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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152592
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】ボタン
(51)【国際特許分類】
   H01H 89/00 20060101AFI20241018BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20241018BHJP
   H01H 13/00 20060101ALI20241018BHJP
   H01H 13/52 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H01H89/00
G06F3/02 400
H01H13/00 A
H01H13/52 B
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023222666
(22)【出願日】2023-12-28
(31)【優先権主張番号】112113950
(32)【優先日】2023-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】517313512
【氏名又は名称】達運精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DARWIN PRECISIONS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】No.20-1, Guangfu N. Rd., Hukou Township, Hsinchu County, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】陳星宇
【テーマコード(参考)】
5B020
5G052
5G206
【Fターム(参考)】
5B020DD02
5B020DD26
5G052AA01
5G052AA14
5G052BB01
5G206AS27H
5G206AS27J
5G206AS27K
5G206AS52H
5G206AS52J
5G206AS52K
5G206KS03
5G206KS06
(57)【要約】
【課題】立体光学像を生成できる非接触式ボタンとして使用でき、非接触式ボタンの検知機能が低下したり、故障したり、異常が発生した場合でも、実体ボタンとして使用できるボタンを提供する。
【解決手段】基板、筐体、光学プラテンアセンブリ、光学トリガスイッチを備えるボタンを提供する。基板は、実体ボタンと発光素子を備える。筐体は、基板に取り付けられ、実体ボタンと発光素子を収容し、筐体の基板から離れた側に開口がある。光学プラテンアセンブリは、筐体内に配置されて摺動し、実体ボタンと発光素子を覆い、開口から基板への操作方向に沿って移動し、実体ボタンに接触して第1操作信号を生成でき、また発光素子が提供する光束を開口から投射される立体光学像に変換することができる。光学トリガスイッチは、筐体の外側に取り付けられ、立体光学像を検出すると第2操作信号を生成することができる。
【選択図】図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実体ボタンと発光素子を備える、基板と、
前記基板に取り付けられ、前記実体ボタンと前記発光素子を収容し、前記基板から離れた側に開口がある、筐体と、
前記筐体内に配置されて摺動し、前記実体ボタンと前記発光素子を覆い、前記開口から前記基板への操作方向に沿って移動し、前記実体ボタンに接触して第1操作信号を生成でき、また、前記発光素子が提供する光束を前記開口から投射される立体光学像に変換することができる、光学プラテンアセンブリと、
前記筐体の外側に取り付けられ、前記立体光学像を検出すると第2操作信号を生成することができる、光学トリガスイッチと、
を備えることを特徴とするボタン。
【請求項2】
前記光学プラテンアセンブリが、
周囲に少なくとも1つのガイド部を備え、前記ガイド部はスライド部と突起部を備え、前記スライド部は前記筐体の内壁面に摺接し、前記突起部は前記スライド部の表面から突出しており、また前記内壁面にあるスライド溝内に配置されて摺動することができる、プラテンと、
前記プラテンに接続され、前記プラテンが前記基板に対向する側に位置する、光学結像素子と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載されたボタン。
【請求項3】
前記光学結像素子が、
前記基板に対向し、予め設定されたパターンを備える撮像素子と、
前記撮像素子の前記基板から離れた側に配置され、前記光束が前記撮像素子とレンズアレイを通過した後に前記立体光学像を形成する、レンズアレイと、
を備えることを特徴とする請求項2に記載されたボタン。
【請求項4】
前記光学結像素子は更にコリメート部を備え、前記基板と前記撮像素子との間に配置され、前記光束を平行光束に変換することができる請求項3に記載されたボタン。
【請求項5】
前記光学結像素子と前記基板との間に接続される中間フレームを更に備え、前記中間フレームは本体と前記本体に接続される弾性アームを備え、前記本体は押し込まれると前記実体ボタンに接触でき、前記弾性アームは前記基板に接続され、前記本体と前記基板との間に隙間を生じさせることが可能な、請求項1に記載されたボタン。
【請求項6】
前記実体ボタンはタクトスイッチであり、前記光学プラテンアセンブリが押されると前記光学プラテンアセンブリに対する復元力を提供することができる請求項1に記載されたボタン。
【請求項7】
前記筐体は設置溝を備え、前記設置溝は前記開口の側に設置され、前記設置溝のスロットは前記操作方向に傾斜し、前記開口に向かっており、前記光学トリガスイッチが前記設置溝内に設置されることを特徴とする請求項1に記載されたボタン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボタンに関するものであり、特に光学的立体パターンを生成できるボタンに関する。
【背景技術】
【0002】
ボタンは、現在非常に一般的な入力装置であり、周知のボタンは、主に従来の接触による押圧式ボタンと非接触式ボタンの2種類に分けられる。押圧式ボタンは、利用者が押すことによりボタン内の実体ボタンが導通し、信号が生成される。一方、非接触式ボタンは、赤外線装置が赤外線検知装置の前方の空間で利用者の指による光線の変化を感知して信号を生成する。衛生上の理由から、市場では非接触式ボタンへの需要が大幅に高まっている。
【0003】
現在、立体画像を表示できる非接触式ボタンは、実体ボタンがなく、赤外線センサ(IR Sensor)による赤外線検知式が主流である。赤外線センサの機能が低下したり、故障したり、異常が発生したりした場合に、代替の実体ボタンは使用できず、また設計上、立体画像を生成するための画像モジュール(Image Module)と保護用のカバープレートがボタン上に取り付けられているため、実体ボタンとして使用することができない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、立体光学像を生成できる非接触式ボタンとして使用でき、非接触式ボタンの検知機能が低下したり、故障したり、異常が発生したりした場合でも、実体ボタンとして使用できるボタンを提供する。
【0005】
上記の利点を実現するために、本発明の一実施例は、基板、筐体、光学プラテンアセンブリ、光学トリガスイッチを備えるボタンを提供する。基板は、実体ボタンと発光素子を備える。筐体は、基板に取り付けられ、実体ボタンと発光素子を収容し、筐体の基板から離れた側に開口がある。光学プラテンアセンブリは、筐体内に配置されて摺動し、実体ボタンと発光素子を覆い、開口から基板への操作方向に沿って移動し、実体ボタンに接触して第1操作信号を生成でき、また発光素子が提供する光束を開口から投射される立体光学像に変換することができる。光学トリガスイッチは、筐体の外側に取り付けられ、立体光学像を検出すると第2操作信号を生成することができる。
【0006】
本発明の一実施例において、前記光学プラテンアセンブリはプラテンと光学結像素子を備える。プラテンの周囲にガイド部を備え、ガイド部はスライド部と突起部を備え、スライド部は筐体の内壁面に摺接し、突起部はスライド部の表面から突出しており、また内壁面にあるスライド溝内に配置されて摺動することができる。光学結像素子はプラテンに接続され、プラテンが基板に対向する側に位置する。
【0007】
本発明の一実施例において、前記光学結像素子は撮像素子とレンズアレイを備える。撮像素子は基板に対向し、予め設定されたパターンを備える。レンズアレイは撮像素子の基板から離れた側に配置され、光束が撮像素子とレンズアレイを通過した後に立体光学像を形成する。
【0008】
本発明の一実施例において、前記光学結像素子は更にコリメート部を備え、基板と撮像素子との間に配置され、光束を平行光束に変換することができる。
【0009】
本発明の一実施例において、前記ボタンは中間フレームを更に備え、光学結像素子と基板との間に接続され、中間フレームは本体と本体に接続される弾性アームを備え、本体は押し込まれると実体ボタンをトリガできる。弾性アームは基板に接続され、本体と基板との間に隙間を生じさせることができる。
【0010】
本発明の一実施例において、前記実体ボタンはタクトスイッチであり、光学プラテンアセンブリが押されると光学プラテンアセンブリに対する復元力を提供することができる。
【0011】
本発明の一実施例において、前記筐体は設置溝を備え、設置溝は開口の側に設置され、設置溝のスロットは操作方向に傾斜し、開口に向かっており、光学トリガスイッチが設置溝内に設置される。
【0012】
以上の説明により、本発明のボタンは、ボタン内に、光学トリガスイッチ、実体ボタン、可動式の光学プラテンアセンブリが設置されているため、光学トリガスイッチと光学プラテンアセンブリを介して立体光学像を生成できる非実体ボタンとして使用できるだけでなく、光学プラテンアセンブリを介して実体ボタンを押す方法により操作信号を生成できる。したがって、光学トリガスイッチの機能が低下したり、故障したり、異常が発生した場合でも、接触式ボタンとして使用できる。
【0013】
本発明の上述した、若しくはその他の目的、特徴、利点をより明確に理解できるように、以下に実施例を挙げ、添付された図面を参照しながら、以下のように詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例であるボタンの分解図である。
図2図1における光学プラテンアセンブリの立体概略図である。
図3A図1における実体ボタンが作動していない時の部分断面図である。
図3B図1における実体ボタンが作動している時の部分断面図である。
図4図1における光学プラテンアセンブリが立体光学像を生成する時の動作を示す模式図である。
図5図1における光学トリガスイッチが作動している時の概略図である。
図6】本発明の別の実施例であるボタンの中間フレームを示す図である。
図7A図6における実体ボタンが作動している時の部分断面図である。
図7B図6における実体ボタンが作動している時の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の文章では、本発明の実施例に基づく記述で使用される用語、例えば、「上」「下」などの方向や位置関係の記述は図面に示された方向や位置関係に基づいている。上記の用語は本発明を説明するための便宜的なものに過ぎず、本発明を限定するものではなく、言及された要素が特定の方向で構築されなければならないことを指示または暗示していない。また、本明細書または特許請求の範囲で言及されている「第1」、「第2」などの用語は、要素(element)の名前を付けるか、異なる実施例や範囲を区別するためにのみ用いられ、要素の数に上限または下限を設けるために使用されていない。
【0016】
図1は本発明の一実施例であるボタンの分解図である。図2図1における光学プラテンアセンブリの立体概略図である。図3A図1における実体ボタンが作動していない時の部分断面図である。図3B図1における実体ボタンが作動している時の部分断面図である。図4図1における光学プラテンアセンブリが立体光学像を生成する時の動作を示す模式図である。図5図1における光学トリガスイッチが作動している時の概略図である。
【0017】
図1図2を参照すると、本実施例のボタン1は、基板2、筐体3、光学プラテンアセンブリ4、光学トリガスイッチ5を備える。基板2は実体ボタン21と発光素子22を備える。筐体3は基板2に取り付けられ、実体ボタン21と発光素子22を収容し、筐体3の基板2から離れた側には開口31がある。光学プラテンアセンブリ4は筐体3内に配置されて摺動し、実体ボタン21と発光素子22を覆う。光学プラテンアセンブリ4は、開口31から基板2への操作方向Dに沿って移動し、実体ボタン21に接触して第1操作信号を生成でき、また光学プラテンアセンブリ4は、発光素子22が提供する光束L1(図4を参照)を開口31から投射される立体光学像P(図4を参照)に変換することができる。光学トリガスイッチ5は筐体3の外側に取り付けられ、立体光学像Pを検出すると第2操作信号を生成する。
【0018】
本実施例において、ボタン1は例えばエレベーターを操作するためのボタンなどに限られず、実体ボタン21は例えばタクトスイッチ(またはタクタイルスイッチとも呼ばれる、Tactile Switches)などに限られず、利用者の指F(図5を参照)が図3A図3Bにおける操作方向Dに沿って光学プラテンアセンブリ4を押すと、光学プラテンアセンブリ4のもう一方の側からタクトスイッチ内部の部材の弾力によって利用者に力学的フィードバックを提供することができる。また例えば、光学プラテンアセンブリ4が底まで押された場合にのみ第1操作信号が生成される。発光素子22は、複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)などを備えるが、その種類や数量は制限されない。
【0019】
図1に示すように、本実施例において、筐体3は四角形などであり、他の実施例の筐体3は、異なる設計要件に従って異なる形状を有することができる。筐体3は例えば第1枠部3aと第2枠部3bを備える。第1枠部3aは、筐体3と基板2が接続する際に基板2に接触し、光学プラテンアセンブリ4を収容することができる。第2枠部3bは、操作方向Dに沿って第1枠部3aに取り付けられ、開口31を形成できる。操作方向Dに沿って、開口31の断面積は、光学プラテンアセンブリ4の断面積よりも小さいため、光学プラテンアセンブリ4が第2枠部3bに嵌合して第1枠部3aから外れるのを防ぐことができる。
【0020】
第1枠部3aの内壁面32には、中央に向かって突き出る第1突起部321aと第2突起部321bが設けられている。第1突起部321aと第2突起部321bは、それぞれ第1枠部3aの異なる内壁面32上に設置されている。第1枠部3aの第1突起部321aの両側の内壁面32には、それぞれ第1スライド溝322と第2スライド溝323が設けられているが、第2突起部321bの両側の内壁面32にはスライド溝が設けられていない。第1スライド溝322は、操作方向Dに沿って第1枠部3aを貫通する溝体である。第2スライド溝323は、筐体3と基板2の接続箇所に近い位置にある溝体であり、第2スライド溝323の基板2から離れた一端に封止端が形成され、第2枠部3bには連通しない。
【0021】
図1図5を参照すると、本実施例において、筐体3は設置溝33を更に備え、設置溝33は開口31の周縁の一側に設置され、第1枠部3aに形成されている。設置溝33のスロット331は第2枠部3bを貫通して操作方向Dに傾斜しており、開口31に向かっている。光学トリガスイッチ5は、設置溝33に設置される(図5を参照)。
【0022】
図1図2を参照すると、本実施例において、光学プラテンアセンブリ4はプラテン41と光学結像素子42を備える。プラテン41は利用者の指F(図5を参照)によって押され、また光学結像素子42を保護でき、発光素子22が提供する光線L1(図4を参照)を通過させることができる。光学結像素子42は、立体光学像Pを生成することができる。
【0023】
プラテン41は、例えば、受圧部411と受圧部411の下に位置する板状部412を備える。受圧部411は正方形の形状であり、板状部412は第1枠部3aの内側の壁面形状に対応する多角形の形状である。板状部412の各側辺の中央には、内部に窪んだ溝412aが形成され、溝412aの位置は第1枠部3aの突起部321の位置に対応する。板状部412の周囲には、操作方向Dに沿って基板2の位置に向かって延びる4つのガイド部43と4つの結合具44を備えるが、数に制限はない。
【0024】
図2に示すように、ガイド部43は、例えば板状部412の4つの角付近に設置され、ガイド部43は2つずつの組み合わせで、それぞれプラテン41の対向する両側に位置する。結合具44は、プラテン41の4つの角付近に設置され、結合具44は2つずつの組み合わせで、それぞれプラテン41の対向する両側に位置する。つまり図2に示すように、板状部412の各角には、隣接するが異なる側に位置するガイド部43と結合具44がある。
【0025】
図1図2に示すように、本実施例において、ガイド部43は、例えばスライド部431と突起部321を備える。スライド部431は、筐体3の内壁面32に摺接する。突起部321は、スライド部431の表面から突出している。光学プラテンアセンブリ4は、プラテン41のガイド部43と筐体3の内壁面32を介して摺接し、光学プラテンアセンブリ4が薄すぎて押している時に傾斜して詰まることを防ぐ。
【0026】
ガイド部43上の突起部432は、例えば第1突出部432aと第2突出部432bを備える。第1突出部432aと第2突出部432bの位置は、それぞれ筐体3上の第1スライド溝322と第2スライド溝323に対応する。第1突出部432aは、操作方向Dに沿って延びるリブを形成し、ガイド部43上でプラテン41に近い一端に位置しており、光学プラテンアセンブリ4が第1スライド溝322内で操作方向Dに沿って移動するのを補助でき、移動過程で指Fの押す位置によって回転しない。第2突出部432bはバンプを形成し、ガイド部43上でプラテン41から離れた一端に位置する。これにより、光学プラテンアセンブリ4が第2スライド溝323内で操作方向Dに沿って移動し、封止端によって光学プラテンアセンブリ4が筐体3から離れないように補助できる。
【0027】
図2に示すように、結合具44は、光学結像素子42をプラテン41に接続し、光学結像素子42を基板2の側部に対向させることができ、プラテン41の縁から、ガイド部43と同じ方向に沿って延びる延在部441を備える。また、延在部441のプラテン41から離れた一端に三角形のバンプ442が形成され、バンプ442の斜面は、プラテン41から離れた側に対向するため、光学結像素子42を係合することができる。
【0028】
更に、図1図2に示すように、本実施例において板状部412は、例えば4つの角のうちの1つにコーナー欠落部45が形成される。これにより、プラテン41が光学結像素子42に接続される際に、光学結像素子42の1つの角がプラテン41に覆われず、メンテナンス時に利用者がコーナー欠落部分45から、光学結像素子42をプラテン41から分離できるようになる。
【0029】
図3A図3Bに示すように、本実施例においてボタン1が利用者によって押されていない時、実体ボタン21上のストッパ21aは実体ボタン21から突き出ており、光学プラテンアセンブリ4の光学結像素子42を押し当てている。ボタン1(受圧部411)が利用者によって押されると、光学プラテンアセンブリ4は操作方向Dに沿って基板2に向かって移動し、ストッパ21aを押し込んで実体ボタン21内部に向かって移動する。これにより、実体ボタン21は第1操作信号を生成する。受圧部411が利用者によって押されなくなると、実体ボタン21はストッパ21aを介して光学プラテンアセンブリ4を押し出し、光学プラテンアセンブリ4は操作方向Dに沿って基板2から離れて元の位置に戻る。
【0030】
図4を参照すると、本実施例において、光学結像素子42は例えば撮像素子421とレンズアレイ422を備える。撮像素子421はレンズアレイ422の反対側に位置して基板2に対向し、その表面には一部透過型の予め設定されたパターン(図示せず)を備え、予め設定されたパターンによって発光素子22の光束L1を部分的に遮断して、立体光学像Pの画像内容を決定することができる。立体光学像Pの画像内容は、例えばエレベーターの階数を示す数字や指示を表すテキストなどのパターンである。レンズアレイ422は、例えば両凸形状のレンズアレイであり、通過した光束L1が立体画像を形成することができる。他の実施例では、片面凸形状のレンズアレイもあり、必要に応じて設置できる。発光素子22から発せられた光束L1が光学プラテンアセンブリ4に入射すると、光束L1は撮像素子421とレンズアレイ422を順次通過し、つまり、光学結像素子42は、先に予め設定されたパターンによって光束L1を部分的に遮断し、その後にレンズアレイ422を介して遮断されていない光束L1が立体光学像Pを形成する。
【0031】
図4に示すように、本実施例において、光学プラテンアセンブリ4は、例えばコリメート部423を更に備える。コリメート部423は、基板2と前記撮像素子421およびレンズアレイ422の間に配置され、撮像素子421がレンズアレイ422とコリメート部423の間に位置するようにし、コリメート部423は光束L1を平行な光束L1に変換して立体光学像Pの輝度を向上させることができる。コリメート部423の種類は、例えばフレネルレンズ(Fresnel Lens)であるが、これに限定されない。
【0032】
図5に示すように、設置溝33内に取り付けられた光学トリガスイッチ5は、操作方向Dに沿って開口31の前方に向かって検知を行う。発光素子22から発せられた光束L1は光学プラテンアセンブリ4を通過して光束L2に変換されてから、操作方向Dに沿って開口31の前方に立体光学像Pが形成される。この時、立体光学像Pの撮像方向は開口31が設置されている方向とは異なるため、光が開口31に入射して光学トリガスイッチ5を作動させることはない。利用者の指Fが立体光学像Pに近づくと、立体光学像P2の一部の光束L2は利用者の指Fによって反射光が生成され、光学トリガスイッチ5に向かって投射される。光学トリガスイッチ5が反射光を検知すると、第2操作信号が形成される。以上から、本発明では、発光素子22は立体光学像Pの光束L1を生成する光源としてだけではなく、光学トリガスイッチ5が検知する光束L2を生成する光源としても機能することができる。
【0033】
図6は本発明の別の実施例であるボタンの中間フレームを示す図である。図7Aと7Bは図6における実体ボタンが作動している時の部分断面図である。図6および図7A、7Bを参照すると、本発明の別の実施例において、ボタン1は中間フレーム6を更に備え、中間フレーム6は筐体3内に位置し、光学結像素子42と基板2の間に位置して、操作方向Dに沿って光学結像素子42を押し込むことができる。これにより、利用者の指Fの力に抵抗するための反力を提供するとともに、光学結像素子42に押し込まれた後に実体ボタン21に接触することができる。
【0034】
本実施例において、中間フレーム6は、例えば筐体3の形状に対応する四角形などであり、本体61とそれに接続された4つの弾性アーム62を備える。本体61の一つの側部は光学結像素子42に接触するようになっており、反対のもう一方の側部は光学結像素子42に押し込まれた後に実体ボタン21に接触することができる。本実施例において、本体61には、実体ボタン21の位置に対応するように押圧ブロック83が設置される。また、第1枠部3aの第2突出部321bに対応する位置に第3スライド溝324(図1を参照)が設けられ、第3スライド溝324には中間フレーム6の回転を防ぐためのスライドブロック64が配置されて摺動する。
【0035】
各弾性アーム62は、本体61から操作方向Dに沿って、基板2に向かって傾斜して延び、基板2に対して接触して押し込まれ、弾性アーム62は本体61が押し込まれていない時に本体61と基板2の間に隙間Sを生じさせることができる。弾性アーム62の数と本体61が設置される位置には制限がなく、必要に応じて設置できる。
【0036】
図7A図7Bに示すように、利用者の指F(図示せず)によって光学プラテンアセンブリ4が押されると、中間フレーム6は光学プラテンアセンブリ4によって押し付けられ、基板2に向かって移動し、押圧ブロック63を介して実体ボタン21が押され、弾性アーム62を変形させる。利用者の指Fが光学プラテンアセンブリ4から離れると、弾性アーム62は元の形状に戻り、中間フレーム6は基板2から離れ、光学プラテンアセンブリ4は中間フレーム6に押し込まれて元の位置に戻る。
【0037】
以上の説明により、本発明のボタンは、ボタン内に、光学トリガスイッチ、実体ボタン、可動式の光学プラテンアセンブリが設置されているため、光学トリガスイッチと光学プラテンアセンブリを介して立体光学像を生成できる非実体ボタンとして使用できるだけでなく、光学プラテンアセンブリを介して実体ボタンを押す方法により操作信号を生成できる。したがって、光学トリガスイッチの機能が低下したり、故障したり、異常が発生したりした場合でも、接触式ボタンとして使用できる。
【0038】
以上、実施例を用いて本発明を開示したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者は、本発明の精神範囲から逸脱することなく、いくつかの変更修飾を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲により限定されるものとする。
【符号の説明】
【0039】
1:ボタン
2:基板
21:実体ボタン
21a:ストッパ
22:発光素子
3:筐体
3a:第1枠部
3b:第2枠部
31:開口
32:内壁面
321:突起部
321a:第1突起部
321b:第2突起部
322:第1スライド溝
323:第2スライド溝
33:設置溝
331:スロット
4:光学プラテンアセンブリ
41:プラテン
411:受圧部
412:板状部
412a:溝
42:光学結像素子
421:撮像素子
422:レンズアレイ
423:コリメート部
43:ガイド部
431:スライド部
432:突起部
432a:第1突出部
432b:第2突出部
44:結合具
441:延在部
442:バンプ
45:コーナー欠落部
5:光学トリガスイッチ
6:中間フレーム
61:本体
62:弾性アーム
63:押圧ブロック
64:スライドブロック
L1、L2:光束
S:隙間
D:操作方向
P:立体光学像
F:指
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B