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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152091
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
G03G21/00 512
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066038
(22)【出願日】2023-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】前田 良太
(72)【発明者】
【氏名】森田 恵子
(72)【発明者】
【氏名】前田 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】吉奥 忍
【テーマコード(参考)】
2H270
【Fターム(参考)】
2H270KA59
2H270KA61
2H270LA87
2H270LA90
2H270LD01
2H270LD08
2H270LD14
2H270MG13
2H270NC17
2H270NC22
2H270RA04
2H270RA10
2H270RC03
2H270RC16
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットの装着が可能な場合に、ユーザーまたは管理者による多様な運用のニーズに対応すること。
【解決手段】
対象選択部8dは、複数の装着部5から1つの対象装着部を選択し、複数の現像剤収容ユニット7のうち前記対象装着部に装着された対象収容ユニットについての検出状態が現像剤有り状態から現像剤空状態へ変化したときに、新たな前記対象装着部を選択する。通知処理部8fは、第1動作モードが選択されている場合に、前記対象収容ユニットの特定残量状態が検出されるごとに前記特定残量状態を表す情報を通知先へ出力する残量状態通知処理を実行する。前記通知処理部8fは、第2動作モードが選択されている場合に、特定収容ユニットの前記特定残量状態が検出されるごとに前記残量状態通知処理を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を形成するプリント部と、
前記プリント部に供給される同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットをそれぞれ装着可能な複数の装着部と、
前記複数の装着部に装着された前記複数の補給ユニットそれぞれにおける前記現像剤の残量を検出する残量検出部と、
前記複数の装着部から1つの対象装着部を選択し、前記複数の現像剤収容ユニットのうち前記対象装着部に装着された対象収容ユニットについての前記残量検出部の検出状態が現像剤有り状態から現像剤空状態へ変化したときに、新たな前記対象装着部を選択する対象選択処理を実行する対象選択部と、
前記対象収容ユニットの現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されていることを条件に、前記対象収容ユニットから前記プリント部へ前記現像剤を供給する供給機構と、
前記複数の装着部に対応して設けられ、前記複数の現像剤収容ユニット各々について対応する前記複数の装着部各々からの取り外しを不可能にするロック状態と前記複数の現像剤収容ユニット各々について対応する前記複数の装着部各々からの取り外しを可能する解除状態とに選択的に切り替わり可能な複数のロック機構と、
前記複数のロック機構のうち前記対象収容ユニットに対応する対象ロック機構について、前記残量検出部の対応する検出状態に応じて前記ロック状態および前記解除状態の一方に制御する残量対応ロック制御を実行するロック制御部と、
選択操作に従って、特定動作モードを含む複数の動作モードの1つを選択する動作モード選択部と、を備え、
前記特定動作モードが選択されている状況下で前記ロック状態の前記対象ロック機構についての強制解除操作である対象強制解除操作が検出された場合に、前記ロック制御部は、解除終了イベントが発生するまでの間に、前記対象ロック機構についての前記残量対応ロック制御を実行せずに前記対象ロック機構の前記解除状態を維持し、
前記特定動作モードが選択されている状況下で前記対象強制解除操作が検出され、さらに前記対象強制解除操作が検出される前後において前記対象収容ユニットについての前記残量検出部の検出状態が前記現像剤有り状態から前記現像剤空状態へ変化する特異状態変化が発生した場合に、前記対象選択部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が検出されるまで前記対象選択処理を実行せずに前記対象装着部の選択状態を維持する、画像形成装置。
【請求項2】
前記特異状態変化が発生した場合に、警報情報を予め設定された通知先へ出力する警報出力処理を実行する警報処理部をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記モード選択部は、第1動作モードまたは前記特定動作モードである第2動作モードを選択可能であり、
前記第1動作モードが選択されている状況下において、前記ロック制御部は、前記複数のロック機構各々について前記残量対応ロック制御を実行し、
前記第2動作モードが選択されている状況下において、前記ロック制御部は、前記対象ロック機構について前記残量対応ロック制御を実行し、前記複数のロック機構のうち前記対象ロック機構以外を前記残量対応ロック制御とは異なるルールで制御する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2動作モードが選択されている場合に、前記ロック制御部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されていないときに、前記複数のロック機構の全てを前記解除状態に維持する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2動作モードが選択されている場合に、前記ロック制御部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されているときに、前記複数のロック機構のうち、既定順序に基づき前記複数の装着部から特定される次候補装着部に対応する次候補ロック機構について、前記残量対応ロック制御を実行する、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
それぞれ異なる現像色に対応し、それぞれ前記複数の装着部を含む複数組の装着部セットと、
前記複数組の装着部セットに対応し、それぞれ前記複数のロック機構を含む複数組のロック機構セットと、を備え、
前記対象選択部は、前記対象装着部を前記複数組の装着部セットそれぞれについて選択し、
前記ロック制御部は、前記動作モード選択部により選択された動作モードに対応する処理を前記複数組のロック機構セットそれぞれについて実行する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットを装着可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、現像剤を収容する現像剤ユニットが装着される1つ以上の装着部を備える。例えば、前記画像形成装置は、カラープリント処理を実行可能な場合、複数の現像色に対応する複数の装着部を備える。
【0003】
また、画像形成装置が、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナーそれぞれについて2つのトナーコンテナを装着可能な画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、前記トナーは、現像剤の一例である。前記トナーコンテナは、前記現像剤収容ユニットの一例である。
【0004】
画像形成装置が現像色ごとに2つの装着部を備える場合、前記現像剤収容ユニットの交換中においても、プリント処理を実行できないダウンタイムが発生しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-157350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記画像形成装置のユーザーまたは管理者は、前記現像剤収容ユニット各々の現像剤空状態が検出されたときに、前記現像剤収容ユニットを交換する。
【0007】
さらに、前記ユーザーまたは前記管理者は、前記現像剤収容ユニット各々における現像剤の残量が少ない状態が検出されたときに、在庫用の前記現像剤収容ユニットを発注する場合もある。
【0008】
前記画像形成装置が、現像色ごとに複数の装着部を備える場合、前記現像剤収容ユニットの発注または交換などに関し、様々な運用が考えられる。そのため、前記画像形成装置において、前記ユーザーまたは前記管理者による多様な運用のニーズに対応できることが望まれる。
【0009】
本発明の目的は、同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットの装着が可能な場合に、ユーザーまたは管理者による多様な運用のニーズに対応できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、プリント部と、複数の装着部と、残量検出部と、対象選択部と、供給機構と、複数のロック機構と、ロック制御部と、動作モード選択部と、を備える。前記プリント部は、シートに画像を形成する。前記複数の装着部は、前記プリント部に供給される同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットをそれぞれ装着可能である。前記残量検出部は、前記複数の装着部に装着された前記複数の現像剤収容ユニットそれぞれにおける前記現像剤の残量を検出する。前記対象選択部は、前記複数の装着部から1つの対象装着部を選択し、前記複数の現像剤収容ユニットのうち前記対象装着部に装着された対象収容ユニットについての前記残量検出部の検出状態が現像剤有り状態から現像剤空状態へ変化したときに、新たな前記対象装着部を選択する。前記供給機構は、前記対象収容ユニットの現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されていることを条件に、前記対象収容ユニットから前記プリント部へ前記現像剤を供給する。前記複数のロック機構は、前記複数の装着部に対応して設けられ、前記複数の現像剤収容ユニット各々について対応する前記複数の装着部各々からの取り外しを不可能にするロック状態と前記複数の現像剤収容ユニット各々について対応する前記複数の装着部各々からの取り外しを可能する解除状態とに選択的に切り替わり可能である。前記ロック制御部は、前記複数のロック機構のうち前記対象収容ユニットに対応する対象ロック機構について、前記残量検出部の対応する検出状態に応じて前記ロック状態および前記解除状態の一方に制御する残量対応ロック制御を実行する。前記動作モード選択部は、選択操作に従って、特定動作モードを含む複数の動作モードの1つを選択する。前記特定動作モードが選択されている状況下で前記ロック状態の前記対象ロック機構についての強制解除操作である対象強制解除操作が検出された場合に、前記ロック制御部は、解除終了イベントが発生するまでの間に、前記対象ロック機構についての前記残量対応ロック制御を実行せずに前記対象ロック機構の前記解除状態を維持する。前記特定動作モードが選択されている状況下で前記対象強制解除操作が検出され、さらに前記対象強制解除操作が検出される前後において前記対象収容ユニットについての前記残量検出部の検出状態が前記現像剤有り状態から前記現像剤空状態へ変化する特異状態変化が発生した場合に、前記対象選択部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が検出されるまで前記対象選択処理を実行せずに前記対象装着部の選択状態を維持する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットの装着が可能な場合に、ユーザーまたは管理者による多様な運用のニーズに対応できる画像形成装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
図2図2は、実施形態に係る画像形成装置における制御装置の構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る画像形成装置におけるトナー供給部の構成図である。
図4図4は、実施形態に係る画像形成装置における残量通知方法選択画面の第1例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る画像形成装置における第1対象選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態に係る画像形成装置における第1自動ロック処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る画像形成装置における第1残量通知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る画像形成装置における第2対象選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る画像形成装置における第2自動ロック処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態に係る画像形成装置における第2残量通知処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、実施形態に係る画像形成装置におけるコンテナ空通知方法選択画面の第1例を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る画像形成装置における強制解除処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、実施形態に係る画像形成装置における残量通知方法選択画面の第2例を示す図である。
図14図14は、実施形態に係る画像形成装置におけるコンテナ空通知方法選択画面の第2例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
[画像形成装置10の構成]
実施形態に係る画像形成装置10は、シート9に画像を形成するプリント処理を実行可能である。図1に示される画像形成装置10は、プリンターである。なお、画像形成装置10が、複写機、ファクシミリ装置または複合機などであってもよい。
【0015】
図1に示されるように、画像形成装置10は、主筐体1、シート収容部2、搬送装置3、プリント装置4、トナー供給部50、制御装置8、操作装置801および表示装置802を備える。
【0016】
主筐体1は、搬送装置3、プリント装置4、トナー供給部50および制御装置8を収容する筐体である。主筐体1内には、シート9の通路である搬送路300も設けられている。
【0017】
搬送装置3は、シート給送機構30および複数組の搬送ローラー対31を含む。シート給送機構30は、シート収容部2に収容されたシート9を1枚ずつ搬送路300へ送り出す。
【0018】
複数組の搬送ローラー対31は、シート9を搬送路300に沿って搬送する。複数組の搬送ローラー対31のうちの1組は、プリント装置4によって画像が形成されたシート9を搬送路300から排出トレイ1x上へ排出する。
【0019】
プリント装置4は、搬送路300に沿って搬送されるシート9に対する前記プリント処理を実行する。プリント装置4は、シート9に画像を形成するプリント部の一例である。図1に示される例では、プリント装置4は、電子写真方式で前記プリント処理を実行する。
【0020】
電子写真方式のプリント装置4は、露光装置40と1つ以上の画像形成部4xと転写装置44と定着装置46とを備える。図1に示されるプリント装置4は、タンデム式のカラープリント装置である。この場合、プリント装置4は、複数の現像色に対応する複数の画像形成部4xを備える。
【0021】
図1に示される例では、プリント装置4は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの現像色に対応する4つの画像形成部4xを備える。
【0022】
画像形成部4x各々は、感光体41、帯電装置42、現像装置43および第1クリーニング装置45を備える。感光体41が回転し、帯電装置42が感光体41の表面を帯電させる。
【0023】
露光装置40は、帯電した感光体41の表面にレーザー光を走査することにより、感光体41の表面に静電潜像を書き込む。現像装置43は、感光体41の表面にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する。
【0024】
転写装置44は、感光体41の表面の前記トナー像を、搬送路300に沿って搬送されるシート9に転写する。
【0025】
タンデム式のプリント装置4において、転写装置44は、中間転写ベルト441、複数の一次転写装置442、二次転写装置443および第2クリーニング装置444を備える。複数の一次転写装置442は、複数の画像形成部4xに対応して設けられている。
【0026】
中間転写ベルト441は、その一部が複数の画像形成部4xに沿う状態で回転する。複数の一次転写装置442は、複数の画像形成部4xの感光体41の表面の前記トナー像を中間転写ベルト441の表面へ転写する。これにより、複数の色の前記トナー像が合成されたカラートナー像が中間転写ベルト441の表面に形成される。
【0027】
二次転写装置443は、中間転写ベルト441の表面の前記カラートナー像をシート9へ転写する。定着装置46は、シート9上の前記カラートナー像を加熱および加圧することにより前記カラートナー像をシート9に定着させる。
【0028】
トナー供給部50は、トナーをプリント装置4における複数の画像形成部4xの現像装置43へ供給する。トナー供給部50は、複数の装着部5を含む。装着部5各々は、トナーコンテナ7が取り外し可能に装着される部分である。
【0029】
トナー供給部50は、複数の装着部5に装着された複数のトナーコンテナ7内のトナーを現像色ごとに複数の画像形成部4xの現像装置43へ供給する。
【0030】
なお、シート9は、用紙などのシート状の画像形成媒体である。トナーは、現像剤の一例である。トナーコンテナ7各々は、現像剤を収容する現像剤収容ユニットの一例である。
【0031】
操作装置801は、人の操作を受け付ける装置である。例えば、操作装置801は、タッチパネルおよび操作ボタンのうちの一方または両方を含む。
【0032】
表示装置802は、各種の情報を表示可能である。例えば、表示装置802は、液晶表示装置などのパネル表示装置である。制御装置8は、画像形成装置10が備える各種の電気機器を制御する。
【0033】
図2に示されるように、制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)80、RAM(Random Access Memory)81、二次記憶装置82、信号インターフェイス83および通信装置84などを備える。
【0034】
CPU80は、コンピュータープログラムを実行することにより各種の制御およびデータ処理を実行する。RAM81は、CPU80により実行される前記コンピュータープログラムおよび各種のデータを一時記憶する。
【0035】
二次記憶装置82は、コンピューター読み取り可能な不揮発性の記憶装置である。二次記憶装置82は、CPU80により実行される前記コンピュータープログラムおよび各種のデータを記憶する。例えば、フラッシュメモリーまたはハードディスクドライブの一方または両方が、二次記憶装置82として採用される。
【0036】
信号インターフェイス83は、各種のセンサーの検出信号をデジタルの検出データへ変換する。前記検出データは、CPU80へ伝送される。
【0037】
通信装置84は、ネットワークを通じて1つ以上のホスト装置を含む複数の外部装置との通信を実行する。CPU80は、通信装置84を通じて前記外部装置各々との通信を実行する。前記ホスト装置は、画像形成装置10に前記プリント処理を要求する情報処理装置である。
【0038】
CPU80は、前記コンピュータープログラムを実行することにより実現される複数の処理モジュールを含む。前記複数の処理モジュールは、主制御部8a、状態判定部8b、プリント制御部8cおよび供給制御部8dなどを含む(図2参照)。
【0039】
主制御部8aは、各種の要求を受け付ける処理、および、要求に応じた処理を他のモジュールに実行させる制御を実行する。例えば、主制御部8aは、操作装置801または通信装置84を通じてプリント要求を受け付ける。さらに主制御部8aは、前記プリント要求に応じた処理をプリント制御部8cに実行させる。
【0040】
状態判定部8bは、画像形成装置10における各種のセンサーの検出状態および各種の機器の動作状態に応じて、画像形成装置10の各種の状態を判定する。
【0041】
プリント制御部8cは、搬送装置3およびプリント装置4を制御する。プリント制御部8cは、搬送装置3にシート9を搬送させつつ、プリント装置4に前記プリント処理を実行させる。
【0042】
供給制御部8dは、トナー供給部50を制御することにより、トナー供給部50からプリント装置4へのトナーの供給を制御する。
【0043】
本実施形態において、トナー供給部50は、複数の現像色それぞれについて一対の装着部5を備える(図3参照)。トナー供給部50は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のトナーそれぞれについて一対の装着部5を備える。
【0044】
換言すれば、トナー供給部50は、同じ色のトナーを収容する2つのトナーコンテナ7の装着が可能である。これにより、画像形成装置10において、トナーコンテナ7の交換中においても、前記ダウンタイムが発生しない。
【0045】
ところで、画像形成装置10のユーザーまたは管理者は、トナーコンテナ7各々のトナー空状態が検出されたときに、トナーコンテナ7を交換する。
【0046】
前記トナー空状態は、トナーコンテナ7にトナーが残っていない状態である。なお、トナー有り状態は、トナーコンテナ7にトナーが残っている状態はトナー有り状態である。前記トナー空状態は、現像剤空状態の一例であり、前記トナー有り状態は、現像剤有り状態の一例である。
【0047】
さらに、前記ユーザーまたは前記管理者は、トナーコンテナ7各々におけるトナー残量が少ない状態が検出されたときに、在庫用のトナーコンテナ7を発注する場合もある。
【0048】
画像形成装置10が、現像色ごとに複数の装着部5を備える場合、トナーコンテナ7の発注または交換などに関し、様々な運用が考えられる。そのため、画像形成装置10において、前記ユーザーまたは前記管理者による多様な運用のニーズに対応できることが望まれる。
【0049】
以下、前記ユーザーまたは前記管理者による多様な運用のニーズに対応するための画像形成装置10の構成および機能について説明する。
【0050】
トナー供給部50は、4組の装着部セット5xを備える(図3参照)。4組の装着部セット5xは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーに対応している。イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックは、それぞれ現像色の一例である。
【0051】
4組の装着部セット5xは、それぞれ一対の装着部5を含む。従って、トナー供給部50は、8個の装着部5を含む。4組の装着部セット5x各々において、一対の装着部5は、同じ色の2つのトナーコンテナ7が装着される。
【0052】
4組の装着部セット5xは、ブラックのトナーに対応する1組の黒色装着部セット51と、3つの彩色のトナーに対応する3組の彩色装着部セット52と、を含む。3組の彩色装着部セット52は、イエロー、マゼンタおよびシアンに対応している。
【0053】
図3に示される例において、1組の黒色装着部セット51に装着される一対のトナーコンテナ7は、3組の彩色装着部セット52に装着される3対のトナーコンテナ7各々よりもトナーの収容量が大きい。
【0054】
トナー供給部50は、供給機構53と、8個の装着部5に対応する8個のロック機構6および8個のトナー量センサー5sと、をさらに備える。
【0055】
後述するように、4組の装着部セット5xそれぞれについて、一対の装着部5の一方が対象装着部として選択される。以下の説明において、4組の装着部セット5xそれぞれにおける一対のトナーコンテナ7のうち前記対象装着部に装着された1つを対象コンテナと称する。前記対象コンテナは、対象収容ユニットの一例である。
【0056】
供給機構53は、4組の装着部セット5xそれぞれについて、前記対象コンテナから対応する現像装置43へトナーを供給する。即ち、4組の装着部セット5xそれぞれにおいて、前記対象コンテナが供給機構53によるトナーの供給元となる。
【0057】
8個のロック機構6は、4組の装着部セット5xに対応する4組のロック機構セット6xに区分される(図3参照)。4組のロック機構セット6xは、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52とに対応している。4組のロック機構セット6xは、それぞれ一対の装着部5に対応する一対のロック機構6を含む。
【0058】
なお、8個のロック機構6は、4組の装着部セット5xに対応する4対のロック機構6であるともいえる。同様に、8個のトナー量センサー5sは、4組の装着部セット5xに対応する4対のトナー量センサー5sであるともいえる。
【0059】
8個のトナー量センサー5sは、8個の装着部5に装着された8個のトナーコンテナ7各々内のトナー量を検出する。例えば、トナー量センサー5s各々は、透磁率センサーである。
【0060】
なお、トナー量センサー5s各々が、トナーコンテナ7各々のトナーの貯留レベルを検出する複数のフォトセンサーであってもよい。また、トナー量センサー5s各々が、トナーコンテナ7各々の重量を計測するロードセルであってもよい。
【0061】
状態判定部8bは、トナー量センサー5s各々の検出結果に基づいて装着部5各々に装着されたトナーコンテナ7各々のトナー残量を判定する。本実施形態において、状態判定部8bは、トナーコンテナ7各々について前記トナー空状態および前記トナー有り状態のいずれであるかを判定する。
【0062】
供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されていることを条件に、前記対象コンテナのトナーを現像装置43へ供給する動作を供給機構53に実行させる。
【0063】
即ち、供給機構53は、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されていることを条件に、前記対象コンテナのトナーを現像装置43へ供給する動作を実行する。
【0064】
さらに状態判定部8bは、トナーコンテナ7各々について、前記トナー有り状態の一種であるトナー少量状態であるか否かを判定する。前記トナー少量状態は、複数のトナーコンテナ7のうちの判定対象の1つのトナー残量が基準量よりも少ない状態である。前記トナー少量状態は、現像剤少量状態の一例である。
【0065】
前記基準量は、予め定められる。例えば、主制御部8aは、操作装置801に対する操作に応じて前記基準量を設定することができる。
【0066】
さらに状態判定部8bは、トナー量センサー5s各々の検出結果に基づいて装着部5各々が装着有り状態および非装着状態のいずれであるかを判定する。
【0067】
前記装着有り状態は、複数の装着部5のうち判定対象の1つにトナーコンテナ7が装着されている状態である。前記非装着状態は、複数の装着部5のうち判定対象の1つにトナーコンテナ7が装着されていない状態である。
【0068】
即ち、トナー量センサー5s各々は、装着部5各々が前記装着有り状態および前記非装着状態のいずれであるかを検出する装着センサーを兼ねている。
【0069】
状態判定部8bは、複数の装着部5のうち判定対象の1つについて、前記装着有り状態が判定されているときに、前記トナー空状態または前記トナー有り状態を判定する処理を実行する。装着部5各々において、前記非装着状態は、前記トナー空状態および前記トナー有り状態のいずれでもない不定状態である。
【0070】
複数のトナー量センサー5sおよび状態判定部8bは、8個の装着部5に装着された8個のトナーコンテナ7それぞれにおけるトナー残量を検出する残量検出部の一例である。状態判定部8bにより判定される前記トナー空状態、前記トナー有り状態および前記トナー少量状態は、それぞれ前記残量検出部の検出状態の一例である。
【0071】
本実施形態において、状態判定部8bが前記トナー残量を判定することは、状態判定部8bが前記トナー残量を検出することと同義である。
【0072】
例えば、状態判定部8bは、周期的にトナーコンテナ7各々の前記トナー残量を検出する。状態判定部8bは、周期的に装着部5各々が前記装着有り状態および前記非装着状態のいずれであるかを判定し、さらに前記プリント処理が実行されるごとにトナーコンテナ7各々の前記トナー残量を検出してもよい。
【0073】
ロック機構6各々は、ロック状態と解除状態とに選択的に切り替わりが可能な機構である。
【0074】
ロック機構6各々の前記ロック状態は、トナーコンテナ7各々について対応する装着部5各々からの取り外しを不可能にする状態である。ロック機構6各々の前記解除状態は、トナーコンテナ7各々について対応する装着部5各々からの取り外しを可能する状態である。
【0075】
本実施形態において、ロック機構6各々は、コンテナカバー6a、カバーセンサー6bおよびカバー係止機構6cを備える。コンテナカバー6aは、主筐体1における8個の装着部5の1つに通じる開口を開閉可能である。
【0076】
カバー係止機構6cは、入力されるロック制御信号に従って、コンテナカバー6aを閉位置に係止する状態と、コンテナカバー6aの係止を解除する状態と、に選択的に切り替わる。例えば、カバー係止機構6cは、前記ロック制御信号に従って状態が切り替わるソレノイドなどを含む。
【0077】
カバー係止機構6cがコンテナカバー6aを前記閉位置に係止している状態が、ロック機構6の前記ロック状態である。カバー係止機構6cがコンテナカバー6aの係止を解除している状態が、ロック機構6の前記解除状態である。
【0078】
カバーセンサー6bは、コンテナカバー6aがカバー閉状態およびカバー開状態のいずれであるかを検出する。前記カバー閉状態は、コンテナカバー6aが前記閉位置に存在する状態である。前記カバー開状態は、コンテナカバー6aが前記閉位置に存在しない状態である。
【0079】
トナーコンテナ7各々が対応する装着部6各々に対して着脱されるときに、対応するコンテナカバー6aが開かれる。例えば、カバーセンサー6bは、非接触式のフォトセンサーまたは接触式のマイクロスイッチなどである。
【0080】
CPU80における前記複数の処理モジュールは、ロック制御部8eをさらに含む(図2参照)。ロック制御部8eは、ロック機構6各々のカバー係止機構6cに前記ロック制御信号を出力することにより、ロック機構6各々を制御する。
【0081】
ロック制御部8eは、前記ロック制御信号を出力することにより、ロック機構6各々を前記ロック状態および前記解除状態の一方に制御する。
【0082】
供給制御部8dは、4組の装着部セット5xそれぞれについて、一対の装着部5から1つの前記対象装着部を選択する。供給制御部8dは、4組の装着部セット5xそれぞれについて1つの前記対象装着部を選択する。
【0083】
以下の説明において、装着部セット5xそれぞれにおける一対のトナーコンテナ7のうち、前記対象装着部に装着されている1つを対象コンテナと称する。装着部セット5xそれぞれにおいて、前記対象コンテナが、供給機構53によるトナーの供給元になる。
【0084】
供給制御部8dは、初期状態として、一対の装着部5の一方を前記対象装着部として選択している。その後、供給制御部8dは、前記対象コンテナについての状態判定部8bの判定状態が前記トナー有り状態から前記トナー空状態へ変化したときに、新たな前記対象装着部を選択する。
【0085】
なお、前記対象装着部を選択する処理を実行する供給制御部8dは、対象選択部の一例である。
【0086】
[動作モード選択処理]
主制御部8aは、動作モード選択開始イベントが発生したときに、動作モード選択処理を実行する。
【0087】
例えば、前記動作モード選択開始イベントは、操作装置801によって動作モード選択開始操作が検出されることである。また、前記動作モード選択開始イベントは、通信装置84が外部の端末装置から開始司令を受信したことであってもよい。
【0088】
前記動作モード選択処理は、選択操作に従って、第1動作モードおよび第2動作モードの一方を選択する処理である。前記動作モード選択処理を実行する主制御部8aは、動作モード選択部の一例である。前記第2動作モードは、特定動作モードの一例である。
【0089】
例えば、前記選択操作は、操作装置801に対する操作である。また、前記選択操作は、通信装置84が通信可能な外部の端末装置に対する操作であってもよい。
【0090】
例えば、主制御部8aは、前記動作モード選択処理において、図4に示されるような第1メニュー画面g1を出力する。第1メニュー画面g1の出力先は、画像形成装置10の表示装置802または外部の端末装置である。
【0091】
第1メニュー画面g1は、残量通知方法の2つの候補の一方を選択する残量通知方法選択メニューg11を含む。
【0092】
主制御部8aは、残量通知方法選択メニューg11についての前記選択操作に従って、「コンテナごとに通知」、および、「装着部指定通知」の一方を選択する。「コンテナごとに通知」の選択は、前記第1動作モードの選択である。「装着部指定通知」の選択は、前記第2動作モードの選択である。
【0093】
第1メニュー画面g1は、指定装着部選択メニューg12をさらに含む。主制御部8aは、指定装着部選択メニューg12についての前記選択操作に従って、4組の装着部セット5xそれぞれにおける一対の装着部5の一方を指定装着部として選択する。
【0094】
前記指定装着部の選択は、前記第2動作モードが選択された場合に有効である。前記指定装着部は、前記第2動作モードに対応する特定装着部の一例である。
【0095】
CPU80における前記複数の処理モジュールは、通知処理部8fをさらに含む(図2参照)。
【0096】
[第1動作モード]
供給制御部8dは、前記第1動作モードが選択されている状況下で前記対象コンテナについての状態判定部8bの検出状態が前記トナー有り状態から前記トナー空状態へ変化したときに、後述する第1対象選択処理を実行する(図5参照)。
【0097】
ロック制御部8eは、前記第1動作モードが選択されているときに、後述する第1自動ロック制御を周期的に実行する(図6参照)。
【0098】
通知処理部8fは、前記第1動作モードが選択されているときに、後述する第1残量通知処理を実行する(図7参照)。前記第1残量通知処理は、状態判定部8bによるトナー残量の特定の検出状態を通知する処理である。
【0099】
[第1動作モード:第1対象選択処理]
以下、図5に示されるフローチャートを参照しつつ、前記第1対象選択処理の手順の一例について説明する。供給制御部8dは、4組の装着部セット5xそれぞれについて前記第1対象選択処理を実行する。
【0100】
以下の説明において、S101,S102,…は、前記第1対象選択処理における複数の工程の識別符号を表す。前記第1対象選択処理において、まずは工程S101の処理が実行される。
【0101】
<工程S101>
工程S101において、供給制御部8dは、次候補装着部が供給可能装着部であるか否かに応じて、次に実行する処理を判別する。
【0102】
前記次候補装着部は、4組の装着部セット5xそれぞれにおいて既定順序に基づき特定される次の前記対象装着部の候補である。
【0103】
本実施形態において、前記既定順序は、一対の装着部5を交互に選択するという順序である。従って、前記次候補装着部は、一対の装着部5のうち前記対象装着部ではない一方である。
【0104】
なお、4組の装着部セット5xそれぞれが3つ以上の装着部5を含む場合、前記既定順序は、4組の装着部セット5xそれぞれにおける複数の装着部5の配列の順序である。
【0105】
前記供給可能装着部は、前記トナー有り状態を状態判定部8bによって検出されているトナーコンテナ7が装着されている装着部5である。一方、供給不能装着部は、前記トナー空状態を状態判定部8bによって検出されているトナーコンテナ7が装着されている装着部5である。
【0106】
前記次候補装着部が前記供給可能装着部である場合、供給制御部8dは、工程S102の処理を実行する。一方、前記次候補装着部が前記供給可能装着部ではない場合、供給制御部8dは、工程S103の処理を実行する。
【0107】
以下の説明において、4組の装着部セット5xそれぞれにおける一対のトナーコンテナ7のうち前記次候補装着部に装着されている一方を次候補コンテナと称する。
【0108】
供給制御部8dは、前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されている場合に工程S102の処理を実行する。一方、供給制御部8dは、前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されていない場合に工程S103の処理を実行する。
【0109】
本実施形態において、一対のトナーコンテナ7の両方の前記トナー空状態が検出されている場合に、工程S103の処理が実行される。
【0110】
<工程S102>
工程S102において、供給制御部8dは、前記次候補装着部を新たな前記対象装着部として選択する。
【0111】
即ち、供給制御部8dは、前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されている場合に前記次候補装着部を新たな前記対象装着部として選択する。
【0112】
供給制御部8dは、工程S102の処理を実行した後、前記第1対象選択処理を終了する。
【0113】
<工程S103>
工程S103において、供給制御部8dは、装着部セット5xにおいて前記供給可能装着部が発生するまで待機する。
【0114】
一対の装着部5のいずれかにおいてトナーコンテナ7の交換が行われることにより、装着部セット5xにおいて前記供給可能装着部が発生する。
【0115】
供給制御部8dは、装着部セット5xにおいて前記供給可能装着部が発生したときに工程S104の処理を実行する。
【0116】
<工程S104>
工程S104において、供給制御部8dは、一対の装着部5のうち最初に前記供給可能装着部になった方を新たな前記対象装着部として選択する。
【0117】
工程S103,S104の処理は、一対の装着部5のうちの前記供給可能装着部の中から新たな前記対象装着部を選択する処理の一例である。
【0118】
供給制御部8dは、工程S103の処理を実行した後、前記第1対象選択処理を終了する。
【0119】
供給制御部8dは、新たに選択された前記対象装着部の前記トナー有り状態が検出されるごとに、前記第1対象選択処理を実行する。
【0120】
以上に示されるように、前記第1動作モードが選択されている場合に、供給制御部8dは、工程S101~S104の処理によって新たな前記対象装着部を選択する。
【0121】
工程S101~S104において、供給制御部8dは、前記次候補ユニットについてのトナー残量の検出状態に応じて、前記次候補装着部を含む複数の候補から新たな前記対象装着部を選択する。
【0122】
具体的には、供給制御部8dは、前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されているときに、前記次候補コンテナを新たな前記対象装着部として選択する(工程S101,S102参照)。
【0123】
一方、供給制御部8dは、前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されていないときに、前記供給可能装着部を新たな前記対象装着部として選択する(工程S101,S103,S104参照)。
【0124】
より具体的には、工程S103,S104において、供給制御部8dは、一対の装着部5のうち最初に前記供給可能装着部になった一方を新たな前記対象装着部として選択する。この選択処理は、複数の装着部5の中から前記供給可能装着部を新たな前記対象装着部として選択する処理の一例である。
【0125】
前記第1対象選択処理が実行されることにより、新たな前記対象装着部は、原則として前記既定順序に従って選択される(工程S102参照)。
【0126】
しかしながら、前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が検出されていない場合には、例外として、前記次候補コンテナ以外の前記供給可能装着部が、新たな前記対象装着部として選択される可能性がある(工程S104参照)。
【0127】
<第1動作モード:第1自動ロック制御>
次に、図6に示されるフローチャートを参照しつつ、前記第1自動ロック制御の手順の一例について説明する。ロック制御部8eは、4組のロック機構セット6xそれぞれについて前記第1自動ロック制御を実行する。
【0128】
以下の説明において、S201,S202,…は、前記第1自動ロック制御における複数の工程の識別符号を表す。前記第1自動ロック制御において、まずは工程S201の処理が実行される。
【0129】
<工程S201>
工程S201において、ロック制御部8eは、一対のロック機構6における供給不能ロック機構を前記解除状態にする。
【0130】
前記供給不能ロック機構は、前記供給不能装着部に対応するロック機構6である。即ち、前記供給不能ロック機構は、前記トナー有り状態を検出されていないトナーコンテナ7に対応するロック機構6である。
【0131】
なお、一対のロック機構6の両方が前記供給不能ロック機構ではない場合、工程S201の処理は省略される。
【0132】
ロック制御部8eは、工程S201の処理に続いて工程S202の処理を実行する。
【0133】
<工程S202>
工程S202において、ロック制御部8eは、一対のロック機構6における供給可能ロック機構を前記ロック状態にする。
【0134】
前記供給可能ロック機構は、前記供給可能装着部に対応するロック機構6である。即ち、前記供給可能ロック機構は、前記トナー有り状態を検出されているトナーコンテナ7に対応するロック機構6である。
【0135】
工程S202の処理が実行されることにより、前記トナー有り状態のトナーコンテナ7が、一対の装着部5のいずれかから取り外されることが防がれる。
【0136】
なお、一対のロック機構6の両方が前記供給可能ロック機構ではない場合、工程S202の処理は省略される。以後、ロック制御部8eは、S201および工程S202の処理を繰り返す。
【0137】
以上に示されるように、前記第1動作モードが選択されている場合に、ロック制御部8eは、4組の装着部セット5xそれぞれの一対のロック機構6の両方について残量対応ロック制御を実行する(工程S201,S202参照)。
【0138】
前記残量対応制御は、一対のトナーコンテナ7各々についての状態判定部8bによるトナー残量の検出状態に応じて、対応する一対のロック機構6各々を前記ロック状態および前記解除状態の一方に制御することである。
【0139】
具体的には、ロック制御部8eは、前記トナー有り状態が検出されているトナーコンテナ7に対応するロック機構6を前記ロック状態にする。一方、ロック制御部8eは、前記トナー有り状態が検出されていないトナーコンテナ7に対応するロック機構6を前記解除状態にする。
【0140】
<第1動作モード:第1残量通知処理>
次に、図7に示されるフローチャートを参照しつつ、前記第1残量通知処理の手順の一例について説明する。通知処理部8fは、4組の装着部セット5xそれぞれについて前記第1残量通知処理を実行する。
【0141】
以下の説明において、S301,S302,…は、前記第1残量通知処理における複数の工程の識別符号を表す。前記第1残量通知処理において、まずは工程S301の処理が実行される。
【0142】
<工程S301>
工程S301において、通知処理部8fは、前記対象コンテナの前記トナー少量状態が状態判定部8bにより検出されるまで待機する。
【0143】
通知処理部8fは、前記対象コンテナの前記トナー少量状態が状態判定部8bにより検出されたときに工程S302の処理を実行する。
【0144】
<工程S302>
工程S302において、通知処理部8fは、前記トナー少量状態が検出されていることを表す残量情報を予め設定された通知先へ出力する。工程S302における前記通知先は、予め設定される。
【0145】
例えば、工程S302における前記通知先は、トナーコンテナ7の自動発注処理を実行する発注管理サーバまたはトナーコンテナ7の発注を管理する管理者の情報端末を含む。前記発注管理サーバおよび前記情報端末は、通信装置84が通信可能な前記複数の外部装置の一部である。
【0146】
また、工程S302における前記通知先が、画像形成装置10の表示装置802を含むことも考えられる。
【0147】
通知処理部8fは、工程S302の処理を実行した後、工程S301の処理を実行する。
【0148】
以上に示されるように、前記第1動作モードが選択されている場合に、通知処理部8fは、前記対象コンテナの前記トナー少量状態が状態判定部8bによって検出されるごとに工程S302の処理を実行する。工程S302の処理は、残量状態通知処理の一例である。
【0149】
前記第1残量通知処理が実行されることにより、1つのトナーコンテナ7が空になるごとにトナーコンテナ7の在庫を補充するという運用が容易となる。
【0150】
[第2動作モード]
供給制御部8dは、前記第2動作モードが選択されている状況下で前記対象コンテナについての状態判定部8bの検出状態が前記トナー有り状態から前記トナー空状態へ変化したときに、後述する第2対象選択処理を実行する(図8参照)。
【0151】
ロック制御部8eは、前記第2動作モードが選択されているときに、後述する第2自動ロック制御を周期的に実行する(図9参照)。
【0152】
通知処理部8fは、前記第2動作モードが選択されているときに、後述する第2残量通知処理を実行する(図10参照)。前記第2残量通知処理は、前記第2動作モードにおける前記第2残量通知処理に対応する処理である。
【0153】
[第2動作モード:第2対象選択処理]
以下、図8に示されるフローチャートを参照しつつ、前記第2対象選択処理の手順の一例について説明する。供給制御部8dは、4組の装着部セット5xそれぞれについて前記第2対象選択処理を実行する。
【0154】
以下の説明において、S401,S402,…は、前記第2対象選択処理における複数の工程の識別符号を表す。前記第2対象選択処理において、まずは工程S401の処理が実行される。
【0155】
<工程S401>
工程S401において、供給制御部8dは、前記次候補装着部を新たな前記対象装着部として選択する。
【0156】
工程S401の処理は、前記次候補コンテナについてのトナー残量の検出状態に関わらず実行される。供給制御部8dは、続いて工程S402の処理を実行する。
【0157】
前述したように、前記次候補コンテナは、前記次候補装着部に装着されたトナーコンテナ7である。また、前記次候補装着部は、前記既定順序に基づき一対のトナーコンテナ7から特定される次の前記対象装着部の候補である。
【0158】
<工程S402>
工程S402において、供給制御部8dは、新たに選択された前記対象装着部が前記供給可能装着部であるか否かに応じて、次に実行する処理を判別する。
【0159】
新たに選択された前記対象装着部が前記供給可能装着部である場合、供給制御部8dは、前記第2対象選択処理を終了する。
【0160】
即ち、供給制御部8dは、新たな前記対象コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されている場合に前記第2対象選択処理を終了する。
【0161】
一方、新たに選択された前記対象装着部が前記供給可能装着部ではない場合、供給制御部8dは、工程S403の処理を実行する。
【0162】
即ち、供給制御部8dは、新たな前記対象コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されていない場合に工程S403の処理を実行する。
【0163】
<工程S403>
工程S403において、供給制御部8dは、前記次候補装着部が前記供給可能装着部であるか否かに応じて、次に実行する処理を判別する。
【0164】
前記次候補装着部が前記供給可能装着部である場合、供給制御部8dは、工程S404の処理を実行する。
【0165】
即ち、供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されていない状況下で前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が検出されている場合に工程S404の処理を実行する。
【0166】
一方、前記次候補装着部が前記供給可能装着部ではない場合、供給制御部8dは、工程S402の処理を実行する。
【0167】
即ち、供給制御部8dは、一対のトナーコンテナ7の両方について前記トナー有り状態が検出されていない場合に、工程S402および工程S403の処理を繰り返す。
【0168】
<工程S404>
工程S404において、供給制御部8dは、第1警報情報を予め設定された通知先へ出力する。
【0169】
即ち、供給制御部8dは、新たに選択された前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されていない状況下で前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が検出されているときに、前記第1警報情報を通知する状態を維持する(工程S404)。前記次候補コンテナは、前記対象コンテナ以外のトナーコンテナ7である。
【0170】
例えば、前記第1警報情報は、前記対象装着部へのトナーコンテナ7の装着を優先して行うことを促す情報である。また、前記第1警報情報が、前記次候補装着部に装着されているトナーコンテナ7を前記対象装着部へ移動させることを促す情報であってもよい。
【0171】
工程S404における前記通知先が、画像形成装置10の表示装置802を含むことが考えられる。
【0172】
また、工程S404における前記通知先が、トナーコンテナ7の交換を担当するユーザーの情報端末を含んでいても良い。前記情報端末は、通信装置84が通信可能な前記複数の外部装置の一部である。
【0173】
供給制御部8dは、工程S404の処理を実行した後、工程S402の処理を実行する。
【0174】
前述したように、前記トナー有り状態および前記トナー有り状態は状態判定部8bによって検出される。なお、前記次候補コンテナは、一対のトナーコンテナ7のうち前記対象コンテナ以外である。工程S404の処理を実行する供給制御部8dは、警報処理部の一例である。
【0175】
以上に示されるように、前記第2動作モードが選択されている場合に、供給制御部8dは、前記次候補コンテナについてのトナー残量の検出状態に関わらず前記次候補装着部を新たな前記対象装着部として選択する(工程S401参照)。
【0176】
また、トナーが残っているトナーコンテナ7が、新たに選択された前記対象装着部に装着されずに前記次候補装着部に装着された場合に、前記第1警報情報が通知される(工程S404参照)。
【0177】
前記第1警報情報の通知は、前記既定順序に従ったトナーコンテナ7の交換が正しく行われることを促す通知である。
【0178】
<第2動作モード:第2自動ロック制御>
次に、図9に示されるフローチャートを参照しつつ、前記第2自動ロック制御の手順の一例について説明する。ロック制御部8eは、4組のロック機構セット6xそれぞれについて前記第2自動ロック制御を実行する。
【0179】
以下の説明において、S501,S502,…は、前記第2自動ロック制御における複数の工程の識別符号を表す。前記第2自動ロック制御において、まずは工程S501の処理が実行される。
【0180】
<工程S501>
工程S501において、ロック制御部8eは、図6の工程S201と同様に、一対のロック機構6における前記供給不能ロック機構を前記解除状態にする。
【0181】
前述したように、前記供給不能ロック機構は、前記トナー有り状態を検出されていないトナーコンテナ7に対応するロック機構6である。
【0182】
なお、一対のロック機構6の両方が前記供給不能ロック機構ではない場合、工程S501の処理は省略される。
【0183】
ロック制御部8eは、工程S501の処理に続いて工程S502の処理を実行する。
【0184】
<工程S502>
工程S502において、ロック制御部8eは、前記対象装着部が前記供給可能装着部であるか否かに応じて、次に実行する処理を判別する。
【0185】
前記対象装着部が前記供給可能装着部である場合、供給制御部8dは、工程S503の処理を実行する。
【0186】
即ち、ロック制御部8eは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されている場合に、工程S503の処理を実行する。
【0187】
一方、前記対象装着部が前記供給可能装着部ではない場合、供給制御部8dは、工程S506の処理を実行する。
【0188】
即ち、供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されていない場合に、工程S506の処理を実行する。
【0189】
<工程S503>
工程S503において、ロック制御部8eは、前記対象装着部に対応する前記対象ロック機構を前記ロック状態にする。
【0190】
前述したように、前記供給不能ロック機構は、前記トナー有り状態を検出されていないトナーコンテナ7に対応するロック機構6である。工程S503の処理が実行されることにより、前記トナー有り状態の前記対象コンテナが、前記対象装着部から取り外されることが防がれる。
【0191】
ロック制御部8eは、工程S503の処理に続いて工程S504の処理を実行する。
【0192】
<工程S504>
工程S504において、ロック制御部8eは、前記次候補装着部が前記供給可能装着部であるか否かに応じて、次に実行する処理を判別する。
【0193】
前記次候補装着部が前記供給可能装着部である場合、供給制御部8dは、工程S505の処理を実行する。
【0194】
即ち、供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されている状況下で前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が検出されている場合に工程S505の処理を実行する。
【0195】
一方、前記次候補装着部が前記供給可能装着部ではない場合、供給制御部8dは、工程S501の処理を実行する。これにより、工程S501において、次候補ロック機構が前記解除状態に維持される。
【0196】
前記次候補ロック機構は、一対のロック機構6のうち前記次候補装着部に対応する1つである。前述したように、前記次候補装着部は、前記既定順序に基づき特定される次の前記対象装着部の候補である。
【0197】
即ち、供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されている状況下で前記次候補コンテナの前記トナー有り状態が検出されていない場合に、工程S501において前記次候補ロック機構を前記解除状態に維持する。
【0198】
<工程S505>
工程S505において、ロック制御部8eは、前記次候補ロック機構を前記ロック状態にする。
【0199】
工程S505の処理が実行されることにより、前記トナー有り状態の前記次候補コンテナが、前記次候補装着部から取り外されることが防がれる。
【0200】
ロック制御部8eは、工程S505の処理を実行した後、工程S501の処理を実行する。これにより、前記対象コンテナの前記トナー空状態が検出されるまで、一対のロック機構6が前記ロック状態に維持される。
【0201】
<工程S506>
工程S506において、ロック制御部8eは、前記次候補ロック機構を前記解除状態にする。
【0202】
工程S501および工程S506の処理が実行されることにより、前記次候補ロック機構は、前記次候補コンテナのトナー残量の状態に関わらず前記解除状態にされる。
【0203】
ロック制御部8eは、工程S506の処理を実行した後、工程S501の処理を実行する。これにより、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されるまで、前記次候補コンテナの取り外しが可能である。
【0204】
工程S506の処理が実行されるときに、図8の工程S404における前記第1警報情報の通知が実行される。
【0205】
工程S506の処理が実行されることにより、前記既定順序に反するトナーコンテナ7の交換が行われた場合に、前記次候補装着部に装着されているトナーコンテナ7を前記対象装着部へ移動することが許容される。
【0206】
以上に示されるように、前記第2動作モードが選択されている場合に、ロック制御部8eは、一対のロック機構6のうち前記対象ロック機構について前記残量対応ロック制御を実行する(工程S501~S503参照)。
【0207】
一方、ロック制御部8eは、一対のロック機構6のうちの前記対象ロック機構以外について、前記残量対応ロック制御とは異なるルールで制御する(工程S501,S502,S505,S506参照)。
【0208】
具体的には、ロック制御部8eは、前記対象コンテナの前記現像剤有り状態が状態判定部8bによって検出されていないときに、一対のロック機構6の両方を前記解除状態に維持する(工程S501,S506参照)。
【0209】
一方、ロック制御部8eは、前記対象コンテナの前記現像剤有り状態が状態判定部8bによって検出されているときに、前記次候補ロック機構について前記残量対応ロック制御を実行する(工程S501,S504,S505参照)。
【0210】
<第2動作モード:第2残量通知処理>
次に、図10に示されるフローチャートを参照しつつ、前記第2残量通知処理の手順の一例について説明する。通知処理部8fは、4組の装着部セット5xそれぞれについて前記第2残量通知処理を実行する。
【0211】
以下の説明において、S601,S602,…は、前記第2残量通知処理における複数の工程の識別符号を表す。前記第2残量通知処理において、まずは工程S601の処理が実行される。
【0212】
<工程S601>
工程S301において、通知処理部8fは、前記対象コンテナの前記トナー少量状態が状態判定部8bにより検出されるまで待機する。
【0213】
通知処理部8fは、前記対象コンテナの前記トナー少量状態が状態判定部8bにより検出されたときに工程S602の処理を実行する。
【0214】
<工程S602>
工程S602において、通知処理部8fは、前記対象装着部が前記指定装着部であるか否かに応じて次に実行する処理を判別する。
【0215】
前記指定装着部は、前記動作モード選択処理において選択された一対の装着部5のうちの1つである(図4参照)。
【0216】
前記対象装着部が前記指定装着部である場合に、通知処理部8fは、工程S603の処理を実行する。一方、前記対象装着部が前記指定装着部ではない場合に、通知処理部8fは、工程S601の処理を実行する。
【0217】
<工程S603>
工程S603において、通知処理部8fは、図7の工程S302と同様に、前記トナー少量状態が検出されていることを表す前記残量情報を予め設定された通知先へ出力する。工程S603における通知先は、工程S302における通知先と同じである。
【0218】
通知処理部8fは、工程S603の処理を実行した後、工程S601の処理を実行する。
【0219】
以上に示されるように、前記第2動作モードが選択されている場合に、通知処理部8fは、一対のトナーコンテナ7のうち前記指定装着部に装着された1つについての前記トナー少量状態が状態判定部8bによって検出されるごとに工程S603の処理を実行する。
【0220】
工程S603の処理は、残量状態通知処理の一例である。一対のトナーコンテナ7のうち前記指定装着部に装着された1つは、特定収容ユニットの一例である。前記動作モード選択処理において前記指定装着部を選択する処理は、前記第2動作モートに対応する前記特定収容ユニットを選択する処理である。
【0221】
前記第2残量通知処理が実行されることにより、4組の装着部セット5xそれぞれについて一対のトナーコンテナ7の両方が空になるごとにトナーコンテナ7の在庫を補充するという運用が容易となる。
【0222】
なお、前記第1残量通知処理および前記第2残量通知処理の対象となる前記トナー少量状態は、状態判定部8bによって検出される特定残量状態の一例である。また、前記第1残量通知処理および前記第2残量通知処理が、前記トナー空状態を対象に実行されてもよい。
【0223】
[通知モード選択処理]
本実施形態において、主制御部8aは、通知モード選択開始イベントが発生したときに、通知モード選択処理を実行する。
【0224】
例えば、前記通知モード選択開始イベントは、操作装置801によって通知モード選択開始操作が検出されることである。また、前記通知モード選択開始イベントは、通信装置84が外部の端末装置から開始司令を受信したことであってもよい。
【0225】
前記通知モード選択処理は、選択操作に従って、第1通知モードおよび第2通知モードの一方を選択する処理である。前記通知モード選択処理を実行する主制御部8aは、通知モード選択部の一例である。
【0226】
例えば、前記選択操作は、操作装置801に対する操作である。また、前記選択操作は、通信装置84が通信可能な外部の端末装置に対する操作であってもよい。
【0227】
例えば、主制御部8aは、前記通知モード選択処理において、図11に示されるような第2メニュー画面g2を出力する。第2メニュー画面g2の出力先は、画像形成装置10の表示装置802または外部の端末装置である。
【0228】
第2メニュー画面g2は、コンテナ空通知方法の2つの候補の一方を選択する空通知方法選択メニューg21を含む。
【0229】
主制御部8aは、空通知方法選択メニューg21についての前記選択操作に従って、「コンテナごとに通知」、および、「現像色ごとに通知」の一方を選択する。「コンテナごとに通知」の選択は、前記第1通知モードの選択である。「現像色ごとに通知」の選択は、前記第2通知モードの選択である。
【0230】
なお、前記動作モード選択処理が、前記通知モード選択処理を兼ねてもよい。この場合、前記第1動作モードの選択が前記第1通知モードの選択に相当し、前記第2動作モードの選択が前記第2通知モードの選択に相当する。
【0231】
[第1通知モード:第1空通知処理]
前記第1通知モードが選択されている場合に、通知処理部8fは、第1空通知処理を実行する。
【0232】
通知処理部8fは、4組の装着部セット5xそれぞれについて前記第1空通知処理を実行する。前記第1空通知処理は、前記トナー空状態のトナーコンテナ7の交換をユーザーなどに促すための処理である。
【0233】
通知処理部8fは、前記第1空通知処理において、一対のトナーコンテナ7各々についての前記トナー空状態が状態判定部8bによって検出されるごとに空状態通知処理を実行する。
【0234】
前記空状態通知処理は、前記トナー空状態が検出されていることを表す情報を予め設定された通知先へ出力する処理である。前記空状態通知処理における前記通知先は、予め設定される。
【0235】
前記空状態通知処理における前記通知先は、画像形成装置10の表示装置802を含む。また、前記通知先が、トナーコンテナ7の交換を担当するユーザーの情報端末を含むことも考えられる。前記情報端末は、通信装置84が通信可能な前記複数の外部装置の一部である。
【0236】
前記第1空通知処理が実行されることにより、1つのトナーコンテナ7が空になるごとにトナーコンテナ7を交換するという運用が容易となる。
【0237】
[第2通知モード:第2空通知処理]
前記第2通知モードが選択されている場合に、通知処理部8fは、第2空通知処理を実行する。
【0238】
通知処理部8fは、4組の装着部セット5xそれぞれについて前記第2空通知処理を実行する。前記第2空通知処理は、前記第1通知モードにおける前記第2空通知処理に相当する。
【0239】
通知処理部8fは、前記第2空通知処理において、一対のトナーコンテナ7の両方の前記トナー空状態が状態判定部8bによって検出されたときに前記空状態通知処理を実行する。
【0240】
即ち、前記第2空通知処理において、前記空状態通知処理は、4組の装着部セット5xそれぞれについて一対のトナーコンテナ7の両方の前記トナー空状態が検出されたときに実行される。
【0241】
前記第2空通知処理が実行されることにより、一対のトナーコンテナ7の両方が空になるごとに一対のトナーコンテナ7をまとめて交換するという運用が容易となる。
【0242】
[強制解除処理]
本実施形態において、強制解除操作が操作装置801によって検出されたときに、供給制御部8dおよびロック制御部8eは、強制解除処理を実行する。
【0243】
前記強制解除処理は、ロック機構6各々の制御および前記対象装着部の選択についての例外処理である。例えば、前記強制解除操作は、何らかのトラブルが発生した場合などの非常時に行われる。
【0244】
前記強制解除操作は、8個のロック機構6から指定ロック機構を選択する操作を含む。前記指定ロック機構は、前記ロック状態のロック機構6から選択される。
【0245】
前記強制解除操作は、認証情報の入力操作を含んでもよい。この場合、主制御部8aは、入力された前記認証情報と予め登録された登録情報とを照合することにより認証の成否を判定する認証処理を実行する。
【0246】
前記認証処理が実行される場合、主制御部8aは、前記認証処理が成功した場合にのみ前記強制解除操作が有効であると判定する。この場合、供給制御部8dおよびロック制御部8eは、有効な前記強制解除操作が検出されたときに前記強制解除処理を実行する。
【0247】
以下、図12に示されるフローチャートを参照しつつ、前記強制解除処理の手順の一例について説明する。供給制御部8dおよびロック制御部8eは、4組の装着部セット5xのうち前記指定ロック機構に対応する1組について前記強制解除処理を実行する。
【0248】
以下の説明において、S701,S702,…は、前記強制解除処理における複数の工程の識別符号を表す。前記強制解除処理において、まずは工程S701の処理が実行される。
【0249】
<工程S701>
工程S701において、供給制御部8dは対象選択処理を停止し、ロック制御部8eはロック制御を停止する。
【0250】
前記対象選択処理は、前記第1対象選択処理または前記第2対象選択処理である。前記ロック制御は、前記第1ロック制御または前記第2ロック制御である。
【0251】
工程S701の処理が実行された後、ロック制御部8eは工程S702の処理を実行する。
【0252】
<工程S702>
工程S702において、ロック制御部8eは、前記指定ロック機構を前記解除状態にする。その後、ロック制御部8eは、工程S703の処理を実行する。
【0253】
<工程S703>
工程S703において、ロック制御部8eは、予め定められた解除終了イベントが発生するまで待機する。
【0254】
例えば、前記解除終了イベントは、操作装置801に対する強制解除終了操作が検出されたという第1終了イベントを含む。
【0255】
また、前記解除終了イベントが、前記指定ロック機構に対応するコンテナカバー6aの前記カバー開状態から前記カバー閉状態への変化が検出されたという第2終了イベントを含んでもよい。コンテナカバー6aの状態は、カバーセンサー6bによって検出される(図3参照)。
【0256】
例えば、ロック制御部8eは、前記第1終了イベントおよび前記第2終了イベントのそれぞれを前記解除終了イベントと認識する。
【0257】
ロック制御部8eは、前記解除終了イベントが発生したときに、工程S704の処理を実行する。
【0258】
<工程S704>
工程S704において、ロック制御部8eは、前記ロック制御を再開する。続いて、供給制御部8dが工程S705の処理を実行する。これにより、前記強制解除処理におけるロック制御部8eに関する処理は終了する。
【0259】
<工程S705>
工程S705において、供給制御部8dは、予め定められた特異状態変化が発生したか否かに応じて、次に実行する処理を判別する。
【0260】
前記特異状態変化は、前記第2動作モードが選択されている状況下において、前記対象ロック機構が前記指定ロック機構として指定され、かつ、前記強制解除操作が検出される前後においてトナー残量検出の特定の変化が生じていることである。
【0261】
前記特定の変化は、前記対象コンテナについての状態判定部8bのトナー残量の検出状態が前記トナー有り状態から前記トナー空状態へ変化することである。
【0262】
前記対象ロック機構が前記指定ロック機構として指定されることは、工程S701の前に検出された前記強制解除操作が、前記ロック状態の前記対象ロック機構についての解除操作であることを意味する。
【0263】
以下の説明において、前記対象ロック機構が前記指定ロック機構であるときの前記強制解除操作のことを対象強制解除操作と称する。
【0264】
供給制御部8dは、前記特異状態変化が発生していない場合に工程S708の処理を実行する。一方、供給制御部8dは、前記特異状態変化が発生している場合に工程S706の処理を実行する。
【0265】
<工程S706>
工程S706において、供給制御部8dは、第2警報情報を予め設定された通知先へ出力する。工程S706の処理は、警報出力処理の一例である。
【0266】
例えば、前記第2警報情報は、前記対象装着部から取り外されたトナーコンテナ7を前記対象装着部へ戻すことを促す情報である。
【0267】
工程S706における前記通知先が、画像形成装置10の表示装置802を含むことが考えられる。
【0268】
また、工程S706における前記通知先が、トナーコンテナ7の交換を担当するユーザーの情報端末を含んでいてもよい。前記情報端末は、通信装置84が通信可能な前記複数の外部装置の一部である。
【0269】
供給制御部8dは、工程S706の処理を実行した後、工程S707の処理を実行する。なお、工程S706の処理を実行する供給制御部8dは、警報処理部の一例である。
【0270】
<工程S707>
工程S707において、供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が状態判定部8bによって検出されるまで待機する。
【0271】
供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されたときに工程S708の処理を実行する。
【0272】
<工程S708>
工程S708において、供給制御部8dは、前記対象選択処理を再開する。これにより、前記強制解除処理における供給制御部8dに関する処理も終了する。
【0273】
以下、前記対象強制解除操作が検出されてから前記解除終了イベントが発生するまでの期間のことを強制解除期間と称する。
【0274】
前記第2動作モードが選択されている状況下で前記対象強制解除操作が検出された場合に、ロック制御部8eは、前記強制解除期間において前記対象ロック機構の前記解除状態を維持する(工程S701~S704参照)。
【0275】
即ち、ロック制御部8eは、前記強制解除期間において前記対象ロック機構についての前記残量対応ロック制御を実行しない。
【0276】
また、前記特異状態変化が発生した場合に、供給制御部8dは、前記対象コンテナの前記トナー有り状態が検出されるまで前記対象選択処理を実行せずに前記対象装着部の選択状態を維持する(工程S701,S705~S708参照)。
【0277】
さらに供給制御部8dは、前記特異状態変化が発生した場合に工程S706の前記警報出力処理を実行する。
【0278】
前記強制解除処理が実行されることにより、非常時におけるトナー供給部50に対する例外的な対応が可能になる。
【0279】
また、工程S701,S705~S708の処理は、前記第2動作モードが選択されている状況下で前記対象装着部に対する不適切な操作が行われた場合に対応する処理である。
【0280】
前記トナー有り状態の前記対象コンテナを前記対象装着部から取り外す操作は、前記不適切な操作の一例である。また、前記トナー空状態のトナーコンテナ7を前記対象装着部に装着する操作も、前記不適切な操作の一例である。
【0281】
工程S701,S705~S708の処理が実行されることにより、前記不適切な操作に応じて想定外の前記対象装着部が新たに選択されることが防がれる。
【0282】
また、工程S706の前記警報出力処理は、ユーザーまたは管理者に前記不適切な操作を改める操作を促す。
【0283】
[第1応用例]
次に、図13を参照しつつ、画像形成装置10の第1応用例について説明する。以下、第1応用例における画像形成装置10の処理と異なる点について説明する。
【0284】
本応用例において、主制御部8aは、前記動作モード選択処理を実行するときに、図13に示されるような第3メニュー画面g3を出力する。主制御部8aは、図4に示される第1メニュー画面g1の代わりに第3メニュー画面g3を出力する。
【0285】
第3メニュー画面g3は、3組の彩色装着部セット52について前記残量通知方法の2つの候補の一方を選択する残量通知方法選択メニューg31を含む。
【0286】
主制御部8aは、残量通知方法選択メニューg31についての前記選択操作に従って、3組の彩色装着部セット52について前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの一方を選択する。この選択処理は、図4に示される残量通知方法選択メニューg11に基づく選択処理と同様である。
【0287】
さらに第3メニュー画面g3は、1組の黒色装着部セット51について前記残量通知方法の2つの候補の一方を選択する残量通知方法選択メニューg32を含む。
【0288】
主制御部8aは、残量通知方法選択メニューg32についての前記選択操作に従って、1組の黒色装着部セット51について前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの一方を選択する。この選択処理も、図4に示される残量通知方法選択メニューg11に基づく選択処理と同様である。
【0289】
本応用例において、主制御部8aは、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52とついて個別に前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの一方を選択可能である。
【0290】
第3メニュー画面g3は、指定装着部選択メニューg33をさらに含む。主制御部8aは、指定装着部選択メニューg33についての前記選択操作に従って、4組の装着部セット5xそれぞれにおける一対の装着部5の一方を前記指定装着部として選択する。
【0291】
本応用例において、供給制御部8dは、主制御部8aにより選択されたモードに対応する前記第1対象選択処理または前記第2対象選択処理を、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52それぞれとについて実行する。
【0292】
本応用例において、ロック制御部8eは、主制御部8aにより選択されたモードに対応する前記第1自動ロック制御または前記第2自動ロック制御を、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52それぞれとについて実行する。
【0293】
本応用例において、通知処理部8fは、主制御部8aにより選択されたモードに対応する前記第1残量通知処理または前記第2残量通知処理を、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52それぞれとについて実行する。
【0294】
本応用例が採用されることにより、より多様な運用への対応が可能である。
【0295】
なお、主制御部8aが、4組の装着部セット5xそれぞれについて個別に前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの一方を選択可能であってもよい。この場合、供給制御部8d、ロック制御部8eおよび通知処理部8fは、4組の装着部セット5xそれぞれについて選択された動作モードに対応する処理を実行する。
【0296】
[第2応用例]
次に、図14を参照しつつ、画像形成装置10の第2応用例について説明する。以下、第2応用例における画像形成装置10の処理と異なる点について説明する。
【0297】
本応用例において、主制御部8aは、前記通知モード選択処理を実行するときに、図14に示されるような第4メニュー画面g4を出力する。主制御部8aは、図11に示される第2メニュー画面g2の代わりに第4メニュー画面g4を出力する。
【0298】
第4メニュー画面g4は、3組の彩色装着部セット52について前記コンテナ空通知方法の2つの候補の一方を選択する空通知方法選択メニューg41を含む。
【0299】
主制御部8aは、空通知方法選択メニューg41についての前記選択操作に従って、3組の彩色装着部セット52について前記第1通知モードおよび前記第2通知モードの一方を選択する。この選択処理は、図11に示される空通知方法選択メニューg21に基づく選択処理と同様である。
【0300】
さらに第4メニュー画面g4は、1組の黒色装着部セット51について前記コンテナ空通知方法の2つの候補の一方を選択する空通知方法選択メニューg42を含む。
【0301】
主制御部8aは、空通知方法選択メニューg42についての前記選択操作に従って、1組の黒色装着部セット51について前記第1通知モードおよび前記第2通知モードの一方を選択する。この選択処理も、図11に示される空通知方法選択メニューg21に基づく選択処理と同様である。
【0302】
本応用例において、主制御部8aは、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52とついて個別に前記第1通知モードおよび前記第2通知モードの一方を選択可能である。
【0303】
本応用例において、供給制御部8dは、主制御部8aにより選択されたモードに対応する前記第1対象選択処理または前記第2対象選択処理を、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52それぞれとについて実行する。
【0304】
本応用例において、通知処理部8fは、主制御部8aにより選択されたモードに対応する前記第1空通知処理または前記第2空通知処理を、1組の黒色装着部セット51と3組の彩色装着部セット52それぞれとについて実行する。
【0305】
本応用例が採用されることにより、より多様な運用への対応が可能である。
【0306】
なお、主制御部8aが、4組の装着部セット5xそれぞれについて個別に前記第1通知モードおよび前記第2通知モードの一方を選択可能であってもよい。この場合、通知処理部8fは、4組の装着部セット5xそれぞれについて選択された通知モードに対応する処理を実行する。
【0307】
[第3応用例]
次に、画像形成装置10の第3応用例について説明する。
【0308】
本応用例において、供給制御部8d、ロック制御部8eおよび通知処理部8fの処理が、モノクロ画像形成装置に適用される。
【0309】
前記モノクロ画像形成装置は、1つの現像色に対応する1組の装着部セット5xを備える。
【0310】
本応用例において、主制御部8aは、1組の装着部セット5xついて前記第1動作モードおよび前記第2動作モードの一方を選択可能である。同様に、主制御部8aは、1組の装着部セット5xついて前記第1通知モードおよび前記第2通知モードの一方を選択可能である。
【0311】
本応用例において、供給制御部8d、ロック制御部8eおよび通知処理部8fは、1組の装着部セット5xについて選択された動作モードに対応する処理を実行する。同様に、通知処理部8fは、1組の装着部セット5xについて選択された通知モードに対応する処理を実行する。
【0312】
[第4応用例]
次に、画像形成装置10の第4応用例について説明する。
【0313】
本応用例において、供給制御部8d、ロック制御部8eおよび通知処理部8fの処理が、インクジェット方式の画像形成装置に適用される。即ち、本応用例において、プリント装置4は、インクジェット方式で前記プリント処理を実行する。
【0314】
本応用例における画像形成装置は、8個のトナーコンテナ7の代わりに、それぞれインクを収容する8個のインクタンクを装着可能である。前記インクは現像剤の一例である。前記8個のインクタンクは、複数の現像剤収容ユニットの一例である。
【0315】
本応用例における画像形成装置は、8個のインクタンクが装着される4組の装着部セット5xを備える。
【0316】
本応用例が採用される場合も、画像形成装置10が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0317】
なお、供給制御部8d、ロック制御部8eおよび通知処理部8fの処理が、インクジェット方式のモノクロ画像形成装置に適用されてもよい。
【0318】
[第5応用例]
次に、画像形成装置10の第5応用例について説明する。
【0319】
本応用例における画像形成装置は、装着部セット5xそれぞれが3つ以上の装着部5を含む。本応用例において、供給制御部8dは、装着部セット5xそれぞれについて3つ以上の装着部5から前記対象装着部を選択する。
【0320】
また、本応用例において、装着部セット5xごとに2以上の指定数Nが設定される。前記第2通知モードが選択されている場合に、通知処理部8fは、装着部セット5xごとにN個のトナーコンテナ7について前記トナー空状態が検出されるごとに、前記空状態通知処理を実行する。
【0321】
本応用例が採用される場合も、画像形成装置10が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0322】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成および各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0323】
<付記1>
シートに画像を形成するプリント部と、
前記プリント部に供給される同じ色の現像剤を収容する複数の現像剤収容ユニットをそれぞれ装着可能な複数の装着部と、
前記複数の装着部に装着された前記複数の補給ユニットそれぞれにおける前記現像剤の残量を検出する残量検出部と、
前記複数の装着部から1つの対象装着部を選択し、前記複数の現像剤収容ユニットのうち前記対象装着部に装着された対象収容ユニットについての前記残量検出部の検出状態が現像剤有り状態から現像剤空状態へ変化したときに、新たな前記対象装着部を選択する対象選択処理を実行する対象選択部と、
前記対象収容ユニットの現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されていることを条件に、前記対象収容ユニットから前記プリント部へ前記現像剤を供給する供給機構と、
前記複数の装着部に対応して設けられ、前記複数の現像剤収容ユニット各々について対応する前記複数の装着部各々からの取り外しを不可能にするロック状態と前記複数の現像剤収容ユニット各々について対応する前記複数の装着部各々からの取り外しを可能する解除状態とに選択的に切り替わり可能な複数のロック機構と、
前記複数のロック機構のうち前記対象収容ユニットに対応する対象ロック機構について、前記残量検出部の対応する検出状態に応じて前記ロック状態および前記解除状態の一方に制御する残量対応ロック制御を実行するロック制御部と、
選択操作に従って、特定動作モードを含む複数の動作モードの1つを選択する動作モード選択部と、を備え、
前記特定動作モードが選択されている状況下で前記ロック状態の前記対象ロック機構についての強制解除操作である対象強制解除操作が検出された場合に、前記ロック制御部は、解除終了イベントが発生するまでの間に、前記対象ロック機構についての前記残量対応ロック制御を実行せずに前記対象ロック機構の前記解除状態を維持し、
前記特定動作モードが選択されている状況下で前記対象強制解除操作が検出され、さらに前記対象強制解除操作が検出される前後において前記対象収容ユニットについての前記残量検出部の検出状態が前記現像剤有り状態から前記現像剤空状態へ変化する特異状態変化が発生した場合に、前記対象選択部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が検出されるまで前記対象選択処理を実行せずに前記対象装着部の選択状態を維持する、画像形成装置。
【0324】
<付記2>
前記特異状態変化が発生した場合に、警報情報を予め設定された通知先へ出力する警報出力処理を実行する警報処理部をさらに備える、前記付記1に記載の画像形成装置。
【0325】
<付記3>
前記モード選択部は、第1動作モードまたは前記特定動作モードである第2動作モードを選択可能であり、
前記第1動作モードが選択されている状況下において、前記ロック制御部は、前記複数のロック機構各々について前記残量対応ロック制御を実行し、
前記第2動作モードが選択されている状況下において、前記ロック制御部は、前記対象ロック機構について前記残量対応ロック制御を実行し、前記複数のロック機構のうち前記対象ロック機構以外を前記残量対応ロック制御とは異なるルールで制御する、前記付記1または前記付記2に記載の画像形成装置。
【0326】
<付記4>
前記第2動作モードが選択されている場合に、前記ロック制御部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されていないときに、前記複数のロック機構の全てを前記解除状態に維持する、前記付記3に記載の画像形成装置。
【0327】
<付記5>
前記第2動作モードが選択されている場合に、前記ロック制御部は、前記対象収容ユニットの前記現像剤有り状態が前記残量検出部によって検出されているときに、前記複数のロック機構のうち、既定順序に基づき前記複数の装着部から特定される次候補装着部に対応する次候補ロック機構について、前記残量対応ロック制御を実行する、前記付記4に記載の画像形成装置。
【0328】
<付記6>
それぞれ異なる現像色に対応し、それぞれ前記複数の装着部を含む複数組の装着部セットと、
前記複数組の装着部セットに対応し、それぞれ前記複数のロック機構を含む複数組のロック機構セットと、を備え、
前記対象選択部は、前記対象装着部を前記複数組の装着部セットそれぞれについて選択し、
前記ロック制御部は、前記動作モード選択部により選択された動作モードに対応する処理を前記複数組のロック機構セットそれぞれについて実行する、前記付記1から前記付記5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【符号の説明】
【0329】
1 :主筐体
4 :プリント装置
4x :画像形成部
5 :装着部
5s :トナー量センサー
5x :装着部セット
6 :ロック機構
6x :ロック機構セット
7 :トナーコンテナ
9 :シート
10 :画像形成装置
50 :トナー供給部
51 :黒色装着部セット
52 :彩色装着部セット
53 :供給機構
801 :操作装置
802 :表示装置
図1
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