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特開2024-151945ノッチ形成方法およびその方法を用いたノッチ形成装置
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  • 特開-ノッチ形成方法およびその方法を用いたノッチ形成装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024151945
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】ノッチ形成方法およびその方法を用いたノッチ形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/18 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
B65B61/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065785
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000206233
【氏名又は名称】大成ラミック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴▲崎▼ 知宏
(72)【発明者】
【氏名】大塚 洋幸
【テーマコード(参考)】
3E056
【Fターム(参考)】
3E056AA05
3E056BA01
3E056BA02
3E056CA02
3E056DA05
3E056EA03
3E056FB03
3E056FD04
3E056GA01
3E056GA04
(57)【要約】
【課題】ノッチ抜けの発生に伴う連包袋の切断装置のユーザの対応工数を低減させることにある。
【解決手段】ノッチ形成機構により、ガイド部材による案内下でノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される連包袋または筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または筒状フィルムの厚み方向へ移動させてその所定位置にノッチを形成し、エッジ検出手段により、縦シール部の延在方向での前記所定位置の近傍における縦シール部の側縁の位置を検出し、ノッチ深さ調節機構により、エッジ検出手段が検出した縦シール部の側縁の位置に基づいてノッチ形成機構をエッジ検出手段と一体的に連包袋または筒状フィルムの幅方向に移動させることで縦シール部の側縁からのノッチの切り込み深さを調節することを特徴とするノッチ形成方法である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装袋が帯状に複数連なっている連包袋の側端部または内容物が充填されていない状態の筒状フィルムの側端部に沿って延在する縦シール部に、その縦シール部の側縁からその側縁と交差する方向に延在するノッチを形成するノッチ形成方法であって、
ノッチ形成機構により、ガイド部材による案内下で当該ノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成し、
エッジ検出手段により、前記縦シール部の延在方向での前記所定位置の近傍における前記縦シール部の側縁の位置を検出し、
ノッチ深さ調節機構により、前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側縁の位置に基づいて前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させることで、前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節することを特徴とするノッチ形成方法。
【請求項2】
包装袋が帯状に複数連なっている連包袋の側端部または内容物が充填されていない状態の筒状フィルムの側端部に沿って延在する縦シール部に、その縦シール部の側縁からその側縁と交差する方向に延在するノッチを形成するノッチ形成装置であって、
ガイド部材による案内下で当該ノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成するノッチ形成機構と、
前記縦シール部の延在方向での前記所定位置の近傍における前記縦シール部の側縁の位置を検出するエッジ検出手段と、
前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側縁の位置に基づいて前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させることで、前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節するノッチ深さ調節機構と、
を備えることを特徴とするノッチ形成装置。
【請求項3】
前記ノッチ検出手段は、前記縦シール部の側端の位置を光学的に検出することを特徴とする、請求項2記載のノッチ形成装置。
【請求項4】
前記ノッチ形成機構は、当該ノッチ形成装置の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ旋回移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成し、
前記ノッチ深さ調節機構は、前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側端の位置に基づいて前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節可能とするために、前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させる第1の移動機構と、前記連包袋または前記筒状フィルムの厚みに基づいて前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節可能とするために、前記ノッチ形成機構をその連包袋または筒状フィルムの厚み方向に移動させる第2の移動機構と、を有していることを特徴とする、請求項2記載のノッチ形成装置。
【請求項5】
前記ノッチ形成機構は、前記旋回移動するノッチ形成刃の旋回方向位置を検出するノッチ形成刃検出手段を有していることを特徴とする、請求項4記載のノッチ形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、包装袋が帯状に複数連なっている連包袋やその連包袋の製造途中で形成される筒状フィルムにおける縦シール部に開封用のノッチを形成するノッチ形成方法およびその方法を用いたノッチ形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、包装用フィルムからなる包装袋に、飲食物、調味料、医薬品、化粧品等の液状物もしくは粘稠物その他の、流動性を持つ被包装物を収納することが広く一般に行われている。
【0003】
上記の如き被包装物を包装する包装袋は、例えば三方シール袋の場合には、自動充填製袋機により、何れも樹脂フィルムからなるベースフィルム層とシーラント層とを少なくとも積層した軟質の積層フィルムを当該自動充填製袋機の上方から下方へ向けて送りながら、シーラント層が互いに向かい合うように幅方向中央部で折り返し、両側端部を重ね合わせて二枚重ねにした後、その積層フィルムの重ね合わせた側端部に沿ってヒートシールで縦シール部を形成して筒状フィルムとするとともに、その重ねた積層フィルムの長手方向に沿って間欠的に、その重ねた積層フィルムの全幅に亘ってヒートシールで横シール部を形成する。
【0004】
そしてその際、上下に間隔を置いて形成される二箇所の横シール部のうち下側の横シール部を形成した後、上側の横シール部を形成する前に、下側の横シール部の上側の二枚重ねの積層フィルムの間に被包装物を充填して、それら縦シール部と上下二箇所の横シール部と折返し端部とで囲んだ被包装物収納スペース内に被包装物を収納することで、包装袋は、被包装物を収納した包装袋が帯状に複数連なっている連包袋として形成される。
【0005】
さらに包装袋は、連包袋の長手方向に沿う縦シール部の所定位置に、連包袋の側縁から縦シール部の範囲内で延在する所定切り込み深さの開封用のノッチ(切り込み)を形成されることで、被包装物の利用者がその所定位置のノッチから包装袋を容易に引き裂いて、包装袋内の被包装物を飛散させずに取り出すことができるようにされ、その縦シール部へのノッチの形成は通常、自動充填製袋機での連包袋の形成中に、その自動充填製袋機に設けられたノッチ形成装置で併せて行われる。
【0006】
ところで、被包装物の種類によっては、連包袋の形成後にその連包袋の状態で包装袋内の被包装物の冷却処理等を行い、その後に連包袋の縦シール部に上記ノッチを形成する場合があり、その場合のノッチ形成装置としては従来、例えば特許文献1に記載の連包袋の切断装置が備えるノッチ形成機構が知られている。
【0007】
ここにおける連包袋の切断装置は、搬送機構により当該切断装置の上方から下方へ向けて搬送される帯状の連包袋の折返し部と横シール部との側縁に検出子が当接するときの検出子の変位を検知して横シール部の位置を割り出す検出機構と、この検出機構により検知された検出子の変位を示す信号に基づきノッチ形成刃を所定経路で移動させて縦シール部に開封用のノッチを形成するノッチ形成機構と、連包袋の幅寸法に応じてノッチ形成機構の位置を調整ネジで水平移動可能に設定する位置調整機構とを備えている。
【0008】
上記連包袋の切断装置はさらに、検出機構により検知された検出子の変位を示す信号に基づき横シール部の上下方向中央部で連包袋を切断して帯状の連包袋を単数あるいは複数ずつの包装袋に分離させ、あるいは横シール部の上下方向中央部に連包袋を切断可能なミシン目を形成するカッター機構と、ノッチ形成機構の上方および側方位置で連包袋との摺接により帯状の連包袋の搬送を案内し、連包袋の幅方向の揺れを抑制してノッチ形成深さを安定させるガイド部材と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10-114315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら上記従来のノッチ形成機構では、連包袋の搬送が円滑になるようにガイド部材の案内通路を広げると連包袋の幅方向の揺れが大きくなって、連包袋の縦シール部がノッチ形成機構のノッチ形成刃の移動経路から外れたり、その移動経路に僅かしか入らなかったりして、ノッチ抜け(縦シール部の側縁からの切り込み深さが所定範囲のノッチの形成し損ない)が発生してしまう。また、連包袋には被包装収納スペース(厚みのある膨らみ部)と横シール部が一定間隔で存在するが、その被包装収納スペースが存在する周期に伴って、縦シール部の側縁のうねり(フィルムエッジのうねり)も一定周期で発現する。そして、このうねりは被包装物収納スペースの厚みが大きいほど顕著に表れ、ノッチ抜けの要因となっている。
【0011】
それゆえ、ノッチ抜けの発生を防止するために、連包袋の幅寸法を変更する度に、あるいは縦シール部の側縁のうねり(フィルムエッジのうねり)の傾向を考慮して、オペレータによりガイド部材およびノッチ形成機構の位置を調整する作業が必要となり、その調整作業に多くの経験と時間を要するという問題があった。その一方、ガイド部材やノッチ形成機構の位置の調整不良や調整し忘れによりノッチ抜けの不具合が生じると、連包袋の切断装置のユーザは不具合品の市場流出を阻止するためにそのロットの包装袋の全量検品を行わなくてはならず、ノッチの形状から画像検査では十分精度良く検品できないので作業者の目視で1袋ずつ検品することとなり、多大な労力と時間を要してしまうという問題があった。そしてこのことは、連包袋の製造途中で形成される内容物が充填されていない状態の筒状フィルムの縦シール部にノッチを形成する場合についても同様であった。
【0012】
本発明は、従来技術が抱える上記課題を解決し、ノッチ抜けの発生に伴う連包袋の切断装置のユーザの対応工数の低減に寄与するノッチ形成方法およびその方法を用いたノッチ形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を有利に解決する本発明のノッチ形成方法は、
包装袋が帯状に複数連なっている連包袋の側端部または内容物が充填されていない状態の筒状フィルムの側端部に沿って延在する縦シール部に、その縦シール部の側縁からその側縁と交差する方向に延在するノッチを形成するノッチ形成方法であって、
ノッチ形成機構により、ガイド部材による案内下で当該ノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成し、
エッジ検出手段により、前記縦シール部の延在方向での前記所定位置の近傍における前記縦シール部の側縁の位置を検出し、
ノッチ深さ調節機構により、前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側縁の位置に基づいて前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させることで、前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節する、
ことを特徴としている。
【0014】
また、上記方法を用いて上記課題を有利に解決する本発明のノッチ形成装置は、
包装袋が帯状に複数連なっている連包袋の側端部または内容物が充填されていない状態の筒状フィルムの側端部に沿って延在する縦シール部に、その縦シール部の側縁からその側縁と交差する方向に延在するノッチを形成するノッチ形成装置であって、
ガイド部材による案内下で当該ノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成するノッチ形成機構と、
前記縦シール部の延在方向での前記所定位置の近傍における前記縦シール部の側縁の位置を検出するエッジ検出手段と、
前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側縁の位置に基づいて前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させることで、前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節するノッチ深さ調節機構と、
を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
かかる本発明のノッチ形成方法およびノッチ形成装置にあっては、包装袋が帯状に複数連なっている連包袋の側端部または内容物が充填されていない状態の筒状フィルムの側端部に沿って延在する縦シール部に、その縦シール部の側縁からその側縁と交差する方向に延在するノッチを形成する際に、ノッチ形成機構が、ガイド部材による案内下で当該ノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成し、エッジ検出手段が、前記縦シール部の延在方向での前記所定位置の近傍における前記縦シール部の側縁の位置を検出し、そしてノッチ深さ調節機構が、前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側縁の位置に基づいて前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させることで、前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節する。なお、本発明において「筒状フィルムの厚み方向」とは、筒状フィルムの二枚重ねにした積層フィルムの側端部に縦シール部が位置する状態でのその二枚重ねにした積層フィルムの厚み方向を意味し、「筒状フィルムの幅方向」とは、二枚重ねにした積層フィルムの側端部に縦シール部が位置する状態でのその二枚重ねにした積層フィルムの幅方向を意味する。
【0016】
従って、本発明のノッチ形成方法およびノッチ形成装置によれば、このノッチ形成装置を備える連包袋の切断装置での連包袋や筒状フィルムの搬送を円滑にするためにガイド部材の案内通路を広げることで連包袋や筒状フィルムの揺れが大きくなり、縦シール部がノッチ形成機構のノッチ形成刃の移動経路から外れ、もしくはその移動経路に僅かしか入らなくてノッチ抜けが発生したとしても、そのノッチ抜けの発生を縦シール部の延在方向でのノッチ形成刃の移動経路の近傍においてエッジ検出手段が実質的にリアルタイムで高精度に検出するので、連包袋や筒状フィルムの搬送を続けながら、縦シール部の側縁からのノッチの切り込み深さを直ちに所定範囲内に調節できるとともに、ノッチ抜けの不具合が発生した包装袋や筒状フィルムを確実に包装ラインから除去し、市場への不具合品の流出を阻止して、ノッチ抜けの発生に伴う連包袋の切断装置のユーザの対応の工数を低減させることができる。
【0017】
なお、本発明のノッチ形成装置においては、前記ノッチ検出手段は、前記ノッチ形成刃で前記所定位置にノッチを形成するタイミングに基づき、前記縦シール部の側端の位置を光学的に検出するものでもよい。このようにすれば、ノッチ抜けの発生をエッジ検出手段がより高精度に検出することができる。
【0018】
また、本発明のノッチ形成装置においては、前記ノッチ形成機構は、当該ノッチ形成機構の上方から下方へ向けて搬送される前記連包袋または前記筒状フィルムの縦シール部の延在方向の所定位置を通る経路でノッチ形成刃を前記連包袋または前記筒状フィルムの厚み方向へ旋回移動させて前記所定位置に前記ノッチを形成し、前記ノッチ深さ調節機構は、前記エッジ検出手段が検出した前記縦シール部の側端の位置に基づいて前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節可能とするために、前記ノッチ形成機構を前記エッジ検出手段と一体的に前記連包袋または前記筒状フィルムの幅方向に移動させる第1の移動機構と、前記連包袋または前記筒状フィルムの厚みに基づいて前記縦シール部の側縁からの前記ノッチの切り込み深さを調節可能とするために、前記ノッチ形成機構をその連包袋または筒状フィルムの厚み方向に移動させる第2の移動機構と、を有していてもよい。このようにすれば、連包袋または筒状フィルムの厚みが異なっても、旋回移動するノッチ形成刃の同じ旋回方向位置でノッチを形成できるので、第1の移動機構と第2の移動機構とで、ノッチの切り込み深さを所定範囲に維持することができる。
【0019】
さらに、本発明のノッチ形成装置においては、前記ノッチ形成機構は、前記旋回移動するノッチ形成刃の旋回方向位置を検出するノッチ形成刃検出手段を有していてもよい。このようにすれば、当該ノッチ形成装置を備える連包袋の切断装置の横シール部検出手段による連包袋の横シール部の検出に対する所定のタイミングで、そのノッチ形成刃検出手段が検出した所定旋回方向位置に位置するノッチ形成刃をそこから旋回移動させてノッチを形成できるので、連包袋または筒状フィルムの縦シール部のその延在方向で横シール部に対する所定の位置に確実にノッチを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(a),(b)および(c)は、本発明の一実施形態のノッチ形成装置を備える連包袋の切断装置を例示する平面図、正面図および側面図である。
図2】(a)および(b)は、上記例の連包袋の切断装置における上記実施形態のノッチ形成装置の配置状態を拡大して示す斜視図および正面図である。
図3】(a),(b),(c)および(d)は、上記実施形態のノッチ形成装置を示す平面図、正面図、側面図および斜視図である。
図4】(a),(b)および(c)は、上記実施形態のノッチ形成装置におけるノッチセンサの検出領域およびノッチ形成刃の通過範囲と連包袋の縦シール部の側縁の位置との関係をそれぞれ異ならせて示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の実施形態を図面に示すところに基づいて詳細に説明する。ここに、図1(a),図1(b)および図1(c)は、本発明の一実施形態のノッチ形成装置を備える連包袋の切断装置を例示する平面図、正面図および側面図、図2(a)および図2(b)は、上記例の連包袋の切断装置における上記実施形態のノッチ形成装置の配置状態を拡大して示す斜視図および正面図である。
【0022】
この例の切断装置に供給される連包袋は、例えば三方シール袋の場合には、前工程の既知の自動充填製袋機により、何れも樹脂フィルムからなるベースフィルム層とシーラント層とを少なくとも積層した軟質の積層フィルムを当該自動充填製袋機の上方から下方へ向けて送りながら、シーラント層が互いに向かい合うように幅方向中央部で折り返し、両側端部を重ね合わせて二枚重ねにした後、その積層フィルムの重ね合わせた側端部に沿ってヒートシールで縦シール部を形成して筒状フィルムとするとともに、その重ねた積層フィルムの長手方向に沿って間欠的に、その重ねた積層フィルムの全幅に亘ってヒートシールで横シール部を形成する。
【0023】
そしてその際、上下に間隔を置いて形成される二箇所の横シール部のうち下側の横シール部を形成した後、上側の横シール部を形成する前に、下側の横シール部の上側の二枚重ねの積層フィルムの間に、例えば高温で熱処理された流動性を持つ被包装物を充填して、それら縦シール部と上下二箇所の横シール部と折返し端部とで囲んだ被包装物収納スペース内に被包装物を収納することで、高温の被包装物を収納した包装袋が帯状に複数連なっている状態に形成し、次いで冷却装置に通して包装袋内の被包装物の冷却処理を施し、その後に上記例の切断装置に供給して、縦シール部の各包装袋に対応する所定位置にノッチを形成してから、横シール部の上下方向中央部で切断して単独あるいは複数個ずつの包装袋に分離させ、あるいは横シール部の上下方向中央部に連包袋を切断可能なミシン目を形成する。
【0024】
この例の連包袋の切断装置は、図1および図2に示すように、当該切断装置の最上部に位置して、上記冷却装置から供給された帯状の連包袋Pを巻き掛けられ、そこから下方へ向けて搬送可能にする案内ドラム1と、当該切断装置の中間部に位置して、一対の環状ベルトの互いに向き合う部分を各々下向きに移動させ、案内ドラム1から下方へ延在する帯状の連包袋Pをそれらの環状ベルトの間に挟んで下方へ向けて搬送する搬送機構2と、案内ドラム1と搬送機構2との間に位置して、搬送機構2により当該切断装置の上方から下方へ向けて搬送される帯状の連包袋Pの横シール部の通過を例えば光学式のセンサで検知することで当該切断装置に対する横シール部の位置を割り出す検出手段としての検出装置3と、を備えている。
【0025】
また、この例の連包袋の切断装置は、当該切断装置の下部に位置して、検出装置3から出力される横シール部の位置を示す信号に基づき、搬送機構2から搬出される帯状の連包袋Pの各横シール部の上下方向の中央部に連包袋Pを単独の包装袋に切断可能なミシン目を第1のカッターにより形成するとともに、その第1のカッターの下側の第2のカッターにより帯状の連包袋Pを必要に応じで横シール部の上下方向の中央部で切断して単独あるいは複数個ずつの包装袋に分離させるカッター機構4を備えている。
【0026】
この例の連包袋の切断装置はさらに、検出装置3から出力される横シール部の位置を示す信号に基づきノッチ形成刃を所定経路で連包袋Pの厚み方向へ移動させて連包袋Pの縦シール部に開封用のノッチを形成するノッチ形成機構5と、連包袋Pの幅寸法および厚み寸法に応じてノッチ形成機構5の位置を調節ネジで連包袋Pの幅方向および厚み方向に水平移動可能に設定するノッチ深さ調節機構6と、検出装置3に隣接して位置して、連包袋Pの幅方向の両側縁および厚み方向に向く両表面との摺接により帯状の連包袋Pの搬送を案内し、連包袋Pの幅方向および厚み方向の揺れを抑制してノッチ形成深さを安定させるガイド部材7と、を備えており、ここにおけるノッチ形成機構5およびノッチ深さ調節機構6は、上記実施形態のノッチ形成装置を構成している。
【0027】
図3(a),図3(b),図3(c)および図3(d)は上記実施形態の連包袋用ノッチ形成装置のノッチ形成機構5およびノッチ深さ調節機構6を示す平面図、正面図、側面図および斜視図であり、この実施形態のノッチ形成装置におけるノッチ深さ調節機構6は、図2に示すように、当該切断装置の図示しないフレームに固定されて搬送機構2の側方で当該切断装置の上下方向および前後方向に延在する固定支持板6a(図1ではカバーで覆われ、図3では図示を省略されている)と、固定支持板6aに回転可能にかつ軸方向移動を拘束されて支持されたノブ付きの左右方向位置調節ネジ6bと、その左右方向位置調節ネジ6bを回り止めするレバー付きの止めネジ6cと、固定支持板6aに取り付けられた直線ガイド機構6dと、左右方向位置調節ネジ6bと螺合して直線ガイド機構6dによる案内下で当該切断装置の左右方向へ移動される移動支持板6eと、を有しており、これら固定支持板6aと左右方向位置調節ネジ6bと止めネジ6cと直線ガイド機構6dと移動支持板6eとは第1の移動機構を構成している。
【0028】
ノッチ深さ調節機構6はまた、移動支持板6eに回転可能にかつ軸方向移動を拘束されて支持されたノブ付きの前後方向位置調節ネジ6fと、その前後方向位置調節ネジ6fを回り止めするレバー付きの止めネジ6gと、移動支持板6eに取り付けられた直線ガイド機構6hと、前後方向位置調節ネジ6fと螺合する連結部材6iを介して直線ガイド機構6hによる案内下で当該切断装置の前後方向へ移動されるノッチ形成機構支持板6jと、を有しており、これら移動支持板6eと前後方向位置調節ネジ6fと止めネジ6gと直線ガイド機構6hと連結部材6iとノッチ形成機構支持板6jとは第2の移動機構を構成している。
【0029】
そしてこの実施形態のノッチ形成装置におけるノッチ形成機構5は、ノッチ形成機構支持板6j上に隙間を空けて固定されて当該切断装置の前後方向に延在する連結板5aと、ノッチ形成機構支持板6jと連結板5aとに設けられた軸受けで回転可能に支持されるとともに大プーリをノッチ形成機構支持板6jと連結板5aとの間の中間部に持つノッチ形成刃駆動軸5bと、そのノッチ形成刃駆動軸5bの上端部に固定されてノッチ形成刃駆動軸5bと一体的に水平回転するノッチ形成刃支持腕5cと、ノッチ形成機構支持板6jに固定されるとともに出力軸に小プーリを持つノッチ形成刃駆動モータ5dと、そのノッチ形成刃駆動モータ5dの小プーリとノッチ形成刃駆動軸5bの大プーリとに巻き掛けられてノッチ形成刃駆動モータ5dの出力軸の回転をノッチ形成刃駆動軸5bに伝達し、ノッチ形成刃支持腕5cを回転駆動する環状ベルト5eと、を有しており、ノッチ形成刃支持腕5cの先端部にはノッチ形成刃5fが交換可能に取り付けられている。
【0030】
また連結板5a上には、ノッチ形成刃5fを側方および下方から覆う下カバー5gと、ノッチ形成刃5fの切り刃部分を上方から覆うエッジセンサ取付け板5hとが互いに隙間を空けて固定されており、エッジセンサ取付け板5hには、上下方向に隙間を空けて位置する2枚のガイド板5iが固定され、これらのガイド板5iは、上下方向へ延在する連包袋Pの幅方向の側端部の縦シール部P1の厚み方向に向く両表面との摺接により、ノッチ形成機構5の上方から下方への連包袋Pの搬送を案内する。そしてノッチ形成刃5fは、下カバー5gとエッジセンサ取付け板5hとの間でノッチ形成刃支持腕5cの回転によりノッチ形成刃駆動軸5bの周囲を旋回して、2枚のガイド板5iの上下方向の隙間で縦シール部P1の延在方向の所定位置を通る経路を移動し、縦シール部P1のその所定位置にノッチを形成する。
【0031】
さらに、エッジセンサ取付け板5hの下面には、エッジ検出手段としてのエッジセンサが固定されており、このエッジセンサは、互いに対向して固定されたレーザ投光部5jとレーザ受光部5kとで構成され、例えば当該切断装置の前側に位置するレーザ投光部5jからノッチ形成刃5fの上側近傍、好ましくは直近で2枚のガイド板5iの上下方向の隙間を通して水平に投射された例えば薄い帯状のレーザLを後側に位置するレーザ受光部5kで受光して、その隙間に位置する連包袋Pの縦シール部P1の側端部で遮られた帯状のレーザの例えば光量や幅の変化から、その縦シール部P1の側縁の位置を光学的に高精度に検出する。なお、エッジセンサは、レーザ投光部5jからのレーザで連包袋Pの縦シール部P1の側端部をスキャンし、そのレーザを受光するレーザ受光部5kで縦シール部P1の側縁の位置を検出するものでもよく、あるいは縦シール部P1の側端部の画像をCCD撮像素子で撮像して側縁の位置を検出するものでもよい。そしてエッジ検出手段は、フィルムの側縁を検出可能であれば他の構成でもよい。
【0032】
さらに、ノッチ形成刃支持腕5cの先端部のノッチ形成刃5fが取り付けられた側と反対の側にはノッチ形成刃検出板5lが、下カバー5gの上面の直近を旋回するように固定され、また、連結板5aには、その連結板5aおよび下カバー5gの開口部を介してノッチ形成刃検出板5lひいてはノッチ形成刃5fがその旋回方向で連包袋Pの縦シール部P1に対する所定待機位置にあることを検出するように、ノッチ形成刃検出手段としてのノッチ形成刃センサ5mが固定されている。
【0033】
図4(a),図4(b)および図4(c)は、上記実施形態のノッチ形成装置におけるノッチセンサの検出領域SRおよびノッチ形成刃5fの通過範囲NBと、連包袋Pの縦シール部P1の側縁の位置との関係をそれぞれ異ならせて示す説明図であり、図4中符号BPは、ノッチセンサの検出領域SRおよびノッチ形成刃5fの通過範囲NBの基準位置を示す。図4(a)では基準位置BPが縦シール部P1の側縁と一致しており、図4(b)では基準位置BPが縦シール部P1の側縁より内側で縦シール部P1の領域内に位置しているので、ノッチセンサの検出領域SRにおける基準位置BPがこれら図4(a)および図4(b)に示す縦シール部P1の側縁の位置の間で所定範囲内にあれば、ノッチ抜けは発生しないことになる。
【0034】
この一方、図4(c)では基準位置BPが縦シール部P1の側縁よりも外側に位置しているので、ノッチセンサの検出領域SRに対し所定位置に位置するノッチ形成刃の通過範囲NBも縦シール部P1の側縁よりも外側になり、それゆえこの場合にはノッチ抜けが発生することになる。なお、基準位置BPが縦シール部P1の側縁より内側でも被包装物収納スペースP3の領域内に位置する場合にはノッチの切り込み深さが深過ぎて被包装物の漏れ出しが発生することになる。
【0035】
上記実施形態のノッチ形成装置にあっては、例えば三方シール袋の場合、被包装物収納スペースP3内に被包装物を収納する包装袋が縦シール部P1の側端部および横シール部P2の上下端部で互いに繋がって帯状に複数連なっている連包袋Pの、上記一方の側端部に沿って延在する縦シール部P1に、その縦シール部P1の側縁からその側縁と交差する方向に延在するノッチを形成する際に、ノッチ形成機構5が、ガイド部材7による案内下で当該ノッチ形成機構5の上方から下方へ向けて搬送される連包袋Pの縦シール部P1の延在方向の所定位置に、その所定位置に対応する通過範囲NB内でノッチ形成刃をその連包袋Pの厚み方向へ旋回移動させることでノッチを形成する。
【0036】
また、レーザ投光部5jとレーザ受光部5kとを有するエッジセンサが、縦シール部P1の延在方向での上記所定位置の近傍におけるその縦シール部P1の側縁の位置をレーザで検出し、そしてノッチ深さ調節機構6の第1および第2の移動機構が、エッジセンサが検出した縦シール部P1の側縁の位置に基づいて左右方向位置調節ネジ6bおよび前後方向位置調節ネジ6fを人手で回動操作されて、ノッチ形成機構5をそのエッジセンサと一体的に連包袋Pの幅方向および厚み方向に移動させることで、縦シール部P1の側縁からのノッチの切り込み深さを調節する。
【0037】
なお、通常のコンピュータと入力装置とディスプレイ装置とを備える例えばこの例の連包袋の切断装置の制御装置が、あらかじめその入力装置からユーザ等によって調整警報閾値および自動排出閾値を任意に設定され、縦シール部P1の側縁に対するノッチ形成刃の通過範囲NBの先端のずれ量であるノッチずれ量が調整警報閾値以下となった場合に警報を発報するようにし、この警報を受けてユーザが、上記ディスプレイ装置にリアルタイムで表示されるノッチずれ量に基づき、連包袋Pの搬送を中断することなくノッチの切り込み深さの調節を行い、また、そのノッチずれ量が自動排出閾値以下となった場合に警報の発報とともにこの例の連包袋の切断装置に自動排出信号を発して連包袋または単独の包装袋の自動排出を行い、ユーザ等が自動排出閾値と併せて設定した所定個数以上連続して自動排出が発生した場合に、切断装置による連包袋の搬送を中断するようにしてもよい。
【0038】
従って、この実施形態のノッチ形成装置によれば、このノッチ形成装置を備える連包袋の切断装置で連包袋Pの搬送を円滑にするためにガイド部材7の案内通路を広げることで連包袋Pの揺れが大きくなって、あるいは連包袋Pの厚み寸法が大きくなったため連包袋Pが幅方向にずれて、連包袋Pの縦シール部P1がノッチ形成機構5のノッチ形成刃の移動経路である通過範囲NB内から外れ、もしくはその通過範囲NB内に僅かしか入らなくてノッチ抜けが発生したとしても、そのノッチ抜けの発生を縦シール部P1の延在方向でのノッチ形成刃5fの移動経路の近傍でエッジセンサが実質的にリアルタイムで高精度に検出するので、連包袋Pの搬送を続けながら、縦シール部P1の側縁からのノッチの切り込み深さを直ちに所定範囲内に調節できるとともに、ノッチ抜けの不具合が発生した包装袋Pを確実に包装ラインから除去し、市場への不具合品の流出を阻止して、ノッチ抜けの発生に伴う連包袋の切断装置のユーザの対応工数を低減させることができる。
【0039】
しかもこの実施形態のノッチ形成装置によれば、ノッチ形成刃センサ5mが検出した旋回方向の上記所定待機位置にあるノッチ形成刃5fを、例えば検出装置3からの横シール部の位置を示す信号の出力から所定時間後に所定速度で旋回移動させることで、上方から下方へ移動している連包袋Pの縦シール部P1の延在方向で横シール部P2から所定長さだけ外れた所定位置に正確にノッチを形成することができる。そしてそのノッチ形成のタイミングと同期してエッジセンサが、縦シール部P1の延在方向での上記所定位置の近傍におけるその縦シール部P1の側縁の位置をレーザで検出することで、ノッチ抜けの発生を高精度に検出することができる。
【0040】
以上、図示例に基づき説明したが、本発明のノッチ形成装置は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができ、例えばノッチ形成機構5は、ノッチ形成刃を前記切断装置の前後方向へ直線移動させてノッチを形成するものでもよく、また、ノッチ深さ調節機構6の第1および第2の移動機構の少なくとも一方は、エッジ検出手段が検出した縦シール部P1の側縁の位置に基づき、マイクロコンピュータ等の制御手段で作動制御するモータで左右方向位置調節ネジ6bおよび/または前後方向位置調節ネジ6fを適宜回転させて、ノッチ形成機構5をエッジ検出手段と一体的に連包袋Pの幅方向および/または厚み方向に自動的に移動させ、ノッチ深さを自動調節することで、ノッチ抜けの発生を未然に防止するものでもよい。
【0041】
さらに、本発明のノッチ形成装置は、三方シール袋が帯状に複数連なっている連包袋と同様にして、四方シール袋が帯状に複数連なっている連包袋に対してもその側端部にノッチを形成することができ、しかも三方シール袋が帯状に複数連なっている連包袋におけると同様の作用効果を奏することができる。
【0042】
そして、本発明のノッチ形成装置は帯状の連包袋でなく、その連包袋の製造途中の帯状の積層フィルムの両側端部を重ね合わせて二枚重ねにした後、その積層フィルムの重ね合わせた側端部に沿ってヒートシールで縦シール部を形成した、内容物が充填されていない状態の筒状のフィルムの、その縦シール部にノッチを形成する場合にも、連包袋の場合と同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
かくして本発明のノッチ形成方法およびノッチ形成装置によれば、このノッチ形成装置を備える連包袋の切断装置での連包袋や筒状フィルムの搬送を円滑にするためにガイド部材の案内通路を広げることで連包袋や筒状フィルムの揺れが大きくなり、縦シール部がノッチ形成機構のノッチ形成刃の移動経路から外れ、もしくはその移動経路に僅かしか入らなくてノッチ抜けが発生したとしても、そのノッチ抜けの発生を縦シール部の延在方向でのノッチ形成刃の移動経路の近傍においてエッジ検出手段が実質的にリアルタイムで高精度に検出するので、連包袋や筒状フィルムの搬送を続けながら、縦シール部の側縁からのノッチの切り込み深さを直ちに所定範囲内に調節できるとともに、ノッチ抜けの不具合が発生した包装袋や筒状フィルムを確実に包装ラインから除去し、市場への不具合品の流出を阻止して、ノッチ抜けの発生に伴う連包袋の切断装置のユーザの対応の工数を低減させることができる。
【符号の説明】
【0044】
1 案内ドラム
2 搬送機構
3 検出装置
4 カッター機構
5 ノッチ形成機構
5a 連結板
5b ノッチ形成刃駆動軸
5c ノッチ形成刃支持腕
5d ノッチ形成刃駆動モータ
5e 環状ベルト
5f ノッチ形成刃
5g 下カバー
5h エッジセンサ取付け板
5i ガイド板
5j レーザ投光部
5k レーザ受光部
5l ノッチ形成刃検出板
5m ノッチ形成刃センサ
6 ノッチ深さ調節機構
6a 固定支持板
6b 左右方向位置調節ネジ
6c,6g 止めネジ
6d,6h 直線ガイド機構
6e 移動支持板
6f 前後方向位置調節ネジ
6i 連結部材
6j ノッチ形成機構支持板
7 ガイド部材
BP 基準位置
NB 通過範囲
P 連包袋
P1 縦シール部
P2 横シール部
P3 被包装物収納スペース
SR 検出領域
図1
図2
図3
図4