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特開2024-153154プログラム、記録媒体、コンピュータ、印刷装置及び印刷システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024153154
(43)【公開日】2024-10-29
(54)【発明の名称】プログラム、記録媒体、コンピュータ、印刷装置及び印刷システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241022BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20241022BHJP
   G09F 3/10 20060101ALI20241022BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G06F3/12 324
G09F3/02
G09F3/10
G06F3/12 305
G06F3/12 351
G06F3/12 356
G06F3/12 342
G06F3/12 378
B41J3/36 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023066870
(22)【出願日】2023-04-17
(71)【出願人】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蜂巣 裕司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 茂実
【テーマコード(参考)】
2C055
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の図形を組み合わせて、特定の目的で使用される部位を有したラベルを容易に作成するプログラム、記録媒体、コンピュータ、印刷装置及び印刷システムを提供する。
【解決手段】プログラムは、ラベル本体部2Aの形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部3Aの有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部3Aの形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部2Aと突出部3Bを結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部2Aと突出部3Aの輪郭線をラベル1Aの形状として定めるラベル特定ステップと、結合されたラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部に基づきミシン目5の位置を定める機能部設定ステップとを、コンピュータに実行させる。
【選択図】図9D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字が印刷されるラベル本体部と、前記ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、
コンピュータに、
前記ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、
前記突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、
前記突出部有が選択されたとき、前記突出部の形状を定める突出部特定ステップと、
特定された前記ラベル本体部と前記突出部を結合する結合ステップと、
結合された前記ラベル本体部と前記突出部の輪郭線を前記ラベルの形状として定めるラベル特定ステップと
を実行させる
プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記ラベル本体部と前記突出部との結合部に一部が切り離された切断線を定める切断線特定ステップ
を実行させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記突出部特定ステップは 前記ラベル本体部のサイズに基づき、前記突出部のサイズを定める
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記突出部特定ステップは、前記ラベル本体部のサイズにかかわらず前記突出部の前記ラベル本体部からの突出長さを固定とする
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記突出部特定ステップは、前記突出部が結合された前記ラベル本体部の辺の長さが第1の長さから第2の長さのとき、前記突出部の前記結合部を構成する辺の長さを第3の長さに設定し、
前記ラベル本体部の前記辺の長さが前記第2の長さよりも長いとき、前記突出部の前記辺の長さを前記第3の長さより長い第4の長さに設定し、
前記ラベル本体部の前記辺の長さが前記第1の長さより短いとき、前記突出部の前記辺の長さを前記第3の長さより短い第5の長さに設定する
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ラベル本体部特定ステップは、
前記ラベル本体部のサイズを変更するステップをさらに実行する
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記突出部特定ステップは、前記ラベル本体部のサイズが変更された場合であっても前記突出部の前記突出長さを固定とする
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記突出部特定ステップは、前記ラベル本体部に印刷された文字と隣接しない位置に前記突出部を結合させる
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
文字が印刷されるラベル本体部と、前記ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、
コンピュータに、
前記ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、
前記突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、
前記突出部有が選択されたとき、前記突出部の形状を定める突出部特定ステップと、
特定された前記ラベル本体部と前記突出部を結合する結合ステップと、
結合された前記ラベル本体部と前記突出部の輪郭線を前記ラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを実行させるプログラムが記録された
記録媒体。
【請求項10】
文字が印刷されるラベル本体部と、前記ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、
前記ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、
前記突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、
前記突出部有が選択されたとき、前記突出部の形状を定める突出部特定ステップと、
特定された前記ラベル本体部と前記突出部を結合する結合ステップと、
結合された前記ラベル本体部と前記突出部の輪郭線を前記ラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを有したプログラムが実行される
コンピュータ。
【請求項11】
文字が印刷されるラベル本体部と、前記ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、
前記ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、
前記突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、
前記突出部有が選択されたとき、前記突出部の形状を定める突出部特定ステップと、
特定された前記ラベル本体部と前記突出部を結合する結合ステップと、
結合された前記ラベル本体部と前記突出部の輪郭線を前記ラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを有したプログラムが実行されるコンピュータに制御される
印刷装置。
【請求項12】
印刷装置と、
前記印刷装置を制御するコンピュータを備え、
前記コンピュータは、
文字が印刷されるラベル本体部と、前記ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、
前記ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、
前記突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、
前記突出部有が選択されたとき、前記突出部の形状を定める突出部特定ステップと、
特定された前記ラベル本体部と前記突出部を結合する結合ステップと、
結合された前記ラベル本体部と前記突出部の輪郭線を前記ラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを有したプログラムが実行される
印刷システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、記録媒体、コンピュータ、印刷装置、印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ラベルの端部に凸部を備え、この凸部を特定の目的で使用できるようにしたラベルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ラベルを作成するコンピュータプログラムとして、ラベルの各部の寸法を作業者が入力することで、これら寸法に基づき所定形状のラベルを作成できるようにしたプログラムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6765020号公報
【特許文献2】特開2021-179889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、特許文献1に記載のように、特定の目的で使用される部位を有するラベルとして、折り曲げてラベルの裏面側の粘着層に貼り付けられる凸部をラベル本体から延出させたラベルが存在する。このような特定の目的で使用される部位を有したラベルを作成するには、あらかじめ決められたテンプレートを利用してラベルの外形を規定していた。または、特許文献2に記載のように、ラベルの各部の寸法を作業者が入力していた。このため、複数の図形を組み合わせて、特定の目的で使用される部位を有したラベルを容易に作成することができなかった。
【0005】
そこで、複数の図形を組み合わせて、特定の目的で使用される部位を有したラベルを容易に作成することができるプログラム、プログラムが記録される記録媒体、プログラムが実行されるコンピュータ、コンピュータで制御される印刷装置、コンピュータを備えた印刷システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、文字が印刷されるラベル本体部と、ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、コンピュータに、ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部の形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部と突出部を結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部と突出部の輪郭線をラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを実行させるプログラムである。
【0007】
本発明の記録媒体は、文字が印刷されるラベル本体部と、ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、コンピュータに、ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部の形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部と突出部を結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部と突出部の輪郭線をラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを実行させるプログラムが記録された記録媒体である。
【0008】
本発明のコンピュータは、文字が印刷されるラベル本体部と、ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部の形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部と突出部を結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部と突出部の輪郭線をラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを有したプログラムが実行されるコンピュータである。
【0009】
本発明の印刷装置は、文字が印刷されるラベル本体部と、ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部の形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部と突出部を結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部と突出部の輪郭線をラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを有したプログラムが実行されるコンピュータに制御される印刷装置である。
【0010】
本発明の印刷システムは、印刷装置と、印刷装置を制御するコンピュータを備え、コンピュータは、文字が印刷されるラベル本体部と、ラベル本体部から突出する突出部とを有し、裏面に粘着層を有するラベルの形状を定めるプログラムであって、ラベル本体部の形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部の形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部と突出部を結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部と突出部の輪郭線をラベルの形状として定めるラベル特定ステップとを有したプログラムが実行される印刷システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のプログラム、記録媒体、コンピュータ、印刷装置、印刷システムは、ラベル本体部と突出部を組み合わせたラベルを容易に作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施の形態のラベルの一例を示す説明図である。
図2A】本実施の形態のラベルの使用状態を示す説明図である。
図2B】本実施の形態のラベルの使用状態を示す説明図である。
図3A】本実施の形態のラベルの使用状態を示す説明図である。
図3B】本実施の形態のラベルの使用状態を示す説明図である。
図4A】ラベルが貼着対象物に貼着された状態を示す断面図である。
図4B】ラベルが貼着対象物に貼着された状態を示す断面図である。
図5A】本実施の形態のプログラムによるラベルの作成ステップの一例を示す説明図である。
図5B】本実施の形態のプログラムによるラベルの作成ステップの一例を示す説明図である。
図5C】本実施の形態のプログラムによるラベルの作成ステップの一例を示す説明図である。
図5D】本実施の形態のプログラムによるラベルの作成ステップの一例を示す説明図である。
図5E】本実施の形態のプログラムによるラベルの作成ステップの一例を示す説明図である。
図6】本実施の形態のコンピュータの一例を示す機能ブロック図である。
図7】コンピュータの物理的構成の一例を示すブロック図である。
図8】本実施の形態の印刷装置及び印刷システムの一例を示す構成図である。
図9A】本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。
図9B】本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。
図9C】本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。
図9D】本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。
図9E】本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。
図9F】本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。
図10A】本実施の形態のプログラムで実行される動作の各例を示すフローチャートである。
図10B】本実施の形態のプログラムで実行される動作の各例を示すフローチャートである。
図10C】本実施の形態のプログラムで実行される動作の各例を示すフローチャートである。
図10D】本実施の形態のプログラムで実行される動作の各例を示すフローチャートである。
図11A】本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図である。
図11B】本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図である。
図11C】本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図である。
図12A】本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図である。
図12B】本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図である。
図12C】本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図である。
図13A】本体部と突出部の結合位置の選択例を示す説明図である。
図13B】本体部と突出部の結合位置の選択例を示す説明図である。
図14A】ラベルの他の形状例を示す説明図である。
図14B】ラベルの他の形状例を示す説明図である。
図15A】ラベルの他の形状例を示す説明図である。
図15B】ラベルの他の形状例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、特定の目的で使用される部位を有したラベルを作成する本発明のプログラム、記録媒体、コンピュータ、印刷装置、印刷システムの実施の形態について説明する。
【0014】
<本実施の形態のラベルの構成例>
図1は、本実施の形態のラベルの一例を示す説明図である。本実施の形態のラベル1Aは、外形が第1の形状を有したラベル本体部2Aと、ラベル本体部2Aの外形の一部と結合し、外形が第2の形状を有した突出部3Aを備える。ラベル本体部2Aは、本例では四角形である。突出部3Aは、本例では四角形である。突出部3Aは、ラベル本体部2Aと矢印A1で示す第1の方向に隣接する。
【0015】
ラベル本体部2Aは、第1の方向と直交する矢印B1で示す第2の方向に沿って延伸する第1の辺21及び第2の辺22と、第1の方向に沿って延伸する第3の辺23及び第4の辺24を備える。
【0016】
突出部3Aは、第2の方向に沿って延伸する第1の辺31と、第1の方向に沿って延伸する第3の辺33及び第4の辺34を備える。
【0017】
ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの第1の辺21から、突出部3Aが第1の方向に突出する。ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33が直交する。また、ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34が直交する。さらに、ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第1の辺31が平行である。
【0018】
ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの第1の方向に沿った長さをL1とし、第2の方向に沿った長さをL2とする。ラベル本体部2Aにおいて、第1の方向に沿った長さを幅とも称し、また、第2の方向に沿った長さを高さとも称す。また、ラベル1Aは、突出部3Aの第1の方向に沿った長さをL10とし、第2の方向に沿った長さをL20とする。突出部3Aにおいて、第1の方向に沿った長さを幅とも称し、また、第2の方向に沿った長さを高さとも称す。長さL10は、突出部3Aのラベル本体部2Aからの突出長である。
【0019】
ラベル1Aは、突出部3Aの幅(長さL10)が、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)より短い値であり、突出部3Aの高さ(長さL20)が、ラベル本体部2Aの高さ(長さL2)より短い値である。これにより、ラベル1Aの外形は、四角形状の一部が凸状となる形状である。
【0020】
なお、ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と高さ(長さL2)が、任意の値に設定できる場合、突出部3Aの幅(長さL10)が、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と高さ(長さL2)によらず、あらかじめ決められた寸法である。
【0021】
これに対し、ラベル1Aは、突出部3Aの高さ(長さL20)が、ラベル本体部2Aの主に高さ(長さL2)に基づき決定される。
【0022】
ラベル1Aは、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部50にミシン目5を備える。ミシン目5は機能部の一例で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部50に基づき、位置と形状が決められる。
【0023】
ラベル1Aは、ラベル本体部2A及び突出部3Aが四角形である場合、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部50が、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33との交点33aと、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34との交点34aを結ぶ線分となる。ミシン目5は、ラベル本体部2Aと突出部3Aとの間の一部がつながり、一部が切り離された切断線として、本例では、交点33aと交点34aとを結ぶ仮想線上に、直線状に延伸する破線の形態で形成される。これにより、ミシン目5は、ラベル本体部2Aと突出部3Aとの結合部50に基づき設定された仮想線に沿って、ラベル本体部2Aと突出部3Aとの間の一部がつながり、一部が切り離された切断線である。
【0024】
また、機能部は、ラベル本体部2Aと突出部3Aとの結合部50に基づき設定された交点33aと交点34aとを結ぶ仮想線に沿って少なくともその一部に形成された凹部であってもよい。さらに、機能部は、交点33aと交点34aとを結ぶ仮想線に沿って少なくともその一部に形成された目視可能な表示部であってもよい。
【0025】
ラベル1Aが形成されるラベルシート4は、図示しない剥離紙にラベル紙40が貼着されて、剥離紙とラベル紙40が積層される。ラベル紙40は、第1の面である表面が印刷面となり、第1の面と反対側の第2の面である裏面が、後述する粘着層41が形成された粘着面となる。
【0026】
ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの輪郭線をなす第1のカット枠25と、突出部3Aの輪郭線をなす第2のカット枠35がつながり、閉じた図形としてラベル1Aの輪郭線をなすカット枠20が形成される。
【0027】
第1のカット枠25は、突出部3Aを挟んだ一方の側に延伸するラベル本体部2Aの第1の辺21と、第3の辺23と、第2の辺22と、第4の辺24と、突出部3Aを挟んだ一方の側に延伸するラベル本体部2Aの第1の辺21をつなぐ形状である。第2のカット枠35は、突出部3Aの第3の辺33と、第1の辺31と、第4の辺34をつなぐ形状である。カット枠20は、第1のカット枠25と第2のカット枠35において、第1の辺21と第3の辺33との交点33aをつなぎ、第1の辺21と第4の辺34との交点34aをつなぐ形態である。
【0028】
ラベル1Aは、カット枠20に沿ってラベル紙40については厚さ方向の全体を切断し、剥離紙については切断しない、または、厚さ方向の途中までを切断した形態で、剥離紙から剥離可能かつラベルシート4から分離可能に構成される。
【0029】
また、ミシン目5は、ラベル紙40については厚さ方向の全体を切断し、剥離紙については切断しない、または、厚さ方向の途中までを切断した形態の破線で形成される。なお、ミシン目5は、ラベル本体部2Aと突出部3Aがつながっていれば、破線に限らず、一部がつながり残部が切断されたスリット状の切れ目でもよい。
【0030】
これにより、ラベル1Aは、第1の面である表面が印刷面となり、第1の面と反対側の第2の面である裏面が、粘着層41が形成された粘着面となり、粘着面が剥離紙に貼着されたラベル紙40に形成される。また、ラベル1Aは、ラベル本体部2Aと突出部3Aが結合されたカット枠20に沿ってラベル紙40に対して切断される。
【0031】
図2A図2Bは、図3A図3Bは、本実施の形態のラベルの使用状態を示す説明図である。図2A図3Aは、ラベル1Aを表面から見た形態を示し、図2B図3Bは、ラベル1Aを裏面から見た形態を示す。
【0032】
ラベル1Aは、図2Aに示すように剥離紙から剥離されると、図2Bに示すように、裏面全体に粘着層41が露出する。粘着層41は、剥離紙に対して貼着可能、かつ、剥離可能、貼着対象部に対して貼着可能、かつ、剥離可能な特性を持つ。
【0033】
剥離紙から剥離したラベル1Aは、突出部3Aの粘着層41がラベル本体部2Aの粘着層41に貼着される方向に、ミシン目5を折り線とするなど機能部に従い突出部3Aが折り曲げられる。これにより、図3Bに示すように、突出部3Aがラベル本体部2Aの裏面に貼着される。ラベル1Aは、裏面において突出部3Aが貼着された部位は、突出部3Aの表面が露出する形態となり、粘着層41が突出部3Aで覆われる。
【0034】
ラベル1Aは、突出部3Aの高さL20がラベル本体部2Aの高さL2より短く構成される。これにより、ラベル1Aは、ラベル本体部2Aの第1の辺21において、粘着層41が突出部3Aで覆われた部位の両側に、粘着層41が露出する。
【0035】
図4A図4Bは、ラベルが貼着対象物に貼着された状態を示す断面図である。なお、図4A図4Bでは、ラベル1Aの厚みを誇張して表現している。
【0036】
ラベル1Aを貼着対象物Sに貼着すると、粘着層41が突出部3Aで覆われた部位以外は、図4Aに示すように、粘着層41が貼着対象物Sに貼着される。これに対し、突出部3Aで覆われた部位は、図4Bに示すように、突出部3Aの表面が貼着対象物Sと対向し、貼着対象物Sに貼着されない。これにより、貼着対象物Sに貼着されたラベル1Aは、突出部3Aで覆われた部位と、貼着対象物Sの間に、指などを入れることが可能な空間形成部60が形成される。
【0037】
ラベル1Aは、突出部3Aが、第1の辺21に沿って裏面側に折り曲げられた形態である。これにより、ラベル1Aが貼着対象物Sに貼着された状態では、ラベル1Aを表面から見て、突出部3Aが設けられた位置は目立たない。これに対し、貼着対象物Sに貼着されたラベル1Aを剥離する場合、空間形成部60には、指などを入れることが可能である。これにより、ラベル1Aを貼着対象物Sから容易に剥離することができる。
【0038】
なお、ラベル1Aは、裏面側に折り曲げられた突出部3Aの折り目が目立たない形態であれば、ミシン目5が、交点33aと交点34aとを結ぶ線上から、所定寸法分、突出部3A側に設けられる形態でもよいし、ラベル本体部2A側に設けられる形態でもよい。
【0039】
一方、機能部が、交点33aと交点34aとを結ぶ仮想線に沿って少なくともその一部に形成された目視可能な表示部である場合、空間形成部60の位置を視認により分からせることができる。
【0040】
<本実施の形態のプログラムの機能構成例>
図5A図5B図5C図5D及び図5Eは、本実施の形態のプログラムによるラベルの作成ステップの一例を示す説明図である。
【0041】
本実施の形態の一例のプログラムは、ラベル本体部2Aの形状を定めるラベル本体部特定ステップと、突出部3Aの有無を操作者に選択させる突出部選択ステップと、突出部有が選択されたとき、突出部3Aの形状を定める突出部特定ステップと、特定されたラベル本体部2Aと突出部3Bを結合する結合ステップと、結合されたラベル本体部2Aと突出部3Aの輪郭線をラベル1Aの形状として定めるラベル特定ステップと、結合されたラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部に基づきミシン目5の位置を定める機能部設定ステップとを、コンピュータ10に実行させる。ラベル本体部特定ステップは、ラベル本体部2Aの外形をなす第1のカット枠25を定めるステップである。突出部特定ステップは、突出部3Aの外形をなす第2のカット枠35を選択するステップである。結合ステップは、第1のカット枠25と第2のカット枠35を結合させるステップである。ラベル特定ステップは、結合された第1のカット枠25と第2のカット枠35の輪郭線を、ラベル1Aのカット枠20として生成するステップである。機能部設定ステップは、第1のカット枠25と第2のカット枠35との結合部に基づきミシン目5の位置を定めるステップである。
【0042】
ラベル本体部2Aの第1のカット枠25を定めるステップでは、図5Aに示すように、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と、高さ(長さL2)の入力を受ける。ラベル本体部2Aと突出部3Aが結合される前の状態では、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)は、第3の辺23及び第4の辺24の長さである。また、ラベル本体部2Aの高さ(長さL2)は、第1の辺21及び第2の辺22の長さである。
【0043】
突出部3Aの第2のカット枠35を選択するステップでは、図5Bに示すように、突出部3Aの幅(長さL10)と、高さ(長さL20)の入力を受ける。ラベル本体部2Aと突出部3Aが結合される前の状態では、突出部3Aの幅(長さL10)は、第3の辺33及び第4の辺34の長さである。また、突出部3Aの高さ(長さL2)は、第1の辺31及び第1の辺31と平行な第2の辺32の長さである。
【0044】
第1のカット枠25と第2のカット枠35を結合させるステップでは、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)、高さ(長さL2)と、突出部3Aの幅(長さL10)、高さ(長さL20)に基づいて、突出部3Aの幅を変更せず、ラベル本体部2Aの高さと幅に基づき、突出部3Aの高さを定める。
【0045】
また、図5Cに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第2の辺32が重なるように、第1のカット枠25と第2のカット枠35の位置を合わせる。さらに、ラベル本体部2Aの第2の方向の中心C1と、突出部3Aの第2の方向の中心C10の位置を合わせる。
【0046】
また、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33との交点33aを結合し、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34との交点34aを結合する。
【0047】
結合された第1のカット枠25と第2のカット枠35の輪郭線を、ラベル1Aのカット枠20として生成するステップでは、図5Dに示すように、第1のカット枠25と第2のカット枠35との結合部50である交点33aと交点34aとを結ぶ線分をカット枠から除外して、四角形状の一部が凸状となる形状のラベル1Aのカット枠20を生成する。
【0048】
第1のカット枠25と第2のカット枠35との結合部に基づきミシン目5の位置を定めるステップでは、図5Eに示すように、交点33aと交点34aとを結ぶ線分の位置に基づき、ミシン目5を設ける位置を設定する。本例では、交点33aと交点34aを結ぶ線上に、ミシン目5を設ける位置を設定する。
【0049】
また、上記ラベル本体部特定ステップと、突出部特定ステップと、結合ステップ及びラベル特定ステップは、ラベル本体部2Aの大きさを定めるラベルサイズ情報の入力を受け付けるステップと、突出部3Aのうち、第1の方向に沿った第1の長さL10を定める第1の長さ情報を決めるステップと、突出部3Aのうち、第1の方向に交差する第2の方向に沿った第2の長さL20を、ラベルサイズ情報に基づき定める第2の長さ情報を決めるステップと、ラベルサイズ情報、第1の長さ情報及び第2の長さ情報に基づいて、ラベルの形状を定めるステップを、プログラムがコンピュータ10に実行させることで実現される。
【0050】
ラベル本体部2Aの大きさを定めるラベルサイズ情報の入力を受け付けるステップでは、図5Aに示すように、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と、高さ(長さL2)の入力を受ける。
【0051】
突出部3Aのうち、幅(長さL10)を定める第1の長さ情報を決めるステップでは、図5Bに示すように、突出部3Aの幅(長さL10)を決める。突出部3Aの幅(長さL10)は、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と高さ(長さL2)によらず、あらかじめ決められた値とする。
【0052】
また、突出部3Aのうち、高さ(長さL20)を、ラベルサイズ情報に基づき定める第2の長さ情報を決めるステップでは、図5Bに示すように、突出部3Aの高さ(長さL20)を決める。突出部3Aの高さ(長さL20)は、ラベル本体部2Aの主に高さ(長さL2)に基づき決定される。
【0053】
ラベルサイズ情報、第1の長さ情報及び第2の長さ情報に基づいて、ラベルの形状を定めるステップでは、図5Cに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第2の辺32が重なるように、ラベル本体部2A(第1のカット枠25)と突出部3A(第2のカット枠35)の位置を合わせる。さらに、ラベル本体部2Aの第2の方向の中心C1と、突出部3Aの第2の方向の中心C10の位置を合わせる。
【0054】
また、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33との交点33aを結合し、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34との交点34aを結合する。
【0055】
さらに、図5Dに示すように、ラベル本体部2A(第1のカット枠25)と突出部3A(第2のカット枠35)との結合部50である交点33aと交点34aとを結ぶ線分をカット枠から除外して、四角形状の一部が凸状となる形状のラベル1Aのカット枠20を生成する。
【0056】
また、図5Eに示すように、交点33aと交点34aとを結ぶ線分の位置に基づき、ミシン目5を設ける位置を設定する。本例では、交点33aと交点34aを結ぶ線上に、ミシン目5を設ける位置を設定する。
【0057】
<本実施の形態のコンピュータの機能構成例>
図6は、本実施の形態のコンピュータの一例を示す機能ブロック図である。上述したラベル1Aの形状を定める本実施の形態のプログラムが実行されるコンピュータ10は、ラベル1Aのラベル本体部2Aの大きさを定めるラベルサイズ情報の入力を受けるラベルサイズ入力部11と、ラベル1Aに突出部3Aを設けるか否かを定める突出部有無情報の入力を受ける突出部有無設定部12と、突出部3Aの大きさを定める突出部サイズ情報を決める突出部サイズ設定部13を備える。
【0058】
また、コンピュータ10は、ラベルサイズ情報、突出部有無情報、突出部サイズ情報を取得する情報取得部14と、情報取得部14によって取得された情報に基づいてラベル1Aの形状を定める形状設定部15と、形状設定部15によって定められたラベル1Aの形状などを表示する表示部16を備える。
【0059】
さらに、コンピュータ10は、上述したラベル1Aの形状を定めるプログラム、および、ラベル本体部2A、突出部3Aの形状データなどを記憶する記憶部17を備える。また、コンピュータ10は、形状設定部15で定められたラベル1Aの形状を定めたラベルデータを出力するラベルデータ出力部18を備える。
【0060】
ラベルサイズ入力部11は、コンピュータ10で実行される本実施の形態のプログラムのうち、ラベル本体部2Aの外形をなす第1のカット枠25を定めるステップで実現される。また、ラベルサイズ入力部11は、コンピュータ10で実行される本実施の形態のプログラムのうち、ラベル本体部2Aの大きさを定めるラベルサイズ情報の入力を受け付けるステップで実現される。
【0061】
突出部サイズ設定部13は、コンピュータ10で実行される本実施の形態のプログラムのうち、突出部3Aの外形をなす第2のカット枠35を選択するステップで実現される。また、突出部サイズ設定部13は、コンピュータ10で実行される本実施の形態のプログラムのうち、突出部3Aの第1の方向に沿った第1の長さ(幅)を定める第1の長さ情報を決めるステップと、突出部3Aの第2の方向に沿った第2の長さ(高さ)を定める第2の長さ情報を決めるステップで実現される。
【0062】
形状設定部15は、コンピュータ10で実行される本実施の形態のプログラムのうち、第1のカット枠25と第2のカット枠35を結合させるステップと、結合された第1のカット枠25と第2のカット枠35の輪郭線を、ラベル1Aのカット枠20として生成するステップと、第1のカット枠25と第2のカット枠35との結合部に基づきミシン目5の位置を定めるステップで実現される。また、形状設定部15は、コンピュータ10で実行される本実施の形態のプログラムのうち、ラベルサイズ情報と突出部サイズ情報である第1の長さ情報及び第2の長さ情報に基づいて、ラベル1Aの形状を定めるステップで実現される。
【0063】
<本実施の形態のコンピュータの物理的構成例>
図7は、コンピュータの物理的構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ10は、CPU(Central Processing Unit)10Pと、記憶部17として機能するRAM(Random Access Memory)17a及びROM(Read only Memory)17bと、入力部11aと、表示部16と、通信部19を備える。これらの各構成は、バスを介して相互にデータ及び信号を送受信可能に接続される。
【0064】
CPU10Pは、RAM17aまたはROM17bに記憶されるプログラムを実行することにより、本実施形態に示される各演算処理その他の処理を行うプロセッサを有する。従って、CPU10Pは、プログラムに従って所定の演算処理を行うことにより、形状設定部15として機能する。また、CPU10Pは、入力部11a、記憶部7及び通信部19から情報を取得する情報取得部14として機能する。さらに、CPU10Pは、演算結果等をRAM17aまたはROM17bに記憶させる。
【0065】
ROM17bは、プログラム及びラベルの形状データなどの演算結果を含む必要な情報を記憶する。ROM17bは、例えば、NORフラッシュメモリ及びNANDフラッシュメモリ等の情報を電気的に書き換え可能な半導体記憶素子、或いは、情報を光学的又は磁気的に記録可能なCD、DVD又はHDDから構成される。例えば、ROM17bは、その一部の構成として、本実施形態に係るプログラムによる演算結果であるラベルの形状データを記憶するSDカードまたはUSBメモリなどの記録媒体を備えてもよい。また、本実施形態に係るプログラムを記憶し、ネットワークを介してCPU10Pに接続されるサーバーを備えてもよい。
【0066】
RAM17aは、本実施の形態に係るプログラムの各演算処理に必要なデータ等の情報を一時的に記憶する。RAM17aは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)及びDRAM(Dynamic Random Access Memory)等のランダムアクセス可能な半導体記憶素子から構成される。RAM17aは、ROM17bから読み出されたプログラムの命令の少なくとも一部を一時的に記憶してもよい。なお、RAM17aの少なくとも一部は、CPU10Pと一体的にパッケージされたLSI(Large Scale Integration)から構成されてもよい。
【0067】
通信部19は、コンピュータ10を後述する印刷装置100を含む他の機器に接続するためのインターフェースである。通信部19は、インターネット等の通信ネットワークに接続されてよい。
【0068】
入力部11aは、ユーザから情報の入力を受け付けるものであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル又はマイクを備えてよい。
【0069】
表示部16は、CPU10Pによる演算結果を視覚的に表示するディスプレイであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を備えてよい。
【0070】
<本実施の形態の印刷装置及び印刷システムの構成例>
図8は、本実施の形態の印刷装置及び印刷システムの一例を示す構成図である。本実施の形態の印刷システム200は、上述したプログラムが実行されるコンピュータ10と、印刷装置100を備える。
【0071】
印刷装置100は、上述したプログラムが実行されるコンピュータ10に制御され、ラベルシート4に印刷を行い、ラベル1Aの形状データに従ってラベルシート4をハーフカットすることにより、複数のラベル1Aを形成可能な装置である。
【0072】
ラベルシート4は、短手方向の両端にそれぞれ長手方向に等間隔で設けられた複数の貫通孔が形成されている。ラベルシート4は、短手方向を軸とする円環状に巻回された状態で印刷装置100に搭載される。
【0073】
印刷装置100は、ロール状に巻かれたラベルシート4を回転自在に収納するための収納部と、ラベルシート4の図示しない貫通孔に係合した状態で回転することによって、ラベルシート4を長手方向に搬送する一対のスプロケット120を備える。また、印刷装置100は、ラベルシート4の搬送方向におけるスプロケット120の上流側において、熱エネルギを印加するサーマルヘッド121とこれに対向配置されるプラテン122とを備える。サーマルヘッド121は、ラベルシート4に印刷される印刷データに基づいてラベルシート4に熱エネルギを印加するように構成される。さらに、印刷装置100には、インクリボンカートリッジ123が装着される。インクリボンカートリッジ123のインクリボン124は、サーマルヘッド121とプラテン122との間に配設される。サーマルヘッド121が印刷データに基づいて熱エネルギを印加すると、インクリボン124に含まれる染料(インキ)は、ラベルシート4に移行するため、印刷データに従った印刷が可能となる。
【0074】
印刷装置100は、スプロケット120よりも下流側に、ラベルシート4を切断する切断機構125を備える。切断機構125は、例えば、ラベルシート4の短手方向に移動可能なカッタ125Aを備える。形状データに従ってカッタ125Aがラベルシート4の短手方向に移動するとともに、ラベルシート4が長手方向に搬送されることによって、ラベルシート4がハーフカットされる。すなわち、カッタ125Aは、ラベルシート4と図示しない剥離紙の積層方向においてラベル紙を貫通し、剥離紙を貫通しないように切断する。なお、カッタ125Aは、ラベルシート4の表面に垂直な方向に往復運動を繰り返すことにより、ミシン目を形成することも可能である。
【0075】
印刷装置100は、ラベルシート4の残量を検出するための残量検出センサ126を備える。残量検出センサ126は、発光部126Aとこれに対向配置された受光部126Bを備える。
【0076】
印刷装置100は、制御部127を備える。制御部127は、スプロケット120を駆動するモータ、切断機構125、サーマルヘッド121等を制御する。
【0077】
なお、印刷装置100は、サーマルヘッド121を備えるものに限定されるものではなく、ラベルシート4に対して印刷を行い、所定形状にラベルシート4を切断することができるものであればよい。例えば、ピエゾ素子等を用いてインクを吐出して、ラベルシート4に情報を印刷するインクジェットヘッドを備えたプリンタ、または、レーザプリンタであってもよい。
【0078】
コンピュータ10は、通信部19を介して印刷装置100の制御部127と通信可能に接続される。制御部127は、通信部19を介してコンピュータ10の記憶部17に記憶されているラベル1Aの形状データを取得することが可能に構成されている。制御部127は、取得した印刷データに基づいてサーマルヘッド121を動作させるための制御データを生成し、サーマルヘッドに送出する。このため、形状データに従ったラベルシート4への印刷が可能となる。また、制御部127は、取得した形状データに基づいて切断機構125のカッタ125Aを動作させるための制御データを生成し、切断機構125に送出する。このため、形状データに従ったラベルシート4の切断(ハーフカット)が可能となる。
【0079】
なお、印刷装置100とコンピュータ10は、インターネット等の通信ネットワークにより接続されてもよい。また、印刷装置100とコンピュータ10は、接続されていなくてもよい。例えば、コンピュータ10を用いて定められた形状データをSDカード又はUSBメモリなどの記録媒体に記録し、印刷装置100に読み込ませることにより、印刷装置100は、形状データを取得してもよい。その場合、印刷装置100は、SDカードを装着させ、読み込むためのSDカードスロット及びSDカードリーダーを備えていてもよい。また、印刷装置100とコンピュータ10は、一体化されていてもよい。
【0080】
印刷装置100は、コンピュータ10を用いて生成された形状データに基づいてラベルシート4をハーフカットすることにより、ユーザが所望する形状を有するラベルが複数形成されたラベルシートを容易に設けることができる。また、コンピュータ10を用いて形状データを生成することにより、ラベルシート上に効率よく複数のラベルを配置させることが可能になる。
【0081】
<本実施の形態のプログラムによるコンピュータの動作例>
図9A図9B図9C図9D図9E及び図9Fは、本実施の形態のプログラムで表示されるラベル作成画面の一例を示す説明図である。また、図10A図10B図10C及び図10Dは、本実施の形態のプログラムで実行される動作の各例を示すフローチャートである。
【0082】
コンピュータ10は、プログラムが実行されると、ラベル作成画面201を表示部16に表示する。ラベル作成画面201は、ラベルのサイズ、突出部の有無の選択などの入力を受ける後述する操作画面204を、作成したいラベルごとに呼び出す選択部202が表示される。また、ラベル作成画面201は、作成されたラベルのイメージを表示するラベルイメージ表示部203が設けられる。ラベル作成画面201は、図9Aに示す初期画面では、ラベルイメージ表示部203にラベルのイメージが表示されていない。
【0083】
ラベル作成画面201の選択部202で、「工事黒板」のアイコン202aが選択されると、コンピュータ10は、工事黒板ウィザードとして、図9Bに示す操作画面204を表示する。
【0084】
操作画面204は、ラベルのサイズ、突出部の有無の選択などの入力を受ける操作部205と、ラベルの外形、ラベルに印刷される文字など、作成されたラベルのイメージを表示する第1のイメージ表示部206と、ラベルが貼り付けられる対象物である黒板のイメージ207aを表示する第2のイメージ表示部207を備える。
【0085】
操作部205は、図1に示すラベル1Aのサイズとして、ラベル本体部2Aの高さと幅の入力を受けるサイズ入力部205aを備える。また、操作部205は、ラベル1Aに印刷される表示内容の入力を受ける表示内容入力部205bを備える。さらに、操作部205は、突出部3Aの有無などを選択する入力を受けるチェックボックス205cを備える。突出部の有無を操作者に選択させる突出部選択ステップは、チェックボックス205cで突出部3Aの有無を選択する入力を受けることで実現される。
【0086】
コンピュータ10は、入力部11aを構成する図示しないキーボードやマウスの操作により、操作部205で所望の情報の入力、選択が行われる。
【0087】
次に、本実施の形態のプログラムで実行される動作例を、各図のフローチャートなどを参照して説明する。
【0088】
コンピュータ10は、図10AのステップSA1、図10BのステップSB1に示す処理で、操作部205のサイズ入力部205aでラベル1Aのラベル本体部2Aのサイズが入力されることで、ラベルサイズ入力部11がラベルサイズ情報の入力を受ける。
【0089】
また、コンピュータ10は、図10AのステップSA2、図10BのステップSB2に示す処理で、操作部205のチェックボックス205cに対するチェックの有無で、突出部3Aを設けるか否かを示す情報の入力を受ける。
【0090】
コンピュータ10は、図9Bに示すように、操作部205のチェックボックス205cにチェックが入れられず、突出部3Aを設けることが選択されない場合、突出部有無設定部12が突出部有無情報として突出部3Aを設けないことを示す情報の入力を受ける。
【0091】
また、コンピュータ10は、図9Cに示すように、所望の項目に対応した操作部205のチェックボックス205cにチェックが入れられ、突出部3Aを設けることが選択されることで、突出部有無設定部12が突出部有無情報として突出部3Aを設けることを示す情報の入力を受ける。
【0092】
コンピュータ10は、図10AのステップSA3、図10BのステップSB3に示す処理で、突出部3Aを設けるか否かを判断する。コンピュータ10は、突出部有無情報として突出部3Aを設けることを示す情報の入力を受けると、図10AのステップSA4、図10BのステップSB4a~SB4eの処理で、形状設定部15がラベル本体部2Aと突出部3Aを結合してラベル1Aの形状を定める。また、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部に基づきミシン目5を設ける。
【0093】
コンピュータ10は、突出部有無情報として突出部3Aを設けないことを示す情報の入力を受けると、図10AのステップSA5、図10BのステップSB5の処理で、形状設定部15がラベル本体部2Aのみでラベル1Aの形状を定める。
【0094】
コンピュータ10は、図10AのステップSA6、図10BのステップSB6に示す処理で、ラベル1Aの形状、ラベル1Aに表示される表示内容などを示すラベル1Aのイメージ画像を第1のイメージ表示部206に表示する。
【0095】
コンピュータ10は、操作画面204での操作を反映する反映ボタン208が操作されると、図9Dに示すように、ラベル作成画面201に戻る。ラベル作成画面201では、作成されたラベル1Aのイメージがラベルイメージ表示部203に表示される。
【0096】
ラベル1Aの形状を定める処理の詳細を説明すると、コンピュータ10は、図10BのステップSB4aの処理で、突出部サイズ設定部13が、ラベルサイズ情報に基づき突出部3Aの大きさを定める。本例では、突出部サイズ設定部13は、図5A図5Bに示すように、突出部3Aの高さ(長さL20)を、ラベル本体部2Aの高さ(長さL2)に基づき決める。突出部3Aの幅(長さL10)は、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と高さ(長さL2)によらず、あらかじめ決められた値とする。
【0097】
コンピュータ10は、図10BのステップSB4bの処理で、ラベル本体部2Aに対する突出部3Aの位置を決める。本例では、図5Cに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第2の辺32が重なるように、第1のカット枠25と第2のカット枠35の位置を合わせる。さらに、ラベル本体部2Aの第2の方向の中心C1と、突出部3Aの第2の方向の中心C10の位置を合わせる。
【0098】
コンピュータ10は、図10BのステップSB4cの処理で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの交点を取得する。本例では、形状設定部15は、図5Cに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33との交点33aを取得し、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34との交点34aを取得する。そして、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33を、交点33aで結合し、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34を、交点34aで結合する。
【0099】
コンピュータ10は、図10BのステップSB4dの処理で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの交点を陰線処理により消して、閉図形を作成する。本例では、形状設定部15は、図5Dに示すように、ラベル本体部2Aの外形を示す第1のカット枠25と、突出部3Aの外形を示す第2のカット枠35との交点33aと交点34aとを結ぶ線分をカット枠から除外して、四角形状の一部が凸状となる形状のラベル1Aのカット枠20を生成する。
【0100】
コンピュータ10は、図10BのステップSB4eの処理で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの交点間をミシン目5とする。形状設定部15は、図5Eに示すように、交点33aと交点34aとを結ぶ線分の位置に基づき、ミシン目5を設ける位置を設定する。本例では、交点33aと交点34aを結ぶ線上に、ミシン目5を設ける位置を設定する。
【0101】
ラベル1Aのサイズを変更する場合、コンピュータ10は、図10CのステップSC1の処理で、図9B図9Cに示す操作部205のサイズ入力部205aでラベル1Aのラベル本体部2Aのサイズが入力されることにより、ラベルサイズ入力部11が変更されたラベルサイズ情報の入力を受ける。また、図9Dに示すラベル作成画面201のラベルイメージ表示部203に表示されたラベル1Aのイメージ画像のサイズを、図示しないマウスの操作によって、図9E図9Fに示すように変更することでも、ラベルサイズ入力部11が変更されたラベルサイズ情報の入力を受ける。
【0102】
コンピュータ10は、ラベルサイズの変更の入力を受けると、図10CのステップSC2の処理で、突出部3Aを設ける設定であるか否かを判断する。コンピュータ10は、突出部有無情報として突出部3Aを設けることを示す情報の入力を受けると、図10CのステップSC3の処理で、変更されたラベル本体部2Aの高さ(長さL2)を判定する。
【0103】
コンピュータ10は、図10CのステップSC4の処理で、変更されたラベル本体部2Aの高さ(長さL2)が、30mm(第1長さ)以上45mm(第2長さ)未満であると判定すると、突出部の高さ(長さL)を、10mm(第3長さ)に設定する。
【0104】
コンピュータ10は、図10CのステップSC5の処理で、変更されたラベル本体部2Aの高さ(長さL2)が、45mm以上(第2長さ)であると判定すると、突出部の高さ(長さL)を、15mm(第4長さ)に設定する。
【0105】
コンピュータ10は、図10CのステップSC6の処理で、変更されたラベル本体部2Aの高さ(長さL2)が、15mm以上30mm(第1長さ)未満であると判定すると、突出部の高さ(長さL)を、5mm(第5長さ)に設定する。
【0106】
コンピュータ10は、図10CのステップSC7の処理で、変更されたラベル本体部2Aの高さ(長さL2)が、10mm以上15mm未満であると判定すると、突出部の高さ(長さL)を、5mmに設定する。なお、ラベル本体部2Aの高さ(長さL2)が10mmである場合を、ラベル本体部2Aの高さの最小値とする。いずれの場合も、突出部3Aの幅(長さL10)は、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)と高さ(長さL2)によらず、あらかじめ決められた値とする。また、上記数字は一例である。また、ラベル本体部2Aが突出部3Aよりも小さくならないようにするため、ラベル本体部2Aの幅(長さL1)が突出部の幅(長さL10)より小さくならないように、及び/または本体部の高さ(長さL2)が突出部の高さ(L20)より小さくならないように、ラベルサイズ情報の入力を受け付けるステップで制限をかけるようにしても良い。
【0107】
コンピュータ10は、突出部有無情報として突出部3Aを設けないことを示す情報の入力を受けると、図10CのステップSC8の処理で、ラベル本体部2Aのサイズ変更のみでラベル1Aの形状を定める。
【0108】
コンピュータ10は、図10CのステップSC9の処理で、サイズの変更されたラベル1Aの形状、ラベル1Aに表示される表示内容などを示すラベル1Aのイメージ画像を第1のイメージ表示部206に表示する。
【0109】
図11A図11B及び図11C図12A図12B及び図12Cは、本体部と突出部の結合処理の他の例を示す説明図で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合処理の他の例を、図10Dのフローチャートなどを参照して説明する。
【0110】
コンピュータ10は、図10DのステップSD1の処理で、基準図形としてラベル本体部2Aを設定し、基本図形から離れた図形として突出部3Aを設定する。
【0111】
コンピュータ10は、図10DのステップSD2の処理で、本体部2と突出部3Aの結合方法を設定する。本例では、離れた図形である突出部3Aの位置を固定して基本図形であるラベル本体部2Aのサイズを変更するか、ラベル本体部2Aのサイズを固定して、突出部3Aの位置を変更するかを設定する。
【0112】
コンピュータ10は、図10DのステップSD3の処理で、本体部2と突出部3Aの結合方法を判定する。コンピュータ10は、本体部2と突出部3Aの結合方法が、突出部3Aの位置を固定してラベル本体部2Aのサイズを変更する設定であると判定すると、図10DのステップSD4の処理で、突出部3Aのサイズ、位置を固定した状態で、ラベル本体部2Aのサイズを変更する。本例では、図11Aに示すように、サイズを拡大または縮小した破線で示すラベル本体部2Aの形状が、サイズの変更前のラベル本体部2Aの形状に対して相似形となるように、ラベル本体部2Aのサイズを、第1の辺21が突出部3Aの第2の辺32と接するまで同心円状に拡大または縮小する。
【0113】
コンピュータ10は、図10DのステップSD5の処理で、サイズを変更したラベル本体部2Aと突出部3Aを結合する。本例では、図11Bに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33との交点33aを結合し、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34との交点34aを結合する。また、交点33aと交点34aとを結ぶ線分を除外して、四角形状の一部が凸状となる形状のラベル1Aのカット枠20を生成する。
【0114】
コンピュータ10は、図10DのステップSD6の処理で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部にミシン目5を設定する。コンピュータ10は、図11Cに示すように、交点33aと交点34aとを結ぶ線分の位置に基づき、ミシン目5を設ける位置を設定する。本例では、交点33aと交点34aを結ぶ線上に、ミシン目5を設ける位置を設定する。
【0115】
コンピュータ10は、本体部2と突出部3Aの結合方法が、ラベル本体部2Aのサイズを固定して、突出部3Aの位置を変更する設定であると判定すると、図10DのステップSD7の処理で、ラベル本体部2Aのサイズ、位置を固定した状態で、突出部3Aを移動させる。本例では、図12Aに示すように、突出部3Aを、第2の辺32がラベル本体部2Aの第1の辺21と接するまで移動させる。突出部3Aのサイズは変更しない。
【0116】
コンピュータ10は、図10DのステップSD8の処理で、ラベル本体部2Aと移動した突出部3Aを結合する。本例では、図12Bに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第3の辺33との交点33aを結合し、ラベル本体部2Aの第1の辺21と、突出部3Aの第4の辺34との交点34aを結合する。また、交点33aと交点34aとを結ぶ線分を除外して、四角形状の一部が凸状となる形状のラベル1Aのカット枠20を生成する。
【0117】
コンピュータ10は、図10DのステップSD9の処理で、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部にミシン目5を設定する。コンピュータ10は、図12Cに示すように、交点33aと交点34aとを結ぶ線分の位置に基づき、ミシン目5を設ける位置を設定する。本例では、交点33aと交点34aを結ぶ線上に、ミシン目5を設ける位置を設定する。
【0118】
コンピュータ10は、図10DのステップSD10に示す処理で、結合したラベル1Aの形状などを示すラベル1Aのイメージ画像を、図9Cに示す第1のイメージ表示部206などに表示する。
【0119】
なお、以上の例では、図5Cに示すように、ラベル本体部2Aの第2の方向の中心C1と、突出部3Aの第2の方向の中心C10の位置を合わせて、ラベル本体部2Aと突出部3Aを結合した。これに対し、突出部3Aをラベル本体部2Aの裏面に折り曲げたときに、突出部3Aの位置が、ラベル本体部2Aの表面に印刷される文字などの表示内容と重ならないようにした方がよい場合がある。
【0120】
そこで、コンピュータ10は、ラベル本体部2Aの表面に印刷される表示内容の位置などに基づき、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合位置を選択してもよい。図13A図13Bは、本体部と突出部の結合位置の選択例を示す説明図である。ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合位置を、ラベル本体部2Aの表面に印刷される表示内容26の位置から外れるように、ラベル本体部2Aの第2の方向の中心C1に対し、突出部3Aの第2の方向の中心C10を、第2の方向に沿ってずらしてもよい。
【0121】
これにより、剥離紙から剥離したラベル1Aにおいて、突出部3Aの粘着層がラベル本体部2Aの粘着層に貼着される方向に、ミシン目5を折り線として突出部3Aが折り曲げられることで、突出部3Aがラベル本体部2Aの裏面に貼着されると、図13Bに示すように、突出部3Aが粘着された位置が、ラベル本体部2Aの表面に印刷される表示内容26の位置から外れる。
【0122】
また、図14A図14Bは、ラベルの他の形状例を示す説明図である。突出部3Aは、ラベル本体部2Aの第1の辺21から、四角形状で突出するもの限らず、例えば、図4Aに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21から三角形状で突出するものとしてもよい。剥離紙から剥離したラベル1Aにおいて、突出部3Aの粘着層がラベル本体部2Aの粘着層に貼着される方向に、ミシン目5を折り線としてこのような突出部3Aが折り曲げられることで、突出部3Aがラベル本体部2Aの裏面に貼着されると、図14Bに示すように、ラベル本体部2Aの第1の辺21と第4の辺24とのコーナ部に、突出部3Aが粘着される。
【0123】
さらに、図15A図15Bは、ラベルの他の形状例を示す説明図である。特定の目的として使用できる突出部としては、突出部3Aを、ラベル貼着用の位置決めとして使用することもできる。
【0124】
例えば、図15Aに示すように、ラベル1Aは、ラベル本体部2Aと、ラベル本体部2Aと矢印A1で示す第1の方向の両側に隣接する突出部3Aを備える。ラベル本体部2Aは、本例では任意の形状であり、貼着対象物S1に貼着して使用する部位である。突出部3Aは、本例では四角形であり、ラベル1Aを貼着対象物S1に貼着する際の位置決めとなる。ミシン目5は、ラベル本体部2Aと突出部3Aの結合部に設けられる。ミシン目5は、ラベル本体部2Aの形状に合わせて直線状でもよいし、曲線状でもよい。ミシン目5は、突出部3Aのラベル本体部2Aからの切り離しを容易にする機能部として機能する。
【0125】
ラベル1Aは、突出部3Aにより規定される仮想の外形が、貼着対象物S1の外形、または、貼着対象位置を示す形状などに合わせた形状となるように、外形が設定される。
【0126】
これにより、突出部3Aを位置決めとして、ラベル1Aを貼着対象物S1に貼着することができる。そして、ミシン目5を切り取り線として、突出部3Aをラベル本体部2Aから切り離して、貼着対象物S1から剥離すると、図15Bに示すように、突出部3Aで位置決めされたラベル1Aのラベル本体部2Aを、貼着対象物S1に残すことができる。
【0127】
このような他の形状例のラベル1Aは、上述したプログラムをコンピュータ10で実行させることにより作成できる。
【符号の説明】
【0128】
1A・・・ラベル、2A・・・ラベル本体部、3A・・・突出部、5・・・ミシン目(機能部)、10・・・コンピュータ、11・・・ラベルサイズ入力部、12・・・突出部有無設定部、13・・・突出部サイズ設定部、14・・・情報取得部、15・・・形状設定部、16・・・表示部、17・・・記憶部、18・・・ラベルデータ出力部
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B