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特開2024-152410情報処理システム及び情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152410
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20241018BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20241018BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20241018BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241018BHJP
   G06F 3/044 20060101ALN20241018BHJP
【FI】
G06F3/041 580
G06F3/0488
G06F3/04842
H04N1/00 E
H04N1/00 350
G06F3/044
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066593
(22)【出願日】2023-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】猪股 浩司郎
【テーマコード(参考)】
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC09
5C062AC66
5C062AD02
5C062AE03
5C062AE15
5C062AF07
5C062AF10
5C062AF11
5C062AF16
5C062BB02
5E555AA54
5E555BA27
5E555BB27
5E555BC03
5E555BC17
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB23
5E555CB33
5E555CB52
5E555CB53
5E555CB76
5E555CC01
5E555CC02
5E555CC03
5E555DB20
5E555DC35
5E555DC72
5E555DD06
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制する。
【解決手段】情報処理システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付ける。
【選択図】図24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、
前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付ける
情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記対象物による接触操作の受け付け中は、前記非接触操作の受け付けを停止する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記対象物による接触操作の受け付け期間は、前記対象物が前記画面から離れてから予め定められた期間経過後終了する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、ユーザを認証するログイン操作を受け付け、
前記対象物による接触操作の受け付け期間は、前記ユーザの認証を解消するログアウト操作が実行されることにより終了する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記画面内の前記オブジェクトに対して前記対象物による非接触操作を行う場合に、前記画面内において前記オブジェクトが表示される領域上で検知された前記対象物の検知位置が予め定められた時間内に、予め定められた距離以上離れたと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトを仮選択して該オブジェクトの表示又は色を変える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記オブジェクトの仮選択中に、前記対象物が前記画面に接すると、前記オブジェクトの仮選択を解除する
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記オブジェクトの仮選択中は、前記接触操作の受け付けを停止する
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記領域上で検知された前記対象物の検知位置が前記予め定められた時間としての第一閾値時間内に、前記予め定められた距離以上離れてから予め定められた第二閾値時間内に前記領域上に戻ったと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトに割り当てられた操作を実行する
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記領域上における前記対象物の検知位置から予め定められた第三閾値時間内に、前記予め定められた第一距離以上離れてから予め定められた第二距離以内の位置に戻ったと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトに割り当てられた操作を実行する
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記対象物の非接触操作による前記オブジェクトに割り当てられた操作の処理中に、前記対象物が前記画面に接すると、前記オブジェクトの処理を中止する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項11】
オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、
前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付けることを、
コンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報を表示する表示部の表示面に近接する空間領域内において検知された、該表示面に接触していない操作体の位置に対応する、上記表示面における位置を決定する位置決定手段と、上記空間領域内で検知された上記操作体の所定の動きに基づいて、入力操作を特定する操作特定手段と、上記位置決定手段が決定した位置、および上記操作特定手段が特定した上記入力操作に基づいて、所定の処理を実行する実行手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-148960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、非接触で画面内のオブジェクトを選択する方法として、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めるというものがある。このような非接触操作が採用されている場合、ユーザが接触操作のために画面に指(対象物)を近づける動作が、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留める動作と判定されることが考えられる。
【0005】
本開示は、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る情報処理システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付ける。
【0007】
第2態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記対象物による接触操作の受け付け中は、前記非接触操作の受け付けを停止する。
【0008】
第3態様に係る情報処理システムは、第2態様に係る情報処理システムにおいて、前記対象物による接触操作の受け付け期間は、前記対象物が前記画面から離れてからあらかじめ定められた期間経過後終了する。
【0009】
第4態様に係る情報処理システムは、第2態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、ユーザを認証するログイン操作を受け付け、前記対象物による接触操作の受け付け期間は、前記ユーザの認証を解消するログアウト操作が実行されることにより終了する。
【0010】
第5態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記画面内の前記オブジェクトに対して前記対象物による非接触操作を行う場合に、前記画面内において前記オブジェクトが表示される領域上で検知された前記対象物の検知位置が予め定められた時間内に、予め定められた距離以上離れたと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトを仮選択して該オブジェクトの表示又は色を変える。
【0011】
第6態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記オブジェクトの仮選択中に、前記対象物が前記画面に接すると、前記オブジェクトの仮選択を解除する。
【0012】
第7態様に係る情報処理システムは、第5態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記オブジェクトの仮選択中は、前記接触操作の受け付けを停止する。
【0013】
第8態様に係る情報処理システムは、第5態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記領域上で検知された前記対象物の検知位置が前記予め定められた時間としての第一閾値時間内に、前記予め定められた距離以上離れてから予め定められた第二閾値時間内に前記領域上に戻ったと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトに割り当てられた操作を実行する。
【0014】
第9態様に係る情報処理システムは、第8態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記領域上における前記対象物の検知位置から予め定められた第三閾値時間内に、前記予め定められた第一距離以上離れてから予め定められた第二距離以内の位置に戻ったと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトに割り当てられた操作を実行する。
【0015】
第10態様に係る情報処理システムは、第5態様に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記対象物の非接触操作による前記オブジェクトに割り当てられた操作の処理中に、前記対象物が前記画面に接すると、前記オブジェクトの処理を中止する。
【0016】
第11態様に係る情報処理プログラムは、オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付けることを、コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0017】
第1態様によれば、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することができる、という効果を有する。
【0018】
第2態様によれば、対象物による接触操作と非接触操作の両方を同時に受け付ける場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0019】
第3態様によれば、対象物が画面から離れた直後に接触操作の受け付け期間が終了する場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0020】
第4態様によれば、ログアウト操作を実行することによって、接触操作の受け付け期間終了まで待たなくても、非接触操作を開始することができる、という効果を有する。
【0021】
第5態様によれば、オブジェクトを仮選択しているか否かを目視で確認することができる、という効果を有する。
【0022】
第6態様によれば、オブジェクトの仮選択中に対象物が画面に接しても仮選択が解除されない場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0023】
第7態様によれば、オブジェクトの仮選択中に接触操作を受け付ける場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0024】
第8態様によれば、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することができる、という効果を有する。
【0025】
第9態様によれば、非接触操作において対象物が戻った位置がオブジェクトの領域上からずれていても、ユーザがオブジェクトに対する操作を実行することができる、という効果を有する。
【0026】
第10態様によれば、オブジェクトに対して誤操作が生じても、オブジェクトの処理を途中で中止することができる、という効果を有する。
【0027】
第11態様によれば、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】ユーザが非接触で操作を行う非接触ユーザインタフェースを備えた情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】実施形態に係る画像処理装置の要部を示す斜視図である。
図3】(A)は操作パネルの断面図であり、(B)は操作パネルの表示面と対向する位置から操作パネルを眺めた場合の平面図である。
図4】実施形態に係る画像処理装置の機能構成例を示す図である。
図5】ユーザによる操作パネルの操作によって、操作パネルに表示される画面がどのように遷移するのかについて示した画面の遷移例を表す図である。
図6】ユーザがホーム画面においてオブジェクトの一例であるコピーボタンを選択する選択例を示す図である。
図7】実施形態に係る画像処理装置の電気系統の要部構成例を示すブロック図である。
図8】画像処理装置の操作パネルを正面から見たときのプリント画面の正面図である。
図9】プリント画面の正面図であり、ユーザの指を目的のオブジェクト上に移動させた状態を示している。
図10図9のプリント画面において、ユーザの指を目的のオブジェクト上からプリント画面の外側へ移動させた状態を示している。
図11図10のプリント画面において、プリント画面の外側へ移動させたユーザの指を目的のオブジェクト上に戻した状態を示している。
図12図11のプリント画面において、ユーザが選択したオブジェクトの操作によって、次のオブジェクトが表示された状態を示している。
図13図10のプリント画面において、プリント画面の外側へ移動させたユーザの指が目的のオブジェクトに隣接するオブジェクト上に移動した状態を示している。
図14図13のプリント画面の拡大図である。
図15図9のプリント画面において、ユーザの指を目的のオブジェクト上から離れた位置に移動させた状態を示している。
図16】プリント画面の正面図であり、ユーザの一方の手の指を目的のオブジェクト上に移動させ、他方の手の指を目的のオブジェクトから離れた位置に配置した状態を示している。
図17】操作パネルを側面から見たときの図16に対応する側面図であり、ユーザの一方の手の指が他の方の手の指よりもプリント画面に近い状態を示している。
図18図17に示す側面図において、ユーザの一方の手の指よりも他方の手の指がプリント画面に近づいた状態を示している。
図19図18に示す側面図において、ユーザの他方の手の指を一方の手の指よりもプリント画面から遠ざけた状態を示している。
図20】斜めに配置された操作パネルを側面から見た時の側面図であり、プリント画面にユーザの指を近づけた状態を示している。
図21図20に示す側面図において、検知された指と別の指が検知された状態を示している。
図22図21に示す側面図において、最初に検知された指が再度検知された状態を示している。
図23図22に示す操作パネルの正面図であり、下部領域が仮モード無効領域とさている。
図24】実施形態に係る情報処理プログラムによる接触操作及び非接触操作の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図25図24に示すフローチャートにおける非接触仮モード内処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、動作、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。各図面は、本開示の技術を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本開示の技術は、図示例のみに限定されるものではない。また、本実施形態では、本開示と直接的に関連しない構成や周知な構成については、説明を省略する場合がある。
【0030】
図1は、ユーザが非接触で操作を行う非接触ユーザインタフェースを備えた情報処理装置を含む情報処理システム1の構成例を示す図である。
【0031】
情報処理システム1における情報処理装置は、非接触ユーザインタフェースを備えていれば、何れの分野に適用される装置であってもよい。情報処理装置の一例として、画像処理装置、ATM(Automatic Teller Machine)、自動販売機、及び発券機等が含まれる。情報処理装置は、個人専用の装置であっても、不特定多数のユーザが使用する装置であってもよい。
【0032】
図1及び図2を参照して、情報処理装置の一例として、職場等に設置された画像処理装置10について説明を行う。
【0033】
図2は、本実施形態に係る画像処理装置10の要部を示す斜視図である。
【0034】
画像処理装置10は、後ほど説明するように、ユーザの指示に従って画像に関する機能を実行する装置である。画像処理装置10は、例えば、各々のユーザが使用する複数の端末4と通信回線2で接続されている。
【0035】
ユーザは、端末4で生成した画像データを、通信回線2を通じて画像処理装置10へ送信することで、画像処理装置10に所望の画像処理を実行させる。又は、ユーザは、USB(Universal Serial Bus)メモリ若しくはメモリカード等の可搬型記憶媒体に画像データを記憶して画像処理装置10まで移動し、可搬型記憶媒体を画像処理装置10に接続することで、画像処理装置10に所望の画像処理を実行させてもよい。更に、ユーザは、文字及び画像の少なくとも一方が記載された原稿11を持って画像処理装置10まで移動し、原稿11を画像処理装置10に読み取らせることで、画像処理装置10に所望の画像処理を実行させてもよい。
【0036】
画像処理装置10と端末4を接続する通信回線2の接続形態に制約はなく、有線、無線、又は有線と無線が混在した形態の何れであってもよい。また、画像処理装置10に接続される端末4の数にも制限はなく、例えば、端末4が画像処理装置10に一台も接続されていなくてもよい。
【0037】
なお、端末4とは、ユーザが使用する情報機器のことである。端末4は、データ記憶機能及びデータ通信機能を備えていればどのような種類の情報機器であってもよい。端末4には、例えば、持ち運んで使用することを前提としていないコンピュータの他、スマートフォン及びウェアラブル装置のように持ち運んで使用することを前提とする携帯端末が含まれる。
【0038】
図2に示すように、画像処理装置10は一例として、用紙等の記録媒体に記載された画像を画像データとして読み込むスキャン機能、画像データによって表される画像を記録媒体に形成するプリント機能、及び記録媒体に形成された画像と同一の画像を他の記録媒体に形成するコピー機能を有する。コピー機能、プリント機能、及びスキャン機能は、画像処理装置10における画像処理の一例である。
【0039】
図2に示す画像処理装置10の上部には、例えば、原稿読み取りユニット12が設けられ、原稿読み取りユニット12の下方に画像形成ユニット14が配置されている。
【0040】
原稿読み取りユニット12は、図示しない光学読み取り装置と原稿カバー16内の原稿搬送装置18を含んで構成される。原稿搬送装置18は、原稿カバー16に設けられている原稿台16A上に載せられた原稿11を順に引き込んで、図示しない搬送原稿読み取りガラス上に搬送する。原稿読み取りユニット12は、この搬送原稿読み取りガラス上に搬送された原稿11の内容を、光学読み取り装置で画像データとして読み取る。その後、原稿搬送装置18は、記載内容の読み込みが終了した原稿11を原稿カバー16に設けられている排出台16B上に排出する。
【0041】
一方、画像形成ユニット14は、記録媒体の種別やサイズ毎に分類された収容棚19に収容される記録媒体上に、画像データによって表された画像を形成する。なお、画像形成ユニット14が記録媒体に形成する画像の色に制限はなく、カラー画像であってもモノクロ画像であってもよい。
【0042】
画像処理装置10の正面には、コピー機能、プリント機能、及びスキャン機能といった各種機能を実行するための操作をユーザから受け付ける操作表示ユニット13が設けられている。
【0043】
具体的には、操作表示ユニット13には、操作を行うユーザの情報を取得するリーダー装置17、及びユーザの操作を受け付ける操作パネル15が含まれる。
【0044】
リーダー装置17は、例えば、ユーザが所有する社員証が近づけられると、社員証に内蔵されているICチップから、ユーザを一意に識別する識別情報(「ユーザID」という)を非接触で読み取る装置である。
【0045】
操作パネル15は、タッチパネルが重畳されたディスプレイであり、操作パネル15には、ユーザが所望する機能を実行するために操作対象となるオブジェクトがアイコン画像として表示される。ユーザの操作対象となるものであればオブジェクトの種類に制約はなく、オブジェクトには、例えば、ボタン、スクロールバー、チェックボックス、及びラジオボタン等が含まれる。オブジェクトに対してユーザの操作が行われると、操作内容に対して予め対応付けた処理が画像処理装置10で実行され、操作に対する応答が操作パネル15に表示される。
【0046】
図3は、ユーザの操作位置6を非接触で検知する操作パネル15の一例を示す図である。図3(A)は、操作パネル15の断面図であり、図3(B)は、操作パネル15の表示面と対向する位置から操作パネル15を眺めた場合の平面図である。
【0047】
操作パネル15は、ユーザの指の位置、すなわち、操作位置6を非接触で検知する。「操作位置6を非接触で検知する」とは、ユーザが操作パネル15の表示面に指を押し当てなくても、操作パネル15の表示面の範囲内における操作パネル15の表示面上の空間内で、操作パネル15の表示面から離れた場所に指をかざすだけで、ユーザの指の位置を検知することをいう。以降では、操作パネル15の表示面の範囲内における操作パネル15の表示面上の空間のことを、「操作パネル15上」という。また、ユーザが操作パネル15上に「指をかざす」とは、操作パネル15の表示面に触れることなく、ユーザが操作パネル15上を指差すことをいう。
【0048】
操作パネル15は、ユーザが操作パネル15上に指をかざすことによって生じる静電容量の変化から操作位置6を検知する、所謂、静電容量方式のタッチパネルを備えている。こうしたタッチパネルを備える操作パネル15では、ユーザの指から最も近い位置にある箇所の静電容量の変化が、他の箇所の静電容量の変化よりも大きくなる。したがって、操作パネル15は、操作パネル15の範囲内において、静電容量の変化が最も大きい箇所をユーザの操作位置6として出力する。
【0049】
操作パネル15におけるユーザの操作位置6を特定するため、操作パネル15には、ユーザの指の位置を非接触で検知する検知領域を規定するための操作座標系が定義付けられている。操作座標系は、操作パネル15の何れかの箇所を原点Pとする3次元座標系として表される。図3(A)及び図3(B)に示す操作パネル15の例では、矩形状の操作パネル15の輪郭上にある頂点の1つに原点Pが設定されている。更に、図3(A)及び図3(B)に示す操作パネル15の例では、原点Pに対して、操作パネル15の横方向に沿ってX軸が設定され、操作パネル15の縦方向に沿ってY軸が設定され、X軸及びY軸とそれぞれ直交するようにZ軸が設定されている。Z軸方向を操作パネル15の高さ方向という。
【0050】
操作パネル15におけるユーザの操作位置6は、操作パネル15の範囲内のうち、最も静電容量の変化が大きい箇所におけるX座標の座標値xと、Y座標の座標値yとの組み合わせである座標点(x,y)によって表される。
【0051】
操作パネル15にオブジェクトが表示されている場合、ユーザの操作位置6を含むように表示されているオブジェクトが、ユーザが操作を行っているオブジェクトとして認識される。図3(B)に示す操作パネル15の例では、操作パネル15に表示されている画面30内に配置されたボタン8の領域内にユーザの操作位置6が含まれるため、ユーザはボタン8を操作していると認識される。以降では、ユーザの操作位置6を含むように表示されているオブジェクトのことを、「操作位置6に対応したオブジェクト」ということがある。また、操作位置6は、本実施形態に係る「ユーザによる操作が検知された検知位置」の一例である。
【0052】
図3(A)に示すように、操作パネル15上にかざされたユーザの指3から操作パネル15の表示面に下した垂線の長さ、すなわち、ユーザの指3から操作パネル15までの操作パネル15の高さ方向の距離を「操作距離D」とする。ユーザの指3は、ユーザが持つ対象物の一例である。この対象物は、ユーザの手、指以外の部位でもよく、あるいは、ユーザが所有するタッチペン等であってもよい。操作パネル15では、操作距離Dが短くなるにつれて、ユーザの操作位置6における静電容量の変化が大きくなる。反対に、操作パネル15では、操作距離Dが長くなるにつれて、ユーザの操作位置6における静電容量の変化が小さくなる。したがって、操作距離Dと静電容量の変化量の関係を予め対応付けておくことによって、操作パネル15における静電容量の変化量から操作距離Dが得られる。
【0053】
操作距離Dと静電容量の変化量の対応関係を用いることで、操作パネル15は、ユーザの操作位置6を、操作パネル15の表示面に沿った2次元的な操作位置6としてだけでなく、操作距離Dを考慮した3次元的な操作位置6として認識することもできる。すなわち、ユーザの操作位置6を3次元で表す場合、ユーザの操作位置6は、操作パネル15の高さ方向の操作位置6を表す座標値zを座標点(x,y)に組み合わせた座標点(x,y,z)によって表される。座標値zは、原点PからZ軸に沿って操作距離Dだけ離れた位置におけるZ軸の座標値である。
【0054】
なお、座標値z=0の場合は、ユーザが操作パネル15の表示面に指を接触して操作していることを意味する。したがって、画像処理装置10は、ユーザが操作パネル15を非接触で操作しているのか、それとも、操作パネル15に指を接触させて操作しているのかといった、ユーザの操作形態の違いについて認識することもできる。このように、操作パネル15は、ユーザが操作パネル15の表示面に指を接触して操作する接触操作、及びユーザが操作パネル15上に指をかざして操作する非接触操作の両方の操作に対応している。
【0055】
上述したように、操作パネル15では、操作距離Dが長くなるにつれて、ユーザの操作位置6における静電容量の変化が小さくなることから、操作距離Dには上限が存在する。ユーザが操作距離Dの上限を超える位置で操作パネル15上に指をかざしても、ユーザの操作位置6における静電容量は変化しなくなるため、操作パネル15はユーザの操作に反応しない。
【0056】
オブジェクトに対応する検知領域は、操作パネル15から例えば3cm程度離れた空間上の領域とされる。つまり、ユーザの指3を操作パネル15から3cm程度に近接させると、オブジェクト側の静電容量が変化し、非接触の入力が検知される。このとき、ユーザの指3の検知領域でのXYZ座標が操作位置6として取得される。そして、ユーザの指3を3cmより更に近接させると、その位置でのXYZ座標が取得される。
【0057】
図4は、本実施形態に係る画像処理装置10の機能構成例を示す図である。画像処理装置10は、制御部20、受付部21、表示部22、原稿読み取り部23、及び画像形成部24の各機能部を含む。
【0058】
受付部21は、操作表示ユニット13のリーダー装置17から、画像処理装置10を操作するユーザのユーザIDを受け付けると共に、操作表示ユニット13の操作パネル15から、操作パネル15におけるユーザの操作位置6を受け付ける。また、受付部21は、端末4又は画像処理装置10に接続された可搬型記憶媒体から画像データを受け付ける。受付部21は、受け付けたユーザID、ユーザの操作位置6、及び画像データを制御部20に通知する。
【0059】
制御部20は、受付部21からユーザIDが通知された場合、ユーザIDによって表されるユーザが、画像処理装置10の利用を許可されたユーザ(「登録ユーザ」という)であるか否かを判定する認証処理を行う。制御部20は、受付部21から操作パネル15におけるユーザの操作位置6が通知された場合、操作パネル15に表示される画面30内において、ユーザの操作位置6に表示されているオブジェクトが選択されたか否かを判定し、選択されたオブジェクトに予め対応付けられた処理を実行する。例えば、オブジェクトがプリント機能を開始するボタン8であれば、制御部20は、受付部21で受け付けた画像データによって表される画像を記録媒体に形成するプリント機能を開始する。
【0060】
画像処理装置10はコピー機能、プリント機能、及びスキャン機能を備えるため、制御部20には、スキャン機能を制御するスキャン制御部20A、プリント機能を制御するプリント制御部20B、及びコピー機能を制御するコピー制御部20Cがそれぞれ含まれる。ユーザによって操作されたオブジェクトと対応付けられている処理の内容に応じて、スキャン制御部20A、プリント制御部20B、及びコピー制御部20Cの何れかによる制御が行われる。なお、図示は省略するが、画像処理装置10はファクシミリ機能を備えていてもよく、この場合、制御部20にはファクシミリ機能を制御するファクシミリ制御部が含まれる。
【0061】
オブジェクトを介したユーザの操作内容がスキャン機能に関する操作の場合、スキャン制御部20Aは、原稿読み取り部23を制御することによりスキャン機能を実行する。オブジェクトを介したユーザの操作内容がプリント機能に関する操作の場合、プリント制御部20Bは、画像形成部24を制御することによりプリント機能を実行する。オブジェクトを介したユーザの操作内容がコピー機能に関する操作の場合、コピー制御部20Cは、原稿読み取り部23を制御することにより、原稿11の画像データを生成する。その後、コピー制御部20Cは、画像形成部24を制御することにより、生成した画像データによって表される画像を記録媒体に形成する。
【0062】
原稿読み取り部23は、スキャン制御部20A及びコピー制御部20Cの制御に従って原稿読み取りユニット12を駆動し、例えば、原稿台16A上に載せられた原稿11の搬送、及び搬送した原稿11の画像データの生成を行う。
【0063】
画像形成部24は、プリント制御部20B及びコピー制御部20Cの制御に従って画像形成ユニット14を駆動し、例えば、収容棚19に収容された記録媒体の搬送、及び搬送した記録媒体への画像データによって表される画像の形成を行う。
【0064】
表示部22は、制御部20の指示に従い、例えば、ユーザに対する認証処理の結果、及びオブジェクトを介したユーザの操作に対して制御部20が実行した処理の結果を、操作表示ユニット13内の操作パネル15に表示する。
【0065】
図5は、ユーザによる操作パネル15の操作によって、操作パネル15に表示される画面30がどのように遷移するのかについて示した画面30の遷移例を表す図である。
【0066】
なお、操作パネル15への画面30の表示は表示部22が行うが、表示部22は制御部20の指示に従って画面30を表示することから、制御部20が操作パネル15に画面30を表示するとも言える。また、操作パネル15に表示された画面30の表示範囲を底面とするZ軸に沿った空間のことを「画面30上」と表し、画面30内に表示されたオブジェクトの表示範囲を底面とするZ軸に沿った空間のことを「オブジェクト上」と表す。「画面30上」及び「オブジェクト上」という表記も「操作パネル15上」の表記と同じく、実空間における上下左右に基づいた上側という意味ではなく、それぞれ画面30と相対する方向の空間、及びオブジェクトと相対する方向の空間のことを指す。
【0067】
説明の便宜上、画面30の種類を区別して説明する場合、画面30の種類毎に対応付けたアルファベットの符号を「画面30」の後ろに付加する。画面30の種類を区別して説明する必要がない場合には、各々の種類の画面30を総称して「画面30」と表す。また、オブジェクトの一例であるボタン8の種類を区別して説明する場合、ボタン8の種類毎に対応付けたアルファベットの符号を「ボタン8」の後ろに付加する。ボタン8の種類を区別して説明する必要がない場合には、各々の種類のボタン8を総称して「ボタン8」と表す。
【0068】
制御部20は、認証処理によって、操作を行うユーザが登録ユーザであると判定した場合、操作パネル15にスタート画面30Aを表示する。スタート画面30Aには、例えば、「画面の上に手をかざしてください Touch Lessをはじめよう!」といったユーザへの指示が表示される。
【0069】
ユーザがスタート画面30A上に指をかざすと、スタート画面30Aにおけるユーザの操作位置6にカーソルが表示される。図5に示すスタート画面30Aの例では、手の形をしたカーソルが表示されているが、カーソルの形状は一例であり、例えば、円形のカーソルを表示してもよい。ユーザがスタート画面30A上に指をかざすことで、ホーム画面30Bが表示される。なお、スタート画面30Aにおけるユーザへの指示は、ユーザに操作パネル15での操作方法を教える意味合いも兼ねる。
【0070】
ホーム画面30Bには、例えば、画像処理装置10が有する各種機能を選択するためのボタン8と、ユーザが操作を行う上で有益な情報を表示するナビゲーションバー9が表示される。画像処理装置10は、コピー機能、プリント機能、及びスキャン機能を有するため、ホーム画面30Bにはコピー機能を選択するコピーボタン8A、プリント機能を選択するプリントボタン8B、及びスキャン機能を選択するスキャンボタン8Cが表示される。ナビゲーションバー9には、例えば、「ユーザA」のように認証を行ったユーザの名前、「ホーム」のように操作パネル15に表示している画面名、及び「Touch Less」のように、操作パネル15が非接触での操作モードとなっていることをユーザに知らせる情報等が表示される。
【0071】
ユーザがコピーボタン8A上に指をかざし、予め定められた選択操作を行うと、コピーボタン8Aが選択される。コピーボタン8Aが選択されると、操作パネル15にコピー画面30Dが表示される。コピー画面30Dには、コピー条件を設定するボタン8D~8Gと、設定されたコピー条件でコピーを開始するコピー開始ボタン8Hが表示される。なお、オブジェクトを選択するためにユーザが行う選択操作の詳細については後述する。
【0072】
図5に示すコピー画面30Dには、コピー条件を設定するボタン8の例として、例えば、コピーの色を選択するカラーモードボタン8D、コピー面を選択する両面/片面選択ボタン8E、記録媒体への画像の割り付け方法を選択するNアップボタン8F、及びコピーする部数を選択する部数ボタン8Gが表示されている。
【0073】
コピー条件を設定するボタン8D~8Gのうち、ユーザが何れかのボタン8上に指をかざし、選択操作を行うと、ユーザの操作位置6に対応したボタン8が選択され、選択されたボタン8に対応したコピー条件を設定する画面30が表示される。コピー画面30Dで両面/片面選択ボタン8Eが選択された場合、コピー画面30Dにコピー面を選択する両面/片面選択画面30Gが重畳された形態で操作パネル15に表示される。
【0074】
図5に示す両面/片面選択画面30Gには、例えば、原稿11の両面の内容を、記録媒体の両面に順次コピーする両面→両面選択ボタン8S、片面だけに文章等が記載されている原稿11の内容を、記録媒体の両面に順次コピーする片面→両面選択ボタン8T、及び片面だけに文章等が記載されている原稿11の内容を、記録媒体の片面に順次コピーする片面→片面選択ボタン8Uが表示される。
両面/片面選択画面30Gにおけるボタン8S~8Uのうち、ユーザが何れかのボタン8S~8U上に指をかざし、選択操作を行うと、ユーザの操作位置6に対応したボタン8が選択され、選択されたボタン8に対応したコピー面が設定される。図5に示す両面/片面選択画面30Gの例は、ユーザによって両面→両面選択ボタン8Sが選択された状態を示している。
【0075】
両面/片面選択画面30Gでコピー面が設定されると、コピー画面30Dが操作パネル15に表示される。コピー面設定後におけるコピー画面30Dの両面/片面選択ボタン8E内には、両面/片面選択画面30Gで選択したコピー面が表示される。
【0076】
上記では、ユーザがコピー画面30Dにおいて両面/片面選択ボタン8Eを選択した例について説明した。ユーザがコピー画面30Dにおいてカラーモードボタン8D、Nアップボタン8F、及び部数ボタン8Gの何れかを選択した場合にも、両面/片面選択画面30Gのような各ボタン8に対応したコピー条件を選択する選択画面が操作パネル15に表示される。
【0077】
コピー画面30Dにおいてユーザがコピー開始ボタン8H上に指をかざし、選択操作を行うと、コピー開始ボタン8Hが選択される。コピー開始ボタン8Hが選択されると、設定されたコピー条件に従って、原稿11の記載内容を記録媒体にコピーするコピー処理が実行される。なお、コピー条件を設定する前のコピー画面30Dにおけるボタン8D~8Gには、予め設定されたコピー条件の初期設定が表示される。
【0078】
一方、ホーム画面30Bにおいて、ユーザがプリントボタン8B上に指をかざし、選択操作を行うと、プリントボタン8Bが選択される。プリントボタン8Bが選択されると、操作パネル15にプリント画面30Eが表示される。
【0079】
プリント画面30Eには、プリント対象となる画像データの情報を表示したプリント情報ボタン8Jと、各々のプリント情報ボタン8Jに対応したすべての画像データのプリントを開始する全プリント開始ボタン8Mが表示される。図5に示すプリント画面30Eの例は、プリント対象となる画像データを2つ受け付けた場合のプリント画面30Eを表している。すなわち、プリント画面30Eには、プリント対象としてユーザから受け付けた画像データの数だけ、各々の画像データに対応したプリント情報ボタン8Jが表示される。
【0080】
対応するプリント情報ボタン8Jを一度にプリント画面30E内に表示しきれない数の画像データが存在する場合には、ユーザがプリント情報ボタン8Jの上下方向に指を移動させるジェスチャを行うと、操作パネル15が操作位置6の移動を検知して、プリント情報ボタン8Jをスクロールさせる。これにより、プリント画面30E内に表示しきれていないプリント情報ボタン8Jもプリント画面30E内に表示される。
【0081】
各々のプリント情報ボタン8Jには、プリント対象となる画像データのファイル名と、画像データに対してユーザが予め設定したプリント条件が表示される。例えば、ユーザが端末4から画像処理装置10に画像データを送信した場合には、ユーザが端末4から設定したプリント条件がプリント情報ボタン8Jに表示される。
【0082】
ユーザが全プリント開始ボタン8M上に指をかざし、選択操作を行うと、全プリント開始ボタン8Mが選択される。全プリント開始ボタン8Mが選択されると、設定されたプリント条件に従って、画像データによって表される画像を記録媒体にプリントするプリント処理が実行される。
【0083】
また、ユーザが何れかのプリント情報ボタン8J上に指をかざし、選択操作を行うと、プリント情報ボタン8Jが選択される。プリント情報ボタン8Jが選択されると、操作パネル15にプリント編集画面30Hが表示される。図5に示すプリント編集画面30Hは、ユーザが「資料B.pdf」の画像データに対応したプリント情報ボタン8Jを選択した場合の表示例を表している。
【0084】
プリント編集画面30Hには、例えば、選択されたプリント情報ボタン8Jに対応する画像データを削除する削除ボタン8V、選択されたプリント情報ボタン8Jに対応する画像データのプリント条件を変更する変更ボタン8W、及び、選択されたプリント情報ボタン8Jに対応する画像データのみをプリントする個別プリント開始ボタン8Xが表示されている。図5に示すプリント編集画面30Hでは、変更ボタン8Wの例として、プリントする部数の変更を行う変更ボタン8Wが表示されている。なお、例えば、プリントする画像の色といった他のプリント条件を変更する変更ボタン8Wもプリント編集画面30Hに表示されるが、図示を省略している。
【0085】
一方、ホーム画面30Bにおいて、ユーザがスキャンボタン8C上に指をかざし、選択操作を行うと、スキャンボタン8Cが選択される。スキャンボタン8Cが選択されると、操作パネル15にスキャン画面30Fが表示される。
【0086】
スキャン画面30Fには、スキャン条件を設定するスキャン設定ボタン8Nと、設定されたスキャン条件で原稿11の読み取りを開始するスキャン開始ボタン8Rが表示される。
【0087】
ユーザがスキャン設定ボタン8N上に指をかざし、選択操作を行うと、ユーザの操作位置6に対応したスキャン設定ボタン8Nが選択され、選択されたスキャン設定ボタン8Nに対応したスキャン条件の選択を行う選択画面(図示省略)が表示される。すなわち、ユーザは、コピー画面30Dからコピー条件を設定する操作と同じ要領で、スキャン設定ボタン8Nと対応付けられたスキャン条件の設定を行う。ユーザがスキャン開始ボタン8R上に指をかざし、選択操作を行うと、スキャン開始ボタン8Rが選択される。スキャン開始ボタン8Rが選択されると、設定されたスキャン条件に従って、原稿11の記載内容を画像データに変換するスキャン処理が実行される。
【0088】
一方、ホーム画面30Bにおいて、ユーザがナビゲーションバー9上に指をかざし、選択操作を行うと、ナビゲーションバー9が選択される。ナビゲーションバー9が選択されると、認証されたユーザのログアウト処理が行われ、画面30Cに示すように、ナビゲーションバー9にログアウトが完了したことを示す表示が行われる。
【0089】
次に、図7を参照しながら、画像処理装置10の電気系統の要部構成について説明する。画像処理装置10は、例えば、コンピュータ40を用いて構成される。
【0090】
コンピュータ40では、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、ROM(Read Only Memory)43、不揮発性メモリ44、及び入出力インタフェース(I/O)45がバス46を介して各々接続される。
【0091】
CPU41は、図4に示した画像処理装置10の各機能部の処理を担うプロセッサの一例である。RAM42は、CPU41の一時的な作業領域として使用される記憶媒体の一例である。ROM43は、CPU41で実行される情報処理プログラムを記憶する記憶媒体の一例である。不揮発性メモリ44は、不揮発性メモリ44に供給される電力が遮断されても、記憶した情報が維持される記憶媒体の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるがハードディスクを用いてもよい。不揮発性メモリ44は、必ずしもコンピュータ40に内蔵されている必要はなく、例えばメモリカードのようにコンピュータ40に着脱される記憶媒体であってもよい。
【0092】
I/O45には、例えば、原稿読み取りユニット12、画像形成ユニット14、入力ユニット31、表示ユニット32、及び通信ユニット33が接続される。
【0093】
原稿読み取りユニット12及び画像形成ユニット14は、既に説明した通りの動作を行う装置である。入力ユニット31は、ユーザの指示及びユーザIDを受け付けてCPU21に通知する装置であり、操作パネル15を構成するタッチパネル及びリーダー装置17は入力ユニット31の一例である。表示ユニット32は、CPU41によって処理された情報を視覚的に表示する装置であり、操作パネル15を構成するディスプレイは表示ユニット32の一例である。通信ユニット33は通信回線2に接続され、端末4と通信を行う通信プロトコルを備える。なお、I/O45に接続されるユニットは図7に例示したユニットに限定されない。I/O45には、画像処理装置10が有する機能に応じて、機能の実現に必要となるユニットが接続される。
【0094】
次に、本実施形態に係る画像処理装置10における、オブジェクトを選択するための予め定められた選択操作について詳細に説明する。なお、画像処理装置10のオブジェクトの選択操作は、ユーザの指をオブジェクト上に一定時間留めることでオブジェクトを選択する操作や、ユーザの指をオブジェクトに対して近づけたり離したりする動作によってオブジェクトを選択する操作と比べて、ユーザが意図せずオブジェクトを選択してしまうのを抑えられる操作である。具体的には、ユーザの指をオブジェクト上に一定時間留めることでオブジェクトを選択する操作の場合、ユーザが接触操作のために画面に指を近づける動作が、指をオブジェクト上で一定時間留める動作と判定され、オブジェクトが誤操作してしまうことが考えられる。また、ユーザの指をオブジェクトに対して近づけたり離したりする動作によってオブジェクトを選択する操作の場合、ユーザが接触操作のために画面に指を近づける動作によってオブジェクトが誤操作してしまうことが考えられる。このため、本実施形態の画像処理装置10は、オブジェクトが表示される画面に対象物としてのユーザの指が接すると、オブジェクトに対し、指による接触操作を受け付け、画面から離隔した位置に指を検知すると、オブジェクトに対し、画面内において指を検知した検知位置(操作位置6)の移動を伴う指による非接触操作を受け付けるように構成されている。ここで、本実施形態における非接触でオブジェクトを選択するための選択操作は、一例として、画面内においてオブジェクトが表示される領域上で検知された対象物の検知位置が予め定められた時間内に、予め定められた距離以上離れてから前記領域上に戻る操作である。以下では、図8に示すプリント画面50を例にオブジェクトの選択操作について説明する。
【0095】
図8は、操作パネル15を正面から見たときのプリント画面50の正面図である。
【0096】
図8に示すプリント画面50には、オブジェクトの一例として、部数ボタン60、カラーモードボタン62、両面印刷ボタン64、用紙選択ボタン66、倍率ボタン68及びスタートボタン70が表示されている。なお、図8に示されるプリント画面50は、図6に示すホーム画面30Bにおいてプリントポタン8Bを選択操作することにより遷移した画面の一例である。
【0097】
部数ボタン60は、印刷するデータ(印刷対象ともいう)の印刷部数を選択する機能を有するボタンである。部数ボタン60が選択されると、印刷部数を設定する画面(図示せず)に遷移する。
【0098】
カラーモードボタン62は、印刷対象のカラーモードを選択する機能を有するボタンである。カラーモードボタン62が選択されると、図12に示され量に、カラーモードを設定するプリント画面51に遷移する。なお、プリント画面51には、オブジェクトの一例として、自動ボタン80、フルカラーボタン82、白黒ボタン84及び二色ボタン86及びスタートボタン70が表示されている。ここで、自動ボタン80は印刷対象をカラーにするか白黒にするかをCPU41等に判断させる機能を有するボタンである。またフルカラーボタン82は、印刷対象をフルカラーで印刷させる機能を有するボタンであり、白黒ボタン84は、印刷対象を白黒で印刷させる機能を有するボタンである。また、二色ボタン86は、印刷対象を二色で印刷させる機能を有するボタンである。
【0099】
両面印刷ボタン64は、印刷対象の両面印刷を選択する機能を有するボタンである。両面印刷ボタン64が選択されると、両面印刷の向きを設定する画面(図示せず)に遷移する。
【0100】
用紙選択ボタン66は、印刷対象を印刷する用紙を選択する機能を有するボタンである。用紙選択ボタン66が選択されると、印刷する用紙(用紙サイズ)を設定する画面(図示せず)に遷移する。
【0101】
倍率ボタン68は、印刷対象の印刷倍率を選択する機能を有するボタンである。倍率ボタン68が選択されると、印刷対象の印刷倍率を設定する画面(図示せず)に遷移する。
【0102】
なお、両面印刷ボタン64、用紙選択ボタン66及び倍率ボタン68は、印刷対象のコピーに係る機能を有するオブジェクトである。そのため、これらのボタンは、互いに隣接して配置されている。
【0103】
スタートボタン70は、印刷対象を印刷する処理を実行する機能を有するボタンである。このスタートボタン70は、コピーにかかる各種ボタンで設定(選択)された情報に基づいて印刷対象を印刷する。
【0104】
次に、図9図19を参照して、本実施形態に係る画像処理装置10の非接触操作の一例について説明する。
【0105】
本実施形態では、一例として、図9に示すように、プリント画面50内のオブジェクトに対してユーザの指3による非接触の操作を行う場合に、プリント画面50内においてオブジェクトが表示される領域上で検知された指3が予め定められた時間(第三閾値時間の一例)内に、予め定められた距離以上離れてから領域上に戻ったと判定した場合、オブジェクトに割り当てられた操作を実行するように構成されている。具体的には、オブジェクトが表示される領域上で検知されたユーザの指3の検知位置が予め定められた時間としての第一閾値時間内に、予め定められた距離以上離れてから予め定められた第二閾値時間内に領域上に戻ったと判定した場合、オブジェクトに割り当てられた操作を実行する。なお、第一閾値時間と第二閾値時間を足したものが第三閾値時間に相当する。
【0106】
具体的には、図9に示すように、ユーザの指3がプリント画面50内の例えばカラーモードボタン62上にかざされると、CPU41はカラーモードボタン62上でユーザの指3を検知する。すなわち、CPU41は、操作位置6がプリント画面50におけるカラーモードボタン62の領域内にあると判定する。
【0107】
そして、CPU41は、図10に示すように、操作位置6が予め定められた時間内に、予め定められた第一距離Th1以上離れてから、図11に示すように、カラーモードボタン62の領域上に戻ったと判定した場合、カラーモードボタン62に割り当てられた操作を実行する。すなわち、一旦離れた指3がカラーモードボタン62の領域上に戻ることで、CPU41は、カラーモードボタン62の選択操作を確定し、カラーモードボタン62に割り当てられた操作であるプリント画面50をプリント画面51に遷移させる操作を実行する。つまり、本実施形態におけるオブジェクトを選択するための選択操作は、目的のオブジェクト上からユーザの指3を第一距離Th1以上離してから、目的のオブジェクト上又はその近傍に戻すという操作である。
【0108】
ここで、CPU41は、ユーザの指3がプリント画面50の縁から検知範囲外に移動すると、指3が第一距離Th1以上離れたと判定してもよい。具体的には、CPU41は、操作位置6がプリント画面50上を面に沿った方向(図10では左方向)に移動し、プリント画面50の縁から検知範囲外に出た場合、指3が第一距離Th1以上離れたと判定してもよい。
【0109】
また、CPU41は、操作位置6がカラーモードボタン62の領域上から第一距離Th1以上離れたあと、図11に示すように、プリント画面50の面方向に沿ってカラーモードボタン62の領域上に移動すると、カラーモードボタン62の領域上に戻ったと判定する。すなわち、CPU41は、操作位置6である指の座標がオブジェクトの領域上の第一座標(一例として(x1、y1))から同じ座標に戻らなくても、第一座標が含まれるオブジェクトの領域上に戻ればオブジェクトを選択した判定する。
【0110】
さらに、CPU41は、図13及び図14に示すように、プリント画面50内においてユーザの指3が検知された位置(第一座標)から予め定められた時間内に、予め定められた第一距離Th1以上離れてから予め定められた第二距離Th2以内の位置に戻ったと判定した場合、オブジェクトに割り当てられた操作を実行してもよい。具体的には、図14に示すように、CPU41は、操作位置6がカラーモードボタン62の領域内の第一座標(x1、y1)から、第一距離Th1以上離れた第二座標(x2、y2)に移動し、その後、両面印刷ボタン64内にあり、第二座標から予め定められた第二距離Th2内の第三座標(x3、y3)に移動した(戻った)場合にも、カラーモードボタン62の選択操作を確定して、カラーモードボタン62に割り当てられた操作であるプリント画面50をプリント画面51に遷移させる操作を実行してもよい。つまり、互いに隣接するオブジェクトのうち一方のオブジェクトを選択する場合、非接触操作だと目的とするオブジェクト上に指3が戻れないことがある。そのため、上記のように設定することにより、指3が目的とするオブジェクトの領域上に戻れなくても、第一座標から第二距離Th2以内の領域に指3を戻せれば、目的とするオブジェクトを選択できる。
【0111】
なお、上記における第一距離Th1とは、第一座標(x1、y1)から第二座標(x2、y2)までの距離L1の閾値(第一閾値)を指す。また、第二距離Th2とは、第二座標(x2、y2)から第三座標(x3、y3)までの距離L2の閾値(第二閾値)を指す。
【0112】
なお、図10では、ユーザの指3がプリント画面50の縁から検知範囲外に移動した場合について説明しているが、図15に示すように、ユーザの指3がプリント画面50内を移動した場合でも、操作位置6が予め定められた時間内に、第一距離Th1以上離れてから、カラーモードボタン62の領域上に戻れば、CPU41は、カラーモードボタン62に割り当てられた操作を実行する。
【0113】
また、本実施形態では、CPU41は、プリント画面50内においてオブジェクトの領域上で検知されたユーザの指3が第一距離Th1以上離れると、オブジェクトの表示を変えてもよい。具体的には、図10に示す例では、CPU41は、操作位置6がカラーモードボタン62上から離れると、オブジェクトの仮モード(仮選択状態)となり、カラーモードボタン62の外枠(境界線)の線の太さを太くしている。なお、本開示はこの構成に限定されず、例えば、カラーモードボタン62の文字画像を太くしてもよいし、外枠の線種を変えてもよいし、カラーモードボタン62の色を変えてもよい。
【0114】
また、本実施形態では、CPU41は、オブジェクトの選択操作が確定すると、オブジェクトの表示を変えてもよい。具体的には、図11に示す例では、CPU41は、操作位置6が目的のカラーモードボタン62上に戻ると、オブジェクトの操作モード(選択確定状態)となり、カラーモードボタン62の色を変えている。なお、オブジェクトが仮モードなのか、操作モードなのかユーザが視認できるように仮モードと操作モードでオブジェクトの表示を変えることが好ましい。
【0115】
また、上記のオブジェクトの選択操作は片手で行える操作であるが、両手で行ってもよい。両手で行う場合の選択操作について図16図19を用いて説明する。
【0116】
図16に示すように、CPU41は、画面内において目的のオブジェクト(図16ではカラーモードボタン62)の領域上で検知されたユーザの一方の手の指3が移動せずに(図17参照)、第一距離Th1以上離れた位置で他方の手の指3が検知されると(図18参照)、ユーザの指3が第一距離Th1以上離れたと判定してもよい。具体的には、図17に示すように、CPU41は、プリント画面50内においてユーザの一方の手の指3を目的のオブジェクトの領域上で検知した後、この一方の手の指3が動かずに、図18に示すように、他方の手の指3がプリント画面50に近づくと、他方の手の指3を検知する。このとき、一方の手の指3の第一座標(x1、y1)から第一距離Th1以上離れた位置にある他方の手の指3が検知される。なお、他方の手の指3の座標は第二座標(x2、y2)である。
【0117】
そして、CPU41は、画面内において検知された他方の手の指3が検知範囲外に移動し、目的のオブジェクト上の一方の手の指3が検知されると、オブジェクトに割り当てられた操作を実行してもよい。具体的には、図19に示すように、他方の手の指3がプリント画面50から離れて操作パネル15の検知範囲外に移動すると、一方の手の指3が検知される。改めて検知される一方の手の指3の座標は第三座標(x3、y3)である。なお、第三座標(x3、y3)は、一方の手の指3が動かなければ、第一座標(x1、y1)と同じ座標である。
【0118】
また、CPU41は、オブジェクトが表示される画面にユーザの指3が接すると、オブジェクトに対し、指3による接触操作を受け付ける。例えば、図9に示す例で説明すると、CPU41は、ユーザの指3がプリント画面50に表示されるカラーモードボタン62に接すると、接触操作を受け付けると共にカラーモードボタン62が選択されたと判定する。なお、指3でプリント画面50におけるオブジェクトが表示される領域以外の部分に触れて接触操作に切り替えた後で、指3による接触操作でオブジェクトを選択してもよい。ここで、CPU41は、ユーザの指3による接触操作の受け付け中は、非接触操作の受け付けを停止してもよい。また、ユーザの指3による接触操作の受け付け期間は、指3が画面から離れてから予め定められた期間経過後に終了してもよいし、ユーザの認証を解消するログアウト操作(ログアウト処理)が実行されることによって終了してもよい。
【0119】
また、CPU41は、オブジェクトの仮選択(仮モード)中に、ユーザの指3が画面に接すると、オブジェクトの仮選択を解除してもよい。具体的には、CPU41は、図10に示すように、カラーモードボタン62の仮選択中に、ユーザの指3がプリント画面50に接した場合、カラーモードボタン62の仮選択を解除する、すなわち、カラーモードボタン62の外枠が仮選択前の状態(図9参照)に戻ってもよい。
【0120】
一方、CPU41は、オブジェクトの仮選択中は、接触操作の受け付けを停止してもよい。具体的には、CPU41は、非接触操作によるオブジェクトの仮選択中に、ユーザの指3がプリント画面50に接しても、指3による接触操作の受け付けを停止してもよい。
【0121】
また、CPU41は、非接触操作によってオブジェクトに割り当てられた操作の処理中に、指3が画面に接した場合、オブジェクトの処理を中止してもよい。具体的には、CPU41は、非接触操作によるスタートボタン70の選択により、印刷処理が実行されているときにプリント画面50に対して接触操作を検出すると、印刷処理を中止してもよい。
【0122】
次に、図24を参照して、本実施形態の画像処理装置10の作用を説明する。
【0123】
図24は、本実施形態に係る情報処理プログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0124】
まず、操作パネル15における非接触入力の実行が指示されると、CPU41により情報処理プログラムが起動され、以下の各ステップを実行する。
【0125】
図24のステップS200では、画面に対して最近接部位の現在座標を取得する。すなわち、CPU41は、非接触操作を行う対象物であるユーザの指3の現在の指座標を取得する。その後、ステップS202に移行する。
【0126】
ステップS202では、CPU41は、ユーザの指3が操作パネル15のプリント画面50に接したか否かを判定する。すなわち、CPU41は、指3による接触操作を検出したか否かを判定する。CPU41は、指3による接触操作を検出した場合、ステップS204へ移行し、指3による接触操作を検出していない場合、ステップS302へ移行する。
【0127】
ステップS204では、CPU41は、非接触操作でオブジェクトを仮選択している状態、すなわち、非接触の仮モードの状態か否かを判定する。CPU41は、非接触の仮モードの状態の場合、ステップS206へ移行し、非接触の仮モードの状態でない場合、ステップS208へ移行する。
【0128】
ステップS206では、CPU41は、非接触操作で仮選択したオブジェクトの仮選択状態を終了する。すなわち、非接触の仮モードを終了する。その後、ステップS208へ移行する。
【0129】
ステップS208では、CPU41は、接触操作でのオブジェクトの操作モードに移行する。その後、CPU41は、接触操作でオブジェクトを選択することにより、オブジェクトに対応付いた処理を行う。
【0130】
ステップS302では、CPU41は、オブジェクトの選択が仮モードか否かを選択する。CPU41は、オブジェクトの選択が仮モードでない場合、ステップS304に移行し、オブジェクトの選択が仮モードの場合、図25に示す非接触仮モード内処理を実行する。非接触仮モード内処理については、後述する。
【0131】
ステップS304では、CPU41は、第一座標情報が保持されているか否かを判定する。CPU41は、第一座標情報が保持されていない場合、ステップS306へ移行し、第一座標情報が保持されている場合、ステップS310へ移行する。
【0132】
ステップS306では、CPU41は、現在の指座標にポインターを移動し、ステップS308へ移行する。
【0133】
ステップS308では、CPU41は、現在の指座標(一例として第一座標(x1、y1))を第一座標情報に保持する。その後、ステップS200へ移行する。
【0134】
ステップS310では、CPU41は、第一座標情報(第一座標(x1、y1))と現在の指座標(一例として第二座標(x2、y2)との距離L1を計測する。
【0135】
ステップS312では、CPU41は、距離L1が第一閾値(第一距離Th1)以上か否かを判定する。CPU41は、距離L1が第一閾値以上の場合、ステップS314へ移行し、CPU41は、距離L1が第一閾値未満の場合、ステップS306へ移行する。
【0136】
ステップS314では、CPU41は、オブジェクトに対して仮モードに移行する。また、仮モードカウンターをゼロにセットする。その後、ステップS316へ移行する。
【0137】
ステップS316では、CPU41は、仮モード座標情報として第一座標情報(第一座標(x1、y1))を保持する。その後、ステップS200へ移行する。
【0138】
次に、図25を参照して、図24に示すフローチャートにおける非接触仮モード内処理の流れの一例を説明する。
【0139】
ステップS318では、CPU41は、仮モードで選択中のオブジェクト領域内に現在の指座標(一例として第三座標(x3、y3))があるか否かを判定する。CPU41は、仮モードで選択中のオブジェクト領域内に現在の指座標がないと判定した場合、ステップS320へ移行し、仮モードで選択中のオブジェクト領域内に現在の指座標があると判定した場合、ステップS330へ移行する。
【0140】
ステップS320では、CPU41は、仮モード座標情報(第一座標(x1、y1))と現在の指座標(第三座標(x3、y3))の距離L2を計測し、ステップS322へ移行する。
【0141】
ステップS322では、CPU41は、距離L2が第二閾値(第二距離Th2)以内か否かを判定する。CPU41は、距離L2が第二閾値以内の場合、ステップS330へ移行し、距離L2が第二閾値を超えている場合、ステップS324へ移行する。
【0142】
ステップS324では、CPU41は、仮モードカウンターを1増加し、ステップS326へ移行する。
【0143】
ステップS326では、CPU41は、仮モードカウンターが第三閾値以内か否かを判定する。なお、ここでいう第三閾値は予め定められた回数閾値である。CPU41は、仮モードカウンターが第三閾値以内の場合、ステップS200へ移行し、仮モードカウンターが第三閾値を超えている場合、ステップS328へ移行する。
【0144】
ステップS328では、CPU41は、オブジェクトの仮モードを終了し、ステップS200へ移行する。
【0145】
ステップS330では、仮モードで選択中のオブジェクトを操作モードに移行する。その後、CPU41は、オブジェクトの選択に対応付いた処理を行う。一例として、オブジェクトがカラーモードボタン62の場合は、プリント画面50をプリント画面51に遷移させる。
【0146】
本実施形態では、CPU41は、オブジェクトが表示される画面にユーザの指3が接すると、オブジェクトに対し、指3による接触操作を受け付け、画面から離隔した位置に指3を検知すると、オブジェクトに対し、画面内において指3を検知した検知位置の移動を伴う指3による非接触操作を受け付ける。具体的には、CPU41は、目的のオブジェクト上からユーザの指3が第一距離Th1以上離れてから、目的のオブジェクト上又はその近傍に戻るという選択操作がされたことを判定すると、目的のオブジェクトに対応付けられた処理を実行する。このため、本実施形態では、例えば、ユーザの指3をオブジェクト上に一定時間留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、ユーザが意図せずオブジェクトを選択するのを抑えられる。同様に、本実施形態では、例えば、ユーザの指をオブジェクトに対して近づけたり離したりする動作によってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、ユーザが意図せずオブジェクトを選択するのを抑えられる。つまり、本実施形態では、オブジェクトに対する誤操作が抑制される。
【0147】
本実施形態では、CPU41は、ユーザの指3がプリント画面50の縁から検知範囲外に移動すると、指3が第一距離Th1以上離れたと判定してもよい。この場合には、例えば、ユーザの指3が検知範囲外に移動すると、選択操作を無効とする場合と比べて、ユーザがオブジェクトに対する操作を実行しやすくなる。
【0148】
本実施形態では、CPU41は、プリント画面50内においてユーザの指3が検知された位置から予め定められた時間内に、第一距離Th1以上離れてから第二距離Th2以内の位置に戻ったと判定した場合、オブジェクトに割り当てられた操作を実行してもよい。この場合には、非接触操作の対象物であるユーザの指3が戻った位置がオブジェクトの領域上からずれていても、オブジェクトに対する操作が実行される。
【0149】
本実施形態では、CPU41は、プリント画面50内においてオブジェクトの領域上で検知されたユーザの指3が第一距離Th1以上離れると、オブジェクトの表示を変える又はオブジェクトの色を変えてもよい。この場合には、オブジェクトが仮モード(仮選択中)か否かをユーザが視認可能となる。
【0150】
本実施形態では、CPU41は、プリント画面50内においてオブジェクトの領域上で検知されたユーザの一方の手の指3が移動せずに、第一距離Th1以上離れた位置で他方の手の指3が検知されると、指3が第一距離Th1以上離れたと判定してもよい。この場合には、ユーザの一方の手の指3がプリント画面50の面方向に沿って移動せずに第一距離Th1以上離れた位置で他方の手の指3が検知されると、操作を無効とする場合と比べて、ユーザがオブジェクトに対する操作を実行しやすくなる。
【0151】
本実施形態では、CPU41は、プリント画面50内において検知されたユーザの他方の手の指3が検知範囲外に移動し、オブジェクトの領域上のユーザの一方の手の指3が検知されると、オブジェクトに割り当てられた操作を実行してもよい。この場合には、ユーザの他方の手の指3をオブジェクトの領域上に移動させてオブジェクトに割り当てられた操作を実行する場合と比べて、オブジェクトに対する操作が簡単になる。
【0152】
本実施形態では、CPU41は、ユーザの指3による接触操作の受け付け中は、非接触操作の受け付けを停止してもよい。この場合は、ユーザの指3による接触操作と非接触操作の両方を同時に受け付ける場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作が抑制される。
【0153】
本実施形態では、CPU41は、ユーザの指3による接触操作の受け付け期間を指3が画面から離れてから予め定められた期間経過後終了してもよい。この場合は、指3が画面から離れた直後に接触操作の受け付け期間が終了する場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作が抑制される。
【0154】
本実施形態では、CPU41は、ユーザを認証するログイン操作を受け付けており、指3による接触操作の受け付け期間は、ユーザの認証を解消するログアウト操作が実行されることにより終了してもよい。この場合は、ユーザがログアウト操作を実行することによって、接触操作の受け付け期間終了まで待たなくても、非接触操作が開始される。
【0155】
本実施形態では、CPU41は、非接触操作によるオブジェクトの仮選択中に、ユーザの指3が画面に接すると、オブジェクトの仮選択を解除してもよい。この場合は、オブジェクトの仮選択中に指3が画面に接しても仮選択が解除されない場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作が抑制される。
【0156】
本実施形態では、CPU41は、非接触操作によるオブジェクトの仮選択中は、接触操作の受け付けを停止してもよい。この場合は、オブジェクトの仮選択中に接触操作を受け付ける場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作が抑制される。
【0157】
本実施形態では、CPU41は、ユーザの指3の非接触操作によるオブジェクトに割り当てられた操作の処理中に、指3が画面に接すると、オブジェクトの処理を中止してもよい。この場合は、オブジェクトに対して誤操作が生じると、オブジェクトの処理が途中で中止される。
【0158】
また図20図23に示すように、CPU41は、画面内においてユーザの手において、指3とは別の部位(指)が予め指定された領域上で検知された場合、検知を無効としてもよい。具体的には、操作パネル15が斜めに配置されている場合、図20に示すように、ユーザが指3をプリント画面50に近づけると、CPU41は、操作位置6として指座標(x1、y1)を取得する。次に、図21に示すように、ユーザが手を傾けて指3以外の部分がプリント画面50に近接した場合、CPU41は、指座標(x2、y2)を取得する。そして、図22に示すように、ユーザが傾いた手を元に戻すと、CPU41は、指3がプリント画面50に再度近接して指座標(x3、y3)を取得する。ここで、本実施形態では、図23に示すように、プリント画面50の下部分を検知無効エリアとしている。この検知無効エリア15Aでは、オブジェクトを仮モードに移行するための指座標(x2、y2)を検知しても、無効とするように設定されている。すなわち、CPU41は、指座標(x1、y1)を取得した後に、指座標(x2、y2)を取得した場合に、この指座標(x2、y2)が検知無効エリア15A内の座標の場合、検知を無効とする。したがって、図20図24の例では、オブジェクトが仮モードにならない。このようにプリント画面50に検知無効エリア15Aを設けることで、例えば、プリント画面50の全域において別の対象物の検知が有効な場合と比べて、オブジェクトに対するユーザの意図しない操作が抑制される。例えば、ユーザが指3でプリント画面50の操作を行っている際に、ユーザの体の一部がプリント画面50の検知無効エリア15Aに接しても、オブジェクトの選択操作とならず、ユーザの意図しないオブジェクトの操作を減らせる。
【0159】
なお、上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えば、GPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0160】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0161】
以上、実施形態に係る情報処理装置として画像処理装置を例示して説明した。実施形態は、情報処理装置の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、これらのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体の形態としてもよい。
【0162】
その他、上記実施形態で説明した情報処理装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
【0163】
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0164】
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
【0165】
以上の実施形態に関し、更に以下を開示する。
【0166】
(((1)))に係る情報処理システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付ける。
【0167】
(((2)))に係る情報処理システムは、(((1)))に係る情報処理システムにおいて、前記対象物による接触操作の受け付け中は、前記非接触操作の受け付けを停止する。
【0168】
(((3)))に係る情報処理システムは、(((2)))に係る情報処理システムにおいて、前記対象物による接触操作の受け付け期間は、前記対象物が前記画面から離れてから予め定められた期間経過後終了する。
【0169】
(((4)))に係る情報処理システムは、(((2)))に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、ユーザを認証するログイン操作を受け付け、
前記対象物による接触操作の受け付け期間は、前記ユーザの認証を解消するログアウト操作が実行されることにより終了する。
【0170】
(((5)))に係る情報処理システムは、(((1)))~(((4)))の何れか1に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記画面内の前記オブジェクトに対して前記対象物による非接触操作を行う場合に、前記画面内において前記オブジェクトが表示される領域上で検知された前記対象物の検知位置が予め定められた時間内に、予め定められた距離以上離れたと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトを仮選択して該オブジェクトの表示又は色を変える。
【0171】
(((6)))に係る情報処理システムは、(((5)))に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記オブジェクトの仮選択中に、前記対象物が前記画面に接すると、前記オブジェクトの仮選択を解除する。
【0172】
(((7)))に係る情報処理システムは、(((5)))に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記オブジェクトの仮選択中は、前記接触操作の受け付けを停止する。
【0173】
(((8)))に係る情報処理システムは、(((5)))~(((7)))の何れか1に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記領域上で検知された前記対象物の検知位置が前記予め定められた時間としての第一閾値時間内に、前記予め定められた距離以上離れてから予め定められた第二閾値時間内に前記領域上に戻ったと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトに割り当てられた操作を実行する。
【0174】
(((9)))に係る情報処理システムは、(((8)))に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記領域上における前記対象物の検知位置から予め定められた第三閾値時間内に、前記予め定められた第一距離以上離れてから予め定められた第二距離以内の位置に戻ったと判定した場合、前記領域に表示される前記オブジェクトに割り当てられた操作を実行する。
【0175】
(((10)))に係る情報処理システムは、(((5)))~(((9)))の何れか1に係る情報処理システムにおいて、前記プロセッサは、前記対象物の非接触操作による前記オブジェクトに割り当てられた操作の処理中に、前記対象物が前記画面に接すると、前記オブジェクトの処理を中止する。
【0176】
(((11)))に係る情報処理プログラムは、オブジェクトが表示される画面に対象物が接すると、前記オブジェクトに対し、前記対象物による接触操作を受け付け、前記画面から離隔した位置に前記対象物を検知すると、前記オブジェクトに対し、前記画面内において前記対象物を検知した検知位置の移動を伴う前記対象物による非接触操作を受け付けることを、コンピュータに実行させる。
【0177】
(((1)))によれば、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することができる、という効果を有する。
【0178】
(((2)))によれば、対象物による接触操作と非接触操作の両方を同時に受け付ける場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0179】
(((3)))によれば、対象物が画面から離れた直後に接触操作の受け付け期間が終了する場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0180】
(((4)))によれば、ログアウト操作を実行することによって、接触操作の受け付け期間終了まで待たなくても、非接触操作を開始することができる、という効果を有する。
【0181】
(((5)))によれば、オブジェクトを仮選択しているか否かを目視で確認することができる、という効果を有する。
【0182】
(((6)))によれば、オブジェクトの仮選択中に対象物が画面に接しても仮選択が解除されない場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0183】
(((7)))によれば、オブジェクトの仮選択中に接触操作を受け付ける場合と比べて、オブジェクトに対する誤操作を抑制することができる、という効果を有する。
【0184】
(((8)))によれば、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することができる、という効果を有する。
【0185】
(((9)))によれば、非接触操作において対象物が戻った位置がオブジェクトの領域上からずれていても、ユーザがオブジェクトに対する操作を実行することができる、という効果を有する。
【0186】
(((10)))によれば、オブジェクトに対して誤操作が生じても、オブジェクトの処理を途中で中止することができる、という効果を有する。
【0187】
(((11)))によれば、非接触操作の対象物をオブジェクト上で一定時間以上留めることによってオブジェクトに対して非接触操作を受け付ける場合と比べて、対象物が画面に接するまでの間にオブジェクトに対して誤操作が生じるのを抑制することができる、という効果を有する。
【符号の説明】
【0188】
1 情報処理システム
3 指(対象物の一例)
41 CPU(プロセッサ)
50 プリント画面(画面の一例)
60 部数ボタン(オブジェクトの一例)
62 カラーモードボタン(オブジェクトの一例)
64 両面印刷ボタン(オブジェクトの一例)
66 用紙選択ボタン(オブジェクトの一例)
68 倍率ボタン(オブジェクトの一例)
70 スタートボタン(オブジェクトの一例)
80 自動ボタン(オブジェクトの一例)
82 フルカラーボタン(オブジェクトの一例)
84 白黒ボタン(オブジェクトの一例)
86 二色ボタン(オブジェクトの一例)
Th1 第一距離
Th2 第二距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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