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特開2024-151651改BWR4の建設コスト低減化による建設コスト低減原子炉及び核燃料棒集合体一時保管所
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  • 特開-改BWR4の建設コスト低減化による建設コスト低減原子炉及び核燃料棒集合体一時保管所 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151651
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】改BWR4の建設コスト低減化による建設コスト低減原子炉及び核燃料棒集合体一時保管所
(51)【国際特許分類】
   G21D 1/02 20060101AFI20241018BHJP
   G21C 13/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G21D1/02
G21C13/00 700
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065168
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】303002055
【氏名又は名称】白川 利久
(72)【発明者】
【氏名】白川利久
(57)【要約】      (修正有)
【課題】出力上昇させずに改BWR4をどのようにすれば安全性を損なうことなく、発電コストが低減できるか。従来の改BWR4にも適用できるようにしたい。建設コスト低減による電コストの低減化を図れないか。アドバンストBWRであるABWRでなく、リニューアルBWRであるRBWRの様な沸騰水型原子炉を模索したい。リニューアルは、既設BWRでも新規建設BWRでもよい。従来の改BWR4に部分的に適用させて、規制や審査を短期に少しづつ通過させたい。
【解決手段】MARK-2改格納容器(11)内及び改BWR原子炉建屋(10)内に動的機器を置かずに冷却水循環を可能とした建設コスト低減原子炉。既設のBWR4 MARK-2改原子炉を再稼働させないことには始まらない。次に本発明を適用し、従来の出力から徐々に出力上昇すれば確認できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
改BWR4において、
MARK-2改格納容器(11)内及び改BWR原子炉建屋(10)内に動的機器を置かず、
改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる多数の主給水ポンプ(101)からの高圧の主給水を、ダウンカマに設置されたる多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし、シュラウド(21)内に炉心流量を送りこみ、
更に、改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる多数のECCS貫通管利用主給水ポンプ(301)からの高圧の主給水により、ダウンカマに設置されたる上記とは別の多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし、シュラウド(21)内に炉心流量を送りこみ、
主蒸気が通る多数本の主蒸気加減管(12)は、BWR4原子炉(20)から改BWR4原子炉建屋(10)外に延伸し、当該延伸部の先は淡水池であって、その途中に安全弁(620)を敷設し、
主蒸気は安全弁(620)の手前部からタービン管(112)を通って蒸気タービン(50)に向かい、
上記タービン管(112)を通る主蒸気の1部は、運転中、小タービン(313)により小発電機(314)を回転させて発電したることを特徴とする冷却水循環に係る建設コスト低減原子炉。
【請求項2】
請求項1の建設コスト低減原子炉において、
MARK-2改格納容器(11)内の以前あった圧力抑制プール(4)を排除して空間容積を広げたことにより圧力抑制能力を持たせてなり、
MARK-2改格納容器(11)の上部にある核燃料貯蔵プール(6)に核燃料棒集合体を装荷しないことにより水プール(540)となし、水プール(540)の一画を隔壁で隔てることによりホウ酸水タンク(551)となし、
水プール(540)の水は、事故時に当該プール底に敷設した落水弁(600)を移動することにより、落水管(609)から主給水管(100)を通ってBWR4原子炉(20)内に注水し、ホウ酸水は水プール(540)を経由して圧力容器(22)内に注入されようにしたことにより、安全性を高めて出力を上昇することなく建設コストを低減した間接的建設コスト低減原子炉。
【請求項3】
請求項1及び請求項2の建設コスト低減原子炉において、
改BWR原子炉建屋(10)外から前記MARK-2改格納容器(11)に貫通した格納容器噴水管(510)からのスプレイノズル(511)と、改BWR原子炉建屋(10)外から前記MARK-2改格納容器(11)上部に貫通した格納容器蒸気逃し管(500)からなり、
スプレイノズル(511)からの噴霧水が受熱した蒸気を格納容器蒸気逃し管(500)から外界に放出することによりMARK-2改格納容器(11)内を冷却し、
圧力容器(22)を外側から冷却することにより安全性を高めて出力を上昇することなく建設コストを低減した間接的建設コスト低減原子炉。
【請求項4】
請求項1及び請求項2及び請求項3の建設コスト低減原子炉において、
核燃料棒集合体一時保管所は、未燃焼核燃料棒集合体庫(420)と核燃料棒集合体炉心配置庫(410)からなり、
未燃焼核燃料棒集合体庫(420)と核燃料棒集合体炉心配置庫(410)は、改BWR原子炉建屋(10)外の人工地盤の上に別棟として敷設してなり、
未燃焼核燃料棒集合体庫(420)は、十字型ボロンサス板を正方格子状に配置してなり、未燃焼核燃料棒集合体を前記十字型ボロンサス板に隣接させて仮置きし、
核燃料棒集合体炉心配置庫(410)は、十字型ボロンサス板を炉心と同じ形状に配置してなり、原子炉定期検査時に核燃料棒集合体全部を炉心に配備されていたと同じ位置に前記十字型ボロンサス板に隣接させて仮置きしてなることを特徴とする核燃料棒集合体一時保管所。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は改BWR4の建設コスト低減に係る。
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギー発電の建設が流行っている。ただ、発電コストは高い。そこで、環境に炭酸ガスを放出しないで、かつ、発電コストの安い発電も建設していかなければ庶民の経済生活がむずかしくなる。それも、早急に始めなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
環境に炭酸ガスを放出しないで、発電コストの安い発電は原子力発電が考えられる。海外でも競争力のある製品を製造するために発電コストを低減したい。
安全性や信頼性に優れた原子力発電を新規設計となると、規制や審査通過に長期の時間が掛かる。
原子炉形式がBWR4 形で格納容器がMARK-2を改良した原子炉である改BWR4は、先の大地震を第二福島サイト3号機や4号機で経験した。地震直後原子炉は停止し、制御棒系や核燃料棒集合体配置や炉心冷却系の健全性に関する実績を積んだ。制御棒系や核燃料棒集合体配置や炉心冷却系技術は実証済みと見做せる。
出力を上昇させて発電コストの低減化を図ったABWRは、改BWR4を改良した。
では、出力上昇させずに改BWR4をどのようにすれば安全性を損なうことなく、発電コストが低減できるか。従来の改BWR4にも適用できるようにしたい。建設コスト低減による電コストの低減化を図れないか。アドバンストBWRであるABWRでなく、リニューアルBWRであるRBWRの様な沸騰水型原子炉を模索したい。リニューアルは、既設BWRでも新規建設BWRでもよい。
従来の改BWR4に部分的に適用させて、規制や審査を短期に少しづつ通過させたい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
手段1は冷却水循環に係る建設コスト低減原子炉である。
改BWR4に関する手段である。
MARK-2改格納容器(11)内及び改BWR原子炉建屋(10)内に動的機器を置かない。
改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる多数の主給水ポンプ(101)からの復水器(25)から多数本の主給水管(100)を通った高圧の主給水を、ダウンカマに設置されたる多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし、シュラウド(21)内に炉心流量を送りこむ。
更に、改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる多数のECCS貫通管利用主給水ポンプ(301)からの復水器(25)から多数本の主給水管(100)を通った高圧の主給水により、ダウンカマに設置されたる上記とは別の多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし、シュラウド(21)内に炉心流量を送りこむ。
主蒸気が通る多数本の主蒸気加減管(12)は、BWR4原子炉(20)から改BWR4原子炉建屋(10)外に延伸し、当該延伸部の先は淡水池であって、その途中に安全弁(620)を敷設する。
主蒸気は安全弁(620)の手前部からタービン管(112)を通って蒸気タービン(50)に向かい、
上記タービン管(112)を通る主蒸気の1部(崩壊熱除去用)は、運転中、小タービン(313)により小発電機(314)を回転させて発電したることを特徴とする冷却水循環に係る建設コスト低減原子炉。
小口径の主蒸気加減管(12)が破断した場合でも放置することにより蒸気を排出させる。炉心内の熱を蒸気の潜熱で除去する。蒸気は水の700倍の熱を除去できる。事故直前の蒸気は放射能を殆ど含有していないから放射能汚染は大した問題ではない。
MARK-2改格納容器(11)壁やBWR原子炉建屋(10)壁に隙間が多数できるから、事故時に内圧が上がっても蒸気漏洩により破裂事故にはなりにくい。
【0005】
手段2は、事故時に、動的機器に頼るることなく重力で冷却水やホウ酸水を圧力容器(22)内に注入できるようにして安全性を高め、大事故による長期停止を未然に防ぐことによる、出力を上昇することなく間接的に建設コスト低減原子炉である。
手段1の建設コスト低減原子炉において、
MARK-2改格納容器(11)内の以前あった圧力抑制プール(4)を排除して空間容積を広げたことにより圧力抑制能力を持たせてなり、圧力抑制プール(4)跡に水抜きミゾや支持柱穴を掘り定期検査時に遮蔽テント(700)が張れるようしてなる。
MARK-2改格納容器(11)の上部にある核燃料貯蔵プール(6)に核燃料棒集合体を装荷しないことにより水プール(540)となし、水プール(540)の一画を隔壁で隔てることによりホウ酸水タンク(551)となす。
水プール(540)の水は、事故時に当該プール底に敷設した落水弁(600)を移動することにより、落水管(609)から主給水管(100)を通ってBWR4原子炉(20)内に注水する。
事故時に上記隔壁に敷設した通水口(610)を開けることにより、ホウ酸水は水プール(540)を経由して圧力容器(22)内に注入されようにした。
安全性を高めて出力を上昇することなく建設コストを低減した間接的建設コスト低減原子炉。
【0006】
手段3は圧力容器(22)を外側から冷却する間接的建設コスト低減原子炉。
手段1及び手段2の建設コスト低減原子炉において、
改BWR原子炉建屋(10)外から前記MARK-2改格納容器(11)に貫通した格納容器噴水管(510)からのスプレイノズル(511)と、改BWR原子炉建屋(10)外から前記MARK-2改格納容器(11)上部に貫通した格納容器蒸気逃し管(500)からなる。
スプレイノズル(511)からの噴霧水が受熱した蒸気を格納容器蒸気逃し管(500)から外界に放出することによりMARK-2改格納容器(11)内を冷却する。
圧力容器(22)を外側(MARK-2改格納容器(11))から冷却することにより安全性を高めて出力を上昇することなく建設コストを低減した間接的建設コスト低減原子炉。
【0007】
手段4は核燃料棒集合体一時保管所。
手段2で核燃料貯蔵プール(6)から排除された核燃料棒集合体を核燃料棒集合体を一時保管所する。
手段1及び手段2及び手段3の建設コスト低減原子炉において、
核燃料棒集合体一時保管所は、未燃焼核燃料棒集合体庫(420)と核燃料棒集合体炉心配置庫(410)からなる。
未燃焼核燃料棒集合体庫(420)と核燃料棒集合体炉心配置庫(410)は、改BWR原子炉建屋(10)外の人工地盤の上に別棟として敷設してなる。
未燃焼核燃料棒集合体庫(420)は、十字型ボロンサス板を正方格子状に配置してなり、未燃焼核燃料棒集合体を前記十字型ボロンサス板に隣接させて仮置きする。
核燃料棒集合体炉心配置庫(410)は、十字型ボロンサス板を炉心と同じ形状に配置してなるり、子炉定期検査時に核燃料棒集合体全部を炉心に配備されていたと同じ位置に前記十字型ボロンサス板に隣接させて仮置きしてなることを特徴とする核燃料棒集合体一時保管所。
【発明の効果】
【0008】
手段1により、改BWR原子炉建屋(10)の外側に動的機器があるから、定期検査員の被ばく低減が図られ管理費が下がる。
動的機器は主給水ポンプ(101)とECCS貫通管利用主給水ポンプ(301)が主たるものであるから、製造コストが下がる。従来の再循環ポンプを下げることができたのがコスト低減に役立つ。電動計算機から半導体計算機になって故障が少なくなり、演算が廉価にできるようになった。
ポンプの容積だけ空間が広くなるから、抑圧に役立つ。空間こそが安全性の基本である。圧力抑制や有害物質の濃度低下に役立つ。建屋は第二の格納容器と言われているが、密閉性を緩めて濃度低下有害物質を外界に放出したり、高温水蒸気を外界に放出して圧力を抑制する。
動的機器は建屋の外にあるから、事故時でも故障対応ができる。
主蒸気加減管(12)は小口径であるから、この破断は大事故にはなりにくい。
主蒸気加減管(12)はMARK-2改格納容器(11)壁や改BWR原子炉建屋(10)の壁を多数本または束ねて貫通しているから壁に隙間が出来やすい。事故時の漏洩蒸気が外界に漏洩し易い。前記容器や建屋の健全性が向上する。蒸気そのものは放射能が低いから外界を著しく汚染するわけではない。
【0009】
手段2により事故時に、動的機器に頼るることなく重力で冷却水やホウ酸水を圧力容器(22)内に注入できるようにした。安全性を高め、大事故による長期停止を未然に防げるから、出力を上昇することなく間接的に建設コスト低減原子炉になる。
圧力抑制プール(4)を撤去した跡に、定期検査時には遮蔽テント(700)を張って、検査員の放射線被ばく量を抑制する。作業効率化と管理費の低下になる。格納容器内に球形のために居続けることができる。格納容器出入りのたびごとに実施する、放射線検査や衣服の着脱回数をへらすことができる。
ホウ酸水タンク(551)の導入により、制御棒本数を削減できる可能性がある。
【0010】
手段3により、圧力容器(22)を外側から冷却することにより安全性を高め、大事故による長期停止を未然に防げるから、出力を上昇することなく間接的に建設コスト低減原子炉になる。
【0011】
手段4では、で核燃料貯蔵プール(6)から排除された核燃料棒集合体を核燃料棒集合体一時保管所することにより、検査作業員の被ばく低減により、定期検査期間を短縮して定期検査管理費を低減する。
定期検査時に、炉内に核燃料棒集合体がなければ、通常運転時に温態待機できる程度まで制御棒本数を削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
改BWR4の建設コスト低減を提供できた。発電単価の低減も期待できる。
【実施例0013】
実施例1~手段4を総合した本発明のコスト低減改原子炉の概観図である。
【0014】
手段1の冷却水循環に係るコスト低減の実施例である。
MARK-2改格納容器(11)の耐震強度は従来と同じランクS。改BWR原子炉建屋(10)の耐震強度は従来と同じランクBである。
多数の主給水ポンプ(101)は改BWR原子炉建屋(10)外に置かれている。再循環ポンプはMARK-2改格納容器(11)内に置かれている。
改BWR原子炉建屋(10)外に置かれている多数基の主給水ポンプ(101)により、復水器(25)から多数本の主給水管(100)を通った主給水は、ダウンカマ(シュラウド(21)と圧力容器(22)の間にある水が充満した領域)に設置されたる多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし、昇圧してシュラウド(21)内に炉心流量を送りこむ。主給水管(100)の流量変更はオリフィスで対応できる。
更に、改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる多数のECCS貫通管利用主給水ポンプ(301)からの主給水により、ダウンカマに設置されたる残りの多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし、シュラウド(21)内に炉心流量を送りこむ。
主給水ポンプ(101)とECCS貫通管利用主給水ポンプ(301)は免振装置で大地震に備える。全体の覆いは耐震ランクBまたはCでよい。耐震強度は通常の倉庫程度であって風雨から耐える程度でよい。
主蒸気は、改BWR4原子炉建屋(10)外に延伸した多数本の主蒸気加減管(12)を通って、当該延伸部の先の淡水池に出る。主蒸気加減管(12)の途中に安全弁(620)を敷設してある。
事故などにより主蒸気加減管(12)内の主蒸気圧力が過度に上昇するとに安全弁(620)自動的に開いて、主蒸気が池に放出される。初期段階では、主蒸気には放射性物質は殆ど含まれていない。
主蒸気は、安全弁(620)の手前部からタービン管(112)を通って蒸気タービン(50)に向かう。
タービン管(112)を通る主蒸気の1部(崩壊熱除去用)は、運転中、小タービン(313)を回転させて発電機(114)を回転させて発電する。タービン事故時に、蒸気遮断弁(312)(MO)が閉じても主蒸気の1部(崩壊熱除去用)は復水器(25)に排出され、主給水管(100)から圧力容器(22)内に注水され、水の循環が保たれる。
【実施例0015】
手段2の圧力抑制プール(4)を撤去したこと実施例である。
MARK-2改格納容器(11)内の以前あった圧力抑制プール(4)を排除して空間容積を広げたことにより圧力抑制能力を持たせる。水を抜いて空にするだけでも空間が広がる。
定期検査時には遮蔽テント(700)を張って、検査員の放射線被ばく量を抑制する。作業効率化と管理費の低下になる。
MARK-2改格納容器(11)の上部にある核燃料貯蔵プール(6)に核燃料棒集合体を装荷しないことにより水プール(540)となし、水プール(540)の一画を隔壁で隔てることによりホウ酸水タンク(551)となし、
水プール(540)の水は、事故時に当該プール底に敷設した落水弁(600)を移動(横方向または上下方向にずらす)することにより、落水管(609)から主給水管(100)を通ってBWR4原子炉(20)内に注水する。
事故時に上記隔壁に敷設した通水口(610)を開けることにより、ホウ酸水は水プール(540)を経由して圧力容器(22)内に注入される。
【実施例0016】
手段3の圧力容器(22)を外側から冷却する実施例である。
手段1及び手段2の建設コスト低減原子炉の非常時におけるMARK-2改格納容器(11)内の冷却は、
改BWR原子炉建屋(10)外から前記MARK-2改格納容器(11)底部に貫通した格納容器噴水管(510)からのスプレイノズル(511)と、
改BWR原子炉建屋(10)外から前記MARK-2改格納容器(11)上部に貫通した格納容器蒸気逃し管(500)からなる。
スプレイノズル(511)からの噴霧水が受熱した蒸気を格納容器蒸気逃し管(500)から外界に放出することによりMARK-2改格納容器(11)内を冷却する。
圧力容器(22)を外側から冷却する。
【実施例0017】
手段4の核燃料棒集合体一時保管所の実施例である。
手段2では、核燃料プール(6)を部分工事して水プール(540)とした。核燃料を直ぐに再処理工場に移送するか、核燃料プール以外のどこかに仮置きする。本手段では、核燃料棒集合体を核燃料プール(6)以外の発電所構内のどこかに仮置きする。
手段1,2及び3の建設コスト低減原子炉において、核燃料棒集合体一時保管所は、未燃焼核燃料棒集合体庫(420)と核燃料棒集合体炉心配置庫(410)からなる。
未燃焼核燃料棒集合体庫(420)と核燃料棒集合体炉心配置庫(410)は、改BWR原子炉建屋(10)外の人工地盤の上に別棟を敷設する。耐震強度はランクBとする。空冷冷却とする。
未燃焼核燃料棒集合体庫(420)は、十字型ボロンサス板を正方格子状に配置し、未燃焼核燃料棒集合体を十字型ボロンサス板に隣接させて仮置きする。十字型ボロンサス板は使用済制御棒でもよい。
核燃料棒集合体炉心配置庫(410)は、十字型ボロンサス板を炉心と同じ形状に配置し、原子炉定期検査時に、核燃料棒集合体全部を炉心に配備されていたと同じ位置に前記十字型ボロンサス板に隣接させて仮置きしてなることを特徴とする核燃料棒集合体一時保管所。
【実施例0018】
日頃、国民に丁寧に説明すると言っている割には庶民に分かり易く記述されたものがないので、参考のために、既設のBWR4改原子炉の概観図を図2に示した。
MARK-2改格納容器(11)の耐震強度はランクSである。
BWR4原子炉(20)は圧力容器(22)の中の構造物であるシュラウド(21)の中に核燃料棒集合体を内蔵した原子炉形式BWR4の原子炉である。
改BWR4原子炉建屋(10)は上記BWR4原子炉(20)を内蔵した耐震ランクBの建屋である。主要な冷却系が内蔵されている。非常用炉心冷却系(ECCS)も内蔵されている。
MARK-2改格納容器(11)は前記改BWR4原子炉建屋(10)に内蔵されている格納容器形式がMARK-2改である耐震ランクSの格納容器である。
炉心冷却水は2台ある再循環ポンプ(5)(RP)によって駆動される。
BWR4原子炉(20)内壁とシュラウド(21)の間の水で満たされた空間であるダウンカマに敷設された多数基のジェットポンプ(30)がある。1台のRPはJP1~JP4、もう1台のRPはJP5~JP8の駆動水となって、炉心流量を加速させる。JP1~JP12の様に12基程度ある場合がある。
多数の主給水ポンプ(101)は改BWR原子炉建屋(10)の外に置かれている。
復水器(25)から多数本の主給水管(100)を通った主給水は、主給水ポンプ(101)により、ダウンカマ(シュラウド(21)と圧力容器(22)の間にある水が充満した領域)に設置されたる多数基のジェットポンプ(30)の駆動水となし昇圧して、シュラウド(21)内の炉心流量を形成する。
事故時には、改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる多数のECCSポンプ(9)からの冷却水が、シュラウド(21)上部やダウンカマに送りこまれる。冷却水源は圧力抑制プール(4)や改BWR原子炉建屋(10)外に置きたる水タンクである。
圧力容器(22)か出た主蒸気は、多数本の主蒸気加減管(12)を1本化して主蒸気管(2)に束ねてから改BWR4原子炉建屋(10)外の主蒸気タービン管(13)を通って蒸気タービン(50)に向かう。主蒸気管(2)口径は主蒸気加減管(12)よりも太い。したがって、主蒸気管(2)破断は大事故になりやすい。
主蒸気管(2)には電動遮断弁(MO)が取り付けられていて、蒸気タービン(50)に異常があった時などで主蒸気を遮断する。
主蒸気管(2)には逃し安全弁(3)(RV)が取り付けられている。電動遮断弁(MO)が締まって行き場のなくなった主蒸気を復水器(25)や圧力抑制プール(4)に逃がす。主蒸気管(2)の破損を抑制する。
核燃料棒集合体は、耐震強度ランクBの改BWR4原子炉建屋(10)内の核燃料プール(6)にが保管される。
制御棒が十分炉心み挿入されなかった場合を想定して後部制御棒系は、MARK-2改格納容器(11)外側の改BWR4原子炉建屋(10)内に敷設された。ホウ酸水ポンプ(41)はホウ酸水タンクのホウ酸水を圧力容器(22)底部からシュラウド(21)内に注水される。
【産業上の利用可能性】
【0019】
炭酸ガスを放出しない安価な電源として原子力発電が候補になる。本発明のコスト低減BWR4 MARK-2改原子炉が必要になる。
ウクライナで何もしないと欧米から不要兵器代金の請求書が来るか、福島並みの復興援助を要求される。原発の修繕や撤去や新設は難しい。
戦争でなく紛争が終わるまでに早急に日本でも巡視船やオーストラリアに売り損ねた潜水艦や古いイージス艦をクリミア半島監視船として提供する必要がある。砲弾などを搭載していなければ攻撃性はないと言える。現状の武器は人が直接操作することを前提としている。ドローン出てきた昨今では有効性が疑わしい。大砲・機関銃・小銃は遠隔操作される。テロ対策には最も有効である。逆に、テロ側も遠隔操作武器を使う。
従来の武器を破棄して遠隔操作武器に変更するいい機会である。武器以外にも新しい産業が生まれる。ミサイルを搭載した無人潜水艦(人がいないから呼吸用酸素や吐息炭酸ガスや飲料水や食料を考慮せずに済む。安全性軽視した低コスト化ができる。艦内圧力を高圧にすれば深く潜れる。搭乗員の移動・居住空間を必要としないから低密度物質の搭載により潰れを抑制できる。長日数潜水したままでいられる。原子力潜水艦並みになる。危険物質水素と酸素を動力源とすることができる。)を数隻の有人潜水艦などから操作‘有線や音波する。発見されても別の有人潜水艦から操作する。シーレーン封鎖があっても本発明の原子炉があれば水素と酸素は造れる。
戦術核の配備とロシア得意の特戦隊を考えると敵味方接近戦を考慮しないといけない。陸上砲・火薬・軍用車や今ある兵器(例えば大口径自走砲を国内の中央に設置して防衛)を可能なら自衛隊保有の全兵器を提供するべきである。提供までには時間がかかるから、外国から輸入するのでなく、国内企業に無人遠隔操作防衛兵器を大増産させる。自衛隊隊員数は減っていくから兵器は倉庫に埋もれる。それなら、今すぐに武器が必要であるウクライナに送るべきである。これができるのはウクライナから遠い日本だからである。ヨーロッパは更なる紛争拡大に備えなければならない。陸上兵器なら中国や近隣国への侵略の意思がないとして許容される。自衛省の予算で賄える。
借用書を出した覚えのない国民にとって財政健全化はどうにでもなるかまたは不必要だが、財務省は支出に難色を示すのが義務である(そうしないと各省の予算は青天井になってしまう)。兵器の減少分は、米国や拉致家族に対して、特務部隊会社の起業を支援することである。
余談だが、黄金の裏付けの無いお札経済は80年間くらいは継続できるらしい。金利を上げれば銀行・保険会社は儲かり天下を受け入れ易くなる。政府・革新野党は福祉で票を稼ぐ。したがって、筵旗を見たくない大方の国々では、福祉予算は上がる一方である。予算が赤字になるのは当然である。埋蔵金や石油出がでれば財政は1時潤う。
ウクライナかロシアの負けた側に対しては、日本の先の敗戦での東久邇内閣のノウハウを提供できる。ウクライナは他人ごとではない。三菱グループは数十年単位での戦略を立てている。キャノングローバル研究所や野村総研や日立でも立てているだろう。それも日本国全部のことを視野にいれているだろう。不測の事態は突然・長期間に及ぶことがある。その時、本発明も対応措置の一助になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明のコスト低減改原子炉の概観図
図2】既設のBWR4改原子炉の概観図
【符号の説明】
【0021】
2は主蒸気管
3は逃し安全弁(RV)
4は圧力抑制プール
5は再循環ポンプ
6は核燃料プール
8はECCS(非常用炉心冷却装置)管
9はECCSポンプ(ECCSP)
10は改BWR4原子炉建屋
11はMARK-2改格納容器
12は主蒸気加減弁
13は主タービン管
20はBWR4原子炉
21はシュラウド
22は圧力容器
25は復水器
30はジェットポンプ(JP1-4,JP5~8,JB9~12J)
41はホウ酸水ポンプ
50は蒸気タービン
100は主給水管
101は主給水ポンプ(WP)
302はECCS貫通管応用主給水ポンプ(ECCSWP)
312は蒸気遮断弁
313は小タービン
314は小発電機(G)
315は小タービン用管
410は核燃料棒集合体炉心配置庫
420は未燃焼核燃料棒集合体庫
500は格納容器蒸気逃がし管
510は格納容器噴水管
511はスプレイノズル
540は水プール
550は淡水・海水・ホウ酸水受け
551はホウ酸水タンク
560はホウ酸水注入管
600は落水弁
601は引張棒
609は落水管
610は通水口
611は開閉棒
620は安全弁(RV)
690は事故後注水管
700は定期検査時遮蔽テント
図1
図2