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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152673
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】補助動力付き車両発電制御システム
(51)【国際特許分類】
   B60W 20/10 20160101AFI20241018BHJP
   F02D 29/06 20060101ALI20241018BHJP
   B60W 10/08 20060101ALI20241018BHJP
   B60W 10/26 20060101ALI20241018BHJP
   H02J 7/16 20060101ALI20241018BHJP
   B60L 50/16 20190101ALI20241018BHJP
   B60L 50/61 20190101ALI20241018BHJP
【FI】
B60W20/10
F02D29/06 E ZHV
F02D29/06 D
B60W10/08 900
B60W10/26 900
H02J7/16 X
B60L50/16
B60L50/61
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024063225
(22)【出願日】2024-04-10
(31)【優先権主張番号】112114131
(32)【優先日】2023-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】597127029
【氏名又は名称】光陽工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】郭 岳霖
(72)【発明者】
【氏名】蔡 志輝
(72)【発明者】
【氏名】沈 大鈞
(72)【発明者】
【氏名】蔡 瑞桓
【テーマコード(参考)】
3D202
3G093
5G060
5H125
【Fターム(参考)】
3D202BB01
3D202BB16
3D202BB21
3D202CC02
3D202CC06
3D202DD01
3D202DD05
3D202DD11
3D202DD18
3D202DD28
3D202DD47
3D202DD48
3G093CB06
3G093DA01
3G093DA06
3G093DB19
3G093DB20
3G093DB23
3G093EB09
5G060AA04
5G060CA02
5G060CA04
5G060DB07
5H125AA01
5H125AC08
5H125AC12
5H125BC03
5H125CA09
5H125EE23
5H125EE31
5H125EE42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エンジンの馬力を高めるための補助動力モードを提供することができる発電制御システムに関する。
【解決手段】車両発電制御システムは、エンジンと、エンジンに接続されたスタータ兼発電機(ISG)と、バッテリーと、スロットルセンサと、RPMセンサと、制御装置とを含み、制御装置は、スロットルセンサによって検出されたスロットル開度信号およびRPMセンサによって検出されたエンジン速度信号を受け取る。エンジンが始動された後、制御装置が、車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、制御装置は、電圧調整機構を実行してバッテリーの目標電圧を決定し、エンジンの加速馬力を高めるために目標電圧に従ってエンジンに補助動力を供給する。逆に、制御装置が、車両が補助動力モードに該当しないと判定した場合、制御装置は、スタータ兼発電機が発電してバッテリーを再充電するために再充電モードを行うように制御する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンに接続されたスタータ兼発電機(ISG)と、
前記スタータ兼発電機に電気的に接続されたバッテリーと、
車両のスロットル開度を検出し、スロットル開度信号を生成するスロットルセンサと、
前記エンジンの回転速度を検出し、エンジン速度信号を生成する毎分回転数(RPM)センサと、
前記スロットルセンサによって検出された前記スロットル開度信号を受信し、前記RPMセンサによって検出された前記エンジン速度信号を受信する、前記スロットルセンサおよび前記RPMセンサに接続された制御装置と
を含む、補助動力付き車両発電制御システムであって、
前記エンジンが前記スタータ兼発電機によって始動された後に、前記制御装置が、前記車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、前記制御装置が、前記バッテリーの目標電圧を決定するために電圧調整機構を実行し、前記制御装置が、前記車両が前記補助動力モードに適合しないと判定した場合、前記制御装置が、再充電モードを行うように前記スタータ兼発電機を制御し、前記スタータ兼発電機が、再充電電流を生成するために発電し、前記制御装置が、充電のために前記バッテリーに前記再充電電流を送る、補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項2】
エンジンと、
前記エンジンに接続されたスタータ兼発電機(ISG)と、
前記スタータ兼発電機に電気的に接続されたバッテリーと、
車両のスロットル開度を検出し、スロットル開度信号を生成するスロットルセンサと、
前記エンジンの回転速度を検出し、エンジン速度信号を生成するRPMセンサと、
前記スロットルセンサによって検出された前記スロットル開度信号および前記RPMセンサによって検出された前記エンジン速度信号を受信する、前記スロットルセンサおよび前記RPMセンサに接続された制御装置と
を含む、補助動力付き車両発電制御システムであって、
前記エンジンが前記スタータ兼発電機によって始動された後に、前記制御装置が、前記車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、前記制御装置が前記バッテリーの目標電圧を決定して、前記バッテリーに正電流である出力電流を出力させ、前記制御装置が、前記スタータ兼発電機に前記出力電流を送るように前記バッテリーを制御し、前記制御装置が、前記車両が前記補助動力モードに適合しないと判定した場合、前記制御装置が、再充電モードを行うように前記スタータ兼発電機を制御し、前記スタータ兼発電機が、負電流である再充電電流を生成するために発電し、前記制御装置が、前記スタータ兼発電機に前記出力電流を送り、前記スタータ兼発電機が、負電流である再充電電流を生成するために発電し、前記制御装置が、充電のために前記バッテリーに前記再充電電流を送る、補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項3】
前記制御装置が、
a.前記エンジンの連続運転時間が第1の事前設定時間よりも大きいこと、
b.前記バッテリーの再充電電流が事前設定電流よりも大きいこと、および
c.前記バッテリーの実際の電圧と前記目標電圧との差が事前設定電圧差よりも小さいこと
を判定し、
前記条件a、b、およびcがすべて満たされており、第2の事前設定時間の間維持された場合、前記制御装置が、前記車両が前記補助動力モードに該当すると判定する、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項4】
前記制御装置が、前記車両が前記再充電モードに該当すると判定した場合、前記制御装置が、前記バッテリーの前記目標電圧をテーブルルックアップによって再充電目標電圧に設定し、前記再充電目標電圧が前記バッテリーの全負荷電圧よりも大きい、
請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項5】
前記車両が前記補助動力モードに該当し、前記制御装置が前記バッテリーの前記目標電圧を前記バッテリーの全負荷電圧よりも小さくなるように設定した場合、前記スタータ兼発電機が前記エンジンに補助動力を供給する、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項6】
前記制御装置が、前記車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、前記制御装置が、前記スロットル開度信号および前記エンジン速度信号に基づいて、前記車両が加速中であるかどうかをさらに判定し、前記制御装置が、前記車両が加速中であると判定した場合、前記制御装置が、前記バッテリーの前記目標電圧をテーブルルックアップによって加速目標電圧に設定する、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項7】
前記制御装置が、ベース時間と時間率とを乗算することによって前記加速目標電圧の実行持続時間を算出し、前記ベース時間と前記時間率とがテーブルルックアップによってそれぞれ決定される、請求項6に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項8】
前記制御装置が、電子制御ユニットおよびISGコントローラを含み、前記車両が前記補助動力モードに該当する場合、前記電子制御ユニットが、前記スロットル開度信号および前記エンジン速度信号に従って、前記車両が加速中であるかどうかをさらに判定し、前記電子制御ユニットが、前記車両が加速中であると判定した場合、前記電子制御ユニットが前記ISGコントローラに加速フラグ信号を送信し、前記ISGコントローラが前記バッテリーの前記目標電圧をテーブルルックアップによって加速目標電圧に設定する、請求項6に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項9】
前記車両が前記補助動力モードに該当し、かつ前記スロットル開度が開度の範囲に維持されており、前記エンジン速度信号が回転速度の範囲内に維持されている場合、第3の事前設定時間の持続時間にわたって、前記制御装置が、前記車両がクルージング中であると判定し、前記バッテリーの前記目標電圧をテーブルルックアップによってクルーズ目標電圧に設定する、
請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項10】
前記制御装置が、電子制御ユニットおよびISGコントローラを含み、前記電子制御ユニットが、前記スロットル開度信号および前記エンジン速度信号に基づいて、前記車両がクルージングしていると判定した場合、前記電子制御ユニットが前記ISGコントローラにクルーズフラグ信号を送信し、前記ISGコントローラが前記バッテリーの前記目標電圧を前記クルーズ目標電圧に設定する、請求項9に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項11】
前記制御ユニットが、運転モード切替えスイッチにさらに接続されており、
前記車両が前記補助動力モードに該当し、前記運転モード切替えスイッチが通常運転モードに切り替えられ、前記制御ユニットが、前記車両が加速中でもクルージング中でもないと判定した場合、前記制御装置が第1の目標電圧を次式に従って前記バッテリーの前記目標電圧として算出し、
前記第1の目標電圧=Vcrk×(100%-CERT)+Vcharge×(CERT)
式中、Vcrkは、事前設定スロットル開度および前記エンジンの事前設定回転速度に基づいてテーブルルックアップによって得られる電圧ベース値であり、CERTは、エンジン運転時間に基づいてテーブルルックアップによって得られる第1の係数であり、Vchargeは、前記スロットル開度および前記エンジンの前記回転速度に基づいてテーブルルックアップによって得られる再充電目標電圧である、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項12】
前記車両が前記補助動力モードに該当し、前記運転モード切替えスイッチがブースト運転モードに切り替えられ、前記制御ユニットが、前記車両が加速中でもクルージング中でもないと判定した場合、前記制御装置が第2の目標電圧を次式に従って前記バッテリーの前記目標電圧として算出し、
前記第2の目標電圧=Vcrk×(100%-CERT)+Vpower×(CERT)
式中、Vpowerは、前記エンジンの前記回転速度(RPM)および前記スロットル開度(度数)に基づいてテーブルルックアップによって決定される電圧値である、請求項11に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項13】
前記制御装置が、互いに通信可能に接続された電子制御ユニットおよびISGコントローラを含み、前記ISGコントローラおよび前記電子制御ユニットが異なる回路基板上にそれぞれ配置されており、前記補助動力モードが前記ISGコントローラによって決定される、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項14】
前記制御装置が、互いに通信可能に接続されており、同じ回路基板上に配置されている電子制御ユニットおよびISGコントローラを含み、前記補助動力モードが前記ISGコントローラによって決定される、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。
【請求項15】
前記制御装置が、同じコントローラに一体化されており、回路基板上に配置されている電子制御ユニットおよびISGコントローラを含み、前記補助動力モードが前記ISGコントローラによって決定される、請求項1または2に記載の補助動力付き車両発電制御システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
【0002】
本出願は、2023年4月14日に台湾で出願された特許出願第112114131号の優先権を主張し、この出願はその全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0003】
1.発明の分野
本発明は、車両発電制御システムに関し、特に、エンジンの馬力を高めるための補助動力モードを提供することができる発電制御システムに関する。
【背景技術】
【0004】
2.先行技術の説明
台湾特許第I762796号の発明は、加速モード、クルーズモード、アイドルモード、および減速モードを含む様々な発電モードを提供し、前記様々な発電モードの各々に対して固定発電目標値をそれぞれ策定する「インテリジェント発電制御システム」を開示している。
【0005】
先行技術特許の加速モードを例にとると、発電目標値は12Vに固定されており、適切に調整することができず、したがって、エンジンの馬力の向上には限界があり、先行技術特許は、車両のバッテリー状態や運転状態に応じた発電効果を提供することができない。
【0006】
さらに、先行技術特許における前記様々な発電モードに対して設定された発電目標値は、バッテリーの全負荷電圧よりも大きいため、バッテリーは常に負電流を示し、違いは、前記様々な発電モードの下での負電流の大きさのみである。しかしながら、バッテリーは、車両が特定の加速ニーズを有するときにエンジンの加速馬力を高めるための補助動力を能動的に提供することができない。
【0007】
一方、先行技術特許は、バッテリーの再充電を高速化するために「減速モード」で設計されていた。しかしながら、減速モードの判断は、スロットル開度がアイドルエンジン速度でのスロットル開度に等しいこと、エンジンの回転速度がアイドルエンジン速度よりも大きいこと、車速が閾値速度よりも大きいこと、およびブレーキがオンであることを含む、いくつかの条件を伴う。上記の条件がすべて満たされている場合にのみ、車両が減速モードにあると判定することができる。したがって、先行技術特許は、車両が減速モードに入るか否かを決定するために、車速、ブレーキ状態、および他の変数を具体的に参照する必要がある。したがって、車速、ブレーキ状態、および他の変数を受け取る必要なしに、バッテリー再充電を高速化する効果をどのようにして達成するかが、業界が解決したい問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】台湾特許第I762796号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、現在のバッテリーが固定目標電圧値を設定するだけであり、補助動力モード下で発電制御を提供することができないという問題を解決するために、補助動力付き車両発電制御システムを開示する。
【0010】
本発明の補助動力付き車両発電制御システムは、
エンジンと、
エンジンに接続されたスタータ兼発電機(ISG)と、
スタータ兼発電機に電気的に接続されたバッテリーと、
車両のスロットル開度を検出し、スロットル開度信号を生成するスロットルセンサと、
エンジンの回転速度を検出し、エンジン速度信号を生成する毎分回転数(RPM)センサと、
スロットルセンサによって検出されたスロットル開度信号を受信し、RPMセンサによって検出されたエンジン速度信号を受信する、スロットルセンサおよびRPMセンサに接続された制御装置と
を含み、
エンジンがスタータ兼発電機によって始動された後に、制御装置が、車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、制御装置は、バッテリーの目標電圧を決定するために電圧調整機構を実行し、制御装置が、車両が補助動力モードに適合しないと判定した場合、制御装置は、再充電モードを行うようにスタータ兼発電機を制御し、スタータ兼発電機は、再充電電流を生成するために発電し、制御装置は、充電のためにバッテリーに再充電電流を送る。
【0011】
本発明はまた、
エンジンと、
エンジンに接続されたスタータ兼発電機(ISG)と、
スタータ兼発電機に電気的に接続されたバッテリーと、
車両のスロットル開度を検出し、スロットル開度信号を生成するスロットルセンサと、
エンジンの回転速度を検出し、エンジン速度信号を生成するRPMセンサと、
スロットルセンサによって検出されたスロットル開度信号およびRPMセンサによって検出されたエンジン速度信号を受信する、スロットルセンサおよびRPMセンサに接続された制御装置と
を含み、
エンジンがスタータ兼発電機によって始動された後に、制御装置が、車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、制御装置がバッテリーの目標電圧を決定して、バッテリーに正電流である出力電流を出力させ、制御装置が、スタータ兼発電機に出力電流を送るようにバッテリーを制御し、制御装置が、車両が補助動力モードに適合しないと判定した場合、制御装置が、再充電モードを行うようにスタータ兼発電機を制御し、スタータ兼発電機が、負電流である再充電電流を生成するために発電し、制御装置が、スタータ兼発電機に出力電流を送り、スタータ兼発電機が、負電流である再充電電流を生成するために発電し、制御装置が、充電のためにバッテリーに再充電電流を送る、補助動力付き車両発電制御システムも提案する。
【0012】
制御装置が、車両が補助動力モードに該当すると判定した場合、制御装置は、エンジンの加速馬力を高め、バッテリーの電力消費を回避するために電圧調整機構を実行してバッテリーの目標電圧を決定し、制御装置が、車両が補助動力モードに適合しないと判定した場合、スタータ兼発電機は再充電モードを行い、スタータ兼発電機は、再充電電流を生成するために発電し、制御装置は、バッテリーの充電を最適化するために、再充電のためにバッテリーに再充電電流を送る。
【0013】
本発明の制御装置が、車両が補助動力モードに該当するかどうかを判定するとき、制御装置は、車速およびブレーキ状態をさらに検出することなく、エンジンの運転時間およびバッテリーの健康状態に依拠するだけでよい。
【0014】
本発明の上記の目的、特徴および利点をより明らかにし、理解しやすくするために、以下の実施形態を、添付の図面と併せて以下のように詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】本発明の車両発電制御システムの第1の実施形態のブロック図。
図1B】本発明の車両発電制御システムの第2の実施形態のブロック図。
図2】本発明の車両発電制御システムの第3の実施形態のブロック図。
図3】本発明の車両発電制御システムの第4の実施形態のブロック図。
図4】本発明の車両発電制御システムの実行のフローチャート。
図5A】再充電モードの本発明のバッテリーの再充電目標電圧の概略図。
図5B】再充電電流が負電流であるときの本発明のバッテリーの再充電電流の概略図。
図6】車両が補助動力モードにあるかどうかを判定する本発明のフローチャート。
図7】補助動力モードに該当する場合に電圧調整機構を実行するための本発明のフローチャート。
図8A】バッテリーが補助動力モードで電力を出力しているときの本発明のバッテリー電圧の概略図。
図8B】バッテリーが補助動力モードにあり、バッテリー電流が正であるときの本発明のバッテリー電流の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の技術的内容、特徴および効果を、図面を参照して好適な実施形態の以下の詳細な説明において明確に提示する。さらに、以下の実施形態で言及される方向の用語、例えば、上、下、左、右、前、後、最下、最上などは、図面を参照した相対的な方向にすぎず、絶対的な方向位置を表すものではない。したがって、使用される方向の用語は、それらの相対的な位置関係を説明する便宜上のものであり、本発明に限定を課すことを意図するものではない。
【0017】
図1Aおよび図1Bを参照すると、本発明の車両発電制御システムは、エンジン10を有する車両、特に自動車に使用される。車両の発電制御システムの第1の実施形態によれば、発電制御システムは、スタータ兼発電機(ISG)20、制御装置30、バッテリー40、スロットルセンサ51、ISG RPMセンサ52aおよび/またはエンジンRPMセンサ52bを含む。図1Bに示すように、例えば、一部の車両には、運転モード切替えスイッチ60も含まれ得る。
【0018】
エンジン10は、車両に動力を供給するために使用され、スタータ兼発電機20は、エンジン10に接続され、エンジン10を始動させるとともに、再充電電流を生成してバッテリー40を充電するために使用することができる。一実施形態では、スタータ兼発電機20はエンジン10の一方の側に配置されており、エンジン10の反対側には無段変速機(CVT)機構が配置されている。
【0019】
バッテリー40は、車両の電源として使用され、例えば、バッテリー40の全負荷電圧は12Vであり、バッテリー40の目標電圧が12V以下に設定されている場合には、バッテリー40が放電されることを意味し、反対に、目標電圧が12Vよりも大きく設定されている場合には、バッテリー40が充電されることを意味する。
【0020】
スロットルセンサ51は、車両の現在のスロットル開度(度数)を検出し、スロットル開度信号を生成する。
【0021】
ISG RPMセンサ52aおよびエンジンRPMセンサ52bは、エンジン10の速度を感知するためのホールセンサであってもよい。ISG RPMセンサ52aは、動作中のスタータ兼発電機20の速度を検出し、エンジン速度信号を生成する。スタータ兼発電機20はエンジン10に接続されているので、ISG RPMセンサ52aによって検出される速度信号を、エンジン10の速度とみなすことができる。他の実施形態では、エンジンRPMセンサ52bは、エンジン10の速度を直接感知し、エンジン速度信号を生成することができ、この信号は制御装置30に提供される。本発明では、エンジン速度信号の信号源は、ISG RPMセンサ52aからであっても、またはエンジンRPMセンサ52bからのであってもよい。
【0022】
制御装置30は、スロットル開度信号およびエンジン速度信号を受信する。第1の実施形態において、制御装置30は、電子制御ユニット(ECU)31およびISGコントローラ32を含む。電子制御ユニット(ECU)31とISGコントローラ32とは、2つの独立した装置であり、異なる回路基板P上にそれぞれ配置されている。電子制御ユニット(ECU)31とISGコントローラ32とは、例えば、K-LINEやCAN、SPI、I2C、UART、または他のバスによって互いに通信する。この実施形態では、電子制御ユニット31はエンジンRPMセンサ52bに接続されており、ISGコントローラ32はISG RPMセンサ52aに接続されている。
【0023】
運転モード切替えスイッチ60は、車両の駆動力を決定するためにユーザによって選択され、例えば、ユーザは、「通常運転モード(通常モード)」と「ブースト運転モード(パワーモード)」とを手動で切り替えることができ、通常運転モードと比較して、ブースト運転モードは、ユーザが車両を操作する際の加速感をより明確にすることができる。
【0024】
図2に示すように、本発明の車両発電制御システムの第3の実施形態は、制御装置30内の電子制御ユニット31とISGコントローラ32とが、2つの独立した装置であるにもかかわらず、同じ回路基板P上に配置されている点で、上述した第1の実施形態および第2の実施形態とは異なる。
【0025】
図3に示すように、本発明の車両発電制御システムの第4の実施形態は、制御装置30内の電子制御ユニット31とISGコントローラ32とが同じコントローラに一体化されており、単一の回路基板P上に配置されている点で、上述した第1の実施形態および第2の実施形態とは異なる。
【0026】
図4を参照すると、図4は、本発明の車両発電制御システムによって実行される判断フローチャートを示しており、これは、発電制御システムの上記の実施形態のいずれかを使用して実施されてもよく、プロセスフローは以下を含む。
S41:制御装置30は、補助動力条件が満たされているかどうかを判定する。
S42:補助動力条件が満たされている場合、制御装置30は、車両が補助動力モードに入ると判定する。
S43:補助動力モードでは、制御装置は電圧調整機構を実行する。
S44:補助動力条件が満たされていない場合、制御装置30は、車両が再充電モードに入ると判定する。以下で再充電モードおよび補助動力モードを詳細に説明する。
【0027】
[再充電モード]
まず、ステップS44において、制御装置30が、車両が再充電モードに入ると判定した場合、運転モード切替えスイッチ60が通常運転モードまたはブースト運転モードに切り替えられるかにかかわらず、バッテリー40の目標電圧は再充電目標電圧(Vcharge)に設定され、再充電目標電圧(Vcharge)は、エンジンの回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)に従ってテーブルルックアップによって決定される。再充電目標電圧(Vcharge)は、バッテリー40の全負荷電圧よりも大きい。バッテリー40の電流が測定された場合、負電流を測定することができ、これはバッテリー40に流入する電流を表す。
【0028】
例えば、以下の表1に示すように、エンジンの回転速度は1200~12000RPMとすることができ、スロットル開度は0~80度とすることができる。バッテリーの全負荷電圧=12Vである場合、対応するエンジンの回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)に従って、再充電目標電圧(Vcharge)をV1~V3とすることができ、V1~V3は12.5~14.5Vの電圧値を表し、例えば、スロットル開度が0~80度であり、エンジンの回転速度が1200~1600RPMである場合、再充電目標電圧(Vcharge)は12.5Vおよび14Vのいずれかとして選択することができ、または、例えば、スロットル開度が0~80度であり、エンジン速度が2000~10000RPMである場合、再充電目標電圧(Vcharge)は14.5Vとして選択することができ、表中のV1~V3は表現コードのみであり、すべてのラベルがV1であっても、エンジンの様々な回転速度およびスロットル開度に対応するV1は可変電圧値とすることができ、これは本明細書の表に示すコードの場合である。再充電モードでは、本発明は、バッテリー40を適切に再充電するために、エンジンの回転速度およびスロットル開度のみに従ってバッテリー40の再充電目標電圧(Vcharge)を決定することができる。
【表1】
【0029】
図5A図5Bを参照されたい。図5Aは、再充電モードにおいて、設定された再充電目標電圧(Vcharge)がバッテリー全負荷電圧よりも大きく、バッテリー40の実際の電圧が再充電目標電圧(Vcharge)の上下でわずかに変動することを示している。図5Bは、再充電モードにおいて、バッテリー40の再充電電流が負電流であることを示している。
【0030】
図6を参照すると、ステップS41において、一実施形態では、制御装置30内のISGコントローラ32は、補助動力条件が満たされているかどうかを判定し、ISGコントローラ32によって判定される要因は以下を含む。
S411:エンジン10の連続運転時間が第1の事前設定時間よりも大きいかどうか。
S412:バッテリー40の再充電電流が事前設定電流よりも大きいかどうか、再充電電流はバッテリー40に流入する電流を指し、これはバッテリー40を充電する電流を意味する。
S413:バッテリー40の再充電目標電圧と実際の電圧との差が事前設定電圧差未満であるかどうか、再充電目標電圧は表1に示すものと同じであり、実際の電圧はバッテリー40を検出して得られた電圧を指す。
S414:ステップS411からステップS413の判断結果がすべて「はい」の場合には、第1のカウント(開始)が1だけ増加され、第2のカウント(停止)が0にクリアされる。ISGコントローラ32は、ステップS411からステップS413の判断を継続して行い、すべての条件が満たされている限り、第1のカウント(開始)を1だけ増加させて累積を継続する。
S415:第1のカウント(開始)は、累積されて第1の事前設定カウント閾値よりも大きくなっており、これは、ステップS411からステップS413の判断条件が満たされており、第2の事前設定時間が継続的に維持されることを意味する。
S416:第1のカウント(開始)が第1の事前設定カウント閾値よりも大きいとき、ISGコントローラ32は補助動力フラグを設定し、すなわち、補助動力条件が満たされていると判定し、制御装置30は、車両が補助動力モードに入ると判定する。
S417:ステップS411からステップS413の条件のいずれか1つが満たされていない場合には、第1のカウント(開始)を0にクリアし、第2のカウントを1だけ増加させる(停止)。
S418:第2のカウント(停止)は、累積されて第2の事前設定カウント閾値よりも大きくなっている。
S419:第2のカウント(停止)が第2の事前設定カウント閾値よりも大きいとき、ISGコントローラ32は補助動力フラグをクリアする、すなわち、補助動力条件が満たされていないと判定される。
【0031】
ISGコントローラ32は、図6のステップを継続的に実行して、第1のカウント(開始)および第2のカウント(停止)を更新し、第1のカウント(開始)および第2のカウント(停止)に基づいて補助動力条件が満たされているかどうかを判定する。
【0032】
[補助動力モード]
図7を参照されたい。制御装置30が、車両が「補助動力モード」に入ったと判定すると、制御装置30は電圧調整機構を実行し、電圧調整機構は以下を含む。
S71:車両が加速中であるかどうかを判定する。制御装置30は、スロットル開度信号およびエンジン速度信号に基づいて、車両が加速状態にあるかどうかを判定する。具体的には、電子制御ユニット31が、スロットル開度の変動値が、エンジンの様々な回転速度に応じて変化し得る閾値よりも大きいと判定し、車両が加速状態にあると判断した場合、電子制御ユニット31は、ISGコントローラ32に加速フラグ信号を送信し得る。
【0033】
S72:制御装置30が、車両が加速中であると判定した場合、制御装置30は、バッテリーの目標電圧を加速目標電圧(Vacc)になるように設定する。加速目標電圧(Vacc)は、エンジンの回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)に従ってテーブルルックアップによって決定される。特定の条件下では、加速目標電圧(Vacc)はバッテリー40の全負荷電圧よりも大きく、バッテリー40の電流が測定された場合、負電流を測定することができ、これはバッテリー40を充電するためにバッテリー40に電流が流入することを表し、特定の条件下では、加速目標電圧(Vacc)はバッテリー40の全負荷電圧よりも小さく、バッテリー40の電流が測定された場合、正電流が測定され得、これは、バッテリー40がエンジン10の馬力を高めるためにエンジン10の補助動力としてスタータ兼発電機20に動力を出力し得ることを表す。
【0034】
例えば、以下の表2に示すように、エンジンの回転速度は1300~9000RPMとすることができ、スロットル開度は0~80度とすることができる。バッテリーの全負荷電圧=12Vである場合、加速目標電圧(Vacc)は、対応するエンジンの回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)に従って変動することができ、V4は、加速目標電圧(Vacc)がバッテリーの全負荷電圧よりも大きいことを表し、例えば、V4=14~14.5Vであり、V5は、加速目標電圧(Vacc)がバッテリーの全負荷電圧よりも小さいことを示し、例えば、V5=11~12Vである。
【表2】
【0035】
車両の加速状態は通常、短期間しか続かないので、制御装置30がバッテリーの目標電圧を加速目標電圧(Vacc)に設定する際に、バッテリー電圧、出力電流、エンジンの回転速度およびスロットル開度に基づいて加速目標電圧(Vacc)の実行持続時間を決定することができる。例えば、バッテリー電圧および出力電流のルックアップテーブルに基づいてベース時間(0~10秒)を求め、エンジンの回転速度およびスロットル開度のルックアップテーブルに基づいて時間率(30%~100%)を求め、ベース時間と時間率とを乗算して加速目標電圧(Vacc)の実行持続時間を得る。実行持続時間が満了すると、制御装置30は、車両が補助動力モード条件を満たすかどうかを再判定する。これにより、バッテリー40の過放電を防止することができ、バッテリー40の電力を維持することができる。
【0036】
S73:車両がクルージング中であるかどうかを判定し、制御装置30は、スロットル開度が開度の範囲内(例えば、5~20度)に維持されているかどうか、およびエンジンの回転速度が回転速度の範囲内(例えば、4500~5500RPM)に維持されているかどうかを判定し、これらの2つの条件が満たされており、かつ、第3の事前設定時間の間維持された場合、制御装置30は、車両がクール―ジング中であると判定し、一実施形態では、電子制御ユニット31が、車両がスロットル開度信号およびエンジン速度信号に従ってクルージングしていると判定した場合、電子制御ユニット31は、ISGコントローラ32にクルーズフラグ信号を送出する。
【0037】
S74:制御装置30が、車両がクルージング中であると判定した場合、制御装置30は、バッテリーの目標電圧をクルーズ目標電圧(Vcruise)に設定する。例えば、ISGコントローラ32がクルーズフラグ信号を受信すると、ISGコントローラは、バッテリー40の目標電圧をクルーズ目標電圧(Vcruise)に設定する。クルーズ目標電圧(Vcruise)は、エンジンの回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)のルックアップテーブルに基づいてテーブルルックアップによって決定される。特定の条件下では、クルーズ目標電圧(Vcruise)は、バッテリー40の全負荷電圧よりも大きく、これは、バッテリー40を充電するためにバッテリー40に電流が流入することを意味する。特定の条件下では、クルーズ目標電圧(Vcruise)は、バッテリー40の全負荷電圧より小さく、これは、バッテリー40がエンジン10の馬力を高めるためにエンジン10の補助動力としてスタータ兼発電機20に動力を出力し得ることを意味する。
【0038】
例えば、以下の表3に示すように、エンジンの回転速度は1300~9000RPMとすることができ、スロットル開度は0~80度とすることができ、バッテリーの全負荷電圧=12Vである場合、クルーズ目標電圧(Vcruise)は、エンジンの対応する回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)に従って変動させることができ、V6は、クルーズ目標電圧(Vcruise)がバッテリーの全負荷電圧よりも大きいことを意味し、例えば、V6=14~14.5Vである。V7は、クルーズ目標電圧(Vcruise)がバッテリーの全負荷電圧よりも小さいことを意味し、例えば、V7=11~12Vである。
【表3】
【0039】
S75:制御装置30が、車両が加速中でもクルージング中でもないと判定した場合、制御装置30は、運転モード切替えスイッチ60によって選択された運転モードに従ってバッテリー40に対応する目標電圧を算出する。運転モード切替えスイッチ60が通常運転モード(通常モード)に切り替わると、制御装置30は、次式に従ってバッテリー40の第1の目標電圧Vtarget-1を算出する。
第1の目標電圧Vtarget-1=Vcrk×(100%-CERT)+Vcharge×(CERT)
【0040】
このうち、上記式のVcrkは、事前設定スロットル開度およびエンジンの事前設定回転速度に従ってテーブルルックアップから得られるベース電圧値であり、CERTは、エンジン動作時間に従ってテーブルルックアップから得られる第1の係数である。エンジンが始動された後のエンジン運転時間が増加すると、第1の係数CERTの値はそれに応じて増加する。例えば、エンジン運転時間が150秒であるとき、対応する第1の係数CERT値は50%である。エンジン運転時間が200秒であるとき、対応する第1の係数CERT値は70%であり、Vchargeは、表1に記載されている再充電目標電圧であり、これは、スロットル開度およびエンジンの回転速度に基づいてテーブルルックアップによって得られる。
【0041】
S76:制御装置30が、車両が加速中でもクルージング中でもないと判定し、かつ運転モード切替えスイッチ60がブースト運転モード(パワーモード)に切り替えられた場合、制御装置30は、次式に従ってバッテリー40の第2目標電圧(Vtarget-2)を算出する。
第2の目標電圧Vtarget-2=Vcrk×(100%-CERT)+Vpower×(CERT)
【0042】
ここで、上記式中のVcrkおよびCERTは、前述の式中のパラメータと同じであり、Vpowerは、以下の表4に示すように、エンジンの回転速度(RPM)およびスロットル開度(度数)に基づいてテーブルルックアップから決定される電圧値であり、V8は12~14.5Vの任意の値とすることができる。


【表4】
【0043】
図8A図8Bを参照されたい。図8Aは、補助動力モードにおいて、バッテリー40によって設定された目標電圧がバッテリーの全負荷電圧よりも低いため、バッテリー40が電力を供給していることを示しており、図8Bは、補助動力モードにおいて、バッテリー40の出力電流が正電流であることを示している。
【0044】
要約すると、本発明の補助動力付き車両発電制御システムは、以下の特徴を有する。
【0045】
A.車両が補助動力モードに該当するかどうかを判定するときに、車両の速度およびブレーキ状態を検出することなく、エンジンの運転時間およびバッテリーの健康状態(バッテリーの再充電電流、バッテリーの再充電目標電圧とその実際の電圧との差)に基づくだけでよい。
【0046】
B.車両が再充電モードにあると判定したときに、本発明は、再充電目標電圧(Vcharge)を固定電圧に維持するのではなく、エンジンの様々な回転速度とスロットル開度との組合せに基づいて再充電目標電圧(Vcharge)を設定することができ、その結果、バッテリーをより効率的に充電することができる。
【0047】
C.車両が補助動力モードにあると判定したときに、本発明は、インテリジェント電圧調整機構を実行して、車両が加速中かクルージング中かをさらに判定し、車両が条件を満たす場合には、バッテリーの電圧は加速目標電圧(Vacc)またはクルーズ目標電圧(Vcruise)になるように設定され、加速目標電圧(Vacc)またはクルーズ目標電圧(Vcruise)は、車両のエンジンの回転速度とスロットル開度の様々な組合せに従ってバッテリーの全負荷電圧よりも大きいか、または小さくなるようにそれぞれ設定することができる。
【0048】
D.車両が補助動力モードにあると判定したときに、インテリジェント電圧調整機構が、車両が加速中でもクルージング中でもないと判定した場合には、車両は、ユーザが選択したブースト運転モード(パワーモード)または通常運転モード(通常モード)に基づいて、バッテリーの適切な目標電圧値をそれぞれ算出することができ、目標電圧値はまた、車両のエンジンの回転速度とスロットル開度との様々な異なる組合せに基づいて、バッテリー全負荷電圧よりも大きく、または小さく設定することもできる。
【0049】
本発明を、好ましい実施形態によって上記で開示したが、本発明を限定することは意図しておらず、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく特定の変更および修正を行うことができ、したがって、本発明の保護範囲は、本出願で定義される添付の特許請求の範囲の範囲に従うものとする。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B