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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152036
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 9/06 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
H02K9/06 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065938
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻内 翼
(72)【発明者】
【氏名】山本 昌登
【テーマコード(参考)】
5H609
【Fターム(参考)】
5H609PP02
5H609QQ02
5H609RR05
5H609RR35
5H609RR61
5H609RR63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ステータの温度上昇を抑制又は防止する。
【解決手段】モータ100のロータハブ11は、ステータ2よりも軸方向一方に配置され、中心軸CAに沿って延びるシャフト101から径方向外方に広がる。第1リブ15は、ロータハブ11の軸方向他方端面から軸方向他方に突出して、軸方向と垂直であって周方向と交差する第1延伸方向De1に延び、ステータ2よりも軸方向一方に配置される。及び/又は、モータ100のステータ2の軸方向端部には、第1熱伝導部材5が配置される。第1熱伝導部材5は、少なくともコイル部23の軸方向端部とステータホルダ31の径方向側面の一部とを少なくとも覆う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
前記ロータを回転駆動するステータと、
を備え、
前記ロータは、
前記ステータよりも軸方向一方に配置され、前記中心軸に沿って延びるシャフトから径方向外方に広がるロータハブと、
前記ロータハブの軸方向他方端面から軸方向他方に突出して、軸方向と垂直であって周方向と交差する第1延伸方向に延びる第1リブと、
を有し、
前記第1リブは、前記ステータよりも軸方向一方に配置される、モータ。
【請求項2】
前記第1リブの前記第1延伸方向の前記中心軸側において、前記第1リブの軸方向他方端部は、前記第1延伸方向の前記中心軸側に向かうにつれて軸方向他方に延びる、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記第1リブの周方向端面は、軸方向他方に向かうにつれて周方向内方に広がる、請求項1に記載のモータ。
【請求項4】
前記ロータハブには、開口部が配置される、請求項1に記載のモータ。
【請求項5】
前記第1リブは、複数であって、周方向に並ぶ、請求項1に記載のモータ。
【請求項6】
前記第1リブは、複数であって、周方向に並び、
前記開口部は、前記ロータハブの複数の周方向に隣り合う前記第1リブ間の部分のうちの少なくとも一部に配置され、
前記第1リブの前記第1延伸方向は、前記中心軸からずれている、請求項4に記載のモータ。
【請求項7】
前記第1リブは、複数であって、周方向に並び、
前記開口部は、前記ロータハブの複数の周方向に隣り合う前記第1リブ間の部分のうちの一部に配置され、
前記開口部が配置される前記第1リブ間の部分の周方向幅は、前記開口部が配置されない前記第1リブ間の部分の周方向幅よりも大きい、請求項4に記載のモータ。
【請求項8】
前記第1リブは、複数であって、周方向に並び、
前記ロータは、前記ロータハブの軸方向他方端面から軸方向他方に突出して、軸方向と垂直であって周方向と交差する第2延伸方向に延びる第2リブをさらに有し、
前記第2リブは、少なくとも1つの周方向に隣り合う前記第1リブ間に配置され、
前記第2リブの前記第2延伸方向における長さは、前記第1リブの前記第1延伸方向における長さよりも短い、請求項1に記載のモータ。
【請求項9】
軸方向に延びる筒状であって、前記ステータを支持するステータホルダと、
前記ステータの軸方向端部に配置される第1熱伝導部材と、
をさらに備え、
前記ステータは、
前記ステータホルダの径方向側面に配置される磁性体のステータコアと、
前記ステータコアのスロットに配置されるコイル部と、
を有し、
前記第1熱伝導部材は、少なくとも前記コイル部の軸方向端部と前記ステータホルダの径方向側面の一部とを覆う、請求項1に記載のモータ。
【請求項10】
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
軸方向に延びる筒状のステータホルダと、
前記ステータホルダに支持されるステータと、
前記ステータの軸方向端部に配置される第1熱伝導部材と、
を備え、
前記ステータは、
前記ステータホルダの径方向側面に配置される磁性体のステータコアと、
前記ステータコアのスロットに配置されるコイル部と、
を有し、
前記第1熱伝導部材は、少なくとも前記コイル部の軸方向端部と前記ステータホルダの径方向側面の一部とを少なくとも覆う、モータ。
【請求項11】
前記ロータは、前記ステータよりも軸方向一方に配置され、前記中心軸に沿って延びるシャフトから径方向外方に広がるロータハブを有し、
前記第1熱伝導部材は、前記ステータの軸方向他方端部に配置され、前記コイル部の軸方向他方端部を覆う、請求項9又は請求項10に記載のモータ。
【請求項12】
前記第1熱伝導部材の一部は、前記スロット内に配置される、請求項9又は請求項10に記載のモータ。
【請求項13】
前記第1熱伝導部材の配置量は、径方向内方に向かうにつれて多くなる、請求項9又は請求項10に記載のモータ。
【請求項14】
前記ステータコアと前記ステータホルダの径方向側面との間に配置される第2熱伝導部材をさらに有し、
前記第2熱伝導部材の軸方向端部は、前記第1熱伝導部材と接する、請求項9又は請求項10に記載のモータ。
【請求項15】
前記第1熱伝導性部材の材料は、前記第2熱伝導性部材の材料とは異なり、
前記第1熱伝導性部材の熱伝導性は、前記第2熱伝導性部材よりも高い、請求項14に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
ステータの小型化及び高出力化に伴い、ステータの温度上昇が問題視されている。そのため、ステータの放熱性を高める技術が様々に工夫されている。たとえば、ステータコアを露出させる開口部が筐体に形成され、該開口部に熱伝導部が充填される。或いは、熱伝導部が、ステータコアとこれを保持する筐体との間に設けられ、両者に密着する。これにより、筐体とステータコアとを熱的に接続させ、ステータコアの熱を筐体に伝える(特開2019-103175号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-103175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の放熱技術では、放熱をステータコアから筐体への熱伝達のみに依っている。また、ステータコアとこれを保持する筐体との接触面積を広げることは難しい。そのため、ステータでの発熱量が大きくなると、不十分な放熱によりステータが温度上昇する虞がある。
【0005】
本発明は、ステータの温度上昇を抑制又は防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の例示的なモータは、ロータと、ステータと、を備える。前記ロータは、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能である。前記ステータは、前記ロータを回転駆動する。前記ロータは、ロータハブと、第1リブと、を有する。前記ロータハブは、前記ステータよりも軸方向一方に配置され、前記中心軸に沿って延びるシャフトから径方向外方に広がる。前記第1リブは、前記ロータハブの軸方向他方端面から軸方向他方に突出して、軸方向と垂直であって周方向と交差する第1延伸方向に延びる。前記第1リブは、前記ステータよりも軸方向一方に配置される。
【0007】
また、本発明の例示的なモータは、ロータと、ステータホルダと、ステータと、第1熱伝導部材と、を備える。前記ロータは、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能である。前記ステータホルダは、軸方向に延びる筒状である。前記ステータは、前記ステータホルダに支持される。前記第1熱伝導部材は、前記ステータの軸方向端部に配置される。前記ステータは、磁性体のステータコアと、コイル部と、を有する。前記ステータコアは、前記ステータホルダの径方向側面に配置される。前記コイル部は、前記ステータコアのスロットに配置される。前記第1熱伝導部材は、少なくとも前記コイル部の軸方向端部と前記ステータホルダの径方向側面の一部とを少なくとも覆う。
【発明の効果】
【0008】
本発明の例示的なモータによれば、ステータの温度上昇を抑制又は防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、モータの構成例を示す断面図である。
図2図2は、実施形態における第1リブの構成例を示すロータハブの斜視図である。
図3図3は、実施形態におけるロータハブの軸方向他方側の平面図である。
図4図4は、変形例における第1リブ及び第2リブの構成例を示すロータハブの斜視図である。
図5図5は、変形例におけるロータハブの軸方向他方側の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して例示的な実施形態を説明する。
【0011】
なお、本明細書では、モータ100において、中心軸CAと平行な方向を「軸方向」と呼ぶ。軸方向のうち、後述するロータハブ11から基板4への向きを「軸方向一方Da」と呼び、基板4からロータハブ11への向きを「軸方向他方Db」と呼ぶ。また、中心軸CAに直交する方向を「径方向」と呼び、中心軸CAを中心とする回転方向を「周方向」と呼ぶ。径方向のうち、中心軸CAへと近づく向きを「径方向内方」と呼び、中心軸CAから離れる向きを「径方向外方」と呼ぶ。また、所定の構成要素において、周方向における端部から中央部への向きを「周方向内方」と呼ぶことがあり、周方向における中央部から端部への向きを「周方向外方」と呼ぶことがある。
【0012】
また、本明細書において、「環状」は、中心軸CAを中心とする周方向の全域に渡って切れ目の無く連続的に一繋がりとなる形状のほか、中心軸CAを中心とする全域の一部に1以上の切れ目を有する形状を含む。また、中心軸CAを中心として、中心軸CAと交差する曲面において閉曲線を描く形状も含む。
【0013】
また、方位、線、及び面のうちのいずれかと他のいずれかとの位置関係において、「平行」は、両者がどこまで延長しても全く交わらない状態のみならず、実質的に平行である状態を含む。また、「垂直」及び「直交」はそれぞれ、両者が互いに90度で交わる状態のみならず、実質的に垂直である状態及び実質的に直交する状態を含む。つまり、「平行」、「垂直」及び「直交」はそれぞれ、両者の位置関係に本発明の主旨を逸脱しない程度の角度ずれがある状態を含む。
【0014】
なお、これらは単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係、方向、及び名称などを限定する意図はない。
【0015】
<1.実施形態>
図1は、モータ100の構成例を示す断面図である。なお、図1は、中心軸CAを含む仮想の平面で切断した場合のモータ100の断面構造を示す。
【0016】
<1-1.モータ100>
図1に示すように、モータ100は、シャフト101と、ロータ1と、ステータ2と、ブラケット3と、基板4と、第1熱伝導部材5と、第2熱伝導部材6と、を有する。なお、第1熱伝導部材5及び第2熱伝導部材6は、後に説明する。
【0017】
<1-1-1.シャフト101>
シャフト101は、中心軸CAに沿って軸方向に延びる棒状の部材であり、本実施形態では中心軸CAを中心としてロータ1とともに回転可能である。つまり、シャフト101は、モータ100の回転軸である。但し、本実施形態の例示に限定されず、シャフト101は、固定軸であって、中心軸CAを中心として回転不能であってもよい。この場合、シャフト101とロータ1との間には、シャフト101がロータ1を回転可能に支持するためのベアリングが配置される。
【0018】
<1-1-2.ロータ1>
ロータ1は、軸方向に延びる中心軸CAを中心として回転可能である。前述の如く、モータ100は、ロータ1を備える。図1に示すように、ロータ1は、ロータハブ11と、ロータ筒部12と、ヨーク13と、マグネット14と、第1リブ15と、を有する。なお、第1リブ15は、後に説明する。
【0019】
ロータハブ11は、ステータ2よりも軸方向一方Daに配置され、中心軸CAに沿って延びるシャフト101から径方向外方に広がる。前述の如く、ロータ1は、ロータハブ11を有する。ロータハブ11は、筒部111と、天板部112と、外壁部113と、を有する(図1と後述の図2及び図3とを参照)。筒部111は、軸方向に延びる筒状であって、シャフト101の軸方向一方Da側においてシャフト101の径方向外側面に接続される。天板部112は、筒部111から径方向外方に広がる。外壁部113は、天板部112の径方向外端部から軸方向他方Dbに突出して、周方向に延びる。本実施形態では、外壁部113は、中心軸CAを囲む環状である。
【0020】
ロータハブ11の天板部112には、開口部1121が配置される。すなわち、ロータハブ11は、開口部1121を有する。開口部1121は、天板部112の軸方向一方Da側と軸方向他方Db側とを繋ぐ。つまり、開口部1121は、ロータ1の外部とロータ1の内部とを繋ぐ。こうすれば、ロータ1が回転する際、開口部1121を通じた吸気又は排気ができる。従って、少なくとも軸方向の気流をモータ100の内部に発生させ易くなり、吸排気量に応じて気流の風量を増加させることもできる。
【0021】
ロータ筒部12は、軸方向に延びる筒状であり、ステータ2を囲む。ロータ筒部12の軸方向一方端部の内側には、外壁部113が嵌る。言い換えると、外壁部113は、ロータ筒部12の軸方向一方端部よりも径方向内方に配置される。外壁部113の径方向外側面は、ロータ筒部12の径方向内側面の軸方向一方Da側と接する。
【0022】
ヨーク13は、ロータ筒部12の径方向内側面に配置される磁性体であり、軸方向に延びて周方向に広がる。ヨーク13は、軸方向に延びる筒状の部材であってもよいし、軸方向に延びる磁性体片が周方向に複数並ぶ構成であってもよい。
【0023】
マグネット14は、ヨーク13の径方向内側面に配置され、軸方向に延びて周方向に広がる。マグネット14では、異なる磁極(つまり、S極、N極)が取方向において交互に配置される。マグネット14は、軸方向に延びる筒状の部材であってもよいし、軸方向に延びる磁石片が周方向に複数並ぶ構成であってもよい。
【0024】
<1―1-3.ステータ2>
次に、図1を参照して、ステータ2は、ロータ1を回転駆動する。前述の如く、モータ100は、ステータ2を備える。ステータ2は、ブラケット3のステータホルダ31に支持される。ステータ2は、ステータコア21と、インシュレータ22と、複数のコイル部23と、を有する。ステータコア21は、環状の磁性体であって、ブラケット3のステータホルダ31の径方向側面に配置される。ステータコア21は、本実施形態では電磁鋼板の積層体であり、マグネット14と径方向に対向する。また、ステータコア21は、スロット211を有する。スロット211は、ステータコア21を軸方向に貫通して、周方向に複数並ぶ。インシュレータ22は、電気絶縁性を有し、ステータコア21の表面を覆う。複数のコイル部23は、ステータコア21のスロット211にそれぞれ配置され、周方向に並ぶ。各々のコイル部23では、導線(符号省略)が、インシュレータ22を介してステータコア21にコイル状に配置される。なお、導線は、たとえばエナメル被覆銅線,電気絶縁部材で被覆された金属線などであり、ステータコア21のティース(図示省略)に巻き回されることでコイル部23を形成する。各々のコイル部23に駆動電流が供給されると、ステータ2は励磁されてロータ1を駆動する。
【0025】
<1-1-4.ブラケット3>
ブラケット3は、ステータホルダ31と、底板部32と、周壁部33と、を有する。ステータホルダ31は、軸方向に延びる筒状であって、ステータ2を支持する。モータ100は、ステータホルダ31をさらに有する。ステータホルダ31は、Alなどの非磁性の金属製である。但し、この例示は、ステータホルダ31が金属製でない構成を排除しない。たとえば、ステータホルダ31の材料は、樹脂であってもよいが、好ましくは高熱伝導性の材料とされる。また、ステータホルダ31の内周面(径方向内側面)には、ベアリング(符号省略)が配置され、シャフト101が挿通される。ステータホルダ31は、ベアリングを介してシャフト101を回転可能に支持する。底板部32は、ステータホルダ31の軸方向他方端部から径方向外方に広がる。周壁部33は、底板部32の径方向外端部から軸方向他方Dbに突出し、周方向に延びる。
【0026】
<1-1-5.基板4>
基板4は、ステータホルダ31を囲む環状の板形状であって、径方向に広がる。基板4は、ステータホルダ31及び周壁部33の少なくともどちらかに支持される。基板4には、ステータ2の駆動回路(図示省略)などが搭載される。また、基板4には、コイル部23の引出線及び外部接続線(ともに図示省略)が接続される。なお、引出線は、コイル部23を構成する導線の端部である。外部接続線は、基板4からモータ100の外部に引き出される接続線であり、外部の装置などに接続される。
【0027】
<1-2.第1リブ15>
次に、図1から図3を参照して、第1リブ15を説明する。図2は、実施形態における第1リブ15の構成例を示すロータハブ11の斜視図である。図3は、実施形態におけるロータハブ11の軸方向他方Db側の平面図である。なお、図3では、軸方向他方Db側から軸方向一方Daを向いて実施形態のロータハブ11を見ている。
【0028】
第1リブ15は、ロータハブ11の軸方向他方端面から軸方向他方Dbに突出して、第1延伸方向De1に延びる。第1延伸方向De1は、軸方向と垂直であって周方向と交差する。前述の如く、ロータ1は、第1リブ15を有する。第1リブ15は、ステータ2よりも軸方向一方Daに配置される。
【0029】
ロータハブ11の軸方向他方端面に第1リブ15を上述の様に配置することにより、ロータ1が回転する際、モータ100の内部に気流を発生させることができる。該気流は、たとえば軸方向に流れ、ステータ2(特にコイル部23)を冷却する。従って、簡易な構成で、ステータ2(特にコイル部23)の温度上昇を抑制又は防止できる。
【0030】
また、ロータ1の蓋部分の軸方向他方Db側の表面積(たとえば、ロータハブ11の軸方向他方端面と第1リブ15との表面積の和)をより大きくできる。従って、空気がロータ1と接する面積などがさらに大きくなる。よって、ステータ2からベアリング(符号省略)及びシャフト101を介してロータハブ11に伝達される熱を、ロータハブ11の表面からより多く放散できる。
【0031】
本実施形態では、第1リブ15の第1延伸方向De1における中心軸CA側の端部は、筒部111の径方向外側面に接続される。第1リブ15の第1延伸方向De1における外壁部113側の端部は、外壁部113の径方向内側面に接続される。第1リブ15の第1延伸方向De1における両端部がロータハブ11と接続されることにより、第1リブ15の強度を向上できる。但し、この例示は、第1リブ15の第1延伸方向De1における少なくとも片側の端部がロータハブ11と接続されない構成を排除しない。つまり、第1リブ15の第1延伸方向De1における中心軸CA側の端部は、筒部111の径方向外側面に対して接続されずに離れていてもよい。また、第1リブ15の第1延伸方向De1における外壁部113側の端部は、外壁部113の径方向内側面に対して接続されずに離れていてもよい。
【0032】
好ましくは、図1に示すように、第1リブ15の第1延伸方向De1の中心軸CA側において、第1リブ15の軸方向他方端部は、第1延伸方向De1の中心軸CA側に向かうにつれて軸方向他方Dbに延びる。言い換えると、第1リブ15の軸方向他方端面は、第1面F1と、第2面F2と、を有する。第1面F1は、軸方向と垂直な方向に広がる。第2面F2は、第1面F1よりも第1延伸方向De1の中心軸CA側に配置され、第1延伸方向De1の中心軸CA側に向かうにつれて軸方向他方Dbに延びる。
【0033】
こうすれば、第1リブ15の第1面F1を第2面F2よりも軸方向一方Daに配置できるので、ステータ2(特にコイル部23)をより軸方向一方Daに配置でき、すなわち軸方向において第1リブ15(の第1面F1)に近付けることができる。たとえば、第1リブ15の第1延伸方向De1の中心軸CAとは反対側(たとえば外壁部113側)は、ロータ1が回転する際にステータ2のコイル部23と軸方向に対向し、第1リブ15の第1延伸方向De1の中心軸CA側(たとえば筒部111側)よりも軸方向一方Da(つまりステータ2とは反対側)に配置される。従って、第1リブ15との接触を防止しつつ、第1リブ15とステータ2(特にコイル部23)との軸方向間隔をより小さくできる。従って、モータ100の軸方向サイズを小さくできる。
【0034】
また、好ましくは、図3に示すように、第1リブ15の周方向端面151は、軸方向他方Dbに向かうにつれて周方向内方に広がる。以下では、この様な周方向端面151を「テーパ面151」と呼ぶ。つまり、第1リブ15は、テーパ面151を有する。なお、テーパ面151は、第1リブ15の周方向一方側及び他方側の少なくともどちらかに配置される。こうすれば、第1リブ15の周方向端面151をテーパ形状にできる。従って、ロータ1が回転する際、第1リブ15のテーパ面151で空気を軸方向他方Dbに押し出し易くなるので、気流をステータ2に向かって流し易くなる。よって、ステータ2を冷却し易くなる。また、第1リブ15の先端(軸方向他方端部)の周方向幅を該第1リブ15の根元(軸方向一方端部)よりも小さくできる。つまり、軸方向他方Dbに向かうほど第1リブ15の周方向幅を小さくできるので、第1リブ15の体積をより少なくできる。従って、より少ない材料で第1リブ15を配置できる。但し、この例示は、少なくとも1つの第1リブ15がテーパ面151を有さない構成を排除しない。
【0035】
また、好ましくは、第1リブ15は、複数であって、周方向に並ぶ。たとえば、本実施形態では図2及び図3に示すように、6個の第1リブ15が周方向に並ぶ。こうすれば、複数の第1リブ15により、モータ100の内部に気流を発生させ易くなる。但し、この例示は、第1リブ15が単数又は6以外の複数である構成を排除しない。
【0036】
ロータハブ11の複数の周方向に隣り合う第1リブ15間の部分のうちの少なくとも一部には、開口部1121が配置される。
【0037】
また、本実施系形態では、図3の二点鎖線に示すように、第1リブ15の第1延伸方向De1は、中心軸CAからずれている。こうすれば、一部の周方向に隣り合う第1リブ15間の部分の周方向幅をより広くできる。従って、ここに開口部1121を配置することで、開口部1121の周方向幅W1(図3参照)をより広くできる。よって、モータ100の内部に発生する気流の風量をより多くできる。
【0038】
また、好ましくは、開口部1121が配置される第1リブ15間の部分の周方向幅W1は、開口部1121が配置されない第1リブ15間の部分の周方向幅W2よりも大きい。W1>W2とすることで、開口部1121の周方向幅W1をより広くできる。よって、モータ100の内部に発生する気流の風量をさらに多くできる。
【0039】
但し、上述の例示は、第1リブ15の第1延伸方向De1が中心軸CAからずれていない構成を排除しないし、W1≦W2である構成を排除しない。
【0040】
<1-3.第1熱伝導部材5>
次に、図1を参照して、第1熱伝導部材5を説明する。第1熱伝導部材5は、ステータ2の軸方向端部に配置される。前述の如く、モータ100は、第1熱伝導部材5を備える。第1熱伝導部材5は、良好な熱伝導性を有し、好ましくは良好な電気絶縁性をさらに有する。第1熱伝導部材5は、本実施形態では熱伝導性フィラーを含む複合樹脂である。但し、この例示は、第1熱伝導部材5が上述の様な複合樹脂でない構成も排除しない。たとえば、第1熱伝導部材5の材料は金属であってもよい。また、上述の例示は、第1熱伝導部材5の電気絶縁性が低い構成を排除しない。
【0041】
第1熱伝導部材5は、少なくともコイル部23の軸方向端部とステータホルダ31の径方向側面の一部とを覆う。こうすれば、ステータ2の軸方向端部の熱をステータホルダ31に放散できる。特に、コイル部23で発生する熱をステータコア21のみならず第1熱伝導部材5を介してステータホルダ31に放散できる。この熱は、ベアリング及びシャフト101を介してロータ1に伝達され、ロータ1からモータ100の外内の空気に放散される。また、第1熱伝導部材5に伝わる熱は、ロータ筒部12及びブラケット3間の隙間を流通して第1熱伝導部材5に接する気流にも放散できる。従って、簡易な構成で、ステータ2(特にコイル部23)の温度上昇を抑制又は防止できる。
【0042】
好ましくは、図1に示すように、第1熱伝導部材5はステータ2の軸方向他方端部に配置され、コイル部23の軸方向他方端部を覆う。つまり、第1熱伝導部材5は、ステータ2の軸方向一方端部には配置されないが、ステータ2の軸方向他方端部には配置される。そのため、ステータ2の軸方向一方Da側で占めるスペースを省略できる。従って、軸方向におけるロータハブ11(及び第1リブ15)とステータ2との間の間隔をより小さくできる。よって、ステータ2の軸方向他方端部に配置される第1熱伝導部材5で放熱性を確保しつつ、モータ100をコンパクトに組み立てできる。但し、図1の例示は、第1熱伝導部材5がステータ2の軸方向一方端部に配置される一方で軸方向他方端部には配置されない構成を排除しない。さらに、上述の例示に限定されず、第1熱伝導部材5は、ステータ2の軸方向両端部に配置されてもよい。
【0043】
また、好ましくは、第1熱伝導部材5の一部は、ステータコア21のスロット211内に配置される。この際、第1熱伝導部材5の一部は、少なくとも1つのスロット211内の一部(たとえば軸方向端部側)に配置されてもよいし、より好ましくは少なくとも1つのスロット211の内部全体に配置されてもよい。こうすれば、第1熱伝導部材5がコイル部23の表面を覆う被覆面積をより広くできる。従って、第1熱伝導部材5を介したステータ2(特にコイル部23)の放熱性を向上できる。但し、この例示は、第1熱伝導部材5の一部が少なくとも1つのスロット211内に配置されない構成を排除しない。
【0044】
また、好ましくは、第1熱伝導部材5の配置量は、径方向内方に向かうにつれて多くなる。たとえば、図1では、径方向内方側の第1熱伝導部材5の配置量は、径方向外方側の第1熱伝導部材5の配置量よりも多い。こうすれば、第1熱伝導部材5を介してステータ2からステータホルダ31に向かって伝達される熱の伝達断面積は、径方向内方に向かうにつれて広くなる。従って、第1熱伝導部材5を介したステータ2(特にコイル部23)の放熱性をより向上できる。但し、この例示は、第1熱伝導部材5の配置量が径方向内方に向かうにつれて多くならない構成を排除しない。たとえば、第1熱伝導部材5の配置量は、径方向内方に向かうにつれて一定であってもよい。また、第1熱伝導部材5の配置量が径方向内方に向かうにつれて少なくなる構成も排除されない。
【0045】
<1-4.第2熱伝導部材6>
次に、図1を参照して、第2熱伝導部材6を説明する。第2熱伝導部材6は、ステータコア21とステータホルダ31の径方向側面との間に配置される。前述の如く、モータ100は、第2熱伝導部材6を備える。第2熱伝導部材6は、良好な熱伝導性を有し、好ましくは良好な電気絶縁性をさらに有する。第2熱伝導部材6は、本実施形態では熱伝導シートである。但し、この例示は、第2熱伝導部材6の電気絶縁性が低い構成を排除しないし、第2熱伝導部材6が熱伝導シートでない構成も排除しない。たとえば、第2熱伝導部材6は、熱伝導性フィラーを含む複合樹脂であってもよい。
【0046】
好ましくは、第2熱伝導部材6の軸方向端部は、第1熱伝導部材5と接する。たとえば、図1では、第2熱伝導部材6の軸方向他方端部は、ステータ2の軸方向他方Db側に配置される第1熱伝導部材5と接する。但し、この例示に限定されず、第2熱伝導部材6の軸方向一方端部が、ステータ2の軸方向一方Da側に配置される第1熱伝導部材5と接してもよい。或いは、第2熱伝導部材6の軸方向両端部がそれぞれ、ステータ2の軸方向両端側に配置される第1熱伝導部材5と接してもよい。こうすれば、第2熱伝導部材6によりステータコア21をステータホルダ31に接続できるとともに、コイル部23で発生してステータコア21に伝達される熱を第2熱伝導部材6を介してステータホルダ31のみならず第1熱伝導部材5にも放散できる。従って、ステータホルダ31に対してステータコア21を安定的に接続しつつ、ステータコア21の熱をステータホルダ31へと良好に放散できる。但し、この例示は、第2熱伝導部材6の軸方向両端部が第1熱伝導部材5と接しない構成を排除しない。
【0047】
本実施形態では、第2熱伝導部材6の材料は、第1熱伝導部材5の材料とは異なる。好ましくは、第1熱伝導部材5の熱伝導性は、第2熱伝導部材6の熱伝導性よりも高い。こうすれば、たとえば、熱伝導性よりも接続性を優先した材料を第2熱伝導部材6に採用できる。一例として、第2熱伝導部材6は、熱伝導性接着剤であってもよい。従って、ステータ2及びステータホルダ31間の熱伝導性及び接続性を良好に両立できる。但し、この例示は、第1熱伝導部材5の熱伝導性が第2熱伝導部材6の熱伝導性以下である構成を排除しない。
【0048】
また、本実施形態の例示に限定されず、第2熱伝導部材6の材料は、第1熱伝導部材5と同じであってもよい。こうすれば、同じ材料で第1熱伝導部材5及び第2熱伝導部材6を形成できるので、モータ100に必要な材料の種類を減らすことができる。従って、モータ100の製造コストを低減できる。
【0049】
また、本実施形態の例示に限定されず、第2熱伝導部材6は、省略されてもよい。たとえば、ステータコア21は、圧入、溶接、ろう付けなどの手段により、直接にステータホルダ31の径方向外側面に固定されてもよい。或いは、第2熱伝導部材6に代えて、熱伝導性の低い接着剤などが、ステータコア21とステータホルダ31の径方向外側面との間に配置されてもよい。
【0050】
<2.実施形態の変形例>
次に、図4及び図5を参照して、実施形態の変形例を説明する。図4は、変形例における第1リブ15及び第2リブ16の構成例を示すロータハブ11の斜視図である。図5は、変形例におけるロータハブ11の軸方向他方Db側の平面図である。なお、図5では、軸方向他方Db側から軸方向一方Daを向いて変形例のロータハブ11を見ている。また、実施形態の変形例では、上述の実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略することがある。
【0051】
変形例では、ロータ1は、第2リブ16をさらに有する。第2リブ16は、図4及び図5に示すように、ロータハブ11の軸方向他方端面から軸方向他方Dbに突出して、第2延伸方向De2に延びる。なお、第2延伸方向De2は、軸方向と垂直であって周方向と交差する。第2延伸方向De2は、中心軸CAからずれていてもよいし、中心軸CAを通ってもよい。第2リブ16は、ステータ2よりも軸方向一方Daに配置される。
【0052】
第2リブ16は、少なくとも1つの周方向に隣り合う第1リブ15間に配置され、本実施形態では周方向に隣り合う第1リブ15間の各々に配置される。第2リブ16の形状は、第1リブ15と同様である。
【0053】
たとえば、第2リブ16の第2延伸方向De2における中心軸CA側の端部は、筒部111の径方向外側面に接続される。これにより、第2リブ16の強度を向上できる。但し、この例示は、第2リブ16の第2延伸方向De2における中心軸CA側の端部がロータハブ11と接続されない構成を排除しない。たとえば、第2リブ16の第2延伸方向De2における中心軸CA側の端部は、筒部111の径方向外側面に対して接続されずに離れていてもよい。
【0054】
一方、第2リブ16の第2延伸方向De2における外壁部113側の端部は、第1リブ15とは異なり、外壁部113の径方向内側面よりも径方向内方に配置される。特に、周方向に隣り合う第1リブ15間のうちの開口部1121が配置される部分では、第2リブ16の第2延伸方向De2における外壁部113側の端部は、図5に示すように開口部1121の外縁部に配置され、或いは、開口部1121の外縁部よりも径方向内方に配置される。そのため、第2リブ16の第2延伸方向De2における長さは、第1リブ15の第1延伸方向De1における長さよりも短い。こうすれば、ロータ1の蓋部分の軸方向他方Db側の表面積(たとえば、ロータハブ11の軸方向他方端面と第1リブ15及び第2リブ16との表面積の和)をさらに大きくできる。従って、空気がロータ1と接する面積などがさらに大きくなる。よって、ステータ2からベアリング(符号省略)及びシャフト101を介してロータハブ11に伝達される熱を、より多くロータ1の表面から放散できる。但し、この例示は、第2リブ16の第2延伸方向De2における長さが第1リブ15の第1延伸方向De1における長さ以上である構成を排除しない。
【0055】
また、好ましくは、第2リブ16の第2延伸方向De2の中心軸CA側において、第2リブ16の軸方向他方端部は、第2延伸方向De2の中心軸CA側に向かうにつれて軸方向他方Dbに延びる。言い換えると、第2リブ16の軸方向他方端面は、第3面F3と、第4面F4と、を有する。第3面F3は、軸方向と垂直な方向に広がる。第4面F4は、第3面F3よりも第2延伸方向De2の中心軸CA側に配置され、第2延伸方向De2の中心軸CA側に向かうにつれて軸方向他方Dbに延びる。
【0056】
また、第2リブ16の周方向における少なくとも片側の端面は、第1リブ15と同様に、軸方向他方Dbに向かうにつれて周方向内方に広がるテーパ面を有してもよい。但し、この例示は、第2リブ16が上述のテーパ面を有さない構成を排除しない。
【0057】
<3.その他>
以上、本発明の実施形態を説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で上述の実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態で説明した事項は、矛盾が生じない範囲で適宜任意に組み合わせることができる。
【0058】
たとえば、本明細書のモータ100は、第1リブ15及び第1熱伝導部材5の両方を有する。但し、この例示に限定されず、モータ100は、第1リブ15及び第1熱伝導部材5のいずれかのみを有してもよい。
【0059】
<4.総括>
以下では、これまでに説明した実施形態について総括的に述べる。
【0060】
たとえば、本明細書に開示されているモータは、
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
前記ロータを回転駆動するステータと、
を備え、
前記ロータは、
前記ステータよりも軸方向一方に配置され、前記中心軸に沿って延びるシャフトから径方向外方に広がるロータハブと、
前記ロータハブの軸方向他方端面から軸方向他方に突出して、軸方向と垂直であって周方向と交差する第1延伸方向に延びる第1リブと、
を有し、
前記第1リブは、前記ステータよりも軸方向一方に配置される構成(第1の構成)とされる。
【0061】
なお、第1の構成のモータは、
前記第1リブの前記第1延伸方向の前記中心軸側において、前記第1リブの軸方向他方端部は、前記第1延伸方向の前記中心軸側に向かうにつれて軸方向他方に延びる構成(第2の構成)にしてもよい。
【0062】
また、第1又は第2の構成のモータは、
前記第1リブの周方向端面は、軸方向他方に向かうにつれて周方向内方に広がる構成(第3の構成)にしてもよい。
【0063】
また、第1から第3のいずれかの構成のモータは、
前記ロータハブには、開口部が配置される構成(第4の構成)にしてもよい。
【0064】
また、第1から第4のいずれかの構成のモータは、
前記第1リブは、複数であって、周方向に並ぶ構成(第5の構成)にしてもよい。
【0065】
また、第4の構成のモータは、
前記第1リブは、複数であって、周方向に並び、
前記開口部は、前記ロータハブの複数の周方向に隣り合う前記第1リブ間の部分のうちの少なくとも一部に配置され、
前記第1リブの前記第1延伸方向は、前記中心軸からずれている構成(第6の構成)にしてもよい。
【0066】
また、第4又は第6の構成のモータは、
前記第1リブは、複数であって、周方向に並び、
前記開口部は、前記ロータハブの複数の周方向に隣り合う前記第1リブ間の部分のうちの一部に配置され、
前記開口部が配置される前記第1リブ間の部分の周方向幅は、前記開口部が配置されない前記第1リブ間の部分の周方向幅よりも大きい構成(第7の構成)にしてもよい。
【0067】
また、第1から第7のいずれかの構成のモータは、
前記第1リブは、複数であって、周方向に並び、
前記ロータは、前記ロータハブの軸方向他方端面から軸方向他方に突出して、軸方向と垂直であって周方向と交差する第2延伸方向に延びる第2リブをさらに有し、
前記第2リブは、少なくとも1つの周方向に隣り合う前記第1リブ間に配置され、
前記第2リブの前記第2延伸方向における長さは、前記第1リブの前記第1延伸方向における長さよりも短い構成(第8の構成)にしてもよい。
【0068】
また、第1から第8のいずれかの構成のモータは、
軸方向に延びる筒状であって、前記ステータを支持するステータホルダと、
前記ステータの軸方向端部に配置される第1熱伝導部材と、
をさらに備え、
前記ステータは、
前記ステータホルダの径方向側面に配置される磁性体のステータコアと、
前記ステータコアのスロットに配置されるコイル部と、
を有し、
前記第1熱伝導部材は、少なくとも前記コイル部の軸方向端部と前記ステータホルダの径方向側面の一部とを覆う構成(第9の構成)にしてもよい。
【0069】
また、本明細書に開示されているモータは、
軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なロータと、
軸方向に延びる筒状のステータホルダと、
前記ステータホルダに支持されるステータと、
前記ステータの軸方向端部に配置される第1熱伝導部材と、
を備え、
前記ステータは、
前記ステータホルダの径方向側面に配置される磁性体のステータコアと、
前記ステータコアのスロットに配置されるコイル部と、
を有し、
前記第1熱伝導部材は、少なくとも前記コイル部の軸方向端部と前記ステータホルダの径方向側面の一部とを少なくとも覆う構成(第10の構成)とされる。
【0070】
また、第9又は第10の構成のモータは、
前記ロータは、前記ステータよりも軸方向一方に配置され、前記中心軸に沿って延びるシャフトから径方向外方に広がるロータハブを有し、
前記第1熱伝導部材は、前記ステータの軸方向他方端部に配置され、前記コイル部の軸方向他方端部を覆う構成(第11の構成)にしてもよい。
【0071】
また、第9から第11のいずれかの構成のモータは、
前記第1熱伝導部材の一部は、前記スロット内に配置される構成(第12の構成)にしてもよい。
【0072】
また、第9から第12のいずれかの構成のモータは、
前記第1熱伝導部材の配置量は、径方向内方に向かうにつれて多くなる構成(第13の構成)にしてもよい。
【0073】
また、第9から第13のいずれかの構成のモータは、
前記ステータコアと前記ステータホルダの径方向側面との間に配置される第2熱伝導部材をさらに有し、
前記第2熱伝導部材の軸方向端部は、前記第1熱伝導部材と接する構成(第14の構成)にしてもよい。
【0074】
また、第14の構成のモータは、
前記第1熱伝導性部材の材料は、前記第2熱伝導性部材の材料とは異なり、
前記第1熱伝導性部材の熱伝導性は、前記第2熱伝導性部材よりも高い構成(第15の構成)にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、モータのステータの冷却に有用である。
【符号の説明】
【0076】
100・・・モータ、101・・・シャフト、1・・・ロータ、11・・・ロータハブ、111・・・筒部、112・・・天板部、1121・・・開口部、113・・・外壁部、12・・・ロータ筒部、13・・・ヨーク、14・・・マグネット、15・・・第1リブ、151・・・テーパ面、16・・・第2リブ、2・・・ステータ、21・・・ステータコア、211・・・スロット、22・・・インシュレータ、23・・・コイル部、3・・・ブラケット、31・・・ステータホルダ、32・・・底板部、33・・・周壁部、4・・・基板、5・・・第1熱電部材、6・・・第2熱電部材、CA・・・中心軸、Da・・・軸方向一方、Db・・・軸方向他方、De1・・・第1第延伸方向、De2・・・第2延伸方向、F1・・・第1面、F2・・・第2面、F3・・・第3面、F4・・・第4面
図1
図2
図3
図4
図5