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▶ 株式会社 松浦紙器製作所の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152264
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】紙箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/52 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
B65D5/52 G
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066350
(22)【出願日】2023-04-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】313004230
【氏名又は名称】株式会社 松浦紙器製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松浦 邦彦
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA08
3E060BB01
3E060BB03
3E060BC10
3E060CB02
3E060CB03
3E060CB19
3E060CC02
3E060CC18
3E060DA04
(57)【要約】
【課題】簡単な構造によって倒伏状態の蓋部を自動的に起立状態にすることができる。
【解決手段】厚紙製の紙箱は、底壁11及び複数の側壁12を有する箱本体10と、第1側壁21の上縁である第1縁21aに連なるとともに第1縁21aに沿って折り曲げられることで箱本体10の上面に重ね合わされる倒伏状態に変形可能な蓋部13とを備える。蓋部13は、第1縁21aに連なる外面部31と、外面部31の第2縁31aに連なるとともに外面部31に対して折り返された内面部33と、蓋部13の幅方向の両側において外面部31の側縁に設けられ、外面部31と内面部33との間に折り返された状態で内面部33に接着された糊代部32とを有する。起立状態においては、蓋部13の外面部31及び第1側壁21が外方に弧状に膨出する一方、倒伏状態においては、起立状態に比べて、外面部31及び第1側壁21の膨出量が小さくなる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚紙製の紙箱であって、
底壁及び前記底壁の複数の縁から起立する複数の側壁を有する箱本体と、
複数の前記側壁のうちの1つである第1側壁の上縁である第1縁に連なるとともに前記第1縁に沿って折り曲げられることで前記箱本体の上面に重ね合わされる倒伏状態に変形可能な蓋部と、を備え、
前記蓋部は、前記第1縁に連なる外面部と、前記外面部における前記第1縁とは反対側の縁である第2縁に連なるとともに前記外面部に対して折り返された内面部と、前記蓋部の幅方向の両側において前記外面部または前記内面部の側縁に設けられ、前記外面部と前記内面部との間に折り返された状態で前記内面部または前記外面部に接着された糊代部と、を有し、
前記箱本体に対して前記蓋部が起立する起立状態においては、前記蓋部の前記外面部及び前記第1側壁が外方に弧状に膨出する一方、前記倒伏状態においては、前記起立状態に比べて、前記外面部及び前記第1側壁の膨出量が小さくなる、
紙箱。
【請求項2】
複数の前記側壁は、前記第1側壁の一方の側縁及び他方の側縁をそれぞれ共有する第2側壁及び第3側壁を含む、
請求項1に記載の紙箱。
【請求項3】
前記蓋部は、前記内面部における前記第2縁とは反対側の縁である第3縁に連なるとともに前記第3縁に沿って折り曲げられて前記箱本体の上部開口を閉塞する上面部を有し、
前記内面部及び前記上面部には、前記第3縁に交差して延びる1対の切り込みと、前記切り込み同士の間に位置する部分であり、前記起立状態において前記内面部及び前記上面部における他の部分に対して突出する切り起こし部と、が設けられている、
請求項1または請求項2に記載の紙箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙箱に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、紙製のギフト券収容箱(以下、収容箱という)が開示されている。特許文献1に開示の収容箱は、上部開口を有するギフト券収容部と、ギフト券収容部の上面を構成する中蓋部と、中蓋部の上面を覆う外蓋部とが一体的に形成されている。外蓋部は、表面部と裏面部とが張り合わされて形成されている。外蓋部の裏面部の縁辺が折り曲げ可能に構成されている。上記縁辺から中蓋部が連続して一体的に形成されている。
【0003】
使用者は、中蓋部に重ね合わされた状態(以下、倒伏状態という)の外蓋部を手動で上記辺縁を中心に回動させることで、外蓋部がギフト券収容箱に対して起立した状態(以下、起立状態という)になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3201685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の収容箱の場合、使用者が倒伏状態の外蓋部を起立状態にするために、外蓋部を手動で回動させる手間が発生するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための紙箱の各態様を記載する。
[態様1]
厚紙製の紙箱であって、底壁及び前記底壁の複数の縁から起立する複数の側壁を有する箱本体と、複数の前記側壁のうちの1つである第1側壁の上縁である第1縁に連なるとともに前記第1縁に沿って折り曲げられることで前記箱本体の上面に重ね合わされる倒伏状態に変形可能な蓋部と、を備え、前記蓋部は、前記第1縁に連なる外面部と、前記外面部における前記第1縁とは反対側の縁である第2縁に連なるとともに前記外面部に対して折り返された内面部と、前記蓋部の幅方向の両側において前記外面部または前記内面部の側縁に設けられ、前記外面部と前記内面部との間に折り返された状態で前記内面部または前記外面部に接着された糊代部と、を有し、前記箱本体に対して前記蓋部が起立する起立状態においては、前記蓋部の前記外面部及び前記第1側壁が外方に弧状に膨出する一方、前記倒伏状態においては、前記起立状態に比べて、前記外面部及び前記第1側壁の膨出量が小さくなる、紙箱。
【0007】
同構成によれば、倒伏状態においては、起立状態に比べて外面部及び第1側壁の膨出量が小さくなる。これにより、外面部及び第1側壁には、起立状態の形状に復元しようとする復元力が作用する。このため、倒伏状態の蓋部から手を離すと、上記復元力によって蓋部が自動的に起立状態に戻る。したがって、簡単な構造によって倒伏状態の蓋部を自動的に起立状態にすることができる。
【0008】
[態様2]
複数の前記側壁は、前記第1側壁の一方の側縁及び他方の側縁をそれぞれ共有する第2側壁及び第3側壁を含む、態様1に記載の紙箱。
【0009】
第1側壁と、第1側壁と隣り合う第2側壁及び第3側壁とが側縁を共有しない箱本体がある。こうした箱本体においては、第1側壁と第2側壁及び第3側壁との間に隙間が生じるために、倒伏状態の外面部及び第1側壁において、起立状態の形状に復元しようとする復元力が作用しにくい。その結果、蓋部が起立状態に戻りにくくなる。
【0010】
この点、上記構成によれば、第1側壁と第2側壁とが側縁を共有するとともに、第1側壁と第3側壁とが側縁を共有するので、第1側壁と第2側壁及び第3側壁との間に隙間が生じない。これにより、倒伏状態の外面部及び第1側壁において、起立状態の形状に復元しようとする復元力が効果的に作用する。したがって、蓋部をより確実に起立状態に戻すことができる。
【0011】
[態様3]
前記蓋部は、前記内面部における前記第2縁とは反対側の縁である第3縁に連なるとともに前記第3縁に沿って折り曲げられて前記箱本体の上部開口を閉塞する上面部を有し、前記内面部及び前記上面部には、前記第3縁に交差して延びる1対の切り込みと、前記切り込み同士の間に位置する部分であり、前記起立状態において前記内面部及び前記上面部における他の部分に対して突出する切り起こし部と、が設けられている、態様1または態様2に記載の紙箱。
【0012】
同構成によれば、倒伏状態の蓋部から手を離すと、蓋部が自動的に起立状態に戻るとともに、切り起こし部が内面部及び上面部における他の部分に対して突出する。これにより、紙箱の装飾性及び演出性を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡単な構造によって倒伏状態の蓋部を自動的に起立状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、蓋部が起立状態である紙箱を示す斜視図である。
図2図2は、図1の紙箱の側面図である。
図3図3は、蓋部が倒伏状態である紙箱を示す斜視図である。
図4図4は、箱本体の上部開口が開いている状態の紙箱を示す斜視図である。
図5図5は、装飾板を切り起こし部から離間して示す分解斜視図である。
図6図6は、紙箱の展開図である。
図7図7(a)~図7(d)は、それぞれ図2の7a-7a線~7d-7d線に沿った断面図である。
図8図8は、紙箱の作用を説明する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1図8を参照して、紙箱の一実施形態について説明する。
図1図4に示すように、紙箱は、厚紙製であり、箱本体10と蓋部13とを備える。図6に示すように、箱本体10及び蓋部13は、1枚の厚紙により形成されている。
【0016】
<箱本体10>
図1図4図6に示すように、箱本体10は、底壁11及び底壁11の複数の縁11a~11dから起立する複数の側壁12を有する。本実施形態の箱本体10は、立方体状である。
【0017】
底壁11は、多角形状であることが好ましい。本実施形態の底壁11は、正方形状である。
側壁12は、いずれも正方形状の第1側壁21、第2側壁22、第3側壁23、及び第4側壁24により構成される。
【0018】
図6に示すように、底壁11は、縁11a~11dをそれぞれ有する底壁構成部11A~11Dにより構成される。底壁構成部11A~11Dが互いに重なり合うことによって、底壁11が形成されている。
【0019】
図4に示すように、第1側壁21と第4側壁24とが対向するとともに、第2側壁22と第3側壁23とが対向している。
第2側壁22及び第3側壁23の上縁には、それぞれフラップ26が設けられている。第1側壁21、第4側壁24、並びに第2側壁22及び第3側壁23の各々のフラップ26によって、箱本体10の上部開口10aが形成されている。
【0020】
図4及び図6に示すように、第4側壁24は、外壁部41と、外壁部41の内面に重ね合わされる内壁部42とを有する。本実施形態の外壁部41及び内壁部42は、いずれも正方形状である。内壁部42は、外壁部41の上縁に連なるとともに、上縁に沿って外壁部41の内側に折り返されている。
【0021】
外壁部41及び内壁部42の上端部には、切り込み43によって回動片44が形成されている。回動片44は、外壁部41により形成された基端部44aと、内壁部42により形成された挿通部44bとを有する。回動片44は、基端部44aの基端を中心に外壁部41の他の部分に対して回動可能に構成されている。
【0022】
図6に示すように、内壁部42の下縁には、内側底壁部45が連なっている。内側底壁部45は、正方形状であり、内壁部42の下縁に沿って折り曲げられることで底壁11を内側から覆っている。内側底壁部45における内壁部42の下縁とは反対側の縁には、指掛け凹部46が設けられている。
【0023】
第1側壁21、第3側壁23、外壁部41、及び第2側壁22は、順に連なっている。すなわち、第3側壁23は、側縁21cを介して第1側壁21に連なっている。
第1側壁21における第3側壁23とは反対側の側縁21bには、糊代部25が連なっている。糊代部25は、側縁21bの全体にわたって延びている。糊代部25は、第2側壁22の内面に図示しない両面テープを介して接着されている。すなわち、第2側壁22は、糊代部25を介して第1側壁21に接着されている。
【0024】
図7(c)及び図7(d)に示すように、第2側壁22及び第3側壁23は、第1側壁21の一方の側縁21b及び他方の側縁21cをそれぞれ共有している。
<蓋部13>
図1及び図2に示すように、蓋部13は、第1側壁21の上縁(以下、第1縁21aという)に連なるとともに第1縁21aに沿って折り曲げられることで箱本体10の上面(本実施形態では上面部35)に重ね合わされる倒伏状態に変形可能である。
【0025】
蓋部13は、第1縁21aに連なる外面部31と、外面部31における第1縁21aとは反対側の縁である第2縁31aに連なるとともに外面部31に対して折り返された内面部33とを有する。本実施形態の外面部31及び内面部33は、いずれも正方形状である。
【0026】
図1及び図3に示すように、第2縁31aの幅方向の中央部には、スリット34が形成されている。回動片44の挿通部44bが倒伏状態の蓋部13のスリット34に挿通されることで、蓋部13が倒伏状態に保持される。
【0027】
図2図6、及び図7(a)及び図7(b)に示すように、蓋部13は、一対の糊代部32を有する。本実施形態の糊代部32は、外面部31の両側縁に設けられている。糊代部32は、外面部31と内面部33との間に折り返された状態で図示しない両面テープを介して内面部33に接着されている。
【0028】
図1及び図4に示すように、蓋部13は、内面部33における第2縁31aとは反対側の縁である第3縁33aに連なる上面部35を有する。本実施形態の上面部35は、正方形状である。蓋部13は、上面部35における第3縁33aとは反対側の縁である第4縁35aに連なる差込部36を有する。差込部36は、第4縁35aに沿って折り曲げられている。
【0029】
図1に示すように、上面部35が箱本体10の上部開口10aを閉塞している状態(以下、閉塞状態という)において、差込部36が第4側壁24の内側に差し込まれることで、上面部35が閉塞状態に保持される。
【0030】
図2及び図7(a)~図7(d)に示すように、箱本体10に対して蓋部13が起立する状態(以下、起立状態という)においては、蓋部13の外面部31及び第1側壁21が外方に弧状に膨出する。一方、倒伏状態においては、起立状態に比べて、外面部31及び第1側壁21の膨出量が小さくなる(図3参照)。
【0031】
図5及び図7(b)に示すように、内面部33及び上面部35には、第3縁33aに交差して延びる3対の切り込み51a~51cが形成されている。3対の切り込み51a~51cは、幅方向において互いに間隔をあけて設けられている。1対の切り込み51aは、第3縁33aに対して直交して延びている。残りの2対の切り込み51b,51cは、第3縁33aに対して傾斜して延びている。
【0032】
内面部33及び上面部35には、切り込み51a~51c同士の間に位置する部分であり、起立状態において内面部33及び上面部35における他の部分に対して突出する切り起こし部52a~52cが設けられている。詳しくは、切り起こし部52a~52cは、各々の第3縁33aに相当する部分に沿って屈曲した状態で内面部33及び上面部35における他の部分に対して突出する。
【0033】
図5に示すように、切り起こし部52a~52cには、図示しない両面テープを介して装飾板53a~53cが貼り付けられる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0034】
図8に示すように、倒伏状態(二点鎖線)においては、起立状態(実線)に比べて外面部31及び第1側壁21の膨出量が小さくなる。これにより、外面部31及び第1側壁21には、起立状態の形状に復元しようとする復元力が作用する。このため、倒伏状態の蓋部13から手を離すと、上記復元力によって蓋部13が自動的に起立状態に戻る。なお、図8においては、切り起こし部52a~52c及び装飾板53a~53cの図示を省略している。
【0035】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)蓋部13は、外面部31と、外面部31に対して折り返された内面部33と、蓋部13の幅方向の両側において外面部31の側縁に設けられ、外面部31と内面部33との間に折り返された状態で内面部33に接着された糊代部32とを有する。起立状態においては、蓋部13の外面部31及び第1側壁21が外方に弧状に膨出する一方、倒伏状態においては、起立状態に比べて、外面部31及び第1側壁21の膨出量が小さくなる。
【0036】
こうした構成によれば、上記作用を奏するので、簡単な構造によって倒伏状態の蓋部13を自動的に起立状態にすることができる。また、起立状態の蓋部13の姿勢を保持することができる。
【0037】
(2)複数の側壁12は、第1側壁21の一方の側縁21b及び他方の側縁21cをそれぞれ共有する第2側壁22及び第3側壁23を含む。
第1側壁21と、第1側壁21と隣り合う第2側壁22及び第3側壁23とが側縁21b,21cを共有しない箱本体10においては、第1側壁21と第2側壁22及び第3側壁23との間に隙間が生じる。このため、倒伏状態の外面部31及び第1側壁21において、起立状態の形状に復元しようとする復元力が作用しにくい。その結果、蓋部13が起立状態に戻りにくくなる。
【0038】
この点、上記構成によれば、第1側壁21と第2側壁22とが側縁21bを共有するとともに、第1側壁21と第3側壁23とが側縁21cを共有するので、第1側壁21と第2側壁22及び第3側壁23との間に隙間が生じない。これにより、倒伏状態の外面部31及び第1側壁21において、起立状態の形状に復元しようとする復元力が効果的に作用する。したがって、蓋部13をより確実に起立状態に戻すことができる。
【0039】
(3)蓋部13は、箱本体10の上部開口10aを閉塞する上面部35を有する。内面部33及び上面部35には、第3縁33aに交差して延びる3対の切り込み51a~51cと、起立状態において内面部33及び上面部35における他の部分に対して突出する切り起こし部52a~52cとが設けられている。
【0040】
こうした構成によれば、倒伏状態の蓋部13から手を離すと、蓋部13が自動的に起立状態に戻るとともに、切り起こし部52a~52cが内面部33及び上面部35における他の部分に対して突出する。これにより、紙箱の装飾性及び演出性を高めることができる。
【0041】
<変形例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0042】
・底壁11は、複数の底壁構成部11A~11Dにより構成されるものに限定されず、第1側壁21などのように正方形状の1つの部位により構成されるものであってもよい。
・フラップ26を省略することもできる。
【0043】
・2対の切り込み51b,51cについても、切り込み51bと同様、第3縁33aに対して直交して延びるようにすることもできる。また、切り込み51bについても、2対の切り込み51b,51cと同様、第3縁33aに対して傾斜して延びるようにすることもできる。
【0044】
・上記実施形態では、3対の切り起こし部52a~52cを備える紙箱について例示したが、切り起こし部の数を適宜変更してもよい。
・切り起こし部52a~52cを省略することもできる。
【0045】
・上面部35は上部開口10a全体を閉塞するものに限定されず、上部開口10aの一部(例えば上部開口10aのうちの第3縁33aに隣接する部分)を閉塞するものであってもよい。
【0046】
・上面部35を省略することもできる。
・第2側壁22及び第3側壁23が、第1側壁21の一方の側縁21b及び他方の側縁21cをそれぞれ共有しないものであってもよい。
【0047】
・上記実施形態では、糊代部32が外面部31に設けられる構成について例示したが、糊代部32を内面部33に設けるようにしてもよい。
・箱本体10は、立方体状に限定されず、直方体状であってもよい。また、底壁11は長方形状でもよいし、三角形などの長方形以外の他の多角形状でもよい。また、底壁11は、D字状でもよい。この場合、直線状に延びる縁が第1縁となる。
【符号の説明】
【0048】
10…箱本体
10a…上部開口
11…底壁
11a~11d…縁
11A~11D…底壁構成部
12…側壁
13…蓋部
21…第1側壁
21a…第1縁
21b,21c…側縁
22…第2側壁
23…第3側壁
24…第4側壁
25…糊代部
26…フラップ
31…外面部
31a…第2縁
32…糊代部
33…内面部
33a…第3縁
34…スリット
35…上面部
35a…第4縁
36…差込部
41…外壁部
42…内壁部
43…切り込み
44…回動片
44a…基端部
44b…挿通部
45…内側底壁部
46…指掛け凹部
51a~51c…切り込み
52a~52c…切り起こし部
53a~53c…装飾板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
厚紙製の紙箱であって、
底壁及び前記底壁の複数の縁から起立する複数の側壁を有する箱本体と、
複数の前記側壁のうちの1つである第1側壁の上縁である第1縁に連なるとともに前記第1縁に沿って折り曲げられることで前記箱本体の上面に重ね合わされる倒伏状態に変形可能な蓋部と、を備え、
前記蓋部は、前記第1縁に連なる外面部と、前記外面部における前記第1縁とは反対側の縁である第2縁に連なるとともに前記外面部に対して折り返された内面部と、前記蓋部の幅方向の両側において前記外面部または前記内面部の側縁に設けられ、前記外面部と前記内面部との間に折り返された状態で前記内面部または前記外面部に接着された糊代部と、を有し、
前記箱本体に対して前記蓋部が起立する起立状態においては、前記蓋部の前記外面部及び前記第1側壁が前記蓋部の幅方向に弧状をなすとともに外方に膨出する一方、前記倒伏状態においては、前記起立状態に比べて、前記外面部及び前記第1側壁の膨出量が小さくなる、
紙箱。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を解決するための紙箱の各態様を記載する。
[態様1]
厚紙製の紙箱であって、底壁及び前記底壁の複数の縁から起立する複数の側壁を有する箱本体と、複数の前記側壁のうちの1つである第1側壁の上縁である第1縁に連なるとともに前記第1縁に沿って折り曲げられることで前記箱本体の上面に重ね合わされる倒伏状態に変形可能な蓋部と、を備え、前記蓋部は、前記第1縁に連なる外面部と、前記外面部における前記第1縁とは反対側の縁である第2縁に連なるとともに前記外面部に対して折り返された内面部と、前記蓋部の幅方向の両側において前記外面部または前記内面部の側縁に設けられ、前記外面部と前記内面部との間に折り返された状態で前記内面部または前記外面部に接着された糊代部と、を有し、前記箱本体に対して前記蓋部が起立する起立状態においては、前記蓋部の前記外面部及び前記第1側壁が前記蓋部の幅方向に弧状をなすとともに外方に膨出する一方、前記倒伏状態においては、前記起立状態に比べて、前記外面部及び前記第1側壁の膨出量が小さくなる、紙箱。