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特開2024-152302接続制御システム及び移動体通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152302
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】接続制御システム及び移動体通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20241018BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20241018BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20241018BHJP
   H04W 8/18 20090101ALI20241018BHJP
   H04W 28/088 20230101ALI20241018BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W48/18
H04W48/16 133
H04W8/18
H04W28/088
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066417
(22)【出願日】2023-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 孝志
(72)【発明者】
【氏名】奥田 兼三
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ11
(57)【要約】
【課題】 移動通信端末を適切なデータネットワーク等の接続先網に接続する。
【解決手段】 AMF10は、移動体通信網Nに含まれると共に、当該移動体通信網Nを介した移動通信端末100と接続先網200との接続の制御を行う接続制御システムであって、移動通信端末100から接続先網200への接続要求を受け付けると共に、当該移動通信端末100によって利用される通信サービスの種別を示す種別情報、加入者情報、及び当該移動通信端末100によって接続先網200への接続に利用されるスライスを示すスライス情報を取得する取得部11と、取得された種別情報、加入者情報及びスライス情報から、接続要求に係る移動通信端末100が接続する接続先網200を決定する接続先網決定部12と、決定された接続先網200と、移動通信端末100との接続を確立させる接続部13とを備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信網に含まれると共に、当該移動体通信網を介した移動通信端末と接続先網との接続の制御を行う接続制御システムであって、
移動通信端末から接続先網への接続要求を受け付けると共に、当該移動通信端末によって利用される通信サービスの種別を示す種別情報、当該移動通信端末を利用する加入者を示す加入者情報、及び移動体通信網において当該移動通信端末に移動体通信機能を提供する仮想ネットワークでありかつ当該移動通信端末によって接続先網への接続に利用されるスライスを示すスライス情報を取得する取得部と、
予め記憶した通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせと、接続先網との対応付けに基づいて、前記取得部によって取得された種別情報、加入者情報及びスライス情報から、前記接続要求に係る移動通信端末が接続する接続先網を決定する接続先網決定部と、
前記接続先網決定部によって決定された接続先網と、前記接続要求に係る移動通信端末との接続を確立させる接続部と、
を備える接続制御システム。
【請求項2】
前記取得部は、接続先網への接続要求とあわせて移動通信端末から送信された種別情報を受け付けることで種別情報を取得する請求項1に記載の接続制御システム。
【請求項3】
前記通信サービスの種別は、音声通信及びデータ通信の少なくとも何れかを含む請求項1に記載の接続制御システム。
【請求項4】
請求項1に記載の接続制御システムと、前記移動体通信網に対して接続先網への接続要求と種別情報とを送信する移動通信端末とを含む移動体通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信網に含まれると共に、当該移動体通信網を介した移動通信端末と接続先網との接続の制御を行う接続制御システム、及び当該接続制御システムを含む移動体通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動通信端末が移動体通信網を介した通信を行う場合、通信に応じた接続先のデータネットワークに接続する。接続先のデータネットワークは、移動通信端末によって利用される通信サービス(例えば、音声通話、データ通信)に応じたものとなる。通常、移動通信端末がデータネットワークに接続する際には、移動通信端末が、接続対象となるデータネットワークを特定する情報(例えば、5G(第5世代移動通信システム)では、DNN(Data Network Name))を移動体通信網に送信する。
【0003】
これに対して、移動通信端末が、接続対象となるデータネットワークを特定する情報を送信しなくても、データネットワークに接続できる技術が提案されている。例えば、特許文献1には、移動体通信網において、SIM(Subscriber Identity Module)の識別子と、接続対象となるデータネットワークを特定する情報とを対応付けて記憶しておき、記憶した対応付けに基づいて、移動通信端末から受信したSIMの識別子から、接続対象となるデータネットワークを特定することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2018/179537号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、単にSIMとデータネットワークとの対応付けを利用するだけでは、必ずしも移動通信端末を適切なデータネットワークに接続することができない。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、移動通信端末を適切なデータネットワーク等の接続先網に接続することができる接続制御システム及び移動体通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る接続制御システムは、移動体通信網に含まれると共に、当該移動体通信網を介した移動通信端末と接続先網との接続の制御を行う接続制御システムであって、移動通信端末から接続先網への接続要求を受け付けると共に、当該移動通信端末によって利用される通信サービスの種別を示す種別情報、当該移動通信端末を利用する加入者を示す加入者情報、及び移動体通信網において当該移動通信端末に移動体通信機能を提供する仮想ネットワークでありかつ当該移動通信端末によって接続先網への接続に利用されるスライスを示すスライス情報を取得する取得部と、予め記憶した通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせと、接続先網との対応付けに基づいて、取得部によって取得された種別情報、加入者情報及びスライス情報から、接続要求に係る移動通信端末が接続する接続先網を決定する接続先網決定部と、接続先網決定部によって決定された接続先網と、接続要求に係る移動通信端末との接続を確立させる接続部と、を備える。
【0008】
本発明に係る接続制御システムでは、種別情報、加入者情報及びスライス情報から、移動通信端末が接続する接続先網が決定される。従って、本発明に係る接続制御システムによれば、DNN等の接続先網を特定する情報が移動通信端末から送信されなくても、移動通信端末によって利用される通信サービスの種別、及び移動通信端末によって接続先網への接続に利用されるスライスに応じた適切な接続先網に移動通信端末を接続することができる。
【0009】
本発明に係る移動体通信システムは、上記の接続制御システムと、移動体通信網に対して接続先網への接続要求と種別情報とを送信する移動通信端末とを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、移動通信端末を適切なデータネットワーク等の接続先網に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る接続制御システムであるAMF、及びAMFを含む及び移動体通信システムの構成を示す図である。
図2】DNNの決定に用いられる情報の例を示すテーブルである。
図3】本発明の実施形態に係る接続制御システムであるAMFで実行される処理を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態に係る接続制御システムであるAMF及びUEのハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面と共に本発明に係る接続制御システム及び移動体通信システムの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
図1に本実施形態に係る接続制御システムであるAMF(Access and Mobility Management Function)10を示す。AMF10は、移動体通信網Nに含まれると共に、当該移動体通信網Nを介した移動通信端末と接続先網との接続の制御を行うシステム(装置、ノード)である。移動体通信網Nは、移動通信端末(移動機)であるUE(User Equipment)100に移動体通信の機能を提供する通信網である。また、本実施形態に係る移動体通信システム1は、AMF10と、UE100とを含む。また、移動体通信システム1は、AMF10及びUE100以外の後述する構成を含んでいてもよい。
【0014】
本実施形態に係る移動体通信網Nは、例えば、5Gの移動体通信網である。但し、移動体通信網Nは、5Gの移動体通信網である必要はなく、本実施形態に準拠する枠組みの移動体通信網であればよい。
【0015】
UE100は、移動体通信網Nに接続して移動体通信を行う機能を有する装置である。UE100は、例えば、ユーザに用いられる携帯電話機又はスマートフォンである。また、UE100は、上記以外の移動通信端末であってもよい。
【0016】
UE100は、移動体通信網Nを介して利用する通信サービスの種別(通信種別)として、移動体通信網Nを介した音声通信(例えば、音声通話)及びデータ通信(例えば、パケットデータ通信)を行う機能を有している。但し、UE100は、音声通信及びデータ通信の何れか一方の機能のみを有していてもよい。また、UE100によって利用される通信サービスの種別は、音声通信及びデータ通信以外のものであってもよい。また、UE100によって利用される通信サービスの種別は、音声通信及びデータ通信が細分化されたものであってもよい。
【0017】
移動体通信網Nは、ネットワークインフラ上に生成される仮想ネットワークであるスライスを用いて、UE100に移動体通信に係るサービスを提供する。移動体通信網Nは、ネットワーク装置のリンク(例えば、装置間の回線又は伝送路)とノード(例えば、装置自体)とのネットワークのリソース(ネットワークインフラ)を備える。スライスは、リソースが仮想的に切り分けられて、切り分けられた資源が結合されて、論理的に生成される。具体的には、スライスは、リソースの一つである物理サーバ上又は専用のネットワーク装置(例えば、ルータ又はスイッチ)上で実現される。移動体通信網Nは、サービスを実現するために必要な移動体通信の機能をスライスに割り当てて、スライス毎にUE100にサービスを提供する。サービスは、従来のスライスによって提供されるものと同様の通信サービス等のネットワークのリソースを用いたサービスである。スライスは、移動体通信網Nに複数設けられることが可能であり、スライス毎に提供するサービスが異なる。UE100が移動体通信を行う際には、何れかのスライスに接続して、当該スライスからサービスを受ける。
【0018】
本実施形態では、スライスは、移動体通信網Nのコアネットワークを構成する。但し、スライスは、コアネットワーク以外の移動体通信網Nの部分を構成するものであってもよい。スライスは、複数の機能要素(ネットワーク機能部)であるNF(Network Function)を含んで構成される。NFは、スライスを実現するための機能を有している。NFには、具体的には、その機能に応じてAMF、SMF(Session Management Function)及びUPF(User Plane Function)等がある。即ち、AMF10もスライスの一部であってもよい。AMF10は、UE100の位置管理及び通信経路の設定処理を行う機能を有するNFである。SMFは、セッション管理機能を有するNFである。UPFは、サービス提供に利用されるユーザデータの送受信を行う機能を有するNFである。また、スライスには、上記以外のノード等が含まれていてもよい。なお、スライス自体は、従来のものであってよく、スライスの生成も従来と同様に行われればよい。
【0019】
また、本実施形態に係るノード(装置)として、移動体通信網NにはUDM(Unified Data Management)/UDR(User Data Repository)20が含まれる。UDM/UDR20は、加入者のデータを保持及び管理するノードである。UDM/UDR20の本実施形態に係る機能は、後述するAMF10の機能とあわせて説明する。
【0020】
移動体通信網Nには、上記以外にも通常の移動体通信網に含まれるノード(装置)が含まれる。例えば、移動体通信網Nには、gNB(next Generation NodeB)、AUSF(Authentication Server Function)、BSS(Business Support System)等が含まれる。本実施形態において、移動体通信網Nに含まれるこれらのノードは、従来のものと同様の機能を有していればよい。
【0021】
UE100は、移動体通信網Nを介した通信を行う場合、通信に応じた接続先網であるDN(データネットワーク)200(DN200a,200bの総称)に接続する。DN200は、移動体通信網Nに接続されているUE100に通信サービスを提供するための通信網である。接続先のDN200は、UE100によって利用される通信サービス(例えば、音声通信、データ通信)に応じたものとなる。
【0022】
図1に示すように、本実施形態では、音声通信用の音声用DN200aと、データ通信用のデータ用DN200bとの2つのDN200がある。UE100が音声通信を行う場合には、移動体通信網Nを介してUE100と音声用DN200aとの間の通信接続が確立される。UE100がデータ通信を行う場合には、移動体通信網Nを介してUE100とデータ用DN200bとの間の通信接続が確立される。UE100とDN200との間の通信接続は、PDUセッションである。DN200を用いたUE100の通信サービスの利用自体は、従来と同様に行われればよい。
【0023】
通常、UEとDNとの間のPDUセッションの確立の際には、UEから移動体通信網に対してDNを特定する情報であるDNNが送信される。移動体通信網ではUEとの間にPDUセッションを確立するDNがDNNによって特定される。そのため、通常、UEにおいて予めDNNが設定されている必要がある。なお、DNNの用途及び形式は、EPC(Evolved Packet Core)におけるAPN(Access Point Name)と同等である。
【0024】
MVNO(Mobile Virtual Network Operator)による移動体通信網、又はセキュアネットワークである移動体通信網への接続を申し込みと同時にタイムリーに利用するためには、遠隔による回線開通(SIM(Subscriber Identity Module)開通)に加え、各UEにおいてDNNを設定する必要がある。しかし、リテラシーの低いユーザ、又はIoT(Internet of Things)利用等の接続台数が多くなるシーンでは、UE毎にDNNを設定することは利用者負担が大きい。
【0025】
通常、UEから移動体通信網に対してDNNの送信がない場合には、契約者毎に設定されるデフォルトのDNNで示されるDNの接続が行われる。デフォルトのDNNには、GSMA(global system for mobile communications Association)規定により、音声用DNN(IMS:IP Multimedia Subsystem)が指定される。そのため、UEが音声通信とデータ通信との両方の通信を行う場合、音声通信はDNN設定なしで利用可能であるが、データ通信ではUEに接続先DNNの設定が必須となる。なお、規定上、デフォルトのDNNは1つしか設定できない。そのため、音声用DNNとデータ用DNNとの何れかしか設定できない。また、仮にデフォルトのDNNを複数設定可能であったとしても、どの通信に対してどのデフォルトのDNNを接続に用いればよいか判断できない。
【0026】
本実施形態は、上記を考慮したものであり、UE100においてDNNが設定されておらず、DNNがUE100から送信されなくても、DNNを設定し適切にUE100とDN200との間の接続を確立できるようにするためのものである。即ち、本実施形態は、接続先DNNを自動設定するものである。なお、移動体通信網Nでは、(本実施形態で対象とするUE100以外の)DNNを送信するUEについて、従来と同様に当該UEとDN200との間の接続を確立してもよい。
【0027】
引き続いて、本実施形態に係るAMF10の機能を説明する。図1に示すように、AMF10は、取得部11と、接続先網決定部12と、接続部13とを備えて構成される。また、AMF10は、本実施形態に係る機能に加えて、従来のAMFが有している機能も有している。
【0028】
取得部11は、UE100からDN200への接続要求を受け付けると共に、当該UE100によって利用される通信サービスの種別を示す種別情報、当該UEを利用する加入者を示す加入者情報、及び移動体通信網Nにおいて当該UE100に移動体通信機能を提供する仮想ネットワークでありかつ当該UE100によってDN200への接続に利用されるスライスを示すスライス情報を取得する機能部である。取得部11は、DN200への接続要求とあわせてUE100から送信された種別情報を受け付けることで種別情報を取得してもよい。通信サービスの種別は、音声通信及びデータ通信の少なくとも何れかを含んでもよい。
【0029】
例えば、取得部11は、以下のようにUE100からDN200への接続要求を受け付けると共に情報を取得する。UE100のDN200への接続は、例えば、UE100が移動体通信網Nに新たに在圏する際に行われる。UE100の移動体通信網Nへの在圏の処理は、例えば、移動体通信網Nの通信エリア内で電源がオンされた場合、又はUE100が移動体通信網Nの通信エリア外から通信エリア内に入った場合に行われる。UE100は、まず移動体通信網Nに位置登録を行う。UE100及び移動体通信網NにおけるUE100の位置登録は、従来と同様に行われればよい。
【0030】
AMF10は、従来と同様にUE100の位置登録に係る処理を行う。取得部11は、その際、UDM/UDR20(のうちのUDM)から、UE100に係る加入者プロファイルを取得する。加入者プロファイルは、予めUDM/UDR20に記憶されている。加入者プロファイルは、移動体通信網NがUE100の移動体通信の制御を行うために必要な情報である。加入者プロファイルは、契約、ユーザ設定、在圏情報等の情報が含まれる。本実施形態に利用される情報として、加入者プロファイルには、UE100を利用する加入者を示す加入者情報(例えば、加入者のID)及び移動体通信網NにおいてUE100が利用可能なスライスを示す情報であるスライスID(デフォルトスライスID)が含まれる。移動体通信網NにおいてUE100が利用可能なスライスの何れかが、UE100によってDN200への接続に利用されるスライスとなるので、加入者プロファイルに含まれるスライスIDが、上記のスライス情報である。
【0031】
位置登録が完了すると、UE100は、移動体通信網Nに、DN200への接続要求であるPDUセッションの確立要求(PDU Session Establishment Request)のメッセージを送信する。UE100は、予め自身が利用する通信サービスの種別を記憶しており、記憶した通信サービスの種別を示す種別情報をPDUセッションの確立要求のメッセージに含める。PDUセッションは、通信サービスの種別毎に確立されるため、1つのPDUセッションの確立要求のメッセージには、1つの種別情報が含められる。例えば、UE100が利用する通信サービスの種別が音声通信であれば、種別情報として「音声」との種別を示す情報が含められる。また、UE100が利用する通信サービスの種別がデータ通信であれば、種別情報として「データ」との種別を示す情報が含められる。
【0032】
あるいは、種別情報は、PDUセッションの確立要求のメッセージに含まれ得る既存のパラメータであってもよい。例えば、PDUセッションの確立要求のメッセージに含まれる音声に関わる要求(P-CSCF IPv6 Address Request又はP-CSCF IPv4 Address Request等)を、音声通信を示す種別情報としてもよい。この場合、PDUセッションの確立要求のメッセージに、音声に関わる要求が含まれていれば、UE100が利用する通信サービスの種別が音声通信とされ、音声に関わる要求が含まれていなければ、UE100が利用する通信サービスの種別がデータ通信とされる。即ち、この場合、UE100が利用する通信サービスの種別がデータ通信であれば、UE100は、PDUセッションの確立要求のメッセージに種別情報を含めなくてもよい。
【0033】
UE100が、複数の種別の通信サービスを利用する場合には、UE100は、利用する通信サービスの種別毎にPDUセッションの確立要求のメッセージを送信する。なお、上述したようにPDUセッションの確立要求のメッセージには、DNNが設定されていなくてもよい。
【0034】
取得部11は、UE100から送信されるPDUセッションの確立要求のメッセージを受け付ける(受信する)。取得部11は、受け付けたPDUセッションの確立要求のメッセージから種別情報を取得する。取得部11は、上記のように取得した種別情報、加入者情報及びスライス情報を接続先網決定部12に出力する。また、取得部11は、受け付けたPDUセッションの確立要求のメッセージ自体も接続先網決定部12に出力する。なお、各情報の取得は、上記以外の方法で行われてもよい。
【0035】
接続先網決定部12は、予め記憶した通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせと、DN200との対応付けに基づいて、取得部11によって取得された種別情報、加入者情報及びスライス情報から、接続要求に係るUE100が接続するDN200を決定する機能部である。
【0036】
例えば、接続先網決定部12は、以下のように接続要求に係るUE100が接続するDN200を決定する。DN200はDNNによって特定されるため、DN200の決定はDNNの決定(設定)と同様の意味を持つ。接続先網決定部12は、取得部11から、接続要求に係るUE100についての種別情報、加入者情報及びスライス情報、並びにPDUセッションの確立要求のメッセージを入力する。接続先網決定部12は、DNNを決定するための基準である、通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせと、DNNとの対応付けを予め記憶している。この対応付けの記憶は、DNNを決定する時点で行われていればよい。
【0037】
DNNを決定するための対応付けの情報の例を図2のテーブルに示す。図2に示すように当該対応付けの情報は、加入者、スライスID、DNN、音声用デフォルトDNNフラグ及びデータ用デフォルトDNNフラグの各情報が対応付けられた情報である。加入者及びスライスIDの情報は、取得部11によって取得される加入者情報及びスライス情報に対応する情報である。DNNは、決定されるDNNの候補となるDNNである。音声用デフォルトDNNフラグ及びデータ用デフォルトDNNフラグは、取得部11によって取得される種別情報に対応する情報である。種別情報が音声通信を示すものであった場合、音声用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせからDNNが決定される。種別情報がデータ通信を示すものであった場合、データ用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせからDNNが決定される。
【0038】
図2のテーブルに示す情報の組み合わせは、UE100毎に、UE100が利用するスライス及び通信サービスの種別に応じて適切なDNNとなるようにされている。図2に示すテーブルの情報は、例えば、予めユーザ(加入者)又は移動体通信網Nのオペレータ(通信事業者)によって予め生成されて、UDM/UDR20(のうちのUDM)に記憶される。当該テーブルの情報は、加入者サービスオーダとして、BSSからUDM/UDR20に入力される。図2に示すテーブルの情報は、UDM/UDR20に記憶される加入者毎の加入者プロファイルに記憶されていてもよい。例えば、図2に示すテーブルの情報は、例えば、3GPP TS29.503 v17.7.0 Table 6.1.6.2.6-1:Definition of type DnnInfoに示される従来の加入者プロファイルにおいて、契約済のDNNの情報にデータ用デフォルトDNNフラグを追加することで実現することができる。
【0039】
接続先網決定部12は、UDM/UDR20から図2に示すテーブルの情報を取得して記憶しておき、DNNの決定に用いる。例えば、上述したようにUE100が位置登録する際に、取得部11がUE100に係る加入者プロファイルを取得するのであれば、取得部11によって取得された加入者プロファイルに含まれるテーブルの情報を取得してもよい。なお、図2に示すテーブルの情報は、上記以外の方法で接続先網決定部12に記憶されていてもよい。例えば、UDM/UDR20から取得して記憶させておくのではなく、接続先網決定部12(即ち、AMF10)に最初から記憶させておいてもよい。また、DNNの決定に用いられる情報は、図2に示すテーブルの情報である必要はなく、通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせの情報であればよい。
【0040】
接続先網決定部12は、DNNを決定するための予め記憶した情報(例えば、図2に示すテーブルの情報)に基づいて、取得部11から入力した情報から、接続要求に係るUE100のためのDNNを決定する。接続先網決定部12は、PDUセッションの確立要求のメッセージにDNNが設定されているか否かを判断する。PDUセッションの確立要求のメッセージにDNNが設定されている場合、従来と同様に、接続先網決定部12は、当該メッセージに設定されたDNNを、セッションのDNN(接続要求に係るUE100が接続するDN200を示すDNN)として決定する。
【0041】
PDUセッションの確立要求のメッセージにDNNが設定されていない場合、接続先網決定部12は、図2に示すテーブルにおいて、取得部11から入力した種別情報、加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNをセッションのDNNとして決定する。例えば、種別情報が音声通信を示すものであった場合、接続先網決定部12は、図2に示すテーブルにおいて、音声用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11から入力した加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNをセッションのDNNとして決定する。種別情報がデータ通信を示すものであった場合、接続先網決定部12は、図2に示すテーブルにおいて、データ用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11から入力した加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNをセッションのDNNとして決定する。
【0042】
上記の方法によって複数のセッションのDNNが決定された場合には、それらから任意の方法で1つのDNNが決定されればよい。また、PDUセッションの確立要求のメッセージに種別情報が含まれていない場合(即ち、取得部11によって種別情報が取得できない場合)、接続先網決定部12は、図2に示すテーブルにおいて、音声用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11から入力した加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNをセッションのDNNとして決定してもよい。
【0043】
あるいは、音声通信を示す種別情報として、PDUセッションの確立要求のメッセージに含まれる音声に関わる要求(P-CSCF IPv6 Address Request又はP-CSCF IPv4 Address Request等)を用いる態様では、PDUセッションの確立要求のメッセージに種別情報が含まれていない場合(即ち、取得部11によって種別情報が取得できない場合)、接続先網決定部12は、図2に示すテーブルにおいて、データ用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11から入力した加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNをセッションのDNNとして決定してもよい。即ち、この場合、UE100が利用する通信サービスの種別がデータ通信と判断されてもよい。
【0044】
接続先網決定部12は、決定したセッションのDNNを接続部13に出力する。なお、セッションのDNNの決定は、上記以外の方法で行われてもよい。
【0045】
接続部13は、接続先網決定部12によって決定されたDN200と、接続要求に係るUE100との接続を確立させる機能部である。接続部13は、接続先網決定部12からセッションのDNNを入力する。接続部13は、接続要求に係るUE100と、接続先網決定部12から入力したセッションのDNNによって示されるDN200との間のPDUセッションを確立する。また、セッションの確立の際には、DN200の決定の際に利用されたスライスID(例えば、図2に示すテーブルにおいて、決定したDNNに対応する組み合わせに含まれるスライスID)によって示されるスライスが用いられるようにする。PDUセッションの確立は、従来と同様に行われればよい。
【0046】
例えば、接続部13は、UE100から移動体通信網Nに送信されたPDUセッションの確立要求のメッセージを、PDUセッションの確立に用いられるスライス(スライスID)に対応するSMF/UPFを経由してDNNによって示されるDN200に送信する。また、この時点でスライスIDによって示されるスライスが移動体通信網Nにおいて生成されていない場合には、接続部13は、当該スライスを生成する制御を行ってもよい。スライスの生成は、従来と同様に行われればよい。接続部13は、UE100に対して、PDUセッションの確立要求のメッセージに対する応答(PDUセッションの確立の通知)を行う。UE100とDN200との間のPDUセッションが確立されると、従来と同様にUE100は、DN200を介した通信サービスを利用することができるようになる。以上が、本実施形態に係るAMF10の機能である。
【0047】
引き続いて、図3のフローチャートを用いて、本実施形態に係る接続制御システムであるAMF10で実行される処理(AMF10が行う動作方法)を説明する。本処理は、UE100が移動体通信網Nに新たに在圏して、UE100とDN200との間のPDUセッションが確立される際の処理である。移動体通信網NでのUE100の位置登録の際、AMF10では、取得部11によって加入者情報及びスライス情報が取得される(S01)。位置登録が完了すると、UE100から移動体通信網Nに、PDUセッションの確立要求のメッセージが送信される。AMF10では、取得部11によって当該メッセージが受け付けられる。また、取得部11によって当該メッセージから種別情報が取得される(S02)。
【0048】
続いて、接続先網決定部12によって、予め記憶した通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせと、DN200との対応付けに基づいて、取得部11によって取得された種別情報、加入者情報及びスライス情報から、接続要求に係るUE100が接続するDN200を示すDNNが決定される。例えば、以下のようにDNNが決定される。
【0049】
まず、メッセージにDNNが設定されているか否かが判断される(S03)。メッセージにDNNが設定されている場合(S03のNO)、当該メッセージに設定されたDNNが、セッションのDNNとして決定される(S04)。メッセージにDNNが設定されていない場合(S03のYES)、当該メッセージに種別情報が含まれているか否かが判断される(S05)。
【0050】
メッセージに種別情報が含まれていない場合(S05のNO)、図2に示すテーブルにおいて、音声用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11によって取得された加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNが、セッションのDNNとして決定される(S07)。
【0051】
メッセージに種別情報が含まれている場合(S05のYES)、種別情報が音声通信を示しているか否かが判断される(S06)。種別情報が音声通信を示している場合(S06のYES)、図2に示すテーブルにおいて、音声用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11によって取得された加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNが、セッションのDNNとして決定される(S07)。
【0052】
種別情報が音声通信を示していない場合(S06のNO)、種別情報がデータ通信を示しているか否かが判断される(S08)。種別情報がデータ通信を示している場合(S08のYES)、図2に示すテーブルにおいて、データ用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11によって取得された加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNが、セッションのDNNとして決定される(S09)。種別情報がデータ通信を示していない場合(S08のNO)、DNNが決定されずエラー終了とされる。
【0053】
なお、音声通信を示す種別情報として、音声に関わる要求(P-CSCF IPv6 Address Request又はP-CSCF IPv4 Address Request等)を用いる場合には、メッセージに種別情報が含まれていない場合(S05のNO)、データ用デフォルトDNNフラグが設定された組み合わせのうち、取得部11によって取得された加入者情報及びスライス情報の組み合わせに対応するDNNが、セッションのDNNとして決定される(S09)。
【0054】
接続先網決定部12によってDNNが決定されると(S04、S07、S09)、続いて、決定されたDNNによって示されるDN200と、接続要求に係るUE100とのPDUセッションが、接続部13によって確立される(S10)。PDUセッションが確立されると、UE100は、DN200を介した通信サービスを利用することができるようになる。以上が、本実施形態に係る接続制御システムであるAMF10で実行される処理である。
【0055】
本実施形態では、種別情報、加入者情報及びスライス情報から、UE100が接続するDN200が決定される。従って、本実施形態によれば、DNN等のDN200を特定する情報がUE100から送信されなくても、UE100によって利用される通信サービスの種別、及びUE100によってDN200への接続に利用されるスライスに応じた適切なDN200にUE100を接続することができる。
【0056】
従って、UE100は、DNNを意識せずに通信を行うことができる。その結果、ユーザによるUE100のDNN(APN)設定操作が不要になり、ユーザの契約内容によって接続先のDNNを変える必要がある場合等において利便性が向上する。また、UE100に対する設定が不要になることで、リテラシーの低いユーザによるMVNO利用ハードルが下がる。
【0057】
また、移動体通信網Nのオペレータの都合でDNNに変更が生じた場合でも、UE100のDNN書き換え等の操作が不要になる。CPE(Customer Premises Equipment)等の固定設置型の端末又はIoT端末等においても、端末へのDNNの埋め込みをしなくてもよい。また、大規模障害時等に利用不可となったデフォルトDNNを、オペレータ側で接続可能なDNNに書き換えることで緊急的に接続不可状態を回避することが可能になる。
【0058】
また、取得部11は、DN200への接続要求とあわせてUE100から送信された種別情報を受け付けることで、例えば本実施形態のように、種別情報を含むPDUセッションの確立要求のメッセージを受け付けることで種別情報を取得してもよい。この構成によれば、確実かつ適切に種別情報を取得することができ、その結果、本発明の実施形態を確実かつ適切に実施することができる。但し、種別情報は、上記以外の方法で取得されてもよい。
【0059】
また、本実施形態のように、通信サービスの種別は、音声通信及びデータ通信の少なくとも何れかを含んでもよい。この構成によれば、UE100が音声通信及びデータ通信の少なくとも何れかの機能を有している場合に、本発明の実施形態を確実かつ適切に実施することができる。
【0060】
なお、本実施形態では、接続制御システムは、移動体通信網Nに含まれるAMF10であるとしたが、移動体通信網Nに含まれると共に、当該移動体通信網Nを介したUE100とDN200との接続の制御を行うシステムであればAMF10以外のものであってもよい。また、接続先網は、DN200としたが、移動体通信網Nを介してUE100と接続されるものであれば、DN200以外であってもよい。また、UE100と接続先網であるDN200との間の接続は、PDUセッションであるとしたが、PDUセッション以外の接続であってもよい。
【0061】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0062】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0063】
例えば、本開示の一実施の形態におけるAMF10及びUE100は、本開示の方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図4は、本開示の一実施の形態に係るAMF10及びUE100のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のAMF10及びUE100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。また、AMF10及びUE100以外の本実施形態に係る構成についても、同様のハードウェア構成の装置によって構成されていてもよい。
【0064】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。AMF10及びUE100のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0065】
AMF10及びUE100における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0066】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のAMF10及びUE100における各機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0067】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、AMF10及びUE100における各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0068】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0069】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。AMF10及びUE100が備える記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0070】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述のAMF10及びUE100における各機能は、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0071】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0072】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0073】
また、AMF10及びUE100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0074】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0075】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0076】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0077】
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0078】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0079】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0080】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0081】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0082】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0083】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0084】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0085】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0086】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0087】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0088】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0089】
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0090】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0091】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0092】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0093】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0094】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0095】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0096】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0097】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0098】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0099】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0100】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0101】
本開示の接続制御システム及び移動体通信システムは、以下の構成を有する。
[1] 移動体通信網に含まれると共に、当該移動体通信網を介した移動通信端末と接続先網との接続の制御を行う接続制御システムであって、
移動通信端末から接続先網への接続要求を受け付けると共に、当該移動通信端末によって利用される通信サービスの種別を示す種別情報、当該移動通信端末を利用する加入者を示す加入者情報、及び移動体通信網において当該移動通信端末に移動体通信機能を提供する仮想ネットワークでありかつ当該移動通信端末によって接続先網への接続に利用されるスライスを示すスライス情報を取得する取得部と、
予め記憶した通信サービスの種別、加入者及びスライスの組み合わせと、接続先網との対応付けに基づいて、前記取得部によって取得された種別情報、加入者情報及びスライス情報から、前記接続要求に係る移動通信端末が接続する接続先網を決定する接続先網決定部と、
前記接続先網決定部によって決定された接続先網と、前記接続要求に係る移動通信端末との接続を確立させる接続部と、
を備える接続制御システム。
[2] 前記取得部は、接続先網への接続要求とあわせて移動通信端末から送信された種別情報を受け付けることで種別情報を取得する[1]に記載の接続制御システム。
[3] 前記通信サービスの種別は、音声通信及びデータ通信の少なくとも何れかを含む[1]又は[2]に記載の接続制御システム。
[4] [1]~[3]の何れかに記載の接続制御システムと、前記移動体通信網に対して接続先網への接続要求と種別情報とを送信する移動通信端末とを含む移動体通信システム。
【符号の説明】
【0102】
1…移動体通信システム、10…AMF、11…取得部、12…接続先網決定部、13…接続部、20…UDM/UDR、100…UE、200…DN(200a…音声用DN、200b…データ用DN)、N…移動体通信網、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス。
図1
図2
図3
図4