(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152694
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】シュート設備およびキャップ除去装置
(51)【国際特許分類】
G01N 35/02 20060101AFI20241018BHJP
G01N 35/04 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G01N35/02 B
G01N35/04 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024064231
(22)【出願日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】23167507.5
(32)【優先日】2023-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ゴメス トロ
(72)【発明者】
【氏名】マリウス キース
(72)【発明者】
【氏名】ライイン タン
(72)【発明者】
【氏名】サビーヌ ベンツ
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058CA02
2G058CF01
2G058CF16
2G058GB10
2G058GD05
2G058GD06
2G058GE10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】試料容器からキャップを除去するように構成される、シュート設備を提供すること、および除去されたキャップのきわめて信頼できる検出を可能にするキャップ除去装置を提供すること
【解決手段】キャップ除去装置は、試料容器からキャップCを除去するように構成され、シュート設備1は、除去されたキャップCをシュート設備1の搬送空間3を通って搬送するためのシュート2と、センサ4であって、センサ4の検出範囲5を通過するキャップCを検出するためのセンサ4とを備え、搬送空間3は、シュート2のシュート底部6によって部分的に境界付けられ、シュート底部6は、重力Gに対して傾斜しており、検出範囲5は、搬送空間3内に突出し、検出範囲5は、搬送空間3内に範囲境界7を有し、範囲境界7は、シュート底部6と検出範囲5との間に搬送空間3のバイパス部分8が形成されるように、或る距離を置いてシュート底部6に面する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップ除去装置(50)のためのシュート設備(1)であって、前記キャップ除去装置(50)が、試料容器からキャップ(C)を除去するように構成され、前記シュート設備(1)が、
除去されたキャップ(C)を前記シュート設備(1)の搬送空間(3)を通って搬送するためのシュート(2)と、
センサ(4)であって、前記センサ(4)の検出範囲(5)を通過するキャップ(C)を検出するためのセンサ(4)と
を備えており、
前記搬送空間(3)は、前記シュート(2)のシュート底部(6)によって部分的に境界付けられ、
前記シュート底部(6)は、重力(G)に対して傾斜しており、
前記検出範囲(5)は、前記搬送空間(3)内に突出し、
前記検出範囲(5)は、前記搬送空間(3)内に範囲境界(7)を有し、
前記範囲境界(7)は、とくにはシュート底部(6)に沿って導かれる液体(L)が前記検出範囲(5)を迂回するための前記搬送空間(3)のバイパス部分(8)が、前記シュート底部(6)と前記検出範囲(5)との間に形成されるように、或る距離を置いて前記シュート底部(6)に面する、
シュート設備(1)。
【請求項2】
前記検出範囲(5)は、略平坦な監視窓(9)を備え、
前記略平坦な監視窓(9)は、前記シュート底部(6)および/または前記重力(G)に対して或る角度で広がり、とくには前記略平坦な監視窓(9)は、水平方向に広がる
ことを特徴とする請求項1に記載のシュート設備(1)。
【請求項3】
前記シュート(2)は、前記シュート底部(6)を備え、前記搬送空間(3)を少なくとも部分的に取り囲む管状体(10)を有し、
前記管状体(10)の断面積は、楕円形、とくにはレンズ状または円形である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシュート設備(1)。
【請求項4】
前記センサ(4)は、最大2.9ms、とくには最大1.45msの応答時間を有する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のシュート設備(1)。
【請求項5】
前記バイパス部分(8)は、前記範囲境界(7)および前記重力(G)の両方に垂直に測定されるバイパス高さ(HB)を有し、
前記搬送空間(3)は、前記バイパス高さ(HB)に沿って測定される空間高さ(HS)を有し、
前記バイパス高さ(HB)は、前記空間高さ(HS)の半分よりも小さく、とくには10分の1よりも小さく、
とくには、前記バイパス高さ(HB)は、4.0mmよりも大きく、5.0mmよりも小さい
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のシュート設備(1)。
【請求項6】
前記センサ(4)は、再帰反射装置もしくは光ファイバ送信器/受信器もしくは遮光装置(11)を有し、かつ/または
前記センサ(4)は、前記シュート(2)の出口(13)に、前記検出範囲(5)が前記出口(13)を部分的に覆うように、配置される
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のシュート設備(1)。
【請求項7】
試料容器からキャップ(C)を除去するためのキャップ除去装置(50)であって、前記キャップ除去装置(50)は、
少なくとも1つの請求項1~6のいずれか一項に記載のシュート設備(1)と、
試料容器からキャップ(C)を取り外し、取り外したキャップ(C)を前記シュート設備(1)の前記シュート(2)の入口(12)へと運ぶハンドリング装置(51)と、
前記シュート(2)から出てくるキャップ(C)を受け入れるための貯蔵容器(52)と
を備える、キャップ除去装置(50)。
【請求項8】
前記キャップ除去装置(50)は、2つのシュート設備(1)を有し、
前記ハンドリング装置(51)は、取り外したキャップ(C)を前記2つのシュート設備(1)の2つのシュート(2)のうちの一方のシュート(2)の入口(12)へと選択的に運ぶように構成され、
前記シュート設備(1)の各々は、前記キャップ除去装置(50)の別々の貯蔵容器(52)にそれぞれ割り当てられ、
とくには、各々のシュート(2)の入口(12)は、前記キャップ除去装置(50)の共通の、とくには皿状の入口収集部(53)へと開口している
ことを特徴とする請求項7に記載のキャップ除去装置(50)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップ除去装置のためのシュート設備であって、キャップ除去装置が、試料容器からキャップを除去するように構成される、シュート設備に関する。さらに、本発明は、試料容器からキャップを除去するためのそのようなキャップ除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、試料を収容した試料容器は、キャップによって封止される。そのような試料容器の内部および/または試料にアクセスするために、試料容器からキャップを除去しなければならない。試料容器からのキャップの除去を、キャップ除去装置を使用することによって自動化することができる。そのようなキャップ除去装置は、除去したキャップをこのキャップ除去装置の廃棄物入れへと搬送するためのシュート設備を備えることが多い。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、キャップ除去装置のためのシュート設備であって、キャップ除去装置が、試料容器からキャップを除去するように構成される、シュート設備を提供すること、および除去されたキャップのきわめて信頼できる検出を可能にするそのようなキャップ除去装置を提供することである。
【0004】
この目的は、独立請求項1の主題によって解決される。好ましい実施形態が、従属請求項の主題である。
【0005】
本発明によるシュート設備は、試料容器からキャップを除去するように構成されたキャップ除去装置において使用されるように構成される。試料容器は、ラボラトリ用試料容器であってよい。ラボラトリ用試料容器は、典型的には、例えば血液試料などの液体試料を収容する。シュート設備は、除去されたキャップをシュート設備の搬送空間を通って搬送するためのシュートを備える。除去されたキャップは、シュートによって搬送されるとき、搬送空間を通って移動することができる。搬送空間の少なくとも一部は、シュートに沿って延びてよい。しかしながら、搬送空間は、シュートの長さよりもさらに延びてよい。したがって、搬送空間は、シュートの入口および/または出口を越えて延びてよい。除去されたキャップは、シュートによって搬送されるとき、シュートに沿って搬送空間の少なくとも一部分を通って滑ることができる。さらに、シュート設備は、検出範囲を有するセンサを備える。ここで、センサは、検出範囲を通過するキャップを検出するように構成される。検出範囲を通過するキャップがセンサによって検出または認識されるたびに、シュート設備のキャップカウンタの値を1カウント単位だけ増やしてよく、したがって、除去されたキャップの自動カウントが可能になる。シュートは、重力に対して傾斜したシュート底部を有する。ここで、搬送空間は、シュート底部によって部分的に境界付けられる。センサの検出範囲は、搬送空間内に突出している。検出範囲は、搬送空間内に範囲境界を有する。換言すると、検出範囲の範囲境界は、搬送空間内に配置され、あるいは位置する。ここで、範囲境界は、或る距離を置いてシュート底部に面する。換言すると、範囲境界とシュート底部との間にすき間が存在する。範囲境界が或る距離を置いてシュート底部に面することにより、シュート底部と検出範囲との間に搬送空間のバイパス部分が形成される。バイパス部分は、範囲境界とシュート底部との間の前述のすき間に対応してよい。とくには、バイパス部分は、シュート底部に沿って導かれる液体が検出範囲を迂回するように構成される。これにより、試料容器からキャップを除去する際に意図せずにシュートへとこぼれた液体または試料の一部を、検出範囲を通過させることなくシュートを通って導くことができる。このようにして、シュートに沿って導かれる液体または試料の一部が、センサを誤って作動させることを、回避することができる。検出範囲とバイパス部分とが互いに別個であることによって、フィルタ機能を実現することができ、このフィルタ機能は、少なくともキャップのサイズの物体のみを、搬送空間に沿って搬送されるときに認識可能にする一方で、より小さい物体または液体は、検出範囲と交差する可能性が少なくともより低い。したがって、キャップ以外の液体または物体、とくにはキャップよりも小さい液体または物体によるセンサの誤作動の可能性が、低減されることがある。このようにして、本発明によるシュート設備は、除去されたキャップのきわめて信頼できる検出を可能にする。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、検出範囲は、略平坦な監視窓を備える。略平坦な監視窓は、シュート底部に対して或る角度で広がる。これに加え、あるいは代えて、略平坦な監視窓は、重力に対して或る角度で広がる。とくには、略平坦な監視窓は、水平方向に広がる。これにより、きわめてコンパクトなシュート設備が可能になる。
【0007】
本発明の別の実施形態によれば、シュートは管状体を有する。管状体は、シュート底部を備える。管状体は、搬送空間を少なくとも部分的に取り囲む。ここで、「少なくとも部分的に取り囲む」という用語は、管状体が開口端を有し、搬送空間が開口端を越えて延出してよいことを考慮に入れてよい。管状体の断面は、楕円の形状である。とくには、管状体の断面は、レンズ状または円形である。このような管状体のシュート底部は、きわめて清掃が容易であり得る。さらに、このような管状体は、きわめて良好な安定性を有し、管の原材料から費用効率よく製造することができる。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、センサは、最大2.9ms、とくには最大1.45msの応答時間を有する。これにより、検出範囲を通過する除去されたキャップのきわめて信頼できる認識が可能になる。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、バイパス部分がバイパス高さを有する。バイパス高さは、範囲境界および重力の両方に対して垂直に測定される。ここで、搬送空間は空間高さを有し、この空間高さは、バイパス高さに沿って測定される。バイパス高さおよび空間高さはともに、シュート、とくにはシュートの管状体の内径に対応することができ、この内径は、バイパス高さおよび空間高さに沿って測定される。バイパス高さは、空間高さの半分よりも小さい。とくには、バイパス高さは、空間高さの10分の1よりも小さい。ここで、バイパス高さを、4.0mmよりも大きく、かつ5.0mmよりも小さくすることができる。バイパス高さは、搬送空間を通って移動するときにセンサによって認識されるキャップの最小サイズを定めることができる。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、センサは、再帰反射装置または光ファイバ送信器/受信器または遮光装置を有する。そのようなセンサは、除去されたキャップのきわめて正確な認識を可能にし、かつ/またはきわめて簡単なやり方で実装可能である。これに加え、あるいは代えて、センサは、シュートの出口に、検出範囲が出口を部分的に覆うように、配置される。これは、センサへのアクセスをきわめて良好にすることができる。
【0011】
本発明によるキャップ除去装置は、試料容器からキャップを、とくには自動的に除去するように構成される。ここで、キャップ除去装置は、少なくとも1つの上述のような本発明によるシュート設備を備える。キャップ除去装置は、試料容器からキャップを取り外し、取り外したキャップを少なくとも1つのシュート設備のシュートの入口に運ぶように構成されたハンドリング装置を有する。さらに、キャップ除去装置は、シュートを出るキャップを受け入れるための貯蔵容器を備える。貯蔵容器は、廃棄物入れであってよい。本発明によるシュート設備の前述の利点は、本発明によるキャップ除去装置が本発明によるシュート設備を有することにより、本発明によるキャップ除去装置に取り入れられる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、キャップ除去装置は、2つのシュート設備を有し、とくには両方のシュート設備が本発明によるシュート設備である。ここで、キャップ除去装置のハンドリング装置は、取り外したキャップを、2つのシュート設備の2つのシュートのうちの一方のシュートの入口へと選択的に運ぶように構成される。シュート設備の各々は、キャップ除去装置の別々の貯蔵容器にそれぞれ割り当てられる。とくには、各々のシュートの入口は、キャップ除去装置の共通の入口収集部に開口する。とくには、入口収集部は、皿状または板状である。2つのシュート設備を、それぞれ異なるサイズを有するキャップを搬送および認識するように構成することができる。
【0013】
本発明のさらなる利点および特徴は、特許請求の範囲ならびに図面によって示される本発明の好ましい実施形態の以下の説明から明らかになる。ここで、同じ参照符号は、同一または類似あるいは機能的に同等の構成要素に関する。
【0014】
上述の特徴および後述される特徴が、それぞれ記載された組み合わせにおいてのみ使用可能であるだけでなく、本発明の枠組みから離れることなく、他の組み合わせや、単独でも使用可能であることを、理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明による2つの例示的なシュート設備を有する本発明によるキャップ除去装置の一実施形態を斜視図にて概略的に示している。
【
図2】
図1のキャップ除去装置のシュート設備だけを斜視図にて示している。
【
図3】
図2のシュート設備を底面図にて示している。
【
図4】動作中の
図2および
図3のシュート設備のうちの1つを底面図にて示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
キャップ除去装置50が、試料容器からキャップCを除去するように構成される。例えば、試料容器は、ラボラトリ用試料容器である。そのようなラボラトリ用試料容器は、典型的には、円形の断面を有するラボラトリ用試料管として具現化される。キャップ除去装置50は、少なくとも1つの本発明によるシュート設備1を備える。図の例において、キャップ除去装置50は、どちらも本発明による2つのシュート設備1を有する。
【0017】
本発明によるシュート設備1は、シュート2を有する。シュート2は、除去されたキャップCをシュート設備1の搬送空間3を通って搬送するように構成される。シュート設備1は、センサ4を備え、センサ4は、センサ4の検出範囲5を通過するキャップCを検出するように構成される。ここで、搬送空間3は、シュート2のシュート底部6によって部分的に境界付けられている。シュート底部6は、とくにはキャップCが自重によってシュート底部6に沿って搬送空間3を通って滑ることができるように、重力Gに対して傾斜している。
【0018】
例えば、シュート2は、管状体10を備える。管状体10は、シュート底部6を備え、搬送空間3を少なくとも部分的に取り囲む。管状体10は、例えばレンズ状または円形などの楕円形の断面を有する。
【0019】
検出範囲5は、搬送空間3内に突出している。検出範囲5は、搬送空間3内に範囲境界7を有する。範囲境界7は、或る距離を置いてシュート底部6に面する。範囲境界7とシュート底部6との間の距離により、シュート底部6と検出範囲5との間に搬送空間3のバイパス部分8が形成される。例えば、バイパス部分8は、シュート底部6に沿って導かれる液体Lが検出範囲5を迂回するように構成される。したがって、この液体Lを、検出範囲5と交差することなく、搬送空間3を通って搬送することができる。これにより、センサ4を作動させることなく搬送空間3を通って液体Lを運ぶことが可能になる。
【0020】
例えば、検出範囲5は、略平坦な監視窓9を備える。略平坦な監視窓9は、シュート底部6に対して或る角度で広がる。これに加え、あるいは代えて、略平坦な監視窓9は、重力Gに対して或る角度で広がることができる。図の例において、略平坦な監視窓9は水平方向に広がる。
【0021】
図の例において、バイパス部分8はバイパス高さHBを有する。バイパス高さHBは、範囲境界7および重力Gの両方に対して垂直に測定される。搬送空間3は、空間高さHSを有する。空間高さHSは、バイパス高さHBに沿って測定される。ここで、バイパス高さHBは、空間高さHSの半分よりも小さい。図によれば、バイパス高さHBは、空間高さHSの10分の1よりも小さい。バイパス高さHBを、4.0mmよりも大きく、かつ5.0mmよりも小さくすることができる。
【0022】
例えば、センサ4は、再帰反射装置または光ファイバ送信器/受信器または遮光装置11を有する。図によれば、センサ4は、遮光装置11を有する。ここで、図の例において、センサ4は、シュート2の出口13に、検出範囲5が出口13を部分的に覆うように配置される。例えば、センサ4は、最大2.9msの応答時間を有する。図に示される実施形態において、センサ4は、最大1.45msの応答時間を有する。
【0023】
キャップ除去装置50は、ハンドリング装置51を有する。ハンドリング装置51は、試料容器からキャップCを取り外し、取り外したキャップCを2つのシュート設備1の2つのシュート2のうちの一方のシュートの入口12に選択的に運ぶように構成される。図の例において、キャップ除去装置50は、各々がシュート設備1のうちの一方にそれぞれ割り当てられた2つの貯蔵容器52を有する。そのような貯蔵容器52は、それぞれのシュート2から出てくるキャップCを受け入れるように構成される。ここで、キャップ除去装置50は、共通入口収集部53を有することができる。共通入口収集部53は、皿状であってよい。各々のシュート2の入口12は、共通入口収集部53に開口する。
【0024】
キャップ除去装置50は、ラボラトリ自動化システムの一部であってよい。キャップ除去装置50に加えて、ラボラトリ自動化システムは、少なくとも1つのラボラトリステーションを備えることができ、ラボラトリステーションは、キャップ除去装置50に機能的に結合し、試料を自動的に処理/分析するように構成される。少なくとも1つのラボラトリステーションは、分析前ステーション、分析ステーション、または分析後ステーションであってよい。
【0025】
分析前ステーションは、試料、試料容器、および/または試料容器キャリアの任意の種類の前処理を行うように構成されてよい。分析ステーションは、試料または試料の一部あるいは試薬を使用して、被検物質が存在するか否かを示し、存在する場合にはどんな濃度で存在するかを示す測定信号を生成するように構成されてよい。分析後ステーションは、試料、試料容器、および/または試料容器キャリアの任意の種類の後処理を行うように構成されてよい。
【0026】
分析前ステーション、分析ステーション、ならびに/または分析後ステーションは、リキャッピングステーション、アリコートステーション、遠心分離ステーション、保管ステーション、ピペッティングステーション、ソーティングステーション、チューブタイプ識別ステーション、試料品質判定ステーション、アドオンバッファステーション、液面検出ステーション、およびシーリング/デシーリングステーションのうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0027】
ハンドリング装置51は、キャップ把持具を備えることができる。キャップ把持具を、除去すべきキャップを把持し、把持したキャップをラボラトリ用試料容器から除去するように構成することができる。キャップCを除去するために、キャップ把持具は、ラボラトリ用試料容器が固定されている間に、把持したキャップCに任意の適切な力を加えてよい。試料容器を、キャップ除去装置50の容器把持具によって固定してよい。キャップ把持具は、キャップCを除去するためにキャップCに回転力および/または横方向の力を加えてよい。
【0028】
キャップCは、典型的には、キャップ頭部およびキャップ本体を備え、キャップ頭部はキャップ本体よりも大きい直径を有する。キャップ頭部は、典型的には、ラボラトリ用試料容器の直径よりも大きい直径を有し、キャップ本体は、ラボラトリ用試料容器の直径に対応する直径を有する。
【0029】
典型的には、キャップ本体は、ラボラトリ用試料容器に挿入され、キャップ頭部が、キャップ把持具によって把持される。関連する先行技術が、あくまでも参照される。
【外国語明細書】