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特開2024-151527点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151527
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241018BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064941
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】高田 義教
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC29
5L050CC29
(57)【要約】
【課題】非常事態が発生した場合に点検対象の点検処理を適切に実行することが可能な点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラムを提供する。
【解決手段】点検支援システム1は、非常事態に関する非常事態情報を取得する取得処理部212と、取得処理部212により取得される前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定する特定処理部213と、特定処理部213により特定される前記点検対象に関する点検情報を出力する出力処理部214と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常事態に関する非常事態情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定する特定処理部と、
前記特定処理部により特定される前記点検対象に関する点検情報を出力する出力処理部と、
を備える点検支援システム。
【請求項2】
前記特定処理部は、前記非常事態の種別に基づいて前記点検対象を特定する、
請求項1に記載の点検支援システム。
【請求項3】
前記取得処理部は、前記非常事態に応じて設定される非常レベルを示す警戒情報を取得し、
前記特定処理部は、前記非常レベルに基づいて前記点検対象を特定する、
請求項1に記載の点検支援システム。
【請求項4】
前記特定処理部は、前記非常事態情報に基づいて、前記点検対象の点検項目を特定する、
請求項1に記載の点検支援システム。
【請求項5】
前記特定処理部は、前記非常事態情報に基づいて、前記点検対象に対して予め設定された点検項目に新たな点検項目を追加する、
請求項1に記載の点検支援システム。
【請求項6】
前記特定処理部は、前記非常事態情報に含まれる、前記非常事態が発生した場所又は前記非常事態の発生が予測される場所を示す情報に基づいて、前記点検対象を特定する、
請求項1に記載の点検支援システム。
【請求項7】
前記特定処理部は、前記非常事態が発生した場所又は前記非常事態の発生が予測される場所空の距離に応じて前記点検対象を特定する、
請求項6に記載の点検支援システム。
【請求項8】
前記出力処理部は、点検作業を行う点検員の操作端末に前記点検情報を通知する、
請求項1~7のいずれかに記載の点検支援システム。
【請求項9】
前記点検員に予め割り当てられた点検対象の点検スケジュールを前記非常事態情報に基づいて変更する、
請求項8に記載の点検支援システム。
【請求項10】
非常事態に関する非常事態情報を取得することと、
前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定することと、
前記点検対象に関する点検情報を出力することと、
を一又は複数のプロセッサーが実行する点検支援方法。
【請求項11】
非常事態に関する非常事態情報を取得することと、
前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定することと、
前記点検対象に関する点検情報を出力することと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための点検支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設などに設置される設備などの点検対象に対する点検処理を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ビルなどの施設では、点検員が各種の設備(機器)について予め登録された点検項目を定期的に点検して点検結果を記録する点検作業を行っている。従来、設備の点検作業を支援するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。例えば、点検員は、携帯端末を使用して、点検スケジュールに従って点検対象の設備を点検して点検結果を入力する。入力された点検結果はサーバーに送信され、サーバーは各設備の点検結果を管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-306236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、災害などの非常事態が発生した場合、設備に異常が生じる可能性がある。しかし、従来の技術では、予め設定された点検スケジュールに従って各設備の点検を行う構成であるため、設備の異常を早期に発見したり、異常に対して早期に対処したりすることが困難である。
【0005】
本発明の目的は、非常事態が発生した場合に点検対象の点検処理を適切に実行することが可能な点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る点検支援システムは、取得処理部と特定処理部と出力処理部とを備える。前記取得処理部は、非常事態に関する非常事態情報を取得する。前記特定処理部は、前記取得処理部により取得される前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定する。前記出力処理部は、前記特定処理部により特定される前記点検対象に関する点検情報を出力する。
【0007】
本発明の他の局面に係る点検支援方法は、非常事態に関する非常事態情報を取得することと、前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定することと、前記点検対象に関する点検情報を出力することと、を一又は複数のプロセッサーが実行する方法である。
【0008】
本発明の他の局面に係る点検支援プログラムは、非常事態に関する非常事態情報を取得することと、前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定することと、前記点検対象に関する点検情報を出力することと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、非常事態が発生した場合に点検対象の点検処理を適切に実行することが可能な点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る点検支援システムの全体構成を示す模式図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る点検支援システムの具体的構成を示す機能ブロック図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る点検支援システムで使用される設備情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る点検支援システムで使用される災害時点検情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る点検支援システムで使用される点検スケジュール情報の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る点検員端末に表示される点検作業ページ(メニュー画面)の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る点検員端末に表示される点検作業ページ(点検作業画面)の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る点検員端末に表示される点検作業ページ(災害時点検作業画面)の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る点検支援システムで実行される点検支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[点検支援システム1]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る点検支援システム1は、管理サーバー2と設備監視装置3と管理者端末4と点検員端末5とを含む。管理サーバー2、設備監視装置3、管理者端末4、及び点検員端末5は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。点検支援システム1は、複数の設備が設置される施設に導入される。前記施設は、商業ビルなどの商業施設、役所などの公共施設、ホテル、旅館等の宿泊施設、複合施設など種々の施設である。前記設備は、ボイラー、冷凍機、ポンプ、空調機器、送風機などの空調設備、高圧機器、発電機、電源機器などの電気設備、警報機、消火機などの消防設備、物干し設備、ソーラーパネル、テレビアンテナ、屋外水槽、屋外タンク、屋上設置型看板、屋外パイプ、屋外配管などの屋外設備、風呂、トイレ、地下水槽、地下タンク、地下ポンプ、地下駐車場などの水回り設備、など種々の機器であり、定期的な点検を要する機器である。本実施形態では、前記施設の一例として、商業ビルの施設B1を挙げる。
【0013】
施設B1に設置された設備の点検員(作業者)は、点検対象の設備(以下、点検対象設備ともいう。)の点検作業を行う。具体的には、点検員は、点検員端末5(スマートフォン、モバイル端末など)を所持して、複数の点検対象設備を巡回して点検し、点検結果(正常、異常、実測データなど)を点検員端末5に入力する。例えば、点検員は、管理サーバー2から提供されて点検員端末5に表示される操作画面(点検作業ページ(図6図8参照))において点検対象設備及び点検項目を確認し、当該点検対象設備の点検結果を入力する。点検員が複数人の場合、各点検員は、個別に点検員端末5を所持しながら自身に割り当てられた点検対象設備の点検作業を行う。点検支援システム1には、一又は複数の点検員端末5が含まれる。
【0014】
設備監視装置3は、施設B1内の監視対象の設備(以下、監視対象設備ともいう。)を監視する。具体的には、設備監視装置3は、例えばBACnet(Building Automation and Control Networking Protocol)(「BACnet」;登録商標)を利用して監視対象設備の監視を行う。設備監視装置3は、所謂ビル自動管理制御システムに含まれてもよい。
【0015】
管理サーバー2は、各種施設に対して設備管理サービスを提供し、設備管理サービスサイトを運営する。具体的には、管理サーバー2は、点検員による点検員端末5における操作を受け付けて施設B1の点検作業を管理及び支援する。また、管理サーバー2は、点検作業に関する各種情報を点検員に提示する。また、管理サーバー2は、施設B1に新たな設備が導入された場合に、管理者による管理者端末4における操作を受け付けて設備情報を登録するとともに、当該設備に対応する点検項目を設定する。管理サーバー2は、施設B1内に設置されてもよいし、施設B1外に設置されてもよい。また、管理サーバー2は、点検員による点検対象設備に対する点検作業の点検結果と、設備監視装置3による監視対象設備に対する監視結果とを含む点検結果レポートを作成する。
【0016】
本実施形態では、管理サーバー2単体が本発明に係る点検支援システムに相当するが、本発明に係る点検支援システムは、管理サーバー2、設備監視装置3、管理者端末4、及び点検員端末5のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。また、管理サーバー2、設備監視装置3、管理者端末4、及び点検員端末5の構成要素が協働して後述する点検支援処理(図9参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る点検支援システムとして捉えることが可能である。例えば、管理サーバー2、設備監視装置3、管理者端末4、及び点検員端末5が、本発明に係る点検支援システムを構成してもよい。また、管理サーバー2が設備監視装置3の機能を兼ね備えてよい。この場合は、管理サーバー2、管理者端末4、及び点検員端末5が、本発明に係る点検支援システムを構成してもよい。
【0017】
[設備監視装置3]
図2に示すように、設備監視装置3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備えるサーバーである。なお、設備監視装置3は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよいし、クラウドサーバーで構成されてもよい。また、設備監視装置3で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。設備監視装置3は、BACnetを利用して施設B1内の監視対象設備の監視を行う。設備監視装置3の機能は、管理サーバー2に含まれてもよい。
【0018】
通信I/F34は、設備監視装置3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理サーバー2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信I/F34は、監視対象設備との間でBACnetに従ったデータ通信を実行する。
【0019】
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0020】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部32には、監視設備情報が含まれる。
【0021】
監視設備情報には、施設B1に設置された設備のうち監視対象の設備(監視対象設備)ごとに、名称(監視設備名称)、監視項目、単位、分類などの情報が含まれる。監視設備情報に登録される監視対象設備は、BACnetを利用可能な通信機能を備えており、前記監視項目に応じたデータ(正常、異常、計測値などの情報)を制御部31に定期的に送信する。監視設備情報に登録される各情報は、施設B1の管理者、前記設備管理サービスのサービス提供者などにより予め登録される。なお、監視対象設備は、本発明の点検対象の一例である。
【0022】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより設備監視装置3を制御する。
【0023】
具体的には、制御部31は、施設B1内の各監視対象設備から計測結果を取得して記憶部32に記憶する。また、制御部31は、前記計測結果に異常がある場合に、施設B1の管理者等に異常を通知する。また、制御部31は、前記計測結果を管理サーバー2に送信し、管理サーバー2は、監視対象設備の計測結果(点検結果)を管理してもよい。
【0024】
設備監視装置3は、BACnetを利用したビル自動管理制御システムなど、周知の技術を適用することができる。
【0025】
[管理サーバー2]
図2に示すように、管理サーバー2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバーである。なお、管理サーバー2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよいし、クラウドサーバーで構成されてもよい。また、管理サーバー2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0026】
通信I/F24は、管理サーバー2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して設備監視装置3、管理者端末4、点検員端末5などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0027】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0028】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。具体的には、記憶部22には、設備情報D1、災害時点検情報D2、点検スケジュール情報D3などのデータが含まれる。
【0029】
図3は、施設B1に対応する設備情報D1の一例を示す図である。設備情報D1には、施設B1に設置されている設備(点検対象設備)に関する情報が含まれる。具体的には、設備情報D1には、分類、設備、カテゴリー、通常点検項目、入力単位などの情報が含まれる。各点検対象設備には、通常時(非災害発生時)に実施する点検項目が予め設定されている。前記カテゴリーは、点検対象設備が重要設備であるか否かを識別する情報である。重要設備に該当する点検対象設備のカテゴリーには「重要」が登録される。例えば、異常発生時に施設B1の利用者に与える影響が大きい設備、異常発生時に他の設備に与える影響が大きい設備、異常発生時に復旧に時間を要する設備、異常発生時に交換部品の在庫がない設備などは、重要設備に分類される。
【0030】
なお、図3では省略しているが、設備情報D1には、点検対象設備ごとに設置場所の情報が含まれる。また、設備情報D1に、さらに、点検対象設備ごとに、機器番号、メーカー型式、製造年、製造会社、施工会社、修理会社などの情報が含まれてもよい。設備情報D1には、例えば施設B1に設置されている全ての点検対象設備に関する情報が登録される。設備情報D1に登録される各情報は、施設B1の管理者、前記設備管理サービスのサービス提供者などにより予め登録される。なお、設備情報D1に、監視対象設備に関する情報が含まれてもよい。
【0031】
図4は、災害時点検情報D2の一例を示す図である。災害時点検情報D2には、災害種別、災害レベル、災害時点検対象グループ、災害時点検項目などの情報が含まれる。前記災害種別は、災害の種別(種類)を示す情報であり、例えば地震、台風、大雨、大水、津波、停電、落雷、火災、噴火、大雪、積雪、雪崩などが含まれる。前記災害は、本発明の非常事態の一例である。前記災害レベルは、災害の大きさ、強さ、避難レベルなどを示す情報である。前記災害時点検対象グループは、災害が発生した際に点検処理を行う必要がある点検対象設備のグループを示す情報である。他の実施形態として、前記災害時点検対象グループに代えて、前記点検対象設備が個別に登録されてもよい。前記災害時点検項目は、災害が発生した際に点検処理を行う必要がある点検項目を示す情報である。前記災害時点検対象グループ及び前記災害時点検項目は、災害種別及び災害レベルに応じて設定される。災害時点検情報D2に登録される各情報は、施設B1の管理者、前記設備管理サービスのサービス提供者などにより予め登録される。
【0032】
図5は、点検スケジュール情報D3の一例である。点検スケジュール情報D3には、点検対象設備ごとの点検スケジュール(点検頻度)に関する情報が含まれる。他の実施形態として、前記頻度に代えて、点検作業の間隔(点検間隔)が登録されてもよい。前記点検頻度は、施設B1の管理者、前記設備管理サービスのサービス提供者などにより予め登録される。
【0033】
また、記憶部22には、上述の各情報に加えて、さらに、点検対象設備の点検作業を行う複数の点検員に関する情報(点検員情報)、点検員に割り当てられた点検対象設備に関する情報(割当情報)、各点検員の作業状況に関する情報(作業状況情報)、作業結果を含む作業履歴に関する情報などが記憶されてもよい。
【0034】
また、他の実施形態として、設備情報D1、災害時点検情報D2、点検スケジュール情報D3の一部又は全部が、管理サーバー2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、管理サーバー2の制御部21は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述の点検支援処理(図9参照)などの各処理を実行してもよい。
【0035】
また、記憶部22には、管理者端末4及び点検員端末5に表示される各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶される。なお、本実施形態において、管理サーバー2の制御部21は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を管理者端末4及び点検員端末5に送信することにより、管理者端末4及び点検員端末5に前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、管理サーバー2の制御部21は、管理者端末4及び点検員端末5に前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、管理者端末4の制御部41及び点検員端末5の制御部51に前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0036】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の点検支援処理(図9参照)を実行させるための点検支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記点検支援プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理サーバー2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。前記点検支援プログラムは、本発明の点検支援プログラムの一例である。
【0037】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理サーバー2を制御する。
【0038】
具体的には、制御部21は、図2に示すように、点検処理部211、取得処理部212、特定処理部213、出力処理部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記点検支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記点検支援プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0039】
点検処理部211は、点検対象設備の点検処理を実行する。具体的には、点検処理部211は、点検作業を担当する点検員ごとに点検対象設備を割り当てる割当処理を実行する。具体的には、点検処理部211は、点検員ごとに、異なる種別の複数の点検対象設備を割り当てる。例えば、点検処理部211は、点検員A1に10箇所の電気設備を割り当て、点検員A2に10箇所の空調設備を割り当てる。点検処理部211は、点検員ごとに割り当てた点検対象設備に関する情報を記憶部22に登録する。
【0040】
なお、点検処理部211は、各点検員の点検履歴、点検能力レベル、資格などに基づいて割当処理を実行してもよい。また、点検処理部211は、施設B1内の全ての点検対象設備の点検作業の作業時間が最短時間になるように、各点検員に点検対象設備を割り当ててもよい。
【0041】
点検処理部211は、割当処理を実行した後、点検員による点検作業に応じた点検処理を実行する。具体的には、点検員端末5において設備管理アプリケーションが実行されると、点検処理部211は、図6及び図7に示す点検作業ページを点検員端末5に表示させて、点検員の操作を受け付ける。図6に示す点検作業ページ(メニュー画面)には、点検員(ここでは点検員A1)に割り当てられた点検対象設備の件数、点検員が点検結果として「異常」を入力した件数、点検員が管理者に点検依頼を要求した件数、点検員が点検に関する報告事項を入力した件数などの情報が表示される。点検員A1は、自身に割り当てられた点検対象設備の点検作業を開始する際に「点検」ボタンを押下する。点検員A1が「点検」ボタンを押下すると、点検処理部211は、図7に示す点検作業ページ(点検作業画面)を点検員端末5に表示させる。図7に示す点検作業画面には、点検対象設備の名称、場所、点検項目などの点検情報が表示される。点検員A1は、点検作業画面において、点検対象設備を点検項目に従って点検し、点検結果(正常「〇」、異常「×」、計測値など)を入力する。
【0042】
このように、点検処理部211は、設備情報D1(図3参照)に登録された点検対象設備に対応する点検項目(通常点検項目)を点検員端末5に表示させて点検員による点検結果の入力操作を受け付ける。また、点検処理部211は、予め設定された点検スケジュール(点検頻度)(図5参照)に従って、点検対象設備に関する点検情報を表示させる。また、点検処理部211は、点検員に割り当てられた点検対象設備に関する点検情報を点検員端末5に順に表示させる。例えば、点検処理部211は、点検員A1の点検員端末5の点検作業ページに、10箇所の電気設備の点検情報を順に表示させる。また、点検処理部211は、点検員A1が、自身に割り当てられた点検対象設備の一覧から所望の点検対象設備を選択した場合に、選択された点検対象設備に関する点検情報を点検作業画面に表示させる。点検員A1が点検結果を入力して「確定」ボタンを押下すると、点検処理部211は、点検対象設備の一覧を表示させて、点検員A1から次の点検対象設備の選択操作を受け付け、選択された点検対象設備に関する点検情報を点検作業画面に表示させる。
【0043】
他の実施形態として、点検処理部211は、点検員の位置情報に基づいて点検対象設備の点検情報を点検作業画面に表示させてもよい。例えば、点検員A1が設備E1(「高圧受電盤」)が配置されている場所(電気室R2)の近くにいる場合、又は、電気室R2に向かって移動している場合に、点検処理部211は、次の点検対象設備として設備E1を特定し、設備E1に関する点検情報を点検作業ページに表示させる。
【0044】
他の実施形態として、点検処理部211は、予め設定された点検順序(点検ルート)に従って点検情報を点検作業ページに表示させてもよい。例えば、点検員A1に割り当てられた10箇所の電気設備について、点検順序が予め設定されている場合には、当該点検順序に従って各電気設備の点検情報を表示させる。この場合、点検処理部211は、点検順序に対応する移動経路(地図情報)を点検作業ページに表示させてもよい。
【0045】
点検処理部211は、各点検員の点検員端末5に点検作業ページをそれぞれ表示させて、点検処理を並行して実行する。
【0046】
また、点検処理部211は、各点検員の作業状況を取得する。具体的には、点検処理部211は、点検員ごとに、点検作業を完了した点検対象設備の情報、現在点検作業中の点検対象設備の情報、点検作業を完了していない点検対象設備の情報などの作業状況を取得する。点検処理部211は、取得した作業状況を記憶部22に登録する。また、点検処理部211は、点検作業が完了した点検対象設備について、点検結果を記憶部22に登録する。
【0047】
このようにして、複数の点検員のそれぞれは、点検業務において、自身に割り当てられた点検対象設備の点検作業を並行して実施する。また、複数の点検員のそれぞれは、点検対象設備ごとに、予め設定された点検スケジュール(図5参照)に従って、点検作業を実施する。そして、点検処理部211は、点検対象設備ごとに、点検スケジュールに従って点検結果を蓄積していく。
【0048】
なお、点検処理部211は、設備監視装置3による監視対象設備に対する監視結果(点検結果)を記憶部22に登録してもよい。すなわち、記憶部22には、施設B1に設置された全ての設備の点検履歴が登録されてもよい。
【0049】
取得処理部212は、非常事態に関する非常事態情報を取得する。例えば、取得処理部212は、施設B1が所在する地域において災害が発生した場合に災害に関する災害情報を取得する。前記災害は、本発明の非常事態の一例であり、前記災害情報は、本発明の非常事態情報の一例である。取得処理部212は、例えば、自治体などの公的機関から発表される災害情報を取得する。管理サーバー2は、例えば公的機関のサーバーと常時通信可能に接続されており、リアルタイムで前記災害情報を取得可能である。前記災害情報には、災害種別、災害レベル、避難レベル、災害の発生場所、災害の発生が予測される場所などの情報が含まれる。取得処理部212は、本発明の取得処理部の一例である。
【0050】
特定処理部213は、災害発生時に点検が必要な点検対象設備(災害時点検対象設備)を特定する。具体的には、特定処理部213は、取得処理部212により取得される前記災害情報に基づいて災害時点検対象設備を特定する。例えば、特定処理部213は、災害種別に基づいて災害時点検対象設備を特定する。例えば、特定処理部213は、地震、台風、大雨、大水、津波、停電、落雷、火災、噴火、大雪、積雪、雪崩などの災害のうち該当する災害種別に応じて災害時点検対象設備を特定する。
【0051】
例えば、特定処理部213は、災害時点検情報D2(図4参照)を参照して、災害種別に対応する災害時点検対象グループに属する設備を、災害時点検対象設備として特定する。例えば災害が地震の場合には、特定処理部213は、全設備を災害時点検対象設備として特定し、災害が台風の場合には、特定処理部213は、屋外設備を災害時点検対象設備として特定し、災害が大雨の場合には、特定処理部213は、水回りの設備を災害時点検対象設備として特定する。
【0052】
また、特定処理部213は、災害レベル(本発明の非常レベルの一例)に基づいて災害時点検対象設備を特定してもよい。例えば災害が地震の場合であって災害レベルが「震度4」の場合には、特定処理部213は、重要設備を災害時点検対象設備として特定し、災害が地震の場合であって災害レベルが「震度5以上」の場合には、特定処理部213は、全設備を災害時点検対象設備として特定する。また例えば災害が大雨の場合であって災害レベルが「注意報」の場合には、特定処理部213は、重要設備を災害時点検対象設備として特定し、災害が大雨の場合であって災害レベルが「警報」の場合には、特定処理部213は、水回り設備を災害時点検対象設備として特定する。
【0053】
特定処理部213は、災害種別のみに基づいて災害時点検対象設備を特定してもよいし、災害種別及び災害レベルの組み合わせに基づいて災害時点検対象設備を特定してもよい。例えば、特定処理部213は、災害時点検情報D2(図4参照)を参照して、災害種別及び災害レベルに対応付けられた災害時点検対象グループを、災害時点検対象設備として特定する。
【0054】
また、特定処理部213は、災害時点検対象設備の点検項目(災害時点検項目)を特定する。具体的には、特定処理部213は、前記災害情報に基づいて災害時点検項目を特定する。例えば、特定処理部213は、災害時点検情報D2を参照して、前記災害種別に対応する災害時点検項目を特定する。また、特定処理部213は、災害時点検情報D2を参照して、前記災害レベルに対応する災害時点検項目を特定する。
【0055】
例えば災害が地震の場合であって災害レベルが「震度4」の場合には、特定処理部213は、予め設定された通常点検項目(図3参照)を災害時点検項目として特定し、災害が地震の場合であって災害レベルが「震度5」の場合には、特定処理部213は、稼働確認及び破損確認を災害時点検項目として特定し、災害が地震の場合であって災害レベルが「震度6以上」の場合には、特定処理部213は、動作確認を災害時点検項目として特定する。
【0056】
また、特定処理部213は、災害種別に基づいて、点検対象設備に対して予め設定された点検項目(通常点検項目)に新たな点検項目を追加してもよい。例えば、災害が地震の場合であって災害レベルが「震度5」の場合に、特定処理部213は、予め設定された通常点検項目と、稼働確認及び破損確認とを災害時点検項目として特定する。また例えば、災害が地震の場合であって災害レベルが「震度6以上」の場合に、特定処理部213は、予め設定された通常点検項目と、動作確認とを災害時点検項目として特定する。
【0057】
以上のように、特定処理部213は、災害が発生した場合に、点検スケジュールに依らず緊急で点検を行うべき点検対象設備と点検項目とを特定する。
【0058】
出力処理部214は、特定処理部213により特定される災害時点検対象設備に関する点検情報(災害時点検依頼)を出力する。具体的には、出力処理部214は、特定処理部213により特定される災害時点検対象設備と災害時点検項目とを含む災害時点検依頼を、点検員の点検員端末5に通知する。点検員端末5は、管理サーバー2から前記災害時点検依頼を取得すると、図8に示す災害時点検作業画面を表示する。災害時点検作業画面には、緊急で点検をすべき設備に関する情報が表示される。点検員は、災害時点検作業画面において、点検対象の設備を確認すると、「災害時点検開始」ボタンを押下して点検作業を開始する。災害時点検対象設備が複数存在する場合、点検員は、災害時点検対象設備ごとに順に「災害時点検開始」ボタンを押下して点検作業を行う。点検処理部211は、点検員による点検作業に応じて上述の点検処理(図7参照)を実行する。
【0059】
なお、出力処理部214は、災害時点検依頼の通知先を所定の点検員に通知する。例えば、出力処理部214は、点検作業が可能な複数の点検員のうち、経験年数が長い点検員、点検能力レベルが高い点検員、又は資格を有する点検員に前記災害時点検依頼を通知する。また、出力処理部214は、災害時点検対象設備として特定された設備について点検作業の経験がない点検員を、災害時点検依頼の通知先から除外してもよい。また、出力処理部214は、点検作業が可能な複数の点検員のうち複数の点検員を抽出して、当該複数の点検員に、点検員ごとに災害時点検対象設備が異なる前記災害時点検依頼を通知してもよい。
【0060】
なお、点検対象設備が、設備監視装置3の監視対象の設備である場合、出力処理部214は、点検情報(災害時点検依頼)を設備監視装置3に出力する。設備監視装置3の制御部31は、管理サーバー2から前記災害時点検依頼を取得すると、即座に監視対象設備から計測結果を取得する。また、制御部31は、計測結果(点検結果)を管理サーバー2に送信し、管理サーバー2の制御部21は、設備監視装置3から取得する計測結果を記憶部22に登録する。
【0061】
また、出力処理部214は、点検員の安全を確保するために、災害が発生した直後は前記災害時点検依頼を通知せず、災害が発生してから安全が確認された後に前記災害時点検依頼を通知する。これにより、点検員は、安全が確認された後に、災害時点検対象設備の点検を実施することができる。出力処理部214は、本発明の出力処理部の一例である。
【0062】
制御部21は、上述の処理に加えて、各点検対象設備の点検結果を集計する処理を実行する。また、制御部21は、点検対象設備の点検結果を出力する。具体的には、制御部21は、点検員が点検対象設備の点検項目を点検した結果と、設備監視装置3が監視対象設備の点検項目を監視した監視結果とを取得して、前記点検結果を出力する。そして、制御部21は、点検結果を含む点検結果レポートを作成して出力する。例えば制御部21は、点検結果レポートをプリンターから印刷させてもよいし、ファイル形式にしたデータを施設B1の管理者端末4にメール送信してもよい。また、災害が発生した場合は、制御部21は、災害時点検対象設備に関する点検結果を出力する。
【0063】
[管理者端末4]
図2に示すように、管理者端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。管理者端末4は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。
【0064】
通信I/F44は、管理者端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理サーバー2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0065】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0066】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従って管理サーバー2などの外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、管理サーバー2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0067】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理者端末4を制御する。
【0068】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、管理サーバー2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を管理サーバー2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、管理者端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、管理サーバー2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0069】
例えば、管理者端末4では、点検支援システム1で提供される設備管理サービスの設備管理サービスサイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部41が、管理サーバー2から前記設備管理サービスサイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部43に前記設備管理サービスサイトのウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、情報検索サイトにおける検索結果からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、管理者端末4に管理サーバー2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、管理者端末4の管理者が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部43に前記設備管理サービスサイトのウェブページが表示される。
【0070】
例えば、施設B1の管理者は、前記設備管理サービスを利用する際に、管理者端末4に表示された前記設備管理サービスサイトのログインページにログイン情報(ID、パスワード)を入力する。前記ログイン情報が認証されると、制御部41は、操作表示部43に各種ウェブページ(例えば設定ページ、点検結果ページ)を表示させる。例えば管理者は、設定ページにおいて、設備情報D1、災害時点検情報D2、点検スケジュール情報D3などを登録する。
【0071】
[点検員端末5]
図2に示すように、点検員端末5は、制御部51、記憶部52、操作表示部53、及び通信I/F54などを備える。点検員端末5は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。
【0072】
通信I/F54は、点検員端末5を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理サーバー2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0073】
操作表示部53は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0074】
記憶部52は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部52には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って管理サーバー2などの外部装置との間で通信処理を制御部51に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、管理サーバー2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0075】
制御部51は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部51は、前記ROM又は記憶部52に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより点検員端末5を制御する。
【0076】
具体的に、制御部51は、記憶部52に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部511として機能する。ブラウザ処理部511は、管理サーバー2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部53に表示させ、操作表示部53に対する操作を管理サーバー2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、点検員端末5は、制御部51によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、管理サーバー2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部51に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0077】
例えば、点検員端末5では、点検支援システム1で提供される設備管理サービスの設備管理サービスサイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部51が、管理サーバー2から前記設備管理サービスサイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部53に前記設備管理サービスサイトのウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、情報検索サイトにおける検索結果からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、点検員端末5に管理サーバー2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、点検員端末5の点検員が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部53に前記設備管理サービスサイトのウェブページが表示される。
【0078】
例えば、施設B1の点検員は、前記設備管理サービスを利用する際に、点検員端末5に表示された前記設備管理サービスサイトのログインページにログイン情報(ID、パスワード)を入力する。前記ログイン情報が認証されると、制御部51は、操作表示部53に各種ウェブページ(例えば点検作業ページ(図6図8参照))を表示させる。
【0079】
[点検支援処理]
以下、図9を参照しつつ、点検支援システム1において実行される点検支援処理について説明する。具体的に、本実施形態では、管理サーバー2の制御部21によって前記点検支援処理が実行される。
【0080】
なお、本発明は、前記点検支援処理に含まれる一又は複数のステップを実行する点検支援方法(本発明の点検支援方法の一例)の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記点検支援処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記点検支援処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21が前記点検支援処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサーが当該点検支援処理における各ステップを分散して実行する点検支援方法も他の実施形態として考えられる。
【0081】
先ず、ステップS1において、制御部21は、災害情報を取得したか否かを判定する。例えば、制御部21は、災害が発生した場合に自治体などの公的機関から発表される災害情報を取得する。制御部21は、災害情報を取得した場合(S1:Yes)、処理をステップS2に移行させる。一方、制御部21は、災害情報を取得しない場合(S1:No)、処理をステップS11に移行させる。
【0082】
ステップS2において、制御部21は、災害発生時に点検が必要な点検対象設備(災害時点検対象設備)を特定する。具体的には、制御部21は、取得した前記災害情報に含まれる災害種別、災害レベル、避難レベル、災害の発生場所、災害の発生が予測される場所などの情報に基づいて、予め登録された複数の点検対象設備(図3参照)の中から災害時点検対象設備を抽出する。
【0083】
例えば、制御部21は、災害種別(地震、台風、大雨、大水、津波、停電、落雷、火災、噴火、大雪、積雪、雪崩など)に基づいて災害時点検対象設備を特定する。また例えば、制御部21は、災害レベル(震度、強さ、警報など)に基づいて災害時点検対象設備を特定する。また例えば、制御部21は、災害種別及び災害レベルに基づいて災害時点検対象設備を特定する。すなわち、制御部21は、災害種別及び災害レベルの少なくともいずれかに基づいて災害時点検対象設備を特定する。
【0084】
具体的には、制御部21は、災害時点検情報D2(図4参照)を参照して、災害種別及び災害レベルに対応付けられた災害時点検対象グループを、災害時点検対象設備として特定する。
【0085】
次にステップS3において、制御部21は、災害発生時に点検が必要な点検項目(災害時点検項目)を特定する。例えば、制御部21は、災害時点検情報D2(図4参照)を参照して、災害種別及び災害レベルに対応付けられた災害時点検項目を特定する。なお、制御部21は、災害種別及び災害レベルの少なくともいずれかに基づいて災害時点検項目を特定してもよい。
【0086】
次にステップS4において、制御部21は、災害時点検依頼を点検員に通知する。具体的には、制御部21は、特定した災害時点検対象設備と災害時点検項目とを含む災害時点検依頼を、点検員の点検員端末5に通知する。例えば、制御部21は、点検作業が可能な複数の点検員のうち、経験年数が長い点検員、点検能力レベルが高い点検員、又は資格を有する点検員に前記災害時点検依頼を通知する。なお、制御部21は、災害が発生してから安全が確認された後に前記災害時点検依頼を通知する。
【0087】
また、災害時点検対象設備として特定された点検対象設備について点検員が点検スケジュールに従って通常点検を作業中である場合、制御部21は、当該点検員の点検員端末5に当該点検対象設備の前記災害時点検依頼を通知するとともに、通常点検項目に災害時点検項目を追加してもよい。
【0088】
次にステップS5において、制御部21は、点検結果を取得したか否かを判定する。例えば制御部21が点検員端末5に点検対象設備の災害時点検依頼を通知すると、点検員端末5は、前記災害時点検依頼を取得して災害時点検作業画面(図8参照)を表示する。点検員は、災害時点検作業画面に従って、災害時点検対象設備について災害時点検項目の点検作業を行う。制御部21は、点検員による点検作業に応じて点検処理を実行する。具体的には、制御部21は、点検員が災害時点検作業画面の「災害時点検開始」ボタンを押下すると災害時点検項目を表示させ、点検員が点検結果を入力すると点検結果を取得して記憶部22に登録する。制御部21は、全ての災害時点検対象設備について点検結果を取得すると、処理をステップS1に戻す(S5:Yes)。制御部21は、全ての災害時点検対象設備について点検結果を取得するまで点検処理を繰り返し実行する(S5:No)。
【0089】
これに対して、制御部21は、ステップS1において災害情報を取得しない場合(S1:No)、ステップS11において、通常点検タイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、制御部21は、各点検対象設備について、対象日(例えば当日)が点検スケジュール情報D3(図5参照)の点検頻度に合致するか否か(当日が点検日に該当するか否か)を判定する。また、制御部21は、予め登録された複数の点検対象設備(図3参照)のうち、対象日(例えば当日)が点検頻度に合致する点検対象設備を抽出する。制御部21は、通常点検タイミングが到来すると(S11:Yes)、処理をステップS12に移行させる。制御部21は、通常点検タイミングが到来していない場合(S11:No)、処理をステップS1に戻す。
【0090】
ステップS12において、制御部21は、点検処理を開始する。ここでは、制御部21は、点検対象設備について通常点検項目(図3参照)の点検処理を実行する。例えば、点検員は、点検作業画面(図7参照)において点検結果(「〇」又は「×」)を入力する。制御部21は、点検結果を取得して記憶部22に登録する。
【0091】
次にステップS13において、制御部21は、点検処理が終了したか否かを判定する。制御部21は、当日の点検対象設備の全てについて点検結果を取得すると点検処理が終了したと判定する。制御部21は、当日の点検対象設備の全てについて点検結果を取得するまで点検処理を繰り返し実行する(S13:No)。制御部21は、点検処理が終了すると処理をステップS1に戻す(S13:Yes)。
【0092】
制御部21は、以上のようにして前記点検支援処理を繰り返し実行する。例えば、制御部21は、通常時は、予め設定された点検スケジュールに従って通常の点検処理を実行し(S11~S13)、災害が発生した場合には、点検スケジュールに依らず緊急の点検処理を実行する(S1~S5)。
【0093】
以上説明したように、本実施形態に係る点検支援システム1は、災害に関する災害情報を取得し、取得した前記災害情報に基づいて、点検が必要な点検対象設備(災害時点検対象設備)を特定し、特定した前記災害時点検対象設備に関する点検情報(災害時点検依頼)を出力する。
【0094】
上記構成によれば、災害が発生した場合に、災害情報に基づいて災害時点検対象設備の点検処理を実行することができる。このため、例えば予め設定された点検スケジュールに依らず、点検が必要な設備について緊急で点検処理を実行することができるため、設備の異常を早期に発見したり、異常に対して早期に対処したりすることができる。よって、災害が発生した場合に点検対象設備の点検処理を適切に実行することが可能になる。
【0095】
なお、前記災害は、本発明の非常事態の一例であり、本発明の非常事態は、災害に限定されず、設備及びシステムの異常、故障であってもよい。例えば、ビル自動管理制御システム、設備管理システムなどに障害が生じた場合に、点検支援システム1は、システム障害に関する非常事態情報を取得し、取得した前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象設備を特定し、特定した前記点検対象設備に関する点検情報(非常時点検依頼)を出力する。
【0096】
また、点検支援システム1は、前記災害の種別に基づいて前記災害時点検対象設備を特定してもよい。これにより、災害の種別に応じて適切な点検対象設備を特定することができるため、災害時の点検処理の効率化を図ることができる。
【0097】
また、点検支援システム1は、前記災害に応じて設定される災害レベルを示す警戒情報を取得し、前記災害レベルに基づいて前記災害時点検対象設備を特定してもよい。これにより、災害の大きさに応じて適切な点検対象設備を特定することができるため、災害時の点検処理の効率化を図ることができる。
【0098】
また、点検支援システム1は、前記災害情報に基づいて、前記災害時点検対象設備の点検項目を特定してもよい。これにより、災害の種別、大きさなどに応じて適切な点検項目を特定することができるため、災害時の点検処理の効率化を図ることができる。
【0099】
また、点検支援システム1は、前記災害情報に基づいて、前記災害時点検対象設備に対して予め設定された点検項目(通常点検項目)に新たな点検項目(災害時点検項目)を追加してもよい。他の実施形態として、点検支援システム1は、災害発生時には、災害時点検項目のみの点検処理を実行し、通常点検項目の点検処理を省略してもよい。
【0100】
また、点検支援システム1は、前記災害情報に含まれる、前記災害が発生した場所又は前記災害の発生が予測される場所を示す情報に基づいて、前記災害時点検対象設備及び前記災害時点検項目を特定してもよい。例えば、点検支援システム1は、施設B1が地震の震源地から所定距離以内である場合に、第1グループの設備を前記災害時点検対象設備として特定し、施設B1が地震の震源地から所定距離未満である場合に、第2グループの設備を前記災害時点検対象設備として特定する。また例えば、点検支援システム1は、施設B1が地震の震源地から所定距離以内である場合に、第1点検項目を前記災害時点検項目として特定し、施設B1が地震の震源地から所定距離未満である場合に、第2点検項目を前記災害時点検項目として特定する。
【0101】
また例えば、点検支援システム1は、施設B1が台風の通過予測ルートから所定距離以内である場合に、第1グループの設備を前記災害時点検対象設備として特定し、施設B1が台風の通過予測ルートから所定距離未満である場合に、第2グループの設備を前記災害時点検対象設備として特定する。また例えば、点検支援システム1は、施設B1が台風の通過予測ルートから所定距離以内である場合に、第1点検項目を前記災害時点検項目として特定し、施設B1が台風の通過予測ルートから所定距離未満である場合に、第2点検項目を前記災害時点検項目として特定する。
【0102】
このように、点検支援システム1は、前記災害が発生した場所又は前記災害の発生が予測される場所からの距離に応じて、前記災害時点検対象設備及び前記災害時点検項目を特定してもよい。
【0103】
また、点検支援システム1は、点検作業を行う点検員の操作端末(点検員端末5)に点検情報(非常時点検依頼)を通知する。これにより、点検員は、災害発生時に点検作業を行うことができる。また、点検支援システム1は、点検員に予め割り当てられた点検対象設備の点検スケジュールを前記災害情報に基づいて変更してもよい。例えば、点検支援システム1は、点検情報を通知した点検員に割り当てられた点検対象設備を減らして、点検作業の負担増を抑制してもよい。
【0104】
また、点検支援システム1は、災害発生時に緊急で点検処理を実行した点検対象設備について、次回の点検日までの期間が所定期間未満である場合に、次回の点検処理を省略してもよい。なお、上記構成において、点検支援システム1は、災害発生時に緊急で点検処理を実行した点検項目のみを次回の点検処理において省略してもよい。これにより、点検作業を短期間で繰り返し行うことを回避することができる。
【0105】
本発明の他の実施形態として、出力処理部214は、点検スケジュールに基づいて前記災害時点検依頼を出力してもよい。例えば、災害発生日(当日)に災害時点検対象設備として特定された点検対象設備の通常の点検日(点検スケジュール上の点検日)が、当日から所定期間(例えば3日)以内である場合に、出力処理部214は、当該点検対象設備について、災害時点検対象設備から除外してもよい。すなわち、災害が発生した日後すぐに通常点検を実施する予定の点検対象設備については、災害時の点検を省略して通常の点検スケジュールに従って点検処理を実行する。なお、この場合、制御部21は、通常の点検処理において、通常点検項目に災害時点検項目を追加してもよい。
【0106】
また例えば、災害発生日(当日)に災害時点検対象設備として特定された点検対象設備の通常の点検日が、当日から所定期間(例えば1週間)以上先である場合に、出力処理部214は、当該点検対象設備を災害時点検対象設備として決定してもよい。
【0107】
なお、この場合に、出力処理部214は、災害レベルを考慮して災害時点検対象設備から除外してもよい。例えば災害が地震の場合であって災害レベルが「震度4」の場合、かつ前記点検対象設備の通常の点検日が当日から所定期間(例えば3日)以内である場合に、出力処理部214は、当該点検対象設備について、災害時点検対象設備から除外する。
【0108】
本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、本発明の点検対象は、施設内の設備に限定されない。例えば、本発明の点検対象は、宿泊施設内の客室であってもよい。
【0109】
[発明の付記]
以下、実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0110】
<付記1>
非常事態に関する非常事態情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記非常事態情報に基づいて、点検が必要な点検対象を特定する特定処理部と、
前記特定処理部により特定される前記点検対象に関する点検情報を出力する出力処理部と、
を備える点検支援システム。
【0111】
<付記2>
前記特定処理部は、前記非常事態の種別に基づいて前記点検対象を特定する、
付記1に記載の点検支援システム。
【0112】
<付記3>
前記取得処理部は、前記非常事態に応じて設定される非常レベルを示す警戒情報を取得し、
前記特定処理部は、前記非常レベルに基づいて前記点検対象を特定する、
付記1又は2に記載の点検支援システム。
【0113】
<付記4>
前記特定処理部は、前記非常事態情報に基づいて、前記点検対象の点検項目を特定する、
付記1~3のいずれかに記載の点検支援システム。
【0114】
<付記5>
前記特定処理部は、前記非常事態情報に基づいて、前記点検対象に対して予め設定された点検項目に新たな点検項目を追加する、
付記1~4のいずれかに記載の点検支援システム。
【0115】
<付記6>
前記特定処理部は、前記非常事態情報に含まれる、前記非常事態が発生した場所又は前記非常事態の発生が予測される場所を示す情報に基づいて、前記点検対象を特定する、
付記1~5のいずれかに記載の点検支援システム。
【0116】
<付記7>
前記特定処理部は、前記非常事態が発生した場所又は前記非常事態の発生が予測される場所空の距離に応じて前記点検対象を特定する、
付記6に記載の点検支援システム。
【0117】
<付記8>
前記出力処理部は、点検作業を行う点検員の操作端末に前記点検情報を通知する、
付記1~7のいずれかに記載の点検支援システム。
【0118】
<付記9>
前記点検員に予め割り当てられた点検対象の点検スケジュールを前記非常事態情報に基づいて変更する、
付記8に記載の点検支援システム。
【符号の説明】
【0119】
1 :点検支援システム
2 :管理サーバー
3 :設備監視装置
4 :管理者端末
5 :点検員端末
211 :点検処理部
212 :取得処理部
213 :特定処理部
214 :出力処理部
411 :ブラウザ処理部
511 :ブラウザ処理部
D1 :設備情報
D2 :災害時点検情報
D3 :点検スケジュール情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9