(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152006
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】毛髪化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/25 20060101AFI20241018BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20241018BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
A61K8/25
A61K8/73
A61Q5/00
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065885
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】外田 紗奈
(72)【発明者】
【氏名】青木 利佳
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB171
4C083AB172
4C083AB322
4C083AB432
4C083AC392
4C083AC482
4C083AC662
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD242
4C083AD261
4C083AD262
4C083BB13
4C083BB24
4C083BB25
4C083BB26
4C083CC32
4C083DD17
4C083DD50
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】皮脂、汗等でべたついた状態になった毛髪に対し、べたつきを低減することができるとともに、クシ通りがよく、白浮きやマット感を低減し自然な仕上がりを得ることができる毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】粉体成分として成分(A):シリカ(ただし、アミノ変性シリコーン処理されたものを除く。)および成分(B):有機粉体を含み、成分(B)が成分(B-1):セルロースを含む、毛髪化粧料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体成分として以下の成分(A)および(B)を含み、
前記成分(B)が以下の成分(B-1)を含む、毛髪化粧料。
(A)シリカ(ただし、アミノ変性シリコーン処理されたものを除く。)
(B)有機粉体
(B-1)セルロース
【請求項2】
前記成分(B)が以下の成分(B-2)をさらに含む、請求項1に記載の毛髪化粧料。
(B-2)前記成分(B-1)以外の有機粉体
【請求項3】
当該毛髪化粧料中の前記成分(A)の含有量に対する前記成分(B)の含有量の質量比((B)/(A))が0.2以上20以下である、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
【請求項4】
当該毛髪化粧料中の前記成分(A)の含有量が、当該毛髪化粧料全体に対して5質量%以上60質量%以下である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
【請求項5】
当該毛髪化粧料中の前記成分(B)の含有量が、当該毛髪化粧料全体に対して10質量%以上90質量%以下である、請求項1乃至4いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
【請求項6】
当該毛髪化粧料中の前記成分(A)および(B)の含有量の合計が当該毛髪化粧料全体に対して15質量%以上100質量%以下である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
【請求項7】
前記成分(B)が以下の成分(B-2)をさらに含み、
当該毛髪化粧料中の前記成分(B-2)の含有量に対する前記成分(B-1)の含有量の質量比((B-1)/(B-2))が0.1以上5以下である、請求項1乃至6いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
(B-2)前記成分(B-1)以外の有機粉体
【請求項8】
前記成分(B-1)が球状である、請求項1乃至7いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
【請求項9】
前記成分(A)が以下の(A-1)および(A-2)を含む、請求項1乃至8いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
(A-1)球状シリカ
(A-2)前記成分(A-1)以外のシリカ
【請求項10】
以下の成分(C)をさらに含む、請求項1乃至9いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
(C)アミノ変性シリコーン処理した粉体(前記成分(A)および(B)を除く。)
【請求項11】
前記成分(C)が、以下の成分(C-1)を含む、請求項10に記載の毛髪化粧料。
(C-1)アミノ変性シリコーン処理した球状粉体
【請求項12】
以下の成分(D)をさらに含む、請求項1乃至11いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
(D)25℃で液状の油剤
【請求項13】
当該毛髪化粧料が整髪料である、請求項1乃至12いずれか一項に記載の毛髪化粧料。
【請求項14】
請求項1乃至13いずれか一項に記載の毛髪化粧料を、手または塗布道具を用いて毛髪に塗布するステップを含む、整髪方法。
【請求項15】
前記塗布道具がパフである、請求項14に記載の整髪方法。
【請求項16】
前記塗布道具が、中芯を生地で包み込んだ塗布部を備える縫製パフである、請求項15に記載の整髪方法。
【請求項17】
前記中芯の材料がポリエステル繊維およびポリウレタン発泡体からなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項16に記載の整髪方法。
【請求項18】
前記生地の材料が合成繊維、再生繊維および天然繊維からなる群から選択される一または二以上の繊維を含む、請求項16または17に記載の整髪方法。
【請求項19】
前記生地が、パイル長1.5mm以上、15mm以下のパイルを有する、請求項18に記載の整髪方法。
【請求項20】
前記塗布道具が持ち手を備える、請求項14乃至19いずれか一項に記載の整髪方法。
【請求項21】
請求項1乃至13いずれか一項に記載の毛髪化粧料と、塗布道具と、を含む毛髪化粧用キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪化粧料は、たとえば毛髪の状態を整えたり、毛髪に所望のセット性を付与したりするために用いられている。このような毛髪化粧料に関する技術として、特許文献1(国際公開第2014/050679号)および特許文献2(国際公開第2012/133018号)に記載のものがある。
特許文献1には、簡便に整髪を施すことができるとともに、べたつき感なく、望む髪型に整髪でき、自然な風合いを付与することができ、新たな剤型である粉末固形状頭髪用組成物を提供するという課題を解決するための技術として(段落0008)、粉末固形状であり、頭髪に用いられ、無水ケイ酸および疎水化無水ケイ酸の少なくとも1種である第1の粉体と、脂肪酸エステル油およびシリコーン油の少なくとも1種である油剤と、第1の粉体以外の粉体である第2の粉体とを含有する粉末固形状頭髪用組成物について記載されている(請求項1)。
【0003】
また、特許文献2には、セルロース系物質と、粉砕助剤と、金属酸化物とを機械的に粉砕処理することにより得られる金属酸化物複合化高扁平セルロース粉体およびこれを含有する化粧料について記載されている(請求項1、14)。同文献によれば、かかる化粧料は、優れた化粧膜の均一性となめらかな使用感を有すると共に、優れたUV遮断効果や自然な隠蔽性、発色効果を有し、更に、色沈みしないなど化粧の持続効果に優れたものであるとされている(段落0018)。また、同文献には、セラミド処理微粒子酸化チタン複合高扁平セルロース粉体を含む特定の成分がそれぞれ特定量配合されたヘアワックスが記載されている(実施例34)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2014/050679号
【特許文献2】国際公開第2012/133018号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、皮脂、汗等でべたついた状態になった毛髪に対し、べたつきを低減できるとともに、クシ通りがよく、白浮きやマット感を低減し自然な仕上がりを得ることができる毛髪化粧料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
粉体成分として以下の成分(A)および(B)を含み、
前記成分(B)が以下の成分(B-1)を含む、毛髪化粧料が提供される。
(A)シリカ(ただし、アミノ変性シリコーン処理されたものを除く。)
(B)有機粉体
(B-1)セルロース
【0007】
本発明によれば、前記本発明における毛髪化粧料を、手または塗布道具を用いて毛髪に塗布するステップを含む、整髪方法が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、前記本発明における毛髪化粧料と、塗布道具と、を含む毛髪化粧用キットが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、皮脂、汗等でべたついた状態になった毛髪に対し、べたつきを低減できるとともに、クシ通りがよく、白浮きやマット感を低減し自然な仕上がりを得ることができる毛髪化粧料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態における塗布道具の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、各成分の具体例を挙げて説明する。なお、本実施形態において、組成物は、各成分をいずれも単独でまたは二種以上を組み合わせて含むことができる。また、数値範囲を表す「~」は、以上、以下を表し、上限値および下限値をいずれも含む。
【0012】
(毛髪化粧料)
本実施形態において、毛髪化粧料は、以下の成分(A)および(B)を含み、成分(B)が以下の成分(B-1)を含む組成物である。
(A)シリカ(ただし、アミノ変性シリコーン処理されたものを除く。)
(B)有機粉体
(B-1)セルロース
【0013】
本実施形態において、毛髪化粧料は上記成分を組み合わせて含むため、皮脂、汗等でべたついた状態になった毛髪に対し、べたつきを低減できるとともに、クシ通りがよく、白浮きやマット感を低減し自然な仕上がりを得ることができる。
さらに具体的には、本実施形態における毛髪化粧料により、たとえば、毛髪のべたつきの原因となる皮脂、汗等を吸収し、また、皮脂等を固化し、べたつかない状態にすることも可能となる。
また、粉体成分を含む毛髪化粧料を適用すると、白浮きが生じる場合や、白浮きまでは生じずとも仕上がりがマットになる場合があった。これに対し、本実施形態によれば、たとえば、粉による白浮きやマット感のない自然な仕上がりを得ることも可能となる。
以下、毛髪化粧料の構成成分をさらに具体的に説明する。
【0014】
(成分(A))
成分(A)は、シリカである。成分(A)におけるシリカへの表面処理の有無はいずれであってもよい。ただし、アミノ変性シリコーン処理されたシリカは成分(A)から除かれる。アミノ変性シリコーン処理以外の表面処理として、ジメチコン処理等の疎水化処理が挙げられる。
皮脂等によるべたつき低減の観点から、成分(A)は、好ましくは表面処理されていないシリカを含む。
成分(A)がジメチコン処理等の表面処理されているシリカの場合、その含有量は、表面処理剤であるジメチコン等を含む。
【0015】
成分(A)として各種形状のものを用いることができる。適用後の毛髪のクシ通り向上の観点、および、皮脂等によるべたつき低減の観点から、成分(A)は、好ましくは以下の成分(A-1)および(A-2)の少なくとも一つを含み、より好ましくは成分(A-1)を含み、さらに好ましくは成分(A-1)および(A-2)を含む。
(A-1)球状シリカ
(A-2)成分(A-1)以外のシリカ
【0016】
(成分(A-1))
成分(A-1)は球状シリカである。
ここで、本明細書において、シリカ等の粉体が球状であるとは、具体的には粒子の長径と短径の比(アスペクト比(長径/短径))が1.0以上1.5未満であることをいう。
長径および短径は、具体的には、粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等を用いて観察して計測する。さらに具体的には、粒子を所定数(たとえば200個)選び出し、粒子の長径と、長径の中心を通る短径の長さを計測し、それぞれの平均値を長径および短径とする。なお、板状粒子の場合は厚さ方向に短径をとる。
また、成分(A-1)の形状は、真球(アスペクト比=1.0)、略球状(1.0<アスペクト比<1.2)、回転楕円体(1.0<アスペクト比<1.5)を含む。また、成分(A-1)は、たとえば表面に凹凸が設けられた球状粉体であってもよい。
【0017】
成分(A-1)の平均粒子径は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点、皮脂の固化力向上および皮脂等によるべたつき低減の観点から、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは4μm以上である。
また、皮脂の固化力向上および毛髪への定着性向上の観点から、成分(A-1)の平均粒子径は、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下、さらにより好ましくは20μm以下である。
【0018】
成分(A-1)は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点、皮脂等によるべたつき低減の観点、および、毛髪への定着性向上の観点から、平均粒子径の異なる二種以上のシリカを組み合わせて含むことも好ましい。
具体的には、成分(A-1)は、好ましくは10μm未満、より好ましくは8μm以下、さらに好ましくは6μm以下の平均粒子径を有する小粒径シリカと、好ましくは10μm以上、より好ましくは12μm以上、さらに好ましくは15μm以上の平均粒子径を有する大粒径シリカの二種を組み合わせて含むことができる。
このとき、成分(A-1)中の小粒径シリカの含有量に対する大粒径シリカの含有量の質量比(大粒径シリカ/小粒径シリカ)は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは1.2以上、さらに好ましくは1.5以上である。
また、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点および皮脂等によるべたつき低減の観点から、上記質量比(大粒径シリカ/小粒径シリカ)は、好ましくは100以下であり、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下である。
【0019】
本明細書において、シリカ等の粉体の平均粒子径とは、具体的には、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(たとえば、セイシン企業社製、LMS-350)で測定された体積平均粒子径である。なお、体積平均粒子径は、体積基準の平均粒子径であり、50%メジアン径とする。
【0020】
成分(A-1)の市販品の具体例としては、BCシリカビーズ C-30(富士シリシア化学社製)、サンスフェア H-122-C1(AGCエスアイテック社製)、サンスフェア H-31(AGCエスアイテック社製)、サンスフェア H-32(AGCエスアイテック社製)、また、ジメチコン処理された球状シリカの具体例としては、SA-SB-300(7%)(三好化成社製)が挙げられる。
【0021】
毛髪化粧料中の成分(A-1)の含有量は、皮脂の固化力向上の観点、および、皮脂等によるべたつき低減の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは15質量%以上である。
また、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、毛髪化粧料中の成分(A-1)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
【0022】
(成分(A-2))
成分(A-2)は成分(A-1)以外のシリカである。成分(A-2)を含む構成とすることにより、毛髪化粧料の適用部位への付着性および被覆性をより向上することができる。
成分(A-2)は、非球状のものであればよい。成分(A-2)の形状の具体例として、鱗片状および薄片状を含む板状が挙げられる。また、成分(A-2)は、花弁状(三次凝集粒子)等の立体構造を形成していてもよい。
【0023】
ここで、成分(A-2)の形状が板状であるとき、粒子の長径と短径の比(アスペクト比(長径/短径))は、たとえば1.5以上であり、皮脂等によるべたつき低減の観点から、好ましくは2.0以上、より好ましくは3.0以上、さらに好ましくは15以上であり、また、たとえば20以下であってもよい。
【0024】
成分(A-2)の大きさについては、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点、皮脂等によるべたつき低減の観点から、平均粒子径が好ましくは1μm以上であり、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは3μm以上であり、また、5μm以上であってもよい。
また、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点、および毛髪への定着性向上の観点から、成分(A-2)の平均粒子径は、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下、さらにより好ましくは20μm以下、殊更好ましくは10μm以下である。
成分(A-2)の具体例としては、サンラブリーC(AGCエスアイテック社製)が挙げられる。
【0025】
毛髪化粧料中の成分(A-2)の含有量は、皮脂等によるべたつき低減の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上である。
また、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点、および、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、毛髪化粧料中の成分(A-2)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、さらにより好ましくは5質量%以下である。
【0026】
適用後の毛髪のクシ通り向上の観点、皮脂等によるべたつき低減の観点、および、毛髪への定着性向上の観点から、成分(A)は、形状の異なるものを二種以上組み合わせて含むことが好ましい。
毛髪化粧料が成分(A-1)および(A-2)を含むとき、成分(A)中の成分(A-2)の含有量に対する成分(A-1)の質量比((A-1)/(A-2))=(球状シリカ/(成分(A-1)以外のシリカ))は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは2.0以上、さらに好ましくは3.0以上である。
また、皮脂固化力向上および皮脂等によるべたつき低減の観点から、上記質量比((A-1)/(A-2))は、好ましくは20以下であり、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下である。
【0027】
毛髪化粧料中の成分(A)の含有量は、皮脂等によるべたつき低減の観点および皮脂固化力向上の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは15質量%以上、殊更好ましくは20質量%以上である。
また、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、毛髪化粧料中の成分(A)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
【0028】
(成分(B))
成分(B)は有機粉体であり、具体的には以下の成分(B-1)および(B-2)に分類される。
(B-1)セルロース
(B-2)成分(B-1)以外の有機粉体
【0029】
(成分(B-1))
成分(B-1)はセルロースである。本実施形態においては、毛髪化粧料が成分(A)とともに成分(B-1)を含むため、たとえば皮脂、汗等でべたついた状態になった毛髪に対し、皮脂、汗等を吸収し、べたつきを低減したり、べたつかない状態にしたりすることができる。また、クシ通りを向上し、白浮きやマット感を低減するまたは白浮きやマット感のない、自然な仕上がりを得ることができる。
【0030】
成分(B-1)として、球状、板状等の各種形状のものを用いることができる。適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、成分(B-1)の形状は好ましくは球状である。
【0031】
成分(B-1)の平均粒子径は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、好ましくは1μm以上であり、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上である。
また、毛髪への定着性向上の観点から、成分(B-1)の平均粒子径は、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは40μm以下、さらにより好ましくは30μm以下、殊更好ましくは20μm以下である。
成分(B-1)の市販品の具体例として、CELLULOBEADS D-5(大東化成工業社製)、CELLULOBEADS D-10(大東化成工業社製)、CELLULOBEADS D-30(大東化成工業社製)、KCフロック W-200G(日本製紙グループ社製)、KCフロック W-400G(日本製紙グループ社製)が挙げられる。
【0032】
毛髪化粧料中の成分(B-1)の含有量は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上である。
また、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、毛髪化粧料中の成分(B-1)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下である。
【0033】
(成分(B-2))
成分(B-2)は、成分(B-1)以外の有機粉体である。毛髪化粧料が成分(B-2)をさらに含むことにより、適用後の毛髪の白浮きをよりいっそう低減し、マット感をさらに抑制することができるため、より自然な仕上がりを得ることができる。また、適用後の毛髪のクシ通りを向上することができる。
【0034】
成分(B-2)の材料は、セルロース以外の有機材料であり、具体的には、果実の殻等;キトサン、スターチ(たとえばコーンスターチ)、シルク、ウール等の天然高分子およびその誘導体;ラウロイルリシン等のアミノ酸誘導体;ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂;およびこれらの複合体が挙げられる。
適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点および適用後の毛髪のクシ通り向上観点から、成分(B-2)は好ましくはスターチおよびアミノ酸誘導体からなる群から選択される少なくとも一種を含み、より好ましくはコーンスターチおよびラウロイルリシンからなる群から選択される少なくとも一種を含み、さらに好ましくはコーンスターチを含む。同様の観点から、成分(B-2)がコーンスターチおよびラウロイルリシンを組み合わせて含むことも好ましい。
【0035】
成分(B-2)として、球状、板状等の各種形状のものを用いることができる。適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、成分(B-2)は好ましくは球状である。
成分(B-2)が球状であるとき、その平均粒子径は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、好ましくは1μm以上であり、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上である。
また、毛髪への定着性向上の観点から、成分(B-2)の平均粒子径は、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
成分(B-2)の市販品の具体例としては、日食コーンスターチW(木村産業社製、スターチ)およびアミホープ LL(味の素社製、ラウロイルリシン)が挙げられる。
【0036】
毛髪化粧料中の成分(B-2)の含有量は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。
また、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、毛髪化粧料中の成分(B-2)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下、さらにより好ましくは22質量%以下である。
【0037】
毛髪化粧料が成分(B-2)をさらに含むとき、成分(B)中の成分(B-2)の含有量に対する成分(B-1)の質量比((B-1)/(B-2))は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.5以上である。
また、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、上記質量比((B-1)/(B-2))は、好ましくは5以下であり、より好ましくは2以下である。
【0038】
毛髪化粧料中の成分(B)の含有量は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上である。
また、皮脂等によるべたつき低減の観点から、毛髪化粧料中の成分(B)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下である。
【0039】
毛髪化粧料中の成分(A)および(B)の含有量の合計は、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点、適用後の毛髪のクシ通り向上、皮脂等によるべたつき低減の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、さらにより好ましくは50質量%以上、殊更好ましくは60質量%以上である。
また、毛髪化粧料中の成分(A)および(B)の含有量の合計は、毛髪化粧料全体に対して100質量%以下であってよく、毛髪化粧料の取り扱い性向上の観点から、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは80質量%以下である。
【0040】
毛髪化粧料中の成分(A)の含有量に対する成分(B)の含有量の質量比((B)/(A))は、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは1以上、さらに好ましくは1.5以上、さらにより好ましくは2以上である。
また、皮脂等によるべたつき低減の観点から、上記質量比((B)/(A))は、好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下、さらに好ましくは3以下である。
【0041】
毛髪化粧料は、成分(A)および(B)以外の成分をさらに含んでもよい。たとえば毛髪化粧料は、以下の成分(C)および(D)の少なくとも一方を含み、好ましくは両方を含む。
(C)アミノ変性シリコーン処理した粉体(成分(A)および(B)を除く。)
(D)25℃で液状の油剤
【0042】
(成分(C))
成分(C)は、アミノ変性シリコーン処理した粉体である。前述の成分(A)および(B)は成分(C)からは除かれる。毛髪化粧料が成分(C)をさらに含むことにより、皮脂固化力をさらに向上し、皮脂等によるべたつきをさらに低減することができる。
成分(C)の含有量は、処理剤であるアミノ変性シリコーンを含む。
【0043】
成分(C)のアミノ変性シリコーン処理された粉体は、具体的には、粉体の表面の一部または全体をアミノ変性シリコーンで処理したものであり、その粒子形状は制限されず、たとえば、球状、針状、板状、不定形等のいずれでもよい。
【0044】
粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであればよく、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、たとえば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料およびこれらの複合顔料が挙げられる。複合顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化亜鉛被覆雲母、酸化チタン・酸化亜鉛被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、硫酸バリウム・酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆合成金雲母、酸化クロム被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン内包ガラス末、酸化鉄内包ガラス末等が挙げられる。
【0045】
着色顔料としては、たとえば、酸化チタン、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;カーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
【0046】
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなどを用いることができる。
【0047】
これらのうち、体質顔料が好ましく、シリカ、マイカおよびタルクからなる群から選択される一種または二種以上が好ましく、シリカおよびマイカからなる群から選択される少なくとも一種がより好ましく、シリカおよびマイカがさらに好ましい。
成分(C)の市販品の具体例として、PSG-05WA5(ヤマグチマイカ社製、シリカ)、NK-10WA3(ヤマグチマイカ社製、マイカ)、タルク EX-15WA3(ヤマグチマイカ社製)が挙げられる。
【0048】
皮脂固化力向上の観点から、成分(C)は好ましくは以下の成分(C-1)を含む。
(C-1)アミノ変性シリコーン処理した球状粉体
成分(C-1)は、皮脂固化力向上の観点から、好ましくはアミノ変性シリコーン処理球状シリカ(たとえばPSG-05WA5、ヤマグチマイカ社製)、アミノ変性シリコーン処理球状マイカおよびアミノ変性シリコーン処理球状タルク(たとえばタルク EX-15WA3、ヤマグチマイカ社製)からなる群から選択される一種または二種以上を含む。
【0049】
成分(C-1)の平均粒子径は、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上である。
また、毛髪への定着性向上の観点から、成分(C-1)の平均粒子径は、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下、さらにより好ましくは20μm以下、殊更好ましくは10μm以下である。
【0050】
毛髪化粧料中の成分(C-1)の含有量は、皮脂固化力向上の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上である。
また、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、毛髪化粧料中の成分(C-1)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは13質量%以下である。
【0051】
毛髪化粧料中の成分(C)の含有量は、皮脂固化力向上の観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらにより好ましくは10質量%以上である。
また、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点から、毛髪化粧料中の成分(C)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、さらにより好ましくは20質量%以下である。
【0052】
(成分(D))
成分(D)は、25℃で液状の油剤である。毛髪化粧料が成分(D)をさらに含むことにより、毛髪化粧料をより飛散しにくいものとすることができ、取り扱い容易性を向上することができる。また、毛髪化粧料の毛髪への定着性を高めることができる。
【0053】
成分(D)において、25℃で液状であるとは、具体的には、25℃における粘度が5000mPa・s以下であることをいう。粘度は、ブルックフィールド型粘度計(たとえば東機産業社製、TVB-10)を用いて測定される。粘度が50mPa・s未満の場合は、ローターM1、回転数30rpm、測定時間60秒で測定され、粘度が50mPa・s以上1000mPa・s未満の場合は、ローターM2、回転数30rpm、測定時間60秒で測定され、粘度が1000mPa・s以上5000mPa・s以下の場合は、ローターM3、回転数12rpm、測定時間60秒で測定される。
成分(D)は、たとえば通常の化粧料に用いられるものであればよく、具体的には、炭化水素油、エステル油、エーテル油、シリコーン油、高級アルコールからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
【0054】
25℃で液状の炭化水素油として、たとえば、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、ワセリン等の直鎖または分岐鎖の炭化水素油が挙げられる。
【0055】
25℃で液状のエステル油として、たとえば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、酢酸トコフェロール、炭酸プロピレン、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸プロパンジオール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジ(カプリン酸/カプリル酸)プロパンジオール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリエチルヘキサノイン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジイソスタリン酸ポリグリセリル-2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2、オクタカプリル酸ポリグリセリル-6、(イソスタリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパンオリゴエステル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、イソステアリン酸水添ヒマシ油、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、フィトステロール脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のエステル油;アボガド油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、パーム油、ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、ヒマワリ油、ツバキ油、トウモロコシ油等の植物油が挙げられる。
【0056】
25℃で液状のエーテル油として、ジアルキルエーテルが挙げられ、具体的には、ジヘキシルエーテル、ジカプリリルエーテル、セチル-1,3-ジメチルブチルエーテル等が挙げられる。
【0057】
25℃で液状のシリコーン油として、ジメチルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチルシクロポリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等のメチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
揮発性シリコーン油としては、たとえば、ジメチルポリシロキサン(1cs)、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等の直鎖状ジメチルポリシロキサン;メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等の分岐状シロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
【0058】
25℃で液状の高級アルコールとして、炭素数10~24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキルまたはアルケニル基を有するものが挙げられ、たとえば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
【0059】
成分(D)は、粉体を舞いにくくする観点および粉体の合一を防ぐ観点から、好ましくはジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールおよびジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコールからなる群から選択される一または二以上のエステル油を含み、より好ましくはジカプリン酸ネオペンチルグリコールを含む。
【0060】
毛髪化粧料中の成分(D)の含有量は、粉体を舞いにくくする観点および粉体の合一を防ぐ観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは0.8質量%以上、さらにより好ましくは1質量%以上である。
また、皮脂等によるべたつき低減の観点から、毛髪化粧料中の成分(D)の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下、さらにより好ましくは2質量%以下である。
【0061】
毛髪化粧料は、成分(A)~(D)以外の成分をさらに含んでもよい。
他の成分として、合成フルオロフロゴパイト、タルク、炭酸マグネシウム等の成分(A)および(C)以外の無機粉体;エチルパラベン、メチルパラベン等の防腐剤が挙げられる。
【0062】
適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点、適用後の毛髪のクシ通り向上の観点、皮脂等によるべたつき低減の観点、および皮脂固化力向上の観点から、毛髪化粧料中の成分(A)および(C)以外の無機粉体の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
また、毛髪化粧料中の成分(A)および(C)以外の無機粉体の含有量は、毛髪化粧料全体に対してたとえば1質量%以上であってもよい。
【0063】
毛髪化粧料中の防腐剤の含有量は、防腐性能を維持する観点から、毛髪化粧料全体に対して好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
また、皮脂等によるべたつき低減の観点、および皮脂固化力向上の観点から、毛髪化粧料中の防腐剤の含有量は、毛髪化粧料全体に対して好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
【0064】
また、毛髪化粧料は、前述の成分を除き、成分(D)以外の油性成分、酸化防止剤、香料、保湿剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、その他の化粧料に用いられる成分からなる群から選ばれる一種または二種以上を含んでもよい。
【0065】
本実施形態において、毛髪化粧料の性状として、たとえば粉体状、粉末固形状等の固体のものが挙げられる。
また、毛髪化粧料は、洗い流さないトリートメント、頭皮ローション、シャンプー、整髪料等として用いられ、好ましくは整髪料である。
【0066】
次に、毛髪化粧料の製造方法を説明する。
毛髪化粧料は、たとえば、成分(A)、(B)および適宜その他の成分を所定の順序で配合することにより得ることができる。さらに具体的には、油性成分を含む場合、全ての粉体成分を混合し、さらにこれに油性成分を加え、再び混合してもよい。油性成分を含まない場合は、粉体成分のみを混合してもよい。
【0067】
本実施形態において得られる毛髪化粧料を用いる際には、手、塗布道具等により毛髪に適用することができ、たとえば、手または塗布道具を用いて毛髪に塗布することができる。
【0068】
(キットおよび製造方法)
本実施形態において、キットは、整髪用等の毛髪化粧用であり、本実施形態における毛髪化粧料と、塗布道具と、を含む。
また、本実施形態において、整髪方法は、具体的には、本実施形態における毛髪化粧料を、手または塗布道具を用いて毛髪に塗布するステップを含む。
【0069】
(塗布道具)
塗布道具は、毛髪化粧料を毛髪に適用できる構成のものであればよい。毛髪の所望の箇所に所望の量の毛髪化粧料をより安定的にかつ均一に適用できる観点から、塗布道具は好ましくはパフであり、より好ましくは縫製パフである。縫製パフは、具体的には、中芯を生地で包み込んだ塗布部を備えるパフである。
【0070】
塗布道具は塗布部から構成されていてもよいし、塗布部と他の部材とから構成されてよい。たとえば、塗布道具に毛髪化粧料を安定的に付着させる観点、および、毛髪の所望の領域に毛髪化粧料を安定的に適用する観点から、塗布道具は好ましくは持ち手を備える。持ち手としては、使用者が塗布具を安定的に把持できるものや、塗布具および塗布具に付着する化粧料の全体を持ち運びのしやすいよう固型化できるものや薄型化できるものが好ましい。持ち手の具体例として、リボン、ゴム等の帯状の材料により構成されるものが挙げられる。
【0071】
図1(a)は、縫製パフの構成の一例を示す上面図である。
図1(b)は、
図1(a)に示した縫製パフ100の厚さ方向の断面図である。
縫製パフ100は、塗布部101および塗布部101の一方の面に設けられた持ち手103を有する。塗布部101は、中芯105、中芯の外周に設けられた布帛107、少なくとも塗布部101の他方の面に設けられたパイル109を有する。
【0072】
塗布部101の大きさDは、塗布道具に毛髪化粧料を安定的に付着させる観点、毛髪の所望の箇所に毛髪化粧料を安定的に適用する観点、および、持ちやすさの観点から、好ましくは4cm以上であり、より好ましくは5cm以上、さらに好ましくは6cm以上である。
また、毛髪の所望の箇所に毛髪化粧料を安定的に適用する観点、および、持ちやすさの観点から、塗布部101の大きさDは、好ましくは10cm以下であり、より好ましくは9cm以下、さらに好ましくは8cm以下である。
ここで、塗布部101の大きさDは、平面視における塗布部101の最大径をいう。
【0073】
中芯105の材料は、たとえば樹脂を含んでもよい。毛髪に毛髪化粧料が過剰に定着することを抑制し、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、樹脂は、好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートポリエステル等のポリエステルおよびポリウレタンからなる群から選択される少なくとも一種である。
中芯105の材料がポリエステルであるとき、その性状はたとえば織物、編物、不織布等の繊維状とすることができる。
また、中芯105の材料がポリウレタンであるとき、毛髪に毛髪化粧料が過剰に定着することを抑制し、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、ポリウレタン発泡体とすることが好ましい。ポリウレタン発泡体の気泡構造として、たとえば、独立気泡、連続気泡およびこれらの混在型が挙げられる。ポリウレタン発泡体の気泡構造および密度は、求める感触等に応じて製造工程での発泡倍率の制御等により適宜調整することができる。また、ポリウレタン発泡体は、低反発弾性を有するものであってもよい。
中芯105の材料は、毛髪に毛髪化粧料が過剰に定着することを抑制し、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、好ましくはポリエステル繊維およびポリウレタン発泡体からなる群から選択される少なくとも一種を含む。
【0074】
中芯105の厚さHは、毛髪の所望の箇所に毛髪化粧料を安定的に適用する観点、および毛髪に毛髪化粧料が過剰に定着することを抑制し、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、好ましくは0.5cm以上であり、より好ましくは0.8cm以上、さらに好ましくは1.2cm以上である。
また、容器への収納性の観点、毛髪の所望の箇所に毛髪化粧料を安定的に適用する観点、および毛髪に毛髪化粧料が過剰に定着することを抑制し、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、中芯105の厚さHは、好ましくは4cm以下であり、より好ましくは3cm以下、さらに好ましくは2.5cm以下である。
ここで、中芯105の厚さHは、断面視における中芯105の最大幅をいう。
【0075】
布帛107およびパイル109は一体に構成されていてもよい。
パイル109を有する布帛107として、たとえば、単パイルまたは複パイル状のカットパイルを有する布帛;ループパイルを有する布帛が挙げられ、さらに具体的には、ベロア、ベルベット、二重ビロード、コーデュロイ織、チンチラ織などパイル織機によって得られるパイル織物、モケット、トリコット編機、丸編機またはラッセル編機により得られるパイル編物が挙げられる。
さらに、パイル109を有する布帛107として、他に、織物、編物または不織布などの布帛類をバフ加工や針布起毛などの後加工して得られる起毛布帛類;カットパイルを静電電着して得られる植毛品;および、合成樹脂からなる発泡シートまたはフィルムへの植毛品が挙げられる。
【0076】
生地の材料、具体的には、布帛107およびパイル109の材料は、塗布道具に毛髪化粧料を安定的に付着させる観点から、好ましくは合成繊維、再生繊維、天然繊維からなる群から選択される一または二以上の繊維を含む。布帛107およびパイル109の材料は同じであっても異なっていてもよい。
合成繊維は、たとえば樹脂繊維である。樹脂として、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ1,4-ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバロラクトンおよびこれらの共重合体等のポリエステル;ナイロン(登録商標、以下同じ。)6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13およびこれらの共重合体等のポリアミド;ポリアクリロニトリル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂;ポリウレタン;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびこれらの誘導体;ポリ乳酸が挙げられる。
再生繊維として、たとえば、レーヨン、セルロース誘導体の繊維が挙げられる。
天然繊維として、たとえば、綿、麻、ウールの繊維が挙げられる。
【0077】
パイル109の長さLは、塗布道具に毛髪化粧料の所望の量を安定的に付着させる観点、適用後の毛髪の白浮きを低減し、マット感を抑制する観点から、好ましくは1.5mm以上であり、より好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上である。
また、毛髪への定着性向上の観点から、パイル109の長さLは、好ましくは15mm以下であり、より好ましくは10mm以下、さらに好ましくは8mm以下である。
ここで、パイル109の長さLは、断面視におけるパイル109の最大長をいう。
【0078】
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【実施例0079】
(実施例1~10、比較例1および2)
表1に示す組成の毛髪化粧料(整髪料)を調製し、評価した。
【0080】
(整髪料の調製方法)
表1に記載の配合に沿って各例の整髪料を得た。具体的には、全ての粉体成分を計量し、ラボ用ポータブル粉砕機LAB MILL II(大阪ケミカル社製、OML-2)を用いて30秒間均一混合し、さらにこれに油性成分を加え、再び30秒間均一混合した。油性成分を含まない例では粉体相成分のみを60秒間均一混合した。
【0081】
(使用方法)
化学処理を受けていない日本人女性の直毛を用いて、長さ20cm、質量10gの毛束を作製した。これを以下の組成の評価用シャンプーと評価用コンディショナーを用いて洗髪した後、タオルドライをし、ドライヤーで完全乾燥させた。その後、各例の整髪料を下記の評価方法に示すように一定量塗布具(後述)に取り、毛束全体になじませた。
【0082】
・評価用シャンプー (質量%)
ラウラミドDEA(アミノーン L-02、花王社製) 1.50
ラウレス硫酸Na(エマール 227、花王社製) 15.5
安息香酸Na(安息香酸ナトリウム、伏見製薬所社製) 0.50
EDTA-2Na(クレワットN、長瀬産業社製) 0.30
リン酸(食品添加物75%燐酸、日本化学工業社製) 0.07
精製水 残量
【0083】
・評価用コンディショナー (質量%)
セテアリルアルコール(カルコール 6870、花王社製) 2.00
ジステアリルジモニウムクロリド(コータミン D86P、花王社製) 2.70
ステアルトリモニウムクロリド(コータミン) 86W、花王社製) 0.76
プロピレングリコール(プロピレングリコール(外原規)、AGC社製) 5.00
メチルパラベン(メッキンス-M、上野製薬社製) 0.10
精製水 残量
【0084】
(評価方法)
各例で得られた整髪料について、以下の方法で、上述の方法で作製した毛束に適用し、適用後の毛髪の白浮きおよびマット感のなさ、適用後の毛髪のクシ通りの良さおよび粉の舞いにくさを評価した。また、皮脂を模したオレイン酸と毛髪化粧量を混合することにより、皮脂によるべたつき、および、皮脂固化力を評価した。すべての評価項目の評点が5点以上のものを合格とした。評価結果を表1にあわせて示す。
【0085】
(適用後の毛髪の白浮きおよびマット感のなさ)
毛髪化粧料15mgを塗布具(日本パフ社製 縫製パフ、塗布部101の大きさD:6.5cm、中芯105:ポリウレタン発泡体、中芯105の厚さH:2cm、布帛107およびパイル109の素材:ポリアミド(ナイロン)、パイル109の長さL:5mm、持ち手103:あり)に取り、上述の方法で作製した毛束表面の縦(長さ方向)5cm、横3cmの範囲に満遍なく適用した。適用後の毛束表面の明度(L*値)を、色彩色差計(コニカミノルタ社製、CR-400)を用いて、CIE表色系(L*,a*,b*)で測色した。L*、a*およびb*の計測は、毛束上の異なる3点(毛束上の上記適用部位を長さ方向に3等分した各領域の中央部1点ずつ)において行い、平均値を算出した。以下の式で求められるΔL*を、適用後の毛髪の白浮きおよびマット感のなさの指標とし、10段階で評価した。評点が高いほど、白浮きおよびマット感が低減されて自然な仕上がりである。
ΔL*=(毛髪化粧料適用後の明度L*1)-(毛髪化粧料適用前の明度L*0)
10 ΔL*<4.5
9 4.5≦ΔL*<5.5
8 5.5≦ΔL*<6.5
7 6.5≦ΔL*<7.5
6 7.5≦ΔL*<8.5
5 8.5≦ΔL*<9.5
4 9.5≦ΔL*<10.5
3 10.5≦ΔL*<11.5
2 11.5≦ΔL*<12.5
1 12.5≦ΔL*
【0086】
(適用後の毛髪のクシ通りの良さ)
毛髪化粧料を80mg、適用後の毛髪の白浮きおよびマット感のなさの評価で用いたものと同じ塗布具で取り、上述の方法で作製した毛束に満遍なく適用し、クシ通りの良さ評価用の毛束を得た。
上記毛束を、コーミングフォース測定装置(宇都宮精機社製、KOT-0303)にセットし、毛束の最上部にクシ(植原セル社製、ニューデルリンリングコーム No.1並)を貫通させ、5cm/秒の速度でクシを毛先まで通した時に掛かる荷重(gf)を測定した。荷重は長さ20cmの毛束に対して200点算出され、200点のうちの最大値を最大荷重とした。以下の式で求められるXを適用後の毛髪のクシ通りの良さの指標とし、10段階で評価した。
X(gf)=(毛髪化粧料適用後の最大荷重G1(gf))-(毛髪化粧料適用前の最大荷重G0(gf))
10 X<70
9 70≦X<140
8 140≦X<210
7 210≦X<280
6 280≦X<350
5 350≦X<420
4 420≦X<490
3 490≦X<560
2 560≦X<630
1 630≦X
【0087】
(粉の舞いにくさ)
毛髪化粧料を、適用後の毛髪の白浮きおよびマット感のなさの評価で用いたものと同じ塗布具を用いて15mg取り、上述の方法で作製した毛束に叩くように使用させた。5人の専門パネルが同様の操作を行ったときに、適用部位以外に飛び散る度合いを舞いやすさとし、評価を5段階で行い、その合計点を10点満点に換算した。
5 とても舞いにくい
4 舞いにくい
3 どちらともいえない
2 舞いやすい
1 とても舞いやすい
【0088】
(皮脂によるべたつき低減)
シャーレに取った約0.05gのオレイン酸(花王社製、ルナック O-V)に毛髪化粧料を少量ずつ加えて混合した。混合物表面にユニパック(生産日本社製、低密度ポリエチレン)を1cm四方に切った樹脂片を接触させ、樹脂片が付着しなくなるまでに加えた毛髪化粧料量をA(g)、オレイン酸量をB(g)としたとき、下式で求められるZを皮脂によるべたつき低減とし、10段階で評価した。
Z=A/B
10 Z<1.6
9 1.6≦Z<1.7
8 1.7≦Z<1.8
7 1.8≦Z<1.9
6 1.9≦Z<2.0
5 2.0≦Z<2.1
4 2.1≦Z<2.2
3 2.2≦Z<2.3
2 2.3≦Z<2.4
1 2.4≦Z
【0089】
(皮脂固化力)
シャーレに取った約0.2gの毛髪化粧料に少量ずつオレイン酸(花王社製、ルナック O-V)を加えて混合した。混合物が流動した直前までに加えたオレイン酸量をC(g)、毛髪化粧料量をD(g)としたとき、下記の式で求められるPを皮脂固化力の指標とし、10段階で評価した。混合物の流動性は、混合物の入ったシャーレを90度傾け5秒静置したとき、5mm垂れたとき流動したと判断した。
P=C/D
10 0.85≦P
9 0.8≦P<0.85
8 0.75≦P<0.8
7 0.7≦P<0.75
6 0.65≦P<0.7
5 0.6≦P<0.65
4 0.55≦P<0.6
3 0.5≦P<0.55
2 0.45≦P<0.5
1 P<0.45
【0090】
【0091】
表1および後述の表2中、各成分の量は、アクティブ量である。表1および後述の表2に記載の成分の詳細は以下の通りである。
各粉体の平均粒子径は、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(セイシン企業社製、LMS-350)で測定した体積平均粒子径を用いた。
*1 シリカ1(球状):BCシリカビーズ C-30、富士シリシア化学社製、真球状、粒度分布10~20μm
*2 シリカ2(球状):サンスフェア H-122-C1、AGCエスアイテック社製、真球状、粒度分布10~13μm
*3 シリカ3(球状):SA-SB-300(7%)、三好化成社製、球状、粒度分布5~7μm、ジメチコン量7%
*4 シリカ4(板状):サンラブリーC、AGCエスアイテック社製、花弁状立体構造、粒度分布4~6μm
*5 セルロース1(球状):CELLULOBEADS D-5、大東化成工業社製、球状、粒度分布7~10μm
*6 セルロース2(板状):KCフロック W-400G、日本製紙グループ社製、平均粒子径約24μm
*7 コーンスターチ:日食コーンスターチW、木村産業社製
*8 ラウロイルリシン(板状):アミホープ LL、味の素社製、粒度分布10~20μm
*9 アミノ変性シリコーン(アモジメチコン)処理シリカ(球状):PSG-05WA5、ヤマグチマイカ社製、球状、平均粒子径5μm
*10 アミノ変性シリコーン(アモジメチコン)処理マイカ(板状):NK-10WA3、ヤマグチマイカ社製、板状、平均粒子径10μm
*11 ジカプリン酸ネオペンチルグリコール:エステモール N-01、日清オイリオグループ社製、25℃での粘度20mPa・s以下
【0092】
表1より、各実施例においては、適用後の毛髪の白浮きおよびマット感のなさ、適用後の毛髪のクシ通りの良さ、粉の舞いにくさ、皮脂によるべたつき低減、ならびに、皮脂固化力の各効果のバランスに優れていた。
【0093】
(処方例1および2)
整髪料の処方例を表2に示す。
【0094】
【0095】
表2に記載の成分の詳細は以下の通りである。
*12 合成フルオロフロゴパイト:NK-20G、日本光研工業社製
*13 タルク:タルク SW-K4、浅田製粉社製
*14 タルク:PAOG-2、日本タルク社製
*15 炭酸Mg:炭酸マグネシウム(銘柄:重質)、協和化学工業社製
*16 エチルパラベン:メッキンス-E(POWDER)、上野製薬社製
*17 メチルパラベン:メッキンス-M(パラオキシ安息香酸メチル)、上野製薬社製