IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日機装株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-空気浄化装置および光源ユニット 図1
  • 特開-空気浄化装置および光源ユニット 図2
  • 特開-空気浄化装置および光源ユニット 図3
  • 特開-空気浄化装置および光源ユニット 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151773
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】空気浄化装置および光源ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20241018BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20241018BHJP
   B01J 19/12 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
A61L9/20
F24F8/22
B01J19/12 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065464
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000226242
【氏名又は名称】日機装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】鳥井 信宏
【テーマコード(参考)】
4C180
4G075
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH19
4G075AA03
4G075AA63
4G075BA05
4G075BB10
4G075BD05
4G075CA03
4G075CA33
4G075DA02
4G075EA05
4G075EB22
4G075EB33
4G075EC25
4G075FB02
4G075FB12
(57)【要約】
【課題】気流に効率的に紫外光を照射する。
【解決手段】空気浄化装置10は、空気が流れる内部空間18を有する筐体12と、筐体12の内面に設けられ、紫外光20を照射する光源ユニット14と、を備える。光源ユニット14は、基板40と、基板40の第1面46上に設けられる発光素子42と、基板40の第1面46上に設けられるヒートシンク44と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流れる内部空間を有する筐体と、
前記筐体の内面に設けられ、紫外光を照射する光源ユニットと、を備え、
前記光源ユニットは、基板と、前記基板の第1面上に設けられる発光素子と、前記基板の前記第1面上に設けられるヒートシンクと、を備える空気浄化装置。
【請求項2】
前記ヒートシンクは、前記基板の前記第1面上において空気の流れ方向に沿って延びる、請求項1に記載の空気浄化装置。
【請求項3】
前記光源ユニットは、前記基板の前記第1面上において空気の流れ方向に並べられる複数の発光素子を備える、請求項1に記載の空気浄化装置。
【請求項4】
前記ヒートシンクは、前記基板の前記第1面上において空気の流れ方向と直交する方向に前記発光素子と並ぶ、請求項1に記載の空気浄化装置。
【請求項5】
前記筐体は、空気の流れ方向に対して傾斜する第1傾斜内面を有し、
前記光源ユニットは、前記傾斜内面に設けられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の空気浄化装置。
【請求項6】
前記筐体は、空気の流れ方向に対して傾斜し、前記紫外光を反射する反射体が設けられる第2傾斜内面をさらに有する、請求項5に記載の空気浄化装置。
【請求項7】
前記筐体は、前記筐体の外部から前記第1傾斜内面にアクセスするための開閉可能な扉構造を有する、請求項5に記載の空気浄化装置。
【請求項8】
前記筐体は、前記光源ユニットが設けられる浄化部と、前記浄化部の上流側にある給気部と、前記浄化部の下流側にある排気部と、を備え、
前記給気部および前記排気部の内面は、前記浄化部の内面に比べて紫外光の反射率が低い、請求項1から4のいずれか一項に記載の空気浄化装置。
【請求項9】
基板と、
前記基板の第1面上に設けられる発光素子と、
前記基板の前記第1面上に設けられるヒートシンクと、を備える光源ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気浄化装置および光源ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
空気に紫外光を照射して空気を浄化する空気浄化装置が知られている。例えば、フィルタを使用する代わりに、多数の貫通孔が形成された分離プレートによって区画される空間に紫外光を照射して空気を浄化する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7132658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の先行技術では、分離プレートによって圧力損失が増加する。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、気流に効率的に紫外光を照射する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様の空気浄化装置は、空気が流れる内部空間を有する筐体と、筐体の内面に設けられ、紫外光を照射する光源ユニットと、を備える。光源ユニットは、基板と、基板の第1面上に設けられる発光素子と、基板の第1面上に設けられるヒートシンクと、を備える。
【0007】
本発明の別の態様は、光照射装置である。この装置は、基板と、基板の第1面上に設けられる発光素子と、基板の第1面上に設けられるヒートシンクと、を備える。
【0008】
本発明によれば、気流に効率的に紫外光を照射できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る空気浄化装置の構成を概略的に示す図である。
図2】扉構造を開けた状態を概略的に示す図である。
図3】光源ユニットの構成を概略的に示す側面図である。
図4】光源ユニットの構成を概略的に示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。説明の理解を助けるため、各図面における各構成要素の寸法比は、必ずしも実際の寸法比と一致しない。
【0011】
図1は、実施形態に係る空気浄化装置10の構成を概略的に示す図である。空気浄化装置10は、筐体12と、光源ユニット14と、反射体16とを備える。空気浄化装置10は、筐体12の内部空間18を流れる空気に、光源ユニット14からの紫外光20を照射することにより、空気を浄化するよう構成される。
【0012】
筐体12は、空気が流れる内部空間18を有する。筐体12は、例えば、亜鉛鉄板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス鋼板といった金属材料で構成される。
【0013】
筐体12は、浄化部22と、給気部23と、排気部24とを備える。浄化部22は、光源ユニット14および反射体16が設けられる部分である。給気部23は、浄化部22の上流側に設けられる部分である。排気部24は、浄化部22の下流側に設けられる部分である。矢印F1で示されるように給気部23から流入する空気は、浄化部22を通過し、矢印F2で示されるように排気部24から流出する。筐体12は、例えば、空気が流れるダクトの途中に設けられる。給気部23は、例えば上流側ダクトに接続され、排気部24は、例えば下流側ダクトに接続される。
【0014】
浄化部22は、本体部26と、吸気側接続部27と、排気側接続部28とを備える。本体部26は、給気部23および排気部24に比べて流路断面積が大きくなるように構成される。本体部26は、例えば、所定方向に直線状に延びており、流路断面積が一定となるように構成される。吸気側接続部27は、給気部23と本体部26の間を接続する。吸気側接続部27は、給気部23から本体部26に向けて流路断面積が徐々に大きくなるようにテーパー状に構成される。排気側接続部28は、本体部26と排気部24の間を接続する。排気側接続部28は、本体部26から排気部24に向けて流路断面積が徐々に小さくなるようにテーパー状に構成される。
【0015】
図面において、本体部26の延在方向をz方向とし、z方向と直交する二方向をx方向およびy方向としている。内部空間18における空気の流れ方向は+z方向である。これらの方向は、説明のために便宜的に設定されるものであり、空気浄化装置10の設置や使用時の方向を何ら限定するものではない。
【0016】
浄化部22は、空気の流れ方向(例えばz方向)に延びる内面26a,26bと、空気の流れ方向(例えばz方向)に対して傾斜する傾斜内面27a,27b,28a,28bとを有する。傾斜内面27a,27b,28a,28bは、吸気側接続部27または排気側接続部28に設けられる。空気の流れ方向(例えばz方向)に対する傾斜内面27a,27b,28a,28bの傾斜角θは、特に限られないが、例えば10度以上45度以下であり、例えば15度以上35度以下である。浄化部22の内面26a,26b,27a,27b,28a,28bは、紫外光に対して高い反射率を有するように構成されてもよい。浄化部22の内面26a,26b,27a,27b,28a,28bは、例えば、白色などの高反射率の塗料を塗布したり、鏡面加工を施したりすることにより、相対的に高い反射率を有することができる。浄化部22の内面26a,26b,27a,27b,28a,28bの反射率は、例えば30%以上、40%以上、50%以上または60%以上である。
【0017】
給気部23は、空気の流れ方向(例えばz方向)に延びる内面23aを有する。排気部24は、空気の流れ方向に沿って延びる内面24aを有する。給気部23および排気部24の内面23a,24aは、浄化部22の内面26a,26b,27a,27b,28a,28bに比べて紫外光に対して低い反射率を有するように構成されてもよい。給気部23および排気部24の内面23a,24aは、例えば、黒色などの低反射率の塗料を塗布したり、鏡面ではない粗面としたりすることにより、相対的に低い反射率を有することができる。給気部23および排気部24の内面23a,24aの反射率は、例えば20%以下、10%以下または5%以下である。
【0018】
光源ユニット14は、筐体12の内部空間18に配置される。光源ユニット14は、浄化部22の内部に配置される。光源ユニット14は、例えば、浄化部22の傾斜内面27a,27b,28a,28bのいずれかに取り付けることができる。図1の例では、吸気側接続部27の傾斜内面27aに光源ユニット14が取り付けられる。図1の例では、浄化部22の内部に光源ユニット14が一つだけ設けられているが、浄化部22の内部に複数の光源ユニット14を設けてもよい。例えば、浄化部22の複数の傾斜内面27a,27b,28a,28bのうちの二以上に光源ユニット14が設けられてもよい。光源ユニット14は、本体部26の内面26a,26bに設けられてもよい。
【0019】
反射体16は、筐体12の内部空間18に配置される。反射体16は、浄化部22の内部に配置される。反射体16は、光源ユニット14からの紫外光を反射し、内部空間18を流れる空気に対する紫外光の作用量が増えるようにする。反射体16は、紫外光の反射率が高い材料で構成され、例えば、アルミニウム(Al)などの金属材料や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂材料から構成される。反射体16の表面は、高反射率のために鏡面研磨されてもよい。反射体16の反射率は、例えば50%以上、60%以上、70%以上、80%以上または90%以上である。
【0020】
反射体16は、浄化部22の複数の傾斜内面27a,27b,28a,28bのいずれかに設けることができる。図1の例では、光源ユニット14が設けられる傾斜内面27aとは異なる傾斜内面27b,28a,28bに反射体16が設けられる。反射体16は、本体部26の内面26a,26bに設けることもできる。浄化部22の内部に設けれる反射体16の設置箇所や設置数は任意であり、浄化部22の内面26a,26b,27a,27b,28a,28bのうちの任意の一以上に反射体16を設けることができる。反射体16は、給気部23や排気部24の内面23a,24aには設けられない。
【0021】
筐体12の内面に反射体16を設ける代わりに、筐体12の内面自体を反射体として機能させてもよい。例えば、筐体12の内面に付与される高反射率の材料層が反射体として機能してもよい。筐体12の壁体自体を高反射率の材料で構成することにより、筐体12の内面を反射体として機能させてもよい。
【0022】
浄化部22には、開閉可能な扉構造30が設けられてもよい。扉構造30は、筐体12の外部から内部空間18にアクセスするために設けられる。扉構造30は、例えば、光源ユニット14が設けられる浄化部22の壁体に設けられる。図1の例では、吸気側接続部27の傾斜内面27aを有する壁体が扉構造30となっている。図2は、扉構造30を開けた状態を概略的に示す図である。扉構造30を開けることにより、扉構造30の内面(例えば、傾斜内面27a)に設けられる光源ユニット14のメンテナンスを容易に実施できる。
【0023】
図3は、光源ユニット14の構成を概略的に示す側面図である。図3は、筐体12の内面に取り付けられた状態の光源ユニット14を示す。光源ユニット14は、基板40と、発光素子42と、ヒートシンク44とを備える。基板40は、第1面46と、第1面46とは反対側の第2面48とを有する。発光素子42およびヒートシンク44は、基板40の第1面46に設けられる。つまり、発光素子42およびヒートシンク44は、基板40の同じ表面上に設けられる。
【0024】
発光素子42は、紫外光を出力するよう構成されるLED(Light Emitting Diode)である。発光素子42は、例えば、200nm以上320nm以下の波長を有する紫外光を出力し、例えば240nm以上280nm以下の波長を有するよう構成される。ヒートシンク44は、アルミニウムや銅などの金属材料で構成される。ヒートシンク44は、例えば、基板40の第1面46と直交する方向に延びるフィンを有する。
【0025】
光源ユニット14は、筐体12の内面(例えば傾斜内面27a)に着脱可能に取り付けられる。光源ユニット14は、例えば、筐体12の内面(例えば傾斜内面27a)に設けられるガイドレールなどの固定器具32によって支持され、筐体12の内面に固定される。光源ユニット14は、基板40の第2面48が筐体12の内面(例えば傾斜内面27a)と対向する向きで固定される。したがって、基板40の第1面46上の発光素子42およびヒートシンク44は、筐体12の内部空間18に露出する。
【0026】
図4は、光源ユニット14の構成を概略的に示す正面図である。光源ユニット14は、複数の発光素子42と、複数のヒートシンク44とを備える。複数の発光素子42は、二次元アレイ状に配置され、矢印Aで示される第1方向に並ぶとともに、矢印Bで示される第2方向に並ぶ。複数のヒートシンク44は、第1方向に延在し、第2方向に並べられる。複数のヒートシンク44のフィンは、第1方向に延在する。複数の発光素子42と複数のヒートシンク44は、第2方向に交互に配置される。
【0027】
光源ユニット14は、矢印Bで示される第2方向が空気の流れ方向(図1のz方向)と直交する向きとなるように配置される。この場合、矢印Aで示される第1方向は、空気の流れ方向に沿った方向、または空気の流れ方向に対して傾斜した方向となる。筐体12の内部空間18において、ヒートシンク44の延在方向が空気の流れ方向に沿うようにすることにより、放熱効率を高めるとともに、ヒートシンク44を設けることによる圧力損失の増加を抑制できる。
【0028】
つづいて、空気浄化装置10の動作について説明する。筐体12の内部空間18において空気が所定方向(z方向)に流れる。本体部26の流路断面積は、給気部23や排気部24の流路断面積よりも大きいため、本体部26における空気の流速は、給気部23や排気部24における空気の流速よりも小さい。
【0029】
光源ユニット14は、紫外光20を照射することにより、内部空間18を流れる空気を浄化する。本体部26における空気の流速を下げることにより、内部空間18を流れる空気に対する紫外光20の作用時間を長くできる。光源ユニット14からの紫外光20は、反射体16によって反射されるため、反射体16にて反射された紫外光を内部空間18を流れる空気に照射できる。これにより、内部空間18を流れる空気を効率的に浄化できる。
【0030】
本実施形態によれば、光源ユニット14が筐体12の内面に設けられるため、内部空間18における空気の流れを光源ユニット14が阻害しにくい構成とすることができる。これにより、空気浄化装置10における圧力損失の増加を抑制することができ、空気浄化装置10が接続されるダクト内の気流を発生させるための空調機器の負荷の増加を防ぐことができる。そのため、既存のダクトの途中に空気浄化装置10を設ける場合に、既存設備の空調能力を向上させるといった追加コストの発生を抑制できる。
【0031】
本実施形態によれば、基板40の第1面46上に発光素子42およびヒートシンク44が設けられるため、紫外光20の照射対象となる空気の流れを利用してヒートシンク44を効率的に空冷することができる。これにより、発光素子42の冷却効率を向上できる。
【0032】
本実施形態によれば、給気部23および排気部24の内面23a,24aにおける紫外光の反射率が低くなるように構成することで、給気部23または排気部24を通じて空気浄化装置10の外部に向かう紫外光の強度を低下させることができる。これにより、空気浄化装置10に接続されるダクトや空調機器に紫外光が照射されることによる劣化を抑制できる。そのため、既存のダクトの途中に空気浄化装置10を設ける場合に、既存設備の耐光性能を向上させるといった追加コストの発生を抑制できる。
【0033】
本実施形態によれば、光源ユニット14を傾斜内面27a,27b,28a,28bのいずれかに設けることにより、空気の流れ方向(z方向)と交差する方向に斜めに紫外光を照射できる。その結果、空気の流れ方向(z方向)に紫外光を照射する構成に比べて、筐体12の外部への紫外光の漏れを抑制することができる。また、筐体12の内面26a,26b,27a,27b,28a,28bのいずれかに向かう方向に紫外光が照射されるため、反射体16による紫外光の反射を繰り返すことができ、浄化性能を向上させることができる。
【0034】
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
【0035】
以下、本発明のいくつかの態様について説明する。
【0036】
本発明の第1の態様は、空気が流れる内部空間を有する筐体と、前記筐体の内面に設けられ、紫外光を照射する光源ユニットと、を備え、前記光源ユニットは、基板と、前記基板の第1面上に設けられる発光素子と、前記基板の前記第1面上に設けられるヒートシンクと、を備える空気浄化装置である。第1の態様によれば、基板の第1面上に発光素子とヒートシンクを設けることにより、紫外光の照射対象となる空気の流れを利用してヒートシンクを効率的に冷却できる。
【0037】
本発明の第2の態様は、前記ヒートシンクは、前記基板の前記第1面上において空気の流れ方向に沿って延びる、第1の態様に記載の空気浄化装置である。第2の態様によれば、ヒートシンクが空気の流れ方向に沿って延びるため、紫外光の照射対象となる空気の流れを利用してヒートシンクを効率的に冷却できる。また、ヒートシンクを設けることによる圧力損失の増加を抑制できる。
【0038】
本発明の第3の態様は、前記光源ユニットは、前記基板の前記第1面上において空気の流れ方向に並べられる複数の発光素子を備える、第1または第2の態様に記載の空気浄化装置である。第3の態様によれば、空気の流れ方向に複数の発光素子を並べることにより、空気の流れに対する紫外光の作用量を向上できる。
【0039】
本発明の第4の態様は、前記ヒートシンクは、前記基板の前記第1面上において空気の流れ方向と直交する方向に前記発光素子と並ぶ、第1から第3のいずれか一つの態様に記載の空気浄化装置である。第4の態様によれば、発光素子とヒートシンクを並べて配置することにより、発光素子の冷却効率を向上できる。
【0040】
本発明の第5の態様は、前記筐体は、空気の流れ方向に対して傾斜する第1傾斜内面を有し、前記光源ユニットは、前記傾斜内面に設けられる、第1から第4のいずれか一つの態様に記載の空気浄化装置である。第5の態様によれば、空気の流れ方向に対して傾斜する内面に光源ユニットを設けることにより、紫外光の照射方向と空気の流れ方向との間のなす角度を小さくできる。これにより、空気の流れに対する紫外光の作用時間を長くすることができ、浄化効率を向上できる。
【0041】
本発明の第6の態様は、前記筐体は、空気の流れ方向に対して傾斜し、前記紫外光を反射する反射体が設けられる第2傾斜内面をさらに有する、第5の態様に記載の空気浄化装置である。第6の態様によれば、空気の流れ方向に対して傾斜する内面に反射体を設けることにより、反射体にて反射した紫外光の照射方向と空気の流れ方向との間のなす角度を小さくできる。これにより、空気の流れに対する紫外光の作用時間を長くすることができ、浄化効率を向上できる。
【0042】
本発明の第7の態様は、前記筐体は、前記筐体の外部から前記第1傾斜内面にアクセスするための開閉可能な扉構造を有する、第5または第6の態様に記載の空気浄化装置である。第7の態様によれば、光源ユニットが設けられる箇所に扉構造を設けることにより、光源ユニットのメンテナンスが容易となる。
【0043】
本発明の第8の態様は、前記筐体は、前記光源ユニットが設けられる浄化部と、前記浄化部の上流側にある給気部と、前記浄化部の下流側にある排気部と、を備え、前記給気部および前記排気部の内面は、前記浄化部の内面に比べて紫外光の反射率が低い、第1から第7のいずれか一つの態様に記載の空気浄化装置である。第8の態様によれば、給気部および排気部の内面の紫外光の反射率を低くすることにより、給気部または排気部を通じて空気浄化装置の外部に漏れ出る紫外光の強度を低下させることができる。
【0044】
本発明の第9の態様は、基板と、前記基板の第1面上に設けられる発光素子と、前記基板の前記第1面上に設けられるヒートシンクと、を備える光照射装置である。第9の態様によれば、基板の第1面上に発光素子とヒートシンクを設けることにより、紫外光の照射対象となる空気の流れを利用してヒートシンクを冷却できる。
【符号の説明】
【0045】
10…空気浄化装置、12…筐体、14…光源ユニット、16…反射体、18…内部空間、20…紫外光、22…浄化部、23…給気部、24…排気部、27a,27b,28a,28b…傾斜内面、30…扉構造、40…基板、42…発光素子、44…ヒートシンク、46…第1面、48…第2面。
図1
図2
図3
図4