(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152892
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】作業機械の制御方法
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
E02F9/26 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024139450
(22)【出願日】2024-08-21
(62)【分割の表示】P 2020135800の分割
【原出願日】2020-08-11
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(72)【発明者】
【氏名】田村 一樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 頌梧
(72)【発明者】
【氏名】川口 大輔
(57)【要約】
【課題】エラーの種類にかかわらず、警報音の出力を停止させることができる作業機械の制御方法を提供する。
【解決手段】作業機械の制御方法は、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す警報画像を含む第1画面を表示部91に表示させ、かつ、警報音を出力させる、作業機械の制御方法である。作業機械の制御方法は、表示部91に表示させる画面を、警報画像を含む第1画面から、エラーの内容を示す第2画面520に遷移させることと、第2画面520の表示中に、所定の操作に応じて、警報音の出力を停止する出力停止制御を実行することと、出力停止制御を実行後、表示部91に表示させる画面を、第2画面520から第1画面へ遷移させ、かつ、警報音の出力に係る警報音制御を実行することと、を有する。警報音制御では、警報情報の警報レベルに応じて、警報音の出力を再開するか警報音の出力の停止を維持するかを決定する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す警報画像を含む第1画面を表示部に表示させ、かつ、警報音を出力させる、作業機械の制御方法であって、
前記表示部に表示させる画面を、前記警報画像を含む前記第1画面から、前記エラーの内容を示す第2画面に遷移させることと、
前記第2画面の表示中に、所定の操作に応じて、前記警報音の出力を停止する出力停止制御を実行することと、
前記出力停止制御を実行後、前記表示部に表示させる画面を、前記第2画面から前記第1画面へ遷移させ、かつ、前記警報音の出力に係る警報音制御を実行することと、を有し、
前記警報音制御では、前記警報情報の警報レベルに応じて、前記警報音の出力を再開するか前記警報音の出力の停止を維持するかを決定する、作業機械の制御方法。
【請求項2】
前記第2画面は、前記所定の操作に対応する第1マークと、前記第2画面から前記第1画面への遷移操作に対応する第2マークとを含む、請求項1に記載の作業機械の制御方法。
【請求項3】
前記警報画像を含む前記第1画面は、前記第1画面から前記第2画面への遷移操作に対応する第3マークを含む、請求項1又は2に記載の作業機械の制御方法。
【請求項4】
前記警報画像は、前記第3マークとは別に表示される、請求項3に記載の作業機械の制御方法。
【請求項5】
前記警報画像は、前記第3マークと同一の画像を含む請求項4に記載の作業機械の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エラー発生時に、警報音出力部に警報音を出力させる表示装置が知られている。例えば、特許文献1には、警報ブザーを制御する表示装置を備える作業車両が開示されている。具体的には、表示装置は、複数の操作スイッチと、表示部とを備える。表示装置は、異常発生時に警報ブザーを鳴動させる。また、表示装置は、発生した異常に関し、ブザーキャンセル機能が有効な異常であるか否かを判定する。ブザーキャンセル機能が有効な異常が発生した場合、表示装置は、複数の操作スイッチのうちの1つにブザーキャンセル機能を割り当て、その操作スイッチに対応する表示位置にブザーキャンセルアイコンを表示させる。表示装置は、ブザーキャンセル機能を割り当てた操作スイッチが作業者によって押下させると、警報ブザーの鳴動を停止させる。一方、ブザーキャンセル機能が有効でない異常が発生した場合、表示装置は、警報ブザーを鳴動させたままにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の表示装置は、ブザーキャンセル機能が有効でない異常(エラー)が発生した場合、警報ブザーを停止させることができない。したがって、サービスマンが異常個所の点検や修理を行う際にも警報音が出力されていることがあり、サービスマンによる作業が警報音によって妨げられる可能性がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エラーの種類にかかわらず、警報音の出力を停止させることができる作業機械の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る作業機械の制御方法は、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す警報画像を含む第1画面を表示部に表示させ、かつ、警報音を出力させる、作業機械の制御方法である。前記作業機械の制御方法は、前記表示部に表示させる画面を、前記警報画像を含む前記第1画面から、前記エラーの内容を示す第2画面に遷移させることと、前記第2画面の表示中に、所定の操作に応じて、前記警報音の出力を停止する出力停止制御を実行することと、前記出力停止制御を実行後、前記表示部に表示させる画面を、前記第2画面から前記第1画面へ遷移させ、かつ、前記警報音の出力に係る警報音制御を実行することと、を有する。前記警報音制御では、前記警報情報の警報レベルに応じて、前記警報音の出力を再開するか前記警報音の出力の停止を維持するかを決定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、エラーの種類にかかわらず、警報音の出力を停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る作業機械の側面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る表示装置を示す図である。
【
図5】エラー通知画像及び警報マーク画像を表示している表示装置を示す図である 。
【
図6】第2警報レベルのエラーのみが発生している場合に表示装置に表示されるホーム画面を示す図である。
【
図7】エラー情報画面を表示している表示装置を示す図である。
【
図8】エラー情報詳細画面を表示している表示装置を示す図である。
【
図9】表示装置において第3コントローラが実行する処理を示すフローチャートである。
【
図10】表示装置において第3コントローラが実行する他の処理を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の実施形態に係る表示装置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面(
図1~
図11)を参照して本発明の表示装置及び作業機械に係る実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、
図1~
図3を参照して本実施形態の作業機械1を説明する。
図1は、本実施形態の作業機械1の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の作業機械1はバックホーである。バックホーは、建設機械の一種である。本実施形態の作業機械1は、機械本体2と、ブーム3と、アーム4と、バケット5と、走行装置7とを備える。本実施形態の作業機械1は、ブーム用アクチュエータ30と、アーム用アクチュエータ40と、アタッチメント用アクチュエータ50とを更に備える。
【0011】
機械本体2は、運転席6を有する。作業者は、運転席6に座って作業機械1を操縦する。機械本体2は、走行装置7により支持されている。機械本体2は、走行装置7により、旋回自在に支持されてもよい。機械本体2には、エンジン12(
図3参照)、燃料タンク、バッテリー、油圧系統、及び作動油タンクが設けられている。また、機械本体2には、エンジン12(
図3参照)、燃料タンク、バッテリー、油圧系統、及び作動油タンクを収納するボンネットが設けられており、運転席6は、ボンネット上に配設されている。
【0012】
ブーム3は、機械本体2により、第1回転支点P1を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、ブーム3の基端部が機械本体2によって軸支されている。第1回転支点P1は、運転席6を前方から視たときの左右方向に沿って延びる回転軸である。以下、運転席6を前方から視たときの左右方向を、「左右方向」と記載する場合がある。
【0013】
ブーム用アクチュエータ30は、ブーム3を作動させる。具体的には、ブーム用アクチュエータ30が伸縮することにより、第1回転支点P1を中心にブーム3が揺動する。詳しくは、ブーム用アクチュエータ30への作動油の供給と、ブーム用アクチュエータ30からの作動油の排出とを制御することにより、ブーム用アクチュエータ30を伸縮させる。したがって、ブーム用アクチュエータ30は、作動油によって伸縮する。
【0014】
アーム4は、ブーム3により、第2回転支点P2を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、アーム4の基端部がブーム3の先端部において軸支されている。第2回転支点P2は左右方向に沿って延びる回転軸である。
【0015】
アーム用アクチュエータ40は、アーム4を作動させる。具体的には、アーム用アクチュエータ40が伸縮することにより、第2回転支点P2を中心にアーム4が揺動する。詳しくは、アーム用アクチュエータ40への作動油の供給と、アーム用アクチュエータ40からの作動油の排出とを制御することにより、アーム用アクチュエータ40を伸縮させる。したがって、アーム用アクチュエータ40は、作動油によって伸縮する。
【0016】
バケット5は、アタッチメントの一種である。バケット5は、アーム4により、第3回転支点P3を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、バケット5は、アーム4の先端部において軸支されている。第3回転支点P3は左右方向に沿って延びる回転軸である。
【0017】
アタッチメント用アクチュエータ50は、バケット5を作動させる。具体的には、アタッチメント用アクチュエータ50が伸縮することにより、第3回転支点P3を中心にバケット5が揺動する。詳しくは、アタッチメント用アクチュエータ50への作動油の供給と、アタッチメント用アクチュエータ50からの作動油の排出とを制御することにより、アタッチメント用アクチュエータ50を伸縮させる。したがって、アタッチメント用アクチュエータ50は、作動油によって伸縮する。
【0018】
走行装置7は、作業機械1を走行させる。本実施形態において、走行装置7は、クローラ式走行装置である。
【0019】
続いて、
図1及び
図2を参照して作業機械1の構成について更に説明する。具体的には、運転席6の周りの構成を説明する。
図2は、作業機械1における機械本体2の斜視図である。
【0020】
図2に示すように、作業機械1は、操縦部8と、表示装置9とを更に備える。操縦部8及び表示装置9は、機械本体2に設けられる。具体的には、操縦部8及び表示装置9は、運転席6の前方に配設されている。
【0021】
操縦部8は、作業者が作業機械1を操縦するための各種操作部材を含む。各種操作部材は、スイングペダル81と、PTOペダル82と、ブーム操作レバー83と、アーム操作レバー84とを含む。
【0022】
スイングペダル81は、フットペダルである。作業者は、スイングペダル81を足で操作する。作業者は、スイングペダル81を操作して、スイングシリンダにより、スイングブラケットを介してブーム3を左右に回動させることができる。
【0023】
PTOペダル82は、フットペダルである。作業者は、PTOペダル82を足で操作する。作業者は、PTOペダル82を操作して、PTOポートに取り付けられたアタッチメントを駆動させることができる。
【0024】
作業者は、ブーム操作レバー83及びアーム操作レバー84を手で操作する。作業者は、ブーム操作レバー83を操作して、ブーム3を作動させることができる。また、作業者は、アーム操作レバー84を操作して、アーム4を作動させることができる。
【0025】
表示装置9は、各種の画面を表示する。詳しくは、
図4~
図6等を参照して後述するように、表示装置9はホーム画面510を表示する。また、
図7等を参照して後述するように、表示装置9はエラー情報画面520を表示する。更に、
図8等を参照して後述するように、表示装置9はエラー情報詳細画面530を表示する。
【0026】
続いて、
図1~
図3を参照して本実施形態の作業機械1の構成を更に説明する。
図3は、作業機械1のブロック図である。
図3に示すように、作業機械1は、第1コントローラ11と、エンジン12と、第2コントローラ13とを更に備える。また、作業機械1は、各種センサを備える。本実施形態において、作業機械1は、アクセルセンサ101と、冷却水温センサ102と、作動油温度センサ103とを備える。また、操縦部8は、アクセルボリューム85を更に含む。
【0027】
エンジン12は、走行装置7を駆動する駆動力を生成する。第2コントローラ13は、第1コントローラ11から送信されるコマンドに基づいてエンジン12を制御する。
【0028】
第2コントローラ13は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。処理部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)のような各種演算を実行するプロセッサによって構成される。あるいは、処理部は汎用演算機によって構成されてもよい。記憶部は、例えば、半導体メモリを含む。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部は、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリを更に含んでいてもよい。第2コントローラ13は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)によって構成される。
【0029】
作業者は、アクセルボリューム85を手で操作する。アクセルボリューム85は、第2コントローラ13に電気的に接続している。作業者がアクセルボリューム85を正逆回動操作することにより、エンジン12の回転数が増減する。
【0030】
アクセルセンサ101は、アクセルボリューム85の操作位置(回転位置)を検出する。第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されたアクセルボリューム85の操作位置に基づいて、エンジン12への燃料噴射量や噴射タイミングを制御するコマンドを第2コントローラ13へ送信する。
【0031】
更に、第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置が異常値(外れ値)を示すか否かを判定する。例えば、第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置と閾値とを比較することにより、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置が異常値(外れ値)を示すか否かを判定してもよい。
【0032】
冷却水温センサ102は、エンジン12内を循環する冷却水の温度を検出する。第1コントローラ11は、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定する。例えば、第1コントローラ11は、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度と閾値とを比較することにより、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定してもよい。
【0033】
作動油温度センサ103は、作動油の温度を検出する。第1コントローラ11は、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定する。例えば、第1コントローラ11は、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度と閾値とを比較することにより、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定してもよい。
【0034】
第1コントローラ11は、作業機械1の各部を制御する。第1コントローラ11は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。第1コントローラ11は、例えば、ECUによって構成される。
【0035】
第1コントローラ11は、作業機械1にエラーが発生したことを検出すると、表示装置9へ警報情報を送信する。警報情報は、作業機械1にエラーが発生していることを示す。詳しくは、警報情報は、エラー名を示す情報と、エラーコードを示す情報と、警報レベルを示す情報とを含む。また、警報情報は、エラーに対する対処方法を示す情報を含む。エラー名、エラーコード、警報レベル、及びエラーに対する対処方法は、作業機械1において発生することが想定されている各エラーに対して予め設定されている。本実施形態において、第1コントローラ11は送信部の一例である。
【0036】
具体的には、第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置が異常値(外れ値)を示すと判定した場合、警報情報を表示装置9へ送信する。同様に、第1コントローラ11は、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度が異常値(外れ値)を示すと判定した場合、警報情報を表示装置9へ送信する。また、第1コントローラ11は、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度が異常値(外れ値)を示すと判定した場合、警報情報を表示装置9へ送信する。
【0037】
表示装置9は、表示部91と、警報音出力部92と、操作部93と、第3コントローラ94とを有する。
【0038】
表示部91は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのようなディスプレイによって構成される。表示部91は、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す画像を表示する。具体的には、第3コントローラ94が、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す画像を表示部91に表示させる。
【0039】
警報音出力部92は、警報情報に基づいて警報音を出力する。具体的には、第3コントローラ94が、警報音情報に基づいて、警報音出力部92に警報音を出力させる。つまり、作業機械1にエラーが発生すると、警報音出力部92から警報音が出力される。したがって、作業者は、作業機械1にエラーが発生していることを聴覚で認識することができる。警報音出力部92は、例えば、ブザーである。
【0040】
第3コントローラ94は、警報レベルに応じて異なる警報音を警報音出力部92から出力させてもよい。具体的には、本実施形態において、警報レベルは、第1警報レベルと、第2警報レベルとを含む。例えば、第3コントローラ94は、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生している場合、警報音出力部92から連続音を出力させてもよく、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、警報音出力部92から断続音を出力させてもよい。警報音出力部92が警報レベルに応じて異なる警報音を出力することにより、作業者は、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを聴覚で認識することができる。
【0041】
操作部93は、作業者によって操作されて、各種の指示を受け付ける。作業者は、操作部93を操作して、各種指示を第3コントローラ94に入力することができる。操作部93は、受付部の一例である。操作部93は、例えば、警報音の出力を停止させる指示を受け付ける。
【0042】
第3コントローラ94は、第1コントローラ11から送信された各種情報に基づいて、表示部91に各種画面を表示させる。第3コントローラ94は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。第3コントローラ94は、例えば、ECUによって構成される。第3コントローラ94は、制御部の一例である。
【0043】
続いて、
図1~
図10を参照して表示装置9を更に説明する。
図4は、本実施形態の表示装置9を示す図である。詳しくは、
図4は、ホーム画面510を表示している表示装置9を示す。ホーム画面510は、第1画面の一例である。ホーム画面510は、例えば、燃料残量ゲージ、冷却水温ゲージ、及び作動油温度ゲージを表示する。
【0044】
図4に示すように、ホーム画面510は、第1選択項目表示領域511と、第1通知領域512とを有する。第1選択項目表示領域511は、各種選択項目を表示する。具体的には、第1選択項目表示領域511には、各種選択項目を示す文字画像(文字列画像)又はマークが表示される。マークは、例えば、アイコン、図形、又は絵文字である。
【0045】
本実施形態において、操作部93は、複数の操作スイッチを含む。具体的には、操作部93は、第1操作スイッチ931~第6操作スイッチ936を含む。第1操作スイッチ931~第6操作スイッチ936は、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目に一対一で対応する。表示部91がホーム画面510を表示している場合、第1操作スイッチ931~第6操作スイッチ936には、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目のうち、対応する1つを選択する機能が割り当てられる。つまり、第1操作スイッチ931~第6操作スイッチ936はそれぞれ、対応する項目を選択する指示を受け付ける。
【0046】
例えば、第6操作スイッチ936には、選択項目T1を選択する機能が割り当てられる。選択項目T1は、第1通知領域512に表示する情報を切り替えるための項目である。例えば、作業者が第6操作スイッチ936を押下する度に、第3コントローラ94は、第1通知領域512に表示する情報を、エンジン12の回転数を示す情報と、燃料の残量を示す情報との間で切り替える。
【0047】
ホーム画面510は、第2通知領域513を更に有する。第3コントローラ94は、第1コントローラ11がエラーの発生を検出すると、
図5等を参照して説明するエラー通知画像610及び警報マーク画像620を第2通知領域513に表示させる。
図4は、第1コントローラ11がエラーの発生を検出していない場合に表示部91に表示されるホーム画面510を示している。したがって、第2通知領域513にエラー通知画像610及び警報マーク画像620は表示されていない。なお、以下の説明において、第2通知領域513を、「エラー通知領域513」と記載する場合がある。
【0048】
続いて、
図1~
図5を参照して表示装置9を更に説明する。
図5は、エラー通知画像610及び警報マーク画像620を表示している表示装置9を示す図である。
【0049】
図5に示すように、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、エラー通知画像610及び警報マーク画像620をホーム画面510に表示させる。したがって、作業者は、作業機械1にエラーが発生していることを視覚で認識することができる。
【0050】
詳しくは、第3コントローラ94は、エラー通知画像610及び警報マーク画像620をエラー通知領域513に表示させる。エラー通知画像610及び警報マーク画像620は、エラーが発生していることを示す画像の一例である。エラー通知画像610は、エラーが発生していることを示す文字列画像である。警報マーク画像620は、エラーが発生していることを示すマーク画像である。具体的には、警報マーク画像620は、警報レベルを示す。
【0051】
図3を参照して説明したように、本実施形態において、警報レベルは、第1警報レベルと、第2警報レベルとを含む。第1警報レベルは、作業機械1を停止させる必要があるエラーに対して設定される。第2警報レベルは、作業機械1を停止させる必要がないエラーに対して設定される。したがって、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、作業者は作業機械1による作業を続行してもよい。
【0052】
図5は、第1警報レベルに対応する警報マーク画像620を示している。以下、第1警報レベルに対応する警報マーク画像620を、「第1警報マーク画像620a」と記載する場合がある。第3コントローラ94は、作業機械1に第1警報レベルのエラーが少なくとも1つ発生している場合に、エラー通知領域513に第1警報マーク画像620aを表示させる。したがって、作業者は、ホーム画面510(エラー通知領域513)に第1警報マーク画像620aが表示されることにより、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを視覚で認識することができる。
【0053】
第3コントローラ94は、エラー通知領域513の背景色を、警報レベルに基づいて決定する。換言すると、第3コントローラ94は、エラー通知領域513の背景色を、警報レベルに応じて変更する。具体的には、第1警報レベルのエラーが発生している場合、エラー通知領域513の背景色は「赤色」に決定される。したがって、作業者は、エラー通知領域513の背景色から、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを視覚で認識することができる。
【0054】
なお、第1警報マーク画像620aは、文字列画像621aと、図形画像622aとからなる。文字列画像621aは、図形画像622aの内側に配置される。図形画像622aの輪郭及び文字列画像621aは白色であり、図形画像622aの内側の色(背景色)は赤色である。
【0055】
続いて、
図1~
図5を参照して表示装置9を更に説明する。
図5に示すように、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、第1選択項目表示領域511に選択項目T2を表示させる。選択項目T2は、表示部91に表示する画面を、ホーム画面510から、
図7を参照して説明するエラー情報画面520へ遷移させる際に選択される項目である。第1選択項目表示領域511に選択項目T2が表示されることにより、操作部93は、エラー情報画面520への遷移の指示を受け付けることが可能となる。
【0056】
詳しくは、第1選択項目表示領域511に選択項目T2が表示されることにより、第1操作スイッチ931~第6操作スイッチ936のうちの1つに、選択項目T2を選択する機能が割り当てられる。本実施形態では、
図4を参照して説明した選択項目T1に代えて、選択項目T2が表示される。したがって、第6操作スイッチ936に選択項目T2を選択する機能が割り当てられる。
【0057】
更に、本実施形態では、選択項目T2として警報マーク画像620が表示される。
図5に示す例では、警報マーク画像620は第1警報マーク画像620aである。このように、選択項目T2として警報マーク画像620を表示することにより、作業者に、エラー情報画面520へ遷移するための操作スイッチを、より容易に認識させることができる。また、選択項目T2として第1警報マーク画像620aを表示することにより、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを作業者に視覚的に認識させることができる。
【0058】
続いて、
図1~
図6を参照して表示装置9を更に説明する。
図6は、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合に表示装置9に表示されるホーム画面510を示す図である。
【0059】
図6に示すように、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、第3コントローラ94は、エラー通知領域513に、第2警報レベルに対応する警報マーク画像620を表示させる。以下、第2警報レベルに対応する警報マーク画像620を、「第2警報マーク画像620b」と記載する場合がある。本実施形態によれば、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、エラー通知領域513に第2警報マーク画像620bが表示される。したがって、作業者は、ホーム画面510(エラー通知領域513)に第2警報マーク画像620bが表示されることにより、作業機械1に発生しているエラーが第2警報レベルのエラーのみであることを視覚で認識することができる。
【0060】
第3コントローラ94は、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、エラー通知領域513の背景色を「黄色」に決定する。したがって、作業者は、エラー通知領域513の背景色から、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生していることを視覚で認識することができる。
【0061】
また、第3コントローラ94は、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、第1選択項目表示領域511に、選択項目T2として第2警報マーク画像620bを表示させる。このように、選択項目T2として第2警報マーク画像620bを表示させることにより、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生していることを作業者に視覚的に認識させることができる。
【0062】
なお、第2警報マーク画像620bは、文字列画像621bと、図形画像622bとからなる。文字列画像621bは、図形画像622bの内側に配置される。図形画像622bの輪郭及び文字列画像621bは白色であり、図形画像622bの内側の色(背景色)は黄色である。
【0063】
続いて、
図1~
図7を参照して表示装置9を更に説明する。
図7は、エラー情報画面520を表示している表示装置9を示す図である。エラー情報画面520は第2画面の一例である。第3コントローラ94は、
図5及び
図6を参照して説明した選択項目T2が選択されると、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。つまり、第3コントローラ94は、第1選択項目表示領域511に選択項目T2が表示されている際に第6操作スイッチ936が押下されると、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。エラー情報画面520は、作業機械1に発生しているエラーの内容を示す画面である。
【0064】
図7に示すように、エラー情報画面520は、第2選択項目表示領域521を有する。第2選択項目表示領域521は、各種選択項目を表示する。具体的には、第2選択項目表示領域521には、各種選択項目を示す文字画像(文字列画像)又はマークが表示される。
【0065】
第2選択項目表示領域521には、選択項目T11、及び選択項目T12が表示される。選択項目T11は、ホーム画面510に戻る際に選択される項目である。選択項目T12は、警報音の出力を停止させる際に選択される項目である。
【0066】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第1操作スイッチ931には、選択項目T11を選択する機能が割り当てられる。つまり、第3コントローラ94は、第1操作スイッチ931に、エラー情報画面520からホーム画面510への遷移の指示を受け付ける機能を割り当てる。操作部93が、エラー情報画面520からホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、第3コントローラ94は、表示部91にホーム画面510を表示させる。具体的には、作業者が第1操作スイッチ931を押下すると、第3コントローラ94は、表示部91にホーム画面510を表示させる。なお、以下の説明において、エラー情報画面520からホーム画面510への遷移を、「ホーム画面510への遷移」と記載する場合がある。
【0067】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第5操作スイッチ935には、選択項目T12を選択する機能が割り当てられる。つまり、第3コントローラ94は、第5操作スイッチ935に、警報音の出力を停止させる指示である出力停止指示を受け付ける機能を割り当てる。操作部93が出力停止指示を受け付けると、第3コントローラ94は、警報音出力部92による警報音の出力を停止させる。具体的には、作業者が第5操作スイッチ935を押下すると、第3コントローラ94は、警報音出力部92による警報音の出力を停止させる。
【0068】
本実施形態において、第3コントローラ94は、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生している場合、操作部93が出力停止指示を受け付けた後にホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、表示部91にホーム画面510を表示させるとともに、警報音出力部92に警報音を出力させる。したがって、警報音の出力を停止させた場合であっても、表示部91に表示する画面をホーム画面510へ戻した後に、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを作業者に再度認識させることができる。
【0069】
また、本実施形態において、第3コントローラ94は、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、操作部93が出力停止指示を受け付けた後にホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、表示部91にホーム画面510を表示させるとともに、警報音の出力の停止を維持する。
図5を参照して説明したように、第2警報レベルのエラーは、作業機械1を停止させる必要がないエラーであり、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、作業者は作業機械1による作業を続行してもよい。本実施形態によれば、作業者は、警報音の出力停止を指示した後に、表示部91に表示する画面をホーム画面510に戻して作業機械1による作業を続行する際、警報音に妨げられることなく作業を行うことができる。
【0070】
また、本実施形態では、操作部93がホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、第3コントローラ94は、
図5を参照して説明したホーム画面510又は
図6を参照して説明したホーム画面510を表示部91に表示させる。具体的には、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生している場合、操作部93がホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、第3コントローラ94は、表示部91に、
図5を参照して説明したホーム画面510を表示させる。また、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、操作部93がホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、第3コントローラ94は、表示部91に、
図6を参照して説明したホーム画面510を表示させる。
【0071】
したがって、第3コントローラ94は、表示部91にホーム画面510を表示させる際に、第1選択項目表示領域511に選択項目T2を表示させる。この結果、作業者は、表示部91に表示する画面をエラー情報画面520からホーム画面510へ戻した後に、再度、エラー情報画面520を表示部91に表示させることができる。
【0072】
また、本実施形態によれば、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生している場合に警報音の出力を停止させても、作業機械1にエラーが発生していることを、ホーム画面510において作業者に視覚的に確認させることができる。
【0073】
続いて、
図1~
図7を参照して表示装置9について更に説明する。
図7に示すように、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、エラー情報700をエラー情報画面520に表示させる。エラー情報700は、作業機械1に発生しているエラーの内容を示す。したがって、作業者は、作業機械1に発生しているエラーの内容を容易に認識することができる。具体的には、エラー情報700は、エラーコード701と、エラー名702と、警報マーク画像620とを示す。第3コントローラ94は、エラー情報画面520に、エラーコード701と、エラー名702と、警報マーク画像620とを関連づけて表示させる。
【0074】
したがって、本実施形態によれば、作業機械1に発生しているエラーの内容を作業者に容易に認識させることができる。また、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。
【0075】
第3コントローラ94は、作業機械1に複数のエラーが発生している場合、エラー情報画面520に、エラー情報700を一覧で表示させる。したがって、作業者は、複数のエラーのそれぞれの内容を容易に認識することができる。
【0076】
図7は、エラー情報画面520に5つのエラー情報700が表示されている例を示している。具体的には、エラー情報画面520に、第1エラー情報710~第5エラー情報750が表示されている。詳しくは、エラー情報画面520は、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526を有する。第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526は、第2選択項目表示領域521の上方に配設される。第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526は、第2選択項目表示領域521に向かってこの順に並ぶ。第3コントローラ94は、第1エラー情報710~第5エラー情報750をそれぞれ、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526に表示させる。
【0077】
図7に示す例では、第1エラー情報710及び第2エラー情報720は、第1警報レベルを示し、第3エラー情報730~第5エラー情報750は、第2警報レベルを示す。
図7に示すように、第3コントローラ94は、複数のエラー情報700を警報レベルごとに纏めて表示させる。したがって、本実施形態によれば、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。なお、第3コントローラ94は、警報レベルが同一の複数のエラー情報700を、エラーの発生順に並べる。
図7に示す例では、第1エラー情報710及び第2エラー情報720は、エラーの発生順に並んでいる。第3エラー情報730~第5エラー情報750も同様に、エラーの発生順に並んでいる。
【0078】
また、
図7に示すように、第3コントローラ94は、第1警報レベルを示すエラー情報700を、第2警報レベルを示すエラー情報700の上段に表示させる。すなわち、第3コントローラ94は、警報レベルが高いエラー情報700を、警報レベルが低いエラー情報700よりも上段に表示させる。このように、第3コントローラ94は、複数のエラー情報700を、警報レベルが高いエラー情報700から降順で表示させる。したがって、本実施形態によれば、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。
【0079】
更に、第3コントローラ94は、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526の背景色を、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526に表示させるエラー情報700が示す警報レベルに基づいて決定する。例えば、第3コントローラ94は、第1警報レベルを示すエラー情報700を表示する領域の背景色を赤色に決定し、第2警報レベルを示すエラー情報700を表示する領域の背景色を黄色に決定する。
図7に示す例では、第1エラー情報表示領域522及び第2エラー情報表示領域523の背景色は赤色となり、第3エラー情報表示領域524~第5エラー情報表示領域526の背景色は黄色となる。
【0080】
このように、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526の背景色を、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526に表示させるエラー情報700が示す警報レベルに応じて変更することにより、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526は、区画領域の一例である。
【0081】
続いて、
図1~
図7を参照して表示装置9について更に説明する。
図7に示すように、第3コントローラ94は、エラー情報画面520にカーソル705を表示させる。カーソル705は、エラー情報700を指定する。
図7に示す例では、カーソル705によって第1エラー情報710が指定されている。
【0082】
また、
図7に示すように、第2選択項目表示領域521には、選択項目T13、選択項目T14、及び選択項目T15が更に表示される。選択項目T13は、カーソル705を下方向に移動させる際に選択される項目である。選択項目T14は、カーソル705を上方向に移動させる際に選択される項目である。選択項目T15は、
図8を参照して説明するエラー情報詳細画面530を表示させる際に選択される項目である。
【0083】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第3操作スイッチ933には、選択項目T13を選択する機能が割り当てられる。したがって、作業者が第3操作スイッチ933を押下すると、第3コントローラ94は、カーソル705を一段下の位置へ移動させる。
【0084】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第4操作スイッチ934には、選択項目T14を選択する機能が割り当てられる。したがって、作業者が第4操作スイッチ934を押下すると、第3コントローラ94は、カーソル705を一段上の位置へ移動させる。
【0085】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第6操作スイッチ936には、選択項目T15を選択する機能が割り当てられる。したがって、作業者が第6操作スイッチ936を押下すると、第3コントローラ94は、表示部91に表示する画面を、エラー情報画面520から、
図8を参照して説明するエラー情報詳細画面530へ遷移させる。詳しくは、第3コントローラ94は、第6操作スイッチ936が押下されると、カーソル705によって指定されているエラー情報700の詳細を表示する画面を表示部91に表示させる。
【0086】
続いて、
図1~
図8を参照して表示装置9を更に説明する。
図8は、エラー情報詳細画面530を表示している表示装置9を示す図である。
図8に示すように、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、表示部91にエラー情報詳細画面530を表示させる。
【0087】
エラー情報詳細画面530は、警報マーク画像620と、エラーコード701と、エラー名702と、メッセージ703とを表示する。メッセージ703は、エラーに対する対処方法を示す文字列画像である。
【0088】
エラー情報詳細画面530は、第3選択項目表示領域531を有する。第3選択項目表示領域531は、各種選択項目を表示する。具体的には、第3選択項目表示領域531には、各種選択項目を示す文字画像(文字列画像)又はマークが表示される。
【0089】
第3選択項目表示領域531には、選択項目T21と、選択項目T22とが表示される。選択項目T21は、エラー情報画面520に戻る際に選択される項目である。選択項目T22は、警報音の出力を停止させる際に選択される項目である。
【0090】
表示部91がエラー情報詳細画面530を表示している場合、第1操作スイッチ931には、選択項目T21を選択する機能が割り当てられる。したがって、作業者が第1操作スイッチ931を押下すると、第3コントローラ94は、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。
【0091】
表示部91がエラー情報詳細画面530を表示している場合、第5操作スイッチ935には、選択項目T22を選択する機能が割り当てられる。したがって、作業者が第5操作スイッチ935を押下すると、第3コントローラ94は、警報音出力部92による警報音の出力を停止させる。
【0092】
続いて、
図1~
図9を参照して第3コントローラ94が実行する処理について説明する。
図9は、表示装置9において第3コントローラ94が実行する処理を示すフローチャートである。具体的には、
図9は、第1コントローラ11から第3コントローラ94へ警報情報が送信された後に第3コントローラ94が実行する処理を示す。
【0093】
図9に示すように、第3コントローラ94は、第1コントローラ11から警報情報を受信すると、ステップS1及びステップS2の処理を実行する。
【0094】
まず、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、警報音出力部92に警報音を出力させる(ステップS1)。
【0095】
次に、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、ホーム画面510のエラー通知領域513にエラー通知画像610を表示させる(ステップS2)。
【0096】
また、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、ホーム画面510のエラー通知領域513に警報マーク画像620を表示させる(ステップS2)。具体的には、第3コントローラ94は、警報情報によって示される警報レベルが第1警報レベルである場合、第1警報マーク画像620aを表示させ、警報情報によって示される警報レベルが第2警報レベルである場合、第2警報マーク画像620bを表示させる。なお、第3コントローラ94は、第1警報レベルのエラーが発生した場合、そのエラーが解消されるまで、第1警報マーク画像620aを表示させる。
【0097】
また、第3コントローラ94は、警報情報に基づいて、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目のうちの1つを選択項目T2に変更して(ステップS2)、
図9に示す処理を終了する。本実施形態では、第3コントローラ94は、選択項目T1を選択項目T2に変更する。
【0098】
続いて、
図1~
図10を参照して第3コントローラ94が実行する他の処理について説明する。
図10は、表示装置9において第3コントローラ94が実行する他の処理を示すフローチャートである。具体的には、
図10は、エラー情報画面520の表示中に選択項目T11が選択された後に第3コントローラ94が実行する処理を示す。つまり、
図10は、表示部91にエラー情報画面520が表示されている際に第1操作スイッチ931が押下された後に第3コントローラ94が実行する処理を示す。
【0099】
図10に示すように、表示部91にエラー情報画面520が表示されている際に第1操作スイッチ931が押下されると、第3コントローラ94は、警報音の出力が停止しているか否かを判定する(ステップS11)。
【0100】
第3コントローラ94は、警報音の出力が停止していると判定した場合(ステップS11のYes)、警報情報に基づいて、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルに第1警報レベルが含まれるか否かを判定する(ステップS12)。なお、第3コントローラ94は、第1コントローラ11から受信した警報場を記憶している。
【0101】
第3コントローラ94は、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルに第1警報レベルが含まれていると判定した場合(ステップS12のYes)、警報音出力部92に警報音を出力させ(ステップS13)、表示部91にホーム画面510を表示させる(ステップS14)。第3コントローラ94は、表示部91にホーム画面510を表示させると、
図10に示す処理を終了する。
【0102】
一方、第3コントローラ94は、警報音の出力が停止していないと判定した場合(ステップS11のNo)、表示部91にホーム画面510を表示させて(ステップS14)、
図10に示す処理を終了する。
【0103】
また、第3コントローラ94は、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルに第1警報レベルが含まれていないと判定した場合(ステップS12のNo)、表示部91にホーム画面510を表示させて(ステップS14)、
図10に示す処理を終了する。
【0104】
以上、
図1~
図10を参照して説明したように、本実施形態によれば、警報レベルが第1警報レベルであっても第2警報レベルであっても、操作部93は出力停止指示を受け付けることができる。したがって、エラーの種類にかかわらず、警報音の出力を停止させることができる。
【0105】
以上、図面(
図1~
図10)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0106】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0107】
例えば、
図1~
図10を参照して説明した実施形態では、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、警報音の出力を停止させた後、表示部91に表示する画面をエラー情報画面520からホーム画面510に遷移させると、第3コントローラ94は、警報音の出力停止を維持したが、第1警報レベルのエラーが発生している場合と同様に、第3コントローラ94は警報音を出力させてもよい。
【0108】
また、
図1~
図10を参照して説明した実施形態において、作業機械1はバックホーであったが、作業機械1はバックホーに限定されない。作業機械1は、警報音出力部を制御する表示装置を備える機械であればよい。
【0109】
また、
図1~
図10を参照して説明した実施形態において、操作部93は複数の操作スイッチ(第1操作スイッチ931~第6操作スイッチ936)を含んだが、操作部93は複数の操作スイッチに限定されない。例えば、操作部93は、タッチセンサーを含んでもよい。タッチセンサーは、表示部91の表示面に重畳されてもよい。あるいは、操作部93は、ジョグダイアルを含んでもよい。
【0110】
また、
図1~
図10を参照して説明した実施形態では、
図9及び
図10に示す処理を第3コントローラ94が実行したが、第1コントローラ11が
図9及び
図10に示す処理を実行してもよいし、第1コントローラ11と第3コントローラ94とが協働して
図9及び
図10に示す処理を実行してもよい。
【0111】
また、
図1~
図10を参照して説明した実施形態では、第3コントローラ94は、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目のうちの1つを選択項目T2に変更したが、
図11に示すように、第1選択項目表示領域511に、選択項目T2を表示するための特定領域514を設けてもよい。
【0112】
以下、
図11を参照して本実施形態の表示装置9の変形例を説明する。
図11は、本実施形態の表示装置9の変形例を示す図である。詳しくは、
図11は、第1コントローラ11から第3コントローラ94へ警報情報が送信される前に表示装置9が表示するホーム画面510の変形例を示す。
【0113】
図11に示すホーム画面510は、第1選択項目表示領域511に特定領域514を有する。第1コントローラ11がエラーの発生を検出していない場合、特定領域514に選択項目は表示されない。第3コントローラ94は、第1コントローラ11から警報情報を受信すると、特定領域514に選択項目T2を表示させる。
【0114】
<発明の付記>
本発明に係る表示装置は、表示部と、制御部と、警報音出力部と、受付部とを備える。前記表示部は、第1画面を表示する。前記制御部は、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す画像を前記第1画面に表示させる。前記警報音出力部は、前記警報情報に基づいて警報音を出力する。前記受付部は、前記エラーの内容を示す第2画面への遷移の指示を示す第1指示を受け付ける。前記制御部は、前記受付部が前記第1指示を受け付けると、前記表示部に前記第2画面を表示させる。前記制御部は、前記表示部が前記第2画面を表示すると、前記警報音の出力を停止させる指示を示す出力停止指示を受け付ける機能と、前記第2画面から前記第1画面への遷移の指示を示す第2指示を受け付ける機能とを前記受付部に割り当てる。前記制御部は、前記受付部が前記出力停止指示を受け付けると、前記警報音出力部による前記警報音の出力を停止させる。前記制御部は、前記受付部が前記出力停止指示を受け付けた後に前記第2指示を受け付けると、前記表示部に前記第1画面を表示させるとともに、前記警報音出力部に前記警報音を出力させる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、表示装置及び作業機械に有用である。
【符号の説明】
【0116】
1 作業機械
9 表示装置
91 表示部
92 警報音出力部
93 操作部
94 第3コントローラ
510 ホーム画面
511 第1選択項目表示領域
513 第2通知領域(エラー通知領域)
520 エラー情報画面
521 第2選択項目表示領域
522 第1エラー情報表示領域
523 第2エラー情報表示領域
524 第3エラー情報表示領域
526 第5エラー情報表示領域
610 エラー通知画像
620 警報マーク画像
620a 第1警報マーク画像
620b 第2警報マーク画像
700 エラー情報
T2 選択項目
T11 選択項目
T12 選択項目