(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152051
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】アフィリエイト広告を管理するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20241018BHJP
【FI】
G06Q30/0241 446
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065974
(22)【出願日】2023-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】磯部 公彦
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】 様々な広告用コンテンツの活用を支援する。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係るアフィリエイト広告管理サーバ10は、通信ネットワーク20を介してアフィリエイタ端末30及び広告主端末45と通信可能に接続されており、アフィリエイト広告を管理するアフィリエイト広告管理サービスを提供する。当該サーバ10は、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツのうち、アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づいて、当該アフィリエイタが管理する媒体において表示するコンテンツを決定するから、アフィリエイタの提供コンテンツに基づいて決定される様々なコンテンツを表示することが可能となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、アフィリエイト広告を管理するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、
ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体において表示する第1コンテンツを決定するステップと、
前記第1コンテンツを前記媒体に対して提供するステップと、を実行し、
前記決定するステップは、前記複数の広告用コンテンツのうち、前記アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する、
システム。
【請求項2】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記複数の広告用コンテンツに含まれる第2コンテンツに基づいて前記アフィリエイタによって作成及び提供された前記提供コンテンツを、前記第2コンテンツの子の広告用コンテンツとして登録するステップを実行する、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記第2コンテンツを編集して前記提供コンテンツを作成するための編集画面を前記アフィリエイタに対して提示するステップを実行する、
請求項2のシステム。
【請求項4】
前記複数の広告用コンテンツは、広告主によって提供されるツリー構造の根の広告用コンテンツを含む、
請求項2のシステム。
【請求項5】
前記複数の広告用コンテンツの各々は、複数の商品の組合せに関連付けられている、
請求項1のシステム。
【請求項6】
前記決定するステップは、前記提供コンテンツのツリー構造の位置から親の方向、及び/又は、子の方向に位置する前記複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する、
請求項1のシステム。
【請求項7】
前記決定するステップは、前記複数の対象コンテンツのうち、前記提供コンテンツからのツリー構造上での距離が短い対象コンテンツが優先されるように、前記第1コンテンツを決定する、
請求項1のシステム。
【請求項8】
前記決定するステップは、前記複数の対象コンテンツの各々の、対応する商品の売上情報、前記対応する商品の在庫情報、及び、SNSにおけるエンゲージメント情報の少なくとも1つに基づいて、前記第1コンテンツを決定する、
請求項1のシステム。
【請求項9】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記媒体における前記第1コンテンツの表示に伴うアフィリエイト報酬を設定するステップを実行し、
前記設定するステップは、前記複数の対象コンテンツのうち、前記提供コンテンツのツリー構造の親の方向に位置する広告用コンテンツに関連付けられた他のユーザに対して前記アフィリエイト報酬を分配する、
請求項1のシステム。
【請求項10】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記媒体における前記第1コンテンツの表示に伴うアフィリエイト報酬を設定するステップを実行し、
前記提供コンテンツは、NFTに関連付けられており、
前記設定するステップは、前記提供コンテンツに関連付けられたNFTの所有者に対して前記アフィリエイト報酬を分配する、
請求項1のシステム。
【請求項11】
1又は複数のコンピュータによって実行され、アフィリエイト広告を管理するための方法であって、
ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体において表示する第1コンテンツを決定するステップと、
前記第1コンテンツを前記媒体に対して提供するステップと、を備え、
前記決定するステップは、前記複数の広告用コンテンツのうち、前記アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する、
方法。
【請求項12】
アフィリエイト広告を管理するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、
ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体において表示する第1コンテンツを決定するステップと、
前記第1コンテンツを前記媒体に対して提供するステップと、を実行させ、
前記決定するステップは、前記複数の広告用コンテンツのうち、前記アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アフィリエイト広告を管理するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アフィリエイタが、ブログなどのサイト等へ広告バナーを設定することで、広告主のサイトへの誘導を行うアフィリエイト広告が知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。こうしたアフィリエイト広告において掲載される広告バナー等のコンテンツは、典型的には、アフィリエイトサービスプロバイダ等によって提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の仕組みでは、広告バナー等の広告用コンテンツの外観の魅力が欠ける場合があり、このことは、アフィリエイト広告の効果を低減させ得る。したがって、様々な広告用コンテンツを活用する仕組みの実現が望まれる。
【0005】
本発明の実施形態は、様々な広告用コンテンツの活用を支援することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、アフィリエイト広告を管理するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体において表示する第1コンテンツを決定するステップと、前記第1コンテンツを前記媒体に対して提供するステップと、を実行し、前記決定するステップは、前記複数の広告用コンテンツのうち、前記アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、アフィリエイト広告を管理するための方法であって、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体において表示する第1コンテンツを決定するステップと、前記第1コンテンツを前記媒体に対して提供するステップと、を備え、前記決定するステップは、前記複数の広告用コンテンツのうち、前記アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、アフィリエイト広告を管理するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体において表示する第1コンテンツを決定するステップと、前記第1コンテンツを前記媒体に対して提供するステップと、を実行させ、前記決定するステップは、前記複数の広告用コンテンツのうち、前記アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の複数の対象コンテンツの中から前記第1コンテンツを決定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、様々な広告用コンテンツの活用を支援する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るアフィリエイト広告管理サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
【
図2】ユーザ情報テーブル152が管理する情報を例示する図。
【
図3】広告案件管理テーブル154が管理する情報を例示する図。
【
図4】広告用コンテンツ管理テーブル156が管理する情報を例示する図。
【
図5】広告表示管理テーブル158が管理する情報を例示する図。
【
図6】報酬管理テーブル159が管理する情報を例示する図。
【
図7】アフィリエイタによる広告用画像の登録の際にアフィリエイト広告管理サーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
【
図11】画像表示領域72において表示される広告用画像721を例示する図。
【
図13】表示画像を決定する際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
【
図14】対象画像が特定される様子を説明するための図。
【
図15】広告用画像の一次画像80が二次画像90へと切り替わることを説明するための図。
【
図16】アフィリエイト報酬を設定する際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るアフィリエイト広告管理サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してアフィリエイタ端末30及び広告主端末45と通信可能に接続されている。
図1においては、それぞれ1つのアフィリエイタ端末30及び広告主端末45のみが図示されているが、サーバ10は、それぞれ複数のアフィリエイタ端末30及び広告主端末45と通信可能に接続されている。アフィリエイト広告管理サーバ10は、アフィリエイト広告を管理するアフィリエイト広告管理サービスを提供する。サーバ10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
【0013】
まず、アフィリエイト広告管理サーバ10のハードウェア構成について説明する。サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0014】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0015】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0016】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0017】
ストレージ15は、例えば、磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、
図1に示すように、アフィリエイト広告管理サービスのユーザ(アフィリエイタ及び広告主)に関する情報を管理するユーザ情報テーブル152と、広告主によって提供される広告案件に関する情報を管理する広告案件管理テーブル154と、広告用コンテンツに関する情報を管理する広告用コンテンツ管理テーブル156と、アフィリエイタが管理する媒体における広告用コンテンツの表示を管理する広告表示管理テーブル158と、アフィリエイト報酬に関する情報を管理する報酬管理テーブル159と、を有する。これらのテーブルは、その一部が1つのテーブルに統合されてもよいし、複数のテーブルに分割されてもよい。
【0018】
また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、サーバ10を、アフィリエイト広告管理サービスを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、アフィリエイタ端末30又は広告主端末45において実行されるように構成され得る。
【0019】
本実施形態において、アフィリエイト広告管理サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ10は、複数のサーバ装置によって構成される。
【0020】
このように構成されたアフィリエイト広告管理サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、アフィリエイタ端末30又は広告主端末45からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をアフィリエイタ端末30又は広告主端末45に対して送信する。アフィリエイタ端末30又は広告主端末45では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が出力される。
【0021】
次に、アフィリエイタ端末30のハードウェア構成について説明する。アフィリエイタ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば、磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
【0026】
本実施形態において、アフィリエイタ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータ等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたアフィリエイタ端末30を操作するアフィリエイタは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したサーバ10との通信を実行することによって、当該サーバ10が提供するアフィリエイト広告管理サービスを利用することができる。
【0028】
次に、広告主端末45のハードウェア構成について説明する。広告主端末45は、アフィリエイタ端末30と同様に、一般的なコンピュータとして構成されており、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータ等として構成され得る。広告主端末45を操作する広告主は、図示しないストレージ等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したサーバ10との通信を実行することによって、当該サーバ10が提供するアフィリエイト広告管理サービスを利用することができる。
【0029】
次に、このように構成されたアフィリエイト広告管理サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、
図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部112、コンテンツ管理部114、及び、報酬設定部116として機能するように構成されている。
【0030】
管理機能制御部112は、アフィリエイト広告管理サービスの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部112は、当該管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をアフィリエイタ端末30又は広告主端末45に対して送信し、アフィリエイタ端末30又は広告主端末45において出力される当該画面を介したユーザ(アフィリエイタ又は広告主)による操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をアフィリエイタ端末30又は広告主端末45に対して送信する。管理機能制御部112によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザアカウントの管理等を含む。
【0031】
コンテンツ管理部114は、広告用コンテンツの管理に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、コンテンツ管理部114は、広告用コンテンツの管理に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をアフィリエイタ端末30又は広告主端末45に対して送信し、アフィリエイタ端末30又は広告主端末45において出力される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をアフィリエイタ端末30又は広告主端末45に対して送信する。
【0032】
報酬設定部116は、アフィリエイト報酬の設定に関する様々な処理を実行するように構成されている。設定されたアフィリエイト報酬は、例えば、報酬管理テーブル159において管理される。
【0033】
本実施形態において、コンテンツ管理部114は、複数の広告用コンテンツの中から、アフィリエイタが管理する媒体(ウェブサイトにおけるウェブページ、又は、SNSに対する投稿等)において表示するコンテンツを決定し、当該コンテンツを、当該媒体に対して提供するように構成されている。複数の広告用コンテンツは、典型的には、同じ広告案件に関連付けられている。各広告用コンテンツと広告案件との関係は、例えば、広告用コンテンツ管理テーブル156において管理される。
【0034】
本実施形態において、複数の広告用コンテンツは、ツリー構造を有しており、コンテンツ管理部114は、これらの複数の広告用コンテンツのうち、対応するアフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づく所定範囲の(例えば、当該提供コンテンツの位置から親の方向、及び/又は、子の方向に位置する)複数の対象コンテンツの中から、表示するコンテンツを決定するように構成されている。複数の広告用コンテンツのツリー構造(つまり、親子関係)は、例えば、広告用コンテンツ管理テーブル156において管理される。
【0035】
このように、本実施形態におけるアフィリエイト広告管理サーバ10は、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツのうち、アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づいて、当該アフィリエイタが管理する媒体において表示するコンテンツを決定するから、アフィリエイタの提供コンテンツに基づいて決定される様々なコンテンツを表示することが可能となる。つまり、サーバ10は、様々な広告用コンテンツの活用を支援する。
【0036】
本実施形態において、コンテンツ管理部114は、複数の広告用コンテンツに含まれる特定コンテンツに基づいてアフィリエイタによって作成及び提供された新たなコンテンツを、当該特定コンテンツの子の広告用コンテンツとして登録するように構成され得る。この場合、当該特定コンテンツを編集して新たなコンテンツを作成するための編集画面がアフィリエイタに対して提示される(例えば、当該編集画面の画面データ及び制御データ等がアフィリエイタ端末30に対して送信される。)ようにしてもよい。こうした構成は、他のコンテンツに基づく新たなコンテンツの登録を支援する。
【0037】
また、この場合、複数の広告用コンテンツが、広告主によって提供されるツリー構造の根の広告用コンテンツを含むようにしてもよい。こうした構成は、アフィリエイタが、広告主によって提供される広告用コンテンツに基づいて新たなコンテンツを作成及び提供することを可能とする。
【0038】
本実施形態において、各広告用コンテンツが、複数の商品の組合せ(例えば、ファッションに関する複数の商品のコーディネイト等)に関連付けられるようにしてもよい。この場合、アフィリエイタが管理する媒体において表示される広告用コンテンツには、例えば、複数の商品にそれぞれ対応する複数の販売ページへのリンクが設定される。こうした構成は、複数の商品の組合せに関連付けられる広告用コンテンツの表示を可能とする。
【0039】
また、コンテンツ管理部114は、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツのうち、アフィリエイタの提供コンテンツからのツリー構造上での距離が短いコンテンツが優先されるように、当該アフィリエイタの媒体において表示されるコンテンツを決定するように構成され得る。例えば、コンテンツ管理部114は、複数の対象コンテンツの各々に設定されている当選確率に基づく抽選を介して、表示されるコンテンツを決定し、アフィリエイタの提供コンテンツからのツリー構造上での距離が短いコンテンツほど、その当選確率が高くなる。こうした構成は、表示される広告用コンテンツをツリー構造上での距離に基づいて決定することを可能とする。
【0040】
また、コンテンツ管理部114は、各広告用コンテンツの、対応する商品の売上情報、当該商品の在庫情報、及び、SNSにおけるエンゲージメント情報の少なくとも1つに基づいて、表示されるコンテンツを決定するように構成され得る。例えば、対応する商品の売上額が少ない広告用コンテンツが優先され、当該商品の在庫量の多い広告用コンテンツが優先され、及び、SNSにおけるエンゲージメントを示すパラメータ(いいね数等)の値が大きい広告用コンテンツが優先される。対応する商品の売上情報及び在庫情報は、例えば、当該商品を販売するウェブサイトを提供するサーバ等から取得され、また、SNSにおけるエンゲージメント情報は、当該SNSを提供するサーバ等から取得される。こうした構成は、これらの外部の情報に基づいて、表示される広告用コンテンツを決定することを可能とする。
【0041】
本実施形態において、報酬設定部116は、アフィリエイタの提供コンテンツのツリー構造の親の方向に位置する広告用コンテンツに関連付けられた他のユーザ(例えば、他のアフィリエイタ)に対して、当該アフィリエイタに対するアフィリエイト報酬を分配する(例えば、分配額を設定する。)ように構成され得る。こうした構成は、広告用コンテンツの親子関係に基づくアフィリエイト報酬の分配を可能とする。
【0042】
本実施形態において、広告用コンテンツが、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンであるNFT(Non-Fungible Token)に関連付けられるようにしてもよい。この場合、報酬設定部116は、アフィリエイタの提供コンテンツに関連付けられたNFTの所有者に対して、当該アフィリエイタに対するアフィリエイト報酬を分配する(例えば、分配額を設定する。)ように構成され得る。こうした構成は、広告用コンテンツに関連付けられたNFTの所有者へのアフィリエイト報酬の分配を可能とする。
【0043】
次に、このような機能を有する本実施形態のアフィリエイト広告管理サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例におけるアフィリエイト広告管理サービスは、ファッションに関する商品のアフィリエイト広告を対象とする。
【0044】
まず、この例において、各テーブルが管理する情報について説明する。
図2は、この例において、ユーザ情報テーブル152が管理する情報を例示する。この例におけるユーザ情報テーブル152は、アフィリエイト広告管理サービスのユーザ(アフィリエイタ又は広告主)に関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、氏名、及び、生年月日等を含む「基本情報」等の情報を管理する。
【0045】
図3は、この例において、広告案件管理テーブル154が管理する情報を例示する。この例における広告案件管理テーブル154は、広告主によって提供される広告案件に関する情報を管理し、図示するように、個別の広告案件を識別する「案件ID」に対応付けて、広告条件に関する情報である「広告条件情報」、広告用画像の編集条件に関する情報である「画像編集条件情報」等の情報を管理する。広告条件情報は、広告期間、広告商品、及び、報酬条件等に関する情報を含む。この例において、広告商品は、単一の商品、又は、複数の商品の組合せから成るコーディネイト商品として設定される。広告条件情報は、広告商品がコーディネイト商品である場合には、複数の商品の各々に関する情報を含む。
【0046】
図4は、この例において、広告用コンテンツ管理テーブル156が管理する情報を例示する。この例における広告用コンテンツ管理テーブル156は、各広告案件において提供(配信)される広告用コンテンツとしての広告用画像に関する情報を管理し、図示するように、個別の広告案件を識別する「案件ID」、及び、当該広告案件において個別の広告用画像を識別する「コンテンツID」の組み合わせに対応付けて、ツリー構造における親の広告用画像を識別する「親コンテンツID」、広告用画像におけるファッションモデルに関する情報である「モデル情報」、広告用画像における背景画像に関する情報である「背景画像情報」、広告案件に対応する商品の属性値に関する情報である「商品属性値情報」、広告用画像に関連付けられたNFTを識別する「トークンID」等の情報を管理する。
【0047】
この例において、特定の広告案件に対応する複数の広告用画像は、ツリー構造を有しており、ツリー構造の根の位置の広告用画像は、広告主によって提供される。ツリー構造の根の位置の(広告主の)広告用画像である場合、親コンテンツIDには、根の位置の広告用画像であることを示す値が設定される。
【0048】
この例において、広告用画像における背景画像は、編集元の親の広告用画像における背景画像をそのまま利用することができ、又は、アフィリエイタによる独自の背景画像(親の広告用画像における背景画像を編集した画像、又は、完全にオリジナルの画像等)を設定することもできる。背景画像情報は、背景画像が、アフィリエイタによる独自の背景画像であるか否かを示す情報を含む。
【0049】
この例において、各商品には、複数の属性の設定が可能であり、広告用画像に対して、対応する商品の各属性の値が設定される。属性は、例えば、商品のデザイン、素材、及び、色を含む。商品が、コーディネイト商品である場合において、商品属性値情報には、複数の商品の各々についての各属性値を含む。各商品に対して設定されている属性の種類、及び、その値は、広告主によって設定され、広告案件管理テーブル154の広告条件情報において管理される。
【0050】
図5は、この例において、広告表示管理テーブル158が管理する情報を例示する。この例における広告表示管理テーブル158は、各アフィリエイタが管理するウェブページにおける広告用画像の表示に関する情報を管理し、図示するように、個別の広告案件を識別する「案件ID」、個別のアフィリエイタを識別する「ユーザアカウント」、及び、「年月日」の組合せに対応付けて、対応するアフィリエイタのウェブページにおいて対応する年月日において表示される対応する広告案件の広告用画像を識別する「コンテンツID」、当該広告用画像が表示された回数である「表示回数」、当該広告用画像がクリックされた回数である「クリック回数」、当該広告用画像のクリックを介して成果が発生した(商品が購入された)回数である「成果発生回数」等の情報を管理する。
【0051】
図6は、この例において、報酬管理テーブル159が管理する情報を例示する。この例における報酬管理テーブル159は、アフィリエイタに対して支払われるアフィリエイト報酬に関する情報を管理し、図示するように、個別のアフィリエイト報酬を識別する「報酬ID」に対応付けて、アフィリエイト報酬が支払われるアフィリエイタを識別する「ユーザアカウント」、アフィリエイト報酬の対象となる広告案件を識別する「案件ID」、報酬が設定された年月日である「設定年月日」、アフィリエイト報酬(金額)を示す「アフィリエイト報酬」、アフィリエイト報酬のうち、アフィリエイタが提供した広告用画像の編集元の親の画像の提供者に対して分配される額である「親画像関連分配額」、アフィリエイト報酬のうち、アフィリエイタが提供した広告用画像に関連付けられたNFTの所有者に対して分配される額である「NFT関連分配額」等の情報を管理する。
【0052】
以上、この例において、各テーブルが管理する情報について説明した。次に、この例において、アフィリエイト広告管理サーバ10が実行する処理、及び、アフィリエイタ端末30において出力される画面等について説明する。
【0053】
まず、広告用画像の登録の際の処理について説明する。
図7は、この例において、アフィリエイタによる広告用画像の登録の際に、アフィリエイト広告管理サーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、アフィリエイタによる広告案件の選択を受け付ける(ステップS100)。広告案件の選択の受付は、アフィリエイタ端末30において出力される画面を介して行われる。
【0054】
図8は、アフィリエイタ端末30において出力される広告案件選択画面50を例示する。当該画面50は、アフィリエイタが、広告用画像を作成する対象とする広告案件を選択するための画面であり、図示するように、広告案件を一覧表示する一覧表示領域52と、確定ボタン54とを有する。一覧表示領域52において一覧表示される広告案件は、各広告主によって登録(アフィリエイタの募集)が行われている案件である。こうした広告案件は、各広告主端末45において出力される図示しない画面を介して登録され、広告案件管理テーブル154において管理されている。
【0055】
一覧表示領域52には、各々が個別の広告案件に対応する複数の個別表示領域521が上下方向に並べて配置されている。当該領域521は、対応する広告案件に関する情報(広告期間、広告商品、及び、報酬条件等の広告条件情報、及び、広告主等)を表示する。アフィリエイタは、所望の広告案件に対応する個別表示領域521を選択した上で、確定ボタン54を選択する。当該ボタン54の選択に応じて、サーバ10は、対応する広告案件の選択を受け付ける。
【0056】
図7のフローチャートに戻り、サーバ10は、続いて、編集元となる親の広告用画像の選択を受け付ける(ステップS110)。
図9は、広告案件選択画面50の確定ボタン54の選択に応じて出力される編集元画像選択画面60を例示する。当該画面60は、編集元の広告用画像を選択するための画面であり、図示するように、編集元の画像として選択可能な広告用画像を一覧表示する一覧表示領域62と、確定ボタン64とを有する。一覧表示領域62において一覧表示される広告用画像は、対応する広告案件(広告案件選択画面50の一覧表示領域52を介して選択された広告案件)に関連付けられている画像のうち、広告主によって提供されているツリー構造の根の広告用画像、及び、各アフィリエイタによって提供されている広告用画像であって、アフィリエイタによる独自の背景画像が適用されている広告用画像である。こうした広告用画像は、広告用コンテンツ管理テーブル156の案件ID、親コンテンツID、及び、背景画像情報を参照することによって特定される。
【0057】
一覧表示領域62には、各々が個別の広告用画像に対応する複数の個別表示領域621が2列で並べて配置されている。当該領域621は、対応する広告用画像に関する情報(画像自体、及び、提供者(アフィリエイタ)のアカウント名等)を表示する。アフィリエイタは、所望の広告用画像に対応する個別表示領域621を選択した上で、確定ボタン64を選択する。当該ボタン64の選択に応じて、サーバ10は、対応する広告用画像の選択を受け付ける。
【0058】
図7のフローチャートに戻り、サーバ10は、次に、広告用画像の編集画面をアフィリエイタに対して提示する(ステップS120)。具体的には、当該画面の画面データ及び制御データ等がアフィリエイタ端末30に対して送信され、当該アフィリエイタ端末30において、当該画面が出力される。
【0059】
図10は、アフィリエイタ端末30において出力される画像編集画面70を例示する。当該画面70は、編集元の画像を編集して新たな広告用画像を作成するための画面であり、図示するように、編集中の画像を表示する画像表示領域72と、編集項目を選択するための編集項目選択領域74と、登録ボタン76とを有する。
【0060】
画像表示領域72は、編集中の広告用画像を表示し、初期状態では、編集元の親の広告用画像(編集元画像選択画面60の一覧表示領域62を介して選択された画像)がそのまま表示される。
図11は、画像表示領域72において表示される広告用画像721を例示する。この例における広告用画像721は、図示するように、ファッションモデルのモデル画像7212と、背景画像7214とを有する。
【0061】
図10の画像編集画面70に戻り、編集項目選択領域74は、広告用画像におけるファッションモデルを変更するためのモデル変更ボタン741と、背景画像を変更するための背景変更ボタン742と、ジャケットの属性の値を変更するためのジャケット属性変更ボタン743と、シャツの属性の値を変更するためのシャツ属性変更ボタン744と、ネクタイの属性の値を変更するためのネクタイ属性変更ボタン745と、スラックスの属性の値を変更するためのスラックス属性変更ボタン746と、を有する。
図10に例示した画像編集画面70は、対応する広告商品が、ジャケット、シャツ、ネクタイ、及び、スラックスの組合せから成るコーディネイト商品である場合に対応している。編集項目選択領域74のボタン743~746は、広告商品の種類(広告案件管理テーブル154の広告条件情報において管理されている。)に応じて変更される。
【0062】
モデル変更ボタン741が選択されると、複数のファッションモデルを一覧表示する図示しない画面が出力され、アフィリエイタは、当該画面を介して、広告用画像に適用するファッションモデルを選択することができる。選択可能な複数のファッションモデルは、対応する広告案件の広告主によって予め設定される。こうしたファッションモデルに関する情報は、広告案件管理テーブル154の画像編集条件情報において管理されている。
【0063】
ファッションモデルが変更されると、画像表示領域72において表示される広告用画像721が有するモデル画像7212が変更される。この例では、ファッションモデル、並びに、ジャケット、シャツ、ネクタイ、及び、スラックスの各々の各属性の値の組合せに対応するモデル画像7212が予め準備されており、ファッションモデルの変更に応じて、対応するモデル画像7212が適用される。なお、ファッションモデルの画像、並びに、ジャケット、シャツ、ネクタイ、及び、スラックスの各々の各属性の値の画像が予め準備されており、それらを合成することで、対応するモデル画像7212を生成してもよい。
【0064】
図10の画像編集画面70に戻り、背景変更ボタン742が選択されると、背景画像を変更するための図示しない画面が出力され、アフィリエイタは、当該画面を介して、その時点の背景画像に対する編集(テキスト又はオブジェクトの追加等)、又は、新たな背景画像への変更を行うことができる。新たな背景画像は、アフィリエイタによって利用可能な画像であって、アフィリエイト広告管理サーバ10のストレージ15、アフィリエイタ端末30のストレージ35、又は、他の装置のストレージ等に格納されている複数の画像の中から指定され得る。
【0065】
背景画像が変更されると、画像表示領域72において表示される広告用画像721が有する背景画像7214が変更される。
【0066】
ジャケット属性変更ボタン743が選択されると、ジャケットの属性(例えば、デザイン、素材、及び、色)の値を変更するための図示しない画面が出力され、アフィリエイタは、当該画面を介して、ジャケットの属性の値を変更することができる。上述したように、ジャケット等の商品に対して設定されている属性の種類、及び、その値は、広告案件管理テーブル154の広告条件情報において管理されている。
【0067】
ジャケットの各属性値が変更されると、画像表示領域72において表示される広告用画像721が有するモデル画像7212が変更される。具体的には、広告用画像721に対して、変更後の属性値の(つまり、変更後のデザイン、素材、及び、色の)ジャケットに対応するモデル画像7212が適用される。
【0068】
同様に、シャツ属性変更ボタン744、ネクタイ属性変更ボタン745、又は、スラックス属性変更ボタン746が選択されると、対応する商品(シャツ、ネクタイ、又は、スラックス)の属性の値を変更するための図示しない画面が出力され、アフィリエイタは、当該画面を介して、対応する商品の属性の値を変更することができる。対応する商品の属性値が変更されると、画像表示領域72において表示される広告用画像721が有するモデル画像7212が変更され、具体的には、広告用画像721に対して、変更後の属性値の商品に対応するモデル画像7212が適用される。
【0069】
登録ボタン76は、編集後の広告用画像の登録を指示するためのオブジェクトである。アフィリエイタは、広告用画像の編集が完了すると、登録ボタン76を選択する。
【0070】
図7のフローチャートに戻り、続いて、サーバ10は、編集後の広告用画像を、編集元画像の子の広告用画像として登録する(ステップS130)。具体的には、画像編集画面70の登録ボタン76の選択に応じて、広告用コンテンツ管理テーブル156において新たなレコードが生成され、案件ID、コンテンツID、親コンテンツID、モデル情報、背景画像情報、商品属性値情報が設定される。親コンテンツIDには、編集元の親の広告用画像を識別するコンテンツIDが設定される。背景画像が変更されて、アフィリエイタによる独自の背景画像が適用されている場合、背景画像情報は、新たな背景画像の画像ファイルに関する情報を含み、当該画像ファイルは、例えば、ストレージ15の所定領域に格納される。
【0071】
そして、サーバ10は、登録した広告用画像をNFTに関連付ける(ステップS140)。具体的には、予め生成及び管理されている複数のNFTのうち、他の広告用画像に対して関連付けが行われていないNFTが、対象の広告用画像に関連付けられる。NFTの関連付けに応じて、広告用コンテンツ管理テーブル156において、対応する広告用画像のトークンIDが設定される。
【0072】
このように、各アフィリエイタは、編集元の親の広告用画像を編集して自身の広告用画像を登録することができる。また、この例では、広告用画像の登録が、アフィリエイト広告の掲載の申請を兼ねており、当該画像の登録後、広告主によるアフィリエイタの審査が行われる(同じ広告案件について、アフィリエイタは、複数の広告用画像を登録することはできないが、複数の広告用画像を登録することができるようにしてもよい。)。なお、これに代えて、広告用画像の登録前に、アフィリエイト広告の申請、及び、アフィリエイタの審査が行われ、広告主によって許可されたアフィリエイタのみが、広告用画像を登録できるようにしてもよい。
【0073】
図12は、特定の広告案件に関連付けられて複数のアフィリエイタによって登録されている複数の広告用画像を例示する。こうした複数の広告用画像は、図示するように、ツリー構造を有しており、根(ルート)に位置する画像C0は、上述したように、広告主によって提供される広告用画像である。そして、根の画像C0を親の広告用画像として生成された複数の広告用画像(画像C0の子の画像)が登録され、これらの広告用画像の一部(
図11の例では、画像C2)については、さらに、当該画像を親の広告用画像として生成された新たな広告用画像が登録される。例えば、アフィリエイタは、他のアフィリエイタの広告用画像に対して適用されている背景画像を利用したいときに、他のアフィリエイタが登録した広告用画像を親の画像として編集して新たな広告用画像を登録する。
【0074】
以上、広告用画像の登録の際の処理について説明した。次に、アフィリエイタのウェブページにおいて表示される表示画像を決定する際の処理について説明する。
図13は、表示画像を決定する際に、サーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。この例では、特定の広告案件において特定のアフィリエイタのウェブページにおいて表示される表示画像は、毎日決定され、具体的には、特定の日における表示画像は、その前日に決定される。
【0075】
サーバ10は、まず、図示するように、複数の対象画像を特定する(ステップS200)。具体的には、対応する広告案件に関連付けられている複数の広告用画像のうち、対応するアフィリエイタの広告用画像、並びに、当該画像のツリー構造の親/子の方向に位置する広告用画像が、対象画像として特定される。
【0076】
例えば、
図12に例示した複数の広告用画像に含まれる画像C22が、対応するアフィリエイタの広告用画像である場合、
図14に例示するように、当該画像C22に加えて、当該画像の親の方向に位置する画像C2、C0、及び、子の方向に位置する画像C221、C222が、対象画像として特定される。
【0077】
図13のフローチャートに戻り、サーバ10は、次に、複数の対象画像の中から、アフィリエイタのウェブページにおいて表示する表示画像を決定する(ステップS200)。具体的には、この例では、複数の対象画像の中からランダムに選択された広告用画像が、表示画像として決定される。表示画像の決定に応じて、広告表示管理テーブル158において、対応する広告案件、アフィリエイタ、及び、年月日(翌日)の組合せのコンテンツIDに対して、表示画像として決定された広告用画像の値が設定される。
【0078】
以上、アフィリエイタのウェブページにおいて表示される表示画像を決定する際の処理について説明した。次に、アフィリエイタのウェブページにおいて広告用画像を表示する際の処理について説明する。広告主によって許可されたアフィリエイタに対して、アフィリエイト広告管理サーバ10は、対応する広告案件のアフィリエイト広告をウェブページにおいて掲載するためのHTMLコード(リンクコード)を提供する。アフィリエイタは、当該HTMLコードを、自身が管理するウェブページに対して適用することによって、対応するアフィリエイト広告の当該ウェブページ上での表示を可能とすることができる。上述したように、当該ウェブページにおいてアフィリエイト広告として表示される広告用画像は、毎日変更され、広告表示管理テーブル158において当日の表示画像として登録されている広告用画像が、アフィリエイト広告管理サーバ10からウェブページに対して提供(送信)される。
【0079】
また、この例では、アフィリエイタが管理するウェブページにおいて表示されるアフィリエイト広告(広告用画像)は、複数の商品(例えば、ジャケット、シャツ、ネクタイ、及び、スラックス)の組合せに関連付けることができ、この場合、各商品を購入するためのウェブページへのリンクが設定される。
【0080】
具体的には、
図15に例示するように、アフィリエイタのウェブページにおいて表示される広告用画像の一次画像80は、選択、又は、マウスオーバーに応じて、二次画像90へと切り替わる。当該二次画像90は、ジャケットに対応するジャケット領域92と、スラックスに対応するスラックス領域94と、ネクタイに対応するネクタイ領域96と、シャツに対応するシャツ領域98とを有する。これらの4つの領域92~98の各々は、対応する商品を購入するためのウェブページへのリンクが設定されている。アフィリエイタのウェブページを訪れたユーザは、広告用画像の二次画像90が有する領域92~98の何れかを選択することによって、対応する商品を購入するためのウェブページにアクセスすることができる。
【0081】
また、この例では、対応する商品を購入するためのリンク先のウェブページは、広告用画像に対して設定されている当該商品の属性値が反映されている。例えば、スラックスを購入するためのウェブページは、広告用画像に対して設定されているスラックスのデザイン、素材、及び、色が反映(選択)されている。
【0082】
こうした広告用画像の一次画像80の表示、及び、二次画像90が有する領域94~98の何れかの選択、及び、その後の商品の購入に応じて、広告表示管理テーブル158において、対応する広告案件、アフィリエイタ、及び、年月日の組合せの表示回数、クリック回数、及び、成果発生回数が更新される。
【0083】
図16は、アフィリエイト報酬を設定する際に、サーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。これらの処理は、アフィリエイタ及び広告案件の組合せ毎に、その広告条件(報酬条件)に従うタイミングで実行される。サーバ10は、まず、図示するように、対応するアフィリエイト広告における成果発生回数に基づいて、アフィリエイト報酬を設定する(ステップS300)。具体的には、対象期間における成果発生回数に基づいて、対応する報酬条件に従って、アフィリエイト報酬が設定される。対象期間における成果発生回数は、広告表示管理テーブル158において管理されている情報に基づいて算出される。なお、成果発生回数に代えて、又は、これに加えて、表示回数、又は、クリック回数に基づいて、アフィリエイト報酬が設定されるようにしてもよい。
【0084】
続いて、サーバ10は、設定されたアフィリエイト報酬の分配額を設定する(ステップS310)。この例において、こうした分配額は、上述したように、対応するアフィリエイタが登録した広告用画像の親の広告用画像を登録した他のアフィリエイタに対する親画像関連分配額、及び、アフィリエイタが登録した広告用画像に関連付けられたNFTのその時点の所有者に対するNFT関連分配額を含む。分配額は、例えば、アフィリエイト報酬に対する割合(例えば、3%等)として設定される。なお、親画像関連分配額について、親の広告用画像が表示画像として決定された回数が多いほど、分配額が大きくなる(例えば、上記割合が大きくなる)ようにしてもよい。
【0085】
この例において、アフィリエイト広告管理サーバ10は、各アフィリエイタに対する支払い処理を実行する。当該支払い処理では、アフィリエイタ自身のアフィリエイト報酬に加えて、他のアフィリエイタに対するアフィリエイト報酬の分配額が支払い対象となる。また、この例では、アフィリエイト広告管理サーバ10は、NFTの取引を管理する他のサーバに対して、NFT関連分配額の支払いを依頼する。当該他のサーバでは、NFTのその時点の所有者に対する分配額の支払い(暗号通貨による支払いでもよい。)が行われる。
【0086】
上述した例では、アフィリエイタのウェブページにおいて表示される表示画像として、複数の対象画像の中からランダムに選択された広告用画像が決定されるようにしたが、その他のルールを適用して表示画像が決定されるようにしてもよい。例えば、複数の対象画像のうち、対応するアフィリエイタの広告用画像からのツリー構造上での距離が短い画像が優先される(確率が高くなる)ように、表示画像が決定されるようにしてもよい。また、上述した表示画像の決定が、対応する商品(各属性値の組合せによって特定される。)の売上情報又は在庫情報に基づいて行われる(例えば、売上額の少ない商品、又は、在庫量の多い商品に対応する広告用画像が優先される。)ようにしてもよい。
【0087】
上述した例において、各アフィリエイタによって登録された広告用画像について、外部のSNSにおけるエンゲージメント情報(例えば、いいね数等)を管理するようにしてもよい。この場合、上述した表示画像の決定が、複数の対象画像の各々のSNSにおけるエンゲージメント情報に基づいて行われる(例えば、いいね数が多い広告用画像が優先される。)ようにしてもよい。
【0088】
上述した例では、画像編集画面70を介して、各商品の属性の値を変更できるようにししたが、商品自体を変更できるようにしてもよい。
【0089】
上述した例において、編集後の広告用画像が既に登録されている広告用画像と同一である場合、当該編集後の広告用画像は登録することができなくてもよい。この場合、当該編集後の広告用画像の登録を申請したアフィリエイタのアフィリエイタ端末30において、当該編集後の広告用画像は登録することができないことを示すコンテンツとともに(又は、これに代えて)、既に登録されている広告用画像に関連付けられたNFTの取引を管理する他のサーバ(他のウェブページ)にアクセスするためのコンテンツ(例えば、リンク)を表示してもよい。
【0090】
以上説明した本実施形態に係るアフィリエイト広告管理サーバ10は、ツリー構造を有する複数の広告用コンテンツのうち、アフィリエイタによって提供された提供コンテンツのツリー構造上での位置に基づいて、当該アフィリエイタが管理する媒体において表示するコンテンツを決定するから、アフィリエイタの提供コンテンツに基づいて決定される様々なコンテンツを表示することが可能となる。つまり、サーバ10は、様々な広告用コンテンツの活用を支援する。
【0091】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるアフィリエイト広告管理サーバ10が有する機能の一部又は全部は、アフィリエイト広告管理サーバ10及びアフィリエイタ端末30又は広告主端末45が協動することによって実現され、或いは、アフィリエイタ端末30又は広告主端末45によって実現され得る。
【0092】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0093】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0094】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0095】
10 アフィリエイト広告管理サーバ
11 コンピュータプロセッサ
112 管理機能制御部
114 コンテンツ管理部
116 報酬設定部
15 ストレージ
152 ユーザ情報テーブル
154 広告案件管理テーブル
156 広告用コンテンツ管理テーブル
158 広告表示管理テーブル
159 報酬管理テーブル
30 アフィリエイタ端末
40 サーバ側プログラム
45 広告主端末
50 広告案件選択画面
60 編集元画像選択画面
70 画像編集画面
80 広告用画像の一次画像
90 広告用画像の二次画像