IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-制御方法 図1
  • 特開-制御方法 図2
  • 特開-制御方法 図3
  • 特開-制御方法 図4
  • 特開-制御方法 図5
  • 特開-制御方法 図6
  • 特開-制御方法 図7
  • 特開-制御方法 図8
  • 特開-制御方法 図9
  • 特開-制御方法 図10
  • 特開-制御方法 図11
  • 特開-制御方法 図12
  • 特開-制御方法 図13
  • 特開-制御方法 図14
  • 特開-制御方法 図15
  • 特開-制御方法 図16
  • 特開-制御方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152808
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20241018BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20241018BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20241018BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H04L51/04
H04L67/00
G06F3/0484
H04N1/00 127A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024131065
(22)【出願日】2024-08-07
(62)【分割の表示】P 2021001099の分割
【原出願日】2021-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】神久 翔
(57)【要約】
【課題】ファクシミリ通信を利用して画像を送信できなかった場合に当該画像を含むメッセージを投稿する端末装置等を提供すること。
【解決手段】複数の端末装置間でメッセージをやり取り可能なサービスを提供するサーバ装置と通信可能な通信部と、制御部と、表示部とを備えた第1の端末装置であって、前記制御部は、第1の通信装置が、第2の通信装置から第1の画像を受信したことを示すメッセージを前記表示部に表示し、前記第2の通信装置へ第2の画像を送信する指示を受け付け、前記第2の通信装置へ前記第2の画像を送信できない場合には、第2の端末装置へ前記第1の画像を受信したことに対する返信メッセージを送信する指示を前記サーバ装置に送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置間でメッセージをやり取り可能な
サービスを提供するサーバ装置と通信可能な第1の端末装置の制御方法であって、
前記第1の端末装置が、前記サーバ装置から、第1の通信装置が第2の通信装置から第1の画像を受信したことを受信し、
前記第1の端末装置が、前記第1の通信装置から前記第2の通信装置への第2の画像の送信指示である第1の指示を受け付け、
前記第1の端末装置が、前記サーバ装置から、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置に前記第2の画像を送信できないことを受信し、
前記第1の端末装置が、第2の端末装置へメッセージを送信するための指示である第2の指示を受け付け、
前記第1の指示及び第2の指示は前記第1の端末装置上で実行される第1のアプリケーション上のユーザインタフェースを介して受け付ける
ことを特徴とする制御方法。
【請求項2】
前記第1の通信装置は第1の通信方法を介して前記第2の通信装置から第1の画像を受信し、
前記第1の通信装置は前記第1の通信方法を介して前記第2の通信装置へ第2の画像を送信し、
前記第2の端末装置に対して前記第1の通信方法と異なる第2の通信方法を介してメッセージが送信されることを特徴とした請求項1記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像通信装置の一つであるファクシミリが広く利用されており、ファクシミリの受信を通知する技術も提案されている。
【0003】
例えば、ファクシミリの受信を通知する通知メッセージを作成し、通知先に送付する画像形成装置において、通知メッセージに、受信した画像のプレビューを指定するURL(Uniform Resource Locator)や、受信したデータに対する処理を選択するための画面を表示するためのURLを含める技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-160531
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、チャットアプリ等、ユーザ間でメッセージの送受信を行うアプリの利用が広まっている。そこで、チャットアプリを介して、ファクシミリ通信を介して受信した画像の確認や、当該受信した画像に対する返信の画像の送信ができることが望ましい。ここで、ユーザが、外出先等からチャットアプリを介してファクシミリに返信の指示をした場合に、返信の指示がされたファクシミリの状態を容易に確認できない状況が考えられる。返信の画像の送信が送れている場合、ユーザはファクシミリの状態を確認できず、返信が遅れてしまい、トラブルに発展する可能性が生じるという課題がある。しかしながら、このような課題は、特許文献1では考慮されていない。
【0006】
本開示は上述した課題に鑑み、ファクシミリ通信を利用して画像を送信できなかった場合に当該画像を含むメッセージを投稿する端末装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本開示の第1の実施態様は、複数の端末装置間でメッセージをやり取り可能なサービスを提供するサーバ装置と通信可能な通信部と、制御部と、表示部とを備えた第1の端末装置であって、前記制御部は、第1の通信装置が、第2の通信装置から第1の画像を受信したことを示すメッセージを前記表示部に表示し、前記第2の通信装置へ第2の画像を送信する指示を受け付け、前記第2の通信装置へ前記第2の画像を送信できない場合には、第2の端末装置へ前記第1の画像を受信したことに対する返信メッセージを送信する指示を前記サーバ装置に送信することを特徴とする。
【0008】
本開示の第2の実施態様は、第1の通信装置と、第2の通信装置と、第1の端末装置と、第2の端末装置と、サーバ装置とを含むシステムであって、前記第1の端末装置は、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置から第1の画像を受信したことを前記サーバ装置を介して受信し、前記第1の端末装置は、前記サーバ装置に対する、前記第1の通信装置から前記第2の通信装置への第2の画像の送信指示を受け付け、前記第1の端末装置は、前記サーバ装置から、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置に前記第2の画像を送信できないことを受信し、前記第1の端末装置は、前記サーバ装置に対する、前記第2の端末装置へのメッセージの送信指示を受け付けることを特徴とするシステムである。
【0009】
本開示の第3の実施態様は、複数の端末装置間でメッセージをやり取り可能なサービスを提供するサーバ装置と通信可能で、表示部を備えた第1の端末装置の制御方法であって、第1の通信装置が、第2の通信装置から第1の画像を受信したことを示すメッセージを前記表示部に表示するステップと、前記第2の通信装置へ第2の画像を送信する指示を受け付けるステップと、前記第2の通信装置へ前記第2の画像を送信できない場合には、第2の端末装置へ前記第1の画像を受信したことに対する返信メッセージを送信する指示を前記サーバ装置に送信するステップと、を含む制御方法である。
【0010】
本開示の第4の実施態様は、第1の通信装置と、第2の通信装置と、第1の端末装置と、第2の端末装置と、サーバ装置とを含むシステムの制御方法であって、前記第1の端末装置が、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置から第1の画像を受信したことを前記サーバ装置を介して受信するステップと、前記第1の端末装置が、前記サーバ装置に対する、前記第1の通信装置から前記第2の通信装置への第2の画像の送信指示を受け付けるステップと、前記第1の端末装置が、前記サーバ装置から、前記第1の通信装置が前記第2の通信装置に前記第2の画像を送信できないことを受信するステップと、前記第1の端末装置が、前記サーバ装置に対する、前記第2の端末装置へのメッセージの送信指示を受け付けるステップと、を含むことを特徴とする制御方法である。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、ファクシミリ通信を利用して画像を送信できなかった場合に当該画像を含むメッセージを投稿することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態におけるシステムの全体構成を説明するための図である。
図2】第1実施形態におけるサーバ装置の機能構成を説明するための図である。
図3】第1実施形態におけるメッセージ情報のデータ構成の例を説明するための図である。
図4】第1実施形態におけるアドレス情報のデータ構成の例を説明するための図である。
図5】第1実施形態における端末装置の機能構成を説明するための図である。
図6】第1実施形態における画像通信装置の機能構成を説明するための図である。
図7】第1実施形態における画像通信装置の処理の流れを説明するためのフロー図である。
図8】第1実施形態におけるサーバ装置の処理の流れを説明するためのフロー図である。
図9】第1実施形態における端末装置の処理の流れを説明するためのフロー図である。
図10】第1実施形態における動作例を説明するための図である。
図11】第2実施形態におけるサーバ装置の機能構成を説明するための図である。
図12】第2実施形態における画像通信装置の機能構成を説明するための図である。
図13】第2実施形態における画像通信装置の処理の流れを説明するためのフロー図である。
図14】第3実施形態における動作例を示す図である。
図15】第4実施形態における動作例を示す図である。
図16】第5実施形態における動作例を示す図である。
図17】第6実施形態における動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0014】
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
図1を参照して、本開示のシステム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、システム1は、サーバ装置10、端末装置20、画像通信装置30を含んで構成される。システム1には、複数の端末装置20(端末装置20a、端末装置20b)と、複数の画像通信装置30(画像通信装置30a、画像通信装置30b)とが含まれる。
【0015】
サーバ装置10、端末装置20、画像通信装置30は、ネットワークNW1を介して接続される。ネットワークNW1は、各装置を接続するネットワークである。例えば、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)により実現されている。また、これらのネットワークを組み合わせて構成されてもよい。
【0016】
画像通信装置30は、少なくともファクシミリ(FAX/facsimile)の機能を有する装置である。画像通信装置30は、例えば、デジタル複合機(MFP;Multi-Function Peripheral/Printer)等の画像形成装置に搭載されてもよいし、単体の装置であってもよい。また、画像通信装置30は、例えば、アナログ回線やデジタル回線(ISDN)といった電話回線のネットワークNW2にも接続することが可能である。
【0017】
サーバ装置10は、所定のサービス(例えば、IoTプラットフォーム)を提供する情報処理装置であり、例えば、クラウド上に設置される。本実施形態では、サーバ装置10は、チャットサービスと、連携サービスとを提供する。
【0018】
本実施形態において、チャットサービスとは、当該チャットサービスを利用するユーザ間で、メッセージをやり取りする機能を実現するサービスをいう。より具体的には、チャットサービスは、チャットサービスを利用するそれぞれのユーザが使用するそれぞれの端末装置(複数の端末装置)間において、メッセージのやりとり(送受信)を実現させるサービスである。
【0019】
本実施形態において、連携サービスとは、画像通信装置30と連携して、画像通信装置30を用いた所定の機能を実現するサービスをいう。
【0020】
端末装置20は、ユーザが使用する装置であり、例えば、スマートフォンや、タブレットといったモバイル端末や、PC(Personal Computer)等によって構成される情報処理装置である。
【0021】
なお、本明細書において、「FAXを受信する」「FAXの受信」「FAX受信」とは、ファクシミリ通信を利用し、規格に基づいて画像を受信することをいう。また、「FAXを送信する」「FAXの送信」「FAX送信」とは、ファクシミリ通信を利用し、規格に基づいて画像を送信することをいう。ファクシミリ通信は、文字や図形等を含む画像を送受信する電気通信であり、ファクシミリ通信の用に供するための伝送路をファクシミリ通信網という。
【0022】
[1.2 機能構成]
[1.2.1 サーバ装置]
図2を参照して、本実施形態のサーバ装置10の機能構成を説明する。図2に示すように、サーバ装置10は、制御部100、記憶部170、NW通信部180を備えて構成される。
【0023】
制御部100は、サーバ装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部170に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU(Central Processing Unit))により構成されている。
【0024】
制御部100は、プログラムを実行することにより、メッセージ処理部102、連携処理部104として機能する。
【0025】
メッセージ処理部102は、チャットサービスを実現する。本実施形態では、メッセージ処理部102は、以下の処理を実行する。
【0026】
(1)投稿されたメッセージの受信と記憶
メッセージ処理部102は、NW通信部180を介して、ユーザによって入力されたメッセージを含む情報(メッセージ情報)を受信する。なお、本実施形態では、メッセージ情報をサーバ装置10に送信する処理を、投稿と記載する。また、本実施形態では、ユーザAのチャットアプリIDを送信元の情報として含み、ユーザBのチャットアプリIDを送信先の情報として含み、所定のメッセージを含むメッセージ情報を投稿することを、ユーザAからユーザB宛に所定のメッセージを投稿する、と記載する。
【0027】
メッセージ情報とは、メッセージ及びメッセージの属性を含む情報である。メッセージとは、ユーザによって入力された内容(例えば、テキストデータ)である。また、メッセージの属性とは、メッセージに関する情報であり、例えば、送信元の情報、送信先の情報、送信日時等である。
【0028】
メッセージ情報には、送信元の情報及び送信先の情報として、チャットサービスを利用するユーザを一意に識別可能な情報が記憶される。本実施形態では、チャットサービスを利用するユーザを一意に識別可能な情報を識別情報という。
【0029】
識別情報は、チャットサービスにおいてユーザに対して自動的に付与される情報であってもよいし、ユーザによって設定・変更される情報(例えば、サービスIDやユーザID、アカウント名等)であってもよい。
【0030】
なお、本実施形態では、チャットアプリIDを識別情報として用いることとして説明する。チャットアプリIDとは、チャットサービスを利用するユーザがチャットサービスに初めてログインしたときに、チャットサービス(サーバ装置10の制御部100)がユーザに対して付与する、ユーザに固有のIDである。チャットアプリIDは、例えば、「0X00000001」といった通し番号だったり、ランダムな文字列であったり、所定の計算方法によって算出された文字列や数字であってもよい。また、チャットアプリIDは、ユーザの操作によって変更されることはなく、また、ユーザによって他の情報(例えば、サービスID等)が設定・変更されても、変更されることはない。
【0031】
なお、識別情報は、チャットアプリID以外であっても、チャットサービスを利用するユーザを一意に識別可能な情報であればよい。例えば、識別情報は、ユーザによって設定可能でユーザ毎に異なるID(サービスIDやユーザID等)であってもよいし、ユーザに固有の情報(例えば、電話番号や電子メールアドレス)であってもよい。
【0032】
また、メッセージには、ファイルを添付することができる。ファイルは、例えば、PDF(Portable Document Format)ファイルや、画像ファイル、音声ファイル、動画ファイル等である。ファイルは、例えば、メッセージの一部として含まれてもよいし、メッセージとは別にメッセージ情報に含まれてもよい。なお、ファイル自体をメッセージやメッセージ情報に含めるのではなく、ファイルを特定する情報(例えば、ファイル名やURL(Uniform Resource Locator))をメッセージに含め、当該メッセージを受信した装置がファイルを特定する情報に基づきファイルを取得するようにしてもよい。
【0033】
メッセージ処理部102は、メッセージ情報を受信した場合、受信したメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域172に記憶する。このとき、メッセージ処理部102は、添付されたファイルをファイル記憶領域174に記憶してもよいし、メッセージ情報に所定の情報(例えば、受信日時等)を付加してもよい。
【0034】
(2)メッセージの送信
メッセージ処理部102は、メッセージ情報を、送信先の情報に基づき送信することにより、メッセージの送信先となっているユーザにメッセージを送信する。送信の方法は、いわゆるPULL配信であってもよいし、PUSH配信であってもよい。
【0035】
PULL配信を行う場合、例えば、メッセージ処理部102は、NW通信部180を介して、他の装置から、識別情報であるチャットアプリIDを含んだメッセージの取得の要求を受信する。このとき、メッセージ処理部102は、受信したチャットアプリIDを送信先として含むメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域172から取得し、メッセージの取得の要求を送信した装置に対して、当該取得したメッセージ情報を送信する。
【0036】
PUSH配信を行う場合は、予め、チャットアプリIDに対応する装置の情報(例えば、装置のシリアル番号やIMEI(International Mobile Equipment Identifier))を記憶部170に記憶させる。そして、メッセージ処理部102は、受信したメッセージ情報の送信先として含まれるチャットアプリIDに対応する装置の情報を取得し、当該装置の情報に対応する装置に対して、受信したメッセージ情報を送信する。
【0037】
このように、メッセージ処理部102は、メッセージの受信、記憶、送信の処理を実行することにより、チャットサービスを利用するユーザから送信されたメッセージを、当該メッセージの送信先のユーザが使用する装置に送信することができる。
【0038】
連携処理部104は、連携サービスを実現する。本実施形態では、連携処理部104は、以下の処理を実行する。
(1)画像通信装置30から受信した画像(受信画像)に関する情報を受信する処理
(2)画像通信装置30からユーザ宛に受信画像に関するメッセージを投稿する処理
(3)ユーザからファクシミリによる返信の指示を受信する処理
(4)ユーザからのファクシミリによる返信の指示に基づき画像通信装置30にFAX送信を指示する処理
(5)画像通信装置30からFAX送信の実行結果を取得する処理
(6)画像通信装置30からユーザ宛に実行結果を含むメッセージを投稿する処理
【0039】
なお、本実施形態では、ファクシミリ通信を利用して、画像通信装置30によって受信された画像を、受信画像(第1の画像)という。また、本実施形態では、返信とは、受信画像の送信者に対して、当該受信画像を受領したことを示す画像(第2の画像)を送信することをいう。本実施形態では、返信の際に送信される画像を、返信用画像という。
【0040】
連携処理部104は、上述した処理を実行することにより、ユーザとの間で、メッセージを用いたやり取りを実現することにより、サーバ装置10を、いわゆるチャットボット(Bot)として機能させる。したがって、サーバ装置10は、チャットサービスにおいて、メッセージの送信元又は送信先となることができ、サーバ装置10に対応するチャットアプリIDが付与されている。本実施形態では、サーバ装置10に対応するチャットアプリIDを、「CHATBOT」として記載する。
【0041】
記憶部170は、サーバ装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部170は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。
【0042】
記憶部170は、記憶領域として、メッセージ情報記憶領域172と、ファイルを記憶する領域であるファイル記憶領域174と、アドレス情報記憶領域176とが確保される。
【0043】
メッセージ情報記憶領域172は、メッセージ情報を記憶する領域である。メッセージ情報には、例えば、図3に示すように、メッセージを送信したユーザの識別情報である送信元チャットアプリID(例えば、「CHATBOT」)と、メッセージの送信先(宛先)となるユーザの識別情報である送信先チャットアプリID(例えば、「0X00000001」)と、メッセージの送信日時(例えば、「2019年07月16日12時20分39秒」)と、メッセージ(例えば、「ファクスを受信しました…」)と、メッセージに添付されたファイルに関する情報とが含まれる。
【0044】
メッセージに添付されたファイルに関する情報は、ファイルそのものであってもよいし、ファイル記憶領域174に記憶されたファイルの場所を示す情報(例えば、ファイルパス、ファイル名、URL等)であってもよい。
【0045】
アドレス情報記憶領域176は、チャットアプリのユーザの連絡先や、当該ユーザが使用する画像通信装置30に関する情報(アドレス情報)を記憶する。アドレス情報には、例えば、図4に示すように、ユーザの名称(例えば、「A」)と、当該ユーザのチャットアプリID(例えば、「0X00000001」)と、当該ユーザが使用する画像通信装置30の電話番号(例えば、「00011112222」)、FAX番号(例えば、「0012345678」)及びアドレス(例えば、「198.51.100.1」)とが含まれる。
【0046】
アドレスは、連携処理部104が、画像通信装置30との通信を行うために用いられる情報であり、ネットワークNW1における画像通信装置30の位置を示す情報である。本実施形態では、アドレスとして、IP(Internet Protocol)アドレスが記憶されることとして説明する。なお、アドレスには、MAC(Media Access Control)アドレス、ポート番号、サーバ名、ドメイン名が記憶されてもよいし、これらを組み合わせた情報が記憶されてもよい。
【0047】
NW通信部180は、LANやWANを介して、端末装置20や画像通信装置30といった他の装置と通信を行う。NW通信部180は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC(Network Interface Card)等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0048】
[1.2.2 端末装置]
図5を参照して、本実施形態の端末装置20の機能構成を説明する。図5に示すように、端末装置20は、制御部200、表示部240、操作部250、記憶部270、NW通信部280を備えて構成される。
【0049】
制御部200は、端末装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部270に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU)により構成されている。
【0050】
制御部200は、記憶部270に記憶されたチャットアプリ272を実行することにより、メッセージ取得部202、メッセージ投稿部204、タイムライン表示制御部206として機能する。
【0051】
メッセージ取得部202は、サーバ装置10からメッセージを取得する。例えば、メッセージ取得部202は、NW通信部280を介して、サーバ装置10にメッセージの取得の要求を送信する。メッセージの取得の要求には、識別情報として、端末装置20を使用するユーザのチャットアプリIDが含まれる。また、メッセージ取得部202は、メッセージの取得の要求に対する応答として、サーバ装置10からメッセージ情報を受信し、受信したメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域274に記憶する。
【0052】
また、メッセージ取得部202は、取得したメッセージにファイルが添付されている場合、当該ファイルを取得し、ファイル記憶領域276に記憶する。
【0053】
メッセージ投稿部204は、ユーザによって入力されたメッセージを含むメッセージ情報を生成し、NW通信部280を介して、サーバ装置10に投稿する。なお、メッセージ投稿部204は、送信元の情報として、端末装置20を使用するユーザのチャットアプリIDをメッセージ情報に含める。また、メッセージ投稿部204は、送信先の情報として、メッセージのやり取りを行っている相手のチャットアプリIDをメッセージ情報に含める。メッセージのやり取りを行っている相手とは、例えば、端末装置20を操作するユーザ以外のユーザであって、タイムライン表示制御部206によって表示されるタイムラインに表示されたユーザをいう。さらに、メッセージ投稿部204は、投稿したメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域274に記憶し、投稿したメッセージに添付されたファイルをファイル記憶領域276に記憶する。
【0054】
タイムライン表示制御部206は、表示部240にタイムラインを表示する。タイムラインとは、送信日時等の日付情報に基づき、メッセージを時系列に並べて表示させる表示態様をいう。例えば、タイムライン表示制御部206は、ユーザによって選択された他のユーザのチャットアプリIDが送信先又は送信元として記憶されているメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域274から読み出す。そして、タイムライン表示制御部206は、読み出したメッセージ情報に含まれるメッセージを、送信日時に基づき時系列に並べ、表示部240に表示する。なお、タイムライン表示制御部206は、メッセージとともに、送信者を示す情報(例えば、送信者の名称)や、送信日時、メッセージに添付されたファイル等を表示してもよい。
【0055】
表示部240は、各種情報を表示する。表示部240は、例えば、LCD(Liquid crystal display)、有機EL(electro-luminescence)パネル、マイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置により構成される。
【0056】
操作部250は、端末装置20を使用するユーザの操作を受け付けるための機能部であり、タッチセンサ等の入力装置によって構成される。タッチセンサにおいて入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。なお、端末装置20には、表示部240と、操作部250とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。また、操作部250は、ユーザが情報を入力できれば、マウス、キーボードといった種々の操作装置によって構成されてもよい。
【0057】
記憶部270は、端末装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部270は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。
【0058】
記憶部270は、チャットアプリ272を記憶し、さらに、記憶領域として、メッセージ情報記憶領域274及びファイルを記憶する領域であるファイル記憶領域276を確保する。
【0059】
チャットアプリ272は、制御部200をメッセージ取得部202、メッセージ投稿部204、タイムライン表示制御部206として機能させるプログラムである。また、チャットアプリ272は、チャットサービスを利用する際に実行される一般的な機能を制御部200に実現させるプログラムであってもよい。一般的な機能とは、例えば、タイムラインを表示する領域と投稿内容を入力するための領域とを含む画面を表示部240に表示させる機能や、メッセージの送信先を管理するアドレス帳の機能や、ユーザをグループ化したりする機能である。
【0060】
メッセージ情報記憶領域274は、メッセージ取得部202によって取得されたメッセージ情報及びメッセージ投稿部204によって投稿されたメッセージ情報を記憶する。メッセージ情報記憶領域274に記憶されるメッセージ情報には、例えば、図3に示した情報が記憶される。
【0061】
NW通信部280は、LANやWANを介して、サーバ装置10や画像通信装置30といった他の装置と通信を行う。なお、NW通信部280は、通信方式として、イーサネット(登録商標)であるLANや、LTE(Long Term Evolution)/4G/5Gといった通信方式を利用する。また、NW通信部280は、例えば、有線/無線LANで利用されるNICや、LTE/LTE-A(LTE-Advanced)/LAA(License-Assisted Access using LTE)/5G回線に接続可能な通信モジュールにより構成される。
【0062】
[1.2.3 画像通信装置]
図6を参照して、本実施形態の画像通信装置30の機能構成を説明する。図6に示すように、画像通信装置30は、制御部300,画像読取部320、画像形成部330、表示部340、操作部350、記憶部370、NW通信部380、回線通信部390を備えて構成される。
【0063】
制御部300は、画像通信装置30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部370に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の演算装置(例えば、CPU)により構成されている。
【0064】
制御部300は、記憶部370に記憶されたプログラムを実行することにより、FAX送受信部302、連携処理部304、画像処理部306として機能する。
【0065】
FAX送受信部302は、FAX送信及びFAX受信を行う。例えば、FAX送受信部302は、画像読取部320によって読み取られた原稿の画像を、回線通信部390から電話回線(ネットワークNW2)を介して他の装置に送信する。また、InternetFAXの場合、FAX送受信部302は、NW通信部380からインターネット等のネットワーク(ネットワークNW1)を介して他の装置に画像を送信する。
【0066】
すなわち、FAX送受信部302は、通常のG3/G4規格等を利用したファクシミリ通信や、InternetFAXを利用したファクシミリ通信を行うことで、他の装置と画像の送受信を行う。FAX送受信部302は、何れか公知の規格、プロトコルを利用して、ファクシミリ通信を行えばよい。
【0067】
また、FAX送受信部302は、NW通信部380又は回線通信部390を介して、ファクシミリ通信を用いて送信された画像を受信する。FAX送受信部302は、受信した画像(受信画像)を、ファイルとしてファイル記憶領域372に記憶する。
【0068】
ファイル記憶領域372に記憶されるファイルは、例えば、PDFファイルである。なお、ファイル記憶領域372に記憶されるファイルは、TIFF(Tagged Image File Format)形式やJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等のファイルであってもよい。FAX送受信部302は、一度に複数の画像を受信した場合、それぞれの画像が異なるページに記憶されたファイル(複数ページにより構成されるファイル)を、ファイル記憶領域372に記憶してもよい。
【0069】
連携処理部304は、連携サービスに関する処理を実行する。例えば、連携処理部304は、以下の処理を実行する。
(1)受信画像の情報をサーバ装置10に送信する処理
(2)サーバ装置10からFAX送信の指示を受信しFAX送信を実行する処理
(3)FAX送信の実行結果をサーバ装置10に送信する処理
【0070】
画像処理部306は、各種画像に関する処理を行う。例えば、画像処理部306は、画像読取部320によって読み取られた画像に対して、鮮鋭化処理や、階調変換処理を実行する。
【0071】
画像読取部320は、原稿を読み取り、読み取った画像のデータを画像ファイルとして記憶する。画像読取部320は、例えば、CIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge Coupled Device)等の光学情報を電気信号に変換する機器を備えたスキャナ装置等により構成され、画像通信装置30の載置台に載置された原稿を読み取る。また、画像読取部320は、読み取った画像の画像データを、画像ファイルとしてファイル記憶領域372に記憶する。なお、画像読取部320は、USBメモリに記憶された画像を読み出すためのインターフェイス(端子)により構成されてもよい。
【0072】
画像形成部330は、画像を記録媒体に形成(印刷)する。画像形成部330は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成されている。
【0073】
表示部340は、各種情報を表示する。表示部340は、例えば、LCD、有機ELパネル、マイクロLEDディスプレイ等の表示装置により構成される。
【0074】
操作部350は、画像通信装置30を使用するユーザの操作を受け付けるための機能部であり、タッチセンサ等の入力装置によって構成される。タッチセンサにおいて入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。なお、画像通信装置30には、表示部340と、操作部350とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
【0075】
記憶部370は、画像通信装置30の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部370は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。
【0076】
記憶部370は、記憶領域として、ファイル記憶領域372を確保する。また、記憶部370は、画像通信装置30を使用するユーザの情報であるアドレス情報374を記憶する。
【0077】
ファイル記憶領域372には、FAX送受信部302によって受信された画像の画像ファイルや、画像読取部320によって読み取られた原稿の画像ファイルが記憶される。
【0078】
アドレス情報374は、画像通信装置30を使用するユーザに関する情報である。本実施形態では、記憶部370は、アドレス情報374として、画像通信装置30を使用するユーザの名称3742、当該ユーザに対応するチャットアプリID3744、画像通信装置30の電話番号3746及びFAX番号3748といった情報を記憶する。アドレス情報374として記憶される情報は、例えば、画像通信装置30を使用するユーザによって設定される。
【0079】
NW通信部380は、LANやWANを介して、サーバ装置10や端末装置20といった他の装置と通信を行う。NW通信部380は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0080】
回線通信部390は、電話回線と通信可能であり、電話回線を介して他の装置と通信を行う。回線通信部390は、例えば、電話回線に接続するためのケーブルを差し込むことが可能なインターフェイス(端子)により構成される。
【0081】
[1.3 処理の流れ]
つづいて、システム1を構成する装置において実行される処理について、図7から図9を参照して説明する。なお、処理の流れの説明において、アドレス情報記憶領域176には、画像を受信するユーザのアドレス情報が予め記憶されているものとして説明する。
【0082】
[1.3.1 画像通信装置]
図7を参照して、画像通信装置30の処理の流れを説明する。はじめに、ユーザによってFAX送信の操作がされた場合、制御部300(FAX送受信部302)は、ファクシミリ通信を利用して、識別情報であるチャットアプリIDと、ユーザによって選択された画像とを、ユーザによって指定された送信先に送信する(ステップS102;Yes→ステップS104)。すなわち、FAX送受信部302はFAX送信の処理を実行する。
【0083】
ここで、ファクシミリ通信としてG3プロトコルを用いる場合であれば、チャットアプリIDは、例えば、送信端末識別番号(TSI:Transmitting Subscriber Identification)に含めることにより送信する。例えば、チャットアプリIDを送信するために、FAX送受信部302は、FAX送信を行う前に、記憶部370から、チャットアプリID3744を読み出しておく。そして、ステップS104において、FAX送受信部302は、チャットアプリID3744を含めた信号を、ネットワークNW2を介して、画像の送信先となる画像通信装置30に送信する。なお、FAX送受信部302は、チャットアプリID3744以外にも、記憶部370に記憶された、名称3742、電話番号3746、FAX番号3748を、画像の送信先となる画像通信装置30に送信してもよい。
【0084】
FAX送受信部302によりFAX受信の処理が実行された場合、制御部300は、ファクシミリ通信を利用して送信されたチャットアプリIDを取得する(ステップS106;Yes→ステップS108)。例えば、FAX送受信部302によって受信された信号を復号することにより、送信端末識別番号として送信された情報から、チャットアプリIDを取得する。なお、制御部300は、画像を送信したユーザの名称、電話番号、FAX番号といった情報を、併せて取得してもよい。
【0085】
つづいて、制御部300(連携処理部304)は、サーバ装置10に対して、受信情報を送信する(ステップS110)。受信情報とは、FAX受信を行ったことを示す情報であり、以下の情報を含む。
【0086】
(1)受信した画像のファイル
受信した画像のファイルとは、ステップS106において、FAX送受信部302により受信された受信画像のファイルである。受信画像のファイルは、FAX送受信部302によって、FAXが受信されたときに、ファイル記憶領域372に記憶されているため、連携処理部304は、当該記憶されたファイルを読み出すことで取得することができる。
(2)画像を送信した画像通信装置30の情報
画像を送信した画像通信装置30の情報とは、ステップS106において、ファクシミリ通信を利用して受信された情報である。例えば、連携処理部304は、画像を送信した画像通信装置30の情報として、ステップS108において取得されたチャットアプリIDを受信情報に含める。なお、連携処理部304は、画像を送信した画像通信装置30の名称、電話番号、FAX番号を、受信情報に含めてもよい。
【0087】
なお、連携処理部304は、上述した情報の他に、画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザのチャットアプリID、すなわち、チャットアプリID3744を、受信情報に含める。
【0088】
つづいて、制御部300(連携処理部304)は、サーバ装置10から、FAX送信の指示を受信したか否かを判定する(ステップS112)。本実施形態では、FAX送信の指示には、ファクシミリ通信を用いて送信する画像及び画像の送信先の情報が含まれる。
【0089】
FAX送信の指示を受信した場合、制御部300(連携処理部304)は、FAX送信の指示に含まれる画像を、FAX送信の指示に含まれる画像の送信先の情報(例えば、FAX番号)によって示される送信先に対して、FAX送信を行う(ステップS112;Yes→ステップS114)。
【0090】
つづいて、制御部300(連携処理部304)は、ステップS114におけるFAX送信の結果を取得し、取得した結果をサーバ装置10に送信する(ステップS116)。
【0091】
例えば、連携処理部304は、ステップS114におけるFAX送信の処理が正常に終了した場合、FAX送信の結果として、正常終了を示す情報をサーバ装置10に送信する。一方、連携処理部304は、ステップS114におけるFAX送信の処理が正常に終了しなかった場合、FAX送信の結果として、異常終了を示す情報をサーバ装置10に送信する。
【0092】
なお、FAX送信の処理が正常に終了しない場合とは、FAX送信のジョブが、一定時間経過しても終了しない場合や、FAX送信自体が不可能な場合である。FAX送信のジョブが一定時間経過しても終了しない場合とは、例えば、送信元の画像通信装置30又は送信先の画像通信装置30においてFAX送信の予約が大量にされていたり、何らかのトラブルが生じたりして、FAX送信又はFAX受信ができない場合である。また、FAX送信自体が不可能な場合とは、送信先との電話回線がビジー状態となっている場合や、送信先の画像通信装置30からエラー/ビジー終了を示す情報を受信した場合である。
【0093】
すなわち、FAX送信のジョブが一定時間滞留するような場合には、連携処理部304は、FAX送信の結果として、異常終了を示す情報をサーバ装置10に送信する。なお、連携処理部304は、FAX送信自体が不可能な場合は、一定期間が経過することを待たずに、異常終了を示す情報をサーバ装置10に送信してもよい。
【0094】
[1.3.2 サーバ装置]
図8を参照して、サーバ装置10の処理の流れを説明する。はじめに、制御部100(連携処理部104)は、NW通信部180を介して、画像通信装置30から受信情報を受信したか否かを判定する(ステップS122)。
【0095】
受信情報を受信した場合、制御部100(連携処理部104)は、当該受信情報に含まれる、画像を送信した画像通信装置30の情報を、アドレス情報記憶領域176に記憶する(ステップS122;Yes→ステップS124)。なお、画像を送信した画像通信装置30の情報と同様の情報がアドレス情報記憶領域176に記憶されている場合は、連携処理部104はステップS124における処理をスキップしてもよいし、受信情報に含まれる情報に更新してもよい。
【0096】
つづいて、制御部100(連携処理部104)は、FAX受信が実行された画像通信装置30を使用するユーザに対して、画像の受信を通知する(ステップS126)。例えば、連携処理部104は、以下の処理を実行する。
【0097】
(1)ファイルの記憶
連携処理部104は、受信情報に含まれるファイル(受信画像のファイル)を、ファイル記憶領域174に記憶する。
(2)メッセージの送信先の取得
連携処理部104は、受信情報から、画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザのチャットアプリIDを取得する。これにより、連携処理部104は、画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザを送信先としたメッセージを投稿することが可能となる。
(3)メッセージ情報の生成及び投稿
連携処理部104は、送信元を「CHATBOT」とし、送信先を、画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザのチャットアプリIDとし、(1)において記憶したファイルを添付したメッセージとしたメッセージ情報を生成する。なお、連携処理部104は、メッセージに、画像を受信したことを示すテキストや、受信画像の情報(例えば、受信画像の送信者の名称やFAX番号、ファイル名、ファイルサイズ、受信画像のページ数等)を示すテキストを含めてもよい。また、メッセージには、返信を行うか否かをユーザに選択させるためのボタンを表示させるための情報が含まれていてもよい。
【0098】
さらに、連携処理部104は、生成したメッセージ情報を投稿する。ここで、本実施形態では、記憶部170に、メッセージ情報記憶領域172が確保されているため、連携処理部104は、生成したメッセージ情報を他の装置に送信するのではなく、生成したメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域172に記憶すればよい。
【0099】
このように記憶されたメッセージ情報は、画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザに対応する端末装置20によって取得される。これにより、画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザは、端末装置20を見ることで、画像を受信したことを確認することができる。
【0100】
つづいて、制御部100(連携処理部104)は、NW通信部180を介して、端末装置20から、ファクシミリによる返信の指示を受信したか否かを判定する(ステップS128)。なお、ファクシミリによる返信の指示には、返信の対象となる受信画像を特定可能な情報が含まれる。受信画像を特定可能な情報は、例えば、ステップS126において投稿したメッセージを特定する情報(例えば、メッセージID等のメッセージを特定可能な情報)や、ステップS126において投稿したメッセージに添付したファイルを特定する情報(例えば、ファイル名)等である。また、ファクシミリによる返信の指示は、メッセージによって送信されてもよいし、所定のコマンドやAPI(Application Programming Interface)によって送信されてもよい。
【0101】
端末装置20からファクシミリによる返信の指示を受信した場合、制御部100(連携処理部104)は、画像通信装置30に対して、FAX送信の指示を送信する(ステップS128;Yes→ステップS130)。具体的には、連携処理部104は、以下の処理を実行する。
(1)返信用画像の生成
連携処理部104は、返信の対象となる受信画像を特定可能な情報に基づき、返信の対象となる受信画像が記憶されたファイルをファイル記憶領域174から読み出す。そして、連携処理部104は、読み出したファイルに基づいて、返信用画像を生成する。返信用画像は、例えば、受信画像の1ページ目の画像に、当該受信画像を受領したことを示すテキストを付加した画像である。
(2)返信用画像の送信先の取得
連携処理部104は、ステップS122において受信し、返信の対象となる受信画像のファイルを含む受信情報に基づいて、返信用画像の送信先、すなわち、受信画像を送信する際にユーザが使用した画像通信装置30の情報(例えば、FAX番号)を取得する。ステップS122において受信した受信情報にFAX番号が含まれる場合、連携処理部104は、当該FAX番号を取得すればよい。ステップS122において受信した受信情報に、受信画像を送信したユーザのチャットアプリIDが含まれる場合、連携処理部104は、当該チャットアプリIDが記憶されたアドレス情報をアドレス情報記憶領域176から読み出す。そして、連携処理部104は、読み出したアドレス情報に記憶されたFAX番号を取得する。
【0102】
なお、連携処理部104は、返信の対象となる受信画像を特定可能な情報から特定される受信画像が添付されたメッセージのメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域172から読み出し、読み出したメッセージに基づき、返信用画像の返信先を取得してもよい。この場合、連携処理部104は、読み出したメッセージ情報に記憶されたメッセージにFAX番号が含まれる場合、そのFAX番号を返信用画像の送信先として取得する。メッセージに送信者の名称が含まれる場合は、当該送信者の名称を含むアドレス情報をアドレス情報記憶領域176から読み出し、当該読み出したアドレス情報に記憶されたFAX番号を返信用画像の送信先として取得してもよい。
(3)FAX送信の指示の送信先の取得
連携処理部104は、ステップS126において取得したチャットアプリIDが記憶されたアドレス情報をアドレス情報記憶領域176から読み出し、読み出したアドレス情報に記憶された画像通信装置30のアドレスを取得する。これにより、FAX送信の送信先となる画像通信装置30が特定される。
(4)FAX送信の指示の送信
連携処理部104は、(3)において取得したアドレスによって特定される画像通信装置30に対して、(1)において生成した返信用画像及び(2)において取得した返信用画像の送信先の情報を含めたFAX送信の指示を、NW通信部180を介して送信する。
【0103】
なお、FAX送信の指示に含まれる返信用画像は、図7に示したステップS114の処理により、画像通信装置30のFAX送受信部302により、返信用画像の送信先となる画像通信装置30に送信される。
【0104】
つづいて、制御部100(連携処理部104)は、NW通信部180を介して、画像通信装置30から、ステップS130において送信したファクシミリによる返信の指示に基づくFAX送信の結果を受信する(ステップS132)。
【0105】
つづいて、制御部100(連携処理部104)は、ステップS132において受信したFAX送信の結果が、正常終了を示す情報であるか否かを判定する(ステップS134)。
【0106】
FAX送信の結果が正常終了ではない場合は、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から画像を受信した画像通信装置30を使用するユーザ宛に、メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージを投稿する(ステップS134;No→ステップS136)。ステップS136において投稿されるメッセージには、メッセージによる返信を行うか否かをユーザに選択させるためのボタンを表示させるための情報が含まれていてもよい。なお、ステップS136において、ステップS126と同様に、連携処理部104は、メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージを含むメッセージ情報を生成し、生成したメッセージ情報をメッセージ情報記憶領域172に記憶すればよい。
【0107】
つづいて、制御部100(連携処理部104)は、NW通信部180を介して、端末装置20から、メッセージによる返信を行う指示を受信したか否かを判定する(ステップS138)。なお、メッセージによる返信の指示は、ステップS128におけるファクシミリによる返信の指示と同様に、メッセージによって送信されてもよいし、所定のコマンドやAPIによって送信されてもよい。
【0108】
メッセージによる返信の指示を受信した場合、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から受信画像を送信したユーザ宛に、返信用画像を含むメッセージ(返信メッセージ)を投稿する(ステップS138;Yes→ステップS140)。例えば、連携処理部104は、以下の処理を実行する。
(1)返信用画像の生成
連携処理部104は、ステップS130における処理と同様に、返信の対象となる受信画像が記憶されたファイルをファイル記憶領域174から読み出す。そして、連携処理部104は、読み出したファイルの1ページ目の画像を縮小することで、返信用画像を生成する。なお、連携処理部104は、返信の対象となる受信画像に、受領したことを示す文字列やスタンプ等の画像を重畳させた画像を、返信用画像としてもよい。
(2)メッセージの送信先の取得
連携処理部104は、ステップS122において受信した受信情報から、受信画像を送信したユーザのチャットアプリIDを取得する。
(3)返信メッセージの生成及び投稿
連携処理部104は、(2)において取得したチャットアプリIDを送信先とし、(1)において生成した返信用画像を添付したメッセージ(返信メッセージ)のメッセージ情報を生成し、メッセージ情報記憶領域172に記憶(投稿)する。
【0109】
上述の処理によりメッセージ情報記憶領域172に記憶されたメッセージ情報は、受信画像を送信したユーザの端末装置20により取得される。これにより、受信画像を送信したユーザは、受信画像、及び、当該受信画像が送信先のユーザによって受信(受領)されたことを、メッセージを介して知ることができる。
【0110】
なお、連携処理部104は、ステップS134においてFAX送信が正常完了した場合に、サーバ装置10からファクシミリによる返信の指示を送信したユーザ宛に、ファクシミリによる返信が完了したことを示すメッセージを投稿してもよい(ステップS134;Yes)。
【0111】
[1.3.3 端末装置]
図9を参照して、端末装置20の処理の流れを説明する。はじめに、制御部200(メッセージ取得部202)は、メッセージの取得を行う(ステップS182)。また、制御部200(タイムライン表示制御部206)は、取得したメッセージをタイムラインに表示する(ステップS184)。これにより、図8に示したサーバ装置10の処理が実行されることによって投稿されたメッセージが表示部240に表示される。
【0112】
表示部240に表示されるメッセージは、以下のメッセージである。
(1)画像の受信を通知するメッセージ
図8のステップS126の処理が実行されることにより投稿されるメッセージである。
(2)メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージ
図8のステップS136の処理が実行されることにより投稿されるメッセージである。
(3)返信用画像を含むメッセージ
図8のステップS140の処理が実行されることにより投稿される返信メッセージである。
【0113】
このうち、(1)及び(2)に示すメッセージは、受信画像を受信したユーザ(第1のユーザ)が使用する端末装置20に表示される。一方、(3)に示す返信メッセージは、受信画像を送信したユーザ(第2のユーザ)が使用する端末装置20に表示される。返信メッセージに添付された返信用画像は、タイムライン表示制御部206により、タイムラインに表示される。
【0114】
次に、制御部200は、ユーザによりファクシミリによる返信の指示がされたか否かを判定する(ステップS186)。例えば、ステップS184において、タイムライン表示制御部206により、画像の受信を通知するメッセージとともに、ファクシミリによる返信を行うことを示すボタンが表示される。このとき、制御部200は、ファクシミリによる返信を行うことを示すボタンが選択された場合、ユーザによって、ファクシミリによる返信の指示がされたと判定する。
【0115】
ファクシミリによる返信の指示がされた場合、制御部200は、NW通信部280を介して、サーバ装置10に、ファクシミリによる返信の指示を送信する(ステップS186;Yes→ステップS188)。このとき、制御部200は、サーバ装置10に対して、ファクシミリによる返信の指示とともに、返信の対象となる受信画像を特定可能な情報(例えば、メッセージIDやメッセージに添付されたファイルのファイル名)を送信する。なお、ファクシミリによる返信ができなかった場合、サーバ装置10によって、図8に示したメイン処理のステップS136が実行されることにより、メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージを投稿される。この場合、ステップS184において、タイムライン表示制御部206により、メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージとともに、メッセージによる返信を行うことを示すボタンが表示される。
【0116】
つづいて、制御部200は、ユーザにより、メッセージによる返信の指示がされたか否かを判定する(ステップS190)。例えば、制御部200は、タイムラインに表示されたメッセージによる返信を行うことを示すボタンが選択された場合、ユーザによって、メッセージによる返信の指示がされたと判定する。
【0117】
メッセージによる返信の操作がされた場合、制御部200は、NW通信部280を介して、サーバ装置10に、メッセージによる返信の指示を送信する(ステップS190;Yes→ステップS192)。
【0118】
[1.4 動作例]
図10を参照して、本実施形態の動作例を説明する。動作例の説明においては、最初に画像を送信するユーザを第2のユーザとし、当該画像を受信するユーザを第1のユーザとして説明する。以下、図10に記載した番号の順番に沿って、動作例を説明する。
【0119】
(1)画像とチャットアプリIDの送信
はじめに、第2のユーザは、当該第2のユーザが使用する第2の通信装置である画像通信装置30b(相手機)を用いて、第1のユーザに対して画像を送信する。このとき、第2のユーザによって使用される画像通信装置30bは、読み取った画像の画像データ及びチャットアプリIDを、第1のユーザによって使用される第1の通信装置である画像通信装置30aに、ファクシミリ通信を用いて送信する。
【0120】
(2)受信情報の送信
画像通信装置30a(自機)は、受信情報として、受信画像のファイル、第2のユーザのチャットアプリID、第1のユーザのチャットアプリIDを、サーバ装置10に送信する。
【0121】
(3)アドレス情報の記憶
サーバ装置10は、受信した受信情報に含まれる第2のユーザのチャットアプリIDを含むアドレス情報を、アドレス情報記憶領域176に記憶する。
【0122】
(4)メッセージの投稿
サーバ装置10は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、画像の受信を通知するメッセージを投稿する。第1のユーザが使用する端末装置20a(第1の端末装置)は、メッセージを取得し、タイムラインに表示する。
【0123】
タイムラインに画像の受信の通知を示すメッセージが表示された場合における表示画面W100について説明する。図10の表示画面W100に示すように、タイムラインには、画像の受信を通知するメッセージM100と、受信画像を含むメッセージM102とが表示される。ユーザは、メッセージM102を見ることで、受信した画像を確認することができる。また、メッセージM102の下には、ファクシミリによる返信を行うか否かを選択するためのボタンが表示される。ユーザは、ファクシミリによる返信を行うためのボタンB100を選択することで、受信画像に対するファクシミリによる返信の指示を行うことができる。
【0124】
(5)ファクシミリによる返信の指示の送信、(6)FAX送信の指示の送信
ボタンB100が選択された場合、端末装置20aは、サーバ装置10に対して、ファクシミリによる返信の指示を送信する。サーバ装置10は、第1のユーザが使用する画像通信装置30aに対して、FAX送信の指示を送信する。FAX送信の指示には、返信用画像が含まれる。
【0125】
(7)FAX送信、(8)異常検知、(9)送信結果の送信
画像通信装置30aは、FAX送信の指示に基づき、返信用画像をFAX送信する。このとき、FAX送信が正常に終了しなかったことを検出した場合、画像通信装置30aは、FAX送信の結果として、異常終了を示す情報をサーバ装置10に送信する。
【0126】
(10)メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージの投稿
サーバ装置10は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、メッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージを投稿する。第1のユーザが使用する端末装置20aは、当該メッセージを取得し、タイムラインに表示する。
【0127】
タイムラインにメッセージによる返信を行うか否かを問い合わせるメッセージが表示された場合における表示画面W110について説明する。図10の表示画面W110に示すように、タイムラインには、ファクシミリによる返信が終了していないこと、及び、チャットアプリ(メッセージ)を用いて返信を行うか否かの問い合わせを含むメッセージM110が表示される。ユーザは、メッセージM110を見ることで、ファクシミリによる返信が終了していないことを確認することができる。また、メッセージM110には、メッセージによる返信を行うか否かを選択するためのボタンが表示される。ユーザは、メッセージによる返信を行うためのボタンB110を選択することで、メッセージによる返信を指示することができる。
【0128】
(11)メッセージによる返信の指示の送信
ボタンB110が選択された場合、端末装置20aは、サーバ装置10に対して、メッセージによる返信の指示を送信する。
【0129】
(12)メッセージの投稿
サーバ装置10は、メッセージによる返信の指示に基づき、サーバ装置10から第2のユーザ宛に、返信用画像を含むメッセージ(返信メッセージ)を投稿する。第2のユーザが使用する端末装置20b(第2の端末装置)は、当該返信メッセージを取得し、タイムラインに表示する。
【0130】
メッセージによる返信が指示された場合に、第2のユーザが使用する端末装置20bの表示部240に表示される表示画面W120について説明する。図10の表示画面W120に示すように、タイムラインには、返信用画像E120を含むメッセージM120が表示される。第2のユーザは、メッセージM120を見ることで、第1のユーザによって画像が受信されたことを確認することができる。
【0131】
なお、本実施形態では、返信用画像はサーバ装置10が生成することとして説明したが、端末装置20又は画像通信装置30が生成してもよい。返信用画像を生成する装置は、例えば、各装置の能力や、サーバ装置10が提供するサービスの内容や、チャットアプリの能力に応じて、決定されればよい。
【0132】
例えば、端末装置20が返信用画像を生成する場合は、図9のステップS188において、ファクシミリによる返信の指示をサーバ装置10に送信するとき、制御部200は、画像の受信を通知するメッセージに添付されたファイルに基づき返信用画像を生成する。そして、制御部200は、生成した返信用画像を、ファクシミリによる返信の指示に含めて、サーバ装置10に送信すればよい。なお、この場合、制御部200が図9におけるステップS192の処理を実行するときは、制御部200は、ステップS188において生成した返信用画像を、メッセージによる返信の指示とともに、サーバ装置10に送信すればよい。
【0133】
また、端末装置20が返信用画像を生成する場合において、ユーザによって、メッセージによる返信を行うことが指示された場合、端末装置20は、受信画像を送信したユーザを送信先としたメッセージを投稿してもよい。具体的には、サーバ装置10は、ステップS126において、ステップS122において受信した受信情報に含まれるチャットアプリIDも合わせて端末装置20に送信する。チャットアプリIDは、サーバ装置10から端末装置20に対して、メッセージに含めて送信されてもよいし、メッセージとは別に送信されてもよい。端末装置20は、ユーザからメッセージによる返信の指示がされた場合、返信メッセージを投稿する。具体的には、サーバ装置10から受信したチャットアプリIDを送信先とし、端末装置20を使用するユーザのチャットアプリIDを送信元とし、返信用画像を添付したメッセージのメッセージ情報をサーバ装置10に送信する。このようにしても、返信用画像を添付したメッセージは、受信画像を送信したユーザが使用する端末装置20によって受信され、また、端末装置20によって、当該返信用画像が表示されることとなる。
【0134】
また、画像通信装置30が返信用画像を生成する場合は、図8のステップS130において、サーバ装置10の連携処理部104は、返信の対象となる受信画像を特定可能な情報をFAX送信の指示に含めて送信する。画像通信装置30の連携処理部304は、ステップS114において、受信画像を特定可能な情報に対応するファイルを、ファイル記憶領域372から読み出す。そして、連携処理部304は、読み出した画像に基づき、返信用画像を生成すればよい。
【0135】
また、本実施形態では、サーバ装置10が、チャットサービス及び連携サービスを提供することとして説明したが、チャットサービス及び連携サービスは別のサーバで実行されてもよいし、それぞれ別のサービスとして実行されてもよい。例えば、システム1の提供者は、連携サービスのみを提供し、チャットサービスは既存のサービスを利用してもよい。この場合であっても、連携処理部104は、チャットサービスにおいては、チャットボットとして振る舞う。そのため、チャットサービスを介して、端末装置20及びサーバ装置10との間で、メッセージを介して、ユーザからの指示を受信することができる。
【0136】
また、本実施形態では、第2の通信装置である画像通信装置が画像とともにチャットアプリIDを送信し、画像を受信した第1の通信装置である画像通信装置によって、画像を送信したユーザのチャットアプリIDを取得することとして説明した。しかし、画像を送信したユーザのチャットアプリIDを取得する方法は他の方法を用いても構わない。例えば、端末装置20に、他のユーザのチャットアプリIDや名称、電話番号、FAX番号が登録されたアドレス帳を記憶し、サーバ装置10に記憶されるアドレス情報と、端末装置20に記憶されるアドレス帳とを連携させてもよい。この場合、サーバ装置10は、画像を送信したユーザの名称やFAX番号から、対応するチャットアプリIDを特定すればよい。また、チャットアプリの登録情報(例えば、チャットアプリID、名称、FAX番号等)を予めアドレス情報として記憶させておき、サーバ装置10は、画像を送信したユーザの名称やFAX番号から、対応するチャットアプリIDを特定すればよい。
【0137】
また、本実施形態では、FAXによる返信ができなかった場合、ユーザに対してメッセージによる返信を行うか否かを問い合わせることとして説明したが、メッセージによる返信を行うか否かをユーザに対して問い合わせることなく、自動的に行う処理が実行されてもよい。
【0138】
また、本実施形態では、画像通信装置30に連携処理部304を備えることとして説明したが、画像通信装置30に連携処理部304を備えずに、連携処理部304が実行する処理を実行可能な装置(連携装置)を別に用意してもよい。
【0139】
この場合、画像通信装置30は、連携装置と通信を行い、本実施形態において説明した処理と同様の処理を実現する。例えば、画像通信装置30は、画像を受信した場合、受信画像の情報を連携装置に送信する。連携装置は、受信画像に基づく受信情報をサーバ装置10に送信する。また、連携装置は、サーバ装置10からファクシミリによる返信の指示を受信したら、当該ファクシミリによる返信の指示に基づき、画像通信装置30を制御してFAX送信を実行し、FAX送信の結果を画像通信装置30から取得すればよい。
【0140】
本実施形態によれば、ユーザは、チャットアプリを介して、FAXの返信の指示を行った場合に、画像通信装置側でジョブが一定時間滞留している等のトラブルが生じているときでも、メッセージによる返信を送信することが可能となる。したがって、チャットアプリからFAXの返信の指示をした場合、FAX送信のジョブが何らかの要因で終了しない状態が一定時間経過した場合に、相手先のチャットアプリに、画像を受信したことを示す返信を送信することができる。
【0141】
[2.第2実施形態]
つづいて、第2実施形態について説明する。第2実施形態は第1実施形態と異なり、画像通信装置が、メッセージの取得及び投稿を行う機能を備える実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図2図11に、第1実施形態の図6図12に、第1実施形態の図7図13にそれぞれ置き換えたものである。なお、同一の機能部及び処理には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0142】
本実施形態におけるシステムでは、図1において示したシステム1において、サーバ装置10を、図11に示すサーバ装置12に置き換え、画像通信装置30を、図12に示す画像通信装置32に置き換える。
【0143】
図11を参照して、本実施形態におけるサーバ装置12の機能構成を説明する。サーバ装置12は、サーバ装置10と異なり、制御部100には、連携処理部104が含まれない。また、記憶部170には、チャットサービスのユーザのチャットアプリIDや、当該ユーザに関する情報(例えば、ユーザ名等のユーザの属性情報や、アカウント名やパスワード等の認証情報)である登録情報を記憶する登録情報記憶領域178が確保される。すなわち、本実施形態のサーバ装置12は、チャットサービスのみを提供する。
【0144】
図12を参照して、本実施形態における画像通信装置32の機能構成を説明する。画像通信装置32は、画像通信装置30と異なり、制御部300には、メッセージ取得部308及びメッセージ投稿部310を更に備える。また、記憶部370には、アドレス情報記憶領域376が確保され、自機チャットアプリID378が記憶される。
【0145】
また、本実施形態では、画像通信装置32が、チャットボット(Bot)として振る舞う。したがって、画像通信装置32には、画像通信装置32とメッセージをやりとりするためのチャットアプリIDが予め設定されており、自機チャットアプリID378として記憶される。
【0146】
メッセージ取得部308は、画像通信装置32を送信先としたメッセージを、NW通信部380を介して、サーバ装置12から取得する。メッセージ取得部308は、メッセージ取得部202と同様の処理を実行する。
【0147】
メッセージ投稿部310は、画像通信装置32を使用するユーザに対するメッセージを含むメッセージ情報を生成し、当該生成したメッセージ情報を、NW通信部380を介して投稿する。
【0148】
本実施形態における処理の流れを説明する。なお、本実施形態では、端末装置20の処理の流れは、第1実施形態における図9と同様である。また、サーバ装置12は、第1実施形態において説明したメッセージ処理部102によって実行される処理を実行する。
【0149】
つづいて、図13を参照して、本実施形態における画像通信装置32の処理の流れを説明する。本実施形態では、ステップS106において、FAX送受信部302によりFAX受信の処理が実行された場合、制御部300は、アドレス情報を記憶する(ステップS106;Yes→ステップS202)。例えば、制御部300は、ファクシミリ通信によって送信された、名称、チャットアプリID、FAX番号、電話番号といった情報を含むアドレス情報を、アドレス情報記憶領域376に記憶する。
【0150】
つづいて、制御部300は、FAX受信が実行された画像通信装置30を使用するユーザに対して、画像の受信を通知する(ステップS204)。例えば、メッセージ投稿部310は、画像通信装置30から当該画像通信装置30のユーザ宛に、ステップS106において受信された受信画像のファイルを添付したメッセージを投稿する。
【0151】
また、制御部300は、端末装置20からファクシミリによる返信の指示を受信した場合は、受信したファクシミリによる返信の指示に基づき、FAX送信を行う(ステップS206;Yes→ステップS208)。例えば、制御部300は、ファクシミリによる返信の指示に含まれる返信の対象となる受信画像を特定可能な情報に基づき、ファクシミリによる返信の指示に含まれる返信の対象となる受信画像をファイル記憶領域372から読み出す。そして、制御部300は、読み出した画像データに基づき、返信用画像を生成する。また、ステップS106において取得した、受信画像を送信した画像通信装置30の情報に基づき、返信用画像の送信先の情報を取得する。FAX送受信部302は、返信用画像の送信先の情報に基づき、返信用画像をFAX送信する。
【0152】
つづいて、制御部300は、FAX送信が正常に終了したか否かを判定する(ステップS210)。FAX送信が正常に終了しなかった場合は、制御部300(メッセージ投稿部310)は、画像通信装置30から当該画像通信装置30のユーザ宛に、メッセージによる返信をユーザに問い合わせるメッセージを投稿する(ステップS210;No→ステップS212)。
【0153】
つづいて、制御部300は、端末装置20から、メッセージによる返信の指示を受信したか否かを判定する(ステップS214)。メッセージによる返信の指示を受信した場合は、制御部300(メッセージ投稿部310)は、返信用画像を含むメッセージを投稿する(ステップS214;Yes→ステップS216)。例えば、メッセージ投稿部310は、ステップS208において読み出した受信画像に基づき返信用画像を生成する。また、メッセージ投稿部310は、ステップS106において受信したチャットアプリID、すなわち、受信画像を送信したユーザのチャットアプリIDを取得する。メッセージ投稿部310は、画像通信装置30から受信画像を送信したユーザ宛に、返信用画像を含むメッセージを投稿する。
【0154】
上述した処理により、画像を受信したユーザは、ファクシミリ通信により返信用画像が送信できなかった場合であっても、画像を送信したユーザに対して、当該受信画像に基づく返信用画像を含むメッセージを送信することができる。
【0155】
本実施形態によれば、ユーザは、ファクシミリ通信により画像を受信したとき、既存のチャットサービスを利用して、メッセージによる返信を行うことができる。
【0156】
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、チャットアプリにおいて受領の返信を行うユーザに、チャットアプリを用いて返信するか否かを選択可能とする実施形態である。本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態の何れにも適用することが可能であるが、第1実施形態に適用する場合について説明する。本実施形態の説明では、受信画像を受信したユーザを第1のユーザと記載し、受信画像を送信したユーザを第2のユーザと記載する。
【0157】
本実施形態では、図8におけるステップS128においてファクシミリによる返信の指示を受信した場合、制御部100は、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されているか否かを判定する。本実施形態では、制御部100は、ファクシミリによる返信の指示を受信しても画像通信装置30にFAX送信の指示を送信せず、後述するファクシミリによる返信の実行の指示を受信したときに、画像通信装置30にFAX送信の指示を送信する。
【0158】
第2のユーザのチャットアプリIDが記憶されている場合は、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、ファクシミリによる返信を実行するか、メッセージによる返信を実行するかの何れか一方の返信方法を第1のユーザに選択させるメッセージを投稿する。
【0159】
端末装置20の制御部200は、第1のユーザによって選択された返信方法を示す情報を、NW通信部280を介して、サーバ装置10に送信する。具体的には、制御部200は、ユーザによってファクシミリによる返信を実行することが選択された場合、サーバ装置10に、ファクシミリによる返信の実行の指示を送信する。一方、制御部200は、ユーザによってメッセージによる返信を実行することが選択された場合、サーバ装置10に、メッセージによる返信の指示を送信する。
【0160】
制御部100(連携処理部104)は、端末装置20からファクシミリによる返信の実行の指示を受信した場合、FAX送信の指示を画像通信装置30に送信する処理(図8におけるステップS130)を実行する。一方、制御部100(連携処理部104)は、端末装置20からメッセージによる返信の指示を受信した場合、サーバ装置10から第2のユーザ宛に、返信用画像を含むメッセージを投稿する処理(図8におけるステップS140)を実行する。
【0161】
上述した処理が実行されることにより、第1のユーザは、メッセージによる返信が可能な第2のユーザに対して、返信をファクシミリにより行うか、メッセージにより行うかを選択することが可能となる。
【0162】
なお、第2のユーザのチャットアプリIDが記憶されていない場合は、例えば、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、返信をファクシミリにより行うか否かを問い合わせるメッセージを投稿すればよい。
【0163】
図14を参照して、本実施形態における動作例を説明する。図14に示した表示画面W300は、第1のユーザが使用する端末装置20aに表示されるタイムラインを示した図である。図14の表示画面W300は、図10に示した表示画面W100と同様の図である。
【0164】
ユーザによって、ファクシミリによる返信を行うためのボタンB300が選択された場合、端末装置20aからサーバ装置10に対して、ファクシミリによる返信の指示が送信される(図14の(5))。サーバ装置10は、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されているか否かを判定し(図14の(5a))、判定に基づくメッセージを投稿する(図14の(5b))。
【0165】
サーバ装置10に第2のユーザのチャットアプリIDが記憶されている場合、第1のユーザによってファクシミリによる返信を行うためのボタンB300が選択されたときは、返信方法を選択するメッセージM310を含むタイムラインが表示された表示画面W310が表示される。
【0166】
ユーザは、メッセージによる返信を行うボタンB310又はファクシミリによる返信の実行を指示するボタンB312の何れか一方を選択することができる。
【0167】
ユーザによって、メッセージによる返信を行うボタンB310が選択された場合、端末装置20aからサーバ装置10に対して、メッセージによる返信の指示が送信される(図14の(11))。これにより、サーバ装置10から、第2のユーザに対して、返信用画像を含むメッセージが送信される(図14の(12))。
【0168】
ユーザによって、ファクシミリによる返信の実行を指示するボタンB312が選択された場合、端末装置20aからサーバ装置10に対して、ファクシミリによる返信の実行の指示が送信される(図14の(5c))。サーバ装置10は、ファクシミリによる返信の実行の指示に基づき、画像通信装置30aにFAX送信の要求を送信する(図14の(6))。これにより、画像通信装置30aから画像通信装置30bに対して、ファクシミリ通信を用いて返信用画像を送信させることができる。
【0169】
なお、本実施形態を第2実施形態に適用する場合、画像通信装置30の制御部300は、図13のステップS206において、ユーザによってファクシミリによる返信の指示を受信したとき、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域376に記憶されているか否かを判定する。第2のユーザのチャットアプリIDが記憶されている場合は、メッセージ投稿部310は、画像通信装置30から第1のユーザ宛に、返信をファクシミリにより行うか、メッセージにより行うかの何れか一方の返信方法を第1のユーザに選択させるメッセージを投稿する。
【0170】
返信をファクシミリにより行うことが第1のユーザによって選択された場合は、制御部300は、図13におけるステップS208の処理を実行する。一方、返信をメッセージによって行うことがユーザによって選択された場合は、制御部300は、図13におけるステップS216を実行する。
【0171】
本実施形態によれば、受信画像に対する返信を行う場合において、ユーザは、ファクシミリによる返信を所望しないとき、メッセージによる返信を行うことができる。
【0172】
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、チャットアプリにおいて受領の返信を行うユーザに、画像通信装置にFAX送信を指示せずに、チャットアプリを用いて返信を行うか否かを選択可能とする実施形態である。本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態の何れにも適用することが可能であるが、第1実施形態に適用する場合について説明する。本実施形態の説明では、受信画像を受信したユーザを第1のユーザと記載し、受信画像を送信したユーザを第2のユーザと記載する。
【0173】
本実施形態では、図8におけるステップS126の後に、制御部100は、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されているか否かを判定する。第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されている場合は、制御部100(連携処理部104)は、さらに、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、返信をメッセージにより行うか否かを選択させるためのメッセージを投稿する。
【0174】
返信をメッセージにより行うことが選択された場合は、サーバ装置10の制御部100は、返信用画像を含むメッセージを投稿する処理(図8におけるステップS140)を実行する。なお、返信をメッセージにより行うことが選択されなかった場合は、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、返信をファクシミリにより行うか否かを選択させるためのメッセージを投稿すればよい。制御部100は、ユーザによってなされた選択に基づき、返信用画像をファクシミリ通信によって送信する処理を実行すればよい。
【0175】
図15を参照して、本実施形態における動作例を説明する。サーバ装置10は、アドレス情報を記憶したあと、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されているか否かを判定する(図15の(3a))。チャットアプリIDが記憶されている場合、サーバ装置10は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、FAX受信の処理が実行されたことを示すメッセージ(図15の(4))と、返信をメッセージにより行うか否かを問い合わせるメッセージ(図15の(4a))とを投稿する。
【0176】
図15に示した表示画面W400は、第1のユーザが使用する端末装置20aに表示されるタイムラインを示した図である。図15の表示画面W400には、FAX受信の処理が実行されたことを示すメッセージM400及びM402と、返信をメッセージにより行うか否かを問い合わせるメッセージM404とが表示される。また、タイムラインには、メッセージによる返信を行うことを指示するボタンB400と、メッセージによる返信を行わないことを指示するボタンB402とが表示される。ユーザによって、ボタンB400が選択された場合、サーバ装置10は、第2のユーザを送信先として、返信用画像が添付されたメッセージを投稿する。
【0177】
なお、本実施形態を第2実施形態に適用する場合、画像通信装置32の制御部300は、アドレス情報を記憶したあと、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域376に記憶されているか否かを判定すればよい。第2のユーザのチャットアプリIDが記憶されている場合は、制御部300は、第1のユーザを送信先として、返信をメッセージにより行うか否かを問い合わせるメッセージを投稿する。制御部300は、ユーザによってなされた選択に基づき、返信をメッセージ又はファクシミリ通信を用いて送信すればよい。
【0178】
本実施形態によれば、ユーザは、画像を受信したことを示すメッセージを確認した後、そのまま、メッセージによる返信を指示することが可能となる。
【0179】
[5.第5実施形態]
つづいて、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、チャットアプリ(メッセージ)を用いて受領の返信を行った場合、次に受領の返信を行うときは、自動でチャットアプリを用いて受領の返信を行うことを可能とする実施形態である。本実施形態の説明では、受信画像を受信したユーザを第1のユーザと記載し、受信画像を送信したユーザを第2のユーザと記載する。
【0180】
本実施形態は第1実施形態及び第2実施形態の何れにも適用することができる。本実施形態では、ユーザがメッセージによる返信の指示をしたか否かを示す情報を、サーバ装置10、端末装置20、画像通信装置32の何れかの装置が記憶し、次に示す処理を実行する。
【0181】
(1)サーバ装置10の制御部100(連携処理部104)は、画像通信装置32から受信情報を受信した場合、さらに、ユーザがメッセージによる返信の指示をしたことを示す情報が記憶されているか否かを判定する。ユーザがメッセージによる返信の指示をしたことを示す情報が記憶されている場合、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第2のユーザ宛に、返信用画像を含むメッセージを投稿する。また、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第1のユーザ宛に、メッセージによる返信を行ったことを示すメッセージを投稿する。
【0182】
(2)端末装置20の制御部100は、画像の受信を通知するメッセージを受信した場合、さらに、ユーザがメッセージによる返信の指示をしたことを示す情報が記憶されているか否かを判定する。ユーザがメッセージによる返信の指示をしたことを示す情報が記憶されている場合、制御部100は、メッセージによる返信の指示をサーバ装置10に送信する。また、制御部100(タイムライン表示制御部206)は、タイムラインに、メッセージによる返信を行ったことを示すメッセージを表示する。
【0183】
(3)画像通信装置32は、FAX受信の処理を実行した場合、当該画像を受信した画像通信装置32を使用するユーザによってメッセージによる返信の指示がされたことを示す情報を記憶しているか否かを判定する。ユーザがメッセージによる返信の指示をしたことを示す情報が記憶されている場合、制御部300(メッセージ投稿部310)は、画像通信装置32から第2のユーザ宛に、返信用画像を含むメッセージを投稿する。また、制御部300(メッセージ投稿部310)は、画像通信装置32から第1のユーザ宛に、メッセージによる返信を行ったことを示すメッセージを投稿する。
【0184】
上述した処理を実行することで、第2のユーザが使用する端末装置20bによって、返信用画像を含むメッセージが取得され、表示される。また、第1のユーザが使用する端末装置20aによって、返信用画像を含むメッセージが投稿されたことを示すメッセージが取得され、表示される。
【0185】
図16を参照して、本実施形態における動作例を説明する。図16に示した表示画面W500は、第1のユーザが使用する端末装置20aに表示されるタイムラインを示した図である。なお、第1のユーザは、以前に、チャットアプリを用いて受領の返信を行っていたとする。
【0186】
図16の表示画面W500には、FAX受信の処理が実行されたことを示すメッセージM500及びM502と、自動でチャットアプリを用いて受領の返信を行ったことを示すメッセージM504が表示される。ユーザは、メッセージM504を確認することで、メッセージによる返信がされたことを確認することができる。
【0187】
なお、自動でチャットアプリ(メッセージ)を用いて受領の返信を行うか否かは、ユーザによって設定可能であってもよい。
【0188】
本実施形態によれば、ユーザは、メッセージによって返信を行う操作をする必要がなく、自動的に、メッセージによる返信を行うことが可能となる。
【0189】
[6.第6実施形態]
つづいて、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、画像を送信したユーザに、サービス情報等の追加情報を通知することを可能とする実施形態である。本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態の何れにも適用することが可能であるが、第1実施形態に適用する場合について説明する。本実施形態の説明では、受信画像を受信したユーザを第1のユーザと記載し、受信画像を送信したユーザを第2のユーザと記載する。
【0190】
本実施形態では、サーバ装置10は、連携サービスを利用するユーザごとに、画像を送信したユーザに対して、サービス情報を含むメッセージを送信するか否かを示す設定(サービス情報通知)と、通知する内容とを記憶部170に記憶する。
【0191】
また、制御部100は、第2のユーザに対して返信を送信した後、第1のユーザが、サービス情報通知をONにしているか否かと、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されているか否かを判定する。
【0192】
第1のユーザのサービス情報通知がONであり、第2のユーザのチャットアプリIDがアドレス情報記憶領域176に記憶されている場合、サーバ装置10は、第1のユーザに対して、第2のユーザにサービス情報を通知するか否かを選択させる。具体的には、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第1のユーザに対して、サービス情報を通知するか否かを問い合わせるメッセージを投稿する。第1のユーザによって、サービス情報を通知することが選択された場合、制御部100(連携処理部104)は、サーバ装置10から第2のユーザ宛に、サービス情報を含むメッセージを投稿する。サービス情報を含むメッセージは、第2のユーザが使用する端末装置20bによって、返信用画像を含むメッセージが取得され、表示される。
【0193】
このような処理により、ファクシミリ通信を用いて送受信された第2のユーザのチャットアプリIDを、返信以外に、サービス情報の送信に用いることができる。
【0194】
図17を参照して、本実施形態における動作例を説明する。図17に示した表示画面W600は、第1のユーザが使用する端末装置20aに表示されるタイムラインを示した図である。図17の表示画面W600には、メッセージによる返信を行うことを指示するボタンB600が表示されており、ユーザによりボタンB600が選択されることで、第2のユーザに対する返信が行われる(図17の(5)~(7))。
【0195】
サーバ装置10において、サービス情報通知の設定がONであり、第2のユーザのチャットアプリIDが記憶されている場合、図17の表示画面W610に示すように、サービス情報を通知するか否かを選択するメッセージM610がタイムラインに表示される。第1のユーザによって、サービス情報を通知することを示すボタンB610が選択された場合、端末装置20aからサーバ装置10に、サービス情報の通知の指示が送信される(図17の(14))。
【0196】
サーバ装置10は、サービス情報の通知の指示を受信したら、サーバ装置10から第2のユーザ宛に、サービス情報を含むメッセージを投稿する。当該メッセージは、第2のユーザが使用する端末装置20bによって、返信用画像を含むメッセージとして取得され、表示される(図17の(15))。
【0197】
例えば、図17の表示画面W620に示すように、第2のユーザが使用する端末装置20bの表示部240において、サービス情報を含むメッセージM620がタイムラインに表示される。第2のユーザは、メッセージM620を確認することで、サービス情報を知ることができる。
【0198】
なお、サービス情報は、第1のユーザによって送信するか否かを選択させることなく、サービス情報通知をONである場合には、自動的に第2のユーザに通知してもよい。
【0199】
なお、第2のユーザは、チャットアプリにおいて、第1のユーザから通知されるサービス情報等を受信するか否かを設定可能であってもよい。
【0200】
本実施形態によれば、第1のユーザは、第2のユーザのチャットアプリIDを利用して、返信の他に、所定の情報を通知することができる。
【0201】
[7.変形例]
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0202】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
【0203】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0204】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標) Disk) 等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0205】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【符号の説明】
【0206】
1 システム
10、12 サーバ装置
100 制御部
102 メッセージ処理部
104 連携処理部
170 記憶部
172 メッセージ情報記憶領域
174 ファイル記憶領域
176 アドレス情報記憶領域
178 登録情報記憶領域
180 NW通信部
20 端末装置
200 制御部
202 メッセージ取得部
204 メッセージ投稿部
206 タイムライン表示制御部
240 表示部
250 操作部
270 記憶部
272 チャットアプリ
274 メッセージ情報記憶領域
276 ファイル記憶領域
280 NW通信部
30、32 画像通信装置
300 制御部
302 FAX送受信部
304 連携処理部
306 画像処理部
308 メッセージ取得部
310 メッセージ投稿部
320 画像読取部
330 画像形成部
340 表示部
350 操作部
370 記憶部
372 ファイル記憶領域
374 アドレス情報
3742 名称
3744 チャットアプリID
3746 電話番号
3748 FAX番号
376 アドレス情報記憶領域
378 自機チャットアプリID
380 NW通信部
390 回線通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17