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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151735
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】人的価値発掘システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241018BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065370
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】599009765
【氏名又は名称】國分 恒次
(74)【代理人】
【識別番号】100117145
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 純
(72)【発明者】
【氏名】國分 恒次
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】本発明は、ネットワーク上において依頼者と提供者のマッチングを効率的かつ機動的に行うことを目的とする人的価値発掘マッチングシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、サーバ装置が予め登録された依頼人及び受託者によって構成される登録者に関する分類された情報、依頼人からの依頼事項に関する情報、及び登録者に関する評価情報が記録された登録者データーベースと、照合された履歴が記録された取引履歴データーベースと、を有するデーターベース部を有し、更に通信ネットワークを介して前記サーバ装置へ送信される一の依頼人からの依頼事項に関する情報を有し、当該依頼事項に関する情報と受託者の属性分類された情報に照合する検索処理部と、検索処理部によって形成される照合情報と、登録者間の決済情報とを受信する受信部と、前記照合された受託者へ送信する送信部と、決済が生じた場合にその処理を行う決算処理部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の依頼人及び受託者の端末と通信ネットワークを介して接続されるサーバ装置によって構成される人的価値発掘マッチングシステムであって、前記サーバ装置は、少なくとも、予め登録された依頼人及び受託者によって構成される登録者に関する分類された情報、依頼人からの依頼事項に関する情報、及び登録者に関する評価情報が記録された登録者データーベースと、照合された履歴が記録された取引履歴データーベースと、を有するデーターベース部を有し、更に通信ネットワークを介して前記サーバ装置へ送信される一の依頼人からの依頼事項に関する情報を有し、当該依頼事項に関する情報と受託者の登録者データーベースに記録された情報に照合する検索処理部と、検索処理部によって生成される照合情報と、登録者間の決済情報とを受信する受信部と、前記照合された受託者へ送信する送信部と、決済が生じた場合にその処理を行う決算処理部と、前記検索処理部が登録者データーベースに記憶されている分類された情報、登録者に関する評価情報及び照合情報とを、検索項目の加重値及び検索適合度を参照して照合する機能を有し、また依頼事項に関する情報として使用効果の高いマッチング条件を属性と関連付ける機能を有する解析部と、解析結果を登録者固有の解析情報として記録する属性分類データーベースを有し、更に前記送信部が前記解析情報を登録者に送信する機能と、を有することを特徴とする人的価値発掘マッチングシステム。
【請求項2】
前記決算処理部は、複数の登録者の間で報酬や金銭の授受がある場合に法定通貨又は電子マネーで決済する機能を有し、必要に応じて使用した登録者にポイントを授受する機能を有し、登録者に加算されたポイントを登録者データーベースに記録することを特徴とする請求項1に記載された人的価値発掘マッチングシステム。
【請求項3】
前記依頼事項に関する情報中に位置情報の特定が含まれている場合に、登録者データーベースに記録された登録者の端末から取得された現在又は過去の時間における位置情報に基づき、登録者を選別し、選別された登録者のみに依頼事項に関する情報を送信することを特徴とする請求項1又は2に記載された人的価値発掘マッチングシステム。
【請求項4】
前記登録者に関する分類された情報に基づいて検索処理部によって照合された情報に基づいて、依頼人及び登録者による入力情報を時系列に沿って通信ネットワークに接続された依頼人及び受託者の端末のモニタに表示することを特徴とする請求項1又は2に記載された人的価値発掘マッチングシステム。
【請求項5】
前記登録者に関する分類された情報に基づいて検索処理部によって照合された情報に基づいて、登録者の中から予め選択された二以上の依頼人及び受託者による入力情報を時系列に沿って通信ネットワークに接続された当該登録者の端末の全てのモニタに表示することを特徴とする請求項1又は2に記載された人的価値発掘マッチングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め登録者に関する情報をサーバーに記録しておいて、依頼人が要求条件に応じて受託者を検索する照合システムに関する。特に本発明は、登録者が受託者になると共に、依頼人にもなり得る人的価値発掘システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワークを介した求人情報の検索については、多くの技術が知られている(例えば、特許文献1~4)。これらの技術は、いずれも業務を依頼する者(以下、「依頼人」と記載する。)と依頼される者(以下、「受託者」と記載する。)のマッチングを目的としている。
しかしながら、現在のネットワークを活用したマッチングシステムは、いずれも依頼人から受託者への検索が一方通行になっている。依頼人と受託者が状況に応じて相互に入れ替わるシステムを提供することができれば、ネットワークを活用したマッチングシステムを、より効率的かつ柔軟に稼動することができる。
【0003】
又、雇用契約が発生するまでもない業務を依頼する場合、現在のネットワークを介した求人情報の検索システムでは対応が困難である。例えば、現時点でもある場所における桜の開花状況が知りたい場合については、現在、インターネット上のライブカメラを検索することが一般的に行われている。しかし、このようなシステムでは、よりピンポイントかつ機動的な検索を行うには限界がある。このような場合、実際にその場所で花見をしている人が写真を撮りメールに添付して送付するような事が可能であれば、よりピンポイントかつ機動的な検索を行うことができる。
このような細かい業務の依頼には、上記特許文献1~4に開示された技術では、機動的に対応することが困難である。
更に現在の検索システムでは、登録者自身が気付いていない情報の活用が不十分となっていた。すなわち、登録者の埋もれた情報を解析すれば、新しい価値のある情報を精製することも可能となるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6202941号公報
【特許文献2】特許第4231481号公報
【特許文献3】特開2008-3726号公報
【特許文献4】特許第5108739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ネットワーク上において依頼人と受託者のマッチングを効率的かつ機動的に行うことを目的とする人的価値発掘マッチングシステムを提供することを目的とする。
また本発明は、多彩な役務の提供を可能とするシステムを提供し、国民全体の労働力を細分化し、最適な形で再構築化することを目的とする人的価値発掘マッチングシステムを提供することを目的とする。
更に、登録者に関する情報をビックデータとして活用することによって、登録者が気付かない価値のある新規な情報を精製することを目的とする。具体的には、本発明は以下の目的を有する。
【0006】
(1)本発明は、埋もれている登録者の価値を発見することを目的としている。
すなわち、現在の就労システム等では、人の価値を十分に発掘し生かせていない。本発明は、個人が持っている位置、時間、能力、労力、年齢、性別、性格、好み、身体的特徴、顔の特徴、興味、趣味、経歴、出身校、所得レベル、保有資産、資格、免許、IQ、EQ、SQ、HQ、遺伝子情報など、個人が持っている多様な特徴それぞれに価値を見出す可能性を広げることを目的とする。
(2)本発明は、発見した価値を高めることを目的とする。すなわち、現在の就労システムでは、個人の価値をその人から切り離して、組み合わせることができなかった。
本発明は、個人の価値の組み合わせに、他の個人との特徴との組み合わせに、価値を見出そうとするシステムを提供することを目的とする。それらの価値を目に見える形で登録し、相互に共有しあうことによって、個人の価値やその組み合わせの価値を最大限に高める機会を創造することを目的とする。
【0007】
(3)本発明は、より効率的な人的資源の活用に資することを目的とする。
すなわち、現在の就労システムでは、人は一つの会社、一つの仕事に縛られ、多様性を見出すことができない。
本発明は、個々人の価値を見出し、新しい就労形態を作り上げることを目的とする。そして本発明は、多様な価値の創出を通じて、一つの企業や仕事に捕らわれない就労形態を創出し、労働人口減少、少子高齢化などへの対策、女性や高齢者などの活力を効率的に活用する、ことに資するシステムを提供することを目的とする。
【0008】
(4)本発明は、多様性、創造性に乏しい個人を取り巻く環境を打破することを目的とする。
上記(1)~(3)で述べた如く、現在の就労環境には、個人の価値が埋没しそれらを有効利用しきれていない。その反面、多様な価値を創造する余地は極めて広く大きい。本発明は、それらの価値を掛け合わせ、多様性、創造性に富んだ環境を作り上げ、また、同じような属性を有する個人がどのような行動をし、どのような価値を持っているか、まったく異なる属性の個人がどんな行動をし、どんな価値をもっているかを解析した後にその情報を提供することによって、他の個人を啓蒙し、他の個人の参考となることで、個人の潜在能力の開拓に資し、個人の新たな価値創造に資するシステムを提供することを目的とする。
(5)本発明は、双方向性の価値を創出することを目的とする。本発明は、登録者自らの価値の提供を可能ならしめ、検索対象となることで、双方向性、多方向性の繋がりができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1)複数の依頼人及び受託者の端末と通信ネットワークを介して接続されるサーバ装置によって構成される人的価値発掘マッチングシステムであって、前記サーバ装置は、少なくとも、予め登録された依頼人及び受託者によって構成される登録者に関する分類された情報、依頼人からの依頼事項に関する情報、及び登録者に関する評価情報が記録された登録者データーベースと、照合された履歴が記録された取引履歴データーベースと、を有するデーターベース部を有し、更に通信ネットワークを介して前記サーバ装置へ送信される一の依頼人からの依頼事項に関する情報を有し、当該依頼事項に関する情報と受託者の登録者データーベースに記録された情報に照合する検索処理部と、検索処理部によって生成される照合情報と、登録者間の決済情報とを受信する受信部と、前記照合された受託者へ送信する送信部と、決済が生じた場合にその処理を行う決算処理部と、前記検索処理部が登録者データーベースに記憶されている分類された情報、登録者に関する評価情報及び照合情報とを、検索項目の加重値及び検索適合度を参照して照合する機能を有し、また依頼事項に関する情報として使用効果の高いマッチング条件を属性と関連付ける機能を有する解析部と、解析結果を登録者固有の解析情報として記録する属性分類データーベースを有し、更に前記送信部が前記解析情報を登録者に送信する機能と、を有することを特徴とする人的価値発掘マッチングシステムである。
【0010】
ここで本発明における登録者とは、依頼人と受託者を含む概念である。登録者によって提供される情報はと、登録者に関する氏名、年齢等の個人情報のことである。例えば、位置、時間、能力、労力、年齢、性別、性格、好み、身体的特徴、顔の特徴、興味、趣味、経歴、出身校、所得レベル、保有資産、資格、免許、IQ、EQ、SQ、HQ、遺伝子に関する情報等が挙げられる。これらの提供内容を所定の情報として、登録者データーベースに予め記録しておく。
そして依頼人は、依頼内容やマッチング内容(依頼マッチング条件)をネットワーク上で登録する。かかる依頼内容やマッチング内容は、依頼事項に関する情報として登録者データーベースに記録される。ここで、登録者データーベース内において、依頼人と受託者とが登録された情報に基づいて紐付きすることができる。
人的価値発掘マッチングシステムを構成するサーバーは、依頼内容もしくは提供内容や依頼マッチング内容もしくは提供マッチング内容に応じて提供内容・受託者もしくは依頼内容・依頼人を、登録者データーベース内に予め記録されている所定の情報を検索する。
サーバーは、検索した結果について、依頼マッチング条件にて順位付けし、依頼人に通知する。もしくは、依頼内容・依頼人の検索結果を提供マッチング条件にて順位付けし、受託者に通知する。その後、依頼人もしくは受託者は、受託者もしくは依頼人を選択し、相互に合意したときに取引が開始される。
【0011】
契約の成約後、報酬の授受がある場合は、有体物又は無体物である法定通貨による振り込み、ポイント、カード払い、E-Money、仮想通貨これに類する電子決済サービスに使用される通貨等で決済することができる。この際、成約履歴、取引完了後評価(受託者又は依頼人の行った役務等やその評価)を登録者に関する評価情報として登録者データーベースに記録する。
かかる記録は、次回の検索時に、受託者の能力や、依頼人の資質を知るために活かすことが可能である。
本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムを採用することによって、登録者データーベースに記憶されている依頼人及び受託者の個人情報に基づいて、個人の所有する固有の価値と、その他の人の所有する固有の価値とを組み合わせる解析エンジンを利用することが可能となる。例えば、企業や学校の履歴より、個人の価値をどう活用し、個人の価値を組み合わせることによって新たな価値を産出する等、ビックデータとして活用することも可能となる。
【0012】
また本発明に係る属性分類データーベースとは、解析エンジンによって作られた登録者モデル分類の型と、それに属する登録者を紐づけして記録しておくデーターベースのことである。そうしておくことで、同じ分類に属する他の登録者が何を望んでいるか、何を提供したいと考えているかを、登録者が望む時に知ることで、登録者に何らかの気づき、刺激を与え、新たな価値創造を促すことができる。
ここで、依頼事項に関する情報として使用効果の高いマッチング条件とは、依頼人からの依頼事項に関する情報を分析することによって得られる使用頻度の高いマッチング条件や、登録者間のマッチングに成功した成功確率の高いマッチング条件や、統計の専門家の分析によって得られたマッチング条件等のことである。
【0013】
また必要に応じて作成されたモデルに属する登録者に、企業マーケティングや研究調査を行ったり、他の有意義な情報を提供することもできる。
かかる構成を有する発明を採用することによって、登録者の属性分類を基にした解析を行うことができる。例えば、解析部において、ある期間の登録者の行動を登録者データーベースの記録から抽出し、依頼事項として頻繁に使用されるマッチング条件や、属性分類された登録者の行動モデルを分析することによって、登録者固有の解析情報を精製することができる。解析情報を提供することで、登録者は自分では気が付かなかった自己価値や可能性に気付いたり、新たな着想を得る可能性が高まる。すなわち解析部は、依頼事項に基づいて、登録者の登録情報(位置、時間、性別・・・)のどこに価値があるのか、どの組み合わせに価値があるのかを解析し記録やデータ送信を行うことができる。
【0014】
そして、似たような属性の人々から属性分類モデルを作り、その属性モデルが何をしたか、何を望んだか、ある登録者とその属性モデルを比較し、何が違うか、などの情報を分析することも可能となるため、ある登録者が気づき、発見し、創造する活動に資するサービスを提供することができる。
また本発明における検索項目の加重値とは、依頼事項毎にグレードを設定することができ、かかるグレードを依頼人が依頼情報を送信する際に任意の値を設定することができる機能のことである。また、検索適合度とは、依頼事項において、指定した条件とどの程度適合させるかについてのグレードを設定できる機能のことである。
又、本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムは、どんな条件の時に依頼人もしくは受託者が多いか、少ないか、どんなマッチング条件が多いか少ないかなどの情報を属性に分類された情報として、登録者データーベースに記憶される。
データーベース内の属性分類データーベースを活用することによって、マッチングの効率を高めたり、スケジュールの過密を調整、軽減する等の効率化が期待できる。
また、依頼人が検索するだけでなく、受託者が自らセールスすることも可能である。例えば、依頼人が新宿で夕方5時から英語を教えてくれる人を募集する場合、受託者が新宿で夕方5時から英語を教えたいという依頼情報を検索することが可能となる。
【0015】
(2) 前記決算処理部は、複数の登録者の間で報酬や金銭の授受がある場合に法定通貨又は電子マネーで決済する機能を有し、必要に応じて使用した登録者にポイントを授受する機能を有し、登録者に加算されたポイントを登録者データーベースに記録することを特徴とする上記(1)に記載された人的価値発掘マッチングシステムである。
(3)前記依頼事項に関する情報中に位置情報の特定が含まれている場合に、登録者データーベースに記録された登録者の端末から取得された現在又は過去の時間における位置情報に基づき、登録者を選別し、選別された登録者のみに依頼事項に関する情報を送信することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載された人的価値発掘マッチングシステムである。
(4)前記登録者に関する分類された情報に基づいて検索処理部によって照合された情報に基づいて、依頼人及び登録者による入力情報を時系列に沿って通信ネットワークに接続された依頼人及び受託者の端末のモニタに表示することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載された人的価値発掘マッチングシステムである。
(5)前記登録者に関する分類された情報に基づいて検索処理部によって照合された情報に基づいて、登録者の中から予め選択された二以上の依頼人及び受託者による入力情報を時系列に沿って通信ネットワークに接続された当該登録者の端末の全てのモニタに表示することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載された人的価値発掘マッチングシステムである。
本発明は、かかる構成を採用することによって、登録者の中で任意にグループを形成し、その登録者のグループ内で情報のやりとりを行うことができるようになる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムは、ネットワーク上において依頼人と受託者のマッチングを効率的かつ機動的に行うことを目的とする人的価値発掘マッチングシステムを提供する効果を奏する。
また本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムは、多彩な役務の提供を可能とするシステムを提供し、国民全体の労働力を細分化し、最適な形で再構築化することができるという効果を奏する。
【0017】
更に本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムを採用することによって、依頼人と受託者の間に多彩な依頼提供の関係を作り、ネットワークを通じて繋ぐ方法を提供する。そしてシステムに蓄積される情報を有意に加工し提供することを通じて、人・国民全体の能力資源を細分化し最適再構築し、人や集団の気づきの機会、可能性の飛躍的な価値向上、創造を促すシステムを提供するという優れた効果を奏する。
更に本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムを採用することによって、(1)埋没している個人の多様な価値を発掘し、(2)発掘した多様な価値を組み合わせることで新しい価値を創造し、(3)新しい価値を創造することで新しい就労形態を作り、(4)個人の多様な価値のモデル化により個人に新しい価値の気づき、閃き、創造の機会を提供し、(5)これらを双方向で行うことで個人の価値や組み合わせの価値を効率的に提供しあえる環境を作ることができる。
すなわち、本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムは、多彩な役務の提供を可能とするシステムを提供し、国民全体の労働力を細分化し、最適な形で再構築化することができるという効果を奏する。
また著名人等、特定の人が考えたマッチング条件を提供することで、人的価値発掘マッチングシステムを使用した娯楽を提供したり、研究者にマッチング条件を提供することで、全く新しい視点や価値の創造が図られる可能性が提供される。
更に、本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムを採用することによって、企業によるマーケティング活動に適合させ、研究調査に利用することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを利用したネットワーク構成を示す概念図である。
図2】本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムのサーバ装置構成図である。
図3】本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを使用する登録者の端末の画面状態を説明するための図である。
図4】本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを使用する依頼人(登録者)の端末の画面状態を説明するための図である。
図5】本発明の実施形態2に係る人的価値発掘マッチングシステムの情報処理を示すフロー図である。
図6】本発明の実施形態2に係る人的価値発掘マッチングシステムの情報処理を説明するためのフロー図である。
図7】本発明の実施形態2に係る人的価値発掘マッチングシステムの情報処理を説明するためのフロー図である。
図8】本発明の実施形態2に係る人的価値発掘マッチングシステムの情報処理を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態の一例を図面に則して説明する。ただし下記に示す実施形態は本発明の例示であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。実施形態1 図1は、本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを利用したネットワーク構成を示す概念図である。
図1に示す如く、本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを格納したサーバ装置02は、有線又は無線によりインターネット(通信ネットワーク)NETに接続されている。インターネットNETには、それぞれ有線又は無線によりコンピュータ端末01や、基地局05を通じて携帯端末06に接続されている。コンピュータ端末01は、更に携帯端末R等に接続されていても良い。サーバ装置02や、コンピュータ端末01、携帯端末06は、ネットワークNETとサーバ装置02を介して接続状態になり得る。
【0020】
図2は、本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムSのサーバ装置02の構成図である。図2に示す如く、複数の依頼人及び受託者の端末とインターネットNETを介して接続されるサーバ装置02を有する人的価値発掘マッチングシステムSは、以下の構成を有する。 本実施形態1に係るサーバ装置02には、データーベース管理部が内在し、当該データーベース管理部における登録者データーベース(DB)には、予め登録された依頼人及び受託者の基礎情報等が記録されている。基礎情報とは、登録者の住所、勤務先、年齢、血液型、出身、国籍、資格、得意分野、専門分野、年収、資産、借金、階級意識、借金、所有車、結婚歴、家族構成、趣味、好きな音楽、スポーツ等によって構成されている。
【0021】
また本実施形態1に係るサーバ装置02のデーターベース管理部における登録者データーベースには、依頼事項に関する情報が記録される。ここで依頼事項に関する情報とは、依頼人がサーバ検索をする際に入力する情報のことであって、例えば、希望する受託者の年齢、職業、年収、性別、血液型、星座、身長、体重等である。かかる依頼事項に関する情報とは、前記基礎情報中に含まれる情報である。ここで登録者が何かを依頼した場合は、依頼した事実が登録者データーベースにおける依頼人の基礎情報として追加で登録される。
また本実施形態1に係るサーバ装置02のデーターベース管理部における登録者データーベースには、照合情報と決済情報から選択された評価情報が追加登録される。
【0022】
また本実施形態1に係るサーバ装置02のデーターベース管理部における取引履歴データーベースには、依頼人と受託者(共に登録者である)の間に直接連絡がなされた場合に、その途中経過において出力された情報や、具体的な取引や、任務の終了時に出力された情報等、サーバ装置02を使用して照合された履歴が記録されている。
また本実施形態1に係るサーバ装置02のデーターベース管理部における属性分類データーベースには、登録者の基礎情報を属性に分類して記録されている。例えば、住所、活動地域、得意分野、専門分野、結婚歴、家族構成、好きな音楽等の基礎情報における項目に分けて登録者と関連付けて登録されている。また依頼事項に関する情報として使用効果の高いマッチング条件を属性と関連付ける機能を有する解析部によって解析された結果が、登録者固有の解析情報として記録されている。
【0023】
更に、本実施形態1に係るサーバ装置02には、登録者からインターネットNETを介してサーバ装置へ送信される情報を受信する受信部10が設けられている。又、前記情報を所望の登録者へ送信する送信部11と、依頼事項に関する情報と予め登録された登録者データーベースに記憶された所定情報とを照合する検索処理部12と、決済が生じた場合にその処理を行う決算処理部13が設けられている。
【0024】
図3は、本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを使用する登録者の端末の画面状態を説明するための図である。
図3には、登録者の端末の画面であって、サーバ装置02の登録者データーベースに記録する基礎情報を作成するための画面が掲載されている。図3に示す如く、登録者の端末の画面には、ID,パスワード、住所等といった個人情報に加え、所望する場合はGPS情報の開示等の可否を承認するチェックボックスも設けられている。図3中、白枠で囲った部分は、スクロールをして携帯電話の画面上に表示されている箇所を白抜きで表している。この部分には、学校職業、肩書、資格、得意分野、専門分野、年収、資産、階級意識、所有車、結婚歴、趣旨等を書き込む箇所が設けられている。
登録者に関する情報を入力後、端末からサーバ装置02へ送信する。このような情報は基礎情報として、登録者と関連付けされた後に、サーバ装置02ないにデータ記憶管理分の登録者データーベースに記録される。
【0025】
図4は、本発明の実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを使用する依頼人(登録者)の端末の画面状態を説明するための図である。
図4に示す如く、依頼人の携帯端末の画面には、依頼した内容を記載する事項、マッチング条件として、報酬指定、期間指定、時間指定、場所指定等のチェックボックスを備えた画面が表示されている。マッチング条件は、条件指定がある場合に、チェックボックスに記入する。又、受託者に希望する条件、すなわち、地域、年齢、職業、年収、性別、血液型、星座、身長等を選択する画面が表示される。受託者に希望する条件については、項目(性別、職業など)毎に任意で入力をすることができる。また、その項目の重要度を決めるバー(100%目盛)を使い、重要度を指定する。図4においては、地域北海道旭川市は23%、年収200~430万円を81%、身長170cm以上を50%重要視して依頼マッチング条件としている。
特に図4においては、依頼人が送信する依頼事項に関する項目中に、検索条件として、検索項目、検索項目の加重値(どの条件をどの程度重視するかをスクロールキーによって画面上で設定できる。)、検索適合度(指定した条件とどの程度適合させるか)を指定し検索すると、登録者情報の中から検索要件に適合している登録者を抽出しリスト化することが可能となる。
【0026】
かかる条件を指定した後に、依頼情報を送信すると、サーバ装置02の受信部より依頼事項に関する情報が依頼人データーベースに記録される。
サーバ装置02は、送信された依頼事項に関する情報を検索処理部12に送る。検索処理部は、登録者データーベースに記録されている基礎情報を検索し、照合を行う。この際、まず北海道旭川市、年収200~430万円、身長170cm以上に該当する人物を検索し、ソート順を、年収、身長、地域に設定し、順列に従ってソートしリスト化する。リスト化された処理結果は、サーバ装置02の出力部より依頼人の端末へ送信される。
なお、この際、重要度を設定せずに検索をすることもできる。重要度を設定せずに依頼事項に関する情報が送信された場合、検索処理部12は、単純抽出してアクセス順(登録順、ID順等)にソートを掛けリスト化する。他方、全登録者の中で共通する検索順に従って検索ソートしリスト化しても良いし、利用者の属性と類似モデルが行っている検索順で検索ソートしリスト化することもできる。さらには、サイト運営者が提供する検索ソートを用いてリスト化することも可能である。
このようなシステムを構築することによって、人的リソースの最適効率化を図ることができる。
【0027】
すなわち現在、人は企業に雇用され、もしくは学業やアルバイトなど、主たる業に多くの時間を費やしているが、例えば、サラリーマンが会社の業務で移動するにあったっても、移動すること自体には物や情報を運べる可能性(価値)があり、移動先の状況を知りたい(例えば新宿駅の状況を知りたい)など、特定の場所にいることに価値があったりする。人は存在し、移動するだけでも価値を提供できる。ということは、人はより豊かな価値をふんだんに持っている、と考えられることから、これらの豊富な価値を細分化し、細かく世の中に宛がうことで、世の中はより豊かに変化すると考えられる。
従来の人の価値提供では、仕事、勤労、労働のような一定時間を拘束する類のものであったが、上述したとおり、人の持っている時間、場所、知識、能力は、その瞬間に価値を生んでいる可能性がある。それらの価値を生かすためには常時通信できるディバイスを用いて、リアルタイムでそれぞれの価値をつなぐようなシステムが必要となる。また、他の人の求める物、行動、嗜好、思考などを互いに知り合うことで、互いに刺激をし合い新しい価値を創造する機会を得られる。
【0028】
人的リソースの最適効率化とは、その瞬間に生まれている人の価値を、細分化し、デフラグし、提供し、繋ぎ合わせ、新たに創造し続けることで、従来にない効率的な人財市場を築こうとするシステムである。
具体的には、(1)類似属性モデルの抽出、(2)属性検索といったスキームを実現する事ができる。
(1)類似属性モデルの抽出
(i)類似条件を単一の項目(例えば年収)として選択し、当項目が似ている(同じ年収帯)の登録者を抽出したのちに、抽出された全登録者の登録項目(プロフィール登録画面図)の平均を抽出してモデルとする。
(ii)類似条件を複数項目(例えば年収と年齢、および居住地)として選択した場合、それらの条件に見合う登録者を抽出したのち、抽出された全登録者のデータを検索する。
(iii)アバウトなモデルは、自分と重なる度合い(1%~100%)を設定する(例えば80%)。類似条件を複数(単数)選択し(例えば年収)、検索を掛ける。検索時には、自身の設定した登録情報の+-20%、検索範囲を超えて登録者を検索する(例えば自身の年収が700万であった場合には、560~840万の範囲)。住所なら近隣の町も含む等、それらの登録者を抽出したのち、抽出された全登録者のデータを検索する。
【0029】
(2)属性検索
この人(登録情報で人物像を指定)はどういう行動をしているのだろう、という検索を掛け、調査することができる。例えば、20代の男性で関東住まいという条件を設定すると、該当する登録者の好きな音楽や趣味、専門分野などが分かる。
又、本実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムを使用することによって、システムに蓄積される情報を有意に加工し提供することが可能となる。例えば、類似属性の登録者がどんな依頼をしたり、又はセールスをしているか、何時ころどこにいるか、どんな趣味が多く、どんなことに興味を持っているか、何時が暇なのか、などを知ることができる。また類似属性の登録者でなくても条件を指定することで、条件に適合する登録者の動向や嗜好などを知る手掛かりとなる。
【0030】
本実施形態1に係る人的価値発掘マッチングシステムの前記依頼事項に関する情報中に位置情報の特定が含まれている場合に、登録者データーベースに記録された登録者の端末から取得された現在又は過去の時間の位置情報に基づき、登録者を選別し、選別された登録者のみに依頼事項に関する情報を送信することも可能である。例えば、一部の携帯端末に内蔵されているGPSを利用することができる。GPSを使いたくない人には中継基地局情報を利用することも可能である。また携帯端末が稼働している時間や、未稼働時間に関する情報提供といったリアルタイムの使用状況も登録者の基礎情報として登録者基礎データーベースに記録することも可能である。
【0031】
実施形態2
図5~8は、本発明の実施形態2に係る登録者システムの情報処理のフロー図である。
図5に示す如く、登録者である依頼人のスマートホン、タブレット端末又はPCより、依頼情報を送信する。まずモニタ上にログイン画面表示を表示する(ステップ1)。この際、ログイン情報が送信されサーバ装置02が当該情報を取得する(ステップ2)。次に依頼人は画面上においてログイン/パスワードを入力する(ステップ3)。依頼人のスマートホン等のモニタ上に、人的価値発掘マッチングシステムのスタート画面が表示される(ステップ4)。依頼人は、基礎登録の変更、依頼登録画面、セールス登録、モデル検索等の画面上に表示されている選択肢より、依頼登録画面を選択する。選択によって、依頼登録開始される(ステップ5)。ここで依頼人は、依頼内容、報酬登録、時間指定、期間指定、場所指定、その他等の必要は依頼事項に関する情報を入力する。次に検索タイプを指定する(ステップ6)。その後、検索開始をクリックし、人的価値発掘マッチングシステムの検索が開始される(ステップ7)。この時点で一端依頼人の手続は終了する。
【0032】
図6に示す如く、サーバ装置02においては、依頼人から送信されてきた依頼事項に関する情報(依頼登録情報、検索タイプ情報)を受信部において受信し、登録者データーベースに登録されている登録者(依頼人)へ登録する(ステップ8)。ここで依頼事項の合法性をチェックする(ステップ9)。依頼事項が違法である場合は、依頼登録情報及び検索タイプ情報を含む違法通知を作成する(ステップ10)。かかる違法通知を依頼人の端末へ送信する(ステップ11)。また再度、依頼登録開始のステップ5へモニタ上の表示を戻す(ステップ12)。
【0033】
一方、依頼事項が合法である場合は、登録者データーベースよりマッチングする登録者を検索する(ステップ13)。次に検索された登録者に関する評価情報(過去情報、口コミ情報)を検索する(ステップ14)。マッチングした登録者の関連する基礎情報及び評価情報をまとめ、複数の登録者が検索された場合は複数の登録者の情報を集約したリストを作成する(ステップ15)。サーバ装置02は、当該リストを依頼人の端末へ送信する(ステップ16)。
【0034】
依頼人の端末は、検索登録者リストを受信し(ステップ17)、検索登録者リストより受託者を選択する(ステップ18)。その後、選択した受託者に関する情報をサーバ装置02へ送信する(ステップ19)。サーバ装置02は、選択受託者情報を受信する(ステップ20)。そして、サーバ装置02は、登録者データーベースより依頼人に関する依頼情報、依頼人情報、その他情報)を検索する(ステップ21)。この際、依頼人(登録者)に関する評価情報(過去情報、口コミ情報)も併せて検索する。依頼人が所望する登録者へ、依頼人の関連する基礎情報及び評価情報をまとめて送信する(ステップ22)。
【0035】
図7に示す如く、サーバ装置02より、依頼人が所望する受託者(登録者)のスマートホン、タブレット端末又はコンピュータ端末へ依頼人情報を送信し、受託者は受信する(ステップ23)。受託者は依頼を断るか受けるか判断し(ステップ24)、依頼を断る場合は、拒否通知をサーバ装置02へ送信する(ステップ25)。サーバ装置02は、全提供候補者が拒否した場合に依頼登録画面で登録した情報を依頼人側に返送する(ステップ26)。
依頼人の端末は、拒否通知を受信する(ステップ27)。全受託者が拒否してきた場合(ステップ28)は、処理は終了する(ステップ29)。又は受信した依頼登録情報と検索タイプ情報を参考にし(ステップ30)、依頼人登録開始のステップに再度戻る(ステップ5)。
【0036】
図8に示す如く、受託者が依頼事項を受任する場合は、受任情報を送信する(ステップ31)。受任情報を受信したサーバ装置02は(ステップ32)、当該情報を依頼人の端末へ送信する(ステップ33)。依頼人は受託者を決定する(ステップ34)。複数の受託者がいる場合は、その選別をし、断る受託者に対してその旨の情報を送信する(ステップ35)。断る受託者の情報を受信したサーバ装置02は(ステップ36)、拒否通知を受託者へ送信し、受託者は当該情報を受信し(ステップ37)、処理は終了する。
受託者最終決定した場合は、依頼発注を送信する(ステップ38)。依頼発注を受信しがサーバ装置02は依頼発注情報を受託者へ送信する(ステップ39)。受託者の端末は依頼を受注し(ステップ41)、受注情報を発注する(ステップ42)。
【0037】
サーバ装置02は、受注情報を受信し、依頼人及び受託者の照合された履歴が記録された取引履歴データーベースへ記録する(ステップ42)。データ装置02は受注情報を依頼人の端末へ送信する。受注情報を受信した依頼人は(ステップ43)、処理を終了する。
受注した受託者は、依頼された役務の提供を実行し(ステップ44)、完了する(ステップ45)。受託者は、任意の方法で成果物をデータ装置02又はデータ装置02の管理者へ納品する(ステップ46)。
データ装置02は成果物を受け取り、依頼人及び受託者の登録者データーベース及び取引履歴データーベースへ記録する(ステップ47)。
【0038】
依頼人の端末又は依頼人自身が、成果物を受領する(ステップ48)。その後、依頼人は受領を確認し(ステップ49)、報酬の承諾及び受託者の評価情報を作成しサーバ装置02へ送信する(ステップ50)。サーバ装置02は、報酬承諾及び受託者評価を依頼人及び受託者の取引履歴データーベースへ記録する(ステップ51)。次に受託者は、報酬を任意の方法で受領する(ステップ52)。受託者は報酬の受領を通知し、併せて依頼人評価をサーバ装置02へ送信する(ステップ53)。データ装置02は報酬受領通知を受信し、その旨を依頼人及び受託者の取引履歴データーベースへ記録する(ステップ54)。次にサーバ装置02は、取引の完了を依頼人へ通知する(ステップ55)ことにより取引は終了する。
【0039】
実施形態3
本発明に係る人的価値発掘マッチングシステムには、以下のような構成を採用することもできる。以下の構成を実施形態3として説明する。 実施形態3に係る人的価値発掘マッチングシステムにおいては、検索処理部が属性分類データに記録されている所定の情報に基づいて、同属の情報を組分けし、同属の情報を保有する組分けされた登録者に他の登録者に関する情報を送信部を介して送信することが可能である。
例えば、ある登録者A(個人、組織、法人)が求める事柄(ニーズ)を達成するために、場所、時間、能力、興味・趣味(デモグラフィック、サイコグラフィック、精神性要因、その他多様な要因)等を中心に、最適な人物・組織候補を検索しリスト化し、ある者Aに情報を提供し、それぞれを繋ぐ(マッチング)ことで、社会が有する人的組織的リソースを最適効率的に活用することに資する。またある者Aと同様の属性を有する者B(個人、組織、法人)もしくは似た属性からモデルを作成し、そのモデルに適合する者にも、Aと同様の潜在ニーズがある可能性を考慮し、同時に情報提供し得る。
従来の仕事マッチングシステムは、「アプリケーションを開発する」「英語を教える」「単純作業をしたい」など「能力」や「業務・仕事」、希望職種や希望する企業の条件などをマッチングさせるシステムであった。今回企画しているシステムは、仕事や業務だけでなく、また能力だけでなく、どこかの場所で、指定された時間に、興味、趣味、相性や過去の行動様式、その他の条件によって、依頼人と受託者を都度、最適にマッチングできるようシステム化したサービスである。
【0040】
実施例1
A(登録者)は誰かにを頼みたい。
サイト(システム)に依頼事項とマッチング条件を登録する。
システムは〇〇をするのに、だれが適しているかを、マッチング条件に従って、登録者の中から検索してリスト化する
Aはリストから誰(B)に頼むかを決める
システムからBに〇〇ができるか通知する Bが受託し、サイトを通じてAと契約する
Bは〇〇を行い、結果をAに送る
AはBにサイトを通じて報酬を支払う
AおよびBの属性情報を更新する(〇〇を依頼、〇〇を受託、互いの評価)
【0041】
実施例2
<場所の確認>(行楽地・混雑状況、現場、レストランなど)
依頼内容 今時点の千鳥ヶ淵の桜の開花状況を写メールで送ってほしい
マッチング条件 1 今日の夜まで
2 1回につき10円(10ポイント支払う)
3 千鳥ヶ淵から5km内の人
サイト・アプリ GPSの位置情報にて千鳥ヶ淵から5kmにいる登録者を検索 検索された登録者のマッチング条件に応じて、マッチングできる登録者に依頼内容を通知する
通知を受けた登録者は、依頼に応じる場合には受諾登録をする
受諾登録をした登録者(受託者)を、依頼マッチング条件の1,2,3でソートして順位付け
検索結果を依頼人にリストにして通知
依頼人はリストから受託者を特定して申し込みし、受託者が受諾して成約する
依頼事項が完了後、選択した決済方法にて決済し終了
相互に評価を行い、次回のマッチング条件等に生かす
【0042】
実施例3
<コーチング依頼を募集>(コーチ、創作、ロゴなど役務)
受託者 テニスのコーチを引き受けたい
テニスプロ歴5年
女性
30歳
東京都内
マッチング条件 1 都内23区
2 毎週火曜日 夜8時から11時まで
3 1日5000円
4 生徒は女性に限る
5 趣味・運動・サークルに興味がある人
6 仲間、友達づくりに興味がある人
7 連絡先を通知できる人
サイト・アプリ 都内23区在住の登録者を検索
夜時間のある人を検索
女性を検索
運動に興味ある人を検索
趣味を探している人を検索
サークルに興味のある人を検索
以上から、登録者を順位付けして、登録者に通知する
参加する登録者が申し込みをした場合に、受託者に順位付けして通知(リスト)
受託者はリストから登録者を選択する
受託者の選択した登録者に通知する
登録者が受諾(承認)した場合に成約とする
(この場合には金銭の決済はなく、マッチングだけ)
【0043】
実施形態4
実施形態4に係る人的価値発掘マッチングシステムは、登録者データーベースに記憶されている属性分類された情報、登録者に関する価値情報、照合情報とを分析して、依頼事項に関する情報として使用頻度の高いマッチング条件を属性と関連付ける解析部と、解析結果を登録者固有の解析情報として記録された属性分類データーベースと、前記解析情報を登録者に送信する送信部を有している。
個人には、今までの労働形態や就労システムでは見出せなかった、今までの社会システムでは生かすことのできなかった、多様な価値が大量に埋没している。一人の人間には多様で多くの埋没価値があるということは個人にとても社会にとっても大きな損失である。そこで個人の価値を細分化することで顕在化しやすくし、細分化した価値を自由に組み合わせ、個人の価値を効率的に活用し得るシステムが必要と考えた。そこで本発明者は、実施形態4に係る人的価値発掘マッチングシステムを発明した。
【0044】
本発明の検索処理部において、検索条件[検索項目、検索項目の加重値(どの条件をどの程度重視するか)]、検索適合度(指定した条件とどの程度適合させるか)を指定し検索すると、登録者情報の中から検索要件に適合している登録者を抽出しリスト化する。
ここで検索項目を細分化する意義は、それ自体が個人の有する価値を顕在化するものであると考え、検索項目を細かく設定することで、人の価値を細分化し、埋没している個人の価値を顕在化する。逆に言えば、個人の価値を細分化して表すことができる項目を検索項目として設定する。
登録者データーベースに記録されている情報(登録者の住所、勤務先、年齢、血液型、出身、国籍、資格、得意分野、専門分野、年収、資産、借金、階級意識、借金、所有車、結婚歴、家族構成、趣味、好きな音楽、スポーツ等)や利用歴の全てに、個別に又は組み合わせに価値があるためである。
また、検索項目を組み合わせる意義は、一つの価値、もしくは複数の価値の組み合わせにより(検索項目を一つ、または複数組み合わせることにより)検索することで、価値と価値のマッチングを効率化する。人と人をつなぐのではなく、人の価値と人の価値を繋ぐ、もしくは、人の価値と人の価値の組み合わせによる創造性を生む、点にある。すなわち、人という一個体から人の価値を切り離し、一つ一つの価値を独立した個として捉えられる点に特徴がある。
【0045】
そして解析部は、特定の目的のために人的価値発掘マッチングシステム内のデータを分析し、解析結果を解析情報として、登録者や企業マーケティングや研究調査などに提供する。
<登録者モデルの作成>
人的価値発掘マッチングシステムのデータを解析し登録者モデルを作成および分類し、属性分類データーベースに登録者と紐づけして記録する。登録者モデルは解析方法によって幾らでも作成することができ、例えば企業マーケティングや研究調査の目的に応じてモデルを作成し、属性分類データーベースに登録者情報を紐づけして記録することで、分類に属する登録者に対してマーケティングや研究調査ができる。
【0046】
<検索項目解析>
個々の検索項目の重要度や検索頻度を解析したり、検索項目の組み合わせを解析したり、依頼人の登録情報と検索項目の組み合わせと受託者の登録情報の組み合わせを相互に解析することで、どの価値とどの価値の組み合わせ、どの属性分類モデルのどの価値と、どの属性分類モデルのどの価値との組み合わせに価値や創造性が生まれやすいのか、などを解析し、登録者や企業や研究機関などに情報を提供する。
解析部は、人的価値発掘マッチングシステムにある全データから、任意のデータを抽出し、統計的手法や意図する手法によりデーターの優位性を抽出して登録者や利用者(企業、研究機関)に提供する。提供されたものはその情報から新しい価値を創造する機会を提供する。
【0047】
属性分類データーベースには、解析情報が記録される。又、属性分類データーベースには、解析部によって作られた登録者モデル分類の型と、それに属する登録者を紐づけして記録しておくこともできる。このような構成を採用することによって、同じ分類に属する他の登録者が何を望んでいるか、何を提供したいと考えているかを、登録者が望む時に知ることで、登録者に何らかの気づき、刺激を与え、新たな価値創造を促すことができる。
また必要に応じて作成されたモデルに属する登録者に、企業マーケティングや研究調査を提供したり、他の有意義な情報を提供することもできる。
【符号の説明】
【0048】
NET インターネット(通信ネットワーク)
01 コンピュータ端末
02 サーバ装置
05 基地局
06 携帯端末
10 受信部
11 送信部
12 検索処理部
13 決算処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8