(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151530
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】表示システム、表示装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20241018BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20241018BHJP
G02F 1/1334 20060101ALI20241018BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20241018BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G02F1/133 550
G02F1/1334
G02F1/13 505
G02F1/13357
G09G5/00 530H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023064946
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】多胡 恵二
(72)【発明者】
【氏名】雜古 宗徹
(72)【発明者】
【氏名】中村 天風
(72)【発明者】
【氏名】上原 利範
【テーマコード(参考)】
2H088
2H189
2H193
2H391
5C182
【Fターム(参考)】
2H088EA22
2H088GA10
2H088HA28
2H088HA30
2H088MA20
2H189AA04
2H189HA16
2H189JA04
2H189LA20
2H189LA22
2H189MA15
2H189NA09
2H193ZA04
2H193ZG01
2H193ZH02
2H193ZH39
2H193ZH52
2H193ZQ13
2H193ZR20
2H391AA23
2H391AA25
2H391FA01
2H391FA02
5C182AA03
5C182AA22
5C182AB11
5C182AB12
5C182AB13
5C182AB15
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA54
5C182BA56
5C182CB11
5C182DA44
(57)【要約】
【課題】表示装置の新たな用途を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、一対の透明基板と、当該一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶層とを有する表示装置と、表示装置における画像の表示を制御する制御装置とを具備する表示システムが提供される。表示装置は、一対の透明基板の一方側から見た際に他方側の背景が透けて見え、一対の透明基板の他方側から見た際に一方側の背景が透けて見える。制御装置は、撮像装置が人物を撮像することによって取得された当該人物を含む第1画像に基づいて当該人物の表示装置に対する位置を検知し、検知された位置に基づいて対象物を含む第2画像を表示装置に表示する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の透明基板と、当該一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶層とを有する表示装置と、
前記表示装置における画像の表示を制御する制御装置と
を具備し、
前記表示装置は、前記一対の透明基板の一方側から見た際に他方側の背景が透けて見え、前記一対の透明基板の前記他方側から見た際に前記一方側の背景が透けて見え、
前記制御装置は、撮像装置が人物を撮像することによって取得された当該人物を含む第1画像に基づいて当該人物の前記表示装置に対する位置を検知し、前記検知された位置に基づいて対象物を含む第2画像を前記表示装置に表示する
表示システム。
【請求項2】
前記人物の前記表示装置に対する位置は、当該表示装置に対して当該人物が位置する角度を含み、
前記制御装置は、前記表示装置に対して前記人物が位置する角度に応じた向きの対象物を含む第2画像を前記表示装置に表示する
請求項1記載の表示システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記対象物の3次元画像データを記憶する記憶装置を含み、
前記第2画像は、前記表示装置に対して前記人物が位置する角度及び前記記憶装置に記憶されている3次元画像データに基づいて生成される
請求項2記載の表示システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記検知された位置から前記対象物が視認された状態を表現する第2画像を前記表示装置に表示する請求項3記載の表示システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記検知された位置の方向を対象物が向いた状態を表現する第2画像を前記表示装置に表示する請求項3記載の表示システム。
【請求項6】
前記撮像装置は、前記表示装置の前方または後方に存在する人物を撮像することによって当該人物を含む第1画像を取得し、
前記制御装置は、前記第1画像が前記表示装置の前方に存在する人物を含む場合には前記対象物の第1面を含む第2画像を表示し、前記第1画像が前記表示装置の後方に存在する人物を含む場合には前記対象物の前記第1面とは反対側の第2面を含む第2画像を表示する
請求項1記載の表示システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記第1画像に複数の人物が含まれる場合、当該複数の人物のうち前記表示装置からの距離が最も近い人物の前記表示装置に対する位置を検知する請求項1記載の表示システム。
【請求項8】
一対の透明基板と、当該一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶層とを有し、前記一対の透明基板の一方側から見た際に他方側の背景が透けて見え、前記一対の透明基板の前記他方側から見た際に前記一方側の背景が透けて見える表示装置において、
前記表示装置における画像の表示を制御する制御部を具備し、
前記制御部は、撮像装置が人物を撮像することによって取得された当該人物を含む第1画像に基づいて当該人物の前記表示装置に対する位置を検知し、前記検知された位置に基づいて対象物を含む第2画像を表示する
表示装置。
【請求項9】
一対の透明基板と、当該一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶層とを有し、前記一対の透明基板の一方側から見た際に他方側の背景が透けて見え、前記一対の透明基板の前記他方側から見た際に前記一方側の背景が透けて見える表示装置と、前記表示装置における画像の表示を制御する制御装置とを備える表示システムが実行する方法であって、
撮像装置が人物を撮像することによって取得された当該人物を含む第1画像に基づいて当該人物の前記表示装置に対する位置を検知し、
前記検知された位置に基づいて対象物を含む第2画像を前記表示装置に表示する
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示システム、表示装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶を有する表示装置(透明ディスプレイ)が知られている。
【0003】
このような表示装置は透明度が高いという特性を有するため、当該特性を利用した当該表示装置の新たな用途が模索されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2022/153665号
【特許文献2】特開2022-186252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、表示装置の新たな用途を提供することが可能な表示システム、表示装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、一対の透明基板と、当該一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶層とを有する表示装置と、前記表示装置における画像の表示を制御する制御装置とを具備する表示システムが提供される。前記表示装置は、前記一対の透明基板の一方側から見た際に他方側の背景が透けて見え、前記一対の透明基板の前記他方側から見た際に前記一方側の背景が透けて見える。前記制御装置は、撮像装置が人物を撮像することによって取得された当該人物を含む第1画像に基づいて当該人物の前記表示装置に対する位置を検知し、前記検知された位置に基づいて対象物を含む第2画像を前記表示装置に表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る表示システムの構成の一例を示す図。
【
図5】表示システムの概要について説明するための図。
【
図6】対象者が表示装置を上方向から見た場合の表示画像の一例について説明するための図。
【
図7】対象者が表示装置を下方向から見た場合の表示画像の一例について説明するための図。
【
図9】表示システムの処理手順の一例を示すフローチャート。
【
図10】表示装置の周辺に複数の人物が存在する場合について説明するための図。
【
図11】表示装置に対して対象者が位置する角度について説明するための図。
【
図12】表示装置に対して対象者が位置する角度について説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有される。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ及び形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
図1は、本実施形態に係る表示システムの構成の一例を示す。
図1に示すように、表示システム1は、表示装置10、カメラ(撮像装置)20及び制御装置30を備える。
【0010】
表示装置10は、後述するように一対の透明基板と、当該一対の透明基板の間に保持された高分子分散型液晶層を有する透明ディスプレイである。このような表示装置10(透明ディスプレイ)は、一対の透明基板の一方側から見た際に他方側の背景が透けて見えるとともに、当該一対の透明基板の他方側から見た際に一方側の背景が透けて見えるように構成されている。また、表示装置10は、入射光を散乱する散乱状態と入射光を透過する透明状態を表示領域において部分的に切り替え可能に構成されている。
【0011】
カメラ20は、例えば表示装置10に取り付けられており、当該表示装置10の近傍に存在する人物を撮像することによって当該人物を含む画像を取得する。
【0012】
制御装置30は、表示装置10における画像の表示を制御する。具体的には、制御装置30は、カメラ20によって取得された画像に基づいて当該画像に含まれる人物の位置を検知し、当該検知された人物の位置に基づいて対象物を含む画像を表示装置10に表示する。
【0013】
以下、本実施形態に係る表示システム1に備えられる表示装置10(透明ディスプレイ)について説明する。
【0014】
図2は、表示装置10の一例を示す平面図である。一例では、第1方向X、第2方向Y及び第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置10を構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置10の厚さ方向に相当する。本実施形態においては、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面を見ることを平面視という。
【0015】
表示装置10は、表示パネルPNLと、配線基板101と、ICチップ102と、発光モジュール103とを備えている。
【0016】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、液晶層LCと、シールSEとを備えている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、X-Y平面に沿った平板状に形成されている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、平面視において重畳している。第1基板SUB1及び第2基板SUB2が重畳する領域は、画像を表示する表示領域DAを含む。
【0017】
第1基板SUB1は第1透明基板11を備え、第2基板SUB2は第2透明基板12を備えている。第1透明基板11は、第1方向Xに沿った側面11a及び11bと、第2方向Yに沿った側面11c及び11dとを有している。第2透明基板12は、第1方向Xに沿った側面12a及び12bと、第2方向Yに沿った側面12c及び12dとを有している。
【0018】
図2に示す例では、平面視において、側面11b及び12bが重畳し、側面11c及び12cが重畳し、側面11d及び12dが重畳しているが、当該側面は必ずしも重畳していなくてもよい。側面12aは、側面11aに重畳せず、側面11aと表示領域DAとの間に位置している。第1基板SUB1は、側面11aと側面12aとの間に延出部Exを有している。つまり、延出部Exは、第1基板SUB1のうち、第2基板SUB2と重畳する部分から第2方向Yに延出した部分に相当し、第2基板SUB2には重畳していない。
【0019】
また、
図2に示す例では、表示パネルPNLは、第1方向Xに延びた長方形状に形成されている。つまり、側面11a及び11b、及び、側面12a及び12bは、表示パネルPNLの長辺に沿った側面である。また、側面11c及び11d、及び、側面12c及び12dは、表示パネルPNLの短辺に沿った側面である。なお、表示パネルPNLは、第2方向Yに延びた長方形状に形成されてもよいし、正方形状に形成されてもよいし、他の多角形状、円形状または楕円形状等の形状に形成されてもよい。
【0020】
配線基板101及びICチップ102は、延出部Exに実装されている。配線基板101は、例えば折り曲げ可能なフレキシブルプリント回路基板である。ICチップ102は、例えば画像表示に必要な信号を出力するディスプレイドライバ等を内蔵している。なお、ICチップ102は、配線基板101に実装されてもよい。
図2に示す例では、表示パネルPNLに対して、第1方向Xに並んだ複数の配線基板101が実装されているが、第1方向Xに延びた単一の配線基板101が実装されてもよい。また、表示パネルPNLに対して、第1方向Xに並んだ複数のICチップ102が実装されているが、第1方向Xに延びた単一のICチップ102が実装されてもよい。
【0021】
発光モジュール103の詳細については後述するが、当該発光モジュール103は、平面視において、延出部Exに重畳し、第2透明基板12の側面12aに沿って配置されている。
【0022】
シールSEは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2を接着している。また、シールSEは、矩形枠状に形成され、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間において液晶層LCを囲んでいる。
【0023】
液晶層LCは、上記した高分子分散型液晶層であり、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間(つまり、一対の透明基板11及び12の間)に保持されている。このような液晶層LCは、平面視において、シールSEで囲まれた領域(表示領域DAを含む領域)に亘って配置されている。
【0024】
ここで、
図2において拡大して模式的に示すように、液晶層LCは、ポリマー111と、液晶分子112とを含む。一例では、ポリマー111は、液晶性ポリマーである。ポリマー111は、第1方向Xに沿って延出した筋状に形成され、第2方向Yに並んでいる。液晶分子112は、ポリマー111の隙間に分散され、その長軸が第1方向Xに沿うように配向される。ポリマー111及び液晶分子112の各々は、光学異方性または屈折率異方性を有している。ポリマー111の電界に対する応答性は、液晶分子112の電界に対する応答性より低い。
【0025】
一例では、ポリマー111の配向方向は、電界の有無にかかわらず、ほとんど変化しない。一方、液晶分子112の配向方向は、液晶層LCにしきい値以上の高い電圧が印加された状態では、電界に応じて変化する。液晶層LCに電圧が印加されていない状態(初期配向状態)では、ポリマー111及び液晶分子112のそれぞれの光軸は互いにほぼ平行であり、液晶層LCに入射した光は、液晶層LCをほとんど透過する(透明状態)。液晶層LCに電圧が印加された状態では、液晶分子112の配向方向が変化し、ポリマー111及び液晶分子112のそれぞれの光軸は互いに交差する。このため、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内で散乱される(散乱状態)。
【0026】
図3は、発光モジュール103の近傍の領域を示す平面図である。発光モジュール103は、複数の発光素子103aと、導光体103bとを備える。複数の発光素子103aは、第1方向Xに沿って並んでいる。導光体103bは、第1方向Xの延びた棒状に形成されている。導光体103bは、シールSEと発光素子103aとの間に位置している。
【0027】
表示領域DAは、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配列された複数の画素PXを備えている。これらの画素PXは、図中に点線で示している。また、画素PXの各々は、図中に実線の四角で示す画素電極PEを備えている。
【0028】
図3において拡大して示すように、各画素PXは、スイッチング素子SWを備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)によって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。走査線Gは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。
【0029】
共通電極CE及び給電線CLは、表示領域DA及びその周辺領域に亘って配置されている。共通電極CEには、所定の電圧Vcomが印加される。給電線CLには、例えば共通電極CEと同電位の電圧が印加される。
【0030】
画素電極PEの各々は、第3方向Zにおいて共通電極CEと対向している。表示領域DAにおいて、液晶層LC(特に、液晶分子112)は、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって駆動される。容量CSは、例えば給電線CLと画素電極PEとの間に形成される。
【0031】
なお、走査線G、信号線S、給電線CL、スイッチング素子SW及び画素電極PEは第1基板SUB1に設けられ、共通電極CEは第2基板SUB2に設けられる。
【0032】
図4は、表示装置10の断面図である。なお、表示パネルPNLについては、主要部のみを簡略化して図示している。
【0033】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1(第1透明基板11)及び第2基板SUB2(第2透明基板12)の他に、更に第3透明基板13を備えている。第3透明基板13の内面13Aは、第3方向Zにおいて第2透明基板12の外面12Bと対向している。接着層ADは、第2透明基板12と第3透明基板13とを接着している。第3透明基板13は、例えばガラス基板であるが、プラスチック基板等の絶縁基板であってもよい。第3透明基板13は、第1透明基板11及び第2透明基板12と同等の屈折率を有している。接着層ADは、第2透明基板12及び第3透明基板13の各々と同等の屈折率を有している。
【0034】
第3透明基板13の側面13aは、第2透明基板12の側面12aの直上に位置している。発光モジュール103の発光素子103aは、配線基板Fと電気的に接続され、第3方向Zにおいて、第1基板SUB1と配線基板Fとの間に設けられている。導光体103bは、第2方向Yにおいて、発光素子103aと側面12aとの間、及び、発光素子103aと側面13aとの間に設けられている。導光体103bは、接着層AD1により配線基板Fに接着されるとともに、接着層AD2により第1基板SUB1に接着されている。
【0035】
ここで、
図4を参照しながら、発光素子103aから出射された光L1について説明する。
【0036】
発光素子103aは、導光体103bに向かって光L1を出射する。発光素子103aから出射された光L1は、第2方向Yを示す矢印の向きに沿って伝播し、導光体103bを通り、側面12aから第2透明基板12に入射するとともに、側面13aから第3透明基板13に入射する。第2透明基板12及び第3透明基板13に入射した光L1は、繰り返し反射されながら、表示パネルPNLの内部を伝播する。電圧が印加されていない液晶層LCに入射した光L1は、ほとんど散乱されることなく液晶層LCを透過する。また、電圧が印加された液晶層LCに入射した光L1は、液晶層LCで散乱される。
【0037】
なお、上記した表示装置10においては、表示領域DAにマトリクス状に配列された複数の画素のPXの各々が画素電極PEを備えており、当該画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって液晶層LCが駆動される。このような表示装置10によれば、複数の画素電極PEの各々と電気的に接続されるスイッチング素子SWを制御することによって、液晶層LCを部分的に駆動することができる。換言すれば、表示装置10においては、上記した液晶層LCにおける散乱状態及び透明状態を表示領域DAにおいて部分的に切り替えることにより、例えば表示領域DAの一部の領域に画像を表示し、表示領域DAの他の領域を透明状態(表示装置10の背面が視認できる状態)とするようなことが可能となる。
【0038】
また、上記した表示装置10(表示領域DA)に表示される画像は、第1透明基板11の外面11A側(以下、表側と表記)から観察可能であるとともに、第3透明基板13の外面13B側(以下、裏側と表記)からも観察可能である。
【0039】
以下、本実施形態に係る表示システム1について説明する。本実施形態に係る表示システム1は、上記した表示装置10(透明ディスプレイ)の新たな用途を提供するための構成を有する。
【0040】
まず、
図5を参照して、本実施形態に係る表示システム1の概要について説明する。本実施形態においては、表示装置10(透明ディスプレイ)に立体的な対象物の画像(2次元画像)を表示する際に、当該表示装置10の近傍に存在する人物(以下、対象者と表記)の位置に応じて当該画像を変化させることで、当該表示装置10における対象物の疑似的な3次元(3D)表示を実現する。
【0041】
なお、
図5においては、立方体の形状を有する対象物Tを含む画像を表示する場合を想定している。また、対象者Pの位置に応じた画像の変化を容易に把握することができるように、
図5においては、各画像中の対象物T(立方体)の同一の面には同一のハッチングが施されている。以下の図面についても同様である。
【0042】
図5に示すように、対象者Pが表示装置10に対して正面に位置している場合には、当該正面から視認された対象物Tを含む画像が表示される。
【0043】
一方、例えば対象者Pが表示装置10に対して正面から少し左側にずれた位置に移動した(つまり、対象者Pが表示装置10を斜め方向から見る)場合には、当該位置から視認された対象物Tを含む画像(つまり、対象物Tを斜めから見たような画像)が表示される。
【0044】
更に、例えば対象者Pが表示装置10に対して更に少し左側にずれた位置に移動した(つまり、対象者Pが表示装置10を横方向から見る)場合には、当該位置から視認された対象物Tを含む画像(つまり、対象物Tを横から見たような画像)が表示される。
【0045】
なお、透明ディスプレイである表示装置10(表示領域DA)の一部の領域に対象物Tが表示された場合には、当該対象物Tが表示された領域以外の領域においては表示装置10の背面が視認されることになるため、対象者Pは、当該対象者Pの位置に応じて向き(角度)が変化し、かつ、浮かび上がっているような対象物Tを観察することができる。すなわち、本実施形態においては、表示装置10を使用して例えば拡張現実(AR:Augmented Reality)のような視覚効果を実現することができる。
【0046】
また、本実施形態においては対象者Pの位置に基づいて向き(角度)が変化する対象物Tを含む画像を表示領域DAの一部に表示する構成であるが、当該対象者Pの位置は、カメラ20を用いて検知(認識)されるものとする。
【0047】
更に、
図5においては対象者Pが水平方向(第1方向X)の異なる位置(角度)から表示装置10を見る場合を想定しているが、例えば
図6に示すように対象者Pが表示装置10(表示領域DA)を上方向から見る場合には対象物Tを上方向から見たような画像が表示される。また、
図7に示すように対象者Pが表示装置10(表示領域DA)を下方向から見る場合には対象物Tを下方向から見たような画像が表示されるものとする。
【0048】
図8は、制御装置30の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)31及び記憶装置32を備える。
【0049】
CPU31は、制御装置30の動作を制御するためのプロセッサであり、例えば記憶装置32からメインメモリ(図示せず)にロードされる各種プログラムを実行する。
図8においては、制御装置30がCPU31を備えることが示されているが、当該CPU31は、例えばGPU(Graphical Processing Unit)であってもよいし、他のプロセッサであってもよい。
【0050】
記憶装置32は、例えばSSD(Solid State Drive)及びHDD(Hard Disk Drive)等を含む。なお、記憶装置32には、上記したCPU31によって実行されるプログラム及び上記した対象物Tの3次元画像データが記憶されているものとする。
【0051】
なお、
図8においては省略されているが、制御装置30は、表示装置10及びカメラ20と通信可能に接続されており、当該表示装置10及びカメラ20との通信を実行する通信デバイスを更に備えている。
【0052】
ここで、CPU31は、所定のプログラムを実行することによって、検知部311、画像生成部312及び表示処理部313を実現する。
【0053】
検知部311は、カメラ20によって撮像された対象者Pを含む画像に基づいて、対象者Pの位置を検知する。
【0054】
画像生成部312は、検知部311によって検知された対象者Pの位置に基づいて、対象物Tを含む画像を生成する。この対象物Tを含む画像は、上記した記憶装置32に記憶されている対象物Tの3次元画像データに基づいて生成される。なお、対象物Tの3次元画像データとは、3次元座標系において定義された複数の画素の各々によって対象物Tを表す画像データである。このような対象物Tの3次元画像データによれば、複数の視点から対象物Tを見た画像を生成することができる。
【0055】
表示処理部313は、画像生成部312によって生成された画像を表示装置10に表示する処理を実行する。
【0056】
以下、
図9のフローチャートを参照して、本実施形態に係る表示システム1の処理手順の一例について説明する。
【0057】
まず、カメラ20は、例えば表示装置10の前方の空間を撮像するように継続的に動作する。このようにカメラ20が表示装置10の前方の空間を撮像することによって取得された画像(以下、撮像画像と表記)は、当該カメラ20から制御装置30に送信される。
【0058】
なお、本実施形態においてはカメラ20が上記した
図5に示すように表示装置10に取り付けられている場合を想定しているが、当該カメラ20は、表示装置10の前方の空間を撮像することができるのであれば、当該表示装置10の近傍に設置されていてもよい。
【0059】
検知部311は、例えばカメラ20から送信された撮像画像に対する画像処理を実行することによって、当該撮像画像に対象者Pが含まれる(つまり、表示装置10の前方に対象者Pが存在する)否かを判定する(ステップS1)。
【0060】
対象者Pが存在すると判定された場合(ステップS1のYES)、検知部311は、例えば対象者Pの画像上の位置に基づいて、当該対象者Pの表示装置10に対する位置を検知する(ステップS2)。なお、対象者Pの表示装置10に対する位置は、例えば表示装置10に対して対象者Pが位置する角度を含む。具体的には、表示装置10に対して対象者Pが位置する角度とは、例えば当該対象者Pの顔が向いている方向(つまり、対象者Pの視線方向)と、表示装置10の表示面に対して垂直な方向(第3方向Z)とがなす角度を意図している。
【0061】
ステップS2の処理が実行されると、画像生成部312は、記憶装置32に記憶されている対象物Tの3次元画像データを当該記憶装置32から取得する。
【0062】
画像生成部312は、ステップS3において検知された対象者Pの表示装置10に対する位置及び記憶装置32から取得された対象物Tの3次元画像データに基づいて、当該対象物Tを含む画像(以下、表示画像と表記)を生成する(ステップS3)。なお、ステップS3において生成される表示画像は、例えば表示装置10に対して対象者Pが位置する角度に応じた向きの対象物Tを含む画像(2次元画像)であり、具体的には対象者Pの表示装置10に対する位置(角度)から対象物Tが観察(視認)された状態を表現する画像である。
【0063】
ステップS3の処理が実行されると、表示処理部313は、当該ステップS3において生成された表示画像を表示装置10に表示する処理を実行する(ステップS4)。具体的には、表示処理部313は、表示画像を表示装置10に送信し、当該表示画像の表示を当該表示装置10(例えば、ディスプレイドライバ)に指示する。
【0064】
なお、ステップS1において対象者Pが存在しないと判定された場合(ステップS1のNO)、
図9に示す処理は終了される。
【0065】
本実施形態において
図9に示す処理は、カメラ20が継続的に動作している間に(つまり、カメラ20から制御装置30に撮像画像が送信される度に)繰り返し実行される。これにより、対象者Pの位置に応じて表示装置10に表示される対象物Tの向きを変化させること(つまり、対象物Tの疑似的な3次元表示)が可能となる。
【0066】
ここで、上記したステップS2においては対象者Pの位置を検知するものとして説明したが、例えば表示装置10がサイネージのような大型なディスプレイである場合には、
図10に示すように、例えば表示装置10の前方に複数の人物が存在しているような状況が想定される。この場合には、撮像画像に含まれる複数の人物のうちの表示装置10からの距離が最も近い人物を対象者Pとするものとする。
【0067】
この場合、表示装置10からの距離は、例えばステップS1において取得された撮像画像において複数の人物の各々が占める領域のサイズ等に基づいて認識されてもよいし、表示装置10に取り付けられた距離センサ(光の反射を利用して対象までの距離を測定するセンサ等)を利用して取得されてもよい。
【0068】
また、上記したステップS2においては表示装置10に対して対象者Pが位置する角度が検知されるが、
図11に示すように、当該角度は、例えば表示装置10の表示面に対して垂直な方向を基準として±80度程度の範囲で検知されることを想定している。
【0069】
なお、本実施形態における表示装置10は透明ディスプレイであり、当該表示装置10の表側からも裏側からも画像を観察することができる。このため、
図11に示すように、表示装置10の前方(表側)の空間のみではなく、当該表示装置10の後方(裏側)の空間も撮像するようにカメラ20を配置することによって、表示装置10の表側に存在する対象者P(の位置)だけでなく、当該表示装置10の裏側に存在する対象者P(の位置)を検知することが可能となる。このような構成によれば、例えば対象者Pが表示装置10の表側に存在する場合には対象物Tの第1面(前側の面)を含む表示画像を生成(表示)し、対象者Pが表示装置10の裏側に存在する場合には対象物Tの第1面とは反対側の第2面(後側の面)を含む表示画像を生成(表示)するようなことが可能となる。
【0070】
図11においては水平方向(第1方向X)の角度について示されているが、上記した表示装置10に対して対象者Pが位置する角度は、垂直方向(第2方向Y)の角度を含む。なお、
図12に示すように、この垂直方向の角度は、上記した水平方向の角度と同様に、例えば表示装置10の表示面に対して垂直な方向を基準として±80度程度の範囲で検知されるものとする。
【0071】
更に、本実施形態においては例えば対象者Pの表示装置10に対する位置から対象物Tが視認された状態を表現する画像が表示画像として生成されるものとして説明したが、例えば当該対象物Tが臓器等である場合には、本実施形態に係る表示システム1は、当該臓器を様々な角度(視点)から観察することが可能な医療系の教育システムまたは学習システムとして利用することが考えられる。
【0072】
一方、本実施形態においては、例えば
図13に示すように、対象者Pの表示装置10に対する位置の方向を対象物Tが向いた状態を表現する画像(つまり、対象者Pに追従するように対象物Tの向きが変化する画像)が表示画像として生成されてもよい。なお、
図13においては対象物Tが人物(人の顔)である例が示されているが、このような場合、本実施形態に係る表示システム1は、例えば人工知能(AI:Artificial Intelligence)等が搭載された空港、駅及びアミューズメントパーク等の各種施設に設置される案内システムとして利用することが考えられる。
【0073】
また、本実施形態においては、例えば対象者Pの表示装置10に対する位置に基づいて表示画像を生成するものとして説明したが、当該表示画像は、例えば表示装置10から対象者Pまでの距離に基づいて生成されてもよい。換言すれば、表示画像は、対象者P(観察者)が表示装置10を見ている角度に応じて変化するとともに、当該表示装置10から対象者Pまでの距離に応じて変化する画像であってもよい。更に、表示画像は、撮像画像から得られる他の情報を利用して生成されても構わない。
【0074】
上記したように本実施形態に係る表示システム1は、一対の透明基板11及び12と、当該一対の透明基板11及び12の間に保持された液晶層LC(高分子分散型液晶層)とを有する表示装置10と、当該表示装置10における画像の表示を制御する制御装置30とを備える。本実施形態において、制御装置30は、カメラ20(撮像装置)が対象者P(人物)を撮像することによって取得された当該対象者Pを含む撮像画像(第1画像)に基づいて当該対象者Pの表示装置10に対する位置を検知し、当該検知された位置に基づいて対象物Tを含む表示画像(第2画像)を表示装置10に表示する。
【0075】
なお、対象者Pの表示装置10に対する位置は当該表示装置10に対して当該対象者Pが位置する角度を含み、当該角度に応じた向きの対象物Tを含む表示画像が表示される。また、表示画像は、表示装置10に対して対象者Pが位置する角度及び記憶装置32に記憶されている対象物Tの3次元画像データに基づいて生成される。
【0076】
本実施形態においては、このような構成により、対象者Pの表示装置10に対する位置(つまり、対象者Pが表示装置10を見ている角度)に応じて表示画像を変化させることで対象物Tの疑似的な3次元表示を実現することができ、当該表示装置10の新たな用途を提供することが可能となる。
【0077】
具体的には、例えば撮像画像に基づいて検知された表示装置10に対する対象者Pの位置から臓器のような対象物Tが視認された状態を表現する表示画像を表示装置10に表示する表示システム1である場合には、当該表示システム1(表示装置10)を教育または学習のような用途で使用することができる。
【0078】
また、例えば撮像画像に基づいて検知された表示装置10に対する対象者Pの位置の方向を人物(人の顔)のような対象物Tが向いた状態を表現する表示画像を表示装置10に表示する表示システム1である場合には、当該表示システム1(表示装置10)を施設等における案内のような用途で使用することができる。
【0079】
更に、本実施形態において、カメラ20は、表示装置10の前方及び後方に存在する対象者Pを撮像することによって当該対象者Pを含む撮像画像を取得するように構成されていてもよい。このような構成においては、撮像画像が表示装置10の前方に存在する対象者Pを含む場合には当該対象物Tの前側の面(第1面)を含む表示画像を表示装置10に表示し、撮像画像が表示装置10の後方に存在する対象者Pを含む場合には当該対象物Tの後側の面(第1面とは反対側の第2面)を含む表示画像を表示装置10に表示するようなことが可能となる。このような構成によれば、表示装置10の用途を更に広げることができる可能性がある。
【0080】
また、本実施形態において撮像画像に複数の人物が含まれる場合には、当該複数の人物のうちの表示装置10からの距離が最も近い人物を対象者Pとし、当該対象者Pの表示装置10に対する位置を検知するものとする。このような構成によれば、表示装置10の周辺に複数の人物が存在するような状況であったとしても、適切な人物を対象者Pとし、当該対象者Pの表示装置10に対する位置に応じて変化する表示画像を表示装置10に表示することができる。
【0081】
なお、ここでは表示装置10からの距離が最も近い人物を対象者Pとするものとして説明したが、本実施形態においては表示装置10を見ている人物を対象者Pとすることが好ましいため、撮像画像に含まれる複数の人物のうち顔が表示装置10の方向を向いている人物を対象者Pとして特定してもよい。なお、顔が表示装置10の方向を向いているか否かは、例えば撮像画像に対して所定の画像処理を実行することによって人物の顔の領域を抽出することによって認識することができる。
【0082】
更に、例えば撮像画像に基づく顔認識処理が実行されることにより、予め登録された人物が認識された場合に、当該人物を対象者Pとするような構成であってもよい。
【0083】
ここで、本実施形態においては表示装置10が透明ディスプレイである場合を想定しているが、当該透明ディスプレイには、本実施形態において説明した高分子分散型液晶層を有する構成であるもの以外に、例えば有機発光ダイオード(OLED)を有する構成であるものがある。しかしながら、本実施形態における透明ディスプレイは一般的な液晶表示装置のように一つの画素に対して一つのスイッチング素子を有するが、通常のOLEDを有する表示装置では一つの画素に対して複数のスイッチング素子及び複数のスイッチング素子に接続される複数の信号線が設けられることになる。そのため、OLEDを有する透明ディスプレイの場合、高分子分散型液晶層を有する透明ディスプレイと比較して、透過度が低くなる。このような透過度が低い透明ディスプレイの場合には、対象物Tを疑似的に3次元表示したとしても、当該対象物Tのリアリティを対象者Pに感じさせることが困難である。
【0084】
このため、本実施形態においては、より透明度が高い高分子分散型液晶層を有する表示装置10を採用することにより、より対象物Tのリアリティを対象者Pに感じさせる(つまり、対象者Pは当該対象物Tをより現実のものとして感じる)ことができ、当該表示装置10を利用する興趣性を向上させることができる。
【0085】
また、例えばタッチパネルを操作することによって対象物を回転させて当該対象物を様々な視点から観察するようなことが行われているが、本実施形態は対象者P(の顔)の位置を変えることによって表示画像を変化させる構成であるため、当該タッチパネルを用いる場合と比較して、対象者Pは、より直感的に表示装置10(表示システム1)を使用することができる。
【0086】
なお、本実施形態においては表示装置10、カメラ20及び制御装置30を備える表示システム1について説明したが、例えばカメラ20は、当該表示システム1の外部に設けられていてもよい。また、表示装置10、カメラ20及び制御装置30のうちの少なくとも2つは一体として構成されていてもよい。具体的には、制御装置30が表示装置10に組み込まれていてもよいし、カメラ20及び制御装置30が表示装置10に組み込まれていてもよい。
【0087】
以上、本発明の実施形態として説明した表示システム、表示装置及び方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示システム、表示装置及び方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0088】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、若しくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0089】
また、上述の実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0090】
1…表示システム、10…表示装置、11…第1透明基板、12…第2透明基板、13…第3透明基板、20…カメラ(撮像装置)、30…制御装置、31…CPU、32…記憶装置、101…配線基板、102…ICチップ、103…発光モジュール、103a…発光素子、103b…導光体、111…ポリマー、112…液晶分子、311…検知部、312…画像生成部、313…表示処理部、PNL…表示パネル、DA…表示領域、PX…画素、SUB1…第1基板、SUB2…第2基板、LC…液晶層(高分子分散型液晶)、SE…シール、PE…画素電極、CE…共通電極、SW…スイッチング素子、G…走査線、S…信号線、CL…給電線、CS…容量。