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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151697
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 17/06 20060101AFI20241018BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20241018BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241018BHJP
【FI】
F21V17/06 300
F21S8/04 130
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065253
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
【テーマコード(参考)】
3K011
【Fターム(参考)】
3K011BA02
3K011BA08
3K011HA01
3K011HA07
3K011JA01
(57)【要約】
【課題】取付作業の作業性を向上させた照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具1において、開口部2aを有するグローブ2と、グローブ2内に配置される灯具3と、開口部2aの外側に配置されて灯具3をグローブ2に保持するホルダ5と、を備え、灯具3は、内周面に雌ネジが形成される外側筒部34を有し、ホルダ5は、外周面に雄ネジが形成される内側筒部52を有し、前記雌ネジと前記雄ネジとを螺合させて灯具3とホルダ5とでグローブ2を挟持することによって灯具3をグローブ2に保持する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するグローブと、
前記グローブ内に配置される灯具と、
前記開口部の外側に配置されて前記灯具を前記グローブに保持するホルダと、を備える照明器具であって、
前記灯具は、内周面に雌ネジが形成される外側筒部を有し、
前記ホルダは、外周面に雄ネジが形成される内側筒部を有し、前記雌ネジと前記雄ネジとを螺合させて前記灯具と前記ホルダとで前記グローブを挟持することによって前記灯具を前記グローブに保持する、照明器具。
【請求項2】
前記内側筒部の内面に緩衝材が設けられる、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記外側筒部は、前記雄ネジが入り込む側と反対側に底部を有して有底筒状に構成される、
請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記灯具は、光源部と、グローブ受けと、を有し、
前記外側筒部は前記光源部に配置され、
前記ホルダは、前記雌ネジと前記雄ネジとを螺合させて前記光源部で前記グローブ受けを押圧して前記グローブ受けと前記ホルダとで前記グローブを挟持することによって前記灯具を前記グローブに保持する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、グローブと、グローブ内に配置される灯具と、グローブ外に配置されるホルダと、を備える照明器具は公知となっている(特許文献1参照)。前記照明器具では、灯具のグローブ受けに突設されたパイプをホルダのパイプ挿通孔に通し、グローブの開口を覆うようにホルダを配置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭56-105205
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記照明器具においては、灯具のグローブ受けのパイプはねじ山を有し、パイプのねじ山に螺合可能なナットをグローブ受けの上部側から締め付けることで、灯具とホルダとによってグローブを挟持して、灯具をグローブに保持している。もっともこのような構成では、灯具とホルダとの取付構造(パイプやナット等)が外側に露出した状態となっていて、照明器具のデザイン性が損なわれるおそれがあった。
【0005】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、灯具とホルダとの取付構造が外側に露出することによって外観のデザイン性が損なわれることを防止することができる照明器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
すなわち、本願に開示する照明器具は、開口部を有するグローブと、前記グローブ内に配置される灯具と、前記開口部の外側に配置されて前記灯具を前記グローブに保持するホルダと、を備える照明器具であって、前記灯具は、内周面に雌ネジが形成される外側筒部を有し、前記ホルダは、外周面に雄ネジが形成される内側筒部を有し、前記雌ネジと前記雄ネジとを螺合させて前記灯具と前記ホルダとで前記グローブを挟持することによって前記灯具を前記グローブに保持するものである。
【0008】
本願に開示する照明器具において、前記内側筒部の内面に緩衝材が設けられることが好ましい。
【0009】
本願に開示する照明器具において、前記外側筒部は、前記雄ネジが入り込む側と反対側に底部を有して有底筒状に構成されることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、前記灯具は、光源部と、グローブ受けと、を有し、前記外側筒部は前記光源部に配置され、前記ホルダは、前記雌ネジと前記雄ネジとを螺合させて前記光源部で前記グローブ受けを押圧して前記グローブ受けと前記ホルダとで前記グローブを挟持することによって前記灯具を前記グローブに保持することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、灯具とホルダとの取付構造が外側に露出することによって外観のデザイン性が損なわれることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る照明器具を示す平面図。
図2図1におけるA―A線断面図。
図3】同じく照明器具の拡大分解斜視図。
図4】同じく照明器具の拡大分解斜視図。
図5図1に照明器具の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る照明器具1について、図1から図5を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具1は、例えば天井面等の被取付面取付けられる。なお、照明器具1は、天井面に限らず、壁面(傾斜面も含む)に取り付けられて使用することも可能である。以下の説明では、照明器具1の光を照射する側を照明器具1の照射面側とし、照明器具1における被取付面に対向する側を照明器具1の取付面側(照射面側の反対側)として説明する。また、照明器具1の取付面側とは、照明器具1の背面側(裏面側)である。また、照明器具1が被取付面に取付けられた状態において、被取付面に直交する方向を照明器具1の上下方向とした場合、照明器具1の取付面側を上方とし、照明器具1の照射面側の直下方向を下方として説明する。照明器具1の上下方向に対して直交する方向を照明器具1の側方として説明する。また、以下の説明において、上方から照明器具1等を見た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具1等を見た状態を側面視とする。照明器具1等の断面形状を見た状態を断面視とする。
【0014】
図1から図5に記載の照明器具1について説明する。
図1及び図2に示すように、照明器具1は、例えば天井等の被取付面に取付部材10を介して取付けられるものであり、グローブ2、灯具3、及びホルダ5を主に備える。
【0015】
図3から図5に示すように、グローブ2は略球形に構成される。グローブ2は透光性を有するガラス素材で構成される。グローブ2は上端に開口部2aを有し、グローブ2の内部は灯具3を配置可能なように中空状に構成される。開口部2aは平面視において略円形状に構成される。なお、グローブ2の形状は、略球形状以外に、例えば、楕円形状、正方形状、長方形状、多角形状や扇形、またはそれらを組み合わせた形状にすることもできる。また、本実施形態のグローブ2は、ガラス素材を用いて作成したが、これに限らず、樹脂素材や、複数の素材を組み合わせて作成することもできる。
【0016】
灯具3は、グローブ2内に配置される。灯具3は、光源部30と、パイプ部36と、グローブ受け40と、を有する。
【0017】
灯具3の光源部30は、平面視において略円形形状に構成され、その内部に光源であるLEDが配置されて構成される。光源部には外部電源の電線4が接続される。光源部30は、側部31と、先端部32と、底部33と、外側筒部34と、貫通孔35と、を有する。
【0018】
光源部30の側部31は略円筒形状に構成される。先端部32は、略半球形状に構成され、側部31の下端の開口部を閉じるように設けられる。先端部32は、光拡散性を有する透光カバーである。光源部30の内部に配置されたLEDから出射した光は、先端部32を通過することで拡散してグローブ2まで到達する。底部33は、略平板円板形状に構成され、側部31の上端の開口部を閉じるように設けられる。貫通孔35は、底部33の略中央部に形成される。外側筒部34は、略円筒状に構成され、底部33の上面から上方に突出する。外側筒部34の下端部は、底部33における貫通孔35の径方向外側部分と連接される。外側筒部34の内周面には雌ネジが形成される。
【0019】
パイプ部36は、略円筒状に構成され、底部33の上面から上方に突出する。パイプ部36は外側筒部34よりも上方に延出する。パイプ部36の下端部は底部33と連接され、パイプ部36の内部の空間と貫通孔35とが連通する。パイプ部36の内部の空間及び貫通孔35には電線4が挿通される。なお、灯具3は、パイプ部36を備える構成に限定されず、パイプ部36を備えない構成とすることもできる。
【0020】
灯具3のグローブ受け40は、概平板形状に構成され、グローブ2内に配置される。グローブ受け40はグローブ2内において光源部30よりもグローブ2の開口部2a側(上方)に配置される。グローブ受け40は、中央部41と、貫通孔42と、二個の延出部43と、二個の押え部44と、を有する。
【0021】
グローブ受け40の中央部41は略平板状に構成される。中央部41は、後述するホルダ5を用いて灯具3をグローブ2に保持する際に、灯具3の底部33に当接する部分である。平面視における中央部41の幅はグローブ2の開口部2aの径よりも小さく構成される。貫通孔42は中央部41の略中央部に形成される。貫通孔42の径は、灯具3の側部31の径よりも小さく、外側筒部34の径よりも大きく構成される。貫通孔42を外側筒部34の周囲を囲むように配置することで、光源部30に対してグローブ受け40を適切な位置に配置することができる。グローブ受け40に設けられるのが切り欠きではなく貫通孔42であるため、グローブ2を取り付ける際にもパイプ部36及び電線4から脱落することが無いため、取付性が向上する。
【0022】
グローブ受け40の延出部43は中央部41の縁部から斜め上方に延出する。二個の延出部43・43は、貫通孔42の軸心に対して180°ずれた対称な位置に配置される。二個の延出部43・43のそれぞれの縁部間の距離は、グローブ2の開口部2aの径よりも長く構成される。押え部44は、後述するホルダ5を用いて灯具3をグローブ2に保持する際に、グローブ2に当接する部分であり、延出部43の上面から上方に突出する。本実施形態の押え部44は、発泡シリコーンからなるパッキンである。このような押え部44を当接させることで、金属材料で作成されたグローブ受け40をグローブ2に当接させることが無いため、グローブ2を傷つけにくい。また、弾性部材であるパッキンで押え部44を作成することで、押え部44から生じる摩擦力によりホルダ5の回動や外部からの衝撃によりグローブ受け40が位置ズレすることなく適切に取り付けることができる。
なお、延出部43及び押え部44は、二個で構成されることに限定されず、三個以上で構成されても良いものとする。
【0023】
ホルダ5は、グローブ2の開口部2aの外側に配置されて灯具3をグローブ2に保持する。ホルダ5は、グローブ2の開口部2aを覆うように配置される。ホルダ5は、ホルダ本体51と、内側筒部52と、貫通孔53と、を有する。
【0024】
ホルダ5のホルダ本体51は、平面視において略円形形状に構成され、該平板円板形状の縁部から周壁が下方に突出するように形成される。ホルダ本体51の径は、グローブ2の径よりも小さく、グローブ2の開口部2aの径よりも大きく構成される。ホルダ5の中央部には貫通孔が形成される。
【0025】
ホルダ5の内側筒部52は、略円筒状に構成され、ホルダ本体51の下面から下方に突出する。内側筒部52の内部の空間とホルダ本体51の貫通孔とが連通して、貫通孔53が構成される。貫通孔53にはパイプ部36及び電線4等が挿通される。内側筒部52の外周面には雄ネジが形成される。内側筒部52の雄ネジは光源部30の外側筒部34の雌ネジと螺合可能に構成される。
【0026】
ホルダ5によって灯具3をグローブ2に保持する動作(照明器具1の組付け方法)について説明する。
まず、灯具3のグローブ受け40の貫通孔42にパイプ部36を挿通した状態で、光源部30及びグローブ受け40をグローブ2内に配置する。
次に、ホルダ5の貫通孔53にパイプ部36を挿通した状態で、ホルダ5をグローブ2の開口部2aに近接させて、光源部30の外側筒部34の雌ネジと内側筒部52の雄ネジとを螺合させていく。外側筒部34の雌ネジと内側筒部52の雄ネジとを螺合させていくと、グローブ2の内部において、光源部30の底部33がグローブ受け40の中央部40の下面に当接し、グローブ受け40の押え部44がグローブ2の開口部2aの径方向外側部分に当接する。
さらに外側筒部34の雌ネジと内側筒部52の雄ネジとを螺合させて光源部30でグローブ受け40を押圧して、グローブ受け40の押え部44とホルダ5のホルダ本体51の下面とでグローブ2を挟持する。
このように灯具3とホルダ5とでグローブ2を挟持することによって、ホルダ5は灯具3をグローブ2に保持する。
また、ホルダ5の内側筒部52に雄ネジ等のねじ部を有することで、別途ナット等の取付部材を必要とせず部品点数を削減することができる。取付構造の部品点数を削減することにより、取付作業において作業者が操作する取付部材を削減することができる。これにより取付作業性を向上させることができるため、本実施形態のようにホルダ5の下方にグローブ2を取り付ける構成だけではなく、ホルダ5の上方にグローブ2を取り付ける構成でも容易にグローブ2を取り付けることができる。
【0027】
以上のように、灯具3(光源部30)は内周面に雌ネジが形成される外側筒部34を有し、ホルダ5は外周面に雄ネジが形成される内側筒部52を有し、外側筒部34の雌ネジと内側筒部52の雄ネジとを螺合させて光源部30でグローブ受け40を押圧して、グローブ受け40とホルダ5とでグローブ2を挟持することによって、ホルダ5は灯具3をグローブ2に保持する。このように、外側筒部34の雌ネジ及び内側筒部52雄ネジが外側に露出しない構成で、ホルダ5が灯具3をグローブ2に保持している。つまり、照明器具1では、灯具3(光源部30)とホルダ5との取付構造が外側に露出しない構成となっている。したがって、照明器具1によれば、灯具3とホルダ5との取付構造が外側に露出することによって外観のデザイン性が損なわれることを防止することができる。
【0028】
また以上のように、光源部30の外側筒部34の下端部は底部33と連接されてることから、外側筒部34は、下端(外側筒部34の雄ネジが入り込む側と反対側)に底部を有して有底筒状に構成される。このように構成されることから、水や埃等の異物が貫通孔35とパイプ部36及び電線4等との隙間を介してグローブ2内に入り込むことを抑制することができる。
【0029】
ホルダ5は緩衝材54を有する。緩衝材54は、例えば樹脂素材等で構成されるチューブ状の部材であり、内側筒部52の内面に設けられる。このように構成することによって、パイプ部36及び電線4等を貫通孔53に挿通する際に、パイプ部36及び電線4等が内側筒部52の内面に接触することによって損傷することを抑制することができる。また、内側筒部52の内面とパイプ部36及び電線4等との隙間を緩衝材54によって埋めることとなり、虫や埃等の異物が内側筒部52内に入り込むことを抑制するとともに、パイプ部36のガタツキを抑止することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 照明器具
2 グローブ
2a 開口部
3 灯具
4 電線
5 ホルダ
30 光源部
31 側部
32 先端部
33 底部
34 外側筒部
35 貫通孔
36 パイプ部
40 グローブ受け
41 中央部
42 貫通孔
43 延出部
44 押え部
51 ホルダ本体
52 内側筒部
53 貫通孔
54 緩衝材
図1
図2
図3
図4
図5