(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152735
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】流体充填ブラダチャンバを含む調節可能な足支持システム
(51)【国際特許分類】
A43B 13/20 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
A43B13/20 A
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024118370
(22)【出願日】2024-07-24
(62)【分割の表示】P 2023035177の分割
【原出願日】2018-02-26
(31)【優先権主張番号】62/463,892
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/463,859
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリショット,オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ホプキンス,ティモシー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ランヴァン,エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】オランド,オースティン
(72)【発明者】
【氏名】パットン,レヴィ ジェイ.
(57)【要約】
【課題】流体充填ブラダチャンバを含む調節可能な足支持システムを提供することである。
【解決手段】
足支持システム(例えば、履物用)は、足支持部の(例えば、ソール構造の)堅さまたは硬さを変更するためのシステムおよび/または足支持システムの様々な部分間で流体移動させる(例えば、選択的に移動させる)ためのシステムを含む。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダであって、第1の主要面、前記第1の主要面の反対側の第2の主要面、及び第1の内部チャンバを含む、足支持ブラダ;
第3の主要面、前記第3の主要面の反対側の第4の主要面、及び第2の内部チャンバを含む流体リザーバブラダであって、前記第3の主要面は前記第2の主要面に面する、流体リザーバブラダ;
前記流体リザーバブラダと前記足支持ブラダとを互いに流体連通させる第1の流体ライン;及び
前記足支持ブラダの足支持圧力設定を変化させるように構成されるスイッチであって、前記スイッチは、開放形態と閉鎖形態との間で前記流体ラインを変化させるように構成される、スイッチ;
を有する、足支持システム。
【請求項2】
前記閉鎖形態では、前記スイッチは、前記第1の流体ラインを物理的に締めて閉じる、
請求項1に記載の足支持システム。
【請求項3】
前記足支持ブラダと前記流体リザーバブラダとの間に延在する発泡部材をさらに有する、
請求項1に記載の足支持システム。
【請求項4】
前記足支持ブラダから流体を受け、前記流体を前記流体リザーバブラダに移動させるポンプをさらに有する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の足支持システム。
【請求項5】
前記流体リザーバブラダから流体を受け、流体を前記足支持ブラダに移動させるポンプをさらに有する、
請求項1に記載の足支持システム。
【請求項6】
前記ポンプは、足踏ポンプである、
請求項5に記載の足支持システム。
【請求項7】
前記閉鎖形態では、前記スイッチは、前記第1の流体ラインを物理的に締めて閉じる、
請求項5又は6に記載の足支持システム。
【請求項8】
前記足支持ブラダと前記流体リザーバブラダとの間に延在する発泡部材をさらに有する、
請求項7に記載の足支持システム。
【請求項9】
前記流体リザーバブラダは、前記足支持システムにおいて前記足支持ブラダの鉛直下方に位置する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の足支持システム。
【請求項10】
前記閉鎖形態では、前記スイッチは、前記第1の流体ラインを物理的に締めて閉じる、
請求項9に記載の足支持システム。
【請求項11】
前記足支持ブラダと前記流体リザーバブラダとの間に延在する発泡部材をさらに有する、
請求項9に記載の足支持システム。
【請求項12】
前記流体リザーバブラダと前記足支持ブラダとの間で流体を移動させるポンプをさらに有し、前記ポンプはポンプ入口及びポンプ出口を含む、
請求項1に記載の足支持システム。
【請求項13】
前記ポンプは、足踏ポンプである、
請求項12に記載の足支持システム。
【請求項14】
流体が前記ポンプ入口を通って前記ポンプに入ることを可能にするが、流体が前記ポンプ入口を経由して前記ポンプを出ることを防止する一方向弁をさらに有する、
請求項12に記載の足支持システム。
【請求項15】
流体が前記ポンプ出口を通って前記ポンプを出ることを可能にするが、流体が前記ポンプ出口を経由して前記ポンプに入ることを防止する一方向弁をさらに有する、
請求項12に記載の足支持システム。
【請求項16】
流体が前記ポンプ入口を通って前記ポンプに入ることを可能にするが、流体が前記ポンプ入口を経由して前記ポンプを出ることを防止する第1の一方向弁;及び
流体が前記ポンプ出口を通って前記ポンプを出ることを可能にするが、流体が前記ポンプ出口を経由して前記ポンプに入ることを防止する第2の一方向弁;をさらに有する、
請求項12に記載の足支持システム。
【請求項17】
前記ポンプは、足踏ポンプである、
請求項16に記載の足支持システム。
【請求項18】
前記流体リザーバブラダは、前記足支持システムにおいて前記足支持ブラダの鉛直下方に位置する、
請求項12乃至17のいずれか1項に記載の足支持システム。
【請求項19】
前記スイッチは手動で作動されるスイッチである、
請求項1乃至3、5、6、12乃至17のいずれか1項に記載の足支持システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、(a)「Adjustable Foot Support Systems including Fluid-Filled Bladder Chambers」と題され、2017年2月27日に出願された米国仮特許出願第62/463,859号、および(b)「Adjustable Foot Support Systems including Fluid-Filled Bladder Chambers」と題され、2017年2月27日に出願された米国仮特許出願第62/463,892号に対する優先権を主張するものである。米国仮特許出願第62/463,859号および米国仮特許出願第62/463,892号の各々の内容全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。
【0002】
[技術分野]
本発明は、履物または他の足収容具の分野の足支持システムに関する。より詳細には、本発明の態様は、例えば、履物用の足支持システムであって、足支持部の堅さまたは硬さを変更するためのシステムおよび/または足支持システムの様々な部分間で流体を選択的に移動させるためのシステムを含む足支持システム、足収容具、および/または履物に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の運動靴は、アッパーおよびソール構造の2つの主な要素を含む。アッパーは、足をしっかりと収容してソール構造に対して足を位置決めする足の被覆部となり得る。さらに、アッパーは、足を保護して通気することによって、足を冷却して汗を除去する構造を有し得る。ソール構造は、アッパーの下面に固定され得、通常は、足と任意の接触面との間に位置決めされる。ソール構造は、地面反力を軽減させ、エネルギーを吸収する以外に、静止摩擦を発生させ、悪影響を及ぼす可能性のある足の動き、例えば、過度の回内を制御し得る。
【0004】
アッパーは、足を収容するための履物の内側の空隙を形成する。空隙は、足の全体形状を有し、空隙への経路が足首開口部に設けられる。したがって、アッパーは、足の甲領域および爪先領域まで、足の内側および外側に沿って、足の踵領域を囲むように延在する。紐締めシステムは、使用者が選択的に足首開口部のサイズを変えることができるように、また使用者が種々なサイズの足を収容するためにアッパーの特定の寸法、特に、周囲の長さを変更することができるように、アッパーに組み込まれることが多い。さらに、アッパーは、履物の快適さを向上させるために(例えば、紐によって足に加えられる圧力を調節するために)紐締めシステムの下に延在するタンを含み得、アッパーはさらに、踵の動きを制限するまたは制御するためのヒールカウンタを含み得る。
【0005】
「履物」は、本明細書内で使用される場合、任意の種類の足用の衣料品を指し、この用語は、靴、ブーツ、スニーカー、サンダル、ゴム草履、フリップフラップ、ミュール、室内履き、スリッパ、スポーツシューズ(例えば、ゴルフシューズ、テニスシューズ、野球用スパイク、サッカーもしくはフットボール用スパイク、スキー靴、バスケットボールシューズ、クロストレーニングシューズなど)などの全ての種類を含むが、これらに限定されない。「足収容具」は、本明細書内で使用される場合、使用者が自分の足の少なくとも一部を入れる任意の器具を指す。「履物」の全ての種類に加えて、足収容具は、スキー板、クロスカントリー用スキー板、水上スキー板、スノーボードなどに足を固定するためのバインディングおよび他の器具、自転車、エクササイズ用機器などで使用するペダルに足を固定するためのバインディング、クリップ、または他の器具、ビデオゲームまたは他のゲームのプレイ中に足を収容するためのバインディング、クリップ、または他の器具などを含むが、これらに限定されない。「足収容具」は、足を他の構成要素または構造に対して位置決めするのを支援する1つまたは複数の「足被覆部材」(例えば、履物のアッパー要素のような部材)と、使用者の足の足底面の少なくとも一部(単数または複数)を支持する1つまたは複数の「足支持部材」(例えば、履物ソール構造要素のような部材)とを含み得る。「足支持部材」は、履物用のミッドソールおよび/またはアウトソールのための構成要素および/またはミッドソールおよび/またはアウトソールとして機能する構成要素(または履物でないタイプの足収容具内の対応する機能を付与する構成要素)を含み得る。
【発明の概要】
【0006】
この概要は、以下の[発明を実施するための形態]でより詳細に説明されている本発明に関する一般概念のいくつかを簡略化して紹介するものである。この概要は、本発明の主要な特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではない。
【0007】
本発明の態様は、例えば、以下で説明されており、ならびに/もしくは以下の請求項に記載されており、ならびに/もしくは添付図面に示されているタイプの足支持システム、履物、および/または他の足収容具に関する。このような足支持システム、履物、ならびに/もしくは他の足収容具は、記載されており、および/または以下の請求項に記載されており、および/または添付図面に示されている例の任意の1つまたは複数の構造、部品、特徴、特性、および/または構造、部品、特徴、ならびに/もしくは特性の組み合わせ(単数または複数)を含み得る。
【0008】
本発明の態様は足支持システムに関して説明されているが、本発明の追加の態様は、履物、該足支持システムならびに/もしくは履物の製造方法、および/または該足支持システムならびに/もしくは履物の使用方法に関する。
【0009】
本発明の上記の[発明の概要]および以下の[発明を実施するための形態]は、添付図面と併せて考察したときに、より良く理解されるであろう。図面において、同様の参照番号は、その参照番号が記載されている様々な図の全てにおいて同一または同様の要素を指すものとする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1B】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1C】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1D】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1E】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1F】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1G】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図1H】本発明のいくつかの実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図2A】本発明の追加の実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図2B】本発明の追加の実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図2C】本発明の追加の実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図2D】本発明の追加の実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図2E】本発明の追加の実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図2F】本発明の追加の実施例および態様に係る、足支持構造、その構成要素、および/または履物の様々な特徴を示す図である。
【
図3A】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図3B】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図3C】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図3D】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図3E】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図3F】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図4A】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図4B】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図4C】本発明の様々な実施例および態様に係る、流体移送および/または流体圧力変化の様々な特徴を示す図である。
【
図5A】本発明の様々な実施例および態様に係る、別の実施例の履物の様々な特徴を示す図である。
【
図5B】本発明の様々な実施例および態様に係る、別の実施例の履物の様々な特徴を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る履物構造および構成要素の様々な例についての以下の説明では、添付図面を参照する。添付図面は、本明細書の一部を成し、添付図面には、本発明の態様が実施され得る様々な例の構造および環境が例示されている。本開示の範囲から逸脱せずに、他の構造および環境を使用することができ、また具体的に記載されている構造および方法に対して構造的および機能的修正を行うことができることは理解できるであろう。
I.本発明の態様の概要
【0012】
上述したように、本発明の態様は、例えば、記載されており、ならびに/もしくは以下の請求項に記載されており、ならびに/もしくは添付図面に示されているタイプの足支持システム、履物、および/または他の足収容具に関する。このような足支持システム、履物、ならびに/もしくは他の足収容具は、記載されており、および/または以下の請求項に記載されており、および/または添付図面に示されている例の任意の1つまたは複数の構造、部品、特徴、特性、および/または構造、部品、特徴、ならびに/もしくは特性の組み合わせ(単数または複数)を含み得る。
【0013】
いくつかのより具体的な実施例として、本発明の態様は少なくとも、以下の番号付き項目に記載されている対象に関する。
【0014】
(項目1)
着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダと、
ポンプと、
足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインと、
第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移動を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移動を不可能にする第1の弁と、
流体リザーバと、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移動を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移動を不可能にする第2の弁と、
予備リザーバと、
予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
(a)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つとの間で流体が移動する開放状態と、(b)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインのいずれかとの間で流体が移動しない閉鎖状態との間で、第3の流体移送ラインを変化させるための第1の流体流れ制御構造と、
流体リザーバと足支持ブラダとの間に延在する第4の流体移送ラインと、
(a)流体リザーバと足支持ブラダとの間で流体が移動する開放状態と、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間で流体が移動しない閉鎖状態との間で、第4の流体移送ラインを変化させるための第2の流体流れ制御構造と
を備える流体密封足支持システム。
【0015】
(項目2)
着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダと、
ポンプと、
足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインと、
流体リザーバと、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
予備リザーバと、
予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
流体リザーバと足支持ブラダとの間に延在する第4の流体移送ラインと、
足支持ブラダと流体リザーバとの間で流体を移動させ、第1の圧力状態と、第1の圧力状態よりも低い圧力の第2の圧力状態と、第2の圧力状態よりも低い圧力の第3の圧力状態との間で足支持ブラダ内の流体圧力を変化させるための流体圧力調整システムと
を備える流体密封足支持システム。
【0016】
(項目3)
第1の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、または予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、もしくは第2の流体移送ラインの各々との間の流体の移送を防止するために第3の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を可能にするために第4の流体移送ラインを開放状態で維持するように構成および配置される、項目2に記載の流体密封足支持システム。
【0017】
(項目4)
第1の圧力状態における定常状態に達した後、足支持ブラダ、流体リザーバ、および予備リザーバ内の流体圧力は実質的に同じになる、項目3に記載の流体密封足支持システム。
【0018】
(項目5)
第2の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置される、項目2に記載の流体密封足支持システム。
【0019】
(項目6)第2の圧力状態における定常状態に達した後、流体リザーバ内の流体圧力は足支持ブラダ内の流体圧力よりも高くなる、項目5に記載の流体密封足支持システム。
【0020】
(項目7)
第3の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの各々との間の流体の移送を防止するために第3の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置される、項目2に記載の流体密封足支持システム。
【0021】
(項目8)
第3の圧力状態における定常状態に達した後、流体リザーバ内の流体圧力は予備リザーバ内の流体圧力よりも高くなり、予備リザーバ内の流体圧力は足支持ブラダ内の流体圧力よりも高くなる、項目7に記載の流体密封足支持システム。
【0022】
(項目9)
第1の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を可能にするために第4の流体移送ラインを開放状態で維持するように構成および配置され、
第2の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置され、
第3の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの各々との間の流体の移送を防止するために第3の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置される、項目2に記載の流体密封足支持システム。
【0023】
(項目10)
予備リザーバは、着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダよりも小さい容積のブラダを含む、項目1~項目9のいずれかに記載の流体密封足支持システム。
【0024】
(項目11)
着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダであって、第1の流体貯蔵容積を画定する足支持ブラダと、
最大流体吐出容積を画定するように構成されたポンプであって、最大流体吐出容積はポンプによってポンプの単一ストロークサイクルで移動され得る最大流体容積に相当するポンプと、
足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインであって、第2の流体貯蔵容積を画定する第1の流体移送ラインと、
第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移動を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移動を不可能にする第1の弁と、
第3の流体貯蔵容積を画定する流体リザーバと、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインであって、第4の流体貯蔵容積を画定する第2の流体移送ラインと、
第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移動を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移動を不可能にする第2の弁と、
第1の流体貯蔵容積、第2の流体貯蔵容積、第3の流体貯蔵容積、および第4の流体貯蔵容積内に含まれるガス状流体と
を備える流体密封足支持システムであって、
最大流体吐出容積、第3の流体貯蔵容積、および第4の流体貯蔵容積は、(a)流体リザーバ内の流体圧力が第1の圧力レベル未満になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の弁を介して流体リザーバ内へと移動し、(b)流体リザーバ内の流体圧力が第1の圧力レベル以上になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の流体移送ライン内へと移動するが、単一ストロークサイクルで移動された流体は第2の弁を介して流体を移動させるほど第2の流体移送ライン内の流体圧力を十分に上昇させないように選択される、流体密封足支持システム。
【0025】
(項目12)
第5の流体貯蔵容積を画定し、ポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つと流体連通している予備リザーバをさらに備え、最大流体吐出容積、第3の流体貯蔵容積、第4の流体貯蔵容積、および第5の流体貯蔵容積は、(a)流体リザーバ内の流体圧力が、第1の圧力レベル未満である第3の圧力レベル未満になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の弁を介して流体リザーバ内へと移動し、(b)流体リザーバ内の流体圧力が第3の圧力レベル以上になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の流体移送ラインまたは予備リザーバの少なくとも一方へと移動するが、単一ストロークサイクルで移動された流体は第2の弁を介して流体を移動させるほど第2の流体移送ライン内の流体圧力を十分に上昇させないように選択される、項目11に記載の流体密封足支持システム。
【0026】
(項目13)
着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダと、
ポンプと、
足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインと、
第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移動を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移動を不可能にする第1の弁と、
流体リザーバと、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移動を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移動を不可能にする第2の弁と、
第1の流体移送ラインと第2の流体移送ラインとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
第1の流体移送ラインと第2の流体移送ラインとの間に延在する第4の流体移送ラインであって、第3の流体移送ラインとは分離された第4の流体移送ラインと、
(a)足支持ブラダから流体リザーバへの第1の経路内で、または(b)流体リザーバから足支持ブラダへの第2の経路内で、流体を移動させるための流体流れ方向調整システムであって、流体が第1の経路および第2の経路の両方に移動したときに、流体は第1の流体移送ラインから、ポンプを通って、第2の流体移送ラインへと移動する、流体流れ方向調整システムと
を備える流体密封足支持システム。
【0027】
(項目14)
流体流れ方向調整システムは、第1の経路内で、流体が足支持ブラダから第1の流体移送ラインへと引き込まれ、ポンプを通って、第2の流体移送ライン、そして流体リザーバへと引き込まれ、第3の移送ラインおよび第4の流体移送ラインは閉鎖状態で維持されるように構成および配置され、
流体流れ方向調整システムは、第2の経路内で、(a)流体が流体リザーバから第2の流体移送ライン、第3の流体移送ライン、第1の流体移送ラインへと引き込まれ、ポンプを通って、第2の流体移送ライン、第4の流体移送ライン、第1の流体移送ライン、そして足支持ブラダへと引き込まれ、(b)第1の流体移送ラインは、流体が第1の流体移送ライン経由で第3の流体移送ラインから直接足支持ブラダへと流れるのを防止するように所定位置において閉鎖状態で維持され、(c)第2の流体移送ラインは、流体が第2の流体移送ライン経由で第2の流体移送ラインから直接流体リザーバへと流れるのを防止するように所定位置において閉鎖状態で維持されるように構成および配置される、項目13に記載の流体密封足支持システム。
【0028】
(項目15)
第3の流体移送ラインは、第2の経路に沿って第3の流体移送ラインから第1の流体移送ラインへと流れる流体がポンプに到達する前に第1の弁を通過するように所定位置で第1の流体移送ラインに接続される、項目14に記載の流体密封足支持システム。
【0029】
(項目16)
第4の流体移送ラインは、第2の経路に沿ってポンプから第2の流体移送ラインへと流れる流体が第4の流体移送ラインに到達する前に第2の弁を通過するように所定位置で第2の流体移送ラインに接続される、項目14または項目15に記載の流体密封足支持システム。
【0030】
(項目17)
流体リザーバは、少なくとも1つの流体充填ブラダ構造を含む、項目13~項目16のいずれかに記載の流体密封足支持システム。
【0031】
(項目18)
着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダと、
ポンプと、
足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインと、
流体リザーバと、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
流体リザーバと足支持ブラダとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
少なくとも第1の圧力状態と第1の圧力状態よりも低い圧力の第2の圧力状態との間で足支持ブラダ内の流体圧力を変化させるための流体圧力調整システムと
を備える流体密封足支持システムであって、流体圧力調整システムは流体入口および流体出口を含む圧力調整器を含み、圧力調整器は第1の圧力状態と第2の圧力状態との間で変化させるために流体入口と流体出口との間の圧力差を発生させる、流体密封足支持システム。
【0032】
(項目19)
圧力調整器は、第2の流体移送ライン内に設けられる、項目18に記載の流体密封足支持システム。
【0033】
(項目20)
圧力調整器は、第3の流体移送ライン内に設けられる、項目18に記載の流体密封足支持システム。
【0034】
(項目21)
項目1~項目20のいずれか1つに記載の流体密封足支持システムを含む履物もしくは他の足収容具。
【0035】
(項目22)
流体リザーバを含むアッパーまたは他の足被覆部材と、
アッパーまたは他の足被覆部材と係合されるソール構造または他の足支持部材であって、(a)着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダ、(b)着用者の足と接触面との接触によって作動されるように配置されたポンプ、(c)足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ライン、および(d)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移動を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移動を不可能にする第1の弁を含むソール構造または他の足支持部材と、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移動を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移動を不可能にする第2の弁と、
予備リザーバと、
予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
(a)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つとの間で流体が移動する開放状態と、(b)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインのいずれかとの間で流体が移動しない閉鎖状態との間で、第3の流体移送ラインを変化させるための第1の流体流れ制御構造と、
流体リザーバと足支持ブラダとの間に延在する第4の流体移送ラインと、
(a)流体リザーバと足支持ブラダとの間で流体が移動する開放状態と、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間で流体が移動しない閉鎖状態との間で、第4の流体移送ラインを変化させるための第2の流体流れ制御構造と
を備える履物または他の足収容具。
【0036】
(項目23)
流体リザーバを含むアッパーまたは他の足被覆部材と、
アッパーまたは他の足被覆部材と係合されるソール構造または他の足支持部材であって、(a)着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダ、(b)着用者の足と接触面との接触によって作動されるように配置されたポンプ、および(c)足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインを含むソール構造または他の足支持部材と、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
予備リザーバと、
予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
流体リザーバと足支持ブラダとの間に延在する第4の流体移送ラインと、
足支持ブラダと流体リザーバとの間で流体を移動させ、第1の圧力状態と、第1の圧力状態よりも低い圧力の第2の圧力状態と、第2の圧力状態よりも低い圧力の第3の圧力状態との間で足支持ブラダ内の流体圧力を変化させるための流体圧力調整システムと
を備える履物または他の足収容具。
【0037】
(項目24)第1の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、または予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、もしくは第2の流体移送ラインの各々との間の流体の移送を防止するために第3の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を可能にするために第4の流体移送ラインを開放状態で維持するように構成および配置される、項目23に記載の履物または他の足収容具。
【0038】
(項目25)
第1の圧力状態における定常状態に達した後、足支持ブラダ、流体リザーバ、および予備リザーバ内の流体圧力は実質的に同じになる、項目24に記載の履物または他の足収容具。
【0039】
(項目26)
第2の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置される、項目23に記載の履物または他の足収容具。
【0040】
(項目27)
第2の圧力状態における定常状態に達した後、流体リザーバ内の流体圧力は足支持ブラダ内の流体圧力よりも高くなる、項目26に記載の履物または他の足収容具。
【0041】
(項目28)第3の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの各々との間の流体の移送を防止するために第3の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置される、項目23に記載の履物または他の足収容具。
【0042】
(項目29)
第3の圧力状態における定常状態に達した後、流体リザーバ内の流体圧力は予備リザーバ内の流体圧力よりも高くなり、予備リザーバ内の流体圧力は足支持ブラダ内の流体圧力よりも高くなる、項目28に記載の履物または他の足収容具。
【0043】
(項目30)
第1の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)ポンプと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を可能にするために第4の流体移送ラインを開放状態で維持するように構成および配置され、
第2の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)流体リザーバと予備リザーバとの間の流体の移送を可能にするために第3の流体移送ラインを開放状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置され、
第3の圧力状態において、流体圧力調整システムは、(a)予備リザーバとポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの各々との間の流体の移送を防止するために第3の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(b)流体リザーバと足支持ブラダとの間の流体の移送を防止するために第4の流体移送ラインを閉鎖状態で維持し、(c)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移送を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移送を防止し、(d)第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移送を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移送を防止するように構成および配置される、項目23に記載の履物または他の足収容具。
【0044】
(項目31)
予備リザーバは、着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダよりも小さい容積を有するブラダを含む、項目23~項目30のいずれか1つに記載の履物または他の足収容具。
【0045】
(項目32)
(a)着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダであって、第1の流体貯蔵容積を画定する足支持ブラダ、(b)最大流体吐出容積を画定するように構成されたポンプであって、最大流体吐出容積はポンプの単一ストロークサイクルでポンプによって移動され得る最大流体容積に相当する、ポンプ、(c)足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ラインであって、第2の流体貯蔵容積を画定する第1の流体移送ライン、および(d)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移動を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移動を不可能にする第1の弁を含むソール構造または他の足支持部材と、
ソール構造または他の足支持部材と係合されるアッパーまたは他の足被覆部材であって、第3の流体貯蔵容積を画定する流体リザーバを含むアッパーまたは他の足被覆部材と、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインであって、第4の流体貯蔵容積を画定する第2の流体移送ラインと、
第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移動を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移動を不可能にする第2の弁と、
第1の流体貯蔵容積、第2の流体貯蔵容積、第3の流体貯蔵容積、および第4の流体貯蔵容積内に含まれるガス状流体と
を備える履物または他の足収容具であって、
最大流体吐出容積、第3の流体貯蔵容積、および第4の流体貯蔵容積は、(a)流体リザーバ内の流体圧力が第1の圧力レベル未満になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の弁を介して流体リザーバ内へと移動し、(b)流体リザーバ内の流体圧力が第1の圧力レベル以上になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の流体移送ライン内へと移動するが、単一ストロークサイクルで移動された流体は第2の弁を介して流体を移動させるほど第2の流体移送ライン内の流体圧力を十分に上昇させないように選択される、履物または他の足収容具。
【0046】
(項目33)
第5の流体貯蔵容積を画定し、ポンプ、流体リザーバ、または第2の流体移送ラインの少なくとも1つと流体連通している予備リザーバをさらに備え、最大流体吐出容積、第3の流体貯蔵容積、第4の流体貯蔵容積、および第5の流体貯蔵容積は、(a)流体リザーバ内の流体圧力が、前記第1の圧力レベル未満である第3の圧力レベル未満になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の弁を介して流体リザーバ内へと移動し、(b)流体リザーバ内の流体圧力が第3の圧力レベル以上になったときに、ポンプの単一ストロークサイクルで移動された流体が第2の流体移送ラインまたは予備リザーバの少なくとも一方へと移動するが、単一ストロークサイクルで移動された流体は第2の弁を介して流体を移動させるほど第2の流体移送ライン内の流体圧力を十分に上昇させないように選択される、項目32に記載の履物または他の足収容具。
【0047】
(項目34)
流体リザーバを含むアッパーまたは他の足被覆部材と、
アッパーまたは他の足被覆部材と係合されるソール構造または他の足支持部材であって、(a)着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダ、(b)着用者の足と接触面との接触によって作動されるように配置されたポンプ、(c)足支持ブラダとポンプとの間に延在する第1の流体移送ライン、および(d)第1の流体移送ライン経由の足支持ブラダからポンプへの流体の移動を可能にするが、第1の流体移送ライン経由のポンプから足支持ブラダへの流体の移動を不可能にする第1の弁を含むソール構造または他の足支持部材と、
ポンプと流体リザーバとの間に延在する第2の流体移送ラインと、
第2の流体移送ライン経由のポンプから流体リザーバへの流体の移動を可能にするが、第2の流体移送ライン経由の流体リザーバからポンプへの流体の移動を不可能にする第2の弁と、
第1の流体移送ラインと第2の流体移送ラインとの間に延在する第3の流体移送ラインと、
第1の流体移送ラインと第2の流体移送ラインとの間に延在する第4の流体移送ラインであって、第3の流体移送ラインとは分離された第4の流体移送ラインと、
(a)足支持ブラダから流体リザーバへの第1の経路内で、または(b)流体リザーバから足支持ブラダへの第2の経路内で、流体を移動させるための流体流れ方向調整システムであって、流体が第1の経路および第2の経路の両方に移動したときに、流体は第1の流体移送ラインから、ポンプを通って、第2の流体移送ラインへと移動する、流体流れ方向調整システムと
を備える履物または他の足収容具。
【0048】
(項目35)
流体流れ方向調整システムは、第1の経路内で、流体が足支持ブラダから第1の流体移送ラインへと引き込まれ、ポンプを通って、第2の流体移送ライン、そして流体リザーバへと引き込まれ、第3および第4の流体経路は閉鎖状態で維持されるように構成および配置され、
流体流れ方向調整システムは、第2の経路内で、(a)流体が流体リザーバから第2の流体移送ライン、第3の流体移送ライン、第1の流体移送ラインへと引き込まれ、ポンプを通って、第2の流体移送ライン、第4の流体移送ライン、第1の流体移送ライン、そして足支持ブラダへと引き込まれ、(b)第1の流体移送ラインは、流体が第1の流体移送ライン経由で第3の流体移送ラインから直接足支持ブラダへと流れるのを防止するように所定位置において閉鎖状態で維持され、(c)第2の流体移送ラインは、流体が第2の流体移送ライン経由で第2の流体移送ラインから直接流体リザーバへと流れるのを防止するように所定位置において閉鎖状態で維持されるように構成および配置される、項目34に記載の履物または他の足収容具。
【0049】
(項目36)
第3の流体移送ラインは、第2の経路に沿って第3の流体移送ラインから第1の流体移送ラインへと流れる流体がポンプに到達する前に第1の弁を通過するように所定位置で第1の流体移送ラインに接続される、項目35に記載の履物または他の足収容具。
【0050】
(項目37)
第4の流体移送ラインは、第2の経路に沿ってポンプから第2の流体移送ラインへと流れる流体が第4の流体移送ラインに到達する前に第2の弁を通過するように所定位置で第2の流体移送ラインに接続される、項目35または項目36に記載の履物または他の足収容具。
【0051】
(項目38)
流体リザーバは、少なくとも1つの流体充填ブラダ構造を含む、項目23~項目37のいずれか1つに記載の履物または他の足収容具。
【0052】
(項目39)
流体リザーバは、アッパーまたは他の足被覆部材の踵領域を包み込む少なくとも1つの流体充填ブラダ構造を含む、項目23~項目37のいずれか1つに記載の履物または他の足収容具。
【0053】
(項目40)
第1の主要面、第1の主要面の反対側の第2の主要面、および第1の内部チャンバを含む第1の流体充填ブラダチャンバと、
第3の主要面、第3の主要面の反対側の第4の主要面、および第2の内部チャンバを含む第2の流体充填ブラダチャンバであって、第3の主要面は第2の主要面と対向する、第2の流体充填ブラダチャンバと、
第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れラインと、
第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとの間の流体流れが生じる開放形態と第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとの間の流体流れが停止される閉鎖形態との間で第1の流体流れラインを選択的に変化させるための流体流れ制御システムと
を備える足支持システム。
【0054】
(項目41)
第1の流体充填ブラダチャンバは、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形され、第2の流体充填ブラダチャンバは、第3の主要面が第2の主要面の全表面積の少なくとも60%に直接隣接するように寸法決めおよび成形される、項目40に記載の足支持システム。
【0055】
(項目42)
ポンプ装置と、
第1の内部チャンバをポンプ装置と流体連通させる第2の流体流れラインと、
ポンプ装置を第2の内部チャンバと流体連通させる第3の流体流れラインと
をさらに備える、項目40または項目41の足支持システム。
【0056】
(項目43)
予備流体チャンバと、
予備流体チャンバを第2の内部チャンバ、ポンプ装置、または第3の流体流れラインの少なくとも1つと流体連通させる第4の流体流れラインと
をさらに備える、項目42に記載の足支持システム。
【0057】
(項目44)
流体流れ制御システムは、予備流体チャンバと第2の内部チャンバ、ポンプ装置、または第3の流体流れラインの前記少なくとも1つとの間の流体流れが生じる開放形態と、予備流体チャンバと第2の内部チャンバ、ポンプ装置、または第3の流体流れラインの前記少なくとも1つとの間の流体流れが停止される閉鎖形態との間で第4の流体流れラインを選択的に変化させる、項目43に記載の足支持システム。
【0058】
(項目45)
第1の熱可塑性材料シートと、
第1の熱可塑性材料シートに封止された第2の熱可塑性材料シートと
を備える足支持システムであって、第1の熱可塑性材料シートを第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインは、
第1の熱可塑性材料シートと第2の熱可塑性材料シートとの間の第1の内部チャンバを画定する第1の流体充填ブラダチャンバ、
第1の熱可塑性材料シートと第2の熱可塑性材料シートとの間の第2の内部チャンバを画定する第2の流体充填ブラダチャンバ、および
第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れライン
を形成するように成形され、
足支持システムにおいて、(a)第1の流体充填ブラダチャンバを画定する第2の熱可塑性材料シートの外表面の一部が第2の流体充填ブラダチャンバを画定する第2の熱可塑性材料シートの外表面の一部に直接対向し、(b)第1の流体充填ブラダチャンバを画定する第1の熱可塑性材料シートの外表面の一部が第2の流体充填ブラダチャンバを画定する第1の熱可塑性材料シートの外表面の一部とは反対側を向くように、第1の流体充填ブラダチャンバは第2の流体充填ブラダチャンバに対して移動可能である、足支持システム。
【0059】
(項目46)
第1の流体充填ブラダチャンバを画定する第2の熱可塑性材料シートの外表面の一部は、第2の流体充填ブラダチャンバを画定する第2の熱可塑性材料シートの外表面の一部に直接接触する、項目45に記載の足支持システム。
【0060】
(項目47)
第1の流体流れラインは、第1の内部チャンバと流体連通している第1のセグメントと、第2の内部チャンバと流体連通している第2のセグメントと、第1のセグメントと第2のセグメントとを互いに流体連通させる非線形接続部とを含む、項目40~項目46のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0061】
(項目48)
第1の熱可塑性材料シートと、
第1の熱可塑性材料シートに封止された第2の熱可塑性材料シートと
を備える足支持システムであって、第1の熱可塑性材料シートを第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインは、
第1の熱可塑性材料シートと第2の熱可塑性材料シートとの間の第1の内部チャンバを画定する第1の流体充填ブラダチャンバ、
第1の熱可塑性材料シートと第2の熱可塑性材料シートとの間の第2の内部チャンバを画定する第2の流体充填ブラダチャンバ、および
第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れラインであって、第1の内部チャンバと流体連通している第1のセグメントと、第2の内部チャンバと流体連通している第2のセグメントと、第1のセグメントと第2のセグメントとを互いに流体連通させる非線形接続部とを含む第1の流体流れライン
を形成するように成形され、
第1の流体充填ブラダチャンバが使用者の足の足底面を支持するような向きで配置されたときに、第2の流体ブラダチャンバは、(a)第1の流体充填ブラダチャンバに対して少なくとも部分的に上下に積み重ねて、または(b)第1の流体充填ブラダチャンバの外周縁の一部の周囲に配置される、足支持システム。
【0062】
(項目49)
非線形接続部は、第1のセグメントから第2のセグメントへと延在するU字管を含む、項目47または項目48に記載の足支持システム。
【0063】
(項目50)
非線形接続部は、第1のセグメントと第2のセグメントとの間に少なくとも4つの屈曲部を画定し、少なくとも4つの屈曲部のうちの少なくとも2つの屈曲部は60°~120°の角度を形成する、項目47または項目48に記載の足支持システム。
【0064】
(項目51)
非線形接続部は、ジグザグ形状またはヘリンボーン形状を画定する、項目47または項目48に記載の足支持システム。
【0065】
(項目52)
第1の熱可塑性材料シートを第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインはさらに、
内部ポンプチャンバを含むポンプ部、
第1の内部チャンバを内部ポンプチャンバと流体連通させる第2の流体流れライン、および
内部ポンプチャンバを第2の内部チャンバと流体連通させる第3の流体流れライン
を形成するように成形される、項目45、項目46、または項目48~項目51に記載の足支持システム。
【0066】
(項目53)
第1の熱可塑性材料シートを第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインはさらに、
予備流体チャンバ、および
予備流体チャンバを第2の内部チャンバ、内部ポンプチャンバ、または第3の流体流れラインの少なくとも1つと流体連通させる第4の流体流れライン
を形成するように成形される、項目52に記載の足支持システム。
【0067】
(項目54)
履物ソール構造または他の足支持部材をさらに備え、第1の流体充填ブラダチャンバおよび第2の流体充填ブラダチャンバの少なくとも一方は、履物ソール構造または他の足支持部材と係合される、項目40~項目53のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0068】
(項目55)
履物ソール構造または他の足支持部材は、第2の流体充填ブラダチャンバの底面の少なくとも大部分を覆う内表面を含む高分子発泡材を含む、項目54に記載の足支持システム。
【0069】
(項目56)
履物ソール構造または他の足支持部材は、第2の流体充填ブラダチャンバの底面の少なくとも大部分を覆う内表面を含むアウトソール要素または他の地面係合要素を含む、項目55に記載の足支持システム。
【0070】
(項目57)
履物ソール構造または他の足支持部材は上面および底面を含み、上面は上面に画定された凹部を含み、少なくとも第2の流体充填ブラダチャンバは凹部内に収容される、項目54~項目56のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0071】
(項目58)
第1の流体充填ブラダチャンバは、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形され、第2の流体充填ブラダチャンバは、履物ソール構造または他の足支持部材内の第1の流体充填ブラダチャンバの下に配置される、項目54~項目57のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0072】
(項目59)
第1の流体流れラインは第1の内部チャンバから第2の内部チャンバへと延在する密閉流路を画定し、第1の流体流れラインの望ましくない完全閉鎖を防止するために流体流れ支持要素が密閉流路内に設けられる、項目40~項目48のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0073】
(項目60)
流体流れ支持要素は、密閉流路を画定する対向内表面間に延在する引張部材を含む、項目59に記載の足支持システム。
【0074】
(項目61)
第1の流体流れラインは、第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとの間の唯一の直接流体接続部である、項目40~項目60のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0075】
(項目62)
第1の流体流れラインは、第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとの間の所定位置において第1の流体流れラインを通る流体流れ方向に対して横断方向の4cm2未満の内部断面積を有する、項目40~項目61のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0076】
(項目63)
第1の流体流れラインは、第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとの間の8cm3未満の内部容積を画定する、項目40~項目62のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0077】
(項目64)
第1の流体充填ブラダチャンバの第1の内部チャンバは、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形され、第2の流体充填ブラダチャンバの第2の内部チャンバは、第1の内部チャンバ内の流体圧力を選択的に変化させることができるように、第2の流体充填ブラダチャンバ内に選択的に保持される、または第2の流体充填ブラダチャンバから選択的に放出される流体のリザーバ容積を形成する、項目40~項目63のいずれか1つに記載の足支持システム。
【0078】
(項目65)
アッパーまたは他の足被覆部材と、
アッパーまたは他の足被覆部材と係合される項目40~項目64のいずれかに記載の足支持システムと
を備える履物または他の足収容具。
【0079】
(項目66)
アッパーまたは他の足被覆部材と、
アッパーまたは他の足被覆部材と係合されるソール構造または他の足支持部材と、
第1の熱可塑性材料シートと、
第1の熱可塑性材料シートに封止された第2の熱可塑性材料シートと
を備える履物または他の足収容具であって、第1の熱可塑性材料シートを第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインは、
第1の熱可塑性材料シートと第2の熱可塑性材料シートとの間の第1の内部チャンバを画定する第1の流体充填ブラダチャンバであって、ソール構造または他の足支持部材と係合され、着用者の足の足底支持部材の少なくとも一部を形成する、第1の流体充填ブラダチャンバ、
第1の熱可塑性材料シートと第2の熱可塑性材料シートとの間の第2の内部チャンバを画定する第2の流体充填ブラダチャンバであって、(a)ソール構造または他の足支持部材内の第1の流体充填ブラダチャンバに対して少なくとも部分的に上下に積み重ねられ、または(b)アッパーまたは他の足被覆部材と係合される、第2の流体充填ブラダチャンバ、および
第1の内部チャンバと第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れラインであって、第1の内部チャンバと流体連通している第1のセグメントと、第2の内部チャンバと流体連通している第2のセグメントと、第1のセグメントと第2のセグメントとを互いに流体連通させる非線形接続部とを含む第1の流体流れライン
を形成するように成形される履物または他の足収容具。
【0080】
(項目67)
第2の流体充填ブラダチャンバは、ソール構造または他の足支持部材内の第1の流体充填ブラダチャンバと係合され、第1の流体充填ブラダチャンバに対して少なくとも部分的に上下に積み重ねられる、項目66に記載の履物または他の足収容具。
【0081】
(項目68)
第2の流体充填ブラダチャンバは、アッパーまたは他の足被覆部材と係合される、項目66に記載の履物または他の足収容具。
【0082】
(項目69)
第2の流体充填ブラダチャンバは、第1の流体充填ブラダチャンバの外周縁の一部の周囲に延在する、項目68に記載の履物または他の足収容具。
【0083】
(項目70)
非線形接続部は、第1のセグメントから第2のセグメントへと延在するU字管を含む、項目66~項目69のいずれか1つに記載の履物または他の足収容具。
【0084】
(項目71)
非線形接続部は、第1のセグメントと第2のセグメントとの間に少なくとも4つの屈曲部を画定し、少なくとも4つの屈曲部のうちの少なくとも2つの屈曲部は60°~120°の角度を形成する、項目66~項目69に記載の履物または他の足収容具。
【0085】
(項目72)
非線形接続部は、ジグザグ形状またはヘリンボーン形状を画定する、項目66~項目69に記載の履物または他の足収容具。
【0086】
上記の本発明の特定の実施形態に係る特徴、態様、構造、プロセス、および配置の概要を前提として、本発明の特定の例の足支持構造、履物、および方法について、以下でさらに詳細に説明する。
II.本発明に係る実施例の足支持システムおよび他の構成要素/特徴の詳細な説明
【0087】
図面および以下の考察を参照しながら、本発明の態様に係る足支持システムの様々な例について説明する。
図1Aは、本発明のいくつかの態様に係る第1の例の足支持システム100を示す図であり、
図1Bは、履物1000に組み込まれたこの足支持システム100を示す図であり、
図1Cおよび
図1Dは、履物1000のソール構造1004内の足支持システム100の一部を示す図(ソール構造1004を明確に示すために流体リザーバブラダ104は省略されている)であり、
図1Eは、
図1Aに示された領域の拡大図であり、
図1F~
図1H(2)は、本発明の少なくともいくつかの実施例で使用され得る流体流れライン用の様々なピンチ防止構造を示す図である。
【0088】
本発明の少なくともいくつかの態様に係る足支持システム100は、流体密封式(例えば、封入ガスで密閉される)であり得、任意で、閉鎖システム(例えば、外部源(例えば、周囲雰囲気)から流体(例えば、ガス)を取り込まない/収容しない、および/または外部環境へ流体(例えば、ガス)を放出しないシステム)であり得る。足支持ブラダ102(内部チャンバ102Iを含む)が設けられる。様々なサイズおよび/または形状が可能であるが、このタイプの少なくともいくつかの足支持ブラダ102は、使用者の足の足底面(例えば、少なくとも踵支持部102Hおよび前足部支持部102Fを形成する、踵支持部102H、中足部支持部102M、および前足部支持部102Fを形成するように連続的に延在する、および/またはこれらの支持部102H、102M、および/または102Fの1つまたは複数において外側縁から内側縁に延在するなど)の大部分を支持するように寸法決めおよび成形される。いくつかの追加のオプションとして、このタイプの足支持ブラダ102は、使用者の足の足底面の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または最大で100%を支持し得る。
【0089】
この実施例の足支持システム100はさらに、流体リザーバブラダ104(内部チャンバ104Iを含む)を含む。第1の流体移送ライン106は、足支持ブラダ102の内部チャンバ102Iを流体リザーバブラダ104の内部チャンバ104Iと相互接続し、これらのブラダ(およびそれらの内部チャンバ)を互いに流体連通させる。この図示されている例では、この第1の流体移送ライン106は、足支持ブラダ102の内部チャンバ102Iと流体リザーバブラダ104の内部チャンバ104Iとの間の唯一の直接流体接続部である。流体流れ制御システム108(例えば、弁、管状「ピンチオフ」構造など、
図1B参照)は、(a)開放状態(足支持ブラダ102の内部チャンバ102Iとリザーバブラダ104の内部チャンバ104Iとの間の流体流れが生じる)と、(b)閉鎖状態(足支持ブラダ102の内部チャンバ102Iと流体リザーバブラダ104の内部チャンバ104Iとの間の流体流れが停止される)との間で、第1の流体移送ライン106を選択的に変化させるように設けられ得る。
【0090】
図1Aおよび
図1Dはさらに、本発明の少なくともいくつかの態様に係る足支持システム100内に設けられ得るポンプ110を示している。本発明から逸脱せずに、逆転ポンプ、足踏ポンプ、およびバルブポンプなどを含む任意の所望のタイプのポンプ110が使用され得る。ポンプ110は、使用者の足によって作動されるように所定位置に、例えば、履物ソール構造1004の踵領域または前足領域に配置され得るので、使用者が踏み込んだ(例えば、踵で着地する、爪先を離すなど)ときに、ポンプ110が作動されてポンプチャンバから流体が押し出される。また、
図1Aおよび
図1Dに示されているように、足支持ブラダ102からポンプ110への流体の移送を可能にするために、足支持ブラダ102の内部チャンバ102Iとポンプ110の内部チャンバとの間に延在する流体移送ライン112が設けられ得る。流体移送ライン112経由の足支持ブラダ102からポンプ110への流体の移動を可能にするが、流体移送ライン112経由のポンプ110から足支持ブラダ102への流体の移動を不可能にするために、例えば、流体移送ライン112の内部、流体移送ライン112の入口、流体移送ライン112の出口などに、弁114(例えば、任意の所望の設計または構成の一方向弁)が設けられ得る。
【0091】
ポンプ110と流体リザーバブラダ104との間に延在する(およびポンプ110から流体リザーバブラダ104の内部チャンバ104Iへと流体が流れるようにする)別の流体移送ライン116が設けられ得る。流体移送ライン116経由のポンプ110から流体リザーバブラダ104への流体の移動を可能にするが、流体移送ライン116経由の流体リザーバブラダ104からポンプ110への流体の移動を不可能にするために、例えば、流体移送ライン116の内部、流体移送ライン116の入口、流体移送ライン116の出口などに、別の弁118(例えば、任意の所望の設計または構成の一方向弁)が設けられ得る。
【0092】
本発明のこの態様に係る少なくともいくつかの実施例の足支持システム100はさらに、システム100内の予備リザーバ120を含む。この予備リザーバ120が存在する場合、予備リザーバ120は、(例えば、流体移送ライン122によって)ポンプ110、流体リザーバブラダ104、および/またはポンプ110と流体リザーバブラダ104との間の流体移送ライン116の少なくとも1つに接続され得る。この図示されている例の予備リザーバ120は、流体移送ライン122を介してポンプ110と流体リザーバ104との間の流体移送ライン116に接続されている。流体流れ制御システム108(例えば、弁、管状「ピンチオフ」構造など、
図1B参照)は、(a)開放状態(予備リザーバ120とポンプ110、流体リザーバ104、または流体移送ライン116の少なくとも1つとの間で流体が移動する)と、(b)閉鎖状態(予備リザーバ120とポンプ110、流体リザーバブラダ104、または流体移送ライン116の少なくとも1つとの間で流体が移動しない)との間で、流体移送ライン122を変化させるために設けられ得る。予備リザーバ120への流体移送/予備リザーバ120からの流体移送を制御するための流体流れ制御システム108は、流体リザーバブラダ104と足支持ブラダ102との間の流体移送を制御するための同じ流体制御システム108または構造の一部であり得る、または異なるシステムまたは構造であり得る。本発明の少なくともいくつかの実施例では、予備リザーバ120の全容積は、流体リザーバ104の全容積の25%未満であり、いくつかの実施例では、流体リザーバ104の全容積の20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、さらには2.5%未満である。追加的に、または代替的に、本発明の少なくともいくつかの実施例では、予備リザーバ120の全容積は、足支持ブラダ102の全容積の25%未満であり、いくつかの実施例では、足支持ブラダ102の全容積の20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、さらには2.5%未満である。
【0093】
以下の本発明の様々な実施例の構造および特徴のより詳細な説明の後に、足支持部の堅さ/硬さを変化させる、および/またはシステム100内で圧力を変化させる/流体を移動させるための足支持システム100の様々な構成要素の動作例について、例えば、
図3A~
図4Cに関して、より詳細に後述する。
【0094】
図1B~
図1Dは、履物1000(参照番号1000は任意のタイプの足収容具を表し得る)に組み込まれた足支持システム100を示す図である。この実施例の履物1000は、アッパー1002と、アッパー1002と係合されるソール構造1004とを含む。履物のアッパー1002は、本発明から逸脱せずに、履物の分野で周知であり使用されている構成、材料、および/または構成部品を含む、任意の所望の構成を有し、任意の所望の材料製であり、および/または任意の所望の数の構成部品を有し得る。最終組立体において、流体リザーバブラダ104は、(
図1Aに示されている形態から)流体移送ライン106、116に沿って足支持ブラダ102に対して移動され、または曲げられて、履物1000の踵領域の周囲で曲線形状(例えば、U字形)に形成され、そして、例えば、
図1Bに示されているように、履物のアッパー1002および/またはソール構造1004と係合される(または履物のアッパー1002および/またはソール構造1004の一部として一体的に形成される)。このようにして、流体リザーバブラダ104は、底の外周縁104Eが足支持ブラダ102の外周縁102Eの一部に隣接してその周囲に(例えば、アッパー1002の後方の踵領域の周囲から少なくともアッパー1002の外側踵領域および/または内側踵領域まで、任意でアッパー1002の外側中足領域または外側前足領域まで、および/または任意でアッパー1002の内側中足領域または内側前足領域まで)延在する。
図1Bは流体リザーバブラダ104がアッパー1002の外表面の一部を形成するものとして示しているが、これは必須要件ではない。追加的に、または代替的に、必要に応じて、流体リザーバブラダ104は少なくとも部分的に、履物1000の内部足収容チャンバ内に、アッパー1002の層間に、アッパー1002のつま革領域(つま革の内側、外側、またはつま革の層間)に沿って、履物タン構造内に、および/またはアッパー1002の任意の他の所望の部分に設けられ得る。
【0095】
図1Aはさらに、この図示されている実施例の流体リザーバブラダ104が内部に形成されたアーチ形支持部104Aを含むことを示している。アーチ形支持部104Aは、流体移送ライン124を介して流体リザーバブラダ104の内部チャンバ104Iと流体連通している。最終組立体において、流体リザーバブラダ104は、流体移送ライン124に沿って折られ/曲げられ、アーチ形支持部104Aは、この実施例の足支持ブラダ102内に形成されたアーチ形隙間102Gに嵌め込まれる。このようにして、流体リザーバブラダ104も、足支持システム100の足支持機能全体の少なくとも一部(および足底支持面の一部)を形成し得る。さらに
図1Cおよび
図1Dを参照されたい。この図示されている例では、アーチ形支持部104Aは、足支持ブラダ102によって画定された領域または容積内(例えば、アーチ形隙間102G)内で「入れ子になる」。本明細書内でこの文脈で使用される場合、用語「入れ子になる」または「入れ子にされる」は、一方のブラダが別のブラダの外周の少なくとも一部を少なくとも部分的に囲む(例えば、一方のブラダが別のブラダの外側外周または外側壁/外側面の50%以上を囲む)こと、および/または2つのブラダ部分が別の形でしっかりとまたは密に嵌合する相補的形状の表面を有することを意味する。入れ子ブラダは、他のブラダによって「囲まれた」側壁(単数または複数)/側面(単数または複数)の少なくともいくつかの部分を有し得るが、入れ子ブラダは、他のブラダによって「囲まれた」上部および/または底部主要面のいくつかの部分を有してもよい。
【0096】
この実施例の足支持システム100の少なくとも足支持ブラダ102は、
図1Cおよび
図1Dに示されているように、履物ソール構造1004内または履物ソール構造1004上に取り付けられ得る。履物ソール構造1004は、ミッドソール1004M(例えば、1つまたは複数の高分子発泡材部品から作成された)、アウトソール要素、および/またはその両方を構成し得る。履物ソール構造1004は、本発明から逸脱せずに、履物の分野で周知であり使用されている構成、材料、および/または構成部品を含む、任意の所望の構成を有し、任意の所望の材料製であり、任意の所望の数の構成部品を有し得る。この図示されている実施例では、ソール構造1004は、アッパー表面1004Uに形成された凹部1004Rを含み、足支持ブラダ102の少なくともいくつかの部分は、凹部1004R内に収容される(任意で、この凹部1004R内で、ソール構造1004と、例えば、ソール構造1004の底部内面1004Aと係合される)。
図1Cおよび
図1Dの実施例には図示されていないが、ソール部材1004のアッパー表面1004Uおよび足支持ブラダ102の上面は、例えば、ストローベル部材によって、織布によって、アッパー1002の底面の薄い高分子発泡層によって、および/または他の所望の構成要素によって被覆され得る。あるいは、必要に応じて、使用者の足(例えば、ソックスを履いた)は、
図1Cおよび
図1Dに示されている構造の1つまたは複数の構造と直接接触し得る(例えば、
図1Cおよび
図1Dに示されている特徴の少なくともいくつかは、靴1000の底部内部の足収容チャンバを形成し得る)。
【0097】
図1Cおよび
図1Dはさらに、この実施例の足支持システム100がポンプ作動部126(この構造では、プレートとして形成された)を含むことを示している。ポンプ作動部126は、(例えば、ヒンジによって、ソール構造1004の支持面またはレッジ1004L上など)ソール構造1004に取り付けられ得る。ポンプ作動部126は、以下でさらに詳細に説明するように、足支持システム100内で流体を移動可能にするために、例えば、踏み込みサイクルまたはジャンプの「爪先を離す」段階で着用者の足の力を受けて、ポンプ110バルブを圧縮するように下方に移動する。ポンプ110およびポンプ作動部126は、この実施例のソール構造1004の前足領域/爪先領域内に示されているが、本発明から逸脱せずに、踵領域(踏み込みまたはジャンプなどの着地時に作動させるため)のような他の領域に設けられてもよい。
【0098】
本発明の少なくともいくつかの実施例では、足支持ブラダ102、流体リザーバブラダ104、アーチ形支持ブラダ部104A、ポンプ110、予備リザーバ120、流体移送ライン106、流体移送ライン112、流体移送ライン116、流体移送ライン122、および/または流体移送ライン124の2つ以上は、単一の一体構成として製造され得る。より詳細には、これらの部品の任意の所望の2つ以上の部品(任意で、これらの部品の全て)は、例えば、接着剤、溶接技術(例えば、RF溶接、超音波溶接、熱溶接など)などによって封止される2つの熱可塑性エラストマーシート部材(これらは折り重ねられた単一の熱可塑性エラストマーシートを構成し得る)から形成され得る。例えば、
図1G(1)および
図1H(1)に示されているシート130A、130Bを参照されたい。シート130A、130Bは、シールライン130C(または溶接接合部)で、例えば、それらの外周縁の周囲で、また他の封止位置で(例えば、流体の流れが望まれる位置以外の位置で)接合される。ブラダ構造(単数または複数)、その構成、材料、および製造方法は、履物の分野で周知であり使用されている従来のものであり得る。ブラダ構造(単数または複数)はさらに、例えば、ブラダ形状を制御するために(例えば、比較的滑らかであり、および/または輪郭形成された表面を形成するために)、履物分野で周知であり使用されているような内部引張要素を含み得る。
【0099】
履物用の流体充填ブラダに使用されるタイプの熱可塑性材料は、比較的可撓性があり、柔軟であり得る。しかし、上述したように、本発明の少なくともいくつかの実施例では、1つまたは複数の流体移送ライン(ブラダ/足支持システム100構造全体の一部として一体的に形成され得る)、例えば、ライン106、ライン116、および/またはライン124は、足支持システム100の最終構造における互いに対するおよび/または足支持ブラダ102に対する流体リザーバブラダ104部分の所望の位置決めを可能にするために「曲げられ」、折られ、または屈曲され得る。このような湾曲部については、例えば、
図1Aおよび
図1Eに示されている領域Aおよび
図1Aに示されている領域Bに関して上述されている。必要である、または望ましい場合、本発明の少なくともいくつかの実施例に従って、これらの比較的小さく薄い流体移送ラインの湾曲/折れ位置における望ましくない閉鎖(例えば、ピンチオフ、よじれなど)を防止するための構造および/または構成要素が設けられ得る。
【0100】
図1Aおよび
図1E~
図1H(2)は、ブラダシステム100全体の様々な領域、例えば、比較的小さく薄い流体移送ライン106、ライン116、および/またはライン124の湾曲/屈曲位置のような位置の望ましくない閉鎖(例えば、ピンチオフ、よじれなど)の防止を助けるために設けられ得る構造/構成要素の例を示している。一実施例として、
図1Eおよび
図1Fに示されているように、2つのブラダの内部チャンバを接続する(例えば、ブラダ102/104、ブラダ104/104A、ポンプチャンバ110およびブラダ104/120などを接続する)流体移送ラインは、1つの内部チャンバ(例えば、内部チャンバ102I)と流体連通した第1のセグメント140Aと、別の内部チャンバ(例えば、内部チャンバ104I)と流体連通した第2のセグメント140Bと、第1のセグメント104Aと第2のセグメント104Bとを互いに流体連通させる非線形接続部140Cとを含み得る。いくつかのより詳細な実施例では、
図1Eに示されているように、非線形接続部140Cは、第1のセグメント140Aから第2のセグメント140Bへと延在するU字管を含み得る。いくつかの他のオプションおよび/または実施例として、非線形接続部140Cは、第1のセグメント140Aと第2のセグメント140Bとの間に少なくとも4つの屈曲部140Tを画定し得、少なくとも4つの屈曲部140Tのうちの少なくとも2つの屈曲部140T(任意で、少なくとも4つの屈曲部および/または全ての屈曲部)は60°~120°の角度αを形成する。
図1F(別の実施例の流体移送ラインおよび接続部140Cの構造の
図1Eと同様の上から見た図である)を参照されたい。このようにして、必要に応じて、非線形接続部140Cは、ジグザグ形状またはヘリンボーン形状を画定し得る。この非線形形状は、流体移送ラインの内部流路の望ましくない閉鎖または「ピンチオフ」を防止するのを助けることができる。任意で、これらの形状特徴は、
図1G(1)~
図1H(2)に関して後述する特徴の1つまたは複数と共に使用され得る。
【0101】
図1G(1)および
図1G(2)は、ブラダシステム100全体の様々な領域、例えば、流体移送ライン内の湾曲/屈曲位置などの望ましくない閉鎖(例えば、ピンチオフ、よじれなど)の防止を助けるための別の実施例の構造を示している。
図1G(1)および
図1G(2)の例では、流体移送/流れライン106、116、122、124によって画定された密閉流路内に1つまたは複数の引張要素150が設けられる。引張部材(単数または複数)150は、ブラダ外被シート130A/130Bによって画定された内部容積132内に設けられる。この図示されている実施例では、引張部材(単数または複数)150は、(例えば、溶接、接着剤などによって)シート130A/130Bの内表面134A/134Bに取り付けられた基部150Bを含み、基部150Bは、複数の繊維または糸152によって相互接続される。繊維または糸152は、ブラダが膨張したときに外被シート130A/130Bの分離を制限することによってブラダ構造を所望の形状で維持するのを助ける。基部150Bと繊維または糸152はさらに、例えば、流体移送/流れライン106、116、122、124が長手方向軸156(長手方向軸156は、中心「X」を有する参照番号156で、
図1G(1)の図面のページを貫通する形で示されている)に対して垂直な方向に曲げられ、折られ、または回転されたときに、内部容積132の完全な「ピンチング」、「よじれ」、または他の望ましくない閉鎖を防止するために、互いに相互作用し、そして内表面134A/134Bと相互作用しやすい。このようにして、基部150Bおよび/または繊維/糸152は、流体を湾曲領域または回転領域(例えば、
図1Aに示されている領域A、Bのような領域)を通って流体移送/流れライン106、116、122、124に流すための連続経路を形成する。
図1G(2)の上面図は、複数の引張部材150が長手方向に沿って設けられ得ることを示している。
【0102】
流体移送/流れラインの望ましくない完全な閉鎖を防止するために流体移送/流れライン(例えば、106、116、122、124)の密閉流路132内に設けられる別の実施例の流体流れ支持要素が、
図1H(1)および
図1H(2)に示されている。この図示されている実施例では、熱可塑性シート130A/130Bによって画定された内部チャンバ132内に1つまたは複数の内部管状要素160が設けられる。管状要素(単数または複数)160は、貫通した貫通孔162を有し、硬質プラスチック材料で作成され得る。管状要素(単数または複数)は、横方向幅Wよりも短い軸方向寸法(
図1H(1)のページを貫通する軸156に沿った寸法)を有し得る。このような構造では、流体移送/流れライン106、116、122、124が長手方向軸156に対して垂直な方向に曲げられた、または回転されたときでも、管状要素(単数または複数)160の貫通孔(単数または複数)162は、流体を湾曲領域または回転領域(例えば、
図1Aに示されている領域A、Bのような領域)を通って流体移送/流れライン106、116、122、124に流すための連続経路を形成し、そのことにより、流体移送/流れライン106、116、122、124の完全なよじれまたはピンチオフを防止する。
図1H(2)の上面図は、複数の管状要素160が管状部材の長手方向または軸方向156に沿って設けられ得ることを示している。
【0103】
本発明の少なくともいくつかの実施例では、流体移送/流れライン106、116、122、124は、例えば、内部チャンバ102I、104Iの容積に比べて、比較的小さい断面積または容積を有し得る。いくつかのより詳細な実施例として、(足支持ブラダ102の内部チャンバ102Iとおよび流体リザーバブラダ104の内部チャンバ104Iと間、ポンプチャンバ110と流体リザーバブラダ104との間、流体移送ライン116と予備リザーバ120との間、流体リザーバブラダ104とそのアーチ形支持部104Aとの間などの)流体移送/流れライン106、116、122、124の任意の1つまたは複数のラインは、軸方向長さの少なくとも大部分にわたって、流体流れ方向に対して横断方向の10cm
2未満、いくつかの実施例では、6cm
2未満、4cm
2未満、さらには2.5cm
2未満の内部断面積(例えば、
図1G(1)および
図1H(1)の図で示された領域)を有し得る。さらに追加のまたは代替の可能性のある特徴として、流体移送/流れライン106、116、122、124の任意の1つまたは複数のラインは、接続されるブラダチャンバ間(またはブラダチャンバと流体移送ラインの弁構造との間)の20cm
3未満、いくつかの実施例では、16cm
3未満、10cm
3未満、8cm
3未満、さらには6cm
3未満の内部容積を有し得る。
【0104】
図2A~
図2Dは、本発明のいくつかの実施例および態様に係る足支持システム200の別の実施例を示す図である。
図2Aおよび
図2Bのシステム例200が
図1A~
図1H(2)のシステム100の部品と同一または同様の部品を含む場合、同一の参照番号が使用され、これらの同一または同様の部品の詳細な対応する繰り返しの説明は省略する。
図2Aおよび
図2Bの足支持システム200と
図1A~
図1H(2)に示されている足支持システムとの違いの1つは、最終履物/足収容具組立体における流体リザーバブラダ104の位置決めに関する。
図1A~
図1H(2)は流体リザーバブラダ104の少なくとも大部分が履物のアッパー1002の周囲におよび/またはアッパー1002の一部として配置されるシステム100を示しているが、
図2Aおよび
図2Bの実施例のシステム200においては、流体リザーバブラダ104は足支持ブラダ102の下かつソール構造1004の内部の位置まで折り曲げられる。このようにして、最終の履物構造1000において、流体リザーバブラダ104が形成されたときの流体リザーバブラダ104の上部主要面104Tが足支持ブラダ102の底部主要面102Bと直接対向する(および任意で直接接触する)ように(および最終履物1000組立体において流体リザーバブラダ104が形成されたときの流体リザーバブラダ104の底部主要面104Bが足支持ブラダ102の上部主要面102Tとは反対側に向くように)、流体リザーバブラダ104は、足支持ブラダ102の下に折り曲げられ/積み重ねられる。さらに、
図2Aに示されているように、この図示されている実施例では、流体リザーバブラダ104のアーチ形支持部104Aは、足支持ブラダ102によって画定された領域または容積内(例えば、アーチ形隙間102G)内で「入れ子になる」。
【0105】
図1A~
図1H(2)のシステム100と同様に、この実施例の足支持システム200は、ブラダ構造全体の一体部品として流体移送ラインを含むように形成される。例えば、
図2Aは、流体を足支持ブラダ102からポンプ110の内部ポンプチャンバへと移動させるための流体移送ライン112(これもシステム200のブラダ構造全体の一部として一体的に形成される)を示しており、弁114がこの流体移送ライン112の内部または一端に設けられる。しかしながら、
図2Aのシステム200では、3つの流体移送ライン206、210、216が流体流れ制御システム108で合流する。より詳細には、(a)1つの流体移送ライン206は足支持ブラダ102から流体流れ制御システム108へと延在し、(b)別の流体移送ライン210はポンプ110から流体流れ制御システム108へと延在し、(c)別の流体移送ライン216は流体流れ制御システム108から流体リザーバブラダ104へと延在する。さらに、この図示されている実施例のシステム200では、流体流れ制御システム108における、または流体流れ制御システム108の近くのブラダ容積として予備リザーバ120が設けられる(そして、予備リザーバ120は短い流体移送ライン222を介して他の流体移送ラインに接続される)。流れ制御システム108は、以下でさらに詳細に説明するように、流体移送ライン206、流体移送ライン210、流体移送ライン216、および/または流体移送ライン222の1つまたは複数のラインを通る流体移送を制御するために電子制御または手動制御の流れ停止部材(例えば、ピンチング要素または弁)などを選択的に「ピンチオフ」または閉鎖するための構造(例えば、物理的要素)を含む。流れ制御システム108は、以下でさらに詳細に説明するように、物理的および/または手動で「ピンチオフ」構造を移動させる、または別の方法で流体移送ライン206、流体移送ライン210、流体移送ライン216、および/または流体移送ライン222の1つまたは複数のラインを選択的に開放/閉鎖するためにスイッチ108S(例えば、ダイアル)を含み得、および/または足支持圧力を変化させるために(例えば、スマートホンなどのような電子デバイス170から無線でまたは有線接続を介して)入力コマンドを受信するための入力システム108Iを含み得る。
【0106】
流体は、
図2A~
図2Dのシステム200内のブラダ102とブラダ104との間を移動するために、ライン206を通り、流体流れ制御システム108を通り、ライン216を通って移動する、またはその逆方向に移動する。流体は、
図2A~
図2Dのシステム200内のポンプ110からブラダ104へと移動するために、ライン210を通り、流体流れ制御システム108を通り、ライン216を通って移動する。流体は、ポンプ110と予備リザーバ120との間を移動するために、ライン210を通り、流体流れ制御システム108を通り、ライン222を通って移動する、またはその逆方向に移動する。流体は、流体リザーバ104と予備リザーバ120との間を移動するために、ライン216を通り、流体流れ制御システム108を通り、ライン222を通って移動する、またはその逆方向に移動する。流体制御システム108は、(例えば、任意のラインまたはラインの組み合わせを選択的に開放または閉鎖(例えば、ピンチングシャット)することによって)選択的にライン206、ライン210、ライン216、および/またはライン222を相互接続して、これらの所望の流路ライン相互接続のいずれかを可能にし得る。
【0107】
上述した足支持システム100、200のブラダチャンバ/流体密封ブラダは、例えば、履物分野で従来周知であり使用されている熱可塑性材料シートから形成され得る。2つ以上の構成要素(例えば、足支持ブラダ102、流体リザーバブラダ104、アーチ形支持部104A、予備リザーバブラダ120、ポンプチャンバ110、および/または様々な流体移送/流れ経路106、112、116、122、124、206、210、216の1つまたは複数の経路のうちの任意の2つ以上の要素)は、シームまたは溶接ライン130Cで封止された2つの熱可塑性材料シート130A/130B(
図1Aおよび
図2Aでは熱可塑性シート130Bは熱可塑性シート130Aによって覆われている)から単一の一体構成として一体的に形成され得る。本発明の少なくともいくつかの実施例では、足支持ブラダ102、流体リザーバブラダ104、アーチ形支持部104A、予備リザーバブラダ120、ポンプチャンバ110、および流体移送/流れ経路(例えば、106、112、116/210、122/222、124、106/206、116/216)の全ては、シームまたは溶接ライン130Cで封止された2つの熱可塑性材料シート130A/130Bから単一の一体構成として形成される。
【0108】
図2Cおよび
図2Dの断面図は、本発明の少なくともいくつかの実施例に係るシステム100、200用のブラダ要素の製造/形成(例えば、折り曲げられたブラダ構成および/または上下に「積み重ねられた」ブラダ構成)に関してさらに詳細に説明するものである。図示されているように、チャンバ(例えば、足支持ブラダチャンバ102と流体リザーバブラダチャンバ104または流体リザーバブラダチャンバ104とアーチ形支持部ブラダチャンバ104AI)は、最初は、シールライン130Cを介して(例えば、「溶接」または熱成形作業によって)底部熱可塑性シート130Bに封止された上部熱可塑性シート130Aから、互いに横方向に並べて形成される。ブラダ製造プロセスの間、上部熱可塑性シート130Aは、
図2Cに示されているように、足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部ブラダチャンバ104A)の上部主要面102M1と、流体リザーバブラダ104の上部主要面104M1とを連続シートとして形成する。同様に、
図2Cに示されているように、底部熱可塑性シート130Bは、足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部ブラダチャンバ104A)の底部主要面102M2と、流体リザーバブラダ104の底部主要面104M2とを連続シートとして形成する。内部チャンバ102I(または104AI)と内部チャンバ104Iは、溶接されたシート130A、130B間に画定される。流体流れライン106/124はさらに、2つのシート130A、130B間に一体的に形成され、そのことにより、内部チャンバ102I(または104AI)と内部チャンバ104Iとを互いに流体連通させることができる。
【0109】
その後、足支持部製造プロセスの間、
図2Cおよび
図2Dに示されているように、流体リザーバブラダチャンバ104は、流体移送ライン106(またはライン124)を中心として(矢印270で示されているように)足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部104A)の下に折られ、または移動され、その結果、流体リザーバブラダチャンバ104の底部主要面104M2は足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部104A)の底部主要面102M2に対向して直接隣接するように回転する。このことにより、
図2Dに示されているような上下に積み重ねられたブラダチャンバ形態が形成される。さらに図示されているように、最終の上下に積み重ねられたブラダチャンバ形態では、(着用者の足の足底面の少なくとも一部の最も近くにあり、足底面の少なくとも一部を支持する)足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部104A)の上部主要面102M1は、流体リザーバブラダチャンバ104の元の上部主要面104M1とは反対方向を向いている。
【0110】
図1A、
図1C、
図1D、および
図2Aに示されているように、このタイプの足支持ブラダチャンバ102は、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形され得る。
図2A~
図2Dに示されている構造では、流体貯蔵流体充填ブラダチャンバ104は、その主要面104M2が足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部104A)の主要面102M2の全表面積の少なくとも60%に対向する、および/または直接隣接する(および任意で直接接触する)(および任意で足支持ブラダチャンバ102(またはアーチ形支持部104A)の主要面102M2の全表面積の少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、さらには100%に対向する、直接隣接する、および/または直接接触する)ように寸法決めおよび成形され得る。
【0111】
足支持ブラダチャンバ(単数または複数)102および流体リザーバブラダチャンバ(単数または複数)104は、個々の足支持システム100/200内に存在し、および/または履物1000は、(例えば、
図3A~
図4Cに関して、以下でさらに詳細に説明される圧力変化特徴を生み出すのに十分な容積があるとして)本発明から逸脱せずに、任意の所望の相対的なサイズおよび/または容積を有し得る。本発明のいくつかのより詳細な実施例では、個々の足支持システム100/200および/または履物1000内の流体リザーバブラダチャンバ(単数または複数)104と足支持ブラダチャンバ(単数または複数)102との容積比(例えば、V
104I/V
102I、ここで、「V」は各々の内部チャンバの流体容積を表す)は、少なくとも0.75、いくつかの実施例では、少なくとも1、少なくとも1.25、少なくとも1.5、少なくとも1.75、さらには少なくとも2の範囲内であり得る。いくつかの実施例では、個々の足支持システム100/200および/または履物1000におけるこの容積比(例えば、V
104I/V
102I)は、0.75~8、いくつかの実施例では、1~6、1.25~5、1.25~4、さらには1.25~2.5の範囲内であり得る。本発明の少なくともいくつかの実施例では、個々の足支持システム100/200および/または履物1000において、流体リザーバブラダチャンバ(単数または複数)104は、足支持ブラダチャンバ(単数または複数)102よりも大きい内部容積を画定する。これらの相対的なサイズ/容積の特徴は、
図1A~
図1Hに示されている足支持システム100、
図2A~
図2Fに示されている足支持システム200、および/または以下でさらに詳細に説明する足支持システムおよび/または履物のいずれかの足支持システムに適用され得る。
【0112】
図2A~
図2Dに示されている本発明の特定の実施例では、2つの熱可塑性材料シート130A、130Bはシールライン130Cで封止され、少なくとも(a)第1の熱可塑性材料シート130Aと第2の熱可塑性材料シート130Bとの間に第1の内部チャンバ(例えばチャンバ102Iまたはチャンバ104AI)を画定する第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持ブラダチャンバ102またはアーチ形支持部104A)、(b)第1の熱可塑性材料シート130Aと第2の熱可塑性材料シート130Bとの間に第2の内部チャンバ(例えば、チャンバ104I)を画定する第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体貯蔵チャンバ104)、および(c)第1の内部チャンバ102I(または104AI)と第2の内部チャンバ104Iとを互いに流体連通させる第1の流体流れライン(例えば、流体移送ライン106(
図1A)またはライン206、216(
図2A)、またはライン124(
図2A))を形成するように成形される。本発明のこの態様の少なくともいくつかの実施例では、この第1の流体流れライン(例えば、流体移送ライン106(またはライン124))は、第1の内部チャンバ(例えば、チャンバ102I(またはチャンバ104AI))と第2の内部チャンバ(例えば、チャンバ104I)との間の唯一の直接流体接続部であり得る。このステップで作成された流体流れライン(例えば、流体移送ライン106(またはライン124))は、流体移送ラインに関して上述したサイズ、形状、断面積、および/または容積の特徴のいずれかを有し得る。
【0113】
必要に応じて、
図1Aおよび
図2Aにさらに示されているように、2つの熱可塑性シート130A、130Bは、(a)内部ポンプチャンバ(例えば、バルブ式ポンプチャンバのような着用者の足によって圧縮可能なポンプチャンバ)を含むポンプ部110、(b)(例えば、足支持ブラダ102の)第1の内部チャンバ102Iをポンプ110の内部チャンバと流体連通させる第2の流体流れライン(例えば、ライン112)、(c)ポンプ110の内部チャンバを(例えば、流体リザーバブラダ104の)第2の内部チャンバ104Iと流体連通させる第3の流体流れライン(例えば、ライン116(
図1A)またはライン210、216(
図2A))、(d)予備流体チャンバ(例えば、チャンバ120)、(e)予備流体チャンバ120を第2の内部チャンバ(104I)、ポンプ110の内部チャンバ、または第3の流体流れライン(例えば、ライン116(
図1A)またはライン210、216(
図2A))の少なくとも1つと流体連通させる第4の流体流れライン(例えば、ライン122(
図1A)またはライン222(
図2A))、(f)アーチ形支持部104A、および/または(g)内部チャンバ104Iをアーチ形支持部104Aの内部チャンバ104AIと接続する流体流れライン(例えば、ライン124)のうちの1つまたは複数をさらに形成するように成形されたシールライン130Cで接合され得る。
図2Aはさらに、2つの熱可塑性シート130A、130Bは、1つまたは複数のガス封入口250を形成するために接合され得、ブラダチャンバ(単数または複数)を膨張させることができるようにガス封入口250に流体源(例えば、圧縮ガス源)が係合され得る。ガス封入口(単数または複数)250は、ブラダチャンバ(単数または複数)を所望の膨張圧(単数または複数)まで膨張させた後、(例えば、溶接作業によって)永久的に封止され得る、または(例えば、弁もしくはピンチオフ装置を使用して)解放可能に封止され得る。
【0114】
これらの図面にさらに示されているように、足支持システム200において、(a)第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持ブラダチャンバ102またはアーチ形支持部104A)を画定する第2の熱可塑性材料シート130Bの外表面102M2の一部が第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体リザーバブラダ104)を画定する第2の熱可塑性材料シート130Bの外表面104M2の一部に直接対向し(および任意で、直接接触し)、(b)第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持ブラダチャンバ102またはアーチ形支持部104A)を画定する第1の熱可塑性材料シート130Aの外表面102M1の一部が第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体リザーバブラダ104)を画定する第1の熱可塑性材料シート130Aの外表面104M1の一部とは反対側を向くように、第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持チャンバ102またはアーチ形支持部104A)は、第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体リザーバブラダ104)に対して移動可能である。第1の流体流れライン(例えば、流体移送ライン106またはライン124)では、例えば、
図1E~
図1H(2)に関して上述した方法のいずれかで、非線形部、U字形構造、ジグザグもしくはヘリンボーン構造、流れ支持システムを有する構造、ピンチ防止/よじれ防止構造などのうちの1つまたは複数を含むようにブラダが形成され得る。
【0115】
あるいは、
図2A~
図2Dの「上下に積み重ねられた」配置ではなく、足支持システム100の製造の間に、第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持チャンバ102)は、使用者の足の足底面を支持するような向きで配置され得、第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体貯蔵チャンバ104)は、例えば、
図1Aおよび
図1Bに示されているように、第1の流体充填ブラダチャンバ102の外周縁102Eの一部の周囲に延在するように、例えば、約90°だけ、移動され/折り曲げられ得る。
【0116】
図1A~
図2Dに示されている本発明の実施例では、第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持ブラダ102および/またはアーチ形支持部104A)および第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、104)の少なくとも一方が履物ソール構造1004と係合され、
図2A~
図2Dに示されている上下積み重ね配置では、少なくとも第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体リザーバブラダ104)が履物ソール構造1004と係合される。
図2Bに示されているように、この履物ソール構造1004は、第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体リザーバブラダ104)の底面104B(
図2B)、104M1(
図2D)の少なくとも大部分(および任意で少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、さらには100%)を被覆する(および任意で直接接触する)内表面1004Aを有する、高分子発泡材(例えば、ミッドソールとして形成される場合)および/またはゴムもしくは熱可塑性材料(例えば、アウトソールとして形成される場合)を含み得る。
図1C、
図1D、および
図2Bの実施例に示されているように、これらの実施例の履物ソール構造1004は、アッパー表面1004Uと底面1004Bとを含み、アッパー表面1004Uは、アッパー表面1004Uに画定された凹部1004Rを含み、少なくとも第1の流体充填ブラダチャンバ(例えば、足支持ブラダ102もしくはアーチ形支持部104A)および/または少なくとも第2の流体充填ブラダチャンバ(例えば、流体リザーバブラダ104)が、凹部1004R内に収容される。最下部にある足支持システム100、200の構成要素(例えば、流体リザーバブラダ104の底面104B/104M1または足支持ブラダ102/アーチ形支持部104Aの底面102B/102M2)は、(例えば、接着剤もしくはセメント、機械的接続部などによって)ソール要素1004の凹部1004R内の底部内表面1004Aと係合され得る。
【0117】
図2A~
図2Dは、足支持ブラダ102の主要面(例えば、底面102B)が流体リザーバブラダ104の主要面(例えば、上面104T)に直接隣接し、任意で直接接触する足支持システム200および履物1000の実施例を示している。例えば、
図2Eに示されているような他のオプションも可能である。
図2Eは、
図2A~
図2Dの足支持システムと同様の足支持システム260の一実施例を示しており、
図2Eでは、
図2A~
図2Dに使用されている参照番号と同様の参照番号を使用し、重複した説明のほとんどは省略する。
図2Eの足支持システム260は、
図2A~
図2Dに関して上述した実施例の足支持システム200の特定の特徴、特性、性質、構造、オプションなどのうちの任意の1つまたは複数を有し得る。
【0118】
しかしながら、
図2Eの足支持構造260では、足支持ブラダ102と流体リザーバブラダ104との間に(例えば、足支持ブラダ102の底面102Bと流体リザーバブラダ104の上面104Tとの間に)、1つまたは複数の分離部材262が設けられる。したがって、この実施例の構成では、足支持ブラダ102の底部主要面102Bは、各々の対向する表面積の少なくとも一部(単数または複数)(例えば、対向する表面積の少なくとも50%、対向する表面積の少なくとも75%、対向する表面積の少なくとも90%、対向する表面積の少なくとも95%、さらには対向する表面積の100%)において、流体リザーバブラダ104の上部主要面104Tに直接隣接せず、直接接触しない。分離部材262は、(a)より広い領域にわたって力を分散させるための1つまたは複数の比較的硬いまたは剛性の板状部材(例えば、炭素繊維板、熱可塑性および/または熱硬化性ポリウレタン板、ガラス繊維板、他の調整板など)、(b)さらなる衝撃力を減衰させるための1つまたは複数の発泡部材(例えば、エチレン酢酸ビニル発泡体、ポリウレタン発泡体など)、(c)板(単数または複数)と発泡体(単数または複数)との組み合わせ(例えば、上下に積み重ねられた、および/または対向する表面積の分離領域に存在する)、および/または(d)他の構成要素(単数または複数)であり得る。このような分離部材(単数または複数)262は、例えば、足支持システム260の衝撃力減衰、「感知」、および/または反応の特性を制御するのに有益であり得る。
【0119】
図2A~
図2Eは、上下に積み重ねられたブラダを含む足支持システム200/260および履物1000の実施例を示しており、この場合、足支持ブラダ102は、着用者の足の最も近くに位置し、流体リザーバブラダ104は足支持ブラダ102の下に位置する。これらのブラダ102/104は、例えば、
図2Fの足支持構造280の実施例に示されているように、(流体リザーバブラダ104が足支持ブラダ102の上に積み重ねて配置され)上下逆にされ得る。
図2Fでは、
図2A~
図2Eで使用されているのと同様の参照番号を使用し、重複した説明のほとんどは省略する。
図2Fの足支持システム280は、
図2A~
図2Eに関して上述した足支持システム200/260の実施例の特定の特徴、特性、性質、構造、オプションなどのうちの任意の1つまたは複数を有し得る。また、
図2Fは分離部材(単数または複数)262がブラダ対向面104B/102T間に存在する一実施例を示しているが、分離部材(単数または複数)262は、対向する表面積の一部または全体において省略され得、流体リザーバブラダ104の底部主要面104Bは、対向する表面積の少なくとも一部の範囲にわたって足支持ブラダ102の上部主要面102Tに直接隣接し、任意で直接接触し得る。
【0120】
図1A~
図2Fの構造の実施例では、足支持システム100/200/260/280はそれぞれ、少なくとも1つの「入れ子部分」、例えば、1つのブラダの一部(例えば、流体リザーバブラダ104の一部104A)が他のブラダ(例えば、足支持ブラダ102の隙間領域102G)によって画定された領域(例えば、面積もしくは容積)内で「入れ子になる」部分を含み得る。必要に応じて、足支持システム100/200/260/280内に、追加のおよび/または他の「入れ子部分」が設けられ得る。いくつかのより詳細な実施例として、流体リザーバブラダ104の1つまたは複数の部分(例えば、部分104A)は、例えば、足支持システム100/200/260/280の踵領域、前足領域、および/または中足領域において、足支持ブラダ102の1つまたは複数の他の領域(例えば、隙間102G)内で入れ子になり得る。個々の足支持システム100/200/260/280は、任意の所望の領域(単数または複数)および/または任意の所望の形状(単数または複数)のこれらの入れ子部分104A/隙間102Gタイプの特徴の1つまたは複数を含み得る。さらに追加または他の代替の実施例として、必要に応じて、流体リザーバブラダ104内に1つまたは複数の隙間(例えば、隙間102G)が形成され得、足支持ブラダ102内に1つまたは複数の入れ子部分(例えば、部分104A)が形成され、流体リザーバブラダ104の隙間(単数または複数)内に入れ子になり得る。さらに他の可能性のある特徴として、足支持ブラダ102は、流体リザーバブラダ104内に形成された少なくとも1つの「入れ子」部分および少なくとも1つの隙間とそれぞれ嵌合する少なくとも1つの隙間および少なくとも1つの「入れ子」部分を含み得る。本発明から逸脱せずに、隙間および入れ子部分の任意の所望の組み合わせが足支持構造内に形成され得る。
【0121】
上述したように、2つ以上の構成要素(例えば、足支持ブラダ102、流体リザーバブラダ104、アーチ形支持部104A、予備リザーバブラダ120、ポンプチャンバ110、および/または様々な流体移送/流れ経路106、112、116、122、124、206、210、216の1つまたは複数の経路のうちの任意の2つ以上の要素(および任意で全ての構成要素))は、シームまたは溶接ライン130Cで封止された2つの熱可塑性材料シート130A/130B(
図1Aおよび
図2Aでは熱可塑性シート130Bは熱可塑性シート130Aによって覆われている)から単一の一体構成として一体的に形成され得る。しかしながら、本発明の他の実施例では、これらの構成要素、例えば、足支持ブラダ102、流体リザーバブラダ104、アーチ形支持部104A、予備リザーバブラダ120、ポンプチャンバ110、および流体移送/流れ経路(例えば、106、112、116/210、122/222、124、106/206、116/216)の少なくともいくつか(および任意でこれらの構成要素の全て)は、係合される別個の部品として形成され得る。いくつかのより詳細な実施例として、足支持ブラダ102は、流体リザーバブラダ104とは別個に形成され得、これらの個々の部品は、例えば、ライン106(同様にブラダ102、104とは別個の部品であり得る、またはブラダ102もしくはブラダ104の一方と一体的に形成され得る)によって接続され得る。ブラダ102、104を接続するために、例えば、入口250(
図2A)のような接続部が、管(例えば、ライン106用)と共に使用され得る(例えば、ライン106は接続部250に接着される、または解放可能に接続される)。追加的に、または代替的に、ポンプチャンバ110は、足支持ブラダ102(例えば、別個のライン112もしくは一体形成されたライン112を介して)および流体リザーバブラダ104(例えば、別個のライン116もしくは一体形成されたライン116を介して)のいずれかもしくは両方とは別個に形成され、それらのいずれかもしくは両方に接続される。追加的に、または代替的に、予備リザーバブラダ120は、ポンプチャンバ120(例えば、別個のライン122もしくは一体形成されたライン112を介して)および流体リザーバブラダ104(例えば、別個のラインもしくは一体形成されたラインを介して)のいずれかもしくは両方とは別個に形成され、それらのいずれかもしくは両方に接続される。様々なブラダおよび/またはラインは、入口250のような接続口を含むように形成され得、および/または様々な部品は、他の方法で(例えば、セメントもしくは接着剤、熱成形もしくは溶接などによって)接続され得る。
【0122】
様々なブラダ(例えば、足支持ブラダ102および流体リザーバブラダ104)は、本発明から逸脱せずに、同じもしくは異なる製造プロセスで作成され得、および/または同じもしくは異なる構造/構成を有し得る。いくつかの実施例として、必要に応じて、ブラダ102/104は、熱成形、RF溶接、超音波溶接、レーザ溶接などによって形成され得る。いくつかの実施例のブラダにおいて、ブラダの形状を制御するために、内部溶接(例えば、米国特許第6,571,490号明細書に示されているように、例えば、ブラダ表面の内表面の溶接)が使用され得る。他の実施例では、ブラダの形状を制御するために、引張部材(例えば、米国特許出願公開第2015/0013190号明細書に示されているように、例えば、内部繊維構造を含む)が使用され得る。本発明に係る足支持システム100/200/260/280および/または履物1000のいくつかの個々の実施例では、1つのブラダ(例えば、足支持ブラダ102)は、熱成形および/または溶接プロセス(例えば、内部溶接を使用して)によって形成され、形状制御され得、別のブラダ(例えば、流体リザーバブラダ104)は、引張部材を使用して形成され、形状制御され得る。個々の足支持システム100/200/260/280および/または履物1000において、ブラダ構成および形状制御方法の任意の所望の組み合わせが使用され得る。米国特許第6,571,490号明細書および米国特許出願公開第2015/0013190号明細書の各々の内容全体を参照によって本願明細書に引用したものとする。
【0123】
少なくともいくつかの実施例の足支持システム100、200内の流体の移動について、
図3A~
図3Cと関連してより詳細に説明する。これらの具体的に示されている例のシステム100、200において、システム100、200は、外部環境から流体(例えば、空気もしくは他のガス)を意図的に取り込み、外部環境へと流体を意図的に解放しないという点で、閉鎖システムである。むしろ、3つの個別の圧力設定(ひいては、3つの個別の足支持堅さ設定)において足支持ブラダ102を配置して保持するために、流体はシステム100、200内で流体連通している様々な異なるブラダチャンバまたは他の構造(例えば、足支持ブラダ102、流体リザーバブラダ104、および/または予備リザーバ120)間で移動される。
【0124】
図3Aは、最も高い(または最も硬い)足支持圧力の足支持ブラダ102および最も低い圧力のリザーバブラダ104を有する、これらのシステム例100、200の1つの形態を示している。他の圧力も可能であるが、本発明のこの態様に係るシステムの一実施例では、ブラダシステム100、200全体の圧力は、この形態では一定であり得、例えば、流体は流体移送ライン(112)、(116、210/216)、(122、222)、(116、210/216)、および(106、206/216)に流れることができる。弁114(例えば、一方向弁)は、流体がライン112を通ってポンプ110から足支持ブラダ102に戻るのを防止し、弁118(例えば、一方向弁)は、流体がライン116、210/216を通って流体リザーバブラダ104からポンプ110に戻るのを防止する。ポンプ110が(使用者の足で作動部126を介してポンプ110を作動させることによって)流体をポンプチャンバからライン116、210/216へと押し出したときに、流体は、システム100、200全体が一定の流体圧力に達するまで、自由にシステム100、200を通って予備リザーバ122および流体リザーバ104へと移動し、そして流体リザーバ104と足支持ブラダ102との間(流体移送ライン106、206/216)を移動する。より詳細な実施例として、
図3Aの形態では、足支持ブラダ102、リザーバブラダ104、予備ブラダ120、およびポンプ110は、比較的一定の圧力、例えば、25psi(約172.37kPa)(±10%±5psi(約34.47kPa))であり得る。したがって、この形態では、足支持ブラダ102は、最も高い足支持圧力状態(例えば、25psi(約172.37kPa)(±10%)、20psi~30psi(約137.9kPa~約206.84kPa)など)にあり得、流体リザーバブラダ104は、最も低い圧力状態(例えば、25psi(約172.37kPa)(±10%)、20psi~30psi(約137.9kPa~約206.84kPa)など)であり得、予備リザーバブラダ120は、最も低い圧力状態(例えば、25psi(約172.37kPa)(±10%)、20psi~30psi(約137.9kPa~約206.84kPa)など)であり得る。
【0125】
必要に応じて、リザーバブラダ104と足支持ブラダ102との間の流体移送ライン106、206/216内に逆止弁が設けられ得る。この逆止弁が存在する場合、逆止弁は、足支持ブラダ102が、リザーバブラダ104と足支持ブラダ102との間の流体移送ライン106、206/216が開放状態である場合よりも幾分硬いことを感知するのを支援し得る。
【0126】
使用時に、使用者は、その後、この最も硬い足支持状態(
図3A)から
図3Bに示されているような「中間の硬さ」の足支持状態までシステム100、200を変更し得る。これは、例えば、
図1Bおよび
図2Aのスイッチ108Sを「25」もしくは「F」(硬い)設定から「17」もしくは「M」(中間)設定まで回すことによって実現され得る。他のオプションとして、硬さ設定は、電子的に(例えば、
図2Bの入力装置170のような入力システムを使用して)変更され得る。この変更がなされたときに、システム100、200は
図3Bに示されている形態に変化する。より詳細には、この変更において、流体制御システム108は、流体リザーバブラダ104と足支持ブラダ102との間の流体移送ライン106、206/216を閉鎖する(しかし、他の流体移送ライン(例えば、116、210/216、122、222)は開放されたままである)。この形態では、流体は、ライン112経由で足支持ブラダ102からポンプ110へと移動し、そこから作動部126を使用して吐出されて、さらに予備リザーバブラダ120および流体リザーバブラダ104を膨張させる。しかし、流体は(停止部108Mによって)流体リザーバブラダ104から足支持ブラダ102に戻ることが妨げられるので、このポンプ作用は、一部の流体を足支持ブラダ102から取り出し(そのことにより、足支持ブラダ102の圧力を低下させ)、流体リザーバブラダ104および予備リザーバブラダ120へと流体を追加する(そのことにより、これらのブラダの圧力を上昇させる)。
【0127】
流体リザーバブラダ104および予備リザーバブラダ120内の圧力は、これらのブラダ内の圧力がより多くの流体を予備リザーバ120および/または流体リザーバ104へと移動させるにはポンプ110の単一ストロークサイクル(例えば、作動部126を下方に押圧する)の作動では不十分であるような高さになるまで、(ポンプ110の踏み込みサイクルのポンプ作用によって)上昇される。より詳細には、この図示されている実施例では、ポンプ110は、(例えば、使用者が踏み込んだときに)足によって作動される「バルブ」型ポンプとなるように、流体充填ブラダシステム100、200の一部として一体的に形成される。すなわち、使用者の踏み込みがポンプ110のバルブを圧縮し、弁114により、この圧縮が流体容積をポンプ110チャンバから流体移送ライン116、210/216へと押し流す。したがって、この実施例のポンプ110チャンバは、ポンプ110によってポンプ110の単一ストロークサイクルで(つまり、単一の踏み込みまたは圧縮で)移動され得る最大流体容積に相当する「最大流体吐出容積」を画定するように構成される。ポンプ110の単一ストロークサイクルの間に(例えば、各々の個々のポンプストロークは最大流量吐出容積を移動させる必要はない)、最大流体吐出容積以下の流体容積が移動される。追加の流体は、ライン116、210/216へと吐出されるときに、ライン116、210/216とライン122、222およびブラダ104、120内の流体圧力を上昇させ、弁118は、流体が流体リザーバ104内に入った後にライン116、210/216に戻るのを防止する。1つまたは複数のポンプ110バルブの圧縮サイクルの後、ポンプ110の単一ストロークサイクルの間に移動された流体の容積は、弁118を通過して流体リザーバブラダ104へと追加の流体を移動させるほど十分ではない。すなわち、経時的に十分なポンプサイクルを経て、流体リザーバブラダ104内の圧力は、より多くの流体を弁118に通過させるためにポンプの単一ストロークサイクルの間に移動される流体の最大容積がライン116、210/216と122、222内の流体圧力を上昇させるには不十分であるような高さになる。この段階で、システム100、200は第2の「定常」(中間の足支持硬さ)の圧力レベルに達する。この形態(
図3Bの形態の定常状態)では、足支持ブラダ102は、「中間」硬さ圧力状態(例えば、17psi(約117.21kPa)(±10%)、12psi~22psi(約82.73kPa~約151.68kPa)など)にあり得、流体リザーバブラダ104、予備ブラダ120、およびポンプ110は(さらにこれらの接続ライン116、210/216と122、222)は、一定であるが、より高い圧力状態(例えば、31psi(約213.73kPa)(±10%)、26psi~36psi(約179.26kPa~約248.21kPa)など)であり得る。流体移送ライン116、210/216と122、222およびブラダ104、120の容積は、ポンプ110の最大ポンプサイクル容積に対して、中間圧力状態が所望の圧力レベルにおける定常圧力に達するように選択され得る。
【0128】
さらに使用するときに、使用者は、この中間圧力足支持状態(
図3B)から
図3Cに示されているような「最低の硬さ」の足支持状態までシステム100、200をさらに変更し得る。これは、例えば、
図1Bおよび
図2Aのスイッチ108Sを「17」もしくは「M」(中間)設定から「10」もしくは「S」(軟らかい)設定まで回すことによって実現され得る。同様に、他のオプションとして、硬さ設定は、電子的に(例えば、
図2Bの入力装置170のような入力システムを使用して)変更され得る。この変更がなされたときに、システム100、200は
図3Cに示されている形態に変化する。より詳細には、この変更において、流体制御システム108はさらに、予備リザーバブラダ120への流体移送ライン122、222を閉鎖するが、流体移送ライン116、210/216は開放されたままである。したがって、この形態では、流体は、足支持ブラダ102からポンプ110へと移動し、そこから吐出されて、さらに流体リザーバブラダ104を膨張させる。しかし、流体は(停止部108Mによって)流体リザーバブラダ104から足支持ブラダ102に戻ることが妨げられ、また流体は(停止部108Mによって)ポンプ110から予備リザーバブラダ120に移動することが妨げられるので、このポンプ作用は、一部の追加の流体を足支持ブラダ102から取り出し(そのことにより、足支持ブラダ102の圧力を低下させ)、流体リザーバブラダ104に流体を追加する(そのことにより、流体リザーバブラダ104の圧力を上昇させる)。予備リザーバ120は、
図3Cの形態に切り替わる前は、以前の圧力状態のままで維持される。
【0129】
流体リザーバブラダ104内の圧力は、ブラダ104内の圧力がより多くの流体を流体リザーバ104へと移動させるにはポンプ単一ストロークサイクルによるポンプ110の作動では不十分であるような高さになるまで、(ポンプ110の踏み込みサイクルのポンプ作用によって)上昇される。より詳細には、使用者の踏み込みの圧縮力が、ポンプ110バルブを圧縮し、弁114により、この圧縮がポンプ110チャンバからの流体容積を流体移送ライン116、210/216へと押し流す。追加の流体は、ライン116、210/216へと吐出されるときに、停止部108Bのためにライン122、222および/または予備リザーバブラダ120内の圧力をそれ以上上昇させることができないが、ライン116、210/216および流体リザーバブラダ104内の流体圧力を上昇させ、弁118は、流体が流体リザーバ104内に入った後にライン116、210/216に戻るのを防止する。1つまたは複数のポンプ110バルブの圧縮サイクルの後、ポンプ110の単一ストロークサイクルの間に移動された流体の容積は、弁118を通過して流体リザーバブラダ104へと追加の流体を移動させるほど十分ではない。すなわち、経時的に、流体リザーバブラダ104内の圧力は、ポンプ110の圧縮/ストロークサイクルの間に移動される流体の最大容積がより多くの流体を弁118に通過させるためにライン116、210/216内の流体圧力を上昇させるのに不十分であるような高さになる。この段階で、システム100、200は第3の「定常」(最低の足支持硬さ)圧力レベルに達する。この形態(
図3Cの形態の定常状態)では、足支持ブラダ102は、「最も軟らかい」硬さ圧力状態(例えば、10psi(約68.95kPa)(±10%)、5psi~15psi(約34.47kPa~約103.42kPa)など)にあり得、予備ブラダ120は、スイッチ108Aが中間硬さ設定から最も軟らかい硬さ設定まで移動されたときの圧力状態(例えば、31psi(約213.73kPa)(±10%)、20psi~36psi(約137.9kPa~約248.21kPa)など、
図3Bから)であり得、流体リザーバブラダ104およびポンプ110(さらにそれらの接続ライン116、210/216)は、一定であるが、より高い圧力状態(例えば、40psi(約275.79kPa)(±10%)、35psi~50psi(約241.32kPa~約344.74kPa)など)であり得る。流体移送ライン116、210/216と122、222およびブラダ104、120は、ポンプ110の最大ポンプサイクル容積に対して、足支持圧力状態が所望の圧力レベルにおける定常圧力に達するように選択され得る。
【0130】
この実施例では、スイッチ108Aをさらに移動させることにより、スイッチ108Aは
図1Bおよび
図2Aに示されている「10」もしくは「S」設定から「25」もしくは「F」設定まで回転される。この回転がなされたときに、停止部108M、108Bは開放され、システム100、200を
図3Cの形態から
図3Aの形態に切り替える。この変更により、流体は(ライン106、206/216経由で)高い圧力の流体リザーバブラダ104から低い圧力の足支持ブラダ102へと流れることができ、予備ブラダ120とライン(単数または複数)116、210/216との間の流体交換が可能になり、その結果、システム100、200全体における圧力が等しくなる。本発明の少なくともいくつかの実施例では、使用者は、停止部108M、108Bが開放されたときにシステム100、200におけるこの比較的迅速な圧力変化を聞き取り、および/または感じるかもしれない。
【0131】
図3A~
図3Cに関して上述したシステム100、200および方法は閉鎖システムであるが、必要に応じて、本発明の少なくともいくつかの実施例に係るシステム100、200および方法は、周囲雰囲気のような外部源/領域から新しい流体(例えば、空気もしくは他のガス)を吸入し、および/または外部源/領域に流体を排出し得る。この可能性は、
図2Bに、例えば、破線矢印240で示されている。追加的に、または代替的に、必要に応じて、本発明の少なくともいくつかの実施例に係るシステム100、200および方法は、使用者が、例えば、ユーザインターフェース(入力装置170の一部として設けられ得る)との相互作用によって、硬さ設定レベルの1つまたは複数を「微調整する」のを可能にし得る。より具体的な実施例として、入力装置170および/または靴1000は、足支持ブラダ102内の圧力を(例えば、インターフェースとの相互作用ごとに、±0.5psi(約3.45kPa)のような比較的小さな増分で)調整するために使用者が相互作用することができる「圧力上昇」ボタンと「圧力低下」ボタンとを含み得る。このようにして支持ブラダ102の圧力を変えるために、流体は、ブラダ104の中へ、またはブラダ104から外へ移動され、および/または外部環境もしくは他の供給源の中へ、または外部環境もしくは他の供給源から外へ移動され得る。
【0132】
上述したシステム100、200の実施例において、ポンプ110は、踏み込みごとに、使用者がポンプ作動部126と相互作用することによって継続して作動され得る。しかしながら、ポンプ110を超える圧力レベル(流体流れ方向)が(上述したように)十分に高い場合、流体は、ポンプ110から外へ十分に移動しなくなり、および/またはブラダ104および/ブラダ120へと継続して移動しなくなる。したがって、足支持ブラダ102からそれ以上の流体が引き抜かれなくなり、その結果、足支持ブラダ102が所望の足支持圧力レベルで維持される。あるいは、必要に応じて、足支持ブラダ102が選択された設定の所望の圧力レベルになると、少なくとも使用者がシステム100、200と相互作用して足支持ブラダ102圧力の所望の変化を示すまで、足支持ブラダ102からのさらなる流体の移送を停止するために、弁が作動され得る(または弁114がそのように設計され得る)。
【0133】
上述した詳細な実施例の足支持システム100、200は、(例えば、
図3A~
図3Cに関して説明したように)3つの別個の足支持圧力設定を有する。他のオプションも可能である。例えば、2つの足支持ブラダ102の圧力設定(例えば、「軟らかい」設定と「硬い」設定)のみを有する同様の足支持システムが提供され得る。これは、例えば、予備リザーバブラダ120をなくすことで実現され得る。この可能性のある構成では、足支持システム100、200は、2つの上述の状態間で切り換えるだけでよい。別の可能性のあるオプションとして、必要に応じて、例えば、リザーバ104から足支持ブラダ102に流体を移動させるシステムを作成するために、
図3A~
図3Cのシステムでは、逆止弁および/または一方向弁(例えば、弁114、118、他の存在する逆止弁など)は逆向きにされ得る。
【0134】
しかしながら、
図3Dは、2つ以上の予備リザーバ120A、120B、…120Nを有する別の実施例の足支持システム300を示している。0個以上の停止部108M、108B、108C、…108Nを選択的に作動させる(ひいては、システム300の作動流体容積内に0個以上の予備リザーバ120A、120B、…120Nを配置する)ことによって、例えば、
図3A~
図3Cに関して上述した一般的な方法で、足支持ブラダ102の異なる別個の踏み込みもしくは堅さ設定が実現され得る。一般に、予備リザーバ120A、120B、…120Nの数が多いほど(またはポンプ110から流体を受け取るのに利用可能な予備リザーバ容積の利用可能な結合容積が大きいほど)、(より多くの流体がブラダ102からより高い利用可能な予備リザーバ容積へと吐出され得るので)足支持ブラダ102内の圧力設定は低くなる。予備リザーバ120A、120B、…120Nは、互いに同一または異なる容積を有し得、ポンプ作動サイクルの間にポンプ110からの流体を収容するのに利用可能な予備リザーバ容積を変更するために、個々にまたは任意の所望の組み合わせ(単数または複数)で作動され得る。Nは任意の所望の数字であり得るが、本発明のいくつかの実施例では、Nは0~8であり、いくつかの実施例では、0~6、0~4、または0~3である。
【0135】
図3Eおよび
図3Fは、本発明の少なくともいくつかの実施例に従って(例えば、
図1B、
図2B、
図2E、
図2Fに示されているタイプの履物構造において)使用され得る他の実施例の足支持システム320、340をそれぞれ示している。これらの実施例の足支持システム320、340は、例えば、上述した様々なタイプおよび機能の(例えば、任意で、上述の様々な向きおよび構造配置の)足支持ブラダ102および流体リザーバブラダ104を含み得る。
図3Eおよび
図3Fにおいて
図1A~
図3Dで使用されているのと同一の参照番号が使用される場合、同一もしくは同様の部品が示されており、様々な部品の完全な/詳細な説明は省略され得る。
図3Eおよび/または
図3Fの足支持システム320/340は、
図1A~
図3Dに関して上述した実施例の特定の特徴、特性、性質、構造、オプションなどのうちの任意の1つまたは複数を有し得る。
【0136】
図1A~
図3Dの実施例では、足支持システムは、上述したように、追加の足支持ブラダ102圧力/硬さ設定の選択を可能にするために、システム内に予備リザーバ120/120A~120Nを含む。予備リザーバ(単数または複数)120は、(ライン122を介する)別個のブラダチャンバへの分岐部として、例えば、ポンプチャンバ110、流体ライン116、210/216、および/または流体予備リザーバ104からの分岐部としてシステム内に含まれていた。別のオプションとして、必要に応じて、
図3Eおよび
図3Fに示されているように、例えば、1つまたは複数のインライン圧力調節器322(制御システム108によって機械的または電子的に制御される)を選択して、予備リザーバ(単数または複数)120/120A~120Nに接続された分岐部の1つまたは複数(任意で全て)は省略され得る。インライン圧力調整器(単数または複数)322は、例えば、(a)例えば、
図3Eに示されているように、流体リザーバブラダ104と足支持ブラダ102との間の流体流れライン106、206/216、および/または(b)例えば、
図3Fに示されているように、ポンプチャンバ110と流体リザーバブラダ104との間の流体流れライン116、210/216の一方または両方に設けられ得る。市販されているこのタイプの圧力調整器322は、所定の圧力差(ΔP)が調節器322の入口端と出口端との間で生じるまで流体を流すことができ、圧力差(ΔP)が生じた時点で、調整器322を通過するさらなる流体の流れが停止される。これらのタイプの圧力調整器(単数または複数)322は、任意の所望の異なる数の足支持ブラダ102圧力レベル設定(例えば、2~20個の設定、いくつかの実施例では、2~15個の設定、2~10個の設定、さらには3~8個の設定)を設けるのに使用され得る。別のオプションとして、このタイプの圧力調整器(単数または複数)322は、個別の個々のまたは段階的圧力設定ではなく、使用者が任意の所望の設定レベルを自由に選択することができるようにするために使用され得る。
【0137】
図4A~
図4Cは、本発明の少なくともいくつかの実施例に従って(例えば、
図1B、
図2B、
図2E、
図2Fに示されているタイプの履物構造において)使用され得る他の例の足支持システム400を示している。これらの例の足支持システム400は、例えば、上述した様々なタイプの(例えば、任意で、上述の様々な向きおよび配置の)足支持ブラダ102および流体リザーバブラダ104を含み得る。
図4A~
図4Cにおいて
図1A~
図3Fで使用されているのと同一の参照番号が使用される場合、同一もしくは同様の部品が示されており、様々な部品の完全な/詳細な説明は省略され得る。この実施例の足支持システム400は、着用者の足の少なくとも一部を支持するための足支持ブラダ102と、流体リザーバブラダ104とを含む。このシステム400内には、ポンプ110(上述の様々なタイプの「足踏作動」ポンプ/バルブポンプであり得る)の作用による(a)足支持ブラダ102から流体リザーバブラダ104への第1の経路内(
図4A)または(b)流体リザーバブラダ104から足支持ブラダ102への第2の経路内(
図4B)における流体(例えば、ガス)の移動を制御するための流体流れ方向調節システム408が設けられる。流体流れ方向調節システム408は、物理スイッチタイプの構造(例えば、上述の構成要素108、108Aと同様の構造)、電子制御弁もしくは他のシステム(例えば、入力装置170および有線もしくは無線通信を含む)、ブラダ構造内の流体経路を物理的に「ピンチオフ」もしくは閉鎖する構造(単数または複数)などであり得る。
【0138】
足支持ブラダ102とポンプ110との間に第1の流体移送ライン410が延在し、第1の流体移送ライン410経由の足支持ブラダ102からポンプ110への流体の移動を可能にするが、(例えば、第1の流体移送ライン410経由の)ポンプ110から足支持ブラダ102へ戻る流体の移動を不可能にする第1の弁114(例えば、一方向弁)が設けられる。ポンプ110と流体リザーバ104との間に第2の流体移送ライン412が延在し、第2の流体移送ライン412経由のポンプ110から流体リザーバ104への流体の移動を可能にするが、(例えば、第2の流体移送ライン412経由の)流体リザーバ104からポンプ110へ戻る流体の移動を不可能にする第2の弁118(例えば、一方向弁)が設けられる。第3の流体移送ライン414が第1の流体移送ライン410と第2の流体移送ライン412との間に延在し、別個の第4の流体移送ライン416が第1の流体移送ライン410と第2の流体移送ライン412との間に延在する。様々な流体移送ライン410~416が、(例えば、上述したように、熱成形/熱可塑性シート溶接プロセスによって)、ブラダ102ならびに/もしくはブラダ104を形成し、および/またはポンプ110を形成するシステム400全体の一体部品として形成され得る。
【0139】
この実施例のシステム400において、流体が第1の経路および第2の経路の両方を移動する場合、流体は、第1の流体移送ライン410から、ポンプ110を通って、第2の流体移送ライン412へと進む方向に移動する。より詳細には、
図4Aは、上述した第1の流体流路に流体を流すためのシステム400の配置および形態の概略図である。
図4Aに示されているように、この形態では、流体流れ方向調整システム408は、第1の経路内で、流体が足支持ブラダ102から第1の流体移送ライン410へと引き込まれ、弁114を通り、ポンプ110を通って、第2の流体移送ライン412へと引き込まれ、弁118を通って、流体リザーバ104へと引き込まれるように構成および配置される。流体流れの矢印420Aを参照されたい。この形態および流体流路配置では、第3の流体移送ライン414および第4の流体移送ライン416は、例えば、停止部材414A、416Aそれぞれ、および流体流れ方向調節システム408によって、閉鎖状態で維持される。流れライン(単数または複数)の容積(例えば、流体移送ライン412、ライン414、および/またはライン416の容積)は、流体リザーバブラダ104が所望の圧力に達したときに、単一のポンプサイクル(例えば、1回の使用者の踏み込み)でポンプ110によって移動された流体量が、弁118における圧力を克服するのに不十分である(ひいては、より多くの流体を流体リザーバ104へと移動させるのに不十分である)ように選択され得る。
【0140】
一方、
図4Bは、上述した第2の経路に流体を流すことができるように構成および配置された流体流れ方向調節システム408を示している。この形態および流体経路配置において、流体は、流体リザーバ104から、第2の流体移送ライン412へ引き込まれ、そして(停止部材412Aおよび/または弁118がライン412経由のポンプ110への流れを防止するので)第3の流体移送ライン414へと引き込まれ、次に第1の流体移送ライン410へと引き込まれる。そこから、停止部材410Aがあるために、流体は、弁114、ライン410、およびポンプ110を通って、第2の流体移送ライン412へと移動し、弁118を通過する。そこから、停止部材412Aがあるために、流体は、(停止部材410Aがライン410経由のポンプ110への流れを防止するので)第4の流体移送ライン416、第1の流体移送ライン410、および足支持ブラダ102へと移動する。流体流れの矢印420Bを参照されたい。この構成において、(a)第1の移送ライン410は、流体が第1の流体移送ライン410経由で第3の流体移送ライン414から直接足支持ブラダ102へと流れるのを防止するように所定位置で(停止部材410Aによって)閉鎖状態で維持され、(b)第2の流体移送ライン412は、流体が第2の流体移送ライン412経由で第2の流体移送ライン412から直接流体リザーバ104へと流れるのを防止するように所定位置で(停止部材412Aによって)閉鎖状態で維持される。
図4Aおよび
図4Bに示されているように、足支持システム400において、(a)第3の流体移送ライン414は、第2の経路に沿って第3の流体移送ライン414から第1の流体移送ライン410へと流れる流体がポンプ110に到達する前に第1の一方向弁114を通過するように所定位置で第1の流体移送ライン410に接続され、および/または(b)第4の流体移送ライン416は、第2の経路に沿ってポンプ110から第2の流体移送ライン412へと流れる流体が第4の流体移送ライン416に到達する前に第2の一方向弁118を通過するように所定位置で第2の流体移送ライン412に接続される。
【0141】
図4Aおよび
図4Bに示されている足支持システム400および流体制御システム408では、システム400内で2つの別個の全体方向に流体を移動させるために、単純な一方向性ポンプ(例えば、踏み込み時に使用者の足によって作動されるバルブタイプのポンプ)を使用することができる。より詳細には、上述したように、システム400は、流体が1つの入口領域を通って(例えば、流体移送ライン410経由で)常にポンプ110に流入し、1つの出口領域を通って(例えば、流体移送ライン412経由で)常にポンプ110から出るのを可能にすると同時に、足支持ブラダ102から流体リザーバブラダ104へ、または流体リザーバブラダ104から足支持ブラダ102への流体の移送も可能にし得る。停止部材410A、412A、414A、416Aの全てを開放することにより、流体圧力はシステム400全体にわたって等しくなり得る。
【0142】
図4Cは、多くの点で
図4Aおよび
図4Bに示されているシステム400と同様である(例えば、一方向性ポンプ110が上述した2つの経路/方向に沿って流体を移動させることができる)別の足支持システム450を示している。上述したのと同一または同様の特徴は、
図1A~
図4Bで使用されているのと同一の参照番号で示されており、これらの同一または同様の特徴についてのより詳細な説明は省略されている。しかしながら、
図3A~
図3Dのシステム100、200、260、280、300と同様に、システム450は、例えば、
図3A~
図3Dの要素(単数または複数)120、120A、120B、…120Nに関して上述したタイプの1つまたは複数の予備リザーバブラダ440を含む。予備リザーバブラダ(単数または複数)450は、少なくともシステム450が
図4Aに示されている第1の流体経路配置(停止部材414A、416Aが閉鎖されている)にあるときに、上述したように足支持ブラダ102内の圧力変化(例えば、個別の段階的圧力変化)を可能にするために、停止部材(単数または複数)440Aによって(例えば、流れ制御システム408を介して)選択的に制御され得る。停止部材410A、412A、414A、416A、440Aの全てを開放することにより、システム450全体にわたって圧力が等しくなり得る。追加的に、または代替的に、予備リザーバブラダ(単数または複数)440の1つまたは複数(任意で、全て)は、例えば、
図3Eおよび
図3Fに関して説明したタイプの(例えば、ライン410、ライン412、ライン414、および/またはライン416内の)1つまたは複数のインライン調節器と交換され得る。
【0143】
図5Aおよび
図5Bはそれぞれ、本発明の少なくともいくつかの実施例に係る別の実施例の履物構造500の側面図および底面図である。履物500は、従来の構成、構造、部品数、ならびに/もしくは製造方法、および/または上述の構成、構造、部品数、ならびに/もしくは製造方法を含む、任意所望の構成、構造、および/または部品数を有し得、任意の所望の方法によって作成され得るアッパー502を含む。履物500はさらに、例えば、接着剤もしくはセメントによって、機械的接続部によって、および/または縫製もしくは縫合によって、アッパー502と係合された(および当分野で周知であり使用されている従来の方法で接続され得る)ソール構造504を含む。このソール構造504の特定の特徴について、より詳細に後述する。
【0144】
図5Aおよび
図5Bはさらに、この実施例のソール構造504が、例えば、
図1A~
図4Cに関して上述した構造、特徴、特性、性質、流体流れ接続、および/または足支持システムのオプションのいずれかを有し得る足支持システムを含むことを示している。この具体的に図示されている実施例の履物構造500において、足支持システムは、1つまたは複数(
図5Aおよび
図5Bに示されているのは3つ)の足支持ブラダ102と流体連通している1つまたは複数の流体リザーバブラダ104(
図5Aおよび
図5Bには1つの流体リザーバブラダ104が示されている)を含む。この図示されている実施例の履物構造500において、流体リザーバブラダ(単数または複数)104は、
図2Fに関して上述した構造と同様に、上下に積み重ねられ、足支持ブラダ(単数または複数)102の上に配置されるが、本発明から逸脱せずに、上下逆の配置(履物構造500内で1つまたは複数の足支持ブラダ102が1つまたは複数のリザーバブラダ104の上に積み重ねられた状態)も使用され得る。
【0145】
上述したように、
図5Aおよび
図5Bは、この実施例の足支持ブラダ102が3つの分離された足支持ブラダ領域を含むことを示している。具体的には、踵の方に配置された足支持ブラダ102BHは、履物500の踵支持領域に配置され、外側前足部支持ブラダ102BLは、履物500の外側前足部支持領域に配置され(例えば、着用者の足の少なくとも第5中足骨頭領域を支持するように、任意で第3および/または第4中足骨頭領域も支持するように鉛直下方に位置決めされる)、内側前足支持部ブラダ102BMは、履物500の内側前足支持領域に配置される(例えば、着用者の足の少なくとも第1中足骨頭領域を支持するように、任意で第2および/または第3中足骨頭領域も支持するように鉛直下方に位置決めされる)。本発明から逸脱せずに、履物構造の任意の追加のまたは代替の所望の位置に、1つまたは複数の入れ子構造の足支持ブラダ102を含む、3つより多いまたは少ない個々の足支持ブラダ102が設けられてもよい。
図5Aおよび
図5Bはさらに、足支持ブラダ102BH、102BL、120BMの各々の外側主要面と係合される、および/または別の方法でこれらの外側主当面を被覆する1つまたは複数のアウトソール要素504S(例えば、ゴム、TPU、もしくは従来のアウトソール材料製である)を示している(必要に応じて、分かれていないアウトソール要素を含む、3つより多い、少ない、および/または異なるタイプのアウトソール要素504Sが設けられてもよい)。必要に応じて、足支持システムの流体充填ブラダ(例えば、ブラダ102BH、102BL、102BM、104)の少なくとも底部(および任意で、側面の少なくともいくつかの部分(単数または複数))を完全に覆うアウトソール要素504Sが設けられ得る。アウトソール要素(単数または複数)504Sが存在する場合、アウトソール要素(単数または複数)504Sは、接触面との静止摩擦、例えば、履物500の所望の最終用途に適した静止摩擦特徴を高めるような材料で製造され、および/またはそのような適切な構造を含み得る。
【0146】
他のオプションが可能であるが、
図5Aおよび
図5Bは、互いに接続された(破線の流体移送ライン506で示されている)3つのブラダ領域102BH、102BL、102BMを示している。このように、(例えば、ライン506の1つまたは複数の中に)弁、圧力調整器、または他の圧力制御手段が設けられていなければ、3つのブラダ領域102BH、102BL、102BM内の圧力は同じになる。他のオプションとして、個々の足支持システム内に足支持ブラダ102の一部として複数のブラダ領域が設けられている場合、任意の所望の数のブラダ領域(例えば、102BH、102BL、102BMの2つ以上)は、同じ圧力で維持され、および/または任意の所望の数のブラダ領域(例えば、102BH、102BL、102BMの1つまたは複数)は、任意の1つまたは複数の他のブラダ領域とは異なる圧力で維持され得る。様々なブラダ領域(例えば、102BH、102BL、102BM)内の流体流れおよび/または圧力の制御を可能にするために、(例えば、流体移送ライン506内に)逆止弁(または他の適切な流体流れ制御要素)が設けられ得る。
【0147】
図5Aおよび
図5Bはさらに、ライン112を介して1つの足支持ブラダ(この実施例では、ブラダ領域102BM)と流体連通し、ライン116を介して流体リザーバブラダ104と流体連通しているポンプチャンバ110を概略的に示している。追加的に、または代替的に、ポンプチャンバ110は、足支持ブラダ領域102BHおよび/または足支持ブラダ領域102BLの一方または両方と(または任意の他の存在する足支持ブラダ102と)直接流体連通し得る。
図5Aおよび
図5Bには図示されていないが、予備リザーバ(例えば、予備リザーバ120)および予備リザーバとの流体接続部(例えば、
図1A~
図4Cに関して上述したような流体接続部)が、ソール構造504内に設けられ得る。ブラダ領域102BH、102BL、102BMの任意の1つまたは複数のブラダ領域はさらに、流体リザーバブラダ(単数または複数)104への接続部(例えば、上述したライン106のような接続部)を有し得る。ブラダ領域102BH、102BL、102BMの2つ以上のブラダ領域がポンプチャンバ110および/または流体リザーバブラダ104への別個の接続ラインを有する場合、その別個の接続ラインは、個々の(および個々に制御可能な)弁114および/または停止部材108Mを含み得る。
【0148】
図5Aおよび
図5Bはさらに、本発明の少なくともいくつかの実施例に係るソール構造504および/または履物500に含まれ得る追加の構成要素を示している。
図5Aに示されているように、履物500/ソール構造504は、着用者の足の全てまたは任意の所望の部分/割合を支持するように延在するミッドソール要素510(例えば、発泡材で作られた)を含み得る。別のオプションとして、構成要素510は、アッパー502のストローベル部材および/または他の底部要素を構成し得る。調整板512(例えば、炭素繊維、熱可塑性ポリウレタン、ガラス繊維などで作られた)が、ミッドソール(またはストローベル)要素510の下に設けられ得、この調整板512は、着用者の足の全てまたは任意の所望の部分/割合を支持するように延在し得る。任意で、必要に応じて、調整板512およびミッドソール要素510は、調整板512がミッドソール要素510よりも着用者の足の近くに位置するように、上下逆にされ得る。例えば、流体リザーバブラダ104と係合する基部を形成し、および/または様々な他の部品の構造によるソール構造504を貫通する任意の隙間または孔を埋めるために、追加の発泡材514(または他の充填材)が調整板512の鉛直下方に設けられ得る。部品502、部品510、部品512、部品514、部品104、および/または部品102は、例えば、接着剤もしくはセメント、機械的接続部、縫製もしくは縫合などによって、任意の所望の方法で係合され得る。
【0149】
この実施例のソール構造504の前足爪先部516は、例えば、
図1Cおよび
図1Dに示されている領域のように、ポンプチャンバ110を収容する内部チャンバを含むように、および/または(着用者の足の動きによって)ポンプチャンバ110を作動させるポンプ作動部126を含むように構成され得る。前足爪先部516のチャンバを画定する外側材料もしくは被覆材料は、発泡材、ゴム、TPU、または任意の他の所望の材料(履物分野で従来使用されている材料を含む)から作成され得る。追加的に、または代替的に、
図1Cおよび
図1Dにさらに示されているように、ミッドソール(もしくはストローベル)要素510、調整板512、および/または追加の発泡材514のうちの任意の1つまたは複数は、着用者の足がポンプチャンバ110を圧縮することができるように構成され得る。いくつかのより詳細な実施例として、ミッドソール(もしくはストローベル)要素510、調整板512、および/または追加の発泡材514のうちの任意の1つまたは複数は、着用者の足が下方に移動してポンプチャンバを圧縮することができるように十分な可撓性を有し得、および/またはミッドソール(もしくはストローベル)要素510、調整板512、および/または追加の発泡材514のうちの任意の1つまたは複数の前方爪先領域と前足領域との間で相対回転運動(例えば、軸518を中心として上下方向に)を可能にするために、1つまたは複数のヒンジ、可撓線、または他の構造が設けられ得る。したがって、ミッドソール(もしくはストローベル)要素510、調整板512、および/または追加の発泡材514のうちの任意の1つまたは複数の前方爪先領域は、
図1Cおよび
図1Dに示されているポンプ作動部126としての機能を果たし得る。別のオプションまたは実施例として、必要に応じて、ポンプチャンバ110および/またはポンプ作動部126の構造は、ソール構造504および/または履物500の別の領域に、例えば、踵領域に、設けられ得る。
【0150】
図3A~
図4Cに関して上述した流体圧力変化制御システムおよび流体流れ制御システムは、例えば、
図1A~
図2F、
図5A、および
図5Bに関して上述したタイプのいずれかを含む任意のタイプの履物構造および/または履物構成要素と共に使用され得、上述した様々な方法のいずれかの方法で履物構造および/または履物構成要素内に配置され得る。
III.結論
【0151】
本発明は、様々な実施形態に関して、上記そして添付図面に開示されている。しかしながら、本開示によって果たされる目的は、本発明に関連する様々な特徴および概念の一例を示すことであり、本発明の範囲を制限することではない。当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、添付の請求項によって定義されるように、上述の実施形態に対して多くの変更および修正がなされてもよいことを理解するであろう。
【0152】
以上の実施形態について、次を付記する。
(付記1) 第1の主要面、前記第1の主要面の反対側の第2の主要面、および第1の内部チャンバを含む第1の流体充填ブラダチャンバと、
第3の主要面、前記第3の主要面の反対側の第4の主要面、および第2の内部チャンバを含む第2の流体充填ブラダチャンバであって、前記第3の主要面は前記第2の主要面と対向する、第2の流体充填ブラダチャンバと、
前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れラインと、
前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとの間の流体流れが生じる開放形態と前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとの間の流体流れが停止される閉鎖形態との間で前記第1の流体流れラインを選択的に変化させるための流体流れ制御システムと
を備える足支持システム。
(付記2) 前記第1の流体充填ブラダチャンバは、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形され、前記第2の流体充填ブラダチャンバは、前記第3の主要面が前記第2の主要面の全表面積の少なくとも60%に直接隣接するように寸法決めおよび成形される、付記1に記載の足支持システム。
(付記3) ポンプ装置と、
前記第1の内部チャンバを前記ポンプ装置と流体連通させる第2の流体流れラインと、
前記ポンプ装置を前記第2の内部チャンバと流体連通させる第3の流体流れラインと
をさらに備える、付記1または付記2に記載の足支持システム。
(付記4) 予備流体チャンバと、
前記予備流体チャンバを前記第2の内部チャンバ、前記ポンプ装置、または前記第3の流体流れラインの少なくとも1つと流体連通させる第4の流体流れラインと
をさらに備える、付記3に記載の足支持システム。
(付記5) 前記流体流れ制御システムは、前記予備流体チャンバと前記第2の内部チャンバ、前記ポンプ装置、または前記第3の流体流れラインの前記少なくとも1つとの間の流体流れが生じる開放形態と、前記予備流体チャンバと前記第2の内部チャンバ、前記ポンプ装置、または前記第3の流体流れラインの前記少なくとも1つとの間の流体流れが停止される閉鎖形態との間で前記第4の流体流れラインを選択的に変化させる、付記4に記載の足支持システム。
(付記6) 第1の熱可塑性材料シートと、
前記第1の熱可塑性材料シートに封止された第2の熱可塑性材料シートと
を備える足支持システムであって、前記第1の熱可塑性材料シートを前記第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインは、
前記第1の熱可塑性材料シートと前記第2の熱可塑性材料シートとの間の第1の内部チャンバを画定する第1の流体充填ブラダチャンバ、
前記第1の熱可塑性材料シートと前記第2の熱可塑性材料シートとの間の第2の内部チャンバを画定する第2の流体充填ブラダチャンバ、および
前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れライン
を形成するように成形され、
前記足支持システムにおいて、(a)前記第1の流体充填ブラダチャンバを画定する前記第2の熱可塑性材料シートの外表面の一部が前記第2の流体充填ブラダチャンバを画定する前記第2の熱可塑性材料シートの前記外表面の一部に直接対向し、(b)前記第1の流体充填ブラダチャンバを画定する前記第1の熱可塑性材料シートの外表面の一部が前記第2の流体充填ブラダチャンバを画定する前記第1の熱可塑性材料シートの前記外表面の一部とは反対側を向くように、前記第1の流体充填ブラダチャンバは前記第2の流体充填ブラダチャンバに対して移動可能である、足支持システム。
(付記7) 前記第1の流体充填ブラダチャンバを画定する前記第2の熱可塑性材料シートの前記外表面の一部は、前記第2の流体充填ブラダチャンバを画定する前記第2の熱可塑性材料シートの前記外表面の一部に直接接触する、付記6に記載の足支持システム。
(付記8) 前記第1の流体流れラインは、前記第1の内部チャンバと流体連通している第1のセグメントと、前記第2の内部チャンバと流体連通している第2のセグメントと、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとを互いに流体連通させる非線形接続部とを含む、付記6または付記7のいずれかに記載の足支持システム。
(付記9) 第1の熱可塑性材料シートと、
前記第1の熱可塑性材料シートに封止された第2の熱可塑性材料シートと
を備える足支持システムであって、前記第1の熱可塑性材料シートを前記第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインは、
前記第1の熱可塑性材料シートと前記第2の熱可塑性材料シートとの間の第1の内部チャンバを画定する第1の流体充填ブラダチャンバ、
前記第1の熱可塑性材料シートと前記第2の熱可塑性材料シートとの間の第2の内部チャンバを画定する第2の流体充填ブラダチャンバ、および
前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れラインであって、前記第1の内部チャンバと流体連通している第1のセグメントと、前記第2の内部チャンバと流体連通している第2のセグメントと、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとを互いに流体連通させる非線形接続部とを含む第1の流体流れライン
を形成するように成形され、
前記第1の流体充填ブラダチャンバが使用者の足の足底面を支持するような向きで配置されたときに、前記第2の流体充填ブラダチャンバは、(a)前記第1の流体充填ブラダチャンバに対して少なくとも部分的に上下に積み重ねて、または(b)前記第1の流体充填ブラダチャンバの外周縁の一部の周囲に配置される、足支持システム。
(付記10) 前記非線形接続部は、前記第1のセグメントから前記第2のセグメントへと延在するU字管を含む、付記8または付記9に記載の足支持システム。
(付記11) 前記非線形接続部は、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとの間に少なくとも4つの屈曲部を画定し、前記少なくとも4つの屈曲部のうちの少なくとも2つの屈曲部は60°~120°の角度を形成する、付記8または付記9に記載の足支持システム。
(付記12) 前記非線形接続部は、ジグザグ形状またはヘリンボーン形状を画定する、付記8または付記9に記載の足支持システム。
(付記13) 前記第1の熱可塑性材料シートを前記第2の熱可塑性材料シートに接合する前記シールラインはさらに、
内部ポンプチャンバを含むポンプ部、
前記第1の内部チャンバを前記内部ポンプチャンバと流体連通させる第2の流体流れライン、および
前記内部ポンプチャンバを前記第2の内部チャンバと流体連通させる第3の流体流れライン
を形成するように成形される、付記6、付記7、または付記9~付記12のいずれか一項に記載の足支持システム。
(付記14) 前記第1の熱可塑性材料シートを前記第2の熱可塑性材料シートに接合する前記シールラインはさらに、
予備流体チャンバ、および
前記予備流体チャンバを前記第2の内部チャンバ、前記内部ポンプチャンバ、または前記第3の流体流れラインの少なくとも1つと流体連通させる第4の流体流れライン
を形成するように成形される、付記13に記載の足支持システム。
(付記15) 履物ソール構造をさらに備え、前記第1の流体充填ブラダチャンバおよび前記第2の流体充填ブラダチャンバの少なくとも一方は、前記履物ソール構造と係合される、付記9~付記14のいずれかに記載の足支持システム。
(付記16) 前記履物ソール構造は、前記第2の流体充填ブラダチャンバの底面の少なくとも大部分を覆う内表面を含む高分子発泡材を含む、付記15に記載の足支持システム。
(付記17) 前記履物ソール構造は、前記第2の流体充填ブラダチャンバの底面の少なくとも大部分を覆う内表面を含むアウトソール要素を含む、付記15に記載の足支持システム。
(付記18) 前記履物ソール構造は上面および底面を含み、前記上面は前記上面に画定された凹部を含み、少なくとも前記第2の流体充填ブラダチャンバは前記凹部内に収容される、付記15~付記17のいずれか一項に記載の足支持システム。
(付記19) 前記第1の流体充填ブラダチャンバは、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形された足支持チャンバであり、前記第2の流体充填ブラダチャンバは、前記履物ソール構造内の前記第1の流体充填ブラダチャンバの下に配置される、付記15~付記18のいずれか一項に記載の足支持システム。
(付記20) 前記第1の流体流れラインは前記第1の内部チャンバから前記第2の内部チャンバへと延在する密閉流路を画定し、前記第1の流体流れラインの望ましくない完全閉鎖を防止するために流体流れ支持要素が前記密閉流路内に設けられる、付記9~付記19のいずれかに記載の足支持システム。
(付記21) 前記流体流れ支持要素は、前記密閉流路を画定する対向内表面間に延在する引張部材を含む、付記20に記載の足支持システム。
(付記22) 前記第1の流体流れラインは、前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとの間の唯一の直接流体接続部である、付記9~付記21のいずれかに記載の足支持システム。
(付記23) 前記第1の流体流れラインは、前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとの間の所定位置において前記第1の流体流れラインを通る流体流れ方向に対して横断方向の4cm2未満の内部断面積を有する、付記9~付記22のいずれかに記載の足支持システム。
(付記24) 前記第1の流体流れラインは、前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとの間の8cm3未満の内部容積を画定する、付記9~付記23のいずれかに記載の足支持システム。
(付記25) 前記第1の流体充填ブラダチャンバの前記第1の内部チャンバは、使用者の足の足底面の大部分を支持するための支持面を形成するように寸法決めおよび成形された足支持チャンバを形成し、前記第2の流体充填ブラダチャンバの前記第2の内部チャンバは、前記第1の内部チャンバ内の流体圧力を選択的に変化させることができるように、前記第2の流体充填ブラダチャンバ内に選択的に保持される、または前記第2の流体充填ブラダチャンバから選択的に放出される流体のリザーバ容積を形成する、付記9~付記24のいずれかに記載の足支持システム。
(付記26) アッパーと、
前記アッパーと係合される付記1~項目25に記載の足支持システムと
を備える履物。
(付記27) アッパーと、
前記アッパーと係合されるソール構造と、
第1の熱可塑性材料シートと、
前記第1の熱可塑性材料シートに封止された第2の熱可塑性材料シートと
を備える履物であって、前記第1の熱可塑性材料シートを前記第2の熱可塑性材料シートに接合するシールラインは、
前記第1の熱可塑性材料シートと前記第2の熱可塑性材料シートとの間の第1の内部チャンバを画定する第1の流体充填ブラダチャンバであって、前記ソール構造と係合され、着用者の足の足底支持部材の少なくとも一部を形成する第1の流体充填ブラダチャンバ、
前記第1の熱可塑性材料シートと前記第2の熱可塑性材料シートとの間の第2の内部チャンバを画定する第2の流体充填ブラダチャンバであって、(a)前記ソール構造内の前記第1の流体充填ブラダチャンバに対して少なくとも部分的に上下に積み重ねられ、または(b)前記アッパーと係合される、第2の流体充填ブラダチャンバ、および
前記第1の内部チャンバと前記第2の内部チャンバとを互いに流体連通させる第1の流体流れラインであって、前記第1の内部チャンバと流体連通している第1のセグメントと、前記第2の内部チャンバと流体連通している第2のセグメントと、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとを互いに流体連通させる非線形接続部とを含む第1の流体流れライン
を形成するように成形される履物。
(付記28) 前記第2の流体充填ブラダチャンバは、前記ソール構造内の前記第1の流体充填ブラダチャンバと係合され、前記ソール構造内の前記第1の流体充填ブラダチャンバに対して少なくとも部分的に上下に積み重ねられる、付記27に記載の履物。
(付記29) 前記第2の流体充填ブラダチャンバは、前記アッパーと係合される、付記27に記載の履物。
(付記30) 前記第2の流体充填ブラダチャンバは、前記第1の流体充填ブラダチャンバの外周縁の一部の周囲に延在する、付記29に記載の履物。
(付記31) 前記非線形接続部は、前記第1のセグメントから前記第2のセグメントへと延在するU字管を含む、付記27~付記30いずれか一項に記載の履物。
(付記32) 前記非線形接続部は、前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとの間に少なくとも4つの屈曲部を画定し、前記少なくとも4つの屈曲部のうちの少なくとも2つの屈曲部は60°~120°の角度を形成する、付記27~付記30のいずれか一項に記載の履物。
(付記33) 前記非線形接続部は、ジグザグ形状またはヘリンボーン形状を画定する、付記27~付記30のいずれか一項に記載の履物。
【外国語明細書】