(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024152973
(43)【公開日】2024-10-25
(54)【発明の名称】火災受信機
(51)【国際特許分類】
H01H 9/16 20060101AFI20241018BHJP
H01H 13/02 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H01H9/16 C
H01H13/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024144483
(22)【出願日】2024-08-26
(62)【分割の表示】P 2020122596の分割
【原出願日】2020-07-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100171446
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 尚幸
(72)【発明者】
【氏名】笠松 俊史
(57)【要約】
【課題】表示部を適切に照光可能な電子機器の表示部構造、スイッチ構造及びフィルム構造を提供する。
【解決手段】電子機器の表示部構造101は、発光素子21と、発光素子21からの光線を拡散する第一拡散層f1と、第一拡散層f1で拡散された光線を拡散する第二拡散層f3と、第二拡散層f3で拡散された光線によって照光する表示部48と、を備え、第一拡散層f1と第二拡散層f3とは離間して配置されていることを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、
該発光素子からの光線を拡散する第一拡散層と、
該第一拡散層で拡散された光線を拡散する第二拡散層と、
前記第二拡散層で拡散された光線によって照光する表示部と、を備え、
前記第一拡散層と前記第二拡散層とは離間して配置されていることを特徴とする電子機器の表示部構造。
【請求項2】
前記発光素子からの光線を拡散する第三拡散層を備え、
前記第一拡散層及び前記第二拡散層の少なくとも一方は、前記第三拡散層で拡散された光線を拡散し、
前記第一拡散層、前記第二拡散層及び前記表示部は、前記発光素子に対して一方側に配置され、
前記第三拡散層は、前記発光素子に対して前記一方側と反対側の他方側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器の表示部構造。
【請求項3】
前記発光素子は、基板上に配置され、
前記第三拡散層は、前記基板上に印刷された印刷層である請求項2に記載の電子機器の表示部構造。
【請求項4】
前記発光素子は、所定方向に複数配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載の電子機器の表示部構造。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子機器の表示部構造と、
基板と、
該基板の前面に設けられたスイッチ素子と、
前記スイッチ素子の前方に配置された表示パネルと、を備え、
前記発光素子は、前記基板の前面に設けられ、
前記スイッチ素子は、
利用者が押圧可能な押圧部と、
該押圧部を支持し、該押圧部の押圧操作によって端子部を前記基板に通電可能なスイッチ本体と、を有し、
前記第一拡散層は、前記押圧部の前面に設けられ、
前記第二拡散層は、前記表示パネルの後面に設けられ、
前記表示部は、前記表示パネルの前面に設けられていることを特徴とするスイッチ構造。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子機器の表示部構造と、
前記発光素子の前方に配置され、前記第一拡散層が設けられた第一フィルムと、
前記第一フィルムの前面に当接配置され、前記第二拡散層が設けられた前面パネルと、備え、
前記第一フィルムは、前記第一拡散層の前面に設けられ、前記第一拡散層で拡散された光線を透過させる第一フィルム本体を有し、
前記第二拡散層は、前記第一フィルム本体の前面に設けられ、前記第一フィルム本体を透過した光線を拡散し、
前記前面パネルは、前記第二拡散層の前面に設けられ、前記第一拡散層で拡散された光線の少なくとも一部を透過させる前面パネル本体を有することを特徴とするフィルム構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の表示部構造、スイッチ構造及びフィルム構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、火災報知設備では、火災受信機から引き出された伝送線に端末(火災感知器や発信機等)を接続して火災を監視していて、火災が発生した場合に、音響や表示灯によって管理人等の建物の管理者に警報を出すようにしている。
【0003】
火災発生により警報が出された場合は、管理者は予め定められた火災受信機の取扱い手順にしたがって、火災受信機の音響停止、現場確認で火災を断定した場合の消防機関への通報、火災でなかった場合の建物内の音響停止等のスイッチを押圧して行う場合がある。
【0004】
例えば、下記の特許文献1には、スイッチとして、回路基板に設けられた支持部に支持されたタクトスイッチと、基板に設けられたLEDと、を備えたものが提案されている。タクトスイッチの押圧操作によって、LEDからの発光が点滅状態から点灯状態または消灯状態に変化する。これにともなって、シンボルマーク等の照光部が、点滅状態から点灯状態または消灯状態に変化するようになっている。
【0005】
また、火災受信機には、LEDからの発光によって点滅及び点灯したりするものとして、火災代表灯や防排煙代表灯等のように、各種機能の状態を発光の有無等で示す表示部も設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたシンボルマーク等の照光部や各種機能の状態を発光の有無等で示す表示部では、基板に設けられた支持部等の部品の影が照光部に映ってしまい、シンボルマーク等の表示部が適切に表示できないという問題点がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、表示部を適切に照光可能な電子機器の表示部構造、スイッチ構造及びフィルム構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る電子機器の表示部構造は、発光素子と、該発光素子からの光線を拡散する第一拡散層と、該第一拡散層で拡散された光線を拡散する第二拡散層と、前記第二拡散層で拡散された光線によって照光する表示部と、を備え、前記第一拡散層と前記第二拡散層とは離間して配置されていることを特徴とする。
【0010】
このように構成された電子機器の表示部構造では、発光素子からの光線は、第一拡散層で拡散する。第一拡散層で拡散された光線は、第二拡散層でさらに拡散する。第二拡散層で拡散された光線は、表示部を照光する。第一拡散層と第二拡散層とは離間して配置されているため、第一拡散層で拡散して第二拡散層に入射する光線の量が平滑化される。よって、この光線は第二拡散層でさらに拡散して表示部を照光するため、表示部には影などが生じずに適切に照光される。また、第一拡散層と第二拡散層とを併せて同程度の厚みの拡散層とするときと比べて光線の拡散効果が大きくなり、拡散層を厚くすることなく光線の拡散効果を得ることが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る電子機器の表示部構造は、前記発光素子からの光線を拡散する第三拡散層を備え、前記第一拡散層及び前記第二拡散層の少なくとも一方は、前記第三拡散層で拡散された光線を拡散し、前記第一拡散層、前記第二拡散層及び前記表示部は、前記発光素子に対して一方側に配置され、前記第三拡散層は、前記発光素子に対して前記一方側と反対側の他方側に配置されていてもよい。
【0012】
このように構成された電子機器の表示部構造では、発光素子を挟んで一方側に第一拡散層、第二拡散層及び表示部が配置され、他方側に第三拡散層が配置されている。第一拡散層及び第二拡散層の少なくとも一方に入射する光線は、発光素子から第三拡散層に入射して第三拡散層で拡散された光線が含まれる。よって、第一拡散層及び第二拡散層の少なくとも一方に入射する光線がより多くなるため、表示部はより明るく照光する。また、発光素子から直接第一拡散層に光線が入射する場合と比較して、第一拡散層により広範囲に入射するため、第一拡散層を透過した光がさらに平滑化される。また、発光素子及び第一拡散層から直接第二拡散層に光線が入射する場合と比較して、第二拡散層により広範囲に入射するため、第二拡散層を透過した光がさらに平滑化される。
【0013】
また、本発明に係る電子機器の表示部構造では、前記発光素子は、基板上に配置され、前記第三拡散層は、前記基板上に印刷された印刷層であってもよい。
【0014】
このように構成された電子機器の表示部構造では、基板上に発光素子が配置されるとともに例えば白色のシルク印刷等の公知の技術によって第三拡散層を構成できるため、安価に第三拡散層を構成することができる。
【0015】
また、本発明に係る電子機器の表示部構造では、前記発光素子は、所定方向に複数配置されていてもよい。
【0016】
一般的に、複数の発光素子を所定方向に複数配置すると、表示面における隣り合う発光素子の中間に対応する箇所では、光が弱くなって暗く表示されてしまう。上記のように構成された電子機器の表示部構造では、光が平滑化されるため全体として同程度の明るさとなり表示面における所定部分が暗くなることを防止することができる。
【0017】
また、本発明に係るスイッチ構造は、上記のいずれか一に記載の電子機器の表示部構造と、基板と、該基板の前面に設けられたスイッチ素子と、前記スイッチ素子の前方に配置された表示パネルと、を備え、前記発光素子は、前記基板の前面に設けられ、前記スイッチ素子は、利用者が押圧可能な押圧部と、該押圧部を支持し、該押圧部の押圧操作によって端子部を前記基板に通電可能なスイッチ本体と、を有し、前記第一拡散層は、前記押圧部の前面に設けられ、前記第二拡散層は、前記表示パネルの後面に設けられ、前記表示部は、前記表示パネルの前面に設けられていることを特徴とする。
【0018】
このように構成されたスイッチ構造では、発光素子からの光線は、スイッチ素子の押圧部の前面に設けられた第一拡散層で拡散する。第一拡散層で拡散された光線は、表示パネルの後面に設けられた第二拡散層でさらに拡散する。第二拡散層で拡散された光線は、表示パネルの前面に設けられた表示部を照光する。第一拡散層と第二拡散層とは離間して配置されているため、第一拡散層で拡散して第二拡散層に入射する光線の量が平滑化される。よって、この光線は第二拡散層でさらに拡散して表示部を照光するため、表示部には影などが生じずに適切に照光される。
【0019】
また、本発明に係るフィルム構造は、上記のいずれか一に記載の電子機器の表示部構造と、前記発光素子の前方に配置され、前記第一拡散層が設けられた第一フィルムと、前記第一フィルムの前面に当接配置され、前記第二拡散層が設けられた前面パネルと、備え、前記第一フィルムは、前記第一拡散層の前面に設けられ、前記第一拡散層で拡散された光線を透過させる第一フィルム本体を有し、前記第二拡散層は、前記第一フィルム本体の前面に設けられ、前記第一フィルム本体を透過した光線を拡散し、前記前面パネルは、前記第二拡散層の前面に設けられ、前記第一拡散層で拡散された光線の少なくとも一部を透過させる前面パネル本体を有することを特徴とする。
【0020】
このように構成されたフィルム構造では、発光素子からの光線は、第一フィルムの第一拡散層で拡散する。第一拡散層で拡散された光線は、第一フィルム本体を透過して第二拡散層でさらに拡散する。第二拡散層で拡散された光線は、前面パネル本体を透過して前面パネルの正面を照光する。第一拡散層と第二拡散層とは少なくとも第一フィルム本体の厚み分離間して配置されているため、第一拡散層で拡散して第二拡散層に入射する光線の量が平滑化される。よって、この光線は第二拡散層でさらに拡散して表示部を照光するため、表示部には影などが生じずに適切に照光される。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る電子機器の表示部構造、スイッチ構造及びフィルム構造によれば、表示部を適切に照光することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】一実施形態に係る電子機器の表示部構造を備えた火災受信機を示す斜視図である。
【
図2】一実施形態に係るスイッチ構造を示す模式的な断面図である。
【
図3】一実施形態に係る電子機器の表示部構造を備えた一の表示パネル材を示す斜視図である。
【
図4】一実施形態に係る電子機器の表示部構造を備えた一の表示パネル材の一部を示す分解斜視図である。
【
図5】一実施形態に係る電子機器の表示部構造を備えた他の表示パネル材を示す斜視図である。
【
図6】一実施形態に係る電子機器の表示部構造を備えた他の表示パネル材の一部を示す分解斜視図である。
【
図7】一実施形態に係るフィルム構造を示す模式的な断面図である。
【
図8】一実施形態に係るフィルム構造を示す模式的な断面図である。
【
図9】一実施形態に係る電子機器の表示部構造を備えた他の表示パネル材の一部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、一実施形態に係る火災受信機について、図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る火災受信機は、集合住宅や公共施設等の建物の管理人室等に設置され、建物の警戒区域ごとに火災受信機から引き出された伝送線に火災感知器及び火災発信機等を接続し、伝送線を介して防排煙機器として防火扉や排煙ダンパ等を接続している。
【0024】
図1は、火災受信機を示す斜視図である。
図1に示すように、火災受信機100は、筐体1と、操作表示パネル2と、を有している。
【0025】
ここで、火災受信機100において、表示面(後述する表示パネル材40の操作表示部48)に直交する方向を表裏方向とし、表裏方向で操作表示部48を正面から見る側を前方とし、その表側の反対側を後方とする。また、前後方向に直交する水平方向を左右方向として以下説明する。
【0026】
筐体1は、配線を収容可能な本体部11と、本体部11の前面を開閉可能な扉部12と、を有している。扉部12は、本体部11の側部に設けられたヒンジ(不図示)により開閉可能に接続されている。
【0027】
本体部11の内部には、図示しない火災感知器や防排煙設備等の端末機器からの検出信号や作動状態を伝える信号等、外部からの信号や電力供給を火災受信機100が受け取るための機能部(不図示)が収容されている。
【0028】
操作表示パネル2は、筐体1の扉部12の前面12aに設けられている。操作表示パネル2は、操作表示パネル基板(基板)(
図2参照。以下同じ。)20と、複数の表示パネル材40と、を有している。
【0029】
不図示の本体基板から操作表示パネル基板20に伝達された制御信号に基づいて、不図示のスピーカーにより警報音を発信したり、後述する表示パネル材40に設けられた操作スイッチ(スイッチ素子)30(
図2参照。以下同じ。)の操作に基づいて、警報音を停止したりすることが可能である。
【0030】
図2は、スイッチ構造を示す模式的な断面図である。
図2に示すように、操作スイッチ30は、操作表示パネル基板20の前面20fに設けられている。操作スイッチ30は、スイッチ本体31と、キートップ(押圧部)36と、を有している。
【0031】
本実施形態では、スイッチ本体31は、周知のタクトスイッチである。スイッチ本体31は、プランジャー部32と、端子(端子部)33と、を有している。
【0032】
プランジャー部32は、キートップ36を支持している。キートップ36が押圧されると、キートップ36が後方に移動するとともにプランジャー部32も全体が後方に移動するように構成されている。端子33は、プランジャー部32の後部に設けられている。プランジャー部32の後部が後方に移動した際に、端子33は操作表示パネル基板20に通電可能とされている。これにより、キートップ36の操作により端子33の通電可否を切り替え可能とし、スイッチ操作可能としている。プランジャー部32の内部に不図示の弾性部材が設けられ、弾性部材の弾性力によってプランジャー部32の後部が前後方向に移動可能とされていてもよい。
【0033】
キートップ36は、後述する表示パネル材40の操作表示部48の後方に配置されている。キートップ36は、略円盤状に形成されている。キートップ36は、光を透過可能な透明の部材で構成されていることが好ましい。
【0034】
キートップ36の略中央には、前後方向に貫通する嵌合孔36hが形成されている。キートップ36の嵌合孔36hに、スイッチ本体31のプランジャー部32の前部が嵌合されている。
【0035】
上記の操作スイッチ30では、利用者が後述する表示パネル材40の操作表示部48を介してキートップ36を押圧すると、弾性部材の弾性力によって、キートップ36を支持しているキートップ36の後部が後方に移動する。プランジャー部32の後部に設けられた端子33が、操作表示パネル基板20に通電して、スイッチがオン状態となる。
【0036】
スイッチがオンの状態で、利用者が表示パネル材40の操作表示部48を介してキートップ36を押圧すると、弾性部材の元に戻ろうとする力によって、キートップ36を支持しているキートップ36の後部が前方に移動する。プランジャー部32の後部に設けられた端子33が、操作表示パネル基板20から離間して、スイッチがオフ状態となる。
【0037】
キートップ36の前面36fには、キートップ側拡散フィルム(第一拡散層)f1が設けられている。キートップ側拡散フィルムf1は、キートップ36の前面36fの形状に対応した円形状をなしている。キートップ側拡散フィルムf1には、キートップ36の嵌合孔36hに対応した位置に孔は形成されていない。
【0038】
キートップ側拡散フィルムf1は、光を拡散させるフィルムで構成されている。なお、第一拡散層は、キートップ36の前面36fに光を拡散させる塗料が塗られた構成であってもよい。
【0039】
操作表示パネル基板20の前面20fには、発光素子21が設けられている。発光素子21は、例えばLEDが用いられ、操作スイッチ30の外側に複数箇所に配置されている。本実施形態では、操作スイッチ30の外側に周方向に略等間隔に4箇所に配置されている。LEDで構成された発光素子21は、操作表示パネル基板20の前面20fにはんだ付けされている。
【0040】
操作表示パネル基板20の前面20fには、白色シルク印刷(第三拡散層)f2が設けられている。白色シルク印刷f2は、キートップ36の前面36fの円形状よりも大きな円形状をなしている。なお、白色シルク印刷f2は、操作スイッチ30が配置される箇所には設けられていなくてもよい。
【0041】
白色シルク印刷f2は、光を反射及び拡散させる白色の印刷層で構成されている。なお、第三拡散層は、操作表示パネル基板20の前面20fに光を拡散させる塗料であれば適宜の形態をとってよく、また光を反射及び拡散させるものであればフィルム等の鏡面加工等を採用してもよい。
【0042】
表示パネル材40は、操作表示パネル基板20の前方に配置されている。表示パネル材40は、操作表示パネル基板20と不図示の配線で接続されている。
【0043】
図1に示すように、本実施形態では、表示パネル材40は、上下に複数配置されている。複数の表示パネル材40のうち表示パネル材40Aを例に挙げてその構成について、以下に説明する。
図3は、表示パネル材40Aを示す斜視図である。
図4は、表示パネル材40Aの一部を示す分解斜視図である。
図3及び
図4に示すように、表示パネル材40Aは、支持パネル部41と、前面パネル部(表示パネル)46と、パネル側拡散フィルム(第二拡散層)f3(
図2参照。以下同じ。)と、を有している。
【0044】
図2に示すように、支持パネル部41は、操作表示パネル基板20の前方に、操作表示パネル基板20と間隔を有して配置されている。
【0045】
支持パネル部41には、前後方向に貫通するスイッチ孔41hが形成されている。スイッチ孔41hには、操作スイッチ30が配置されている。支持パネル部41の前面41fとキートップ36の前面36fとは、略同一平面上に配置されている。
【0046】
支持パネル部41の後面41bには、遮光スペーサ43が設けられている。遮光スペーサ43は、操作スイッチ30の外周側を囲むように配置されている。遮光スペーサ43の後部は、操作表示パネル基板20の前面20fに当接配置されている。操作表示パネル基板20と支持パネル部41との間には遮光スペーサ43で囲まれた発光空間部s1が形成され、発光空間部s1に発光素子21が配置されている。なお、遮光スペーサ43は設けられていなくてもよい。
【0047】
前面パネル部46は、支持パネル部41の前方及び操作スイッチ30のキートップ36の前方に配置されている。前面パネル部46は、支持パネル部41に不図示の固定手段等によって固定されていてもよい。
【0048】
前面パネル部46は、パネル状に形成されている。前面パネル部46の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0049】
前面パネル部46には、操作スイッチ30に対応する箇所に、前方に僅かに突出するスイッチ操作部47が設けられている。スイッチ操作部47は、円形状をなしている。
図3に示すように、スイッチ操作部47は複数設けられ、各スイッチ操作部47の後方には操作スイッチ30(
図2参照。以下同じ。)が配置されている。
【0050】
スイッチ操作部47の前面には、操作表示部(表示部)48が設けられている。操作表示部48は、操作スイッチ30の機能を示す記載である。操作表示部48はスイッチ操作部47に直接印刷されていたり、操作表示部48が印刷されたシートがスイッチ操作部47に貼付されていたりしてもよい。
【0051】
操作表示部48の一部分は、光を透過可能とされている。
図4に示す操作表示部48において、光と透過可能な透過部をドットで示している。
【0052】
図2に示すように、パネル側拡散フィルムf3は、前面パネル部46のスイッチ操作部47の後面47bに設けられている。
【0053】
パネル側拡散フィルムf3は、光を拡散させるフィルムで構成されている。なお、第二拡散層は、スイッチ操作部47の後面47bに光を拡散させる塗料が塗られた構成であってもよい。また、パネル側拡散フィルムf3は、前面パネル部46のうちスイッチ操作部47にのみ設けられているが、前面パネル部46の他の箇所にも設けられていてもよい。
【0054】
パネル側拡散フィルムf3は、キートップ36に設けられたキートップ側拡散フィルムf1の前方に、キートップ側拡散フィルムf1と間隔を有して配置されている。
【0055】
本実施形態では、電子機器の表示部構造101は、発光素子21と、キートップ側拡散フィルムf1と、パネル側拡散フィルムf3と、白色シルク印刷f2と、前面パネル部46の操作表示部48と、を備えている。スイッチ構造102は、電子機器の表示部構造101と、操作表示パネル基板20と、操作スイッチ30と、前面パネル部46と、を備えている。
【0056】
上記の電子機器の表示部構造101及びスイッチ構造102において、操作表示パネル基板20に設けられた白色シルク印刷f2は、発光素子21の前面21fよりも後方(一方側と反対側の他方側)に配置されている。操作スイッチ30のキートップ36に設けられたキートップ側拡散フィルムf1、前面パネル部46に設けられたパネル側拡散フィルムf3及び操作表示部48は、発光素子21の前面21fよりも前方(一方側)に配置されている。
【0057】
白色シルク印刷f2は、発光素子21からの光線及びキートップ側拡散フィルムf1で反射した光線を拡散する。キートップ側拡散フィルムf1は、白色シルク印刷f2の前方に配置されている。これによって、光線は白色シルク印刷f2で拡散され、白色シルク印刷f2とキートップ側拡散フィルムf1との間で均一な光となってキートップ側拡散フィルムf1に入射する。
【0058】
キートップ側拡散フィルムf1は、発光素子21からの光線及び白色シルク印刷f2で拡散された光線を拡散する。発光素子21から直接入射された光線及び白色シルク印刷f2で拡散された光線はキートップ側拡散フィルムf1で拡散され、キートップ側拡散フィルムf1とパネル側拡散フィルムf3との間で均一な光となってパネル側拡散フィルムf3に入射する。
【0059】
パネル側拡散フィルムf3は、キートップ側拡散フィルムf1で拡散された光線を拡散する。操作表示部48は、パネル側拡散フィルムf3で拡散された光線によって照光する。操作表示部48は、均一な光で照光するため、操作表示部48には操作スイッチ30の影などが生じずに適切に照光される。
【0060】
図5は、表示パネル材40Bを示す斜視図である。
図6は、表示パネル材40Bの一部を示す分解斜視図である。
次に、
図1に示す複数の表示パネル材40のうち表示パネル材40Bの構成について説明する。上述の表示パネル材40Aの構成要素と同一または同様な部分、部材には同一の符号を用いて説明を省略する。
図6に示すように、表示パネル材40Bは、支持パネル部41Bと、拡散表示体50と、を有している。
【0061】
支持パネル部41Bは、操作表示パネル基板20(
図2参照。以下同じ。)の前方に、操作表示パネル基板20と間隔を有して配置されている。
【0062】
図7は、フィルム構造103(第一情報表示部48Bに対応する箇所)を示す模式的な断面図である。
図7に示すように、支持パネル部41Bには、前後方向に貫通する発光孔41jが形成されている。発光孔41jは、操作表示パネル基板20に設けられた発光素子21が配置される位置の前方に配置されている。発光素子21は、1個または複数配置されている。発光孔41jは、第一情報表示部48Bと対応した形状であり、正面視で円形状をなしている。
【0063】
拡散表示体50は、後側フィルム(第一フィルム)51と、前面パネル46Bと、を有している。
【0064】
後側フィルム51は、発光素子21の前方に配置されている。後側フィルム51は、後側拡散フィルム(第一拡散層)f11と、後側フィルム本体52(第一フィルム本体)と、を有している。
【0065】
後側拡散フィルムf11は、支持パネル部41Bの前面41fに設けられている。後側拡散フィルムf11は、光を拡散させるフィルムで構成されている。なお、第一拡散層は、後述する後側フィルム本体52の後面52bに光を拡散させる塗料が塗られた構成であってもよい。
【0066】
後側フィルム本体52は、後側拡散フィルムf11の前面11fに当接して設けられている。後側フィルム本体52は、光を透過可能な透明の部材で構成されている。
【0067】
前面パネル46Bは、前側拡散フィルム(第二拡散層)f12と、前面パネル本体46sと、を有している。
【0068】
前側拡散フィルムf12は、後側フィルム51の後側フィルム本体52の前面52fに当接して設けられている。前側拡散フィルムf12は、後側フィルム本体52の厚み分後側フィルム51と離間して配置されている。
【0069】
前側拡散フィルムf12は、光を拡散させるフィルムで構成されている。なお、第二拡散層は、後述する前面パネル本体46sの後面46bに光を拡散させる塗料が塗られた構成であってもよい。
【0070】
前面パネル本体46sは、前側拡散フィルムf12の前面12fに当接して設けられている。前面パネル本体46sは、光を少なくとも一部透過可能な透明の部材で構成されている
【0071】
前面パネル46Bの前面46fには、発光素子21に対応する箇所に、第一情報表示部(表示部)48B(
図6参照。以下同じ。)及び第二情報表示部(表示部)48C(
図6参照。以下同じ。)が設けられている。第一情報表示部48B及び第二情報表示部48Cは、各発光素子21に対応する情報を示す記載である。第一情報表示部48Bの一部分及び第二情報表示部48Cの一部分は、光を透過可能とされている。
【0072】
第一情報表示部48Bの外形は、正面視で円形状をなしている。第二情報表示部48Cの外形は、正面視で左右方向に長い長方形をなすととともに角が丸く形成されている。
【0073】
操作表示パネル基板20には、第一情報表示部48Bに対応する箇所に、例えば発光素子21が略円周状に4個設けられている。
【0074】
図8は、フィルム構造103(第二情報表示部48Cに対応する箇所)を示す模式的な断面図である。
図8に示すように、操作表示パネル基板20には、第二情報表示部48Cに対応する箇所に、複数の発光素子21が設けられている。複数の発光素子21は、左右方向(所定方向)に間隔を有して配置されている。本実施形態では、4個の発光素子21が配置されている。
【0075】
支持パネル部41Bの発光孔41kは、第二情報表示部48Cと対応した形状である正面視で左右方向に長い長方形をなすととともに角が丸く形成されている。
【0076】
本実施形態では、電子機器の表示部構造101Bは、発光素子21と、後側拡散フィルムf11と、前側拡散フィルムf12と、前面パネル46Bの第一情報表示部48Bと、前面パネル46Bの第二情報表示部48Cと、を備えている。フィルム構造103は、電子機器の表示部構造101Bと、後側フィルム51と、前面パネル46Bと、を備えている。
【0077】
上記の電子機器の表示部構造101及びフィルム構造103において、後側拡散フィルムf11は、発光素子21からの光線を拡散する。発光素子21から入射された光線は後側拡散フィルムf11で拡散され、後側拡散フィルムf11と前側拡散フィルムf12との間で均一な光となって前側拡散フィルムf12に入射する。
【0078】
前側拡散フィルムf12は、後側拡散フィルムf11で拡散された光線を拡散する。第一情報表示部48Bは、前側拡散フィルムf12で拡散された光線によって照光する。第一情報表示部48Bは、均一な光で照光するため、第一情報表示部48Bには他の部材の影などが生じずに適切に照光される。また、第二情報表示部48Cは均一な光で照光するため、第二情報表示部48Cには発光素子21間に表れる光量低下による影などが生じずに適切に照光される。
【0079】
図5に示すように、表示パネル材40Bには、挿入表示部60が複数設けられている。
次に、挿入表示部60の構成について説明する。
挿入表示部60は、表示パネル材40Bの前面パネル46Bに形成された前面表示孔46hに、表示紙71及び表示保護カバー76が配置されて構成されている。
【0080】
図6に示すように、表示パネル材40Bの前面パネル46Bには、前後方向に貫通する前面表示孔46hが形成されている。前面表示孔46hは、左右方向に長い略矩形状に形成されるとともに、正面視右側に膨らんだ前面凸部46aが形成されている。
【0081】
表示パネル材40Bの拡散表示体50には、前後方向に貫通するフィルム表示孔50hが形成されている。フィルム表示孔50hは、左右方向に長い略矩形状に形成されるとともに、左右方向に一方側に膨らんだフィルム凸部50aが形成されている。
【0082】
図9は、表示パネル材40Bの一部を示す正面図である。
図9に示すように、前面パネル46Bの前面表示孔46hの上下の縁部46u,46dは、拡散表示体50のフィルム表示孔50hの上下の縁部50u,50dと重なって配置されている。拡散表示体50のフィルム表示孔50hの左右の縁部50eは、前面表示孔46hの左右の縁部46eよりも張り出している。
【0083】
図6に示すように、前面表示孔46h及びフィルム表示孔50hには、表示紙71及び表示保護カバー76が配置されている。表示保護カバー76は、表示紙71の前側に配置されている。
【0084】
表示紙71は、左右方向に長い略矩形状をなしている。
図9に示すように、表示紙71の中央部は、前面パネル46Bの前面表示孔46hから露出している。表示紙71の上下の縁部71u,71dは、前面パネル46Bの前面表示孔46hの上下の縁部46u,46dよりの上下方向の中央側(内側)に配置されている。表示紙71の正面視左側の縁部71eは、前面パネル46Bの前面表示孔46hの正面視左側の縁部46eよりも外側に張り出している。表示紙71の正面視右側の縁部の上下端部71fは、前面パネル46Bの前面表示孔46hの正面視右側の縁部46eよりも上下に張り出している。表示紙71の正面視左側の縁部71e及び正面視右側の縁部の上下端部71fは、前面パネル46Bと支持パネル部41Bとの間に挟み込まれている。
【0085】
図6に示すように、表示保護カバー76は、左右方向に長い略矩形状をなすとともに、左右方向の両側に突出したカバー凸部76aが形成されている。
【0086】
図8に示すように、表示保護カバー76の中央部は、前面パネル46Bの前面表示孔46hから露出している。表示保護カバー76の上下の縁部76u,76dは、前面パネル46Bの前面表示孔46hの上下の縁部46u,46dよりの上下方向の中央側(内側)に配置されている。表示保護カバー76の正面視左側のカバー凸部76aの縁部76eは、前面パネル46Bの前面表示孔46hの正面視左側の縁部46eよりも外側に張り出している。表示保護カバー76の正面視右側のカバー凸部76aの縁部の上下端部76fは、前面パネル46Bの前面表示孔46hの正面視右側の縁部46eよりも上下に張り出している。表示保護カバー76の正面視左側のカバー凸部76aの縁部76e及び正面視右側のカバー凸部76aの縁部の上下端部76fは、前面パネル46Bと支持パネル部41Bとの間に挟み込まれている。
【0087】
このように構成された火災受信機100によれば、発光素子21からの光線は、操作スイッチ30のキートップ36の前面36fに設けられたキートップ側拡散フィルムf1で拡散する。キートップ側拡散フィルムf1で拡散された光線は、前面パネル部46のスイッチ操作部47の後面47bに設けられたパネル側拡散フィルムf3でさらに拡散する。パネル側拡散フィルムf3で拡散された光線は、スイッチ操作部47の前面に設けられた操作表示部48を照光する。キートップ側拡散フィルムf1とパネル側拡散フィルムf3とは離間して配置されているため、キートップ側拡散フィルムf1で拡散してパネル側拡散フィルムf3に入射する光線の量が平滑化される。よって、この光線はパネル側拡散フィルムf3でさらに拡散して操作表示部48を照光するため、操作表示部48には操作スイッチ30の影などが生じずに適切に照光される。
【0088】
また、キートップ側拡散フィルムf1とパネル側拡散フィルムf3とを併せて同程度の厚みの拡散層とするときと比べて光線の拡散効果が大きくなり、拡散層を厚くすることなく光線の拡散効果を得ることが可能となる。
【0089】
また、第一情報表示部48Bに対応する箇所では、発光素子21からの光線は、後側フィルム51の後側拡散フィルムf11で拡散する。後側拡散フィルムf11で拡散された光線は、前面パネル本体46sの後面46bに設けられた前側拡散フィルムf12でさらに拡散する。前側拡散フィルムf12で拡散された光線は、前面パネル46Bの前面に設けられた第一情報表示部48Bを照光する。後側拡散フィルムf11と前側拡散フィルムf12とは離間して配置されているため、後側拡散フィルムf11で拡散して前側拡散フィルムf12に入射する光線の量が平滑化される。よって、この光線は前側拡散フィルムf12でさらに拡散して第一情報表示部48Bを照光するため、第一情報表示部48Bには他の部材の影などが生じずに適切に照光される。
【0090】
また、第二情報表示部48Cに対応する箇所では、発光素子21が左右方向に例えば4個のように複数配置されている。発光素子21からの光線は、後側フィルム51の後側拡散フィルムf11で拡散する。後側拡散フィルムf11で拡散された光線は、前面パネル本体46sの後面46bに設けられた前側拡散フィルムf12でさらに拡散する。前側拡散フィルムf12で拡散された光線は、前面パネル46Bの前面に設けられた第二情報表示部48Cを照光する。後側拡散フィルムf11と前側拡散フィルムf12とは離間して配置されているため、後側拡散フィルムf11で拡散して前側拡散フィルムf12に入射する光線の量が平滑化される。よって、この光線は、前側拡散フィルムf12でさらに拡散して第二情報表示部48Cを照光するため、第二情報表示部48Cには隣り合う発光素子21の中間に対応する箇所にも光量低下に伴う影などが生じず適切に照光される。
【0091】
また、発光素子21の前面21fの前方にキートップ側拡散フィルムf1、パネル側拡散フィルムf3及び操作表示部48が配置され、後方に白色シルク印刷f2が配置されている。キートップ側拡散フィルムf1及びパネル側拡散フィルムf3に入射する光線は、発光素子21から白色シルク印刷f2に入射して白色シルク印刷f2で拡散された光線が含まれる。よって、キートップ側拡散フィルムf1及びパネル側拡散フィルムf3の少なくとも一方に入射する光線がより多くなるため、操作表示部48はより明るく照光する。また、発光素子21から直接キートップ側拡散フィルムf1に光線が入射する場合と比較して、キートップ側拡散フィルムf1により広範囲に入射するため、キートップ側拡散フィルムf1を透過した光がさらに平滑化される。また、発光素子21及びキートップ側拡散フィルムf1から直接パネル側拡散フィルムf3に光線が入射する場合と比較して、パネル側拡散フィルムf3により広範囲に入射するため、パネル側拡散フィルムf3を透過した光がさらに平滑化される。
【0092】
また、操作表示パネル基板20上に発光素子21が配置されるとともに例えば白色のシルク印刷等の公知の技術によって白色シルク印刷f2を構成できるため、安価に第三拡散層を構成することができる。
【0093】
また、操作表示パネル基板20と支持パネル部41との間には遮光スペーサ43で囲まれた発光空間部s1が形成され、発光空間部s1に発光素子21が配置されている。よって、発光素子21の光線が遮光スペーサ43で遮断され、発光空間部s1から外側に漏れることがない。
【0094】
また、表示紙71及び表示保護カバー76を取り付ける際には、表示紙71の正面視左側の縁部71e及び正面視右側の縁部の上下端部71fを、支持パネル部41Bと前面パネル46Bとの間に挟み込ませる。その後、表示保護カバー76の正面視左側のカバー凸部76aの縁部76e及び正面視右側のカバー凸部76aの縁部の上下端部76fを、支持パネル部41Bと前面パネル46Bとの間に挟み込めばよい。よって、表示保護カバー76を取り付ける前でも、表示紙71の正面視左側の縁部71e及び正面視右側の縁部の上下端部71fは支持パネル部41Bと前面パネル46Bとの間に挟み込まれているため、表示紙71が落下することがない。
【0095】
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0096】
例えば、スイッチ操作部47、キートップ36、キートップ36の前面36f、キートップ側拡散フィルムf1、白色シルク印刷f2、第一情報表示部48B及び発光孔41jは、それぞれ円形・略円形となっており、第二情報表示部48Cが長円形となっているが、これに限らない。スイッチ操作部47は、四角形等の適宜の形を採用可能である。キートップ36、キートップ36の前面36f、キートップ側拡散フィルムf1、白色シルク印刷f2は、スイッチ操作部47の形に応じて同様の形に変更することが好適であるが、光の拡散効果が得られるならば適宜の形をとってよい。また、第一情報表示部48Bも、四角形等の適宜の形を採用可能である。発光孔41jは、第一情報表示部48Bの形に応じて同様の形に変更することが好適であるが、発光表示に所定の性能が得られるならば適宜の形をとってよい。また、第二情報表示部48Cは、長方形等の適宜の形を採用可能である。
【0097】
また、スイッチ操作部47は、前方にわずかに突出することが操作上好適であるが、突出していなくてもよい。
【0098】
また、上記に示す実施形態では、電子機器の表示部構造として、火災受信機を例に挙げて説明したがこれに限られず、各種端末装置、電話機等の電子機器にも適用可能である。
【符号の説明】
【0099】
1…筐体
2…操作表示パネル
11…本体部
12…扉部
20…操作表示パネル基板(基板)
21…発光素子
30…操作スイッチ(スイッチ素子)
31…スイッチ本体
32…プランジャー部
33…端子(端子部)
36…キートップ(押圧部)
40…表示パネル材
41…支持パネル部
43…遮光スペーサ
46…前面パネル部(表示パネル)
46B…前面パネル
46s…前面パネル本体
47…スイッチ操作部
48…操作表示部(表示部)
48B…第一情報表示部(表示部)
48C…第二情報表示部(表示部)
50…拡散表示体
51…後側フィルム(第一フィルム)
52…後側フィルム本体(第一フィルム本体)
60…挿入表示部
71…表示紙
76…表示保護カバー
100…火災受信機
101…電子機器の表示部構造
102…スイッチ構造
103…フィルム構造
f1…キートップ側拡散フィルム(第一拡散層)
f2…白色シルク印刷(第三拡散層)
f3…パネル側拡散フィルム(第二拡散層)
f11…後側拡散フィルム(第一拡散層)
f12…前側拡散フィルム(第二拡散層)
s1…発光空間部
【手続補正書】
【提出日】2024-09-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面視の前側から順に、
少なくとも一部分は光を透過可能とされた表示部を複数離れた位置に有する前面パネルと、
第二拡散層と、
光を透過可能な空間と、
第一拡散層と、
複数の孔を有する支持パネル部と、
発光素子を有する基板と、を備え、
複数の前記表示部のうち一の前記表示部において、
前記基板のうち、当該表示部に対向する範囲に複数の前記発光素子が設けられ、
前記基板のうち、当該表示部に対向する少なくとも一部に前記孔が形成され、
前記発光素子からの光線は、前記孔を通過したのちに、前記第一拡散層で拡散され、
前記第一拡散層で拡散された光線は、前記第二拡散層で拡散され、
前記第二拡散層で拡散された光線によって、前記表示部が照光し、
複数の前記表示部に対して、対応する前記前面パネル、前記第二拡散層、前記空間、前記第一拡散層及び支持パネル部は、それぞれ共通する一部材であることを特徴とする火災受信機。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、火災受信機に関するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、表示部を適切に照光可能な火災受信機を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る火災受信機は、正面視の前側から順に、少なくとも一部分は光を透過可能とされた表示部を複数離れた位置に有する前面パネルと、第二拡散層と、光を透過可能な空間と、第一拡散層と、複数の孔を有する支持パネル部と、発光素子を有する基板と、を備え、複数の前記表示部のうち一の前記表示部において、前記基板のうち、当該表示部に対向する範囲に複数の前記発光素子が設けられ、前記基板のうち、当該表示部に対向する少なくとも一部に前記孔が形成され、前記発光素子からの光線は、前記孔を通過したのちに、前記第一拡散層で拡散され、前記第一拡散層で拡散された光線は、前記第二拡散層で拡散され、前記第二拡散層で拡散された光線によって、前記表示部が照光し、複数の前記表示部に対して、対応する前記前面パネル、前記第二拡散層、前記空間、前記第一拡散層及び支持パネル部は、同じ部材であることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
本発明に係る火災受信機によれば、表示部を適切に照光することができる。