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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152577
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】自律走行装置及びその走行制御方法
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/633 20240101AFI20241018BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20241018BHJP
   G05D 1/242 20240101ALI20241018BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20241018BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G05D1/633
G05D1/43
G05D1/242
G01C21/26 A
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023207019
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0048902
(32)【優先日】2023-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 佳 熙
(72)【発明者】
【氏名】金 潤 燮
(72)【発明者】
【氏名】李 歡 喜
(72)【発明者】
【氏名】李 昇 勇
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB26
2F129CC15
2F129CC18
2F129DD14
2F129DD21
2F129DD32
2F129DD37
2F129DD53
2F129DD65
2F129EE52
2F129EE55
2F129FF18
2F129FF20
2F129FF65
2F129FF72
2F129GG17
2F129GG18
2F129HH12
2F129HH20
2F129HH21
2F129HH22
5H181AA01
5H181AA27
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181FF05
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL09
5H181LL11
5H301AA01
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG10
5H301GG17
5H301JJ01
5H301LL02
5H301LL03
5H301LL06
5H301LL07
5H301LL11
(57)【要約】
【課題】検出された障害物及び状況に基づいて障害物を回避して目的地まで移動する経路を決定する自律走行装置及びその走行制御方法を提供する。
【解決手段】本発明による自律走行装置は、少なくとも一つのセンサー、プロセッサ、及び複数の自律走行装置に関する情報を含むデータベースを含む保存部を含み、プロセッサは、第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識し、障害物と交差走行が必要であるか否かを判断し、交差走行が必要であるという判断に基づいて、障害物との衝突予想時間を判断し、衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、障害物がデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置であるか否か判断し、障害物がデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置の場合、保存部に保存された外部自律走行装置に対応する交差走行規則に基づいて第2走行経路を決定し、走行するように制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行装置であって、
少なくとも一つのセンサーと、
プロセッサと、
複数の前記自律走行装置に関する情報を含むデータベースを含む保存部と、を含み、
前記プロセッサは、
前記少なくとも一つのセンサーを用いて目的地まで設定された第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識し、
前記通路を通過するために前記障害物と交差走行が必要であるか否かを判断し、
前記交差走行が必要であるという判断に基づいて、前記障害物との衝突予想時間を判断し、
前記衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置であるか否か判断し、
前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置の場合、前記保存部に保存された前記外部自律走行装置に対応する交差走行規則を認識し、
前記交差走行規則に基づいて前記通路を通るための第2走行経路を決定し、
前記自律走行装置が前記第2走行経路を介して前記通路を走行するように制御する、ことを特徴とする自律走行装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのセンサーは、イメージセンサー及びライダー(LiDAR)センサーを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項3】
前記交差走行規則は、
前記通路の幅、前記自律走行装置及び前記外部自律走行装置の大きさ、前記センサーの構成、及び前記センサーのマージンに基づいて、前記通路に沿って走行する前記自律走行装置と前記通路の端に移動する前記自律走行装置とを決定する基準を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項4】
前記自律走行装置に関する情報は、前記自律走行装置に関する識別情報、製造社情報、大きさ情報、前記自律走行装置に含まれた前記センサーの構成に関する情報、又は既設定された前記センサーのマージン(margin)に関する情報の少なくとも一つを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記少なくとも一つのセンサーを用いて獲得した前記障害物に対応するイメージを分析して前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置であるか否かを判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置ではない場合、前記少なくとも一つのセンサーを用いて前記障害物周辺に人が存在するか否かを認識し、
前記障害物周辺に人が存在する場合、前記障害物の存在を通知する通知を出力し、
前記通路の一端に沿う第3走行経路を決定し、
前記自律走行装置が前記第3走行経路を介して前記通路を走行するように制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記障害物周辺に人が存在しない場合、前記通路を含まない第4走行経路を決定し、
前記自律走行装置が前記第4走行経路を介して走行するように制御する、ことを特徴とする請求項6に記載の自律走行装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記障害物の大きさ及び位置を考慮して、前記障害物と交差走行予想地点で前記通路の詰まらない空間の幅を演算し、
前記空間の幅が第1基準値を超えると、前記自律走行装置の走行速度を既設定された第1速度に維持し、
前記空間の幅が前記第1基準値以下で第2基準値を超える場合、前記自律走行装置が走行速度を前記第1速度よりも低い第2速度に減速し、
前記空間の幅が前記第2基準値以下の場合、前記通路を通らない他の走行経路を探索する、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記自律走行装置の大きさ及び前記少なくとも一つのセンサーのマージンに関する情報に基づいて前記第1基準値及び前記第2基準値を決定する、ことを特徴とする請求項8に記載の自律走行装置。
【請求項10】
通信回路をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記通信回路を介して前記自律走行装置に関する外部装置から前記複数の自律走行装置に関する情報又は追加的な自律走行装置に関する情報を受信し、
前記受信した情報に基づいて前記データベース及び前記交差走行規則をアップデートする、ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記通路を通過できない場合又は前記目的地に到達できる他の走行経路がない場合、前記通信回路を介して前記障害物によって前記通路を通過できない又は前記目的地に到達できる経路を検索できないことを示すメッセージを伝送する、ことを特徴とする請求項10に記載の自律走行装置。
【請求項12】
自律走行装置の走行制御方法であって、
少なくとも一つのセンサーを用いて目的地まで設定された第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識する段階と、
前記通路を通過するために前記障害物と交差走行が必要であるか否かを判断する段階と、
前記交差走行が必要であるという判断に基づいて前記障害物との衝突予想時間を判断する段階と、
前記衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、前記障害物が複数の前記自律走行装置に関する情報を含むデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置であるか否か判断する段階と、
前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置の場合、保存部に保存された前記外部自律走行装置に対応する交差走行規則を認識する段階と、
前記交差走行規則に基づいて前記通路を通るための第2走行経路を決定する段階と、
前記自律走行装置が前記第2走行経路を介して前記通路を走行する段階と、を含む、ことを特徴とする走行制御方法。
【請求項13】
前記交差走行規則は、
前記通路の幅、前記自律走行装置及び前記外部自律走行装置の大きさ、前記センサーの構成、及び前記センサーのマージンに基づいて、前記通路に沿って走行する自律走行装置と前記通路の端に移動する自律走行装置とを決定する基準を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の走行制御方法。
【請求項14】
前記自律走行装置に関する情報は、前記自律走行装置に関する識別情報、製造社情報、大きさ情報、前記自律走行装置に含まれた前記センサーの構成に関する情報、又は既設定された前記センサーのマージン(margin)に関する情報の少なくとも一つを含む、ことを特徴とする請求項12に記載の走行制御方法。
【請求項15】
前記外部自律走行装置であるか否か判断する段階は、
前記少なくとも一つのセンサーを用いて獲得した前記障害物に対応するイメージを分析して前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置であるか否かを判断する段階を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の走行制御方法。
【請求項16】
前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置ではない場合、前記少なくとも一つのセンサーを用いて前記障害物周辺に人が存在するか否かを認識する段階と、
前記障害物周辺に人が存在する場合、前記障害物の存在を通知する通知を出力する段階と、
前記通路の一端に沿う第3走行経路を決定する段階と、
前記自律走行装置が前記第3走行経路を介して前記通路を走行するように制御する段階と、を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の走行制御方法。
【請求項17】
前記障害物周辺に人が存在しない場合、前記通路を含まない第4走行経路を決定する段階と、
前記第4走行経路を介して走行する段階と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項16に記載の走行制御方法。
【請求項18】
前記障害物の大きさ及び位置を考慮して、前記障害物と交差走行予想地点で前記通路の詰まらない空間の幅を演算する段階と、
前記空間の幅が第1基準値を超えると、前記自律走行装置の走行速度を既設定された第1速度に維持する段階と、
前記空間の幅が前記第1基準値以下で第2基準値を超える場合、前記自律走行装置が走行速度を前記第1速度よりも低い第2速度に減速する段階と、
前記空間の幅が前記第2基準値以下の場合、前記通路を通らない他の走行経路を探索する段階と、を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の走行制御方法。
【請求項19】
前記自律走行装置の大きさ及び前記少なくとも一つのセンサーのマージンに関する情報に基づいて前記第1基準値及び前記第2基準値を決定する段階をさらに含む、ことを特徴とする請求項18に記載の走行制御方法。
【請求項20】
前記自律走行装置に関する外部装置から前記複数の自律走行装置に関する情報又は追加的な自律走行装置に関する情報を受信する段階と、
前記受信した情報に基づいて前記データベース及び前記交差走行規則をアップデートする段階と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載の走行制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律走行装置及び自律走行装置の走行制御方法に係り、より詳しくは、自律走行装置が走行経路を決定し、決定された走行経路に沿って移動する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自律走行装置(例えば、自律走行ロボット(autonomous mobile robot))は、自ら周辺を見回しながら障害物を感知し、車輪や足を用いて経路を選択して目的地まで移動する装置を言う。近年、多様な環境で自律走行装置が活用されている。例えば、自律走行装置は、指定された場所(例えば、特定の建物又は特定の場所)に指定された目的地まで移動して多様なサービス(例えば、配送サービス)を提供するように活用されている。自律走行装置は、指定された場所に関する情報に基づいて目的地まで移動する経路を決定し、決定された経路に沿って目的地まで移動してサービスを提供することができる。
【0003】
ただし、自律走行装置が狭小な通路を走行する際に、自律走行装置の移動経路(走行経路)上に固定された障害物が検出されるか、又は外部自律走行装置(例えば、他の自律走行装置)が検出される場合には、最初決定された移動経路を通過できない状況が発生する可能性があり、障害物又は外部自律走行装置と交差走行が必要な状況が発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-067281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、移動経路に障害物を検出する際に、検出された障害物及び状況に基づいて障害物を回避して目的地まで移動する経路を決定する自律走行装置及びその走行制御方法の提供を目的とする。
【0006】
本発明の実施形態は、移動経路(例えば、通路)上に自律移動可能な障害物を検出する際に、検出された移動可能な障害物と交差走行できるように移動経路を修正し、修正された移動経路を介して障害物と交差走行する自律走行装置及びその走行制御方法の提供を目的とする。
【0007】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による自律走行装置は、少なくとも一つのセンサー、プロセッサ、及び複数の前記自律走行装置に関する情報を含むデータベースを含む保存部を含んでよい。一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記少なくとも一つのセンサーを用いて目的地まで設定された第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識し、前記通路を通過するために前記障害物と交差走行が必要であるか否かを判断し、交差走行が必要であるという判断に基づいて、前記障害物との衝突予想時間を判断し、前記衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置であるか否かを判断し、前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置の場合、前記保存部に保存された前記外部自律走行装置に対応する交差走行規則を認識し、前記交差走行規則に基づいて前記通路を通るための第2走行経路を決定し、前記自律走行装置が前記第2走行経路を介して前記通路を走行するように制御することができる。
【0009】
一実施形態によれば、前記少なくとも一つのセンサーは、イメージセンサー及びライダー(LiDAR)センサーを含んでよい。
【0010】
一実施形態によれば、前記交差走行規則は、前記通路の幅、前記自律走行装置及び前記外部自律走行装置の大きさ、センサーの構成、及びセンサーのマージンに基づいて、前記通路に沿って走行する自律走行装置と前記通路の端に移動する自律走行装置とを決定する基準を含んでよい。
【0011】
一実施形態によれば、前記自律走行装置に関する情報は、自律走行装置に関する識別情報、製造社情報、大きさ情報、自律走行装置に含まれたセンサーの構成に関する情報、又は既設定されたセンサーのマージン(margin)に関する情報の少なくとも一つを含んでよい。
【0012】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記少なくとも一つのセンサーを用いて獲得した前記障害物に対応するイメージを分析して前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置であるか否かを判断することができる。
【0013】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置ではない場合、前記少なくとも一つのセンサーを用いて前記障害物周辺に人が存在するか否かを認識し、前記障害物周辺に人が存在する場合、前記障害物の存在を通知する通知を出力し、前記通路の一端に沿う第3走行経路を決定し、前記自律走行装置が前記第3走行経路を介して前記通路を走行するように制御することができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記障害物周辺に人が存在しない場合、前記通路を含まない第4走行経路を決定し、前記自律走行装置が前記第4走行経路を介して走行するように制御することができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記障害物の大きさ及び位置を考慮して、前記障害物と交差走行予想地点で前記通路の詰まらない空間の幅を演算し、前記空間の幅が第1基準値を超えると、前記自律走行装置の走行速度を既設定された第1速度に維持し、前記空間の幅が前記第1基準値以下で第2基準値を超える場合、前記自律走行装置が走行速度を前記第1速度よりも低い第2速度に減速し、前記空間の幅が前記第2基準値以下の場合、前記通路を通らない他の走行経路を探索することができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記自律走行装置の大きさ及び前記少なくとも一つのセンサーのマージンに関する情報に基づいて前記第1基準値及び前記第2基準値を決定することができる。
【0017】
一実施形態によれば、自律走行装置は、通信回路をさらに含んでよい。一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記通信回路を介して前記自律走行装置に関する外部装置から前記複数の自律走行装置に関する情報又は追加的な自律走行装置に関する情報を受信し、前記受信した情報に基づいて前記データベース及び前記交差走行規則をアップデートすることができる。
【0018】
一実施形態によれば、前記プロセッサは、前記通路を通過できない場合、又は前記目的地に到達できる他の走行経路がない場合、前記通信回路を介して前記障害物によって前記通路を通過できない又は前記目的地に到達できる経路を検索できないことを示すメッセージを伝送することができる。
【0019】
本発明の一実施形態による自律走行装置の走行制御方法は、少なくとも一つのセンサーを用いて目的地まで設定された第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識する段階、前記通路を通過するために前記障害物と交差走行が必要であるか否かを判断する段階、前記交差走行が必要であるという判断に基づいて、前記障害物との衝突予想時間を判断する段階、前記衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、前記障害物が複数の前記自律走行装置に関する情報を含むデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置であるか否か判断する段階、前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置の場合、保存部に保存された前記外部自律走行装置に対応する交差走行規則を認識する段階、前記交差走行規則に基づいて前記通路を通るための第2走行経路を決定する段階、及び前記自律走行装置が前記第2走行経路を介して前記通路を走行するように制御する段階を含んでよい。
【0020】
一実施形態によれば、前記交差走行規則は、前記通路の幅、前記自律走行装置及び前記外部自律走行装置の大きさ、センサーの構成、及びセンサーのマージンに基づいて、前記通路に沿って走行する自律走行装置と前記通路の端に移動する自律走行装置を決定する基準を含んでよい。
【0021】
一実施形態によれば、前記自律走行装置に関する情報は、自律走行装置に関する識別情報、製造社情報、大きさ情報、自律走行装置に含まれたセンサーの構成に関する情報、又は既設定されたセンサーのマージン(margin)に関する情報の少なくとも一つを含んでよい。
【0022】
一実施形態によれば、前記外部自律走行装置であるか否か判断する段階は、前記少なくとも一つのセンサーを用いて獲得した前記障害物に対応するイメージを分析して前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置であるか否かを判断する段階を含んでよい。
【0023】
一実施形態によれば、前記方法は、前記障害物が前記データベースに含まれた情報に対応する前記外部自律走行装置ではない場合、前記少なくとも一つのセンサーを用いて前記障害物周辺に人が存在するか否かを認識する動作、前記障害物周辺に人が存在する場合、前記障害物の存在を通知する通知を出力する段階、前記通路の一端に沿う第3走行経路を決定する段階、及び前記自律走行装置が前記第3走行経路を介して前記通路を走行するように制御する段階を含んでよい。
【0024】
一実施形態によれば、前記方法は、前記障害物周辺に人が存在しない場合、前記通路を含まない第4走行経路を決定する動作、及び前記自律走行装置が前記第4走行経路を介して走行するように制御する段階をさらに含んでよい。
【0025】
一実施形態によれば、前記方法は、前記障害物の大きさ及び位置を考慮して前記障害物と交差走行予想地点で前記通路の詰まらない空間の幅を演算する段階、前記空間の幅が第1基準値を超えると、前記自律走行装置の走行速度を既設定された第1速度に維持する段階、前記空間の幅が前記第1基準値以下で第2基準値を超える場合、前記自律走行装置が走行速度を前記第1速度よりも低い第2速度に減速する段階、及び前記空間の幅が前記第2基準値以下の場合、前記通路を通らない他の走行経路を探索する段階を含んでよい。
【0026】
一実施形態によれば、前記方法は、前記自律走行装置の大きさ及び前記少なくとも一つのセンサーのマージンに関する情報に基づいて前記第1基準値及び前記第2基準値を決定する段階をさらに含んでよい。
【0027】
一実施形態によれば、前記方法は、前記自律走行装置に関する外部装置から前記複数の自律走行装置に関する情報又は追加的な自律走行装置に関する情報を受信する段階、及び前記受信した情報に基づいて前記データベース及び前記交差走行規則をアップデートする段階をさらに含んでよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、自律走行装置及びその走行制御方法は、移動経路に障害物を検出する場合、検出された障害物及び状況に基づいて障害物を回避して目的地まで移動する経路を決定することができる。
【0029】
本発明によれば、自律走行装置及びその走行制御方法は、移動経路(例えば、通路)上に自律移動可能な障害物を検出する場合、自律走行装置が検出された移動可能な障害物と交差走行できるように移動経路を修正し、修正された移動経路を介して障害物と交差走行することができる。
【0030】
本発明によれば、自律走行装置及びその走行制御方法は、移動経路上の通路で外部自律走行装置との衝突が予想される場合、外部自律走行装置の情報に基づいて互いに交差走行して通路を通過できる回避政策を認識又は決定し、回避政策に基づいて外部自律走行装置と通路を交差走行することができる。
その他に、本明細書を介して直接的又は間接的に把握される多様な効果が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態による自律走行装置のブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による自律走行装置のブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による走行制御方法のフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態による走行制御方法のフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態による走行制御方法のフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態による走行制御方法のフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態によるコンピューティングシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一部実施形態を例示的な図面を通じて詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号は、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号を有する。また、本発明の実施形態を説明するに当たり、関連した公知の構成又は機能に対する具体的な説明が、本発明の実施形態に対する理解を妨害すると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0033】
本発明の実施形態の構成要素を説明するに当たり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用してよい。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語により当該構成要素の本質や順番、又は順序などが限定されるものではない。また、特に定義しない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで用いるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって一般的に理解される意味と同一の意味を有する。一般的に用いられる辞典に定義されている用語と同様の用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味として解釈されなければならず、本出願において明らかに定義されていない限り、理想的かつ過度に形式的な意味に解釈されるものではない。
【0034】
以下、図1図7を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。
図1は、本発明が一実施形態による自律走行装置のブロック図である。
【0035】
一実施形態によれば、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサー110、保存部120、及びプロセッサ130を含んでよい。
【0036】
一実施形態によれば、少なくとも一つのセンサー110は、イメージセンサー(例えば、カメラ)及びライダー(LiDAR)センサーを含んでよい。例えば、イメージセンサーは、自律走行装置100の外部を撮影したイメージを生成することができる。例えば、イメージセンサーは、外部障害物を含むイメージをキャプチャーすることができる。例えば、ライダーセンサーは、自律走行装置100の外部客体(例えば、建物、構造物、人、外部装置(例えば、他の自律走行ロボット)、外部物体、又はこれらの組み合わせの少なくとも一つ)に関する情報を獲得することができる。
【0037】
例えば、少なくとも一つのセンサー110のそれぞれは、既設定されたマージン値を有してよい。例えば、センサー110のマージン値は、センサー110が外部客体に関する情報を獲得できる基準距離を示すことができる。例えば、各センサー110は、ブラインドスポットを有し、外部客体をセンシングできる範囲を有することができる。例えば、センサー110が外部客体とマージン値よりも近い距離に存在する場合、センサー110は、外部客体を認識するための適切なデータを獲得できないことがある。例えば、自律走行装置100が外部客体を認識して自律走行を円滑に行うためには、センサー110のマージン値以上の空間が必要なことがある。例えば、自律走行装置100は、自律走行装置100自体の大きさ(幅)にセンサー110のマージン値を足したことよりも広い空間で前方の障害物を感知し、障害物を回避して走行することができる。
【0038】
多様な実施形態によれば、センサー110部に含まれたセンサー110は、イメージセンサー及びライダーセンサーに限定されるものではなく、多様な他のセンサー110(例えば、超音波センサー、レーダー(radar)センサー、IR(infrared)センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、位置センサー(例えば、GPS)、及び/又は近接センサー)を含んでよい。
【0039】
一実施形態によれば、保存部120は、複数の自律走行装置100に関する情報を含むデータベース(database、DB)121を含んでよい。例えば、自律走行装置100に関する情報は、自律走行装置100の識別情報(例えば、モデル名称)、製造社情報、大きさ情報(例えば、自律走行ロボットの高さ及び幅)、自律走行ロボットが備えたセンサー110の構成(例えば、2Dカメラ、3Dカメラ、2Dライダーセンサー、又は3Dライダーセンサー)、センサー110のマージン設定値、及び/又は支援するインタラクション種類(例えば、TTS(text to speech)、ディスプレイ、又は、対話)に関する情報を含んでよい。例えば、センサー110のマージン設定値は、センサー110が自律走行ロボットの外部状況を認識できる最小限の距離を示すことができる。例えば、保存部120は、少なくとも一つの外部装置(例えば、他の自律走行ロボット)に関する情報を保存することができる。
【0040】
例えば、次の表1は、保存部120に保存された自律走行装置100の情報の一例示を示す。
【表1】
【0041】
例えば、識別情報は、当該自律走行装置100のモデル番号を示してよく、製造社は、当該自律走行装置100を製造又は販売する事業体を示してよい。
例えば、装置の大きさは、自律走行装置100の幅(width)及び高さ(height)情報を含んでよい。自律走行装置100の大きさは、幅及び高さのみでなく、3次元の長さ、幅、高さの数値を含んでよい。例えば、自律走行装置100の外形が変更可能な場合、装置の大きさは、変更可能な大きさの範囲を示してよい。例えば、HR0002の場合、幅が400~600、高さが800~1000であるということは、HR0002自律走行装置100の幅と高さが可変可能であることを意味する。他の例として、自律走行装置100の外観が高さに応じて一定でない場合(例えば、自律走行装置100が単純に直方体又は円柱状ではなく高さに応じて異なる幅を有する場合)、装置の大きさは、当該外観に対応する情報を含んでよい。
【0042】
例えば、センサー110の構成及びセンサー110のマージン情報は、自律走行装置100が備えたそれぞれのセンサー110の種類、センサー110の位置、及びセンサー110のマージン情報を含んでよい。例えば、[{3D LiDAR、(0、-300、0)、margin:200}、{3D LiDAR、(0、300、0)、margin:200}、3D camera、(0、0.500)、margin:10}]であれば、自律走行装置100が2個の3Dライダーセンサーを含み、一つの3Dカメラを含むことを示してよい。センサー110の位置は、自律走行装置100の一地点(例えば、前面真ん中又は前面中央底)を基準点にしてセンサー110の位置を座標形態(例えば、(長手方向-走行方向と一致する方向、幅方向-走行方向と直交する方向、高さ方向)の座標値)で示してよい。3Dライダーセンサーのそれぞれが(0、-300、0)及び(0、300、0)の位置情報を有する場合、3Dライダーセンサーのそれぞれが自律走行装置100の幅方向に反対方向(自律走行装置100の中心から左右300mm位置)に配置されることを示してよい。例えば、3Dカメラが(0、0、500)の位置情報を有する場合、3Dカメラは、自律走行装置100の正面中心高さ500mmに配置されることを示してよい。例えば、センサー110のマージンは、センサー110のセンシング開始範囲(すなわち、センシング可能範囲)を示してよい。例えば、3Dライダーセンサーのマージンが200mmであるということは、3Dライダーセンサーが0.2m離れた範囲から外部客体をセンシング及び識別できることを示してよい。例えば、前記表1のHR0001を参考すれば、HR0001は、幅0.6mに側面2個の3Dライダーセンサーのそれぞれのマージンが0.2mである。よって、HR0001は、0.6m+0.2m+0.2m=1.0m以上の幅を有する道に対して安全な走行が保障され得る。例えば、HR0001が一方のライダーセンサーのみを活用して走行すると仮定すると、HR0001は、0.6m+0.2m=0.8m以上の幅を有する道に対して走行が可能である。HR0001は、一般的な速度以下に減速して走行する際に、0.8m以上の幅を有する道に対して安全な走行が保障され得る。例えば、0.8m幅の通路を走行する際に、HR0001は、通路の一端(例えば、HR0001の右側方向端)に付いて反対側方向(例えば、HR0001の左側方向)のライダーセンサーのみを活用しながら通路を減速した速度に走行することができる。以下、自律走行装置100の両方向のセンサー110のマージンをすべて含む幅(例えば、前記1.0m)を「走行可能最小幅」と指称し、一方向のセンサー110のマージンを含む幅(例えば、前記0.8m)を「徐行可能最小幅」と指称する。
【0043】
例えば、インタラクションは、自律走行装置100が使用者と相互作用する機能(方式)を示すことができる。TTSは、自律走行装置100がスピーカーを介して音声情報を出力する機能を支援することを示し、ディスプレイは、自律走行装置100が視覚的に情報を出力する機能を支援することを示し、対話は、自律走行装置100が使用者の音声入力に対応して音声回答を提供する機能を支援することを示すことができる。
【0044】
表1では、H社の自律走行ロボットに関する情報のみを記載したが、保存部120は、複数の製造社の自律走行装置100に関する情報を含んでよい。
【0045】
一実施形態によれば、保存部120は、交差走行状況で自律走行ロボットの交差走行規則(又は、回避政策)を保存することができる。例えば、交差走行規則は、複数の自律走行ロボットが通路で出会う状況で、状況による自律走行ロボットのそれぞれが交差走行のために行う動作の規則を定義することができる。例えば、交差走行規則は、通路の幅、自律走行装置100、及び外部自律走行装置100の大きさ、センサー110の構成、及びセンサー110のマージンに基づいて、通路に沿って走行する自律走行装置100と通路の端に移動する自律走行装置100(すなわち、通路の端によける自律走行装置100)とを決定する基準を含んでよい。例えば、回避政策は、以下で交差走行規則として参照されてよく、回避政策は、自律走行ロボットが障害物を回避して走行するための規則を示すことができる。例えば、回避政策は、自律走行装置100が障害物を回避して通らなければならない空間の幅と自律走行装置100の大きさ及びセンサー110のマージンに基づいて自律走行装置100の走行方式を決定するための基準になり得る。例えば、自律走行装置100は、回避政策に基づいて、障害物が存在する通路を正常速度で通路を走行するか、減速された速度で通路を走行するか、又は通路を走行することを止めるか否かを決定することができる。
【0046】
一実施形態によれば、保存部120は、センサー110部を介して獲得した情報を保存することができる。例えば、保存部120は、カメラを用いて撮影されたイメージを保存することができる。保存部120は、ライダーセンサーを用いて獲得した情報を保存することができる。一実施形態によれば、保存部120は、自律走行装置100の動作、機能、及び/又はサービス遂行に関するデータを保存することができる。
【0047】
一実施形態によれば、保存部120は、プロセッサ130により実行されるインストラクションズ(instructions)を保存することができる。保存部120は、フラッシュメモリー(flash memory)、ハードディスク(hard disk)、SSD(Solid State Disk)、SDカード(Secure Digital Card)、eMMC(embedded multimedia card)、UFS(universal flash storage)、脱着型ディスク及び/又はウェブストレージ(web storage)のような保存媒体と、RAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)及び/又はEPROM(Erasable and Programmable ROM)などの保存媒体の少なくとも一つを含んでよい。
【0048】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、少なくとも一つのセンサー110を用いて目的地まで設定された第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識することができる。例えば、プロセッサ130は、カメラを用いて自律走行装置100の前方(例えば、走行経路方向)を撮影したイメージを獲得し、前記イメージを分析して障害物を検出することができる。例えば、プロセッサ130は、ライダーセンサーを用いて自律走行装置100周辺をセンシングしたデータを獲得し、前記獲得したデータに基づいて自律走行装置100周辺の客体を認識することができる。
【0049】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、走行経路に含まれた通路を通過するために、障害物と交差走行が必要であるか否かを判断することができる。例えば、プロセッサ130は、通路の幅、障害物の大きさ及び位置、及び/又は自律走行装置100の大きさ(例えば、自律走行装置100の幅)に基づいて自律走行装置100が障害物を回避して通路を通過できるか否かを判断することができる。例えば、障害物が移動不可能な物体又は固定された物体であれば、プロセッサ130は、障害物の現在位置及び大きさに基づいて通路を通過できるか否かを判断することができる。例えば、障害物が移動中であるか又は移動可能な物体(例えば、ホイールチェア、ベビーカー、又はカート)、又は外部自律走行装置100の場合、プロセッサ130は、障害物と交差して走行する際に通路を通過できるか否かを判断することができる。プロセッサ130は、移動可能な物体又は外部自律走行装置100が通路の端に移動する際に、自律走行装置100が通路を通過可能であるか否かを判断することができる。例えば、障害物を検出する際に、障害物の位置では、自律走行装置100が障害物を回避して通路を通過できない場合にも、障害物が通路内で移動する際には、自律走行装置100が通路を通過可能な場合があり得る。例えば、プロセッサ130は、障害物が通路内で他の位置に移動する場合にも、障害物を回避して通路を通過することが不可能であるか否かを判断することができる。例えば、障害物が通路の端に移動するとしても、障害物のない通路の空き空間の幅が自律走行装置100の幅以下になる場合、プロセッサ130は、前記通路を通過できないと判断することができる。例えば、プロセッサ130は、交差走行が不可能な場合(すなわち、障害物と交差走行しても通路を通過できない場合)、通路進入を止めるか(すなわち、走行を止めるか)、又は通路を通らない他の走行経路を探索した後、新たな走行経路で目的地まで走行することができる。
【0050】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、交差走行が必要であるという判断に基づいて、障害物との衝突予想時間を判断することができる。例えば、プロセッサ130は、自律走行装置100の走行速度に基づいて障害物との衝突予想時間を判断することができる。プロセッサ130は、障害物が移動中の場合、障害物の移動速度及び移動軌跡に基づいて障害物との衝突予想時間を判断することができる。例えば、プロセッサ130は、少なくとも一つのセンサー110を用いて障害物の移動速度及び移動軌跡をトラッキングすることができる。
【0051】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、障害物がデータベース121に含まれた情報に対応する外部自律走行装置100であるか否か判断することができる。多様な実施形態によれば、プロセッサ130は、障害物との衝突予想時間ではなく、障害物との距離に基づいて下記動作を行ってもよい。例えば、プロセッサ130は、障害物との距離が指定された距離未満であるという判断に基づいて、障害物がデータベース121に含まれた情報に対応する外部自律走行装置100であるか否か判断することができる。例えば、プロセッサ130は、障害物がデータベース121に登録された外部自律走行装置100であるか否か判断することができる。例えば、プロセッサ130は、障害物をキャプチャーしたイメージを分析して障害物がデータベース121に登録された外部自律走行装置100であるか否か判断することができる。プロセッサ130は、少なくとも一つのセンサー110を用いて障害物の識別コード(例えば、QRコード(登録商標))を認識し、認識された識別コードに基づいて障害物がデータベース121に登録された外部自律走行装置100であるか否か判断することができる。
【0052】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、障害物がデータベース121に含まれた情報に対応する外部自律走行装置100の場合、保存部120に保存された外部自律走行装置100に対応する交差走行規則を認識することができる。
【0053】
一実施形態によれば、自律走行装置100は、障害物がデータベース121に含まれた情報に対応する外部自律走行装置100(すなわち、データベース121に登録された外部自律走行装置100)ではない場合、少なくとも一つのセンサー110を用いて障害物周辺に人が存在するか否かを認識することができる。例えば、障害物が自ら移動不可能な物体の場合、障害物周辺に人が存在するか否かに応じて障害物が移動できるか否かを決定することができる。一実施形態によれば、障害物周辺に人が存在する場合、プロセッサ130は、障害物の存在を通知する通知を出力することができる。例えば、プロセッサ130は、障害物の存在及び障害物を移動させることを要請する通知を出力することができる。一実施形態によれば、プロセッサ130は、前記通知の出力以後(又は、同時に)通路の一端に沿う第3走行経路を決定し、第3走行経路を介して通路を走行することができる。例えば、自律走行装置100が通知を提供することで、障害物周辺の人に障害物を取り払うことを促すことができる。例えば、通知に応じて障害物周辺の人が障害物を通路で取り払うか一方向に移動させる場合、プロセッサ130は、障害物を回避して通路を通ることができる。一実施形態によれば、障害物周辺に人が存在する場合、プロセッサ130は、通路を含まない第4走行経路を決定し、第4走行経路を走行するか、又は走行を止めることができる。
【0054】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、交差走行規則に基づいて通路を通るための第2走行経路を決定することができる。例えば、プロセッサ130は、交差走行規則に基づいて通路で自律走行装置100及び外部自律走行装置100のうち通路を走行する装置と通路の端によける装置とを決定することができる。プロセッサ130は、交差走行規則に基づいて外部自律走行装置100を回避して走行する第2走行経路を決定することができる。例えば、外部自律走行装置100が通路の一端に移動する場合、プロセッサ130は、外部自律走行装置100を回避して通路を通るように外部自律走行装置100が移動する反対側の端付近を走行する第2走行経路を決定することができる。
【0055】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、走行の成功又は失敗、目的地まで到達した時間、及び/又は通路の通過に所要する時間を含む走行結果に基づいて交差走行規則(又は、回避政策)をアップデートすることができる。
【0056】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、交差走行規則に基づいて通路が自律走行装置100と外部自律走行装置100とが交差走行する十分な空間(幅)がないと判断する場合、走行不可能であることを示す通知を出力するか、又は外部装置(例えば、官制サーバ)に提供することができる。
【0057】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、障害物の大きさ及び位置を考慮して、障害物と交差走行予想地点(すなわち、障害物との遭遇予想地点)で通路の詰まらない空間の幅を演算し、演算した空間の幅に基づいて走行速度を調整するか、又は走行を止めることができる。例えば、プロセッサ130は、演算した空間の幅が第1基準値を超えると、自律走行装置100の走行速度を既設定された第1速度(既走行中の速度)に維持することができる。プロセッサ130は、演算した空間の幅が第1基準値以下で第2基準値を超える場合、自律走行装置100が走行速度を第1速度よりも低い第2速度に減速することができる。プロセッサ130は、空間の幅が第2基準値以下の場合、通路を通らない他の走行経路を探索することができる。一実施形態によれば、プロセッサ130は、自律走行装置100の大きさ及び少なくとも一つのセンサー110のマージンに関する情報に基づいて第1基準値及び第1基準値よりも小さな第2基準値を決定することができる。例えば、自律走行装置100は、左右両方向に配置されたセンサー110(例えば、ライダーセンサー)を含んでよい。例えば、自律走行装置100は、自律走行装置100の幅に自律走行装置100の両側のセンサー110のマージンをすべて含む幅(「走行可能最小幅」)を第1基準値として決定し、一方向のセンサー110のマージンを含む幅(「徐行可能最小幅」)を第2基準値として決定することができる。
【0058】
例えば、プロセッサ130は、通路の幅が走行可能最小幅よりも大きな場合、走行空間が十分であると判断して一般的な速度で通路を走行し、通路の幅が走行可能最小幅以下で徐行可能最小幅よりも大きな場合、走行空間が不足であると判断して一般的な速度よりも低い速度に減速して通路を走行し、通路の幅が徐行可能最小幅以下の場合、通路を通過できないと判断して、走行を止めるか、他の走行経路を探索することができる。
【0059】
例えば、下記表2は、障害物検出時の判断基準を示す。
【表2】
【0060】
一実施形態によれば、プロセッサ130は、障害物検出時の判断結果及び障害物周辺の人の検出可否に応じて自律走行装置100の動作を制御することができる。例えば、プロセッサ130は、障害物がデータベース121に登録された識別可能な外部自律走行装置100の場合、保存部120に保存された外部自律走行装置100に対応する交差走行規則に従って走行を制御し、障害物が識別可能な外部自律走行装置100ではない場合、表2で示した障害物検出時の判断基準及び障害物周辺の人の検出可否に応じて走行を制御することができる。
【0061】
例えば、下記表3は、障害物検出時の判断結果及び障害物周辺の人の検出可否に応じて自律走行装置100が行う動作の一例示である。
【表3】
【0062】
例えば、プロセッサ130は、空間が十分な場合、基準速度(既設定された速度)に応じて障害物を回避する回避走行を行い、空間が不足な場合、基準速度より減速された速度に応じて障害物を回避する徐行回避走行が行うことができる。プロセッサ130は、交差走行が不可能な場合、走行を止めるか他の経路を探索することができる。例えば、プロセッサ130は、障害物周辺に人が検出された場合、障害物の存在を通知する通知を出力することができる。例えば、通知は、障害物を移動させることを要請する内容を含んでよい。一実施形態によれば、プロセッサ130は、交行が不可能な場合、外部装置(例えば、外部管理者装置又は官制サーバ)に障害物の存在を通知する通知を伝送するか、自律走行装置100の遠隔制御を要請することができる。多様な実施形態によれば、自律走行装置100(例えば、プロセッサ130)が制御する動作は、前記表3に示されたものに限定されず、各場合に行う動作は変更され得る。例えば、空間が不足で人が検出されない場合、プロセッサ130は、徐行回避走行せずに他の経路を探索することができ、交行が不可能で人が検出された場合、プロセッサ130は、管理者に通知又は遠隔制御要請せずに走行を終了するか、他の経路を探索することができる。一実施形態によれば、プロセッサ130は、走行の成功又は失敗、目的地まで到達した時間、及び/又は通路の通過に所要する時間を含む走行結果に基づいて、障害物周辺の人の検出可否による自律走行装置100が行う動作を変更することができる。
【0063】
多様な実施形態によれば、自律走行装置100の構成は、図1に示したものに限定されず、追加的な構成がさらに含まれてよい。例えば、自律走行装置100は、移動装置(未図示)(例えば、車輪又は足)及び/又は移動装置を制御するための駆動部(未図示)をさらに含んでよい。例えば、自律走行装置100は、情報を視覚的に表示するディスプレイ(又は、タッチスクリーン)及び/又は情報を聴覚的に出力するスピーカーをさらに含んでよい。一実施形態によれば、自律走行ロボットは、通信回路(未図示)をさらに含んでよい。自律走行ロボットは、通信回路を介して外部装置(例えば、外部官制サーバ、外部自律走行ロボット、及び/又は管理者装置)とデータを送受信することができる。例えば、自律走行ロボットは、外部装置から他の自律走行ロボットに関する情報及び/又は特定の状況(例えば、交差走行状況)での回避政策を受信することができる。
【0064】
図2は、本発明の一実施形態による自律走行装置のブロック図である。
一実施形態によれば、自律走行装置200は、カメラ211、ライダーセンサー213、認識モジュール220、タスクマネージャー(task manager、TM)モジュール240、ナビゲーションモジュール230、及びデータベース(DB)250を含んでよい。
【0065】
一実施形態によれば、カメラ211は、自律走行装置200の外部を撮影して映像情報(例えば、イメージ)を獲得することができる。例えば、カメラ211は、自律走行装置200前方の障害物を撮影した映像情報を生成することができる。カメラ211は、獲得した映像情報を認識モジュール220に提供することができる。
【0066】
一実施形態によれば、ライダーセンサー213は、自律走行装置200の外部客体をセンシングすることができる。例えば、ライダーセンサー213は、外部客体の位置、距離、及び/又は形態に関する情報を獲得することができる。ライダーセンサーは、獲得した外部客体に関する情報をナビゲーションモジュール230に提供することができる。
【0067】
一実施形態によれば、認識モジュール220は、カメラ211を介して獲得したイメージに基づいて外部客体(例えば、障害物)を認識することができる。一実施形態によれば、認識モジュール220は、イメージに基づいて障害物の種類を認識することができる。例えば、認識モジュール220は、障害物が外部自律走行装置200であるか、移動可能な客体(例えば、ベビーカー、カート、又はホイールチェア)であるか、又は位置が固定された客体であるかを認識することができる。認識モジュール220は、イメージに基づいて障害物周辺に人が存在するか否かを認識することができる。認識モジュール220は、障害物が外部自律走行装置200の場合、外部自律走行装置200がDB250に情報が登録された自律走行装置200であるか否かを認識することができる。認識モジュール220は、認識された情報をTMモジュール240及び/又はナビゲーションモジュール230に提供することができる。
【0068】
一実施形態によれば、TMモジュール240は、自律走行ロボットの全体サービスシークエンスを制御することができる。例えば、TMモジュール240は、自律走行装置200が指定されたサービスを提供するための少なくとも一つのシナリオ(動作)が順次行われるように制御することができる。例えば、TMモジュール240は、自律走行装置200のメインプロセッサとして自律走行装置200の全般的な動作を制御することができる。例えば、TMモジュール240は、カメラ211、ライダーセンサー213、認識モジュール220、及びナビゲーションモジュール230の動作を制御することができ、データベースを管理することができる。
【0069】
一実施形態によれば、ナビゲーションモジュール230は、位置推定モジュール231、経路生成モジュール233、及び障害物回避モジュール235を含んでよい。
【0070】
一実施形態によれば、位置推定モジュール231は、自律走行装置200の位置を推正することができる。例えば、位置推定モジュール231は、カメラ211及びライダーセンサー213を介して獲得したセンサーデータを分析して自律走行装置200の現在位置を推正することができる。例えば、位置推定モジュール231は、自律走行装置200がサービスを提供する特定の空間内で自律走行装置200がどの位置にあるかを判断することができる。一実施形態によれば、位置推定モジュール231は、GPS(global positioning system)信号を含むデータ信号の送受信に基づいて自律走行装置200の位置を認識することができる。
【0071】
一実施形態によれば、経路生成モジュール233は、サービスを提供する目的地までの走行経路を生成又は修正することができる。例えば、経路生成モジュール233は、既生成した走行経路上の障害物によって走行が不可能な場合、新たな走行経路を生成(又は、修正)することができる。経路生成モジュール233は、障害物回避モジュール235から受信した障害物関連情報に基づいて障害物を回避するための経路を生成することができる。
【0072】
一実施形態によれば、障害物回避モジュール235は、ライダーセンサー213を用いて獲得したセンサーデータに基づいて障害物を検出し、障害物を回避するための回避政策(又は、交差走行規則)を決定することができる。例えば、障害物回避モジュール235は、検出された障害物がデータベースに情報が登録された外部自律走行装置200の場合、データベースから当該外部自律走行装置200に対応する交差走行規則(又は、回避政策)を検索することができる。一実施形態によれば、交差走行規則は、複数の自律走行ロボットが通路で出会う状況で、状況による自律走行ロボットのそれぞれが交差走行のために行う動作の規則を示すことができる。例えば、交差走行規則は、通路の幅、自律走行装置200及び外部自律走行装置200の大きさ、センサーの構成、及びセンサーのマージンに基づいて、通路に沿って走行する自律走行装置200と通路の端に移動する自律走行装置200(すなわち、通路の端によける自律走行装置200)とを決定する基準(例えば、自律走行装置200間の走行優先順位)を含んでよい。障害物回避モジュール235は、検索された交差走行規則に基づいて外部自律走行装置200を回避するための動作を認識することができる。例えば、障害物回避モジュール235は、検索された交差走行規則に従って障害物を回避するための走行経路、走行速度、及び/又は障害物の存在を通知する通知の出力可否を決定することができる。一実施形態によれば、障害物回避モジュール235は、ライダーセンサー213を介して獲得したセンサーデータに基づいて通路の幅、障害物の位置、又は障害物の動き(例えば、移動方向及び移動速度)を認識することができる。障害物回避モジュール235は、通路の幅、自律走行装置200の幅、自律走行装置200のセンサーのマージン、障害物の位置、及び/又は障害物の動きに基づいて自律走行装置200が通路を通過できるか否かを判断することができる。例えば、障害物回避モジュール235は、障害物の大きさ及び位置を考慮して、自律走行装置200と障害物の交差走行予想地点(すなわち、障害物との遭遇予想地点)で通路の詰まらない空間の幅を演算し、演算した空間の幅に基づいて走行速度を調整するか、又は走行を止めるように制御することができる。例えば、障害物回避モジュール235は、演算した空間の幅が第1基準値を超えると、自律走行装置200の走行速度を既設定された第1速度(既走行中の速度)に維持することができる。障害物回避モジュール235は、演算した空間の幅が第1基準値以下で第2基準値を超える場合、自律走行装置200が走行速度を第1速度よりも低い第2速度に減速することができる。障害物回避モジュール235は、空間の幅が第2基準値以下の場合、通路を通らない他の走行経路を探索することができる。一実施形態によれば、障害物回避モジュール235は、自律走行装置200の大きさ及び少なくとも一つのセンサーのマージンに関する情報に基づいて第1基準値及び第1基準値よりも小さな第2基準値を決定することができる。障害物回避モジュール235は、自律走行装置200が通路を通過できない場合、自律走行装置200が走行を止めるようにするか、又は経路生成モジュール233が新たな走行経路を探索するようにできる。
【0073】
一実施形態によれば、データベースは、複数の自律走行装置200に関する情報を保存することができる。例えば、自律走行装置200に関する情報は、自律走行装置200のタイプ別の識別情報、製造社情報、大きさ(例えば、長さ、幅、及び/又は高さ)情報、センサーの構成情報、及び/又はセンサーのマージン情報を含んでよい。一実施形態によれば、データベースは、自律走行装置200間の交差走行規則(又は、回避政策)を含んでよい。
【0074】
一実施形態によれば、カメラ211及びライダーセンサー213は、図1の少なくとも一つのセンサー110に含まれてよい。一実施形態によれば、認識モジュール220、TMモジュール240、及びナビゲーションモジュール230を別途の構成として図示及び説明したが、認識モジュール220、TMモジュール240、及びナビゲーションモジュール230の少なくとも一部は、一つの構成として具現され得る。例えば、認識モジュール220、TMモジュール240、及びナビゲーションモジュール230は、図1のプロセッサ130に含まれてよい。一実施形態によれば、DB250は、図1の保存部120に含まれてよい。多様な実施形態によれば、自律走行装置200の構成は、図2に示されたものに限定されるものではなく、一部構成が省略されるか少なくとも一つの構成(例えば、図7の構成要素の少なくとも一つ)が追加されてよい。
【0075】
以下、図3図6を参照して、本発明の一実施形態による走行制御方法を具体的に説明する。図3図6は、本発明の一実施形態による車両制御方法を説明するための順序図である。
【0076】
以下、図1の自動走行装置100(又は、図2の自動走行装置200)が図3図6のプロセスを行うことを仮定する。また、図3図6の説明において、装置により行われるものと記述された動作は、自動走行装置100のプロセッサ130(又は、図2の認識モジュール220、TMモジュール240、及びナビゲーションモジュール230)により制御されるものと理解され得る。
【0077】
図3は、本発明の一実施形態による走行制御方法の順序図である。
一実施形態によれば、310段階において、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて目的地まで設定された第1走行経路上の通路に存在する障害物を認識することができる。例えば、少なくとも一つのセンサーは、少なくとも一つのカメラ及び少なくとも一つのライダー(LiDAR)センサーを含んでよい。例えば、自律走行装置は、カメラを用いて自律走行装置の前方(例えば、走行経路方向)を撮影したイメージを獲得し、前記イメージを分析して障害物を検出することができる。例えば、自律走行装置は、ライダーセンサーを用いて自律走行装置周辺をセンシングしたデータを獲得し、前記獲得したデータに基づいて自律走行装置周辺の客体を認識することができる。
【0078】
一実施形態によれば、320段階において、自律走行装置は、通路を通過するために障害物と交差走行が必要であるか否かを判断することができる。例えば、自律走行装置は、通路の幅、障害物の大きさ及び位置、及び/又は自律走行装置の大きさ(例えば、自律走行装置の幅)に基づいて自律走行装置が障害物を回避して通路を通過できるか否かを判断することができる。例えば、障害物が移動不可能な物体又は固定された物体であれば、自律走行装置は、障害物の現在位置及び大きさに基づいて通路を通過できるか否かを判断することができる。例えば、障害物が移動中であるか又は移動可能な物体(例えば、ホイールチェア、ベビーカー、又はカート)、又は外部自律走行装置の場合、自律走行装置は、障害物と交差して走行する際に通路を通過可能であるか否かを判断することができる。自律走行装置は、移動可能な物体又は外部自律走行装置が通路の端に移動する際に、自律走行装置が通路を通過可能であるか否かを判断することができる。例えば、障害物を検出する際に、障害物の位置では、自律走行装置が障害物を回避して通路を通過できない場合にも、障害物が通路内で移動する際には、自律走行装置が通路を通過可能な場合もあり得る。例えば、自律走行装置は、障害物が通路内で他の位置に移動する場合にも、障害物を回避して通路を通過することが不可能であるか否かを判断することができる。例えば、障害物が通路の端に移動するとしても、障害物のない通路の空き空間の幅が自律走行装置の幅以下になる場合、自律走行装置は、前記通路を通過できないと判断することができる。例えば、自律走行装置は、交差走行が不可能な場合(すなわち、障害物と交差走行しても通路を通過できない場合)、通路進入を止めるか(すなわち、走行を止めるか)、又は通路を通過しない他の走行経路を探索後、新たな走行経路で目的地まで走行することができる。
【0079】
一実施形態によれば、330段階において、自律走行装置は、交差走行が必要であるという判断に基づいて、障害物との衝突予想時間を判断することができる。例えば、自律走行装置は、自律走行装置の走行速度に基づいて障害物との衝突予想時間を判断することができる。自律走行装置は、障害物が移動中の場合、障害物の移動速度及び移動軌跡に基づいて障害物との衝突予想時間を判断することができる。例えば、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて障害物の移動速度及び移動軌跡をトラッキングすることができる。多様な実施形態によれば、以下では衝突予想時間を判断するものと説明するが、自律走行装置は、障害物との衝突予想時間ではなく、障害物との距離に基づいて下記動作を行ってもよい。
【0080】
一実施形態によれば、340段階において、自律走行装置は、衝突予想時間が指定された時間未満であるという判断に基づいて、障害物がデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置であるか否か判断することができる。例えば、自律走行装置は、複数の自律走行装置に関する情報を含むデータベースを含んでよい。自律走行装置に関する情報は、各自律走行装置の識別情報(例えば、モデル名称)、製造社情報、大きさ情報(例えば、自律走行ロボットの高さ及び幅)、自律走行ロボットが備えたセンサーの構成、センサーのマージン設定値、及び/又は支援するインタラクション種類に関する情報を含んでよい。例えば、データベースには、少なくとも一つ以上の外部自律走行装置に関する情報が登録され得る。自律走行装置は、外部装置(例えば、官制サーバ及び/又は外部自律走行装置)から外部自律走行装置に関する情報を受信し、受信された情報に基づいてデータベースをアップデートすることができる。例えば、自律走行装置は、障害物がデータベースに登録された外部自律走行装置であるか否か判断することができる。例えば、自律走行装置は、障害物をキャプチャーしたイメージを分析して障害物がデータベースに登録された外部自律走行装置であるか否か判断することができる。自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて障害物の識別コード(例えば、QRコード(登録商標))を認識し、認識された識別コードに基づいて障害物がデータベースに登録された外部自律走行装置であるか否か判断することができる。
【0081】
一実施形態によれば、350段階において、自律走行装置は、障害物がデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置の場合、保存部に保存された外部自律走行装置に対応する交差走行規則を認識することができる。例えば、自律走行装置の保存部は、データベース以外にも、データベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置(すなわち、データベースに登録された外部自律走行装置)に対応する交差走行規則(又は、回避政策)を含んでよい。例えば、交差走行規則は、複数の自律走行ロボットが通路で出会う状況で、状況による自律走行ロボットのそれぞれが交差走行のために行う動作の規則を示す。例えば、交差走行規則は、通路の幅、自律走行装置及び外部自律走行装置の大きさ、センサーの構成、及びセンサーのマージンに基づいて、通路に沿って走行する自律走行装置と通路の端に移動する自律走行装置(すなわち、通路の端によける自律走行装置)とを決定する基準を含んでよい。例えば、回避政策は、以下で交差走行規則として参照されてよく、回避政策は、自律走行ロボットが障害物を回避して走行するための規則を示してよい。例えば、回避政策は、自律走行装置が障害物を回避して通らなければならない空間の幅と自律走行装置の大きさ、及びセンサーマージンに基づいて自律走行装置の走行方式を決定するための基準となり得る。
【0082】
一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物がデータベースに含まれた情報に対応する外部自律走行装置(すなわち、データベースに登録された外部自律走行装置)ではない場合、少なくとも一つのセンサーを用いて障害物周辺に人が存在するか否かを認識することができる。例えば、障害物が自ら移動不可能な物体の場合、障害物周辺に人が存在するか否かに応じて障害物の移動可能有無が決定され得る。一実施形態によれば、障害物周辺に人が存在する場合、自律走行装置は、障害物の存在を通知する通知を出力することができる。例えば、自律走行装置は、障害物の存在及び障害物を移動させることを要請する通知を出力することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、前記通知の出力以後に(又は、同時に)通路の一端に沿う第3走行経路を決定し、第3走行経路を介して通路を走行することができる。例えば、自律走行装置が通知を提供することで、障害物周辺の人に障害物を取り払うことを促すことができる。例えば、通知に応じて障害物周辺の人が障害物を通路で取り払うか一方向に移動させる場合、自律走行装置は、障害物を回避して通路を通ることができる。一実施形態によれば、障害物周辺に人が存在する場合、自律走行装置は、通路を含まない第4走行経路を決定し、第4走行経路を走行するか、又は走行を止めることができる。
【0083】
一実施形態によれば、360段階において、自律走行装置は、交差走行規則に基づいて通路を通るための第2走行経路を決定することができる。例えば、自律走行装置は、交差走行規則に基づいて自律走行装置及び外部自律走行装置のうち通路を走行する装置と通路の端によける装置とを決定することができる。自律走行装置は、交差走行規則に基づいて外部自律走行装置を回避して走行する第2走行経路を決定することができる。例えば、外部自律走行装置が通路の一端に移動する場合、自律走行装置は、外部自律走行装置を回避して通路を通るように外部自律走行装置が移動する反対側端付近を走行する第2走行経路を決定することができる。
【0084】
一実施形態によれば、自律走行装置は、交差走行規則に基づいて通路が自律走行装置と外部自律走行装置とが交差走行する十分な空間(幅)がないと判断する場合、走行不可能であることを示す通知を出力するか、又は外部装置(例えば、官制サーバ)に提供することができる。
【0085】
一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物の大きさ及び位置を考慮して、障害物との交差走行予想地点(すなわち、障害物との遭遇予想地点)で通路の詰まらない空間の幅を演算し、演算した空間の幅に基づいて走行速度を調整するか、又は走行を止めることができる。例えば、自律走行装置は、演算した空間の幅が第1基準値を超えると、自律走行装置の走行速度を既設定された第1速度(既走行中の速度)に維持することができる。自律走行装置は、演算した空間の幅が第1基準値以下で第2基準値を超える場合、自律走行装置が走行速度を第1速度よりも低い第2速度に減速することができる。自律走行装置は、空間の幅が第2基準値以下の場合、通路を通らない他の走行経路を探索することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、自律走行装置の大きさ及び少なくとも一つのセンサーのマージンに関する情報に基づいて第1基準値及び第1基準値よりも小さな第2基準値を決定することができる。
【0086】
一実施形態によれば、370段階において、自律走行装置は、第2走行経路を介して通路を走行することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、通路を通過して目的地まで移動することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、目的地まで移動する中、310段階~370段階の動作を繰り返して行うことができる。
【0087】
図4は、本発明の一実施形態による走行制御方法の順序図である。
一実施形態によれば、410段階において、自律走行装置は、目的地まで走行を開始することができる。例えば、自律走行装置は、目的地までの走行経路を生成(又は、探索)し、生成された走行経路で走行することができる。
【0088】
一実施形態によれば、420段階において、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて障害物を検出することができる。例えば、自律走行装置は、イメージセンサー(例えば、カメラ)を用いて獲得したRGBデータ及びライダーセンサーを用いて獲得したライダーデータを用いて障害物を検出することができる。例えば、自律走行装置は、走行経路上の通路に存在する障害物を検出することができる。
【0089】
一実施形態によれば、430段階において、自律走行装置は、センサーを用いて検出された情報に基づいて交差走行が必要であるか否か及び障害物と予想衝突時点より指定された時間(例えば、N秒)前であるかを判断することができる。例えば、自律走行装置は、走行経路上の通路の幅、自律走行装置の大きさ、及び通路に存在する障害物の大きさ及び位置に基づいて通路に存在する障害物を回避して走行する必要があるか否か判断することができる。例えば、自律走行装置は、障害物が存在する通路を通るために既存の走行経路ではない修正された走行経路で通路を走行する必要がある場合、又は通路を通るために障害物が移動される必要がある場合、交差走行が必要なものと判断することができる。例えば、自律走行装置は、障害物の移動又は自律走行装置の走行経路修正なしに通路を通過できるか、又は障害物の移動又は自律走行装置の走行経路修正があっても通路を通過できない場合、交差走行が必要ではないと判断することができる。
【0090】
一実施形態によれば、交差走行が必要で障害物と衝突予想時点より指定された時間(例えば、N秒)前の場合、自律走行装置は440段階を行い、交差走行が必要ではないか、又は障害物と衝突予想時点より指定された時間より長い時間が残った場合、470段階を行うことができる。
【0091】
一実施形態によれば、440段階において、自律走行装置は、外部自律走行装置(例えば、外部自律走行ロボット)が検出され、検出された外部自律走行装置が識別可能であるか否か判断することができる。例えば、自律走行装置は、イメージセンサーを用いて獲得した障害物イメージを分析して障害物が外部自律走行装置であるか否か判断することができる。自律走行装置は、障害物が外部自律走行装置の場合、DBに保存された情報に基づいて外部自律走行装置が識別可能であるか否かを判断することができる。例えば、自律走行装置のDBは、複数の自律走行装置に関する情報を含んでよい。自律走行装置は、DBに複数の自律走行装置に関する情報を登録することができる。自律走行装置は、検出された外部自律走行装置がDBに情報が登録された自律走行装置であるか否か判断することができる。外部自律走行装置の情報がDBに登録されている場合、自律走行装置は外部自律走行装置を識別することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、外部自律走行装置を検出及び識別可能な場合、識別された情報に基づいて460段階を行うことができる。自律走行装置は、外部自律走行装置は検出できないか、又は外部自律走行装置を識別できなかった場合、450段階を行うことができる。
【0092】
一実施形態によれば、450段階において、自律走行装置は、センサーを用いて障害物周辺の人を検出することができる。例えば、自律走行装置は、障害物周辺に人を検出した場合、人検出情報(例えば、障害物周辺に人が検出されたことを示す情報)に基づいて460段階を行い、人を検出できなかった場合、人未検出情報(例えば、障害物周辺に人が検出できなかったことを示す情報)に基づいて460段階を行うことができる。
【0093】
一実施形態によれば、460段階において、自律走行装置は、回避政策を決定することができる。例えば、自律走行装置は、識別された外部自律走行装置の情報、人検出情報、及び/又は人未検出情報に基づいて回避政策を決定することができる。一実施形態によれば、DBは、複数の外部自律走行装置のそれぞれに関する回避政策を含んでよい。例えば、DBは、外部自律走行装置に対応する交差走行規則を含んでよい。自律走行装置は、外部自律走行装置が識別された場合、DBに保存された当該外部自律走行装置に対応する交差走行規則(回避政策)を認識することができる。例えば、交差走行規則は、自律走行装置が通路を通過するために自律走行装置、及び外部自律走行装置のうち通路を走行する装置と走行空間を作るために通路の端に移動する装置を決定するための規則を含んでよい。交差走行規則に関する詳細な動作は、以下の図6でより詳しく説明する。
【0094】
一実施形態によれば、自律走行装置は、外部自律走行装置を識別できない場合、障害物周辺に人が検出された場合及び障害物周辺に人が未検出された場合のそれぞれの状況に基づいて障害物を回避するための回避政策を決定することができる。例えば、回避政策は、人が検出されたか否か、走行経路上の通路の幅、及び自律走行装置の大きさ及びセンサーのマージンに応じて自律走行装置が行う動作を定義することができる。障害物周辺の人検出可否に関する動作は、以下の図5でより詳しく説明する。
【0095】
一実施形態によれば、470段階において、自律走行装置は、460段階で決定した回避政策(交差走行規則)に従って走行経路を修正することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、交差走行規則に従って外部自律走行装置が通路を通るように通路の端に移動するように走行経路を修正するか、又は外部自律走行装置が通路の端に移動する場合、外部自律走行装置を回避して通路を通るように走行経路を修正することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物(例えば、外部自律走行装置)の移動なしにも既存の走行経路で走行が可能な場合、走行経路を修正することなく維持することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物が存在する通路を通過する方法がない場合、障害物が存在する通路を通ることなく目的地に到着できる新たな走行経路を生成することができる。
【0096】
一実施形態によれば、自律走行装置は、外部自律走行装置を識別できず、障害物周辺に人が検出された場合、障害物の移動を要請する通知を生成及び出力することができる。例えば、既設定された走行経路上の通路に存在する障害物が移動される場合に自律走行装置が通路を通る空間が生じる可能性がある場合、自律走行装置は、他の走行経路を探索することよりも通知を介して障害物が移動されるまで指定された時間待機した後、既設定された走行経路上の通路を通ることがより効率的のことがある。例えば、自律走行装置は、外部自律走行装置を識別できず、障害物周辺に人が未検出された場合に障害物の移動が難しいという判断下、走行経路上の空間が走行不可能な場合、別途の通知を出力することなく、他の走行経路を探索することができる。
【0097】
一実施形態によれば、480段階において、自律走行装置は、生成又は修正された走行経路に基づいて走行を制御することができる。例えば、自律走行装置は、リアルタイムで生成又は修正される走行経路に沿って目的地まで走行することができる。
【0098】
図5は、本発明の一実施形態による走行制御方法の順序図である。例えば、図6は、検出される障害物が外部自律走行装置ではない場合を仮定する。
【0099】
一実施形態によれば、505段階において、自律走行装置は、第1走行経路で走行することができる。例えば、自律走行装置は、目的地まで到達する第1走行経路を探索し、指定された速度(例えば、基準速度)で走行することができる。
【0100】
一実施形態によれば、510段階において、自律走行装置は、障害物を検出することができる。例えば、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサー(例えば、イメージセンサー)を用いて障害物(例えば、ベビーカー、カート、又はホイールチェア)を検出し、障害物が外部自律走行装置ではないことを認識することができる。
【0101】
一実施形態によれば、515段階において、自律走行装置は、障害物との距離が指定された距離(D)以内になるかを判断することができる。例えば、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサー(例えば、ライダーセンサー)を用いて障害物との距離を認識することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物との距離が指定された距離以内になる場合、520段階を行い、障害物との距離が指定された距離よりも遠い場合、505段階において第1走行経路で走行を続けることができる。
【0102】
一実施形態によれば、520段階において、自律走行装置は、障害物周辺に人が存在するか否かを認識することができる。例えば、自律走行装置は、イメージセンサーを用いて障害物の周辺を撮影したイメージに基づいて人の存在有無を認識することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物周辺に人が検出された場合、525段階を行い、人が検出されない場合、535段階を行うことができる。
【0103】
一実施形態によれば、525段階において、自律走行装置は、障害物の動きをトラッキングすることができる。例えば、障害物が移動する場合、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて自律走行装置の移動方向及び移動速度を検出することができる。例えば、障害物に動きがない場合、自律走行装置は、障害物の存在及び障害物を取り払うことを要請する通知を生成及び出力することができる。例えば、前記通知に応じて、人は、障害物周辺の障害物を自律走行装置の走行に妨害しないように取り払うことができる。例えば、自律走行装置は、通知を出力した以後、指定された時間走行を止め、障害物の動きをトラッキングすることができる。例えば、障害物周辺に人が存在する場合、人が障害物を取り払うようになると、自律走行装置が新たな経路を探索して目的地まで迂回することよりも指定された時間待機した後に初期設定された走行経路で走行することがより効率的のことがある。
【0104】
一実施形態によれば、530段階において、自律走行装置は、トラッキングした障害物の動きに基づいて障害物との遭遇予想地点を判断することができる。例えば、自律走行装置は、障害物の移動方向と速度及び自律走行装置の移動方向と速度に基づいて通路内で障害物と出会うようになる位置を予測することができる。
【0105】
一実施形態によれば、535段階において、自律走行装置は、障害物と遭遇する際に、通路空間の幅を判断することができる。例えば、自律走行装置は、障害物と遭遇する地点で、通路内の障害物によって詰まらない空間の幅を演算することができる。
【0106】
一実施形態によれば、540段階において、自律走行装置は、通路空間が第1基準値よりも大きいと545段階を行い、通路空間が第1基準値以下であると550段階を行うことができる。例えば、自律走行装置は、自律走行装置の幅に自律走行装置の左右センサーマージン値を足した値を第1基準値として設定することができる。例えば、第1基準値は、走行可能最小幅を示すことができる。
【0107】
一実施形態によれば、545段階において、自律走行装置は、障害物を回避して通路を走行することができる。例えば、自律走行装置は、既走行中の速度で障害物を回避して通路を通ることができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、520段階において障害物周辺に人が検出された場合、障害物の存在及び/又は自律走行装置が走行中であることを示す通知を出力することができる。
【0108】
一実施形態によれば、550段階において、自律走行装置は、通路空間が第2基準値よりも大きいと555段階を行い、通路空間が第2基準値以下であると560段階を行うことができる。例えば、自律走行装置は、自律走行装置の幅に自律走行装置の一方向のセンサーマージン値を足した値を第2基準値として設定することができる。例えば、第2基準値は、徐行可能最小幅を示すことができる。
【0109】
一実施形態によれば、555段階において、自律走行装置は、既走行中の速度よりも減速された速度で障害物を回避して通路を走行することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、520段階において障害物周辺に人が検出された場合、障害物の存在及び/又は自律走行装置が走行中であることを示す通知を出力することができる。
【0110】
一実施形態によれば、560段階において、自律走行装置は、交差走行が不可能であるという判断下、通路の走行を止めることができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物が存在する通路以外に、目的地に到達できる他の走行経路を探索することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、520段階において障害物周辺に人が検出された場合、周辺人又は外部装置(例えば、管理装置又は官制サーバ)に障害物によって走行が不可能であることを通知する通知を提供することができる。
【0111】
図6は、本発明の一実施形態による走行制御方法の順序図である。例えば、図6は、検出される障害物が外部自律走行装置である場合を仮定する。
一実施形態によれば、605段階において、自律走行装置は、第1走行経路で走行することができる。例えば、自律走行装置は、目的地まで到達する第1走行経路を探索し、指定された速度(例えば、基準速度)で走行することができる。
【0112】
一実施形態によれば、610段階において、自律走行装置は、障害物を検出することができる。例えば、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて獲得したセンサーデータに基づいて障害物の動きを検出することができる。自律走行装置は、センサーデータに基づいて障害物が自律走行装置(例えば、自律走行ロボット)であることを認識することができる。
【0113】
一実施形態によれば、615段階において、自律走行装置は、外部自律走行装置との遭遇予想時間を判断することができる。例えば、自律走行装置は、自律走行装置の走行経路と速度、及び外部自律走行装置の位置、移動経路と速度に基づいて外部自律走行装置と遭遇すると予想される時間を判断することができる。
【0114】
一実施形態によれば、620段階において、自律走行装置は、遭遇予想時間が指定された時間(T)よりも小さいか否かを判断することができる。一実施形態によれば、自律走行装置は、遭遇予想時間が指定された時間よりも小さくなる場合、625段階を行い、遭遇予想時間が指定された時間よりも多く残っている場合、605段階において第1走行経路の走行を維持することができる。例えば、自律走行装置と外部自律走行装置とが互いに向かう方向に向き合って走行中の場合を仮定して説明する。
【0115】
一実施形態によれば、625段階において、自律走行装置は、障害物の情報が認識可能であるか否かを判断することができる。例えば、自律走行装置は、障害物がデータベースに情報が登録された外部自律走行装置であるか否か判断することができる。例えば、自律走行装置は、イメージセンサー(例えば、カメラ)を用いて撮影した障害物イメージ又はセンサーを用いて感知した障害物の識別コードに基づいて、障害物がデータベースに関連情報が登録された外部自律走行装置であるか否か判断することができる。
【0116】
例えば、次の表4は、データベースに登録された複数の自律走行装置に関する情報の一例示である。例えば、データベースに登録された複数の自律走行装置に関する情報は、自律走行装置に関する情報を含んでよい。例えば、自律走行装置は、下記表4のHR0003、HR0004、又はKR0001装置の一つであってよい。多様な実施形態によれば、データベースに保存される自律走行装置の種類、個数及び/又は情報は、表4に説明されたものに限定されるものではない。
【表4】
【0117】
表4を参考すれば、自律走行装置に関する情報は、自律走行装置の識別情報(例えば、モデル番号)、製造社情報、及び自律走行装置の大きさ、センサーの構成、及びセンサーマージン情報を含んでよい。例えば、自律走行装置は、検出された障害物(外部自律走行装置)がHR0003、HR0004、又はKR0001であるか否か判断することができる。
【0118】
一実施形態によれば、自律走行装置は、障害物の情報が認識可能な場合(例えば、障害物がHR0003、HR0004、又はKR0001の場合)、630段階を行い、障害物の情報が認識不可能な場合、640動作を行うことができる。
【0119】
一実施形態によれば、630段階において、自律走行装置は、障害物(外部自律走行装置)に対応する交差走行規則を検索することができる。例えば、自律走行装置の保存部は、データベースに登録された自律走行装置に対応する交差走行規則を保存することができる。例えば、自律走行装置は、保存部で認識した外部自律走行装置に対応する交差走行規則を認識することができる。
【0120】
例えば、次の表5は、保存部に保存された交差走行規則の一例示を示す。ただし、交差走行規則は、表5に説明されたものに限定されるものではない。
【表5】
【0121】
一実施形態によれば、交差走行規則は、自律走行装置同士に遭遇する場合、走行を制御する規則を示すことができる。例えば、空間十分、空間不足、又は交行不可の判断基準は、前記表2で説明したものと同一であるので、省略する。
【0122】
一実施形態によれば、交差走行規則は、自律走行装置同士に遭遇する場合、回避走行のための基準(例えば、右側走行)を含んでよい。例えば、表5を参考すれば、互いに反対方向に走行する自律走行装置は、通路の空間が十分な場合、自分を基準として右側走行によって互いに回避して走行するように設定されてよい。
【0123】
一実施形態によれば、自律走行装置と外部自律走行装置が同じタイプの装置で通路の空間が不足な場合、自律走行装置と外部自律装置のうち先に相手を感知した装置が通路を走行し、他の装置が通路内で一方向(例えば、右側)に移動して交差走行する空間を確保するように設定されてよい。
【0124】
一実施形態によれば、交差走行規則は、自律走行装置同士に遭遇する場合、走行に優先する自律走行装置の優先順位を示す情報を含んでよい。例えば、HR0003装置とHR0004装置のうち、HR0003装置がより高い優先順位を有することができる。例えば、HR0003装置とHR0004装置とが通路で遭遇して空間が不足な場合、HR0003装置が走行可能であるとHR0003装置が通路を走行し、HR0004装置のみ走行可能であるとHR0004装置が通路を走行するように設定されてよい。
【0125】
一実施形態によれば、635段階において、自律走行装置は、通路の幅及び検索された交差走行規則に基づいて走行を制御することができる。例えば、自律走行装置は、630段階において説明した交差走行規則に基づいて走行を制御することができる。
【0126】
例えば、表4及び表5を参考すれば、自律走行装置と外部自律走行装置が同じタイプ(例えば、HR0003、HR0004、KR0001の一つ)の装置で通路の空間の幅が十分な場合、各装置は、自分を基準として右側走行によって互いに回避して通路を走行することができる。
【0127】
他の例として、自律走行装置と外部自律走行装置が同じタイプ(例えば、HR0003、HR0004、KR0001の一つ)の装置で通路の空間の幅が不足な場合、自律走行装置と外部自律装置のうち先に相手を感知した装置が通路を走行し、他の装置が通路内で一方向(例えば、右側)に移動して走行空間を確保することができる。一実施形態によれば、自律走行装置と外部自律走行装置は、センサーを用いて感知したデータに基づいて先に感知した装置(例えば、交差走行規則に従って先に動作した装置)を認識するか、又は先に相手を感知した自律走行装置が外部自律走行装置にこれを通知する信号を伝達して先に相手を感知した装置を認識することができる。
【0128】
他の例として、HR0003及びHR0004が遭遇して通路の空間が不足な場合を仮定する。HR0003は、一つのライダーセンサー(センサーのマージン)のみを使用して徐行する場合、HR0003の幅800mm、HR0003のセンサーのマージン250mm、及びHR0004の幅800mmを合算した合計1850mm以上の幅を有する空間が必要である。HR0004は、一つのライダーセンサー(センサーのマージン)のみを使用して徐行する場合、HR0004の幅800mm、HR0004のセンサーのマージン150mm、及びHR0003の幅800mmを合算した合計1750mm以上の幅を有する空間が必要である。もし通路の空間の幅が1850mmを超える場合、HR0003及びHR0004の両方が通路を走行できるが、優先順位に応じてHR0003装置が通路を走行し、HR0004は通路右側端に移動してHR0003が通る空間を形成することができる。もし通路の空間の幅が1800mmの場合、HR0003は、通路を走行できず、HR0004のみが通路を走行できるので、HR0003は、通路右側端に移動してHR0004が通る空間を形成し、HR0004は、通路を走行することができる。同様に、表5を参考すれば、HR0003及びKR0001中ではHR0003がより高い優先順位を有して通路を走行することができ、HR0004及びKR0001中ではKR0001がより高い優先順位を有して通路を走行することができる。
【0129】
一実施形態によれば、通路の空間の幅が交差走行が不可能であると判断されると、自律走行装置は、交差走行が不可能であることを外部装置(例えば、管理者装置又は官制サーバ)に通知するように設定されてよい。一実施形態によれば、自律走行装置は、交差走行が不可能な場合、走行を止めて目的地まで到達する他の走行経路を探索するように設定されてよい。
【0130】
一実施形態によれば、640段階において、自律走行装置は、障害物の大きさ及び動きを認識することができる。例えば、自律走行装置は、少なくとも一つのセンサーを用いて障害物の大きさ、障害物の移動方向、及び移動速度を認識することができる。自律走行装置は、障害物の大きさ及び動きに基づいて障害物と遭遇する時点を判断することができる。
【0131】
一実施形態によれば、645段階において、自律走行装置は、障害物と遭遇する時点に予想される通路空間を判断することができる。例えば、自律走行装置は、通路の幅、障害物の大きさ、及び障害物との遭遇時点に予想される通路内の障害物の位置に基づいて詰まらない通路空間の幅を演算することができる。
【0132】
一実施形態によれば、650段階において、自律走行装置は、判断した通路空間に基づいて走行を制御することができる。例えば、自律走行装置は、判断した通路空間の幅が「走行可能最小幅」よりも大きな場合、既存走行中の速度で障害物を回避して通路を通ることができる。自律走行装置は、判断した通路空間の幅が「走行可能最小幅」以下であり、「徐行可能最小幅」よりも大きな場合、走行速度を減速し、障害物を回避して通路を通ることができる。自律走行装置は、判断した通路空間の幅が「徐行可能最小幅」以下の場合、障害物がある通路以外に目的地まで到達する新たな走行経路を探索するか、又は走行を止めることができる。
【0133】
図7は、本発明の一実施形態によるコンピューティングシステムを示す。
図7を参照すれば、コンピューティングシステム1000は、バス1200を介して連結される少なくとも一つのプロセッサ1100、メモリー1300、使用者インターフェース入力装置1400、使用者インターフェース出力装置1500、ストレージ1600、及びネットワークインターフェース1700を含んでよい。
【0134】
プロセッサ1100は、中央処理装置(CPU)又はメモリー1300及び/又はストレージ1600に保存された命令語に対する処理を実行する半導体装置であってよい。メモリー1300及びストレージ1600は、多様な種類の揮発性又は不揮発性保存媒体を含んでよい。例えば、メモリー1300は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含んでよい。
【0135】
したがって、本明細書に開示された実施形態について説明された方法又はアルゴリズムの段階は、プロセッサ1100により実行されるハードウェア、ソフトウェアモジュール、又はその2つの結合により直接具現されてよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリー、フラッシュメモリー、ROMメモリー、EPROMメモリー、EEPROMメモリー、レジスター、ハードディスク、脱着型ディスク、CD-ROMのような保存媒体(すなわち、メモリー1300及び/又はストレージ1600)に常住してもよい。
【0136】
例示的な保存媒体は、プロセッサ1100にカップリングされ、そのプロセッサ1100は、保存媒体から情報を読み取ることができ、保存媒体に情報を記入することができる。他の方法として、保存媒体は、プロセッサ1100と一体型であってもよい。プロセッサ及び保存媒体は、注文型集積回路(ASIC)内に常住してもよい。ASICは、使用者端末機内に常住してもよい。他の方法として、プロセッサ及び保存媒体は、使用者端末機内に個別コンポーネントとして常住してもよい。
【0137】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能である。
したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等の範囲内のすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0138】
100、200 自律走行装置
110 センサー
120 保存部
121 データベース
130、1100 プロセッサ
211 カメラ
213 ライダーセンサー
220 認識モジュール
230 ナビゲーションモジュール
231 位置推定モジュール
233 経路生成モジュール
235 障害物回避モジュール
240 タスクマネージャーモジュール
250 データベース
1000 コンピューティングシステム
1200 バス1200
1300 メモリー
1310 ROM
1320 RAM
1400 使用者インターフェース入力装置
1500 使用者インターフェース出力装置
1600 ストレージ
1700 ネットワークインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7