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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152534
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】炭・竹パウダ-を使用した紙
(51)【国際特許分類】
   D21H 17/67 20060101AFI20241018BHJP
   D21H 17/25 20060101ALI20241018BHJP
   D21H 11/04 20060101ALI20241018BHJP
   D21H 11/12 20060101ALI20241018BHJP
   D04H 3/16 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
D21H17/67
D21H17/25
D21H11/04
D21H11/12
D04H3/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023073820
(22)【出願日】2023-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】523148919
【氏名又は名称】新井 斂
(72)【発明者】
【氏名】新井 斂
【テーマコード(参考)】
4L047
4L055
【Fターム(参考)】
4L047AA29
4L047AB03
4L047BA08
4L055AA05
4L055AA09
4L055AC06
4L055AF09
4L055AH01
4L055AH50
4L055CG32
4L055FA30
4L055GA39
(57)【要約】      (修正有)
【課題】炭・竹パウダ-を混入したことを特徴とする紙、及びスパンボンド不織布を提供する。
【解決手段】和紙繊維に炭・竹パウダ-を抄紙過程で混入したことを特徴する炭・竹パウダ-を使用した紙とする。また、スパンボンド不織布に炭・竹パウダ-をウェブ形成工程で混入したことを特徴する炭・竹パウダ-を使用した不織布とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
和紙繊維に炭・竹パウダ-を抄紙過程で混入したことを特徴する炭・竹パウダ-を使用した紙。
【請求項2】
クラフトパルプ繊維に炭・竹パウダ-を抄紙過程で混入したことを特徴する炭・竹パウダ-を使用した紙。
【請求項3】
スパンボンド不織布に炭・竹パウダ-をウェブ形成工程で混入したことを特徴する炭・竹パウダ-を使用した不織布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、従来、生産されている手漉き和紙繊維やクラフトパルプ繊維などの紙にない填料、「炭・竹パウダ-」に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、和紙の紙料繊維を手漉きや機械抄紙された紙、クラフトパレプ紙料繊維の紙に新たに填料、「炭・竹パウダ-」を使用した紙がない。
従来の紙(クラフトパルプ)紙料繊維を使用して商品化する製品は、押出し機でPP樹脂(ポリプロピレン)をフイルム状にラミネ-トした製品に、エンボス加工した製品(離型紙)がある。離型紙は何度も使用するため、紙の強度、耐熱性に優れておりポリプロピレンは薬品性・耐熱性、機械的強度に優れて表面の耐摩耗性も良好である。
製造方法はエンボス加工面に樹脂(ポリウレタン)を塗布し、人口皮革、不織布や動物の皮など、種々の素材に接着剤で貼り合わせ、保温室で何日間は熟成して商品化(合成皮革)してる。製品は日常の生活用品として、多種多様な製品に使用されている。
また、壁紙も離型紙と同様に使用する素材に多少の違いはあるが、同様な製造方法で生産されている。
JIS(日本工業規格)定義によると、「紙」とは「植物繊維その他繊維を膠着させて製造したもの。なお、広義には、素材として合成高分子物質を用いて製造した合成紙の他、繊維状無機材料を配合した紙も含む」とある。
【0003】
不織布の製造方法は、乾式法と湿紙法、また、長繊維タイプと短繊維タイプにわけられ、これに対して不織布の基布は、ウェブ形成(繊維をふんわりと重ね合わせたもの)して作り、繊維同士をシ-ト状に物理的・科学的に結合させる製造である。
ウェブを形成する方法として、エンドレスの長繊維を使用するスパンボンド法、短繊維をカ-ド機などで一定方向に並べてウェブ形成する乾式法、紙を作る場合と同じように利用して漉き上げる湿紙法がある。
製造方法の概要と日本不織布がもつ5つの製造ライン(スパンボンド、サ-マボンド、ケミカルボンド、ニ-ドルパンチ、ステッチボンド)などがある。
スパンボンド不織布の製法の製造ライン、乾式法によるスパンボンド不織布は長繊維をつくるとこるから不織布ができるところまで、1つの工程で行うことができるため非常に生産性が高く、数ある不織布の中でも最も生産性が多いとされている。
【0004】
1 紡糸は、最初に紡糸によってウェブを構成する繊維を作り、ここでの長繊維を主に合成繊維である場合が多いため、防糸方法は乾式の溶融紡糸が多いとされているが、一部再生繊維でつくられる場合もあり、その場合は湿紙紡糸となる。
【0005】
2 ウェブ形成には、紡糸工程によって作られた長繊維をシ-ト状にしていき、紡糸で得られた長繊維を広げてシ-ト状に集積していき次の熱圧着工程と進む。
再生繊維がつくられる場合は完全に凝固する前にウェブ形成することで自己接着しやすくする。
【0006】
3 最後にウェブを熱圧着によって結合させて不織布に仕上げていく。この熱圧着工程は金属ロ-ラ-で行われる場合が多く、表面に凹凸が無いロ-ラ-では全体的に溶融することで比較的硬めの不織布ができ、逆にエンボス加工のようにロ-ラ-表面凹凸がある場合は凸の部分のみ溶融することになるため比較的柔らかい不織布ができる。
【0007】
○スパンボンド不織布に使用される繊維として合成繊維と再生繊維の2種類がある。
スパンボンド不織布で圧倒的に多いのは合成繊維であり、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンがその代表例である。
合成繊維はリサイクルが可能なものが多く、また、原材料の一部は植物由来のもにするバイオマス化、さらに生分解性合成繊維するなどの環境配慮型にすることがあり注目を集めている。
また数として少ない再生繊維であるキュブラを使用したスパンボンド不織布もつくられている。吸湿性に富み、粉塵が少ないセルロ-ス不織布としてすみ分けて使用されている。 注目のセルロ-スナノファイバ-(CNF)
【0008】
○スパンボンド不織布の特徴は「低コスト」「小品種多量生産に向く」「高強度」「汎用性が高い」などが挙げられる。スパンボンド不織布は比較的、低コストであり生産性が高く大量生産が容易であり不織布の中でも最も生産性は多く、生産性の高いことが低コストである。
[低コスト]
スパンボンド不織布は比較的、低コストであり生産性が高く大量生産が容易である。
不織布の中でも最も生産性が多く、生産性の高いことが低コストである。
[小品種多量生産に向く]
スパンボンド不織布は小品種多量生産が高いため、価格、品質、量、納期などあらゆるメリットが得られる。
【0009】
[高強度]
スパンボンド不織布は比較的強度が高い不織布である。これは長繊維を使用しておりずっと連なっているので、そのため短繊維を使用する不織布より強度が高いといえます。また樹脂加工を施すことにより強度を高めことも可能である。
[汎用性が高い]
用途に応じた設計が可能であるということである。使用する繊維を合成繊維か再生繊維を選ぶことで、その上で繊維中にあらゆるものを練りこむことができ、着色や機能性を付与することが可能である。そして結合方法も熱圧着、接着、スパンボンドから選ぶことができ、その後に樹脂加工を施すことも可能である。
【0010】
湿紙法は紙繊維を作る場合と同じように短繊維(6mm以下)を水中に懸濁しネットで漉き上げウェブをつくり、脱水し加熱ドラムで乾燥させる。結合は熱や接着樹脂、紙と同じ繊維間水素結合などで行い、厚さが均一で、目付(単位面積当たりの質量)の変更が自由、紙に近い仕上がりができる。
○スパンレ-ス法(水流結合法)
湿紙法で極細、長極細でウェブを形成し、高圧水流をあて繊維同士を交結する。布のソフトな風合い、ドレ-プ性と紙の均質性を合わせ持った不織布ができる。
○メルトブロ-法
スパンボンド法の一種で原料樹脂チップを加熱し・溶融し、ノズルから押し出し直接防糸までは同じである。溶出されたエンドレスの長繊維に高温エア-を噴出させ繊維をさら細かくウェブ形成し、1~3μmの超極細のフイルタ-の不織布などが作られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
これは次のような欠点があった。
木材繊維の成分はセルロ-スで、これにセミセルロ-スが結合している。これもパルプになる。また、木材はリグニンが繊維同士を接着して強固な組織を保っており、リグニンを加熱した薬品で溶かすと繊維がバラバラになる。この方法でパルプ化したものが化学パルプという。現在はKP(クラフトパルプ)法で主に生産されている。
【0012】
紙を漉くためには、サイズ剤は水性インキなどのにじみを防ぐ薬品である。松脂をアルカリに溶かしたサイズ剤である。繊維の表面は水中ではマイナスイオンを持ている。ロジンサイズ剤も同じマイナスですから、両者はお互いに反発し吸着することはない。接着として硫酸バンドを加えると硫酸バンドの中のアルミニウムのプラスイオンが樹脂正面にロジンを付着させます。
しかし紙に硫酸バンドが含まれていると紙のpHは4~5となり酸性紙になる。
【0013】
酸性紙は硫酸バンドから生じた硫酸で繊維分解されボロボロになる。
そこで現在は、定着剤を使用しなくても繊維に直接吸収される中性サイズ剤が使われています。このようなサイズ剤を使った紙のpHは7前後で、中性紙と呼ばれている。紙料は紙が透けないように表面を滑らかにするために、白色の無機質の粉末(填料)を加えられことがあります。
【0014】
紙料としてタルク(滑石)、クレ-(白土)、炭酸カルシウム、場合によっては高価な酸化チタンも使用されている。中性紙の比率が高まり、填料として安価な炭酸カルシウムが多くなっている。
紙料から紙を作るのが抄紙機工程である。
漉簀で湿紙を作る(ワイヤ-パ-ト)、湿紙を加圧して水を搾る(プレスパ-ト)、乾燥により水分をとばす(ドライパ-ト)の順序になる。
これをそれぞれに機械化し連続的に製造できるようにしたのが抄紙機である。
抄紙機には、長網抄紙機、円網抄紙機、短網抄紙機がある。
【0015】
[長網抄紙機]
ヘットボクス:ワイヤ-パ-トのワイヤ-の走行速度に合ったスピ-ドで紙料を送り出す装置である。
ワイヤ-パ-ト:紙料はヘットボックスからエンドレスのプラスチック・ワイヤ-(網)の上に流し出され、ワイヤ-とともに走る間に、ワイヤ-目から脱水される。
ヘットボックスから出てくる紙料の濃度は一般的に約1パ-セント(水分約99パ-セント)ですが、ワイヤ-パ-トを走る間に繊維が約20パ-セント(水分80パ-セント)になるまで脱水します。
紙のワイヤ-に接している面を「裏またはワイヤ-面」、反対側を「フエルト面」といます。裏面はワイヤ-の目跡がつくだけでなく、微細な繊維や填料がワイヤ-の目から水とともに抜けるため、粗くなります。一方、表面は微細繊維や紙料が残りやすいので滑らかになります。
紙料は狭い隙間から高速で吐き出されるので、繊維はどうしてもワイヤ-の走行方向に並ぶ傾向があります。このような紙の性質を使用目的によって紙の目を使い分ける必要があります。こうした表裏差に加えて、高速になるとワイヤ-上で紙料が飛びはねて紙の表面が乱れやすく、抄く速度は(秒速)分速900メ-トルが限界といわれている。それ以上の速度で抄くために、紙両面から脱水するツインワイヤ-式が開発されました。この形式は特に高速抄紙に適しおり、分速1700メ-トルで作られています。ただし、ツインワイヤ-式は短いワイヤ-パ-トで急速に脱水されるために地合の要求の厳しい紙に問題があります。これを解決するために長網部で脱水してから2枚のワイヤ-で挟むオントップが開発された。地合が良いので印刷用紙をはじめ広範囲に使用されている。この段階で、繊維他、45パ-セント、で水分(55パ-ント)まで脱水されます。
プレスパ-ト:ワイヤパ-トで脱水された湿紙をプレスパ-トでフェルト(毛布)に載せ、プレスロ-ルで搾ります。3~4回のプレスで水分55パ-セントくらいまで脱水されてドライヤ-パ-トに移る。
ドライヤ-パ-ト:ここでは水分8パ-セント前後まで乾燥させ、蒸気で過熱した鋳鉄製の円筒(ドライヤ-)の表面に、カンバスで押しつけ紙を加湿して水分を蒸発するサイズプレス:ドライヤ-パ-トの中間にはサイズプレスが設置されている。
この設備は紙力増強剤やサイズ剤の溶液(サイズ液)を紙の両面から吸収させて染色したり、白色顔料を少量塗布したりするために利用されている。
この他にも、短い繊維や填料などの歩留まりをよくする歩留向上剤など、いろいろな薬品が使用されています。
高級な印刷を行う紙は、白色顔料を含んだ水性塗料を塗って表面を滑らかにしてインキのつきと光沢を上げます。これを塗工機という。
水性塗料は白色顔料としてクレ-(カリオン)、炭酸カルシウム、サチン白、水酸化アルミニウム、二酸化チタンなど、接着剤としてデンプンや合成ラテックスなど混合して作り、紙の表面に塗工機(コ-タ-)で塗って乾かす。
塗工機はブレ-ド式、ロ-ル式、エアナイフ式が主に使用されている。
ゲイトロ-ルコ-タ-はサイズプレスを改良した物である。紙に濃いサイズ剤を塗ることになるので、塗布量のントロ-ルが容易になり、サイズ液の染み込みが少ないので、乾かしやすく、それだけ高速で操業できるとう特徴があります。
カレンダロ-ル:乾燥された紙を、五~六段重ねた鉄製のロ-ルの間を通してプレスして表面を滑らかにする装置である。
スパ-カレンダ-は、金属ロ-ルの間にコットンやペ-パ-のロ-ルを交互に重さねて密着させ、強い圧力を加えて紙に光沢や平滑性、透明性をあたえる。
ソフトニップカレンダ-は、樹脂製のロ-ルを加熱し、軽い圧力で紙の表面を押さえます。こちらは繊維密度を上げずに滑らかにできる。
リ-ル:カレンダ-掛けの後は、いったんリ-ルで紙を巻き取ります。紙の重要な品質指標である重さ、厚さ、水分などがカレンダ-とリ-ルの間で自動的に計測、検出され、適正値に自動制御される。
ワインダ-とカッタ-:リ-ルで巻き取られた紙は、用途に応じてワインダ-あるいはカッタ-で切り分けられる。その後、それぞれ梱包されて倉庫に入られ、出荷を待ちます。
以上の抄紙工程を経てクラフトパルプの紙料がつくられます。
【0016】
[円網抄紙機]
円網式はワイヤ-を円筒形のシリンダ-に張った形で、非常にコンパクトである。
構造が簡単で薄紙を抄くのに適しており、多層抄きも容易です。板紙や和紙の機械抄きに用いられており、ただし長網式のヘットボックスに相当するものがなく、紙料を水圧差によって吸着させる機構なので、あまり速度を上げられない。
また紙料を幅方向に均一に分散させにくいこと、でき上がった紙の強度が縦と横で極端に違うなどの欠点がある。
高速化や大型化に対応して、円網の改良型としてフォ-マ-型が開発されました。
これは機構的に円網式に似ているが、水槽がなく、紙料は直接、円網の上に噴出されます。長網式とほぼ同じ操作で湿紙を作ることができ、板紙のような多層式抄きにも容易に対応できる。
【0017】
フォ-マ-型がさらに短網型に発展します。短網抄紙機は円網でなく短い網で(短網)湿紙を作ります。構造がシンプルで、良い紙が適度な速度で製造でき、板紙の多層抄きなどに使われています。
機械抄き和紙の場合には、抄紙機の中で圧搾されるので、手漉き紙より繊維がつまった紙になります。さらに、流し漉きによって楮などの繊維を長いままで漉けるようになり和紙の強度を高めることと、紙を抄くことが可能になったことも和紙の紙質を高めています。そして漉桁を穏やかに揺すると柔らかい紙に、激しく揺すると締まった硬い紙になると言われています。
機械抄きの和紙は、短網抄紙機で湿紙を作ります。
【0018】
和紙はパルプ原料の植物体から取り出したものの繊維の集合ですが、これを叩解し必要な補助薬品を加えてたものを紙料とする。和紙の紙料にはネリという植物粘剤が加えられ、ネリを加えて水に粘り気を与えた紙料を混ぜると繊維は均等に分散して凝集しにくくなる。
ネリは植物根(トロロアオイの根)粘液から作られ、粘液は紙料の温度が上がると分解するので、和紙は水が冷たい冬場に漉かれることが多いのに対し、洋紙は厚紙で脱水する量が多いので、紙料液の温度をわざわざ上げて、脱水を早めています。
現在は、和紙の手漉き紙や機械抄きでも、水温をコントロ-ルができるので、手漉や機械で抄くことが可能で、短網抄紙機は長網抄紙機と構造が似ているため、「炭・竹パウダ-」の混入が可能である。
JIS L 0222 不織布の定義には、繊維シ-ト、ウェブ又はパットで、繊維が一方向またはランダムに配向しており、交流、及び/又は融着、及び又は接着によって繊維間が結合されたもの。
ただし、紙、織物、編物、タフト及び縮絨(しゅくじゅう)フエルトを除く。素材として合成高分子物質を用いて製造した合成紙の他、繊維状無機材料を配合した紙も(不織布)として含むとある。
不織布に使用する繊維の製造方法は種々あるが「炭・竹パウダ-入することで多種多様な製品に使用されると、調湿性・消臭効果が優れているので、さらに利用効果が期待される考えられる。
本発明は、以上のような欠点をなくするためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
和紙やクラフトパルプ繊維を抄紙過程で「炭・竹パウダ-」を混入したことを特徴とする炭・竹パウダ-を使用した紙。
クラフトパルプは紙料繊維を取り出すのに牛乳パックを利用する。
繊維は針葉樹を使用している強い紙で、薬品やポリフイルム、紙力増強剤、サイズ剤を台所用洗剤約1パ-セント加えた水に浸け、1時間以上沸騰する。沸騰後、1晩放置すると効果的である。
沸騰後に水に浸けて原紙からポリフイルムを剥がし手でもんで原紙をミキサ-に入れミキサ-で攪拌すると、繊維は1本1本バラバラの紙料になる。
この紙料を使用して試験用の手漉き紙を作成する。
【0020】
和紙の三大原料 いえば楮、雁皮、三椏で皮(靱皮)を切り取った枝を蒸し、水に浸けて皮を剥ぎ繊維を取り出す。和紙を水に浸け柔らかくして沸騰し、沸騰後に水に浸し良く洗い手でもみほぐしてミキサ-に水、繊維、「炭・竹パウダ-」を混入しミキサ-で攪拌し、手漉き紙の紙料繊維を作成する。
この紙料繊維で試験用の手漉き紙を作成する。
【0021】
スパンボンド不織布に「炭パウダ-」を混入する方法である。不織布の製造方法は乾式法と湿紙法、また長繊維タイプと短繊維タイプにわけられます。
不織布は、繊維そのものをふんわりと重ね(ウェブの形成)、それを熱や接着剤を用いて、または繊維同士で絡ませてシ-ト状にしたもので、文字通り織らずに作る。
紙も織らずに繊維(パルプ)を利用して漉いてつくります。
湿式法の不織布の作り方に似ていますが、紙の繊維長さ1~5mmに対し、乾式法の不織布で25~250mm、スパンボンドではエンドレスの長さを使います。
不織布は、布・紙・フイルムの用途のかなりの部分をカバ-し、さまざまな方法でさまざまな機能をどんどん付加することが発展性の大きな多様用途素材ということができます。不織布は乾式法と湿式法、または長繊維タイプと短繊維タイプにわけられます。
不織布の基布はふんわりと重ねて(ウェブ形成)繊維をつくり、繊維同士をシ-ト状に物理的・科学的に結合される製造である。
製造方法の概要と日本不織布がもつ5つの製造ラインのスパンボンド不織布の製造ライン、乾式法によるスパンボンド不織布は、長繊維をつくるところから不織布ができるまで1つの工程で行うことができるため非常に生産性が高く、数ある不織布の中でも最も生産性が多いとされている。
湿式法は紙をつくる場合と同じように短繊維(6mm以下)を水中に懸濁しネットで漉き上げウェブをつくり、脱水し加熱ドラムで乾燥させます。
結合は、熱や接着樹脂、紙と同じ繊維間水素結合などにより行います。厚さが均質で目付け(単位面積あたりの質量)の変更が自由、紙に近い仕上がりを持ちます。
[メルトブロ-法]
スパンボンド法の一種で原料樹脂チップを加熱・溶融し、ノズルから押し出し直接紡糸までは同じです。溶出されたエンドレスの長繊維に高温エア-を噴出させ繊維をさらに細くしウェブを形成します。1~3μmの超極細繊維の不織布をつくり、エアフイルタ-を始めワイピング材、白血病分離材などに用いられている。
スパンボンド不織布は汎用性が高い不織布であるといえます。
これは用途に応じた設計が可能であるということで、使用する繊維を合成繊維か再生繊維かを選び、その上で繊維中にあらゆるものを練り込むことができ、着色や機能性を付与することが可能で、そして結合方法も熱圧着、接着、スパンボンドから選ぶことができ、その後樹脂加工を施すことも可能である。
不織布は、早く多量に生産することができ、価格的にも安価で安定している。原材料や製法、他の素材との組み合わせによって、本来持っている多孔質による通気性・濾過
性・保温性の他さまざまな機能を付加することが容易である。形状的な加工性も高く利用分野を拡げている。
本発明は、以上の構成よりなる不織布である。
【発明の効果】
【0022】
紙に「炭・竹パウダ-」を混入した試験では、以下の効果が確認された。
手漉き紙に、炭パウダ-を混入し試験紙料を顕微鏡写真で観察すると、いずれの写真も炭パウダ-が混入しているのが確認された。
炭には調湿性・吸着性・消臭効果やその他、たくさんの能力が文献などで紹介されています。手漉き紙で試験した結果、繊維単独で漉いた紙は調湿性の効果はあまり認められない。ただし、炭パウダ-を混入した手漉き紙の調湿性を試験した結果では効果が証明されている。
【0023】
不織布のウェブ成形した基布を和紙繊維・クラフトパルプ繊維と同様な試験方法で水容量50パ-セントに「炭パウダ-」30パ-セント・粘剤20パ-セントを混入して、ミキサ-で攪拌して資料溶液を作成したが、試験結果ではパウダ-の混入は認められない。試験結果の不織布基布を顕微鏡写真で確認したが、不織布は繊維が細く基布が薄いため、手漉き用の漉簀に不織布基布を設置し、紙料溶液に漉き枠で何度も繰り返し漉いて、炭パウダ-が混入されいるか試みたが混入が認められなかった。
不織布に「炭パウダ-」を混入した製品が存在するか各種の資料を調査した結果、炭パウダ-を混入した製品が存在してることが判り、不織布に「炭パウダ-」の混入方法を改善することで可能になると判断できる。
【0024】
[試験方法]
○手漉き紙を繊維のみで漉いた紙に水蒸気を含浸させ、調湿性の効果があるか、また、どの程度の時間経過で水分が減少するか試験を実施する
○紙料繊維を入れる水の容量に対し、紙料繊維、炭パウダ-量を何通りか比率を変更して調湿効果の試験を実施する。
○スパンボンド不織布の手漉きは、紙の混入と同じ方法で炭パウダ-の混入を試験したが、不織布の繊維が細く粘剤も入れ混入する方法も、比率を何通りか試験したが、確認はできなかった。
汎用性の高い繊維であり、繊維もあらゆる方法で対応する用途のあらゆる要望に適した仕様のスパンボンド不織布をつくることが可能であると紹介されている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の顕微鏡写真である。a 和紙の紙料繊維と炭パウダ-量の比率を多くした結果、紙全体を観察すると繊維と炭パウダ-との重合が強く観察される。
図2】本発明の顕微鏡写真である。b 和紙の紙料繊維と炭パウダ-の比率を変えて、顕微鏡の写真を観察した結果を確認すると、繊維と炭パウダ-の重合が多くボイド(空隙)混在も観察される。
図3】本発明の顕微鏡写真である。c 和紙の紙料繊維と炭パウダ-の比率を多くした場合、繊維と炭パウダ-の混在しているのが良く認められ、ボイド(空隙)の状態もよく観察される。
図4】本発明の顕微鏡写真である。d 和紙の紙料繊維が少ない手漉き紙は、繊維境界でボイド(空隙)が多数観察される。(炭パウダ-が混入されてない)
図5】本発明の顕微鏡写真である。e クラフトパルプ紙料繊維が少ない紙は、和紙の繊維単体と同様に炭パウダ-を混入しないで漉いた紙は、繊維境界でボイド(空隙)が多く観察される。
図6】本発明の顕微鏡写真である。f クラフトパルプの紙料繊維と炭パウダ-の混合量の比率も多くして、手漉き紙の顕微鏡写真を観察すると、繊維と炭パウダ-の重合が強く観察される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
和紙原料の皮(雁皮)を剥ぎ繊維を取り出し、また、クラフトパルプは木材チップから繊維を取り出した紙料繊維である。
和紙繊維・クラフトパルプ繊維を漉き枠や抄紙機で生産する場合は、少ない紙料繊維、填料を漉き(抄き)生産している。
本発明の紙料繊維は試験用手漉き紙に、炭パウダ-の混入の確認を明確にするために、各資料を(繊維、粘液、炭パウダ-)多くしている。
炭は備長炭を使用している。「炭・竹パウダ-」の粒子は、3~10μを使用し、紙料繊維に「炭ウダ-」を混入し、手漉き紙を試験用に提供する。
本発明を試験する各紙料の条件比率は、下記の通りである。
図1は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約20パ-セント)と炭パウダ-を15パ-セントを混入し、水分は(填料他を含め、約65パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図2は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約10パ-セント )と炭パウダ-を5パ-セントを混入し、水分は(填料他を含め、約85パ-セント)をミキサ-で攪拌し試験し試験用の手漉き紙を作成する。
図3は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約10パ-セント)と炭パウダ-を10パ-セントを混入し、水分は(填料他を含め、約75パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図4は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約10パ-ント)水分は(填料他を含め、約90パ-ント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図5はクラフトパルプ紙料繊維(粘剤を含め、約10パ-セント)水分(填料他)90パ-セント)をミキサ-で攪拌し手漉き紙を作成する。
図6はクラフトパルプ紙料繊維(粘剤を含め、約20パ-セント)と炭パウダ-を15パ-セントを混入し、水分は(填料他を含め、約65パ-セント)をミキサ-で攪拌して手漉き紙を作る。
本発明は、以上の様な構造である。
これを使用するときは、各製品の仕様に対応する紙を提供すると良い。
図面は紙料繊維を使用して和紙繊維とクラフトパルプ繊維で作成した、手漉き紙の各条件で試験した結果を顕微鏡写真で観察した資料である。
【符号の説明】
【0027】
1 : 和紙繊維・クラフトパルプ繊維
2 : 炭パウダ-
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-05-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
○スパンボンド不織布に使用される繊維として合成繊維と再生繊維の2種類がある。
スパンボンド不織布で圧倒的に多いのは合成繊維であり、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンがその代表例である、
合成繊維はリサイクルが可能なものが多く、また、原材料の一部は植物由来のもにするバイオマス化、さらに生分解性合成繊維するなどの環境配慮型にすることがあり注目を集めている。
また数として少ない再生繊維であるキュラを使用したスパンポンド不織布もつくられている。吸湿性に富み、粉塵が少ないセルロ-ス不織布としてすみ分けて使用されている。 注目のセルロ-スナノファイバ-(CNF)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
和紙はパルプ原料の植物体から取り出したものの繊維の集合ですが、これを叩解し必要な補助薬品を加えてたものを紙料とする。和紙の紙料にはネリという植物粘剤が加えられ、ネリを加えて水に粘り気を与えた紙料を混ぜると繊維は均等に分散して凝集しにくくなる。
ネリは植物根(トロロアオイの根)粘液から作られ、粘液は紙料の温度が上がると分解するので、和紙は水が冷たい冬場に漉かれることが多いのに対し、洋紙は厚紙で脱水する量が多いので、紙料液の温度をわざわざ上げて脱水を早めています。
現在は、和紙の手漉き紙や機械抄きでも、水温をコントロ-ルができるので、手漉や機械で抄くことが可能で、短網抄紙機は長網抄紙機と構造が似ているため、「炭・竹パウダ-」の混入が可能である。
JIS L 0222 不織布の定義には、繊維シ-ト、ウェブ又はパットで、繊維が一方向またはランダムに配向しており、交流、及び/又は融着、及び又は接着によって繊維間が結合されたもの。
ただし、紙、織物、編物、タフト及び縮絨(しゅくじゅう)フエルトを除く。素材として合成高分子物質を用いて製造した合成紙の他、繊維状無機材料を配合した紙も(不織布)として含むとある。
不織布に使用する繊維の製造方法は種々あるが、「炭・竹パウダ-」を混入することで多種多様な製品に使用されると、調湿性・消臭効果が優れているので、さらに利用効果が期待されると考えられる。
本発明は、以上のような欠点をなくするためになされたものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
和紙の三大原料いえば楮、雁皮、三椏で皮(靱皮)を切り取った枝を蒸し、水に浸けて皮を剥ぎ繊維を取り出す。靱皮を水に浸け柔らかくして沸騰し、沸騰後に水に浸し良く洗い手でもみほぐしてミキサ-に水、繊維、「炭・竹パウダ-」を混入しミキサ-で攪拌し、手漉き紙の紙料繊維を作成する。
この紙料繊維で試験用の手漉き紙を作成する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
和紙原料の皮(靱皮)を剥ぎ繊維を取り出し、また、クラフトパルプは木材チップから繊維を取り出した紙料繊維である。
和紙繊維・クラフトパルプ繊維を漉き枠や抄紙機で生産する場合は、少ない紙料繊維、填料を漉き(抄き)生産している。
本発明の紙料繊維は試験用手漉き紙に、炭パウダ-混入の確認を明確にするために、各資料を(繊維、粘液、炭パウダ-)多くしている。
炭は備長炭を使用している。「炭・竹パウダ-」の粒子は、3~10μを使用し、紙料繊維に「炭パウダ-」を混入し、手漉き紙を試験用に提供する。
本発明を試験する各紙料の条件比率は、下記の通りである。
図1は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約20パ-セント)と炭パウダ-を15パ-セントを混入し、水分は(填料他を含め、約65パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図2は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約10パ-セントと炭パウダ-を5パ-センンを混入し、水分は(填料他を含め、約85パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図3は和紙の紙料繊維は(粘剤を含め、約10パ-セント)と炭パウダ-を10パ-セントを混入し、水分は(填料他を含め、75パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図4は和紙の繊維紙料は(粘剤を含め、約10パ-セント)水分は(填料他を含め、約90パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図5はクラフとパルプ紙料繊維(粘剤を含め、約10パ-セント)水分は(填料他を含め、90パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
図6はクラフトパルプ紙料繊維(粘剤を含め、約20パ-セント)と炭パウダ-を15パ-セント混入し、水分は(填料他を含め、約65パ-セント)をミキサ-で攪拌して試験用手漉き紙を作成する。
本発明は、以上の様な構造である。
これを使用するときは、各製品の仕様に対応する紙を提供すると良い。
図面は紙料繊維を使用して和紙繊維とクラフトパルプ繊維で作成した、手漉き紙の各条件で試験した結果を顕微鏡写真で観察した紙料である。