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▶ 井上 隆一の特許一覧

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  • 特開-露光裕度拡大方法 図1
  • 特開-露光裕度拡大方法 図2
  • 特開-露光裕度拡大方法 図3
  • 特開-露光裕度拡大方法 図4
  • 特開-露光裕度拡大方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151707
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】露光裕度拡大方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/00 20120101AFI20241018BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G03F1/00 Z
G03F7/20 521
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065273
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】723004912
【氏名又は名称】井上 隆一
(72)【発明者】
【氏名】井上隆一
【テーマコード(参考)】
2H195
2H197
【Fターム(参考)】
2H195BC04
2H197JA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】半導体デバイス製造に於ける回路パターンの転写・リソグラフィ技術において、その製造容易性を高めることを目的とする。
【解決手段】リソグラフィ・投影露光に於いて形成される光強度分布のコントラスト及びそのバラツキは、主にはマスク上のパターンの寸法、形状及び配置と投影露光装置内の結像レンズの開口絞り及び照明系σ分布で良く決定される。これらを要因に結像シミュレーションを予め行う事で、精度よくその差異・バラツキを予測する事が比較的容易に可能である。この結果のコントラスト差異(分布)から予測を行い、マスク上の形状・配置に応じて露光光の透過率に予め局所的なバイアス分布を持たせる事で、通常の一定透過率を持つマスクパターンの場合よりもはるかにそのバラツキを小さく抑える事が出来る。つまりは光強度分布の均一性を増す事で露光ドーズ範囲を広範囲に設定する事が出来、プロセス・ウィンドウを幅広く取る事が可能となる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め行ったマスク全体の結像シミュレーションによる光強度分布・コントラストの差異・分布結果から、物理マスク上の形状・配置に応じて予め露光光透過率に差異・主には局所的なバイアス分布を設ける事を特徴とする露光裕度拡大方法。
【請求項2】
物理マスク上の透過率分布に加え、同時に照明σ形状・強度分布を最適化する事を特徴とする請求項1に記載の露光裕度拡大方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体デバイス製造に於ける回路パターンの転写・リソグラフィ技術。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
検索に掛からず、特になし。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
半導体デバイス製造に於ける回路パターンの転写・リソグラフィ技術において、その製造容易性を高めることを目的とする。具体的には露光裕度の標準的な指標であるFEM(Foucsu-ExposureDose-Matrix)などに於けるプロセス・ウィンドウを幅広く取る事を可能にする事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
半導体素子パターニングのリソグラフィ・投影露光に於いて形成される光強度分布のコントラスト及びそのバラツキ(特には局所的なコントラストの低下)は、主には物理マスク上のパターンの寸法、形状及び配置と投影露光装置内の結像レンズの開口絞り及び照明系σ分布で良く決定される。これらを要因に結像シミュレーションを予め行う事で、精度良くその差異・バラツキを予測する事が比較的容易に可能である。この結果のコントラスト差異(分布)から予測して、物理マスク上の形状・配置に応じて露光光の透過率に予め差異、主には局所的なバイアス分布を持たせる事で、通常の一定透過率を持つマスクパターンの場合よりもはるかにそのバラツキを小さく抑える事が出来る。つまりは光強度分布の均一性を増す事で露光ドーズ範囲を広範囲に設定する事が出来、露光裕度の標準的な指標であるFEM(Foucsu-ExposureDose-Matrix)などに於けるプロセス・ウィンドウを幅広く取る事が可能となる。
【発明の効果】
【0005】
露光裕度を拡大する事で半導体デバイスの製造容易性が高まり、全体で見た場合のTATの迅速な短縮、Yieldの迅速なアップに寄与する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一定透過率を持つ通常のマスクパターン例
図2】一定透過率を持つマスクパターンでの結像シミュレーション、光強度分布・コントラスト計算例
図3】予め局所的透過率バイアスを持たせたマスクパターン例
図4】局所的透過率バイアスを持たせた場合の光強度分布・コントラスト計算例
図5】局所的な透過率補正により形成された光強度分布例・別方向から
【産業上の利用可能性】
【0007】
光透過率を部分的に制御するという比較的容易な手段を用いるため、現行技術に於いても直ぐに適用・製造現場への展開が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
半導体デバイス製造に於ける回路パターンの転写・リソグラフィ技術において、その製造容易性を高めることを目的とする。具体的には露光裕度の標準的な指標であるFEM(Focus-ExposureDose-Matrix)などに於けるプロセス・ウィンドウを幅広く取る事を可能にする事を目的とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
半導体素子パターニングのリソグラフィ・投影露光に於いて形成される光強度分布のコントラスト及びそのバラツキ(特には局所的なコントラストの低下)は、主には物理マスク上のパターンの寸法、形状及び配置と投影露光装置内の結像レンズの開口絞り及び照明系σ分布で良く決定される。これらを要因に結像シミュレーションを予め行う事で、精度良くその差異・バラツキを予測する事が比較的容易に可能である。この結果のコントラスト差異(分布)から予測して、物理マスク上の形状・配置に応じて露光光の透過率に予め差異、主には局所的なバイアス分布を持たせる事で、通常の一定透過率を持つマスクパターンの場合よりもはるかにそのバラツキを小さく抑える事が出来る。つまりは光強度分布の均一性を増す事で露光ドーズ範囲を広範囲に設定する事が出来、露光裕度の標準的な指標であるFEM(Focus-ExposureDose-Matrix)などに於けるプロセス・ウィンドウを幅広く取る事が可能となる。