(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152785
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20241018BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20241018BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20241018BHJP
【FI】
G07G1/12 361D
G07G1/01 301E
G06Q20/20
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024130756
(22)【出願日】2024-08-07
(62)【分割の表示】P 2020128490の分割
【原出願日】2020-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】鐘 恵姜
(72)【発明者】
【氏名】山田 直史
(72)【発明者】
【氏名】沖山 智紀
(57)【要約】
【課題】免税手続を円滑に行うことを支援すること。
【解決手段】商品販売データ処理装置は、登録手段と、算出手段と、表示制御手段とを備える。登録手段は、顧客が買い上げる商品を登録する。算出手段は、前記登録手段によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、前記免税対象金額との差額を算出する。表示制御手段は、前記合計金額が予め免税区分ごとに設定される免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と前記算出手段によって算出された前記差額とを表示する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が買い上げる商品を登録する登録手段と、
前記登録手段によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、予め免税区分ごとに設定される免税対象金額との差額を算出する算出手段と、
前記合計金額が前記免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と、前記算出手段によって算出された前記差額と、当該免税区分を前記免税対象金額の範囲内とすることが可能な候補商品とを表示する表示制御手段と、
前記候補商品のうち、いずれかを受け付ける候補受付手段と、
前記候補受付手段が前記いずれかを受け付けた場合における免税区分ごとの前記合計金額を試算する試算手段と、
を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記候補商品は、当該免税区分とは異なる他の免税区分の商品のうち、前記免税対象金額に達していない免税区分へ変更可能な候補であり、
前記試算手段は、前記候補受付手段が前記いずれかを受け付けた場合における免税区分ごとの前記合計金額を試算する、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記候補商品は、当該免税区分の商品のうち、登録から削除または課税対象とする商品であり、
前記試算手段は、前記候補受付手段が削除または課税対象とする前記候補商品を受け付けた場合における免税区分ごとの前記合計金額を試算する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記試算手段によって試算された前記合計金額を表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータを、
顧客が買い上げる商品を登録する登録手段、
前記登録手段によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、予め免税区分ごとに設定される免税対象金額との差額を算出する算出手段、
前記合計金額が前記免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と、前記算出手段によって算出された前記差額と、当該免税区分を前記免税対象金額の範囲内とすることが可能な候補商品とを表示する表示制御手段、
前記候補商品のうち、いずれかを受け付ける候補受付手段、
前記候補受付手段が前記いずれかを受け付けた場合における免税区分ごとの前記合計金額を試算する試算手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売データ処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外国人旅行者等が購入した商品は、国外に持ち出す場合には消費税が免除(以下「免税」という。)される。免税される商品は、消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分に分類される。消耗品区分に分類される商品は、例えば、食品類や飲料類など、国内において消費されることのある商品(物品)である。また、一般物品区分に分類される商品は、例えば、衣類や家電製品など、通常の生活に用いられる商品(物品)であり、消耗品区分以外の商品である。消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分に該当する商品は、それぞれに定められた一定の条件を満たすことによって、免税の対象となる。
【0003】
また、免税の適用を受けるには、店舗において店員による免税手続が行われる。免税手続には、消耗品区分の商品の梱包手続や、免税区分の変更手続や、外国への商品の運送手続などが含まれる。消耗品区分の商品の梱包手続において、店員は、梱包した商品が開封された場合に、当該開封を目視で判別することが可能なシールを封印したりする。また、免税区分の変更手続において、店員は、一般物品区分の商品を、一定の条件を満たすことによって、消耗品区分に変更したりする。また、運送手続において、店員は、国外へ直接発送する商品がある場合には梱包や運送の手配などを行ったりする。
【0004】
関連する技術として、消耗品や一般物品の免税区分ごとに商品を登録しておき、商品に付されたバーコードを復号化することにより、商品情報の免税区分をレシートに印字する金銭登録機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、免税手続を熟知していない店員は、免税手続を行うに際して、免税手続を熟知している店員に訊いたり、自ら調べたりすることになるため、免税手続を円滑に行うことができないことがある、という問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、免税手続を円滑に行うことを支援することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、顧客が買い上げる商品を登録する登録手段と、前記登録手段によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、予め免税区分ごとに設定される免税対象金額との差額を算出する算出手段と、前記合計金額が前記免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と前記算出手段によって算出された前記差額とを表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。
【
図2】POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。
【
図3】POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】商品マスタ400のデータ構成の一例を示す説明図である。
【
図5】運送業者テーブル500のデータ構成の一例を示す説明図である。
【
図6】POSレジスタ3が行う商品の登録処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】POSレジスタ3が行う小計キーが押下される際の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】POSレジスタ3が行う免税宣言中処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】POSレジスタ3が行う免税表示処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10A】POSレジスタ3が行う免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10B】POSレジスタ3が行う免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】POSレジスタ3が行う運送区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】POSレジスタ3が行うパスポート情報入力処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。
【
図14】消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に、免税区分の変更を受け付ける際の画面の一例を示す説明図である。
【
図15A】免税区分を変更した後の画面の一例を示す説明図である。
【
図15B】消耗品区分から除外候補を除外したとすると、免税対象金額ではなくなる場合の変更受付画面の一例を示す説明図である。
【
図16】店員用表示部21に表示される、運送区分の変更を行う際の画面の一例を示す説明図である。
【
図17】店員用表示部21に表示される、国際運送に係る選択画面の一例を示す説明図である。
【
図18】免税ホーム画面において確定ボタンが押下された際に免税対象金額ではない場合の確認画面の一例を示す説明図である。
【
図19】パスポート情報の入力時の画面およびその後の画面の一例を示す説明図である。
【
図20】免税取引において、POSレジスタ3が発行する書類の一例を示す説明図である。
【
図21】配送品リスト2100の一例を示す説明図である。
【
図22】消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【
図23】消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【
図24】一般物品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【
図25】一般物品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。
図1に示すように、POSシステム1は、ストアコントローラ2と、POSレジスタ3と、各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信回線6を介して、有線または無線により接続されている。なお、
図1において、POSレジスタ3の台数は、複数台を示しているが、1台であってもよい。
【0011】
ストアコントローラ2は、商品情報の管理、免税店の販売実績の集計、顧客情報の管理などの事務処理を行う管理装置である。ストアコントローラ2は、会員情報や、商品ごとの商品情報を格納した商品マスタ400(
図4参照)や、運送業者テーブル500(
図5参照)を記憶する。商品マスタ400は、詳細については後述するが、例えば、各商品の、商品コード、商品名、価格などを対応付けた商品情報である。
【0012】
POSレジスタ3は、商品販売データ処理装置の一例である。POSレジスタ3は、商品登録処理部と、精算処理部と、を備えるキャッシュレジスタ装置である。商品登録処理部は、商品の登録を行う商品登録処理を実行する。具体的には、商品登録処理部は、顧客の買上対象の商品(以下「買上商品」という場合がある。)の登録情報を生成する。精算処理部は、商品登録処理部によって生成された登録情報に基づいて、買上商品の合計金額(以下「買上金額」という場合がある。)での精算を行う精算処理を実行する。
【0013】
ここで、取引には、消費税を課した通常の取引と、消費税を免除(以下「免税という。)した免税取引とが含まれる。免税取引は、例えば、日本国に一時的に滞在している非居住者が商品を購入した際に、国外に持ち出すことを条件に、免税される取引である。非居住者とは、外国人旅行者や、日本国に一時的に帰国した日本人などである。非居住者は、旅券(パスポート)等を所持する。非居住者が国内の店舗において商品を購入する場合、商品によっては、所定の金額(以下「免税対象金額」という。)であれば、免税されることがある。
【0014】
免税の対象となる物品(商品)は、免税区分に分類される。免税区分は、例えば、消耗品区分と、一般物品区分とである。消耗品区分に分類される物品は、例えば、食品類、飲料類、薬品類、化粧品類などである。消耗品区分で免税されるための免税条件は、例えば、同一の非居住者(外国人購入者等)に対する同一店舗における1日の消耗品区分の買上合計金額が、消耗品区分の免税対象金額である、という条件である。消耗品区分の免税対象金額は、例えば、5千円以上であり、且つ50万円以下の範囲内の金額である。
【0015】
消耗品区分の商品は、免税されると、国内での使用ができないよう、店員によって特殊な梱包が施される。特殊な梱包とは、例えば、商品が開封された場合に、当該開封を目視で判別することが可能なシールで封印されたり、梱包された商品の中身を示す購入記録票(貼付用レシート)が付されたりすることである。
【0016】
一般物品区分に分類される物品(商品)は、消耗品以外の物品であり、主に通常の生活に用いられる物品であり、例えば、家電製品、着物、服、鞄などである。一般物品区分で免税されるための免税条件は、同一の非居住者(外国人購入者等)に対する同一店舗における1日の一般物品区分の販売合計額が、一般物品区分の免税対象金額である、という条件である。一般物品区分の免税対象金額は、5千円以上という金額である。
【0017】
また、所定の条件を満たせば、本来は一般物品区分に分類される商品であっても、消耗品区分に分類することも可能である。具体的には、所定の条件は、消耗品区分に分類される商品との合計金額が5千円以上であり、且つ50万円以下である、という条件である。
【0018】
POSレジスタ3は、通常の商品登録処理を含む通常処理のほかに、免税による商品登録処理を含む免税処理を行うことが可能である。免税処理では、免税区分に応じた処理が行われる。免税取引において、POSレジスタ3は、免税書類を生成して、印刷する。
【0019】
免税書類は、商品の包装に付す貼付用レシートや、国外へ直接発送する場合に用いられる配送品リストなどである。なお、免税書類は、パスポートに貼付する書類(購入記録票や購入者誓約書)を含んでもよい。ただし、本実施形態では、店舗から購入記録票に相当する情報が所定の機関(例えば国税庁)へ送信されるようになっており、このため、購入記録票を発行しないようにしている。また、店舗から購入者に対して必要事項(消耗品を国内で処分しない旨の事項)の説明を行うようにしており、このため、購入者宣誓書を発行しないようにしている。
【0020】
なお、POSシステム1における複数のPOSレジスタ3のうちのいずれかは、サービスカウンタ端末として用いられてもよい。サービスカウンタ端末は、顧客が購入した商品の発送、返品、商品の取り寄せ、商品券の販売などを受け付ける。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3における取引ごとの商品や金額を示す取引情報を、各POSレジスタ3から受信して管理する。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3において免税処理が行われた取引(以下「免税取引」という場合がある。)についても、取引ごとに取引情報を管理する。
【0021】
なお、POSシステム1における各装置は、携帯端末などを含んでいてもよい。携帯端末は、店員が所持する携帯電話やスマートフォンなどの端末装置である。携帯端末は、各店員に貸与されるものでもよいし、各店員が所有するものでもよい。携帯端末は、POSレジスタ3(サービスカウンタ端末を含む)からの呼出要求に応じて、その旨を通知したり、着呼したりする。
【0022】
(POSレジスタ3の外観例について)
図2は、POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。本実施形態において、
図2(a)は、オペレータ(店員)側から見たPOSレジスタ3の斜視図である。
図2(b)は、客側から見たPOSレジスタ3の斜視図である。
図2(a)および
図2(b)に示すように、POSレジスタ3は、店員用表示部21と、キー操作部22と、顧客用表示部23と、カード決済部24と、印刷部25とを備える。
【0023】
店員用表示部21は、店員が操作するタッチディスプレイである。店員用表示部21は、プリセットキーなどが表示され、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
【0024】
キー操作部22は、各種キーが設けられたキーボードである。各種キーは、数量や金額の入力を行うための数字キー、商品を登録するための商品に対応するキー、会計を締めるための締めキー等の操作キー(ハードウェアキーやボタン)である。キー操作部22は、店員から種々の入力を受け付ける。
【0025】
顧客用表示部23は、顧客に向けて種々の情報を表示するタッチディスプレイである。顧客用表示部23は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。例えば、顧客用表示部23は、年齢確認の必要な商品が登録された場合には、年齢確認画面を表示し、顧客から年齢確認の操作を受け付ける。
【0026】
カード決済部24は、接触型のカード(例えば磁気カード)による決済機構である。カード決済部24によって読み取られるカードは、クレジットカード、ポイントカード、プリペイドカードなどである。また、カード決済部24は、非接触型のカード(ICカード)による決済機構を含む。具体的には、カード決済部24は、非接触型のカードを読み取る読取装置であって、外部接続される読取装置を含んでもよい。カード決済部24は、当該読み取り装置が読み取った情報を用いて、決済を行うことが可能である。
【0027】
印刷部25は、買上げ対象の商品の明細書を各種帳票(レシート)として印刷するプリンタ装置である。また、印刷部25は、レシートのほかにも、免税取引においては、免税書類を印刷する。
【0028】
図3は、POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、POSレジスタ3は、
図2に示した各部のほか、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、通信部34と、スキャナ部35と、ドロア36とを備える。
図3に示す各部は、内部バスおよび通信線を介してそれぞれ接続されている。
【0029】
CPU31は、中央演算処理装置であり、ROM32に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POSレジスタ3の動作を制御する。
ROM32は、読み出し専用メモリであり、本実施形態に係る商品販売データ処理プログラムなどの各種プログラムをはじめとして、CPU31が利用する各種の情報を記憶する。
【0030】
RAM33は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM33は、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶する。外部から取得した情報は、例えば、ストアコントローラ2が記憶する商品マスタ400(
図4参照)から取得した商品情報401や、運送業者テーブル500(
図5参照)から取得した運送業者情報501などである。また、処理において生成した情報は、例えば、商品を登録する商品登録処理において生成した登録情報や、買上商品を精算する精算処理において生成した精算情報などを記憶する。なお、POSレジスタ3は、RAM33のほかにも、ハードディスクなどの他のメモリを備えていてもよい。
【0031】
通信部34は、ストアコントローラ2や、他のPOSレジスタ3との間において、情報を送受信する。
【0032】
スキャナ部35は、商品に付されているコード情報(例えば、バーコードや2次元コード)や、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。また、スキャナ部35は、このほかにも、商品のカタログや商品の注文シートに表記されたコード情報を読み取る。また、スキャナ部35は、これらに加えて、他のPOSレジスタ3において生成された登録情報がコード化された会計券(登録商標)や、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取る。
【0033】
ドロア36は、顧客から受け取った紙幣および貨幣を収納する収納部である。ドロア36は、キー操作部22の操作に応じて引き出されるようになっている。
音声出力部37は、音声を出力する。例えば、音声出力部37は、商品を読み取ったときの音や、キー操作部22の操作音や、警告音や、音声ガイダンスやなどを出力する。
【0034】
また、POSレジスタ3は、不図示の自動釣銭機を備えてもよい。自動釣銭機は、現金による決済を行う機構である。自動釣銭機は、紙幣や硬貨の預金投入口と、紙幣や硬貨の釣銭排出口とを有する。自動釣銭機は、預金投入口への投入金額や、投入金額と買上金額との差分である釣銭金額を算出し、算出した釣銭金額を釣銭排出口から排出する。なお、預金投入口および釣銭排出口は、客側に向いて配置されていてもよく、すなわち、顧客が現金を投入して、顧客が釣銭を取り出すようにしてもよい。
【0035】
(商品マスタ400のデータ構成について)
図4は、商品マスタ400のデータ構成の一例を示す説明図である。商品マスタ400は、商品毎の商品情報を記憶したテーブルである。商品マスタ400は、例えば、ストアコントローラ2に記憶されている。
【0036】
図4において、商品マスタ400は、商品コードと、商品名と、免税区分と、価格と、免税区分の変更と、持ち込みの可否と、運送区分の変更の可否と、サイズの各項目を含む。各項目に情報を設定することにより、商品情報401がレコードとして記憶される。なお、
図4に示す商品マスタ400の項目は一例であり、例えば、商品の分類を示す項目や、割引対象の場合に割引率を示す項目や、年齢確認の要否を示す項目など、他の項目が含まれていてもよい。
【0037】
商品コードは、商品に一意に割り当てられる識別情報である。商品名は、商品の名称である。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」には、商品コード「12345678」が割り当てられている。
【0038】
免税区分は、消耗品区分と、一般物品区分とを含む。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」は消耗品区分を示し、商品情報401bが示す商品名「○○金属バット」は一般物品区分を示している。なお、不図示であるが、工賃などのサービスの提供を示す商品の場合、免税区分は、いずれの区分でもないことを示す「-」が設定される。
【0039】
価格は、商品(またはサービスの提供)の販売価格である。一例を挙げると、例えば、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」の価格は、¥50,000である。なお、
図4において、価格は、税抜価格を示している。
【0040】
また、「免税区分の変更」は、免税区分の変更の可否を示す。例えば、消耗品区分の商品は、一般物品区分への変更が不可能になっている。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」は、免税区分の変更が不可能になっている。また、商品情報401bが示す一般物品区分の商品は、消耗品区分への変更が可能になっている。一例を挙げると、商品情報401bが示す商品名「○○金属バット」は、消耗品区分への変更が可能になっている。サイズは、商品の大きさを示す。なお、商品マスタ400において、サイズの項目に代えて又は加えて、商品の重量の項目が記憶されていてもよい。なお、不図示であるが、免税区分のない商品(サービスの提供)については、免税区分の変更が不可能である。
【0041】
図4においては、一般物品区分の商品は、全て消耗品区分への変更が可能となっている。ただし、不図示であるが、商品マスタ400には、消耗品区分への変更が不可能な商品も記憶されている。消耗品区分への変更が不可能な一般物品区分の商品は、具体的には、50万円以上の価格の商品である。
【0042】
機内持ち込みの可否は、飛行機の機内(座席)への手荷物としての持ち込みの可否を示す。機内持ち込みが不可能な商品は、例えば、危険物の商品であり、具体的には、金属バット、釣り竿、ゴルフクラブ、ナイフ、カッター、工具など商品である。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」は、機内持ち込みが可能となっている。一方で、商品情報401bが示す商品名「○○金属バット」は、機内持ち込みが不可となっている。
【0043】
運送区分の変更の可否は、国外へ発送(国際運送)することの可否を示す。具体的には、運送区分の変更が可能であるとは、国際運送が可能であることを示す。一方で、運送区分の変更が不可能であるとは、国際運送が禁止されていることを示しており、すなわち、通常の引渡しのみが可能であることを示している。国際運送が禁止されている物品は、例えば、バッテリー、花火、マッチ、防塵スプレー、放射性物質などの爆発物・危険物の物品を含む。また、このほかにも、国際運送が不可能な物品は、麻薬類の物品や、生きた動物、わいせつな物品などを含む。
図5において、一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」は、運送区分の変更が可能である。一方で、商品情報401bが示す商品名「○○バッテリー」は、運送区分の変更が不可能になっている。
【0044】
(運送業者テーブル500のデータ構成について)
図5は、運送業者テーブル500のデータ構成の一例を示す説明図である。運送業者テーブル500は、例えば、ストアコントローラ2に記憶されている。
図5において、運送業者テーブル500は、配送先と、運送業者と、サイズと、運送料との各項目を含む。各項目に情報を設定することにより、運送業者情報501がレコードとして記憶される。配送先は、商品の届け先となる国である。運送業者は、店舗から配送先へ商品を運送する業者である。サイズは、国際運送する商品が梱包される梱包品の大きさである。運送料は、国際運送に要する金額である。
【0045】
一例を挙げると、運送業者情報501aは、配送先が米国であり、運送業者が○○配送国際便であり、サイズが「小」であり、運送料が「¥500」であることを示している。配送先は、例えば、顧客のパスポート情報から推定することができる。例えば、パスポート情報が示す顧客の居住国(または国籍)を得ることができ、当該居住国(または国籍)を配送先と推定することができる。当該居住国(または国籍)を配送先と推定することにより、運送業者を特定して、提示することが可能になる。また、サイズは、外国人等の顧客が買い上げた免税可能な商品のうち、国際運送する商品が梱包された梱包品のサイズである。なお、運送業者テーブル500において、サイズの項目に代えて又は加えて、梱包品の重量の項目が記憶されていてもよい。
【0046】
(運送区分の変更に係るPOSレジスタ3の機能的構成について)
つぎに、運送区分の変更に係るPOSレジスタ3の機能的構成について説明する。POSレジスタ3は、登録部と、運送指定部と、表示制御部と、枚数受付部と、可否情報取得部と、渡航情報入力部と、リスト表示処理部と、運送業者受付部と、運送料算出部とを備える。各部は、CPU31によって実現される。すなわち、CPU31がROM32に記憶されている販売データ処理プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
【0047】
登録部は、商品を登録する登録処理を行う。登録処理は、消費税を課す通常処理と、消費税を免除する免税処理とを含む。通常処理によって登録される商品は、免税対象の商品(以下「免税対象商品」という場合がある。)ではない通常の商品(以下「課税対象商品という場合がある。)である。免税処理によって登録される商品は、免税対象商品である。登録部は、通常処理と免税処理とを常に行う。すなわち、登録部は、免税対象商品ではない通常の商品を登録する場合でも、通常処理とともに、免税処理を行う。
【0048】
ただし、免税取引を行わない場合には、具体的には、免税取引を開始させる指示(以下「免税宣言」という。)を受け付けていない場合には、免税処理の処理結果は表示されず、通常処理の処理結果が表示される。一方で、免税取引を行う場合には、具体的には、免税宣言を受け付けた場合には、免税処理の処理結果が表示される。なお、免税処理は、免税宣言が行われた場合に限って、行われるようにしてもよい。
【0049】
運送指定部は、登録部によって登録された免税可能な商品について、国外への発送を示す運送を指定する。運送の指定とは、例えば、登録部によって登録された免税可能な商品について、国外への発送を示す運送区分への変更を受け付けて、免税可能な商品の運送区分を変更することである。免税可能な商品は、免税対象商品と、免税対象金額ではないために課税対象となった商品とを含む。また、免税可能な商品は、工賃などのサービスの提供を示す商品を含まない。
【0050】
運送区分は、国外への直送(国際運送)を示す運送区分(以下「直送区分」という。)と、顧客への通常の引渡しを示す運送区分(以下「非発送区分」という。)とを含む。登録部によって登録された免税対象商品は、いずれも、非発送区分が予め設定されている。また、運送指定部は、直送区分への変更を受け付けた後でも、非発送区分への変更を受け付けることが可能であり、すなわち、運送区分を非発送区分に戻すことも可能である。
【0051】
表示制御部は、運送指定部によって指定された運送を示す表示を行う。運送を示す表示は、運送区分の表示である。表示制御部は、例えば、直送区分を示す表示(国際運送を示す表示)を行う。国際運送を示す表示は、例えば、直送区分の商品の表示領域に、国際運送を示す文字やマークを付すことである。ただし、国際運送を示す表示は、数字や記号であってもよいし、また、国際運送を示す商品の表示態様を、非発送区分の商品の表示態様と異なる表示態様としてもよい。
【0052】
(印刷部25が印刷するシートについて)
印刷部25は、第1のシート(例えば、配送品リスト)と、第2のシート(例えば、貼付用レシート)と、第3のシート(例えば、通常のレシート)とを含む複数種類のシートを印刷することが可能である。第1のシートは、登録部によって登録された商品のうち、運送指定部によって運送が指定された商品を示すシートである。具体的には、第1のシートは、直送区分の商品を示す配送品リストである。配送品リストは、海外へ商品を発送するための梱包用の箱や袋に貼付される。配送品リストを印刷することにより、店員は、梱包用の箱や袋に収納される商品を容易に把握することができる。
【0053】
第2のシートは、運送指定部によって運送が指定されなかった商品のうち梱包すべき商品(例えば、消耗品区分の商品)を示す貼付用レシートである。貼付用レシートは、例えば、国内での使用ができないよう消耗品区分の商品を梱包する箱に貼付される。梱包された商品(消耗品区分の商品)は、顧客が国外へ持参することとなる。貼付用レシートを梱包用の箱に貼付することにより、税関等のスタッフは、梱包用の箱に収納されている商品を容易に把握することが可能になる。第3のシートは、通常のレシートや、領収書を含む。
【0054】
枚数受付部は、各種シートの枚数の入力を受け付ける。例えば、枚数受付部は、配送品リストの枚数と、貼付用レシートの枚数との入力を受け付ける。ここで、直送区分の商品の品数や大きさ等によっては、海外へ商品を直接発送するための梱包用の箱の数が多くなることがある。また、非発送区分の商品についても、品数や大きさ等によって、国外へ持ち込むための梱包用の箱の数が異なることがある。このため、枚数受付部は、各種シートごとに、必要な枚数を受け付け可能にしている。印刷部25は、枚数受付部によって受け付けられた枚数を印刷する。
【0055】
(運送区分の変更の制限について)
運送指定部は、登録部によって登録された商品の金額が免税対象金額である場合に、当該商品の運送を指定可能(運送区分を変更可能)にする。例えば、運送指定部は、免税対象とはならない商品については、すなわち、例えば、国内で消費さ得る商品については、運送区分の変更を不可能にしてもよい。
【0056】
ここで、本実施形態においては、登録部によって登録された商品の金額が免税対象金額ではない場合でも、免税処理を行うことが可能である。具体的に補足すると、例えば、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額に達していない場合でも、以降の取引によって免税条件(5千円以上)を満たす場合があることから、当該商品を免税することが可能である。また、外交官や米軍に勤務する者(特定の外国人)は、消耗品で登録された商品の合計金額が免税適用額に達していない場合でも、特定の書類を店員に提示することにより、免税されることがある。
【0057】
このため、運送指定部は、登録部によって登録された商品の金額が免税対象金額ではない場合でも、免税対象商品については、当該商品の運送を指定(運送区分を変更)することを可能にしている。
【0058】
(運送区分の変更を受け付ける際の表示について)
可否情報取得部は、商品ごとの運送の指定の可否(運送区分の変更の可否)を示す可否情報を取得する。可否情報は、商品マスタ400(
図4参照)に記憶される商品情報に含まれる、運送区分の変更の可否を示す項目の情報である。運送指定部は、可否情報取得部によって取得された可否情報に基づく態様で商品を表示して、運送区分の変更を受け付ける。可否情報に基づく態様で商品を表示するとは、例えば、運送区分の変更が可能な商品を店員に選択させやすいように表示し、一方で、運送区分の変更が不可能な商品を選択しにくいように表示することである。
【0059】
店員に選択させやすいように表示するとは、例えば、機内持ち込みが不可能な商品である場合にその旨を示すマーク等の表示を行うことである。また、選択しにくいように表示するとは、例えば、運送区分の変更が不可能な商品については、当該商品をグレーアウトに表示するなど、当該商品を選択不可能に表示したり、国際運送が禁止されている旨を示す表示を行ったりすることである。
【0060】
(パスポート情報の入力)
渡航情報入力部は、顧客の渡航に関する渡航情報を入力する。渡航情報は、例えば、顧客のパスポート情報である。渡航情報入力部は、例えば、パスポートに記載されているコードを読み取ることによってパスポート情報を入力する。ただし、渡航情報入力部は、店員の操作によってパスポート情報を入力してもよい。
【0061】
リスト表示処理部は、渡航情報入力部によって入力されたパスポート情報に基づいて、運送区分が変更された商品の運送を行う運送業者のリストを表示する。具体的には、リスト表示処理部は、パスポート情報に含まれる、顧客の居住国の情報を用いて、当該情報が示す居住国(配送先)に対応付けられる運送業者を特定して(
図5参照)、運送業者のリストを表示する。運送業者受付部は、リスト表示処理部によって表示されたリストの中から、運送業者の選択を受け付ける。
【0062】
運送料算出部は、渡航情報入力部によって入力された渡航情報に基づいて運送料を算出する。具体的には、運送料算出部は、パスポート情報に含まれる、顧客の居住国の情報や、買上商品の数量やサイズを用いて、居住国(配送先)に対応付けられる運送業者および運送料を特定する。なお、運送料算出部は、商品情報401(
図4参照)に含まれる商品のサイズを示す情報を用いて、商品のサイズを得ることが可能である。複数の運送業者や運送料がある場合、表示制御部は、複数の運送業者や運送料のリストを表示する。運送業者受付部は、表示制御部によって表示されたリストの中から、運送業者の選択を受け付ける。また、運送料が一律の料金であった場合、表示制御部は、複数の運送業者のリストを表示してもよいし、予め設定されている運送業者のみを表示してもよい。
【0063】
(免税処理に係るPOSレジスタ3の機能的構成について)
つぎに、免税処理に係るPOSレジスタ3の機能的構成について説明する。POSレジスタ3は、登録部と、算出部と、表示制御部と、操作受付部と、候補選択部とを備える。各部は、CPU31によって実現される。すなわち、CPU31がROM32に記憶されている販売データ処理プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
【0064】
登録部は、顧客が買い上げる商品を登録する。登録部は、登録した商品を免税区分ごとに分類して登録する。免税区分は、消耗品区分と、一般物品区分とを含む。
【0065】
算出部は、登録部によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額を算出する。具体的には、算出部は、消耗品区分ごとの商品の合計金額と、一般物品区分ごとの商品の合計金額とを算出する。また、算出部は、登録部によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、免税区分ごとの免税対象金額との差額(以下、「免税対象差額」という。)を算出する。免税対象金額は、消耗品区分については5千円~50万円の範囲内であり、一般物品区分については5千円以上である。例えば、算出部は、消耗品区分の商品の合計金額が52万円である場合、当該合計金額である52万円と免税対象金額の上限額である50万円との差分である2万円(免税対象差額)を算出する。
【0066】
表示制御部は、免税区分ごとの合計金額が予め免税区分ごとに設定される免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と、算出部によって算出された差額とを店員用表示部21に表示する。例えば、表示制御部は、消耗品区分の合計金額が5千円~50万円の範囲内にない場合、店員用表示部21に、消耗品区分と、免税対象差額とを表示する。また、表示制御部は、一般物品区分の合計金額が5千円以上ではない場合、店員用表示部21に、一般物品区分と、免税対象差額とを表示する。これにより、店員は、免税対象金額ではない免税区分と、免税対象差額を把握することができる。
【0067】
(表示制御部による表示タイミングについて)
操作受付部は、商品の登録の完了の操作を受け付ける。具体的には、操作受付部は、店員用表示部21に、小計ボタンを表示させて、商品の登録の完了の操作を受け付ける。なお、操作受付部は、キー操作部22の小計ボタンを用いて、商品の登録の完了の操作を受け付けてもよい。表示制御部は、商品の登録の完了が操作された場合に、免税対象金額の範囲ではない免税区分と免税対象差額とを店員用表示部21に表示する。
【0068】
(消耗品区分が免税対象金額に達していない場合の免税区分の変更について)
表示制御部は、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(例えば、消耗品区分)がある場合、当該免税区分(消耗品区分)とは異なる免税区分(例えば、一般物品区分)の商品のうち、免税対象金額に達していない免税区分(消耗品区分)へ変更可能な候補を店員用表示部21に表示する。具体的には、表示制御部は、消耗品区分の商品の合計金額が5千円を下回る場合であり、且つ、一般物品区分の商品が登録されている場合、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分に変更することが可能な候補を表示する。消耗品区分に変更することが可能な候補は、消耗品区分に変更した際に消耗品区分の合計金額が50万円を超えることのない商品である。候補受付部は、表示制御部によって表示された変更可能な候補うち、いずれかの候補の選択を受け付ける。なお、候補選択部が候補を受け付けたとしても、区分変更は確定せず、その後に確定操作を受け付けることによって確定する。
【0069】
(一般物品区分が免税対象金額に達していない場合の免税区分の変更について)
表示制御部は、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(例えば、一般物品区分)がある場合、当該免税区分(一般物品区分)の商品のうち、当該免税区分とは異なる免税区分(例えば、消耗品区分)へ変更可能な候補を表示する。具体的には、表示制御部は、一般物品区分の商品の合計金額が5千円を下回る場合、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分に変更することが可能な候補(例えば、一般物品区分の全ての商品)を表示する。候補選択部は、表示制御部によって表示された変更可能な候補うち、いずれかの候補の選択を受け付ける。なお、候補選択部が候補を受け付けたとしても、区分変更は確定せず、その後に確定操作を受け付けることによって確定する。
【0070】
(免税区分の変更を行う際の合計金額の再度の算出について)
算出部は、候補選択部が受け付けた候補に応じて、免税区分ごとの合計金額を再度算出する。算出部は、候補選択部によって候補が受け付けられる度に(候補が変わる度に)、その都度、合計金額を算出する。候補選択部によって選択される候補の数は、一つだけの場合もあれば、複数の場合もある。表示制御部は、算出部によって再度算出された合計金額を表示する。なお、候補選択部が候補を受け付けたとしても、区分変更は確定せず、その後に確定操作を受け付けることによって確定する。
【0071】
(消耗品区分が免税対象金額を超過している場合について)
表示制御部は、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(例えば、消耗品区分)がある場合、当該免税区分の商品のうち、登録から削除する候補と、課税対象とする候補とを表示する。なお、以下において、これらの候補を除外候補という場合がある。例えば、表示制御部は、消耗品区分の商品の合計金額が52万円である場合、登録から削除する候補と、課税対象とする候補とを表示する。この場合の、候補は、例えば、2万円以上の商品のうち最も安価な商品(1品)としてもよいし、2万円以上であり且つ最も安価となる2品以上の商品の組合せとしてもよい。また、表示制御部は、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(例えば、消耗品区分)がある場合、当該免税区分(消耗品区分)の商品のみを表示するようにしてもよい。すなわち、この場合、表示制御部は、一般物品区分の商品については表示しないようにしてもよい。
【0072】
候補選択部は、表示制御部によって店員用表示部21に表示された除外候補(登録から削除する候補と、課税対象とする候補)のうち、いずれかの選択を受け付ける。なお、候補選択部がいずれかの候補を受け付けたとしても、登録から削除または課税対象となることは確定せず、その後に確定操作(確定ボタンの操作)を受け付けることによって、確定する。
【0073】
(POSレジスタ3が行う処理の一例について)
次に、
図6~
図12を用いて、本実施形態においてPOSレジスタ3が行う処理について説明する。
【0074】
(商品の登録処理の一例)
図6は、POSレジスタ3が行う商品の登録処理の一例を示すフローチャートである。
図6において、POSレジスタ3は、商品コードの入力があるか否かを判断する(ステップS601)。商品コードの入力は、例えば、店員用表示部21へのタッチ、キー操作部22の操作、スキャナ部35のスキャンなどによって行われる。
【0075】
POSレジスタ3は、商品コードの入力があるまで待機する(ステップS601:NO)。商品コードの入力があると(ステップS601:YES)、POSレジスタ3は、消費税率を乗じた金額を算出する(ステップS602)。そして、POSレジスタ3は、商品コードが示す商品の商品情報401(
図4参照)に含まれる免税区分を参照し、免税区分ごとの合計金額を算出する(ステップS603)。次に、POSレジスタ3は、商品を登録する(ステップS604)。そして、POSレジスタ3は、登録した商品を、消費税率を乗じた金額で表示し(ステップS605)、一連の処理を終了する。なお、ステップS603において算出された免税区分ごとの合計金額は、免税宣言を受け付けていないときは、表示されない。
【0076】
(小計キーが押下される際の処理の一例)
図7は、POSレジスタ3が行う小計キーが押下される際の処理の一例を示すフローチャートである。
図7において、POSレジスタ3は、小計キー(または小計ボタン)が押下されたか否かを判断する(ステップS701)。POSレジスタ3は、小計キーが押下されるまで待機する(ステップS701:NO)。小計キーが押下されると(ステップS701:YES)、POSレジスタ3は、小計画面を表示する(ステップS702)。
【0077】
そして、POSレジスタ3は、免税宣言を受け付けたか否かを判断する(ステップS703)。免税宣言を受け付けるとは、例えば、免税宣言ボタンが押下されることである。免税宣言を受け付けない場合(ステップS703:NO)、POSレジスタ3は、精算開始であるか否かを判断する(ステップS704)。精算開始とは、例えば、精算ボタンが押下されることである。精算開始ではない場合(ステップS704:NO)、POSレジスタ3は、ステップS703に戻る。
【0078】
精算開始である場合(ステップS704:YES)、POSレジスタ3は、精算処理を行い(ステップS705)、一連の処理を終了する。なお、精算処理では、決済種別を受け付けることや、顧客から受け取った金額の入力や、入力された金額の表示などが行われる。また、精算処理では、レシートが印刷されるとともに、免税宣言中処理(
図8参照)において受け付けた枚数の免税書類が印刷される。
【0079】
ステップS703において、免税宣言を受け付けた場合(ステップS703:YES)、POSレジスタ3は、免税宣言中処理(
図8参照)を実行し(ステップS706)、一連の処理を終了する。
【0080】
(免税宣言中処理の一例)
図8は、POSレジスタ3が行う免税宣言中処理の一例を示すフローチャートである。
図8において、POSレジスタ3は、免税表示処理(
図9参照)を実行する(ステップS801)。そして、POSレジスタ3は、免税区分の変更(例えば、
図14(A)の運送区分変更ボタン1405の押下)を受け付けたか否かを判断する(ステップS802)。免税区分の変更を受け付けた場合(ステップS802:YES)、POSレジスタ3は、免税区分変更処理(
図10Aおよび
図10B参照)を実行し(ステップS803)、ステップS802に戻る。免税区分の変更を受け付けない場合(ステップS802:NO)、POSレジスタ3は、運送区分の変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS804)。
【0081】
運送区分の変更(例えば、
図14(A)の免税区分変更ボタン1404の押下)を受け付けた場合(ステップS804:YES)、POSレジスタ3は、運送区分変更処理(
図11参照)を実行し(ステップS805)、ステップS802に戻る。運送区分の変更を受け付けない場合(ステップS805:NO)、POSレジスタ3は、表示中の内容を確定させること(例えば、
図14(A)の確定ボタン1406の押下)を受け付けたか否かを判断する(ステップS806)。確定を受け付けた場合(ステップS806:YES)、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理(
図12参照)を実行し(ステップS807)、
図7のステップS702に戻る。
【0082】
確定を受け付けない場合(ステップS806:NO)、POSレジスタ3は、免税宣言の解除を受け付けたか否かを判断する(ステップS808)。免税宣言の解除を受け付けない場合(ステップS808:NO)、POSレジスタ3は、ステップS804に戻る。免税宣言の解除を受け付けた場合(ステップS808:YES)、POSレジスタ3は、
図7のステップS702に戻る。
【0083】
(免税表示処理の一例)
図9は、POSレジスタ3が行う免税表示処理の一例を示すフローチャートである。
図9において、POSレジスタ3は、免税後の金額を表示する(ステップS901)。なお、ステップS901において表示される金額は、例えば、免税ホーム画面(
図14(A)参照)において表示される金額である。そして、POSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が50万円を超過しているか否かを判断する(ステップS902)。消耗品区分の合計金額が50万円を超過している場合(ステップS902:YES)、POSレジスタ3は、消耗品区分が免税対象金額に対して超過している旨、および超過分の金額(差額)を表示し(ステップS903)、一連の処理を終了する。なお、本フローチャートに示す一連の処理を終了すると、
図8のステップS802に移行する。
【0084】
消耗品区分の合計金額が50万円を超過していない場合(ステップS902:NO)、POSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が5千円未満であるか否かを判断する(ステップS904)。消耗品区分の合計金額が5千円未満である場合(ステップS904:YES)、POSレジスタ3は、消耗品区分が免税対象金額に対して未達である旨、および未達分の金額(差額)を表示し(ステップS905)、一連の処理を終了する。
【0085】
消耗品区分の合計金額が5千円未満ではない場合(ステップS904:NO)、POSレジスタ3は、一般物品区分の合計金額が5千円未満であるか否かを判断する(ステップS906)。一般物品区分の合計金額が5千円未満である場合(ステップS906:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分が免税対象金額に対して未達である旨、および未達分の金額(差額)を表示し(ステップS907)、一連の処理を終了する。一般物品区分の合計金額が5千円未満ではない場合(ステップS906:NO)、すなわち、各免税区分が免税対象金額である場合、POSレジスタ3は、ステップS901における免税後の金額を表示したまま、一連の処理を終了する。なお、この場合、各免税区分が免税対象金額である旨を表示してもよい。また、この場合でも、免税区分の変更を受け付けるようにしてもよい。
【0086】
(免税区分変更処理の一例)
図10Aおよび
図10Bは、POSレジスタ3が行う免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
図10Aにおいて、POSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が50万円を超過しているか否かを判断する(ステップS1001)。消耗品区分の合計金額が50万円を超過していない場合(ステップS1001:NO)、POSレジスタ3は、
図10BのステップS1011に移行する。
【0087】
消耗品区分の合計金額が50万円を超過している場合(ステップS1001:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品を選択不可能に表示する(ステップS1002)。そして、POSレジスタ3は、消耗品区分から除外する候補(商品)の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1003)。消耗品区分から除外する候補の選択を受け付けない場合(ステップS1003:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1006に移行する。
【0088】
消耗品区分から除外する候補の選択を受け付けた場合(ステップS1003:YES)、POSレジスタ3は、当該候補(除外候補)を除外した場合の合計金額(消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの合計金額)を算出して、表示する(ステップS1004)。そして、POSレジスタ3は、除外候補の変更を受け付ける表示を行い、具体的には、除外候補を削除することを受け付ける削除ボタン1413(
図14(B)参照)と、除外候補を課税すること(免税しないこと)を受け付ける非免税ボタン1414(
図14(B)参照)とを表示する(ステップS1005)。なお、消耗品区分から除外候補を除外することにより、消耗品区分の合計金額が5千円未満となってしまう場合、すなわち、免税対象金額ではなくなってしまう場合、その旨を警告する表示を行うようにしてもよい(
図15B参照)。
【0089】
そして、POSレジスタ3は、削除ボタン(確定ボタン)の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS1006)。削除ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS1006:YES)、POSレジスタ3は、当該商品(除外候補)を削除し(ステップS1007)、一連の処理を終了する。削除ボタンの押下を受け付けない場合(ステップS1006:NO)、POSレジスタ3は、非免税ボタン(確定ボタン)の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS1008)。非免税ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS1008:YES)、POSレジスタ3は、当該商品(除外候補)に消費税を課して表示し(ステップS1009)、一連の処理を終了する。
【0090】
非免税ボタンの押下を受け付けない場合(ステップS1008:NO)、POSレジスタ3は、免税宣言の解除を受け付けたか否かを判断する(ステップS1010)。免税宣言の解除を受け付けない場合(ステップS1010:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1003に戻る。免税宣言の解除を受け付けた場合(ステップS1010:YES)、POSレジスタ3は、
図7のステップS702に戻る。
【0091】
なお、ステップS1007では、当該商品を登録商品から削除することに限らず、当該商品を示す文字に取消し線を付して、当該商品が削除された旨を示してもよい。また、ステップS1009では、非免税とする商品に非免税を示す表示(例えば「非」の表示)を行ってもよいし、非免税とする商品を一覧表示から削除してもよい。なお、
図10Aおよび
図10Bに示すフローチャートに示す一連の処理を終了すると、
図8のステップS802に移行する。
【0092】
図10Bにおいて、POSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が5千円未満であるか否かを判断する(ステップS1011)。消耗品区分の合計金額が5千円未満である場合(ステップS1011:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品が登録されているか否かを判断する(ステップS1012)。
【0093】
一般物品区分の商品が登録されていない場合(ステップS1012:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。一般物品区分の商品が登録されている場合(ステップS1012:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分への変更不可能な商品があるか否かを判断する(ステップS1013)。消耗品区分への変更不可能な商品とは、消耗品区分に変更したとすると、消耗品区分の合計金額が50万円を超えてしまう商品や、消耗品区分の商品と一緒に梱包することができない大サイズの商品である。
【0094】
消耗品区分への変更不可能な商品がない場合(ステップS1013:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1015に進む。消耗品区分への変更不可能な商品がある場合(ステップS1013:YES)、POSレジスタ3は、当該商品を選択不可能に表示する(ステップS1014)。
【0095】
そして、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品のうち、区分変更をする候補の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1015)。区分変更をする候補の選択を受け付けない場合(ステップS1015:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1018に移行する。
【0096】
区分変更をする候補の選択を受け付けた場合(ステップS1015:YES)、POSレジスタ3は、当該候補を区分変更した場合の合計金額(消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの合計金額)を算出して、表示する(ステップS1016)。そして、POSレジスタ3は、当該商品の区分変更を受け付ける表示を行い、具体的には、当該商品の区分変更を受け付ける区分変更ボタン(例えば、
図22(B)の区分変更ボタン2213)を表示する(ステップS1017)。
【0097】
そして、POSレジスタ3は、区分変更の確定(例えば、
図22(B)の区分変更ボタン2213の押下)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1018)。区分変更の確定を受け付けない場合(ステップS1018:NO)、POSレジスタ3は、免税宣言の解除を受け付けたか否かを判断する(ステップS1019)。免税宣言の解除を受け付けない場合(ステップS1019:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1015に戻る。免税宣言の解除を受け付けた場合(ステップS1019:YES)、POSレジスタ3は、
図7のステップS702に戻る。
【0098】
ステップS1018において、区分変更の確定を受け付けた場合(ステップS1018:YES)、POSレジスタ3は、受け付けた内容で消耗品区分の商品を登録および表示し(ステップS1020)、一連の処理を終了する。具体的には、ステップS1020において、区分変更ボタンの押下を受け付けた場合、POSレジスタ3は、当該商品を消耗品に区分変更して、消耗品区分の商品を登録および表示する。
【0099】
ステップS1011において、消耗品区分の合計金額が5千円未満ではない場合(ステップS1011:NO)、POSレジスタ3は、一般物品区分の合計金額が5千円未満であるか否かを判断する(ステップS1021)。一般物品区分の合計金額が5千円未満である場合(ステップS1021:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分への変更可能な商品があるか否かを判断する(ステップS1022)。消耗品区分への変更可能な商品とは、消耗品区分に変更したとしても、消耗品区分の合計金額が50万円を超えない商品であるとともに、消耗品区分の商品と一緒に梱包することが可能なサイズの商品である。
【0100】
消耗品区分への変更可能な商品がない場合(ステップS1022:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。なお、この場合、消耗品区分の商品は、課税対象となる。消耗品区分への変更可能な商品がある場合(ステップS1022:YES)、POSレジスタ3は、ステップS1015に移行する。
【0101】
ステップS1021において、一般物品区分の合計金額が5千円未満ではない場合(ステップS1021:NO)、すなわち、消耗品区分および一般物品区分のいずれも免税対象金額である場合、POSレジスタ3は、そのままパスポート情報入力処理(
図12参照)を行い(ステップS1023)、一連の処理を終了する。
【0102】
(運送区分変更処理の一例)
図11は、POSレジスタ3が行う運送区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
図11において、POSレジスタ3は、登録されている商品の中に免税対象商品があるか否かを判断する(ステップS1101)。免税対象商品がない場合(ステップS1101:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。なお、
図11に示すフローチャートに示す一連の処理を終了すると、
図8のステップS802に移行する。
【0103】
POSレジスタ3は、登録されている各免税対象商品の商品情報に含まれる、運送区分の変更の可否を示す項目(可否情報)を参照する(ステップS1102)。そして、POSレジスタ3は、可否情報に基づいて、商品を表示する(ステップS1103)。次に、POSレジスタ3は、運送区分を変更する商品を受け付ける(ステップS1104)。そして、POSレジスタ3は、受け付けた商品に国際運送を示す文字表示(「運」の文字表示)を行う(ステップS1105)。
【0104】
次に、POSレジスタ3は、運送業者の選択開始を受け付ける(ステップS1106)。そして、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理(
図12参照)によって、パスポート情報を入力済みであるか否かを判断する(ステップS1107)。パスポート情報を入力済みである場合(ステップS1107:YES)、POSレジスタ3は、運送業者テーブル500(
図5参照)を参照し、入力済みのパスポート情報(居住国の情報)に基づいて、運送業者を特定する(ステップS1108)。
【0105】
一方、パスポート情報を入力済みではない場合(ステップS1107:NO)、POSレジスタ3は、店員の操作入力に基づいて運送業者を特定し(ステップS1109)、ステップS1110に移行する。店員の操作入力に基づく運送業者の特定は、例えば、店員が顧客に配送先を尋ね、顧客からの申し出に応じた配送先を入力することである。POSレジスタ3は、運送業者テーブル500(
図5参照)を参照して、入力された配送先に応じた運送業者を特定する。
【0106】
そして、POSレジスタ3は、特定した運送業者のリスト(例えば、
図17のリスト画面1700)を表示し(ステップS1110)、運送業者の選択を受け付ける(ステップS1111)。次に、POSレジスタ3は、受け付けた内容を登録する(ステップS1112)。そして、POSレジスタ3は、配送品リストと貼付用レシートのそれぞれの枚数を受け付け(ステップS1113)、一連の処理を終了する。
【0107】
(パスポート情報入力処理の一例)
図12は、POSレジスタ3が行うパスポート情報入力処理の一例を示すフローチャートである。
図12において、POSレジスタ3は、免税条件を満たさない免税区分があるか否か判断する(ステップS1201)。免税条件を満たさない免税区分がない場合(ステップS1201:NO)、POSレジスタ3は、ステップS1204に移行する。免税条件を満たさない免税区分がある場合(ステップS1201:YES)、POSレジスタ3は、確認画面(
図18(A)~(C)参照)を表示する(ステップS1202)。
【0108】
そして、POSレジスタ3は、免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行うか否かを判断する(ステップS1203)。免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行わない場合(ステップS1203:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。なお、
図12に示すフローチャートに示す一連の処理を終了すると、
図8のステップS802に移行する。
【0109】
免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行う場合(ステップS1203:NO)、具体的には、免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行う旨の選択を受け付けた場合、POSレジスタ3は、顧客が提示したパスポートのパスポート情報を読み取る(ステップS1204)。そして、POSレジスタ3は、読み取ったパスポート情報を画面に反映する(ステップS1205)。
【0110】
さらに、POSレジスタ3は、パスポート情報の修正を受け付けたか否かを判断する(ステップS1206)。パスポート情報の修正を受け付けない場合(ステップS1206:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。パスポート情報の修正を受け付けた場合(ステップS1206:YES)、POSレジスタ3は、修正を反映し(ステップS1207)、一連の処理を終了する。
【0111】
(免税処理においてPOSレジスタ3に表示される画面の一例について)
次に、免税処理においてPOSレジスタ3の店員用表示部21に表示される画面の一例について説明する。なお、以下に説明する店員用表示部21に表示される画像は、顧客用表示部23にも表示されてもよい。また、顧客用表示部23に表示される言語は、顧客に応じた言語(顧客の母国語)としてもよい。顧客に応じた言語の指定は、店員用表示部21から店員の操作によって受け付けてもよいし、顧客用表示部23から客の操作によって受け付けてもよい。また、顧客に応じた言語の指定を受け付ける際には、店員用表示部21や顧客用表示部23に、言語の指定を受け付ける画面を表示すればよい。また、顧客用表示部23に表示される言語は、パスポート情報に基づく言語であってもよく、具体的には、顧客の居住国の言語であってもよい。
【0112】
(免税処理を行う際の画面遷移について)
次に、免税処理を行う際の、POSレジスタ3の店員用表示部21に表示される画面の遷移について説明する。まず、
図13~
図19を用いて、免税区分の変更と、運送区分の変更と、パスポート情報の入力とを行う画面遷移について説明する。なお、
図13~
図19では、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に免税区分を変更する場合の画面遷移について説明する。
【0113】
なお、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移については、
図22および
図23を用いて後述する。また、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移については、
図24および
図25を用いて後述する。
【0114】
図13は、店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。
図13(A)は、商品登録画面1300を示す。商品登録画面1300は、登録商品表示領域1301と、登録商品一覧領域1302と、合計表示領域1303と、小計ボタン1304と、免税宣言ボタン1305とを含む画面である。
【0115】
登録商品表示領域1301は、直近に登録した商品の商品名および金額を表示する領域である。登録商品一覧領域1302は、登録した商品の一覧を表示する領域である。
図13において、登録商品一覧領域1302は、先に登録した商品ほど下に表示され、後に登録した商品ほど上に表示される。すなわち、時系列的に、後に登録した商品ほど、上に表示されるようになっている。合計表示領域1303は、登録した商品の合計点数および合計金額を表示する領域である。
【0116】
各領域1301~1303に表示される金額には、「内」の文字が対応付けて表示されている。「内」の表示は、内税(税込金額)であることを示している。なお、各領域1301~1303に表示される金額は、外税(税抜金額)で表示されてもよい。この場合、各領域1301~1303に表示される金額には、外税であることを示す「外」の文字を対応付けて表示すればよい。内税の表記とするか、または、外税の表記とするかは、店員の操作に応じて、切替え可能としてもよい。
【0117】
小計ボタン1304は、小計金額の算出を受け付けるボタンである。免税宣言ボタン1305は、免税取引の開始を受け付けるボタンである。なお、
図13(A)において、免税宣言ボタン1305は、グレーアウトで表示されており、当該ボタンが無効であることを示している。商品登録画面1300において、商品の登録を終えて、小計ボタン1304が押下されると、
図13(B)に示す画面に遷移する。
【0118】
図13(B)は、小計画面1310を示す。小計画面1310は、登録商品一覧領域1311と、合計表示領域1312と、精算ボタン1313と、免税宣言ボタン1305とを含む画面である。登録商品一覧領域1311は、登録した商品の一覧を表示する領域である。合計表示領域1312は、登録した商品の合計点数および合計金額を表示する領域である。合計表示領域1312に表示される内容は、課税対象金額(税抜金額)の合計や、税額の合計を含む。なお、登録商品一覧領域1311に表示される金額や、合計表示領域1312の合計金額に表示される金額は、内税(税込金額)で表記されている。
【0119】
精算ボタン1313は、精算開始を受け付けるボタンである。精算ボタン1313が押下されると、現金支払やカード支払いといった決済種別の選択を受け付ける画面に遷移し、精算処理が開始される。精算処理では、レシートや免税書類が印刷される。
【0120】
小計画面1310において、免税宣言ボタン1305は、商品登録画面1300(
図13(A))におけるグレーアウトが解除され、当該ボタンが有効であることを示している。すなわち、
図13(A)の商品登録画面1300において、小計ボタン1304が押下されると、免税宣言ボタン1305が有効になる。小計画面1310において、免税宣言ボタン1305が押下されると、
図14(A)に示す画面に遷移する。
【0121】
図14は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に、免税区分の変更を受け付ける際の画面の一例を示す説明図である。
図14(A)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合の免税ホーム画面1400を示す。免税ホーム画面1400は、登録商品一覧領域1401と、合計表示領域1402と、警告表示1403と、免税区分変更ボタン1404と、運送区分変更ボタン1405と、確定ボタン1406と、免税解除ボタン1407とを含む画面である。
【0122】
登録商品一覧領域1401は、登録した商品の一覧を表示する領域である。登録商品一覧領域1401において、各商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示と、消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分を示す「消耗品」および「一般物品」のいずれかが表示されている。また、登録商品一覧領域1401に表示される金額は、免税された金額を示している。
【0123】
なお、登録商品一覧領域1401において、消耗品区分に分類される商品の表示態様と、一般物品区分に分類される商品の表示態様とを異なる表示態様としてもよい。異なる表示態様とは、例えば、文字や背景色を異なる色にしたり、書体を変えたりすることである。
【0124】
合計表示領域1402は、消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの免税区分ごとの合計金額を示す。
図14(A)においては、消耗品区分の合計金額が「¥520000」を示しており、すなわち、免税対象金額ではないことを示している。また、一般物品区分の合計金額は、「¥19000」であり、免税対象金額であることを示している。
【0125】
警告表示1403は、消耗品区分が免税対象金額ではない旨、および、免税対象金額に対して超過している金額(差額)を示している。具体的には、警告表示1403は、消耗品区分の合計金額が、免税対象金額の上限額である50万円に対して2万円超過している旨を示している。
【0126】
免税区分変更ボタン1404は、免税区分の変更を受け付けるボタンである。免税区分変更ボタン1404が押下されると、
図14(B)に示す画面に遷移する。運送区分変更ボタン1405は、運送区分の変更を受け付けるボタンである。運送区分変更ボタン1405が押下されると、運送区分の変更を受け付ける画面(例えば、
図16(B)参照)に遷移する。
【0127】
確定ボタン1406は、免税ホーム画面1400に表示されている内容で、免税取引の確定を受け付けるボタンである。確定ボタン1406が押下されると、
図18に示す画面または
図19(A)に示す画面に遷移する。免税解除ボタン1407は、免税取引の解除を受け付けるボタンである。免税解除ボタン1407が押下されると、
図13(B)に示した小計画面に遷移する。なお、いずれの免税区分も免税対象金額である場合、免税ホーム画面1400において、免税区分変更ボタン1404の押下を無効にしてもよい。
【0128】
図14(B)は、免税対象金額に対して超過している金額に対応する商品を、消耗品区分から除外することを受け付ける変更受付画面1410を示す。変更受付画面1410は、登録商品一覧領域1401と、案内表示1411と、試算表示1412と、削除ボタン1413と、非免税ボタン1414とを含む画面である。登録商品一覧領域1401において、消耗品区分の商品が選択可能に表示されている。一方で、一般物品区分の商品については、グレーアウトで表示されており、選択不可能になっている。
【0129】
案内表示1411は、免税対象金額に対して超過している金額に対応する商品を、消耗品区分から除外することにより、消耗品区分が免税対象金額になる旨の案内を示す。カーソル1420は、店員が操作することによって、消耗品区分から除外する候補(商品)を指し示す。
図14(B)においては、案内表示1411は、カーソル1420が示す「○○海苔」の商品を削除または課税とすることによって、消耗品区分が免税対象金額になる旨を示している。なお、カーソル1420は、消耗品区分から除外する候補を自動で指し示すようにしてもよい。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、2万円以上の商品のうち最も安価な商品(例えば、○○海苔)を選択して、カーソル1420で指し示すようにしてもよい。
【0130】
試算表示1412は、カーソル1420が示す候補が選択された場合に、当該商品を消耗品区分から除外した際の試算を示す。
図14(B)においては、例えば、登録商品一覧領域1401に示す消耗品区分の商品のうち、「○○海苔」の商品(候補)が選択されている。「○○海苔」の商品が選択されている場合、試算表示1412には、「○○海苔」(¥20,000)を消耗品区分から除外した際の消耗品区分の金額(¥500,000)が表示されている。また、
図14(B)において、合計表示領域1402に示す「消耗品区分の合計金額」の金額についても、「○○海苔」(¥20,000)を消耗品区分から除外した際の消耗品区分の金額(¥500,000)を表示してもよい。
【0131】
なお、
図14(B)では、登録商品一覧領域1401において「○○海苔」の商品(候補)が1品のみ選択されているが、2品以上の商品(候補)が選択されることも可能である。具体的には、登録商品一覧領域1401において選択可能な複数の商品が押下されると、選択された商品が示す領域にカーソル1420が表示される。2品以上の商品が選択された場合、試算表示1412には、選択された2品以上の商品を消耗品区分から除外した際の金額が表示される。また、
図14(B)において、「○○海苔」の商品が押下されると、カーソル1420による選択が解除される。
【0132】
削除ボタン1413は、登録している商品の中から、登録商品一覧領域1401において選択された商品(候補)を削除することを受け付けるボタンである。
図14(B)に示す変更受付画面1410において、削除ボタン1413が押下されると、登録している商品の中から、「○○海苔」の商品が削除される。なお、削除ボタン1413が押下されると、「○○海苔」の商品が削除されることに限らず、「○○海苔」の文字に取消し線を付して、当該商品が削除された旨を示してもよい。
【0133】
非免税ボタン1414は、登録商品一覧領域1401において選択された商品(例えば、○○海苔)を課税(非免税)することを受け付けるボタンである。非免税ボタン1414が押下されると、
図15Aに示す画面に遷移する。
【0134】
図15Aは、免税区分を変更した後の画面の一例を示す。具体的には、
図15Aは、免税区分の変更完了画面1500を示す説明図である。変更完了画面1500は、登録商品一覧領域1401と、合計表示領域1402と、変更完了表示1501とを含む画面である。登録商品一覧領域1401において、「○○海苔」の商品は、免税されていることを示す「免」の文字に代えて、非免税であることを示す「非」が表示されている。さらに、「○○海苔」の商品は、消耗品区分の商品であるものの、免税されないことを示す「消耗品→課税商品」が表示されている。なお、「○○海苔」の商品には、非免税を示す「非」の文字が付されずに、単に「免」の文字が非表示となるようにしてもよい。
【0135】
また、合計表示領域1402の消耗品区分の免税対象金額は「¥500,000」となっており、免税対象金額であることを示している。また、合計表示領域1402において、消耗品課税対象額は、「¥20,000」を示しており、すなわち、「○○海苔」の商品の税抜金額を示している。
【0136】
変更完了表示1501は、「○○海苔」の商品を課税対象にした旨と、消耗品区分の金額が免税対象金額になった旨とを示す。このようにして、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合でも、消耗品区分の商品の合計金額を、免税対象金額とすることができる。なお、
図14(B)に示す変更受付画面1410において、削除ボタン1413が押下された場合には、「○○海苔」の商品が削除される(または取消し線が付される)ことになる。この場合も、
図15Aにおいて、合計表示領域1402の消耗品区分の免税対象金額は「¥500,000」となり、免税対象金額であることを示す画面が表示される。
【0137】
(消耗品区分から除外候補を除外したとすると、免税対象金額ではなくなる場合の一例)
図15Bは、消耗品区分から除外候補を除外したとすると、免税対象金額ではなくなる場合の変更受付画面の一例を示す説明図である。
図15Bに示す変更受付画面1510には、消耗品区分の商品について、
図14(B)に示した商品に加えて、「○○煎餅」が登録されているものとする。また、
図15Bにおいて、カーソル1420が示すように、消耗品区分から除外する候補として、「○○海苔」の商品と、「○○化粧水」の商品との2つの商品が選択されているものとする。「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が選択されている場合、試算表示1412には、「○○海苔」(¥20,000)および「○○化粧水」(¥500,000)を消耗品区分から除外した際の消耗品区分の金額(¥2,000)が表示されている。
【0138】
ここで、消耗品区分の免税対象金額が¥5千円以上である。このため、仮に、「○○海苔」および「○○化粧水」を削除または非免税としてしまうと、消耗品区分の買上金額が¥2,000になってしまい、すなわち、免税対象金額ではなくなってしまう。そこで、POSレジスタ3は、案内表示1411に示すように、免税対象金額ではなくなってしまう旨を示す警告を行う。
【0139】
「○○海苔」と「○○化粧水」との2つの商品が選択されている状態で、削除ボタン1413が押下されると、登録している商品の中から、「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が削除される(または取消し線が付される)。また、非免税ボタン1414が押下されると、「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が非免税となる。なお、
図15Bにおいて、「○○海苔」および「○○化粧水」のいずれかの商品を示す領域が押下されると、カーソル1420による選択が解除され、解除された商品に応じた消耗品区分の合計金額が試算表示1412に表示される。
【0140】
図16は、店員用表示部21に表示される、運送区分の変更を行う際の画面の一例を示す説明図である。
図16(A)は、免税区分の変更が行われた後の免税ホーム画面1600を示す。なお、免税ホーム画面1600は、変更完了表示1501(
図15A参照)が表示されていない点で
図15Aの画面と異なる。免税ホーム画面1600において、運送区分変更ボタン1405が押下されると、
図16(B)に示す画面に遷移する。
【0141】
図16(B)は、運送区分の変更を受け付ける変更受付画面1610を示す。変更受付画面1610は、運送区分変更表示1611と、登録商品一覧領域1612と、運送業者選択ボタン1613とを含む画面である。運送区分変更表示1611は、運送区分の変更を受け付ける画面であることを示す。
【0142】
登録商品一覧領域1612は、各商品の並び順が、免税ホーム画面1600の登録商品一覧領域1401と異なる。具体的には、登録商品一覧領域1612において、各商品は、国際運送に適したものが選択されやすいように表示されている。例えば、「○○金属バット」は、座席への手荷物としての持ち込み(機内持ち込み)が禁止されている商品であることから、国際運送に適した商品である。このため、変更受付画面1610では、機内持ち込みが不可能な商品が最も上方に表示されている。また、機内持ち込みが禁止されている商品(例えば、「○○金属バット」)には、その旨を示す表示(例えば、「!」)がされている。このように、変更受付画面1610には、機内持ち込みが不可能な商品が選択されやすいように表示されている。
【0143】
また、一般物品区分の商品は、消耗品区分の商品よりも、大型のものが多い傾向になる。このため、一般物品区分の商品(例えば「○○まくら」)は、消耗品区分の商品(例えば、「○○化粧水」や「○○海苔」)よりも上方に表示されている。なお、各商品の商品情報(
図4参照)に、大きさを示す情報を含ませるようにし、大きい商品を上方に表示するようにしてもよい。
【0144】
また、変更受付画面1610において、「○○バッテリー」は、グレーアウトで表示されており、選択不可能になっている。「○○バッテリー」は、運送区分の変更が不可能な商品であり、すなわち、国際運送が不可能な商品である。このため、「○○バッテリー」は、最も下方に表示されており、また、選択不可能になっている。
【0145】
変更受付画面1610において、「○○金属バット」と「○○まくら」には、国際運送を示す「運」が表示されている。具体的には、「○○金属バット」と「○○まくら」は、これらの商品を示す領域が押下されることによって、運送区分の変更を受け付けたことを示している。なお、これらの商品を示す領域が再度押下されると、運送区分の変更が解除され、すなわち、「運」の文字が非表示となる。
【0146】
なお、変更受付画面1610では、一般物品区分の商品である「○○金属バット」と「○○まくら」との商品が国際運送の運送区分となっているが、消耗品区分の商品である「○○化粧水」や「○○海苔」の商品についても、国際運送の運送区分に変更することが可能である。また、変更受付画面1610では、課税対象となる商品が登録されていないが、課税対象となる商品が登録されている場合には、当該商品についても、国際運送の運送区分に変更することが可能である。
【0147】
運送業者選択ボタン1613は、運送業者の選択を受け付けるボタンである。運送業者選択ボタン1613が押下されると、
図17(A)に示す画面に遷移する。
【0148】
図17は、店員用表示部21に表示される、国際運送に係る選択画面の一例を示す。
図17(A)は、運送業者のリスト画面1700を示す。リスト画面1700は、運送業者選択ボタン1701(1701a、1701b、1701c)と、確定ボタン1702とを含む画面である。運送業者選択ボタン1701は、例えば、パスポート情報の居住国に基づいて特定した、配送先の国の運送業者と運送料とを示す。運送業者選択ボタン1701は、運送業者の指定を受け付ける。例えば、運送業者選択ボタン1701aが押下されると、「○○配送国際便」の指定を受け付ける。確定ボタン1702は、受け付けた運送業者の確定を受け付ける。確定ボタン1702が押下されると、
図17(B)に示す画面に遷移する。
【0149】
なお、図示では、運送業者を1つ選択する画面を示しているが、複数選択する場合もある。例えば、買上商品が10品あり、そのうち、3品をアメリカへ直送し、2品をカナダへ直送し、5品を持ち帰るような場合がある。この場合、アメリカへ直送する運送業者と、カナダへ直送する運送業者とを選択する必要がある。このため、運送業者のリスト画面1700において、商品ごとや配送先ごとに運送業者を選択できる画面を表示するようにしてもよい。
【0150】
図17(B)は、印刷枚数入力画面1710を示す。印刷枚数入力画面1710は、枚数入力表示1711と、確定ボタン1712とを含む画面である。枚数入力表示1711は、配送品リスト枚数欄1711aと、貼付用レシート枚数欄1712bとを含む。配送品リスト枚数欄1711aが押下されると、テンキーが表示され、配送品リストの印刷枚数の入力が可能になる。また、貼付用レシート枚数欄1712bが押下されると、テンキーが表示され、貼付用レシートの印刷枚数の入力が可能になる。
【0151】
なお、配送品リスト枚数欄1711aおよび貼付用レシート枚数欄1712bには、直送する商品の数や、サイズから得られる箱の数分の枚数が予め自動で入力されていてもよい。具体的に説明すると、POSレジスタ3は、梱包材(箱)の大きさを示す情報を、自装置の記憶部(RAM33)や外部の記憶サーバ等から取得する。そして、POSレジスタ3は、直送区分の商品の数やサイズと、梱包材の大きさを示す情報とに基づいて、直送区分の商品を梱包する梱包材の数を推定することが可能である。この推定結果を用いることにより、POSレジスタ3は、配送品リスト枚数欄1711aに、予め自動で枚数を入力しておくことが可能である。消耗品区分の商品についても同様に、POSレジスタ3は、消耗品区分の商品の数やサイズと、梱包材の大きさを示す情報とに基づいて、消耗品区分の商品を梱包する梱包材の数を推定することが可能である。この推定結果を用いることにより、POSレジスタ3は、貼付用レシート枚数欄1712bに、予め自動で枚数を入力しておくことが可能である。
【0152】
確定ボタン1712は、配送品リスト枚数欄1711a、および貼付用レシート枚数欄1712bに入力された印刷枚数の確定を受け付けるボタンである。確定ボタン1712が押下されると、各種入力が確定した免税ホーム画面(不図示)に移行する。
【0153】
図18は、免税ホーム画面において確定ボタン1406が押下された際に免税対象金額ではない場合の確認画面の一例を示す説明図である。
図18(A)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額ではなく、かつ、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額である場合の確認画面1800を示す。
図18(B)は、消耗品区分の商品の合計金額と、一般物品区分の商品の合計金額とがいずれも免税対象金額ではない場合の確認画面1810を示す。
図18(C)は、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額ではなく、かつ、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額である場合の確認画面1820を示す。
【0154】
確認画面1800、1810、1820は、それぞれ、案内表示1801と、戻るボタン1802と、免税拒否ボタン1803と、免税容認ボタン1804とを含む画面である。案内表示1801は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額ではない旨を示す。
【0155】
戻るボタン1802は、免税ホーム画面に戻ることを受け付けるボタンである。免税拒否ボタン1803は、免税を行わずに精算を受け付けるボタンである。免税拒否ボタン1803が押下されると、免税を解除して、例えば、
図13(B)に示した小計画面に遷移する。
【0156】
免税容認ボタン1804は、免税取引を受け付けるボタンである。ここで、免税対象金額ではないにもかかわらず、免税取引を行えるようにしている点について補足しておく。消耗品区分の商品は、同一店舗における1日の消耗品区分の合計金額が5千円以上かつ50万円以下という免税条件を満たせば、免税の対象となる。仮に、今回の取引で消耗品区分の合計金額が免税適用額に達していなくても、以降の取引によって免税条件を満たせば免税の対象となる。このような理由から、免税対象金額ではない場合でも、免税取引を行えるようにしている。
【0157】
免税容認ボタン1804が押下されると、
図19(A)に示す画面に遷移する。なお、免税容認ボタン1804が押下された場合、所定の警告情報を出力するようにしてもよい。所定の警告情報の出力は、例えば、各免税区分の合計金額と免税対象金額との差額を、店員用表示部21に表示したり、レシートに印刷したりすることである。これにより、免税対象金額ではないことや差額を顧客に通知することができるため、顧客に差額分の買物を促すことができる。
【0158】
図19は、パスポート情報の入力時の画面およびその後の画面の一例を示す説明図である。
図19(A)は、パスポート情報入力画面1900を示す。パスポート情報入力画面1900には、例えば、パスポート等の本人証明書の種類を示す「旅券等の種類」、旅券等の識別番号を示す「番号」、本人の「購入者氏名」、「生年月日」、「国籍」のほか、「在留資格」、「上陸年月日」などの入力項目が表示されている。
【0159】
パスポート情報入力画面1900において、パスポートに記載されているコードがスキャナ部35によって読み取られると、入力項目に情報が入力される。なお、入力した情報に訂正がある場合には、入力項目を押下することによって、操作入力によって訂正することが可能である。入力項目に情報が入力されて、確定ボタン1901が押下されると、
図19(B)に示す画面に遷移する。
【0160】
図19(B)は、小計画面1910を示す。小計画面1310は、登録商品一覧領域1311と、合計表示領域1312と、精算ボタン1313と、免税宣言ボタン1305とを含む画面である。登録商品一覧領域1311には、登録した商品が表示されている。登録商品一覧領域1311において、免税対象商品には、「免」の文字が表示されるとともに、消費税が課されていない金額が表示されている。また、国際運送を行う商品には、「運」の文字が表示されている。また、免税対象商品ではない商品(例えば「○○海苔」)については、金額が内税で表示されている。
【0161】
合計表示領域1312に表示される内容は、課税対象金額(税抜金額)の合計や、税額の合計のほか、消耗品区分の合計金額や、一般物品区分の合計金額を含む。また、合計表示領域1312に表示される内容は、運送料を含む。
【0162】
ここで、運送料について、詳述する。POSレジスタ3は、直送区分の商品(○○まくら、○○金属バット)のサイズや数量に基づいて、直送区分の商品を梱包する梱包材(箱)の数を推定することが可能である。また、
図19(B)に示す画面を表示しているときには、POSレジスタ3は、既にパスポート情報を得ている。このため、POSレジスタ3は、運送業者テーブル500(
図5参照)を参照して、パスポート情報が示す国籍に応じた運送業者および運送料を特定することが可能である。これにより、POSレジスタ3は、梱包材(または商品)の大きさや数に応じた運送料を算出して、国外への直送に係る運送料を表示することが可能である。例えば、POSレジスタ3は、パスポート情報入力画面1900において確定ボタン1901が押下された後に、梱包材(または商品)の大きさや数に応じた運送料を表示してもよい。また、POSレジスタ3は、運送業者ごとの運送料を表示して、店員から一の運送業者の選択を受け付けるようにしてもよい。
【0163】
なお、
図19(B)の登録商品一覧領域1311において、運送業者ごとの料金や、梱包材の単価や数量といった運送料に関する詳細を表示してもよい。また、小計画面1910において、運送料について、キャンセルを受け付けるキャンセルボタンを表示してもよい。キャンセルボタンが押下されると、表示されている運送料がキャンセルされ、例えば、合計表示領域1312には、運送料を除いた金額が表示される。また、キャンセルボタンが押下されると、運送業者の変更や梱包材の変更など、運送に関する入力を手動で受け付ける画面に遷移してもよい。また、キャンセルボタンが押下されると、自装置での入力を受け付けるようにはせずに、サービスカウンタ等の他の装置で、運送料の支払等の配送に関する手続を行う旨の案内を表示してもよい。
【0164】
ここで、国ごとに持ち込み禁止の商品がある。具体的には、例えば、イラン国へは、酒類や豚肉加工食品(ソーセージ)の持ち込みが禁止されている。顧客が買い上げた商品が、当該顧客が持ち込む国への持ち込みが禁止されている商品である場合には、その旨を報知するようにしてもよい。具体的に説明すると、例えば、POSレジスタ3は、国ごとに持ち込み禁止商品を示す情報を、自装置の記憶部(RAM33)や外部の記憶サーバ等から取得する。そして、POSレジスタ3は、買上商品の中に、パスポート情報が示す国への持ち込みが禁止されている商品(持ち込み禁止商品)があるか否かを判定する。当該判定において、持ち込み禁止商品があると判定した場合、POSレジスタ3は、持ち込み禁止商品がある旨を報知すればよい。
【0165】
小計画面1910において、精算ボタン1313が押下されると、小計画面1910に示す内容で精算処理が行われる。
【0166】
(免税取引において発行される書類について)
次に、
図20および
図21を用いて、免税取引において発行される書類について説明する。
図20は、免税取引において、POSレジスタ3が発行する書類の一例を示す説明図である。免税取引において発行する書類は、顧客用レシート2000と、貼付用レシート2010と、配送品リスト2100(
図21参照)とを含む。
図20においては、顧客用レシート2000と、貼付用レシート2010とについて説明する。なお、免税取引において発行する書類は、これらのほかにも、店舗が控える控え用レシート(不図示)が含まれる。店舗が控える控え用レシートは、例えば、顧客用レシート2000と同様の内容が記載される。
【0167】
図20(A)は、顧客が受け取る顧客用レシート2000を示す。顧客用レシート2000には、通常のレシートであり、一般事項2001と、購入商品情報2002と、国際運送説明文2003と、小計情報2004と、取引金額情報2005と、運送料情報2006とを含む事項が記載されている。一般事項2001は、購入日時、レシート番号、店員名などを含む。
【0168】
購入商品情報2002は、商品名、金額、消耗品区分、運送区分などを含む。購入商品情報2002において、消耗品区分の商品には、「◆」のマークが付されている。一般物品区分の商品には、「●」のマークが付されている。一般物品区分から消耗品区分に変更された商品には、「●→◆」が付されている。国際運送する商品には、「運」の文字が付されている。
【0169】
具体的に説明すると、例えば、「○○化粧水」には、「◆」のマークが付されており、すなわち、「○○化粧水」が消耗品区分の商品であることを示している。また、「○○まくら」および「○○金属バット」には、「運」の文字が付されており、すなわち、「○○まくら」および「○○金属バット」が国際運送する商品であること示している。さらに、「○○まくら」および「○○金属バット」には、「●」のマークが付されており、すなわち、「○○まくら」および「○○金属バット」が一般物品区分の商品であることを示している。また、「○○バッテリー」には、「●→◆」のマークが付されており、すなわち、「○○バッテリー」が一般物品区分から消耗品区分に変更された商品であることを示している。また、「○○海苔」には、「●」等のマークおよび「運」の文字がいずれも付されておらず、すなわち、「○○海苔」が免税対象商品ではなく、国際運送されないことを示している。
【0170】
国際運送説明文2003は、「運」の文字についての説明を示しており、具体的には、「運」の文字について海外へ発送する商品である旨を示している。小計情報2004は、小計金額や、免税区分ごとの合計金額や、買上点数などを含む。取引金額情報2005は、預り金額と、お釣りとを含む。運送料情報2006は、国外への直送に係る運送料を示す。
【0171】
図20(B)は、消耗品区分の商品を梱包する箱に貼付される貼付用レシート2010を示す。貼付用レシート2010には、一般事項2001と、小計情報2004と、消耗品商品情報2011とを含む事項が記載されている。消耗品商品情報2011には、消耗品区分に分類された商品が記載されており、一般物品区分に分類された商品については記載されていない。また、貼付用レシート2010は、消耗品区分の商品を梱包する箱に貼付されることから、すなわち、国際運送する商品を梱包する箱には貼付さないことから、国際運送する商品については記載されていない。
【0172】
このような貼付用レシート2010を梱包用の箱に貼付することにより、税関等における検査において、梱包用の箱に収納されている消耗品区分の商品を容易に把握することが可能になる。
【0173】
なお、貼付用レシート2010には、一般物品区分の商品についても記載されていてもよい。この場合、一般物品区分の商品と、消耗品区分の商品とを異なる領域に分けて記載されていてもよい。また、貼付用レシート2010に、一般物品区分の商品を記載するか、記載しないかを選択可能にしてもよい。この選択は、商品の登録時にその都度行われてもよいし、メンテナンス時などの特定のモードにおいて行われてもよい。
【0174】
また、
図20(B)に示すように、貼付用レシート2010に一般物品区分の商品を記載しない場合には、貼付用レシート2010に記載される商品は、消耗品区分で登録された商品のみとなる。このため、貼付用レシート2010に一般物品区分の商品を記載しない場合には、「消耗品」を示す「◆」のマークを印刷しなくてもよい。ただし、この場合でも、免税区分が一般物品から消耗品に変更されたことを示す「●→◆」については印刷してもよい。
【0175】
図21は、配送品リスト2100の一例を示す説明図である。配送品リスト2100には、一般事項2001と、小計情報2004と、国際運送商品情報2101とを含む事項が記載されている。国際運送商品情報2101には、国際運送する商品が記載されている。配送品リスト2100は、国際運送する商品を梱包する箱に貼付されることから、すなわち、消耗品区分の商品を梱包する箱に貼付されないことから、貼付用レシート2010に記載される商品については記載されていない。
【0176】
このような配送品リスト2100を梱包用の箱に貼付することにより、店員が運送手続を行う際に、梱包用の箱に収納する商品を容易に把握することが可能になる。
【0177】
(消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合の画面遷移)
次に、
図22および
図23を用いて、消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合の画面遷移について説明する。
図22および
図23は、消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
図22(A)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額未満の場合の免税ホーム画面2200を示す。免税ホーム画面2200は、登録商品一覧領域1401と、合計表示領域1402と、警告表示2201と、免税区分変更ボタン1404と、運送区分変更ボタン1405と、確定ボタン1406と、免税解除ボタン1407とを含む画面である。
【0178】
登録商品一覧領域1401は、登録した商品の一覧を表示する領域である。登録商品一覧領域1401において、「○○煎餅」の商品は、消耗品区分の商品であることを示している。消耗品区分で登録されている商品は、「○○煎餅」の商品のみである。「○○煎餅」の金額は、¥2000である。すなわち、消耗品区分の合計金額は、免税対象金額に達していない。このため、「○○煎餅」は、免税の対象とはなっておらず、すなわち、「○○煎餅」には、非免税を示す「非」の文字が付されている。
【0179】
合計表示領域1402において、消耗品区分の商品の合計金額は、「¥2000」を示しており、すなわち、免税対象金額ではないことを示している。一方で、一般物品区分の商品の合計金額は、「¥508000」であり、免税対象金額であることを示している。
【0180】
警告表示2201は、消耗品区分の合計金額が免税対象金額に未達の旨、および、免税対象金額に対して未達分の金額(差額)を示している。具体的には、警告表示2201は、消耗品区分の合計金額が、免税対象金額の下限額である5千円に対して3千円足りていない旨を示している。免税ホーム画面2200において、免税区分変更ボタン1404が押下されると、
図22(B)に示す画面に遷移する。
【0181】
図22(B)は、一般物品区分の商品を消耗品区分に変更することを受け付ける変更受付画面2210を示す。変更受付画面2210は、登録商品一覧領域1401と、案内表示2211と、試算表示2212と、区分変更ボタン2213とを含む画面である。登録商品一覧領域1401において、「○○煎餅」と「○○ロードバイク」とは、グレーアウトで表示されており、選択不可能になっている。これは、「○○煎餅」の商品は、消耗品区分の商品であることから、区分変更が不可能な商品であるためである。また、「○○ロードバイク」の商品は、一般物品区分の商品であるものの、金額が¥499,000であることから、消耗品区分に区分変更したとすると、消耗品区分の免税対象金額の上限額である50万円を超えてしまうためである。
【0182】
案内表示2211は、一般物品区分の商品を、消耗品区分に区分変更することにより、消耗品区分が免税対象金額になる旨の案内を示す。
図22(B)においては、案内表示2211は、カーソル1420が示す「○○タオル」の商品(候補)を区分変更ことによって、消耗品区分が免税対象金額になる旨を示している。
【0183】
試算表示2212は、カーソル1420が示す一般物品区分の商品(候補)が選択された場合に、当該商品を消耗品区分に区分変更した際の試算を示す。
図22(B)においては、例えば、登録商品一覧領域1401に示す一般物品区分の商品のうち、「○○タオル」が選択されている。「○○タオル」が選択されている場合、試算表示2212には、「○○タオル」(¥3,000)を一般物品区分に区分変更した際の各免税区分の金額(消耗品区分:¥5,000、一般物品区分:¥505,000)が表示されている。
【0184】
なお、
図22(B)では、登録商品一覧領域1401において「○○タオル」の商品が1品のみ選択されているが、2品以上の商品(例えば、「○○タオル」に加えて「○○シャツ」)が選択されることも可能である。この場合、試算表示2212には、選択された2品以上の商品(候補)を消耗品区分に区分変更した際の金額が表示される。
【0185】
区分変更ボタン2213は、登録商品一覧領域1401において選択された商品の区分変更を受け付けるボタンである。
図22(B)に示す変更受付画面2210において、区分変更ボタン2213が押下されると、
図23(A)に示す画面に遷移する。
【0186】
図23(A)は、消耗品区分に変更する商品の数量の指定を受け付ける数量指定画面2300を示す。数量指定画面2300は、数量指定表示2301を含む。数量指定表示2301は、消耗品区分に変更する「○○タオル」の枚数の指定を受け付ける。図示においては、「3」枚が指定されている。数量の指定を受け付けて、決定ボタン2301aが押下されると、
図23(B)に示す画面に遷移する。
【0187】
なお、「○○タオル」の単価は、¥1000である。消耗品区分の合計金額が免税対象金額の下限額である5千円に対して3千円足りていないことから、数量指定表示2301において指定される「○○タオル」の数量が「2」以下であれば、「○○タオル」を消耗品区分に変更したとしても、消耗品区分の合計金額が免税対象金額の下限額に達しない。このため、「○○タオル」の数量が「2」以下であれば、決定ボタン2301aの押下を無効としたり、決定ボタン2301aが押下された場合に、消耗品区分の合計金額が免税対象金額の下限額に達しない旨を示す警告を表示したりしてもよい。また、「○○タオル」の数量を「2」以下とする入力を不可能にしてもよい。また、数量指定表示2301において、「○○タオル」の数量として、予め「3」が入力されていてもよい。また、「3」以上の数量の指定を促す報知を行うようにしてもよい。
【0188】
また、数量指定画面2300において、登録商品一覧領域1401の免税区分の変更対象となる商品の変更を受け付け可能にしてもよい。具体的には、免税区分の変更対象となる商品を、「○○タオル」から「○○シャツ」へ変更を受け付け可能にしてもよい。この場合、例えば、数量指定画面2300において、「○○シャツ」が選択されると、
図22(B)に対応する画面を表示し、すなわち、「○○シャツ」が選択された場合の案内表示2211および試算表示2212を表示するようにしてもよい。
【0189】
図23(B)は、免税区分の変更完了画面2310を示す。変更完了画面2310は、登録商品一覧領域1401と、合計表示領域1402と、変更完了表示2311とを含む画面である。登録商品一覧領域1401において、「○○煎餅」には、免税されていることを示す「免」の文字が表示されており、消耗品区分の免税区分が表示されている。また、「○○タオル」には、一般物品区分から消耗品区分へ免税区分が変更された旨を示す「一般物品→消耗品」が表示されている。
【0190】
また、合計表示領域1402の消耗品区分の免税対象金額は「¥5,000」となっており、免税対象金額であることを示している。変更完了表示2311は、「○○タオル」を消耗品区分に区分変更した旨と、消耗品区分の金額が免税対象金額になった旨とを示す。このようにして、消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合でも、一般物品区分の商品を区分変更することにより、消耗品区分の商品の合計金額を、免税対象金額とすることができる。
【0191】
(一般物品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合の画面遷移)
次に、
図24および
図25を用いて、一般物品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合の画面遷移について説明する。
図24および
図25は、一般物品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
図24(A)は、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額未満の場合の免税ホーム画面2400を示す。免税ホーム画面2400は、登録商品一覧領域1401と、合計表示領域1402と、警告表示2401と、免税区分変更ボタン1404と、運送区分変更ボタン1405と、確定ボタン1406と、免税解除ボタン1407とを含む画面である。
【0192】
登録商品一覧領域1401は、登録した商品の一覧を表示する領域である。登録商品一覧領域1401において、「○○シャツ」は、一般物品区分の商品であることを示している。一般物品区分で登録されている商品は、「○○シャツ」の商品のみである。「○○シャツ」の金額は、¥3000である。すなわち、一般物品区分の合計金額は、免税対象金額に達していない。このため、「○○シャツ」の商品は、免税の対象とはなっていない。これにより、登録商品一覧領域1401において、「○○シャツ」には、「免」の文字が表示されていない。
【0193】
合計表示領域1402において、一般物品区分の商品の合計金額は、「¥3000」を示しており、すなわち、免税対象金額ではないことを示している。一方で、消耗品区分の商品の合計金額は、「¥20000」であり、免税対象金額であることを示している。
【0194】
警告表示2401は、一般物品区分の合計金額が免税対象金額に未達の旨、および、免税対象金額に対して未達分の金額(差額)を示している。具体的には、警告表示2401は、一般物品区分の合計金額が、免税対象金額の下限額である5千円に対して2千円足りていない旨を示している。免税ホーム画面2400において、免税区分変更ボタン1404が押下されると、
図24(B)に示す画面に遷移する。
【0195】
図24(B)は、一般物品区分の商品を消耗品区分に変更することを受け付ける変更受付画面2410を示す。変更受付画面2410は、登録商品一覧領域1401と、案内表示2411と、試算表示2412と、区分変更ボタン2213とを含む画面である。登録商品一覧領域1401において、「○○海苔」は、グレーアウトで表示されており、選択不可能になっている。これは、「○○海苔」の商品は、消耗品区分の商品であることから、区分変更が不可能な商品であるためである。
【0196】
案内表示2411は、一般物品区分の商品を、消耗品区分に区分変更することにより、一般物品区分の商品をなくすことを促す案内を示す。
図24(B)においては、案内表示2411は、カーソル1420が示す「○○海苔」の商品(候補)を区分変更ことによって、一般物品区分がなくなる旨を示している。
【0197】
試算表示2412は、カーソル1420が示す一般物品区分の商品が選択された場合に、当該商品を消耗品区分に区分変更した際の試算を示す。
図24(B)においては、例えば、登録商品一覧領域1401に示す一般物品区分の商品のうち、「○○シャツ」が選択されている。「○○シャツ」が選択されている場合、試算表示2412には、「○○シャツ」(¥3,000)を一般物品区分に区分変更した際の各免税区分の金額(消耗品区分:¥23,000、一般物品区分:¥0)が表示されている。
【0198】
なお、
図24(B)では、登録商品一覧領域1401において「○○シャツ」の商品が1品のみ選択されているが、2品以上の商品(候補)が選択されることも可能である。この場合、試算表示2412には、選択された2品以上の商品を消耗品区分に区分変更した際の金額が表示される。
【0199】
区分変更ボタン2213は、登録商品一覧領域1401において選択された商品の区分変更を受け付けるボタンである。
図24(B)に示す変更受付画面2410において、区分変更ボタン2213が押下されると、
図25に示す画面に遷移する。
【0200】
図25は、免税区分の変更完了画面2500を示す。変更完了画面2500は、登録商品一覧領域1401と、合計表示領域1402と、変更完了表示2501とを含む画面である。登録商品一覧領域1401において、「○○シャツ」には、免税されていることを示す「免」の文字が表示されており、また、消耗品区分の免税区分が表示されている。また、「○○シャツ」には、一般物品区分から消耗品区分へ免税区分が変更された旨を示す「一般物品→消耗品」が表示されている。
【0201】
また、合計表示領域1402の一般物品区分の免税対象金額は「¥0」となっており、一般物品区分の商品に課税対象の商品がないことを示している。変更完了表示2501は、「○○シャツ」を消耗品区分に区分変更した旨と、「○○シャツ」の商品が免税対象となった旨とを示す。このようにして、一般物品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合でも、一般物品区分の商品を消耗品に区分変更することにより、免税対象とすることができる。
【0202】
なお、
図24(B)の変更受付画面2410から、
図25の変更完了画面2500に遷移する前に、
図23(A)の数量指定画面2300のような、区分変更する商品の数量の指定を受け付ける画面を表示するようにしてもよい。
【0203】
(運送区分の変更に係るPOSレジスタ3の効果)
以上説明したように、本実施形態のPOSレジスタ3は、免税可能な商品について、国外への発送を示す運送(直送区分)を指定して、指定した運送を示す情報(運送区分)を表示するようにした。これにより、各商品の運送区分を店員に通知できる。このため、店員は、国外へ直接発送する商品の仕分け作業や梱包作業を効率よく行うことができる。したがって、本実施形態によれば、国外への発送に係る手続を含む免税手続を円滑に行うことを支援することができる。
【0204】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、登録した商品のうち、運送が指定された商品(運送区分を変更した商品)を示す第1のシート(
図21の配送品リスト2100)と、運送が指定されなかった商品のうち梱包すべき商品(消耗品区分の商品)を示す第2のシート(
図20の貼付用レシート2010)とを印刷するようにした。これにより、店員は、国外へ直接発送する商品や消耗品区分の商品に対する仕分け作業や梱包作業を、より効率よく行うことができる。
【0205】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、第1のシートの枚数と、第2のシートの枚数との入力を受け付け、受け付けた枚数を印刷するようにした。これにより、各シートについて、登録した商品の数量に応じた枚数を印刷できる。なお、仮に、事後的に、これらのシートを発行する場合には、シート番号などの取引を識別する情報などを操作入力するといった手間や時間を要することがある。本実施形態のPOSレジスタ3によれば、取引において、各シートについて、指定の枚数を印刷することができるため、当該シートの発行に係る負担を軽減することができる。
【0206】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、登録した商品の金額が免税対象金額である場合に、当該商品の運送を指定可能(運送区分を変更可能)にした。これにより、国内で消費されることのない商品の国外への発送に係る仕分け作業や梱包作業を効率よく行うことができる。また、国内で消費される商品など免税対象とはならない商品については、国外への発送の見込みが薄いことから、当該商品の運送区分の変更を行えないようにすることができる。
【0207】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、商品ごとの運送の指定(運送区分の変更)の可否を示す可否情報に基づいて商品を表示して、運送の指定を受け付けるようにした。これにより、国際運送が禁止されている商品については、直送区分への変更を受け付けないようにしたことができる。したがって、店員が、国際運送が禁止されている商品を、国際運送を行うために仕分けしたり、梱包したりしてしまうことを抑えることができる。したがって、国外への発送に係る手続の効率化を図ることができる。
【0208】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、渡航情報(例えば、パスポート情報)に基づいて、運送が指定された商品の運送を行う運送業者のリストを表示し、当該リストの中から、運送業者の選択を受け付けるようにした。これにより、POSレジスタ3は、配送先として見込める国の運送業者を提示することができる。したがって、運送業者の選択に係る店員の負荷を軽減することができる。
【0209】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、渡航情報(例えば、パスポート情報)に基づいて、運送料を算出するようにこれにより、POSレジスタ3は、配送先として想定される国の運送料を提示することができる。したがって、運送業者の選択に係る店員の負荷を軽減することができる。また、顧客は、運送料を参考にして、運送業者を簡単に決めることができる。
【0210】
(免税区分の変更に係るPOSレジスタ3の効果)
本実施形態のPOSレジスタ3は、免税区分ごとの商品の合計金額と、免税対象金額との差額を算出し、合計金額が免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と差額とを表示するようにした。これにより、免税対象金額ではない免税区分と当該差額とを店員に通知することができる。したがって、店員は、合計金額と当該免税対象金額との差額を自ら計算しなくても、当該差額を把握することができるとともに、店員が免税対象金額ではない免税区分の商品に対して免税手続を行ってしまうことを抑えることができる。これにより、免税対象金額の範囲ではない免税区分について免税対象金額とするために、登録している商品の削除や、免税区分の変更といった免税手続に係る店員の負荷を軽減することができる。このため、免税手続に関する知識の乏しい店員でも、免税手続を効率よく行うことができる。したがって、本実施形態によれば、免税手続を円滑に行うことを支援することができる。
【0211】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、商品の登録の完了を受け付けた場合に、免税対象金額の範囲ではない免税区分と差額とを表示するようにした。これにより、商品の登録の完了を受け付けたタイミングで、免税対象金額ではない免税区分と当該差額とを店員に通知することができる。したがって、店員は、商品の登録と免税手続とを効率よく行うことができる。
【0212】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、合計金額が前記免税対象金額に達していない免税区分(例えば、消耗品区分)がある場合、当該免税区分とは異なる免税区分(例えば、一般物品区分)の商品うち、免税対象金額に達していない免税区分(消耗品区分)へ変更可能な候補を表示するようにした。これにより、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(消耗品区分)の商品を免税対象とする際に、店員は最適な商品(一般物品区分の商品)を容易に選択することができる。したがって、消耗品区分の商品を免税対象とするための、店員による商品(一般物品区分の商品)の選択を好適に支援することができる。
【0213】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(例えば、一般物品区分)がある場合、当該免税区分の商品のうち、当該免税区分とは異なる免税区分(例えば、消耗品区分)の候補を表示するようにした。これにより、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(一般物品区分)の商品を免税対象とする際に、店員は最適な商品(一般物品区分の商品)を容易に選択することができる。したがって、一般物品区分の商品を免税対象とするための、店員による商品(一般物品区分の商品)の選択を好適に支援することができる。
【0214】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、変更する商品の候補の選択に応じて、免税区分ごとの合計金額を再度算出し、再度算出した合計金額を表示するようにした。これにより、区分変更する商品を確定させる前に、区分変更する際の各区分の合計金額を店員に提示することができる。したがって、店員が自ら各区分の合計金額を計算しなくても済むため、区分変更を行う際の、店員による商品の選択をより好適に支援することができる。
【0215】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(例えば、消耗品区分)ある場合、当該免税区分の商品のうち、登録から削除する候補を表示するようにした。これにより、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(消耗品区分)を免税対象とする際に、店員は、削除する最適な商品(超過分の商品)を容易に選択することができる。したがって、消耗品区分を免税対象とするための、店員による商品(削除する商品)の選択を好適に支援することができる。
【0216】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(消耗品区分)がある場合、当該免税区分の商品のうち、課税対象とする候補を表示するようにした。これにより、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(消耗品区分)を免税対象とする際に、店員は、課税対象とする最適な商品(超過分の商品)を容易に選択することができる。したがって、消耗品区分を免税対象とするための、店員による商品(課税対象とする商品)の選択を好適に支援することができる。
【0217】
(実施形態の変形例)
次に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。
【0218】
(変形例1)
まず、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、運送業者のリスト画面1700(
図17参照)の運送業者選択ボタン1701に優先順位を設けずに表示する構成について説明した。変形例1では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、運送業者選択ボタン1701に優先順位を設けて表示するようにしてもよい。
【0219】
具体的に説明すると、変形例1において、優先順位の高いものほど、上方に表示すればよい。また、優先順位の高いものほど、運送業者選択ボタン1701の表示領域を大きくしたり、目立つ表示色としたりしてもよい。優先順位は、例えば、運送料、運送時間(到達時間)、保冷運送の有無などに応じた順位である。例えば、優先順位は、運送料が安い運送業者ほど高くしてもよい。また、各運送業者の運送料は、運送業者選択ボタン1701に対応付けて表示されていてもよい。また、優先順位は、運送時間が短い運送業者ほど高くしてもよい。各運送業者の運送時間は、運送業者選択ボタン1701に対応付けて表示されていてもよい。また、保冷を要する商品の場合、保冷運送のある運送業者の優先順位を高くしてもよい。
【0220】
変形例1によれば、店員および顧客による運送業者の選択を好適に支援することができる。このため、免税手続に関する知識の乏しい店員でも、免税手続を効率よく行うことができる。
【0221】
(変形例2)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、運送区分変更処理において、運送業者の選択や配送品リストの印刷を行う構成について説明した。変形例2では、運送区分変更処理において、運送業者の選択や、配送品リストの印刷に加えて、運送料の支払いや、配送先の入力を行う構成について説明する。
【0222】
例えば、POSレジスタ3は、運送業者の選択や、配送品リストの印刷が完了すると、運送料の項目、および運送料を含めた小計画面を表示して、運送料を含めた金額で精算を行えばよい。また、変形例2において、POSレジスタ3は、配送先の入力を行う。配送先の入力は、精算を行う前であればよく、例えば、運送業者の選択の後や、配送品リストの印刷枚数の入力を受け付けた後とすればよい。
【0223】
変形例2によれば、運送料の支払いや配送先の入力についてもまとめて行うことができるため、サービスカウンタ等に移動しなくても、取引を行ったPOSレジスタ3において、免税手続を完了させることができる。
【0224】
(変形例3~6について)
次に、実施形態の変形例3~6について説明する。上述した実施形態では、免税区分変更処理、運送区分変更処理、およびパスポート情報入力処理の各処理について、操作者の選択に応じた順で行われる構成について説明した。変形例3~6では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、これらの各処理について、予め設定した順で行われる構成について説明する。
【0225】
(変形例3:パスポート情報入力処理を最後に行うようにした構成)
変形例3では、パスポート情報入力処理を最後に行うようにした構成について説明する。変形例3の場合、例えば、POSレジスタ3は、免税区分変更処理と、運送区分変更処理とが完了した後に、パスポート情報の入力を受け付ける画面に遷移可能とすればよい。具体的には、POSレジスタ3は、免税ホーム画面1400(
図14参照)において、免税区分変更処理(免税区分変更ボタン1404の押下によって実行される処理)と、運送区分変更処理(運送区分変更ボタン1405の押下によって実行される処理)とが完了するまで、確定ボタン1406を非表示としたり、当該ボタンの押下を無効としたりすればよい。そして、免税区分と、運送区分とが確定した後に、確定ボタン1406の押下を有効とすればよい。
【0226】
変形例3では、免税区分の変更と、運送区分の変更とを含む一連の区分変更に係る操作が完了した後に、パスポートの提示を受けて、パスポート情報を入力するようにした。したがって、一連の区分変更に係る操作を先にまとめて行うことができるため、区分変更に係る操作を効率よく行うことができる。
【0227】
(変形例4:パスポート情報入力処理を最初に行うようにした構成)
変形例4では、パスポート情報入力処理を最初に行うようにした構成について説明する。変形例4の場合、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理が完了するまで、免税区分変更処理と、運送区分変更処理とを行えないようにする。具体的には、POSレジスタ3は、免税ホーム画面1400(
図14参照)において、パスポート情報の入力があるまで、免税区分変更ボタン1404および運送区分変更ボタン1405を非表示としたり、これらのボタンの押下を無効としたりすればよい。そして、パスポート情報入力処理が完了した後に、免税区分変更ボタン1404および運送区分変更ボタン1405の押下を有効とすればよい。
【0228】
変形例4によれば、パスポートの提示があった後に、免税手続を行うことができる。これにより、例えば、免税手続を開始したものの、顧客がパスポートを所持しておらず、免税手続を完了させることができないといった、開始した免税手続が無駄になってしまうことを抑えることができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。また、パスポート情報に基づいて、運送業者のリスト画面1700を表示することができる。これにより、店員が行う運送業者の選択を好適に支援することができる。
【0229】
(変形例5:パスポート情報入力処理を、免税区分変更処理と運送区分変更処理との間に行う構成)
変形例5では、パスポート情報入力処理を、免税区分変更処理と運送区分変更処理との間に行う構成について説明する。変形例5において、POSレジスタ3は、各処理の順を、免税区分変更処理→パスポート情報入力処理→運送区分変更処理の順とする。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、免税ホーム画面1400(
図14参照)において、免税区分の変更が確定していない状態では、運送区分変更ボタン1405および確定ボタン1406を非表示としたり、これらのボタンの押下を無効としたりすればよい。そして、POSレジスタ3は、免税区分の変更が確定した後に、パスポート情報の入力を受け付けるようにする。
【0230】
また、POSレジスタ3は、免税区分が確定し、パスポート情報の入力が完了していない状態では、運送区分変更ボタン1405を非表示としたり、当該ボタンの押下を無効としたりすればよい。そして、POSレジスタ3は、パスポート情報の入力が完了した後に、運送区分変更ボタン1405の押下を有効とすればよい。なお、消耗品区分および一般物品区分のいずれの免税区分も免税対象金額である場合、すなわち、免税区分の変更を要しない場合、POSレジスタ3は、免税区分変更処理を行わずに、パスポート情報の入力を開始するようにすればよい。
【0231】
変形例5によれば、各商品の免税区分が確定した後に、運送区分の変更を受け付けるため、免税区分に応じた運送区分を選択することができる。これにより、例えば、消耗品区分の商品よりも一般物品区分の商品を優先して国外へ発送したいという要望がある場合など、顧客の要望に応じて運送区分を選択することができる。また、パスポート情報に基づいて、運送業者のリスト画面1700を表示することができるため、店員が行う運送業者の選択を好適に支援することができる。
【0232】
(変形例6:免税区分変更処理の後に、運送区分変更処理を行う構成)
変形例6では、パスポート情報入力処理については順番を問わず、免税区分変更処理の後に、運送区分変更処理を行う構成について説明する。具体的には、例えば、POSレジスタ3は、免税ホーム画面1400(
図14参照)において、免税区分の変更が確定するまでは、運送区分変更ボタン1405を非表示としたり、当該ボタンの押下を無効としたりすればよい。言い換えれば、免税区分の変更の操作が終わらない場合には、運送区分の操作を禁止してもよい。そして、POSレジスタ3は、免税区分の変更が確定した後に、運送区分変更ボタン1405の押下を有効とする。なお、消耗品区分および一般物品区分のいずれの免税区分も免税対象金額である場合、すなわち、免税区分の変更を要しない場合、POSレジスタ3は、免税ホーム画面1400において、初めから、運送区分変更ボタン1405の押下を有効とすればよい。
【0233】
変形例6によれば、各商品の免税区分が確定した後に、運送区分の変更を受け付けるため、免税区分に応じた運送区分を選択することができる。これにより、例えば、消耗品区分の商品よりも一般物品区分の商品を優先して国外へ発送したいという要望がある場合など、顧客の要望に応じて、免税区分ごとに運送区分を選択することができる。
【0234】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野] 商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラム
本発明は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラムに関する。
[背景技術]
従来、外国人旅行者等が購入した商品は、国外に持ち出す場合には消費税が免除(以下「免税」という。)される。免税される商品は、消耗品および一般物品のいずれかの免税区分に分類される。消耗品は、例えば、食品類や飲料類など、国内において消費されることのある物品である。また、一般物品は、衣類や家電製品など、通常の生活に用いられる物品であり、消耗品以外の物品である。消耗品および一般物品のいずれかの免税区分に該当する商品は、それぞれに定められた一定の条件を満たすことによって、免税の対象となる。
また、免税の適用を受けるには、店舗において店員による免税手続が行われる。免税手続には、消耗品の梱包手続や、免税区分の変更手続や、外国への商品の運送手続などが含まれる。消耗品の梱包手続において、店員は、梱包した商品が開封された場合に、当該開封を目視で判別することが可能なシールを封印したりする。また、免税区分の変更手続において、店員は、一般物品の商品を、一定の条件を満たすことによって、消耗品の免税区分に変更したりする。また、運送手続において、店員は、国外へ直接発送する場合には運送の手配などを行ったりする。
関連する技術として、消耗品や一般物品の免税区分ごとに商品を登録しておき、商品に付されたバーコードを復号化することにより、商品情報の免税区分をレシートに印字する金銭登録機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015-232773号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、免税手続を熟知していない店員は、免税手続を行うに際して、免税手続を熟知している店員に訊いたり、自ら調べたりすることになるため、免税手続を円滑に行うことができないことがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、免税手続を円滑に行うことを支援することができる技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、顧客が買い上げる商品を登録する登録手段と、前記登録手段によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、予め免税区分ごとに設定される免税対象金額との差額を算出する算出手段と、前記合計金額が前記免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と前記算出手段によって算出された前記差額とを表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、免税対象金額ではない免税区分と、免税区分ごとの商品の合計金額および免税対象金額の差額とを店員に通知することができる。したがって、店員は、合計金額と当該免税対象金額との差額を自ら計算しなくても、当該差額を把握することができるとともに、店員が免税対象金額ではない免税区分の商品に対して免税手続を行ってしまうことを抑えることができる。これにより、免税対象金額の範囲ではない免税区分について免税対象金額とするために、登録している商品の削除や、免税区分の変更といった免税手続に係る店員の負荷を軽減することができる。このため、免税手続に関する知識の乏しい店員でも、免税手続を効率よく行うことができる。したがって、上記構成によれば、免税手続を円滑に行うことを支援することができる。
上記構成において、商品の登録の完了の操作を受け付ける操作受付手段をさらに有し、前記表示制御手段は、商品の登録の完了を受け付けた場合に、前記免税対象金額の範囲ではない免税区分と前記差額とを表示してもよい。
上記構成によれば、商品の登録の完了を受け付けたタイミングで、免税対象金額ではない免税区分と当該差額とを店員に通知することができる。したがって、店員は、商品の登録と免税手続とを効率よく行うことができる。
上記構成において、前記表示制御手段は、前記合計金額が前記免税対象金額に達していない免税区分がある場合、当該免税区分とは異なる免税区分の商品のうち、前記免税対象金額に達していない免税区分へ変更可能な候補を表示してもよい。
上記構成によれば、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(消耗品区分)の商品を免税対象とする際に、店員は最適な商品(一般物品区分の商品)を容易に選択することができる。したがって、消耗品区分の商品を免税対象とするための、店員による商品(一般物品区分の商品)の選択を好適に支援することができる。
上記構成において、前記表示制御手段は、前記合計金額が前記免税対象金額に達していない免税区分がある場合、当該免税区分の商品のうち、当該免税区分とは異なる免税区分へ変更可能な候補を表示してもよい。
上記構成によれば、合計金額が免税対象金額に達していない免税区分(一般物品区分)の商品を免税対象とする際に、店員は最適な商品(一般物品区分の商品)を容易に選択することができる。したがって、一般物品区分の商品を免税対象とするための、店員による商品(一般物品区分の商品)の選択を好適に支援することができる。
上記構成において、前記変更可能な候補のうち、いずれかの選択を受け付ける候補選択手段を備え、前記算出手段は、前記候補選択手段が受け付けた候補に応じて、免税区分ごとの前記合計金額を再度算出し、前記表示制御手段は、前記算出手段によって再度算出された前記合計金額を表示してもよい。
上記構成によれば、区分変更する商品を確定させる前に、区分変更する際の各区分の合計金額を店員に提示することができる。したがって、店員が自ら各区分の合計金額を計算しなくても済むため、区分変更を行う際の、店員による商品の選択をより好適に支援することができる。
上記構成において、前記表示制御手段は、前記合計金額が前記免税対象金額を超過している免税区分がある場合、当該免税区分の商品のうち、登録から削除する候補を表示してもよい。
上記構成によれば、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(消耗品区分)の商品を免税対象とする際に、店員は最適な商品(超過分の商品)を容易に選択することができる。したがって、消耗品区分を免税対象とするための、店員による商品(削除する商品)の選択を好適に支援することができる。
上記構成において、前記表示制御手段は、前記合計金額が前記免税対象金額を超過している免税区分がある場合、当該免税区分の商品のうち、課税対象とする候補を表示してもよい。
上記構成によれば、合計金額が免税対象金額を超過している免税区分(消耗品区分)の商品を免税対象とする際に、店員は最適な商品(超過分の商品)を容易に選択することができる。したがって、消耗品区分を免税対象とするための、店員による商品(課税対象とする商品)の選択を好適に支援することができる。
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である商品販売データ処理方法は、商品販売データ処理装置が行う商品販売データ処理方法であって、顧客が買い上げる商品を登録する登録ステップと、前記登録ステップにおいて登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、予め免税区分ごとに設定される免税対象金額との差額を算出する算出ステップと、前記合計金額が前記免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と前記算出ステップにおいて算出された前記差額とを表示する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする商品販売データ処理方法である。
上記構成によれば、免税対象金額ではない免税区分と、免税区分ごとの商品の合計金額および免税対象金額の差額とを店員に通知することができる。したがって、店員は、合計金額と当該免税対象金額との差額を自ら計算しなくても、当該差額を把握することができるとともに、店員が免税対象金額ではない免税区分の商品に対して免税手続を行ってしまうことを抑えることができる。これにより、免税対象金額の範囲ではない免税区分について免税対象金額とするために、登録している商品の削除や、免税区分の変更といった免税手続に係る店員の負荷を軽減することができる。このため、免税手続に関する知識の乏しい店員でも、免税手続を効率よく行うことができる。したがって、上記構成によれば、免税手続を円滑に行うことを支援することができる。
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータを、顧客が買い上げる商品を登録する登録手段、前記登録手段によって登録された商品の免税区分ごとの合計金額と、予め免税区分ごとに設定される免税対象金額との差額を算出する算出手段、前記合計金額が前記免税対象金額の範囲ではない免税区分がある場合、当該免税区分と前記算出手段によって算出された前記差額とを表示する表示制御手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、免税対象金額ではない免税区分と、免税区分ごとの商品の合計金額および免税対象金額の差額とを店員に通知することができる。したがって、店員は、合計金額と当該免税対象金額との差額を自ら計算しなくても、当該差額を把握することができるとともに、店員が免税対象金額ではない免税区分の商品に対して免税手続を行ってしまうことを抑えることができる。これにより、免税対象金額の範囲ではない免税区分について免税対象金額とするために、登録している商品の削除や、免税区分の変更といった免税手続に係る店員の負荷を軽減することができる。このため、免税手続に関する知識の乏しい店員でも、免税手続を効率よく行うことができる。したがって、上記構成によれば、免税手続を円滑に行うことを支援することができる。
【0235】
なお、上述した説明では、登録部と、運送指定部と、表示制御部と、枚数受付部と、可否情報取得部と、渡航情報入力部と、リスト表示処理部と、運送業者受付部と、運送料算出部と、算出部と、操作受付部と、候補選択部とは、POSレジスタ3に具備される構成について説明した。これらの機能部は、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部は、ストアコントローラ2に具備されていてもよいし、ストアコントローラ2以外のコンピュータ装置(例えば、監視端末や外部サーバ)に具備されていてもよい。また、これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、1台であることに限らず、複数台であってもよい。例えば、これらの機能部の一部の機能部を一のコンピュータ装置が具備し、他の機能部を他のコンピュータ装置が具備していてもよい。また、上述した説明では、商品マスタ400や運送業者テーブル500は、ストアコントローラ2に記録される構成について説明したが、これに限らず、他のコンピュータ装置(POSレジスタ3や外部のサーバ等)に記録されていてもよい。
【0236】
なお、以上に説明したPOSシステム1およびPOSレジスタ3を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0237】
1…POSシステム
2…ストアコントローラ
3…POSレジスタ
21…店員用表示部
22…キー操作部
23…顧客用表示部
24…カード決済部
25…印刷部
31…CPU
32…ROM
33…RAM
34…通信部
35…スキャナ部
36…ドロア
37…音声出力部