(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152122
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】同時視聴動画選択装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/238 20110101AFI20241018BHJP
H04N 21/24 20110101ALI20241018BHJP
【FI】
H04N21/238
H04N21/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066110
(22)【出願日】2023-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 祐理
(72)【発明者】
【氏名】早川 愛
(72)【発明者】
【氏名】相場 邦宏
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164SB21P
5C164SB41P
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】同時視聴により適した動画を選択すること。
【解決手段】同時視聴動画選択装置1は、複数の動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部11と、取得部11によって取得された複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する選択部12と、を備える。選択部12は、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、各候補組について、当該候補組の動画を同時視聴した際の時系列上の盛り上がり度合の重なり度合を算出し、算出された各候補組の重なり度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する選択部と、
を備える同時視聴動画選択装置。
【請求項2】
前記選択部は、
前記複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、
各候補組について、当該候補組の動画を同時視聴した際の時系列上の盛り上がり度合の重なり度合を算出し、
算出された各候補組の重なり度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
請求項1に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項3】
前記選択部は、抽出された複数の候補組のうち、重なり度合が最小の候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
請求項2に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項4】
前記選択部は、算出された候補組の重なり度合が所定の基準を満たさない場合、当該候補組に前記複数の動画から1つ以上の別の動画を追加した上で当該候補組について重なり度合を再度算出する、
請求項2に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項5】
盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示し、
前記選択部は、
前記複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、
各候補組について、
時系列上の各時間ごとに、当該候補組の動画それぞれの当該時間の盛り上がり度合に基づく値の合計を算出し、
算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、
算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
請求項1に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項6】
前記選択部は、
各候補組について、算出された時系列上の各時間ごとの合計の平均値をさらに算出し、
算出された各候補組のばらつき度合及び平均値に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
請求項5に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項7】
盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示し、
前記選択部は、
前記複数の動画のうち指定された指定動画とその他の1つ以上の動画とからなる候補組を複数抽出し、
各候補組について、
指定動画の指定された時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値と、当該候補組の残りの動画それぞれの最初の時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値との合計を算出し、
算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、
算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
請求項1に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項8】
前記選択部によって選択された同時視聴動画の各動画を同時に視聴者に出力させる出力部をさらに備える、
請求項1に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項9】
前記出力部は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの音出力を行わせる、
請求項8に記載の同時視聴動画選択装置。
【請求項10】
前記出力部は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの画面表示を行わせる、
請求項8に記載の同時視聴動画選択装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の一側面は、同時視聴により適した動画を選択する同時視聴動画選択装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1では、複数の動画を同時に再生する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記情報処理装置において、同時に再生する複数の動画は、任意の動画であるため、例えば同時視聴に適していない動画も同時に再生してしまうという問題がある。そこで、同時視聴により適した動画を選択することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る同時視聴動画選択装置は、複数の動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、取得部によって取得された複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する選択部と、を備える。
【0006】
このような側面においては、同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画が選択されるので、同時視聴により適した動画を選択することができる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一側面によれば、同時視聴により適した動画を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る同時視聴動画選択装置を含む同時視聴動画選択システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】端末での2つの動画の横向き表示例を示す図である。
【
図3】端末での3つの動画の縦向き表示例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る同時視聴動画選択装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】盛り上がり情報のテーブル例を示す図である。
【
図6】時系列上の盛り上がり度合を示すグラフを表示した動画例を示す図である。
【
図7】同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つの動画例を示す図である。
【
図8】選択部が実行する処理の一例(その1)を示すフローチャートである。
【
図9】選択部が実行する処理の一例(その2)を示すフローチャートである。
【
図10】盛り上がり合計情報のテーブル例(その1)を示す図である。
【
図11】盛り上がり合計情報のテーブル例(その2)を示す図である。
【
図12】盛り上がり合計情報のテーブル例(その3)を示す図である。
【
図13】選択部が実行する処理の一例(その3)を示すフローチャートである。
【
図14】盛り上がり合計情報のテーブル例(その4)を示す図である。
【
図15】端末での動画出力時の音量例を示す図である。
【
図16】端末での動画出力時の画面例(その1)を示す図である。
【
図17】端末での動画出力時の画面例(その2)を示す図である。
【
図18】端末での動画出力時の画面例(その3)を示す図である。
【
図19】端末での動画出力時の画面例(その4)を示す図である。
【
図20】端末での動画出力時の画面例(その5)を示す図である。
【
図21】端末での動画スワイプ時の画面例(その1)を示す図である。
【
図22】端末での動画スワイプ時の画面例(その2)を示す図である。
【
図23】端末での動画スワイプ時の画面例(その3)を示す図である。
【
図24】実施形態に係る同時視聴動画選択装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図25】実施形態に係る同時視聴動画選択装置で用いられるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本開示での実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の説明における本開示での実施形態は、本発明の具体例であり、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限定されないものとする。
【0010】
図1は、実施形態に係る同時視聴動画選択装置1を含む同時視聴動画選択システム3のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す通り、同時視聴動画選択システム3は、同時視聴動画選択装置1及び端末2を含んで構成される。同時視聴動画選択システム3は、1つに限らず、複数の端末2を含んで構成してもよい。同時視聴動画選択装置1と端末2とは移動体通信ネットワークなどのネットワークによって互いに通信接続され、互いに情報を送受信可能である。
【0011】
同時視聴動画選択装置1は、同時視聴に適した2つ以上の動画を選択するサーバ装置である。実施形態において、動画は、映像及び音を含む。同時視聴動画選択装置1の詳細については後述する。
【0012】
端末2は、移動体通信を行う移動体通信端末又はノートパソコンなどのコンピュータ装置である。実施形態では、端末2としてスマートフォンを想定するが、これに限るものではない。端末2は、端末2のユーザによって携帯される。ユーザは、動画の視聴者でもある。より具体的には、ユーザは、同時視聴動画選択装置1によって選択された2つ以上の動画を同時に視聴する人である。
【0013】
端末2は、同時視聴動画選択装置1と通信を行って情報又は指示の送受信を行ったり、ユーザに2つ以上の動画を同時に出力したりするための機能、ソフトウェア又はアプリケーションを備える。端末2は、同時視聴動画選択装置1によって選択された2つ以上の動画を、ユーザに同時に出力する。
【0014】
図2は、端末2での2つの動画の横向き表示例を示す図である。
図2は、端末2を横向きにした状態、すなわち、端末2の向かって下側を水平方向右側及び向かって上側を水平方向左側にした状態を示す。なお、端末2の向かって下側を水平方向左側及び向かって上側を水平方向右側にした状態も、端末2を横向きにした状態である。
図2は、2つの動画である動画X及び動画Yが、水平方向に(その順に水平方向左側から水平方向右側に向かって)並んで同時に再生(出力)されている状態を示す。すなわち、同じタイミングで、動画X及び動画Yはそれぞれ独立して、映像及び音を出力している。
【0015】
図3は、端末2での3つの動画の縦向き表示例を示す図である。
図3は、端末2を縦向きにした状態、すなわち、端末2の向かって下側を垂直方向下側及び向かって上側を垂直方向上側にした状態を示す。なお、端末2の向かって下側を垂直方向上側及び向かって上側を垂直方向下側にした状態も、端末2を縦向きにした状態である。
図3は、3つの動画である動画X、動画Y及び動画Zが、垂直方向に(その順に垂直方向上側から垂直方向下側に向かって)並んで同時に再生(出力)されている状態を示す。すなわち、同じタイミングで、動画X、動画Y及び動画Zはそれぞれ独立して、映像及び音を出力している。
【0016】
図4は、同時視聴動画選択装置1の機能構成の一例を示す図である。
図4に示す通り、同時視聴動画選択装置1は、格納部10、取得部11(取得部)、選択部12(選択部)、及び、出力部13(出力部)を含んで構成される。
【0017】
同時視聴動画選択装置1の各機能ブロックは、同時視聴動画選択装置1内にて機能することを想定しているが、これに限るものではない。例えば、同時視聴動画選択装置1の機能ブロックの一部は、同時視聴動画選択装置1とは異なるコンピュータ装置であって、同時視聴動画選択装置1とネットワーク接続されたコンピュータ装置内において、同時視聴動画選択装置1と情報を適宜送受信しつつ機能してもよい。また、同時視聴動画選択装置1の一部の機能ブロックは無くてもよいし、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックに統合してもよいし、一つの機能ブロックを複数の機能ブロックに分解してもよい。
【0018】
以下、
図4に示す同時視聴動画選択装置1の各機能について説明する。
【0019】
格納部10は、複数(2つ以上)の動画を格納する。例えば、格納部10は、実施形態で登場する動画X、動画Y、動画Z、動画A及び動画Bなどを格納する。なお、格納部10は複数の動画(の一部又は全部)を格納せず、他の装置に格納された複数の動画(の一部又は全部)を同時視聴動画選択装置1がネットワークを介して適宜取得して適宜利用してもよい。
【0020】
格納部10は、複数(2つ以上)の動画それぞれの盛り上がり情報を格納する。格納部10は、当該格納部10によって格納された複数の動画それぞれの盛り上がり情報を格納してもよい。
【0021】
盛り上がり情報は、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合(盛り上がりを示す指標)を示す情報である。盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示す情報であってもよい。
【0022】
盛り上がり度合は、例えば、動画の視聴者(一の視聴者又は複数の視聴者)によるリピート回数に基づく度合である。例えば、動画の視聴者による当該動画の開始から30分の時点から開始から35分の時点までの5分間の部分のリピート(何回も見る)回数が多くなるにつれて、当該部分の盛り上がり度合が大きくなる。
【0023】
盛り上がり度合は、例えば、動画の(元々の)音量に基づく度合である。例えば、野球の動画であれば、点数が入った場面では声援及びアナウンサーの声などの音量が大きくなり、それに伴って当該場面の盛り上がり度合が大きくなる。
【0024】
盛り上がり度合は、例えば、動画の視聴者(一の視聴者又は複数の視聴者)による音量増減に基づく度合である。例えば、動画の開始から30分の時点から開始から35分の時点までの5分間の部分において当該動画の視聴者が当該動画の音量を大きく調整する(ボリュームを上げる)につれて、当該部分の盛り上がり度合が大きくなる。
【0025】
盛り上がり度合は、例えば、動画の視聴者(一の視聴者又は複数の視聴者)による良い評価をつけた回数に基づく度合である。例えば、動画の開始から30分の時点から開始から35分の時点までの5分間の部分において当該動画の視聴者が当該部分に「いいね」の評価をする又は当該部分を(他の視聴者などに)シェア(共有)する回数が多くなるにつれて、当該部分の盛り上がり度合が大きくなる。
【0026】
盛り上がり度合は、上記例に限るものではなく、動画の視聴者の盛り上がりを示す指標であれば如何なるものであってもよい。
【0027】
図5は、盛り上がり情報のテーブル例を示す図である。
図5に示すテーブル例の通り、盛り上がり情報は、各動画について、当該動画の時系列上の各再生時間における盛り上がり度合に基づく値が含まれる。
図5において、再生時間「0~10秒」は、動画の開始時点(0秒)から開始から10秒の時点までの時間(期間)を示す。同様に、再生時間「11~20秒」は、動画の開始から11秒の時点から開始から20秒の時点までの時間を示す。実施形態では、盛り上がり度合に基づく値として、盛り上がり度合を「0」から「100」までに正規化した値である盛り上がり値とするが、これに限るものではない。盛り上がり値は、「0」に近くなるほど盛り上がっていないことを示し、「100」に近くなるほど盛り上がっていることを示す。
【0028】
図5について具体的に説明すると、例えば動画Xについて、再生時間「0~10秒」の盛り上がり値が「25」であり、再生時間「11~20秒」の盛り上がり値が「100」であり、再生時間「21~30秒」の盛り上がり値が「20」であり、再生時間「31~40秒」の盛り上がり値が「50」であり、再生時間「41~50秒」の盛り上がり値が「60」であり、再生時間「51~60秒」の盛り上がり値が「20」であることを示している。すなわち、動画Xの再生時間0~60秒の間では、再生時間11~20秒が一番盛り上がっており、再生時間31~50秒が比較的盛り上がっていると言える。
【0029】
図6を用いて、盛り上がり度合を視覚的に説明する。
図6は、時系列上の盛り上がり度合を示すグラフを表示した動画例を示す図である。
図6に示す動画例では、動画に対して、再生バーBとインジゲータIとグラフEとが重畳して表示されている。再生バーBは、動画の時系列を線分で示しており、左端が動画の開始時点(0秒)を示し、右端が動画の終了時点を示す。再生バーB上を動くことが可能なインジゲータIは、動画の時系列のうち現在動画が出力されている時点を示す。グラフEは、再生バーB(の時系列)をx軸と見立て、y軸方向にて動画の時系列上の盛り上がり度合を示す。
図6に示すグラフEは、動画の開始時点でゼロの(又はゼロに近い)盛り上がり度合が、時間が進むにつれて大きくなり、計4回の盛り上がりの波を経て、動画の終了時点でまたゼロに(又はゼロに近く)なっていることを示している。
【0030】
図7を用いて、同時視聴動画選択装置1が選択する、同時視聴に適した2つの動画例について説明する。
図7は、同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つの動画例を示す図である。
図7に示す2つの動画X及び動画Yについて、それぞれのグラフを比べると、動画Xのグラフが山(上に凸)の時に動画Yのグラフが谷(下に凸)となっている場合が多く、動画Xのグラフが谷の時に動画Yのグラフが山となっている場合が多い。すなわち、動画Xが盛り上がっている時間は動画Yは盛り上がっていないことが多いので、その時間はユーザは動画Xを主(メイン)に(集中して)視聴することができる。また逆に、動画Yが盛り上がっている時間は動画Xは盛り上がっていないことが多いので、その時間はユーザは動画Yを主(メイン)に(集中して)視聴することができる。このような2つの動画X及び動画Yは、動画の盛り上がりが重なりにくい(又は重ならない)ので、ユーザにとっては同時視聴しても負担とならず、同時視聴しやすい。同時視聴動画選択装置1は、このように、同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画を選択し、ユーザに出力させる。
【0031】
格納部10は、その他にも、同時視聴動画選択装置1における算出などで利用される任意の情報及び同時視聴動画選択装置1における算出の結果などを格納してもよい。格納部10によって格納された情報は、同時視聴動画選択装置1の各機能によって適宜参照されてもよい。
【0032】
取得部11は、複数の動画それぞれの盛り上がり情報を取得する。複数の動画は、任意の動画であってもよい。例えば、複数の動画は、格納部10によって格納された全て又はその一部の動画であってもよいし、予め指定された動画であってもよいし、ユーザが指定した動画であってもよい。取得部11は、格納部10によって格納された、複数の動画それぞれの盛り上がり情報を取得してもよいし、他の装置からネットワークを介して入力(受信)した、複数の動画それぞれの盛り上がり情報を取得してもよい。取得部11は、取得した複数の動画それぞれの盛り上がり情報を選択部12及び出力部13に出力する。
【0033】
選択部12は、取得部11によって取得(入力)された複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する。選択部12は、選択した同時視聴動画に関する選択情報を、格納部10によって格納させてもよいし、出力部13に出力してもよいし、ネットワークを介して他の装置に出力(送信)してもよい。
【0034】
選択部12は、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、各候補組について、当該候補組の動画を同時視聴した際の時系列上の盛り上がり度合の重なり度合を算出し、算出された各候補組の重なり度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。本処理をフローチャートで示したのが後述する
図8である。
【0035】
候補組は、例えば4組で、1組目は動画A及び動画Bから構成され、2組目は動画B、動画C及び動画Dから構成され、3組目は動画A及び動画Dから構成され、4組目は動画E、動画F及び動画Gから構成されてもよい。
【0036】
重なり度合は、盛り上がり度合の(時系列上の所定の時間における)重なりを示す指標である。重なり度合が小さいほど、盛り上がりのばらつきが小さい、盛り上がりが均一である、又は、対象の候補組の(2つ以上の)動画の何れかの動画が常に(又は比較的長い期間)盛り上がっている、ことを示す。すなわち、重なり度合が小さいほど、同時視聴しやすい、同時視聴に向いている、又は、同時視聴に適していると言える。
【0037】
図8は、選択部12が実行する処理の一例(その1)を示すフローチャートである。まず、選択部12が、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出する(ステップS1)。次に、選択部12が、S1にて抽出した複数の候補組それぞれ、すなわち各候補組について、当該(現在対象としている)候補組の動画を同時視聴した際の時系列上の盛り上がり度合の重なり度合を算出する(ステップS2)。S2では、例えば、1つ目の候補組の重なり度合を算出し、2つ目の候補組の重なり度合を算出し、3つ目の候補組の重なり度合を算出し、…と全ての候補組について重なり度合を算出する。S2にて全ての候補組について重なり度合を算出した後、選択部12が、算出された各候補組の重なり度合に基づいて、S1にて抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する(ステップS3)。
【0038】
選択部12は、抽出された複数の候補組のうち、重なり度合が最小の候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。選択部12は、算出された候補組の重なり度合が所定の基準を満たさない場合、当該候補組に複数の動画から1つ以上の別の動画を追加した上で当該候補組について重なり度合を再度算出してもよい。所定の基準を満たさない場合とは、例えば、重なり度合が所定の閾値よりも大きい場合である。詳細については後述する。
【0039】
選択部12は、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、各候補組について、時系列上の各時間ごとに、当該候補組の動画それぞれの当該時間の盛り上がり度合に基づく値の合計を算出し、算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。本処理をフローチャートで示したのが後述する
図9である。
【0040】
ばらつき度合は、上述の合計の(時系列上での)ばらつきを示す指標である。ばらつきは、標準偏差又は分散であってもよい。ばらつき度合が小さいほど、盛り上がりのばらつきが小さい、盛り上がりが均一である、又は、対象の候補組の(2つ以上の)動画の何れかの動画が常に(又は比較的長い期間)盛り上がっている、ことを示す。すなわち、ばらつき度合が小さいほど、同時視聴しやすい、同時視聴に向いている、又は、同時視聴に適していると言える。実施形態において、「重なり度合」を「ばらつき度合」に適宜読み替えてもよいし、「ばらつき度合」を「重なり度合」に適宜読み替えてもよい。
【0041】
図9は、選択部12が実行する処理の一例(その2)を示すフローチャートである。まず、選択部12が、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出する(ステップS10)。次に、選択部12が、S10にて抽出した複数の候補組それぞれ、すなわち各候補組について、時系列上の各時間ごとに、当該(現在対象としている)候補組の動画それぞれの当該時間の盛り上がり度合に基づく値の合計を算出し(ステップS11)、S11にて算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出する(ステップS12)。S11及びS12では、例えば、1つ目の候補組のばらつき度合を算出し、2つ目の候補組のばらつき度合を算出し、3つ目の候補組のばらつき度合を算出し、…と全ての候補組についてばらつき度合を算出する。S11及びS12にて全ての候補組についてばらつき度合を算出した後、選択部12が、算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、S10にて抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する(ステップS13)。
【0042】
選択部12は、抽出された複数の候補組のうち、ばらつき度合が最小の候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。選択部12は、算出された候補組のばらつき度合が所定の基準を満たさない場合、当該候補組に複数の動画から1つ以上の別の動画を追加した上で当該候補組についてばらつき度合を再度算出してもよい。所定の基準を満たさない場合とは、例えば、ばらつき度合が所定の閾値よりも大きい場合である。選択部12は、各候補組について、算出された時系列上の各時間ごとの合計の平均値をさらに算出し、算出された各候補組のばらつき度合及び平均値に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。
【0043】
【0044】
図10は、盛り上がり合計情報のテーブル例(その1)を示す図である。盛り上がり合計情報は、時系列上の各時間ごとの、2つ以上の動画それぞれの当該時間の盛り上がり度合に基づく値の合計を示す情報である。
図10に示すテーブル例は、動画X及び動画Yの2つの動画の盛り上がり合計情報のテーブル例である。
図10のテーブル例において、1行目(「再生時間」に関する行)、2行目(「動画X」に関する行)及び3行目(「動画Y」に関する行)は、
図5に示す盛り上がり情報のテーブル例の同行と同一である。すなわち、2行目及び3行目の値は、上述した盛り上がり値である。4行目(「合計」に関する行)は、時系列上の各時間(1行目の各列)ごとの、動画Xの盛り上がり値と動画Yの盛り上がり値との合計である。例えば、再生時間「0~10秒」の合計は、動画Xの同時間の盛り上がり値「25」と、動画Yの同時間の盛り上がり値「60」との和である「85」となっている。
【0045】
例えば、
図9に示すフローチャートのS11において、選択部12は、格納部10によって格納された盛り上がり情報に基づいて、盛り上がり合計情報を生成(算出)する。続いてS12において、選択部12は、生成された盛り上がり合計情報に含まれる合計のばらつき度合として標準偏差を算出する。例えば
図10に示す盛り上がり合計情報のテーブル例の場合、選択部12は、再生時間の開始(又は所定の時点)から終了(又は所定の時点)まで(ここでは0~60秒とする)について、平均値「90」(=85+110+60+100+70+120。少数切り捨て)を算出した上で、標準偏差「21」(=√(((85-90)
2+(110-90)
2+(60-90)
2+(100-90)
2+(70-90)
2+(120-90)
2)/6)。少数切り捨て)を算出する。
【0046】
図11は、盛り上がり合計情報のテーブル例(その2)を示す図である。
図11に示すテーブル例は、動画X及び動画Zの2つの動画の盛り上がり合計情報のテーブル例である。
図11に示すテーブル例は、
図10に示すテーブル例と同様のため詳細な説明を省略する。例えば
図11に示す盛り上がり合計情報のテーブル例の場合、選択部12は、再生時間の開始(又は所定の時点)から終了(又は所定の時点)まで(ここでは0~60秒とする)について、平均値「87」を算出した上で、標準偏差「68」を算出する。
【0047】
例えば、
図9に示すフローチャートのS20にて抽出された候補組が、動画X及び動画Yの候補組と、動画X及び動画Zの候補組との2組であり、S11にて生成された盛り上がり合計情報が各候補組それぞれ
図10及び
図11に示すテーブル例である場合、S12にて算出されたばらつき度合(標準偏差)は各候補組それぞれ上述の通り「21」及び「68」となる。この場合、S13にて、選択部12は、2組のうちばらつき度合が最小である「21」の候補組の動画である動画X及び動画Yを同時視聴動画として選択する。
【0048】
上述の
図10及び
図11を用いた例では、標準偏差に基づいて同時視聴動画を選択したが、標準偏差と合計の平均値(上述の「90」及び「87」)とに基づいて同時視聴動画を選択してもよい。合計の平均値が高いということは、より常に盛り上がっている(ゆえに視聴者には喜ばしい)ことを示しているため、選択部12は、複数の候補組において標準偏差が同じ又はほぼ同じ場合、合計の平均値がより高い方の候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。例えば、動画X及び動画Yの候補組に関する平均値が「90」及び標準偏差が「21」であり、動画X及び動画Zの候補組に関する平均値が「87」及び標準偏差が(上述のように「68」ではなく)「21」である場合、標準偏差が同じであるため、平均値がより高い候補組の動画X及び動画Yを同時視聴動画として選択する。
【0049】
上述の
図10及び
図11を用いた例では、2つの動画からなる候補組の説明をしたが、3つ以上の動画からなる候補組でも同様の処理が可能である。
【0050】
図12を用いて、算出された候補組のばらつき度合が所定の基準を満たさない場合の処理について説明する。ここでは、動画X及び動画Yの候補組のばらつき度合が所定の基準を満たさない場合に、当該候補組に動画Zを追加する例を説明する。
図12は、盛り上がり合計情報のテーブル例(その3)を示す図である。
図12に示すテーブル例では、動画X、動画Y及び動画Zの盛り上がり値の他、動画Xと動画Yとの合計及び動画Xと動画Yと動画Zとの合計を含む。
【0051】
例えば、
図9に示すフローチャートのS12において、選択部12が、動画X及び動画Yの候補組の標準偏差として「68」を算出したとする。ここで所定の基準として閾値「50」以下が設定されている場合、動画X及び動画Yの候補組の標準偏差が所定の基準を満たさないので、選択部12は、複数の動画から別の動画として動画Zを当該候補組に追加した上で当該候補組について標準偏差を再度算出する。
図12に示す盛り上がり合計情報のテーブル例に基づいて、動画Zを加えた候補組(「XYZ合計」行参照)の標準偏差が「31」となった場合、所定の基準(閾値「50」以下)を満たすため、選択部12は当該候補組(動画X、動画Y及び動画Zの候補組)を採用して処理を進める。一方、所定の基準を満たさなかった場合は、さらに別の動画を当該候補組に追加した上で再度算出してもよいし、所定の基準を所定の回数満たさなかった場合は、元の候補組(動画X及び動画Yの候補組)を採用せずに処理を進めてもよい。
【0052】
以上のように、選択部12は、現在処理中の候補組の動画での標準偏差が大きい場合、すなわち、当該動画だけでは盛り上がり度合を高く保てない場合、標準偏差がより小さくなるような動画を加えてもよい。上述の例では、動画X及び動画Yの候補組に動画Zを加えることで、動画X及び動画Yの候補組のときよりも盛り上がり度合を一定に保つことができる。
【0053】
選択部12は、複数の動画のうち指定された指定動画とその他の1つ以上の動画とからなる候補組を複数抽出し、各候補組について、指定動画の指定された時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値と、当該候補組の残りの動画それぞれの最初の時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値との合計を算出し、算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。本処理をフローチャートで示したのが
図13である。
【0054】
図13は、選択部12が実行する処理の一例(その3)を示すフローチャートである。まず、選択部12が、複数の動画のうち指定された指定動画とその他の1つ以上の動画とからなる候補組を複数抽出する(ステップS20)。次に、選択部12が、S20にて抽出した複数の候補組それぞれ、すなわち各候補組について、指定動画の指定された時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値と、当該(現在対象としている)候補組の残りの動画それぞれの最初の時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値との合計を算出し(ステップS21)、S21にて算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出する(ステップS22)。S21及びS22にて全ての候補組についてばらつき度合を算出した後、選択部12が、算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、S20にて抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する(ステップS23)。
【0055】
図14を用いて詳細を説明する。
図14は、盛り上がり合計情報のテーブル例(その4)を示す図である。
図14に示すテーブル例では、動画X、動画Y、動画Z、動画A及び動画Bの盛り上がり値の他、動画Xと動画Yとの合計、動画Yと動画Zとの合計、動画Zと動画Aとの合計及び動画Aと動画Bとの合計を含む。
【0056】
本詳細は、同時再生している動画のうち、一方が終了した場合に継続して自動再生する例を示す。まず、ユーザが動画X(30秒)及び動画Y(50秒)を同時再生する。そして
図14に示すテーブル例の通り、開始から30秒後に動画Xが(動画Yよりも)早く終了する。この時点(又はこの時点よりも前の時点)で、選択部12は、動画Yの残り20秒部分(再生時間31~50秒)について、盛り上がり度合が高くなる(又はばらつき度合が小さい)動画の候補組を再計算し、選択する。具体的には、
図13に示すフローチャートにおいて、動画Yを指定動画とし、指定動画の指定された時点を「31秒」として、S20~S23を実行する。この処理の結果、例えば動画Zが選択されると、動画Xが終了したと同時に(又は終了後に)動画Zを再生する。すなわち、開始から31秒後からは動画Y及び動画Zを同時再生する。同様に、動画Yの終了に伴い、動画Zの残り40秒部分(再生時間51~90秒)について盛り上がり度合が高くなる(又はばらつき度合が小さい)候補組を再計算し、選択する。ここでは動画Aが選択されるものとする。以降は上記処理を繰り返す。
【0057】
出力部13は、選択部12によって選択された同時視聴動画の各動画を同時に視聴者に出力させる。より具体的には、出力部13は、格納部10によって格納された又は選択部12から入力された選択情報を取得し、取得した選択情報が示す同時視聴動画の各動画を同時に視聴者に出力させる旨の指示情報を端末2に送信する。指示情報は、同時視聴動画の動画ファイル自体を含んでもよいし、同時視聴動画の動画ファイルの参照先(リンク先)を含んでもよいし、格納部10によって格納された又は取得部11から入力された盛り上がり情報(選択情報が示す動画の盛り上がり情報に絞ってもよい)を含んでもよい。端末2(の機能、ソフトウェア又はアプリケーション)は、同時視聴動画選択装置1(の出力部13)から指示情報を受信すると、受信した指示情報に従って同時視聴動画の各動画を同時に視聴者に出力する。指示情報が参照先を含む場合は、当該参照先から同時視聴動画の動画ファイルを取得した上で出力する。
【0058】
出力部13は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの音出力を行わせてもよい。出力部13は、同時視聴動画の各動画間の時系列上の盛り上がり度合の差に基づいて、各動画ごとの音出力を変化させてもよい。出力部13は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合及び当該動画の端末2における配置(位置)に基づいた、各動画ごとの音出力を行わせてもよい。
【0059】
例えば、出力部13は、(所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画の音量を大きくしてもよいし、(所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっていない動画の音量を小さくしてもよい。
【0060】
例えば、出力部13は、盛り上がり度合の差が大きくなるにつれて、音量の差を大きくしてもよいし、盛り上がり度合の差が小さくなるにつれて、音量の差を小さくしてもよい。
【0061】
例えば、出力部13は、(所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画の(端末2での)配置に応じて音量を上げる位置を変更してもよい。出力部13は、(所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画の(端末2に)配置された側の音がより聞こえるようにしてもよい。例えば、
図2に示す表示例のように、端末2を横向きにして同時視聴動画の各動画を水平方向に並べて同時再生している際に、水平方向右側の動画が盛り上がっていれば、出力部13は、端末2の向かって右側の音量をより大きくし、端末2の向かって左側の音量を小さくするように端末2を制御してもよい。
図15は、端末2での動画出力時の音量例を示す図である。
図15では、水平方向右側の動画Yが、水平方向左側の動画Xよりも盛り上がっているので、端末2の向かって右側の音量がより大きなり、端末2の向かって左側の音量が小さくなっていることを示している。なお、端末2を縦向きにした場合も同様で、例えば垂直方向上側の動画が盛り上がっていれば、出力部13は、端末2の向かって上側の音量をより大きくし、端末2の向かって下側の音量を小さくするように端末2を制御する。また、出力部13は、イヤホンでの立体音響技術のように、(所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画の位置に応じて、音量だけでなく、音響自体を変えてもよい(例えば右から聞こえているようになるなど)。
【0062】
出力部13は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの画面表示を行わせてもよい。出力部13は、同時視聴動画の各動画間の時系列上の盛り上がり度合の差に基づいて、各動画ごとの画面表示を変化させてもよい。出力部13は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合及び当該動画の端末2における配置(位置)に基づいた、各動画ごとの画面表示を行わせてもよい。
【0063】
例えば、出力部13は、(所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画の描画面積(表示領域)を大きくし、盛り上がっていない動画の描画面積(表示領域)を小さくしてもよい。
図16は、端末2での動画出力時の画面例(その1)を示す図である。
図16では、水平方向右側の動画Yが、水平方向左側の動画Xよりも盛り上がっているので、動画Yの描画面積が大きくなり、動画Xの描画面積が小さくなっていることを示している。出力部13は、盛り上がり度合の差が大きくなるにつれて描画面積の差を大きくしてもよい。出力部13は、描画面積を大きくしたり、小さくしたりする際はなめらかに変化するようにしてもよい。
【0064】
例えば、出力部13は、動画の盛り上がり度合を当該動画上に描画してもよい。
図17は、端末2での動画出力時の画面例(その2)を示す図である。
図17では、同時視聴動画である動画X及び動画Yそれぞれについて、
図6に示すような再生バーBとインジゲータIと(当該動画の盛り上がり度合を示す)グラフEとが重畳して表示されていることを示している。
【0065】
例えば、出力部13は、同時視聴動画のうち(現時点で、所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画が視覚的にわかるようなスライダーを描画してもよい。
図18は、端末2での動画出力時の画面例(その3)を示す図である。
図18では、水平方向左側の動画Xの左端付近から水平方向右側の動画Yの右端付近まで水平方向に移動可能なスライダーSが、(現時点で動画Xと比べて)盛り上がっている動画Y側に位置していることを示している。例えば、動画Yが(動画Xと比べて)盛り上がるほど、スライダーSは右端側に移動する。
【0066】
例えば、出力部13は、同時視聴動画のうち(現時点で、所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画のフレームを強調表示(強調表現)してもよい。
図19は、端末2での動画出力時の画面例(その4)を示す図である。
図19では、(現時点で動画Xと比べて)盛り上がっている動画YのフレームHが強調表示されていることを示している。例えば、動画Yが(動画Xと比べて)盛り上がるほど、フレームHはより強調される。なお強調度合は、フレームHの幅の太さで示されてもよいし、フレームHの色で示されてもよい。
【0067】
例えば、出力部13は、同時視聴動画のうち(現時点で、所定の基準値又は他の動画と比べて)盛り上がっている動画が視覚的にわかるように、盛り上がっていない動画をオーバーレイで見えづらくしてもよい。
図20は、端末2での動画出力時の画面例(その5)を示す図である。
図20では、(現時点で動画Yと比べて)盛り上がっていない動画XをオーバーレイOで見えづらくしていることを示している。出力部13は、盛り上がり度合に応じて見えづらさを調整してもよい。また、出力部13は、オーバーレイOを動画に被せず、外枠部分のみ変更してもよい。
【0068】
図21~
図23を用いて、並べられている同時視聴動画のうちユーザが気に入らない動画を切り替える際の処理について説明する。
図21は、端末2での動画スワイプ時の画面例(その1)を示す図である。
図21では、同時視聴動画である動画X及び動画Yが再生されており、ユーザが(気に入らない)動画Yを切り替えようと動画Yにタッチした場面を示している。
図22は、端末2での動画スワイプ時の画面例(その2)を示す図である。
図22では、
図21の場面から、ユーザが動画Yをタッチしたまま向かって上方向に動画Yをスワイプし、それに伴って動画Yの下方向から新たな動画Z(切り替え後の動画)が出てきている場面を示している。
図23は、端末2での動画スワイプ時の画面例(その3)を示す図である。
図23では、
図22の場面から、動画Yのスワイプが完了し、下方向から出てきた動画Zが、以前の動画Yに完全に置き換わった場面を示している。これにより、ユーザは、気に入らない動画Yを別の動画である動画Zに切り替えられると共に、続けて(引き続き同時視聴に適した)動画X及び動画Zを同時視聴することができる。
【0069】
端末2は、ユーザによるスワイプ操作に関するスワイプ情報を同時視聴動画選択装置1に送信する。スワイプ情報は、スワイプされた動画を示す情報、スワイプされていない動画の現在の再生時刻又は残りの再生時間などを含む。スワイプ情報を受信した同時視聴動画選択装置1は、当該スワイプ情報に基づいて、新たな同時視聴動画を選択し、端末2に出力させる。
【0070】
以上のように、ユーザは、同時視聴動画の一部動画が盛り上がり度合は高く保てるが気に入らない場合は、スワイプなどで変更することできる。変更する動画は1つに限らず2つ以上であってもよい。切り替えられた動画(上記の例での動画Z)は、出力部13により最初から再生される。選択部12及び出力部13は、ユーザが気に入った動画(上記の例での動画X)の残り再生時間の盛り上がり度合から盛り上がり度合を一定に保てる(重なり度合又はばらつき度合が小さい)動画を再計算し(再生時間に応じて再計算される)、切り替える。
図14に示すテーブル例を用いた説明では、切り替えるタイミングは動画終了時であったが、本処理ではユーザが切り替えたいと思ったタイミングで再計算される。
【0071】
続いて、
図24を参照しながら、同時視聴動画選択装置1が実行する処理の例を説明する。
図24は、同時視聴動画選択装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0072】
まず、取得部11が、複数の動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する(ステップS30、取得ステップ)。次に、選択部12が、S1にて取得された複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する(ステップS31、選択ステップ)。次に、出力部13が、S2にて選択された同時視聴動画の各動画を同時に視聴者に出力させる(ステップS32、出力ステップ)。なお、S32は省略してもよい。
【0073】
続いて、実施形態に係る同時視聴動画選択装置1の作用効果について説明する。
【0074】
同時視聴動画選択装置1によれば、複数の動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部11と、取得部11によって取得された複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する選択部12と、を備える。この構成により、同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画が選択されるので、同時視聴により適した動画を選択することができる。
【0075】
また、同時視聴動画選択装置1において、選択部12は、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、各候補組について、当該候補組の動画を同時視聴した際の時系列上の盛り上がり度合の重なり度合を算出し、算出された各候補組の重なり度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。この構成により、候補組を介して、同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画をより確実に選択することができる。
【0076】
また、同時視聴動画選択装置1において、選択部12は、抽出された複数の候補組のうち、重なり度合が最小の候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。この構成により、同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が最も重なりにくい2つ以上の動画を選択することができる。
【0077】
また、同時視聴動画選択装置1において、選択部12は、算出された候補組の重なり度合が所定の基準を満たさない場合、当該候補組に複数の動画から1つ以上の別の動画を追加した上で当該候補組について重なり度合を再度算出してもよい。この構成により、重なり度合が所定の基準を満たさない候補組を排除することができる。また、重なり度合が所定の基準を満たさない場合に、重なり度合が所定の基準を満たすように候補組を変更することができる。
【0078】
また、同時視聴動画選択装置1において、盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示し、選択部12は、複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、各候補組について、時系列上の各時間ごとに、当該候補組の動画それぞれの当該時間の盛り上がり度合に基づく値の合計を算出し、算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。この構成により、候補組を介して、同時視聴した際に時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画をより確実に選択することができる。
【0079】
また、同時視聴動画選択装置1によれば、選択部12は、各候補組について、算出された時系列上の各時間ごとの合計の平均値をさらに算出し、算出された各候補組のばらつき度合及び平均値に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。この構成により、例えば、より常に盛り上がっている(合計の平均値が高い)同時視聴動画を選択することができる。
【0080】
また、同時視聴動画選択装置1において、盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示し、選択部12は、複数の動画のうち指定された指定動画とその他の1つ以上の動画とからなる候補組を複数抽出し、各候補組について、指定動画の指定された時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値と、当該候補組の残りの動画それぞれの最初の時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値との合計を算出し、算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択してもよい。この構成により、指定動画の指定された時点から同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい動画を選択することができる。
【0081】
また、同時視聴動画選択装置1は、選択部12によって選択された同時視聴動画の各動画を(端末2によって)同時に視聴者に出力させる出力部13をさらに備えてもよい。この構成により、視聴者は同時視聴動画を同時に視聴することができる。
【0082】
また、同時視聴動画選択装置1において、出力部13は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの音出力を(端末2に)行わせてもよい。この構成により、視聴者は同時視聴動画を同時に視聴しつつ、盛り上がっている動画を容易に判別することができる。それにより、視聴者は例えば盛り上がっている動画を集中して視聴することができる。
【0083】
また、同時視聴動画選択装置1において、出力部13は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの画面表示を(端末2に)行わせてもよい。この構成により、視聴者は同時視聴動画を同時に視聴しつつ、盛り上がっている動画を容易に判別することができる。それにより、視聴者は例えば盛り上がっている動画を集中して視聴することができる。
【0084】
同時視聴動画選択装置1によれば、動画の盛り上がり度に応じた同時再生が可能となる。
【0085】
背景として、動画視聴において、短時間で動画を効率的に視聴したいというニーズが高まっていることが挙げられる。課題として、倍速視聴などの既存の解決手法では内容が理解しづらいこと、及び、倍速視聴を行った場合でも、理解できる速度に限界があり、多くの動画を視聴できないことが挙げられる。
【0086】
同時視聴動画選択装置1によれば、盛り上がったポイントを動画から取得することで、盛り上がったポイントが重ならないように複数動画をレコメンドし、同時視聴に向いた動画を推薦することができる。これにより、ユーザは短時間で動画を複数視聴することができる。
【0087】
同時視聴動画選択装置1は、動画内の盛り上がりを表す指標(リピート回数、音量、「いいね」がよくつけられる期間など)を元に、動画の盛り上がりが重ならない動画をレコメンドしてもよい。例えば、同時視聴動画選択装置1は、動画Xを視聴しようとしたユーザに対して、同時視聴に向いた動画Yを同時視聴におすすめとして推薦し、動画Xと動画Yとを同時に再生する。
【0088】
同時視聴動画選択装置1は、(1)盛り上がり度を0~100で正規化し、(2)複数動画を選択し、再生時間ごとに盛り上がり度の和を取り、(3)盛り上がり度の和の標準偏差を同時視聴に向いた動画のスコア(同時視聴マッチ度)とし、同時視聴マッチ度が小さい動画のペアをレコメンドしてもよい。
【0089】
同時視聴動画選択装置1は、(1)動画の盛り上がり度として設定する時系列で変化する値を取得し、(2)動画内全体で盛り上がり度を0~100に正規化し、(3)動画を2つ選択し、同時視聴マッチ度を計算し、(3a)2つの動画の盛り上がり度を時系列ごとに和を計算し、(3b)得られた時系列ごとの和の標準偏差を求め、同時視聴マッチ度とし、(4)(3)を全動画のペアで計算し、(5)同時視聴マッチ度の値が小さい動画を推薦してもよい。
【0090】
本開示の同時視聴動画選択装置1は、以下の構成を有してもよい。
【0091】
[1]
複数の動画それぞれの盛り上がり情報であって、動画の時系列上の視聴者の盛り上がり度合を示す盛り上がり情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記複数の動画それぞれの盛り上がり情報に基づいて、当該複数の動画のうち同時視聴した際に時系列上の盛り上がり度合が重なりにくい2つ以上の動画である同時視聴動画を選択する選択部と、
を備える同時視聴動画選択装置。
【0092】
[2]
前記選択部は、
前記複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、
各候補組について、当該候補組の動画を同時視聴した際の時系列上の盛り上がり度合の重なり度合を算出し、
算出された各候補組の重なり度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
[1]に記載の同時視聴動画選択装置。
【0093】
[3]
前記選択部は、抽出された複数の候補組のうち、重なり度合が最小の候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
[2]に記載の同時視聴動画選択装置。
【0094】
[4]
前記選択部は、算出された候補組の重なり度合が所定の基準を満たさない場合、当該候補組に前記複数の動画から1つ以上の別の動画を追加した上で当該候補組について重なり度合を再度算出する、
[2]又は[3]に記載の同時視聴動画選択装置。
【0095】
[5]
盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示し、
前記選択部は、
前記複数の動画のうち2つ以上の動画からなる候補組を複数抽出し、
各候補組について、
時系列上の各時間ごとに、当該候補組の動画それぞれの当該時間の盛り上がり度合に基づく値の合計を算出し、
算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、
算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
[1]~[4]の何れか一項に記載の同時視聴動画選択装置。
【0096】
[6]
前記選択部は、
各候補組について、算出された時系列上の各時間ごとの合計の平均値をさらに算出し、
算出された各候補組のばらつき度合及び平均値に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
[5]に記載の同時視聴動画選択装置。
【0097】
[7]
盛り上がり情報は、動画の時系列上の各時間における視聴者の盛り上がり度合を示し、
前記選択部は、
前記複数の動画のうち指定された指定動画とその他の1つ以上の動画とからなる候補組を複数抽出し、
各候補組について、
指定動画の指定された時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値と、当該候補組の残りの動画それぞれの最初の時点からの時系列上の各時間ごとの盛り上がり度合に基づく値との合計を算出し、
算出された時系列上の各時間ごとの合計のばらつき度合を算出し、
算出された各候補組のばらつき度合に基づいて、抽出された複数の候補組のうち1つの候補組の動画を同時視聴動画として選択する、
[1]~[6]の何れか一項に記載の同時視聴動画選択装置。
【0098】
[8]
前記選択部によって選択された同時視聴動画の各動画を同時に視聴者に出力させる出力部をさらに備える、
[1]~[7]の何れか一項に記載の同時視聴動画選択装置。
【0099】
[9]
前記出力部は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの音出力を行わせる、
[8]に記載の同時視聴動画選択装置。
【0100】
[10]
前記出力部は、同時視聴動画の各動画の時系列上の盛り上がり度合に基づいた、各動画ごとの画面表示を行わせる、
[8]又は[9]に記載の同時視聴動画選択装置。
【0101】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0102】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0103】
例えば、本開示の一実施の形態における同時視聴動画選択装置1などは、本開示の同時視聴動画選択方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図25は、本開示の一実施の形態に係る同時視聴動画選択装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の同時視聴動画選択装置1は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0104】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。同時視聴動画選択装置1のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0105】
同時視聴動画選択装置1における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0106】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の取得部11、選択部12及び出力部13などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0107】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、取得部11、選択部12及び出力部13は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0108】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0109】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0110】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の取得部11、選択部12及び出力部13などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0111】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0112】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0113】
また、同時視聴動画選択装置1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0114】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。
【0115】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0116】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0117】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0118】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0119】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0120】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0121】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0122】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0123】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0124】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0125】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0126】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0127】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。
【0128】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0129】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0130】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0131】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0132】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0133】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0134】
本開示において、例えば、英語でのa、an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0135】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0136】
1…同時視聴動画選択装置、2…端末、3…同時視聴動画選択システム、10…格納部、11…取得部、12…選択部、13…出力部、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス、B…再生バー、E…グラフ、H…フレーム、I…インジゲータ、O…オーバーレイ、S…スライダー。