(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152936
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】マルチリンク通信方法および関連するデバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 76/15 20180101AFI20241018BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20241018BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20241018BHJP
H04W 28/08 20230101ALI20241018BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W84/12
H04W28/06 110
H04W28/08
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024140914
(22)【出願日】2024-08-22
(62)【分割の表示】P 2023122365の分割
【原出願日】2020-07-03
(31)【優先権主張番号】201910608995.2
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇宸
(72)【発明者】
【氏名】李 云波
(72)【発明者】
【氏名】黄 国▲剛▼
(57)【要約】
【課題】本出願の実施形態は、マルチリンク通信方法および関連する装置を開示する。
【解決手段】この方法は、以下を含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションに無線フレームを送信し、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは複数のリンクで動作し、複数のリンクは第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。無線フレームは少なくとも2つの管理フレームを含み、少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイスの異なるリンクで動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のステーションによって、無線フレームを生成するステップであって、前記第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、
前記第1のマルチリンクデバイスに含まれる前記複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、前記複数のリンクは、前記第1のステーションが動作する第1のリンクを含む、ステップと、
前記第1のステーションによって前記第1のリンク上で、前記無線フレームを第2のステーションに送信するステップであって、前記無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、前記少なくとも2つの管理フレームは、前記第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、前記第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである、ステップと
を含む、マルチリンク通信方法。
【請求項2】
第2のステーションによって第1のリンク上で、第1のステーションによって送信された無線フレームを受信するステップであって、前記第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、前記第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、前記第2のマルチリンクデバイスに含まれる前記複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、前記複数のリンクは、前記第2のステーションが動作する前記第1のリンクを含み、前記無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、前記少なくとも2つの管理フレームは、前記第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される、ステップを含む、マルチリンク通信方法。
【請求項3】
前記無線フレームは、少なくとも2つのリンク表示情報を含み、1つのリンク表示情報は、1つの管理フレームに対応し、前記リンク表示情報は、前記管理フレームに対応するリンクを示すために使用される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記リンク表示情報は、リンク情報要素であり、前記リンク情報要素は、前記管理フレームに対応する前記リンクの識別情報を含み、前記リンクの前記識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記リンク表示情報は、マルチバンド要素であり、前記マルチバンド要素は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記無線フレームは、少なくとも2つの巡回冗長検査フィールドを含み、1つの巡回冗長検査フィールドは、1つの管理フレームに対応し、前記巡回冗長検査フィールドは、前記管理フレームおよび前記リンク表示情報の正当性を検査するために使用される、請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記無線フレームは、第1の表示情報を含み、前記第1の表示情報は、前記少なくとも2つの管理フレームの数を示すために使用される、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記無線フレームは、第2の表示情報を含み、前記第2の表示情報は、前記少なくとも2つの管理フレームおよび前記少なくとも2つのリンク表示情報の全体の長さを示すために使用される、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも2つの管理フレームのフレームタイプおよびサブタイプが同じであるとき、前記少なくとも2つの管理フレームは、第1の管理フレームと、前記第1の管理フレーム以外の別の管理フレームとを含み、前記第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素、および第2のタイプ情報要素を含み、前記別の管理フレームは、前記第2のタイプ情報要素を含み、前記第1のタイプ情報要素は、前記少なくとも2つの管理フレームの共通情報を搬送し、前記第2のタイプ情報要素は、各管理フレームの一意の情報を搬送する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
1つの情報要素は、表示フィールドを含み、前記表示フィールドは、第1の値または第2の値を含み、前記第1の値は、前記情報要素が前記第1のタイプ情報要素であることを示すために使用され、前記第2の値は、前記情報要素が前記第2のタイプ情報要素であることを示すために使用される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記無線フレームは、仮開始シーケンス番号を含み、前記仮開始シーケンス番号は、前記少なくとも2つの管理フレームのうちの前記第1の管理フレームのフレームシーケンスを示すために使用される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のステーションによって前記第1のリンク上で、前記第2のステーションによって送信された応答フレームを受信するステップをさらに含み、
前記応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、前記ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、前記仮開始シーケンス番号に設定され、前記ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、前記ブロック肯定応答ビットマップは、前記第2のステーションが、前記少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を前記第1の管理フレームから開始することを示すために使用される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のステーションによって前記第1のリンク上で、応答フレームを前記第2のステーションに送信するステップをさらに含み、
前記応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、前記ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、前記仮開始シーケンス番号に設定され、前記ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、前記ブロック肯定応答ビットマップは、前記第2のステーションが、前記少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を前記第1の管理フレームから開始することを示すために使用される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
第1のマルチリンク装置であって、前記装置は、
第1のステーションを介して無線フレームを生成するように構成された生成モジュールであって、前記第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、
前記第1のマルチリンクデバイスに含まれる前記複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、前記複数のリンクは、前記第1のステーションが動作する第1のリンクを含む、生成モジュールと、
前記第1のステーションを介して前記第1のリンク上で、前記無線フレームを第2のステーションに送信するように構成された送信モジュールであって、前記無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、前記少なくとも2つの管理フレームは、前記第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、前記第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである、送信モジュールと
を備える、第1のマルチリンク通信装置。
【請求項15】
第2のマルチリンク通信装置であって、前記装置は、
第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションによって送信された無線フレームを受信するように構成された受信モジュールを備え、前記第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、前記第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、前記第2のマルチリンクデバイスに含まれる前記複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、前記複数のリンクは、前記第2のステーションが動作する前記第1のリンクを含み、前記無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、前記少なくとも2つの管理フレームは、前記第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される、第2のマルチリンク通信装置。
【請求項16】
前記無線フレームは、少なくとも2つのリンク表示情報を含み、1つのリンク表示情報は、1つの管理フレームに対応し、前記リンク表示情報は、前記管理フレームに対応するリンクを示すために使用される、請求項14または15に記載の装置。
【請求項17】
前記リンク表示情報は、リンク情報要素であり、前記リンク情報要素は、前記管理フレームに対応する前記リンクの識別情報を含み、前記リンクの前記識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記リンク表示情報は、マルチバンド要素であり、前記マルチバンド要素は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記無線フレームは、少なくとも2つの巡回冗長検査フィールドを含み、1つの巡回冗長検査フィールドは、1つの管理フレームに対応し、前記巡回冗長検査フィールドは、前記管理フレームおよび前記リンク表示情報の正当性を検査するために使用される、請求項16から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記無線フレームは、第1の表示情報を含み、前記第1の表示情報は、前記少なくとも2つの管理フレームの数を示すために使用される、請求項16から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記無線フレームは、第2の表示情報を含み、前記第2の表示情報は、前記少なくとも2つの管理フレームおよび前記少なくとも2つのリンク表示情報の全体の長さを示すために使用される、請求項16から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記少なくとも2つの管理フレームのフレームタイプおよびサブタイプが同じであるとき、前記少なくとも2つの管理フレームは、第1の管理フレームと、前記第1の管理フレーム以外の別の管理フレームとを含み、前記第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素、および第2のタイプ情報要素を含み、前記別の管理フレームは、前記第2のタイプ情報要素を含み、前記第1のタイプ情報要素は、前記少なくとも2つの管理フレームの共通情報を搬送し、前記第2のタイプ情報要素は、各管理フレームの一意の情報を搬送する、請求項14から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
1つの情報要素は、表示フィールドを含み、前記表示フィールドは、第1の値または第2の値を含み、前記第1の値は、前記情報要素が前記第1のタイプ情報要素であることを示すために使用され、前記第2の値は、前記情報要素が前記第2のタイプ情報要素であることを示すために使用される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記無線フレームは、仮開始シーケンス番号を含み、前記仮開始シーケンス番号は、前記少なくとも2つの管理フレームのうちの前記第1の管理フレームのフレームシーケンスを示すために使用される、請求項14から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記第1のステーションを介して前記第1のリンク上で、前記第2のステーションによって送信された応答フレームを受信するように構成された受信モジュールをさらに備え、
前記応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、前記ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、前記仮開始シーケンス番号に設定され、前記ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、前記ブロック肯定応答ビットマップは、前記第2のステーションが、前記少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を前記第1の管理フレームから開始することを示すために使用される、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記第2のステーションを介して前記第1のリンク上で、応答フレームを前記第2のステーションに送信するように構成された送信モジュールをさらに備え、
前記応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、前記ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、前記仮開始シーケンス番号に設定され、前記ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、前記ブロック肯定応答ビットマップは、前記第2のステーションが、前記少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を前記第1の管理フレームから開始することを示すために使用される、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
プロセッサおよびメモリを備える装置であって、前記メモリは命令を記憶し、前記命令が前記プロセッサによって実行されるとき、前記装置は請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、装置。
【請求項28】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【請求項29】
請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実装するために使用される命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項30】
請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成される、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に関し、詳細には、マルチリンク通信方法および関連するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、参照によりその全体を本明細書に組み込む、2019年7月5日に中国国家知識産権局に出願された「MULTI-LINK COMMUNICATION METHOD AND RELATED DEVICE」と題する中国特許出願第201910608995.2号の優先権を主張するものである。
【0003】
ワイヤレス技術の発展に伴い、マルチリンクデバイス(multi-link device)が、マルチリンク通信をサポートすることがある。例えば、マルチリンクデバイスは、2.4GHz、5GHz、および60GHzの帯域で同時に通信を実行する。いくつかのアンテナが制限されているときでも、マルチリンクデバイスは、異なる帯域で切替えを実行して、最適な帯域を選択し、通信の品質を保証することがある。2つのマルチリンクデバイスが複数のリンク上でブロック肯定応答(block acknowledgement、BA)またはターゲットウェイクタイム(target wake time、TWT)などの最新機構を使用する必要がある場合には、対応する機能をセットアップするために、複数のリンクのそれぞれにおいて対応する管理フレームが送信される必要がある。802.11標準に規定されるオンチャネルトンネリング(on channel tunneling、OCT)機構によれば、1つのリンクの管理フレームは、別のリンク上で送信されることもある。ただし、リンクの数が増加するにつれて、複数のリンクの複数のフレームが送信される必要がある場合には、それらの管理フレームの送信に時間がかかり、効率が低くなる。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、通信効率を向上させるために、マルチリンク通信方法および関連するデバイスを提供するものである。
【0005】
第1の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが無線フレームを生成し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、マルチリンク通信方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信する。ここで、無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。1つの無線フレームが、少なくとも2つのステーションによって生成された少なくとも2つの管理フレームを異なるリンク上で搬送するので、通信の効率が改善される。
【0006】
第2の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。1つの無線フレームが、少なくとも2つのステーションによって生成された少なくとも2つの管理フレームを異なるリンク上で搬送するので、通信の効率が改善される。
【0007】
第1の態様または第2の態様の可能な設計では、無線フレームは、少なくとも2つのリンク表示情報を含み、1つのリンク表示情報は、1つの管理フレームに対応し、リンク表示情報は、管理フレームに対応するリンクを示すために使用される。リンク表示情報は、管理フレームに対応するステーションが動作するリンクを示すので、各管理フレームが対応するリンクに正しく適用されることが可能になる。
【0008】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、リンク表示情報は、リンク情報要素であり、リンク情報要素は、管理フレームに対応するリンクの識別情報を含む。リンクの識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。リンク表示情報は、管理フレームに対応するステーションが動作するリンクを示すので、各管理フレームが対応するリンクに正しく適用されることが可能になる。
【0009】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、リンク表示情報は、マルチバンド要素であり、マルチバンド要素は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスを含む。マルチバンド要素は、管理フレームに対応するステーションが動作するリンクを示すので、各管理フレームが対応するリンクに正しく適用されることが可能になる。
【0010】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、少なくとも2つの巡回冗長検査フィールドを含み、1つの巡回冗長検査フィールドは、1つの管理フレームに対応し、巡回冗長検査フィールドは、管理フレームおよびリンク表示情報の正当性を検査するために使用される。これにより、管理フレームおよびリンク表示情報の正当性を保証する。
【0011】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、第1の表示情報を含み、第1の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームの数を示すために使用される。
【0012】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、第2の表示情報を含み、第2の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームと上記の少なくとも2つのリンク表示情報の全体の長さを示すために使用される。
【0013】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、上記の少なくとも2つの管理フレームのフレームタイプおよびサブタイプが同じであるときには、上記の少なくとも2つの管理フレームは、第1の管理フレームと、第1の管理フレーム以外の別の管理フレームとを含む。第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素、および第2のタイプ情報要素を含み、別の管理フレームは、第2のタイプ情報要素を含む。第1のタイプ情報要素は、上記の少なくとも2つの管理フレームの共通情報を搬送し、第2のタイプ情報要素は、各管理フレームの一意の情報を搬送する。別の管理フレーム中の情報要素の数が、低減される。これにより、リソースのオーバヘッドを低減する。
【0014】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、1つの情報要素は、表示フィールドを含み、表示フィールドは、第1の値または第2の値を含む。第1の値は、情報要素が第1のタイプ情報要素であることを示すために使用され、第2の値は、情報要素が第2のタイプ情報要素であることを示すために使用される。第2のステーションが各情報要素を正しく受信することができることを保証するために、各情報要素のタイプは、表示フィールドを用いて決定される。
【0015】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、仮開始シーケンス番号を含み、仮開始シーケンス番号は、上記の少なくとも2つの管理フレームのうちの第1の管理フレームのフレームシーケンスを示すために使用される。
【0016】
仮開始シーケンス番号は、第2のステーションが、管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を第1の管理フレームから開始することを示す。
【0017】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信された応答フレームを受信する。応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定される。ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0018】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、第2のステーションは、第1のリンク上で、応答フレームを第2のステーションに送信する。応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定される。ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。管理フレームが正しく受信されたと決定するために、ブロック肯定応答フレームが、開始シーケンス番号フィールドを示すことによって生成される。
【0019】
第3の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが、第1のリンク上で、アソシエーション要求フレームを第2のステーションに送信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。アソシエーション要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたアソシエーション応答フレームを受信し、このアソシエーション応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。このようにして、第1のステーションは、アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに基づいて、第1のステーションと第2のステーションとが第1のリンク上で関連付け関係をセットアップし、第2のリンク上で動作する2つのステーションが関連付け関係をセットアップしたと決定する。さらに、アソシエーション要求フレームは、複数のリンクの要求情報を搬送する、またはアソシエーション応答フレームは、複数のリンクの応答情報を搬送する。これにより、通信の効率が向上する。
【0020】
第4の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたアソシエーション要求フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。アソシエーション要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。第2のステーションは、第1のリンク上で、アソシエーション応答フレームを第1のステーションに送信し、このアソシエーション応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。このようにして、第1のステーションは、アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに基づいて、第1のステーションと第2のステーションとが第1のリンク上で関連付け関係をセットアップし、第2のリンク上で動作する2つのステーションが関連付け関係をセットアップしたと決定する。さらに、アソシエーション要求フレームは、複数のリンクの要求情報を搬送する、またはアソシエーション応答フレームは、複数のリンクの応答情報を搬送する。これにより、通信の効率が向上する。
【0021】
第3の態様または第4の態様の可能な設計では、応答情報は、リッスン間隔を含み、リッスン間隔は、第1のステーションがビーコンを受信する時間間隔を示すために使用される。リッスン間隔を示すことにより、第1のステーションがビーコンを正しく受信することができることが保証される。
【0022】
第3の態様または第4の態様の別の可能な設計では、応答情報は、状態コードを含み、状態コードは、第2のリンクがうまく関連付けられたかどうかを示すために使用される。状態コードを示すことにより、第1のステーションは、リンクがうまく関連付けられたかどうかを決定する。
【0023】
第3の態様または第4の態様の別の可能な設計では、第2の構成情報は、能力要素を含み、この能力要素は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの通信能力を示すために使用される。これにより、各ステーションが通信能力要件を満たすことを保証する。
【0024】
第5の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが、第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信し、このBAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。このようにして、第1のステーションは、BA要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされたと決定する。さらに、BA要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームが上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルは同時にセットアップされることが可能である。これにより、BAプロトコルのセットアップの効率が向上し、伝送の効率が向上する。
【0025】
第6の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。第2のステーションは、第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信し、このBAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。第1のステーションは、BA要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされたと決定する。さらに、BA要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームが上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルは同時にセットアップされることが可能である。これにより、BAプロトコルのセットアップの効率が向上し、伝送の効率が向上する。
【0026】
第5の態様または第6の態様の可能な設計では、識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0027】
第5の態様または第6の態様の別の可能な設計では、BAセットアップ要求フレームは、BAプロトコルをセットアップすることを要求するために使用される第1のパラメータを含み、第1のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの参照値を含む。BAセットアップ応答フレームは、BAプロトコルをセットアップすると決定するために使用される第2のパラメータを含み、第2のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの肯定応答値を含む。
【0028】
第5の態様または第6の態様の別の可能な設計では、BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションの媒体アクセス制御MACアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。BAセットアップ応答求フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じであり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じである。
【0029】
第5の態様または第6の態様の別の可能な設計では、BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0030】
第7の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが、第1のリンク上で、TWTセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたTWTセットアップ応答フレームを受信し、ここで、TWTセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。このようにして、TWTプロトコルのセットアップは、TWTセットアップ要求フレームおよびTWTセットアップ応答フレームに基づいて、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の複数のリンク上で同時に完了されるので、セットアップされた時間ウィンドウ内で、これら複数のリンクに対応する複数のステーションは、アクティブ状態のままでいることができる。さらに、TWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのTWTプロトコルがセットアップされることが可能である。これにより、通信の効率が向上する。
【0031】
第8の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたTWTセットアップ要求フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。第2のステーションは、第1のリンク上で、TWTセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信し、ここで、TWTセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。このようにして、TWTプロトコルのセットアップは、TWTセットアップ要求フレームおよびTWTセットアップ応答フレームに基づいて、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の複数のリンク上で同時に完了されるので、セットアップされた時間ウィンドウ内で、これら複数のリンクに対応する複数のステーションは、アクティブ状態のままでいることができる。さらに、TWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのTWTプロトコルがセットアップされることが可能である。これにより、通信の効率が向上する。
【0032】
第9の態様によれば、本願の実施形態は、第1のマルチリンク通信装置を提供する。第1のマルチリンク通信装置は、第1の態様、第3の態様、第5の態様、および第7の態様における第1のマルチリンク通信装置によって実行される方法および機能を実施するように構成され、ハードウェア/ソフトウェアによって実装される。第1のマルチリンク通信装置のハードウェア/ソフトウェアは、前述の機能に対応するモジュールを含む。
【0033】
第10の態様によれば、本願の実施形態は、第2のマルチリンク通信装置を提供する。第2のマルチリンク通信装置は、第2の態様、第4の態様、第6の態様、および第8の態様における第2のマルチリンク通信装置によって実行される方法および機能を実施するように構成され、ハードウェア/ソフトウェアによって実装される。第2のマルチリンク通信装置のハードウェア/ソフトウェアは、前述の機能に対応するモジュールを含む。
【0034】
第11の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサ、メモリ、および通信バスを含む第1のマルチリンクデバイスを提供する。通信バスは、プロセッサとメモリの間の接続および通信を実施するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行して、第1の態様、第3の態様、第5の態様、および第7の態様のステップを実施する。
【0035】
可能な設計では、本願で提供される第1のマルチリンクデバイスは、前述の方法の設計における第1のエンティティのアクションを実行するように構成された対応するモジュールを含むことがある。モジュールは、ハードウェア/ソフトウェアであることがある。
【0036】
第12の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサ、メモリ、および通信バスを含む第2のマルチリンクデバイスを提供する。通信バスは、プロセッサとメモリの間の接続および通信を実施するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行して、第2の態様、第4の態様、第6の態様、および第8の態様で提供されるステップを実施する。
【0037】
可能な設計では、本願で提供される第2のマルチリンクデバイスは、前述の方法の設計における第1のマルチリンクデバイスのアクションを実行するように構成された対応するモジュールを含むことがある。モジュールは、ハードウェア/ソフトウェアであることがある。
【0038】
第13の態様によれば、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様の方法を実行することができるようになる。
【0039】
第14の態様によれば、本願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様の方法を実行することができるようになる。
【0040】
第15の態様によれば、チップが提供される。このチップは、メモリから命令を呼び出し、メモリに記憶された命令を実行して、そのチップが設置されている通信デバイスが前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実行するように構成されたプロセッサを含む。
【0041】
第16の態様によれば、本願の実施形態は、さらに、別のチップを提供する。このチップは、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイス中のチップであることがある。このチップは、入力インタフェース、出力インタフェース、および処理回路を含む。入力インタフェースと、出力インタフェースと、回路とは、内部接続経路によって互いに接続される。処理回路は、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実行するように構成される。
【0042】
第17の態様によれば、別のチップが提供される。このチップは、入力インタフェース、出力インタフェース、およびプロセッサを含む。任意選択で、このチップは、さらにメモリを含む。入力インタフェースと、出力インタフェースと、プロセッサとは、内部接続経路によって互いに接続される。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するように構成される。コードが実行されると、プロセッサは、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実行するように構成される。
【0043】
第18の態様によれば、装置が提供される。この装置は、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実施するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本願の実施形態または背景の技術的解決策をより明快に説明するために、以下で、本願の実施形態または背景を説明するための添付の図面について簡単に説明する。
【0045】
【
図1】本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図2】本願の実施形態によるマルチリンクデバイス間の関連付け関係のセットアップを示す概略図である。
【
図3】本願の実施形態による管理フレームの送信を示す概略流れ図である。
【
図4】本願の実施形態によるマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図5】本願の実施形態による無線フレームの構造を示す概略図である。
【
図6】本願の実施形態によるフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。
【
図7】本願の実施形態によるOCT MMPDUの構造を示す概略図である。
【
図8】本願の実施形態によるマルチバンド要素の構造を示す概略図である。
【
図9】本願の実施形態による別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。
【
図10】本願の実施形態によるさらに別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。
【
図11】本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図12】本願の実施形態によるアソシエーション要求フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。
【
図13】本願の実施形態によるアソシエーション応答フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。
【
図14】本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図15】本願の実施形態によるBAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。
【
図16】本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図17】本願の実施形態によるTWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。
【
図18】本願の実施形態による第1のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。
【
図19】本願の実施形態による第2のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。
【
図20】本願の実施形態による第1のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。
【
図21】本願の実施形態による第2のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態を説明する。
【0047】
図1は、本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャを示す概略図である。通信システムは、アクセスポイントデバイス、およびステーションデバイスを含む。本願の実施形態におけるマルチリンクデバイスは、ステーションデバイスであってもよいし、アクセスポイントデバイスであってもよい。マルチリンクデバイスがアクセスポイントデバイスである場合には、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数のアクセスポイント(access point、AP)を含み、マルチリンクデバイスがステーションデバイスである場合には、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数のステーション(station、STA)を含む。APは、有線ネットワークにアクセスするためにモバイルユーザによって使用されるアクセスポイントであることもあり、主に家屋、建物、およびキャンパス内に配備され、通常は数十メートルから数百メートルの有効範囲半径を有する。もちろん、APは、屋外に配備されることもある。APは、有線ネットワークとワイヤレスネットワークとを接続する橋のようなものである。APの主要な機能は、ワイヤレスネットワーククライアントどうしを接続し、次いでワイヤレスネットワークをイーサネットに接続することである。具体的には、APは、ワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)チップを有する端末デバイスまたはネットワークデバイスであることがある。APは、802.11ax標準をサポートするデバイスであることもある。あるいは、APは、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなど、複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)標準をサポートするデバイスであることもある。STAは、ワイヤレス通信チップ、ワイヤレスセンサ、またはワイヤレス通信端末であることがある。例えば、STAは、Wi-Fi通信機能をサポートする携帯電話、Wi-Fi通信機能をサポートするタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能をサポートするセットトップボックス、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートテレビジョン、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートウェアラブルデバイス、Wi-Fi通信機能をサポートする車両搭載型通信デバイス、またはWi-Fi通信機能をサポートするコンピュータであり得る。任意選択で、STAは、802.11ax標準をサポートすることもある。STAは、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなど、複数のWLAN標準をサポートすることもある。
【0048】
図2は、本願の実施形態によるマルチリンクデバイス間の関連付け関係のセットアップを示す概略図である。
図2に示すマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイス、および第2のマルチリンクデバイスを含む。第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスは、ステーションデバイスであることもある。各マルチリンクデバイスは、複数のステーションを含むことがあり、複数のステーションが、異なる帯域上で動作することもある。その場合には、マルチリンクデバイスは、マルチバンドデバイスと呼ばれることもある。あるいは、複数のステーションは、同じ帯域内の異なるチャネル上で動作することもある。あるいは、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスは、アクセスポイントデバイスであることもあるが、これらはステーションデバイスと同様であり、本明細書では詳細を重ねて説明することはしない。第1のマルチリンクデバイスが第2のマルチリンクデバイスと通信する必要がある場合には、第1のマルチリンクデバイス中の各ステーションが、第2のマルチリンクデバイス中の対応するステーションと関連付けられる必要がある。
図2に示すように、第1のマルチリンクデバイス中のSTA1と第2のマルチリンクデバイス中のSTA1とが関連付けられ、リンク1上で動作する。第1のマルチリンクデバイス中のSTA2と第2のマルチリンクデバイス中のSTA2とが関連付けられ、リンク2上で動作する。第1のマルチリンクデバイス中のSTAnと第2のマルチリンクデバイス中のSTAnとが関連付けられ、リンクn上で動作する。このようにして、第1のマルチリンクデバイス中の各ステーションは、第2のマルチリンクデバイス中の対応するステーションへの接続をそれぞれのリンク上でセットアップすることがある。これにより、2つのマルチリンクデバイス間のマルチリンク通信を実施する。
【0049】
第1のマルチリンクデバイスの複数のステーションが第2のマルチリンクデバイスの複数のステーションとの関連付け関係をセットアップした後で、この2つのマルチリンクデバイスが複数のリンク上でブロック肯定応答(block acknowledgement、BA)またはターゲットウェイクタイム(target wake time、TWT)などの最新機構を使用する必要がある場合には、対応する機能をセットアップするために、複数のリンクのそれぞれにおいて対応する管理フレームが送信される必要がある。
【0050】
図3は、本願の実施形態による管理フレームの送信を示す概略流れ図である。802.11標準は、オンチャネルトンネリング(on channel tunneling、OCT)機構を規定している。OCT機構は、マルチリンクデバイスに適用されることがある。各マルチリンクデバイスは、少なくとも2つのSTAを含み、この少なくとも2つのSTAが、異なる帯域上で動作する。
図3に示す第1のマルチリンクデバイスは、第1のSTAおよび第2のSTAを含み、第2のマルチリンクデバイスも、第1のSTAおよび第2のSTAを含む。第1のマルチリンクデバイスの第1のSTAと第2のマルチリンクデバイスの第1のSTAとが、同じ帯域上で動作して1つのリンクを形成し、第1のマルチリンクデバイスの第2のSTAと第2のマルチリンクデバイスの第2のSTAとが、同じ帯域上で動作して別のリンクを形成する。第1のマルチリンクデバイスの第2のSTAは、管理フレームと呼ばれることもある管理MACプロトコルデータユニット(management MAC Protocol Data Unit、MMPDU)を生成する。第1のSTAは、第1のSTAが動作する帯域上でOCT要求フレーム(OCT request frame)を送信するが、ここで、OCT要求フレームは、第2のSTAによって生成されたMMPDUを搬送し、このMMPDUは、OCT MMPDUと呼ばれることもある。上記の処理から、マルチリンクデバイスは、1つのリンクの管理フレームを別のリンク上で送信することがあることが分かる。ただし、リンクの数が増加するにつれて、複数のリンク上の管理フレームが送信される必要がある場合には、管理フレームの送信に時間がかかり、効率が低下する。この技術的問題を解決するために、本願の実施形態は、以下の解決策を提供する。
【0051】
図4は、本願の実施形態によるマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0052】
S401:第1のステーションが、無線フレームを生成する。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0053】
リンクは、ステーションが動作する帯域、またはステーションが動作する帯域およびチャネルに基づいて決定されることに留意されたい。1つの帯域が、複数のチャネルを含むこともある。複数のステーションが異なる帯域上で動作する場合には、その複数のステーションは、異なるリンク上で動作する。あるいは、複数のステーションが同じ帯域上で、異なるチャネル上で動作する場合には、この複数のステーションも、異なるリンク上で動作する。
【0054】
S402:第1のステーションが、第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信し、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信する。第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【0055】
S403:第2のステーションが、第1のリンク上で、応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信された応答フレームを受信する。応答フレームは、無線フレームに応答するブロック肯定応答(block acknowledgement、BA)フレームまたは応答フレーム(acknowledgement、ACK)フレームである。
【0056】
任意選択で、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイスの異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成されるか、または同じステーションによって異なるリンク上で生成されることがある。この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイスの第1のステーションによって生成されることもあるし、第1のマルチリンクデバイスの別のステーションによって生成されることもあるし、第1のマルチリンクデバイスの第1のステーションおよび別のステーションによって協働で生成されることもある。
【0057】
任意選択で、この少なくとも2つの管理フレームは、アソシエーション要求フレーム、アソシエーション応答フレーム、認証フレーム、ブロック肯定応答通信機構(add block acknowledgement、ADDBA)要求フレーム、ADDBA応答フレーム、TWT要求フレーム、およびTWT応答フレームなどであり得る。
【0058】
無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを搬送することがあり、この無線フレームは、オンチャネルマルチプルトンネリング(on-channel multiple tunneling、OCMT)要求フレームと呼ばれることもある。少なくとも2つの管理フレームのそれぞれが、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーション以外のステーションによって生成される場合には、この少なくとも2つの管理フレームは、OCT MMPDUと呼ばれることもある。この少なくとも2つの管理フレームが、第1のステーションによって生成された管理フレームを含む場合には、この少なくとも2つの管理フレームは、そのままMMPDUと呼ばれることもある。無線フレームは、フレームヘッダおよびフレームボディを含む。任意選択で、無線フレームのフレームボディは、少なくとも2つのリンク表示情報と、上記の少なくとも2つの管理フレームとを含み、1つのリンク表示情報が1つの管理フレームに対応し、リンク表示情報は、管理フレームに対応するリンクを示すために使用される。一例では、リンク表示情報は、リンク情報要素であり、リンク情報要素は、管理フレームに対応するリンクの識別情報を含み、リンクの識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。別の例では、リンク表示情報は、マルチバンド要素であり、マルチバンド要素は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスを含む。
【0059】
図5は、本願の実施形態による無線フレームの構造を示す概略図である。無線フレームは、フレーム制御(radio control)フィールド、フレーム期間(duration)フィールド、受信側アドレス(receiver address、RA)フィールド、伝送側アドレス(transmitter address、TA)フィールド、および基本サービスセット識別子(basic service set ID、BSSID)フィールド、シーケンス制御(sequence control)フィールド、高スループット(high throughput、HT)制御フィールド、フレームボディ(frame body)フィールド、およびフレームチェックシーケンス(frame check sequence、FCS)フィールドを含むことがある。フレーム制御フィールドは、タイプ(type)フィールド、およびサブタイプ(subtype)フィールドを含む。無線フレームが、極めて高いスループット(extremely high throughput、EHT)タイプのアクションフレーム(action frame)である場合には、フレーム制御フィールドのタイプの値は、管理フレームを示す0であり、サブタイプの値は、アクションフレームを示す13である。EHTは、802.11beなど、802.11axの次世代標準を示す。
図5に示す無線フレームは、単なる例であることに留意されたい。もちろん、無線フレームは、他のフィールドをさらに含むこともある。無線フレームは、さらに、
図5に示すフィールドの一部のみしか含まないこともある。また、フィールドの位置は、設計要件に基づいて調節され得る。
【0060】
任意選択で、無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含むことがある。この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。
図6は、本願の実施形態によるフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。無線フレームのフレームボディフィールドは、少なくとも2つのOCT MMPDUを含み、この少なくとも2つのOCT MMPDUは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。
図7は、本願の実施形態によるOCT MMPDUの構造を示す概略図である。各OCT MMPDUは、MMPDU長さ(Length)フィールド、MMPDUフレーム制御(frame control)フィールド、およびMMPDUフレームボディ(frame body)フィールドを含むことがある。
【0061】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、少なくとも2つのリンク表示情報をさらに含むこともあり、1つのリンク表示情報は1つの管理フレームに対応し、リンク表示情報は、管理フレームに対応するリンクを示すために使用される。具体的には、リンク表示情報は、1つまたは2つのマルチバンド要素(multi-band elements)であることもあり、マルチバンド要素は、マルチリンク要素(multi-link element)と呼ばれることもある。1つのOCT MMPDUは、1つのマルチバンド要素に対応することがある。例えば、それらの組合せが、<OCT MMPDU、マルチバンド要素>フィールドである。マルチバンド要素は、第1のマルチリンクデバイス中の対応するOCT MMPDUを生成するステーションが動作する帯域を示す、または第1のマルチリンクデバイス中のOCT MMPDUを生成するステーションが動作する帯域およびチャネルを示すために使用される。さらに、
図6に示すように、代替で1つのOCT MMPDUが、2つのマルチバンド要素に対応することもあり、ここで、1つのマルチバンド要素はマルチリンク(マルチバンド)に含めて搬送され、他方のマルチバンド要素はマルチリンクソース(マルチバンドソース)要素に含めて搬送される。マルチバンドフィールドに含めて搬送されるマルチバンド要素は、OCT MMPDUの受信端のMACレイヤ管理エンティティ(MAC layer management entity、MLME)を識別するために使用される。マルチバンドソース要素に含めて搬送されるマルチバンド要素は、OCT MMPDUの生成端のMACレイヤ管理エンティティを識別するために使用される。マルチリンクソース要素の説明は、他の実施形態にも当てはまる。
【0062】
図8は、本願の実施形態によるマルチバンド要素の構造を示す概略図である。マルチバンド要素は、限定されるわけではないが、帯域識別子(band ID)フィールド、チャネル番号(channel number)フィールド、および動作クラス(operating class)フィールドを含むことがある。マルチバンド要素は、要素識別子(element ID)フィールド、長さ(length)フィールド、マルチバンド制御(multi-band control)フィールド、およびビーコン間隔(beacon interval)フィールドなどをさらに含むこともある。
【0063】
さらに別の例では、リンク表示情報は、リンク情報要素であることがあり、リンク情報要素の数は、OCT MMPDUの数と同じである。1つのリンク表示情報は1つのOCT MMPDUに対応する。例えば、それらの組合せが、<OCT MMPDU、リンク情報要素>フィールドである。リンク情報要素は、管理フレームに対応するリンクの識別情報を含み、リンクの識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、カテゴリ(category)フィールドをさらに含むこともあり、カテゴリフィールドの値は、次のフィールドがEHTアクション(action)フレームであることを示すために使用される。EHTアクションフィールドの値は、無線フレームがOCMT要求であることを示すために使用される。
【0065】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、第1の表示情報をさらに含むこともあり、第1の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームの数(OCT MMPDUの数)を示すために使用される。あるいは、無線フレームは、第2の表示情報を含み、第2の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームと上記の少なくとも2つのリンク表示情報の全体の長さを示すために使用される。
図9は、本願の実施形態による別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。このフレームボディフィールドは、全長(total length)フィールドを含み、フレームボディフィールドに含まれるほかのフィールドは、
図6に示すフレームボディフィールドのフィールドと同じである。
【0066】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、少なくとも2つの巡回冗長検査(cyclic redundancy check、CRC)フィールドを含むことがあり、1つの巡回冗長検査フィールドは、1つの管理フレームに対応し、巡回冗長検査フィールドは、管理フレームおよびリンク表示情報の正当性を検査するために使用される。
図10は、本願の実施形態によるさらに別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。この無線フレームのフレームボディフィールドは、OCT MMPDU、およびマルチバンド要素を含むことがあり、CRCフィールドをさらに含むことがある。例えば、それらの組合せが、<OCT MMPDU、マルチバンド要素、CRC>フィールドである。任意選択で、この無線フレームのフレームボディフィールドは、仮開始シーケンス番号(temporary starting sequence number)フィールドをさらに含むことがあり、仮開始シーケンス番号は、上記の少なくとも2つの管理フレームのうちの第1の管理フレームのフレームシーケンスを示すために使用される。
【0067】
任意選択で、上記の少なくとも2つの管理フレームのフレームタイプ(type)およびサブタイプ(subtype)が同じであるときには、上記の少なくとも2つの管理フレームは、第1の管理フレームと、第1の管理フレーム以外の別の管理フレームとを含む。第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素(information element、IE)、および第2のタイプ情報要素を含み、別の管理フレームは、第2のタイプ情報要素を含み、第1のタイプ情報要素は、上記の少なくとも2つの管理フレームの共通情報を搬送し、第2のタイプ情報要素は、各管理フレームの一意の情報を搬送する。
【0068】
例えば、無線フレームのフレームボディフィールドは、2つの管理フレームを含み、第1の管理フレームは、20個の情報要素を含み、第2の管理フレームも、20個の情報要素を含む。第1の管理フレームの最初の10個の情報要素と、第2の管理フレームの最初の10個の情報要素とは同じであり、第1の管理フレームおよび第2の管理フレームの共通情報である。したがって、第1の管理フレームの最初の10個の情報要素、および第2の管理フレームの最初の10個の情報要素は、第1のタイプ情報要素である。第1の管理フレームの最後の10個の情報要素と、第2の管理フレームの最後の10個の情報要素とは異なり、第1の管理フレームおよび第2の管理フレームのそれぞれの一意の情報である。したがって、第1の管理フレームの最後の10個の情報要素、および第2の管理フレームの最後の10個の情報要素は、第2のタイプ情報要素である。本願のこの実施形態では、この2つの管理フレームが最適化されて、伝送オーバヘッドを低減することがある。管理フレーム中の共通情報は、第1の管理フレーム中に配置され、別の管理フレームは、各管理フレームの一意の情報のみを搬送する。一実装では、第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素および第2のタイプ情報要素を含み、第1のタイプ情報要素は、第1の管理フレームの最初の10個の情報要素であり、第2のタイプ情報要素は、第1の管理フレームの最後の10個の情報要素である。第2の管理フレームは、第2のタイプ情報要素のみを含み、この第2のタイプ情報要素は、第2の管理フレームの最後の10個の情報要素である。第2のマルチリンクデバイスの第2のステーションは、最初に第1の管理フレームを受信し、次いで第2の管理フレームを受信し、第1の管理フレームの最初の10個の情報要素を第2の管理フレームに付加することがある。このようにして、第2のステーションは、10個の情報要素全てを取得して、完全な情報を取得することがある。
【0069】
さらに、1つの情報要素は、表示フィールドを含み、表示フィールドは、第1の値または第2の値を含み、第1の値は、情報要素が第1のタイプ情報要素であることを示すために使用され、第2の値は、情報要素が第2のタイプ情報要素であることを示すために使用される。あるいは、第1の値は、情報要素が第2のタイプ情報要素であることを示すために使用され、第2の値は、情報要素が第1のタイプ情報要素であることを示すために使用される。表示フィールドは、各情報要素の要素識別子(element ID)であることもある。任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドが仮開始シーケンス番号を含むときには、第2のステーションは、ブロック肯定応答フレームで返信することもあり、ここで、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定される。第2のステーションは、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することがある。第2のステーションは、上記の少なくとも2つの管理フレームを順次決定し、ビットマップ(bitmap)が最終的に形成される。ビットマップ中の第1のビットは、無線フレーム中の第1の管理フレームが正しく受信されたかどうかを示すために使用され、他のビットは、第2の管理フレーム、第3の管理フレーム、…、および第Nの管理フレームが正しいかどうかを示す。さらに、無線フレームのフレームボディは、仮開始シーケンス番号を含まないこともある。ブロック肯定応答フレームで返信するときには、第2のステーションは、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドを既定の値または任意の値に設定し、管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、この規定の値または任意の値から開始することがある。
【0070】
本願のこの実施形態では、1つの無線フレームが、少なくとも2つのステーションによって生成された少なくとも2つの管理フレームを異なるリンク上で搬送する。このようにして、複数のリンクの管理フレームが送信される。これにより、遅延が低減し、通信効率が向上する。
【0071】
図11は、本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0072】
S1101:第1のステーションが、第1のリンク上で、アソシエーション要求フレームを第2のステーションに送信する。第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたアソシエーション要求フレームを受信する。第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションおよび第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。
【0073】
S1102:第2のステーションが、第1のリンク上で、アソシエーション応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたアソシエーション応答フレームを受信する。
【0074】
アソシエーション要求フレームは、第1のステーションによって生成される管理フレームであり、少なくとも2つのリンクの要求情報を含み、この少なくとも2つのリンクの要求情報は、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。さらに、この少なくとも2つのリンクの要求情報は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第1のステーション、および第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応する別のステーションによって協働で生成されることもある。アソシエーション要求フレームが第1のリンク上で伝送されるので、第1のリンクは伝送リンクであり、第2のリンクは非伝送リンクである。
【0075】
具体的には、アソシエーション要求フレームは、第1のリンクのマルチリンク要素(multi-link element)を含み、第1のリンクのマルチリンク要素は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第1のステーションによって生成される。第1のリンクのマルチリンク要素(multi-link element)は、第1のリンクの要求情報を含み、第1のリンクの要求情報は、第1のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第1のステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第2のステーションの識別子を含むことがある。
【0076】
本願のこの実施形態では、第2のリンクのマルチリンク要素(multi-link element)は、アソシエーション要求フレームに新たに付加され、第2のリンクのマルチリンク要素は、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションによって生成される。第2のリンクは、上記の複数のリンクのうちの、第1のリンク以外の1つまたは複数のリンクであり得る。
【0077】
図12は、本願の実施形態によるアソシエーション要求フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。この第2のリンクのマルチリンク要素は、情報要素識別子(element ID)フィールド、長さ(length)フィールド、拡張情報要素識別子(element ID Extension)フィールド、リンク数(number of links)フィールド、および任意選択サブ要素(optional subelement)フィールドを含む。リンク数は、第1のマルチリンクデバイス中のステーションが第2のマルチリンクデバイス中のステーションとの関連付け関係をセットアップするリンクの数を示すために使用される。
【0078】
図12に示すように、任意選択サブエレメントは、1つまたは複数の伝送されていないリンクのプロフィル(non-transmitted link profiles)、すなわち1つまたは複数の第2のリンクの応答情報を含むことがある。伝送されていないリンクのプロフィルは、例えば0などの既定の値を使用することによって識別され得る。1つの伝送されていないリンクのプロフィルは、N個の情報要素を含むことがあり、Nは、1以上の整数である。第1の情報要素は、新たに定義された情報要素であり、伝送されていないリンクプロフィルを識別するために使用される。第2の情報要素から第Nの情報要素までは、第1のリンク(伝送リンク)の情報要素リスト内の内容の変化を示す、対応する情報要素である。さらに、第1の情報要素は、第2のリンクのリンクインデックス(link index)フィールド、ステーションアドレス(STA’s address)フィールド、および基本サービスセット(basic service set、BSS)識別子(BSSID)を含むことがあり、ここで、ステーションは、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応し、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションは、基本サービスセットと関連付けられることが予想される。第2のリンクの要求情報は、マルチリンクインデックス要素のものである情報要素識別子(element ID)フィールド、長さ(length)フィールド、および拡張情報要素識別子(element ID Extension)フィールドをさらに含むことがある。
【0079】
任意選択で、第1のリンクのマルチリンク要素は、第1のリンクに対応する情報要素(information element、IE)を含むことがあり、第2のリンクのマルチリンク要素の伝送されていないリンクのプロフィルは、第2のリンクに対応する情報要素を含むことがある。第1のリンクに対応する情報要素は、第1のタイプ情報要素および第2のタイプ情報要素を含み、第2のリンクに対応する情報要素は、第2のタイプ情報要素のみを含む。第1のタイプ情報要素は、第1のリンクに対応する情報要素および第2のリンクに対応する情報要素の共通情報を搬送する。第2のタイプ情報要素は、第1のリンクに対応する情報要素および第2のリンクに対応する情報要素のそれぞれの一意の情報を搬送する。第2のマルチリンクデバイスの第2のステーションは、最初に第1のリンクに対応する情報要素を受信し、次いで第2のリンクに対応する情報要素を受信し、次いで同じ共通情報を第2のリンクに対応する情報要素に付加して、非伝送リンクの全ての情報要素を取得することがある。
【0080】
任意選択で、伝送されていないリンクのプロフィルは、伝送されていないBSSID能力要素(non-transmitted BSSID capability element)をさらに含むことがあり、この能力要素は、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの通信能力を示すために使用される。第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションは、高周波数ステーションの1タイプでもある指向性マルチギガビットステーション(directional multiple-gigabit、DMG STA)であることがある。
【0081】
任意選択で、第2のリンクのサービスセット識別子(service set identifier、SSID)およびアソシエーション識別子(association identifier、AID)は、第1のリンクのSSIDおよびAIDと同じである。
【0082】
アソシエーション応答フレームは、第2のステーションによって生成される管理フレームであり、少なくとも2つのリンクの応答情報を含み、この少なくとも2つのリンクの応答情報は、第2のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。さらに、この少なくとも2つのリンクの応答情報は、第2のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第2のステーション、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応する別のステーションによって協働で生成されることもある。
【0083】
具体的には、アソシエーション応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含み、この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。第2のリンクの応答情報は、リッスン間隔(listen interval)フィールドを含むことがあり、リッスン間隔は、第1のステーションがビーコンを受信する時間間隔を示すために使用される。伝送されていないリンクのプロフィルは、状態コード(status code)フィールドをさらに含むことがあり、状態コードは、第2のリンクがうまく関連付けられたかどうかを示すために使用される。
【0084】
図13は、本願の実施形態によるアソシエーション応答フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。このアソシエーション応答フレームのフレーム構造は、アソシエーション要求フレームのフレーム構造と同様である。アソシエーション応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述のアソシエーション要求フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能を参照されたい。本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0085】
本願のこの実施形態では、第1のステーションは、アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに基づいて、第1のステーションと第2のステーションが第1のリンク上で関連付け関係をセットアップし、第2のリンク上で動作する2つのステーションが関連付け関係をセットアップすると決定することがある。さらに、アソシエーション要求フレームが複数のリンクの要求情報を搬送する、またはアソシエーション応答フレームが複数のリンクの応答情報を搬送するので、複数のリンクの関連付け関係が同時にセットアップされることが可能である。これにより、通信の効率が向上する。本願のこの実施形態では、第1のステーションは、第2のステーションとのBAプロトコルをセットアップし、セットアップされたBAプロトコルは、第1のステーションが位置するマルチリンクデバイス中の複数のステーションと、第2のステーションが位置するマルチリンクデバイス中の複数のステーションとの間の通信に使用されることがある。通信は、マルチリンク集合通信(multi-link aggregate communication)であることもある。
【0086】
図14は、本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0087】
S1401:第1のステーションが、第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信する。第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信する。第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションおよび第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0088】
S1402:第2のステーションが、第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信する。ここで、BAセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0089】
BAセットアップ要求フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの1つまたは複数の第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0090】
図15は、本願の実施形態によるBAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。BAセットアップ要求フレームは、カテゴリ(category)フィールド、ブロック肯定応答アクション(block ACK action)フィールド、ダイアログトークン(dialog token)フィールド、ブロック肯定応答パラメータセット(block ACK parameter set)フィールド、ブロック肯定応答タイムアウト値(block ACK timeout value)フィールド、ブロック肯定応答開始シーケンス制御(block ACK starting sequence control)フィールド、およびマルチリンク要素(multi-link element)フィールドを含むことがある。ダイアログトークンは、BAセットアップ要求フレームを識別するために使用され、ブロック肯定応答パラメータセットは、BAプロトコルのパラメータであり、ブロック肯定応答タイムアウト値は、BAプロトコルをセットアップする期間を示すために使用される。マルチリンク要素(multi-link element)は、マルチバンド要素(multi-band element)と呼ばれることもある。
【0091】
BAセットアップ要求フレームは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の1つの第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともあることに留意されたい。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンクおよび第2のリンクに適用され得る。BAセットアップ要求フレームは、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンク、および複数の第2のリンクに適用されることもあるし、または複数の第2のリンクのみに適用されることもある。もちろん、代替として、BAセットアップ要求フレームは、第1のリンクのマルチリンク要素と、複数の第2のリンクのマルチリンク要素とを含むこともある。例えば、BAセットアップ要求フレームが第1のリンク、第2のリンク、…、および第Nのリンクのマルチリンク要素を含むときには、セットアップされるBAプロトコルは、第1のリンク、第2のリンク、…、および第Nのリンク上の通信に使用されることもあるし、または第1のリンク、第2のリンク、…、および第Nのリンクのうちの複数のリンク上の集合通信に使用されることもある。その場合には、その複数のリンクは、同じBAプロトコルを共用する。
【0092】
任意選択で、1つのマルチリンク要素が、表示情報を含むこともあり、表示情報は、そのマルチリンク要素に対応するリンク上でBAプロトコルをセットアップすることを示すために使用される。あるいは、マルチリンク要素が表示情報を搬送しない場合には、BAプロトコルは、既定によってマルチリンク要素に対応するリンク上でセットアップされることがある。
【0093】
BAセットアップ要求フレームは、BAプロトコルをセットアップすることを要求するために使用される第1のパラメータを含むことがあり、第1のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの参照値を含む。BAプロトコルは、トリプレット<伝送側アドレス(TA)、受信側アドレス(RA)、サービス識別子>によって一意に識別され得、このトリプレットは、BAセットアップ要求フレームのフレームヘッダ部分に含めて搬送される。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じ値に設定されることがあり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスも、同じ値に設定されることがある。BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションの媒体アクセス制御MACアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じであり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じである。
【0094】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレス(device address)および第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスが定義される必要がある。デバイスアドレスは、マルチリンク論理エンティティアドレス(multi-link logical entity addresses)であることがあり、デバイスアドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションが予め知っていることもあるし、または第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションが予め知っていることもある。第1のマルチリンクデバイス中のステーションは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第2のマルチリンクデバイス中のステーションに送信することがあり、第2のマルチリンクデバイス中のステーションは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第1のマルチリンクデバイス中のステーションに送信することがある。BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0095】
第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、第1のステーションのMACアドレスは、BAセットアップ要求フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスに含めて搬送されることがあり、デバイスアドレスは、BAセットアップ要求フレームのフレームボディ(frame body)に含めて搬送される。BAセットアップ要求フレームを送信するときには、第1のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ要求フレームの伝送側アドレスとして使用し、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ要求フレームの受信側アドレスとして使用する。あるいは、BAセットアップ要求フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスが、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定され、受信側アドレスが、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定されることもある。
【0096】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスは、プローブ要求(probe request)フレーム、アソシエーション要求(association request)フレーム、および再アソシエーション要求(re-association request)フレームを使用することによって、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第2のマルチリンクデバイスに送信することもある。第2のマルチリンクデバイスは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(probe response)フレーム、アソシエーション応答(association response)フレーム、および再アソシエーション応答(re-association response)フレームを使用することによって、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第1のマルチリンクデバイスに送信することがある。したがって、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレス、および第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを学習する。
【0097】
BAセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすると決定することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、上記の複数のリンクのうちの第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0098】
任意選択で、BAセットアップ応答フレームは、BAプロトコルをセットアップすると決定するために使用される第2のパラメータを含むことがあり、第2のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの肯定応答値を含む。任意選択で、BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じであり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じである。任意選択で、BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0099】
BAセットアップ応答フレームは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の1つの第2のリンクのマルチリンク要素を含むことがあることに留意されたい。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンクおよび第2のリンクに適用され得る。あるいは、BAセットアップ応答フレームは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンクと、その複数の第2のリンクとに適用されることもあるし、またはその複数の第2のリンクのみに適用されることもある。もちろん、代替として、BAセットアップ応答フレームは、第1のリンクのマルチリンク要素、および複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。
【0100】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0101】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、第2のステーションのMACアドレスは、BAセットアップ応答フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスに含めて搬送されることがあり、デバイスアドレスは、BAセットアップ応答フレームのフレームボディ(frame body)に含めて搬送される。BAセットアップ応答フレームを送信するときには、第2のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ応答フレームの伝送側アドレスとして使用し、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ応答フレームの受信側アドレスとして使用する。あるいは、BAセットアップ応答フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスが、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定され、受信側アドレスが、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定されることもある。
【0102】
BAセットアップ応答フレームは、BAセットアップ要求フレームに対応する。
【0103】
BAセットアップ応答フレームのフレーム構造は、BAセットアップ要求フレームのフレーム構造と同様である。BAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述のBAセットアップ要求フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能を参照されたい。本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0104】
任意選択で、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされた後で、第1のステーションは、第1のリンク上で、BA削除(DELBA)要求フレームを第2のステーションに送信し、第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBA削除要求フレームを受信する。BA削除要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルを削除することを要求することを示すために使用される識別情報を含む。次いで、第2のステーションは、第1のリンク上で、BA削除応答フレームを第1のステーションに送信し、第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBA削除応答フレームを受信する。ここで、BA削除応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルを削除することを決定するために使用される識別情報を含む。具体的な実装は、前述のBAプロトコルをセットアップする方法と同様であり、本願のこの実施形態では、詳細について説明することはしない。
【0105】
本願のこの実施形態では、第1のステーションは、BA要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされたと決定する。さらに、BA要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームが上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルは同時にセットアップされることが可能である。これにより、BAプロトコルのセットアップの効率が向上し、伝送の効率が向上する。
【0106】
図16は、本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0107】
S1601:第1のステーションが、第1のリンク上で、TWTセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信する。第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたTWTセットアップ要求フレームを受信する。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0108】
S1602:第2のステーションが、第1のリンク上で、TWTセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたTWTセットアップ応答フレームを受信する。ここで、TWTセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0109】
TWTセットアップ要求フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、TWTプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの1つまたは複数の第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0110】
TWTセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、TWTプロトコルをセットアップすると決定することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、上記の複数のリンクのうちの第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0111】
図17は、本願の実施形態によるTWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。TWTセットアップ要求フレームは、TWT要素を含むことがあり、TWT要素は、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の1つの第2のリンクのマルチリンク要素を含むことがある。その場合には、TWTプロトコルは、第1のリンクおよび第2のリンクに適用され得る。TWT要素は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。その場合には、TWTプロトコルは、第1のリンク、および複数の第2のリンクに適用されることもあるし、または複数の第2のリンクのみに適用されることもある。もちろん、代替として、TWT要素は、第1のリンクのマルチリンク要素と、複数の第2のリンクのマルチリンク要素とを含むこともある。
【0112】
TWTセットアップ応答フレームは、TWTセットアップ要求フレームに含まれる情報に対応する。TWTセットアップ応答フレームのフレーム構造は、TWTセットアップ要求フレームのフレーム構造と同様である。TWTセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述のTWTセットアップ要求フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能を参照されたい。本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0113】
最後に、第1のステーションは、TWT要求フレームおよびTWTセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのTWTプロトコルがうまくセットアップされたと決定することがある。このようにして、TWTプロトコルのセットアップは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の複数のリンク上で同時に完了されるので、セットアップされた時間ウィンドウ内で、これら複数のリンクに対応する複数のステーションは、アクティブ状態のままでいることができる。本願のこの実施形態は、前述の実施形態と同様であり、本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0114】
実際の応用では、前述のいくつかの実施形態は、独立して実行されることもあるし、または互いに関連付けられて、通信処理のシーケンスで実行されることもある。例えば、関連付け関係が、最初に第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされることもあり、その後にBAプロトコルがセットアップされ、最後にTWTプロトコルがセットアップされる。管理フレームの前述の通信様式では、関連付け関係、BAプロトコル、およびTWTプロトコルが、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされる。
【0115】
以上、本願の実施形態における方法について詳細に説明した。以下では、本願の実施形態における装置を提供する。
【0116】
図18は、本願の実施形態による第1のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。この第1のマルチリンク通信装置は、前述の実施形態のいずれかにおける第1のマルチリンク通信装置に関係する任意の方法および機能を実施するように構成されることがある。第1のマルチリンク通信装置は、生成モジュール1801、送信モジュール1802、および受信モジュール1803を含むことがある。任意選択で、生成モジュール1801、送信モジュール1802、および受信モジュール1803は、第1のステーション中のモジュールであることがあり、送信モジュール1802および受信モジュール1803は、第1のステーションに含まれる1つのベースバンド回路および1つの無線周波数回路にそれぞれ対応している。モジュールの詳細な説明は、以下の通りである。
【0117】
一実施形態では、
生成モジュール1801は、第1のステーションを介して無線フレームを生成するように構成され、ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【0118】
第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0119】
送信モジュール1802は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信するように構成され、ここで、無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【0120】
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0121】
任意選択で、受信モジュール1803は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信された応答フレームを受信するように構成される。
【0122】
応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定され、ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0123】
別の実施形態では、
送信モジュール1802は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0124】
BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。
【0125】
受信モジュール1803は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信するように構成される。ここで、BAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0126】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0127】
別の実施形態では、
送信モジュール1802は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、アソシエーション要求フレームを第2のステーションに送信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。
【0128】
アソシエーション要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0129】
受信モジュール1803は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたアソシエーション応答フレームを受信するように構成される。ここで、アソシエーション応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0130】
アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0131】
これらのモジュールを実装するには、
図4、
図11、
図14、および
図16に示す方法の実施形態の対応する説明を参照して、前述の実施形態における第1のマルチリンクデバイスによって実行される方法および機能を実行されたいことに留意されたい。
【0132】
図19は、本願の実施形態による第2のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。この第2のマルチリンク通信装置は、前述の実施形態のいずれかにおける第2のマルチリンク通信装置に関係する任意の方法および機能を実施するように構成されることがある。第2のマルチリンク通信装置は、受信モジュール1901、および送信モジュール1902を含むことがある。任意選択で、受信モジュール1901および送信モジュール1902は、第2のステーション中のモジュールであることがあり、受信モジュール1901および送信モジュール1902は、第2のステーションに含まれる1つのベースバンド回路および1つの無線周波数回路にそれぞれ対応している。モジュールの詳細な説明は、以下の通りである。
【0133】
受信モジュール1901は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信するように構成され、ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。
【0134】
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0135】
送信モジュール1902は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、応答フレームを第2のステーションに送信するように構成される。
【0136】
応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定され、ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0137】
別の実施形態では、
受信ジュール1901は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0138】
BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。
【0139】
送信モジュール1902は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信するように構成される。ここで、BAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0140】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0141】
別の実施形態では、
受信モジュール1901は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたアソシエーション要求フレームを受信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。
【0142】
アソシエーション要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0143】
送信モジュール1902は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、アソシエーション応答フレームを第1のステーションに送信するように構成される。ここで、アソシエーション応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0144】
アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0145】
これらのモジュールを実装するには、
図4、
図11、
図14、および
図16に示す方法の実施形態の対応する説明を参照して、前述の実施形態における第2のマルチリンクデバイスによって実行される方法および機能を実行されたいことに留意されたい。
【0146】
図20は、本願の実施形態による第1のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。
図20に示すように、第1のマルチリンクデバイスは、少なくとも1つのプロセッサ2001、少なくとも1つの通信インタフェース2002、少なくとも1つのメモリ2003、および少なくとも1つの通信バス2004を含むことがある。
【0147】
プロセッサ2001は、中央処理装置、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せであり得る。プロセッサ2001は、本願に開示される内容を参照して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行することがある。あるいは、プロセッサは、例えば1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せ、またはデジタル信号プロセッサとマイクロプロセッサの組合せなど、計算機能を実施するプロセッサの組合せであることもある。通信バス2004は、周辺装置相互接続PCIバス、または拡張業界標準アーキテクチャEISAバスなどであり得る。バスは、アドレスバス、データバス、および制御バスなどに分類されることがある。表現を簡単にするために、
図20では1本の太線のみを用いてバスを表現しているが、これは、バスが1本しかない、または1種類のバスしかないことを意味しているわけではない。通信バス2004は、構成要素間の接続および通信を実施するように構成される。本願のこの実施形態のデバイス中の通信インタフェース2002は、別のノードデバイスとのシグナリングまたはデータ通信を実行するように構成される。メモリ2003は、例えば不揮発性ダイナミックランダムアクセスメモリ(nonvolatile random-access memory、NVRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(phase change RAM、PRAM)、または磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(magnetoresistive RAM、MRAM)などの揮発性メモリを含み得る。メモリ2003は、あるいは、例えば少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、NORフラッシュメモリ(NOR flash memory)もしくはNANDフラッシュメモリ(NAND flash memory)などのフラッシュストレージデバイス、またはソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)などの半導体デバイスなどの不揮発性メモリも含み得る。任意選択で、メモリ2003は、プロセッサ2001から離れて位置する少なくとも1つのストレージ装置であることもある。任意選択で、メモリ2003は、プログラムコードのグループをさらに記憶することもある。任意選択で、プロセッサ2001は、メモリ2003に記憶されたプログラムをさらに実行することもある。
【0148】
一実施形態では、プロセッサ2001は、以下の動作を実行するように構成される。
第1のステーションを介して無線フレームを生成する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、
第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む、動作。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信する動作であって、無線フレームが、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームが、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである、動作。
【0149】
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0150】
別の実施形態では、プロセッサ2001は、以下の動作を実行するように構成される。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第1のステーションが動作する第1のリンクを含み、
BAセットアップ要求フレームが、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む、動作。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信する動作であって、BAセットアップ応答フレームが、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む、動作。
【0151】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0152】
別の実施形態では、プロセッサ2001は、以下の動作を実行するように構成される。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、アソシエーション要求フレームを第2のステーションに送信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第1のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含み、
アソシエーション要求フレームが、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報が、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む、動作。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたアソシエーション応答フレームを受信する動作であって、アソシエーション応答フレームが、第2のリンクの応答情報を含む、動作。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0153】
アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0154】
さらに、プロセッサは、メモリおよび通信インタフェースと協働して、本願の前述の実施形態における第1のマルチリンクデバイスの動作を実行することもある。
【0155】
図21は、本願の実施形態による第2のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。この図に示すように、第2のマルチリンクデバイスは、少なくとも1つのプロセッサ2101、少なくとも1つの通信インタフェース2102、少なくとも1つのメモリ2103、および少なくとも1つの通信バス2104を含むことがある。
【0156】
プロセッサ2101は、上述の様々なタイプのプロセッサであり得る。通信バス2104は、周辺装置相互接続PCIバス、または拡張業界標準アーキテクチャEISAバスなどであり得る。バスは、アドレスバス、データバス、および制御バスなどに分類されることがある。表現を簡単にするために、
図21では1本の太線のみを用いてバスを表現しているが、これは、バスが1本しかない、または1種類のバスしかないことを意味しているわけではない。通信バス2104は、構成要素間の接続および通信を実施するように構成される。本願のこの実施形態のデバイス中の通信インタフェース2102は、別のノードデバイスとのシグナリングまたはデータ通信を実行するように構成される。メモリ2103は、上述の様々なタイプのメモリであり得る。任意選択で、メモリ2103は、プロセッサ2101から離れて位置する少なくとも1つのストレージ装置であることもある。メモリ2103は、プログラムコードのグループを記憶し、プロセッサ2101は、メモリ2103に記憶されたプログラムを実行する。
【0157】
一実施形態では、プロセッサ2101は、以下の動作を実行するように構成される。第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第2のステーションが動作する第1のリンクを含み、無線フレームが、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームが、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される、動作。
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、応答フレームを第2のステーションに送信する動作。
【0158】
応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定され、ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0159】
別の実施形態では、プロセッサ2101は、以下の動作を実行するように構成される。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第2のステーションが動作する第1のリンクを含み、
BAセットアップ要求フレームが、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む、動作、および
第2のステーションを介して第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信する動作であって、BAセットアップ応答フレームが、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む、動作。
【0160】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0161】
別の実施形態では、プロセッサ2101は、以下の動作を実行するようにさらに構成される。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたアソシエーション要求フレームを受信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含み、
アソシエーション要求フレームが、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報が、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む、動作。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、アソシエーション応答フレームを第1のステーションに送信する動作であって、アソシエーション応答フレームが、第2のリンクの応答情報を含む、動作。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0162】
アソシエーション要求フレームおよびアソシエーション応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0163】
さらに、プロセッサは、メモリおよび通信インタフェースと協働して、本願の前述の実施形態における第2のマルチリンクデバイスの動作を実行することもある。
【0164】
本願の実施形態は、さらに、チップシステムを提供する。チップシステムは、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスをサポートして、例えば前述の方法におけるデータおよび/または情報を生成または処理するなど前述の実施形態のうちの任意の1つにおける機能を実装するように構成されたプロセッサを含む。可能な設計では、チップシステムは、メモリをさらに含むこともある。メモリは、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスにとって必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成される。チップシステムは、チップを含むこともあるし、またはチップおよび別の離散構成要素を含むこともある。
【0165】
本願の実施形態は、さらに、メモリに結合されるように構成され、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する任意の方法および機能を実行するように構成された、プロセッサを提供する。
【0166】
本願の実施形態は、さらに、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する任意の方法および機能を実行する。
【0167】
本願の実施形態は、さらに、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する任意の方法および機能を実行するように構成された装置を提供する。
【0168】
本願の実施形態は、さらに、ワイヤレス通信システムを提供する。このシステムは、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける少なくとも1つの第1のマルチリンクデバイスおよび少なくとも1つの第2のマルチリンクデバイスを含む。
【0169】
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを用いて実装されることがある。これらの実施形態を実施するためにソフトウェアが用いられるときには、これらの実施形態の全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されることがある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ、実行されると、本願の実施形態による手順または機能が、全て、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもあるし、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されることもある。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(DSL))で、またはワイヤレス(例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波)で伝送されることがある。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を組み込んだサーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであることがある。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えばDVD)、または半導体媒体(例えばソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD))などであり得る。
【0170】
本願の目的、技術的解決策、および有利な効果は、さらに、前述の具体的な実装に詳細に記載されている。本願の趣旨および原理を逸脱することなく行われる任意の修正、等価な置換、または改良は、本願の保護範囲に含まれるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチリンク通信方法であって、前記方法は、
第1のステーションによって第1のリンク上で、第2のステーションにアソシエーション要求フレームを送信するステップであって、前記アソシエーション要求フレームは、前記第1のリンクおよび第2のリンクの要求情報を含み、前記第2のリンクの前記要求情報は、マルチリンク要素内で搬送される、ステップと、
前記第1のステーションによって前記第1のリンク上で、前記第2のステーションによって送信されたアソシエーション応答フレームを受信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
マルチリンク通信方法であって、前記方法は、
第2のステーションによって第1のリンク上で、第1のステーションによって送信されたアソシエーション要求フレームを受信するステップであって、前記アソシエーション要求フレームは、前記第1のリンクおよび第2のリンクの要求情報を含み、前記第2のリンクの前記要求情報は、マルチリンク要素内で搬送される、ステップと、
前記第2のステーションによって前記第1のリンク上で、前記第1のステーションにアソシエーション応答フレームを送信するステップと
を含む、方法。
【請求項3】
前記第1のリンクの前記要求情報は、前記第1のリンクに対応する情報要素を含み、前記第1のリンクに対応する前記情報要素は、第1のタイプ情報要素および第2のタイプ情報要素を含み、前記第1のタイプ情報要素は、前記第1のリンクに対応する前記情報要素と前記第2のリンクに対応する前記情報要素との共通情報を搬送し、前記第1のリンクに対応する前記第2のタイプ情報要素は、前記第1のリンクに対応する一意の情報を搬送する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のリンクの前記要求情報は、前記第2のリンクに対応する情報要素を含み、前記第2のリンクに対応する前記情報要素は、前記第2のタイプ情報要素を含み、前記第2のリンクに対応する前記第2のタイプ情報要素は、前記第2のリンクに対応する一意の情報を搬送する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のリンクの前記要求情報は、前記第1のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス内の前記第1のリンクに対応する前記第1のステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス内の前記第1のリンクに対応する前記第2のステーションの識別子のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記アソシエーション応答フレームは、複数のリンクのうちの少なくとも2つのリンクの応答情報を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも2つのリンクの前記応答情報は、前記第1のリンクおよび前記第2のリンクの前記応答情報を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のリンクの前記応答情報は、前記第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス内の前記第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス内の前記第2のリンクに対応するステーションの識別子の1つまたは複数の情報を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のリンクの前記応答情報は、ステータスコードのフィールドを含み、前記ステータスコードは、前記第2のリンクが正常に関連付けられているかどうかを示すために使用される、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
第1のステーションに適用されるマルチリンク通信装置であって、
第1のリンク上で、アソシエーション要求フレームを第2のステーションに送信するように構成された送信モジュールであって、前記アソシエーション要求フレームは、前記第1のリンクおよび第2のリンクの要求情報を含み、前記第2のリンクの前記要求情報は、マルチリンク要素内で搬送される、送信モジュールと、
前記第1のリンク上で、前記第2のステーションによって送信されたアソシエーション応答フレームを受信するように構成された受信モジュールと
を備える、装置。
【請求項11】
第2のステーションに適用されるマルチリンク通信装置であって、
第1のリンク上で、第1のステーションによって送信されたアソシエーション要求フレームを受信するように構成された受信モジュールであって、前記アソシエーション要求フレームは、前記第1のリンクおよび第2のリンクの要求情報を含み、前記第2のリンクの前記要求情報は、マルチリンク要素内で搬送される、受信モジュールと、
前記第1のリンク上で、前記第1のステーションにアソシエーション応答フレームを送信するように構成された送信モジュールと
を備える、装置。
【請求項12】
前記第1のリンクの前記要求情報は、前記第1のリンクに対応する情報要素を含み、前記第1のリンクに対応する前記情報要素は、第1のタイプ情報要素および第2のタイプ情報要素を含み、前記第1のタイプ情報要素は、前記第1のリンクに対応する前記情報要素と前記第2のリンクに対応する前記情報要素との共通情報を搬送し、前記第1のリンクに対応する前記第2のタイプ情報要素は、前記第1のリンクに対応する一意の情報を搬送する、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記第2のリンクの前記要求情報は、前記第2のリンクに対応する情報要素を含み、前記第2のリンクに対応する前記情報要素は、前記第2のタイプ情報要素を含み、前記第2のリンクに対応する前記第2のタイプ情報要素は、前記第2のリンクに対応する一意の情報を搬送する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のリンクの前記要求情報は、前記第1のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス内の前記第1のリンクに対応する前記第1のステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイスの前記第1のリンクに対応する前記第2のステーションの識別子のうちの1つまたは複数を含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記アソシエーション応答フレームは、複数のリンクのうちの少なくとも2つのリンクの応答情報を含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
少なくとも2つのリンクの前記応答情報は、前記第1のリンクおよび前記第2のリンクの前記応答情報を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第2のリンクの前記応答情報は、前記第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス内の前記第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス内の前記第2のリンクに対応するステーションの識別子の1つまたは複数の情報を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第2のリンクの前記応答情報は、ステータスコードのフィールドを含み、前記ステータスコードは、前記第2のリンクが正常に関連付けられているかどうかを示すために使用される、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
プロセッサとメモリを備える装置であって、前記メモリは命令を格納するように構成され、前記命令が前記プロセッサによって実行された場合、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、装置。
【請求項20】
命令を含むコンピュータプログラムであって、コンピュータ上で実行されるとき、前記コンピュータは請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム。
【請求項21】
コンピュータ可読記憶媒体であって、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するために使用される命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
装置であって、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、装置。
【請求項23】
入力インタフェース、出力インタフェース、および処理回路を備えるチップであって、前記入力インタフェース、前記出力インタフェース、および前記処理回路は、内部接続経路を介して互いに接続され、前記処理回路は、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、チップ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に関し、詳細には、マルチリンク通信方法および関連するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス技術の発展に伴い、マルチリンクデバイス(multi-link device)が、マルチリンク通信をサポートすることがある。例えば、マルチリンクデバイスは、2.4GHz、5GHz、および60GHzの帯域で同時に通信を実行する。いくつかのアンテナが制限されているときでも、マルチリンクデバイスは、異なる帯域で切替えを実行して、最適な帯域を選択し、通信の品質を保証することがある。2つのマルチリンクデバイスが複数のリンク上でブロック肯定応答(block acknowledgement、BA)またはターゲットウェイクタイム(target wake time、TWT)などの最新機構を使用する必要がある場合には、対応する機能をセットアップするために、複数のリンクのそれぞれにおいて対応する管理フレームが送信される必要がある。802.11標準に規定されるオンチャネルトンネリング(on channel tunneling、OCT)機構によれば、1つのリンクの管理フレームは、別のリンク上で送信されることもある。ただし、リンクの数が増加するにつれて、複数のリンクの複数のフレームが送信される必要がある場合には、それらの管理フレームの送信に時間がかかり、効率が低くなる。
【発明の概要】
【0003】
本願の実施形態は、通信効率を向上させるために、マルチリンク通信方法および関連するデバイスを提供するものである。
【0004】
第1の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが無線フレームを生成し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、マルチリンク通信方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信する。ここで、無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。1つの無線フレームが、少なくとも2つのステーションによって生成された少なくとも2つの管理フレームを異なるリンク上で搬送するので、通信の効率が改善される。
【0005】
第2の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。1つの無線フレームが、少なくとも2つのステーションによって生成された少なくとも2つの管理フレームを異なるリンク上で搬送するので、通信の効率が改善される。
【0006】
第1の態様または第2の態様の可能な設計では、無線フレームは、少なくとも2つのリンク表示情報を含み、1つのリンク表示情報は、1つの管理フレームに対応し、リンク表示情報は、管理フレームに対応するリンクを示すために使用される。リンク表示情報は、管理フレームに対応するステーションが動作するリンクを示すので、各管理フレームが対応するリンクに正しく適用されることが可能になる。
【0007】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、リンク表示情報は、リンク情報要素であり、リンク情報要素は、管理フレームに対応するリンクの識別情報を含む。リンクの識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。リンク表示情報は、管理フレームに対応するステーションが動作するリンクを示すので、各管理フレームが対応するリンクに正しく適用されることが可能になる。
【0008】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、リンク表示情報は、マルチバンド要素であり、マルチバンド要素は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスを含む。マルチバンド要素は、管理フレームに対応するステーションが動作するリンクを示すので、各管理フレームが対応するリンクに正しく適用されることが可能になる。
【0009】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、少なくとも2つの巡回冗長検査フィールドを含み、1つの巡回冗長検査フィールドは、1つの管理フレームに対応し、巡回冗長検査フィールドは、管理フレームおよびリンク表示情報の正当性を検査するために使用される。これにより、管理フレームおよびリンク表示情報の正当性を保証する。
【0010】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、第1の表示情報を含み、第1の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームの数を示すために使用される。
【0011】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、第2の表示情報を含み、第2の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームと上記の少なくとも2つのリンク表示情報の全体の長さを示すために使用される。
【0012】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、上記の少なくとも2つの管理フレームのフレームタイプおよびサブタイプが同じであるときには、上記の少なくとも2つの管理フレームは、第1の管理フレームと、第1の管理フレーム以外の別の管理フレームとを含む。第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素、および第2のタイプ情報要素を含み、別の管理フレームは、第2のタイプ情報要素を含む。第1のタイプ情報要素は、上記の少なくとも2つの管理フレームの共通情報を搬送し、第2のタイプ情報要素は、各管理フレームの一意の情報を搬送する。別の管理フレーム中の情報要素の数が、低減される。これにより、リソースのオーバヘッドを低減する。
【0013】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、1つの情報要素は、表示フィールドを含み、表示フィールドは、第1の値または第2の値を含む。第1の値は、情報要素が第1のタイプ情報要素であることを示すために使用され、第2の値は、情報要素が第2のタイプ情報要素であることを示すために使用される。第2のステーションが各情報要素を正しく受信することができることを保証するために、各情報要素のタイプは、表示フィールドを用いて決定される。
【0014】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、無線フレームは、仮開始シーケンス番号を含み、仮開始シーケンス番号は、上記の少なくとも2つの管理フレームのうちの第1の管理フレームのフレームシーケンスを示すために使用される。
【0015】
仮開始シーケンス番号は、第2のステーションが、管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を第1の管理フレームから開始することを示す。
【0016】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信された応答フレームを受信する。応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定される。ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0017】
第1の態様または第2の態様の別の可能な設計では、第2のステーションは、第1のリンク上で、応答フレームを第1のステーションに送信する。応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定される。ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。管理フレームが正しく受信されたと決定するために、ブロック肯定応答フレームが、開始シーケンス番号フィールドを示すことによって生成される。
【0018】
第3の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが、第1のリンク上で、関連付け要求フレームを第2のステーションに送信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。関連付け要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信された関連付け応答フレームを受信し、この関連付け応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。このようにして、第1のステーションは、関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに基づいて、第1のステーションと第2のステーションとが第1のリンク上で関連付け関係をセットアップし、第2のリンク上で動作する2つのステーションが関連付け関係をセットアップしたと決定する。さらに、関連付け要求フレームは、複数のリンクの要求情報を搬送する、または関連付け応答フレームは、複数のリンクの応答情報を搬送する。これにより、通信の効率が向上する。
【0019】
第4の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信された関連付け要求フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。関連付け要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。第2のステーションは、第1のリンク上で、関連付け応答フレームを第1のステーションに送信し、この関連付け応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。このようにして、第1のステーションは、関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに基づいて、第1のステーションと第2のステーションとが第1のリンク上で関連付け関係をセットアップし、第2のリンク上で動作する2つのステーションが関連付け関係をセットアップしたと決定する。さらに、関連付け要求フレームは、複数のリンクの要求情報を搬送する、または関連付け応答フレームは、複数のリンクの応答情報を搬送する。これにより、通信の効率が向上する。
【0020】
第3の態様または第4の態様の可能な設計では、応答情報は、リッスン間隔を含み、リッスン間隔は、第1のステーションがビーコンを受信する時間間隔を示すために使用される。リッスン間隔を示すことにより、第1のステーションがビーコンを正しく受信することができることが保証される。
【0021】
第3の態様または第4の態様の別の可能な設計では、応答情報は、状態コードを含み、状態コードは、第2のリンクがうまく関連付けられたかどうかを示すために使用される。状態コードを示すことにより、第1のステーションは、リンクがうまく関連付けられたかどうかを決定する。
【0022】
第3の態様または第4の態様の別の可能な設計では、第2の構成情報は、能力要素を含み、この能力要素は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの通信能力を示すために使用される。これにより、各ステーションが通信能力要件を満たすことを保証する。
【0023】
第5の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが、第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信し、このBAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。このようにして、第1のステーションは、BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされたと決定する。さらに、BAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームが上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルは同時にセットアップされることが可能である。これにより、BAプロトコルのセットアップの効率が向上し、伝送の効率が向上する。
【0024】
第6の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。第2のステーションは、第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信し、このBAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。第1のステーションは、BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされたと決定する。さらに、BAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームが上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルは同時にセットアップされることが可能である。これにより、BAプロトコルのセットアップの効率が向上し、伝送の効率が向上する。
【0025】
第5の態様または第6の態様の可能な設計では、識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0026】
第5の態様または第6の態様の別の可能な設計では、BAセットアップ要求フレームは、BAプロトコルをセットアップすることを要求するために使用される第1のパラメータを含み、第1のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの参照値を含む。BAセットアップ応答フレームは、BAプロトコルをセットアップすると決定するために使用される第2のパラメータを含み、第2のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの肯定応答値を含む。
【0027】
第5の態様または第6の態様の別の可能な設計では、BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションの媒体アクセス制御MACアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。BAセットアップ応答求フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じであり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じである。
【0028】
第5の態様または第6の態様の別の可能な設計では、BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0029】
第7の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第1のステーションが、第1のリンク上で、TWTセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたTWTセットアップ応答フレームを受信し、ここで、TWTセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。このようにして、TWTプロトコルのセットアップは、TWTセットアップ要求フレームおよびTWTセットアップ応答フレームに基づいて、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の複数のリンク上で同時に完了されるので、セットアップされた時間ウィンドウ内で、これら複数のリンクに対応する複数のステーションは、アクティブ状態のままでいることができる。さらに、TWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのTWTプロトコルがセットアップされることが可能である。これにより、通信の効率が向上する。
【0030】
第8の態様によれば、本願の実施形態は、マルチリンク通信方法であって、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたTWTセットアップ要求フレームを受信し、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであることを含む、方法を提供する。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。第2のステーションは、第1のリンク上で、TWTセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信し、ここで、TWTセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。このようにして、TWTプロトコルのセットアップは、TWTセットアップ要求フレームおよびTWTセットアップ応答フレームに基づいて、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の複数のリンク上で同時に完了されるので、セットアップされた時間ウィンドウ内で、これら複数のリンクに対応する複数のステーションは、アクティブ状態のままでいることができる。さらに、TWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのTWTプロトコルがセットアップされることが可能である。これにより、通信の効率が向上する。
【0031】
第9の態様によれば、本願の実施形態は、第1のマルチリンク通信装置を提供する。第1のマルチリンク通信装置は、第1の態様、第3の態様、第5の態様、および第7の態様における第1のマルチリンク通信装置によって実行される方法および機能を実施するように構成され、ハードウェア/ソフトウェアによって実装される。第1のマルチリンク通信装置のハードウェア/ソフトウェアは、前述の機能に対応するモジュールを含む。
【0032】
第10の態様によれば、本願の実施形態は、第2のマルチリンク通信装置を提供する。第2のマルチリンク通信装置は、第2の態様、第4の態様、第6の態様、および第8の態様における第2のマルチリンク通信装置によって実行される方法および機能を実施するように構成され、ハードウェア/ソフトウェアによって実装される。第2のマルチリンク通信装置のハードウェア/ソフトウェアは、前述の機能に対応するモジュールを含む。
【0033】
第11の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサ、メモリ、および通信バスを含む第1のマルチリンクデバイスを提供する。通信バスは、プロセッサとメモリの間の接続および通信を実施するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行して、第1の態様、第3の態様、第5の態様、および第7の態様のステップを実施する。
【0034】
可能な設計では、本願で提供される第1のマルチリンクデバイスは、前述の方法の設計における第1のエンティティのアクションを実行するように構成された対応するモジュールを含むことがある。モジュールは、ハードウェア/ソフトウェアであることがある。
【0035】
第12の態様によれば、本願の実施形態は、プロセッサ、メモリ、および通信バスを含む第2のマルチリンクデバイスを提供する。通信バスは、プロセッサとメモリの間の接続および通信を実施するように構成される。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行して、第2の態様、第4の態様、第6の態様、および第8の態様で提供されるステップを実施する。
【0036】
可能な設計では、本願で提供される第2のマルチリンクデバイスは、前述の方法の設計における第1のマルチリンクデバイスのアクションを実行するように構成された対応するモジュールを含むことがある。モジュールは、ハードウェア/ソフトウェアであることがある。
【0037】
第13の態様によれば、本願は、コンピュータ可読ストレージ媒体を提供する。コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様の方法を実行することができるようになる。
【0038】
第14の態様によれば、本願は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様の方法を実行することができるようになる。
【0039】
第15の態様によれば、チップが提供される。このチップは、メモリから命令を呼び出し、メモリに記憶された命令を実行して、そのチップが設置されている通信デバイスが前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実行するように構成されたプロセッサを含む。
【0040】
第16の態様によれば、本願の実施形態は、さらに、別のチップを提供する。このチップは、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイス中のチップであることがある。このチップは、入力インタフェース、出力インタフェース、および処理回路を含む。入力インタフェースと、出力インタフェースと、回路とは、内部接続経路によって互いに接続される。処理回路は、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実行するように構成される。
【0041】
第17の態様によれば、別のチップが提供される。このチップは、入力インタフェース、出力インタフェース、およびプロセッサを含む。任意選択で、このチップは、さらにメモリを含む。入力インタフェースと、出力インタフェースと、プロセッサとは、内部接続経路によって互いに接続される。プロセッサは、メモリ内のコードを実行するように構成される。コードが実行されると、プロセッサは、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実行するように構成される。
【0042】
第18の態様によれば、装置が提供される。この装置は、前述の態様のうちの任意の1つによる方法を実施するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本願の実施形態または背景の技術的解決策をより明快に説明するために、以下で、本願の実施形態または背景を説明するための添付の図面について簡単に説明する。
【0044】
【
図1】本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図2】本願の実施形態によるマルチリンクデバイス間の関連付け関係のセットアップを示す概略図である。
【
図3】本願の実施形態による管理フレームの送信を示す概略流れ図である。
【
図4】本願の実施形態によるマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図5】本願の実施形態による無線フレームの構造を示す概略図である。
【
図6】本願の実施形態によるフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。
【
図7】本願の実施形態によるOCT MMPDUの構造を示す概略図である。
【
図8】本願の実施形態によるマルチバンド要素の構造を示す概略図である。
【
図9】本願の実施形態による別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。
【
図10】本願の実施形態によるさらに別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。
【
図11】本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図12】本願の実施形態による関連付け要求フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。
【
図13】本願の実施形態による関連付け応答フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。
【
図14】本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図15】本願の実施形態によるBAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。
【
図16】本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。
【
図17】本願の実施形態によるTWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。
【
図18】本願の実施形態による第1のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。
【
図19】本願の実施形態による第2のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。
【
図20】本願の実施形態による第1のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。
【
図21】本願の実施形態による第2のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態を説明する。
【0046】
図1は、本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャを示す概略図である。通信システムは、アクセスポイントデバイス、およびステーションデバイスを含む。本願の実施形態におけるマルチリンクデバイスは、ステーションデバイスであってもよいし、アクセスポイントデバイスであってもよい。マルチリンクデバイスがアクセスポイントデバイスである場合には、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数のアクセスポイント(access point、AP)を含み、マルチリンクデバイスがステーションデバイスである場合には、マルチリンクデバイスは、1つまたは複数のステーション(station、STA)を含む。APは、有線ネットワークにアクセスするためにモバイルユーザによって使用されるアクセスポイントであることもあり、主に家屋、建物、およびキャンパス内に配備され、通常は数十メートルから数百メートルの有効範囲半径を有する。もちろん、APは、屋外に配備されることもある。APは、有線ネットワークとワイヤレスネットワークとを接続する橋のようなものである。APの主要な機能は、ワイヤレスネットワーククライアントどうしを接続し、次いでワイヤレスネットワークをイーサネットに接続することである。具体的には、APは、ワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)チップを有する端末デバイスまたはネットワークデバイスであることがある。APは、802.11ax標準をサポートするデバイスであることもある。あるいは、APは、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなど、複数のワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)標準をサポートするデバイスであることもある。STAは、ワイヤレス通信チップ、ワイヤレスセンサ、またはワイヤレス通信端末であることがある。例えば、STAは、Wi-Fi通信機能をサポートする携帯電話、Wi-Fi通信機能をサポートするタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能をサポートするセットトップボックス、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートテレビジョン、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートウェアラブルデバイス、Wi-Fi通信機能をサポートする車両搭載型通信デバイス、またはWi-Fi通信機能をサポートするコンピュータであり得る。任意選択で、STAは、802.11ax標準をサポートすることもある。STAは、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなど、複数のWLAN標準をサポートすることもある。
【0047】
図2は、本願の実施形態によるマルチリンクデバイス間の関連付け関係のセットアップを示す概略図である。
図2に示すマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイス、および第2のマルチリンクデバイスを含む。第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスは、ステーションデバイスであることもある。各マルチリンクデバイスは、複数のステーションを含むことがあり、複数のステーションが、異なる帯域上で動作することもある。その場合には、マルチリンクデバイスは、マルチバンドデバイスと呼ばれることもある。あるいは、複数のステーションは、同じ帯域内の異なるチャネル上で動作することもある。あるいは、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイスは、アクセスポイントデバイスであることもあるが、これらはステーションデバイスと同様であり、本明細書では詳細を重ねて説明することはしない。第1のマルチリンクデバイスが第2のマルチリンクデバイスと通信する必要がある場合には、第1のマルチリンクデバイス中の各ステーションが、第2のマルチリンクデバイス中の対応するステーションと関連付けられる必要がある。
図2に示すように、第1のマルチリンクデバイス中のSTA1と第2のマルチリンクデバイス中のSTA1とが関連付けられ、リンク1上で動作する。第1のマルチリンクデバイス中のSTA2と第2のマルチリンクデバイス中のSTA2とが関連付けられ、リンク2上で動作する。第1のマルチリンクデバイス中のSTAnと第2のマルチリンクデバイス中のSTAnとが関連付けられ、リンクn上で動作する。このようにして、第1のマルチリンクデバイス中の各ステーションは、第2のマルチリンクデバイス中の対応するステーションへの接続をそれぞれのリンク上でセットアップすることがある。これにより、2つのマルチリンクデバイス間のマルチリンク通信を実施する。
【0048】
第1のマルチリンクデバイスの複数のステーションが第2のマルチリンクデバイスの複数のステーションとの関連付け関係をセットアップした後で、この2つのマルチリンクデバイスが複数のリンク上でブロック肯定応答(block acknowledgement、BA)またはターゲットウェイクタイム(target wake time、TWT)などの最新機構を使用する必要がある場合には、対応する機能をセットアップするために、複数のリンクのそれぞれにおいて対応する管理フレームが送信される必要がある。
【0049】
図3は、本願の実施形態による管理フレームの送信を示す概略流れ図である。802.11標準は、オンチャネルトンネリング(on channel tunneling、OCT)機構を規定している。OCT機構は、マルチリンクデバイスに適用されることがある。各マルチリンクデバイスは、少なくとも2つのSTAを含み、この少なくとも2つのSTAが、異なる帯域上で動作する。
図3に示す第1のマルチリンクデバイスは、第1のSTAおよび第2のSTAを含み、第2のマルチリンクデバイスも、第1のSTAおよび第2のSTAを含む。第1のマルチリンクデバイスの第1のSTAと第2のマルチリンクデバイスの第1のSTAとが、同じ帯域上で動作して1つのリンクを形成し、第1のマルチリンクデバイスの第2のSTAと第2のマルチリンクデバイスの第2のSTAとが、同じ帯域上で動作して別のリンクを形成する。第1のマルチリンクデバイスの第2のSTAは、管理フレームと呼ばれることもある管理MACプロトコルデータユニット(management MAC Protocol Data Unit、MMPDU)を生成する。第1のSTAは、第1のSTAが動作する帯域上でOCT要求フレーム(OCT request frame)を送信するが、ここで、OCT要求フレームは、第2のSTAによって生成されたMMPDUを搬送し、このMMPDUは、OCT MMPDUと呼ばれることもある。上記の処理から、マルチリンクデバイスは、1つのリンクの管理フレームを別のリンク上で送信することがあることが分かる。ただし、リンクの数が増加するにつれて、複数のリンク上の管理フレームが送信される必要がある場合には、管理フレームの送信に時間がかかり、効率が低下する。この技術的問題を解決するために、本願の実施形態は、以下の解決策を提供する。
【0050】
図4は、本願の実施形態によるマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0051】
S401:第1のステーションが、無線フレームを生成する。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0052】
リンクは、ステーションが動作する帯域、またはステーションが動作する帯域およびチャネルに基づいて決定されることに留意されたい。1つの帯域が、複数のチャネルを含むこともある。複数のステーションが異なる帯域上で動作する場合には、その複数のステーションは、異なるリンク上で動作する。あるいは、複数のステーションが同じ帯域上で、異なるチャネル上で動作する場合には、この複数のステーションも、異なるリンク上で動作する。
【0053】
S402:第1のステーションが、第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信し、第2のステーションが、第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信する。第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【0054】
S403:第2のステーションが、第1のリンク上で、応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信された応答フレームを受信する。応答フレームは、無線フレームに応答するブロック肯定応答(block acknowledgement、BA)フレームまたは応答(acknowledgement、ACK)フレームである。
【0055】
任意選択で、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイスの異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成されるか、または同じステーションによって異なるリンク上で生成されることがある。この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイスの第1のステーションによって生成されることもあるし、第1のマルチリンクデバイスの別のステーションによって生成されることもあるし、第1のマルチリンクデバイスの第1のステーションおよび別のステーションによって協働で生成されることもある。
【0056】
任意選択で、この少なくとも2つの管理フレームは、関連付け要求フレーム、関連付け応答フレーム、認証フレーム、ブロック肯定応答通信機構(add block acknowledgement、ADDBA)要求フレーム、ADDBA応答フレーム、TWT要求フレーム、およびTWT応答フレームなどであり得る。
【0057】
無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを搬送することがあり、この無線フレームは、オンチャネルマルチプルトンネリング(on-channel multiple tunneling、OCMT)要求フレームと呼ばれることもある。少なくとも2つの管理フレームのそれぞれが、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーション以外のステーションによって生成される場合には、この少なくとも2つの管理フレームは、OCT MMPDUと呼ばれることもある。この少なくとも2つの管理フレームが、第1のステーションによって生成された管理フレームを含む場合には、この少なくとも2つの管理フレームは、そのままMMPDUと呼ばれることもある。無線フレームは、フレームヘッダおよびフレームボディを含む。任意選択で、無線フレームのフレームボディは、少なくとも2つのリンク表示情報と、上記の少なくとも2つの管理フレームとを含み、1つのリンク表示情報が1つの管理フレームに対応し、リンク表示情報は、管理フレームに対応するリンクを示すために使用される。一例では、リンク表示情報は、リンク情報要素であり、リンク情報要素は、管理フレームに対応するリンクの識別情報を含み、リンクの識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。別の例では、リンク表示情報は、マルチバンド要素であり、マルチバンド要素は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスを含む。
【0058】
図5は、本願の実施形態による無線フレームの構造を示す概略図である。無線フレームは、フレーム制御(radio control)フィールド、フレーム期間(duration)フィールド、受信側アドレス(receiver address、RA)フィールド、伝送側アドレス(transmitter address、TA)フィールド、および基本サービスセット識別子(basic service set ID、BSSID)フィールド、シーケンス制御(sequence control)フィールド、高スループット(high throughput、HT)制御フィールド、フレームボディ(frame body)フィールド、およびフレームチェックシーケンス(frame check sequence、FCS)フィールドを含むことがある。フレーム制御フィールドは、タイプ(type)フィールド、およびサブタイプ(subtype)フィールドを含む。無線フレームが、極めて高いスループット(extremely high throughput、EHT)タイプのアクションフレーム(action frame)である場合には、フレーム制御フィールドのタイプの値は、管理フレームを示す0であり、サブタイプの値は、アクションフレームを示す13である。EHTは、802.11beなど、802.11axの次世代標準を示す。
図5に示す無線フレームは、単なる例であることに留意されたい。もちろん、無線フレームは、他のフィールドをさらに含むこともある。無線フレームは、さらに、
図5に示すフィールドの一部のみしか含まないこともある。また、フィールドの位置は、設計要件に基づいて調節され得る。
【0059】
任意選択で、無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含むことがある。この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。
図6は、本願の実施形態によるフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。無線フレームのフレームボディフィールドは、少なくとも2つのOCT MMPDUを含み、この少なくとも2つのOCT MMPDUは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。
図7は、本願の実施形態によるOCT MMPDUの構造を示す概略図である。各OCT MMPDUは、MMPDU長さ(Length)フィールド、MMPDUフレーム制御(frame control)フィールド、およびMMPDUフレームボディ(frame body)フィールドを含むことがある。
【0060】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、少なくとも2つのリンク表示情報をさらに含むこともあり、1つのリンク表示情報は1つの管理フレームに対応し、リンク表示情報は、管理フレームに対応するリンクを示すために使用される。具体的には、リンク表示情報は、1つまたは2つのマルチバンド要素(multi-band elements)であることもあり、マルチバンド要素は、マルチリンク要素(multi-link element)と呼ばれることもある。1つのOCT MMPDUは、1つのマルチバンド要素に対応することがある。例えば、それらの組合せが、<OCT MMPDU、マルチバンド要素>フィールドである。マルチバンド要素は、第1のマルチリンクデバイス中の対応するOCT MMPDUを生成するステーションが動作する帯域を示す、または第1のマルチリンクデバイス中のOCT MMPDUを生成するステーションが動作する帯域およびチャネルを示すために使用される。さらに、
図6に示すように、代替で1つのOCT MMPDUが、2つのマルチバンド要素に対応することもあり、ここで、1つのマルチバンド要素はマルチリンク(マルチバンド)に含めて搬送され、他方のマルチバンド要素はマルチリンクソース(マルチバンドソース)要素に含めて搬送される。マルチバンドフィールドに含めて搬送されるマルチバンド要素は、OCT MMPDUの受信端のMACレイヤ管理エンティティ(MAC layer management entity、MLME)を識別するために使用される。マルチバンドソース要素に含めて搬送されるマルチバンド要素は、OCT MMPDUの生成端のMACレイヤ管理エンティティを識別するために使用される。マルチリンクソース要素の説明は、他の実施形態にも当てはまる。
【0061】
図8は、本願の実施形態によるマルチバンド要素の構造を示す概略図である。マルチバンド要素は、限定されるわけではないが、帯域識別子(band ID)フィールド、チャネル番号(channel number)フィールド、および動作クラス(operating class)フィールドを含むことがある。マルチバンド要素は、要素識別子(element ID)フィールド、長さ(length)フィールド、マルチバンド制御(multi-band control)フィールド、およびビーコン間隔(beacon interval)フィールドなどをさらに含むこともある。
【0062】
さらに別の例では、リンク表示情報は、リンク情報要素であることがあり、リンク情報要素の数は、OCT MMPDUの数と同じである。1つのリンク表示情報は1つのOCT MMPDUに対応する。例えば、それらの組合せが、<OCT MMPDU、リンク情報要素>フィールドである。リンク情報要素は、管理フレームに対応するリンクの識別情報を含み、リンクの識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、カテゴリ(category)フィールドをさらに含むこともあり、カテゴリフィールドの値は、次のフィールドがEHTアクション(action)フレームであることを示すために使用される。EHTアクションフィールドの値は、無線フレームがOCMT要求であることを示すために使用される。
【0064】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、第1の表示情報をさらに含むこともあり、第1の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームの数(OCT MMPDUの数)を示すために使用される。あるいは、無線フレームは、第2の表示情報を含み、第2の表示情報は、上記の少なくとも2つの管理フレームと上記の少なくとも2つのリンク表示情報の全体の長さを示すために使用される。
図9は、本願の実施形態による別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。このフレームボディフィールドは、全長(total length)フィールドを含み、フレームボディフィールドに含まれるほかのフィールドは、
図6に示すフレームボディフィールドのフィールドと同じである。
【0065】
任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドは、少なくとも2つの巡回冗長検査(cyclic redundancy check、CRC)フィールドを含むことがあり、1つの巡回冗長検査フィールドは、1つの管理フレームに対応し、巡回冗長検査フィールドは、管理フレームおよびリンク表示情報の正当性を検査するために使用される。
図10は、本願の実施形態によるさらに別のフレームボディフィールドの構造を示す概略図である。この無線フレームのフレームボディフィールドは、OCT MMPDU、およびマルチバンド要素を含むことがあり、CRCフィールドをさらに含むことがある。例えば、それらの組合せが、<OCT MMPDU、マルチバンド要素、CRC>フィールドである。任意選択で、この無線フレームのフレームボディフィールドは、仮開始シーケンス番号(temporary starting sequence number)フィールドをさらに含むことがあり、仮開始シーケンス番号は、上記の少なくとも2つの管理フレームのうちの第1の管理フレームのフレームシーケンスを示すために使用される。
【0066】
任意選択で、上記の少なくとも2つの管理フレームのフレームタイプ(type)およびサブタイプ(subtype)が同じであるときには、上記の少なくとも2つの管理フレームは、第1の管理フレームと、第1の管理フレーム以外の別の管理フレームとを含む。第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素(information element、IE)、および第2のタイプ情報要素を含み、別の管理フレームは、第2のタイプ情報要素を含み、第1のタイプ情報要素は、上記の少なくとも2つの管理フレームの共通情報を搬送し、第2のタイプ情報要素は、各管理フレームの一意の情報を搬送する。
【0067】
例えば、無線フレームのフレームボディフィールドは、2つの管理フレームを含み、第1の管理フレームは、20個の情報要素を含み、第2の管理フレームも、20個の情報要素を含む。第1の管理フレームの最初の10個の情報要素と、第2の管理フレームの最初の10個の情報要素とは同じであり、第1の管理フレームおよび第2の管理フレームの共通情報である。したがって、第1の管理フレームの最初の10個の情報要素、および第2の管理フレームの最初の10個の情報要素は、第1のタイプ情報要素である。第1の管理フレームの最後の10個の情報要素と、第2の管理フレームの最後の10個の情報要素とは異なり、第1の管理フレームおよび第2の管理フレームのそれぞれの一意の情報である。したがって、第1の管理フレームの最後の10個の情報要素、および第2の管理フレームの最後の10個の情報要素は、第2のタイプ情報要素である。本願のこの実施形態では、この2つの管理フレームが最適化されて、伝送オーバヘッドを低減することがある。管理フレーム中の共通情報は、第1の管理フレーム中に配置され、別の管理フレームは、各管理フレームの一意の情報のみを搬送する。一実装では、第1の管理フレームは、第1のタイプ情報要素および第2のタイプ情報要素を含み、第1のタイプ情報要素は、第1の管理フレームの最初の10個の情報要素であり、第2のタイプ情報要素は、第1の管理フレームの最後の10個の情報要素である。第2の管理フレームは、第2のタイプ情報要素のみを含み、この第2のタイプ情報要素は、第2の管理フレームの最後の10個の情報要素である。第2のマルチリンクデバイスの第2のステーションは、最初に第1の管理フレームを受信し、次いで第2の管理フレームを受信し、第1の管理フレームの最初の10個の情報要素を第2の管理フレームに付加することがある。このようにして、第2のステーションは、10個の情報要素全てを取得して、完全な情報を取得することがある。
【0068】
さらに、1つの情報要素は、表示フィールドを含み、表示フィールドは、第1の値または第2の値を含み、第1の値は、情報要素が第1のタイプ情報要素であることを示すために使用され、第2の値は、情報要素が第2のタイプ情報要素であることを示すために使用される。あるいは、第1の値は、情報要素が第2のタイプ情報要素であることを示すために使用され、第2の値は、情報要素が第1のタイプ情報要素であることを示すために使用される。表示フィールドは、各情報要素の要素識別子(element ID)であることもある。任意選択で、無線フレームのフレームボディフィールドが仮開始シーケンス番号を含むときには、第2のステーションは、ブロック肯定応答フレームで返信することもあり、ここで、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定される。第2のステーションは、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することがある。第2のステーションは、上記の少なくとも2つの管理フレームを順次決定し、ビットマップ(bitmap)が最終的に形成される。ビットマップ中の第1のビットは、無線フレーム中の第1の管理フレームが正しく受信されたかどうかを示すために使用され、他のビットは、第2の管理フレーム、第3の管理フレーム、…、および第Nの管理フレームが正しいかどうかを示す。さらに、無線フレームのフレームボディは、仮開始シーケンス番号を含まないこともある。ブロック肯定応答フレームで返信するときには、第2のステーションは、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドを既定の値または任意の値に設定し、管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、この規定の値または任意の値から開始することがある。
【0069】
本願のこの実施形態では、1つの無線フレームが、少なくとも2つのステーションによって生成された少なくとも2つの管理フレームを異なるリンク上で搬送する。このようにして、複数のリンクの管理フレームが送信される。これにより、遅延が低減し、通信効率が向上する。
【0070】
図11は、本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0071】
S1101:第1のステーションが、第1のリンク上で、関連付け要求フレームを第2のステーションに送信する。第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信された関連付け要求フレームを受信する。第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションおよび第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。
【0072】
S1102:第2のステーションが、第1のリンク上で、関連付け応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信された関連付け応答フレームを受信する。
【0073】
関連付け要求フレームは、第1のステーションによって生成される管理フレームであり、少なくとも2つのリンクの要求情報を含み、この少なくとも2つのリンクの要求情報は、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。さらに、この少なくとも2つのリンクの要求情報は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第1のステーション、および第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応する別のステーションによって協働で生成されることもある。関連付け要求フレームが第1のリンク上で伝送されるので、第1のリンクは伝送リンクであり、第2のリンクは非伝送リンクである。
【0074】
具体的には、関連付け要求フレームは、第1のリンクのマルチリンク要素(multi-link element)を含み、第1のリンクのマルチリンク要素は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第1のステーションによって生成される。第1のリンクのマルチリンク要素(multi-link element)は、第1のリンクの要求情報を含み、第1のリンクの要求情報は、第1のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第1のステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第2のステーションの識別子を含むことがある。
【0075】
本願のこの実施形態では、第2のリンクのマルチリンク要素(multi-link element)は、関連付け要求フレームに新たに付加され、第2のリンクのマルチリンク要素は、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションによって生成される。第2のリンクは、上記の複数のリンクのうちの、第1のリンク以外の1つまたは複数のリンクであり得る。
【0076】
図12は、本願の実施形態による関連付け要求フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。この第2のリンクのマルチリンク要素は、情報要素識別子(element ID)フィールド、長さ(length)フィールド、拡張情報要素識別子(element ID Extension)フィールド、リンク数(number of links)フィールド、および任意選択サブ要素(optional subelement)フィールドを含む。リンク数は、第1のマルチリンクデバイス中のステーションが第2のマルチリンクデバイス中のステーションとの関連付け関係をセットアップするリンクの数を示すために使用される。
【0077】
図12に示すように、任意選択サブエレメントは、1つまたは複数の伝送されていないリンクのプロフィル(non-transmitted link profiles)、すなわち1つまたは複数の第2のリンクの応答情報を含むことがある。伝送されていないリンクのプロフィルは、例えば0などの既定の値を使用することによって識別され得る。1つの伝送されていないリンクのプロフィルは、N個の情報要素を含むことがあり、Nは、1以上の整数である。第1の情報要素は、新たに定義された情報要素であり、伝送されていないリンクプロフィルを識別するために使用される。第2の情報要素から第Nの情報要素までは、第1のリンク(伝送リンク)の情報要素リスト内の内容の変化を示す、対応する情報要素である。さらに、第1の情報要素は、第2のリンクのリンクインデックス(link index)フィールド、ステーションアドレス(STA’s address)フィールド、および基本サービスセット(basic service set、BSS)識別子(BSSID)を含むことがあり、ここで、ステーションは、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応し、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションは、基本サービスセットと関連付けられることが予想される。第2のリンクの要求情報は、マルチリンクインデックス要素のものである情報要素識別子(element ID)フィールド、長さ(length)フィールド、および拡張情報要素識別子(element ID Extension)フィールドをさらに含むことがある。
【0078】
任意選択で、第1のリンクのマルチリンク要素は、第1のリンクに対応する情報要素(information element、IE)を含むことがあり、第2のリンクのマルチリンク要素の伝送されていないリンクのプロフィルは、第2のリンクに対応する情報要素を含むことがある。第1のリンクに対応する情報要素は、第1のタイプ情報要素および第2のタイプ情報要素を含み、第2のリンクに対応する情報要素は、第2のタイプ情報要素のみを含む。第1のタイプ情報要素は、第1のリンクに対応する情報要素および第2のリンクに対応する情報要素の共通情報を搬送する。第2のタイプ情報要素は、第1のリンクに対応する情報要素および第2のリンクに対応する情報要素のそれぞれの一意の情報を搬送する。第2のマルチリンクデバイスの第2のステーションは、最初に第1のリンクに対応する情報要素を受信し、次いで第2のリンクに対応する情報要素を受信し、次いで同じ共通情報を第2のリンクに対応する情報要素に付加して、非伝送リンクの全ての情報要素を取得することがある。
【0079】
任意選択で、伝送されていないリンクのプロフィルは、伝送されていないBSSID能力要素(non-transmitted BSSID capability element)をさらに含むことがあり、この能力要素は、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの通信能力を示すために使用される。第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションは、高周波数ステーションの1タイプでもある指向性マルチギガビットステーション(directional multiple-gigabit、DMG STA)であることがある。
【0080】
任意選択で、第2のリンクのサービスセット識別子(service set identifier、SSID)および関連付け識別子(association identifier、AID)は、第1のリンクのSSIDおよびAIDと同じである。
【0081】
関連付け応答フレームは、第2のステーションによって生成される管理フレームであり、少なくとも2つのリンクの応答情報を含み、この少なくとも2つのリンクの応答情報は、第2のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。さらに、この少なくとも2つのリンクの応答情報は、第2のマルチリンクデバイス中の第1のリンクに対応する第2のステーション、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応する別のステーションによって協働で生成されることもある。
【0082】
具体的には、関連付け応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含み、この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。第2のリンクの応答情報は、リッスン間隔(listen interval)フィールドを含むことがあり、リッスン間隔は、第1のステーションがビーコンを受信する時間間隔を示すために使用される。伝送されていないリンクのプロフィルは、状態コード(status code)フィールドをさらに含むことがあり、状態コードは、第2のリンクがうまく関連付けられたかどうかを示すために使用される。
【0083】
図13は、本願の実施形態による関連付け応答フレーム中の第2のリンクのマルチリンク要素の構造を示す概略図である。この関連付け応答フレームのフレーム構造は、関連付け要求フレームのフレーム構造と同様である。関連付け応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の関連付け要求フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能を参照されたい。本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0084】
本願のこの実施形態では、第1のステーションは、関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに基づいて、第1のステーションと第2のステーションが第1のリンク上で関連付け関係をセットアップし、第2のリンク上で動作する2つのステーションが関連付け関係をセットアップすると決定することがある。さらに、関連付け要求フレームが複数のリンクの要求情報を搬送する、または関連付け応答フレームが複数のリンクの応答情報を搬送するので、複数のリンクの関連付け関係が同時にセットアップされることが可能である。これにより、通信の効率が向上する。本願のこの実施形態では、第1のステーションは、第2のステーションとのBAプロトコルをセットアップし、セットアップされたBAプロトコルは、第1のステーションが位置するマルチリンクデバイス中の複数のステーションと、第2のステーションが位置するマルチリンクデバイス中の複数のステーションとの間の通信に使用されることがある。通信は、マルチリンク集合通信(multi-link aggregate communication)であることもある。
【0085】
図14は、本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0086】
S1401:第1のステーションが、第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信する。第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信する。第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションおよび第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0087】
S1402:第2のステーションが、第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信する。ここで、BAセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0088】
BAセットアップ要求フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの1つまたは複数の第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0089】
図15は、本願の実施形態によるBAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。BAセットアップ要求フレームは、カテゴリ(category)フィールド、ブロック肯定応答アクション(block ACK action)フィールド、ダイアログトークン(dialog token)フィールド、ブロック肯定応答パラメータセット(block ACK parameter set)フィールド、ブロック肯定応答タイムアウト値(block ACK timeout value)フィールド、ブロック肯定応答開始シーケンス制御(block ACK starting sequence control)フィールド、およびマルチリンク要素(multi-link element)フィールドを含むことがある。ダイアログトークンは、BAセットアップ要求フレームを識別するために使用され、ブロック肯定応答パラメータセットは、BAプロトコルのパラメータであり、ブロック肯定応答タイムアウト値は、BAプロトコルをセットアップする期間を示すために使用される。マルチリンク要素(multi-link element)は、マルチバンド要素(multi-band element)と呼ばれることもある。
【0090】
BAセットアップ要求フレームは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の1つの第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともあることに留意されたい。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンクおよび第2のリンクに適用され得る。BAセットアップ要求フレームは、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンク、および複数の第2のリンクに適用されることもあるし、または複数の第2のリンクのみに適用されることもある。もちろん、代替として、BAセットアップ要求フレームは、第1のリンクのマルチリンク要素と、複数の第2のリンクのマルチリンク要素とを含むこともある。例えば、BAセットアップ要求フレームが第1のリンク、第2のリンク、…、および第Nのリンクのマルチリンク要素を含むときには、セットアップされるBAプロトコルは、第1のリンク、第2のリンク、…、および第Nのリンク上の通信に使用されることもあるし、または第1のリンク、第2のリンク、…、および第Nのリンクのうちの複数のリンク上の集合通信に使用されることもある。その場合には、その複数のリンクは、同じBAプロトコルを共用する。
【0091】
任意選択で、1つのマルチリンク要素が、表示情報を含むこともあり、表示情報は、そのマルチリンク要素に対応するリンク上でBAプロトコルをセットアップすることを示すために使用される。あるいは、マルチリンク要素が表示情報を搬送しない場合には、BAプロトコルは、既定によってマルチリンク要素に対応するリンク上でセットアップされることがある。
【0092】
BAセットアップ要求フレームは、BAプロトコルをセットアップすることを要求するために使用される第1のパラメータを含むことがあり、第1のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの参照値を含む。BAプロトコルは、トリプレット<伝送側アドレス(TA)、受信側アドレス(RA)、サービス識別子>によって一意に識別され得、このトリプレットは、BAセットアップ要求フレームのフレームヘッダ部分に含めて搬送される。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じ値に設定されることがあり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスも、同じ値に設定されることがある。BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションの媒体アクセス制御MACアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じであり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じである。
【0093】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレス(device address)および第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスが定義される必要がある。デバイスアドレスは、マルチリンク論理エンティティアドレス(multi-link logical entity addresses)であることがあり、デバイスアドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションが予め知っていることもあるし、または第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションが予め知っていることもある。第1のマルチリンクデバイス中のステーションは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第2のマルチリンクデバイス中のステーションに送信することがあり、第2のマルチリンクデバイス中のステーションは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第1のマルチリンクデバイス中のステーションに送信することがある。BAセットアップ要求フレーム中の伝送側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ要求フレーム中の受信側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0094】
第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、第1のステーションのMACアドレスは、BAセットアップ要求フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスに含めて搬送されることがあり、デバイスアドレスは、BAセットアップ要求フレームのフレームボディ(frame body)に含めて搬送される。BAセットアップ要求フレームを送信するときには、第1のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ要求フレームの伝送側アドレスとして使用し、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ要求フレームの受信側アドレスとして使用する。あるいは、BAセットアップ要求フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスが、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定され、受信側アドレスが、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定されることもある。
【0095】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスは、プローブ要求(probe request)フレーム、関連付け要求(association request)フレーム、および再関連付け要求(re-association request)フレームを使用することによって、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第2のマルチリンクデバイスに送信することもある。第2のマルチリンクデバイスは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(probe response)フレーム、関連付け応答(association response)フレーム、および再関連付け応答(re-association response)フレームを使用することによって、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを第1のマルチリンクデバイスに送信することがある。したがって、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレス、および第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスを学習する。
【0096】
BAセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすると決定することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、上記の複数のリンクのうちの第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0097】
任意選択で、BAセットアップ応答フレームは、BAプロトコルをセットアップすると決定するために使用される第2のパラメータを含むことがあり、第2のパラメータは、サービス識別子、およびバッファサイズの肯定応答値を含む。任意選択で、BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのうちの任意のステーションのMACアドレスである。第1のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じであり、第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスは、同じである。任意選択で、BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0098】
BAセットアップ応答フレームは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の1つの第2のリンクのマルチリンク要素を含むことがあることに留意されたい。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンクおよび第2のリンクに適用され得る。あるいは、BAセットアップ応答フレームは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。その場合には、BAプロトコルは、第1のリンクと、その複数の第2のリンクとに適用されることもあるし、またはその複数の第2のリンクのみに適用されることもある。もちろん、代替として、BAセットアップ応答フレームは、第1のリンクのマルチリンク要素、および複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。
【0099】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、BAセットアップ応答フレーム中の伝送側アドレスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスであり、BAセットアップ応答フレーム中の受信側アドレスは、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスである。
【0100】
任意選択で、第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の複数のステーションのMACアドレスが全て異なるときには、第2のステーションのMACアドレスは、BAセットアップ応答フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスに含めて搬送されることがあり、デバイスアドレスは、BAセットアップ応答フレームのフレームボディ(frame body)に含めて搬送される。BAセットアップ応答フレームを送信するときには、第2のマルチリンクデバイスは、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ応答フレームの伝送側アドレスとして使用し、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスをBAセットアップ応答フレームの受信側アドレスとして使用する。あるいは、BAセットアップ応答フレームのフレームヘッダ部分の伝送側アドレスが、第2のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定され、受信側アドレスが、第1のマルチリンクデバイスのデバイスアドレスに設定されることもある。
【0101】
BAセットアップ応答フレームは、BAセットアップ要求フレームに対応する。
【0102】
BAセットアップ応答フレームのフレーム構造は、BAセットアップ要求フレームのフレーム構造と同様である。BAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述のBAセットアップ要求フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能を参照されたい。本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0103】
任意選択で、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされた後で、第1のステーションは、第1のリンク上で、BA削除(DELBA)要求フレームを第2のステーションに送信し、第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBA削除要求フレームを受信する。BA削除要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルを削除することを要求することを示すために使用される識別情報を含む。次いで、第2のステーションは、第1のリンク上で、BA削除応答フレームを第1のステーションに送信し、第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBA削除応答フレームを受信する。ここで、BA削除応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルを削除することを決定するために使用される識別情報を含む。具体的な実装は、前述のBAプロトコルをセットアップする方法と同様であり、本願のこの実施形態では、詳細について説明することはしない。
【0104】
本願のこの実施形態では、第1のステーションは、BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルがうまくセットアップされたと決定する。さらに、BAセットアップ要求フレームまたはBAセットアップ応答フレームが上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を搬送するので、上記の少なくとも2つのリンクのBAプロトコルは同時にセットアップされることが可能である。これにより、BAプロトコルのセットアップの効率が向上し、伝送の効率が向上する。
【0105】
図16は、本願の実施形態による別のマルチリンク通信方法を示す概略流れ図である。本願のこの実施形態は、少なくとも以下のステップを含む。
【0106】
S1601:第1のステーションが、第1のリンク上で、TWTセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信する。第2のステーションは、第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたTWTセットアップ要求フレームを受信する。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0107】
S1602:第2のステーションが、第1のリンク上で、TWTセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信する。第1のステーションは、第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたTWTセットアップ応答フレームを受信する。ここで、TWTセットアップ応答フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0108】
TWTセットアップ要求フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、TWTプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの1つまたは複数の第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0109】
TWTセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報である、TWTプロトコルをセットアップすると決定することを示すために使用される識別情報を含む。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、上記の複数のリンクのうちの第1のリンクの識別情報、および上記の複数のリンクのうちの第2のリンクの識別情報を含むことがある。この少なくとも2つのリンクの識別情報は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクの識別情報を含むこともある。識別情報は、帯域識別子、チャネル番号、および動作クラスのうちの少なくとも1つを含む。
【0110】
図17は、本願の実施形態によるTWTセットアップ要求フレームまたはTWTセットアップ応答フレームの構造を示す概略図である。TWTセットアップ要求フレームは、TWT要素を含むことがあり、TWT要素は、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の1つの第2のリンクのマルチリンク要素を含むことがある。その場合には、TWTプロトコルは、第1のリンクおよび第2のリンクに適用され得る。TWT要素は、あるいは、上記の複数のリンクのうちの第1のリンク以外の複数の第2のリンクのマルチリンク要素を含むこともある。その場合には、TWTプロトコルは、第1のリンク、および複数の第2のリンクに適用されることもあるし、または複数の第2のリンクのみに適用されることもある。もちろん、代替として、TWT要素は、第1のリンクのマルチリンク要素と、複数の第2のリンクのマルチリンク要素とを含むこともある。
【0111】
TWTセットアップ応答フレームは、TWTセットアップ要求フレームに含まれる情報に対応する。TWTセットアップ応答フレームのフレーム構造は、TWTセットアップ要求フレームのフレーム構造と同様である。TWTセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述のTWTセットアップ要求フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能を参照されたい。本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0112】
最後に、第1のステーションは、TWT要求フレームおよびTWTセットアップ応答フレームに基づいて、上記の少なくとも2つのリンクのTWTプロトコルがうまくセットアップされたと決定することがある。このようにして、TWTプロトコルのセットアップは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の複数のリンク上で同時に完了されるので、セットアップされた時間ウィンドウ内で、これら複数のリンクに対応する複数のステーションは、アクティブ状態のままでいることができる。本願のこの実施形態は、前述の実施形態と同様であり、本願のこの実施形態では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0113】
実際の応用では、前述のいくつかの実施形態は、独立して実行されることもあるし、または互いに関連付けられて、通信処理のシーケンスで実行されることもある。例えば、関連付け関係が、最初に第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされることもあり、その後にBAプロトコルがセットアップされ、最後にTWTプロトコルがセットアップされる。管理フレームの前述の通信様式では、関連付け関係、BAプロトコル、およびTWTプロトコルが、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされる。
【0114】
以上、本願の実施形態における方法について詳細に説明した。以下では、本願の実施形態における装置を提供する。
【0115】
図18は、本願の実施形態による第1のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。この第1のマルチリンク通信装置は、前述の実施形態のいずれかにおける第1のマルチリンク通信装置に関係する任意の方法および機能を実施するように構成されることがある。第1のマルチリンク通信装置は、生成モジュール1801、送信モジュール1802、および受信モジュール1803を含むことがある。任意選択で、生成モジュール1801、送信モジュール1802、および受信モジュール1803は、第1のステーション中のモジュールであることがあり、送信モジュール1802および受信モジュール1803は、第1のステーションに含まれる1つのベースバンド回路および1つの無線周波数回路にそれぞれ対応している。モジュールの詳細な説明は、以下の通りである。
【0116】
一実施形態では、
生成モジュール1801は、第1のステーションを介して無線フレームを生成するように構成され、ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【0117】
第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0118】
送信モジュール1802は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信するように構成され、ここで、無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。
【0119】
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0120】
任意選択で、受信モジュール1803は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信された応答フレームを受信するように構成される。
【0121】
応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定され、ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0122】
別の実施形態では、
送信モジュール1802は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0123】
BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。
【0124】
受信モジュール1803は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信するように構成される。ここで、BAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0125】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0126】
別の実施形態では、
送信モジュール1802は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、関連付け要求フレームを第2のステーションに送信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第1のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。
【0127】
関連付け要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0128】
受信モジュール1803は、第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信された関連付け応答フレームを受信するように構成される。ここで、関連付け応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0129】
関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0130】
これらのモジュールを実装するには、
図4、
図11、
図14、および
図16に示す方法の実施形態の対応する説明を参照して、前述の実施形態における第1のマルチリンクデバイスによって実行される方法および機能を実行されたいことに留意されたい。
【0131】
図19は、本願の実施形態による第2のマルチリンク通信装置の構造を示す概略図である。この第2のマルチリンク通信装置は、前述の実施形態のいずれかにおける第2のマルチリンク通信装置に関係する任意の方法および機能を実施するように構成されることがある。第2のマルチリンク通信装置は、受信モジュール1901、および送信モジュール1902を含むことがある。任意選択で、受信モジュール1901および送信モジュール1902は、第2のステーション中のモジュールであることがあり、受信モジュール1901および送信モジュール1902は、第2のステーションに含まれる1つのベースバンド回路および1つの無線周波数回路にそれぞれ対応している。モジュールの詳細な説明は、以下の通りである。
【0132】
受信モジュール1901は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信するように構成され、ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。無線フレームは、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームは、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される。
【0133】
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0134】
送信モジュール1902は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、応答フレームを第2のステーションに送信するように構成される。
【0135】
応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定され、ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0136】
別の実施形態では、
受信ジュール1901は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクを含む。
【0137】
BAセットアップ要求フレームは、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む。
【0138】
送信モジュール1902は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信するように構成される。ここで、BAセットアップ応答フレームは、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む。
【0139】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0140】
別の実施形態では、
受信モジュール1901は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信された関連付け要求フレームを受信するように構成される。ここで、第1のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである。第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションは、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクは、第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含む。
【0141】
関連付け要求フレームは、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0142】
送信モジュール1902は、第2のステーションを介して第1のリンク上で、関連付け応答フレームを第1のステーションに送信するように構成される。ここで、関連付け応答フレームは、第2のリンクの応答情報を含む。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0143】
関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0144】
これらのモジュールを実装するには、
図4、
図11、
図14、および
図16に示す方法の実施形態の対応する説明を参照して、前述の実施形態における第2のマルチリンクデバイスによって実行される方法および機能を実行されたいことに留意されたい。
【0145】
図20は、本願の実施形態による第1のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。
図20に示すように、第1のマルチリンクデバイスは、少なくとも1つのプロセッサ2001、少なくとも1つの通信インタフェース2002、少なくとも1つのメモリ2003、および少なくとも1つの通信バス2004を含むことがある。
【0146】
プロセッサ2001は、中央処理装置、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せであり得る。プロセッサ2001は、本願に開示される内容を参照して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行することがある。あるいは、プロセッサは、例えば1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せ、またはデジタル信号プロセッサとマイクロプロセッサの組合せなど、計算機能を実施するプロセッサの組合せであることもある。通信バス2004は、周辺装置相互接続PCIバス、または拡張業界標準アーキテクチャEISAバスなどであり得る。バスは、アドレスバス、データバス、および制御バスなどに分類されることがある。表現を簡単にするために、
図20では1本の太線のみを用いてバスを表現しているが、これは、バスが1本しかない、または1種類のバスしかないことを意味しているわけではない。通信バス2004は、構成要素間の接続および通信を実施するように構成される。本願のこの実施形態のデバイス中の通信インタフェース2002は、別のノードデバイスとのシグナリングまたはデータ通信を実行するように構成される。メモリ2003は、例えば不揮発性ダイナミックランダムアクセスメモリ(nonvolatile random-access memory、NVRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(phase change RAM、PRAM)、または磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(magnetoresistive RAM、MRAM)な
どを含み得る。メモリ2003は、あるいは、例えば少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、NORフラッシュメモリ(NOR flash memory)もしくはNANDフラッシュメモリ(NAND flash memory)などのフラッシュストレージデバイス、またはソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)などの半導体デバイスなどの不揮発性メモリも含み得る。任意選択で、メモリ2003は、プロセッサ2001から離れて位置する少なくとも1つのストレージ装置であることもある。任意選択で、メモリ2003は、プログラムコードのグループをさらに記憶することもある。任意選択で、プロセッサ2001は、メモリ2003に記憶されたプログラムをさらに実行することもある。
【0147】
一実施形態では、プロセッサ2001は、以下の動作を実行するように構成される。
第1のステーションを介して無線フレームを生成する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、
第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第1のステーションが動作する第1のリンクを含む、動作。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、無線フレームを第2のステーションに送信する動作であって、無線フレームが、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームが、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成され、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つである、動作。
【0148】
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0149】
別の実施形態では、プロセッサ2001は、以下の動作を実行するように構成される。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、ブロック肯定応答BAセットアップ要求フレームを第2のステーションに送信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第1のステーションが動作する第1のリンクを含み、
BAセットアップ要求フレームが、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む、動作。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信されたBAセットアップ応答フレームを受信する動作であって、BAセットアップ応答フレームが、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む、動作。
【0150】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0151】
別の実施形態では、プロセッサ2001は、以下の動作を実行するように構成される。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、関連付け要求フレームを第2のステーションに送信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第1のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含み、
関連付け要求フレームが、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報が、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む、動作。
第1のステーションを介して第1のリンク上で、第2のステーションから送信された関連付け応答フレームを受信する動作であって、関連付け応答フレームが、第2のリンクの応答情報を含む、動作。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0152】
関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0153】
さらに、プロセッサは、メモリおよび通信インタフェースと協働して、本願の前述の実施形態における第1のマルチリンクデバイスの動作を実行することもある。
【0154】
図21は、本願の実施形態による第2のマルチリンクデバイスの構造を示す概略図である。この図に示すように、第2のマルチリンクデバイスは、少なくとも1つのプロセッサ2101、少なくとも1つの通信インタフェース2102、少なくとも1つのメモリ2103、および少なくとも1つの通信バス2104を含むことがある。
【0155】
プロセッサ2101は、上述の様々なタイプのプロセッサであり得る。通信バス2104は、周辺装置相互接続PCIバス、または拡張業界標準アーキテクチャEISAバスなどであり得る。バスは、アドレスバス、データバス、および制御バスなどに分類されることがある。表現を簡単にするために、
図21では1本の太線のみを用いてバスを表現しているが、これは、バスが1本しかない、または1種類のバスしかないことを意味しているわけではない。通信バス2104は、構成要素間の接続および通信を実施するように構成される。本願のこの実施形態のデバイス中の通信インタフェース2102は、別のノードデバイスとのシグナリングまたはデータ通信を実行するように構成される。メモリ2103は、上述の様々なタイプのメモリであり得る。任意選択で、メモリ2103は、プロセッサ2101から離れて位置する少なくとも1つのストレージ装置であることもある。メモリ2103は、プログラムコードのグループを記憶し、プロセッサ2101は、メモリ2103に記憶されたプログラムを実行する。
【0156】
一実施形態では、プロセッサ2101は、以下の動作を実行するように構成される。第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信された無線フレームを受信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第2のステーションが動作する第1のリンクを含み、無線フレームが、少なくとも2つの管理フレームを含み、この少なくとも2つの管理フレームが、第1のマルチリンクデバイス中の異なるリンク上で動作する少なくとも2つのステーションによって生成される、動作。
無線フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、応答フレームを第2のステーションに送信する動作。
【0157】
応答フレームは、ブロック肯定応答フレームであり、ブロック肯定応答フレーム中の開始シーケンス番号フィールドは、仮開始シーケンス番号に設定され、ブロック肯定応答フレームは、ブロック肯定応答ビットマップを含み、ブロック肯定応答ビットマップは、第2のステーションが、上記の少なくとも2つの管理フレームが正しく受信されたかどうかについての肯定応答を、第1の管理フレームから開始することを示すために使用される。
【0158】
別の実施形態では、プロセッサ2101は、以下の動作を実行するように構成される。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信されたBAセットアップ要求フレームを受信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第2のステーションが動作する第1のリンクを含み、
BAセットアップ要求フレームが、少なくとも2つのリンクの識別情報である、BAプロトコルをセットアップすることを要求することを示すために使用される識別情報を含む、動作、および
第2のステーションを介して第1のリンク上で、BAセットアップ応答フレームを第1のステーションに送信する動作であって、BAセットアップ応答フレームが、上記の少なくとも2つのリンクの識別情報を含む、動作。
【0159】
BAセットアップ要求フレームおよびBAセットアップ応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0160】
別の実施形態では、プロセッサ2101は、以下の動作を実行するようにさらに構成される。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、第1のステーションから送信された関連付け要求フレームを受信する動作であって、第1のステーションが、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第2のステーションが、第2のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションのうちの1つであり、第1のマルチリンクデバイスに含まれる複数のステーションが、複数のリンク上で動作し、この複数のリンクが、第2のステーションが動作する第1のリンクと、別のステーションが動作する第2のリンクとを含み、
関連付け要求フレームが、第2のリンクの要求情報を含み、この要求情報が、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む、動作。
第2のステーションを介して第1のリンク上で、関連付け応答フレームを第1のステーションに送信する動作であって、関連付け応答フレームが、第2のリンクの応答情報を含む、動作。この応答情報は、第2のリンクのインデックス、第1のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションのアドレス、および第2のマルチリンクデバイス中の第2のリンクに対応するステーションの識別子を含む。
【0161】
関連付け要求フレームおよび関連付け応答フレームに含まれる要素またはフィールドの内容および機能については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて説明することはしない。
【0162】
さらに、プロセッサは、メモリおよび通信インタフェースと協働して、本願の前述の実施形態における第2のマルチリンクデバイスの動作を実行することもある。
【0163】
本願の実施形態は、さらに、チップシステムを提供する。チップシステムは、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスをサポートして、例えば前述の方法におけるデータおよび/または情報を生成または処理するなど前述の実施形態のうちの任意の1つにおける機能を実装するように構成されたプロセッサを含む。可能な設計では、チップシステムは、メモリをさらに含むこともある。メモリは、第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスにとって必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成される。チップシステムは、チップを含むこともあるし、またはチップおよび別の離散構成要素を含むこともある。
【0164】
本願の実施形態は、さらに、メモリに結合されるように構成され、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する任意の方法および機能を実行するように構成された、プロセッサを提供する。
【0165】
本願の実施形態は、さらに、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する任意の方法および機能を実行する。
【0166】
本願の実施形態は、さらに、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける第1のマルチリンクデバイスまたは第2のマルチリンクデバイスに関係する任意の方法および機能を実行するように構成された装置を提供する。
【0167】
本願の実施形態は、さらに、ワイヤレス通信システムを提供する。このシステムは、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける少なくとも1つの第1のマルチリンクデバイスおよび少なくとも1つの第2のマルチリンクデバイスを含む。
【0168】
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを用いて実装されることがある。これらの実施形態を実施するためにソフトウェアが用いられるときには、これらの実施形態の全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されることがある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ、実行されると、本願の実施形態による手順または機能が、全て、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶されることもあるし、またはコンピュータ可読ストレージ媒体から別のコンピュータ可読ストレージ媒体に伝送されることもある。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(DSL))で、またはワイヤレス(例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波)で伝送されることがある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を組み込んだサーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであることがある。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えばDVD)、または半導体媒体(例えばソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD))などであり得る。
【0169】
本願の目的、技術的解決策、および有利な効果は、さらに、前述の具体的な実装に詳細に記載されている。本願の趣旨および原理を逸脱することなく行われる任意の修正、等価な置換、または改良は、本願の保護範囲に含まれるものとする。
【外国語明細書】