(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152365
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】異常検知方法、異常検知システム及び異常検知プログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
G05B23/02 302T
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066512
(22)【出願日】2023-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002901
【氏名又は名称】株式会社ダイセル
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 優作
(72)【発明者】
【氏名】山野 幸一
(72)【発明者】
【氏名】岡 洋輝
(72)【発明者】
【氏名】武村 和俊
(72)【発明者】
【氏名】荒木 優伸
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223AA05
3C223BA03
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB07
3C223FF02
3C223FF06
3C223FF12
3C223FF13
3C223FF25
3C223FF32
3C223FF33
3C223FF35
3C223HH02
3C223HH29
(57)【要約】
【課題】好ましい運転状態が変化する工程において異常検知を行うための技術を提供する。
【解決手段】異常検知方法は、プラントが出力する複数の種別のプロセスデータを読み出すことと、複数の種別のプロセスデータの各々について、変化率を算出することと、複数の種別のプロセスデータに関する変化率の程度の組合せが、予め定められたパターンに合致する場合に、異常又はその予兆を検知したと判断することとを1以上のコンピュータが実行する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントが出力する複数の種別のプロセスデータを読み出すことと、
前記複数の種別のプロセスデータの各々について、変化率を算出することと、
前記複数の種別のプロセスデータに関する前記変化率の程度の組合せが、予め定められたパターンに合致する場合に、異常又はその予兆を検知したと判断することと
を1以上のコンピュータが実行する異常検知方法。
【請求項2】
前記パターンは、前記異常又はその予兆の想定原因ごとに定められる
請求項1に記載の異常検知方法。
【請求項3】
前記パターンは、前記複数の種別のプロセスデータに対応付けられた、基準よりも上昇したこと、基準よりも低下したこと、又は変化が基準内であることを示す情報の組合せによって定義される
請求項1に記載の異常検知方法。
【請求項4】
前記プラントは、処理対象を所定の速度で移送しつつ連続的に処理する連続方式で動作する
請求項1に記載の異常検知方法。
【請求項5】
前記処理対象は、前記プラントにおいて実行される上流側の工程から排出される排出物である
請求項4に記載の異常検知方法。
【請求項6】
前記プラントは、前記処理対象から目的物を精製する精製工程、前記処理対象から目的物を回収する回収工程、前記処理対象を洗浄する洗浄工程、又は前記処理対象を乾燥させる乾燥工程の実行中において、前記異常又はその予兆の検知を行う
請求項4に記載の異常検知方法。
【請求項7】
請求項1から6の何れか一項に記載の異常検知方法を実行する1以上のコンピュータを備える異常検知システム。
【請求項8】
請求項1から6の何れか一項に記載の異常検知方法を1以上のコンピュータに実行させるための異常検知プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、異常検知方法、異常検知システム及び異常検知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生産設備が備える複数のセンサによって継続的に出力されるプロセスデータを記憶する記憶装置から、プロセスデータを読み出すプロセスデータ取得部と、プロセスデータ取得部が読み出したプロセスデータの変調の程度を表す異常度を算出する異常判定部と、原因と、当該原因から生じる影響として現れる複数のセンサが出力するプロセスデータの変調との因果関係の組合せを、時系列に沿った階層状に定義する因果関係情報を用いて、複数のセンサが出力するプロセスデータについて、異常判定部が算出した異常度が所定の基準を満たすか判断する原因診断部とを備える異常変調原因特定装置が提案されていた(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばプラントにおける何らかの目的物の回収プロセスのように、それ以前の工程の影響により好ましい運転状態が比較的大きく変動する工程においては、運転状態の正常又は異常を汎用的に定義することが困難であった。本開示は、好ましい運転状態が変化する工程において異常検知を行うための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る異常検知方法は、以下の態様により実現することができる。
(態様1)
異常検知方法は、プラントが出力する複数の種別のプロセスデータを読み出すことと、複数の種別のプロセスデータの各々について、変化率を算出することと、複数の種別のプロセスデータに関する変化率の程度の組合せが、予め定められたパターンに合致する場合に、異常又はその予兆を検知したと判断することとを1以上のコンピュータが実行する。(態様2)
態様1において、パターンは、異常又はその予兆の想定原因ごとに定められるものであってもよい。
(態様3)
態様1又は2において、パターンは、複数の種別のプロセスデータに対応付けられた、基準よりも上昇したこと、基準よりも低下したこと、又は変化が基準内であることを示す情報の組合せによって定義されるものであってもよい。
(態様4)
態様1から3の何れか一つにおいて、プラントは、処理対象を所定の速度で移送しつつ連続的に処理する連続方式で動作するものであってもよい。
(態様5)
態様1から4の何れか一つにおいて、処理対象は、プラントにおいて実行される上流側の工程から排出される排出物であってもよい。
(態様6)
態様4又は5において、プラントは、処理対象から目的物を精製する精製工程、処理対象から目的物を回収する回収工程、処理対象を洗浄する洗浄工程、又は処理対象を乾燥さ
せる乾燥工程の実行中において、異常又はその予兆の検知を行うようにしてもよい。
【0006】
なお、課題を解決するための手段の内容は、コンピュータ等の装置若しくは複数の装置を含むシステム、1以上のコンピュータが実行する方法、又は1以上のコンピュータに実行させるプログラムとして提供することができる。なお、プログラムを保持する記録媒体を提供するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、好ましい運転状態が変化する工程において異常検知を行うための技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るシステムの一例を表す図である。
【
図2】
図2は、プラントの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、異常検知処理の一例を示す処理フロー図である。
【
図4】
図4は、プロセスデータ等を説明するための図である。
【
図5】
図5は、判定ロジックを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ異常検知装置の実施形態について説明する。
【0010】
<実施形態>
図1は、本実施形態に係るシステムの一例を表す図である。システム100は、プラント1と、制御ステーション2と、異常検知装置3と、ユーザー端末4とを含む。システム100は、例えば分散型制御システム(DCS:Distributed Control System)であり、複数の制御ステーション2を含む。すなわち、プラント1の制御系は複数の区画に分割され、各制御区画が制御ステーション2によって分散制御される。
【0011】
プラント1は、例えば化学プロセスプラントであり、一連の化学プロセスにより何らかの目的を達成するための生産設備である。プラント1は、例えば排液から原料等の所定の化合物を回収するための回収プラントのように、それ以前の工程の影響により好ましい運転状態が比較的大きく変動する設備であってもよい。上流工程の影響を比較的大きく受ける工程としては、いわゆる連続工程が挙げられる。連続工程は、処理対象を所定の速度で移送しつつ連続的に処理する工程である。連続工程は、処理対象から目的物を回収する回収工程のほか、処理対象に対して蒸留、晶析、濃縮等を行う精製工程、処理対象を洗浄する洗浄工程、処理対象を乾燥させる乾燥工程等を含む。プラント1は、各機器の運転状態を監視し、状態信号(すなわち、プロセスデータ)を出力するセンサを含む。
【0012】
制御ステーション2は、プラント1からプロセスデータを受信したり、プラント1に対して制御信号を出力したりする。そして、制御信号に基づいて、プラント1が備えるバルブ等のアクチュエータやその他の機器が制御される。また、制御ステーション2は、プラント1の運転状態を表す情報をユーザー端末4に対して出力すると共に、異常が検知された場合にはユーザー端末4に対してアラーム等を出力するアナンシエータとして機能する。このとき、検知された異常又はその予兆の原因に応じて、異常又はその予兆を解消するための操作に関する情報をユーザー端末4へ出力してもよい。
【0013】
異常検知装置3は、制御ステーション2を介して、プラント1が出力するプロセスデータを取得する。プロセスデータは、原料や中間体、生産物、排液、排水等である処理対象の温度、圧力、流量等や、プラント1が備える機器の運転条件を定める設定値等を含む。そして、異常検知装置3は、取得したプロセスデータを用いてプラント1における異常又
はその予兆を検知する。なお、プラント1において期待される運転状態から逸脱した変化及びその前兆となる変化(すなわち、異常又はその予兆)を「変調」とも呼ぶものとする。
【0014】
図1には、異常検知装置3の構成の一例を示すブロック図を示している。異常検知装置3はコンピュータであり、プロセッサ31と、記憶装置32と、通信インターフェース(I/F)33とを備えている。プロセッサ31は、CPU(Central Processing Unit)
等の演算処理装置であり、プログラムを実行することにより本実施形態に係る各処理を行う。
図1の例では、プロセッサ31内に機能ブロックを示している。すなわち、プロセッサ31は、所定のプログラムを実行することにより、データ取得部311、異常判定部312及び出力部313として機能する。
【0015】
データ取得部311は、例えば通信I/F33及び制御ステーション2を介して、プラント1からプロセスデータを取得し、記憶装置32に記憶させる。異常判定部312は、プロセスデータを用いて異常又はその予兆を検知する。また、異常判定部312は、異常又はその予兆の検知と共にその原因を特定してもよい。異常又はその予兆の検知は、例えばプロセスデータの増減の別及びその変化率の大きさを監視すると共に、複数のセンサからそれぞれ出力されるプロセスデータの変化のパターンが、異常又はその予兆を示す所定のパターンに合致するか否かを判定することにより行う。出力部313は、例えば制御ステーション2を介してユーザー端末4に対し、警告を出力する。出力部313は、検知された異常又はその予兆の原因に応じて、異常又はその予兆を解消するための操作に関する情報を、さらにユーザー端末4へ出力してもよい。
【0016】
ユーザー端末4は、プラント1の運転を行うオペレーター等のユーザーが使用するコンピュータである。ユーザー端末4には、制御ステーション2から送信される、運転状態を監視するための情報が表示される。また、異常検知装置3が異常又はその予兆を検知した場合には、その旨の情報がユーザー端末4へ通知され、ユーザー端末4は警告等を適宜出力する。また、ユーザーは、ユーザー端末4を操作することにより、制御ステーション2を介してプラント1の動作を制御することができる。
【0017】
図2は、プラントの構成の一例を示す図である。
図2は、例えば回収溶液から所定の化合物である目的物を回収するための回収プラントを模式的に表している。回収溶液は、例えば上流側の工程から排出される排出物(排液)であり、回収工程における処理対象である。目的物は、例えば未反応の原料、溶媒、溶剤等である。なお、プラント1を構成する機器は、例えば反応器、蒸留装置、熱交換器、圧縮機、ポンプ、タンク等の少なくとも一部を含み、これらが配管を介して接続されている。また、機器や配管の所定の位置には、センサやバルブ等が設けられる。センサは、温度計、流量計、圧力計、レベル計、濃度計等を含み得る。また、センサは、継続的にプロセスデータを出力する。なお、センサには、センサの各々を特定するための識別情報である「タグ」が対応付けられており、プロセスデータは、例えばセンサのタグとセンサの測定値とを含む。すなわち、システム100においては、タグに基づいてプロセスデータの種別を特定することができる。
【0018】
<異常検知処理>
図3は、異常検知処理の一例を示す処理フロー図である。異常検知装置3は、
図3に示すような処理を繰り返し実行するものとする。また、異常検知装置3の記憶装置32には、制御ステーション2から送信されるプロセスデータが逐次記憶されるものとする。
【0019】
異常検知装置3のデータ取得部311は、記憶装置32からプロセスデータを取得する(
図3:S1)。例えば、複数のセンサがそれぞれ出力するプロセスデータ(すなわち、複数の種別のプロセスデータ)について、センサ等の識別情報であるタグとタグに対応付
けられた測定値とが読み出される。
【0020】
図4は、プロセスデータ及びプロセスデータに対する処理を説明するための図である。
図4は、プロセスデータの一例である回収溶液中の原料濃度に関する情報を示している。また、
図4のテーブルは、「日時」、「センサ値」、「統計量」及び「変化率」の各属性を含む。「日時」のフィールドには、プロセスデータが測定された日時を表す情報が登録される。「センサ値」のフィールドには、各レコードに対応する日時において計測された測定値が登録される。例えば、プラント1へ移送されてくる回収溶液を濃度計で測定した値が登録される。
図3のS1においては、例えば所定の期間に測定された複数のセンサ値が読み出される。
【0021】
また、異常判定部312は、変化率が所定の条件を満たすか判定する(
図3:S2)。本ステップでは、異常判定部312は、例えばプロセスデータを用いて所定の統計量を算出し、統計量に基づいて、変化の程度がプロセスデータの種別ごとに予め定められた条件を満たすか判断する。
図4の「統計量」のフィールドには、例えば所定の区間(期間)におけるプロセスデータの平均値(すなわち移動平均)が登録される。所定の期間の長さは、プロセスデータの種別ごとに予め定められているものとする。
図4の例では複数のレコードに対して当該区間における1つの平均値を示しているが、各レコードの時点における直近の所定区間をずらしながら各レコードに対応する移動平均を算出してもよい。そして、異常判定部312は、例えば前の区間における統計量から後の区間における統計量への変化の割合が、閾値を超えるか判断する。閾値も、プロセスデータの種別ごとに予め定められているものとする。また、閾値や変化の割合は、正又は負の符号(すなわち、増減)を区別して判断することが好ましい。なお、前後の2つの区間における変化の割合に限らず、複数の区間におけるプロセスデータの変化の程度に基づいて判定を行うようにしてもよい。
図4の「変化率」のフィールドには、変化率が所定の条件を満たすか否かを表す情報が登録される。
図4の例では、閾値以上の大きさの低下があったことを示す「下」や、閾値を超える変化がないことを示す「同」という情報が登録されている。また、判断の基準としないプロセスデータについては空白になっている。なお、
図4に示したようなプロセスデータに対する処理は、S1で読み出した複数の種別のプロセスデータの各々に対して行われる。
【0022】
そして、異常判定部312は、複数の種別のプロセスデータの変化の傾向が、所定のパターンに合致するか否かを判断する(
図3:S3)。所定のパターンは、検知すべき変調の種別ごとに予め定められている。また、変調について複数の原因が想定される場合は、想定原因毎に所定のパターンが定められていてもよい。
図5は、判定ロジックを説明するための図である。
図5は、「抽出廃液のpH低下」という変調を検知するための判断ロジックの一例を示す。
図5のテーブルは、プロセスデータの種別に対応する複数の列と、変調の想定原因に対応する複数の行とを含む。そして、各行(レコード)は、複数のプロセスデータに対応付けられた低下又は上昇等の変化の傾向を表す情報を含む。すなわち、各レコードに示される変化の傾向の組合せによって、判断ロジックが定義される。すなわち、測定されたプロセスデータの変化のパターンが、
図5のいずれかのレコードが表すパターンに合致する場合、該当するレコードが示す原因による変調が検知されたと判断される。
図5に示すような判断ロジックは、例えばプラント1の運転を行うオペレーターの知見に基づいて、予め設定しておくものとする。
【0023】
また、複数のプロセスデータの変化が、所定のパターンに合致すると判断された場合(S3:YES)、出力部313は、警告を出力する(
図3:S4)。本ステップでは、出力部313は、制御ステーション2を介してユーザー端末4へ、検知された変調を通知する。また、変調の原因が特定されている場合には、原因を示す情報をさらに通知してもよい。また、変調と対応付けて、又は変調及びその原因と対応づけて、対処法であるオペレ
ーターの操作を示す情報が定められている場合は、対処法を示す情報をさらに通知してもよい。
【0024】
一方、複数のプロセスデータの変化は、所定のいずれのパターンにも合致しないと判断された場合(S3:NO)、又はS4の後は、異常検知処理が終了される。なお、異常検知処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
【0025】
<効果>
回収プラントのように、それ以前の工程の影響により好ましい運転状態が比較的大きく変動する工程においては、運転状態の正常又は異常を汎用的に定義することが困難であった。すなわち、プラント1が受け入れる回収溶液の量や濃度が変化する場合、溶剤等の抽出剤や蒸気のコストと、規制のある排水負荷とのバランスをとりながら、適切な運転状態を決定する必要がある。したがって、ある時点において定常状態の目標とすべき運転条件を決定したとしても、状況の変化に対応することができなかった。本実施形態のように、異常又はその予兆を、プロセスデータの変化率という相対的な基準の組合せによって検知することにより、様々な状況に適用できる判断ロジックを作成できる。したがって、好ましい運転状態が変化する工程において異常検知を行うことができるようになるといえる。
【0026】
また、一般的に、プラントは、処理対象を所定の速度で移送しつつ連続的に処理する連続方式で動作するものと、サイクルごとに処理対象を入れ替えて処理するバッチ式(回分式)で動作するものとがある。連続方式のプラントは、前段の工程の影響によっては好ましい運転状態が比較的大きく変動するところ、実施形態に示した異常検知方法を好適に用いることができる。なお、実施形態に示した異常検知方法によれば、前段の工程において出力されるプロセスデータを用いることなく、異常又はその予兆を検知する対象のプラントにおいて出力されるプロセスデータのみにより判断することができる。
【0027】
<変形例>
各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は、一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲内で、適宜、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本開示は、実施形態によって限定されることはなく、クレームの範囲によってのみ限定される。また、本明細書に開示された各々の態様は、本明細書に開示された他のいかなる特徴とも組み合わせることができる。
【0028】
プラント1は、化学プロセスプラントに限らず何らかの生産設備であってもよい。また、異常検知装置3の機能の少なくとも一部は、複数の装置に分散して実現するようにしてもよいし、同一の機能を複数の装置が並列に提供するようにしてもよい。異常検知装置3の機能の少なくとも一部は、いわゆるクラウド上に設けるようにしてもよい。
【0029】
図4及び
図5に示したテーブルは例示であり、適宜、正規化して複数のテーブルに情報を分けて記憶させたり、非正規化して1つのテーブルに情報をまとめて記憶させたりしてもよい。
【0030】
また、本開示は、上述した処理を実行する方法やコンピュータプログラム、当該プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。当該プログラムが記録された記録媒体は、プログラムをコンピュータに実行させることにより、上述の処理が可能となる。
【0031】
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータから取り外
し可能なものとしては、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ、メモリカード等がある。また、コンピュータに固定された記録媒体としては、HDDやSSD(Solid State Drive)、ROM等がある。
【符号の説明】
【0032】
100 :システム
1 :プラント
2 :制御ステーション
3 :異常検知装置
31 :プロセッサ
311 :データ取得部
312 :異常検知部
313 :出力部
32 :記憶装置
33 :通信I/F
4 :ユーザー端末