サーバ1に送信する。管理サーバ1は、決済情報に基づいて、決済サーバ4に決済要求を送信する。決済サーバ4は、決済事業者に応じた決済システムにより決済処理を実行する。
【0024】
なお、エリアM2において会計端末により決済を行う場合、利用者Xは、利用者端末3Xに表示される会計用の二次元コードを会計端末に翳すことにより決済処理を実行してもよい。
【0025】
決済処理が完了すると、利用者端末3Xには、
図5の(a)に示すように、決済が完了したことを示す画面が表示される。また、
図5の(a)の画面に、退店用の二次元コードQ1が表示される。利用者Xは、利用者端末3Xに表示された二次元コードQ1をゲート装置2の読取部(カメラ25)に翳す(
図5の(b))。
【0026】
なお、エリアM2において会計端末により決済を行った場合、会計端末から二次元コードQ1が印字されたレシートを発行し、利用者Xは、レシートに表示された二次元コードQ1をゲート装置2の読取部(カメラ25)に翳してもよい。
【0027】
ゲート装置2は、二次元コードQ1から読み取った認証情報を取得して退店処理を行う。例えば、年齢確認を要する商品a1について利用者Xが「認証済」の場合、ゲート装置2は、
図6に示す画面を操作表示部23に表示させて、完了情報を管理サーバ1に送信する。
【0028】
また、例えば、年齢確認を要する商品a1について利用者Xが「未認証」の場合、ゲート装置2は、
図7に示す画面を操作表示部23に表示させるとともに、店舗スタッフに利用者Xの年齢確認の作業を行うように確認要求を通知する。店舗スタッフは、確認要求を受けると、利用者Xに対して年齢確認を行う。店舗スタッフが年齢確認を行って認証すると、店舗スタッフは、所持する二次元コード(スタッフコード)をゲート装置2のカメラ25に翳す。これにより、ゲート装置2は、完了情報を管理サーバ1に送信する。
【0029】
また、例えば、決済が完了していない利用者がゲート装置2を通過すると、ゲート装置2は、店舗スタッフに決済確認の作業を行うように通知する。店舗スタッフが利用者Xに適切な決済操作を促し、決済が正常に完了すると、ゲート装置2は、完了情報を管理サーバ1に送信する。
【0030】
以上のようにして、利用者Xは店舗200での買い物を行うことができる。商品販売システム100は、利用者の買い物を支援及び管理する。特に、商品販売システム100は、店舗200において利用者が利用者端末3により読み取った商品の購入について認証処理を実行し、認証処理の認証状況(「認証済」、「未認証」)を含む読取情報(二次元コードQ1)を利用者端末3に通知する。また、商品販売システム100は、利用者端末3に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知する(
図6及び
図7参照)。商品販売システム100は、上記構成により、店舗200における購入資格を要する商品の不正購入を防止しつつ、店舗スタッフの業務負担を軽減することを可能にする。
【0031】
上述の処理を実現するための商品販売システム100の具体的な構成について、以下に説明する。
【0032】
[利用者端末3]
図8に示すように、利用者端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、通信I/F34、及びカメラ35などを備える。利用者端末3は、例えば、店舗200の利用者が所持する操作端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末である。利用者端末3は、店舗200から貸与される操作端末であってもよいし、買い物カゴ(台車)に設置される操作端末であってもよい。
【0033】
カメラ35は、被写体の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。例えば、カメラ35は、商品のバーコード(
図3参照)、利用者の身分証明書(
図4の(a)参照)などを撮像する。
【0034】
通信I/F34は、利用者端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理サーバ1との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信I/F34は、利用者端末3を無線(例えば、Bluetoothなどの近距離無線)で通信網N2に接続し、通信網N2を介してゲート装置2との間でデータ通信可能であってもよい。
【0035】
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部と、利用者の操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0036】
記憶部32は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、制御部31に後述の商品販売処理(
図11参照)を実行させるための商品販売プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記商品販売プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、利用者端末3に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
【0037】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末3を制御する。
【0038】
例えば、利用者が店舗200において利用者端末3を利用して買い物を行うための買い物アプリケーション(商品販売プログラム)が記憶部32に記憶される場合、制御部31は、買い物アプリケーションを起動させて、利用者の買い物に関する操作を受け付けて各処理を実行する。例えば、利用者が店舗200の会員登録を行って、買い物アプリケーションソフトウェアプログラムを利用者端末3にダウンロード(インストール)することにより、店舗200において買い物アプリケーションを利用することが可能となる。
【0039】
具体的に、制御部31は、商品読取処理部311、表示処理部312、通知処理部313、取得処理部314などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0040】
商品読取処理部311は、カメラ35により撮像されたデジタル画像データに基づいて、商品に付与されたバーコードを読み取って商品の情報(商品名、金額など)を取得する。
【0041】
表示処理部312は、商品読取処理部311が読み取った商品の情報を操作表示部33に表示させる(
図3の(b)参照)。通知処理部313は、商品読取処理部311が読み取った商品の情報を管理サーバ1に送信する。
【0042】
また、表示処理部312は、商品読取処理部311が読み取った商品が年齢確認を要する商品である場合に、年齢確認画面を表示させる(
図4の(a)参照)。表示処理部312は、年齢確認画面において、年齢確認が必要であることを示すメッセージと、身分証明書(マイナンバーカード、免許証など)をカメラ35に翳すように促すメッセージとを表示させる。
【0043】
取得処理部314は、利用者の年齢情報を取得する。例えば、利用者が身分証明書をカメラ35に翳すと、取得処理部314は、カメラ35により撮像された身分証明書の撮像画像を取得する。通知処理部313は、取得処理部314が取得した身分証明書の撮像画像を管理サーバ1に送信する。管理サーバ1は、撮像画像に基づいて利用者の年齢を特定し、利用者が商品の購入資格を有するか否かを判定する。
【0044】
また、通知処理部313は、利用者が支払い操作(決済指示)を行った場合に決済に関する情報(決済情報)を管理サーバ1に送信する。決済情報には、利用者に関する情報(利用者ID、支払い方法など)、店舗の識別情報などが含まれる。管理サーバ1は、決済情報に基づいて、利用者IDに関連付けられた商品(カート内商品)の決済処理を実行する。
【0045】
決済が完了すると、表示処理部312は、管理サーバ1から取得する退店用の二次元コードQ1を操作表示部33に表示させる(
図5参照)。利用者は、店舗200を退店する際に、利用者端末3に表示された二次元コードQ1をゲート装置2に翳す。
【0046】
なお、制御部31は、記憶部32に記憶されるブラウザプログラムに従って上述の各処理を実行することによりブラウザ処理部として機能してもよい。例えば、ブラウザ処理部は、管理サーバ1から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を管理サーバ1に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、管理サーバ1の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0047】
[管理サーバ1]
図8に示すように、管理サーバ1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、及び通信I/F14などを備えるサーバコンピュータである。なお、管理サーバ1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、一又は複数のプロセッサーが、管理サーバ1で実行される各種の処理を分散して実行してもよい。
【0048】
通信I/F14は、管理サーバ1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して利用者端末3との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信I/F14は、管理サーバ1を有線又は無線で通信網N3に接続し、通信網N3を介してゲート装置2との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。さらに、通信I/F14は、管理サーバ1を有線又は無線で通信網N4に接続し、通信網N4を介して決済サーバ4との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
【0049】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0050】
記憶部12は、各種の情報を記憶する半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどを含む不揮発性の記憶部である。
【0051】
記憶部12には、制御部11に後述の商品販売処理(
図11参照)を実行させるための商品販売プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記商品販売プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理サーバ1が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
【0052】
また、記憶部12には、利用者情報D1、買い物情報D2などのデータが記憶される。
図9は、利用者情報D1の一例を示す図である。利用者情報D1には、店舗200を利用する利用者ごとに利用者に関する情報が登録される。
図9に示すように、利用者情報D1は、利用者の識別情報(「利用者ID」)と、「年齢認証要否」の情報とが含まれる。利用者IDは、例えば、店舗200の会員番号である。例えば、利用者IDは、利用者が店舗200において利用者端末3を利用して買い物を行うためのアプリケーション(買い物アプリケーション)のログイン情報として利用される。年齢認証要否は、利用者が年齢確認を必要とする人物であるか否かを識別する情報である。例えば、利用者が成年者である場合、年齢認証要否に「不要」が登録され、利用者が未成年者である場合、年齢認証要否に「必要」が登録される。
【0053】
制御部11は、利用者の登録情報(会員情報)を取得した場合に、当該登録情報に基づいて年齢を特定して年齢認証要否(「必要」、「不要」)を利用者情報D1に登録してもよい。また、制御部11は、利用者が買い物中に身分証明書を提示(撮影)した場合に(
図4の(a)参照)、年齢情報を取得して年齢認証要否を利用者情報D1に登録してもよい。
【0054】
前記年齢認証要否の情報は、例えば、利用者が年齢確認を要する商品(例えば酒類、タバコなど)を購入する際に、利用者の年齢を確認する必要があるか否かを判定するために利用される。
【0055】
利用者情報D1には、利用者に関する他の情報(名前、住所、連絡先、クレジットカード情報、保有ポイント数、購買履歴など)が登録されてもよい。
【0056】
図10は、買い物情報D2の一例を示す図である。買い物情報D2には、店舗200を利用する利用者ごとに、買い物に関する情報が登録される。
図10に示すように、買い物情報D2は、「利用者ID」、「カート内商品」、「年齢確認商品」、「年齢認証状況」、「決済状況」などの情報が含まれる。カート内商品は、利用者が買い物中に選択(スキャン)した商品(
図3参照)を示す情報である。年齢確認商品は、年齢を確認する必要がある商品を示す情報である。例えば、カート内商品に酒類の商品a1が含まれる場合に、商品a1が年齢確認商品として登録される。カート内商品に年齢確認商品が含まれない場合、年齢確認商品に「無し」が登録される。
【0057】
年齢認証状況は、利用者の年齢を確認して年齢確認商品の購入を許可(認証)したか否かを示す情報である。例えば、利用者Xが年齢確認を要する商品a1をスキャンして身分証明書を提示(カメラ35で撮影)すると、制御部11は、利用者Xが成年者であると判定した場合に、年齢認証状況に「認証済」を登録する。これに対して、例えば、利用者Yが年齢確認を要する商品a3をスキャンした後に身分証明書を提示しない場合、制御部11は、年齢認証状況に「未認証」を登録する。
【0058】
決済状況は、カート内商品の決済が完了したか否かを示す情報である。決済が完了した場合に、制御部11は、決済状況に「完了」を登録し、決済が完了していない場合(買い物中の場合)に、制御部11は、決済状況に「未決済」を登録する。例えば、利用者が店舗200に来店して買い物を開始(買い物アプリケーションにログイン)すると、制御部11は、決済状況に「未決済」を登録し、利用者の決済処理が完了すると、制御部11は、「未決済」を「完了」に更新する。なお、制御部11は、「完了」が登録された買い物情報D2のレコードを、所定のタイミングで買い物情報D2から削除してもよい。
【0059】
なお、他の実施形態として、利用者情報D1及び買い物情報D2の一部又は全部が、管理サーバ1から通信網N4を介してアクセス可能な他のサーバに記憶されてもよい。この場合、管理サーバ1の制御部11は、必要に応じて前記サーバから各種の情報を取得して、前記商品販売処理などの各処理を実行してもよい。また、他の実施形態として、利用者情報D1及び買い物情報D2の一部又は全部が、利用者端末3に記憶されてもよい。この場合、管理サーバ1の制御部11は、必要に応じて利用者端末3から各種の情報を取得して、前記商品販売処理などの各処理を実行してもよい。
【0060】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理サーバ1を制御する。
【0061】
具体的に、制御部11は、
図8に示すように、読取商品取得処理部111、認証処理部112、決済処理部113、生成処理部114、通知処理部115などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記商品販売プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記商品販売プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0062】
読取商品取得処理部111は、利用者が買い物中に利用者端末3により読み取った商品の情報を取得する。例えば、利用者Xが購入を希望する商品に付された情報コード(バーコード)を、利用者端末3Xのカメラ35により撮像(スキャン)すると、利用者端末3Xは、商品の情報(商品名、金額など)を読み取って管理サーバ1に送信する。読取商品取得処理部111は、利用者端末3Xから前記商品の情報を取得する。読取商品取得処理部111は、取得した前記商品の情報を買い物情報D2のカート内商品に登録する(
図10参照)。読取商品取得処理部111は、複数の利用者端末3のそれぞれから商品の情報を取得して、利用者ごとにカート内商品に商品情報を蓄積していく。
【0063】
認証処理部112は、購入資格を要する商品について利用者が購入資格を有するか否かを判定する。具体的には、利用者が身分証明書を利用者端末3のカメラ35に翳すと利用者端末3は身分証明書の撮像画像を管理サーバ1に送信する。認証処理部112は、利用者端末3から撮像画像を取得すると、撮像画像に基づいて年齢を特定し、利用者が商品の購入資格を有するか否かを判定する。例えば、利用者Xが酒類の商品a1をスキャンした場合に、認証処理部112は、利用者Xの身分証明書の画像に基づいて利用者Xが成年者であるか否かを判定する。
【0064】
認証処理部112は、認証処理に応じた情報を買い物情報D2の年齢認証状況に登録する。例えば、認証処理部112は、利用者Xが成年者であると判定すると、利用者Xに対応する年齢認証状況に「認証済」を登録する(
図10参照)。また、例えば、読取商品取得処理部111が年齢確認を要する商品(例えば商品a3)の情報を取得したにもかかわらず、利用者端末3から身分証明書の撮像画像を取得しない場合には、認証処理部112は、年齢認証状況に「未認証」を登録する(
図10参照)。このように、認証処理部112は、年齢確認を要する商品について、認証処理を完了したか否か(「認証済」、「未認証」)を買い物情報D2の年齢認証状況に登録する。
【0065】
なお、例えば、読取商品取得処理部111が年齢確認を要する商品(例えば商品b2)の情報を取得した場合において、利用者情報D1において利用者の年齢認証要否に「不要」が登録されている場合(
図9参照)、すなわち利用者が成年者であることが予め登録されている場合には、利用者端末3から身分証明書の撮像画像を取得しない場合であっても、認証処理部112は、年齢認証状況に「未認証」を登録しない(
図10参照)。この場合、認証処理部112は、年齢認証状況に「認証不要」を登録する。
【0066】
また、認証処理部112は、利用者について年齢認証を行った場合に、利用者情報D1において当該利用者に対して「不要」を登録する。このように、認証処理部112は、一度利用者の年齢認証を実施した場合には、当該利用者を認証済(年齢確認済)として登録する。これにより、前記利用者が次回以降に買い物する際に、年齢確認作業(
図4の(a)参照)が不要になる。
【0067】
決済処理部113は、商品の決済処理を実行する。具体的には、決済処理部113は、利用者が利用者端末3において前記決済指示を行った場合に利用者端末3から送信される決済情報を取得する。決済処理部113は、決済情報に含まれる情報(決済事業者の情報)で特定される決済事業者において電子決済サービスを提供する決済サーバ4に決済用認証情報(決済要求)を送信して、商品の請求金額についての決済処理を実行する。前記決済用認証情報は、決済情報に含まれる金額(請求金額)、利用者のID及びパスワード、店舗の識別情報等を含む。
【0068】
決済処理が完了した場合、決済処理部113は、利用者が購入した商品の情報を、購買履歴として利用者情報D1(
図9参照)に登録する。また、決済処理部113は、決済状況(「完了」又は「未決済」)を買い物情報D2に登録する(
図10参照)。例えば決済処理部113は、利用者が買い物アプリケーションにログインすると、決済状況に「未決済」を登録し、利用者の決済処理が完了すると、「未決済」を「完了」に更新する。なお、制御部11は、「完了」が登録された買い物情報D2のレコードを、所定のタイミングで買い物情報D2から削除してもよい。
【0069】
決済方法は、クレジットカード決済に限定されず、利用者に関連付けられたチャージ金額又はポイント数による決済であってもよい。
【0070】
生成処理部114は、退店用の読取情報(二次元コードQ1)を生成する。具体的には、生成処理部114は、決済処理が完了すると、利用者IDと、認証処理の認証状況(買い物情報D2の「認証済」、「未認証」、「認証不要」)とを含む二次元コードQ1を生成する。例えば利用者Xの購入商品(カート内商品)に年齢確認を要する商品a1(例えば酒類)が含まれ、利用者Xが身分証明書をカメラ35に翳して年齢認証が完了している場合、生成処理部114は、利用者Xについて、年齢認証が完了していることを示す情報(「認証済」)を含む二次元コードQ1を生成する。
【0071】
また、例えば利用者Yの購入商品(カート内商品)に年齢確認を要する商品a3(例えば酒類)が含まれ、利用者Yが身分証明書をカメラ35に翳しておらず年齢認証が完了していない場合、生成処理部114は、利用者Yについて、年齢認証が未完了であることを示す情報(「未認証」)を含む二次元コードQ1を生成する。
【0072】
また、例えば利用者Zの購入商品(カート内商品)に年齢確認を要する商品が含まれない場合、生成処理部114は、利用者Zについて、年齢認証が不要であることを示す情報(「認証不要」)を含む二次元コードQ1を生成する。
【0073】
また、例えば利用者Tの購入商品(カート内商品)に年齢確認を要する商品が含まれ、利用者Tの年齢認証が不要である場合、生成処理部114は、利用者Tについて、年齢認証が不要であることを示す情報(「認証不要」)を含む二次元コードQ1を生成する。
【0074】
通知処理部115は、生成処理部114により生成される退店用の読取情報(二次元コードQ1)を利用者端末3に通知する。
【0075】
利用者端末3は、管理サーバ1から二次元コードQ1の情報を取得すると、
図5の(a)に示す画面(退店画面)を操作表示部23に表示させる。退店画面には、決済が完了したことを示すメッセージ、二次元コードQ1などが表示される。利用者は、利用者端末3に表示された二次元コードQ1をゲート装置2に翳して退店する。
【0076】
[ゲート装置2]
図8に示すように、ゲート装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、通信I/F24、カメラ25などを備える。ゲート装置2は、店舗200に配置される。
【0077】
カメラ25は、被写体の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。例えば、カメラ25は、ゲート装置2に翳された利用者端末3の二次元コードQ1(
図5参照)を撮像する。
【0078】
通信I/F24は、ゲート装置2を有線LAN又は無線LAN(店内LAN)などの通信網N3に接続し、通信網N3を介して管理サーバ1との間でデータ通信を可能にする。また、通信I/F24は、ゲート装置2を無線(例えば、Bluetoothなどの近距離無線)の通信網N2に接続し、通信網N2を介して利用者端末3との間でデータ通信可能であってもよい。
【0079】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0080】
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、制御部21に後述の商品販売処理(
図11参照)を実行させるための商品販売プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記商品販売処理は、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、ゲート装置2に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0081】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりゲート装置2を制御する。
【0082】
具体的に、制御部21は、読取処理部211、判定処理部212、報知処理部213、通知処理部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記商品販売プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記商品販売プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0083】
読取処理部211は、利用者が利用者端末3に表示された二次元コードQ1をカメラ35に翳した場合に(
図5参照)、カメラ35が撮像した二次元コードQ1の撮像画像を取得し、二次元コードQ1の情報を読み取る。具体的には、読取処理部211は、二次元コードQ1を読み取って、利用者IDと年齢認証状況(「認証済」、「未認証」、「認証不要」)とを取得する。
【0084】
判定処理部212は、利用者が適切に買い物操作を行ったか否かを判定する。具体的には、判定処理部212は、利用者の購入商品に年齢認証を要する商品が含まれる場合に、利用者が年齢認証を必要とする人物であるか否かを判定する。例えば、判定処理部212は、年齢認証状況に「認証不要」が登録されている場合に、利用者が年齢認証を必要としない人物であると判定し、年齢認証状況に「認証不要」が登録されていない場合に、利用者が年齢認証を必要とする人物であると判定する。
【0085】
また、判定処理部212は、年齢認証を必要とする利用者の年齢認証が完了しているか否かを判定する。例えば、判定処理部212は、年齢認証状況に「認証済」が登録されている場合に、利用者の年齢認証が完了していると判定し、年齢認証状況に「未認証」が登録されている場合に、利用者の年齢認証が完了していないと判定する。
【0086】
報知処理部213は、判定処理部212による判定結果に応じた情報を報知する。具体的には、報知処理部213は、年齢認証状況に応じた所定の情報を報知する。
【0087】
例えば、年齢認証状況に「認証不要」又は「認証済」が登録されている場合に、報知処理部213は、
図6に示すメッセージを操作表示部23に表示させる。またこの場合、通知処理部214は、利用者が正常に買い物を終了(退店)したことを示す完了情報を管理サーバ1に送信する。管理サーバ1の制御部11は、完了情報を取得すると、買い物情報D2の前記利用者のレコードを削除し、当該利用者の購買履歴を利用者情報D1に登録する。
【0088】
また例えば、年齢認証状況に「未認証」が登録されている場合、すなわち、利用者端末3に表示された二次元コードQ1がゲート装置2に翳されることにより取得される前記年齢認証状況が、利用者の商品の購入について認証が完了していない状況である場合に、報知処理部213は、
図7に示す警告メッセージを操作表示部23に表示させる。報知処理部213は、ゲート装置2から警告音を出力させたり、ゲート装置2の警告灯を点灯又は点滅させたりしてもよい。また、報知処理部213は、店舗スタッフに年齢確認の作業を行うように要求する確認要求を通知する。店舗スタッフは、確認要求を受けると、利用者に対して年齢確認を行う。店舗スタッフが年齢確認を行って認証すると、店舗スタッフは、所持する二次元コード(スタッフコード)をゲート装置2のカメラ25に翳す。
【0089】
通知処理部214は、スタッフコードを読み取ると、利用者の年齢認証が完了したことを示す完了情報を管理サーバ1に送信する。管理サーバ1の制御部21は、前記完了情報を取得すると、利用者情報D1において前記利用者に対して「不要」を登録する。これにより、前記利用者が次回以降に買い物する際に、年齢確認作業(
図4の(a)参照)が不要になる。
【0090】
また例えば、決済が完了していない利用者がゲート装置2を通過した場合(例えば二次元コードQ1を翳さないでゲート装置2を通過した場合)、報知処理部213は、警告メッセージを操作表示部23に表示させる。また、報知処理部213は、ゲート装置2から警告音を出力させたり、ゲート装置2の警告灯を点灯又は点滅させたりしてもよい。また、報知処理部213は、店舗スタッフに決済確認の作業を行うように通知する。店舗スタッフは、通知を受けると、利用者に対して決済処理(会計操作)を促す。
【0091】
他の実施形態として、ゲート装置2は、開閉可能なゲート(扉)を備えてもよい。ゲートが開いて通路が開放されると、利用者はゲートの通路を通過することが可能となり、ゲートが閉じて通路が閉鎖されると、利用者はゲートの通路を通過することが不可能となる。ゲートは、開閉可能な物理的な扉で構成されてもよいし、光を用いた電子的な扉であってもよいし、音声により利用者の通過を許可又は禁止する音声扉であってもよい。例えば、制御部21は、利用者の年齢確認が必要な場合、決済が完了していない場合などに、ゲートを閉鎖する。
【0092】
このように、制御部21は、利用者端末3に表示された二次元コードQ1がゲート装置2に翳されることにより取得される前記年齢認証状況が、利用者の商品の購入について認証が完了している状況である場合に、利用者の店舗からの退店を許可する。また、制御部21は、前記確認要求に対してスタッフが利用者の商品の購入について認証した場合に、利用者の店舗からの退店を許可してもよい。
【0093】
[商品販売処理]
以下、
図11を参照しつつ、商品販売システム100において実行される商品販売処理について説明する。例えば、前記商品販売処理は、利用者が、店舗200(
図2参照)において利用者端末3により買い物アプリケーションにログインすることによって開始される。なお、前記商品販売処理は、利用者が利用者端末3における所定の操作に応じて途中で終了されることがある。前記商品販売処理は、本発明の商品販売方法の一例である。
【0094】
なお、ここで説明する前記商品販売処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記商品販売処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは管理サーバ1の制御部11、ゲート装置2の制御部21、及び利用者端末3の制御部31が前記商品販売処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、他の複数のプロセッサーが前記商品販売処理における各ステップを分散して実行してもよい。
【0095】
ここでは、上述した例(
図2~
図7参照)を参照して、商品販売システム100において実行される商品販売処理の具体例を説明する。
【0096】
<ステップS1>
ステップS1において、利用者端末3の制御部31及び管理サーバ1の制御部11は、買い物アプリケーションにログインするログイン処理を実行する。例えば、利用者Xが店舗200に来店して利用者端末3Xにおいて買い物アプリケーションを起動させて利用者IDを入力すると、利用者端末3の制御部31は、利用者IDを管理サーバ1に送信し、管理サーバ1の制御部11は、ログインを許可して利用者IDを買い物情報D2(
図10参照)に登録する。
【0097】
<ステップS2>
ステップS2において、利用者端末3の制御部31は、利用者が利用者端末3のカメラ35でスキャンした商品の情報(商品名、金額など)を取得する。例えば、利用者Xが利用者端末3Xのカメラ35で商品のバーコードをスキャンすると、制御部31は、バーコードを読み取って商品の情報(商品名、金額)を取得する(
図3参照)。制御部31は、取得した商品の情報を管理サーバ1に送信する。
【0098】
<ステップS3>
ステップS3において、管理サーバ1の制御部11は、利用者端末3から送信される商品の情報を取得すると、買い物情報D2のカート内商品に登録する。例えば、利用者Xの利用者端末3Xから商品の情報を取得すると、制御部11は、買い物情報D2の利用者Xのカート内商品に商品の情報を登録する(
図10参照)。
【0099】
<ステップS4>
ステップS4において、管理サーバ1の制御部11は、ステップS3において取得した商品が年齢確認を要する商品であるか否かを判定し、さらに当該商品が年齢確認を要する商品である場合に利用者について年齢認証要否を判定する。例えば、利用者Xがスキャンした商品が酒類である場合に、制御部11は、当該商品が年齢確認を要する商品であると判定する。この場合、制御部11は、買い物情報D2の年齢確認商品に商品の情報を登録し(
図10参照)、さらに利用者Xについて、年齢認証の処理を行う必要があるか否かを判定する。
【0100】
例えば、利用者情報D1(
図9参照)において利用者Xの年齢認証要否に「不要」が登録されている場合、すなわち利用者Xが成年者であることが予め登録されている場合、制御部11は、利用者Xについて年齢認証の処理を行う必要がないと判定する。この場合、制御部11は、買い物情報D2(
図10参照)の利用者Xの年齢認証状況に「認証不要」を登録する。
【0101】
これに対して、例えば、利用者情報D1において利用者Xの年齢認証要否に「必要」が登録されている場合、すなわち利用者Xが成年者であるか未成年者であるか不明である場合には、制御部11は、利用者Xについて年齢認証の処理を行う必要があると判定する。この場合、制御部11は、買い物情報D2(
図10参照)の利用者Xの年齢認証状況に「未認証」を登録する。
【0102】
なお例えば、利用者Xがスキャンした商品が酒類でない場合には、制御部11は、当該商品が年齢確認を要する商品ではなく、利用者Xについて年齢認証の処理を行う必要がないと判定する。この場合、制御部11は、買い物情報D2(
図10参照)の利用者Xの年齢認証状況に「認証不要」を登録する。
【0103】
制御部11は、利用者Xに対して年齢認証の処理を行う必要があるか否かの判定結果(年齢認証要否)を利用者端末3Xに送信する。
【0104】
<ステップS5>
ステップS5において、利用者端末3の制御部31は、管理サーバ1から前記判定結果を取得し、利用者に対して年齢認証の処理を行う必要がある場合に(S5:Yes)、処理をステップS6に移行させる。また、制御部31は、利用者に対して年齢認証の処理を行う必要がない場合に(S5:No)、処理をステップS10に移行させる。
【0105】
<ステップS6>
ステップS6において、利用者端末3の制御部31は、年齢確認画面を操作表示部33に表示させる。例えば、利用者Xが酒類の商品をスキャンし、利用者Xに対して年齢認証の処理を行う必要がある場合に、利用者端末3Xの制御部31は、
図4の(a)に示す年齢確認画面を操作表示部33に表示させる。
【0106】
<ステップS7>
ステップS7において、利用者端末3の制御部31は、利用者の身分証明書を取得したか否かを判定する。例えば、利用者Xが年齢確認可能な身分証明書(マイナンバーカード、免許証など)をカメラ35に翳すと(
図4の(a)参照)、制御部31は、身分証明書の撮像画像を取得する。制御部31は、利用者の身分証明書の撮像画像を取得すると(S7:Yes)、処理をステップS8に移行させる。
【0107】
一方、制御部31は、身分証明書の撮像画像を取得しない場合(S7:No)、処理をステップS10に移行させる。例えば、利用者Xが身分証明書をカメラ35で撮影する行為をしないで、
図4の(a)に示す年齢確認画面の「キャンセル」を押下した場合、制御部31は、処理をステップS10に移行させる。
【0108】
<ステップS8>
ステップS8において、利用者端末3の制御部31は、ステップS7において取得した身分証明書の撮像画像を管理サーバ1に送信する。
【0109】
<ステップS9>
ステップS9において、管理サーバ1の制御部11は、利用者端末3から身分証明書の撮像画像を取得すると年齢認証状況を登録する。例えば、制御部11は、身分証明書から利用者Xが成年者であると判断すると、買い物情報D2の年齢認証状況に「認証済」を登録する。すなわち、制御部31は、利用者Xの年齢認証状況を「未認証」から「認証済」に更新する。
【0110】
<ステップS10>
ステップS10において、利用者端末3の制御部31は、利用者から決済指示を取得したか否かを判定する。例えば、利用者Xが操作画面(
図3の(b)又は
図4の(b)参照)において、「支払い」を選択すると、制御部31は、決済指示を取得する。制御部31は、利用者から決済指示を取得すると(S10:Yes)、処理をステップS11に移行させる。一方、制御部31は、利用者から決済指示を取得しない場合(S10:No)、処理をステップS2に移行させる。利用者端末3の制御部31及び管理サーバ1の制御部11は、利用者から決済指示を取得するまで上述の処理を繰り返し実行する。
【0111】
<ステップS11>
ステップS11において、利用者端末3の制御部31は、決済情報を管理サーバ1に送信する。例えば、利用者端末3Xの制御部31は、利用者Xに関する情報(利用者ID、支払い方法など)、店舗の識別情報などを含む決済情報を管理サーバ1に送信する。
【0112】
<ステップS12>
ステップS12において、管理サーバ1の制御部11は、利用者端末3から決済情報を取得すると決済処理を実行する。例えば、制御部11は、買い物情報D2において利用者Xの利用者IDに関連付けられたカート内商品の合計金額(請求金額)について、決済サーバ4に決済用認証情報(決済要求)を送信して決済処理を実行する。制御部11は、決済処理が完了すると、買い物情報D2の決済状況に「完了」を登録する。
【0113】
<ステップS13>
ステップS13において、管理サーバ1の制御部11は、退店用の二次元コードを生成して利用者端末3に送信する。具体的には、制御部11は、利用者IDと、認証処理の認証状況(買い物情報D2の「認証済」、「未認証」、「認証不要」)とを含む二次元コードQ1を生成する。
【0114】
例えば、利用者Xが酒類の商品をスキャンして身分証明書をカメラ35に提示した場合に、制御部11は、利用者Xの利用者IDと年齢認証を完了したことを示す情報(「認証済」)とを含む二次元コードQ1を生成して、利用者Xの利用者端末3Xに送信する。
【0115】
また例えば、利用者Xが酒類の商品をスキャンして身分証明書をカメラ35に提示していない場合に、制御部11は、利用者Xの利用者IDと年齢認証を完了していないことを示す情報(「未認証」)とを含む二次元コードQ1を生成して、利用者Xの利用者端末3Xに送信する。
【0116】
また例えば、年齢認証が不要な利用者Xが酒類の商品をスキャンした場合に、制御部11は、利用者Xの利用者IDと年齢認証が不要であることを示す情報(「認証不要」)とを含む二次元コードQ1を生成して、利用者Xの利用者端末3Xに送信する。
【0117】
<ステップS14>
ステップS14において、利用者端末3の制御部31は、管理サーバ1から取得する退店用の二次元コードQ1を操作表示部33に表示させる(
図5参照)。
【0118】
<ステップS15>
ステップS15において、ゲート装置2の制御部21は、利用者端末3に表示された二次元コードQ1を読み取る。例えば、利用者Xが利用者端末3Xに表示された二次元コードQ1をゲート装置2のカメラ25に翳すと(
図5参照)、制御部21は、二次元コードQ1を読み取って、利用者IDと、認証処理の認証状況(「認証済」、「未認証」、「認証不要」)とを取得する。
【0119】
<ステップS16>
ステップS16において、ゲート装置2の制御部21は、二次元コードQ1から読み取った情報に基づいて報知処理を実行する。
【0120】
例えば、制御部21は、二次元コードQ1から、利用者Xの利用者IDと年齢認証を完了したことを示す情報(「認証済」)とを取得すると、利用者Xが適切に買い物を終了(退店)したことを示す画面(
図6参照)を操作表示部23に表示させる。
【0121】
また例えば、制御部21は、二次元コードQ1から、利用者Xの利用者IDと年齢認証が不要であることを示す情報(「認証不要」)とを取得すると、利用者Xが適切に買い物を終了(退店)したことを示す画面(
図6参照)を操作表示部23に表示させる。
【0122】
また例えば、制御部21は、二次元コードQ1から、利用者Xの利用者IDと年齢認証を完了していないことを示す情報(「未認証」)とを取得すると、利用者Xが適切に買い物を終了していないことを示す画面(
図7参照)を操作表示部23に表示させる。具体的には、制御部21は、
図7に示すように、年齢確認を要する商品が含まれることを示すメッセージを表示させる。また、制御部11は、店舗スタッフに年齢確認の作業を行うように確認要求を通知する。店舗スタッフは、確認要求を受けると、利用者Xに対して年齢確認を行う。店舗スタッフが年齢確認を行って認証すると、店舗スタッフは、所持する二次元コード(スタッフコード)をゲート装置2のカメラ25に翳す。
【0123】
<ステップS17>
ステップS17において、ゲート装置2の制御部21は、利用者が正常に買い物を終了(退店)したことを示す完了情報を管理サーバ1に送信する。なお、店舗スタッフが年齢確認を行った場合には、制御部21は、店舗スタッフが年齢認証したことを示す情報を含む完了情報を管理サーバ1に送信する。
【0124】
<ステップS18>
ステップS18において、管理サーバ1の制御部11は、ゲート装置2から完了情報を取得すると、退店処理を実行する。具体的には、制御部11は、買い物情報D2の利用者のレコードを削除し、当該利用者の購買履歴を利用者情報D1に登録する。
【0125】
また、制御部11は、年齢認証を行った利用者について、利用者情報D1(
図9参照)の年齢認証要否を「必要」から「不要」に更新する。例えば、今回の買い物において利用者Xが酒類の商品を購入した際に利用者Xの年齢認証を行った場合に、制御部11は、利用者Xの年齢認証要否を「必要」から「不要」に更新する。これにより、利用者Xが次回酒類の商品を購入する際に年齢認証処理を省略することができる。
【0126】
退店処理が終了すると、商品販売システム100は、前記商品販売処理を終了する。商品販売システム100は、利用者ごとに前記商品販売処理を並行して実行する。
【0127】
以上説明したように、本実施形態に係る商品販売システム100は、店舗200において利用者が利用者端末3により読み取った商品の購入について認証処理を実行し、認証処理の認証状況を含む退店用の二次元コードQ1を利用者端末3に通知する。また、商品販売システム100は、利用者端末3に表示される二次元コードQ1から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知する。
【0128】
具体的には、商品販売システム100は、利用者の商品の購入について認証されていない場合に、店舗スタッフに、利用者が商品を購入する資格を有するか否かを確認することを要求する確認要求を報知する。これにより、利用者が自ら身分証明書を撮像(提示)して商品の購入資格を有することを入力した場合には(
図4の(a)参照)、店舗スタッフは当該利用者に対して購入資格の有無を確認する必要がなくなる。すなわち、店舗スタッフは、購入資格を有する商品を購入したにもかかわらず身分証明書を提示していない利用者に対してのみ購入資格の有無を確認すればよい。よって、店舗200における購入資格を要する商品の不正購入を防止しつつ、店舗スタッフの業務負担を軽減することが可能となる。
【0129】
また、商品販売システム100は、商品の決済が完了した場合に二次元コードQ1を利用者端末3に通知し、利用者端末3に表示された二次元コードQ1が店舗200のゲート装置2に翳されることにより取得される認証状況が、利用者の商品の購入について認証が完了していない状況(「未認証」)である場合に、店舗スタッフに確認要求を報知する。このように、商品販売システム100は、利用者が退店する際にゲート装置2において商品の購入について認証済か否かを確認するため、店舗スタッフはゲート装置2付近(出口付近)に待機していればよい。
【0130】
また、商品販売システム100は、利用者端末3に表示された二次元コードQ1がゲート装置2に翳されることにより取得される認証状況が、利用者の商品の購入について認証が完了している状況(「認証済」)である場合に、利用者に対して、次回以降の商品の購入の際に認証処理が不要であることを示す情報を登録する。これにより、利用者は、例えば次回の買い物で酒類を購入する際に身分証明書を提示が不要になるため、買い物の利便性を向上させることができる。
【0131】
また、商品販売システム100は、利用者端末3に表示された二次元コードQ1がゲート装置2に翳されることにより取得される認証状況が、利用者の商品の購入について認証が完了している状況(「認証済」)である場合に、利用者の店舗200からの退店を許可する。これにより、例えば未成年者が酒類を購入するなどの不正購入を防ぐことができる。
【0132】
また、商品販売システム100は、前記確認要求に対して店舗スタッフが利用者の商品の購入について認証した場合に、利用者の店舗からの退店を許可する。また、商品販売システム100は、店舗スタッフが利用者の年齢を確認して認証した場合に、当該利用者に対して、次回以降の商品の購入の際に認証処理が不要であることを示す情報を登録してもよい。
【0133】
また、商品販売システム100は、利用者が商品の購入について予め認証されている場合に認証処理を省略し、利用者が商品の購入について認証されていない場合に認証処理を実行する。このように、認証処理の対象者を限定することにより、店舗スタッフの認証作業の業務負担を軽減することが可能となる。
【0134】
また、商品販売システム100は、利用者が商品の購入について認証されていない場合に、利用者が商品を購入する資格を有するか否かを識別可能な識別媒体(例えば身分証明書)を撮像する画面を利用者端末3に表示させて(
図4の(a)参照)、利用者から識別媒体の撮像操作を受け付け、前記撮像操作により撮像される前記識別媒体の撮像画像に基づいて、利用者が商品を購入する資格を有するか否かを判定する。これにより、利用者が商品を購入する資格を有するか否かを確実に判断することができる。なお、他人の身分証明書を使用した不正行為を防止するために、商品販売システム100は、利用者の顔画像を取得して、身分証明書の顔画像又は会員登録された顔画像と照合してもよい。
【0135】
また、商品販売システム100は、前記撮像操作が受け付けられていない場合に、商品の購入について認証していないことを示す情報(「未認証」)を利用者に関連付けて登録し、前記撮像操作が受け付けられ、かつ利用者が商品を購入する資格を有する場合に、商品の購入について認証したことを示す情報(「認証済」)を利用者に関連付けて登録する(
図9参照)。これにより、商品販売システム100は、利用者に対して認証処理が必要であるか否かを容易に判断することができる。
【0136】
[他の実施形態]
本発明の商品販売システム100は、上述の実施形態に限定されず、以下に示す形態であってもよい。
【0137】
他の実施形態として、ゲート装置2の制御部21は、カメラ25が退店しようとする利用者を撮像して、撮像画像に基づいて利用者が年齢認証を必要とする者であるか否かを判定してもよい。例えば、制御部21は、利用者が翳した二次元コードQ1から、利用者Xの利用者IDと年齢認証を完了していないことを示す情報(「未認証」)とを取得した場合に、カメラ25が利用者Xの顔画像を撮像する。制御部21は、利用者Xの顔画像を解析して利用者Xが成年者であると判断した場合、店舗スタッフへの確認要求の報知を省略して利用者Xの退店を許可する。また、制御部21は、利用者が正常に買い物を終了(退店)したことを示す完了情報を管理サーバ1に送信する。
【0138】
また、制御部21は、利用者Xの顔画像を解析した結果、利用者Xが未成年者である判断した場合、又は、利用者Xが成年者であると判断できない場合には、店舗スタッフに確認要求を通知する。
【0139】
また本発明の他の実施形態として、例えば、利用者端末3の制御部31は、利用者が年齢確認を要する商品をスキャンした場合には、身分証明書の撮像操作が行われたことを条件として次の商品のスキャン操作を許可してもよい。すなわち、制御部31は、利用者が年齢確認を要する商品をスキャンした場合であって身分証明書が提示されない場合には、買い物操作を禁止してもよい。
【0140】
また本発明の他の実施形態として、例えば、利用者Xがゲート装置2において二次元コードQ1を翳して、ゲート装置2の制御部21が年齢認証を完了していないことを示す情報(「未認証」)とを取得した場合に、制御部21は、利用者Xに対して、カメラ25に身分証明書を翳すように要求してもよい。この場合、制御部21は、ゲート装置2に翳された身分証明書を撮像して利用者Xの認証処理を行う。これにより、店舗スタッフによる年齢確認の手間を省略することができる。
【0141】
また本発明の他の実施形態として、身分証明書にICチップが内蔵されている場合には、利用者端末3の取得処理部314は、利用者端末3と身分証明書とが近接することによりICチップに記録された利用者の情報(生年月日など)を取得してもよい。例えば、利用者XがICチップが内蔵された身分証明書を利用者端末3に翳すと、取得処理部314は、身分証明書のICチップに記録された情報を取得する。この場合、利用者端末3の通知処理部313は、取得処理部314がICチップから取得した情報を管理サーバ1に送信し、管理サーバ1は、当該情報に基づいて利用者が商品の購入資格を有するか否かを判定する。具体的には、管理サーバ1の認証処理部112は、利用者端末3からICチップに記録された情報を取得し、取得した情報に基づいて年齢を特定して利用者が商品の購入資格を有するか否かを判定する。また、管理サーバ1において、読取商品取得処理部111が年齢確認を要する商品(例えば商品a3)の情報を取得したにもかかわらず、利用者端末3から身分証明書のICチップに記録された情報を取得しない場合に、認証処理部112は、年齢認証状況に「未認証」を登録する。
【0142】
また、利用者Xがゲート装置2において二次元コードQ1を翳して、ゲート装置2の制御部21が年齢認証を完了していないことを示す情報(「未認証」)とを取得した場合に、制御部21は、利用者Xに対して、ゲート装置2に身分証明書を翳すように要求してもよい。この場合、制御部21は、身分証明書に内蔵されたICチップから情報を取得して利用者Xの認証処理を行う。
【0143】
また本発明の他の実施形態として、利用者端末3の制御部31が、管理サーバ1における処理を実行してもよい。具体的には、利用者端末3の記憶部32に、利用者情報D1及び買い物情報D2が記憶され、制御部31は、記憶部32を参照して、年齢認証の要否を確認する処理、退店用の二次元コードQ1を生成する処理を実行してもよい。
【0144】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0145】
<付記1>
店舗において利用者が操作端末により読み取った商品の購入について認証処理を実行する認証処理部と、
前記認証処理の認証状況を含む読取情報を前記操作端末に通知する通知処理部と、
前記操作端末に表示される前記読取情報から取得される前記認証状況に応じた所定の情報を報知する報知処理部と、
を備える商品販売システム。
【0146】
<付記2>
前記報知処理部は、前記利用者の前記商品の購入について認証されていない場合に、前記店舗のスタッフに、前記利用者が前記商品を購入する資格を有するか否かを確認することを要求する確認要求を報知する、
付記1に記載の商品販売システム。
【0147】
<付記3>
前記通知処理部は、前記商品の決済が完了した場合に、前記読取情報を前記操作端末に通知し、
前記報知処理部は、前記操作端末に表示された前記読取情報が前記店舗の店舗装置に翳されることにより取得される前記認証状況が、前記利用者の前記商品の購入について認証が完了していない状況である場合に、前記スタッフに前記確認要求を報知する、
付記2に記載の商品販売システム。
【0148】
<付記4>
前記操作端末に表示された前記読取情報が前記店舗の店舗装置に翳されることにより取得される前記認証状況が、前記利用者の前記商品の購入について認証が完了している状況である場合に、前記利用者に対して、次回以降の前記商品の購入の際に前記認証処理が不要であることを示す情報を登録する、
付記3に記載の商品販売システム。
【0149】
<付記5>
前記操作端末に表示された前記読取情報が前記店舗の店舗装置に翳されることにより取得される前記認証状況が、前記利用者の前記商品の購入について認証が完了している状況である場合に、前記利用者の前記店舗からの退店を許可する、
付記3又は4に記載の商品販売システム。
【0150】
<付記6>
前記確認要求に対して前記スタッフが前記利用者の前記商品の購入について認証した場合に、前記利用者の前記店舗からの退店を許可する、
付記3~5のいずれかに記載の商品販売システム。
【0151】
<付記7>
前記認証処理部は、前記利用者が前記商品の購入について予め認証されている場合に前記認証処理を省略し、前記利用者が前記商品の購入について認証されていない場合に前記認証処理を実行する、
付記1~6のいずれかに記載の商品販売システム。
【0152】
<付記8>
前記利用者が前記商品の購入について認証されていない場合に、前記利用者が前記商品を購入する資格を有するか否かを識別可能な識別媒体を撮像する画面を前記操作端末に表示させて、前記利用者から前記識別媒体の撮像操作を受け付け、
前記認証処理部は、前記撮像操作により撮像される前記識別媒体の撮像画像に基づいて、前記利用者が前記商品を購入する資格を有するか否かを判定する、
付記1~7のいずれかに記載の商品販売システム。
【0153】
<付記9>
前記認証処理部は、
前記撮像操作が受け付けられていない場合に、前記商品の購入について認証していないことを示す情報を前記利用者に関連付けて登録し、
前記撮像操作が受け付けられ、かつ前記利用者が前記商品を購入する資格を有する場合に、前記商品の購入について認証したことを示す情報を前記利用者に関連付けて登録する、
付記8に記載の商品販売システム。
【符号の説明】
【0154】
100 :商品販売システム
200 :店舗
1 :管理サーバ
2 :ゲート装置
3 :利用者端末
4 :決済サーバ
25 :カメラ
35 :カメラ
111 :読取商品取得処理部
112 :認証処理部
113 :決済処理部
114 :生成処理部
115 :通知処理部
211 :読取処理部
212 :判定処理部
213 :報知処理部
214 :通知処理部
311 :商品読取処理部
312 :表示処理部
313 :通知処理部
314 :取得処理部
D1 :利用者情報
D2 :買い物情報
Q1 :二次元コード