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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152683
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】サンプル調製
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20241018BHJP
   G01N 35/10 20060101ALI20241018BHJP
   G01N 35/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G01N35/02 C
G01N35/10 A
G01N35/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024063764
(22)【出願日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】63/495,819
(32)【優先日】2023-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Beckman Coulter, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 S. Kraemer Boulevard, Brea, CA 92821, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フアン フェルナンデス デ カストロ
(72)【発明者】
【氏名】ブラヒム サーダラ
(72)【発明者】
【氏名】ラジャニ ラヴィリセティ
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058GC02
2G058GC05
2G058GE10
(57)【要約】
【課題】処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具の提供。
【解決手段】概括的に述べると、本開示は、サンプル調製に関する。1つの可能性として考えられる構成では、サンプル調製器具は、試料-パネル割当バーコードと、人間可読情報とを含む、出力管ラベルを読み取ることによって、処理済みサンプルを事前に選択された出力管の中に分注する。本器具は、試料-パネル割当バーコードを走査する。本器具は、出力管と試料のために選択されるパネルを関連付ける。本器具は、出力管とパネルの関連付けに基づいて、試料からの処理済みサンプルを出力管の中に分注するように移送ステーションを動作させる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具であって、前記サンプル調製器具は、
1つまたはそれを上回る試料管を受容するための入力ステーションと、
前記出力管を保持する管保持器を受容するための出力ステーションであって、各出力管は、試料-パネル割当バーコードと、人間可読情報とを含む出力管ラベルを有する、出力ステーションと、
プローブを移動させ、前記処理済みサンプルを前記出力管の中に分注するように動作する移送ステーションと、
サンプル調製コンピュータであって、前記サンプル調製コンピュータは、1つまたはそれを上回る処理デバイスと、システムメモリとを含み、前記システムメモリは、ソフトウェア命令を記憶しており、前記ソフトウェア命令は、1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記試料-パネル割当バーコードを走査することと、
前記出力管と前記試料のために選択されるパネルとを関連付けることと、
前記出力管と前記パネルとの関連付けに基づいて、前記処理済みサンプルを前記出力管の中に分注するように前記移送ステーションを動作させることと
を行わせる、サンプル調製コンピュータと
を備える、サンプル調製器具。
【請求項2】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
機械可読マーカを読み取ることであって、前記機械可読マーカは、それぞれが、前記管保持器上のセルを識別する、ことと、
前記試料-パネル割当バーコードと前記セルとを関連付けることと
によって、前記管保持器上の前記出力管の場所を決定させる、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項3】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記管保持器を軸を中心として回転させ、内部走査装置が前記出力管上の前記試料-パネル割当バーコードを読み取ることを可能にさせる、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項4】
前記試料-パネル割当バーコードは、試料IDと、パネルコードと、管番号とを含むデータを符号化する、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項5】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記管保持器を軸を中心として回転させ、第1の出力管を前記プローブの下に位置付けることであって、前記第1の出力管は、前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第1の組み合わせを符号化する第1の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第1の組み合わせに基づいて、第1の処理済みサンプルを前記第1の出力管の中に分注することと
を行わせる、請求項4に記載のサンプル調製器具。
【請求項6】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記管保持器を軸を中心として回転させ、第2の出力管を前記プローブの下に位置付けることであって、前記第2の出力管は、前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第2の組み合わせを符号化する第2の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第2の組み合わせに基づいて、第2の処理済みサンプルを前記第2の出力管の中に分注することと
を行わせる、請求項5に記載のサンプル調製器具。
【請求項7】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記出力管のそれぞれに付着される管バーコードを走査することであって、各管バーコードは、ランダム英数字コードを有する、ことと、
前記ランダム英数字コードと、前記試料-パネル割当バーコード上に符号化されるデータとを関連付けることと
を行わせる、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項8】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記パネルに記入するための少なくとも1つの出力管が、前記管保持器から欠落しているとき、前記移送ステーションが前記処理済みサンプルを分注することを防止させる、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項9】
前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記出力管のステータスを表示させる、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項10】
前記処理済みサンプルは、1つまたはそれを上回る試薬と前記試料の未処理サンプルとを混合することによって調製される、請求項1に記載のサンプル調製器具。
【請求項11】
試料からの処理済みサンプルを出力管の中に分注する方法であって、前記方法は、
前記出力管に付着される試料-パネル割当バーコードを走査することであって、前記試料-パネル割当バーコードのそれぞれは、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含むデータを符号化する、ことと、
前記試料-パネル割当バーコード上に符号化される前記データに基づいて、前記出力管と前記試料のために選択されるパネルとを関連付けることと、
前記出力管と前記パネルとの関連付けに基づいて、前記処理済みサンプルを前記出力管の中に分注することと
を含む、方法。
【請求項12】
機械可読マーカを読み取ることであって、前記機械可読マーカは、それぞれが、前記管保持器上のセルを識別する、ことと、
前記試料-パネル割当バーコードと前記セルとを関連付けることと
によって、管保持器上の前記出力管の場所を決定すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記管保持器を軸を中心として回転させ、内部走査装置が前記出力管上の前記試料-パネル割当バーコードを読み取ることを可能にすることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記管保持器を前記軸を中心として回転させ、第1の出力管をプローブの下に位置付けることであって、前記第1の出力管は、前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第1の組み合わせを符号化する第1の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第1の組み合わせに基づいて、第1の処理済みサンプルを前記第1の出力管の中に分注することと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記管保持器を前記軸を中心として回転させ、第2の出力管を前記プローブの下に位置付けることであって、前記第2の出力管は、前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第2の組み合わせを符号化する第2の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
前記試料ID、前記パネルコード、および前記管番号の第2の組み合わせに基づいて、第2の処理済みサンプルを前記第2の出力管の中に分注することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記管保持器は、前記第1の出力管と第2の出力管との間に位置付けられる1つまたはそれを上回る出力管を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記出力管のそれぞれに付着される管バーコードを走査することであって、各管バーコードは、ランダム英数字コードを有する、ことと、
前記ランダム英数字コードと、前記試料-パネル割当バーコード上に符号化される前記データとを関連付けることと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記パネルに記入するための少なくとも1つの出力管が、管保持器から欠落しているとき、前記処理済みサンプルの分注を防止することと、
前記パネルに記入するための前記少なくとも1つの出力管が、前記管保持器から欠落しているとき、アラートを発行することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記出力管のステータスを表示することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具であって、前記サンプル調製器具は、
サンプル調製コンピュータであって、前記サンプル調製コンピュータは、1つまたはそれを上回る処理デバイスと、システムメモリとを含み、前記システムメモリは、ソフトウェア命令を記憶しており、前記ソフトウェア命令は、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、前記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
前記出力管に付着される試料-パネル割当バーコードを走査することであって、各試料-パネル割当バーコードは、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含むデータを符号化する、ことと、
前記試料-パネル割当バーコード上に符号化される前記データに基づいて、前記出力管と前記試料のために選択されるパネルとを関連付けることと、
前記出力管と前記パネルとの関連付けに基づいて、前記処理済みサンプルを前記出力管の中に分注することと
を行わせる、サンプル調製コンピュータ
を備える、サンプル調製器具。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その開示が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2023年4月13日に出願された、米国仮特許出願第63/495,819号の優先権を主張する。
【0002】
試料が、フローサイトメータまたは他のタイプのサンプル分析器具等の器具によって分析され得るようになる前に、試料のサンプルが、典型的には、調製されなければならない。例えば、試料のサンプルは、分析を促進するために、ある成分を標的化する試薬をサンプル内に添加することによって調製されることができる。
【0003】
いくつかの事例では、典型的には、同一の試料からの複数のサンプルを含む、パネルが、調製され、各パネルは、着目細胞を識別し、データを抽出するための抗体、蛍光色素、および他の試薬の体積、および洗浄サイクルおよびインキュベーション時間等の付加的パラメータ等のパラメータの一意の組み合わせを有する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概括的に述べると、本開示は、サンプル調製に関する。1つの可能性として考えられる構成では、サンプル調製器具は、試料-パネル割当バーコードと、人間可読情報とを含む出力管ラベルを読み取ることによって、処理済みサンプルを事前に選択された出力管の中に分注する。種々の側面が、限定ではないが、以下の側面を含む、本開示に説明される。
【0005】
一側面は、処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具であって、1つまたはそれを上回る試料管を受容するための、入力ステーションと、出力管を保持する、管保持器を受容するための、出力ステーションであって、各出力管は、試料-パネル割当バーコードと、人間可読情報とを含む、出力管ラベルを有する、出力ステーションと、プローブを移動させ、処理済みサンプルを出力管の中に分注するように動作する、移送ステーションと、サンプル調製コンピュータであって、1つまたはそれを上回る処理デバイスと、システムメモリであって、1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、1つまたはそれを上回る処理デバイスに、試料-パネル割当バーコードを走査させ、出力管と試料のために選択されるパネルを関連付けさせ、出力管とパネルの関連付けに基づいて、処理済みサンプルを出力管の中に分注するように移送ステーションを動作させる、ソフトウェア命令を記憶する、システムメモリとを含む、サンプル調製コンピュータとを備える、サンプル調製器具に関する。
【0006】
別の側面は、試料からの処理済みサンプルを出力管の中に分注する方法であって、出力管に付着される、試料-パネル割当バーコードを走査するステップであって、試料-パネル割当バーコードはそれぞれ、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含む、データを符号化する、ステップと、試料-パネル割当バーコード上に符号化されるデータに基づいて、出力管と試料のために選択されるパネルを関連付けるステップと、出力管とパネルの関連付けに基づいて、処理済みサンプルを出力管の中に分注するステップとを含む、方法に関する。
【0007】
別の側面は、処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具であって、サンプル調製器具は、サンプル調製コンピュータであって、1つまたはそれを上回る処理デバイスと、システムメモリであって、1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、1つまたはそれを上回る処理デバイスに、出力管に付着される試料-パネル割当バーコードを走査させるステップであって、各試料-パネル割当バーコードは、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含む、データを符号化する、ステップと、試料-パネル割当バーコード上に符号化されるデータに基づいて、出力管と試料のために選択されるパネルを関連付けるステップと、出力管とパネルの関連付けに基づいて、処理済みサンプルを出力管の中に分注するステップとを行わせる、ソフトウェア命令を記憶する、システムメモリとを含む、サンプル調製コンピュータを備える、サンプル調製器具に関する。
【0008】
様々な付加的側面が、続く説明に記載されるであろう。本側面は、個々の特徴および特徴の組み合わせに関することができる。前述の一般的説明および以下の詳細な説明は両方とも、例示的かつ説明的であるにすぎず、それに本明細書に開示される実施形態が基づく、広範な発明の概念を制限するものではないことを理解されたい。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具であって、上記サンプル調製器具は、
1つまたはそれを上回る試料管を受容するための入力ステーションと、
上記出力管を保持する管保持器を受容するための出力ステーションであって、各出力管は、試料-パネル割当バーコードと、人間可読情報とを含む出力管ラベルを有する、出力ステーションと、
プローブを移動させ、上記処理済みサンプルを上記出力管の中に分注するように動作する移送ステーションと、
サンプル調製コンピュータであって、上記サンプル調製コンピュータは、1つまたはそれを上回る処理デバイスと、システムメモリとを含み、上記システムメモリは、ソフトウェア命令を記憶しており、上記ソフトウェア命令は、1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記試料-パネル割当バーコードを走査することと、
上記出力管と上記試料のために選択されるパネルとを関連付けることと、
上記出力管と上記パネルとの関連付けに基づいて、上記処理済みサンプルを上記出力管の中に分注するように上記移送ステーションを動作させることと
を行わせる、サンプル調製コンピュータと
を備える、サンプル調製器具。
(項目2)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
機械可読マーカを読み取ることであって、上記機械可読マーカは、それぞれが、上記管保持器上のセルを識別する、ことと、
上記試料-パネル割当バーコードと上記セルとを関連付けることと
によって、上記管保持器上の上記出力管の場所を決定させる、上記項目に記載のサンプル調製器具。
(項目3)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記管保持器を軸を中心として回転させ、内部走査装置が上記出力管上の上記試料-パネル割当バーコードを読み取ることを可能にさせる、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目4)
上記試料-パネル割当バーコードは、試料IDと、パネルコードと、管番号とを含むデータを符号化する、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目5)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記管保持器を軸を中心として回転させ、第1の出力管を上記プローブの下に位置付けることであって、上記第1の出力管は、上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第1の組み合わせを符号化する第1の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第1の組み合わせに基づいて、第1の処理済みサンプルを上記第1の出力管の中に分注することと
を行わせる、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目6)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記管保持器を軸を中心として回転させ、第2の出力管を上記プローブの下に位置付けることであって、上記第2の出力管は、上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第2の組み合わせを符号化する第2の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第2の組み合わせに基づいて、第2の処理済みサンプルを上記第2の出力管の中に分注することと
を行わせる、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目7)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記出力管のそれぞれに付着される管バーコードを走査することであって、各管バーコードは、ランダム英数字コードを有する、ことと、
上記ランダム英数字コードと、上記試料-パネル割当バーコード上に符号化されるデータとを関連付けることと
を行わせる、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目8)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記パネルに記入するための少なくとも1つの出力管が、上記管保持器から欠落しているとき、上記移送ステーションが上記処理済みサンプルを分注することを防止させる、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目9)
上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、さらに、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記出力管のステータスを表示させる、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目10)
上記処理済みサンプルは、1つまたはそれを上回る試薬と上記試料の未処理サンプルとを混合することによって調製される、上記項目のいずれか一項に記載のサンプル調製器具。
(項目11)
試料からの処理済みサンプルを出力管の中に分注する方法であって、上記方法は、
上記出力管に付着される試料-パネル割当バーコードを走査することであって、上記試料-パネル割当バーコードのそれぞれは、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含むデータを符号化する、ことと、
上記試料-パネル割当バーコード上に符号化される上記データに基づいて、上記出力管と上記試料のために選択されるパネルとを関連付けることと、
上記出力管と上記パネルとの関連付けに基づいて、上記処理済みサンプルを上記出力管の中に分注することと
を含む、方法。
(項目12)
機械可読マーカを読み取ることであって、上記機械可読マーカは、それぞれが、上記管保持器上のセルを識別する、ことと、
上記試料-パネル割当バーコードと上記セルとを関連付けることと
によって、管保持器上の上記出力管の場所を決定すること
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
上記管保持器を軸を中心として回転させ、内部走査装置が上記出力管上の上記試料-パネル割当バーコードを読み取ることを可能にすることをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記管保持器を上記軸を中心として回転させ、第1の出力管をプローブの下に位置付けることであって、上記第1の出力管は、上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第1の組み合わせを符号化する第1の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第1の組み合わせに基づいて、第1の処理済みサンプルを上記第1の出力管の中に分注することと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
上記管保持器を上記軸を中心として回転させ、第2の出力管を上記プローブの下に位置付けることであって、上記第2の出力管は、上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第2の組み合わせを符号化する第2の試料-パネル割当バーコードを有する、ことと、
上記試料ID、上記パネルコード、および上記管番号の第2の組み合わせに基づいて、第2の処理済みサンプルを上記第2の出力管の中に分注することと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
上記管保持器は、上記第1の出力管と第2の出力管との間に位置付けられる1つまたはそれを上回る出力管を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
上記出力管のそれぞれに付着される管バーコードを走査することであって、各管バーコードは、ランダム英数字コードを有する、ことと、
上記ランダム英数字コードと、上記試料-パネル割当バーコード上に符号化される上記データとを関連付けることと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
上記パネルに記入するための少なくとも1つの出力管が、管保持器から欠落しているとき、上記処理済みサンプルの分注を防止することと、
上記パネルに記入するための上記少なくとも1つの出力管が、上記管保持器から欠落しているとき、アラートを発行することと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
上記出力管のステータスを表示することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具であって、上記サンプル調製器具は、
サンプル調製コンピュータであって、上記サンプル調製コンピュータは、1つまたはそれを上回る処理デバイスと、システムメモリとを含み、上記システムメモリは、ソフトウェア命令を記憶しており、上記ソフトウェア命令は、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスによって実行されると、上記1つまたはそれを上回る処理デバイスに、
上記出力管に付着される試料-パネル割当バーコードを走査することであって、各試料-パネル割当バーコードは、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含むデータを符号化する、ことと、
上記試料-パネル割当バーコード上に符号化される上記データに基づいて、上記出力管と上記試料のために選択されるパネルとを関連付けることと、
上記出力管と上記パネルとの関連付けに基づいて、上記処理済みサンプルを上記出力管の中に分注することと
を行わせる、サンプル調製コンピュータ
を備える、サンプル調製器具。
(摘要)
処理済みサンプルを出力管の中に分注するためのサンプル調製器具が記載される。本器具は、出力管と試料のために選択されるパネルを関連付ける。本器具は、出力管とパネルの関連付けに基づいて、試料からの処理済みサンプルを出力管の中に分注するように移送ステーションを動作させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本願の一部を形成する、以下の図面は、説明される技術を図示し、本開示の範囲をいかなる様式においても限定する意図はない。
【0010】
図1図1は、サンプル分析システムのある実施例を図式的に図示する。
【0011】
図2図2は、図1のサンプル分析システム内のサンプル調製器具のある実施例の等角図である。
【0012】
図3図3は、図2のサンプル調製器具のサンプル調製ハードウェアのある実施例を図式的に図示する。
【0013】
図4図4は、図2のサンプル調製器具の断面平面図である。
【0014】
図5図5は、器具から部分的に除去される出力ステーションを示す、図2のサンプル調製器具の別の断面平面図である。
【0015】
図6図6は、図2のサンプル調製器具のユーザによって、バーコード割当モード下で実施される方法のある実施例を図式的に図示する。
【0016】
図7図7は、図2のサンプル調製器具のタッチディスプレイ上に表示される、装填試料画面のある実施例を図示する。
【0017】
図8図8は、図2のサンプル調製器具のタッチディスプレイ上に表示される、装填試料画面の別の実施例を図示する。
【0018】
図9図9は、図2のサンプル調製器具のタッチディスプレイ上に表示される、装填試料画面の別の実施例を図示する。
【0019】
図10図10は、図6の方法の一部として実施され得る、出力管ラベルを生成する方法のある実施例を図式的に図示する。
【0020】
図11図11は、出力管に付着される出力管ラベル、すなわち、図10の方法に従って生成された出力管ラベルのある実施例を図示する。
【0021】
図12図12は、図2のサンプル調製器具の管保持器上に保持される出力管、すなわち、出力管ラベルを有する出力管のある実施例を図示する。
【0022】
図13図13は、図2のサンプル調製器具によって、バーコード割当モードに従って実施される、処理済みサンプルを事前に選択された出力管の中に分注する方法のある実施例を図式的に図示する。
【0023】
図14図14は、図2のサンプル調製器具のタッチディスプレイ上に表示される、ステータス画面のある実施例を図示する。
【0024】
図15図15は、図2のサンプル調製器具のタッチディスプレイ上に表示される、ステータス画面の別の実施例を図示する。
【0025】
図16図16は、図2のサンプル調製器具のユーザによって、バーコード割当モード下で実施される方法の代替実施例を図式的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
図1は、サンプル分析システム100のある実施例を図式的に図示する。サンプル分析システム100は、血液、骨髄、解離組織、末梢単核細胞、穿刺吸引物、脳脊髄液、および他の単細胞懸濁液を含み得る、未処理サンプル90を分析するように動作可能である。付加的タイプのサンプルおよびそれらの組み合わせが、サンプル分析システム100によって分析されることができる。サンプル分析システム100は、2020年12月18日に出願され、「SAMPLE PREPARATION INSTRUMENT」と題された、米国特許出願第17/127,439号(その開示は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される側面を組み込むことができる。
【0027】
サンプル分析システム100は、パネルデザインシステム102と、サンプル調製器具104と、サンプル分析器106とを含む。パネルデザインシステム102は、試料からの1つまたはそれを上回るサンプルのパネルを有する、サンプル仕様書116を生成するために使用されることができる。パネルは、サンプル調製器具104によって調製されることができる。パネル内の1つまたはそれを上回るサンプルが、サンプル分析器106によって分析されることができる。パネルデザインシステム102は、その上にインストールされるパネルデザイナソフトウェア114を有する、コンピュータ112を含む。
【0028】
パネルデザイナソフトウェア114は、ユーザ80から、サンプル仕様書116を定義するための入力を受信する。サンプル仕様書116は、続いて、サンプル調製器具104によって、未処理サンプル90を処理し、処理済みサンプル94を生成するために使用されることができる。いくつかの実施例では、パネルデザイナソフトウェア114は、サンプル仕様書116を検証するように動作する、サンプル調製仕様書検証器を含むことができる。いくつかの事例では、パネルデザインシステム102は、2022年12月8日に出願され、「SAMPLE PREPARATION VALIDATION」と題された、PCT特許出願第PCT/US2022/081168号(その開示は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される側面を組み込む。
【0029】
サンプル調製器具104は、パネルデザインシステム102からサンプル仕様書116を受信する。サンプル調製器具104は、1つまたはそれを上回るサンプル調製消耗品92を使用して未処理サンプル90を処理することによって、1つまたはそれを上回る処理済みサンプル94を生産するためにサンプル仕様書116を使用する。サンプル調製器具104は、サンプル調製ハードウェア122と、サンプル調製ソフトウェア124とを含む。サンプル調製ソフトウェア124は、サンプル調製コンピュータ118によって実行され、サンプル調製ハードウェア122に、サンプル仕様書116に従って、サンプル調製消耗品92を用いて未処理サンプル90を処理させる。
【0030】
サンプル調製ソフトウェア124は、サンプル調製を検証するように動作する、検証器125を含むことができる。例えば、サンプル調製は、サンプル調製消耗品92を利用し、処理済みサンプル94を調製してもよい。そのような事例では、検証器125は、サンプル調製消耗品92が十分な分量において存在し、利用可能であるかどうかをチェックするように動作する。また、サンプル調製ソフトウェア124は、サンプル仕様書116に関してサンプル調製ハードウェア122のステータスを検証するように動作可能である。
【0031】
図1に示されるように、サンプル調製ソフトウェア124はさらに、処理済みサンプル94を出力ステーション内に保持される出力管に移送するための、第1のモード126と、第2のモード128とを含む。第1のモード126では、出力管は、サンプル調製ソフトウェア124によって、それらが出力ステーション内の管保持器上に保持される順序等において選択される。いくつかの実施例では、第1のモード126は、自動割当モードと称される。
【0032】
対照的に、第2のモード128は、ユーザ80が、そこから処理済みサンプル94が導出される試料を識別する、人間可読情報を含む出力管等、処理済みサンプル94を受容するための特定の出力管を選択することを可能にする。いくつかの実施例では、第2のモード128は、バーコード割当モードと称される。
【0033】
サンプル分析器106は、処理済みサンプル94を分析する。いくつかの実施例では、サンプル分析器106は、フローサイトメータ、血液学分析器、または他の実験室器具である。
【0034】
図2は、サンプル調製器具104のある実施例の等角図である。図3は、サンプル調製器具104のサンプル調製ハードウェア122のある実施例を図式的に図示する。図1および3に示されるように、サンプル調製ハードウェア122は、システムメモリ134に動作可能に結合される、1つまたはそれを上回る処理デバイス132を含む、サンプル調製コンピュータ118を含む。サンプル調製コンピュータ118は、サンプル調製器具104のコントローラおよび情報プロセッサのある実施例である。いくつかの実施例では、サンプル調製コンピュータ118は、パネルデザインシステム102等の遠隔コンピューティングデバイスから受信される、以前にデザインされたパネルを記憶する。例えば、実験室技師または分析者等のユーザが、サンプル調製器具104による実行のための異なるタイプの試料および異なるタイプの分析のためのパネルをデザインするために、パネルデザインシステム102等、遠隔コンピューティングデバイス上にインストールされる、パネルデザイナソフトウェア114等のパネルデザインおよび管理アプリケーションを利用することができる。デザインされたパネルは、次いで、ネットワークまたは有線接続またはUSBドライブ等の物理メモリデバイスを経由して、サンプル調製器具104に伝送されることができる。
【0035】
他の実施例では、サンプル調製コンピュータ118は、パネルデザイナソフトウェア114等のパネルデザインおよび管理アプリケーションを実行し、ユーザが、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156(図2参照)を介して提供されるユーザインターフェース等の上でサンプル調製器具104を使用してパネルをデザインすることを可能にすることができ、デザインされたパネルは、サンプル調製コンピュータ118によって記憶される。各パネルは、パネルのために試料のサンプルを調製するときに実施されるべき特定のワークフローを定義することができる。例えば、パネルは、以降、所定の規則のセットと称される、サンプル調製と関連付けられるワークフローを定義する、規則のセットを含むことができる。
【0036】
サンプル調製コンピュータ118は、サンプル調製ソフトウェア124を動作させることによって、試料装填ユーザインターフェース上にデザインされたパネルを表示し、ユーザがパネルのうちの1つまたはそれを上回るものを選択し、受容された試料とペアにすることを可能にすることができる。いくつかの実施例では、試料装填ユーザインターフェースは、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示されることができる。選択された1つまたはそれを上回るパネルは、次いで、サンプル調製器具104の動作を管理し、処理済みサンプル94を生成するために使用されることができる。例えば、各パネルと関連付けられる所定の規則のセットが、他の実施例の中でもとりわけ、動作の順序、各動作に関わる試料および試薬のタイプおよび体積量、各動作と関連付けられる時間、および各動作に関わるサンプル調製器具104の構成要素を提供することができる。選択された1つまたはそれを上回るパネルに基づいて、サンプル調製コンピュータ118は、動作を実行するための命令を提供する、サンプル調製器具104の個別の構成要素への伝送のための信号を生成することができる。
【0037】
加えて、サンプル調製コンピュータ118は、細胞濃度推定器166(図5参照)とともに動作し、試料中の白血球細胞濃度を決定することができる。代替として、細胞濃度値は、実験室情報システム(LIS)によって供給されるか、または、ユーザ80が、本情報をタッチディスプレイ156上に表示される装填試料画面の中に打ち込むことができる。1つまたはそれを上回る選択されたパネルと関連付けられる所定の規則のセットに基づいて、サンプル調製コンピュータ118は、白血球細胞濃度推定値と、試料が希釈されるべきであるかどうかとに基づいて、試料のサンプル体積を決定する。代替として、選択されたパネルは、白血球細胞濃度に依存しない、固定された試料体積を規定してもよい。
【0038】
依然として図3を参照すると、1つまたはそれを上回る処理デバイス132は、中央処理ユニット(CPU)と、デジタル信号プロセッサと、フィールドプログラマブルゲートアレイと、他のタイプの電子コンピューティング回路とを含むことができる。いくつかの事例では、1つまたはそれを上回る処理デバイス132は、処理回路網によって実行されると、処理回路網に、本明細書に説明される種々の側面、特徴、および機能性を実施させる、命令を記憶するためのメモリを有する、処理回路網の一部である。
【0039】
システムメモリ134は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)と、読取専用メモリ(「ROM」)とを含むことができる。起動等の間にサンプル調製コンピュータ118内の要素間で情報を転送することに役立つ基本ルーチンを有する、基本入力および出力論理が、ROMの中に記憶されることができる。システムメモリ134はまた、オペレーティングシステム、ソフトウェア命令、およびデータを記憶し得る、大容量記憶デバイスを含むことができる。大容量記憶デバイスは、システムバスを通して1つまたはそれを上回る処理デバイス132に接続されることができる。大容量記憶デバイスおよび関連付けられるコンピュータ可読データ記憶媒体は、サンプル調製コンピュータ118のための不揮発性の非一過性記憶装置を提供する。
【0040】
本明細書に含有されるコンピュータ可読データ記憶媒体の説明は、大容量記憶デバイスを参照するが、コンピュータ可読データ記憶媒体が、そこからサンプル調製コンピュータ118がデータおよび/または命令を読み取り得る、任意の利用可能な非一過性の物理デバイスまたは製造品であり得ることが、当業者によって理解されるはずである。コンピュータ可読記憶媒体は、完全に非一過性の媒体から成ることができる。大容量記憶デバイスは、コンピュータ可読記憶デバイスのある実施例である。
【0041】
コンピュータ可読データ記憶媒体は、コンピュータ可読ソフトウェア命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報の記憶のための任意の方法または技術において実装される、揮発性および不揮発性のリムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含む。コンピュータ可読データ記憶媒体の例示的タイプは、限定ではないが、情報を記憶するために使用され得、本デバイスによってアクセスされ得る、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のソリッドステートメモリ技術、または任意の他の媒体を含む。
【0042】
図4は、サンプル調製器具104の断面平面図である。図5は、サンプル調製器具104の別の断面平面図である。ここで図2-5を参照すると、サンプル調製ハードウェア122はさらに、入力ステーション136を含む。入力ステーション136は、ユーザ80によってサンプル調製器具104の中に挿入される、入力カセット137を受容することができる。入力カセット137は、1つまたはそれを上回る試料管139を保持することができる。いくつかの実施例では、各試料管139は、異なる試料(例えば、異なる患者からの試料)を備える。いくつかの実施例では、各試料管139は、外部走査装置160によって走査され、管内の試料を識別し得る、一意の機械可読ラベルと関連付けられる。例えば、ユーザ80は、外部走査装置160を使用し、各試料管139に付着される試料機械可読ラベル143を読み取ることができる。試料機械可読ラベル143の実施例は、バーコードと、QRコード(登録商標)と、RF IDと、同等物とを含むことができる。
【0043】
サンプル調製ハードウェア122は、1つまたはそれを上回るプローブ141をサンプル調製器具104の内側の他の構成要素の上方で移動させるように動作する、移送ステーション138を含む。移送ステーション138は、1つまたはそれを上回るモータによって給電され、1つまたはそれを上回るプローブ141を、溶解試薬筐体140と、液体試薬筐体144と、乾燥試薬筐体146とを含む、1つまたはそれを上回る試薬ステーション142の上方で移動させる、ガントリを含むことができる。移送ステーション138はさらに、1つまたはそれを上回るプローブ141を、反応ステーション148の内側のプレート混合器150の上方、および細胞洗浄機152および細胞濃度推定器166の上方で移動させることができる。移送ステーション138のガントリは、1つまたはそれを上回るサーボモータ、ステッパモータ、および/または他のタイプのモータによって給電されることができる。
【0044】
1つまたはそれを上回るプローブ141は、入力ステーション136内に保持される試料管139からの試料のサンプルと、液体試薬筐体144または乾燥試薬筐体146内に貯蔵される標識試薬と、溶解試薬筐体140内に貯蔵される溶解性試薬と、サンプル調製器具104の下方のカート上に貯蔵される希釈剤試薬と、試料のサンプルとの混合のための他の物質とを含む、種々の物質を吸引、搬送、および分注することができる。1つまたはそれを上回るプローブ141はまた、サンプルを吸引、搬送、および細胞洗浄機152の中に分注することができる。プローブ141は、冠着またはシールされる管、バイアル、カートリッジ、瓶、または他の類似のコンテナを穿刺し、その中の物質を吸引することができ、開放上部管、バイアル、カートリッジ、瓶、または他の類似の開放上部コンテナの中に挿入され、その中に物質を分注することができる。サンプル調製ハードウェア122はさらに、1つまたはそれを上回るプローブ141を洗浄するためのプローブ洗浄ステーション154を含むことができる。
【0045】
1つまたはそれを上回るプローブ141は、物質を反応ステーション148内に保持されるプレート混合器150の中に分注することができる。所望の混合が、完了した後、1つまたはそれを上回るプローブ141は、プレート混合器150から混合物を吸引し、その後、混合物を移送し、出力ステーション162内の管保持器164内に保持される、出力管165の中に分注するために使用されることができる。
【0046】
図4および5に示されるように、サンプル調製ハードウェア122はさらに、廃棄物コンテナ168と、濃縮物収集器170と、希釈剤試薬コンテナ172とを含むことができる。細胞濃度推定器166からの試料廃棄物を含む、サンプル調製プロセスと関連付けられる廃棄物が、廃棄物コンテナ168に分注される。希釈剤試薬コンテナ172内に保持される希釈剤試薬が、細胞濃度を推定することと、乾燥試薬を再構成することとを含む、調製プロセス内のいくつかのステップおよび他のステップにおいて使用されることができる。濃縮物収集器170は、標識試薬の冷却から結果として生じる、濃縮物を収集する。廃棄物コンテナ168、濃縮物収集器170、および希釈剤試薬コンテナ172は、サンプル調製器具104の内側に物理的に位置しないが、流体管類および電気接続を用いて本システムに接続される、別個のカート内に格納されることができる。
【0047】
図2および5に示されるように、出力ステーション162は、ユーザ80が出力ステーション162をサンプル調製器具104の外側に引き出すことを可能にする、取っ手163を含む。これは、管保持器164へのアクセスを提供し、これは、サンプル調製器具104によって実施されるサンプル仕様書116に従って処理済みサンプル94が出力管165に添加されるとき等に、ユーザ80が管保持器164から出力管165を除去することを可能にする。また、これは、ユーザ80が空の出力管を管保持器164に追加することを可能にする。ここでより詳細に解説されるであろうように、ユーザ80は、タッチディスプレイ156上で、ユーザ80が、処理済みサンプル94をその中に分注するためのサンプル調製器具104のための特定の出力管を規定することを可能にする、第2のモード128を選択することができる。実験室内で処理済みサンプル94をより容易に識別するために、出力管が試料識別、パネル名称、管名称、および同等物等の人間可読情報でラベル付けされるとき等に、サンプル調製器具104のユーザ80が処理済みサンプル94を移送するための出力管を選択することが、時として望ましくあり得る。
【0048】
システムメモリ134上に記憶され得る、サンプル調製ソフトウェア124は、サンプル調製コンピュータ118によって実行され、ユーザ80が、サンプル調製器具104の入力ステーション136内に保持される試料管139から処理済みサンプル94を受容するために使用されるであろう、出力管を規定することを可能にし得る、第2のモード128を含む。上記に議論されるように、第2のモード128は、バーコード割当モードと称されることができる。
【0049】
バーコード割当モードでは、ユーザ80は、出力管上に、試料、パネル、および出力管を識別する、機械可読ラベル(例えば、バーコード、QRコード(登録商標)、RF ID、および同等物)を含む、ラベルを付着させることができる。ラベルはさらに、実験室内のユーザおよび他のユーザによって使用され、処理済みサンプル94を識別し得る、試料名称/ID、パネル名称、管名称/インデックス、および他の情報等の人間可読情報を含むことができる。バーコード割当モードでは、サンプル調製器具104は、処理済みサンプル94を、試料と処理済みサンプル94のパネルとを正確に合致させ、出力管がサンプル調製器具104から除去された後にサンプルを含有する出力管を識別するためのユーザの能力を改良するラベルを有する、出力管のみに移送する。
【0050】
図6は、サンプル調製器具104のユーザ80によって、バーコード割当モード下で実施される、方法600のある実施例を図式的に図示する。方法600は、試料機械可読ラベル143を生成し、試料管139上に付着させる動作602を有する。試料機械可読ラベル143は、1次元バーコード、またはQRコード(登録商標)、データマトリクス正方形または長方形、アステカコード、RF ID、および同等物等の2次元バーコードを含むことができる。試料機械可読ラベル143は、試料を識別する、試料IDを含む。例えば、試料IDは、特定の患者からのサンプルを追跡するために、実験室または病院によって割り当てられる、一意の番号を含むことができる。
【0051】
次いで、方法600は、サンプル調製器具104が試料管139内に保持される試料を識別するように、試料機械可読ラベル143を走査する動作604を含む。例証的実施例として、ユーザ80は、外部走査装置160(図2および3参照)を使用し、試料機械可読ラベル143を走査することができる。
【0052】
次いで、方法600は、サンプル調製器具104によって試料を使用して調製されるべき1つまたはそれを上回るパネルを選択する動作606を含む。例証的実施例として、1つまたはそれを上回るパネルは、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156(図2参照)上に表示される、装填試料ユーザインターフェース上で選択されることができる。
【0053】
図7は、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示され得る、装填試料ユーザインターフェース700のある実施例を図示する。図8は、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示され得る、装填試料ユーザインターフェース800の別の実施例を図示する。図9は、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示され得る、装填試料ユーザインターフェース900のさらなる実施例を図示する。ここで図7-9を参照すると、ユーザ80が、外部走査装置160を使用して試料機械可読ラベル143を走査すると、フィールド702、802、902に、試料IDが取り込まれる。図7および9に示されるように、複数のフィールド702、902が、複数の試料を入力ステーション136の中に装填するために取り込まれることができる。
【0054】
ユーザ80は、次いで、フィールド702、802、902内に取り込まれる試料ID毎に1つまたはそれを上回るパネルを選択するための、フィールド704、804、904を選択することができる。例えば、図8は、「AB1」と名付けられるパネルが所与の試料ID(例えば、「1234567891」)のために選択されることを図示する。付加的なパネル(例えば、「Liq LDR1」、「Liq LDR4」等)もまた、所与の試料IDのために選択されることができる。図9に示されるように、複数の試料が、サンプル調製器具104の入力ステーション136の中に装填されることができ、1つまたはそれを上回るパネルが、装填される試料のそれぞれに関して選択されることができる。
【0055】
図6に戻って参照すると、方法600は、試料管139を(それに付着される試料機械可読ラベル143とともに)入力ステーション136の中に設置する動作608を含む。図2は、サンプル調製器具104の入力ステーション136内に設置された複数の試料管139のある実施例を示す。
【0056】
次いで、方法600は、1つまたはそれを上回る出力管165に付着させるための1つまたはそれを上回る出力管ラベルを生成する動作610を含む。動作610において生成される出力管ラベルの数は、試料のために選択される1つまたはそれを上回るパネルの記入のために必要とされる、出力管の数に依存することができる。
【0057】
図10は、方法600の動作610において実施され得る、出力管ラベルを生成する方法1000のある実施例を図式的に図示する。方法1000は、サンプル調製器具104のユーザ80によって、情報を、サンプル調製器具104に搭載される、またはその外部にあり得る印刷デバイスの中に打ち込むために実施されることができる。
【0058】
図10に示されるように、方法1000は、試料IDを打ち込むステップ1002を含む。いくつかの実施例では、試料IDは、外部走査装置を使用して試料機械可読ラベル143を走査することによって取込される。代替として、試料IDは、手動で打ち込まれることができる、または実験室情報システム(LIS)または電子ファイルから電子的にアップロードされることができる。
【0059】
次いで、方法1000は、試料IDのために選択されるパネルを一意に識別する英数字コードであり得る、パネルコードを打ち込むステップ1004を含む。パネルコードは、パイプ記号「|」によって、または別の記号によって試料IDから分離され、サンプル調製器具104によって走査され得る機械可読コード内で、試料IDが終了する場所と、パネルコードが開始する場所とを信号伝達しなければならない。試料IDが終了する場所と、パネルIDが開始する場所とのインジケーションは、代替として、サンプル調製ソフトウェア124内で、機械可読コード内の文字の数をカウントすることによって決定されることができる。
【0060】
次いで、方法1000は、パネル内での出力管順序を表す数字であり得る、管番号を打ち込むステップ1006を含む。例えば、4管パネルでは、第2の管は、2の管番号を有するであろう。管番号は、パイプ記号「|」によって、または別の記号によってパネルコードから分離されることができる。印刷デバイスが、試料ID、パネルコード、および管番号を組み合わせ、出力管165を識別するためにサンプル調製器具104によって走査され得る、一意の機械可読コードを形成することができる。いくつかの実施例では、ステップ1002-1006において打ち込まれた情報から生成された機械可読コードは、QRコード(登録商標)、データマトリクス正方形または長方形コード、アステカコード、RF ID、および同等物等の2次元コードである。
【0061】
次いで、方法1000は、出力管165を視覚的に識別することに役立つように人間可読情報を打ち込むステップ1008を含む。人間可読情報はまた、以前のステップにおいて打ち込まれた、試料ID、パネルコード、および管番号に基づいて表示されることができる。機械可読コードを含めるステップの後に出力管ラベル内に残存する空間が、人間可読情報を表示するために使用されることができる。例えば、試料ID、パネルコード、および管番号は、人間可読情報内に含まれ、ユーザ80が、サンプル調製器具104による1つまたはそれを上回るパネルの記入の後に出力管165の内側の内容物を識別することに役立つことができる。人間可読情報はまた、患者の氏名と、出力管165の内容物を識別するための他の関連のある情報とを含むことができる。
【0062】
次いで、方法1000は、出力管ラベルを印刷するステップ1010を含む。ユーザ80は、印刷デバイスを使用し、出力管ラベルを印刷することができる。いくつかの実施例では、ユーザ80は、試料ID、パネルコード、管番号、および人間可読情報を印刷デバイスの中に打ち込む。そのような実施例では、印刷デバイスは、機械可読コードを生成し、出力管ラベルを印刷する。他の実施例では、ユーザ80は、試料ID、パネルコード、管番号、および人間可読情報をサンプル調製器具104の中に打ち込み、これは、本情報を、出力管ラベルを印刷するために印刷デバイスに送信することができる。さらにいくつかのさらなる実施例では、サンプル調製器具104は、出力管ラベルを印刷し、かつ必要に応じて試料ラベルおよび任意の他のラベルを印刷するための印刷デバイスを含むことができる。
【0063】
図6に戻って参照すると、方法600は、出力管ラベルを出力管165に付着させる動作612を含む。出力管ラベルは、ライナから剥離され、出力管165に付着させるための接着剤を有する表面を暴露する、接着ラベルであることができる。出力管ラベルを出力管165に付着させるための付加的手段も、可能性として考えられる。例えば、出力管ラベルを印刷および付着させることが必要ではなくなるように、機械可読コードおよび人間可読情報を出力管165の表面に直接印刷することが、可能性として考えられる。出力管ラベルが、出力管165に付着されると、ユーザ80が、サンプル調製器具104によって調製された特定の処理済みサンプルを受容するための出力管165を事前に選択しているため、出力管165は、事前に選択された出力管の状態になる。その後、方法600は、出力管165を管保持器164の中に設置し、管保持器164をサンプル調製器具104の中に挿入する動作614を含む。
【0064】
図11は、出力管165に付着される、出力管ラベル1100のある実施例を図示する。出力管ラベル1100は、方法1000において説明されるステップに従って生成される。出力管ラベル1100は、少なくとも試料IDと、パネルコードと、管番号とを含む、処理済みサンプル94に関連するデータを符号化する、試料-パネル割当バーコード1102を含む。試料-パネル割当バーコード1102は、サンプル調製器具104の1つまたはそれを上回る内部走査装置158によって走査される。図3-5に示されるように、1つまたはそれを上回る内部走査装置158は、軸171を中心として回転する、管保持器164に対して定常状態であることができる。
【0065】
出力管ラベル1100はさらに、ユーザ80等の人間によって読み取られ、解釈され得る、人間可読情報1104を含む。人間可読情報1104は、人間ユーザが出力管165内の内容物を識別することに役立つような、試料ID、試料の名称、パネルコードまたは名称、および管番号等の情報を含むことができる。
【0066】
図11に示されるように、管バーコード1110が、出力管165に付着されることができる。管バーコード1110は、出力管165の製造の間に付着されることができる。管バーコード1110は、出力管165を一意に識別する、ランダム英数字コードを含む。管バーコード1110は、線形の1次元バーコードであることができる。管バーコード1110は、サンプル調製器具104の1つまたはそれを上回る内部走査装置158によって走査され、出力管165を識別することができる。サンプル調製器具104は、管バーコード1110と試料-パネル割当バーコード1102を結び付ける、または関連付けることができる。管バーコード1110と試料-パネル割当バーコード1102との間の結び付けまたは関連付けは、サンプル調製器具104によるサンプル処理の間およびサンプル分析器106による分析の間に、出力管165およびその中に含有される処理済みサンプル94を追跡するために使用されることができる。
【0067】
図12は、サンプル調製器具104の管保持器164上に保持される、出力管165a-165dのある実施例を図示する。図12に示されるように、出力管165a-165dはそれぞれ、各出力管内に含有される処理済みサンプル94を識別する、試料-パネル割当バーコード1102および人間可読情報1104と、また、各出力管を識別する、管バーコード1110とを含む、出力管ラベル1100を有する。図12にさらに示されるように、管保持器164は、管保持器164上の各セル167を識別する、機械可読マーカ169を含むことができる。いくつかの実施例では、機械可読マーカ169は、1次元バーコード、またはQRコード(登録商標)、データマトリクスコード、および同等物等の2次元コードを含む。
【0068】
管保持器164は、出力管165を保持するための複数のセル167を有する。いくつかの実施例では、管保持器164は、32個の出力管またはそれを上回るものを保持するための容量を有する。いくつかの事例では、32個より少ない出力管が、管保持器164の上に装填されることができる。
【0069】
図6に戻って参照すると、いくつかの実施例では、動作602および610が、ともに実施されることができる。例えば、ユーザ80は、試料機械可読ラベル143および出力管ラベル1100の両方を同時に生成することができる。いくつかのさらなる実施例では、動作610-614は、最初に(すなわち、動作602-608の前に)実施されることができる。故に、方法1000における動作の順序は、変動し得る。また、いくつかの実施例では、方法1000は、出力管165がまだ、出力管を一意に識別するバーコードを含んでいない場合、管バーコード1110を生成、印刷、および付着させる付加的ステップを含むことができる。
【0070】
図13は、処理済みサンプル94を事前に選択された出力管の中に分注する方法1300のある実施例を図式的に図示する。方法1300は、サンプル調製器具104によって、バーコード割当モード(すなわち、第2のモード128)に従って実施される。出力管は、ユーザ80が、出力管ラベル1100を管に付着させることによって処理済みサンプル94を受容するための出力管を選定しているという点において、事前に選択される。これは、出力管が、サンプル調製器具104によって、管保持器164上に保持される順序において選択される、自動割当モード(すなわち、第1のモード126)と異なる。
【0071】
方法1300は、試料管139が入力ステーション136内に装填され、出力管ラベル1100を含む出力管165が、サンプル調製器具104の出力ステーション162内の管保持器164上に装填されるように、サンプル調製器具104によって、ユーザ80による方法600の完了の後に実施されることができる。
【0072】
方法1300は、出力管165に付着される出力管ラベル1100上の試料-パネル割当バーコード1102を走査する動作1302を含む。図4に示されるように、出力管165は、軸171を中心として回転し得る、管保持器164上に保持される。定常状態である、1つまたはそれを上回る内部走査装置158は、管保持器164が軸171を中心として回転するにつれて、試料-パネル割当バーコード1102を読み取る。
【0073】
動作1302において、1つまたはそれを上回る内部走査装置158はまた、管保持器164上のセル167を識別する、管バーコード1110および機械可読マーカ169を読み取ることができる。サンプル調製器具104は、本情報を使用し、管保持器164上の出力管165のそれぞれの(すなわち、そのセル167内に各出力管が設置される)場所を決定することができる。
【0074】
次いで、方法1300は、管保持器164上に保持される出力管165と試料のために選択されるパネルの管番号を関連付ける動作1304を含む。パネルは、方法600における動作602-608に従って選択されることができる。試料は、試料管139に付着される試料機械可読ラベル143によって識別されることができる。
【0075】
次いで、方法1300は、管保持器164上に保持される出力管165および試料に関連する情報を表示する動作1306を含む。情報は、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示されることができる。
【0076】
図14は、動作1306に従ってサンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示される、ステータス画面1400のある実施例である。本例示的実施例では、ステータス画面1400は、試料IDを識別する、識別子1402と、試料が入力ステーション136内に装填されるかどうか等のステータス1408とを含む。
【0077】
ステータス画面1400は、試料のために選択されたパネルを識別する、識別子1404と、サンプル調製器具104によってパネルに記入するために使用されるであろう、事前に選択された出力管を識別する、識別子1406とを含む。識別子1406は、各出力管165を一意に識別する、管バーコード1110から検出される、出力管ID1410を含むことができる。ステータス画面1400は、パネル内の事前に選択された出力管毎にステータス1408を含むことができる。ステータス1408はまた、試料のステータス、およびそれらが入力ステーション136内に装填されるときに関する日時を含むことができる。
【0078】
図13に戻って参照すると、方法1300は、出力管情報を検証する動作1308を含むことができる。動作1308は、パネルに記入するために事前に選択された出力管のうちのいずれかが管保持器164から欠落しているかどうかを決定するステップを含むことができる。エラーが、検出される(すなわち、動作1310において「いいえ」である)と、方法1300は、タッチディスプレイ156上に表示されるステータス画面1400上に提供され得る、アラートを発行する動作1312に進むことができ、方法1300は、動作1306に戻る。そのような場合には、サンプル調製器具104は、少なくとも1つの事前に選択された出力管が欠落しているとき、移送ステーション138が処理済みサンプル94を出力管165に移送することを防止する。
【0079】
いかなるエラーも、検出されない(すなわち、動作1310において「はい」である)とき、方法1300は、処理済みサンプルが完了すると処理済みサンプル94を事前に選択された出力管に移送する動作1314に進む。動作1314は、事前に選択された出力管と試料のために選択されるパネルの管番号の関連付け(動作1304参照)に基づく。管保持器164上での出力管の順序に基づいて処理済みサンプル94を出力管165の中に分注するステップの代わりに、動作1314は、処理済みサンプル94の試料ID、パネルコード、管番号に合致するデータを有する、試料-パネル割当バーコード1102を含む、出力管に付着される出力管ラベル1100に基づいて、処理済みサンプル94を出力管165に移送するステップを含む。
【0080】
動作1314は、処理済みサンプル94を分注すべき場所を決定するために管保持器164上の事前に選択された出力管の場所を決定するステップを含むことができる。事前に選択された出力管の場所は、事前に選択された出力管が保持される管保持器164上のセル167を識別する、試料-パネル割当バーコード1102または管バーコード1110、および機械可読マーカ169に基づいて決定されることができる。
【0081】
動作1314はさらに、移送ステーション138を使用し、処理済みサンプル94を事前に選択された出力管の中に分注するステップを含むことができる。例えば、サンプル調製器具104は、移送ステーション138を利用し、管保持器164上に保持される事前に選択された出力管の上方に、処理済みサンプル94を含有する、プローブ141を位置付けることができる。サンプル調製器具104はまた、管保持器164を軸171を中心として回転させ、処理済みサンプル94を含有する、プローブ141の下に事前に選択された出力管を位置付けることができる。いったん事前に選択された出力管がプローブ141の下に入ると、サンプル調製器具104は、プローブ141に、処理済みサンプル94を事前に選択された出力管の中に分注させる。
【0082】
例証的実施例として、サンプル調製器具104は、管保持器164を軸171を中心として回転させ、第1の事前に選択された出力管を移送ステーション138のプローブ141の下に位置付けることができ、第1の事前に選択された出力管は、プローブ141によって保持される第1の処理済みサンプルの試料ID、パネルコード、および管番号に合致するデータを含む、試料-パネル割当バーコード1102を有する。プローブが第1の処理済みサンプルを分注した後、移送ステーション138は、プローブ141を、プローブを洗浄するためのプローブ洗浄ステーション154に移動させ、プローブ141を第2の処理済みサンプルを吸引するための反応ステーション148のプレート混合器150に移動させ、次いで、プローブ141を出力ステーション162の上方に移動させることができる。また、2つのプローブが、調製されたサンプルを出力管に移送するために使用されることができる。例えば、第1のプローブを使用した第1の処理済みサンプルの分注の後、移送ステーション138は、第2のプローブに切り替わり、第2の処理済みサンプルを第2の出力管の中に分注することができる。
【0083】
その後、サンプル調製器具104は、管保持器164を軸171を中心として回転させ、第2の事前に選択された出力管をプローブ141の下に位置付けることができ、第2の事前に選択された出力管は、プローブ141によって保持される第2の処理済みサンプルの試料ID、パネルコード、および管番号に合致するデータを含む、試料-パネル割当バーコード1102を有する。いくつかの実施例では、1つまたはそれを上回る出力管が、第1の事前に選択された出力管と第2の事前に選択された出力管との間の管保持器164上に位置付けられる。したがって、処理済みサンプル94は、出力管が管保持器164上に保持される順序の代わりに、試料-パネル割当バーコード1102に基づいて、事前に選択された出力管の中に分注される。
【0084】
いくつかの実施例では、方法1300はさらに、事前に選択された出力管の更新されたステータスを表示する動作1316を含むことができる。事前に選択された出力管の更新されたステータスは、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示されることができる。
【0085】
図15は、サンプル調製器具104のタッチディスプレイ156上に表示される、ステータス画面1500の別の実施例を図示する。本例示的実施例では、ステータス画面1500は、事前に選択された出力管に関して表示される。ステータス画面1500は、ユーザ80が、図14のステータス画面1400内の識別子1406のうちの1つを選択すると、生成されることができる。
【0086】
図15に示されるように、ステータス画面1500は、管保持器164を識別する、識別子1502(例えば、「カルーセルID:8」)を含むことができる。ユーザ80は、出力ステーション162内で複数の異なる管保持器を装填および装填解除することができる。サンプル調製器具104は、一度に1つの管保持器164(すなわち、カルーセル)が装填されることを可能にする。
【0087】
ステータス画面1500は、管保持器164上の事前に選択された出力管の場所を識別する、識別子1504(例えば、「管場所1」)を含むことができる。例えば、識別子1504は、事前に選択された出力管を保持する、管保持器164上のセルを識別することができる。ステータス画面1500はまた、事前に選択された出力管に付着される管バーコード1110に基づいて管IDを識別する、識別子1506を含むことができる。
【0088】
ステータス画面1500はまた、事前に選択された出力管に付着される試料-パネル割当バーコード1102に基づいて、試料ID、パネルコード、パネル名称、および管番号を識別する、ステータスブロック1508を含むことができる。ステータスブロック1508はまた、処理済みサンプル94が事前に選択された出力管の中に分注されているかどうか等のステータスを含むことができる。図15に示される実施例では、更新されたステータスは、「進行中」として示される。
【0089】
図16は、サンプル調製器具104のユーザ80によって、バーコード割当モード下で実施され得る、方法1600の代替実施例を図式的に図示する。方法1600は、試料機械可読ラベル143を生成し、試料管139に付着させる動作1602と、試料機械可読ラベル143を走査する動作1604と、サンプル調製器具104によって調製されるべき1つまたはそれを上回るパネルを選択する動作1606と、試料管139を(それに付着される試料機械可読ラベル143とともに)入力ステーション136の中に設置する動作1608とを含む。動作1602-1608は、方法600の動作602-608に実質的に類似する。
【0090】
方法1600は、人間可読情報を事前に選択された出力管上に設置する動作1610を含む。人間可読情報は、ユーザによって読み取られ得る、試料名称/IDと、パネル名称と、管番号と、他の情報とを含むことができる。いくつかの実施例では、人間可読情報は、事前に選択された出力管に付着される、ラベル上に印刷される。代替として、人間可読情報は、事前に選択された出力管上に手動で書き込まれることができる。人間可読情報を設置するための付加的手段も、可能性として考えられる。
【0091】
次いで、方法1600は、タッチディスプレイ156上でユーザインターフェース画面を開く動作1612を含む。ユーザインターフェース画面は、出力管毎に、動作1606において選択される1つまたはそれを上回るパネルの記入のために必要とされる、出力管IDフィールドを含む。
【0092】
方法1600は、各事前に選択された出力管のランダム英数字コードをユーザインターフェース画面の適切な出力管IDフィールドの中に打ち込むための人間可読情報を有する、事前に選択された出力管の管バーコード1110を走査する動作1614を含む。動作1614は、外部走査装置160を使用し、管バーコード1110を走査するステップを含むことができる。このように、各事前に選択された出力管のランダム英数字コードは、動作1606において選択される1つまたはそれを上回るパネルの指定される管番号と関連付けられる。
【0093】
代替として、事前に選択された出力管を試料のために選択される1つまたはそれを上回るパネルに割り当てるためにサンプル調製器具104を使用することの代わりに、ユーザ80は、パネルデザインシステム102等の遠隔ワークステーションまたは別のタイプの遠隔ワークステーション等を使用することによって、事前に選択された出力管を遠隔で割り当てることができる。例証的実施例として、事前に選択された出力管の割当は、ネットワーク(例えば、インターネット)を経由してサンプル調製器具104に伝送され得る、ファイル内に保存されることができ、したがって、サンプル調製ソフトウェア124は、完了すると処理済みサンプル94を、ユーザ80によって事前に選択されている適切な出力管に移送するために、そのファイルを使用することができる。
【0094】
次いで、方法1600は、事前に選択された出力管を管保持器164の中に設置し、管保持器164をサンプル調製器具104の中に挿入する動作1616を含む。動作1616は、方法600の動作614に実質的に類似する。動作1616が、完了した後、サンプル調製器具104は、処理済みサンプル94を事前に選択された出力管の中に分注する方法1300を実施することができる。
【0095】
上記に説明される種々の実施形態は、例証として提供されるにすぎず、いかようにも限定するものと解釈されるべきではない。種々の修正が、本開示の真の精神および範囲から逸脱することなく、上記に説明される実施形態に対して行われることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【外国語明細書】