(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152668
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】溶液中のナノ粒子を推定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G01N 15/0205 20240101AFI20241018BHJP
G01N 21/71 20060101ALI20241018BHJP
G06N 3/09 20230101ALI20241018BHJP
【FI】
G01N15/0205
G01N21/71
G06N3/09
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024062678
(22)【出願日】2024-04-09
(31)【優先権主張番号】10-2023-0049319
(32)【優先日】2023-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】503454506
【氏名又は名称】東友ファインケム株式会社
【氏名又は名称原語表記】DONGWOO FINE-CHEM CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】132, YAKCHON-RO, IKSAN-SI, JEOLLABUK-DO 54631, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ソン ホ ベク
(72)【発明者】
【氏名】ギ ファン アン
(72)【発明者】
【氏名】ミン ジュ リ
(72)【発明者】
【氏名】テ ヨン キム
(72)【発明者】
【氏名】ス ヨン リム
(72)【発明者】
【氏名】ス ヨン チェ
(72)【発明者】
【氏名】ミン ギ ファン
【テーマコード(参考)】
2G043
【Fターム(参考)】
2G043AA03
2G043CA04
2G043CA06
2G043EA08
2G043EA10
2G043EA17
2G043KA08
2G043KA09
2G043LA03
2G043NA06
(57)【要約】
【課題】学習された人工知能モデルを用いて、溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する方法及び装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、学習された人工知能モデルを用いて、溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する方法及び装置に関する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液が入ったセル内にパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させるステップと、
前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてフィードバック信号を取得するステップと、
前記フィードバック信号、前記セルに入射されるレーザの強度、及び前記セルを透過した各レーザの強度をレーザパルス毎に取得するステップと、
前記レーザパルス毎に取得した前記フィードバック信号、前記レーザの強度、及び前記セルを透過したレーザの強度を予め学習されたナノ粒子推定モデルに入力して、前記溶液に含まれた未知のナノ粒子のサイズまたは種類を推定するステップとを含む、
溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項2】
前記ナノ粒子のサイズまたは種類を推定するステップの前に、前記ナノ粒子推定モデルを学習させる学習ステップをさらに含み、
前記学習ステップは、
訓練データを収集するステップと、
前記訓練データに基づいて前記ナノ粒子推定モデルを機械学習させるステップとを含み、
前記訓練データは、サイズまたは種類の情報を予め知っている標準ナノ粒子が前記溶液に入った前記セルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、前記セルを透過した各レーザの強度、及びレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を含む、
請求項1に記載の溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項3】
前記訓練データを収集するステップは、
前記溶液のみを入れた前記セルに前記パルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させるステップと、
前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてノイズフィードバック信号を取得するステップと、
前記レーザパルス毎に取得するステップで取得した前記フィードバック信号から前記ノイズフィードバック信号と同じ信号をフィルタリングするステップとを含む、
請求項2に記載の溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項4】
前記フィードバック信号を取得するステップは、
前記レーザ誘起プラズマから放出された光をカメラにより撮影して画像を取得するステップと、
前記レーザ誘起プラズマにより発生した衝撃波をPZT信号として取得するステップと、
前記レーザ誘起プラズマにより発生した音をMIC(Microphone)信号として取得するステップとを含む、
請求項1に記載の溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項5】
前記フィードバック信号を取得するステップは、
前記画像から前記レーザ誘起プラズマにより放出された光の位置座標、光の強度及び光の大きさを取得するステップと、
前記PTZ信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された前記衝撃波信号の周波数と強度を取得するステップと、
前記MIC信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された音信号の周波数と強度を取得するステップとを含む、
請求項4に記載の溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項6】
前記パルスレーザビームは、Nd:YAG pulsed laserにより放出する、
請求項1に記載の溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項7】
前記溶液に含まれた標準ナノ粒子は、
半導体用ケミカル中に含まれた数~数百ナノメートルの微粒子である、
請求項1に記載の溶液中のナノ粒子を推定する方法。
【請求項8】
予め学習された機械学習モデルを含むナノ粒子推定モデルに関する情報を記憶するメモリと、
外部の装置と情報を送受信する通信機と、
前記メモリ及び前記通信機を制御するプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、
溶液が入ったセル内にパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させる動作と、前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてフィードバック信号を取得する動作と、前記フィードバック信号、前記セルに入射されるレーザの強度及び前記セルを透過した各レーザの強度をレーザパルス毎に取得する動作と、前記レーザパルス毎に取得した前記フィードバック信号、前記レーザの強度及び前記セルを透過したレーザの強度を予め学習されたナノ粒子推定モデルに入力して、前記溶液に含まれた未知のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する動作とを実行する、
溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記ナノ粒子推定モデルを学習させる学習動作をさらに実行し、
前記学習動作は、
訓練データを収集する動作と、前記訓練データに基づいて前記ナノ粒子推定モデルを機械学習させる動作とを含み、
前記訓練データは、サイズまたは種類の情報を予め知っている標準ナノ粒子が前記溶液に入った前記セルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、前記セルを透過した各レーザの強度、及びレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を含む、
請求項8に記載の溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記訓練データを収集する動作において、
前記溶液のみを入れた前記セルに前記パルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させる動作と、
前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてノイズフィードバック信号を取得する動作と、
前記レーザパルス毎に取得する動作から取得した前記フィードバック信号から前記ノイズフィードバック信号と同じ信号をフィルタリングする動作とを含む、
請求項9に記載の溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記フィードバック信号を取得する動作として、
前記レーザ誘起プラズマから放出された光をカメラにより撮影して画像を取得する動作、前記レーザ誘起プラズマにより発生した衝撃波をPZT信号として取得する動作、及び前記レーザ誘起プラズマにより発生したサウンドをMIC(Microphone)信号として取得する動作を実行する、
請求項8に記載の溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記フィードバック信号を取得する動作として、
前記画像から前記レーザ誘起プラズマにより放出された光の位置座標、光の強度及び光の大きさを取得する動作、前記PTZ信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された前記衝撃波信号の周波数と強度を取得する動作、及び前記MIC信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された音信号の周波数と強度を取得する動作をさらに実行する、
請求項11に記載の溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【請求項13】
前記パルスレーザビームは、Nd:YAG pulsed laserにより放出する、
請求項8に記載の溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【請求項14】
前記溶液に含まれた標準ナノ粒子は、
半導体用ケミカル中に含まれた数~数百ナノメートルの微粒子である、
請求項8に記載の溶液中のナノ粒子を推定する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習された人工知能モデルを用いて、溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ及び半導体などの高精度が求められる製品の製造工程で使用される各種有機無機化学物質には、製造歩留まりの低下を防ぐために現在より高い高純度ケミカル(chemical)が求められており、高純度ケミカルの品質を確認するために高レベルの分析技術が開発され、新しく適用されている。
【0003】
中でも、粒子分析の重要度はますます増加しており、10ナノメートル以下のレベルの小粒子でも半導体製造工程の歩留まりの低下及び高集積化に影響する可能性があるため、品質管理のための安定した分析法を開発するとともに、工程で発生し得る不良の原因まで解釈できるように技術の拡張性を確保する必要がある。
【0004】
一般に、物質が分子またはイオン状態で液体中に均一に分散しているものを「溶液」という。この溶液に、通常の分子やイオンよりも大きく、直径が1nm~1000nm程度の微粒子が凝集または沈殿せずに分散している状態を「コロイド状態」といい、このコロイド状態になっているものを「コロイド(Colloid)」と呼ぶ。
【0005】
溶液中に存在する微細コロイドの研究は、分析しようとする物質の物理化学的特性の情報を得ること、または分離分析器の検出力を向上させることに集中している。
【0006】
最近までのコロイド粒子の分析は、100nmの大きさの限界を有しており、100nm以下のコロイド粒子を正確に分析するためには高濃度の試料が必要なことから、技術の開発が求められる。
【0007】
コロイドナノ粒子を測定する方法としては、光散乱強度を利用して粒子のサイズを確認する光散乱分析法が通常使用されている。しかし、100nmよりも大きさの小さい微細ナノ粒子を測定する場合には、散乱光が発生しても低濃度の場合、検出できる確率が急激に低くなり、信頼性のある結果が得られにくく、粒子の濃度が数ppm(parts per million)以上でなければならない限界がある。粒子のサイズが大きいと、散乱強度が大きいのに対して、粒子のサイズが小さいほど光が散乱できる面積が減るため、散乱光の強度が弱くなり測定が困難である。このため、相対的に多数の粒子が散乱に寄与しなければならないので、数ppm未満の濃度では感度が大幅に低下する。
【0008】
韓国公開特許第10-2010-0040457号は、レーザ誘起ブレークダウンにより発生したプローブビーム偏向信号の大きさの度数分布曲線を用いたナノ粒子のサイズ測定方法に関するものであり、ナノ粒子のレーザ誘起ブレークダウンにより発生した衝撃波が溶液の屈折率を変化させることにより、プローブビームの信号強度が変化することを用いてナノ粒子のサイズを分析する方法を開示している。しかし、様々なサイズのナノ粒子を含む溶液の場合には、多重度数分布曲線フィッティング法が必要であり、未知の溶液に対してプローブビーム偏向信号に関する信号強度の度数分布曲線を取得するために大量の偏向信号が必要な問題がある。
【0009】
また、韓国特許第10-2255346号は、人工ニューラルネットワーク学習による試料の分析方法及び分析装置に関するものであり、光源照射による放出画像の人工ニューラルネットワーク学習を通じて試料を分析しているが、固体試料の分析方法であるため、溶液中のナノ粒子の分析には適用できない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の解決しようとする課題は、溶液中の様々なサイズ及び種類のナノ粒子に対して、学習された人工知能モデルを用いて、溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する方法及び装置を提供することである。
【0011】
ただし、本発明の解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されなく、言及されないさらに他の課題は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子を推定する方法は、溶液が入ったセル内にパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させるステップと、前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてフィードバック信号を取得するステップと、前記フィードバック信号、前記セルに入射されるレーザの強度、及び前記セルを透過した各レーザの強度をレーザパルス毎に取得するステップと、前記レーザパルス毎に取得した前記フィードバック信号、前記レーザの強度及び前記セルを透過したレーザの強度を予め学習されたナノ粒子推定モデルに入力して、前記溶液に含まれた未知のナノ粒子のサイズまたは種類を推定するステップとを含むことができる。
【0013】
本発明の他の実施形態による溶液中のナノ粒子を推定する装置は、予め学習された機械学習モデルを含むナノ粒子推定モデルに関する情報を記憶するメモリと、外部の装置と情報を送受信する通信機と、前記メモリ及び前記通信機を制御するプロセッサとを含み、前記プロセッサは、溶液が入ったセル内にパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させる動作と、前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてフィードバック信号を取得する動作と、前記フィードバック信号、前記セルに入射されるレーザの強度、及び前記セルを透過した各レーザの強度をレーザパルス毎に取得する動作と、前記レーザパルス毎に取得した前記フィードバック信号、前記レーザの強度及び前記セルを透過したレーザの強度を予め学習されたナノ粒子推定モデルに入力して、前記溶液に含まれた未知のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する動作とを実行することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施形態によれば、個々のナノ粒子に対するレーザ誘起ブレークダウンにより発生する信号を、機械学習を通じてナノ粒子のサイズまたは種類別に分類することにより、学習されたモデルによって溶液中に低濃度で様々なサイズ及び種類で存在する個々のナノ粒子のサイズまたは種類を迅速に推定することができる。
【0015】
また、光線を照射した後にスキャッタリングを用いて粒子のサイズを分析する従来の方法では、数十ナノメートル以上のサイズの粒子のみが分析可能であったが、本発明によるレーザ誘起プラズマの検出方法によれば、数~数百ナノサイズの粒子まで分析することができる。
【0016】
さらに、本発明の実施形態によれば、ナノ粒子のみをターゲットとすべきであるが、場合によってはレーザビームにより固体と共に溶液が励起される場合に対応して、人工知能モデルによって溶液の励起によるノイズ信号をフィルタリングすることにより、溶液中のナノ粒子の推定信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定方法の例示図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置が接続されているネットワーク環境の例示図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置のブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による人工知能モデルの学習装置のブロック図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定方法を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子を推定するモデルを学習させる方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の利点及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現することができる。ただし、本実施形態は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に本発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。
【0019】
本発明の実施形態を説明するにあたり、公知の機能または構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。また、後述する用語は、本発明の実施形態における機能を考慮して定義された用語であり、使用者、運用者の意図または慣例などによって異なり得る。従って、その定義は、本明細書全般に亘る内容に基づいて行われるべきである。
【0020】
本発明では、レーザ誘起プラズマの検出方法を用いて、超高純度-高品質のケミカル中に含まれた微粒子の数を分析し、品質管理のための分析に適用する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定方法の例示図である。
【0022】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置によるナノ粒子推定モデルの学習方法(a)、及び学習された人工知能モデル基盤のナノ粒子の推定方法(b)が示されている。
【0023】
ナノ粒子推定モデルの学習方法(a)は、サイズまたは種類が予め知られている標準ナノ粒子を含む溶液が入ったセル(cell)にパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させ、それにより放出されたフィードバック信号を用いて、溶液中のナノ粒子推定モデルを学習させる方法であってもよい。
【0024】
特に、ナノ粒子推定モデルの学習方法は、訓練データを生成する過程でノイズフィードバック信号をフィルタリングする過程を含むことができる。つまり、理想的には、溶液と比較して相対的に低い強度のレーザビームによって励起されるナノ粒子のみをターゲットとするべきであるが、場合によってはレーザビームにより溶液が励起される場合に対応して、溶液の励起により発生したノイズ信号をフィルタリングすることができる。
【0025】
溶液中の未知のナノ粒子の推定方法(b)は、学習された溶液中のナノ粒子推定モデルによるナノ粒子のサイズまたは種類の推定に加えて、ノイズの除去過程をさらに含むことができる。例えば、溶液の種類を知ることで、当該溶液のみの各レーザパルスによる励起反応に対応するフィードバック信号をノイズ信号として検出して予め除去することができる。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置が接続されているネットワーク環境の例示図である。以下、溶液中のナノ粒子の推定装置100は、「推定装置100」と略称することがある。
【0027】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置100は、PC、サーバ、端末等で構成することができ、これらと学習装置200が互いに通信できるように通信接続するネットワーク400で構成されたネットワーク環境1が示されている。
【0028】
本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置100は、実現される形態によって端末、サーバ及びPCなどの装置で表現することができる。しかし、
図2に示す範囲に限定されるものではない。
【0029】
溶液中のナノ粒子の推定装置100は、溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する過程で学習装置200を用いることができる。つまり、溶液中のナノ粒子の推定装置100は、学習装置200によって訓練された後、学習装置200に記憶された人工知能モデル、例えば、ディープニューラルネットワーク(deep neural network)を用いることができる。また、溶液中のナノ粒子の推定装置100は、ダウンロードにより溶液中のナノ粒子の推定装置100に記憶された学習装置200によって訓練された人工知能モデルを用いて、溶液中の未知のナノ粒子のサイズまたは種類を推定することができる。人工知能の詳細については後述することとする。
【0030】
学習装置200は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類の推定に用いられる人工知能モデルを学習により訓練及び評価することができる。評価が完了した後、完成した人工知能モデルは、学習装置200または溶液中のナノ粒子の推定装置100内に記憶された状態で、溶液中のナノ粒子の推定装置100によって用いることができる。学習装置200の詳細については後述することとする。
【0031】
ネットワーク400は、有線及び無線ネットワーク、例えば、LAN(local area network)、WAN(wide area network)、インターネット(internet)、イントラネット(intranet)、及びエクストラネット(extranet)、そしてモバイルネットワーク、例えば、セルラー、3G、LTE、5G、WiFiネットワーク、アドホックネットワーク、及びこれらの組み合わせを含む任意の適切な通信ネットワークであってもよい。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定装置のブロック図である。
【0033】
図3を参照すると、推定装置100は、通信部110、入力部120、ラーニングプロセッサ130、センシング部140、出力部150、インターフェース部160、メモリ170、プロセッサ180、及び電源供給部190を含むことができる。
【0034】
学習モデル(a trained model)は、推定装置100に搭載することができる。
【0035】
一方、学習モデルは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより実現することができ、学習モデルの一部または全部をソフトウェアで実現する場合、学習モデルを構成する1つ以上の命令語はメモリ170に記憶させることができる。
【0036】
通信部110は、放送受信モジュール、移動通信モジュール、無線インターネットモジュール、近距離通信モジュール、位置情報モジュールの少なくとも1つを含むことができる。
【0037】
入力部120は、映像信号を入力するためのカメラ121と、オーディオ信号を受信するためのマイクロホン122と、レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に関する信号入力を受ける学習データ入力部123とを含むことができる。
【0038】
マイクロホン122は、外部の音響信号を電気的な音声データで処理する。処理された音声データは、推定装置100で実行されている機能(又は、実行されている応用プログラム)によって多様に活用することができる。一方、マイクロホン122では、外部から音響信号の入力を受ける過程で発生するノイズ(noise)を除去するための様々なノイズ除去アルゴリズムを実現することができる。
【0039】
学習データ入力部123は、人工知能モデルの学習のための訓練データ、及び学習されたモデルを用いて出力を取得するときに使用される入力データなどを取得することができる。
【0040】
一実施形態として、学習データ入力部123は訓練データを収集するためのものであり、学習データ入力部123を介して信号情報が入力されると、プロセッサ180は入力された情報に対応するように推定装置100の動作を制御することができる。信号情報は、レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に関する信号であってもよい。
【0041】
ラーニングプロセッサ130は、訓練データを用いて人工ニューラルネットワークで構成されたモデルを学習する。具体的には、ラーニングプロセッサ130は、様々な学習技術を用いて人工ニューラルネットワークを繰り返し学習させることにより、人工ニューラルネットワークの最適化されたモデルパラメータを決定することができる。本明細書では、訓練データを用いて学習することによってパラメータが決定された人工ニューラルネットワークを、機械学習モデルまたは学習されたモデル(a trained model)という。このとき、学習モデルは、訓練データではなく、新しい入力データに対して結果値を推論するために使用できる。
【0042】
ラーニングプロセッサ130は、データマイニング、データ分析、知的意思決定、機械学習アルゴリズム及び技術に使用される情報を受信、分類、記憶及び出力するように構成することができる。
【0043】
ラーニングプロセッサ130は、他のコンポーネント、デバイス、推定装置、または推定装置と通信する装置によって受信、検出、検知、生成、事前定義または出力されるデータを記憶するように構成された1つ以上のメモリユニットを含むことができる。
【0044】
ラーニングプロセッサ130は、推定装置に統合または実現されたメモリを含むことができる。いくつかの実施形態では、ラーニングプロセッサ130はメモリ170を用いて実現することができる。
【0045】
選択的または追加的に、ラーニングプロセッサ130は、推定装置に直接結合された外部メモリ、または推定装置と通信するサーバで保持されるメモリのように推定装置に関連するメモリを用いて実現することができる。
【0046】
他の実施形態では、ラーニングプロセッサ130は、クラウドコンピューティング環境で保持されるメモリ、またはネットワークのような通信方式を通じて推定装置によってアクセス可能な他のリモートメモリ位置を用いて実現することができる。
【0047】
ラーニングプロセッサ130は、一般に、監督または監督されていない学習、データマイニング、予測分析、または他のマシンで使用するためにデータを識別、索引化、カテゴリー化、操作、記憶、検索及び出力するためにデータを1つ以上のデータベースに記憶するように構成することができる。ここで、データベースは、メモリ170、学習装置200のメモリ230、クラウドコンピューティング環境で保持されるメモリ、またはネットワークのような通信方式を通じて推定装置によってアクセス可能な他のリモートメモリ位置を用いて実現することができる。
【0048】
ラーニングプロセッサ130に記憶された情報は、様々な異なる種類のデータ分析アルゴリズム及び機械学習アルゴリズムのいずれかを用いて、プロセッサ180または推定装置の1つ以上の他のコントローラによって用いることができる。
【0049】
プロセッサ180は、データ分析及び機械学習アルゴリズムを用いて決定するか、または生成された情報に基づいて推定装置100の少なくとも1つの実行可能な動作を決定または予測することができる。このために、プロセッサ180は、ラーニングプロセッサ130のデータを要求、検索、受信または活用することができ、前記少なくとも1つの実行可能な動作の中で予測される動作や、望ましいと判断される動作を実行するように前記推定装置を制御することができる。
【0050】
プロセッサ180は、インテリジェントエミュレーション(すなわち、知識ベースのシステム、推論システム、及び知識獲得システム)を実現する様々な機能を行うことができる。これは、適応システム、機械学習システム、人工ニューラルネットワークなどを含む様々な種類のシステム(例えば、ファジィ論理システム)に適用することができる。
【0051】
プロセッサ180は、ラーニングプロセッサ130でプロセス及び記憶のための情報を収集するために、推定装置で1つ以上の検知コンポーネントによりデータ分析及び機械学習タスクに使用される信号またはデータを収集、検知、抽出、検出または受信するように構成することができる。
【0052】
情報収集は、センサにより情報を検知すること、メモリ170に記憶された情報を抽出すること、または通信手段により他の装置、エンティティまたは外部記憶装置から情報を受信することを含むことができる。
【0053】
プロセッサ180は、推定装置から使用履歴情報を収集してメモリ170に記憶させることができる。プロセッサ180は、記憶された使用履歴情報及び予測モデリングを用いて、特定の機能を行うための最良のマッチを決定することができる。
【0054】
プロセッサ180は、センシング部140により周辺環境情報又はその他の情報を受信または検知することができる。プロセッサ180は、通信部110により無線信号、無線データを受信することができる。プロセッサ180は、入力部120及びセンシング部140から画像情報(または当該信号)、オーディオ情報(または当該信号)、PZT信号を受信することができる。
【0055】
プロセッサ180は、情報をリアルタイムで収集し、情報(例えば、知識グラフ、命令政策、パーソナライズ・データベース、会話エンジンなど)を処理または分類し、処理された情報をメモリ170またはラーニングプロセッサ130に記憶することができる。
【0056】
推定装置100の動作がデータ分析、機械学習アルゴリズム及び技術に基づいて決定されるとき、プロセッサ180は決定された動作を実行するために推定装置の構成要素を制御することができる。そして、プロセッサ180は、制御命令に従って推定装置を制御して、決定された動作を実行することができる。
【0057】
プロセッサ180は、特定の動作が実行されると、データ分析、機械学習アルゴリズム及び技術により、特定の動作の実行を示す履歴情報を分析し、分析された情報に基づいて以前に学習した情報の更新を行うことができる。
【0058】
したがって、プロセッサ180は、ラーニングプロセッサ130と共に、更新された情報に基づいてデータ分析、機械学習アルゴリズム及び技術の未来の性能の精度を向上させることができる。
【0059】
メモリ170は、推定装置100の様々な機能を支援するデータを記憶する。メモリ170は、推定装置100で駆動される複数の応用プログラムまたはアプリケーション、推定装置100の動作のためのデータ、命令語、ラーニングプロセッサ130の動作のためのデータ(例えば、機械学習のための少なくとも1つのアルゴリズム情報など)を記憶することができる。メモリ170は、ラーニングプロセッサ130または学習装置200で学習されたモデルを記憶することができる。このとき、メモリ170は、必要に応じて学習されたモデルを学習時点または学習進捗度などによって複数のバージョンに区分して記憶することができる。このとき、メモリ170は、入力部120で取得した入力データ、モデル学習に用いられる訓練データ、モデルの学習履歴などを記憶することができる。ここで、メモリ170に記憶された入力データは、モデル学習に適するように加工されたデータだけでなく、未加工の入力データ自体であってもよい。プロセッサ180は、前記応用プログラムに関連する動作の他にも、通常、推定装置100の全般的な動作を制御する。プロセッサ180は、前述の構成要素を介して入力または出力される信号、データ、情報などを処理するか、またはメモリ170に記憶された応用プログラムを駆動することにより、ユーザに適切な情報または機能を提供または処理することができる。また、プロセッサ180は、メモリ170に記憶された応用プログラムを駆動するために、
図3で説明した構成要素の少なくとも一部を制御することができる。さらに、プロセッサ180は、前記応用プログラムを駆動するために、推定装置100に含まれる構成要素の少なくとも2つ以上を組み合わせて動作させることができる。一方、前述のように、プロセッサ180は、応用プログラムに関連する動作と、通常、推定装置100の全般的な動作とを制御する。例えば、プロセッサ180は、前記推定装置の状態が設定された条件を満たすと、アプリケーションへのユーザの制御命令の入力を制限するロック状態を実行するか、または解除することができる。
【0060】
電源供給部190は、プロセッサ180の制御下で、外部の電源、内部の電源が印加され、推定装置100に含まれる各構成要素に電源を供給する。この電源供給部190はバッテリーを含み、前記バッテリーは内蔵バッテリーであってもよく、交換可能な形態のバッテリーであってもよい。
【0061】
機械学習(machine learning)は人工知能の一分野であり、明示的なプログラムなしでコンピュータに学習能力を付与する研究の分野である。具体的には、機械学習は、経験的データに基づいて学習を行い、予測を行って自らの性能を向上させるシステムと、そのためのアルゴリズムを研究して構築する技術といえる。機械学習のアルゴリズムは、厳密に定められた静的プログラム命令を実行するよりは、入力データに基づいて予測や決定を導くために特定のモデルを構築する方式を取る。
【0062】
一実施形態では、本発明では機械学習モデルを用いることができ、機械学習モデルは訓練データ(training data)を用いて学習され、学習モデル(a trained model)として用いることができる。
【0063】
また、本発明では、訓練データに対するラベル(label)が与えられた状態で機械学習モデルを学習させる教師あり学習を採用することができる。ここで、ラベルとは、訓練データが機械学習モデルに入力される場合、機械学習モデルが推論しなければならない正解(または、結果値)を意味する。
【0064】
訓練データは複数の特徴(feature)を示し、訓練データにラベルがラベリングされるというのは、訓練データが示す特徴にラベルが付くことを意味し得る。この場合、訓練データは、入力オブジェクトの特徴をベクトルの形態で示すことができる。
【0065】
機械学習モデルは、訓練データとラベリングデータを用いて、訓練データとラベリングデータの相関関係に関する関数を類推することができる。そして、機械学習モデルから類推された関数の評価により、機械学習モデルのパラメータを決定(最適化)することができる。本発明では、一実施形態として、標準ナノ粒子の予め知られているサイズまたは種類の情報をラベルとし、レーザパルス毎にセルに入射されるレーザの強度、レーザパルス毎にセルを透過したレーザの強度、レーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を訓練データとすることができる。
【0066】
具体的には、訓練データは、フィードバック信号に含まれる画像、PZT信号の周波数と強度、MIC(Microphone)信号の周波数と強度、レーザパルス毎にセルに入射されるレーザの強度、及びレーザパルス毎にセルを透過したレーザの強度を含むことができる。
【0067】
訓練データと訓練データに対応するラベルが1つの訓練データセット(training set)を構成し、機械学習モデルには訓練データの形態で入力することができる。
【0068】
また、溶液中のナノ粒子の推定装置100は、転移学習方式に基づいて他の環境から取得した訓練データを用いて、学習装置200によって訓練された人工知能モデルを再学習させることもできる。また、溶液中のナノ粒子の推定装置100は、人工知能モデルを実行する過程及び再学習する過程において学習装置200から提供される各種の人工知能応用プログラムを用いることができる。
【0069】
本発明の一実施形態における機械学習モデルを用いた溶液中のナノ粒子の推定方法は、例えば、ディープラーニング(deep learning)に基づく溶液中のナノ粒子の推定方法により、基礎から機械学習モデルを訓練させる方法を用いることができる。
【0070】
機械学習モデルの基礎訓練、すなわちディープネットワーク(deep network)の訓練は、ラベルが指定された訓練データセットを集め、ネットワークアーキテクチャを設計して特徴を学習し、モデルを完成する過程が必要である。ディープネットワークの訓練を通じて結果物を得ることができる。
【0071】
一実施形態として、機械学習ベースの学習モデルは、DNN(Deep Neural Network)、SVE(Scalable Vector Extension)、XGBoostアルゴリズム、Light GBM(Gradient Boosting Model)、SVM(Support Vector Machine)、GPM(Gaussian Process Model)、RF(Random Forest)、CNN(Convolutional Neural Network)、R-CNN(Region based CNN)、C-RNN(Convolutional Recursive Neural Network)、Fast R-CNN、Faster R-CNN、R-FCN(Region based Fully Convolutional Network)、YOLO(You Only Look Once)、及びSSD(Single Shot Multibox Detector)構造の少なくとも1つの機械学習モデルを含むことができる。
【0072】
図4は、本発明の一実施形態による人工知能モデルの学習装置のブロック図である。
【0073】
学習装置200は、推定装置100の外部に別に構成された装置またはサーバであり、推定装置100のラーニングプロセッサと同じ機能を実行することができる。
【0074】
つまり、学習装置200は、データマイニング、データ分析、知的意思決定及び機械学習アルゴリズムに使用される情報を受信、分類、記憶及び出力するように構成することができる。ここで、機械学習アルゴリズムは、ディープラーニングアルゴリズムを含むことができる。
【0075】
学習装置200は、少なくとも1つの推定装置100と通信することができ、推定装置100に代えて又は手伝って、データを分析または学習して結果を導き出すことができる。ここで、他の装置を手伝うというのは、分散処理による演算力の分配を意味し得る。
【0076】
機械学習モデルの学習装置200は、機械学習モデルを学習するための様々な装置であり、通常はサーバを意味し、学習装置または学習サーバなどと称することができる。
【0077】
特に、学習装置200は、単一のサーバだけでなく、複数のサーバセット、クラウドサーバ、またはこれらの組み合わせなどで実現することができる。
【0078】
つまり、学習装置200は複数で構成されて学習装置セット(又はクラウドサーバ)を構成することができ、学習装置セットに含まれる少なくとも1つ以上の学習装置200は、分散処理によりデータ分析または学習を行って結果を導き出すことができる。
【0079】
学習装置200は、定期的にまたは要求によって、推定装置100に、機械学習またはディープラーニングによって学習したモデルを伝送することができる。
【0080】
図4を参照すると、学習装置200は、通信部(Communication Unit)210、入力部(Input Unit)220、メモリ(Memory)230、ラーニングプロセッサ(Learning Processor)240、電源供給部(Power Supply Unit)250、及びプロセッサ(Processor)280などを含むことができる。
【0081】
通信部210は、有無線通信やインターフェースを介して他の装置とデータを送受信することができる。
【0082】
入力部220は、通信部210を介してデータを受信することによってデータを取得することもできる。入力部220は、モデル学習のための訓練データ及び学習されたモデル(a trained model)を用いて出力を取得するための入力データなどを取得することができる。
【0083】
入力部220は、未加工の入力データを取得することもでき、この場合、プロセッサ280は取得したデータを前処理して、モデル学習に入力可能な訓練データまたは前処理された入力データを生成することができる。
【0084】
メモリ230は、モデル記憶部231及びデータベース232などを含むことができる。
【0085】
モデル記憶部231は、ラーニングプロセッサ240により学習中または学習されたモデル(または、機械学習モデル)231aを記憶し、学習を通じてモデルが更新されると更新されたモデルを記憶する。
【0086】
このとき、モデル記憶部231は、必要に応じて学習されたモデルを学習時点または学習進捗度などによって複数のバージョンに区分して記憶することができる。
【0087】
図4に示す機械学習モデル231aは、複数の隠れ層を含む人工知能モデルの一例に過ぎず、本発明の人工知能モデルを限定するものではない。
【0088】
機械学習モデル231aは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより実現することができる。機械学習モデル231aの一部または全部がソフトウェアで実現される場合、機械学習モデル231aを構成する1つ以上の命令語はメモリ230に記憶することができる。
【0089】
データベース232は、入力部220から取得した入力データ、モデル学習に用いられる訓練データ、モデルの学習履歴などを記憶する。
【0090】
データベース232に記憶された入力データは、モデル学習に適するように加工されたデータだけでなく、未加工の入力データ自体であってもよい。
【0091】
ラーニングプロセッサ240は、訓練データを用いて機械学習モデル231aを訓練(training、または学習)させることができる。ラーニングプロセッサ240は、プロセッサ280が入力部220を介して取得した入力データを前処理したデータを直ちに取得して機械学習モデル231aを学習するか、またはデータベース232に記憶された前処理された入力データを取得して機械学習モデル231aを学習することができる。
【0092】
ラーニングプロセッサ240は、様々な学習技術を用いて機械学習モデル231aを繰り返し学習させることにより、機械学習モデル231aの最適化されたモデルパラメータを決定することができる。このために、ラーニングプロセッサ240は、まず、機械学習モデルを学習させるための訓練データとラベリングデータを収集することができる。
【0093】
訓練データは、サイズまたは種類の情報を予め知っている標準ナノ粒子が溶液に入ったセルに、レーザパルス毎に入射される各レーザの強度、前記セルを透過した各レーザの強度、及びレーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を含むことができる。ラベリングデータは、訓練データに相応する標準ナノ粒子のサイズまたは種類の情報であってもよい。
【0094】
標準ナノ粒子は、例えば、半導体用ケミカル中に含まれた数~数百ナノメートルの微粒子であってもよい。標準ナノ粒子は、サイズと種類によって複数に分類することができる。
【0095】
具体的には、ラーニングプロセッサ240は、訓練データを収集するために、サイズまたは種類の情報が予め知られている標準ナノ粒子が含まれた溶液を入れたセルに、パルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマの発生を誘導し、レーザ誘起プラズマによって光、衝撃波及び音として放出されるフィードバック信号を取得することができる。このとき、レーザパルスが異なるように変化させながら、各レーザパルス毎にそれに相応するフィードバック信号を取得することができる。
【0096】
光として放出されるフィードバック信号を取得するために、ラーニングプロセッサ240は、レーザ誘起プラズマから放出された光をカメラにより撮影して画像を取得し、画像から光の放出方向に対応する放出光の位置座標、光の強度、及び光の大きさの情報を取得することができる。
【0097】
衝撃波として放出されるフィードバック信号を取得するために、ラーニングプロセッサ240は、レーザ誘起プラズマにより発生した衝撃波をPZTセンサによりPZT信号として取得し、PZT信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された衝撃波信号の周波数と強度を取得することができる。
【0098】
音として放出されるフィードバック信号を取得するために、ラーニングプロセッサ240は、レーザ誘起プラズマにより発生した音をMIC信号として取得し、MIC信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された音信号の周波数と強度を取得することができる。
【0099】
そして、ラーニングプロセッサ240は、セルにパルスレーザビームが入射される前のレーザ強度を測定し、パルスレーザビームがセルに透過されたレーザの強度を測定することができる。このとき、レーザの強度は、専用の測定機器または公知の測定方法を用いて測定することができる。
【0100】
また、ラーニングプロセッサ240は、レーザパルスを、レーザビーム放出装置のレーザパルスに関する設定情報により取得するか、またはユーザの入力情報により取得することができるが、これらの方法に限定されない。
【0101】
ラーニングプロセッサ240は、フィードバック信号を各標準ナノ粒子毎にレーザパルス別に取得し、セルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、及び前記セルを透過した各レーザの強度を取得してデータベースを構築することにより、データベースをメモリ230に記憶することができる。
【0102】
これにより、標準ナノ粒子のサイズまたは種類をラベリングデータとして、また、サイズまたは種類の情報を予め知っている標準ナノ粒子が溶液に入ったセルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、前記セルを透過した各レーザの強度、及びレーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を訓練データとして取得することができる。
【0103】
次いで、ラーニングプロセッサ240は、訓練データに基づいて溶液中のナノ粒子推定モデルを機械学習させることができる。つまり、ラーニングプロセッサ240は、機械学習モデルに、訓練データとして、レーザパルス毎にセルに入射されるレーザの強度、レーザパルス毎にセルを透過したレーザの強度、及びレーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号が入力されると、ラベリングデータであるナノ粒子のサイズまたは種類を推論するように機械学習モデルを学習させることができる。
【0104】
このとき、学習モデルは、機械学習モデルの学習装置200に搭載された状態で結果値を推論してもよく、通信部210を介して推定装置100のような他の装置に伝送されて搭載されてもよい。
【0105】
また、学習モデルが更新される場合、更新された学習モデルは、通信部210を介して推定装置100のような他の装置に伝送されて搭載されてもよい。
【0106】
以下では、ラーニングプロセッサ240によって予め学習された機械学習モデルに基づいて、プロセッサ280が溶液中のナノ粒子を推定する方法について説明する。
【0107】
プロセッサ280は、レーザ発光装置を制御してサイズまたは種類の情報を推論しようとする未知のナノ粒子が含まれた溶液を入れたセルにパルスレーザビームを入射させ、レーザ誘起プラズマの発生を誘導することができる。
【0108】
つまり、未知のナノ粒子が存在する溶液を入れたセル内に焦点が合うように、前記セルにパルスレーザビームを一軸方向に入射してレーザ誘起プラズマを発生させることができる。このとき、プロセッサ280は、レーザパルス毎にレーザビームを放出し、各レーザパルスに相応してセルに入射されるレーザの強度、前記セルを透過したレーザの強度、及びレーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を取得することができる。
【0109】
レーザ誘起プラズマを起こすために、Nd:YAG pulsed laserを使用することができ、集光レンズにより流動セル内にレーザビームを集めることができる。このとき、レーザビームは数多くの光子を含んでいるため、原子を刺激して原子は励起状態に遷移し、再び基底状態に戻りながら光、衝撃波及び音を放出することになる。
【0110】
これにより、プロセッサ280は、レーザ誘起プラズマにより放出された光、衝撃波及び音に基づいてフィードバック信号を取得することができる。
【0111】
つまり、レーザ誘起プラズマから放出された光をカメラにより撮影して画像を取得し、画像から光の放出方向に対応する放出光の位置座標、光の強度及び光の大きさの情報を取得することができる。
【0112】
そして、プロセッサ280は、レーザ誘起プラズマにより発生した衝撃波をPZTセンサによりPZT信号として取得し、PZT信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された衝撃波信号の周波数と強度を取得することができる。
【0113】
そして、プロセッサ280は、レーザ誘起プラズマにより発生した音をMIC信号として取得し、MIC信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された音信号の周波数と強度を取得することができる。
【0114】
一方、本発明の実施形態では、一般に、レーザビームを用いて物質を励起(excitation)するのに必要なレーザの強度は、固体、液体、気体の順に大きい。したがって、理論的には、ナノ粒子を含む液体が入ったセルに液体を励起させるレーザビームの強度よりも低い一定の強度に相応するレーザビームを入射させ、ナノ粒子のみを励起させることを目的とすることができる。しかし、実際には、場合によって固体と共に液体まで励起される場合があるので、液体の励起により発生するフィードバック信号を学習ステップでノイズ信号として検出してフィルタリングすることにより、本来意図した固体粒子のサイズまたは種類の分析を可能にすることができる。
【0115】
一例として、フィードバック信号からノイズフィードバック信号と同じ信号を検出してフィルタリング除去することができる。ここで、ノイズフィードバック信号は、フィードバック信号と同様に、画像、衝撃波信号及び音信号から取得することができる。
【0116】
これにより、プロセッサ280は、レーザパルス、各レーザパルスに相応してセルに入射されるレーザの強度、前記セルを透過したレーザの強度、及びレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を予め学習された機械学習モデルに入力して、機械学習モデルから出力された情報に基づいて、未知のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する値を取得することができる。
【0117】
電源供給部250は、学習装置200に電源を供給する。
【0118】
その他に、学習装置200は、機械学習モデル231aを評価することができ、評価後もより良い性能を得るために機械学習モデル231aを更新し、更新された機械学習モデル231aを再び推定装置100に提供することができる。
【0119】
図5は、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子の推定方法を説明するためのフローチャートである。
【0120】
図5を参照すると、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子のサイズまたは種類を推定する方法は、まず、溶液が入ったセル内にパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させるステップを含む(S110)。
【0121】
つまり、ナノ粒子の存在有無及びナノ粒子のサイズまたは種類が不明な未知の溶液を入れたセル内に焦点が合うように、前記セルにパルスレーザビームを一軸方向に入射してレーザ誘起プラズマを発生させることができる。
【0122】
レーザ誘起プラズマを起こすために、Nd:YAG pulsed laserを使用することができ、集光レンズにより流動セル内にレーザビームを集めることができる。このとき、レーザビームは数多くの光子を含んでいるため、原子を刺激して原子は励起状態に遷移し、再び基底状態に戻りながら光、衝撃波及び音を放出することになる。
【0123】
次に、前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてフィードバック信号を取得することができる(S120)。
【0124】
つまり、レーザ誘起プラズマから放出された光をカメラにより撮影して画像を取得し、画像から光の放出方向に対応する放出光の位置座標、光の強度及び光の大きさの情報を取得することができる。
【0125】
そして、レーザ誘起プラズマにより発生した衝撃波をPZTセンサによりPZT信号として取得し、PTZ信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された衝撃波信号の周波数と強度を取得することができる。
【0126】
そして、レーザ誘起プラズマにより発生した音をMIC信号として取得し、MIC信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された音信号の周波数と強度を取得することができる。
【0127】
次に、フィードバック信号をレーザパルス毎に取得することができる(S130)。
【0128】
つまり、レーザパルスが異なるように調整してセルに入射させながら、各レーザパルスに対応するフィードバック信号を取得することができる。
【0129】
次に、前記フィードバック信号を予め学習されたナノ粒子推定モデルに入力して、前記溶液に含まれたナノ粒子のサイズまたは種類を推定することができる(S140)。
【0130】
一方、ナノ粒子推定モデルを利用する前に、ナノ粒子推定モデル(機械学習モデル)を学習させるステップをさらに含むことができるが、溶液に含まれたナノ粒子を推定するステップ(S140)の前に実行することができれば、順番は構わない。
【0131】
以下、
図6を参照して、本発明の一実施形態による溶液中のナノ粒子を推定するモデルを学習させる方法を説明することとする。
【0132】
図6を参照すると、まず、学習装置は訓練データを収集することができる(S200)。
【0133】
訓練データは、サイズの情報または種類の情報を予め知っている標準ナノ粒子が溶液に入ったセルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、前記セルを透過した各レーザの強度、及びレーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を含むことができる。
【0134】
このような訓練データに相応して学習モデルが推論すべきナノ粒子のサイズまたはナノ粒子の種類であるラベリングデータを訓練データにラベリングすることができる。
【0135】
標準ナノ粒子は、例えば、半導体用ケミカル中に含まれた数~数百ナノメートルの微粒子であってもよい。標準ナノ粒子は、サイズと種類によって複数に分類することができる。
【0136】
具体的には、訓練データを収集するために、サイズまたは種類の情報が予め知られている標準ナノ粒子が含まれた溶液を入れたセルにパルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマの発生を誘導し、レーザ誘起プラズマにより光、衝撃波及び音として放出されるフィードバック信号を取得することができる。このとき、レーザパルスが異なるように変化させながら、各レーザパルス毎にそれに相応するフィードバック信号を取得することができる。
【0137】
レーザ誘起プラズマを起こすために、Nd:YAG pulsed laserを使用することができ、集光レンズにより流動セル内にレーザビームを集めることができる。このとき、レーザビームは数多くの光子を含んでいるため、原子を刺激して原子は励起状態に遷移し、再び基底状態に戻りながら光、衝撃波及び音を放出することになる。
【0138】
光として放出されるフィードバック信号を取得するために、レーザ誘起プラズマから放出された光をカメラにより撮影して画像を取得し、画像から光の放出方向に対応する放出光の位置座標、光の強度、及び光の大きさの情報を取得することができる。
【0139】
衝撃波として放出されるフィードバック信号を取得するために、レーザ誘起プラズマにより発生した衝撃波をPZTセンサによりPZT信号として取得し、PZT信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された衝撃波信号の周波数と強度を取得することができる。
【0140】
音として放出されるフィードバック信号を取得するために、レーザ誘起プラズマにより発生した音をMIC信号として取得し、MIC信号から前記レーザ誘起プラズマにより放出された音信号の周波数と強度を取得することができる。
【0141】
そして、セルにパルスレーザビームが入射される前のレーザの強度を測定し、パルスレーザビームがセルに透過されたレーザの強度を測定することができる。このとき、レーザの強度は、専用の測定機器または公知の測定方法を用いて測定することができる。
【0142】
また、レーザパルスは、レーザビーム放出装置のレーザパルスに関する設定情報により取得するか、またはユーザの入力情報により取得することができるが、これらの方法に限定されない。
【0143】
そして、フィードバック信号を各標準ナノ粒子毎にレーザパルス別に取得し、セルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、及び前記セルを透過した各レーザの強度を取得してデータベースを構築することにより、データベースをメモリに記憶することができる。
【0144】
これにより、標準ナノ粒子のサイズまたは種類をラベリングデータとして、また、サイズまたは種類の情報を予め知っている標準ナノ粒子が溶液に入ったセルにレーザパルス毎に入射される各レーザの強度、前記セルを透過した各レーザの強度、及びレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号を訓練データとして取得することができる。
【0145】
次に、訓練データに基づいて、溶液中のナノ粒子推定モデルを機械学習させることができる(S210)。
【0146】
つまり、ラーニングプロセッサは、機械学習モデルに、訓練データとして、レーザパルス毎にセルに入射されるレーザの強度、レーザパルス毎にセルを透過したレーザの強度、及びレーザパルス毎にレーザ誘起プラズマにより発生したフィードバック信号が入力されると、ラベリングデータであるナノ粒子のサイズまたはナノ粒子の種類を推論するように機械学習モデルを学習させることができる。
【0147】
一方、一般に、レーザビームを用いて物質を励起(excitation)するのに必要なレーザの強度は、固体、液体、気体の順に大きい。したがって、理論的には、ナノ粒子を含む液体が入ったセルに液体を励起させるレーザビームの強度よりも低い一定の強度に相応するレーザビームを入射させ、ナノ粒子のみを励起させることを目的とすることができる。しかし、実際には、場合によって固体と共に液体まで励起される場合があるので、液体の励起により発生するフィードバック信号を学習ステップでノイズ信号としてフィルタリングすることができる。すなわち、学習された機械学習モデルを通じてノイズ信号を除去するか、またはフィードバック信号の中からノイズフィードバック信号を検出してフィルタリングするステップを含むことができる。
【0148】
このために、予め溶液のみを入れたセルに前記パルスレーザビームを入射させてレーザ誘起プラズマを発生させ、前記レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音に基づいてノイズフィードバック信号を取得することにより、溶液に相応するフィードバック信号をレーザパルス毎にノイズフィードバック信号として記憶し、それをフィードバック信号から検出して除去することができる。同様に、ノイズフィードバック信号もまた、レーザ誘起プラズマにより発生した光、衝撃波及び音によって画像、衝撃波信号の周波数と強度、及び音信号の周波数と強度として取得することができる。
【0149】
本発明に添付されたブロック図の各ブロックとフローチャートの各段階との組み合わせは、コンピュータプログラム指令によって行われてもよい。これらのコンピュータプログラム指令は、汎用コンピュータ、特殊コンピュータ、またはその他のプログラマブル・データ処理装置の符号化プロセッサに搭載され得るため、コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置の符号化プロセッサを介して行われるその指令が、ブロック図の各ブロック、またはフローチャートの各段階で説明された機能を行う手段を生成する。これらのコンピュータプログラム指令は、特定の方法で機能を実現するためにコンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置を指向することができるコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されることも可能であるため、そのコンピュータ利用可能またはコンピュータ読み取り可能なメモリに記憶された指令は、ブロック図の各ブロックまたはフローチャートの各段階で説明された機能を行う指令手段を含む製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラム指令は、コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置上に搭載されることも可能であるため、コンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置上で一連の動作段階が行われ、コンピュータで実行されるプロセスを生成してコンピュータまたはその他のプログラマブル・データ処理装置を行う指令は、ブロック図の各ブロック及びフローチャートの各段階で説明された機能を行うための段階を提供することも可能である。
【0150】
さらに、各ブロックまたは各段階は、特定の論理機能を実行するための1つ以上の実行可能な指令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表すことができる。また、いくつかの代替実施形態では、ブロックまたは段階で言及された機能が順序外で発生することも可能であることに注目すべきである。例えば、続いて示されている2つのブロックまたは段階は、事実上、実質的に同時に行われてもよく、またはそのブロックまたは段階が時々該当する機能に従って逆順に行われてもよい。
【0151】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示されている実施形態は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであって、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。