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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152004
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】爪の装飾具
(51)【国際特許分類】
   A45D 31/00 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
A45D31/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065882
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】500129030
【氏名又は名称】株式会社 リフレプロジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】110003915
【氏名又は名称】弁理士法人岡田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉野 雅文
(57)【要約】
【課題】装飾体を不用意に外れることなく所望する向きに正確に配置し、且つ、装飾体を簡便に交換することができ、しかも、部品点数が少なく且つ装飾体の着脱構造も簡単な爪の装飾具を提供することである。
【解決手段】嵌合凹部40Aを有する雌部材14と、嵌合凹部40Aに嵌合自在となる嵌合凸部20を有する雄部材12とを含み、雄部材12はベース16を含み、嵌合凸部は20、ベース16の一方主面から凸設され、平面視が直線状部および曲線状部の両方またはいずれか一方の態様を有する連続体22,24と、連続体22,24に形成される突出係止部30とを含み、雌部材14の嵌合凹部40Aは、連続体22,24と当接可能となる当接部42a,42bを含み、嵌合凹部40Aと嵌合凸部20とが嵌合されるときに、突出係止部30が当接部42a,42bに係止される、爪の装飾具10である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合凹部を有する雌部材、および、前記嵌合凹部に嵌合自在となる嵌合凸部を有する雄部材を含み、前記雌部材および前記雄部材のいずれか一方が、人の爪または付け爪に固定され、もう一方には、前記爪を装飾する装飾体が配設される、爪の装飾具であって、
前記雄部材は、ベースを含み、
前記嵌合凸部は、前記ベースの一方主面から凸設され、平面視が直線状部および曲線状部の両方またはいずれか一方の態様を有する連続体、および、前記連続体に形成される突出係止部を含み、
前記雌部材の前記嵌合凹部は、前記連続体と当接可能となる当接部を含み、
前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とが嵌合されるときに、前記突出係止部が前記当接部に係止される、爪の装飾具。
【請求項2】
前記嵌合凸部は、前記連続体の少なくとも一部が分離部により分離された不連続部または切欠き部により区割りされた区割り部により、前記ベースの周縁より内側に配設される囲繞部、および、前記囲繞部の前記連続体に形成される突出係止部を含み、
前記雌部材の前記嵌合凹部は、前記囲繞部の前記連続体と当接可能となる当接面を含み、
前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とが嵌合されるときに、前記突出係止部が前記当接面に係止される、請求項1に記載の爪の装飾具。
【請求項3】
前記嵌合凹部には、前記当接面と連接され、前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とが嵌合されたときに、前記連続体の両端側の変形を規制する規制部がさらに含まれる、請求項2に記載の爪の装飾具。
【請求項4】
前記雄部材には、前記囲繞部の内側に、前記ベースと前記連続体と連接されるように配設され、前記連続体の根元部を支持する支持部がさらに含まれる、請求項2または請求項3に記載の爪の装飾具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、爪の装飾具に関し、特にたとえば、手の爪、足の爪、付け爪等に適用される爪の装飾具に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景となる従来技術には、ネイルアート実施者の指先の自然爪表面に人工爪を接着又は貼着等で取付けて爪表面を飾る人工爪構造に関するものがある。この従来技術は、人工爪にホックの受け側部材であるソケット形状係止孔部を形成し、装飾具にホックのゲンコ部材を取付け、人工爪を、ネイルアート実施者の自然爪に接着、又は貼着等により取付け、ゲンコ部材をソケット形状係止孔部に係脱可能に係止することで、人工爪に装飾具を装着するようにしている。
この場合、ホックは、人工爪に形成してあるソケット形状係止孔部と、このソケット形状係止孔部に係脱可能に係止される係止部材であるゲンコ部材とで構成してあり、ソケット形状係止孔部は、人工爪に形成した円孔であり、この円孔の内部に引っ掛け部を形成して構成してあり、ゲンコ部材は、ゲンコ取付用ベースにゲンコ係止突起部を設けて、このゲンコ係止突起部にゲンコ括れ部を形成して構成してある。そして、ゲンコ部材のゲンコ係止突起部をソケット形状係止孔部に挿入して、ゲンコ括れ部を引っ掛け部に引っ掛けることで、ソケット形状係止孔部にゲンコ部材が係止されるものである(例えば、特許文献1)。
また、本発明の背景となる他の従来技術には、爪用装飾体および爪の装飾方法に関するものがある。この従来技術は、爪の表面形状に合わせて予め湾曲若しくは湾曲可能に形成された薄板状の取付片および当該取付片の表面に設けられた係合用凸部を有した基台と、前記係合用凸部と着脱可能に係合する被係合部を設けた装飾物を有し、前記基台は接着剤によって前記取付片を介して爪の表面に接着可能であり、当該爪の表面に接着された基台には前記係合用凸部を介して前記装飾物が着脱可能に取り付けられるようになっている。
この場合、装飾物はたとえば花を模した立体的なパーツとして形成されている。装飾物の表面には前記花を模した合成樹脂製の造形部が形成され、装飾物の裏面には基台と着脱可能に係合する被係合部が設けられている。当該被係合部は、金属または合成樹脂性のハウジングを有しており、当該ハウジングに対して、前記造形部が接着剤を用いた接着、または加熱による溶融部の形成等によって固定されている。ハウジング内に造形部の一部を突出させ、当該突出部を溶融することによりリベットの可締め部位のような膨出部を形成し、それによってハウジングに造形部を固定している。そして、前記ハウジングの上部には前記造形部が固定され、当該ハウジングの底部には円形の開口を有する挿入部が設けられている。当該挿入部は、基台に設けた係合部を収容し、内部に配置したスプリングバーによって前記係合部を弾性的に保持する部位となっている。
この基台は、薄板状を成す取付片と当該取付片の表面に設けられた係合用凸部が設けられたものとなっている。当該係合用凸部は、略球形の頭部と取付片との間にくびれ部を設けたものとなっている。当該くびれ部は、前記スプリングバーによって弾性的に挟持される部位であり、当該作用によって着脱可能に装飾物を保持するようになっている(例えば、特許文献2)。
さらに、本発明の背景となるさらに他の従来技術には、土台パーツと装飾パーツで組み合わせてなるネイルの装飾具に関するものがある。この従来技術は、少なくとも一つの土台パーツ側磁石を装着する貫通孔を備えかつ左右対称の表面形状を形成してなる土台パーツと、背面に形状した盲孔に吸着固定する装飾パーツ側磁石を備え、かつ該装飾パーツ側磁石が前記土台パーツ側磁石の頂面に吸着させてなる装飾パーツとを備えたことを特徴とするネイルの装飾具である(例えば、特許文献3)。
この場合、土台パーツは、全体形状がたとえば蝶形状のデザインを施こしている。左・右はそれぞれいわゆる蝶の一方、他方の羽根を示すもので左右対称であり、各々の略中央部は貫通孔を穿孔している。該貫通孔は直径が2mm程度の真円孔であり、厚さが2mm程度の円盤状でなる土台パーツ側磁石を装着している。
装着方法としては、土台パーツ側磁石を貫通孔に挿入し、土台パーツ1の内側壁の面から0.5mm程度に土台パーツ側磁石が突出するように配置し、貫通孔の内壁面と土台パーツ側磁石の外周面との間に接着剤を塗布し固定する。このとき、土台パーツ側磁石の頂面4が土台パーツの外側壁の面から0.5mm程度低く設定している。
具体的には人為的又は機械的手段により前記土台パーツ磁石を掴み、貫通孔の内壁面に接着剤を浸透させ該土台パーツ側磁石の外周面を貫通孔の内壁面に接着させる。突起部は、一方、他方の羽根の連結部であり、例えば土台パーツの外側壁の略中央に形成され小半球状に形成された突起部である。そして、該突起部は後述する装飾パーツの内側壁に形成された凹陥部に嵌合し、土台パーツをこれと略同一形状をした装飾パーツを重設した際両者を位置決めし、ずれることがないように両者を保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-81817号公報
【特許文献2】特開2008-161708号公報
【特許文献3】実用新案登録第3210704号公報
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、たとえば特許文献1に示す従来技術では、ソケット形状係止孔部が、人工爪に形成した円孔であり、この円孔の内部に断面半円弧形の引っ掛け部を形成して構成してあり、さらに、ゲンコ部材は、ゲンコ取付用ベースに球冠状のゲンコ係止突起部を設けて、このゲンコ係止突起部に円柱状のゲンコ括れ部を形成して構成してある。そのため、ゲンコ部材のゲンコ係止突起部をソケット形状係止孔部に挿入した場合、引っ掛け部とゲンコ括れ部とは点対偶となって共回りが生じる虞がある。この場合、人工爪に対する装飾具の向きが変わり、装飾部を所望する向きに配置することができない虞がある。
一方、この特許文献1に示すように、ゲンコ部材のゲンコ係止突起部が係脱可能に係止される相手がソケット形状係止孔部であり、当該ソケット形状係止孔部にゲンコ係止突起部を挿入係止することで、人工爪に装飾具を取付ける取付け構造を有しているため、ソケット形状係止孔部の直径よりも外径の大きい球冠状のゲンコ係止突起部を、円孔であるソケット形状係止孔部に係脱可能に挿入したとき、ゲンコ係止突起部がソケット形状係止孔部の内方に向けて弾性変形して当該ソケット形状係止孔部を通過した後に、ゲンコ部材がソケット形状係止孔部に係止される。
このような所謂、スナップボタン(トボタン)タイプの取付け構造では、当該取付け構造を特に爪や付け爪(人工爪)のような小さい物に装飾具を取付ける構造に適用した場合、ゲンコ係止突起部をソケット形状係止孔部に正確に挿入しなければ、すなわち、ゲンコ係止突起部がソケット形状係止孔部の位置とずれて挿入されると、挿入時に掛かる力がソケット形状係止孔部の周縁部の一部に偏ってしまい、スムーズに挿入することが困難なものとなる。この場合、ゲンコ係止突起部が平面視円形で環状に形成されているため、つまり、その外周形状が平面視円形で閉じた曲線となっているため、ゲンコ係止突起部をソケット形状係止孔部に挿入するときに、ゲンコ係止突起部の半径方向へ撓み難いものとなり、ソケット形状係止孔部への挿入ずれに対する許容範囲が小さいものとなっている。
また、特許文献2に示す従来技術では、ハウジングの底部に円形の開口を有する挿入部(被係合部の円形の開口)が設けられ、当該挿入部には、略球形の頭部と取付片11との間に円柱状のくびれ部13が設けられた係合用凸部が収容される。そのため、挿入部(被係合部の円形の開口)に係合用凸部を収容した場合、挿入部と係合用凸部とは回り対偶となって共回りが生じる虞がある。この場合、爪に対する装飾物の向きが変わり、装飾物を所望する向きに配置することができない虞がある。さらに、この特許文献2に示す従来技術では、係合用凸部のくびれ部を弾性的に挟持するスプリングバーが必要となるため、部品点数が増え、装飾物の着脱構造も複雑なものとなっている。
また、特許文献3に示す従来の技術では、土台パーツ側磁石が貫通孔から少し突出するように当該貫通孔の内壁面に挿入されて接着剤で固定され、装飾パーツ側磁石が装飾パーツの内側壁の厚さの2分の1の深さに設けた盲孔の底面に挿入されて接着剤で固定されるため、土台パーツ側磁石および装飾パーツ側磁石が必要となって部品点数が多くなり、当該磁石の取付け構造も複雑なものとなっている。
この特許文献3に示す従来技術では、装飾パーツを容易に交換することができるように、土台パーツ側磁石および装飾パーツ側磁石の磁力を比較的弱くする必要があるが、磁力が弱すぎると、装飾パーツに不用意に外力が掛かったときに、装飾パーツが土台パーツから外れてしまう虞があった。反面、磁力が強すぎると、土台パーツから装飾パーツを容易に取り外すことができず、装飾パーツを容易に交換することが困難なものとなる。
【0005】
それゆえに、本発明の主たる目的は、このような問題点に鑑みてなされたもので、装飾体を不用意に外れることなく所望する向きに正確に配置し、且つ、装飾体を簡便に交換することができ、しかも、部品点数が少なく且つ装飾体の着脱構造も簡単な爪の装飾具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る本発明の爪の装飾具は、嵌合凹部を有する雌部材、および、嵌合凹部と嵌合自在となる嵌合凸部を有する雄部材を含み、雌部材と雄部材のいずれか一方が、人の爪または付け爪に固定され、もう一方には、爪を装飾する装飾体が配設される、爪の装飾具であって、雄部材は、ベースを含み、嵌合凸部は、ベースの一方主面から凸設され、平面視が直線状部および曲線状部の両方またはいずれか一方の態様を有する連続体と、連続体に形成される突出係止部とを含み、雌部材の嵌合凹部は、連続体と当接可能となる当接部を含み、嵌合凹部と嵌合凸部とが嵌合されるときに、突出係止部が当接部に係止される、爪の装飾具である。
請求項2に係る本発明の爪の装飾具は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、嵌合凸部は、連続体の少なくとも一部が分離部により分離された不連続部または切欠き部により区割りされた区割り部により、ベースの周縁より内側に配設される囲繞部と、囲繞部の連続体に形成される突出係止部とを含み、雌部材の嵌合凹部は、囲繞部の連続体と当接可能となる当接面を含み、嵌合凹部と嵌合凸部とが嵌合されるときに、突出係止部が当接面に係止される、装飾具である。
請求項3に係る本発明の爪の装飾具は、請求項2に係る発明に従属する発明であって、嵌合凹部には、当接面と連接され、嵌合凹部と嵌合凸部とが嵌合されたときに、連続体の両端側の変形を規制する規制部がさらに含まれる、爪の装飾具である。
請求項4に係る本発明の爪の装飾具は、請求項2または請求項3に係る発明に従属する発明であって、雄部材には、囲繞部の内側に、ベースと連続体と連接されるように配設され、連続体の根元部を支持する支持部がさらに含まれる、爪の装飾具である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装飾体を不用意に外れることなく所望する向きに正確に配置し、且つ、装飾体を簡便に交換することができ、しかも、部品点数が少なく且つ装飾体の着脱構造も簡単な爪の装飾具が得られる、という効果がある。
【0008】
本発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る爪の装飾具の一例を示す斜視図である。
図2図1に示す爪の装飾具の分解斜視図である。
図3図3の(A)は、図1図2に示す爪の装飾具の正面図であり、図3の(B)はその底面図であり、図3の(C)はその右側面図である。
図4図4の(A)は、図3の(A)のA-A線における断面図であり、図4の(B)は、図3の(A)のB-B線における断面図であり、図4の(C)は、図4の(A)に示すa部の拡大図である。
図5図5の(A)は、図1図2に示す爪の装飾具の雄部材の正面図であり、図5の(B)はその平面図であり、図5の(C)はその右側面図であり、図5の(D)はその背面図である。
図6図6の(A)は、図5の(A)のA-A線における断面図であり、図6の(B)は、図5の(A)のB-B線における断面図である。
図7図7の(A)は、図1図2に示す爪の装飾具の雌部材の正面図であり、図7の(B)はその平面図であり、図7の(C)はその右側面図であり、図7の(D)はその背面図である。
図8図8の(A)は、図7の(A)のA-A線における断面図であり、図8の(B)は、図7の(A)のB-B線における断面図である。
図9図9は、図1図2に示す爪の装飾具の使用状態の一例を示す図であって、図9の(A)はその平面図であり、図9の(B)は、図9の(A)の要部断面図である。
図10図10は、図1図2に示す爪の装飾具の使用状態の他の例を示す図であって、図10の(A)は雌部材の取付け状態を示す斜視図であり、図10の(B)は、図10の(A)の要部断面図である。
図11図11の(A)は、図1図2に示す爪の装飾具の雄部材の保管方法の一例を示す斜視図であり、図11の(B)は、図11の(A)の要部断面図である。
図12図12は、本発明に係る爪の装飾具の他の例を示す図であって、図12の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図12の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図13図13は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図13の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図13の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図14図14は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図14の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図14の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図15図15は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図15の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図15の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図16図16は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図16の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図16の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図17図17は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図17の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図17の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図18図18は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図18の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図18の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図19図19は、本発明に係る爪の装飾具のさらに他の例を示す図であって、図19の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図19の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図20図20は、本発明に係る爪の装飾具の別の例を示す図であって、図20の(A)はその斜視図であり、図20の(B)はその分解斜視図である。図20の(C)は、図20の(A)のA-A線における断面図である。
図21図21は、本発明に係る爪の装飾具のさらに別の例を示す図であって、図21の(A)はその斜視図であり、図21の(B)はその分解斜視図である。図21の(C)は、図21の(A)のA-A線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る爪の装飾具は、嵌合凹部を有する雌部材と、嵌合凹部に嵌合自在となる嵌合凸部を有する雄部材とを含み、雌部材および雄部材のいずれか一方が、人の爪または付け爪に固定され、もう一方には、爪を装飾する装飾体が配設される、爪の装飾具であって、装飾体を不用意に外れることなく所望する向きに正確に配置し、且つ、装飾体を簡便に交換することができ、しかも、部品点数が少なく且つ装飾体の着脱構造も簡単な爪の装飾具を提供するという目的を、雄部材がベースを含み、嵌合凸部がベースの一方主面から凸設され、平面視が直線状部および曲線状部の両方またはいずれか一方の態様を有する連続体と、連続体に形成される突出係止部とを含み、雌部材の嵌合凹部は、連続体と当接可能となる当接部を含み、嵌合凹部と嵌合凸部とを嵌合させるときに、突出係止部を当接部に係止させることによって実現した。
【0011】
図1は、本発明に係る爪の装飾具の一例を示す斜視図であり、図2は、図1に示す爪の装飾具の分解斜視図である。
この爪の装飾具10は、たとえば図1図4に示すように、嵌合凹部40を有する雌部材14、および、嵌合凹部40と嵌合自在となる嵌合凸部20を有する雄部材12を含み、雌部材14および雄部材12のいずれか一方が、人の爪Nまたは付け爪N´に固定され、もう一方には、人の爪Nまたは付け爪N´を装飾する装飾部Dが配設される(例えば、図9および図10を参照。)、爪の装飾具10である。
【0012】
爪の装飾具10の雄部材12は、図2図5および図6に示すように、たとえば平面視楕円状のベース16を含む。ベース16は、その一方主面に嵌合凸部20が形成され、その他方主面が略平面状に形成される。嵌合凸部20は、ベース16の一方主面から垂直方向に凸設される第1の連続体22および第2の連続体24が形成される。第1の連続体22および第2の連続体24は、それぞれ、たとえば平面視弓弧形の曲線状部で形成されている。
【0013】
第1の連続体22および第2の連続体24は、図5の(A)に示すように、ベース16の平面視縦中央線をx軸としたとき、このx軸を基準にして対称に配設されている。また、嵌合凸部20は、第1の連続体22および第2の連続体24間に離間する分離部26a,26bを有する。一方の分離部26aは、第1の連続体22および第2の連続体24の一端側に配設され、他方の分離部26bは、第1の連続体22および第2の連続体24の他端側に配設されている。この場合、ベース16の周縁より内側には、第1の連続体22、第1の分離部26a、第2の連続体24および第2の分離部26bにより囲繞された平面視楕円状の囲繞部28が配設されるものとなっている。
【0014】
さらに、囲繞部28の第1の連続体22および第2の連続体24には、図4の(A),(C)および図5の(B),(C),(D)に示すように、それぞれ、たとえば外側に膨出する膨出部32で形成される突出係止部30が配設されている。膨出部32は、たとえば球冠状に形成され、第1の連続体22および第2の連続体24の外周面の略全域に亘って形成されている。膨出部32は、第1の連続体22および第2の連続体24の外周面に間隔を隔てて形成されてもよい。また、突出係止部30は、膨出部32に限定されるものではなく、たとえば突出片で形成される突出部であってもよい。
【0015】
また、雄部材12には、図2図4図5図6の(B)に示すように、囲繞部28の内側に、ベース16と第1の連続体22および第2の連続体24と連接されるように、支持部38が配設されている。支持部38は、第1の連続体22の根元部34および第2の連続体24の根元部36を支持し、当該第1の根元部34および第2の根元部36を補強する機能を有すると共に、第1の連続体22および第2の連続体24の低背化が可能となる。
【0016】
この雄部材12では、囲繞部28の第1の連続体22および第2の連続体24は、それぞれ、第1の分離部26aおよび第2の分離部26bにより離間・分離されている。そのため、第1の連続体22は、その高さ方向の一端側の根元部34がベース16に固定された固定端となり、その高さ方向の他端側が自由端となって、主として、囲繞部28の短軸方向に撓むことが可能となっている。
【0017】
次に、上記した雄部材12の嵌合凸部20に対して嵌合自在に係止可能となる雌部材14について、以下、説明する。
雌部材14は、図2および図7に示すように、たとえば平面視楕円状の雌部材本体40を含む。雌部材本体40は、図7の(D)および図8に示すように、その中央部に平面視楕円状の嵌合凹部40Aを有する。嵌合凹部40Aの内周面には、その短軸方向の一方側および他方側に、それぞれ、一方の当接部としてのたとえば平面視弓弧形の当接面42aが形成され、他方の当接部としてのたとえば平面視弓弧形の当接面42bが形成されている。一方の当接面42aおよび他方の当接面42bは、それぞれ,雄部材12の第1の連続体22の外周面および第2の連続体24の外周面に対応した形状を有するものである。
【0018】
さらに、嵌合凹部40Aの内周面には、その長軸方向の一方側および他方側に、それぞれ、一方の規制部としてのたとえば平面視直線状の平坦面44aが形成され、他方の規制部としてのたとえば平面視直線状の平坦面44bが形成されている。一方の平坦面44aおよび他方の平坦面44bは、雌部材14の嵌合凹部40Aと雄部材12の嵌合凸部20とが嵌合されたときに、第1の連続体22の一方端側と第2の連続体24の一方端側、および、第1の連続体22の他方端側と第2の連続体24の他方端側の変形を、それぞれ、抑制して規制する機能を有するものである。
【0019】
また、雌部材本体40Aの長軸方向の一方側には、図7の(B),(C),(D)に示すように、段差部46が形成されている。この段差部46は、雌部材14の嵌合凹部40Aと雄部材12の嵌合凸部20とが嵌合されたときに、図3の(C)および図4の(B)に示すように、爪の装飾具10の長軸方向の一方端側に、摘み部48が配設される。すなわち、雌部材14の長軸方向の一端側の面と対向する雄部材12の長軸方向の一端側の面との間には、摘み部48が配設される。この場合、雌部材14の長軸方向の一端側の面と対向する雄部材12の長軸方向の一端側の面が摘み片48aとして形成されている。
【0020】
雄部材12および雌部材14は、それぞれ、機械的強度、耐熱、耐衝撃性、曲げ弾性、曲げ強度、引張強度等の機械的性質に優れた合成樹脂材料、金属材料で形成される。図1および図2等に示す爪の装飾具10では、雄部材12および雌部材14が、それぞれ、たとえばポリカーボネート(PC)により、一体的に形成されている。
【0021】
上述した爪の装飾具10では、たとえば図2に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aと雄部材12の嵌合凸部20とを嵌合させたときに、嵌合凸部20の第1の連続体22と嵌合凹部40Aの一方の当接面42aとが密接に当接され、嵌合凸部20の第2の連続体24と嵌合凹部40Aの他方の当接面42bとが密接に当接され、且つ、雄部材12の膨出部32が当接面42aおよび当接面42bに押圧されて係止される。
この場合、嵌合凸部20の第1の連続体22および第2の連続体24の外周面間の間隔は、嵌合凹部40Aにおける当接面42aおよび当接面42b間の間隔よりも、膨出部32の分だけ大きく形成される。そのため、嵌合凹部40Aに嵌合凸部20を嵌合させたときに、たとえば図4の(a),(B)に示すように、膨出部32が嵌合凹部40Aの当接面42aおよび当接面42bに押圧されて弾性変形し、当該膨出部32が嵌合凹部40Aの内壁面(当接面42aおよび当接面42b)に押圧係止される。そして、雄部材12を雌部材14から取外すときは、図4の(B)に示す摘み部48の摘み片48aを手の指または棒状部材(図示せず)で引っ掛けて取外すことができる。
【0022】
また、この爪の装飾具10では、第1の連続体22および第2の連続体24が第1の分離部26aおよび第2の分離部26bにより分離・離間しているため、当該第1の連続体22および第2の連続体24がベース16の短軸方向に撓んで弾性変形可能となっているため、雌部材14の嵌合凹部40Aと雄部材12の嵌合凸部20とを嵌合させるときに、第1の連続体22および第2の連続体24が嵌合凸部20の嵌合位置と多少ずれた場合でも、第1の連続体22および第2の連続体24が撓むことによって、挿入時に掛かる力が嵌合凹部40Aの周縁部の一部に偏ってしまうことが無く、嵌合凸部20を正確に且つスムーズに嵌合させることができる。つまり、嵌合凹部40Aへの嵌合凸部20の挿入ズレに対する許容範囲が大きくなって、雄部材12の嵌合凸部20を雌部材14の嵌合凹部40Aにスムーズに嵌合させることができる。
【0023】
さらに、この爪の装飾具10では、雌部材14の嵌合凹部40Aがその長軸方向の一方側および他方側に、それぞれ、平坦面44aおよび平坦面44bを有しているため、雌部材14の嵌合凹部40Aに雄部材12の嵌合凸部20を嵌合させたときに、雄部材12の第1の連続体22および第2の連続体24のベース16の長軸方向への変形を規制することができる。そのため、嵌合凹部40Aと嵌合凸部20との嵌合する度合いが小さくなり、嵌合し難くなる事を防止する。
すなわち、嵌合凹部40Aが、平坦面44aおよび平坦面44bを有することなく、たとえば平面視楕円状の態様に形成されていれば、雌部材14の嵌合凹部40Aに雄部材12の嵌合凸部20を嵌合させるときに、その挿入力により、雄部材12の第1の連続体22および第2の連続体24に力が掛かり、当該第1の連続体22および第2の連続体24は、その一方端側および他端側がベース16の長軸方向に撓んで弾性変形することにより、嵌合凹部40Aに対して嵌合凸部20の当接部分の当接領域が少なくなって、嵌合凹部40Aに対する第1の連続体22および第2の連続体24の引っ掛かりが浅くなり、雄部材12と雌部材14との係止力が小さくなる等の不具合が生じる虞がある。
【0024】
また、この爪の装飾具10では、雄部材12が支持部38を有しているため、第1の根元部34および第2の根元部36を補強する機能を有し、且つ、第1の連続体22および第2の連続体24の低背化を可能とする機能を有するため、第1の連続体22および第2の連続体24が撓んでも、屈曲による第1の根元部34および第2の根元部36のクラック等の不具合の発生を防止することができる。さらに、支持部38が設けられることにより、囲繞部28の内側のベース16に肉厚部が形成され、且つ、雄部材12自体が、荷重たわみ温度、耐熱温度等の熱的性質に優れたポリカーボネートで形成されているため、当該ベース16の成形加工時の熱による歪を低減させることができる。
【0025】
図9は、図1図2に示す爪の装飾具の使用状態の一例を示す図であって、図9の(A)はその平面図であり、図9の(B)は、図9の(A)の要部断面図である。
この爪の装飾具10の使用方法の一例としては、たとえば図9に示すように、雌部材14が人の手の爪Nの表面に、たとえば接着材で固定される。雌部材14は、嵌合凹部40Aの反対側面が爪Nの表面に貼着・固定される。そして、雄部材12は、その嵌合凹部20が雌部材14の嵌合凹部40Aに嵌合されることにより、雌部材14に着脱自在に取付けられる。雄部材12の嵌合凸部20の反対側の面には、適宜、装飾部Dが設けられている。この場合、装飾部Dは、種々のネイル材料でネイルアートデザインが施された例えば装飾ペイント部で形成されている。
なお、この爪の装飾具10は、図9に示す方法と同様の方法で、たとえば図10に示すように、付け爪N´に取付けて使用するようにしてもよい。
【0026】
図11の(A)は、図1図2に示す爪の装飾具の雄部材の保管方法の一例を示す斜視図であり、図11の(B)は、図11の(A)の要部断面図である。
図1図2に示す爪の装飾具10の使用方法において、種類の異なる装飾部Dが設けられた複数の雄部材12を別途準備しておけば、適宜、当該雄部材12を使用者の好みに応じて、雄部材12を雌部材14に着脱自在に取替えることができる。この場合、種類の異なる装飾部Dが設けられた複数の雌部材14を、図11の(A)に示すように、例えば、スマートフォン等の携帯電話MPのたとえば裏面に取付けておき、当該雄部材12に雄部材12を嵌合自在に取付けておく。そうすることによって、当該携帯電話MPを常時携帯しておけば、爪の装飾具10の雄部材12を適宜所望する装飾部Dが設けられた雄部材12と取り換えることができる。
【0027】
この爪の装飾具10では、装飾部Dとして、複数の種類の異なる装飾部Dを、たとえば図11に示す保管方法により準備しておけば、「TPO(時・場所・場合)」に応じて、使用者の好みの別の装飾部Dを雄部材12に接着・固定することができるので、使用者の服装や髪型、仕事やプライベートに応じた使い分けが可能となるものである。
この保管方法では、たとえば携帯電話携帯電話MPを保管手段として用いられているが、保管手段としてはこれに限定されるものではなく、たとえば携帯電話MP以外にも、タブレット、ノートパソコン等の情報機器、コンパクト、携帯用の手提げ鞄やポーチ、筆入れ等の文房具、帽子、ペットボトル入れ、等々、使用者が携帯する諸物品に適宜、雄部材12を保管するものとして利用することができる。なお、雄部材12を爪側に固定し、雌部材14の方に装飾部Dが設けられる場合には、当該雌部材14が携帯電話携帯電話MP等、使用者が携帯する諸物品に適宜、取付けて保管され得るものとなる。
【0028】
ここで、図11に示した携帯電話MPを爪の装飾具10の保管手段として用いられた場合、延いては、装飾部Dが設けられた雄部材12と雌部材14とを含む携帯電話MPとしても使用され得るものとなる。すなわち、この爪の装飾具10は、使用者が携帯可能な種々の物品に適宜適用すれば、当該種々の物品の装着具としても使用され得るものとなる。
【0029】
また、雄部材12が雌部材14に対して簡便に交換自由となるため、装飾部Dとして使用できる素材の種類が多様となる。すなわち、例えば一般的に使用期間の短い紙製の素材、生花などの植物素材、さらに長期間、何回も繰り返し使用できる宝石類等の高価なアクセサリーを装飾部Dとして使用することができるため、装飾部Dの活用幅が広がるものとなる。さらに、プラスチック製素材等の比較的安価な装飾部Dも近い捨てることなく、長時間、何回も繰り返し使用することが可能となるし、装飾部Dの交換も使用者自身でできるので、ネイリスト等の第三者に装飾部Dの爪Nおよび付け爪N´への装着作業を行ってもらう必要もなく、それに対する費用も不要となるので、対費用効果について経済的なものである。
【0030】
図12は、本発明に係る爪の装飾具の他の例を示す図であって、図12の(A)は、雄部材の概略正面図であり、図12の(B)は、雌部材の概略正面図である。
図9および図10に示す使用例の爪の装飾具10では、雄部材12に配設された装飾部Dを装飾ペイント部で形成しているが、たとえば図12に示すように、ビジュー等の装飾部Dが接着材Aにより接着・固定されてもよい。接着材Aとしては、スカルプ等のネイル用接着剤、その他の接着剤でもよく、また、それ以外にも、例えば、ジェルネイルが用いられ得る。ジェルネイルは、ジェル状のネイルコートを雄部材12のベース16の外面側(嵌合凸部20とは反対側の面)に重ね塗り、UV(紫外線)照射によって樹脂硬化させるものである。なお、装飾部Dは、ビジュー以外にも、宝石、人工石、ビーズ、造形物等の多種多様の立体的な種々の装飾物であってもよい。
【0031】
図9図10および図12に示す爪の装飾具10では、雌部材14を爪Nまたは付け爪N´の表面に接着材で固定し、装飾部Dが設けられた雄部材12を雌部材14に着脱自在に嵌合して装着しているが、その反対の構成であってもよい。すなわち、雄部材12を爪Nまたは付け爪N´の表面に接着材で固定し、雌部材14に装飾部Dを配設し、当該装飾部Dが設けられた雌部材14を雄部材12に着脱自在に嵌合して装着するようにしてもよい。
【0032】
図1図2に示す爪の装飾具10では、雄部材12の嵌合凸部20がたとえば弓弧形の第1の連続体22および第2の連続体24で平面視楕円状の囲繞部28が配設されたが、当該嵌合凸部20の囲繞部28の平面視形状は、楕円状に限定されるものではなく、たとえば図13図19に示す種々の平面視形状の囲繞部で形成するようにしてもよい。
すなわち、図13の(A)に示す囲繞部は、平面視半円弧状の第1の連続体22,第2の連続体24および分離部26a,分離部26bにより、平面視円形状に形成され、図13の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視半円弧形の2つの当接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視円形状に形成されている。
また、図14の(A)に示す囲繞部は、平面視「く」の字状の第1の連続体22,第2の連続体24および分離部26a,分離部26bにより、平面視菱形状に形成され、図14の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視「く」の字状の2つの当接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視菱形状に形成されている。
また、図15の(A)に示す囲繞部は、平面視「コ」の字状の第1の連続体22,第2の連続体24および分離部26a,分離部26bにより、平面視縦長矩形状に形成され、図15の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視直線状の2つの平坦当接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視縦長矩形状に形成されている。
また、図16の(A)に示す囲繞部は、平面視「コ」の字状の第1の連続体22,第2の連続体24および分離部26a,分離部26bにより、平面視横長矩形状に形成され、図16の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視直線状の2つの平坦当接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視横長矩形状に形成されている。
また、図17の(A)に示す囲繞部は、平面視弓形状の4つの連続体50a,50b,50c,50dおよび4つの分離部52a,52b,52c,52dにより、平面視円形状に形成され、図17の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視半円弧形の当2つの接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視円形状に形成されている。
また、図18の(A)に示す囲繞部は、平面視直線状の4つの連続体50a,50b,50c,50dおよび4つの分離部52a,52b,52c,52dにより、平面視菱形状に形成され、図18の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視「く」の字状の2つの当接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視菱形状に形成されている。
また、図19の(A)に示す囲繞部は、平面視弓形状の4つの連続体50a,50b,50c,50dおよび5つの分離部54a,54b,54c,54d,54e,54fにより、平面視瓢箪状に形成され、図19の(B)に示すように、雌部材14の嵌合凹部40Aは、平面視弓形状の4つの当接部42a,42bおよび平面視直線状の2つの平坦面44a,44bにより、平面視瓢箪状に形成されている。
【0033】
図20は、本発明に係る爪の装飾具の別の例を示す図であって、図20の(A)はその斜視図であり、図20の(B)はその分解斜視図である。図20の(C)は、図20の(A)のA-A線における断面図である。
図20の爪の装飾具10は、図1図2に示す爪の装飾具10と比べて、特に、雄部材12の嵌合凸部20および雌部材14の嵌合凹部40Aの態様が相違している。
すなわち、図20に示す爪の装飾具10は、図20の(B)に示すように、第1の連続体22および第2の連続体24が、それぞれ、直線状部に形成されている。第1の連続体22,第2の連続体24には、それぞれ、その外側面に突出係止部30,30が形成されている。突出係止部30,30は、それぞれ、膨出部32,32を含む。一方膨出部32および他方の膨出部32は、それぞれ、第1の連続体22および第2の連続体24の長さ方向の一端から他端に亘って形成されている。
【0034】
また、雌部材14は、図20の(B)に示すように、平面視縦長矩形状の嵌合凹部40Aを含み、嵌合凹部40Aの幅方向の一方および他方の当接部60,60には、それぞれ、一方および他方の係止溝部62,62が配設されている。一方および他方の係止溝部62,62は、それぞれ、一方および他方の当接部60,60の長さ方向の全域に亘って配設されている。
この図20に示す爪の装飾具10では、図20の(C)に示すように、雄部材12の突出係止部30,30が、雌部材14の嵌合凹部40Aの当接部60,60に嵌合され、且つ、膨出部32,32と係止溝部62,62とが係止されることによって、雄部材12と雌部材14とが着脱自在に嵌合されものとなっている。
【0035】
図21は、本発明に係る爪の装飾具のさらに別の例を示す図であって、図21の(A)はその斜視図であり、図21の(B)はその分解斜視図である。図21の(C)は、図21の(A)のA-A線における断面図である。
図21の爪の装飾具10は、図1図2に示す爪の装飾具10と比べて、特に、雄部材12の嵌合凸部20および雌部材14の嵌合凹部40Aの態様が相違している。
すなわち、図21に示す爪の装飾具10は、図21の(B)に示すように、嵌合凸部20がたとえば6つの縦長の切欠き部72a,72b,72c,72d,72e,72fにより区割りされた6つのたとえば横長矩形状の区画脚片74a,74b,74c,74d,74e,74fを含む、環状連続体70によって、連続体が形成されている。この場合、区画脚片74a,74b,74c,74d,74e,74fには、それぞれ、その高さ方向の下端側に、外方に突出するたとえば球冠状の膨出係止部76a,76b,76c,76d,76e,76fが配設されている。
【0036】
一方、雌部材14は、図21の(B)に示すように、平面視楕円状の雌部材本体40の中央にたとえば円形の嵌合凹部40Aを有している。この嵌合凹部40Aの内周面、つまり、雄部材12の環状連続体70と当接する当接部78には、たとえば断面弓形の環状溝部80が配設されている。
図21に示す爪の装飾具10では、図21の(C)に示すように、雄部材12の環状連続体70が雌部材14の嵌合凹部40Aに嵌合されたときに、区画脚片74a,74b,74c,74d,74e,74fは、環状連続体70の膨出係止部76a,76b,76c,76d,76e,76fが半径方向で見て、嵌合凹部40Aの縮径方向に弾性変形し、環状溝部80に到達すると、膨出係止部76a,76b,76c,76d,76e,76fが環状溝部80に係止される。それによって、雄部材12と雌部材14とが着脱自在に嵌合されものとなっている。
なお、膨出係止部76a,76b,76c,76d,76e,76fは、環状溝部80に係止できるのであれば、球冠状に形成したものに限定されることなく、たとえば区画脚片74a,74b,74c,74d,74e,74fの外周面から外方に突出するたとえば突出爪片であってもよい。また、切欠き部および区画脚片の数は、6つに限定されるものではなく、区画脚片が弾性変形して環状溝部80に係止され得るものであれば、6つ以上でも、6つ以下であってもよい。
【0037】
上記した爪の装飾具10によれば、使用者自身が何時でも何処でも簡単に短時間で爪に着脱自在で、且つ、使用者の要望により装飾体のデザインを容易に変更可能で、不用意に外力が掛かっても爪から外れ難く、装飾体を取外した状態で家事や日常業務に支障の無い、爪の装飾具が得られる。
【0038】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0039】
10 爪の装飾具
12 雄部材
14 雌部材
16 雄部材のベース
18 直線部
20 嵌合凸部
22 第1の連続体
24 第2の連続体
26a 一方の分離部
26b 他方の分離部
28 囲繞部
30 突出係止部
32 膨出部
34 第1の連続体の根元部
36 第2の連続体の根元部
38 支持部
40 雌部材本体
40A 嵌合凹部
42a 一方の当接面(一方の当接部)
42b 他方の当接面(他方の当接部)
44a 一方の平坦面(一方の規制部)
44b 他方の平坦面(他方の規制部)
46 段差部
48 摘み部
48a 摘み片
50a,50b,50c,50d 連続体
52a,52b,52c,52d 分離部
54a,54b,54c,54d,54e,54f 分離部
60,60 一方,他方の当接部
62,62 一方,他方の係止溝部
70 環状連続体
72a,72b,72c,72d,72e,72f 切欠き部
74a,74b,74c,74d,74e,74f 区画脚片
76a,76b,76c,76d,76e,76f 膨出係止部
78 当接部
80 環状溝部
F 手の指
N 手の爪
N´ 人工爪
D 装飾部
A 接着材
HP 携帯電話
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21