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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151686
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】シンク支持構造及びシンクユニット
(51)【国際特許分類】
   A47B 77/00 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
A47B77/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065233
(22)【出願日】2023-04-12
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】592106328
【氏名又は名称】日野興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174805
【弁理士】
【氏名又は名称】亀山 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】山嵜 周拓
【テーマコード(参考)】
3B260
【Fターム(参考)】
3B260CA07
(57)【要約】
【課題】組立や分解の作業性が高いシンク支持構造及びシンクユニットを提供する。
【解決手段】
シンク支持構造20は、シンクを支持する箱状のシンク支持ケース21と、シンク支持ケース21を支持するフレーム22と、を備える。フレーム22は、4本の脚22Aと、奥行方向結棒22Bと、下方幅方向連結棒22Cと、上方幅方向連結棒22Dと、パイプジョイント22Xと、を備える。シンク支持ケース21は、シンク10の下側に位置する底板50と、シンク10の周りに位置する4枚の側板60と、底板50と側板60を連結する4個の底板ヒンジ70と、側板60同士を着脱自在に連結させるための4個の側板連結構造80と、1枚の側板60の上端から上方へ延設される壁板90と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンクを着脱自在に支持するためのシンク支持構造であって、
前記シンクの周りを囲むように配される複数の側板と、
前記側板を支持するフレームと、
前記フレームと連結される脚と、を備え、
前記側板の両側に前記脚が配されることを特徴とするシンク支持構造。
【請求項2】
前記側板は、自身の上端により前記シンクを着脱自在に支持することを特徴とする請求項1記載のシンク支持構造。
【請求項3】
前記隣り合う側板同士を着脱自在に連結した側板連結構造を備え、
前記側板連結構造は、前記シンクと前記フレームとの間に位置することを特徴とする請求項1記載のシンク支持構造。
【請求項4】
前記フレーム棒を中心に前記側板を回動自在にするヒンジを備え、
前記ヒンジにより、前記側板は起立状態と伏臥状態との間で切替自在であり、
前記側板連結構造は、
第1の前記側板の端部に設けられた凸構造と、
第2の前記側板の端部に設けられた凹構造と、を備え、
前記第1の側板及び前記第2の側板が前記起立状態において、前記凸構造は、前記凹構造に挿入され、
前記第1の側板及び前記第2の側板の少なくとも一方が前記伏臥状態において、前記凸構造は、前記凹構造から外れることを特徴とする請求項3記載のシンク支持構造。
【請求項5】
前記凸構造は連結部品が挿入可能な凸構造側孔を有し、
前記凹構造は前記連結部品が挿入可能な凹構造側孔を有し、
前記凸構造側孔及び前記凹構造側孔は、前記シンクと前記脚との間に位置することを特徴とする請求項4記載のシンク支持構造。
【請求項6】
前記隣り合う側板同士を固定する側板固定構造を備え、
前記側板固定構造は、前記シンクと前記脚との間に位置することを特徴とする請求項1記載のシンク支持構造。
【請求項7】
前記側板を回動自在にするヒンジを備え、
前記フレームは、
横棒と、
前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される上方脚挿入筒と、
前記上方脚挿入筒よりも下方に配され、前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される下方脚挿入筒と、を備え、
前記ヒンジは、前記下方脚挿入筒周りにおいて前記側板を回動可能であり、
前記ヒンジによる回動により、前記側板は起立状態と伏臥状態との間で切替自在であり、
前記側板が前記起立状態のとき、前記上方脚挿入筒と前記下方脚挿入筒とが同一直線状に並ぶとなることを特徴とする請求項1記載のシンク支持構造。
【請求項8】
前記側板を回動自在にするヒンジを備え、
前記フレームは、
横棒と、
前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される上方脚挿入筒と、
前記上方脚挿入筒よりも下方に配され、前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される下方脚挿入筒と、を備え、
前記ヒンジは、前記下方脚挿入筒周りにおいて前記側板を回動可能であり、
前記ヒンジによる回動により、前記側板は起立状態と伏臥状態との間で切替自在であり、
前記上方脚挿入筒と前記フレーム側脚挿入筒とに挿入された前記脚は、前記ヒンジによる前記側板の回動を規制することを特徴とする請求項1記載のシンク支持構造。
【請求項9】
請求項1ないし8のうちいずれか1項記載のシンク支持構造と、
前記シンク支持構造に支持されるシンクと、
を備えたことを特徴とするシンクユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シンク支持構造及びシンクユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
工事現場やイベント会場等では、作業員や来場者が手や物を洗うための屋外用シンクが設置される。屋外用シンクは、屋内用とは異なり、強度が求められるため、フレームとシンク(水槽)とが一体となったものが多い(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-3404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、工事現場やイベント会場等で臨時的に使用されたものにおいては、組立や分解の作業性が高いものが求められる。しかしながら、特許文献1に記載の屋外用シンクは、フレームとシンク(水槽)とが一体となっており、組立や分解の作業性が極めて低い。
【0005】
そこで、本発明では、組立や分解の作業性が高いシンク支持構造及びシンクユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、シンクを着脱自在に支持するためのシンク支持構造であって、前記シンクの周りを囲むように配される複数の側板と、前記側板を支持するフレームと、前記フレームと連結される脚と、を備え、前記側板の両側に前記脚が配されることを特徴とする。
【0007】
前記側板は、自身の上端により前記シンクを着脱自在に支持することが好ましい。
【0008】
前記隣り合う側板同士を着脱自在に連結した側板連結構造を備え、前記側板連結構造は、前記シンクと前記フレームとの間に位置することが好ましい。
【0009】
前記フレーム棒を中心に前記側板を回動自在にするヒンジを備え、前記ヒンジにより、前記側板は起立状態と伏臥状態との間で切替自在であり、前記側板連結構造は、第1の前記側板の端部に設けられた凸構造と、第2の前記側板の端部に設けられた凹構造と、を備え、前記第1の側板及び前記第2の側板が前記起立状態において、前記凸構造は、前記凹構造に挿入され、前記第1の側板及び前記第2の側板の少なくとも一方が前記伏臥状態において、前記凸構造は、前記凹構造から外れることが好ましい。また、前記凸構造は連結部品が挿入可能な凸構造側孔を有し、前記凹構造は前記連結部品が挿入可能な凹構造側孔を有し、前記凸構造側孔及び前記凹構造側孔は、前記シンクと前記脚との間に位置することが好ましい。
【0010】
前記隣り合う側板同士を固定する側板固定構造を備え、前記側板固定構造は、前記シンクと前記脚との間に位置することが好ましい。
【0011】
前記側板を回動自在にするヒンジを備え、前記フレームは、横棒と、前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される上方脚挿入筒と、前記上方脚挿入筒よりも下方に配され、前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される下方脚挿入筒と、を備え、前記ヒンジは、前記下方脚挿入筒周りにおいて前記側板を回動可能であり、前記ヒンジによる回動により、前記側板は起立状態と伏臥状態との間で切替自在であり、前記側板が前記起立状態のとき、前記上方脚挿入筒と前記下方脚挿入筒とが同一直線状に並ぶとなることが好ましい。
【0012】
前記側板を回動自在にするヒンジを備え、前記フレームは、横棒と、前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される上方脚挿入筒と、前記上方脚挿入筒よりも下方に配され、前記横棒に対して着脱自在であるとともに前記脚が挿入される下方脚挿入筒と、を備え、前記ヒンジは、前記下方脚挿入筒周りにおいて前記側板を回動可能であり、前記ヒンジによる回動により、前記側板は起立状態と伏臥状態との間で切替自在であり、前記上方脚挿入筒と前記フレーム側脚挿入筒とに挿入された前記脚は、前記ヒンジによる前記側板の回動を規制することが好ましい。
【0013】
本発明のシンクユニットは、上記のシンク支持構造と、前記シンク支持構造に支持されるシンクと、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、組立や分解の作業性が高いシンク支持構造及びシンクユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】シンクユニットの概要を示す斜視図である。
図2】シンク支持構造の概要を示す斜視図である。
図3】シンク支持構造の概要を示す分解斜視図である。
図4】シンク支持ケースの概要を示す展開図である。
図5】(A)は、底板、第1側板(伏臥状態)及び第1底板ヒンジの概要を示すV-V’線断面図であり、(B)は、底板、第1側板(起立状態)及び第1底板ヒンジの概要を示すV-V’線断面図である。
図6】(A)は、底板、第2側板(伏臥状態)及び第2底板ヒンジの概要を示すVI-VI’線断面図であり、(B)は、底板、第2側板(起立状態)及び第2底板ヒンジの概要を示すVI-VI’線断面図である。
図7】4つの側板が起立状態となったシンク支持ケースの概要を示す斜視図である。
図8】4つの側板が伏臥状態となったシンク支持ケースの概要を示す斜視図である。
図9】第1側板及び第2側板を連結する側板連結構造の概要を示す断面図である。
図10】第1側板及び第2側板を連結する側板連結構造の概要を示す分解断面図である。
図11】シンク支持ケース(変形例)の概要を示す展開図である。
図12】シンク支持ケース(変形例)の概要を示す展開図である。
図13】シンク支持ケース(変形例)の概要を示す展開図である。
図14】横広シンク支持ケースを構成する部品についての概要を示す平面図である。
図15】(A)は、連結構造についての概要を示す正面図であり、(B)は、連結構造についての概要を示すXVb-XVb’線断面図である。
図16】横広シンク支持ケースを構成する部品についての概要を示す分解断面図である。
図17】横広シンク支持ケースの概要を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以降、説明の便宜上、水平面における任意の方向をX方向とし、水平面においてX方向に直交する方向をY方向とし、X方向及びY方向に直交する方向をZ方向とする。
【0017】
図1に示すように、シンクユニット2は、シンク10と、シンク10を支持するシンク支持構造20と、を備える。
【0018】
シンク10は、蛇口からの水等を受けたり、貯めたりすることができる有底の四角筒状の水槽部10Sと、水槽部10Sの底に形成された排水部10Lと、水槽部10Sの上部に設けられたシンク鍔部10Tと、シンク鍔部10Tの前端に設けられたシンク前端部10Fと、シンク鍔部10Tの後端に設けられたシンク後端部10Rと、を備える。水槽部10Sは、X方向及びY方向の辺を持つ水槽底面と、X方向及びZ方向の辺を持つ水槽側面と、Y方向及びZ方向の辺を持つ水槽側面と、を備える。排水部10Lには、排水管Hが接続する排水口が開口する。シンク鍔部10Tは、水槽部10Sの上方開口縁に設けられるものであり、水槽部10Sの上方開口の全周方向において水平方向に突出する。シンク前端部10Fは、シンク鍔部10Tの前端から下方に向けて延びるものである。シンク後端部10Rは、シンク鍔部10Tの後端から上方に向けて延びるものであり、ネジ93が螺合可能なネジ孔が所定の間隔でY方向に並ぶように形成される。
【0019】
図2~3に示すように、シンク支持構造20は、シンクを支持する箱状のシンク支持ケース21と、シンク支持ケース21を支持するフレーム22と、を備える。
【0020】
フレーム22は、4本の脚22Aと、奥行方向連結棒22Bと、下方幅方向連結棒22Cと、上方幅方向連結棒22Dと、パイプジョイント22Xと、を備える。脚22Aは、シンク支持ケース21の角部分の外側に配され、それぞれZ方向に延びる。奥行方向連結棒22Bは、X方向に延びるものであり、脚22A同士を連結する。下方幅方向連結棒22Cは、Y方向に延びるものであり、奥行方向連結棒22B同士を連結する。上方幅方向連結棒22Dは、下方幅方向連結棒22Cよりも上方においてY方向に延びるものであり、脚22A同士を連結する。パイプジョイント22Xは、脚22Aや各連結棒22B~22Dを連結する。
【0021】
パイプジョイント22Xは、一の方向に延びる基準筒部と、当該一の方向に直交する方向に延びる直交筒部と、を備えるものであり、基準筒部と直交筒部とは、それぞれ、脚22A、連結棒22B~22Dに対して装着可能である。また、基準筒部や直交筒部にはネジが設けられる。このため、基準筒部や直交筒部に装着された脚22Aや連結棒22B~22Dは、ネジにより、個別に、基準筒部や直交筒部に対して、連結可能である。これにより、脚22Aや連結棒22B~22Dは、約90°の角を作る向きで固定される。
【0022】
脚22A、連結棒22B~22D及びパイプジョイント22Xの形成材料としては、金属やプラスチック等を用いることができる。
【0023】
図3~4に示すように、シンク支持ケース21は、シンク10の下側に位置する底板50と、シンク10の周りに位置する4枚の側板60と、底板50と側板60を連結する4個の底板ヒンジ70と、側板60同士を着脱自在に連結させるための4個の側板連結構造80と、1枚の側板60の上端から上方へ延設される壁板90と、を備える。
【0024】
シンク支持ケース21の形成材料としては、金属やプラスチック等を用いることができる。
【0025】
側板60は、シンク10を側方から覆うためのものである。底板50は、シンク10を下方から覆うためのものである。また、底板50及び側板60は、フレーム22の補強部材としても機能する。
【0026】
底板50は、矩形状に形成されるものであり、X方向及びY方向に延びる辺を有する。底板50の中央部には、排水管Hが挿入可能な排水管挿入孔50Xが形成される。側板60は、矩形状に形成される。底板ヒンジ70は、各側板60を底板50に対して連結するとともに、各側板60を、図3に示す垂直な姿勢(起立状態)と、図4に示す水平な姿勢(伏臥状態)との間で回動自在にする。
【0027】
起立状態(図3)の側板60は、自身の上端により、シンク10のシンク鍔部10Tを下方から支持する。側板60は、起立状態(図3)において、Y方向及びZ方向に延びる辺を有する2枚の第1側板61と、X方向及びZ方向に延びる辺を有する2枚の第2側板62と、を備える。第1側板61の幅方向(Y方向)の長さは、底板50のY方向の長さにほぼ等しく、第2側板62の幅方向(X方向)の長さは、底板50のX方向の長さにほぼ等しい。また、起立状態(図2)における4枚の側板60の高さ方向(Z方向)は、いずれも等しい。
【0028】
図4、5に示すように、底板ヒンジ70は、第1側板61と底板50とを連接する第1底板ヒンジ71と、第2側板62と底板50とを連接する第2底板ヒンジ72と、を備える。第1側板61のY方向両側には脚22Aが配され、第2側板62のX方向両側には、脚22Aが配されることが好ましい。
【0029】
第1底板ヒンジ71は、それぞれ、第1側板61(起立状態)の下辺61Uの中途部分から、底板50の辺50Rの中途部分まで延びる。第1底板ヒンジ71の幅方向(Y方向)の長さは、連接する側板60の幅方向(Y方向)の長さよりも短いことが好ましい。
【0030】
第1底板ヒンジ71は、底板50に連なる底板ヒンジ板部71Aと、第1側板61に連なる側板ヒンジ板部71Bと、底板ヒンジ板部71Aと側板ヒンジ板部71Bとをつなぐ連接部71C、を備える。連接部71Cの厚みは、底板50や第1側板61の厚みに比べて薄い。連接部71Cにより、第1側板61は、伏臥状態(図5(A))と起立状態(図5(B))との間で回動自在となる。
【0031】
また、底板ヒンジ板部71Aの厚みは、底板50から連接部71Cに向かって次第に薄くなる。そして、側板ヒンジ板部71Bの厚みは、第1側板61から連接部71Cに向かって次第に薄くなる。すなわち、底板ヒンジ板部71Aの底板ヒンジ面71AFは、自身の厚み方向(図5(A)におけるZ方向)に対して斜めに形成され、側板ヒンジ板部71Bの側板ヒンジ面71BFは、自身の厚み方向(図5(A)におけるZ方向)に対して斜めに形成される。第1側板61が伏臥状態のとき、底板ヒンジ面71AFと側板ヒンジ面71BFとがなす角θ1は、ほぼ直角となっている。このため、伏臥状態の第1側板61を、連接部71Cにおいて回動させると、底板ヒンジ面71AFと側板ヒンジ面71BFとが当接し、第1側板61は起立状態となる。
【0032】
また、底板ヒンジ面71AFには、幅方向(Y方向)に延びる底板ヒンジ凹部71AXが形成され、側板ヒンジ面71BFは幅方向(Y方向)に延びる側板ヒンジ凹部71BXが形成される。このため、第1側板61が起立状態のとき、側板ヒンジ凹部71BXと底板ヒンジ凹部71AXとの近接により筒状の係合孔71Xが形成する(図5(B))。係合孔71Xは、上方幅方向連結棒22D(図3)がY方向から挿入可能である。底板ヒンジ板部71Aと側板ヒンジ板部71Bとは、係合孔71Xに挿入された上方幅方向連結棒22D(図3)に対して、X方向及びZ方向への係止が可能となる。すなわち、互いに近接した側板ヒンジ凹部71BXと底板ヒンジ凹部71AXとが上方幅方向連結棒22Dに対する係合が可能な係合凹部構造として機能する。また、第1側板61が伏臥状態のとき、側板ヒンジ凹部71BXと底板ヒンジ凹部71AXとが離れることにより、係合孔71Xが割れるため、結果として、上方幅方向連結棒22D(図3)に対するX方向及びZ方向への係止が解かれる(図5(B))。
【0033】
したがって、底板ヒンジ凹部71AXを備える底板ヒンジ板部71Aと、側板ヒンジ凹部71BXを備える側板ヒンジ板部71Bと、連接部71Cと、が、フレームに対する着脱構造として機能する。
【0034】
図4、6に示すように、第2底板ヒンジ72は、第1底板ヒンジ71と同様に、底板50に連なる底板ヒンジ板部72Aと、第2側板62に連なる側板ヒンジ板部72Bと、底板ヒンジ板部72Aと側板ヒンジ板部72Bとをつなぐ連接部72C、を備える。このため、伏臥状態(図6(A))の第2側板62を、連接部72Cにおいて回動させると、底板ヒンジ板部72Aの底板ヒンジ面72AFと、側板ヒンジ板部72Bの側板ヒンジ面72BFとが当接し、第2側板62は起立状態となる(図6(B))。
【0035】
図7~8に示すように、側板連結構造80は、起立状態において隣接する第1側板61と第2側板62とを着脱自在に連結するものである。図9~10に示すように、第1側板61の外面61GMに設けられる第1外面凹部81Aと、第1側板61の横面61YMに設けられる第1横面凹部81B(凹構造)と、第2側板62の外面62GMに設けられる第2外面凹部82Aと、第2側板62の横面62YMに設けられる第2横面凸部82B(凸構造)と、第1凹部81及び第2凹部82を連結するためのボルト83と、ボルト83に螺合するナット84と、を備える。
【0036】
第1外面凹部81Aと第1横面凹部81Bとは、共通の底部81Zを備える。底部81Zには、ボルト83が挿入可能な第1ボルト孔81Xが形成される。第1外面凹部81Aと第1横面凹部81Bとは、第1ボルト孔81Xを介して連通する。第2外面凹部82Aの底部82AZは、第2横面凸部82Bの先端82BYまで及ぶ。底部82AZ、すなわち先端82BYには、ボルト83が挿入可能な第2ボルト孔82Xが形成される。このような側板連結構造80により、シンク支持ケース21の強度が高まる。
【0037】
第2外面凹部82Aの開口は、第2側板62の外面62GMにおいて、幅方向(X方向)端部まで延びていることが好ましい。さらに、第2外面凹部82Aの開口は、第2側板62の横面62YMまで延びていることが好ましい。この場合において、第2外面凹部82Aの開口は、第2横面凸部82Bの先端82BYまで延びることが好ましい。これにより、第2ボルト孔82Xの視認性が高まり、ボルト締めの作業性が高まる。
【0038】
図7に示すように、隣接する第1側板61と第2側板62とが起立状態となったとき、第1側板61に形成された第1横面凹部81Bには、第2側板62に形成された第2横面凸部82Bが挿入する(図9)。また、隣接する第1側板61と第2側板62とが伏臥状態(図8)となったとき、底部81Bに挿入していた第2横面凸部82Bは、第1横面凹部81Bから外れる(図10)。
【0039】
さらに、隣接する第1側板61と第2側板62とが起立状態となったとき、第1ボルト孔81Xと第2ボルト孔82Xとが同一直線状となる。同一直線状となった第1ボルト孔81Xと第2ボルト孔82Xに対して、ボルト83を通し、ナット84をボルト83に対して螺合することにより、第1側板61と第2側板62とは起立状態の状態で連結される。すなわち、第2横面凸部82Bと、第1横面凹部81Bと、ボルト83と、ナット84とは、側板連結構造として機能する。
【0040】
図9に示すように、隣接する第1側板61と第2側板62とが起立状態となったときの第1ボルト孔81Xが延びる向きは、第1底板ヒンジ71による第1側板61の回動方向とは異なる向きとなっていることが好ましい。同様に、隣接する第1側板61と第2側板62とが起立状態となったときの第2ボルト孔82Xが延びる向きは、第2底板ヒンジ72による第2側板62の回動方向とは異なる向きとなっていることが好ましい。これにより、第1ボルト孔81Xと第2ボルト孔82Xにボルト83を挿入することで、第1側板61や第2側板62の回動を規制することができる。なお、本実施形態では、隣接する第1側板61と第2側板62とが起立状態となったとき、第1ボルト孔81Xや第2ボルト孔82Xが伸びる向きは、水平面において、X方向及びY方向に対して斜めに向いている。
【0041】
なお、隣接する第1側板61及び第2側板62が起立状態となったとき、第1外面凹部81A、第1横面凹部81B(凹構造)と、第2外面凹部82Aと、第2横面凸部82B(凸構造)とは、脚22Aと水槽部10Sとの間に位置することが好ましい(図9)。これにより、脚22Aとして用いる部品は、シンク支持ケース21の形状に影響を受けずに設計することができる。
【0042】
なお、隣接する2つの側板60が起立状態となったとき、第1外面凹部81A、第1横面凹部81Bと、第2外面凹部82Aと、第2横面凸部82Bとは、脚22Aの挿入空間を避けることが好ましい。ここで、脚22Aの挿入空間とは、Z方向においては、脚22Aの上端に連結するパイプジョイント22Xの筒部から、脚22Aの中途部を挿通するパイプジョイント22Xの筒部までの間をいい、XY平面においては、第1側面61と第2側面62との間、すなわち、第1側面61の横面61YMよりも外側であって、第2側面62の横面62YMよりも外側である。
【0043】
図4,5に示すように、第1側板61には、Y方向に延びる挿入孔61Xが形成される。挿入孔61Xは、第1側板61の一方の横面61YMから他方の横面61YMまで貫通する。挿入孔61Xには、上方幅方向連結棒22D(図3)が挿入可能となっている。
【0044】
図2に示すように、壁板90には、蛇口が取り付けられる蛇口取付孔90Xが形成される。
蛇口取付孔90Xは、壁板90において、幅方向(Y方向)中央部であり、Z方向において中央からやや上部に形成される。壁板90の下部には、ネジ93が螺合可能なネジ穴がY方向に並ぶ。
【0045】
次に、シンク支持構造20の組み立て方法について説明する。
【0046】
4枚の側板60が伏臥状態となったシンク支持ケース21(図8)において、4枚の側板60を起立状態にする(図7)。次に、ボルト83とナット84とを用いて、隣り合う側板60を連結する(図9)。
【0047】
図3に示すように、第1側板61の係合孔71X及び挿入孔61Xに対して連結棒22Dを挿入し、それぞれの連結棒22Dの両端は第1側板61の側面から突出した状態にする。
【0048】
次に、奥行方向連結棒22Bの中途部にパイプジョイント22Xを挿入する。その後、パイプジョイント22Xを用いて、奥行方向連結棒22Bの両端部と、2本の脚22Aの中途部とを連結する。これにより、H型のスタンドが組み立てられる。同様にして、H型のスタンドをもう1組つくる。各H型のスタンドにおいて、脚22Aの中途部及び上端部にパイプジョイント22Xを装着する。
【0049】
下方幅方向連結棒22Cの両端を、奥行方向連結棒22Bの中途部に装着されたパイプジョイント22Xに挿入する。次に、第1側板61の挿入孔61Xに挿入された連結棒22Dの両端を、脚22Aの中途部に装着されたパイプジョイント22Xに挿入する。そして、第1側板61の係合孔71Xに挿入された連結棒22Dの両端を、脚22Aの上端部に装着されたパイプジョイント22Xに挿入する。最後に、パイプジョイント22Xに対してネジ止めを行い、脚22Aや各連結棒22B~22Dを固定する。こうして、シンク支持構造20を組み立てることができる。
【0050】
なお、脚22Aの上端部に装着されるパイプジョイント22Xにおいては、ネジ止めを省略してもよい。
【0051】
その後、側板60に囲まれた空間に水槽部10Sが位置するように、シンク支持構造20に対して、シンク10を載置すると、側板60の上端面61T、62Tがシンク鍔部10Tを支持する。必要に応じて、シンク10のシンク後端部10Rに設けられたネジ孔にネジ93を通し、壁板90の下部に設けられたネジ穴に対してネジ93を螺合する。こうして、シンクユニット2を組み立てることができる。
【0052】
なお、シンク10をシンク支持構造20に載置したとき、シンク前端部10Fはシンク支持構造20の側面61の前面と係合し、シンク後端部10Rはシンク支持構造20の壁板90の前面と係合する。このため、シンク前端部10F及びシンク後端部10Rは、前後方向(X方向)における水槽部10Sの位置決め部材としても機能する。
【0053】
現場においては、シンク支持構造20の底板50の排水管挿入孔50Xから排水管Hを通して、シンク10の排水口に接続する。シンク支持ケース21の壁板90に形成された蛇口取付孔90Xに蛇口を取り付ける。これにより、現場にてシンクユニット2を利用できる。
【0054】
現場からシンクユニット2を撤去する場合には、図3に示すように、シンク10を上に持ち上げてシンク支持ケース21から取り外す。次に、第1側板61の係合孔71Xに挿入された連結棒22Dの両端を、脚22Aの上端部に装着されたパイプジョイント22Xから外す。また、第1側板61の挿入孔61Xに挿入された連結棒22Dの両端を、脚22Aの中途部に装着されたパイプジョイント22Xから外す。そして、第1側板61の挿入孔61Xに挿入された連結棒22Dを抜く。その後、シンク支持ケース21に対し、ボルト83及びナット84を外し、第1側板61及び第2側板62の連結を解く。その後、4枚の側板60を起立状態(図7)から伏臥状態(図4)にする。その後、第1側板61の係合孔71Xに挿入された連結棒22Dを抜く。これにより、シンク10と、シンク支持ケース21と、フレーム22と、を分解することができる。
【0055】
本発明によれば、シンクに対して着脱自在に設けられたシンク支持構造であるため、現場へのシンクの搬入のときの組み立て作業、現場からのシンクを回収するときの分解作業や、部品交換作業が容易となる。さらに、本発明のシンク支持構造は、組み立て作業、分解作業や部品交換作業の作業効率が向上する。このため、シンクやシンク支持構造の製造販売業者のみならず、シンクやシンク支持構造のレンタル業者にとっても、好適に利用できる。
【0056】
上記実施形態では、底板ヒンジ板部72Aにおける底板ヒンジ凹部や、側板ヒンジ板部72Bにおける側板ヒンジ板部を省略したが、本発明はこれに限られず、底板ヒンジ板部72AにX方向に延びる底板ヒンジ凹部を形成し、側板ヒンジ板部72BにX方向に延びる側板ヒンジ板部を形成してもよい。これにより、第2側板62が起立状態のとき、側板ヒンジ凹部と底板ヒンジ凹部との近接により筒状の係合孔が形成する。係合孔は、上方幅方向連結棒22D(図3)がX方向から挿入可能である。底板ヒンジ板部と側板ヒンジ板部とは、係合孔に挿入された上方幅方向連結棒22D(図3)に対して、Y方向及びZ方向への係止が可能となる。また、第2側板62が伏臥状態のとき、側板ヒンジ凹部と底板ヒンジ凹部とが離れることにより、係合孔が割れるため、結果として、上方幅方向連結棒22D(図3)に対するY方向及びZ方向への係止が解かれる。
【0057】
上記実施形態では、底板ヒンジ板部に底板ヒンジ凹部を設け、側板ヒンジ板部に側板ヒンジ凹部を設けたが、本発明はこれに限られず、底板ヒンジ板部及び側板ヒンジ板部によって、上方幅方向連結棒22Dに対して、X方向及びZ方向への係止が可能なものであれば、底板ヒンジ凹部や側板ヒンジ凹部以外のものを設けてもよい。底板ヒンジ面や側板ヒンジ面による挟持により、上方幅方向連結棒22Dに対して、X方向及びZ方向への係止が可能なものであれば、底板ヒンジ凹部や側板ヒンジ凹部を省略してもよい。
【0058】
上記実施形態では、第1外面凹部81Aと第1横面凹部81B(凹構造)とを第1側板61に設けるとともに、第2外面凹部82Aと第2横面凸部82B(凸構造)とを第2側板62に設けたが、本発明はこれに限られず、起立状態において隣接する第1側板61と第2側板62とを着脱自在に連結するものであればよい。例えば、第1外面凹部81Aと第1横面凹部81B(凹構造)とを第2側板62に設けるとともに、第2外面凹部82Aと第2横面凸部82B(凸構造)とを第1側板61に設けてもよい。
【0059】
上記実施形態では、底板50の4辺から側板60に延設する4個の底板ヒンジ70と、側板60同士を着脱自在に連結させるための4個の側板連結構造80と、を備えるシンク支持ケース21としたが、本発明はこれに限られず、底板50の4辺のうち3辺から側板60に延設する3個の底板ヒンジ70と、側板60同士を連結する側板ヒンジ77と、を用いたシンク支持ケース21(図11)としてもよい。この場合には、4個の側板連結構造80に替えて、3個の側板連結構造80と、底板50と側板60を連結する1個の底板連結構造87と、を備えることが好ましい。
【0060】
底板連結構造87は、側板60の下面に設けられる第1凹部87X(凹構造)と、底板50の横面に設けられ第1凹部87Xに挿入可能な第2凸部87T(凸構造)と、第1凹部及び第2凹部を連結するためのボルトと、ボルトに螺合するナットと、を備える。第2凸部87Tは、底板50の4辺のうち底板ヒンジ70が設けられない辺に設けられる。第1凹部87Xは、4つの側板60のうち底板ヒンジ70が延設されない側板60に設けられる。
【0061】
側板ヒンジ77は、一方の側板が他方の側板に対して起立した状態と、一方の側板が他方の側板に対して伏臥した状態と、の間で切り替え自在にするものであり、その構造は、底板ヒンジ70と同様である。側板ヒンジ77は、底板ヒンジ70が延設された側板60から第1凹部87Xが設けられた側板60まで延設される。
【0062】
なお、底板50の4辺のうち2辺から側板60に延設する2個の底板ヒンジ70と、2個の側板ヒンジ77と、を用いたシンク支持ケース21(図12)としてもよい。第2凸部87Tは、底板50の4辺のうち底板ヒンジ70が設けられない2辺に設けられる。第1凹部87Xは、4つの側板60のうち底板ヒンジ70が延設されない2つの側板60に設けられる。側板ヒンジ77は、底板ヒンジ70が延設された側板60から第1凹部87Xが設けられた側板60まで延設される。
【0063】
また、底板50の4辺のうち1辺から側板60に延設する1個の底板ヒンジ70と、3個の側板ヒンジ77と、を用いたシンク支持ケース21(図13)としてもよい。第2凸部87Tは、底板50の4辺のうち底板ヒンジ70が設けられない3辺に設けられる。第1凹部87Xは、4つの側板60のうち底板ヒンジ70が延設されない3つの側板60に設けられる。側板ヒンジ77は、底板ヒンジ70が延設された側板60から第1凹部87Xが設けられた側板60まで延設される。
【0064】
上記実施形態では、1つのシンク支持構造を用いて1つのシンクを支持したが、本発明はこれに限られず、複数のシンク支持構造を用いて1つのシンクを支持してもよい。
【0065】
図14に示すように、4つの連接部72Cのうち1つの連接部72Cが切断された第1のシンク支持構造120と、4つの連接部72Cのうち1つの連接部72Cが切断された第2のシンク支持構造220と、第1のシンク支持構造120及び第2のシンク支持構造220を連結する1対の連結構造300と、を備える横広シンク支持構造320としてもよい。
【0066】
図15に示すように、連結構造300は、Y方向及びZ方向に辺を持つ矩形状に形成されたベース板部300Bと、ベース板部300Bの四隅からY方向に延びる突出部300Zと、を備える。突出部300Zは、第1側板61の第1横面凹部81Bに挿入可能な形状となっている。また、突出部300Zにはボルト孔300Xが形成されており、突出部300Zを第1横面凹部81Bに挿入したとき、ボルト孔300Xは、第1横面凹部81Bのボルト孔81Xと一直線状となる。
【0067】
まず、図14(A)に示すように第1シンク支持構造120において、片方の第2側板62を伏臥状態にするために、対象となる第2側板62に挿入されるボルト83を外すとともに、脚22Aの上端に取り付けられているパイプジョイント22Xを外す。次に、伏臥状態となった第2側板62と底板50とを連結する底板ヒンジ72を、連接部72Cに設けられた切断線上において切断する(図14(B))。同様にして、第2のシンク支持構造220においても、第2側板62と底板50とを連結する底板ヒンジ72を、連接部72Cに設けられた切断線上において切断する。連接部72は、底板50や第1側板61の厚みに比べて薄いため、切断箇所にも適している。
【0068】
図16に示すように、底板ヒンジ72の切断部分(すなわち、側板62が取り除かれた部分)同士が正対するように、第1のシンク支持構造120と第2のシンク支持構造220とを配置する。当該配置において、第1のシンク支持構造120と第2のシンク支持構造220において隣り合う第1側板61同士を連結する。
【0069】
連結方法の例は以下のとおりである。まず、第1のシンク支持構造120の第1側板61のボルト孔81Xと、連結構造300の一方の突出部300Zに形成されたボルト孔300Xにボルト83を挿入し、ボルト83に対しナット84を締める。これにより、第1側板61と連結構造300とが連結される。同様に、第2のシンク支持構造220の第1側板61のボルト孔81Xと、連結構造300の他方の突出部300Zに形成されたボルト孔300Xにボルト83を挿入し、ボルト83に対しナット84を締める。これにより、第1側板61と連結構造300とが連結される。
【0070】
そして、図17に示すように、第1のシンク支持構造120及び第2のシンク支持構造220が連結されることにより、横広シンク支持構造320を得ることができる。横広シンク支持構造320によれば、シンク10より大きな横広のシンク310を支持することができる。
【0071】
なお、底板ヒンジ72の切断部分の両側に位置する脚22Aが連結構造300と干渉する場合、当該脚22Aを取り外してもよい。さらに、横広のシンク310の両側に位置する奥行方向連結棒22B同士を連結するために、下方幅方向連結棒22Cとしてより長いものに交換することが好ましい。
【0072】
上記実施形態では、第1のシンク支持構造120及び第2のシンク支持構造220を連結する際、連結構造300を用いたが、本発明はこれに限られない。例えば、連結構造300に替えて、第1のシンク支持構造120及び第2のシンク支持構造220の第1側板61の係合孔71Xに挿入される上方幅方向連結棒22Dを用いてもよいし、両方のシンク支持構造の第1側板61の挿入孔61Xに挿入される上方幅方向連結棒22Dを用いてもよいし、これらを併用してもよい。さらに、上方幅方向連結棒22Dとともに、連結構造300とを併用してもよい。
【0073】
なお、片方の第2側板62を伏臥状態にするために、対象となる第2側板62に挿入されたボルト83を外すとともに、脚22Aの上端に取り付けられているパイプジョイント22Xを外したとき、当該第2側板62に隣接する第1側板61においては、挿入孔61Xに上方幅方向連結棒22Dが挿入されているため、第1側板61の回動は規制される。すなわち、上方幅方向連結棒22Dが第1側板61の回動の規制構造としても機能する。
【0074】
上記実施形態では、底板ヒンジ72の切断部分同士が正対するように、第1のシンク支持構造120と第2のシンク支持構造220とを配置したが、本発明はこれに限られず、底板ヒンジ71を切断し、その切断部分同士が向き合っていてもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、底板ヒンジ72の切断部分同士が正対するように、第1のシンク支持構造120と第2のシンク支持構造220とを配置したが、本発明はこれに限られず、底板ヒンジ71を切断し、その切断部分同士が正対するように、第1のシンク支持構造120と第2のシンク支持構造220とを配置してもよい。なお、側板連結構造80が設けられているときは、シンクの収容スペースを確保しやすい点において、第2横面凸部82B(凸構造)が設けられる第2側板62に連接する底板ヒンジを切断し、第1横面凹部81B(凹構造)が設けられる第1側板61を残すことが好ましい。
【0076】
上記実施形態では、4つの底板ヒンジのうち1つの底板ヒンジが切断されたシンク支持構造20を2つ備えた横広シンク支持構造320について述べたが、本発明はこれに限られず、4つの底板ヒンジのうち2つの底板ヒンジが切断されたシンク支持構造20を組み合わせて横広シンク支持構造としてもよい。
【0077】
上記実施形態では、底板ヒンジが切断されたシンク支持構造を複数用いて、大きな底シンク支持構造を得たが、本発明はこれに限られない。底板ヒンジを切断する代わりに、底板ヒンジを溶断してもよいし、その他の形で、対象となる側板を、他の部分から分割してもよい。また、対象となる側板を他の部分から分割する代わりに、対象となる側板が設けられていないシンク支持構造を用いてもよい。
【0078】
上記実施形態では、底板と側板とを連接するヒンジを用いたが、回動操作が不要の場合には、ヒンジを設けなくてもよい。かかる場合には、側板連結構造80のような別の構造を用いて底板と側板とを着脱自在に連結してもよいし、底板と側板とを固定してもよい。
【0079】
現場から引き上げたシンクユニット2の脚22Aの長さを変更する場合には、図3に示すように、シンク10を上に持ち上げてシンク支持ケース21から取り外した後に、脚22Aの変更を行ってもよいし、シンク10がシンク支持ケース21に装着された状態のまま脚22Aの変更を行ってもよい。その後の脚22Aの長さ変更については次のようにして行う。まず、取り外し対象となる脚22Aに連結するパイプジョイント22Xの基準筒部や直交筒部において、当該脚22Aを固定しているネジを緩める。これにより、当該脚22Aを当該パイプジョイント22Xから外すことができる。その後、所定の長さの脚22Aを当該パイプジョイント22Xに挿入し、当該パイプジョイント22Xにおいてネジ締めを行う。これにより、シンクユニット2の脚22Aの長さを変更することができる。ネジ緩めの対象となるパイプジョイント22Xの基準筒部や直交筒部は、同一直線状に並ぶため、取り外し対象となる脚22Aを取り外し作業が容易となるともに、交換後の脚22Aの取り付け作業も容易となる。
【0080】
上記実施形態では、起伏可能な4枚の側板60を備えるシンク支持構造を用いたが、本発明はこれに限られず、側板60は回動せず、隣り合う側板60同士は固定されているものでもよい。
【0081】
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0082】
2 シンクユニット
10 シンク
10L 排水部
10S 水槽部
10T シンク鍔部
20 シンク支持構造
21 シンク支持ケース
22 フレーム
22A 脚
22B 奥行方向連結棒
22C 下方幅方向連結棒
22D 上方幅方向連結棒
22X パイプジョイント
50 底板
60 側板
61GM 外面
61YM 横面
62GM 外面
62YM 横面
61U 下辺
61X 挿入孔
70 底板ヒンジ
71A 底板ヒンジ板部
71AF 底板ヒンジ面
71AX 底板ヒンジ凹部
71B 側板ヒンジ板部
71BF 側板ヒンジ面
71BX 側板ヒンジ凹部
71C 連接部
71X 係合孔
72 底板ヒンジ
77 側板ヒンジ
80 側板連結構造
81A 第1外面凹部
81B 第1横面凹部
82A 第2外面凹部
82B 第2横面凸部
83 ボルト
84 ナット
87 底板連結構造
90 壁板


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17